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検索結果 7,841 件

  • ラウンドアバウト中央島のランドスケープ設計による交通安全向上に関する研究

    増澤 諭香, 榎本 碧, 福島 宏文 交通工学論文集 10 (3), A_43-A_58, 2024-04-01

    <p>ラウンドアバウトを構成する要素のうち中央島は、マウンドや植栽等のランドスケープ設計を導入することにより、交通安全および景観を向上させると考えられている。一方、国内では中央島のランドスケープ設計に関する詳細な規定はみられない。また、ランドスケープ設計と認知や運転挙動との関係に着目し、定量的に検証した研究は少なく、その関係は必ずしも明らかでない。本研究では、交通安全および景観を向上させる中央島…

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  • 河川堤防及びその周辺の微小な地形変化への剰余地図の適用性―鬼怒川の事例

    黒木 貴一, 品川 俊介 応用地質 64 (6), 352-360, 2024-02-10

    <p>鬼怒川下流の堤防及び高水敷を対象に,国土地理院から借用したレーザーデータを用いて地形変化を検討した.標高差分から作成した剰余地図では,特異な標高変化域を識別できた.その縞模様の形状,相対的な標高変化,土地利用から,その変化域に,法面の人工改変,洪水による土砂移動,堤防全体の変形,天端の道路や法面の何らかの変形が生じたことを推定できた.さらにその変化域では,法面での坂道の新設,高水敷での微高…

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  • 実河川における流速・水位の面計測手法の開発とその活用

    萬矢 敦啓 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 著者は河道内の水理量に関して観測データを基に評価することを目的とした計測手法を開発した.近年多発する大規模洪水での現象把握を目標とし,UAVに搭載したビデオカメラを主たる計測機器として位置付けている.本手法は撮影した動画を用い,PIVによる流れ場とSfMを用いた水面形を計測するものである.同手法の精度評価と得られる物理現象を検討するために千代田実験水路で観測を実施した.流速場,水面形から…

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  • 河道の流速平面分布情報に基づく流量把握技術

    工藤 俊, 萬矢 敦啓 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 本論文では,これまでの洪水流量観測技術の発展を踏まえた上で,河道の流速の平面的な分布情報を陽に考慮した流量把握技術を,今後の流量観測の技術的な発展の方向性の一つとして認識し,流速の面的把握から流量算出までを試行した.試行イベントは2021年度に実施された千代田実験水路の通水実験とした.初めに,カメラの角度及びカメラと水面までの距離の情報を用いて幾何変換を行った上でPIV解析を実施し,得ら…

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  • リモートセンシング技術を用いた流域微細土砂動態の縦断的把握

    影山 雄哉, 萬矢 敦啓 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 本研究では,流域微細土砂動態を把握することを目的に,衛星画像(Sentinel-2)を用いて本支川を含んだ流域全体の濁度分布と流砂量の縦断的な把握を行った.対象としたー級水系岩木川流域では2022年8月豪雨後,断続的ながらも数か月という長期間に渡って高濁水が継続した.衛星画像を用いて異なる降雨イベントにおける流域全体の濁度分布を把握した結果,濁度の強弱や高濁度の継続期間といった観点で支川…

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  • 気候変動によるダム貯水池の水温構造及び底層DO濃度に対する影響評価

    服部 啓太, 對馬 育夫, 山下 洋正 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 近年,気候変動の影響による水環境の変化が顕在化しており,ダム貯水池においては水温上昇や底層DO濃度低下等の水質変化が懸念されるが影響に関する知見は不足している.そこで,本研究では気候変動によるダム貯水池の水温構造及び底層DO濃度に対する影響を評価するため,鉛直2次元モデルによる数値計算をダム貯水池の規模を変化させた仮想ダム貯水池で行った.計算の結果,表層と底層の水温差はRCP_4.5とR…

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  • 衝撃載荷および静載荷による砂質土を用いた落石防護土堤の破壊挙動

    木村 絢, 前田 健一, 牛渡 裕二, 中村 拓郎, 内藤 直人, 近藤 慶亮 土木学会論文集 80 (3), n/a-, 2024

    <p> 落石防護土堤は設置スペースさえあれば,道路沿いの落石災害を軽減するための落石対策工として経済性や施工性,維持管理性に優れている.本論文では,落石防護土堤の性能設計法の確立に向けて衝撃載荷実験と静載荷実験を実施し,落石防護土堤の変形・破壊挙動について検討した.その結果,落石防護土堤の変形・破壊挙動は衝撃荷重条件下と静荷重条件下で異なることが判明した.特に,衝撃荷重条件下では,静荷重条件下と…

    DOI Web Site 参考文献7件

  • リモートセンシングに基づく周氷河砂礫斜面の礫移動の空間分布

    齊藤 桂, 奈良間 千之, 深田 愛理 日本地理学会発表要旨集 2024s (0), 232-, 2024

    <p><b>1.はじめに</b></p><p> 周氷河砂礫斜面とは,高山帯の稜線沿いの風衝地に広がる凹凸の少ない平滑な斜面である(小泉,1992).斜面形成には礫移動が重要な役割を果たすとされており,先行研究では礫の移動量と礫径や傾斜などの関係が報告された(例えば,高山地形研究グループ,1978;相馬,1979;岩田,1980).これら研究では,斜面の礫上に描いたペンキラインの変化から礫の移動量…

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  • トンネル更新工事における要求性能と覆工切削型工法における一考察

    宇田 誠, 西脇 敬一, 日下 敦, 砂金 伸治, 杉田 崇 インフラメンテナンス実践研究論文集 3 (1), 223-234, 2024

    <p> 供用後,長期間経過したトンネルでは,老朽化により材質劣化や漏水などによる覆工の変状が多く発生し,利用者の安全性の確保が課題となる場合がある.このようなトンネルでは,通行止め等による社会的な影響を考慮すると,供用しながら覆工の打替え等の更新工事を行うことが望ましく,今後において対応が必要になるケースの増加が見込まれている.一方,現行のトンネルの更新工事においては,施工中における利用者の安全…

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  • 交互砂州の成長率に関する考察と波高推定手法の構築

    井上 卓也, 岩崎 理樹, サムナー 圭希, 平松 裕基, 尾関 敏久, 佐々木 俊一, 冨野 龍朗, 木戸 理歩 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 交互砂州河道における砂州波高の変化予測は河道管理の観点から重要である.本研究では,砂州波高の成長率を把握するために理論解析と数値解析を実施した.また,理論解析で用いられる波高成長率式を参考に,数値解析結果より複断面河道における簡易的な波高推定手法を提案した.砂州波高の増大が問題となっている忠別川を対象として,提案した波高推定手法に,ダムによる流量調整あり想定規模のハイドロと,流量調整なし…

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  • 緩勾配水路における滝の上流進行プロセス

    平松 裕基, 井上 卓也, 高橋 一鳳, 米田 直弘, 内田 龍彦, 泉 典洋 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 本論文では,岩盤河川上にある滝の位置が上流に移動する現象に着目した.実験では,緩勾配水路における滝が上流移動する過程を調べるとともに,この移動を引き起こす流速や土砂移動速度の縦断変化に注目した.低強度のモルタル床を用いた実験を行った結果,落差の縁の直上流に射流域が現れ,この区間とステップ状の侵食が見られる区間が一致することがわかった.ステップ状の侵食の波長は,基盤岩上で形成される周期ステ…

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  • 浮遊砂卓越河川における流砂の分級について

    江頭 進治, 南雲 直子, 原田 大輔, 秦 梦露 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 本研究は,浮遊砂に関する新しい解析法に基づいて浮遊砂および掃流砂の分級過程を論じたものである.砂粒子の分級は,掃流砂層から浮遊砂流への連行現象および浮遊砂流から掃流砂層への粒子沈降によって起こることを推察し,浮遊砂流および掃流砂層における各砂粒子の粒径毎の質量保存則を提示した.次いで,浮遊砂卓越河川の一つとして,トンレサップ湖へ流入するセン川を選び,セン川河道における河床材料に関する調査…

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  • 滝の上流進行プロセスに及ぼす給砂量の影響

    横田 慶二, 泉 典洋, 井上 卓也, 平松 裕基 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 岩盤上に形成されたニックポイントの上流進行プロセスに及ぼす土砂供給量の影響を調べるため,水路実験を行った.水路内に初期落差のある岩盤を模擬したモルタル床を打設し,そこに上流側から土砂を供給し,侵食過程を観察した.その結果,以下のことがわかった.水路内において,初期段差の上下流の一様勾配区間で侵食が発生せず,初期段差上の急勾配区間でのみ侵食が生じる場合,滝の上流進行プロセスはオーバーハング…

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  • モンゴル長期土壌水分観測データを用いた衛星SAR土壌水分推定アルゴリズムの汎用性向上のための検討

    会田 健太郎, 久保田 啓二朗, 浅沼 順, 開發 一郎, 小池 俊雄 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 本研究は,著者らがALOS/PALSARの使用を前提に開発した既往土壌水分推定アルゴリズムの汎用性向上のための検討を実施した.まず,これまで一定であると仮定していた入射角の変化に対応させることで,ALOS2/PALSAR2データに適用した.また,既往アルゴリズムでは地表面粗度を推定するために多偏波データを用いていたが観測頻度が非常に低いことが課題であった.もしSAR観測とそれによって推定…

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  • 急流河川の侵食被災に関する大規模水理実験 ―低水護岸背面の洗掘が堤防侵食に至る被災の進行過程と対策の検討―

    山口 里実, 矢部 健一郎, 高橋 賢司, 古溝 幸永, 森田 大詞, 廣瀬 秀樹 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 河川の急流区間では,越流によらない堤防侵食の被災が頻発している.特に河道湾曲部では,低水護岸背面の侵食が堤防侵食に至る被災事例がみられる.本研究では,堤防侵食の危険性が高い河道湾曲部外岸側の被災現象を対象とし,低水護岸背面の高水敷洗掘から堤防侵食に至るまでの現象の把握と対策案の効果検証を目的として大型水理実験を用いた検討を行った.実験の再現結果より,低水路の流れが乗り上げる箇所で低水護岸…

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  • 浮遊砂が卓越する河川における流路変動の解析

    原田 大輔, Md. Majadur RAHMAN, 江頭 進治 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 本研究では,浮遊砂が卓越する河川において,平面二次元流モデルで河岸侵食を含む流路変動を解析する手法を示し,これをバングラデシュのSangu川下流域の蛇行区間に適用して,流路変動の特徴を明らかにする.Sangu川下流域の流路変動が著しい区間を対象として,2018年の河床を初期条件とした解析を行い,実際の流路変動データと比較した.その結果,解析結果は実際の河床変動と河岸侵食の傾向を概ね捉える…

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  • FWDたわみ特性によるアスファルト舗装の粒状路盤の圧縮ひずみ予測法

    竹内 康, 山本 尚毅, 川名 太, 藪 雅行, 渡邉 一弘 インフラメンテナンス実践研究論文集 3 (1), 40-47, 2024

    <p> 本研究では,FWDたわみ形状から直接的に路盤の健全度評価を行う方法として,NCHRPレポートで示されている路盤の圧縮ひずみ予測式に着目し,直轄国道でのFWD調査結果を用いて当該予測式の精度検証を行うとともに,日本のFWD運用条件に即した予測式の構築について検討を行った.その結果,NCHRPの予測式はFWDの多層弾性理論(MLET)解析結果とは乖離する傾向にあることがわかった.また,日本の…

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  • 異なる2つの方法で作成されたDSMによる河道内に繁茂する竹林の樹頂点抽出

    手塚 透吾, 溝口 裕太, 斉藤 展弘, 崎谷 和貴 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 河道内に繁茂する竹林を対象としたLocal Maximum Filtering(LMF)による樹頂点の抽出において,その入力データであるDSMの作成方法の違いが樹頂点の抽出結果に与える影響を検討した.航空レーザ計測データとUAV空撮画像のSfM-MVS解析から,DSM-AとDSM-Uの2つのDSMを作成した上で,LMFを実行した.その結果,LMFのパラメータである最適なWindow …

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  • 軟岩河床を流下する混合流砂の移動・堆積に関する考察

    舛屋 繁和, 井上 卓也, 平松 裕基, サムナー 圭希, 傳甫 潤也 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 軟岩あるいは土丹と呼ばれる侵食が生じやすい岩盤層が露出した河川の管理に資するため,これまで様々な研究が実施されているが,混合粒径砂礫が軟岩床上を通過する際の侵食速度は調査されていない.本研究では,混合粒径砂礫が軟岩床を侵食する際の移動・堆積状況を観察するため,モルタルを施工した疑似的軟岩水路上で,混合粒径砂礫を供給する模型実験を実施した.その結果,混合砂礫が軟岩床上を流下する場合は,平均…

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  • ALB測量データと単木解析手法による河道内樹木密生度の推定及び水理解析への活用

    周 月霞, 戸田 祐嗣, 溝口 裕太 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 水理解析モデルを用いて河道内樹木による流下能力への影響や洗堀・澪筋固定化等の現象を推定するためには,河道内樹木群の密生度や樹高を把握する必要がある.河道全域で樹高・密生度を調査するためには膨大な労力・コストを要するが,河川調査で普及・使用されている航空レーザ測量(ALB測量)データを活用し河道全域の樹木情報を効率的に把握できるような技術開発が期待される.そこで,本研究ではALB測量点群デ…

