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検索結果 2,220 件

  • ネパールのベンガル語写本

    北田 信 南アジア研究 2023 (35), 62-74, 2024-03-30

    ...<p>ネパール(カトマンドゥ盆地)には中期ベンガル語で書かれた演劇写本や歌 詞集写本が多く存在する。これらは中世マッラ王朝の宮廷や寺院で上演された ものであるが、その中に、中期ベンガル語最初期の詩人ボル・チョンディダ シュのクリシュナ歌詞や、好色冒険物語「ヴィディヤー姫とスンダラ王子」の 最初のバージョンとされるベンガル・ゴウル王朝の宮廷詩人シュリーダラの作 品が含まれていることが判明した。...

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  • 聖徳大学蔵 三条西実隆筆『百人一首』の翻刻と紹介

    松本, 麻子 研究紀要 34 25-32, 2024-03-19

    ...『百人一首』の最古写本は文安2年(1445)の書写奥書を持つ堯孝筆本で,他にも古いものに『百人一首』注釈書『百人一首宗祇抄(百人一首抄)』があり,姉小路基綱(1441~ 1504)筆とされる斯道文庫本として伝わる。吉海直人の『百人一首年表』によると,実隆本『百人一首』は『百人秀歌』から数えても5 番目に古い写本とされるが,これまで言及はされなかった。...

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  • ショイベ講述『察病入門』(4)

    八木, 聖弥 Studia humana et naturalia (57) 1-20, 2024-02-22

    ...本学附属図書館には杏雨書屋所蔵本の複写しかなかったが、このほど別の筆記者による写本を発見入手した。全文を翻刻し、両者の異同も視野に入れながら本書の意義について考える。(全4回)...

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  • 梵文『法華経』における動詞 hā の現在活用の変遷

    笠松 直 歴史言語学 12 (0), 71-87, 2023-12-27

    ...標準文法に適う gerund 形 vihāya が校訂本ないし Gilgit 写本に見 られるものの (Saddhp I 20d; XIII 43c),その本来の読みは中央アジア写本に証明さ れるように jahitva の可能性がある (Kashg 18b2 および273b4)。  現行の校訂本を見る限り,hā の活用形は混在している。...

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  • 正徹本『源氏物語』の用字の調査 −仮名字母と本文表記を中心として−

    齊藤, 鉄也 じんもんこん2023論文集 2023 259-266, 2023-12-02

    ...「誰がどの本文を用いて一揃えの『源氏物語』写本を作成したか」という書承関係に関する文献学の疑問については,依然として不明なことが多い.本稿では,三種類の正徹本『源氏物語』写本を事例として取り上げ,この疑問に答えようと試みる.調査では,写本本文の変体仮名の字母と,漢字と仮名の使い分けや送り仮名,音便といった本文表記の相違に着目する.これらに対して,統計的分類を用い,その分析結果を書誌情報と比較して考察...

    情報処理学会

  • 古今和歌集古写本に見る漢字表記

    宮本 淳子 書学書道史研究 2023 (33), 15-28,104-103, 2023-10-31

    <p>  “<i>Chokusen-no-ho</i>” in the collection of Tayasu <i>Bunko</i>, National Institute of Japanese Literature, is a Jimyoin- jubokudō densho describing the calligraphic style used in copying the …

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  • 『解見題之法』の写本校合について

    佐藤 賢一 UECコミュニケーションミュージアム研究紀要 (3) 1-53, 2023-10

    The subject of this paper is a bibliographical textual criticism of all 75 manuscripts of the Kaikendai no Ho (解見題之法 ). It also presents their annotations. As a result, the present author identifies …

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  • フィールドワーク便り

    アジア・アフリカ地域研究 23 (1), 137-169, 2023-09-30

    ...<p>帰化していく外来樹たち</p> <p>生駒 さや</p> <br><br> <p>インド北部・写本調査ガイド</p> <p>森口 遥平</p> <br><br> <p>フィールドを決める<br>―私,この町が好きです―</p> <p>岩井 華代</p> <br><br> <p>ブータンにおける古道の現代的活用とその可能性<br>―Shingtala Kezangエコトレイルを事例に―</p>...

