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検索結果 6,343 件

  • 内視鏡検査で発見された腫瘍径10mm以下の多発回腸神経内分泌腫瘍の1例

    二村 侑歩, 浜島 英司, 中江 康之, 神岡 諭郎, 仲島 さより, 久野 剛史, 伊藤 誠 日本消化器病学会雑誌 121 (5), 389-399, 2024-05-10

    ...<p>症例は53歳,男性.健診異常の精査で下部消化管内視鏡検査を施行し,回腸末端に5mmの神経内分泌腫瘍(NET)を認めた.術前の全小腸内視鏡観察で回盲弁に7mmの同様のNETを認めた.回盲部切除(D3郭清)後,2病変ともNET Grade 1,深達度SM,#202のリンパ節転移陽性と判明した.腫瘍径10mm以下の多発回腸NETでリンパ節転移陽性例はまれで,回腸末端の内視鏡観察の重要性が示唆された....

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  • パルス高周波法を併用した神経根ブロックが奏効した回腸ストマ辺縁のびらんによる難治性痛の1症例

    村木 真美, 御村 光子, 萩原 綾希子, 合田 由紀子, 高田 幸昌, 山蔭 道明 日本ペインクリニック学会誌 31 (4), 69-72, 2024-04-25

    ...<p>回腸ストマは消化酵素を含む強アルカリ性の排液により周囲皮膚が障害されやすく,治療に難渋する痛みを伴うことがある.神経ブロックを契機に痛みが改善した症例を経験したため報告する.症例は60歳,女性.20歳代に卵巣嚢腫手術後イレウスを繰り返し40歳代に回腸ストマ造設に至った.血液透析施行,モルヒネ依存の既往がある.右下腹部の回腸ストマ下縁にびらん形成を生じて以来,同部に火傷様の強い痛みが生じていた....

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  • 小腸-結腸型腸重積症を呈した小腸原発リンパ管腫の1例

    有留 法史, 川久保 尚徳, 松浦 俊治, 玉城 昭彦, 孝橋 賢一, 小田 義直, 田尻 達郎 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 60 (2), 181-185, 2024-04-20

    ...<p>症例は11歳女児,腸炎の先行感染を認め,激しい腹痛を主訴に受診となった.腹部超音波検査で下腹部正中にtarget sign,造影CTを撮像すると小腸-結腸型の腸重積を認め,腸重積症の診断となった.腹腔鏡下で手術を行ったが,整復が困難であったため開腹移行し,回腸内に隆起性の腫瘤性病変を認めたため小腸切除を行った.術後経過は良好であり,術後9日目に退院となった.最終病理結果では小腸リンパ管腫の診断...

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  • ウステキヌマブが著効した潰瘍性大腸炎術後回腸囊炎の1例

    根本 夕夏子, 田島 慎也, 齋藤 孝太, 里井 新, 松井 貴史, 木村 晴, 中村 文彦 日本消化器病学会雑誌 121 (4), 307-314, 2024-04-10

    ...<p>症例は60歳代女性.35歳時潰瘍性大腸炎を発症,47歳時回腸囊肛門管吻合術.49歳時に関節リウマチと診断されメトトレキサート開始.術後回腸囊炎に対し長期ステロイドを投与され,中等症の状態が持続.64歳時ステロイドを漸減し,アザチオプリンを開始してステロイドは中止したところ赤沈の亢進を認め,ウステキヌマブ投与を開始して,著効,寛解に至った.潰瘍性大腸炎術後回腸囊炎に対しウステキヌマブで寛解導入した...

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  • 新型コロナウイルス感染を契機に増悪し大腸亜全摘を施行した潰瘍性大腸炎の1例

    長安 健, 藤好 直, 本間 重紀, 市川 伸樹, 吉田 雅, 柴田 賢吾, 松井 博紀, 桂田 武彦, 中久保 祥, 畑中 佳奈子, 武冨 紹信 日本消化器外科学会雑誌 57 (4), 204-211, 2024-04-01

    ...潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis;以下,UCと略記)との関連につき一定の見解は得られていない.今回,COVID-19罹患後増悪し手術となったUCを経験した.症例は62歳の男性で,UCに対し内科加療中であった.COVID-19発症後に血便や腹痛などの症状が増悪し,免疫抑制剤を増量したが症状の改善が見られず,腎機能も悪化したため内科的治療の限界と判断し,発症後29日目に腹腔鏡下大腸亜全摘術+回腸単孔式人工肛門造設術...

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  • 小腸機能不全関連肝障害に対してω3系脂肪酸の経口投与が有効であった正期産児の1例

    馬場, 徹, 竹林, 寛史, 近藤, 実由樹 浜松医科大学小児科学雑誌 4 (1), 46-50, 2024-03-15

    ...症例は日齢11の男児.胆汁性嘔吐,血便の精査を行ったところ腸管壊死が疑われ,緊急手術を施行した.広範囲の小腸切除により残存小腸は空腸50cm,回腸10cm(回盲弁あり)となり,短腸症候群を来した.長期にわたる中心静脈栄養と経腸栄養の不足により,徐々に直接ビリルビン,AST・ALTの上昇を認め,小腸機能不全関連肝障害と診断した.本疾患の治療には静注用ω3系脂肪酸製剤の投与が有効であることが報告されているが...

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  • ステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎と思われた消化管アミロイドーシスの一例

    和田 豊人 他 青森市民病院医誌 27 (0), 1-, 2024-03-01

    ...来院時のCTで回腸病変が疑われたため、潰瘍性大腸炎の診断について再検討を行った。上部内視鏡を施行し、十二指腸下行部に炎症所見があった。そのため、診断について高次医療機関にコンサルト。その後、十二指腸生検よりアミロイドの沈着が検出された。しかしながら、全身状態悪化のため救命することはできなかった。...

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  • 先天性結腸閉鎖症に対して臍部人工肛門造設術を用いた多期的手術で良好な経過をたどった1例

    石井 聖也, 石井 大介, 元木 惠太, 久万田 優佳, 平澤 雅敏, 宮城 久之 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 60 (1), 73-77, 2024-02-20

    ...出現し,当院に新生児搬送となった.腹部膨満,腹部単純X線検査で腸管拡張,注腸造影でmicro colonを認め,腸閉鎖症を疑い,同日試験開腹の方針とした.右上腹部横切開で開腹し検索すると,上行結腸で完全離断型の結腸閉鎖症および脾彎曲以下のmicro colonを認め,他部位に腸閉鎖症の所見は認めなかった.口径差は1:10以上であったが,ダイヤモンド型吻合とし,diverting stomaとして臍部回腸...

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  • 15カ月齢の黒毛和種肥育牛における<i>Mycobacterium</i> <i>avium</i> subsp. <i>hominissuis</I> による出血を伴う非結核性抗酸菌症

    米山 伸, 日高 慎也, 谷ヶ久保  佑也, 永田 礼子, 芝原 友幸 日本獣医師会雑誌 77 (1), e1-e6, 2024

    ...<p>宮崎県内の黒毛和種牛飼養農家で,15カ月齢の肥育牛が慢性の下痢及び削痩を呈し,予後不良となった.空腸,回腸,盲腸及び結腸の粘膜は肥厚し,盲腸では粘膜の点状出血も認められた.組織学的に空腸,回腸,盲腸及び結腸の粘膜固有層及び粘膜下組織並びに腸間膜リンパ節のリンパ洞及び小節周囲リンパ組織で高度な肉芽腫性炎がみられ,盲腸では出血も認められた.細菌学的検査では,回腸及び結腸内容物から<i>Mycobacterium...

    DOI Web Site 参考文献20件

  • 胃全摘Roux-en-Y再建後の横行結腸癌に対して体腔内吻合を施行した1例

    舩津屋 拓人, 中川 和也, 石部 敦士, 千田 圭悟, 小澤 真由美, 渡邉 純, 遠藤 格 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (4), 216-220, 2024

    ...腫瘍の局在は挙上空腸よりも口側の横行結腸で,肛門側断端距離を10cm以上確保するためには挙上空腸間膜と横行結腸間膜の癒着を剥離し,脾彎曲までの剥離授動が必要であった.挙上空腸間膜の損傷による挙上空腸の血流障害時には再吻合が必要となるため,肛門側断端距離は十分確保できないが,挙上空腸のすぐ背側の横行結腸,腫瘍から肛門側約5cmの位置で腸管を切離し,体腔内吻合とする方針とした.再建は自動縫合器を用いて回腸...

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 血清 CA19-9 が高値であった成人小腸原発消化管重複症の一例

    小鹿山 陽介, 二見 徹, 草間 大輔, 齋藤 敬弘, 大谷 聡, 伊東 藤男, 土屋 貴男 福島医学雑誌 74 (1), 13-17, 2024

    ...摘出後回腸末端から全小腸を確認するとTreitz靱帯から約200cmの位置から起始している約10cmの重複腸管を認め,回腸部分切除を行なった。病理検査の結果,管状部分は腸管の全層構造を有する小腸組織で構成され,先に摘出した腫瘤との間に連続性が確認された。管状かつ球状嚢胞の形態を呈する消化管重複症と診断されたが悪性所見は認められなかった。...

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  • 結腸全摘を行って救命しえた全結腸壊死型虚血性大腸炎の1例

    内田 史武, 森山 正章, 小山 正三朗, 渋谷 亜矢子, 和田 英雄, 黨 和夫 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (4), 211-215, 2024

    ...虚血性腸炎の診断で緊急入院した.翌日腹痛の増強があり,腹部造影CTで結腸の広範な壊死が疑われ,当院に転院搬送となった.来院時バイタルサインは安定し,腹部全体に筋性防御を伴う圧痛を認めた.腹部造影CTでは全結腸が造影効果不良で腹水を伴っており,腸間膜血管の血栓は認めなかった.全結腸壊死型虚血性大腸炎と診断し,緊急手術を行った.腹部正中切開で開腹し,上行結腸からS状結腸までの壊死を認めた.結腸全摘を行い,回腸...

    DOI Web Site 参考文献11件

  • 一時的回腸双孔式人工肛門におけるストマ出口症候群のリスク因子の検討

    口分田 亘, 石井 正之, 谷川 優麻, 前田 哲生 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (3), 155-160, 2024

    ...<p>【目的】肛門温存術における一時的回腸双孔式人工肛門造設後のストマ出口症候群発症の状況とそのリスク因子を明らかにする.</p><p>【方法】直腸腫瘍に対する肛門温存術と同時に一時的回腸双孔式人工肛門を造設した99例を対象とし,患者因子,手術因子および術後のストマの形状を調査し,ストマ出口症候群に関して後方視的に検討を行った....

    DOI Web Site 参考文献13件

  • 腸閉塞をきたした回腸末端部平滑筋腫の1例

    髙田 直樹, 小菅 誠, 会澤 大介, 岡本 敦子, 中野 貴文, 今泉 佑太, 菅野 宏, 武田 泰裕, 大熊 誠尚, 衛藤 謙 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (4), 205-210, 2024

    ...含めた腹腔鏡下回盲部切除術を施行した.切除検体の肉眼所見は被膜を有する黄色充実性病変で内部には石灰化を伴っていた.病理組織学的検査では回腸末端領域の固有筋層内を主座とする40×35×32mmの結節病変で,免疫組織化学的にはdesmin陽性,α-SMA陽性,c-kit陰性であり,平滑筋腫の診断であった.術後経過は良好で第7病日に退院となった.術後1年を経過し,平滑筋腫の再発は認めていない....

    DOI Web Site 参考文献6件

  • 腸回転異常症およびMeckel憩室を合併した右傍十二指腸ヘルニアの1例

    船越 早織, 兼子 晋, 山口 浩和, 上西 紀夫 杏林医学会雑誌 54 (4), 187-191, 2023-12-28

    ...また,回腸末端より60cmの小腸に偶発的にMeckel憩室を認めたため,Meckel憩室切除も同時に行った。腸回転異常症など消化管異常には他の先天奇形を合併する可能性があるが,術前画像では指摘できないことも多い。若年の絞扼性腸閉塞は先天奇形と他の消化管異常を念頭におき,適切な診断と治療が重要である。</p>...

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  • ICG蛍光法による血流評価が有効であったmesodiverticular bandによる絞扼性腸閉塞の1例

    尾山 貴徳, 宮田 将徳, 向井 亘, 納所 洋, 今治 玲助, 山崎 理恵 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 59 (7), 1076-1081, 2023-12-20

    ...<p>インドシアニングリーン(ICG)蛍光法による血流評価を小児絞扼性腸閉塞に行った報告は少ない.症例は生後2か月,男児.下痢,嘔吐を繰り返しウイルス性胃腸炎として入院した.翌日より下痢は改善したが,第3病日に絞扼性腸閉塞と診断され手術を施行した.メッケル憩室とmesodiverticular bandを認め,bandによりメッケル憩室の4 cm口側から回腸末端まで40 cmにわたり回腸が絞扼されていた...

    DOI Web Site 医中誌

  • 短腸症候群に対してテデュグルチド(レベスティブ<sup>®</sup>)を使用した1例

    藤枝 悠希, 大畠 雅之 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 59 (7), 1070-1075, 2023-12-20

    ...<p>症例は10歳男児,回腸・結腸欠損型の短腸で出生し日齢1に人工肛門を造設された.栄養管理が必要になったため,2歳時から中心静脈カテーテル(central venous catheter: CVC)を留置し経口摂取に加え,在宅中心静脈栄養を開始した.何度かカテーテル関連血流感染症(catheter related blood stream infection; CRBSI)を起こし,CVCの入れ替...

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  • 急性骨髄性白血病に合併した小腸ムコール症の1例

    西野 美智子, 水野 秀城, 山田 和俊, 上山本 伸治, 斎藤 勝彦 日本消化器病学会雑誌 120 (11), 920-926, 2023-11-10

    ...<p>症例は70歳代男性.急性骨髄性白血病加療中に腹痛,血便が出現し,精査にて小腸イレウスと診断した.保存的加療で改善なく,小腸内視鏡検査にて回腸潰瘍を認めた.組織検査から小腸ムコール症を疑い抗真菌薬投与を行ったが穿孔性腹膜炎を併発し,小腸切除を施行した.切除標本より小腸ムコール症と診断した.ムコール症の消化管型はまれであり,小腸病変は非常に少ない.小腸内視鏡検査が診断・治療の一助となった....

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  • 小腸原発肝様腺癌の1例

    財津 雅昭, 植村 一仁, 三國 夢人, 石塚 千紘, 南波 宏征, 谷 安弘, 花本 尊之, 外丸 詩野, 松岡 伸一 日本消化器外科学会雑誌 56 (11), 615-621, 2023-11-01

    ...<p>症例は68歳の男性で,腹痛を主訴に他院を受診したところ,腹部エコーでtarget sign様所見があり腸重積を疑い当院へ紹介となった.上部,下部消化管内視鏡検査では明らかな腫瘍性病変はなかったが,造影CTおよび腹部USで回腸に約4 cmの腫瘍性病変および近傍の腸間膜リンパ節の腫大を認めた.小腸原発腫瘍の診断で開腹をしたところ,回腸末端から約50 cmの部位に腫瘍性病変を認め腸間膜リンパ節の腫脹...

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  • 横行結腸癌による閉塞性腸炎のため診断に難渋した回腸原発T細胞リンパ腫の1例

    渡部 嘉文, 鈴木 玲, 木下 満, 広田 将司, 鳥井 郁子, 福地 成晃 日本消化器外科学会雑誌 56 (10), 560-568, 2023-10-01

    ...の発熱が続き,回腸の潰瘍性病変を再検討した.粘膜下層にCD3,CD4,CD5陽性,CD8,CD20,CD56陰性の中型から大型の異型細胞を認め,回腸原発T細胞リンパ腫と確定診断した.重複した横行結腸癌による閉塞性腸炎のため回腸悪性リンパ腫の診断に難渋した症例を今回経験した.大腸癌と回腸悪性リンパ腫の重複はまれであるが,回腸の潰瘍性病変では悪性リンパ腫の可能性を常に念頭に置く必要がある....