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  • 航空レーザ計測データを用いた機械学習による河川景観判読の処理手法の検討

    溝口 裕太, 黒木 秀和, 戸村 健太郎, 金谷 将志, 中村 圭吾, 崎谷 和貴 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 機械学習の一つであるRandom Forest(RF)を用いて,地被スケールの河川景観(草地,樹林地,自然裸地,開放水面など)を判読するための処理手法を検討した.釜無川と九頭竜川の直轄管理区間を,2つの領域に分割して作成した学習・テストデータを組み合わせ,4つのケースを試行し,判読精度を検証した.その結果,多クラス分類の評価指標であるmacro-F1は最大73%,また,開放水面と自然裸地…

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  • 斜面侵食に着目した流域土砂輸送モデル

    秦 梦露, 原田 大輔, 江頭 進治 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 本研究は,分布型降雨流出モデルと単位河道の土砂輸送モデルを骨格とした流域土砂流出モデルに,表面流による斜面侵食モデルを組み込んで,その適用性を検討したものである.斜面侵食モデルは土粒子の侵食・堆積項を有する浮遊砂の輸送方程式を斜面に適用し,ガリ侵食に伴う斜面から単位河道への土砂供給現象を定式化して構築されたものである.モデルを北海道の安平川における降雨・土砂流出現象に適用した結果,河床材…

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  • 2023年3月に発生したアイスジャムに関する現地調査および解氷時期推定

    平田 智道, 吉川 泰弘, 阿部 孝章, 大串 弘哉 土木学会論文集 80 (16), n/a-, 2024

    <p> 本研究では,2023年3月に北海道内で発生したアイスジャムの現地調査を行い,アイスジャム現象の定量的な知見を得ることを試みた.現地調査データからアイスジャム発生過程の河氷挙動を時系列で把握し,発生時の水位上昇量∆𝐻を基にアイスジャムの発生規模を評価した.過去の発生事例と2023年3月の事例を水位上昇量∆𝐻を指標に比較し,発生箇所及び発生年によって水位上昇量∆𝐻には差があり,最小で0…

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  • 水平方向に振動するコーンプローブを用いた原位置繰返し載荷試験法に関する基礎的検討

    谷本 俊輔, 大坪 正英, 佐々木 哲也 地盤工学ジャーナル 18 (4), 331-348, 2023-12-01

    <p>本論文は,液状化判定のさらなる精度向上に資することを目的として,地中で水平方向に振動するコーンプローブを用いた原位置繰返し載荷試験法に関する検討を行ったものである。まず,本研究で製作した機器の概要を紹介するとともに,地中で振動するプローブの動的挙動を単純なモデルによって解釈することを試みた。また,振動式コーンによる振動操作と圧入装置による押込み・引抜き操作を組合せた様々な試験方法が考えられ…

    DOI Web Site 参考文献3件

  • フェムト秒パルスレーザーを利用したPDMSの超撥水性と氷柱の形成抑制について

    櫻井 俊光, 染川 智弘, 平井 悠司, 松下 拓樹 雪氷 85 (6), 327-338, 2023-11-15

    <p>道路インフラの上部構造等に付着した氷雪や氷柱(つらら)が道路に落下すると,通行車両等に被害を及ぼす可能性がある.それを防ぐ対策に雪や氷が付着しにくい塗布材料が利用されることがある.しかし,長くても数年に1回の塗り替えが必要になるなど,耐久性の面で課題が残されている.本研究では,耐久性を有する対策として超撥水性PDMS(poly-dimethylsiloxane)を利用した防氷技術,中でも氷…

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  • 泥炭地盤上における低改良率地盤改良とグラベル基礎補強工法を併用した軟弱地盤対策に関する動態観測結果

    松田 圭大, 川口 貴之, 橋本 聖, 林 啓二, 原 靖, 川端 伸一郎 ジオシンセティックス論文集 38 (0), 32-39, 2023-09-29

    本論は,泥炭地盤上に計画高16 m程度の高盛土を構築する際の軟弱地盤対策として,グラベル基礎補強併用低改良率地盤改良工法を適用した時の動態観測結果を報告するものである.泥炭地盤上に盛土を構築しても,グラベル基礎補強体が改良体に支持された単純ばりのように盛土荷重を受け持つため,従来問題となっていた長期沈下や周辺地盤の変形を抑制できたと考える.また,盛土施工中および盛土完了後における周辺の地下水位に…

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  • 土砂および沈木に起因する高圧ローラゲートの機能低下に関する要因分析

    髙田 翔也, 田中 千喬, 宮川 仁, 石神 孝之 ダム工学 33 (2), 119-126, 2023-09-15

    <p>2017年長野県の裾花ダムにおいて,洪水調節中の常用洪水吐きのゲートが吞口敷高に達した堆砂および沈木等により操作不能となった。同事象はダムの機能上許容できないリスクであり,また他ダムも含めた再発防止のため,同事象の発生要因の特定と対策を行う必要がある。そこで本研究では,主に土砂や沈木等の通過を考慮していない常用洪水吐きの高圧ローラゲートを対象に,土砂および沈木に起因するゲート操作不能に関す…

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  • 全国の消化ガス発生量・変動率に与える影響因子の抽出

    大本 拓, 宮本 豊尚, 重村 浩之, 岡安 祐司 下水道協会誌 60 (731), 85-94, 2023-09-01

    <p> 下水道事業におけるカーボンニュートラルを推進するにあたり,嫌気性消化の重要性は一層高まっている。嫌気性消化の高度化にあたっては投入VSあたりのガス発生量やガス発生量変動率に影響を与える因子を理解することが重要である。そこで嫌気性消化に関するアンケート調査により全国の実態を把握し,ガスの増産やガス発生量の安定化に関係する因子の抽出を試みた。その結果,設計指針通りにガスが発生している処理場は…

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  • メッシュシート被覆によるオオイタドリの地下部生育抑制に関する調査

    佐藤 厚子, 林 宏親 日本緑化工学会誌 49 (1), 165-166, 2023-08-31

    <p>生育が旺盛で草丈が高く葉の面積が大きいなど面的な広がりを持って空間を遮るため,維持管理上の課題があるオオイタドリについて,これまでシートの被覆により生育を抑制する方法を検討し,地上部だけでなく地下部についても生育を抑制できたことを確認した。本調査では,1年目に引き続きメッシュシートで被覆してから2年経過後のオオイタドリの地下部を観察した。その結果,2年目の地下部の生育状況は1年目とほぼ同じ…

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  • 高水敷を掘削した後に見られる河道内樹林の拡大速度

    川尻 啓太, 森 照貴, 内藤 太輔, 今村 史子, 徳江 義宏, 中村 圭吾 応用生態工学 26 (1), 23-32, 2023-07-31

    <p>近年,河道内の樹木が定着範囲を拡大させる「樹林化」が日本全国で生じている.治水対策として,樹木の伐採に加え高水敷を掘削する対策が実施されているが,掘削後にヤナギ類等の樹木が再び繁茂する事例が報告されている.効率的な樹木管理を実施する上で,掘削後に再び樹林化することを考慮した管理計画が求められる.しかし,どの程度の速さで再び樹林が拡がるかについての知見は乏しい.本研究では,26 …

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  • 建設工事における自然由来重金属等含有岩石・土壌への対応マニュアルの改訂

    品川 俊介 Material Cycles and Waste Management Research 34 (4), 258-265, 2023-07-31

    <p>岩石・土壌は,天然の状態で少量の重金属等を含むことがある。トンネルや切土等の建設工事から大量に発生する岩石・土壌(発生土) は,従前より有効な資源として盛土や埋土に利用されている。一方,2003年に土壌汚染対策法が施行されたことを一つの契機として,自然由来の重金属等を含む発生土に関する環境安全性評価と必要な対策が社会的に求められるようになった。本稿では,わが国の公共建設工事における自然由来…

    DOI Web Site 参考文献2件

  • チタン被覆海洋鋼構造物の暴露耐久性調査結果報告

    木下 和宏, 上仲 秀哉, 屋敷 貴司, 枩倉 功和, 小溝 裕一 Zairyo‐to‐Kankyo 72 (6), 190-197, 2023-06-10

    ...による鋼材の腐食の問題は非常に重要な問題で,この腐食によって構造物そのものの寿命が決まると言っても過言ではない.そこで,海水に対して優れた耐食性を有するチタンを本体の鋼材に被覆することで,この構造物全体の耐久性を大幅に向上させた海洋構造物が建設されている.一方,チタンの海水に対する耐食性は実験室レベルでは確認されているが,実海域で長期にわたる暴露による確認試験は殆ど報告されていない.そこで,(国研)土木研究所...

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  • 次世代補助燃料を適用する下水汚泥焼却プロセスに向けた焼却炉運用の全国実態調査

    谷藤 渓詩, 宮本 豊尚, 重村 浩之, 岡安 祐司, 高岡 昌輝 下水道協会誌 60 (727), 75-85, 2023-05-01

    <p> 下水汚泥焼却プロセスは我が国における主要な汚泥処理方式の一つであるが,その補助燃料は下水処理場における温室効果ガス排出の一因となっている。従来の補助燃料とは別の代替エネルギー(次世代補助燃料)を利用することで,これを削減できると考えられる。そこで本報では,下水汚泥焼却プロセスの実態を把握するため,全国の下水処理場に焼却炉が設置されている公共団体を対象にアンケート調査を実施した。汚泥の負荷…

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  • コンクリート舗装におけるワイヤロープ式防護柵の設置仕様の開発

    平澤 匡介, 伊東 靖彦, 佐藤 義悟 交通工学論文集 9 (4), B_1-B_7, 2023-04-01

    <p>ワイヤロープ式防護柵は、支柱が細いので設置のための必要幅が少なく、既存道路への設置や狭い幅員の分離帯用として使用することが有利である。2017 年から高速道路の暫定 2 車線区間土工部中央にレーンディバイダーとして整備された結果、正面衝突による死亡事故抑止などの安全性が確認された。本研究では、ワイヤロープ式防護柵の設置可能区間を拡げるために、コンクリート舗装への設置仕様を開発した。端末金具…

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  • 特殊な裾形状を有する確率分布の推定の精度の検証

    兼清 泰明, 河原 宏紀, 田中 秀弦, 丸山 収, 須藤 敦史, 佐藤 京 材料 72 (3), 174-179, 2023-03-15

    <p>Statistical estimations for probability distributions having tails of special shape, such as a double-mode distri-bution as well as the so-called heavy-tailed or fat-tailed distribution, are …

    DOI Web Site 参考文献5件

  • 最大想定規模の浸水想定区域における土地利用規制別の人口推移と居住誘導に関する研究

    野澤 千絵, 上田 聖也, 柿沼 太貴 都市計画報告集 21 (4), 452-459, 2023-03-10

    <p>本研究では、浸水想定区域(最大想定規模)における土地利用規制別の人口推移と居住誘導に関する分析を行った。その結果、人口ピークアウト後の2010年から2020年の都市計画区域における浸水ハザードエリアの人口は、浸水想定なしエリアは71.9万人減少したが、浸水ハザードエリアは28.9万人増加していた。各市町村の都市経営の持続可能性を考慮すると、今後の土地利用コントロールを検討する際、各自治体内…

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  • 実下水処理場のベルトプレス脱水機を用いた消化汚泥と植物系バイオマスの混合脱水システムの効果

    山﨑 廉予, 重村 浩之 下水道協会誌 60 (725), 92-99, 2023-03-01

    <p> 未利用の植物系バイオマスを下水汚泥の脱水助剤として活用することで,下水道事業や植物系バイオマス発生事業の省エネルギー化や省コスト化を目的とし,実下水処理場のベルトプレス脱水機を用いたバイオマス混合脱水試験を冬季および夏季に実施した。刈り取ったイネ科の草または水草を,消化汚泥と混合して脱水を行った結果,バイオマスを混合しない通常の脱水と比較して,脱水ケーキ含水率が0.6~2.3ポイント低減…

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  • 断熱工法を用いたコンクリート舗装の凍上対策に関する一検討

    上野 千草, 松本 第佑, 丸山 記美雄 土木学会論文集E1(舗装工学) 78 (2), I_92-I_99, 2023

    <p> コンクリート舗装はアスファルト舗装よりもわだち掘れやひび割れに対する耐久性が高く,舗装の長寿命化が期待される.しかしながら,寒冷地では凍上対策を確実に実施されない場合,早期に破損が生じることが知られている.本研究では,既設アスファルト舗装をコンクリート舗装へ打ち換える場合の凍上対策として,XPS(押出法ポリスチレンフォーム断熱材)を用いた断熱工法の適用性を試験施工により検討した.断熱材の…

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  • 道路橋の維持管理の実態と予防保全へ向けた技術開発

    石田 雅博 AI・データサイエンス論文集 4 (L2), 4-12, 2023

    ...<p>道路橋やトンネルの定期点検(5年に1回)が義務化された.橋梁における1巡目の結果は,判定区分III(早期措置段階)が9%,IV(緊急措置段階)が0.1%だった.しかし,修繕等の措置はあまり進んでいない.国交省の予算概算要求資料の試算によると,III・IV判定橋梁を全部直すためには約20年かかる見込みだ.そのため,今後はIIIの措置を進めるとともに予防保全を重点的に行う必要がある.土木研究所では...