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  • 洋学資料における単語集の特徴

    櫻井 豪人 日本語の研究 19 (2), 20-36, 2023-08-01

    ...18世紀末までは写本の単語集しか存在せず、単語集は辞書の役割も担っていたものと見られるが、寛政八(1796)年刊の蘭日辞書『波留麻和解』と寛政十(1798)年序刊の日蘭対訳単語集『類聚紅毛語訳』が出版されてからは刊本の辞書と単語集が存在するようになり、それ以降、利用のされ方が次第に分化していったものと見られる。...

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  • KalpalatāとAvadānamālāの研究(12) : 25 Abhinişkramaṇa、26 Māravidrāvaṇa、27 Śākyotpatti

    岡野, 潔 南アジア古典学 18 197-300, 2023-07-30

    ...テクスト校訂 / 第25章『出離のアヴァダーナ』 梵蔵テクスト / 第26章『魔を敗走せしめる[降魔の]アヴァダーナ』 梵蔵テクスト / 第27章『釈迦族の起源アヴァダーナ』 梵蔵テクスト / 第25章~第27章の内容梗概 /  第25章『出離のアヴァダーナ』 /  第26章『魔を敗走せしめる[降魔の]アヴァダーナ』 /  第27章『釈迦族の起源アヴァダーナ』 / [附] Kalpalatā 梵文古写本...

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  • 武田信繫家訓に見られる漢籍の引用について

    片山 鮎子 沖縄工業高等専門学校紀要 17 (0), 72-82, 2023-06-29

    ...調査に際しては中国側刊本、『正平版論語』、『天文版論語』、『論語義疏』混入系統の写本、『論語集注』と校勘した。結果、使用されたテキストが『論語義疏』系統の本文を持つものであることを明らかにした。...

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  • [論文] 近世陰陽師の祭祀と祭文 : 奈良暦師吉川家文書の地鎮祭の祭文を中心に

    松山, 由布子 国立歴史民俗博物館研究報告 240 1-15, 2023-03-31

    ...本稿では、国立歴史民俗博物館所蔵「奈良暦師吉川家旧蔵資料」より、二種類・八点の祭文を取り上げ、その内容や写本同士の書承関係について検証した。この二種類の祭文を、本稿では便宜上「地鎮安宅祭文」「地鎮祭祝詞」と称する。 「地鎮安宅祭文」は、「宅鎮祭用物」の標題を持つ儀礼次第書の祭文部分である。...

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  • 初期シトー会写本装飾『ヨブ記講解』

    近藤, 真彫, Kondo, Mahori 宝塚大学紀要 36 33-42, 2023-03-31

    ...12世紀初頭にシトー修道院で制作された『ヨブ記講解』は、西欧中世美術史において広く紹介されてきた装飾写本であるが、近年の研究動向を踏まえて本作の理解への課題を改めて整理する必要がある。本稿は、シトー会芸術および西欧ロマネスク写本芸術の重要な作例となる本写本の挿絵装飾についての基本データをまとめ、これまでの研究史での主な論点を整理して今後の課題を明らかにすることを目的とする。...

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  • <資料紹介>『行者大要鈔』攷

    那須 一雄 日本研究 66 101-178, 2023-03-31

    ...だが、我が国には、『行者大要鈔』という、仏教徒の生活規範について21項目に亘って説示した著作の写本が4点現存し、これらの写本の奥書によれば、本書の著者は、上記の明遍か、あるいは、明遍と同じく、聖道門仏教から、法然の専修念仏の教えに帰依した明禅(1167~1242)ということになる。...

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  • PT1249藏文音寫四分律抄斷片

    高田 時雄 敦煌寫本研究年報 17 217-225, 2023-03-31

    ...小文の内容は、2019年6月16日、復旦大學歷史學系主催の「絲綢之路寫本文化與多元文明」國際學術硏討會において發表した。...

