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検索結果 34 件

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  • 『徒然草鉄槌』の注釈態度

    島内裕子 放送大学研究年報 41 136-144, 2024-03-25

    『徒然草鉄槌』は、青木宗胡が著したとされ、一六四八年に刊行された『徒然草』の注釈書である。江戸時代に書かれた数々の『徒然草』の注釈書の中でも、重要な位置を占めている。 『徒然草』に関する最初の注釈書は、『徒然草寿命院抄』である。秦宗巴が著し、一六〇四年に刊行された。次いで、林羅山が一六二一年に著した『野槌』となる。 …

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  • 各務支考『つれづれの讃』続考

    島内, 裕子, SHIMAUCHI, Yuko 放送大学研究年報 40 147-156, 2023-03-25

    『つれづれの讃』は、各務支考(一六六五〜一七三一)による『徒然草』の全段にわ たる評論書である。宝永八年(一七一一)の自跋を持つ。  『つれづれの讃』を評論書と呼称するのは、支考が『徒然草』を 内容のまとまりに注 目して、大きく四十九の段に区切り直し、それぞれに漢字四字で題名を付けているこ と、および、諷詞・褒貶・断絶・虚実・変化など、十三種の分析批評用語を駆使して、 …

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  • 『徒然草絵抄』の注釈態度

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 33 158(1)-145(14), 2016-03-25

    本稿は、近世に出版された徒然草の注釈書の中から、『徒然草絵抄』(元禄四年刊)に焦点を当て、その注釈態度を解明する。『徒然草絵抄』に注目するのは、数ある徒然草注釈書の中で、その注釈態度の独自性が際立つからである。  江戸時代の徒然草注釈書は、語釈や文脈を詳しく解説することによって、徒然草の内容を解明しようとしてきた。また、江戸時代には、注釈書ではなく、徒然草の原文自体を主体として、そこに挿絵を入れ…

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  • 『徒然草句解』の注釈態度  巻之一を中心に

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 31 130-119, 2014-03-20

    本稿では、近世に出版された数ある徒然草の注釈書の中から、『徒然草句解』(1661年刊)に焦点を当てて、この注釈書の特徴を明らかにするとともに、徒然草自体に内在する問題意識を掘り起こすことを目指す。  近世前期に刊行された各種の徒然草注釈書と『徒然草句解』を比較することによって、『徒然草句解』の注釈態度が、従来言われてきたような、儒学の立場からの注釈というよりは、むしろ『源氏物語』や『枕草子』や和…

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  • 『徒然草拾穂抄』の注釈態度 - 近世前期の徒然草注釈書を展望しながら -

    島内, 裕子, Yuko, SHIMAUTI 放送大学研究年報 30 122-110, 2013-03-21

    北村季吟(一六二四〜一七〇五)は、生涯に二つの徒然草に関する注釈書を著した。四十四歳の時に刊行した『徒然草文段抄』(一六六七年)は、その後、広く流布した。これは徒然草に関して書かれた膨大な注釈書群の中でも、定番的な地位にあり、近代以後にあっては、欧米の日本学者たちが徒然草を外国語に翻訳する際にも、参照されている。一方、季吟が八十一歳の時に、五代将軍・徳川綱吉に献上した『徒然草拾穂抄』(一七〇四年…

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  • 吉田健一の「味わいエッセイ」を読み解く - 神戸篇

    島内, 裕子 放送大学研究年報 29 132(1)-122(11), 2012-03-22

    吉田健一には、神戸とその周辺の土地の食べ物や酒について書いたエッセイがある。それらのエッセイの記述の背景には、当地を案内してくれた須磨在住の詩人・竹中郁の存在があった。竹中郁が書いた同様のエッセイと読み比べながら、吉田健一の神戸周辺の「味わいエッセイ」を検証すれば、そこに選ばれている食べ物や店の選択に、竹中郁が大いにかかわっていたことが明らかになる。このことはそのまま、吉田健一の記述に対する注解…

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  • 吉田健一における文学形成 : 『新訳アンデルセン御伽噺』と『和訳聊斎志異』を中心に