    DOI Web Site 参考文献25件

  • 特発性上腸間膜静脈血栓症による小腸壊死に対し腸管切除+エドキサバン維持療法を施行した1例

    中島 理絵, 茅野 新, 亀井 佑太郎, 大宜見 崇, 宮北 寛士, 岡田 和丈, 中郡 聡夫, 小柳 和夫, 山本 聖一郎 日本腹部救急医学会雑誌 43 (6), 1001-1004, 2023-09-30

    ...術中所見では回腸末端から20cmの回腸に約50cmにわたり限局した小腸壊死を認め,回腸部分切除を施行した。血栓除去は施行しなかった。血栓症の明らかな要因は認めず,特発性上腸間膜静脈血栓症に伴う小腸壊死と診断した。術翌日よりヘパリン2万単位/日の持続静脈内投与を開始した後,直接作用型経口抗凝固薬へ移行して術後12日目に軽快退院となった。...

    DOI Web Site 医中誌

  • S状結腸憩室炎から回腸S状結腸膀胱瘻を発症し一期的手術を行ったWilliams症候群の1例

    木井 修平, 下國 達志, 蔵谷 勇樹, 藤好 直, 西川 眞, 小池 雅彦, 中西 勝也, 髙橋 昌宏 日本消化器外科学会雑誌 56 (9), 504-510, 2023-09-01

    ...で術後11日目に退院した.Williams症候群は染色体7q11.23の微小欠失が原因の比較的まれな疾患である.エラスチンの異常に伴い大腸憩室症を発症しやすいが,大腸憩室炎から回腸S状結腸膀胱瘻を生じた報告例はまれである.心血管系の合併症から麻酔リスクがあること,精神発達遅滞や不安障害の頻度が高いことなどが,周術期の管理に留意すべき点と考えられた....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献16件

  • 内翻メッケル憩室による小腸狭窄が原因となった新生児消化管穿孔の1例

    山口 修輝, 福原 雅弘, 伊崎 智子 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 59 (5), 878-884, 2023-08-20

    ...<p>症例は日齢2の女児.出生後から非胆汁性嘔吐の経時的増悪を認め,当院へ紹介となった.腹部単純X線写真にて広範なfree airを認め,また腹部超音波検査にて混濁した腹水と右下腹部にtarget signを認めたため,腸重積症による消化管穿孔を疑った.緊急手術を施行したところ,内翻したメッケル憩室およびその口側回腸に穿孔部位を認めた.穿孔部・内翻部を含む回腸を部分切除し,一期的に端々吻合を行った....

    DOI Web Site 医中誌

  • 潰瘍性大腸炎にDICを併発し手術により改善した1例

    立野 瑞樹, 小金井 一隆, 辰巳 健志, 黒木 博介, 小原 尚, 齋藤 紗由美, 杉田 昭 日本消化器病学会雑誌 120 (8), 680-688, 2023-08-10

    ...<p>症例は57歳男性.DICを併発した重症潰瘍性大腸炎(UC)と診断され,当科に紹介受診した.内科治療では早期に病態をコントロールすることが困難と判断し,大腸全摘術,回腸囊肛門管吻合,回腸人工肛門造設術を施行した.術後,血小板数,凝固能は著明に改善し,DICから脱した.UCが原因で発生したDICを合併し,内科治療でDICが改善しない場合には,全身状態を考慮し早期に手術に踏み切る必要があると考えられた...

    DOI PubMed 医中誌

  • 横紋筋肉腫の術後化学放射線療法後に発症した被囊性腹膜硬化症の1例

    塚田 遼, 阪 龍太, 高山 慶太, 田附 裕子, 宮村 能子, 佐藤 和明, 奥山 宏臣 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 59 (4), 819-825, 2023-06-20

    ...する.症例は21歳の男性.19歳時に前医で腹腔内出血を来した膀胱原発横紋筋肉腫(stage IV)に対して大網切除,膀胱部分切除術を施行された.当院に転院後,COGのARST0431プロトコールに準じて化学放射線療法を施行された.化学療法12か月後,放射線療法6か月後に,腸閉塞を発症し保存的加療を行うも改善なく試験開腹術を施行した.腹膜,小腸漿膜は白色の厚い被膜で覆われており,特に高度な癒着を認めた回腸...

    DOI Web Site 医中誌

  • 潰瘍性大腸炎に結腸癌肉腫を合併した1例

    伊藤 一真, 桑原 隆一, 楠 蔵人, 皆川 知洋, 堀尾 勇規, 木原 多佳子, 廣田 誠一, 片岡 幸三, 別府 直仁, 内野 基, 池田 正孝, 池内 浩基 日本消化器外科学会雑誌 56 (6), 348-355, 2023-06-01

    ...<p>症例は70歳の女性で,54歳時に潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis;以下,UCと略記)と診断された.5アミノサリチル酸製剤の投与のみで寛解が維持されていた.2021年6月に下痢の精査目的に下部消化管内視鏡検査を行ったところS状結腸に腫瘍性病変を認めた.病理組織学的検査でS状結腸癌と診断されたため当科紹介となった.同年8月,腹腔鏡補助下大腸全摘J型回腸囊肛門管吻合術を施行した.病理結果...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献35件

  • 小腸腺腫による腸重積症から上腸間膜静脈血栓症を発症した1例

    馬庭 幸詩, 鷹尾 千佳, 甲村 稔, 野中 健一, 日下部 光彦 日本腹部救急医学会雑誌 43 (4), 753-756, 2023-05-31

    ...Treitz靭帯より約310cmの回腸に腫瘍による重積を認め,術前の画像診断で血栓は広範囲であったものの腸管の血流は良好であったため,同部位の小腸部分切除のみ行った。術後翌日からヘパリン投与を開始し合併症なく術後14日目に退院した。本症例は凝固因子欠損症や凝固亢進をきたしうる背景はなく,腸重積により腸間膜静脈の還流不全からSMVTを発症したと考えられたため文献的考察を加えて報告する。</p>...

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  • QFT検査が有用であった腸結核による腸閉塞の1例

    中川 美星子, 澤田 成彦, 竹原 雄介, 小林 弘明, 垣迫 健介, 髙野 洋次郎, 関 純一, 島田 翔士, 中原 健太, 向井 俊平, 榎並 延太, 石田 文生, 根本 哲生 日本腹部救急医学会雑誌 43 (4), 785-788, 2023-05-31

    ...下部消化管内視鏡検査で回腸終末部に全周性の輪状潰瘍性病変を認めた。潰瘍部の生検では,多彩な炎症細胞浸潤,炎症性肉芽を認めた。原因として腸結核などの炎症性腸疾患,腫瘍性病変による腸閉塞が考えられ,診断,治療を兼ねて腹腔鏡下回盲部切除術を施行した。病理組織学検査で,壊死を有するラングハンス巨細胞を伴った類上皮肉芽腫を認めたが,乾酪性肉芽種は認めなかった。抗酸菌染色で抗酸菌は同定できなかった。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 周期性発熱と腹膜刺激症状を伴う回腸末端炎を繰り返した家族性地中海熱の1例

    相川 崇, 根岸 駿, 福地 達, 堀口 英, 菅間 一乃, 野中 真知, 飯田 智広 日本内科学会雑誌 112 (5), 836-843, 2023-05-10

    ...<p>24歳,男性.数日続く発熱と腹膜刺激症状を伴う右下腹部痛を周期的に繰り返した.CT(computed tomography)と全大腸内視鏡検査で遠位回腸に慢性炎症の所見があるが,診断に至らなかった.ほぼ1カ月毎に症状が生じることから家族性地中海熱を疑い,コルヒチンの内服を開始した.MEFV(<u>Me</u>diterranean <u>f</u>e<u>v</u>er)遺伝子検査を行い,非典型家族性地中海熱...

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  • 結腸全域に壊死を認めた劇症型アメーバ性腸炎の1例

    岩﨑 恒, 由茅 隆文, 林 碧, 宮下 優, 坂野 高大, 田尻 裕匡, 平木 由佳, 武谷 憲二, 萱島 寛人, 黒田 陽介, 吉野 俊平, 大石 善丈, 古賀 聡 日本消化器外科学会雑誌 56 (5), 280-289, 2023-05-01

    ...<p>症例は72歳の男性で,下痢,発熱,腹痛を主訴に前医を受診し,感染性腸炎の診断となった.投薬による加療を行われたが,症状の改善に乏しく,当院に入院となった.CTにて広範な結腸壊死を認めたため,同日緊急手術を施行した.上行結腸,横行結腸,S状結腸に結腸壊死の所見を認め,一部腸管は融解している像を認めた.結腸全切除および回腸人工肛門造設術を施行し,術後は集中治療室での治療を行った.第5病日に病理検体...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献41件

  • メッケル憩室を合併したTreves’ field pouch herniaの1例

    神賀 貴大 日本消化器外科学会雑誌 56 (5), 273-279, 2023-05-01

    ...<p>症例は25歳の男性で,心窩部痛にて当院を受診した.腹部CTにて回腸末端近くで腸管の急峻な口径差と腫大した虫垂を認めた.急性虫垂炎と腸閉塞の診断となり,緊急手術を施行した.Treves’ field(回結腸動脈とその最終回腸枝との吻合枝に囲まれた部位)に袋状の線維性膜があり,メッケル憩室基部の回腸から回腸末端までが覆われる内ヘルニアであった.メッケル憩室はヘルニア門に沿って背側を走行し,先端は腹側...

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  • 小腸出血に対するTAE施行後に切除しえた回腸MALTリンパ腫の1 例

    大谷, 菜穂子, 松本, 理沙, 中谷, 研介, 岡田, 晋一郎, 菅沼, 利行, Ohotani, Nahoko, Matsumoto, Risa, Nakatani, Kensuke, Okada, Shinichiro, Suganuma, Toshiyuki 横浜医学 74 (2), 49-54, 2023-04-30

    ...を行い,異常な回腸動脈が出血源と診断しTAE を施行した.入院14日目にプッシュ式小腸内視鏡を施行したが,出血部位の確認は困難だった.退院後約1 か月で再度血便を認め,繰り返す小腸出血に対し腹腔鏡下小腸部分切除術の方針とした.出血部の同定が困難と予想されたが,回腸腸間膜に発赤を伴った楔状の変化を認め,同部位を出血源と判断し回腸部分切除を施行した.切除検体は病理検査にて回腸MALT(mucosa-associated...

    機関リポジトリ 医中誌

  • 新生児期の消化管穿孔および乳児期の消化管出血をきたした乳児腸管血管腫の1例

    生駒 真一郎, 川野 正人, 川野 孝文, 松久保 眞, 町頭 成郎, 鳥飼 源史, 家入 里志 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 59 (2), 203-207, 2023-04-20

    ...<p>症例は女児.日齢18に腹部膨満が出現し,当院紹介となった.単純X線写真で腹腔内遊離ガスを認めたため緊急手術を施行し,回腸末端の消化管穿孔に対して単純縫合閉鎖を行った.術後1か月時にイレウスを認めたが保存的に軽快した.その後7か月時に下血を主訴として来院し,血液検査ではHb 7.5 g/dlと貧血を呈し,造影CT検査で回腸末端に著明な造影効果を認めた.腸管血管腫からの出血を疑い,入院翌日に試験開腹術...

    DOI Web Site 医中誌

  • 腹腔鏡補助下手術で治療した真性腸石を伴うMeckel憩室穿孔の1例

    岡本 和浩, 山口 直哉, 米山 文彦, 木村 桂子, 加藤 祐一郎, 水谷 文俊, 寺境 宏介, 河野 弘 日本腹部救急医学会雑誌 43 (3), 663-666, 2023-03-31

    ...造影CT検査では骨盤内で浮腫状の回腸に盲端管腔構造を認め,内腔には腸石と思われる高吸収域を認めた。Meckel憩室穿孔の診断で腹腔鏡補助下小腸切除を施行した。術中所見は骨盤底に浮腫上の回腸が落ち込みMeckel憩室を認めた。腸管外に認めた腸石を回収し,腹腔外で小腸切除を施行した。病理組織所見では憩室に異所性胃粘膜が確認され,腸石の成分検索では胆汁酸石であり真性腸石と診断した。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 横隔膜縫縮術を施行し人工呼吸器離脱に成功した横隔膜挙上症による呼吸不全の1例

    川口 瑛久, 伊藤 温志, 金田 真吏, 川口 晃司, 島本 亮, 髙尾 仁二 日本呼吸器外科学会雑誌 37 (2), 137-141, 2023-03-15

    ...<p>59歳男性.交通事故後に腹腔内出血を指摘され当院搬送となった.脾損傷,回腸動静脈損傷に対してダメージコントロール術,IVRで脾動脈塞栓術が施行された.術後に人工呼吸器の離脱が困難となり,既往の左横隔膜挙上症が一因と考え,手術の方針となった.手術時間は162分,出血は少量.CO<sub>2</sub>送気で視野を確保し,弛緩した横隔膜を牽引し,ポリエチレン糸4針で縦隔側から胸壁側へ連続縫合で縫縮...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献6件

  • 早期の下部消化管内視鏡にて診断に至り, 外科的手術にて救命しえた劇症型偽膜性大腸炎の1例

    宮岡 洋一 島根県立中央病院医学雑誌 47 (1), 51-56, 2023-03-10

    ...処方されたが改善なく,発熱・嘔気も認めるようになり,2日後に当院救急外来受診.腹部CT所見から急性大腸炎,腹膜炎の診断で緊急入院とし,保存的加療を開始した.しかし,翌日に腹痛増悪,酸素化ならびに血圧低下傾向を認め,腹部CTでも増悪していた.病態把握目的に緊急下部消化管内視鏡を施行したところ,偽膜形成や潰瘍所見を認め,CD抗原も陽性であり,劇症型偽膜性大腸炎と診断した.緊急で大腸亜全摘,直腸皮膚瘻,回腸人工肛門造設術...

    DOI 医中誌

  • ロボット支援下直腸がん手術の導入と短期成績

    鯉沼, 広治, 堀江, 久永, 佐田友, 藍, 太白, 健一, 太田, 学, 本間, 祐子, 田原, 真紀子, 井上, 賢之, 東條, 峰之, 熊谷, 祐子, 津久井, 秀則, 森, 和亮, 村橋, 賢, 伊藤, 誉, 直井, 大志, 味村, 俊樹, 北山, 丈二, 佐田, 尚宏 自治医科大学紀要 45 37-42, 2023-03

    ...術式は高位前方切除4例,低位前方切除35例,括約筋間切除4例,ハルトマン1例,直腸切断術13例で予防的回腸ストマは20例に造設した。手術時間396分(222-648),コンソール時間165分(75-301),出血量0g(0-270),開腹移行例は認めなかった。術後合併症は6例で創感染1例,骨盤膿瘍2例,リンパ漏1例,イレウス1例,尿閉1例いずれも保存的治療で改善した。...

    機関リポジトリ 医中誌

  • 直腸癌術後に脊椎硬膜外膿瘍を来した1例

    良永, 康雄, 吉田, 純, 三笠, 圭太, 高木, 克明, 名嘉眞, 陽平, 吉田, 拓也, 白水, 康司 自治医科大学紀要 45 113-118, 2023-03

    ...直腸癌T3N0M0 StageIIに対して腹腔鏡下低位前方切除術と回腸ストマ造設術を施行した。術後7日目に縫合不全を合併,吻合部ドレーンの造影で仙骨前面に直腸内へ連続する膿瘍腔を認めた。連日のドレーン洗浄と定期的なドレーン交換を行ったが改善を認めなかった。術後77日目に両下肢の筋力低下と左下肢痛による歩行困難を認めた。...

    機関リポジトリ 医中誌

  • 回腸導管傍ストーマヘルニアに対して腹腔鏡下修復術を施行した1例

    佐藤, 寛丈, 井上, 賢之, 小林, 龍ノ介, 小堀, 篤也, 久保, 百合香, 塩澤, 徹也, 篠原, 翔一, 井上, 康浩, 塚原, 宗俊, 安士, 正裕, 俵藤, 正信, 岡田, 真樹, Lefor, Alan K, 安田, 是和 自治医科大学紀要 45 107-112, 2023-03

    ...腹腔内の高度癒着を剥離した後,脱出した小腸を腹腔内に還納,径7×6cmのヘルニア門と挙上された回腸導管が確認できた。ヘルニア門を縫縮した後,Sugarbaker法にてヘルニア門を被覆,回腸導管と伴に後腹膜化した。術後3ヶ月,再発無く経過している。...