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  • 北海道胆振東部地震後の厚真川における細粒土砂輸送特性の把握と河床に与える影響

    田鍋 颯一, 久加 朋子, 清水 康行, 山口 里実, 橋場 雅弘, 土田 宏一, 諏訪田 光浩, 今 日出人, 岡安 努 土木学会論文集 79 (3), n/a-, 2023

    <p> 2018年9月,北海道胆振東部地震により厚真川流域で多数の斜面崩壊が発生した.本研究では地震後の厚真川での土砂輸送特性と河床への影響の把握を目的とし,(1)現地データより地震前後の浮遊砂輸送特性の変化を整理すると共に,(2)それら結果を基に同一流量条件下にて浮遊砂供給条件の異なる定常流一次元不等流河床変動計算を行った.結果,崩壊地面積が大きい支川ほど土砂生産量(主に0.075mm以下)が…

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  • 積雪寒冷地における表面被覆工法が施工されたコンクリート開水路側壁の内部温度の推定

    長島 繁男, 石神 暁郎, 大久保 天 農業農村工学会論文集 91 (1), I_77-I_88, 2023

    <p>積雪寒冷地におけるコンクリート開水路の劣化予測を行う上で,凍害発生の要因であるコンクリート開水路の内部温度を把握することは重要である.本研究では,凍害補修に用いられる表面被覆材の熱的性質を把握し,積雪寒冷地における表面被覆工法が施工されたコンクリート開水路側壁の内部温度を一次元非定常熱伝導解析により推定するとともに,北海道内の供用中の水路に設置した供試体から実測した温度と推定式から得られた…

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  • 21年間暴露したハイブリッドFRP引抜成形材の力学性能および微細構造の評価

    佐藤 顕彦, 西崎 到, 冨山 禎仁, 北根 安雄, 杉浦 邦征 土木学会論文集 79 (4), n/a-, 2023

    <p> 本研究は,強化繊維に炭素繊維とガラス繊維を用いたハイブリッドFRP引抜成形材の屋外暴露による力学性能の低下と微細構造の変化を評価することを目的とした.CF/GFハイブリッドFRP引抜成形材を,茨城県つくば市にて2年および21年間暴露し,回収した供試体の外観観察,力学物性試験,SEM観察,IR分析を実施した.試験の結果,引張強度,せん断強度,曲げ強度が屋外暴露により低下し,その中でも90°…

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  • 材料特性や地盤特性のばらつきが道路橋の耐力階層化構造の崩壊シナリオに与える影響に関する解析的検討

    小林 巧, 河原井 耕介, 大住 道生 土木学会論文集 79 (13), n/a-, 2023

    <p> 超過作用下で機能が損なわれない又は早期復旧できる道路橋を実現するために崩壊シナリオデザイン設計法が提案されており,それを実現する手段として耐力階層化鉄筋を用いたRC橋脚(以下,耐力階層化橋脚)が検討されている.その一環として,現行基準に基づくRC橋脚や耐力階層化橋脚の材料特性及び地盤特性の値をばらつかせた動的解析(計1,200ケース)を行い,それらがシナリオに及ぼす影響を検討した.その結…

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  • 急勾配海底条件に対する越波防止柵の必要高さと作用波圧に関する検討

    西谷 尚峻, 木村 克俊, 上久保 勝美, 山本 泰司, 名越 隆雄, 阿部 翔太 土木学会論文集 79 (18), n/a-, 2023

    <p> 太平洋に面した海岸道路において,台風に伴う高波により通行車両の被害が発生した.当該区間は海底勾配が1/7の急峻な地形であるため,路面上へ顕著な越波が生じた.本研究では,現地の海底地形と護岸を縮尺1/50で再現した水理模型実験を行い,越波状況を明らかにするとともに,越波防止柵の必要高さと作用波圧について検討した.車両被害は満潮時に高潮による水位上昇が加わり発生し,越波流量は2×10<sup…

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  • 札内川における礫河原再生技術とその取組

    天羽 淳, 矢部 健一郎, 渡邊 康玄, 泉 典洋, 大串 弘哉, 山口 里実, 大石 哲也 河川技術論文集 29 (0), 299-304, 2023

    <p>十勝川水系札内川では,2006年以降は年最大流量や融雪期最大流量が減少傾向となり,従来の礫河原にケショウヤナギ以外のヤナギ類が定着し,急速に河道内の樹林化が進行した.礫河原の減少により,ケショウヤナギをはじめとした礫河原依存種が世代交代できなくなることが懸念され,この対策のため2012年から札内川ダムの中規模フラッシュ放流を活用した礫河原再生事業を実施している.本事業では,札内川における自…

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  • 実例から見た河口砂州・砂礫浜の復元に寄与する漂砂供給源についての考察

    諏訪 義雄 河川技術論文集 29 (0), 317-322, 2023

    <p>河口砂州は波浪の影響が卓越する場所で形成され,河道内への波浪侵入防止,塩水の遡上を抑制するとともに河道内及び前浜に人工施設では代替できない環境を作り出す.一方、河口砂州は治水上流下能力のネックとなる懸念があり,そのフラッシュのタイミングと上流河道の水位上昇への影響を把握し,必要な場合には対策が求められる.本報告は,河口砂州に関する知見を既往研究から概観するとともに,河口砂州の河道内への後退…

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  • 展葉直後の伐採および複数回の刈取りによるヤナギ類の再繁茂抑制効果の検討

    大石 哲也, 平田 智道, 布川 雅典, 山岸 祐介, 西田 侑希, 山中 直樹 河川技術論文集 29 (0), 347-352, 2023

    <p>本報は、北海道の第二幹川(美唄市)と石狩川上流(旭川市)において、オノエヤナギとタチヤナギを対象としヤナギ類の再繁茂を抑制するために、展葉直後から2週間の間隔で伐採するとともに、伐採後に萌芽幹を複数回刈取りした効果について検討した.結果として、今回の対象木については、展葉後から90日以内の伐期ずらしでは大きな差が見られなかったが、萌芽幹の刈取りを併用することで効果が高まる傾向にあった.また…

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  • 堰・頭首工の技術発展経緯考察と今後の技術開発課題整理

    新保 友啓, 諏訪 義雄 河川技術論文集 29 (0), 533-538, 2023

    <p>河川は自然公物である河道と治水機能を有する河川管理施設,利水専用ダム・橋梁・頭首工等の許可工作物で構成されるシステムかつストックインフラである.河川を適切にマネジメントするには,許可工作物も含む河川施設の洪水応答や社会との相互作用を理解しメンテナンス・操作・更新を行うことが重要である.本総説は頭首工と堰の変遷を概観し,今後の技術開発課題①~⑤を提示した.①ゲート設備(扉体・開閉装置)の規格…

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  • 水浸や凍結融解作用がアスファルト混合物に及ぼす影響に関する実験的検討

    丸山 記美雄, 上野 千草 土木学会論文集 79 (11), n/a-, 2023

    <p> 本研究の目的は,アスファルト混合物が水の存在や凍結融解が作用することで受ける影響を実験に基づいて定量的に評価することにある.室内試験によって,アスファルト混合物は水が浸透し凍結融解作用を受けることで,骨材飛散やひび割れに対する抵抗性が低下することを確認した.さらに,その影響程度を定量的に評価した結果,凍結融解作用が及ぼす影響は水分の含浸のみが及ぼす影響と比べても大きなものであると評価され…

    DOI Web Site 参考文献5件

  • 施工の省力化を図る新たなインバート形状の成立性に関する考察

    棗 拓史, 中里 倫子, 河田 皓介, 砂金 伸治, 日下 敦, 小泉 悠, 大津 敏郎 土木学会論文集 79 (19), n/a-, 2023

    <p> 近年,山岳トンネルでは供用中の盤ぶくれの顕在化により,インバートを新設または再設置する事例が報告されている.今後同様の事例の増加が推測され,著者らは補強対策の合理化に関する検討を進めている.本研究では,施工の省力化を念頭に置いた新たなインバート形状を仮定し,実大規模の概ね1/100の小規模のトンネル模型に対して盤ぶくれによる外力を想定した荷重を作用させる実験を実施し,新たなインバート形状…

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 覆工コンクリートへの火山ガラス微粉末混和による品質向上についての研究

    戸本 悟史, 野村 貢, 椎名 貴快, 三井 功如, 吉田 行, 花岡 大伸 土木学会論文集 79 (19), n/a-, 2023

    <p> 覆工コンクリートは,一般的にコンクリートポンプを用いた吹上げ方式により施工されるが,コンクリートを流動させて充填するため,材料分離や締固め不足が原因と思われる不具合が存在し,うきやはく離等の品質低下につながる可能性がある.本研究では,供用を終えた道路トンネルの覆工コンクリートからコアを採取し,ひび割れ変状と,材料分離の目安となる粗骨材分布から,流動先の妻部のコンクリート品質低下を確認した…

    DOI Web Site 参考文献11件

  • アスファルトの劣化とはく離に伴う路盤への沈降と堆積

    福山 菜美, 佐々木 厳, 新田 弘之, 中村 博康 土木学会論文集 79 (21), n/a-, 2023

    <p> 低温ひび割れ部の詳細調査として実施された白糠開削調査にて,損傷部の下層路盤表面が黒色に変化していることが確認された.これは,アスファルト混合物の一部が劣化により細粒化してその微粒分が路盤に移行,また水の作用で骨材からはく離したアスファルトが路盤に沈降したと考えられる.そこで本研究では下層路盤表面から試料を採取し,アスファルトの含有量の確認と性状試験を実施するとともに,含有するアスファルト…

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  • フォームドアスファルトを用いた再生中温化アスファルト混合物性状への影響因子の検討

    川島 陽子, 百武 壮, 新田 弘之, 金澤 裕貴 土木学会論文集 79 (21), n/a-, 2023

    <p> 中温化技術は,アスファルト混合物製造時の二酸化炭素排出量やアスファルトヒューム削減,施工性改善が期待されることから,再生加熱アスファルト混合物への適用拡大が期待されている.再生混合物の性状に対して,繰り返し再生回数や再生用添加剤の組成の影響が明らかになってきており,中温化技術を再生混合物に適用する場合についても,これらの影響を明らかにする必要がある.本研究では,繰り返し再生骨材とフォーム…

    DOI Web Site 参考文献2件

  • テフラ層すべりを準備したテフラ被覆斜面の地質構造

    廣瀬 亘 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 476-, 2023

    ...年北海道胆振東部地震に伴う厚真町およびその周辺地域での斜面崩壊調査(速報).北海道地質研究所報告,90,33-44.石丸 聡・廣瀬 亘・川上源太郎・輿水健一・小安浩理・加瀬善洋・高橋 良・千木良雅弘・田近 淳(2020)北海道胆振東部地震により多発したテフラ層すべり:地形発達史的にみた崩壊発生場の特徴.地形,41,147-167.佐々木靖人(2010)土層強度検査棒による 斜面の土層調査マニュアル(案).土木研究所資料...

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  • スマートフォンに内蔵された加速度センサの橋梁振動計測への適用性に関する基礎的検討

    小林 巧, 大住 道生 インフラメンテナンス実践研究論文集 2 (1), 126-135, 2023

    <p> 橋梁の振動計測による異常検知,状態監視,健全度評価等を目的とした研究は多く行われているが,実務において長期的・定期的に計測が為され,活用された事例は少ない.その原因の一つに振動計測のサイクルコストの高さがあると考えられる.本研究では実務で活用しやすい振動計測手法と為り得る,スマートフォンに内蔵されたMEMSの加速度センサの橋梁振動計測への適用性を確認した.その結果,スマートフォンの加速度…

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  • アスファルト試料の赤外分光分析を阻害する混在物質の影響と除去方法

    福山 菜美, 佐々木 厳, 新田 弘之 土木学会論文集E1(舗装工学) 78 (2), I_10-I_17, 2023

    <p> アスファルトの劣化の評価および改質材の有無の判定として,赤外分光分析は有効な手段の一つである.特に,アスファルト混合物を直接赤外分光分析できれば操作が簡便になり活用範囲が広がる.しかし,混合物中の石粉や骨材の阻害を受けるため,アスファルトのみの測定と同様の結果が得られない状況である.そこで本研究では,石粉や骨材が混在する混合物などのアスファルト試料を簡便に測定するため,試料から阻害物質を…

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  • 円形走行路載荷試験におけるコンクリート舗装の長期的構造変化の動的逆解析による再評価

    西澤 辰男, 寺田 剛, 藪 雅行, 小梁川 雅, 竹内 康 土木学会論文集 79 (4), n/a-, 2023

    ...<p> FWD試験によってコンクリート舗装の荷重支持性能を評価するための逆解析法において,重錘落下によるFWD荷重の動的効果が構造評価に及ぼす影響について調べた.土木研究所円形走行路にコンクリート舗装を建設し,49kN換算輪数520万輪を走行させながら定期的にFWD試験を行った.このFWD試験結果を静的逆解析法と本研究で新たに開発した動的逆解析法によって解析し,劣化Stage,層弾性係数,曲げ応力を...