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  • 『浪華名勝帖』について

    黒澤 暁 なにわ大阪研究 5 200-191, 2023-03-31

    ...また写本で、琴橋の書風に似せて書かれていることや琴橋が能書家としてしられていたことなどから、書そのものに価値があった可能性がある。...

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか1件

  • 『正法山六祖傳』の原本・完

    木村, 俊彦 四天王寺大学紀要 (71) 215-223, 2023-03-25

    ...筆者は四天王寺大学図書館の御世話で、龍谷大学図書館に保管されていた原本の写本を閲覧することができ、撮影して頂いた。その校訂翻刻と論考を『印度學佛教學研究』第七十巻第一号(令和三年)に掲載し、続篇を翌年の第七十一巻第一号で発表した。本稿はその完了篇として、日峰伝の訓読と義天伝の校訂翻刻と訓読、及び雪江伝と東陽跋の校訂翻刻を為したものである。...

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  • 思渓蔵『一切経音義』について

    李 乃琦 印度學佛教學研究 71 (3), 1128-1133, 2023-03-25

    ...</p><p> 本論文は,『一切経音義』写本(正倉院蔵本,金剛寺蔵本,法隆寺大治三年写本,七寺蔵本,西方寺蔵本,広島大学図書館蔵本,東京大学史料編纂所蔵本,京都大学国語学国文学研究室蔵本,天理図書館蔵本,興聖寺本)と版本(高麗初雕本,高麗再雕本,磧砂蔵本,宮内庁蔵本)を対照する.思渓蔵『一切経音義』を中心に,諸本と異同のある内容を通して,思渓蔵の特徴を検討する.</p>...

    DOI Web Site Web Site 参考文献2件

  • 『経集』における『般若経』の引用について

    王 俊淇 印度學佛教學研究 71 (3), 1010-1015, 2023-03-25

    ...『経集』のサンスクリット写本が発見されて以来,『経集』とそこに引用されている経典についてのより詳細な研究が可能になった.一般に,『経集』のようなアンソロジーにおける引用文は,他の形式の経典転写に比べて,より引用元の経典の古形に近い傾向がある.経典転写の過程では,写経者が意図的・非意図的に原文に手を加え,訂正や挿入を行うことで,本文が徐々に変化していくことがある.これとは対照的に,『経集』に引用された...

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  • ハリバドラ著『現観荘厳論釈』の新出梵文写本について

    般灯 印度學佛教學研究 71 (3), 1029-1032, 2023-03-25

    ...N2」は不完全な写本である.筆者は北京大学で『現観荘厳論釈』に関する新たな写本を発見した.この写本は,以前,中国民族図書館(略称:CEL)に所蔵されていたが,現在,西蔵博物館に所蔵されているため,「写本T1」と命名する.新出写本には「Ms....

    DOI Web Site Web Site 参考文献1件

  • 石山寺本・來迎院本《大般若音義(中巻)》校録稿

    丁, 鋒 語学教育研究論叢 40 181-195, 2023-03-01

    ...石山寺所蔵平安時代前期写本『大般若経音義(中巻)』は現存する最古の漢文仏典音義であり、大陸文献の影響を強く受けた。本研究は來迎院所蔵院政前期写本と比較し、テキストを翻字し、相違点を注釈し、誤りを指摘した。...

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  • 三十六歌仙基礎資料稿(4) : 影月堂文庫所蔵「土佐行秀三十六歌仙模本」の翻刻と解題

    吉海 直人, YOSHIKAI Naoto 同志社女子大學學術研究年報 73 146(7)-127(26), 2023-01-09

    ...今回の写本の特徴は、所収和歌がすべて公任撰『三十六人撰』から撰ばれていること、また歌仙絵が「業兼本三十六歌仙」をほぼ踏襲していることである。これは「上畳本三十六歌仙」の和歌と、「業兼本三十六歌仙」の歌仙絵が組み合わせられた形態ということになる。さらに室町時代成立の「土佐行秀画三十六歌仙」の和歌は近衛植家(尚通の嫡子)筆なので、ここでも近衛家との関わりが証明されることになる。...