    機関リポジトリ 医中誌

  • Fabry病患者におけるサイトメガロウイルス感染による小腸穿孔の1例

    中村 峻輔, 菊地 覚次, 垣内 慶彦, 黒田 新士, 野間 和広, 楳田 祐三, 都地 友紘, 藤原 俊義 日本消化器外科学会雑誌 56 (2), 87-93, 2023-02-01

    ...66歳の男性で,Fabry病による慢性腎不全に対して維持透析中であった.右肺癌に対して肺部分切除を施行後膿胸の増悪のため,ICUで全身管理中に小腸穿孔,汎発性腹膜炎を来し当科紹介となった.原因不明の小腸穿孔として緊急手術を施行した.術中所見では,Treitz靭帯より約200 cmの部位での小腸穿孔,腸間膜側から腹腔内への穿破を認め,腹腔内汚染は著明であった.小腸を約20 cm切除し,洗浄ドレナージ,回腸人工肛門造設...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献18件

  • 右下腹部腹壁膿瘍を形成した穿孔性虫垂炎の1切除例

    大谷 菜穂子, 松本 理沙, 岡田 晋一郎, 菅沼 利行 日本腹部救急医学会雑誌 43 (1), 73-76, 2023-01-31

    ...腹部造影CTで右下腹部に腹腔から皮下まで連続する膿瘍と,その直下に腫大した虫垂を認め,臍部には回腸を内容とする腹壁ヘルニアを認めた。穿孔性虫垂炎による腹壁膿瘍と臍部ポートサイトヘルニアの併存が疑われた。入院当日に経皮的膿瘍ドレナージを行い,入院9日目の膿瘍腔造影では膿瘍腔の縮小と,虫垂と膿瘍腔との瘻孔を認めた。根治目的に入院14日目に虫垂切除術,ポートサイトヘルニア修復術を施行した。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 回腸への直接浸潤による腸閉塞で発症した虫垂粘液癌の1例

    髙橋 義也, 鍵谷 卓司, 市澤 愛郁, 山本 孝夫 日本腹部救急医学会雑誌 43 (1), 69-72, 2023-01-31

    ...腹痛と嘔吐を主訴に来院し,腹部CT検査で回腸に腫瘤性病変による閉塞と口側の小腸拡張を認めた。腫瘍マーカーが高値であり,悪性腫瘍による腸閉塞の診断で入院となった。経鼻イレウス管で減圧を行い,小腸内視鏡では小腸外腫瘍の圧排が原因と考えられた。腸閉塞解除と根治術目的に開腹すると,回盲弁から約10cm口側の回腸に腫瘍性病変による狭窄が認められ,虫垂先端および右卵管へ浸潤していた。...

    DOI Web Site 医中誌

  • マントル細胞リンパ腫再発による腸重積に対し,腹腔鏡下回盲部切除術を施行した1例

    寺田 剛, 稲村 幸雄, 齋藤 尚子, 穐山 竣, 延廣 征典, 森 千浩, 上畑 恭平, 武澤 衛, 森川 彰貴 日本腹部救急医学会雑誌 43 (1), 89-92, 2023-01-31

    ...CTと下部消化管内視鏡検査で小腸と大腸に多数の粘膜下腫瘍と,終末回腸の腫瘍による回盲部の腸重積,多発リンパ節腫大を認めた。イレウス管で腸管を減圧後,有症候性の腸重積をきたしていたため腹腔鏡下回盲部切除術を施行した。病理組織学的検査でMCLの再発が確認された。術後の経過は順調で,術後17日目から化学療法を再導入し,完全寛解を得た。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 感染性大動脈炎により死亡した糖尿病を有する回腸代用膀胱の一例

    谷口 明久, 平川 和志, 間山 郁美 日本泌尿器科学会雑誌 114 (1), 26-29, 2023-01-20

    ...<p>5年前に膀胱癌に対し膀胱全摘・回腸代用膀胱造設した78才男性.既往は糖尿病.2年前のCTでは右水腎・拡張した代用膀胱・高度の動脈硬化が大動脈に見られた.2022年5月上旬から発熱あり,近医内科を受診し尿路感染症として,5月7日他院内科に入院した.尿培養で大腸菌が検出されたがほぼ全ての抗生剤に感受性があった.CTで,両側水腎症および拡張した代用膀胱,尿路にガスを認めた.抗生剤を4種類使用したが解熱...

    DOI Web Site PubMed ほか1件 参考文献5件

  • 小腸に多発した神経内分泌腫瘍の1例

    中西 芳之, 水内 祐介, 三渕 晴香, 渡邊 歓, 田村 公二, 佐田 政史, 永吉 絹子, 永井 俊太郎, 古賀 裕, 小田 義直, 中村 雅史 日本大腸肛門病学会雑誌 76 (4), 313-319, 2023

    ...<p>症例はアルコール肝硬変を既往にもつ64歳の男性で,右下腹部痛と血便のため前医を受診され,CTで終末回腸に壁肥厚を指摘され当院紹介となった.カプセル内視鏡で,中部から下部小腸を中心に頂部発赤調のSMT様隆起の多発を認め,ダブルバルーン内視鏡を用いて病変より生検を行い,回腸に多発する神経内分泌腫瘍(Neuroendocrine tumor;以下,NETと略記)の診断となり手術目的に当科を紹介受診された...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献22件

  • 腸管吻合術後54年を経て発症したblind loop syndromeの1例

    原口 英里奈, 伊橋 卓文, 永末 裕友, 南 信弘, 横溝 博 日本臨床外科学会雑誌 84 (3), 427-431, 2023

    ...<p>72歳,女性.半年前からの心窩部痛を主訴に,当科を受診した.精査にて貧血,低アルブミン血症を認め,下部消化管内視鏡検査にて小腸結腸側々吻合を認めた.54年前に腸閉塞に対して手術歴があり,この際に回腸と上行結腸が側々吻合されたと推察された.症状と側々吻合に伴う盲管の存在からblind loop syndromeを疑い,腹腔鏡下に盲管部小腸の切除を施行した.この結果,貧血,低アルブミン血症と腹部症状...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献5件

  • 3施設における腹腔鏡下体腔内新膀胱造設術の初期経験

    寒野 徹, 小堀 豪, 小寺澤 成紀, 宗宮 伸弥, 灰谷 崇夫, 長濱 寛二, 伊藤 将彰, 東 義人, 諸井 誠司, 赤尾 利弥, 山田 仁 Japanese Journal of Endourology and Robotics 36 (2), 261-266, 2023

    ...回腸を40 cm遊離し, 脱管腔化後, 後壁縫合を行った. 膀胱尿道新吻合は体腔鏡下前立腺全摘除術と同様に両端針の連続縫合とした. 尿管吻合後, 腸管を折りたたむように前壁縫合した.</p><p>(結果) 全例腹腔鏡下に完遂できた. 重篤な術後合併症は腸閉塞を1例に認め, 腹腔鏡下イレウス解除術を施行した....

    DOI

  • 上腸間膜静脈血栓症・胆囊炎を合併した回腸末端憩室穿通の1例

    北條 大輔, 五十嵐 裕一, 中田 博, 木谷 匡志, 元吉 誠 日本臨床外科学会雑誌 84 (8), 1232-1237, 2023

    ...<p>憩室炎に由来する稀な合併症として上腸間膜静脈血栓症が知られており,腸間膜静脈血栓症は鬱滞性の腸管虚血をきたし得る重篤な病態である.症例は62歳,男性.主訴は発熱および右側腹部痛.既往歴はなく,血栓性素因は無い.造影CTで膿瘍を伴う回腸末端憩室,上腸間膜静脈の造影欠損,胆囊の緊満を認めたため,静脈血栓症を伴う憩室穿通および胆囊炎と診断し,抗凝固療法および抗菌薬治療を行った.1カ月後,側副血行路の...

    DOI Web Site Web Site ほか1件

  • 腹腔鏡下手術を行った回腸重複腸管捻転の1例

    森山 瑞紀, 藤枝 裕倫, 古田 美保, 會津 恵司, 渡邊 真哉 日本臨床外科学会雑誌 84 (8), 1257-1261, 2023

    ...,術中所見からは重複腸管と判断した.基部で360°捻転しており,体腔内で重複腸管の捻転を解除した.臍部を小開腹し,重複腸管を含む回腸を取り出し,正常腸管も含め小腸部分切除を行った.病理組織学的検査所見で嚢胞壁は粘膜・粘膜筋板・固有筋層・漿膜下層を有し,隣接する回腸と共通の腸間膜を有していることから,重複腸管と診断した.今回,腹腔鏡下手術を施行した回腸重複腸管捻転の1例を経験したため報告する....

    DOI Web Site Web Site ほか1件

  • 膵臓移植における腸管ドレナージ:回腸十二指腸側々吻合について

    見城 明, 佐藤 直哉, 東 孝泰, 西間木 淳, 月田 茂之, 武藤 亮, 鈴志野 聖子, 渡邊 淳一郎, 小船戸 康英, 芳賀 淳一郎, 石亀 輝英, 木村 隆, 丸橋 繁 移植 58 (Supplement), s199_1-s199_1, 2023

    ...腹膜炎を来した症例は、腹腔内癒着のため従来法による腸管ドレナージが困難でRoux-en Yでの再建を要し、回腸盲端の穿孔が原因であった。【結語】膵臓移植において、当科で実施している回腸十二指腸側々吻合は、安全な方法であると考える。</p>...

    DOI

  • 脳死両肺移植後の播種性ムーコル症

    早稲田 龍一, 宮原 聡, 白石 武史, 當房 悦子, 春藤 裕樹, 藤田 昌樹, 佐藤 寿彦 移植 58 (Supplement), s267_2-s267_2, 2023

    ...右側結腸に多数の壊死性穿孔を認め、同部位切除と回腸瘻造設が施行された。穿孔部には接合菌菌塊が確認され播種性ムーコル症と診断。以後、可能な限りの薬物治療を行うも改善傾向は一切見られず、気道粘膜壊死、菌血症に伴い、呼吸循環は急速に悪化、day22に永眠された。病理解剖では肺・横隔膜・心膜・胃・大腸・肝臓・脾臓・甲状腺・大脳に接合菌による壊死巣を認めた。...

    DOI 医中誌

  • 短期間に異なる機序で2度の大腸穿孔をきたした1例

    大本 亮輔, 竹山 廣志, 鈴木 陽三, 池永 雅一, 清水 潤三, 冨田 尚裕 日本大腸肛門病学会雑誌 76 (5), 381-386, 2023

    ...歳の女性で腹痛,嘔吐を主訴に救急搬送された.腹部CTで下行結腸穿孔が疑われ,緊急手術を施行した.術中所見で下行結腸に穿孔部を認め,穿孔部を含む左側横行結腸から下行結腸を切除してHartmann手術を施行した.病理組織学的所見では穿孔部周囲の粘膜に虚血性変化を認め,硬便の存在から宿便性大腸穿孔と診断した.術後9日目,炎症反応の再上昇を認め,腹部CTで人工肛門近傍の上行結腸に穿孔を認め,結腸亜全摘術,回腸人工肛門造設術...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献6件

  • 小腸内視鏡下生検により診断した神経線維腫症1型に合併した腸管diffuse ganglioneuromatosisの1例

    喜田 裕一, 澤田 つな騎, 石川 恵里, 榊原 綾子, 山村 健史, 前田 啓子, 江﨑 正哉, 濱崎 元伸, 村手 健太郎, 中村 正直 日本消化器内視鏡学会雑誌 65 (7), 1232-1238, 2023

    ...<p>症例は50歳女性.基礎疾患に神経線維腫症1型があり,42歳時に前医で小腸の壁肥厚と拡張を指摘されたが原因不明とされた.今回,下痢に伴う電解質異常のため前医に入院となったが,腸管拡張も高度となり,精査のため当院へ転院となった.ダブルバルーン内視鏡検査を施行したところ空腸は高度に拡張し,回腸末端に炎症性ポリープと縦走潰瘍を認めた.非潰瘍部の生検組織よりganglioneuromatosisの診断を...

    DOI 医中誌

  • 門脈ガス血症と遷延性黄疸を伴った小腸GIST(径15cm)破裂・穿孔の1例

    横井 勇真, 大森 隆夫, 畑中 友秀, 湯淺 博登, 早﨑 碧泉 日本臨床外科学会雑誌 84 (4), 590-595, 2023

    ...<p>症例は79歳,女性.嘔吐,発熱,腹痛を主訴に救急外来を受診した.腹部単純CTで下腹部に腸管との連続が不明瞭で内部にairを含む最大径17.5cm大の構造物とfree airおよび門脈ガス像を認め,穿孔性腹膜炎の診断で緊急手術を施行した.手術所見では回腸末端より100cmの小腸に小児頭大の腫瘍性病変を認め,腫瘍は内部壊死と穿孔を伴っていた.小腸部分切除を施行した.切除標本では腸間膜対側に嚢状に突出...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献20件

  • 内視鏡的摘出を必要とした食餌性小腸イレウスの2例

    佐竹 真, 安井 利光, 城 尚志, 青井 健司, 垣田 成庸, 山田 幸則 日本消化器内視鏡学会雑誌 65 (11), 2297-2303, 2023

    ...来院し,腹部CTで小腸イレウスを認めた.経鼻イレウスチューブ留置したが改善が乏しく,経時的なCT撮像で閉塞起点の移動を認め,食餌性イレウスを疑った.保存的加療困難のため腹腔鏡にて用手的に異物を肛門側へ移動させ大腸内視鏡で回収した.内容はシイタケであった.症例2は77歳 男性.腹部膨満と嘔吐を主訴に来院し,腹部CTで小腸イレウスを認めた.本症例は臨床経過より食餌性イレウスを疑い,大腸内視鏡を施行した.回腸末端...

    DOI 医中誌

  • 大腸全摘と腟合併切除を行った造腟術後の潰瘍性大腸炎の1例

    吉田 茉実, 手島 仁, 千場 良司, 神谷 蔵人, 臼田 昌広, 宮田 剛 日本臨床外科学会雑誌 84 (5), 769-772, 2023

    ...<p>症例は54歳,女性.10歳台で腟欠損症に対しS状結腸間置による造腟術を施行されていた.潰瘍性大腸炎の加療中,大量出血をきたし緊急手術の方針とし,大腸全摘術,子宮・右卵巣・腟(間置結腸を含む)合併切除術,永久回腸人工肛門造設術を施行した.間置結腸については出血を認めていたこと,また,S状結腸動脈枝の温存が緊急大腸全摘の際に困難であったことから,合併切除を行った.造腟症術後の潰瘍性大腸炎に対する大腸全摘術...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献10件

  • 腸重積を伴う小腸inflammatory myofibroblastic tumorの1例

    朴 容韓, 北原 弘恵, 吉村 昌記, 宮川 雄輔, 唐澤 幸彦, 寺島 剛, 浅香 志穂 日本臨床外科学会雑誌 84 (6), 898-903, 2023

    ...<p>炎症性筋線維芽細胞性腫瘍(inflammatory myofibroblastic tumor:IMT)は炎症細胞の著明な浸潤を伴う筋線維芽細胞様紡錘形細胞の増殖を特徴とする腫瘍性病変である.症例は71歳,男性.2カ月前から続く腹痛を主訴に当院を紹介受診した.腹部CTで回腸に漸増性に造影される30mm大の軟部腫瘍を認め,腫瘍を先進部として腸重積を生じていた.腹部MRIではT1・T2強調画像でともに...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献16件

  • 結晶子径6nmの酸化チタンナノ粒子のラットにおける90日間反復経口投与毒性試験

    赤木 純一, 水田 保子, 赤根 弘敏, 畝山 瑞穂, 豊田 武士, 小川 久美子 日本毒性学会学術年会 50.1 (0), P2-158-, 2023

    ...病理組織学的検査では、消化管内腔、鼻腔、気管、回腸のパイエル板、頸部および縦隔リンパ節、気管支関連リンパ組織に黄褐色の物質の沈着が認められたが、その周辺には免疫応答などの生体反応は観察されなかった。肝臓、腎臓、脾臓のチタン濃度分析から、これらの組織にはTiO2 NPは蓄積されていないことが示された。大腸陰窩の免疫組織化学分析では、前がん病変を示唆するβ-カテニンの核移行は見られなかった。...