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 28 110-99, 2011-03-22

    吉田健一はエッセイなどの中で、子ども時代の愛読書として、繰り返し、長田幹彦訳『新訳アンデルセン御伽噺』と柴田天馬訳『和訳聊斎志異』を挙げている。これらの本が吉田健一の文学形成にどのように与っているかを明らかにするために、彼がそれらの作品に関して言及している箇所を、『新訳アンデルセン御伽噺』と『和訳聊斎志異』の中から特定する。そのうえで、この二冊が吉田健一の文学観や文章観にどのような影響をもたらし…

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  • 脇蘭室と『徒然草』

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 27 172(9)-160(21), 2010-03-23

    江戸時代後期の儒学者である脇蘭室(一七六四~一八一四)の著作の中に、『徒然草』とのかかわりを見出し、蘭室の精神形成と著述行為に与えた『徒然草』の影響力を考察する。主として取り上げる蘭室の著作は、四十二歳から四十三歳にかけて書いた回想記『見し世の人の記』と、二十三歳の歳末に書いた随想『歳蘭漫語』である。この両書を精緻に読み解くことによって、著述スタイルと思索の内容、そして文章表現の三つの面で、蘭室…

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  • 堀田善衞『方丈記私記』の圏域

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 26 156(11)-145(22), 2009-03-19

    堀田善衞の『方丈記私記』は、『方丈記』をめぐる研究や創作の中で、どのような位置を占め、どのような独自の文学的な達成を遂げたのか。『方丈記私記』と関連するさまざまな文学作品を、近代文学の中に広く探索するとともに、『方丈記』研究の動向も含めて、文学の領域にとどまらぬ、より広い分野に『方丈記私記』が及ぼした影響力を、見極めた。とりわけ、本稿において、現代における美術や映像の分野での『方丈記私記』の大き…

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  • 東京藝術大学大学美術館蔵「徒然草画巻」(全五十三図)の紹介と研究

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 25 156(11)-138(29), 2008-03-20

    東京藝術大学大学美術館蔵「徒然草画巻」は、三巻・計五十三図の徒然絵を収める画巻である。狩野派や英派の絵師たちだけでなく、谷文晁や鳥居清長など著名な絵師も含む。本稿は、この画巻の各々の場面が徒然草のどの章段を描いているかを特定し、従来知られている他の徒然絵と比較検討しながら描き方の特徴や配列、制作意図などを考察した。本画巻には俳画風の簡略な絵が多いが、これらの絵は徒然草の文学的な雰囲気をよく捉えて…

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  • 新出資料「徒然草淡彩色紙」(全二十九葉)の紹介と研究

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 24 118(11)-102(27), 2007-03-31

    近世に入って徒然草が一般に広く読まれるようになると、絵画にも描かれるようになった。徒然草の絵画作品(「徒然絵」)には、挿絵・絵巻・屏風・画帖・色紙などさまざまな形態がある。本稿は、従来その存在が知られていなかった徒然草の淡彩色紙二十九葉(笛吹川芸術文庫所蔵)を紹介し、それぞれの色紙が徒然草のどの章段を描いているのかを特定するとともに、他の徒然絵と比較することによって、構図や描写の特徴を考察する。…

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  • 徒然草屏風の研究 : 「熱田屏風」と「上杉屏風」を中心に

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 23 132(11)-119(24), 2006-03-31

    江戸時代には、木版印刷によってさまざまな文学作品が刊行されたが、それらの中でも徒然草は、わかりやすく教訓的な作品として、広く親しまれた。本文だけのものから、挿絵付きのもの、頭注付きのもの、詳細な注釈書など、徒然草はさまざまなスタイルで刊行されている。けれども、徒然草は文学作品として読まれただけではない。絵巻や色紙や屏風に描かれて、美術品・調度品としても鑑賞された。 …

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  • 描かれた徒然草

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 22 132(15)-121(26), 2005-03-31

    徒然草は、近世に入ってから多数の注釈書が書かれ、挿絵付きの本文も出版された。さらには徒然草を描いた絵巻・屏風・画帖なども制作され、数多くの絵画作品が残されている。  本稿では徒然草が、文学作品として文字を通して親しまれただけでなく、絵画に描かれたことに注目して、以下の三つの観点から考察した。  第一に、描かれた徒然草を、「徒然絵」(「徒然草絵」)と総称して、作品の形態や画家の流派、作品相互の影響…

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  • 伊賀国種生における兼好終焉伝説の展開

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 21 302(21)-279(44), 2004-03-31