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  • [A21] IIIFとTEIに準拠したサンスクリット写本データベースの構築

    永崎 研宣, 苫米地 等流, 加藤 隆宏, 下田 正弘 デジタルアーカイブ学会誌 7 (s2), s103-s106, 2023

    ...<p>本発表では、東京大学総合図書館に所蔵されているサンスクリット写本コレクションの画像データベースの構築に際して実際に行われた作業を報告する。世界的にも極めて貴重な学術資料であるこのコレクションは、既存のモノクロ画像データベースでは十分に用をなさなくなっており、高精細カラー画像と詳細なメタデータに基づく新たなデータベースへと再構成された。...

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  • 日本に所蔵される「大東輿地図」写本の特性に関する一考察

    渋谷 鎮明 日本地理学会発表要旨集 2023a (0), 146-, 2023

    ...国会図書館所蔵の「大東輿地図」,京都大学付属図書館所蔵の「青邱全図」の2つの写本を検討したところ、地名の記入や、地誌情報の追加など、模写の際に多くの地理情報が付加されていた。これらは同じ「大東輿地図」初版本の写本であるが,その内容は多くの面で相違点があり、かなりの「幅」が感じられる。</p>...

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  • 梵文『法華経』に見られる動詞bhūの中動態語形

    笠松 直 歴史言語学 11 (0), 1-22, 2022-12-27

    ...韻文中の語形は早期に bhaveta と置換されたと思しく,多くの写本で読みは比較 的揃う。しかし新層のネパール伝本の一部では bhaveta を―韻律に反してまでも ― bhavet と校訂する傾向が看取される。異例な語形であるとの認識があったもの であろう。bhavate も,韻文ウパニシャッドに見られるそれと同様,韻律上の破格 と解釈できる。  ...

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  • ショイベ講述『察病入門』(3)

    八木, 聖弥 Studia humana et naturalia (56) 13-30, 2022-12-25

    ...本学附属図書館には杏雨書屋所蔵本の複写しかなかったが、このほど別の筆記者による写本を発見入手した。全文を翻刻し、両者の異同も視野に入れながら本書の意義について考える。(全4回)...

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  • 仮名字母の出現傾向を用いた『源氏物語』写本の調査

    齊藤, 鉄也 じんもんこん2022論文集 2022 263-270, 2022-12-02

    ...本稿では,これまでの仮名字母の出現傾向の調査結果から得られた知見に基づき,鎌倉時代と室町時代の源氏物語写本写本間関係の調査結果を報告する.調査対象には,出版またはインターネット上で画像公開されている,源氏物語の一揃えの写本を選択した.調査結果からは,仮名字母の出現傾向を用いて,「書写者同定」や「年代推定」に関する既存の通説の蓋然性を高める結果と,新たな仮説を提案する結果が得られた....

    情報処理学会

  • GlyphWikiによる観智院本『類聚名義抄』字形の再現とその改善

    池田, 証壽, 李, 媛, 劉, 冠偉, 鄭, 門鎬 じんもんこん2022論文集 2022 103-110, 2022-12-02

    ...平安時代漢字字書総合データベース(HDIC)プロジェクトでは,観智院本『類聚名義抄』(以下,名義抄)の全文テキストデータベースを2022 年3 月に公開した.名義抄は,平安時代の日本語の重要資料であり,その価値は,多数の和訓を収録し日本語の語彙史の資料となること,和訓と漢字の多くに声点が施され音韻史の資料となること,漢字には「正」「俗」等の字体注記が豊富で文字史の資料となることにある.名義抄は古写本...

    情報処理学会

  • 非破壊分析で紐解く文化財の色

    大石 誠 色材協会誌 95 (5), 107-114, 2022-05-20

    ...<p>江戸時代に制作された浮世絵や中世ヨーロッパにおいて描かれた彩飾写本などには色とりどりの顔料や染料などの色材が使用されている。本稿ではそれら顔料などの色材を蛍光Ⅹ線分析およびラマン分光分析による非破壊・非接触分析を行い,用いられた色材の特定や得られた知見などを含めて紹介する。</p>...

