カサハラ, マサオ, KASAHARA, Masao
鈴鹿国際大学紀要Campana
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145-158,
2007-01-01
...ってその益金をあてた.領内の山村では,山林地主などの焼主が食糧や資金を焼子に前貸し,焼いた炭で返済させた.また川船へ積み込む所まで,炭を運ぶ人足を常に確保しなければならなかった.これらはすべて農民で,平時は農耕を営み,農閑期に作間稼ぎとして炭の生産や運搬にたずさわった.炭が高騰して販売するチャンスであるのに新宮には炭の貯えがなく,池田御役所の炭方役人が村々へ出向いて焼主たちにきびしい催促をしたり,大庄屋...
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