    DOI Web Site 参考文献12件

  • せん断変形作用における極限状態のゴム製支承の応力分布に関する考察

    千田 知弘, 村上 海翔, 寺澤 貴裕, 植田 健介, 佐藤 京 土木学会論文集 79 (13), n/a-, 2023

    <p> 積層されたゴムと鋼板が接着剤で一体化される構造を有するゴム製支承の設計に際しては,ゴムの破断より先に接着剥離を生じさせないことが極めて重要であり,道路橋支承便覧では,JIS K 6256-2:2013を用い,90°剥離強さが7N/mm以上であることを確認するよう求めている.一方,水平変位が作用している状況下における実際のゴム製支承の内部応力状態は未だ明らかになっておらず,上記試験法を適用…

    DOI Web Site 参考文献3件

  • 複数箇所が非線形化する橋の支承部の二次剛性が全体系の応答に与える影響

    藤岡 健祐, 廣江 亜紀子, 大住 道生 土木学会論文集 79 (13), n/a-, 2023

    <p> 道路橋示方書では,L2地震動を考慮する設計状況において,適切に地震応答特性が評価できる場合には,免震橋のように複数種類の部材に非線形化を考慮してよいとしている.ただし,具体な条件等は示されておらず,それらの明確化に向けては,各種の不確実性が橋の応答に与える影響を明らかにする必要がある.本稿では,支承部に免震支承又は制震ダンパーを用いた2パターンの構造系の動的解析により,支承部の二次剛性が…

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 汽水域の魚類群集把握に向けた環境 DNA の最適な採水手法の検討

    菅野 一輝, 篠原 隆佑, 中島 颯大, 村岡 敬子, 崎谷 和貴 河川技術論文集 29 (0), 233-238, 2023

    <p>汽水域における環境DNA 調査では,捕獲調査との一致率が河川淡水域と比べて低いことが知られており,潮汐の影響や多様な岸際環境から地区を代表する採水箇所・採水タイミングの設定が課題である.本研究では,汽水域における調査精度を向上に資する情報を得るため,汽水域における時空間的な環境DNA の検出特性を把握することを目的とした.那珂川河口域の2km 区間内に9 地点を設定し,潮汐の異なる4 …

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  • 河川技術論文集第28巻の編集総括と好循環形成に向けた改善方向考察

    諏訪 義雄 河川技術論文集 29 (0), 593-598, 2023

    <p>河川部会会則第2条において,「河川部会は,河川技術の分野において,研究開発や技術検討が産学官を問わず幅広く精力的に行われ,それが河川や流域の現場に適用され,その効果や課題が具体的に明らかとなり,そのことが河川技術の発展と現場への普及を促進し,ひいては国民や流域住民の河川技術に対する肯定的認知度が高まるという好循環の形成に貢献することを目的とする」とうたっている.河川の特質,現場における知見…

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  • 洪水時の外水氾濫を対象としたPhysics-Informed Neural Networksによる浸水把握の試み

    阿部 真己, 平松 裕基, 大石 哲也 AI・データサイエンス論文集 4 (3), 638-645, 2023

    <p>連立偏微分方程式の偏微分項を直接近似するPhysical-Informed Neural Networks(PINNs)は,データが密にある等の条件が揃えば,従来の差分を行う解法と比べて高い再現性が得られ,より高速に解を得ることができる.本研究では,洪水時の外水氾濫を計算する二次元浅水方程式を対象に,実際の地形条件での適用の可能性について調査した.PINNsは偏微分項を連続関数として近似す…

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  • XバンドMPレーダを用いた吹雪時の地上視程のリアルタイム推定

    大宮 哲, 松下 拓樹, 大久保 幸治, 菅原 邦泰, 西村 敦史 水文・水資源学会研究発表会要旨集 36 (0), 282-, 2023

    <p>冬季の積雪寒冷地では、吹雪による視程の低下が交通障害の一因となる。本研究では、吹雪時の視程を面的かつリアルタイムに把握することを目標とし、XバンドMPレーダによる観測データを解析した。まず、レーダデータから求めた降雪強度と風速から、上空における吹雪の強さ(飛雪流量)の面分布を推定した。次に、落下中の降雪粒子が地面に到達するまでの間の風による移流を考慮し、地上の飛雪流量分布を推定した。この飛…

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  • 気候変動進行時に起こりうる大雨による洪水リスクを考慮した避難情報発令の事前検討

    鈴木 章弘, 植村 郁彦, 星野 剛, 石原 道秀, 米田 駿星, 山本 太郎, 橋本 慎一, 山田 朋人 土木学会論文集 79 (27), n/a-, 2023

    <p> 近年,計画雨量の超過や雨量の観測記録更新を伴う大雨災害が頻発しているが,気候変動の影響を考慮した地域・流域単位での避難等の災害対応の検討方法は確立されていない.本研究は,気候変動進行時に起こりうる大雨を想定した市町村における避難情報発令等の対応の検討方法の開発を目的として,気候予測データベースに基づく地域単位の洪水シナリオの作成手法,およびシナリオを活用した避難情報発令の事前検討のための…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • ムレミカヅキモを用いた下水処理水の慢性影響評価

    村田 里美, 對馬 育夫, 厚朴 大祐, 李 善太, 山下 洋正 日本毒性学会学術年会 50.1 (0), P3-259-, 2023

    <p><b>【目的】</b>下水処理水の安全評価を行う場合、短期的影響に加え長期的な慢性影響を配慮する必要がある。WET試験における藻類を用いた影響試験では、3日間の培養期間で増殖速度を指標とする手法が用いられるが、慢性的な影響を把握するためには、増殖速度に加え、形態や遺伝子レベルで多世代への影響を確認することが重要であると考えられる。本研究では実下水処理水を用いてムレミカヅキモを2か月間繰り返…

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  • ダム貯水池におけるカビ臭発生抑制のための微生物叢解析と対策の検討

    對馬 育夫, 末永 敦士, 山下 洋正 土木学会論文集 79 (25), n/a-, 2023

    <p> 国内においてカビ臭発生が問題になっているダム貯水池において,カビ臭発生抑制のための知見獲得のため,次世代シーケンサーを用いた16S rRNA遺伝子及び18S rRNA遺伝子を対象とした微生物叢の把握を年間を通じて行った.その結果,光学顕微鏡を用いた検鏡と比べ,はるかに多くの微生物種を検出することができ,ダム貯水池内に生育するより詳細な微生物叢を把握することができた.また,従来の光学顕微鏡…

    DOI Web Site 参考文献10件

  • 下水汚泥と草木バイオマスの混焼による焼却灰中のリン・カリウム形態変化

    宮本 豊尚, 中村 友二, 高岡 昌輝, 田中 しのぶ, 塩田 憲司, 大下 和徹, 伊藤 竜生, 谷藤 渓詩, 小林 俊樹, 宍田 健一, 岡安 祐司 土木学会論文集 79 (25), n/a-, 2023

    <p> 下水汚泥と草木バイオマスの混焼時のリンとカリウムの形態変化を明らかにすることで,下水汚泥焼却灰の肥料としての利用可能性を評価することを目的に,実験炉において下水汚泥と刈草および剪定枝との混焼試験を行った.混焼試験で得られた焼却灰に対して各種分析や熱力学平衡計算を併用し,混焼にともなう組成変化の特性について整理を行った.さらに焼却灰の肥料としての特性を調査するため,溶出試験により評価した.…

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  • アスファルト舗装に浸入した水が舗装構造に与える影響に関する研究

    中尾 信之, 田中 俊輔, 藪 雅行 土木学会論文集 79 (21), n/a-, 2023

    <p> アスファルト舗装の注意すべき損傷進行メカニズムとして,舗装内部への水の浸入による各部の損傷によって支持力低下が生じることが挙げられている.一方,舗装各部の損傷がどのように舗装構造の支持力に影響を及ぼすかについては不明な点が多い.そこで本研究では,舗装内部に浸入した水が舗装構造に与える影響を検証するために粒状路盤およびアスファルト安定処理混合物に着目した室内試験を行った.その結果,前者では…

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  • 供用20年を経過した再生改質アスファルト舗装の供用性状について

    上野 千草, 松本 第佑, 丸山 記美雄 土木学会論文集E1(舗装工学) 78 (2), I_51-I_57, 2023

    <p> 我が国におけるアスファルト再生骨材のアスファルト混合物への利用は1980年代から本格的に行われており,改質アスファルト混合物へのアスファルト再生骨材の利用についても検討および適用が進められてきている.しかしながら,積雪寒冷地における再生改質アスファルト混合物の長期的な供用性状の検証はなされていないのが実態である.本研究では,2001年度に国道上で再生改質アスファルト混合物の試験施工を実施…

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  • アスファルト舗装の層間剥離箇所の詳細調査

    佐々木 厳, 新田 弘之 土木学会論文集E1(舗装工学) 78 (2), I_227-I_231, 2023

    <p> アスファルト舗装は設計要件などから多層で施工される.その層間が剥離すると,破壊が加速し支持力が低下するため重篤な局所破損につながることがある.層間剥離は路面調査から判断することが困難であり,その発見が難しいため調査事例が少なく試験評価方法も明確でない.本報では,実道で生じた層間剥離箇所における詳細調査結果をもとに,当該箇所で試行した各種非破壊試験方法の適用性について報告する.</p>

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  • 約20年間暴露されたGFRP引抜成形箱形断面部材に対する残存曲げ性能の実験的評価

    辰田 翔太, 北根 安雄, 日比 英輝, 佐藤 顕彦, 杉浦 邦征, 西崎 到 土木学会論文集 79 (14), n/a-, 2023

    <p> GFRP引抜成形材は土木構造部材として広く用いられているが,長期暴露後のデータが少なく耐久性が不明確なことが,主要構造部材としての普及を妨げる一因となっている.本研究では,長期暴露後のGFRP引抜成形部材の残存性能を明らかにすることを目的に,約20年間屋外暴露されたGFRP引抜成形角パイプ及び同期間室内保管されていた同パイプを対象に,静的4点曲げ試験を行うことにより残存曲げ性能を明らかに…

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  • 寒冷海域漁港に生息する魚類のための砂利袋試験体を用いた餌料生物量の増加促進方法の検討

    梶原 瑠美子, 白井 さわこ, 布川 雅典, 森 健二, 大橋 正臣, 門谷 茂 土木学会論文集 79 (18), n/a-, 2023

    <p> 本研究では,漁港内のブロックなどの構造物上への,魚類の餌料となる底生生物が生息可能な海底空間の拡大を目指し,簡易な試験体(網袋に砂利を詰めたもの)を用いた現地実験により,海底基質の供給による餌料生物量の増加促進方法に関する基礎的知見を得ることを目的とした.試験体を1年から2年半の間,根固ブロック上に設置した結果,試験体内の底生動物,特に環形動物などの魚類餌料の個体数や湿重量は,港外に比べ…

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  • 平板に作用する海氷等の漂流物の衝突荷重特性およびその津波被害関数への適用の一考察

    木岡 信治, 竹内 貴弘, 渡部 靖憲 土木学会論文集 79 (18), n/a-, 2023

    <p> 津波漂流物である海氷のほか他材料である木材にも着目し,その平板への中規模衝突実験を実施し,海氷衝突力の予測式の一般の漂流物への適用の可能性を調べた.衝突速度が速い場合は,海氷は脆性破壊するが,木材の破壊分離はないこと,木材の最大衝突力の方が大きく継続時間が短いこと等が特徴であった.最大衝突力をその予測式に含む因子で規格化した値は,バラつきはあるが衝突速度に概ね比例し,海氷と木材とはだいた…

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  • 気候変動による防波堤の安定性低下と順応的対策

    平野 誠治, 奈良 俊介, 水口 陽介, 早川 哲也, 本多 和彦, 森 信人, 渡部 靖憲, 木村 克俊 土木学会論文集 79 (18), n/a-, 2023

    <p> 気候変動に適応する防波堤改良の優先度の評価を目的として,予測される波高増加に対して波圧増加量が比較的大きくなる防波堤の一般的条件について検討した.過去の被災事例及び合田による波圧算定式を分析し,波高増加に起因した防波堤の被災リスクが比較的高い条件として,①水深が大きく,設計波高が小さい防波堤(例えば,湾内の防波堤や波除堤等),②急勾配に設置された防波堤(例えば,離島の防波堤等)と整理した…

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  • 鋼桁パネル隅角部の挙動に着目したせん断力を受ける鋼I桁の機能面からの限界状態の検討

    小野 健太, 澤田 守, 宮下 剛, 玉越 隆史 土木学会論文集 79 (10), n/a-, 2023

    <p> 本論文は,せん断力を受ける鋼I桁を対象として,道路橋示方書で定義される限界状態2について検討した結果を述べるものである.本研究では,まず鋼I桁のせん断載荷試験を行い,得られた荷重応答曲線上に限界状態2として扱える状態を位置づけるとともに,その状態における力学的特性を把握し,力学モデルを提示した.次に,提示した力学モデルを基本としてパラメトリック解析により得られた結果を分析することで,限界…

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  • ラウンドアバウト中央島の緑化マウンドに関する実験的研究