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  • 「不死鳥」におけるリアリズム(1) : 「Ne+主語」成句の効果

    白井, 菜穂子 文化学園大学・文化学園大学短期大学部紀要 53 44-49, 2022-03-31

    ...『エクセター・ブック』写本に収録された長編宗教詩「不死鳥」は、鳥のアレゴリーを中心とした作品である。鳥がキリスト自身あるいはキリスト教徒を示すものかどうかは議論が尽きない。この作品は前半がラテン語原典を模したものというのが定説になっており、後半は作者自身の解釈を示していると言われている。    ...

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  • Further Study of the Unrevised Chinese Version of Sarāvastivāda Vinaya from Dunhuang

    劉 丹 敦煌寫本研究年報 16 27-43, 2022-03-31

    敦煌文獻主要由佛典構成。敦煌佛典數量大、異本多、層次複雜,不少寫卷保持了翻譯之初的原貌,是研究譯經、寫經的絶佳材料。即以後秦弗若多羅和鳩摩羅什等譯《十誦律》爲例:敦煌文獻中,該律綴合後雖僅有二十餘號,但部分寫卷抄寫年代極早,與傳世本相比差異很大,極有可能是鳩摩羅什、弗若多羅、曇摩流支等翻譯後,卑摩羅叉修定前的古本。平川彰、王磊等對此已有初步研究,但也存在一些問題。本文擬在此基礎上對相關問題作進一…

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  • 敦煌文書の世界に『冥報記』は存在したか

    玄 幸子 敦煌寫本研究年報 16 127-136, 2022-03-31

    ...本稿は中國中世冩本研究夏季大會(2021.9.12、オンライン開催)で「異書同名と異名同書から見る敦煌文獻の世界」と題して發表した内容を異なる視點からまとめなおしたものである。...

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  • 『八幡愚童訓』諸本研究史再考

    筒井, 大祐 佛教大学総合研究所紀要 29 11-19, 2022-03-25

    ...その『寺社縁起』所収の翻刻本文は、石清水八幡宮社家の菊大路家に伝来した伝本の翻刻という側面からも、『八幡愚童訓』研究史上で重要視されてきたが、その底本は、菊大路本の原本ではなく、それを影写した東京大学史料編纂所所蔵の影写本である。...

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  • <i>mā ... bhaiṣṭa / bhāyatha</i>

    笠松 直 印度學佛教學研究 70 (3), 1095-1101, 2022-03-25

    ...</p><p> 一部写本が示す異読も上述の結論を支持すると考えられる.例えばギルギットA本91,25 <i>bhaiṣṭa</i>に対する河口慧海将来貝葉写本73a3 <i>kāyadhvaṃ</i>は明らかに現在語幹の+<i>bhāyadhvam</i>を示唆する.中動相へ改変されているものの,この読みはより原型に近い,中期インド語的語形を伝えるものと見做せるであろう.</p>...

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  • 新出『大日経』の梵語写本について

    王 俊淇 印度學佛教學研究 70 (3), 1102-1108, 2022-03-25

    ...が残っている可能性は低く,『大日経』のサンスクリット語写本が近年まで発見されなかったのもそのためであろう.2020年に中国人民大学の張美芳氏が行った西蔵自治区での写本調査では,『大日経』のサンスクリット語写本のフォリオが1枚だけ確認された.本論文は,このフォリオについての予備的な研究を発表することを目的としており,その中には『大日経』の文字表や,サンスクリット語転写とチベット語翻訳との比較が含まれている...

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  • 寡婦は遺産を相続できるか?――<i>Ujjvalā</i>再論の指標として――

    谷口 力光 印度學佛教學研究 70 (3), 1087-1090, 2022-03-25

    ...</p><p> 本論文では,<i>Ujjvalā</i>が知らせる相続論題全体の理路や既存諸版が報告する写本情報などから遺産相続肯定論が比較的後代に挿入された記述であることを示す.それによって従来の年代論が修正される.同時に,その肯定論の記述の一部が<i>Haradattamitākṣarā</i>(<i>Gautamadharmasūtra</i>註; 同一のHaradatta作とされる)に論調を...