    DOI

  • 移植腎廃絶後の脳死下膵腎同時移植の1例

    坂田 純, 小林 隆, 三浦 宏平, 石川 博補, 廣瀬 雄己, 安部 舜, 河内 裕介, 田島 陽介, 市川 寛, 島田 能史, 若井 俊文, 池田 正博, 田崎 正行, 齋藤 秀和 移植 58 (Supplement), s341_2-s341_2, 2023

    ...との側々吻合,回腸回腸の側々吻合を行った.術後1年5か月を経過し,膵・腎グラフト機能は良好である....

    DOI 医中誌

  • 10mm大の回腸NETに対しD3郭清を伴う腹腔鏡手術を施行し術後病理診断で多発リンパ節転移を認めた1例

    内田 真太郎, 岡田 拓久, 宗田 真, 小川 博臣, 調 憲, 佐伯 浩司 日本外科系連合学会誌 48 (2), 122-129, 2023

    ...<p>症例は75歳,男性.食道アカラシア術後で経過観察中であった.フォローアップの採血で貧血を認めたため消化管精査を行い,回腸末端に10mm大の粘膜下腫瘍を認めた.生検結果は小腸神経内分泌腫瘍(NET)G1であった.画像上はリンパ節転移を認めず,腹腔鏡下回盲部切除術D3郭清を施行し,術後7日目に退院となった.術後病理診断でリンパ節転移を認め,NET G1,T1N1M0 Stage Ⅲであった.小腸NET...

    DOI 医中誌

  • 人工甘味料の多量摂取が原因と考えられた直腸癌術後回腸ストマからのhigh output症候群の1例

    竹元 小乃美, 江本 慎, 本間 重紀, 吉田 雅, 市川 伸樹, 松井 博紀, 谷 道夫, 高桑 恵美, 武冨 紹信 日本消化器外科学会雑誌 56 (1), 20-26, 2023-01-01

    ...し,摂取を中止すると回腸瘻からの排便量が1日300~500 ml程度に改善した.キシリトールは人工甘味料の一つで,飴やガムなどに幅広く使用されている.キシリトールには腸管から吸収されにくい性質があり,多量摂取により下痢を誘発することが報告されている.回腸人工肛門造設状態の患者において,人工甘味料がhigh output症候群の原因なりうる可能性を念頭に置く必要がある....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献16件

  • 長期サーベイランス中に複数回の腸管切除を要した家族性大腸腺腫症の1例

    白木 巧, 美甘 麻裕, 立田 協太, 杉山 洸裕, 小嶋 忠浩, 赤井 俊也, 鈴木 克徳, 鳥居 翔, 倉地 清隆, 竹内 裕也 日本大腸肛門病学会雑誌 76 (5), 372-376, 2023

    ...【症例】25歳時にFAPの診断で結腸全摘・回腸直腸吻合術(IRA)を施行した.残存直腸に腺腫が多発し,33歳時に残存大腸全摘・回腸嚢肛門管吻合術を施行した.数cmの残存直腸に腺腫および腺腫内癌が発生し,36歳時より内視鏡的腫瘍切除術や経肛門的腫瘍切除術を複数回施行したが,瘢痕化に伴い治療困難となった.60歳時に多発した残存直腸腺腫の切除目的に腹会陰式直腸切断術を施行した....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献12件

  • 腸重積をきたした17歳男性の腸管嚢腫様気腫症の1例

    二村 徳人, 鈴木 雄之典, 永井 秀征, 野本 昂奨, 横井 彩花, 阪井 満 日本臨床外科学会雑誌 84 (6), 892-897, 2023

    ...<p>症例は17歳,男性.前日からの腹痛の増悪を主訴に当院を受診した.CTにて回盲部の腫瘤性病変を先進部とした腸重積の所見を認めた.腸重積に対して高圧浣腸による整復を試みたが重積の解除は得られず,緊急手術を施行した.術中,回腸末端から上行結腸が横行結腸に嵌入する所見を認め,徒手的に整復した.右側結腸の固定不良があり,近位上行結腸には腫瘤性病変を触知した.悪性腫瘍が否定できなかったため,回盲部切除術を...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献9件

  • 回腸律動性収縮におけるNCX1の機能的役割

    根本 隆行, 篠田 康晴, 喜多 知, 桑原 正裕, 喜多 紗斗美, 岩本 隆宏 日本薬理学会年会要旨集 97 (0), 3-B-P-001-, 2023

    <p>Inflammatory bowel disease, which is associated with symptoms such as abdominal pain and abnormal bowel movements, is an intractable disease that causes severe abnormalities in gastrointestinal …

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  • 京都大学における術式・術後管理の工夫により劇的な治療成功を得た肝移植症例

    門野 賢太郎, 伊藤 孝司, 山根 佳, 平田 真章, 奥村 晋也, 西尾 太宏, 影山 詔一, 政野 裕紀, 穴澤 貴行, 内田 洋一朗, 秦 浩一郎, 波多野 悦朗 移植 58 (Supplement), s323_3-s323_3, 2023

    ...術後2日目に非閉塞性腸管虚血(NOMI)を来たし、緊急大量小腸切除/空腸瘻/回腸瘻造設術を施行。術後腹腔内感染に対し数回の開腹ドレナージ等を要したが、全身管理により状態改善。その後中心静脈栄養と経腸栄養の併用であったが、移植後8ヶ月後に十二指腸・回腸吻合術(残存小腸約50cm)を行い、現在は点滴からも離脱。症例3 原発性胆汁性肝硬変に対し、血液型不適合生体肝移植を施行した55歳女性。...

    DOI 医中誌

  • 金属ステント留置術で改善した結腸癌腹膜播種による人工肛門狭窄の2例

    加藤 航司, 平田 勇一郎, 小野 武, 永田 仁, 比嘉 聡 日本臨床外科学会雑誌 84 (10), 1663-1666, 2023

    ...<p>症例1は74歳の女性で,大腸全摘術後の回腸人工肛門への腹膜播種浸潤により腸閉塞をきたした.自己拡張型金属ステント(self-expandable metallic stent:以下,SEMS)を留置し,7日後に軽快退院した.症例2は71歳の男性で,Hartmann術後の結腸人工肛門への腹膜播種浸潤により腸閉塞をきたした.SEMSを留置し,11日後に軽快退院した.人工肛門の癌性狭窄に対するSEMS...

    DOI Web Site 医中誌

  • 虫垂癌術後に局所再発が疑われた縫合糸膿瘍の1例

    濱﨑 友洋, 黒田 雅利, 熊野 健二郎, 池田 英二 日本大腸肛門病学会雑誌 76 (5), 393-399, 2023

    ...</p><p>術後1年目のCT検査で吻合部付近の腸間膜に造影効果を伴う23mm大の腫瘤を認め,FDG-PETでも同部位にSUV max:2.6の軽度集積がみられた.虫垂癌の局所再発も否定できず,腸間膜腫瘍切除術,回腸結腸部分切除術を施行した.</p><p>病理検査では絹糸に対する異物反応と膿瘍形成を認め,縫合糸膿瘍と診断された....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献10件

  • クローン病の診断に至った肉芽腫性扁桃炎の1例

    日比 裕之, 小林 斉, 竹内 美緒, 甘利 泰伸, 宇留間 周平, 小林 一女 口腔・咽頭科 36 (2), 228-233, 2023

    ...とされており,その原因疾患は様々である.今回我々は,口蓋扁桃摘出術を契機にクローン病の診断に至った肉芽腫性扁桃炎の1例を経験しこれを報告する.症例は28歳女性で,習慣性扁桃炎に対して口蓋扁桃摘出術を実施した.口蓋扁桃の病理組織学的検査で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫の形成を認め,全身の精査を行ったが原因疾患の診断につながる所見は得られなかった.術後45日目から消化器症状が出現し下部消化管内視鏡検査を実施した.回腸粘膜...

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  • 当院における特発性慢性巨大結腸症の手術治療成績

    松本 朝子, 野明 俊裕, 小篠 洋之, 入江 朋子, 玉置 裕香, 榊原 優香, 白水 良征, 荒木 靖三 日本大腸肛門病学会雑誌 76 (8), 509-515, 2023

    ...<p>特発性慢性巨大結腸症は大腸の機械的な閉塞を伴わず,また基礎疾患や薬歴が存在しないにもかかわらず,大腸が病的に拡張している状態である.治療は内科的治療が優先されるが,効果が不十分な場合には外科的治療の適応となる.外科的治療として一般に大腸亜全摘術+回腸直腸吻合が施行されているが,拡張腸管のみの切除では遺残結腸の拡張をきたす症例や術後に直腸肛門機能障害による便排出障害を伴う症例もある....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献7件

  • ボイラー事故による爆傷の1例

    石澤 義也 Japanese Journal of Acute Care Surgery 13 (0), 73-77, 2023

    ...同日緊急開腹術にて腸間膜損傷,回腸穿孔に対しダメージコントロール手術,vacuum pack closureとし,左下腿創外固定を施行後に入院となった。48時間後に消化管再建,閉腹術を施行した。その後,外科的経過は良好と思われたが腸管麻痺が遷延しを改善に3週間を要した。...

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  • 水腎症を伴った鼠径部膀胱ヘルニアの1例

    池西 一海, 福本 晃久, 江尻 剛気, 三宅 佳乃子, 青松 幸雄, 中島 祥介 日本臨床外科学会雑誌 84 (6), 952-956, 2023

    ...<p>症例は77歳の男性.排尿困難・右腰背部痛を主訴に他院を救急受診し,右鼠径ヘルニアと診断され,加療目的に当科へ紹介となった.CT所見で右外鼠径ヘルニアを認め,右陰嚢まで膀胱が脱出し右尿管も牽引され右水腎症を呈していた.また,ヘルニア嚢内には回腸も脱出していた.今回われわれは,本症例に対して手術開始前に尿管ステントを留置の上,TAPP(transabdominal preperitoneal repair...

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  • Pembrolizumab投与により病理学的CRを得られたMSI-H上行結腸癌の1例

    寄森 駿, 瀬尾 雄樹, 武居 友子, 岸田 憲弘, 戸倉 英之, 高橋 孝行, 清水 和彦 日本臨床外科学会雑誌 84 (6), 911-914, 2023

    ...<p>症例は82歳,男性.局所進行上行結腸癌cT4b(尿管,腸腰筋)N1bM0 cStage III c に対して回腸横行結腸吻合術を施行した.術後,全身化学療法としてCapeOX+bevacizumab療法を開始したが,効果判定はSDであった.Microsatellite instability-high(以下,MSI-H)であったため,pembrolizumabに変更した.6コース施行後,原発巣...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献7件

  • 92歳女性に発症したIgG4関連小腸偽腫瘍の1例

    山本 祐也, 齋藤 徹, 横山 元昭, 永井 啓之, 末松 直美, 野澤 聡志 日本臨床外科学会雑誌 84 (8), 1267-1271, 2023

    ...<p>症例は92歳,女性.腹痛で受診し,CTで回腸末端に造影効果を伴う腫瘤性病変と口側の腸管拡張を認めた.小腸腫瘍による閉塞性腸閉塞の診断とし,開腹回盲部切除術を施行した.摘出標本では,回腸末端から7cmに漿膜の引き連れによる狭窄と,その肛門側に敷石状の粘膜隆起を認めたが,癌腫を思わせるような潰瘍性病変は認めなかった.病理組織学的には粘膜深部を主体とする高度のリンパ球,IgG4陽性形質細胞の浸潤と花筵状線維化...

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  • 局所陰圧閉鎖療法が有効であった直腸癌術後骨盤死腔炎の1例

    樋口 雄大, 古屋 信二, 小澤 貴臣, 滝口 光一, 白石 謙介, 市川 大輔 日本臨床外科学会雑誌 84 (8), 1282-1287, 2023

    ...<p>症例は70歳,男性.前医にて仙骨浸潤,膀胱浸潤および骨盤内膿瘍を伴う高度進行直腸癌の診断で,当院へ紹介となった.横行結腸双孔式人工肛門造設術を行い,化学療法としてmFOLFOX6+panitumumabを10コース施行した.原発巣の著明な縮小を認めたため,conversion surgeryとして,仙骨合併骨盤内蔵全摘(郭清:D3,LD3),回腸導管造設,S状結腸人工肛門造設,横行結腸人工肛門閉鎖術...

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  • 新規にテデュグルチドを導入した短腸症候群の2例

    清水 泰岳, 内田 孟, 阪本 靖介, 竹内 一朗, 福田 晃也, 新井 勝大, 笠原 群生 移植 58 (Supplement), s161_2-s161_2, 2023

    ...可及的に経腸栄養を行うもTPN依存度が高い状態が持続したが、10か月で回腸ストマを閉鎖し、1歳3か月時に退院した。在宅TPN併用で体重増加を図り、2歳11か月時にTEDを導入した。1年後にCitは15.4→20.1μmol/lと増加、 TPN投与時間は25%減少し、経口リハにより幼児用刻み食を摂取できている。...

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  • 心臓移植後に移植後リンパ増殖性疾患が疑われ、非心臓移植実施施設で外科的治療を必要とした2症例

    久松 恵理子, 加藤 喬, 裏川 直樹, 後藤 裕信, 金治 新悟, 朝治 直紀, 佐賀 信之, 田中 伴典, 小松 正人, 高江州 悟, 渡邉 琢也, 塚本 泰正, 掛地 吉弘, 平田 健一 移植 58 (Supplement), s302_3-s302_3, 2023

    ...発熱と腹痛で他院を受診し、腹部エコーとCT検査より回腸に腫瘤性病変と多発肝転移を認め、当院へ転院となった。転院2日目に腹痛の増悪を認め、回腸穿孔に伴う腹膜炎と診断し、開腹右半結腸切除術と人工肛門造設術を施行した。病理検査よりPTLDでびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)と診断した。術後2日目一般病床へ転棟し、術後11日目転院となった。 症例2:20歳代男性、心臓移植後9ヶ月目。...

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  • 緊急小腸切除術を行った巨大鼠径ヘルニアに合併したMaydl's herniaの1例

    伊藤 諒, 伊藤 康博, 大平 正典, 鳥海 史樹, 遠藤 髙志, 原田 裕久 日本臨床外科学会雑誌 84 (10), 1684-1688, 2023

    ...<p>症例は82歳,男性.体動困難により前医で右鼠径ヘルニア嵌頓と診断され,当院に転院となった.用手還納不可の巨大鼠径ヘルニアを認め,CTで壊死を否定できず緊急手術となった.鼠径法で手術を開始したが,嵌頓小腸はやや緊満し一部壊死していたため,下腹部正中切開を追加した.回腸末端から約10cmの回腸から約20cm,回腸末端から約70cmの回腸から約80cmの2箇所で壊死腸管を認め,各々切除吻合した.術後経過...

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  • 腸重積にて診断された,mucosal bridgeを伴ったメッケル憩室の1例

    遠藤 耕介, 佐藤 誠二, 山崎 伸悟, 尾松 憩, 神田 修平, 佐々木 真之, 岸本 光夫, 松尾 宏一, 山本 栄司 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 58 (7), 992-995, 2022-12-20

    ...<p>症例は11歳男児.腹痛・嘔吐を主訴に救急外来を受診,腹部超音波・CTにて腸重積と診断された.非観血的整復の後に緊急入院,症状再燃なく5日目に退院となった.初回の腸重積から3週間後に腹痛が再燃,腹部超音波で腸重積と診断された.非観血的整復の後に緊急入院,入院3日目に手術を施行した.腹腔鏡下の観察で,回腸末端から口側50 cmの回腸に漿膜の陥凹を認め,同部に腫瘤を触知した.臍部創から体外に引き出し...

    DOI Web Site 医中誌

  • 術前診断が困難であった腸閉塞をきたした低異型度虫垂粘液性腫瘍の1例

    金原 真義, 小野山 裕彦, 坂井 昇道, 車 清悟, 土佐 明誠, 安次富 駿介, 大久保 海周, 平野 博嗣 日本腹部救急医学会雑誌 42 (7), 737-740, 2022-11-30

    ...虫垂に囊胞状の腫瘤を認め,その部分から後腹膜に索状物を形成しており,そこに回腸が陥入して絞扼していた。絞扼を解除して回腸部分切除術,虫垂切除術を施行した。虫垂囊腫は1.8cm大であり,病理組織学的検討では低異型度虫垂粘液性腫瘍(LAMN)と診断された。虫垂腫瘍により腸閉塞をきたした報告例は極めて少ない。...