    増澤 諭香, 榎本 碧, 福島 宏文 交通工学研究発表会論文集 43 (0), 123-129, 2023

    ラウンドアバウト中央島へのマウンドや植栽等のランドスケープの導入は、遠方からのラウンドアバウトへの視認性の向上や速度低下につながり、安全性が高まるとされる。一方、国内の新設事例でマウンドした箇所は 2020 年時点で 5 件程と少ない。これは中央島と運転挙動との関係が明らかでなく、その設計指針や緑化基準等の詳細な規定が確立されていないためと考えられる。そこで本研究では、安全面と景観面で優れた中央…

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  • 降雨-土砂・流木流出モデルに基づくハザード予測に関する研究

    原田 大輔, 江頭 進治 河川技術論文集 29 (0), 281-286, 2023

    <p>多量の土砂・流木を含む洪水氾濫が頻発する中,起こり得るハザードを予測するために,豪雨時に流域から流出する土砂・流木の量を推定する手法が求められている.本研究では,降雨-土砂・流木流出モデルを用いて土砂・流木の流出を解析する手法を示すと共に,2017年の九州北部豪雨時における寺内ダム流域を対象としてこのモデルを適用し,モデルの予測結果を左右する要素に対して適切な条件設定法を検討した.その結果…

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  • 堤防裏法面等を被覆する水防工法のシート敷設方法及び堤防侵食抑制効果に関する実験的研究

    前田 俊一, 阿部 孝章, 横山 洋, 大串 弘哉 河川技術論文集 29 (0), 151-156, 2023

    <p>いわゆる粘り強い構造の河川堤防の整備が求められているが,越水対策としては堤防強化の他にも水防活動も考えられる.しかしながら,越水時に効果を発揮する堤防裏法面等をシートで被覆する水防工法(裏シート張り工)については,効率的なシートの敷設方法や越水時の堤防侵食の抑制効果に関する知見が不足しており,工法として未確立と言える.そこで本研究では,裏法面等をシートで被覆した断面二次元の模型堤防を直線水…

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  • 航空レーザ計測データによる河道内に繁茂する竹林の体積推定法の検討

    溝口 裕太, 手塚 透吾, 斉藤 展弘, 崎谷 和貴 河川技術論文集 29 (0), 49-54, 2023

    <p>モウソウチク林を対象に,河道内植生管理の基礎情報である稈密度(立竹位置)と体積を推定するため,航空レーザ計測データの解析手法の構築を試みた.稈密度を計算する上で前提になる樹頂点抽出に関しては,その精度を意味する<i>F</i>値は最大で0.60,また,稈密度については,推定値と実測値の比は1.01倍になるなど既往研究と比較して高い精度が確認された.竹林の体積は,実測値と比べて1.68~1…

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  • 寸法効果に着目した大型面外ガセット溶接継手の疲労強度に関する実験的検討

    木ノ本 剛, 村越 潤, 平野 秀一, 佐藤 歩, 倉林 拓矢, 澤田 守 土木学会論文集 79 (12), n/a-, 2023

    <p> 面外ガセット溶接継手の疲労強度に対する寸法効果については,解析的な検討は多く行われているものの,疲労試験による系統立てた検討例は少ない.本検討では,道路橋の溶接継手を対象として,ガセット長さを200, 400, 800mm,主板厚を9, 25, 40mmに変化させた大型の面外ガセット溶接継手試験体の疲労試験を軸引張荷重下で行い,継手の寸法諸元が疲労強度に及ぼす影響について検討を行った.ま…

    DOI Web Site 参考文献6件

  • 洪水データの乏しい河川における主成分分析によるモデルパラメータ推定手法の検討

    遠藤 咲季, 阿部 紫織, 新井 章珣, 中村 要介, 柿沼 太貴, 望月 貴文, 久保田 啓二朗, 池内 幸司 水文・水資源学会研究発表会要旨集 36 (0), 142-, 2023

    <p>精度の高い洪水予測モデルを構築するために最も重要なものの一つにモデルパラメータの同定がある.本研究では,最適化したモデルパラメータと同程度の性能を有したパラメータ推定を目的とする.そこで既往モデルで作成したデータベースから新たにモデルを構築する河川と流域の特徴が近いパラメータセットを抽出するために主成分分析を行った.その結果,抽出されたパラメータを適用することで,観測データが乏しい河川にお…

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  • アスファルト舗装の低温ひび割れ発生箇所における詳細調査

    中村 博康, 亀山 修一, 佐々木 厳, 増戸 洋幸, 滝沢 真吾, 富山 和也 土木学会論文集 79 (21), n/a-, 2023

    <p> 北海道の寒さが厳しい地域ではアスファルト舗装に低温ひび割れが発生しており,救急搬送の速度低下や振動加速度の増加をもたらす.本研究では,低温ひび割れによる舗装内部の損傷状態を明らかにするために,道内の低温ひび割れが多く発生しているアスファルト舗装において,詳細な調査を行った.FWD測定の結果,ひび割れ近傍のアスファルト混合物層の支持力は健全部の20%程度であった.開削調査の結果,ひび割れは…

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  • 損傷形態に応じたコンクリート舗装の補修工法に関する検討

    好見 一馬, 横田 慎也, 綾部 孝之 土木学会論文集 79 (21), n/a-, 2023

    <p> コンクリート舗装の高耐久・長寿命化を実現するためには,適切な維持管理が必要である.本研究では,コンクリート舗装に発生した各種損傷に対して,具体的に補修材料・工法を提案し,室内試験では各種補修材の物理的性状,解析的検討では新しく提案した局部打換え工法の有効性,実大供試体の検討においては荷重車走行負荷による長期耐久性をそれぞれ検証した.その結果,本研究で検討したすべての補修材は,エポキシ系接…

    DOI Web Site 参考文献1件

  • 透気試験による舗装表層の空隙率推定とひび割れや施工継目の密着性評価

    佐々木 厳, 新田 弘之 土木学会論文集 79 (21), n/a-, 2023

    <p> アスファルト舗装表層は,現場で締め固めることから締固め度が一定とは限らない.表層締固め度はコア密度等で管理されるものの,締固め不良個所を広範囲かつ面的に見つけるためのものではない.また,ひび割れ,施工継目,縁石境界等で不連続部が生じ,これらを経路として水や酸素等の劣化因子が舗装構造内に侵入する.表層不連続部は,舗設時に連続性を確保するとともに,クラックシール等を事後適用し封止するが,その…

    DOI Web Site 参考文献1件

  • 道路橋の震後調査の効率化・高度化に向けた3次元レーザスキャナの試行検討

    林 祐葵, 小林 巧, 大住 道生 インフラメンテナンス実践研究論文集 2 (1), 169-178, 2023

    <p> 地震発生後は早急な道路啓開のため,道路橋の被害を迅速かつ的確に把握し,橋の健全性や供用安全性について判断する必要がある.新技術などを活用することで,震後調査の更なる効率化・高度化が期待されるが,それらに求められる要件が体系的に整理された事例はほとんどなく,道路管理者や点検者のニーズに最適化された新技術の提案がされているとは言い難い.本研究では,新技術活用の一例として,地震により被災した道…

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  • 実大促進載荷試験による再生アスファルト混合物のひび割れ抵抗性の検証

    掛札 さくら, 川上 篤史, 藪 雅行, 新田 弘之, 山本 富業 土木学会論文集E1(舗装工学) 78 (2), I_58-I_63, 2023

    <p> アスファルトコンクリート再生骨材は,場所や地域によっては複数回利用されており,その品質の低下が懸念されている.筆者らは,室内で劣化と再生を繰り返した再生アスファルト混合物や,アスファルト混合所で使用されている再生骨材を用いた再生アスファルト混合物の性状評価を室内試験により行ってきた.その結果,再生用添加剤の成分差異や,再生骨材配合率,旧アスファルト針入度が,再生アスファルト混合物のひび割…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • シート剛性に着目したCFRPシートとコンクリート間の付着耐力の評価

    尾崎 允彦, 佐藤 靖彦, 吉田 英二, 竹内 彩, 山田 雄太, 永島 史晟 土木学会論文集 79 (6), n/a-, 2023

    <p> 過去のFRPシートの付着に関する研究は,FRPシートの剛性(シート剛性)が比較的小さい範囲が対象とされてきた.しかし,実際の補強では,構造物のスケールが大きいためFRPシートを積層化させる場合が多い.そこで,本研究では幅広い範囲のシート剛性を対象としたCFRPシート及びポリウレア樹脂を用いた付着試験を実施した.その結果,CFRPシートの積層化によりシート剛性が大きくなると付着耐力は増加す…

    DOI Web Site 参考文献16件

  • 維持管理におけるデータ解析手法(成果報告:WG-V)

    園田 佳巨, 野村 泰稔, 江本 久雄, 竹谷 晃一, 田井 政行, 関屋 英彦, 中村 聖三, 佐野 泰如, 大関 誠, 清水 隆史, 青島 亘佐, 玉井 宏樹, 野間 康隆, 樋口 祐治, 府川 和樹, 山口 雄也, 山田 洋輔, 吉元 大介, 江口 康平, 大島 義信, 全 邦釘, 阿部 雅人 AI・データサイエンス論文集 4 (L3), 21-32, 2023

    <p>本稿は,2019年度から2021年度におけるWG-V-1,V-2,V-3の研究活動をまとめたものである.これらのWGの活動目的は,実データに対して,各種AIやデータ解析手法を適用し,どのような解を得ることができるかということを調査・共有することにあった.以降では,これらのWGの各メンバで情報共有した研究例について簡単に紹介する.</p>

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  • 被災損傷後にアラミド繊維シート巻き立て補修したRC橋脚の耐震性能に関する実験的検証

    寺澤 貴裕, 佐藤 京, 畠山 乃, 小室 雅人 土木学会論文集 79 (13), n/a-, 2023

    <p> 本研究では,地震により基部に損傷が生じたRC橋脚の復旧対策として,アラミド繊維シートによる巻き立て補修が行われた場合の復旧後のRC橋脚の耐震性能に関する評価を目的として,RC橋脚模型試験体に対して正負交番載荷実験を実施した.ここでは,地震による被災を想定した損傷として,限界状態2に相当する損傷を正負交番載荷によって与え,その後にひび割れ注入およびアラミド繊維シートによる巻き立てを施した後…

    DOI Web Site 参考文献3件

  • 港内の埋没予測における不確実性と気候変動による影響

    山内 功, 阿部島 直哉, 田畑 真一, 早川 哲也, 大塚 淳一, 平野 誠治, 中川 康之 土木学会論文集 79 (18), n/a-, 2023

    <p> 港湾や漁港の埋没に関する漂砂解析では,モデルの誤差に加えて,解析に使用した擾乱等の外力レベルの把握も計算結果を評価するうえで重要となる.本研究では,北海道の港湾・漁港の既往の漂砂解析結果から,モデルの再現性を確認した領域(再現対象領域)の明示の重要性を示すとともに,計算による堆積速度の実測値からの誤差について,標準偏差σが約20%,2σが約40%と統計的に示した.また,堆積速度と波浪エネ…

    DOI Web Site 参考文献6件

  • 洪水時に橋脚洗掘被害を受けた 近年の被災事例に関する調査報告

    猪股 広典, 小関 博司, 新保 友啓 河川技術論文集 29 (0), 115-120, 2023

    <p>洪水発生時において,橋梁橋脚が洗掘を受けて沈下する被災事例が増加している.本報告では,2019年以降に発生した6件の沈下被災事例について,航空写真や現地調査等を通じて被災要因の推定を行った.被災要因の推定の結果,調査した6件中4件が砂利区間における河道の二極化が被災の一因であると考えられ,これまで発生してきた砂利採取に伴う河床低下に起因する沈下,大洪水時の水位上昇に伴う取付盛土流出,橋脚・…

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  • 堤防断面形状および堤体材料が破堤拡幅進行過程に与える影響

    島田 友典, 渡邊 康玄, 前田 俊一, 大串 弘哉, 長谷川 武春, 猪子 長 河川技術論文集 29 (0), 145-150, 2023

    <p>河川堤防整備が進んでいる今日でも破堤などの大規模水害の発生リスクが高まってきており、例えば令和元年台風第19号による洪水では,全国の河川堤防308箇所から越水が確認され,破堤した142箇所のうち122箇所が越水によるものと推定されている.破堤に至る・至らなかった要因を明らかにすることだけでなく,破堤に至った場合であっても越水からどのように堤防が決壊し,破堤拡幅が進行するかを理解することは,…

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  • 底生動物群集の多様性回復技術としての人工基質条件

    谷口 裕美, 布川 雅典, 松木 悠弥, 工藤 光貴 河川技術論文集 29 (0), 239-244, 2023

    <p>近年,防災を目的とした河川構造物の設置や河川改修が重要な施策となっている一方で,河川環境への人為的改変は生態系が激変すると問題視されており,双方の両立が課題となっている.河川生態系を支える底生動物群集は,河床の材料や流れ等をはじめとする物理的環境に影響され,単純な河床構造は底生動物の限られた種のみを優占させ群集の多様性を失う.そこで,本研究では,単一な河床での底生動物群集の多様性の回復技術…

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  • ダム洪水吐きの持続的機能発揮に向けた貯水池堆砂・流木・沈木管理