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  • トハラ写本から見る仏教文献学

    玉井 達士 印度學佛教學研究 70 (3), 1181-1184, 2022-03-25

    ...</p><p> 衰退期の僧侶や書者は教典の内容や用語の意味が分からなくなっている事が有り,それを現代のトハラ学者や読み手が間違って解釈する事も見受けられる.仏教文献学に資する為に,例を挙げて写本学の重要性を示したい.</p>...

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  • チベット語訳『律経自註』の翻訳事情

    米澤 嘉康 印度學佛教學研究 70 (3), 1185-1192, 2022-03-25

    ...の収集に努めたばかりでなく,チベット・ウメ字で『律経』写本の行間の注記や『律経自註』抄本を書写したようである.これらのウメ字写本資料から得られる情報と,チベット語訳『律経自註』奥書の記述にもとづき,本論文ではその翻訳事情の一端について考察を提示している....

    DOI Web Site Web Site 参考文献3件

  • 『唯識二十論』第1偈について

    三輪 悟士 印度學佛教學研究 70 (3), 1135-1138, 2022-03-25

    ...<p> ヴァスバンドゥ(Vasubandhu, 5世紀頃)著作『唯識二十頌』(<i>Viṃśikā</i>)および自注『唯識二十論』(<i>Viṃśikāvṛtti</i>)の第1偈および冒頭部分では,三界唯識が説かれることで知られる.しかしながら,『唯識二十頌』のサンスクリット写本およびチベット訳では第1偈が存在する一方,『唯識二十論』のチベット訳では第1偈が存在せず,類似した文言が散文として提示...

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  • 一切経音義の「小字双行」について

    李 乃琦 印度學佛教學研究 70 (3), 1228-1233, 2022-03-25

    ...</p><p> 現時点で,10種類の一切経音義日本古写本と版本の高麗本を調べた結果,「小字双行」は一切経音義で複数例が見出される.本論文では,これらの項目について,各写本を「大文字/小文字」,「空白スペースの有無」,「小文字の内容」の三つの要素を精査した.その結果に基づき,各写本の特徴,関係,伝播の経緯を検討した.さらに,それらの例が生じた理由を解明するために,さまざまな可能性を検討し,考察した.写本...

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  • 熊野観心十界曼荼羅とそのルーツ(XV): 階層的クラスター分析による分類再考

    宮川 充司 椙山女学園大学教育学部紀要 15 (1), 163-171, 2022-03-01

    ...この絵画は,熊野比丘尼達が所持していた痕跡が確認できるものを定型本と呼び,類似の絵画構成要素をもつが図柄が異なる別本,定型本を後代に模写したと推定できる模写本に分類されている。42点の定型本について,甲乙丙の3系統・Ⅰ~Ⅺの形式に分類する小栗栖分類を,構成要素を変数として数字コード化したデータによる階層的クラスター分析により再分析を行い,新たな修正分類表記法を提案した。...

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  • 本文表記のNgramを用いた室町時代書写の源氏物語写本の分類

    齊藤 鉄也 情報処理学会論文誌 63 (2), 347-354, 2022-02-15

    ...本稿では,源氏物語写本の本文表記のNgramを用いて源氏物語写本の書承関係を推定した.調査方法として,文献学の知見から本文の類似性が指摘されている写本を用いて,写本間関係を表す定量的な尺度を設計し,その尺度に基づいて調査対象とした源氏物語写本本文の親疎を探索した.室町時代書写の写本を中心とした「桐壺」から「松風」18帖の本文の調査結果からは,転写過程の共有といった,これまで指摘されていない書承関係を...

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  • 伊能図と料紙

    地主 智彦 日本地理学会発表要旨集 2022s (0), 205-, 2022

    ...</p><p>ア 渡辺・大谷の指摘の検証と当該料紙の品質・形状上の特徴を明らかにすること</p><p>イ 伊能測量隊以外の第三者により製作された写本の料紙を明らかにすること</p><p> 調査は、主として以下の項目を対象とした。...