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  • 結腸瘻を形成した尿膜管感染の1例

    大西 紘平, 桒原 聖実, 杢野 泰司, 松原 秀雄, 宇治 誠人 日本腹部救急医学会雑誌 42 (7), 733-736, 2022-11-30

    ...便路変更目的に回腸人工肛門造設術と,開腹洗浄ドレナージを行った。臍の症状は改善したため,術後第17病日に退院となった。3年後,臍からの排液を再度認めた。腹部CTおよび臍からの瘻孔造影で臍結腸瘻の再発と診断した。瘻孔を含めた右半結腸切除術を施行し,その後人工肛門閉鎖術を行った。術後3年の現在,症状の再燃なく健在である。</p>...

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  • 術前診断可能であったS状結腸間膜窩ヘルニアの2例

    田中 伶於, 大田 信一, 中村 一郎, 楠井 隆 日本腹部救急医学会雑誌 42 (7), 741-744, 2022-11-30

    ...手術ではS状結腸間膜にポケットが形成され回腸の陥入を認めた。嵌頓回腸には虚血性変化を認めなかったため温存した。S状結腸間膜ヘルニアは術前診断が困難であるとされているが,造影CTで骨盤左側に短いループ像形成を認め,S状結腸間膜ヘルニアと術前診断可能であった。</p>...

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  • 直腸癌経肛門的全直腸間膜切除術後の直腸膣瘻に対してエストリオール錠単独投与にて完全緩解を得た1例

    吉本 裕紀, 谷脇 智, 下河邉 智久, 今村 鉄男, 宗 宏伸, 和田 義人, 松村 勝, 石橋 慶章, 西村 太郎 日本消化器外科学会雑誌 55 (11), 709-717, 2022-11-01

    ...<p>症例は42歳の女性で,Rb直腸癌に対して回腸人工肛門造設術を併施した経肛門的全直腸間膜切除術(trans anal total mesorectal excision;TaTME)を施行し,術後16日目に大きなトラブルなく退院した.pT2N1aM0 fStage IIIaであったため,術後補助化学療法を施行後人工肛門を閉鎖した.退院の1週間後,直腸膣瘻が顕性化し,エストリオール錠内服のみで治療...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献18件

  • 腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術に用いた吸収性有棘連続縫合糸が原因で発症した術後腸閉塞の1例

    佐久間 崇, 寺岡 均, 庄司 太一, 木下 春人, 中川 泰生, 大平 雅一 日本消化器外科学会雑誌 55 (11), 718-724, 2022-11-01

    ...経験したので報告する.症例は80歳の男性で,腹腔鏡下両側鼠径ヘルニア根治術を施行後翌日に退院となったが,術後8日目に腹部膨満感および腹痛,嘔吐が出現し当院受診となった.精査の結果,小腸癒着性腸閉塞の診断で再入院となった.保存的加療を行うも改善せず,術後13日目に腹腔鏡下腸閉塞解除術を施行した.術中所見では腹膜閉鎖に用いた有棘縫合糸の余剰端が近傍の小腸間膜内へ迷入することでバンドを形成し,同部直下の回腸終末部...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献19件

  • 腸重積を契機に診断に至った孤発性IgG4関連小腸病変の1例

    稲垣 周, 山崎 慎太郎, 康 祐大, 東風 貢, 五十嵐 雅仁, 三塚 裕介, 山岸 俊介, 山下 裕玄, 高山 忠利, 岡村 行泰 日本消化器外科学会雑誌 55 (10), 648-655, 2022-10-01

    ...<p>症例は84歳の女性で,2日前より間欠的な右下腹部痛が出現し,改善を認めないため当院を受診した.診察上,右下腹部に圧痛を伴う腫瘤を触知し,造影CTでは上行結腸に浮腫状の変化と腸管の陥入像を認め腸重積と診断した.開腹所見では,上行結腸へ小腸の陥入を認め,回盲部切除術を施行し手術終了とした.切除検体で,重積腸管の先進部にあたる回腸末端から15 cm口側部分に弾性軟のポリープ状の腫瘤性病変を認めた.腫瘤性病変...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献21件

  • 好酸球性胃腸炎による腸閉塞の1切除例

    蒔田 勝見, 緑川 武正, 村山 章裕, 今田 敏夫, 遠藤 太嘉志, 金子 東炫 日本消化器外科学会雑誌 55 (10), 656-664, 2022-10-01

    ...<p>症例は35歳の男性で,急性発症の腹痛で当院を受診した.腹部CTで小腸壁の著明な肥厚による腸閉塞と診断しイレウス管を挿入し減圧治療を行ったが,腹痛の改善がないため絞扼性腸閉塞と診断し緊急手術を施行した.術中所見では回腸末端より約150 cmの回腸に全周性の腸管壁の肥厚と発赤を伴う約7 cmにわたる狭窄を認め小腸部分切除を行った.切除小腸の病理所見では粘膜下層から漿膜下層にかけて高度の好酸球を主体...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献32件

  • 同時期に片側ずつ発症した両側尿管動脈瘻の1例

    中村, 誠, 高橋, 文也, 篠原, 正裕, 守田, 卓人, 榎並, 宣裕, 多田, 裕樹, 小笠原, 卓音, 福多, 史昌, 立木, 仁, 加藤, 隆一 市立室蘭総合病院医誌 = Journal of Muroran City General Hospital 47 (1), 10-13, 2022-09-30

    ...X-3年に膀胱膣結腸瘻を発症し、結腸ストーマ造設術と回腸導管造設術が施行された。術後に両側水腎症を来し、以後両側尿管ステントを留置していた。今回、高度血尿を主訴に受診し、出血性ショックを来した。造影CT検査では出血源を同定できなかったが、右尿管は右外腸骨動脈と近接しており、また、回腸導管内の内視鏡検査で右尿管-導管吻合部付近からの出血が認められ、右尿管動脈瘻と診断した。...

    機関リポジトリ 医中誌

  • 術前診断にCTのMPR画像が有用であった回腸憩室穿通の1例

    丹羽 弘貴, 高橋 亮, 鈴置 真人, 和田 秀之, 水沼 謙一, 植木 知音, 木村 伯子, 平野 聡 日本腹部救急医学会雑誌 42 (6), 687-690, 2022-09-30

    ...<p>術前に回腸憩室穿通と診断し得た1例を経験したので報告する。症例は77歳,男性。1週間前から続く発熱・嘔吐・腹痛を主訴に受診した。来院時,右下腹部に圧痛があったが,腹膜刺激症状は認めなかった。単純CTのmultiplanar reconstruction(MPR)画像で回腸末端の憩室とその周囲の脂肪織濃度上昇・ガス像を認め,腸間膜内への回腸憩室穿通と診断した。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 小児Winslow孔ヘルニアの1例

    山口 真和, 坂本 英至, 法水 信治, 尾辻 英彦, 田中 祐介, 吉野 将平, 青木 奎司朗, 千葉 陽永, 鈴木 真理香, 渋谷 英太郎 日本腹部救急医学会雑誌 42 (6), 655-658, 2022-09-30

    ...初診時のCTで回腸の嵌入を伴うWinslow孔ヘルニアと診断した。当初は腹部所見が乏しく,腸管虚血の所見を認めず,経鼻胃管による減圧での改善を期待した。しかし,翌日腹部所見の増悪を認め,緊急手術を施行した。腹腔鏡下での嵌頓腸管整復を試みたが,腸管拡張による視野不良のため断念し,開腹移行した。Winslow孔に嵌入した回腸に壊死を認めず,腸切除は不要だった。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 術前診断を得て内科治療を先行したCrohn病による回腸尿膜管瘻の1切除例

    丸山 大貴, 市川 英孝, 小林 実, 梶原 大輝, 唐澤 秀明, 神山 篤史, 大沼 忍, 亀井 尚, 海野 倫明 日本腹部救急医学会雑誌 42 (6), 691-694, 2022-09-30

    ...さらに,消化管精査で小腸型Crohn病と診断され,回腸狭窄部で尿膜管との瘻孔形成が指摘され手術目的に当院紹介となった。Crohn病と尿路感染に対して内科治療を行い,炎症を制御した後に手術を施行した。手術では回腸・尿膜管・膀胱の一部を一塊に摘出した。標本では回腸同士の瘻孔形成部に一致して尿膜管にも瘻孔を形成していた。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 腹腔鏡補助下に治療し得た成人回腸重複腸管の1例

    林 秀行, 前田 祐助, 尤 礼佳, 廣瀬 茂道, 原田 裕久 日本腹部救急医学会雑誌 42 (6), 643-646, 2022-09-30

    ...腹部骨盤CTでは,骨盤腔内の回腸にcaliber changeがあり,同部口側にMeckel憩室を疑う拡張した腸管を認め,ここが閉塞起点と考えられた。腸管虚血はなく,イレウス管挿入による保存的加療で症状は改善したが,食事再開後に腹部症状が再燃したため,腹腔鏡下手術を施行した。手術所見では,回腸末端より60cm口側に腸間膜対側にT字路の小腸を認め,重複腸管が疑われ,回腸楔状切除術を行った。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 腸閉塞を契機に発見された新生児虫垂炎の1例

    辻 亮多, 古川 泰三, 坂野 慎哉, 廣畑 吉昭, 高山 勝平, 坂井 宏平, 東 真弓, 青井 重善, 文野 誠久, 田尻 達郎 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 58 (5), 783-787, 2022-08-20

    ...<p>腸閉塞で発症し,虫垂炎による炎症の波及が原因であった新生児症例を経験した.症例は日齢18の男児で嘔吐と腹部膨満を主訴に前医を受診し,腸閉塞疑いで同日当院へ搬送された.腹部造影CTで回腸での腸閉塞と診断し,同日緊急開腹術を施行した.回腸末端から30 cm口側に索状物による絞扼を認めた.また膿苔に覆われ根部と先端以外が広範囲に穿孔した虫垂を認め,虫垂炎の炎症の波及により索状物が形成されたと考えられた...

    DOI Web Site 医中誌

  • 妊娠合併潰瘍性大腸炎に対し腹腔鏡手術を施行した1例

    間瀬 純一, 田中 千弘, 近石 和花菜, 浅井 竜一, 岩田 至紀, 前田 健一, 小森 充嗣, 杉本 琢哉, 長尾 成敏, 河合 雅彦 日本消化器外科学会雑誌 55 (8), 529-535, 2022-08-01

    ...S状結腸盲端腹壁固定を施行した.その後,妊娠41週・2,665 gで正常分娩を経て,出産後3か月で腹腔鏡下残存大腸全摘・回腸囊-肛門吻合・回腸ストマ再造設を施行,さらに半年後に回腸ストマを閉鎖した.今回,麻酔科と相談して腹腔鏡手術を選択し,安全な妊娠の継続のため手技を工夫した症例であり報告する....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献14件

  • 偽還納されていた回盲部嵌頓右鼠径ヘルニアの1例

    阪井 守 日本腹部救急医学会雑誌 42 (5), 585-589, 2022-07-31

    ...イレウス管造影では回腸末端から上行結腸への造影剤を確認したが腸閉塞は解除されず整復後8日目に腹部CT検査およびイレウス管造影を再検査し回盲部嵌頓鼠経ヘルニアの偽還納が判明した。同日,鼠径部切開法では還納できず,開腹移行して嵌頓していた盲腸を含み回盲部切除術を行い,鼠径ヘルニアはLichtenstein法で修復した。...

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  • コーラ溶解療法不応の胃石イレウスに対して内視鏡的破砕術を行った1例

    川端 一美, 宮本 勇人, 宮﨑 純一, 井上 祐真, 李 兆亮, 阿部 孝 日本腹部救急医学会雑誌 42 (5), 627-631, 2022-07-31

    ...しかし注入5日目に急激な腹痛がありCTを撮影したところ,回腸末端部で胃石が嵌頓しており,経肛門ダブルバルーン内視鏡による破砕術を行った。破砕翌日には腹痛は完全に消失しており,イレウスチューブを抜去した。退院前に念のため上部内視鏡を行うと胃内に胃石が残存しており内視鏡的破砕術を行った。</p>...

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  • 膿瘍化した巨大Meckel憩室炎に対する腹腔鏡手術の1例

    箕浦 宏之, 内藤 正規, 萩原 千恵, 中村 隆俊, 内藤 剛 日本腹部救急医学会雑誌 42 (5), 623-625, 2022-07-31

    ...腹腔鏡下に観察すると,バウヒン弁から約60cm口側の回腸腸間膜対側に被膜で覆われた径10cm大の腫瘤を認めた。切除可能と判断し体腔外で腫瘍を含めた回腸部分切除術を施行した。病理組織学所見では腫瘤の内腔壁は腸管構造を保つ真性憩室であり,また急性炎症による憩室炎の所見を認め,Meckel憩室炎による膿瘍形成と診断された。膿瘍形成の原因としては,可逆性の茎捻転を繰り返したことが示唆された。...

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  • 回腸利用膀胱拡大術後の53年目に腺癌を発症した1例

    内田 大貴, 穐山 祐子, 榊原 早穂, 熊谷 明子, 川村 道広, 錦 淳子, 吉田 恭太郎, 清水 重喜 医学検査 71 (3), 581-586, 2022-07-25

    ...尿検査所見より異型細胞を認め,その後に行われた膀胱鏡による生検の組織診断にて回腸由来の腺癌が考えられ確定診断が得られた。 結語:尿沈渣検査にて稀な腺癌症例を経験した。現在,回腸利用 膀胱拡大術はほとんど行われなくなっている。しかし本症例のように長期間の経過を経て発症する症例が多いため,今日の検査においても遭遇する機会はあると考えられる。...

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  • 完全切除不能な低異型度子宮内膜間質肉腫の残存病変に対してアロマターゼ阻害薬が著効した1例

    岩崎 一憲, 伊藤 敏谷, 松家 まどか, 安立 匡志, 柴田 俊章, 村上 浩雄, 安部 正和 日本婦人科腫瘍学会雑誌 40 (3), 188-194, 2022-07-25

    ...ホルモン療法が推奨されている.症例は45歳,2妊2産.左下腹部痛を主訴に近医婦人科を受診,Douglas窩腫瘤を指摘された.審査腹腔鏡でDouglas窩と腹腔内に播種病変を認めた.播種生検の病理診断はLGESSで,治療目的で当院に紹介された.下部消化管内視鏡検査で直腸粘膜浸潤を認め,LGESS IVB期(cT4N0M1)と診断し,可及的腫瘍減量術(子宮全摘,両側付属器切除,大網部分切除,回盲部切除,回腸...

    DOI Web Site 医中誌

  • 貧血の改善にカルボキシマルトース第二鉄注射液が有効であった非特異性多発性小腸潰瘍症の1例

    原田 英, 梅野 淳嗣, 森崎 晋史, 才木 琢登, 谷口 義章, 鈴木 俊幸, 松野 雄一, 冬野 雄太, 鳥巣 剛弘, 末兼 浩史 日本消化器病学会雑誌 119 (7), 651-657, 2022-07-10

    ...<p>症例は48歳,女性.15歳頃より慢性的な鉄欠乏性貧血を認め,上下部消化管内視鏡検査で出血性病変を認めず,当院紹介となった.カプセル小腸内視鏡検査で回腸に輪状潰瘍の多発があり,<i>SLCO2A1</i>遺伝子のc.940+1G>Aホモ接合変異が確認され,非特異性多発性小腸潰瘍症と診断した.貧血は鉄剤の内服で改善しなかったが,カルボキシマルトース第二鉄を週1回,計3回投与したところ,貧血および関連...

    DOI 医中誌

  • 虚血性腸炎が遷延し再手術を要した孤立性上腸間膜動脈解離の1例

    上田 翔, 橋本 洋右, 西谷 健太, 多田 誠一郎, 高柳 智保, 川守田 啓介, 小林 敏樹, 米沢 圭, 前田 賢人 日本消化器外科学会雑誌 55 (7), 456-463, 2022-07-01

    ...上腸間膜動脈(superior mesenteric artery;以下,SMAと略記)解離はまれな疾患で治療法も確立していない.手術とステント留置を行うも虚血性腸炎が遷延し再手術を要した症例を経験したので報告する.症例は38歳の男性で,造影CTで孤立性SMA解離と腸管造影不良を認め手術を行った.SMAにステントを留置し開腹すると右側結腸は壊死していたが小腸は壊死を免れていた.結腸右半切除術を行い,回腸人工肛門...