    髙田 翔也, 角 哲也, 木村 一郎, 山上 路生, 小柴 孝太 河川技術論文集 29 (0), 479-484, 2023

    <p>2017年長野県裾花ダムにおいて,常用洪水吐き吞口近傍の土砂と沈木により,洪水調節用のゲートに操作不能が生じた.これは,1)吞口敷高まで到達した堆砂と,その堆砂面上に存在した沈木がゲート操作時にゲート開口部に引き込まれたこと,2)ゲートは土砂・沈木の流入を設計上見込んでおらず,外力増に対応できなかったこと,に起因する.本研究では,同事例を計画堆砂量(概ね100年分)を超過したダムにおける新…

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  • 河川CIMに貢献する3次元の多自然川づくり支援ツールの開発と普及

    林田 寿文, 河野 誉仁, 森 照貴, 中村 圭吾 河川技術論文集 29 (0), 67-72, 2023

    <p>河道地形の3次元モデルを活用する河川CIMの普及が始まったが,現在,この技術が河道計画を検討する際に有効活用されているとは言いきれない.そのため,3次元モデルを使った一連の河道設計法を支援するツールの確立が重要な課題である.また,河道設計に利用されてきたソフトウェアは,主に洪水時における流れと河床変動に特化した解析手法であった.そのため,多自然川づくりで重要となる河川の自然環境や人の利用に…

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  • 気候変動による港湾稼働率の将来変化推計手法

    佐藤 典之, 早川 哲也, 岩﨑 慎介, 大塚 淳一, 平野 誠治, 本多 和彦, 森 信人, 渡部 靖憲, 木村 克俊 土木学会論文集 79 (17), n/a-, 2023

    <p> 現在気候および将来4度上昇におけるアンサンブル波候予測データセットにより,苫小牧港西港区および紋別港の気候変動による荷役稼働率の変化を分析した.苫小牧港西港区については,岸壁の年平均稼働率は上がり,紋別港については,気候変動による流氷の減少に伴ってフェッチが増加するため,来襲波高の増大から稼働率は下がる.さらに,波候予測データは観測値よりも多くのデータを有することから,これまでの平均値の…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 北海道沙流川河口の地形変化量と河川流量・波浪との関係について

    大塚 淳一, 水垣 滋 土木学会論文集 79 (17), n/a-, 2023

    <p> 北海道沙流川河口において約2年2か月の間,マルチビームソナー(MBS)による高頻度深浅測量(11回)と河川流量・波浪観測を行い,河口前面の地形変化量および汀線変化量と流量(期間最大流量),波浪(エネルギーフラックス積算値)との相関関係を評価した.地形変化量と流量,汀線変化量と波浪では正の相関,地形変化量と波浪では負の相関が得られた.また,シングルビーム測量データと波浪推算値を用いてもMB…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 海洋画像観測による白波波峰長と残留泡沫のスペクトル特性

    渡部 靖憲, 南 健人, 猿渡 亜由未, 馬場 康之, 久保 輝広, 森 信人, 内山 雄介, 志村 智也, 大塚 淳一, 新井田 靖郎, 二宮 順一 土木学会論文集 79 (17), n/a-, 2023

    <p> 本研究は,爆弾低気圧及び台風の通過に伴う高波イベントに対して海洋画像観測を行い,砕波に伴う白波の発達と泡沫の残留に至る白波の被覆過程の時空間変化を見積もり,その統計的特徴を議論するものである.白波画像の局所速度をオプティカルフローで見積り波峰長を与える既存の方法を展開し,環境光の依存を低下させた上で波向き方向の積分なしに,波速に対する波峰長分布を与える方法を提案した.これにより砕波の発達…

    DOI Web Site 参考文献7件

  • タイガ林試験地でのマイクロTDRコイルプローブ(CP)の 長期野外土壌水分観測への試み

    開發 一郎, Nissen Henrik, Møldrup Per, 会田 健太郎, 浅沼 順 水文・水資源学会研究発表会要旨集 36 (0), 360-, 2023

    <p>モンゴル国の試験地において地表面土壌層(0-10㎝深度)の長期土壌水分測定に適用を試みた。本試験地は、タイガー林地地域内のセルベ川流域内にあり、深度1m位から永久凍土が見られ、年間の気温は40℃から-40℃の幅で変動し、冬季は積雪があると共に土壌が凍結する。土壌は有機土壌を若干含む砂層である。2002年夏季に4本のCP<sub>40</sub>を深度3㎝、深度5㎝、深度10cmに水平に設置…

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  • 豊平川流域における積雪に由来する水資源の特徴と経年特性の分析

    長谷川 禎史, 山田 朋人 土木学会論文集 79 (27), n/a-, 2023

    ...<p> 豊平峡・定山渓両ダム流域の積雪による水資源についての特性と経年傾向を明らかにするため,水文水質データベースの流入量のデータと,定山渓ダム上流地点において寒地土木研究所と北海道大学が共同で実施している積雪観測のデータを使用した解析を行った.融雪期を4月1日から6月30日までと定義すると,2003年から2022年の豊平峡ダムと定山渓ダムの融雪期のダム湖への総流入量は概ね同期していること,またどちらの...

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 汽水湖の無酸素底層水の系外汲み上げと溶存酸素供給による硫化水素除去に関する研究

    杉原 幸樹, 管原 庄吾 土木学会論文集 79 (25), n/a-, 2023

    <p> 硫化水素を含む無酸素塩水の無害化対策研究のため,底層水を汲み上げる管路を造成した.管路は含有物質の欠損なく底層水を陸上に汲み上げられることを化学分析により確認した.溶存酸素供給装置を作成し,汲み上げ水に溶存酸素供給を行ったときの経時的な水質変化を機器計測および化学分析により追跡した.その結果,酸素供給により速やかに硫化水素が酸化され,単体硫黄として析出することが確認された.その後,無酸素…

    DOI Web Site 参考文献18件

  • 東南極宗谷海岸露岩域の沿岸湖沼の珪藻群集と基盤隆起

    香月 興太, 菅沼 悠介, 石輪 健樹, 川又 基人, 佐々木 聡史, 徳田 悠希, 板木 拓也, 瀬戸 浩二 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 397-, 2023

    <p>南極氷床の融解は,おもに氷床縁における比較的温かい深層水の流入に支配されている.一方,南極沿岸の露岩域は最終氷期以降の氷床質量損失に伴って隆起したと考えられるため,その隆起量と速度は氷床後退後の氷床安定性を考える上でも重要である.最終氷期後における東南極氷床の大規模融解後の隆起速度を求める手法の一つとして,沿岸湖沼の堆積物中の珪藻遺骸から,堆積環境が海成から湖成に変化する時期を用いる方法が…

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  • 貯留分担による安全で豊かな地域形成のための堤防越水箇所整備の検討

    板垣 修, 大原 美保, 小池 俊雄 水文・水資源学会誌 35 (5), 325-338, 2022-09-05

    <p> 地球温暖化に伴う気候変動影響によるこれまでに経験したことのないような豪雨・洪水の増大に対して,管理者主体の河川区域を中心としたハード整備を加速化するとともに,土地利用やまちづくり,住まい方の工夫,災害時の避難,経済被害軽減や災害後の復旧・復興等,水災害に備える社会を構築し,持続可能な発展を目指す流域治水の必要性が強調されている.本稿は,流域治水の具体的推進手法の確立に向け,堤防整備規模を…

    DOI Web Site 参考文献7件

  • メッシュシートの目合いの大きさとオオイタドリ(<i>Fallopia sachalinensis</i> (F. Schimidt) Ronse Decr.)の生育抑制

    佐藤 厚子, 林 宏親 日本緑化工学会誌 48 (1), 123-124, 2022-08-31

    <p>生育が旺盛で草丈が高く葉の面積が大きいため面状に空間を遮るなど,通行上の安全確保の課題があるオオイタドリの生育抑制方法として,これまでメッシュシートの被覆による方法を検討してきた。この方法では,オオイタドリの生育を抑制できるものの,オオイタドリ以外の草本類の生育も抑制してしまう場合があり,いずれも満足する適切な目合いが必要である。本調査では,異なる目合いのメッシュシートを被覆してオオイタド…

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  • ミャンマー・シッタン川エスチュアリーにおける数十年規模の地形発達

    南雲 直子, 江頭 進治 地学雑誌 131 (4), 427-445, 2022-08-25

    <p> ミャンマーにあるシッタン川の河口には,典型的なロート状の平面形状をもつ潮汐卓越型のエスチュアリーが発達し,大潮の際にはタイダルボアが形成される。本研究では,流れ,土砂輸送および地形の相互関係に着目し,シッタン川のエスチュアリーにおける数十年規模の地形変化のメカニズムを明らかにした。現地調査と,地形図および衛星写真の時系列分析によれば,シッタン川の主流路は少なくとも過去100年の間変動して…

    DOI Web Site Web Site 参考文献23件

  • 利根川水系の小河川に形成された河道内氾濫原における在来および外来水生動物の生息状況

    田和 康太, 槐 ちがや, 中村 圭吾 伊豆沼・内沼研究報告 16 (0), 1-9, 2022-07-31

    <p>本研究では,利根川水系小貝川支流の大谷川において季節的に形成された小規模な河道内湿地(たまり)に着目し,そこに生息する水生動物群集を8 月に調査した.調査の結果,たまりではホソセスジゲンゴロウ成虫やヒメガムシ成虫,ニホンアマガエル,トウキョウダルマガエルなどの在来の止水性水生動物が採集された一方で,採集個体数の大半は環境省により生態系被害防止外来種に指定されているカラドジョウとアメリカザリ…

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  • 田中調節池における洪水が魚類の分布に与える効果と平水時の水田における魚類繁殖の現状

    田和 康太, 細浦 大志, 露木 颯, 長谷川 雅美, 佐久間 元成, 遠藤 立, 安東 正行, 松本 充弘, 黒沼 尚史, 中村 圭吾, 佐川 志朗 応用生態工学 25 (1), 13-30, 2022-07-20

    <p>コウノトリの採餌環境として着目されている田中調節池において,魚類を対象とした生息状況調査を 2018 年および 2019 年に実施した.また,台風 19 号通過に伴う洪水前後での魚類の分布状況を比較することで,平水時の田中調節池における魚類の生息地としての問題点および今後の配慮方針について検討した.平水時の農閑期(2018 年 12 …

    DOI Web Site Web Site 参考文献15件

  • 小規模下水処理場への導入を想定した下水二次処理水に残存するアンモニア性窒素の生物反応槽後担体硝化処理特性

    厚朴 大祐, 對馬 育夫, 北村 友一, 山下 洋正 下水道協会誌 59 (716), 106-114, 2022-06-01

    <p> アンモニアの水生生物影響の観点から,下水処理水のアンモニア性窒素の濃度低減について今後議論される可能性がある。アンモニア性窒素濃度の目標値が低く設定された場合,多くの下水処理場で低減対策が必要となる可能性がある。本研究では,特に小規模下水処理場における対策を想定して,下水二次処理水中アンモニア性窒素について微生物保持担体とアンモニアセンサーを用いて,異なる担体流動性保持方法におけるアンモ…

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  • 発達した吹雪境界層における飛雪流量の最大瞬間値と平均値の関係

    池田 侑樹, 川島 理沙, 大宮 哲, 新屋 啓文, 西村 浩一, 大風 翼 雪氷 84 (3), 213-227, 2022-05-15

    <p>吹雪は,風により雪が空気中を輸送される現象であり,乱流による気流の変動に伴い,その性状が,時間・空間的に大きく変動する.そのため,吹雪の特徴量に関しては,定常的な性状だけでなく,乱流変動に伴うばらつきなど非定常的な性状の把握も重要である.本研究では,浮遊層の乱流変動とそれに伴う飛雪流量の変動や稀に発生する大きな飛雪流量の現象を把握することを目的として,北海道弟子屈町の雪原で吹雪のタワー観測…

    DOI Web Site Web Site 参考文献23件

  • ナローマルチビームを用いたダム湖の沈木探査の可能性

    小柴 孝太, 清野 泰弘, 村上 桂山, 髙田 翔也, 角 哲也 ダム工学 32 (1), 4-15, 2022-03-15

    <p>2017年長野県裾花ダムでは,洪水調節操作時にゲート敷高まで達した堆砂と沈木の引き込みによりゲート操作が不能となる事例が発生した。このような事故はダム堆砂の進行と近年の豪雨災害時の流木の大量流入との複合作用と考えられ,今後顕在化しうる。しかし沈木に関する研究は乏しく,流木から沈木へ変化する過程,湖底の沈木の分布などは全く調査・研究されておらず,最終的にゲートの閉塞リスクが発生するメカニズム…

    DOI 被引用文献1件

  • 貯水池周辺地すべりにおけるブロック形状の特徴

    梶山 敦司, 阿南 修司 応用地質 62 (6), 377-383, 2022-02-10

    <p>防災や減災を考える上で,地すべり等の発生しやすい場所や発生した場合の大きさを予測することは重要である.一般的に地すべりの発生しやすい場所や平面的な大きさは,地形判読などによって整理が行われている.また,地すべりの規模を決めるために必要な深さは,砂防事業を主体とした滑動している地すべりを対象として,平面形状と深さの関係が整理され,ブロックの深さを推定する手法として活用されている.現在整理され…