    江戸時代には、『徒然草』の著者である兼好が、晩年を伊賀国種生で過ごし、そこで没したとする説が流布していた。この説を反映して、種生という地名を題名にした『種生伝』という兼好の伝記が書かれた。また、伊賀国地誌には、兼好の墓のことが記載され、そこには種々の兼好伝の記事も載せられている。江戸時代には、伊賀国にある兼好の墳墓とされる塚が文学的な名所となっていたのである。芭蕉の弟子の服部土芳もここを訪れてい…

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  • 佐藤直方の徒然草観

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 20 222(23)-201(44), 2003-03-31

    本稿は、近世の朱子学者佐藤直方が、徒然草をどのように理解していたかを考察するとともに、直方の徒然草観が、近世においてどのような位置を占めるかを明らかにするものである。  佐藤直方には、『辨艸』と『しのゝめ』という、徒然草の抄出書が二種類ある。本稿ではまず第一に、『辨艸』の特異本文を取り上げて徒然草の諸本や『しのゝめ』と比較検討し、第二に『辨艸』と『しのゝめ』の書名の由来などを考察した。第三に、抄…

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  • 随筆文学の系譜 : 『方丈記』の影響力

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 19 164(29)-145(48), 2002-03-31

    本稿は、室町時代と江戸時代に書かれた住まいに関する随筆の中から、肖柏と大田南畝の作品を中心に取り上げ、『方丈記』がそれらの作品に、どのような影響を与えたかを考察するものである。人は住まいに何を託し、どのような理想や願望を表現してきたのか。そして、それらの作品は文学史の中に、個別に点在するだけでなく、時代の流れを貫いて、どのような系譜をかたち作ってきたのか考えてみたい。それらの系譜を辿ることによっ…

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  • 徒然草古注釈書の方法 : 『徒然草寿命院抄』から『野槌』へ

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 18 206(17)-188(35), 2001-03-31

    本稿は、林羅山によって著された徒然草の注釈書『野槌』を取り上げて、その注釈方法の特徴を、具体的に考察するものである。  最初の注釈書である『徒然草寿命院抄』と比較しながら、『野槌』がどのように徒然草の注釈研究を進展させたか、次のような視点から論考する。第一に、『徒然草寿命院抄』から『野槌』へ、新たに付加された注釈を確認しながら、『野槌』の注釈の意義を再認識する。第二に、『徒然草寿命院抄』と『野槌…

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  • 紀行文学における事実と真実 : 吉田健一「或る田舎町の魅力」をめぐって

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 17 210(29)-188(51), 2000-03-31

    本稿は、紀行文学における事実と真実を考察するにあたって、具体例として吉田健一の「或る田舎町の魅力」を取り上げるものである。「或る田舎町の魅力」は、昭和二十九年八月号の雑誌『旅』に掲載された短い作品で、埼玉県児玉町の訪問記である。その後、『随筆 酒に呑まれた頭』(昭和三十年刊)や『日本に就いて』(昭和三十二年刊)などの吉田健一の単行本に所収されただけでなく、昭和三十年代から四十年代に刊行された各種…

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  • 『徒然草寿命院抄』の注釈態度

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 16 276(1)-254(23), 1999-03-31

    本稿は、徒然草の最初の注釈書である『徒然草寿命院抄』を取り上げて、そこで行われている注釈について考察するものである。『徒然草寿命院抄』は、現代にいたるまでの徒然草研究史の上で、非常に重要な注釈書あり、その後の多くの徒然草注釈書に踏襲されてきた。けれども、『徒然草寿命院抄』の個々の注釈が、何によってどのように付けられているか、その特徴や注釈態度については、いまだに十分な研究がなされてきたとは言いが…

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  • 吉田健一年譜追考

    島内, 裕子, Shimauchi, Yuko 放送大学研究年報 15 138(1)-119(20), 1998-03-31

    本稿は、従来あまり知られていない吉田健一の翻訳や初出誌など、管見に入ったものを紹介しながら、主として、昭和二〇年代から四〇年代までの彼の文学活動を概観する。  特に昭和二四年六月から昭和三五年八月まで、中断を挟みながらも通巻四八号にわたって刊行された『あるびよん』は、当時の吉田健一にとって、作品発表の舞台の一つとなった雑誌であり、そこに寄稿した評論やエッセイなどは、後にいくつかの単行本に再録され…

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