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  • 会田安明著『天文簡要論』にみる伊能忠敬の測量

    佐藤 賢一 日本地理学会発表要旨集 2022s (0), 141-, 2022

    ...『天文簡要論』が記す伊能忠敬由来の情報について</b></p><p> 本報告で紹介をする会田の『天文簡要論』は、天文暦学の基本的概念や歴史、雑録的な内容を上下2冊にまとめた写本である。日本学士院、東北大学附属図書館狩野文庫、山形大学小白川図書館佐久間文庫に所蔵が確認される。...

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  • 1800年書写に係る貝葉古写本の再「発見」

    笠松 直 仙台高等専門学校広瀬キャンパス 教育研究紀要 52 (0), 5-10, 2022

    Last summer I purchased several Burmese palm-leaf manuscripts. These were part of a collection of manuscripts bought by a pious man when he was on a pilgrimage in Burma. They were sold by his family …

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  • 伊能図の記号凡例

    小田 匡保 日本地理学会発表要旨集 2022s (0), 139-, 2022

    ...本図は写本が多く,うち小図8舗を比較したところ,複数の写本に違いがあるのは,①楕円の記号が「陳屋」か「陣屋」か,②緑色の面的彩色が「山岳艸木」か「山岳草木」か,③「田畑霞」の面的彩色があるかないか,の3点である。検討の結果,「陳屋」「山岳艸木」型2舗,「山岳草木」「田畑霞」なし型4舗,「田畑霞」型2舗に分類することができ,前者ほど本来の正本に近いと考えられる。...

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  • 伊能図の地図仕立てを検証する

    平井 松午 日本地理学会発表要旨集 2022s (0), 96-, 2022

    ...<p>1 シンポジウムの開催趣旨 「伊能図」と総称される地図類は多義的で,すでに正本が失われている文化元年(1804)「日本東半部沿海地図」や文政4年(1821)の最終版伊能図とされる「大日本沿海輿地全図」のみならず,複製図や写本・模写本,地図下図(原図),さらには測量下図やそれらを接合した寄図などが含まれる。...

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  • ショイベ講述『察病入門』(2)

    八木, 聖弥 Studia humana et naturalia (55) 1-19, 2021-12-25

    ...本学附属図書館には杏雨書屋所蔵本の複写しかなかったが、このほど別の筆記者による写本を発見入手した。全文を翻刻し、両者の異同も視野に入れながら本書の意義について考える。(全4回)...

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  • 不可压制的新加坡共和国

    LIMTai Wei Tai Wei 21世紀東アジア社会学 2021 (11), 74-88, 2021-12-15

    ...他通过观察研究和立场观点,通过体验学习和个人推理来撰写本文。作者用二手文献补充了观察研究。鉴于COVID-19 是一种新的全球现象,而且关于新加坡案例研究的学术文献有限,本文还利用了最新的观点和新闻报道(包括全球和本地文章以及媒体材料)。根据全球基准,新加坡仍然是大流行期间对任何人来说最安全的地方之一。这篇文章并不假装很全面,但对新加坡在抗击COVID-19 大流行方面的成功提供了一些见解。...

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  • The Provenance of Munich, Bayerische Staatsbibliothek, Mus. Ms. 2987: A Preliminary Study

    Itoh Tatsuhiko 人文科学研究 (キリスト教と文化) (53) 27-64, 2021-12-15

    ...ゲルナーによれば、これらの筆写譜は、初めはバラバラのまま合唱用楽譜集(現Ms. 2750)の中に、別のイタリア・リュート譜と4声の声楽譜からなる写本(現Ms. 2986)と共に挟み込まれていたらしいが、19世紀後半のどこかの時点で一つの写本(現Ms. 2987)として綴じられたと思われ、元々は、アウグスブルク市参事会員であったJ. H....