    DOI Web Site 参考文献2件

  • ワイヤロープ式防護柵の変形性能向上に関する研究開発について

    平澤 匡介, 畠山 乃, 佐藤 義悟 交通工学論文集 8 (2), B_1-B_7, 2022-02-01

    <p>緩衝型のワイヤロープ式防護柵は、支柱が細いので必要幅が少なく、既存道路への設置や狭い幅員の分離帯用として使用することが有利である。しかし、車両衝突時にたわむことで衝撃を吸収する構造上の特性から、車両衝突に対する変形性能を向上させることが困難であった。本研究ではワイヤロープ式防護柵の性能向上のために、車両衝突時の対向車線へのはみ出し量を少なくするロープ連結材を開発し、大型車衝突試験から、最適…

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  • フィリピン共和国の洪水常襲地を対象とした3D浸水ハザードマップの作成と技術の普及

    南雲 直子, 大原 美保, 藤兼 雅和, 井上 卓也, 平松 裕基, ジャラニラ サンチェズ パトリシア アン E-journal GEO 17 (1), 123-136, 2022

    <p>地理情報や被災記録に乏しい途上国において将来の洪水災害に備えるためには,ハザード情報を簡単に可視化・共有でき,住民らが地域の氾濫特性を理解するための手助けとなるような技術が重要な役割を果たす.そこで本研究では,フィリピン共和国の洪水常襲地を対象に,Google Earthを用いて降雨流出氾濫(RRI)モデルによる洪水氾濫計算結果を描画し,建物高さと浸水深の関係を可視化できる3D浸水ハザード…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 環境DNA分析を用いた河川調査における地点間隔設定の最適化に向けた検討

    北川 哲郎, 村岡 敬子, 天羽 淳, 堀江 隆生, 岡本 祐司, 中村 圭吾 河川技術論文集 28 (0), 133-138, 2022

    <p>三重県雲出川の中・下流域における魚類のメタバーコーディング解析(MB解析)ならびに同時期に同一区間で実施された河川水辺の国勢調査による直接採捕記録との比較により,河道における環境DNA(eDNA)の適切なサンプリング間隔について検討した.本研究では,河口0.0-16.2 km区間から0.2 km間隔で採水した82サンプルのうち,解析不調を除く79サンプルから,延べ149 …

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  • 河川域の鳥類を対象とした環境DNA解析と観察調査の比較—那珂川を事例に—

    田和 康太, 篠原 隆佑, 菅野 一輝, 村岡 敬子, 中村 圭吾 河川技術論文集 28 (0), 199-204, 2022

    <p>筆者らは,鳥類,特に多種の水禽類や渉禽類の生息に重要な内陸湿地の一つである河川域に着目し,那珂川(関東)の様々な環境において,河川表層水中に含まれる鳥類の環境DNAメタバーコーディング解析(以下,MB解析)を実施した.また同時に実施した鳥類の観察調査の結果と照合することで,各調査方法の特性を比較し,今後の河川域の鳥類相に対するMB解析の有効性について検討した.調査の結果,MB解析と観察調査…

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  • 札内川の河道撹乱に及ぼす置土の継続的な効果の検証

    葛西 大樹, 渡邊 康玄, 川村 里実 河川技術論文集 28 (0), 325-330, 2022

    <p>札内川では,河道攪乱を目的とした置土が実施されている.置土は2019年に交互砂州の形成が顕著でない直線区間に設置され,置土実施後に実施した3回の中規模フラッシュ放流により下流域の河道の攪乱が生じたことが現地調査により確認された.本研究では,置土による2年間の河道攪乱と砂州の発達を明らかにするため,横断測量結果を用いた解析を試みた.その結果,置土地点の下流側で砂州の発達と河岸侵食が発生してい…

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  • ダムの常用洪水吐き呑口周辺の流れおよび堆砂特性

    髙田 翔也, 小柴 孝太, 角 哲也 河川技術論文集 28 (0), 469-474, 2022

    <p>2017年長野県裾花ダムでは,堆砂と沈木が放流管内に流れ込みゲート操作の支障が生じた.同事例は洪水調節用の常用洪水吐き敷高まで達した堆砂進行に起因しており,同様の状況は今後他ダムにおいても生じうる.そこで本研究では,常用洪水吐きの機能確保のための土砂・沈木対策の提案に向け,堆砂が放流管呑口に接近した場合のダム運用と呑口周辺の流れ場,堆砂形状の変化特性を明らかにすることを目的としている.現地…

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  • 高い橋台の杭基礎の液状化対策の補強効果に関する実験的研究

    楊 勇, 谷本 俊輔, 桐山 孝晴 土木学会論文集A1(構造・地震工学) 78 (4), I_33-I_44, 2022

    <p> 本論文では,液状化により地盤抵抗を失い橋台基礎の被害が発生しうる可動支承側の橋台を対象とし,橋台が高く液状化層が薄い条件で動的遠心模型実験を実施し,橋台に対する3種類の補強対策の効果を調べた.その結果,鋼管矢板壁による前面分離型の補強対策は,橋台の変位・回転への抑制効果が限定的であり,加振中の最大応答時の既設杭の曲げモーメントや作用土圧が無補強の場合とほぼ同程度であった.また,斜杭による…

    DOI Web Site 参考文献1件

  • 寒冷海域漁港おける水産生物の餌場機能強化技術の検討

    梶原 瑠美子, 大橋 正臣, 的野 博行, 門谷 茂 土木学会論文集B3(海洋開発) 78 (2), I_691-I_696, 2022

    <p> 寒冷海域漁港における水産生物の餌場機能強化技術として,底生基礎生産者に着目した,付着基質の単位体積当たりの表面積増加に関する基礎的知見を得るために,試験体(付着基質)を異なる条件(隙間,地点,材質)で港内に設置し,付着生物,動物プランクトン,魚類の調査を実施した.調査の結果,試験体表面に微細藻類や付着動物が出現し,全条件で同様な結果を示した.また,試験体周辺は水柱に比べ動物プランクトンが…

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 地形図の判読による全国の砂礫浜における汀線変化の把握

    渡邊 国広, 加藤 史訓, 諏訪 義雄, 山田 浩次 土木学会論文集B2(海岸工学) 78 (2), I_571-I_576, 2022

    <p> 日本における砂礫浜の全国的な変化傾向を把握する目的で4時期の地形図から砂礫浜の汀線及び陸側境界を判読して比較した結果,1992年から2006年にかけて砂礫浜の面積は115×10<sup>4</sup>m<sup>2</sup>/年の速度で減少しており,延長では250kmの砂礫浜が消失したことがわかった.陸側境界の変化による面積減少は143×10<sup>4</sup>m<sup>2</s…

    DOI Web Site 参考文献9件

  • 統計的手法による泥炭性軟弱地盤の自然含水比分布のモデル化および信頼区間推定

    阿部 剛成, 荻野 俊寛, 林 宏親, 西村 聡, 田中 洋行, 山添 誠隆, 田口 岳志 AI・データサイエンス論文集 3 (J2), 158-167, 2022

    <p>北海道石狩川流域の泥炭性軟弱地盤から得られた675点の自然含水比データにもとづいて,その確率的な分布を深度の関数として一般化線形モデルによってモデル化した.含水比の分布には3種類の確率密度関数を候補とし,その確率分布の平均値を深度に関する0次〜5次の多項式としたモデルが検討された.確率密度関数およびモデル次数が異なる18モデルの統計的,工学的な視点による比較から,有機分を含んだ土質および無…

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  • SWATによる酪農営農状況および周辺環境の変化に対する河川水質解析

    田中 健二, 鵜木 啓二 土木学会論文集G(環境) 78 (5), I_271-I_278, 2022

    <p> 北海道東部の大規模酪農地帯の一部では,気候変動に伴う転作や国営環境保全型かんがい排水事業の実施により営農状況が変化している.そのため,水質汚濁物質の流出経路(表面流出,側方流出,地下水流出)の変化やそれに伴う動態変化を予測し,流域規模で水質環境への影響を定量化することが求められている.本研究では,準分布型モデルであるSWATを小流域に適用し,過去,現在,近未来の三時期の営農状況を想定した…

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 深層学習を用いた融雪期のダム流入量予測

    山田 嵩, 阿部 真己, 滝口 大樹, 柿沼 孝治 土木学会論文集B1(水工学) 78 (2), I_151-I_156, 2022

    <p> 融雪期における高精度なダム流入量予測は防災・水利用の観点から極めて重要である.現在,水文分野においてもAIの活用が進められており,河川水位やダム流入量予測に関する研究が実施されている.本研究では,深層学習を用いて1時間単位の融雪期のダム流入量予測を行った.その結果,24時間先予測までは高い再現性があったが24時間先予測以降からは再現性が低下する結果となった.そのため,実務上利用可能な予測…

    DOI Web Site 参考文献6件

  • 平成30年7月豪雨災害での被災事業所の営業再開・生産活動の回復状況の分析

    大原 美保, 南雲 直子, 新屋 孝文 土木学会論文集B1(水工学) 78 (2), I_37-I_42, 2022

    <p> 災害に対する強靭な地域社会の実現には,「致命的な被害を負わない強さ・速やかに回復するしなやかさ・減災のための緊急行動・よりよい復興」という4つの要素が重要である.平成30年(2018年)7月豪雨災害は,西日本の広域に渡る浸水・土砂災害を引き起こし,事業所の建屋・設備等の直接被害や,停電,断水や道路閉塞等により間接被害をもたらした.本研究は,「速やかに回復するしなやかさ」の実態把握を目的と…

    DOI Web Site 参考文献1件

  • 流量減少時の砂州性蛇行の発達と側岸侵食に関する水理実験

    山口 里実, 泉 典洋 土木学会論文集B1(水工学) 78 (2), I_889-I_894, 2022

    <p> 急流河川では,洪水の減衰期に河道内の流れが大きく蛇行して河岸侵食が大規模に進行する現象がよくみられる.しかし,流量の減少が流路変動や河岸侵食にどう影響しているのかについては未だ明らかでない.本研究では,侵食性河岸を有する移動床水路において流量を減少させた非定常流量下での水理実験を実施した.最大流量を維持した定常流量下のケースと比較した結果,流量を減少させたケースでは河岸の側方への侵食速度…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 流量がゆっくりと変化する条件下での砂州の弱非定常安定解析

    泉 典洋, 川村 里実 土木学会論文集B1(水工学) 78 (2), I_949-I_954, 2022

    <p> 洪水時,流量が最大となる時ではなく流量が減少する過程で側岸侵食が発生する現象が観察されている.本研究では,側岸侵食の原因が砂州の発達によるものと考え,流量がゆっくりと変化する状況下における砂州の弱非定常安定解析を行った.流量の変化する速度が河床変動の生じる速度に比べて十分に小さいと仮定し,河床変化を表す𝑡と流量変化を表す𝑇の二つの時間を導入する.それら二つの時間スケールの比を微小パラ…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 交互砂州と網状河川の裸地砂州における河道内樹木の種子分散と定着特性

    久加 朋子, 山口 里実, 渡邉 健人, 清水 康行 土木学会論文集B1(水工学) 78 (2), I_859-I_864, 2022

    <p> 本研究では,ヤナギ類のような砂州や高水敷に形成された裸地に最初に侵入するパイオニア植物を対象とし,流れによって輸送される種子(粒子)の分散・定着特性について,水路実験と数値計算より検討した.種子分散は,交互砂州と網状河川の何れの形態においても,出水中,水路全体に渡って広がった.種子の定着は,交互砂州の場合,流量低減期にのみ局所的に生じた.一方,網状河川の場合,高流量条件下であっても小スケ…

    DOI Web Site 参考文献8件

  • 山岳トンネルにおける覆工の耐荷性能の評価手法の提案

    菊地 浩貴, 日下 敦, 砂金 伸治, 佐々木 亨, 巽 義知 土木学会論文集F1(トンネル工学) 78 (2), I_1-I_15, 2022

    <p> 山岳トンネル工法により施工される通常断面の道路トンネル一般部の覆工では,設計巻厚30cm,一軸圧縮強度18N/mm<sup>2</sup>のプレーンコンクリートが標準的に採用されているが,覆工の機能・性能およびその評価手法は十分に体系化されておらず,覆工に新技術を導入する際の課題となっている.本論文では,覆工の耐荷力の評価手法の確立に向け,断面耐力による評価方法および構造全体の耐荷力によ…

    DOI Web Site 参考文献1件

  • 地吹雪時の乱流変動に伴う飛雪流量増加に対する視程分布の変動についての検討

    川島 理沙, 大宮 哲, 新屋 啓文, 西村 浩一, 大風 翼 風工学研究論文集 27 (0), 48-57, 2022

    本研究では北海道弟子屈町の雪原にて吹雪観測を行い、地吹雪イベントを抽出した後、風速と飛雪流量の関係について分析したほか飛雪流量の10分間平均値と1分間移動平均値の最大値の関係について整理した。さらに、メソ気象解析により算出した風速の水平分布と観測で得た風速と飛雪流量の関係を用いて飛雪流量の水平分布を算出し、既往の視程予測式より、視程の水平分布を推定したほか飛雪流量の増加に伴う視程分布の低下につい…