    DOI Web Site 医中誌 被引用文献1件 参考文献14件

  • 直腸肛門管早期癌に対する大腸全摘回腸囊肛門吻合術後に吻合部再発を来した潰瘍性大腸炎の1例

    桑原 隆一, 池内 浩基, 楠 蔵人, 皆川 知洋, 堀尾 勇規, 木原 多佳子, 廣田 誠一, 内野 基 日本消化器外科学会雑誌 55 (7), 464-472, 2022-07-01

    ...年5月の下部消化管内視鏡検査で前回吻合部の5~6時方向に腫瘤性病変を認め,生検でadenocarcinomaと診断された.2020年6月にJ型回腸囊切除術を施行した.最終病理診断はrT1b,N0,M0,Stage I(大腸癌取扱い規約第9版)で前回標本と同様の組織像を示し再発として矛盾しない所見であった.大腸全摘回腸囊肛門吻合術後の吻合部再発の報告は希少であり報告する....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献28件

  • Meckel憩室を起点に小腸軸捻転をきたした1例

    昼間 楓, 宮本 和幸, 山荷 大貴, 中村 元保, 井上 元, 鈴木 恵輔, 垂水 庸子, 前田 敦雄, 八木 正晴, 土肥 謙二 日本臨床救急医学会雑誌 25 (3), 585-589, 2022-06-30

    ...<b>結果</b>:回腸は径約5cmの巨大なMeckel憩室を中心に同部位を軸に反時計回りに720°捻転し,捻転を解除し憩室を切除した。Meckel憩室軸捻転は腸管虚血から経時的に腸管壊死をきたすため,早期診断・治療が必要である。<b>考察</b>:今回の検討では憩室と周囲組織の癒着から捻転の軸ができ,腸管軸捻転をきたすことが考えられた。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 回腸若年性ポリープによる乳児腸重積症の1例

    町野 翔, 近藤 公男, 大澤 義弘 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 58 (4), 758-762, 2022-06-20

    ...<p>乳児腸重積症の器質的病変では,回腸ポリープの頻度は稀である.今回小腸若年性ポリープによる乳児腸重積症の1例を経験したので報告する.3か月男児.哺乳不良ののち,血便をきたし,活気不良も伴ったため当院を受診した.左上腹部に腹部超音波上target signを伴う腫瘤を認め,腸重積症と診断した.非観血的整復を行ったが小腸小腸重積が残存したため緊急手術を施行した.術中所見では回盲弁から口側7 cmに回腸...

    DOI Web Site 医中誌

  • 潰瘍性大腸炎治療中に骨髄異形成症候群を発症し,その後,腸管ベーチェット病様腸炎を併発した1例

    近藤 翔平, 鎌倉 雅人, 中村 晃, 齊藤 博美, 國本 英雄, 北畠 央之, 関 亜矢子, 越知 泰英, 原 悦雄 日本消化器病学会雑誌 119 (6), 558-565, 2022-06-10

    ...<p>症例は71歳男性.48歳時に潰瘍性大腸炎(UC)と診断された.ステロイド依存例としてアザチオプリンを投与しUCは寛解状態となったが,後に血球減少を生じ骨髄異形成症候群と診断された.経過中,終末回腸に多発類円形潰瘍が出現した.腸管ベーチェット病(BD)の併発を疑い,アダリムマブを投与すると潰瘍は治癒した.UC治療中に腸管BD様腸炎を併発した症例はまれであり,文献的考察を加えて報告する.</p>...

    DOI 医中誌

  • Meckel憩室の小腸間膜への炎症性癒着を起因とした絞扼性腸閉塞の1例

    佐久間 崇, 大平 雅一 日本腹部救急医学会雑誌 42 (4), 533-536, 2022-05-31

    ...術中所見では,回腸末端より80cm口側に4cm長のMeckel憩室を認め,憩室の先端が回腸末端の小腸間膜に炎症性に癒着しループを形成していた。そのループをヘルニア門として小腸が60cm嵌頓し,絞扼性腸閉塞をきたしていた。癒着剝離し嵌頓を解除した。絞扼腸管に壊死所見は認めなかったため,Meckel憩室切除のみ施行し手術を終了した。術後18日目に退院し,退院後外来で経過観察中である。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 子宮全摘術後の経腟小腸脱に対して経腟と腹腔鏡下の同時併用アプローチにより腟断端閉鎖を行った2症例

    吉村 雪野, 多賀谷 信美, 松下 公治, 鈴木 淳一, 鈴木 淳平, 八木 隆太, 古谷 未央子, 黒崎 哲也 日本腹部救急医学会雑誌 42 (4), 549-552, 2022-05-31

    ...今回われわれが経験した症例1は,70歳女性で,膀胱癌のため,1年2ヵ月前にロボット手術下で膀胱全摘術,子宮全摘術,回腸導管造設術を施行された。3日前に腟脱の診断でペッサリーを挿入されたが,その後,違和感を主訴に受診し,経腟小腸脱の嵌頓状態と診断された。症例2は,43歳女性で,5ヵ月前に卵巣腫瘍で開腹下に子宮全摘術,両側付属器切除術を施行された。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 胃悪性リンパ腫に併発したエルシニア菌による胃蜂窩織炎の1例

    元田 晴伸, 金田 裕人, 千住 明彦, 堀田 裕平, 荒尾 真道, 水谷 拓, 今井 奨, 福野 賢二, 浮田 雅人, 白子 順子 日本内科学会雑誌 111 (5), 992-998, 2022-05-10

    ...<p>83歳,女性,水様便と食思不振を主訴に受診した.腹部CT(computed tomography)でびまん性胃壁肥厚,上部消化管内視鏡検査で白苔・びらんを伴う広範な潰瘍性病変を認め,胃壁,血液,便培養から<i>Yersinia enterocolitica</i>が検出されたことから同病原菌による胃蜂窩織炎と診断した.後に終末回腸の潰瘍性病変,胃悪性リンパ腫が判明し,起炎菌の侵入門戸として考えられた...

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 回腸原発悪性黒色腫の1例

    篠原 翔一, 直井 大志, 太田 学, 本間 祐子, 佐田友 藍, 巷野 佳彦, 鯉沼 広治, 堀江 久永, 角 総一郎, 前川 武雄, 大槻 マミ太郎, 田畑 憲一, 河田 浩敏, 佐田 尚宏 日本消化器外科学会雑誌 55 (5), 332-340, 2022-05-01

    ...<p>症例は67歳の男性で,下痢,尿閉を主訴に近医受診した.CTで回腸に腫瘤性病変を認め当院紹介となった.小腸内視鏡検査を試みるも病変に到達できず診断に至らなかった.診断的治療のため手術を施行した.終末回腸50 cmの部位に黒色調で長径15 cmの腫瘤を認め,盲腸,膀胱漿膜に浸潤していた.回盲部切除術,回腸人工肛門造設術を施行した.病理所見では,腫瘍は粘膜下層主体に広がり,メラニン色素を含有する腫瘍細胞...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献17件

  • 腹壁膿瘍を形成した神経内分泌腫瘍を併存する虫垂憩室穿通の1例

    渡辺 晶子, 数井 真理子, 中川 真理, 竹内 瑞葵, 末永 泰人, 大城 泰平, 野田 大地, 名取 健, 松尾 亮太 北関東医学 72 (2), 217-222, 2022-05-01

    ...,63歳男性.1ヶ月間持続する右下腹部痛を主訴に受診した.来院時,発熱と右下腹部に局所炎症を伴う15 cmの腫瘤を触知し,腹膜刺激症状は認めなかった.腹部CTで,同部位に腹壁膿瘍を認め,腹壁膿瘍と虫垂体部が密に接しており,虫垂炎に伴う腹壁膿瘍と考え,まずは経皮ドレナージを施行した.ドレナージ後も右下腹部痛が遷延したため,持続する虫垂炎が原因と考え,虫垂切除術を施行した.手術所見は,右下腹部で大網と回腸末端...

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか3件 参考文献11件

  • 異所性成分を含む子宮平滑筋肉腫破裂の1例

    田中 美柚, 髙尾 由美, 鈴木 直宏, 天野 泰彰, 宇治田 麻里, 江本 郁子, 安彦 郁 日本婦人科腫瘍学会雑誌 40 (2), 55-61, 2022-04-25

    ...の癒着を認め,回腸部分切除術も行った.病理所見は核異型の目立つ紡錘形細胞の不規則束状増殖,12/10 HPFの核分裂像,凝固壊死,および多核巨細胞の浸潤を認め,骨肉腫・軟骨肉腫の異所性成分を伴っていた.以上より異所性成分を含む平滑筋肉腫と診断した.術後は化学療法を行ったが術後1年で肺転移再発を来たし現在担癌生存中である....

    DOI Web Site 医中誌

  • 再発時に虹彩転移を認めた卵巣癌肉腫の一例

    尾方 沙月, 岩瀬 春子, 中村 基寛, 遠藤 真一, 古川 正義, 高田 恭臣, 吉野 修, 恩田 貴志 日本婦人科腫瘍学会雑誌 40 (2), 62-69, 2022-04-25

    ...<p>悪性腫瘍の眼内転移は稀であるが,中でも虹彩転移は稀である.今回卵巣癌肉腫の再発治療中の虹彩転移症例を経験した.症例は63歳未妊.38歳時に子宮筋腫のため子宮全摘術の既往がある.卵巣癌肉腫IIIB期に対し,初回手術(両側付属器摘出,大網切除,骨盤リンパ節生検,回腸部分切除,直腸低位前方切除)と術後化学療法(paclitaxel/carboplatin療法6x)を施行し完全寛解に至るも,10カ月後...

    DOI Web Site 医中誌

  • 再発を繰り返した虫垂重積による腸重積症の1例

    前田 翔平, 永田 公二, 三好 きな, 宗崎 良太, 田口 智章 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 58 (2), 183-187, 2022-04-20

    ...<p>症例は2歳5か月,女児.腸重積症に対し高圧浣腸による整復を行ったが,3日間で4度再発し,5回整復した.整復時に造影剤が回腸末端へ流入するものの,盲腸に陰影欠損が残るため,虫垂の器質的疾患を疑い,全身麻酔下に大腸内視鏡検査と内視鏡外科手術を行った.まず大腸内視鏡検査で大腸を観察したところ,盲腸内に虫垂粘膜が内腔へ翻転した隆起性病変を認めた.続いて腹腔内を観察したところ,虫垂根部が重積して埋没していたため...

    DOI Web Site 医中誌

  • 術前に左腎静脈血栓症を合併した潰瘍性大腸炎の2例

    新井 聡大, 松山 貴俊, 南角 哲俊, 溝口 正子, 花岡 まりえ, 岩田 乃理子, 増田 大機, 山内 慎一, 徳永 正則, 絹笠 祐介 日本消化器外科学会雑誌 55 (4), 282-289, 2022-04-01

    ...<p>潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis;以下,UCと略記)の腸管外合併症である静脈血栓塞栓症では深部静脈血栓症が多いが,左腎静脈に血栓形成することはまれであり,合併すると予後不良である.当科では致死性合併症併存時のUC手術治療として3期分割手術を基本とし,初回手術として大腸亜全摘術,回腸人工肛門造設を行う方針としている.今回,術前に左腎静脈血栓を合併したUC症例2例を経験したので報告...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献14件

  • Open Abdomen Management 後に二期的消化管再建を施行した宿便性閉塞性大腸炎の1 例

    和田 大和, 小林 誠人 日本腹部救急医学会雑誌 42 (3), 477-482, 2022-03-31

    ...上行結腸も拡張が顕著であり,初回手術ではS 状結腸から回盲部回腸まで切除した。循環動態が不安定となり,腸吻合は行わず一時的閉腹とした。術後敗血症性ショックに陥ったが集中治療により循環は回復し,術翌日に回腸とS 状結腸を吻合し閉創した。術後経過は良好で,第14 病日に自宅退院となった。宿便性閉塞性大腸炎に対する治療戦略は,壊死腸管の切除範囲決定が困難であることが多く,人工肛門造設が一般的である。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 術野からの細径内視鏡が有用であった小腸Dieulafoy’s Lesion の1 例

    田中 宗伸, 皆川 結明, 舩津屋 拓人 日本腹部救急医学会雑誌 42 (3), 447-450, 2022-03-31

    ...造影CT 検査で回腸内に造影剤のextravasation があり,小腸出血の診断で緊急経肛門的小腸内視鏡が施行された。出血源は特定されず,翌日再出血したため,緊急開腹手術が施行された。肛門側回腸の観察で腸管内に血液貯留が透見された終末回腸から60cm の位置で細径内視鏡が挿入され,口側と肛門側の回腸内の観察では,肛門側に出血病変が認められた。同部位を含めて回腸を11cm切除された。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 非特異性多発性小腸潰瘍症(CEAS)

    梅野 淳嗣, 内田 恵一, 松本 主之 日本消化器病学会雑誌 119 (3), 201-209, 2022-03-10

    ...<p>非特異性多発性小腸潰瘍症(CEAS)は,病理学的に肉芽腫などの特異的所見の見られない潰瘍が小腸を中心に多発するまれな疾患である.プロスタグランジン輸送体をコードする<i>SLCO2A1</i>遺伝子の変異を原因とする.男女比は約1:2と女性に多く,胃や十二指腸にも病変をきたすことがあり,ばち指,骨膜症や皮膚肥厚所見などの消化管外徴候をともなうことがある.小腸病変は回腸に好発し,輪走,斜走する浅...

    DOI

  • 長期生存が得られた腹膜播種を伴う虫垂goblet cell adenocarcinomaの1例

    中山 洋, 植田 宏治, 斉藤 誠, 香川 聖子 日本消化器外科学会雑誌 55 (3), 207-216, 2022-03-01

    ...<p>症例は69歳の女性で,腸閉塞を繰り返し,腹部CTにて回盲部腫瘍による回腸末端部の狭窄が疑われた.手術所見では,回盲部は一塊腫瘤状になっており,腹腔内全体に無数の腹膜播種結節を認め,回盲部切除+D1郭清を施行した.病理組織検査にて虫垂原発goblet cell adenocarcinoma(以下,GCAと略記)および腹膜播種と診断した.術後は大腸癌に準じた化学療法を施行され,術後4年2か月の長期生存...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献18件

  • 悪性リンパ腫と鑑別が困難であった反応性濾胞過形成による腸重積症の1例

    洞口 岳, 桐山 俊弥, 小塩 英典, 井川 愛子, 佐野 文, 足立 尊仁, 白子 隆志, 岡本 清尚 日本消化器外科学会雑誌 55 (3), 191-198, 2022-03-01

    ...<p>症例は74歳の女性で,2017年11月に施行したCTで回盲部リンパ節腫大を認め,悪性リンパ腫の疑いで当院血液内科にて精査中であった.2018年1月,腹痛・嘔吐を主訴に救急外来を受診,CTで回腸悪性リンパ腫を先進部とした回盲部腸重積症と診断した.内視鏡下に整復を試みるも困難であったため,イレウス管により減圧し翌日開腹術を施行した.術中所見では上行結腸に回腸の陥入を認め,周囲の腸間膜には腫大したリンパ...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献6件

  • 学齢児童の磁性玩具誤飲による消化管損傷の1例

    川口 皓平, 大林 樹真, 脇坂 宗親, 古田 繁行, 北川 博昭 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 58 (1), 40-44, 2022-02-20

    ...-上行結腸が磁石で圧挫され内瘻を形成していた.加えて更に口側の回腸にも穿孔を認めた.磁性玩具を摘出し,瘻孔切除後に縫合閉鎖した.複数の磁石誤飲は重篤な合併症を起こすことを認識し,症状が乏しくても経時的な画像評価を行い,審査腹腔鏡などの外科的治療の適応を検討すべきである.また磁性玩具の形状から発達障害のない学齢児童にも磁石誤飲による腸管損傷が起こる可能性を考慮し,診療を進める必要がある....