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  • 相互運用性を高めた日本歴史資料データ実装:『延喜式』TEI とIIIF を事例として

    小風, 尚樹, 中村, 覚, 永崎, 研宣, 渡辺, 美紗子, 戸村, 美月, 小風, 綾乃, 清武, 雄二, 後藤, 真, 小倉, 慈司 じんもんこん2021論文集 2021 294-301, 2021-12-04

    ...本発表は,律令制下の古代日本における施行細則を定めた『延喜式』のデジタル学術編集版作成およびIIIF に準拠した史料画像の閲覧ビューア開発の人文情報学的意義を論じるものである.複数写本の校合作業の成果をTEI で構造化し,IIIF 画像とTEI ファイルを紐づけるよう構造化することで,これらの国際標準に準拠した既存のデジタルアーカイブ用に開発されたビューアのモジュールを再利用しやすくなり,結果的に相互運用性...

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  • 仮名字母の出現傾向が類似する鎌倉時代書写の源氏物語写本の探索

    齊藤, 鉄也 じんもんこん2021論文集 2021 162-169, 2021-12-04

    ...本稿では,これまでの仮名字母の出現傾向の調査結果から得られた知見に基づき,その写本間の親疎を測る方法を用いて,鎌倉時代の源氏物語写本写本間関係の調査結果を報告する.調査対象には,出版またはインターネット上で画像公開されている,源氏物語の一揃えの写本に加えて,大半が欠けている写本や一冊のみ存在が報告されている写本を選択した.調査結果からは,写本間関係に関して,既存の通説の蓋然性を高める結果と,新たな...

    情報処理学会

  • 〈論文〉芦東山の『無刑録』編纂における『諸唐書写本』作成の目的

    原田, 信 近畿大学教養・外国語教育センター紀要. 外国語編 12 (2), 103-126, 2021-11-30

    ...『無刑録』には、その編纂状況を知り得る資料が複数伝存しており、その一つが『諸唐書写本』である。『諸唐書写本』は芦東山が『無刑録』の編纂に着手してから間もない時期に作成されており、『無刑録』編纂当初の状況を示す重要な資料である。そこで、本論では『無刑録』の内容や編纂経緯を踏まえた上で、『諸唐書写本』の抄写内容と『無刑録』等の関連資料とを比較し、芦東山による『諸唐書写本』作成の目的を考察した。...

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  • 《平安花柳录》的白话词汇考察

    王, 佳璐 外国語学研究 23 33-37, 2021-10-15

    ...耍窩先生選・快活道人纂定の『平安花柳録』は写本一冊、元文年間(1736頃)の作と先行研究は推測する。本研究は、テキストとして「洒落本大成」第一巻所収訓訳と返り点がついた写本の写真版を用いる。『花柳録』の唐話水準を確かめるために、本文は訓訳考証法を用いて、考察に入る。『花柳録』のすべての旁訳付けの語彙(439個語彙)を探し出し、整理の上、表を作った。...

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  • KalpalatāとAvadānamālā の研究(10) : Jayamuniの仕事とTJAM 第15章

    岡野, 潔 南アジア古典学 16 51-138, 2021-07-30

    ...第1部 ネパールの仏教説話文学とJayamuni写本 /  1.ネワール仏教徒たちが作り始めた新しい梵語仏教文学 /  2.インド仏教研究に果たしたJayamuni 写本の役割 /  3.Jayamuni の16写本の検討 / 第2部 Tathāgatajanmāvadānamālā 第15章の研究 /  1.TJAM 第15章の中に見られるジャータカの検討 /  2.第15章第102-- 127偈...

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  • 新出写本『四十二の物あらそひ』の紹介と翻刻(その2)

    吉海 直人, YOSHIKAI Naoto 総合文化研究所紀要 38 223(12)-215(20), 2021-07-29

    ...その際、『四十二の物あらそひ』との類似を指摘しておいた、今回紹介する『四十二の物あらそひ』の新出写本は、書写年代こそ近世後期と下るものの、和歌数が揃っていること、また加藤千蔭の本を写したという奥書が存することに価値が認められる。なお補注として「優劣歌問答」の歴史的変遷にも触れておいた。...

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