    DOI

  • 再生アスファルト混合物の力学性状の評価方法に関する研究

    安藤 政浩, 末原 俊史, 川上 篤史, 川島 陽子, 亀山 修一 土木学会論文集E1(舗装工学) 78 (1), 12-27, 2022

    <p> わが国のアスファルト混合物は1980年代前半にリサイクルが始まり,繰り返し再利用されてきたため,近年では再生骨材に含まれるアスファルトの劣化が進んでおり,このことが再生アスファルト混合物(以下,再生混合物)の品質に影響を及ぼすおそれがあるが,これを評価する方法は確立されていない.本研究では,再生混合物の力学性状を,常温域はSCB試験,高温域は2点繰り返し曲げ試験,低温域はNAT-SCB試…

    DOI Web Site 被引用文献1件

  • 下水処理場への植物系バイオマス混合脱水システム導入における環境影響評価

    山﨑 廉予, 重村 浩之 廃棄物資源循環学会論文誌 33 (0), 54-68, 2022

    本稿では,ベルトプレス,スクリュープレス,遠心分離脱水機により消化汚泥を脱水している全国の下水処理場を対象に,未利用の植物系バイオマスを下水処理場で受け入れ,下水汚泥の脱水助剤として利用することを想定し,システム全体における温室効果ガス排出量を対象とした環境影響評価を行なった。<br> その結果,脱水ケーキを下水処理場内で焼却処分する場合,既存の方法と比較して各脱水機で 7.8~12 % …

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 人口分布統計を用いた北海道胆振東部地震の時間帯別帰宅困難者数の推定

    後藤 海周, 奥村 航太, 浅田 拓海, 有村 幹治 土木学会論文集D3(土木計画学) 77 (5), I_173-I_180, 2022

    <p>2019 年 2 月 21 日に北海道胆振地方中東部地震の最大余震が発災した際,札幌市都心部においては公共交通の復旧を待つ人々が溢れ返った.積雪寒冷地においては冬期の発災シナリオを含めて発災タイミングの違いを考慮した帰宅困難者数の推定が緊急時の避難体制を構築するうえで必要不可欠である.従来,帰宅困難者数の推計に関しては,国勢調査とパーソントリップ調査を用いた事例が多く報告されている.しかし…

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか1件 参考文献1件

  • 水溶性フラーレン存在下でのPFOSがゼブラフィッシュに与える影響

    村田 里美, 鈴木 裕識, 對馬 育夫, 山下 洋正 日本毒性学会学術年会 49.1 (0), P-141-, 2022

    <p>【目的】 近年、ナノマテリアルが新たな環境影響物質として懸念されている。水溶性ナノマテリアルである水溶性フラーレン(C60(OH)n)は、主に化粧品や医薬品に含まれているが、使用されたC60(OH)n は下水道に流入し、共存する有機汚染物質と結合することで、放流先の水生生物に複合的に影響を及ぼす可能性が考えられる。本研究では、C60(OH)nとペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)が共…

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  • ADCPを用いた回遊性カジカ属稚魚の遡上時利用環境の評価

    菅野 一輝, 篠原 隆佑, 村岡 敬子, 溝口 裕太, 北川 哲郎, 中村 圭吾 河川技術論文集 28 (0), 175-180, 2022

    <p>河川CIM の推進で整備が進むことが期待される3 次元点群データの活用を想定し,河川下流域を遡上していく回遊性魚類の利用環境を可視化・評価することを目的とした.本研究では,北海道函館湾に流入する大野川の,河口から約1.2km までの感潮区間を対象として,ADCP 計測から 5m メッシュの地形・流速に関する物理環境(河床高,傾斜度,底層流速,表層流速と底層流速の差)を整理した.この物理環境…

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  • 礫粗粒成分が停止する水理条件下での礫床表層への砂・礫細粒分の充填~流出過程に関する研究

    田端 幸輔, 福島 雅紀, 服部 敦 河川技術論文集 28 (0), 283-288, 2022

    <p>礫粗粒成分が停止する水理条件下における砂・礫細粒分の土砂動態を精度良く予測することは,礫床の細粒化やその解消といった一連の河床表層の粒度分布変化を把握する上で重要である.このためには,礫分による遮蔽効果を考慮した細粒分の流下・浮上特性だけでなく,細粒分の充填~抜け出しに伴う交換層内の粒度分布変化を合理的に表現できるモデルが必要となる.本研究では,一般的な混合粒径河床変動解析モデルを基本とし…

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  • 2020年3月網走川アイスジャムの現地観測と発生危険箇所の抽出

    奥山 ほのか, 吉川 泰弘, 横山 洋 河川技術論文集 28 (0), 391-396, 2022

    <p>2020年3月にまとまった降雨と気温上昇により網走川でアイスジャムが発生した.このアイスジャム現象について,既存施設の複数のCCTV画像により,河氷の破壊,流下,堆積,決壊,再流下,再堆積が撮影された.津別観測所におけるCCTV画像からPIV解析を用いて河氷の流下速度を算出し,現象の解明を試みた.アイスジャムスケールを求め,実際のアイスジャム発生箇所と比較を行った.本研究の現地観測により,…

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  • UAV搭載型マルチスペクトルカメラを用いた水表面濁度計測手法の検証

    武田 龍弥, 山﨑 陽生, 萬矢 敦弘, 岡田 将治 河川技術論文集 28 (0), 7-12, 2022

    <p>著者らは,非接触で水表面の濁度計測を行うため,既往の濁度推定手法をUAV搭載型マルチスペクトルカメラに適用した.しかしながら,実測濁度に対する推定濁度の決定係数が0.4と,精度の面で技術的な課題があった.この要因を検証するため,濁度推定精度に関する基礎実験および感度分析を行った後,二風谷ダム湖における現地観測を実施した.その結果,照度計で計測される傾斜情報が要因であることを特定し,現地観測…

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  • バーチャルツアーと仮想空間を活用した河川改修時における河川景観評価手法の提案

    林田 寿文, 佐藤 隆洋, 川野 倫輝, 河野 誉仁, 中村 圭吾 河川技術論文集 28 (0), 445-450, 2022

    <p>河川改修時の景観評価手法の提案を目的に,その場の360度風景を体感できるバーチャルツアー(以下,VTとする),および,ゲームエンジンで構築する高画質な仮想現実における景観評価への適用について検討を行った.両ツールの有用性を評価するため,実験①:現況の景観評価に対し,写真と,360度写真から作成したVTの比較評価,実験②:河川改修前後の景観評価に対し,360度写真から作成したVTと,改修後の…

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  • 高天端人工リーフの洗掘に対する安定性の実験的検討

    岩佐 隆広, 二階堂 竜司, 平間 史泰, 田所 壮也, 長町 侑, 白戸 暢彦, 中村 洋祐, 入交 泰文, 三浦 剛志, 髙野池 僚, 水野 雄三, 山下 俊彦, 木村 克俊, 加藤 史訓, 矢部 浩規 土木学会論文集B2(海岸工学) 78 (2), I_721-I_726, 2022

    <p> 人工リーフ基部での波浪による洗掘現象は複雑であることから,実験等による検討を実施することが望ましいものの,既往事例を踏襲するなどの机上検討による対策がなされている場合が多い.また,高天端人工リーフは,流況場が一般的な人工リーフほど解明されておらず,一般的な洗掘対策では安定性を確保できるか不明確である.本研究では移動床実験により,高天端人工リーフ近傍の洗掘と被災メカニズムを把握したうえで,…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • コンクリート舗装におけるワイヤロープ式防護柵の設置仕様の開発

    平澤 匡介, 伊東 靖彦, 佐藤 義悟 交通工学研究発表会論文集 42 (0), 57-63, 2022

    <p>ワイヤロープ式防護柵は、支柱が細いので設置のための必要幅が少なく、既存道路への設置や狭い幅員の分離帯用として使用することが有利である。2017 年から高速道路の暫定 2 車線土工部中央にレーンディバイダーとして整備された結果、正面衝突による死亡事故抑止などの安全性が確認された。本研究では、ワイヤロープ式防護柵の設置可能区間を拡げるために、コンクリート舗装への設置仕様を開発した。端末金具に金…

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  • 視線情報による橋梁健全性診断の暗黙知抽出に関する検討

    青島 亘佐, 玉井 宏樹, 野間 康隆, 樋口 祐治, 府川 和樹, 山口 雄也, 山田 洋輔, 吉元 大介, 江口 康平, 大島 義信 AI・データサイエンス論文集 3 (J2), 650-660, 2022

    <p>今後の生産年齢人口の減少が進行する社会情勢の中で,社会インフラの維持管理においては,若手技術者への技能の伝承が喫緊の課題の一つとなっている.近年,その課題の対応策の一つとして AI による作業の効率化・省力化等が注目を集めているが,一部の工種への適用に留まっており,当面は人への技能伝承を継続していくことは避けられない状況である.そこで,本検討では,橋梁の画像から健全性診断を行う際の視線情報…

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  • 降雪時の雨量計の捕捉率に関する検討 −風速変化の小さな降雪事例に着眼した解析−

    大宮 哲, 原田 裕介, 西村 敦史 水文・水資源学会研究発表会要旨集 35 (0), 91-, 2022

    <p>降雪粒子は雨滴に比べて風の影響を受けやすいため、降雪時の雨量計の捕捉率は風速の増加とともに低下する。先行研究において、捕捉率と風速の関係式が示されている。しかし、それは降雪イベント単位の解析であり、平均風速を代表風速として扱っているため、イベント中の風速変化については考慮されていなかった。そこで、本研究では風速変化が小さな降雪事例に着眼した解析を行い、雨量計の捕捉率と風速の関係について示し…

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  • 豪雨時の浮遊砂の流出と河床変動に伴う洪水氾濫 -白川のヨナ洪水を例に-

    原田 大輔, 江頭 進治 土木学会論文集B1(水工学) 78 (2), I_1093-I_1098, 2022

    <p> 豪雨時に上流域で多量の土砂が生産されれば,これが下流に流出し,洪水氾濫被害を助長することがある.本研究では,阿蘇カルデラを上流域にもつ熊本県の白川において,流域土砂流出モデルと平面二次元洪水流解析を用いて,想定最大規模降雨が発生した際の多量の浮遊砂を含む洪水の計算を行い,多量の浮遊砂の河道への堆積が洪水氾濫に及ぼす影響について検討している.土砂流出計算の結果,白川上流域と黒川の勾配の違い…

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 長期・短期アンサンブル予測を組み合わせた発電ダムの操作支援システム

    中村 茂, 小池 俊雄, Cho Thanda Nyunt, 牛山 朋來, Mohamed Rasmy, 玉川 勝徳, 伊藤 弘之, 池内 幸司, 生駒 栄司, 喜連川 優 土木学会論文集B1(水工学) 78 (2), I_1195-I_1200, 2022

    <p> 小池ら<sup>1)</sup>は39時間の予測リードタイムを持つアンサンブル予測結果を用いて,洪水防御面と発電効率の両立を図る研究を行い,それが可能であることをシミュレーションで示した.同システムへ新たにアンサンブル3ヶ月予測を追加するため,予測情報をある一定期間の総流入量として用いることを提案し,その期間の長短が予測精度とダム操作支援へ与える影響を調べた.その結果,長すぎる期間で算出…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 氷板厚計算式に基づく実用的な解氷時期推定手法の開発

    吉川 泰弘, 横山 洋, 平田 智道, 阿部 孝章 土木学会論文集B1(水工学) 78 (2), I_205-I_210, 2022

    <p> 本研究の目的は,アイスジャム発生前に現れる解氷時期の推定手法の開発である.解氷時期に氷板厚が減少するため,氷板厚の計算式の精度向上を試みた.積雪・融雪・降雨を考慮した氷板厚計算式は,計算値の精度が高いことを示し,支配的なパラメーターは計算上の最小水温であることが分かった.解氷時期を推定する指標として,氷板厚の変動加速度<i>P<sub>B</sub></i>を提案した.6つの入力値を用い…

    DOI Web Site 参考文献3件

  • 気候変動によるダム貯水池の規模に応じた植物プランクトン濃度への影響評価及び曝気循環施設による適応策の有効性評価

    服部 啓太, 對馬 育夫, 中西 哲, 猪股 広典, 山下 洋正 土木学会論文集G(環境) 78 (7), III_285-III_296, 2022

    <p> 近年,気候変動の影響による水環境の変化が顕在化しており,ダム貯水池においては植物プランクトン濃度等の変化が懸念される.そこで,本研究では気候変動によるダム貯水池の植物プランクトン濃度への影響評価と植物プランクトン濃度増加に対する適応策と考えられる曝気循環施設の有効性を評価するための数値計算をダム貯水池の規模を変化させた仮想ダム貯水池で行った.計算の結果,将来気候シナリオでは5-6月の表層…

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 植物系バイオマス混合脱水における混合条件による汚泥脱水効果の違い

    山﨑 廉予, 重村 浩之 土木学会論文集G(環境) 78 (7), III_431-III_440, 2022

    <p> 本研究では,実下水処理場での植物系バイオマス混合脱水システム導入における,バイオマス混合箇所の選定における情報収集を目的とし,消化汚泥,凝集剤および植物系バイオマスの混合条件について調査した.その結果,汚泥と植物系バイオマスを先に混合することで,凝集剤を先に混合するよりも脱水ケーキ含水率低減効果,ろ液へのバイオマス流出抑制効果,脱水ケーキ発生量の削減効果が高いことを示した.汚泥中にバイオ…

    DOI Web Site 参考文献3件

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