    DOI Web Site 医中誌

  • 非乳頭部十二指腸腫瘍の病理

    牛久 哲男 日本消化器病学会雑誌 119 (2), 112-117, 2022-02-10

    ...<p>非乳頭部十二指腸腫瘍は,空腸・回腸と同様に腸型の腺腫や腺癌が発生するのに加え,十二指腸近位側にはブルンネル腺や化生性・異所性の胃型上皮を母地として胃型の腺腫や腺癌が好発することが特徴である.こうした細胞形質の違いは,分子異常や腫瘍の悪性度とも関連し,一般に胃型腫瘍は腸型腫瘍よりも悪性度が高い傾向がある.癌の組織型は胃型・腸型ともに大部分は分化型腺癌であり,その他の組織型はまれである.十二指腸癌...

    DOI PubMed

  • 術後10年で腹膜播種再発した胃癌の1例―晩期再発胃癌の臨床像―

    藤澤 将大, 渡野邉 郁雄, 町田 理夫, 須郷 広之 日本消化器病学会雑誌 119 (2), 132-138, 2022-02-10

    ...<p>50歳代女性,腸閉塞の診断で入院.10年前に進行胃癌の手術歴があり入院後,保存的治療で軽快せず手術を施行した.回腸腸間膜内に腫瘍を認め,小腸が巻き込まれ一塊となっていた.術後病理検査で組織像は前回の胃癌と同様であり,胃癌の播種性転移の診断となった.術後10年以降の晩期再発は非常にまれであり,過去報告例から通常胃癌にくらべ,若年女性で組織型が印環細胞癌あるいは低分化腺癌の症例に多く認められた....

    DOI PubMed 医中誌

  • びまん性悪性腹膜中皮腫に対して腹膜全切除術および術中腹腔内化学療法を施行した1例

    松井 淳, 山中 健也, 花畑 佑輔, 泉 愛, 山下 徳之, 青木 光, 栗本 信, 田村 淳 日本消化器外科学会雑誌 55 (2), 115-123, 2022-02-01

    ...<p>びまん性悪性腹膜中皮腫は本邦では切除不能と判断し,悪性胸膜中皮腫に準じた化学療法を施行することが多い.一方海外では,腹腔内に限局し末期まで遠隔転移することが少なく,腹膜切除が有効であると報告されている.症例は64歳の男性で,腹部膨満,下腿浮腫を認めた.造影CTで多量腹水,腹膜肥厚,大網肥厚・結節が指摘され,腹水細胞診で悪性中皮腫と診断された.全腹膜切除術(直腸,回盲部,脾臓,胆囊合併切除),回腸人工肛門造設術...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献19件

  • 主病変の外科的切除にて病態が改善した内科的治療抵抗性のCronkhite-Canada症候群の1例

    長森 正和, 澤田 成朗, 星野 由維, 土田 浩喜, 渋谷 和人, 北條 荘三, 松井 恒志, 吉岡 伊作, 奥村 知之, 藤井 努 日本消化器外科学会雑誌 55 (2), 132-139, 2022-02-01

    ...を施行した.十二指腸球部前壁の穿孔部分への大網充填に加え,通過障害を呈していた回盲部を切除し,回腸人工肛門造設術を併施した.術後はステロイド,抗TNFα抗体の投与にてCCS症状が改善した,またPPIも術直後の静脈投与から内服に変更したが十二指腸潰瘍の再発は認めなかった.内科的治療抵抗性のCCS症例では主病変の外科的切除を行うことも考慮する必要があると考えられた....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献19件

  • 回腸導管造設状態患者の小腸穿孔に対する緊急開腹術後に偽性腎不全をきたした1 例

    増田 哲之, 井田 圭亮, 小泉 哲, 木村 紗衣, 澤田 真裕, 西澤 一, 土橋 篤仁, 小林 慎二郎, 大坪 毅人 日本腹部救急医学会雑誌 42 (1), 105-108, 2022-01-31

    ...CT urography と回腸導管造影で回腸導管からの造影剤の漏出を確認し,導管損傷と診断した。バルーンカテーテルを留置し保存的加療とし,その後は尿量と血清クレアチニンは改善し,Douglas 窩ドレーンの排液も減少した。腹腔内に流出した尿中のクレアチニンなどが腹膜を介して再吸収され,血清中で高値を示す病態を偽性腎不全(pseudo-renal failure)とよぶ。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 切除範囲診断に苦慮した糖尿病性ケトアシドーシスに合併した壊死性虚血性大腸炎の1 例

    山田 正法, 瀧井 麻美子, 真弓 勝志, 竹村 雅至 日本腹部救急医学会雑誌 42 (1), 47-49, 2022-01-31

    ...さらなる切除範囲を考慮するため下部消化管内視鏡検査を施行し,最終的に結腸の全摘・回腸人工肛門を造設した。病理組織学検査では粘膜固有層に著明な線維性浮腫と粘膜下層の浮腫および好中球浸潤を呈し,グラム陰性桿菌の増殖と粘膜腺管の脱落を認めており,短時間に腸管虚血および壁内気腫を発症したと推測された。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 腎移植後6年で発症した転移性膀胱癌の治療経験

    田邉 起, 大澤 崇宏, 堀田 記世彦, 岩見 大基, 菊地 央, 松本 隆児, 安部 崇重, 篠原 信雄 日本泌尿器科学会雑誌 113 (1), 37-41, 2022-01-20

    ...<p>症例は54歳女性,原疾患不明の慢性腎不全に対して献腎移植を施行され腎機能は安定していた.移植後6年で膀胱刺激症状を契機に膀胱右側の筋層浸潤性膀胱癌が判明し肺転移も伴っていた.StageIV膀胱癌として免疫抑制剤を減量しゲムシタビン・シスプラチン療法を開始したところ,4コース後に転移巣が消失した.新規病変を認めなかったため開放手術にて右腎尿管膀胱全摘術および回腸導管造設を行った.摘出標本で左尿管断端...

    DOI Web Site PubMed ほか1件 参考文献11件

  • 腹腔鏡補助下回盲部切除後の腸間膜欠損部に生じた内ヘルニアの1例

    和田 雅孝, 黒川 貴則, 細井 勇人, 金子 行宏 日本大腸肛門病学会雑誌 75 (1), 21-26, 2022

    ...<p>症例は79歳女性.盲腸癌に対して腹腔鏡補助下回盲部切除を施行され,術後10ヵ月目に腸閉塞で緊急入院となった.CTにて浮腫状変化を伴った回腸の拡張,closed loop sign,少量の腹水を認め絞扼性腸閉塞を疑い緊急手術を行った.術中所見で,前回手術の腸間膜欠損部に回腸が嵌入する内ヘルニアによる腸閉塞と診断した.嵌頓した回腸を用手的に整復し狭窄を解除した後,4cmの腸間膜欠損部を縫合閉鎖した...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献12件

  • 切除不能再発直腸癌のサルベージラインFTD/TPI使用後にCapecitabine+Bevacizumab療法にて長期生存が得られている1例

    川原 大輔, 峯 由華 日本大腸肛門病学会雑誌 75 (2), 87-91, 2022

    ...<p>症例は50代女性,回腸,膀胱浸潤を伴う進行直腸癌の診断で,低位前方切除術,回腸合併切除,膀胱分切除術施行した.術後補助療法UFT/LV療法を行うも7年後に局所再発をきたし,再発部切除,子宮全摘術施行した.さらにその4年後に骨盤内局所再発をきたした.試験開腹術を行うも切除不能であった.FOLFOX療法およびFOLFIRI療法を行ったが副作用,PDにて治療継続困難となった.以降,サルベージラインFTD...

    DOI Web Site 参考文献11件

  • コレステロール結晶塞栓症による多発性小腸穿孔の1例

    佐藤 昇太, 定永 倫明, 龍神 圭一郎, 吉田 倫太郎, 本坊 拓也, 松浦 弘 日本臨床外科学会雑誌 83 (1), 86-91, 2022

    ...<p>88歳,女性.腹痛,腹部膨満感の精査目的にCTを施行したところ,腹腔内free airを認めたため当院へ紹介搬送された.消化管穿孔の診断で緊急手術となり,術中所見で多発小腸穿孔を認め,回腸部分切除術を施行した.術後再穿孔または縫合不全による腹膜炎を発症し,術後9日目に死亡となった.術後の病理組織診断よりコレステロール結晶塞栓症による小腸穿孔の診断となった.コレステロール結晶塞栓症は大血管手術,...

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  • 切除範囲に苦慮した小腸lipomatosisの1例

    相川 佳子, 松田 聡, 尾田 典隆, 野中 雅彦 日本臨床外科学会雑誌 83 (2), 340-344, 2022

    ...</p><p>小腸脂肪腫の中でも特に脂肪腫が多発する状態を小腸lipomatosisといい,比較的稀な疾患である.小腸lipomatosisに対する手術療法については,部分切除・局所切除・回盲部切除などの報告がある.自験例では,術前の小腸内視鏡検査で確認した今回の原因病変である回腸末端部と,さらに口側の脂肪腫が集簇する部位の2箇所を腹腔鏡補助下に切除した.残存脂肪腫による再重積の問題と,腸切除による...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献6件

  • 続発性低γグロブリン血症を合併し上行結腸穿通をきたした悪性リンパ腫の1例

    雪本 薫平, 平木 将紹, 久保 洋, 池田 貯, 田中 聡也, 北原 賢二 日本臨床外科学会雑誌 83 (4), 722-726, 2022

    ...<p>症例は60歳,男性.45歳時に濾胞性リンパ腫を発症して複数回の化学療法により寛解と再燃を繰り返し,続発性γグロブリン血症を合併していた.経過観察中のCTで終末回腸の壁肥厚と回盲部周囲のリンパ節の腫大を認め,悪性リンパ腫の再発診断のもと,化学療法を再開した.治療開始後の5日目に腹痛を発症し,CTで上行結腸回腸瘻,消化管穿通と診断した.術前に消化管穿通に対しての抗菌薬の投与・γグロブリン製剤を追加投与...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献3件

  • 8年間空置した小腸・大腸に多発したCrohn病合併炎症性腸疾患関連癌の1例

    古川 聡美, 佐原 力三郎, 西尾 梨沙, 岡本 欣也, 山名 哲郎 日本臨床外科学会雑誌 83 (6), 1091-1095, 2022

    ...<p>症例は36歳,女性.18歳時にCrohn病を発症し,痔瘻を含む大腸病変の増悪のため28歳時に回腸人工肛門造設を施行されている.8年後,大腸病変および直腸周囲膿瘍の再燃のため大腸全摘術を施行したところ,回腸断端~結腸・直腸全域にわたって無数に重複する同時多発性のCrohn病関連癌が診断された.Crohn病の長期経過に伴い炎症性病変を母地とした癌が発生することは周知されているが,潰瘍性大腸炎の場合...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献4件

  • 内視鏡にて観察しえたIgG4陽性形質細胞浸潤を認めた小腸病変の2例

    後藤 裕樹, 佐々木 悠, 阿部 靖彦, 八木 周, 水本 尚子, 小野里 祐介, 梅原 松樹, 中村 秀平, 伊藤 南, 土田 秀元, 土屋 裕子, 三浦 崇裕, 佐藤 瞭, 上野 義之 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 6 (0), 78-78, 2022

    ...造影CTで遠位回腸に壁肥厚とその口側の腸管の拡張を認めた。リンパ節腫大や後腹膜肥厚、膵や唾液腺の腫大は指摘できなかった。下部消化管内視鏡で回盲弁から20 cmの回腸に全周性の高度狭窄を認めた。腸閉塞の原因と考えられ腹腔鏡補助下回腸部分切除を行った。...

    DOI 医中誌

  • 腸管狭窄をきたした小腸原発濾胞性リンパ腫の1例

    隅岡 昭彦, 壷井 章克, 松原 由佳, 平田 一成, 瀧川 英彦, 弓削 亮, 卜部 祐司, 北台 靖彦, 有廣 光司, 岡 志郎, 田中 信治 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 6 (0), 84-84, 2022

    ...<p> 小腸原発の濾胞性リンパ腫(FL)は,十二指腸から回腸に多発する白色顆粒状隆起性病変を呈することが多く,腸管狭窄をきたす症例は比較的まれである。今回,腸管狭窄をきたした小腸原発FLの1例を経験したので報告する。</p><p> 症例は70歳台の男性。家族歴に特記事項なく,既往歴に脳梗塞,胆嚢摘出術,脊柱管狭窄症を認めた。...

    DOI 医中誌

  • 重症COVID-19患者における消化管免疫機構異常の解明

    横山 佳浩, 山川 司, 仲瀬 裕志 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 6 (0), 67-67, 2022

    ...トリプトファン代謝に関与する遺伝子発現を解析したところ、重症COVID-19患者の回腸ではアンギオテンシン変換酵素2(ACE2)、芳香族炭化水素受容体(AhR)、カスパーゼリクルートドメイン含有蛋白質9(CARD9)、IL-22などトリプトファン代謝に重要な役割を果たす遺伝子の発現が著明に低下していた。...

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  • 小腸粘膜関連細菌叢に対する腸管上皮細胞オートファジーの影響について

    横田 佳大, 西田 淳史, 井上 亮, 今井 隆行, 大槻 晋士, 安藤 朗 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 6 (0), 50-50, 2022

    ...4週令のAtg5<sup>flox/flox</sup>マウス(control)および<i>Atg5</i><sup>Δ<i>IEC</i></sup>マウスを2週間co-houseした後、その6週間後に回腸便の採取と回腸粘膜関連細菌叢(MAM)解析の目的に回腸組織を採取した。DNAを抽出し、16SrRNAシークエンスを行った。...

    DOI 医中誌

  • 脳死膵臓移植における十二指腸空腸吻合の工夫による十二指腸関連合併症の回避

    平田 義弘, 小寺 由人, 加藤 孝章, 本田 五郎, 江川 裕人 移植 57 (Supplement), s208_2-s208_2, 2022

    ...グラフト十二指腸の壊死部を切除しレシピエント回腸壁を用いて再吻合、Roux-en-Y再建した。しかし再度縫合不全を起こし吻合部皮膚瘻となり、管理に難渋している。</p><p>症例4:術後7日目に十二指腸断端の縫合不全を認めた。断端を閉鎖しRoux-en-Y再建。</p><p>7例目以降のRoux-en-Y再建について:Y脚は30~40㎝とし、十二指腸回腸吻合部は5mm径とする。...

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  • 移動盲腸に伴い十二指腸浸潤を認めた遠位胆管癌併存虫垂癌の1例

    佐藤 克成, 菅原 秀一郎, 岡﨑 慎史, 大塩 博, 武者 宏昭, 二口 充, 元井 冬彦 日本臨床外科学会雑誌 83 (11), 1955-1959, 2022

    ...の後腹膜を走行して十二指腸水平部に浸潤していた.虫垂腫瘍の十二指腸付着部は剥離せずに胆管,膵臓を切離し,最後に回腸・結腸を離断して,膵頭十二指腸と右半結腸を一塊に摘出した.移動盲腸に伴い十二指腸水平部に直接浸潤した進行虫垂癌に遠位胆管癌を併存した症例は極めて稀である.特に,膵頭領域癌に他臓器浸潤を伴う重複癌の根治切除では,腫瘍学的根治性を損なわない手順でen bloc切除を行うことが重要である....

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献5件

  • 貧血の原因となった小腸炎症性ポリープに対し局注併用cold snare polypectomyにより切除し得た1例

    河野 直哉, 千葉 秀幸, 立川 準, 河合 恵美, 芦苅 圭一, 有本 純, 桑原 洋紀, 中岡 宙子, 後藤 亨, 坂本 穆彦 日本消化器内視鏡学会雑誌 64 (1), 55-60, 2022

    ...<p>81歳女性.血便精査目的に当科紹介受診.鉄欠乏性貧血を認めたが,造影CTおよび上下部消化管内視鏡検査では出血源を同定できなかった.カプセル内視鏡にて回腸に出血を認めた.小腸内視鏡検査では回腸に8mm大の隆起性病変を認めたが,抗血小板薬内服中であったため経過観察とした.しかし,その後も緩徐に貧血の進行を認めたため,同ポリープが出血源と考え,局注併用cold snare polypectomy(CSP...

    DOI 医中誌

  • 当院におけるロボット支援下膀胱全摘除術 (RARC) +体腔内尿路変向術ICUD (回腸導管) の初期経験

    錦見 俊徳, 山田 浩史, 水野 秀紀, 山内 裕士, 大橋 朋悦, 川喜田 睦司 Japanese Journal of Endourology and Robotics 35 (1), 133-142, 2022

    ...</p><p>【対象】当院でRARCを施行した14例のうち, 尿路変向術が尿管皮膚瘻となった1例を除く, ICUDで回腸導管造設術を施行した13例. 平均年齢 : 73.7歳. 男女比10 : 3.</p><p>【結果】総手術時間中央値536分, コンソール時間中央値445分. コンソール時間のうち, 郭清-膀胱遊離時間中央値212分, 回腸導管造設時間中央値183分....

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  • S状結腸切除後吻合部閉塞に対し,双方向的アプローチによる内視鏡的切開・拡張術で治療した1例

    張 一光, 田嶋 公紀, 木村 憲幸 日本消化器内視鏡学会雑誌 64 (5), 1118-1124, 2022

    ...<p>症例は53歳の男性.S状結腸憩室炎によるS状結腸膀胱瘻に対してS状結腸切除術及び一時的な双孔式回腸人工肛門造設術を施行した.術後5カ月に人工肛門閉鎖を考慮した下部内視鏡検査にて吻合部に完全閉塞を認めた.手術も考慮したが,侵襲が低い内視鏡治療を選択し,双方向的(経肛門及び経人工肛門)アプローチによる内視鏡的切開・拡張術を施行し腸管穿孔すること無く再疎通が得られ,その後回腸人工肛門閉鎖術を施行した...

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  • 双孔式回腸人工肛門造設後Outlet obstructionの発症状況と腹直筋筋膜切開延長による予防効果

    伊藤 信一郎, 井上 悠介, 岡田 怜美, 足立 利幸, 江口 晋 日本大腸肛門病学会雑誌 75 (7), 339-345, 2022

    ...<p>目的:双孔式回腸人工肛門造設後,Outlet obstructionの発症と腹直筋切開延長の予防効果を検討する.方法:2009~2018年に双孔式回腸人工肛門を造設した66例を対象とし,筋膜切開長により2.0群(2横指),2.5群(2.5横指),3.0群(3横指(4.5cm))に分け,後方視的に検討した.結果:Outlet obstructionを発症したのは27例(40.9%)で.多くは保存的治療...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献14件

  • Hodgkinリンパ腫再発に対するnivolumab治療中に発症したNOMIの1例

    桑山 直樹, 星野 敢, 郡司 久, 黒崎 剛史, 鍋谷 圭宏, 高山 亘 日本臨床外科学会雑誌 83 (1), 92-97, 2022

    ...<p>症例は58歳,男性.Hodgkinリンパ腫再発に対し,nivolumabにて治療中であった.化学療法開始5日目から嘔吐があり,翌日から強い腹痛を認め救急搬送となった.入院後も右下腹部に強い圧痛を認め増悪傾向であり,血液検査でWBC・CRPの上昇,造影CTで回腸に部分的な造影不良域を認めSMA本幹の血流は保たれ,その他の部位に絞扼や閉塞の所見はなく,NOMIの疑いにて緊急手術を施行した.手術所見...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献14件

  • 子宮頸部に発生した子宮腺筋症由来の類内膜癌に対する審査腹腔鏡が有用であった1例

    西本 昌司, 山崎 友維, 山中 啓太郎, 冨本 雅子, 安積 麻帆, 鷲尾 佳一, 笹川 勇樹, 寺井 義人 産婦人科の進歩 74 (3), 412-417, 2022

    ...当院紹介受診となった.子宮頸部・体部細胞診,子宮頸管・内膜組織診でも明らかな悪性所見なく,コルポスコピーで明らかな異常所見を認めなかった.有意な所見は画像検査のみであり,悪性腫瘍を念頭に審査腹腔鏡下手術を施行した.術中所見はダグラス窩閉鎖し,子宮後壁と直腸は強固に癒着しており癒着剥離時に一部腫瘍成分の露出を認めた.準広汎子宮全摘+両側付属器切除+直腸合併切除+骨盤内・傍大動脈リンパ節郭清+直腸端々吻合+回腸人工肛門造設...

    DOI Web Site 医中誌

  • 卵巣および回腸嚢腸間膜リンパ節に転移をきたした直腸colitic cancerの1例

    山本 寛之, 池田 篤, 山村 喜之, 村川 力彦, 大野 耕一, 平野 聡 日本臨床外科学会雑誌 83 (2), 382-389, 2022

    ...は直腸印環細胞癌,pT3(SS)N2bM1a(LYM),pStage IV aであった.術後mFOLFOX6を12コース施行したが,術後1年目のCTで左卵巣腫大と回腸嚢周囲リンパ節腫脹を認めた.腹腔鏡下両側付属器切除・回腸嚢肛門切除を行い,直腸印環細胞癌の両側卵巣転移と回腸嚢腸間膜リンパ節転移と診断した.術後化学療法を施行したが,再手術後16カ月で腹膜播種再発をきたし,初回手術後39カ月で原病死した...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献18件

  • 骨盤内臓全摘・回腸導管造設後の高Cl-性代謝性アシドーシスの1例

    黒滝 拓磨, 加藤 健太郎, 山吹 匠, 高田 実, 安保 義恭, 中村 文隆 日本臨床外科学会雑誌 83 (3), 514-518, 2022

    ...<p>症例は78歳,女性.頻尿,残尿感を主訴に近医を受診した.CTでS状結腸から連続する腫瘤を認め,下部内視鏡検査でS状結腸癌の診断となり,当科紹介となった.術前診断はcT4b(膀胱,右尿管,回腸末端)N0M0 Stage IIc.術前化学療法を施行し,効果判定はstable diseaseであった.非切除因子はなく,骨盤内臓全摘術(回盲部,左側結腸,膀胱,左右尿管,子宮,卵巣摘出),回腸導管造設を...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献13件

  • 人工肛門閉鎖後のbacterial translocationによる敗血症の1例

    吉村 知紘, 横山 省三, 藤田 洋一, 松村 修一 日本臨床外科学会雑誌 83 (5), 919-924, 2022

    ...<p>人工肛門閉鎖後にbacterial translocation(BT)によるものと考えられる敗血症を生じた1例を報告する.症例は71歳,男性.下部直腸癌に対して腹腔鏡下超低位前方切除術および回腸人工肛門造設術を施行した.2カ月後に,回腸人工肛門閉鎖,腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.術後3日目より食事を再開した.術後6日目に敗血症性ショックを発症した.精査を行ったが,明らかな熱源は特定できなかったため...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献10件

  • グルタミン酸の薬剤性腸炎に対する保護作用

    上南 静佳, 羽田 真唯, 天ヶ瀬 紀久子 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 43 (0), 3-C-P-126-, 2022

    ...また、FD-4の血中への移行は5-FUにより有意に増加したが、グルタミン酸は有意な影響を与えなかったものの、回腸組織へのFD-4の浸潤を軽減していた。TEER測定の結果から、5-FU処置がバリア機能を低下させるのに対して、グルタミン酸前処置は高い上皮バリア機能を維持していることが明らかであった。...

    DOI 医中誌

  • 慢性便秘患者における小腸液観察の意義

    青山 大輝, 福本 晃, 永田 信二 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 6 (0), 42-42, 2022

    ...</p><p>【結語】回腸末端における小腸液はPPI内服や、便秘傾向が強くなるほど明るく、すなわち胆汁濃度が低くなることが示唆された。</p>...

    DOI 医中誌

  • 好酸球性胃腸炎における小腸絨毛の内視鏡所見の検討

    松本 悠, 都築 義和, 宮口 和也, 塩味 理恵, 小林 威仁, 大庫 秀樹, 山田 健人, 中元 秀友, 今枝 博之 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 6 (0), 74-74, 2022

    ...CSで終末回腸を調べた9例中、絨毛の平低化を認めたのが5例で、そのうち生検で慢性炎症細胞浸潤とともに好酸球浸潤を20以上/HPF認めたのが2例であった。内視鏡的に絨毛の平低化を認めなかったが、生検で好酸球浸潤が20以上/HPFであったのが4例にみられた。...

    DOI 医中誌

  • COVID-19加療後に難治性大量下痢をきたした2例

    壷井 章克, 岡 志郎, 松原 由佳, 平田 一成, 隅岡 昭彦, 田中 信治 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 6 (0), 55-55, 2022

    ...罹患2ヶ月後頃より下痢量が6000-7000mlまで増加,CSでは大腸から回腸末端にかけて広範な地図状潰瘍が多発しており,C7HRPが陽性であったことからGCVによる加療を開始したが,その後も7000ml程度の下痢が持続し,精査加療目的に罹患3ヶ月後に当科に紹介転院となった。転院後施行したCSでは以前に見られた回腸末端の潰瘍は改善しているものの,全大腸にわたり粘膜は広範に脱落している状態であった。...

    DOI 医中誌

  • 成人発症IgA血管炎消化管病変評価における小腸カプセル内視鏡の有用性

    平賀 寛人, 蓮井 桂介, 村井 康久, 小笠原 公平, 樋口 直樹, 澤田 洋平, 立田 哲也, 菊池 英純, 平賀 典子, 珍田 大輔, 海老名 麻美, 櫻庭 裕丈 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 6 (0), 44-44, 2022

    ...消化管病変の分布に関しては、食道0例(0%)、胃4例(57.1%)、小腸7例(100%)[十二指腸6例(85.7%)、上部空腸5例(71.4%)、下部空腸4例(57.1%)、上部回腸5例(71.4%)、下部回腸5例(71.4%)]、大腸3例(50%)、うちCTで病変を指摘可能であったのは2例のみであった。...

    DOI 医中誌

  • 小腸Dieulafoy病変(矢野-山本分類Type 2a)の診断と治療についての臨床的検討

    中村 正直, 山村 健史, 前田 啓子, 澤田 つな騎, 石川 恵里, 川嶋 啓揮 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 6 (0), 65-65, 2022

    ...DBE時の所見について、病変部位は深部十二指腸、上部空腸、中部空腸、下部空腸、中部回腸、下部回腸で各々3、18、8、2、2,6例で認められた(重複あり)。治療はクリッピング34例、APC凝固2例であった。偶発症は再出血10例(27.7%)、急性膵炎1例であった。</p><p>【結語】小腸Dieulafoy病変は診断に苦慮し、治療までに時間と輸血処置などを多く要していた。...

    DOI 医中誌

  • 成人の特発性小腸腸重積の検討

    福本 晃, 青山 大輝, 永田 信二 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 6 (0), 82-82, 2022

    ...重積部は9例が空腸と思われる左側腹部であり、1例は回腸と思われる骨盤腔内であった。小腸精査の方法としてCEが6例、DBEが5例(経口的挿入4例、経肛門的挿入1例)であった(1例はCEとDBEの両方を行った)。腹部手術の既往は3例に認められた。再発性は3例に認められ全例に腹部手術の既往があった。1例のみ開腹手術が行われたが、手術時には重積は解除されており、試験開腹のみで終了した。...

    DOI 医中誌

  • 当院におけるこれまでの膵臓移植の手術手技の工夫

    富丸 慶人, 小林 省吾, 伊藤 壽記, 佐々木 一樹, 岩上 佳史, 山田 大作, 野田 剛広, 高橋 秀典, 土岐 祐一郎, 江口 英利 移植 57 (Supplement), s207_2-s207_2, 2022

    ...</p><p>②グラフト十二指腸減圧チューブ:グラフト十二指腸と吻合する挙上回腸より,グラフト十二指腸内に先端を置く形でチューブを留置し,グラフト十二指腸内の減圧を行う.</p><p>現在,これら症例を集積し,各々の手術手技の工夫の結果を評価しており,この結果に基づき今後の継続の可否を検討する予定である.</p>...

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  • 十二指腸壊死をきたした非閉塞性腸管虚血症の1例

    岩部 純, 近森 文夫, 溝渕 海, 大西 一久, 谷田 信行 日本臨床外科学会雑誌 83 (8), 1458-1463, 2022

    ...<p>症例は67歳,女性.慢性腎不全に対し維持透析中であったが,吐血・意識障害を認め救急搬送された.代謝性アシドーシスを伴う非閉塞性腸管虚血症(NOMI)と診断し,緊急手術を行った.小腸はほぼ全長に渡り虚血に陥っており,まずopen abdomen管理とした.翌日,second lookで小腸に加え十二指腸・上行結腸・横行結腸も壊死が及んでおり,十二指腸~空腸・空腸・回腸~上行結腸・横行結腸の4箇所...

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  • 腸重積を合併した消化管ALアミロイドーシスの1例

    北原 拓哉, 和城 光庸, 依田 惇志, 片桐 忍, 成田 淳, 中尾 聡, 加藤 修明, 大塚 将之 日本臨床外科学会雑誌 83 (8), 1470-1474, 2022

    ...回盲部の腸重積を認め,下部消化管内視鏡検査で同部位に腫瘤を先進部とする腸重積像が観察された.生検の結果,アミロイドーシスが疑われたが,悪性腫瘍の可能性も否定できず,腸管閉塞症状解除のため手術方針として腹腔鏡下右結腸切除術を施行した.臍部にカメラポートを挿入し,合計5ポートで行った.手術所見で腸重積は自然整復されていた.臍部に4.0cmの小切開を行い,機能的端々吻合により再建した.摘出標本の肉眼所見で回腸...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献9件

  • 非特異なバンド形成で中腸軸捻をきたした71歳腸回転異常症の1例

    古家 俊作, 稲田 健太郎, 小関 孝佳, 今村 和広, 真栄城 剛 日本臨床外科学会雑誌 83 (8), 1506-1509, 2022

    ...<p>症例は71歳の女性.主訴は嘔吐.1週間前より排便がなく,当日に嘔吐したため当院を受診し,腹部単純CTにて横行結腸軸捻と術前診断した.内視鏡的整復を試みたが困難なため,緊急手術を施行した.術中所見では右側結腸の固定がなく,横行結腸中部から回腸とS状結腸にそれぞれバンド形成し,それを軸に反時計回りに360度回転していた.中腸軸捻と診断してバンド切離し,捻転解除した.またLadd's靱帯の形成を認めなかった...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献2件

  • 家族性大腸腺腫症術後30年目に発生した多発腺腫を伴う回腸嚢癌の1例

    古川 舜理, 真鍋 達也, 藤本 崇聡, 奥山 桂一郎, 馬塲 耕一, 能城 浩和 日本臨床外科学会雑誌 83 (9), 1596-1601, 2022

    ...<p>症例は46歳,男性.16歳時に家族性大腸腺腫症に対し,大腸全摘術および回腸嚢肛門吻合術を施行された.術後の約10年間は経過観察をされていたが,その後の通院歴はなかった.術後30年目に全身倦怠感および貧血のため近医を受診したところ,下部消化管内視鏡検査で回腸嚢に多発ポリープと潰瘍を伴う隆起性病変があり,生検で後者は高分化管状腺癌の診断を得た.回腸嚢多発腺腫と回腸嚢癌に対して,腹腔鏡下回腸嚢肛門切除術...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献20件

  • 結節形成による絞扼性小腸閉塞をきたしたMeckel憩室の1例

    岩田 力, 渡邊 真哉, 古田 美保, 會津 恵司, 佐藤 文哉 日本臨床外科学会雑誌 83 (10), 1752-1757, 2022

    ...に巻き付き結節を形成し,回腸が壊死をきたしていた.結節を解除して盲管を含むように回腸を切除し,端々吻合で再建し手術を終了とした.切除された盲管は回腸末端より50cmの口側の腸間膜対側に存在し,長さ9.5cm大で先端が嚢状になっていた.病理組織学的検査で盲管はMeckel憩室と診断され,最終的にMeckel憩室自体が結節を形成し絞扼性腸閉塞をきたしたと考えられた....

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献14件

  • 成人短腸症候群の食事療法

    一丸 智美 学会誌JSPEN 4 (4-5), 175-181, 2022

    ...<p>短腸症候群(Short bowel syndrome;以下,SBSと略)では,長期にわたる静脈栄養(Parenteral nutrition;以下,PNと略)により,肝障害などのQuality of Lifeの 低下をきたす合併症が多い.SBSは残存腸管の状態からI型(空腸瘻),II型(空腸-結腸吻合),III型(空腸-回腸吻合)に分類される.I型は脱水・電解質異常のリスクが高く,II・III...

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