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検索結果 445 件

  • 北條民雄「いのちの初夜」のモノローグ : よみがえる「ハンセン病文学」の真実

    田中, 寛 大東文化大学紀要. 人文科学 62 430(15)-412(33), 2024-02-29

    ...また川端康成との稀有な出会いにより、文学への意志をかためる北條の再生への祈り、差別や隔離との闘いから浄化される魂について、作品にあらわれる表現の特質についても考察した。さらに、近年の北條民雄研究の現状、ハンセン病文学の文学史における位置を明らかにし、現在もなお感染症患者に対して生き続ける偏見、差別を克服するための認識を論じた。...

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  • 川端康成『花日記』論 ─新「良妻賢母」像を体現する「なほみ」─

    伊藤, 輝, Hikaru, ITO 日本語日本文学 (32) 23-38, 2022-03-18

    ...川端康成『花日記』は、これまで活発に研究されてきた作品とは言い難い。「代筆問題」では、『花日記』の作者が誰であるのかということに焦点が当てられ、「少女小説」に描かれる「エス」についての考察や、雑誌『少女の友』に登場する少女像についての研究では『花日記』は部分的にしか触れられていない。すなわち、『花日記』の内容や登場人物について詳細な研究はほとんどなされてこなかったと言える。  ...

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  • 太宰治「女生徒」における模倣と個性

    田中 帆南 研究論集 21 13-31, 2022-01-31

    ...川端康成評や先行研究で着目されていたのは、女学生として考えられる「私」が子供から大人へ成長する過渡期であることと、その語りに見られる「不安定」さであり、論者はそこから少女性を読み取った。だがこうした論には、この小説が日記であるといった想定や、小説には一つの主題が貫かれているといった先入観が介在していると考えられる。また先行論の基礎となっている「不安定」さが、本作品成立の本質をなすと考えられる。...

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  • 『片腕』の世界 : メタファーとしての<片腕>

    金, 惠妍 梅光学院大学論集 54 17-29, 2021-03-31

    ...『片腕』(昭和三十八年八月-三十九年一月『新潮』)は、『眠れる美女』とともに、川端康成の末期の代表作として挙げられる作品である。また、『片腕』は『眠れる美女』(昭和三十五年一月-三十六年十一月『新潮』)と執筆時期が近いこともあり、『眠れる美女』の流れの作品だとか老人文学だとかで、両作品はセットで取り上げられる傾向が強い。それで『片腕』だけの作品論が少ないのも事実である。...

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  • 菊池寛「受難華」の代筆問題の研究

    柳 燁佳, 金 明哲 データ分析の理論と応用 9 (1), 1-11, 2020-08-01

    ...「受難華」の代筆疑惑は川端康成の証言によって発覚した.川端によれば,「受難華」は横光利一の代筆であるが,他に代筆説を支持する証拠がないため,「受難華」の代筆問題が未だに解決されていない....

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  • 「欠視」がもたらす「肌ざはり」

    平井 裕香 比較文学 62 (0), 66-80, 2020-03-31

    <p> Kawabata Yasunari's last novel<i> Dandelions</i> centers on a young woman, Ineko, and her battle with “somagnosia", a fictional illness which makes it appear that other people's body is …

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  • 川端康成「骨拾ひ」に見られる神話的原像 : 黄泉国訪問譚としての構造

    郭, 春燕 東アジア研究 18 13-26, 2020-03

    ...川端康成の掌編小説集『掌の小説』の冒頭には「骨拾ひ」という作品が置かれている。これは、川端が十六歳の時に経験した祖父の死とその葬送の様子を描いたものである。従来、この「骨拾ひ」については、それが十六歳の少年によって書かれたものであるという執筆事情をめぐって論議される傾向にあり、表現や構成の完成度などをもって川端文学の始発とも位置づけられている。...

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  • 作家同士の交遊 : 大江健三郎と中国近現代の作家たちをめぐって

    趙 春英, 金 珽実, 郭 俊海 九州大学留学生センター紀要 28 15-24, 2020-03

    ...大江健三郎はタゴールと川端康成に続き、アジアで三番目にノーベル文学賞を受賞した日本の作家であり、中国でも名の知られた作家である。大江健三郎は、少年のころから魯迅の影響を深く受け、中日両国の国交回復以前から六回にわたって中国を訪問し、それを通じて中国の作家たちと深い友情を築いてきた。特に、莫言、鉄凝などの作家には厚い期待を寄せた。...

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  • 伝達表現の日英語比較

    高田 花子 論文集 / 金沢大学人間社会学域経済学類社会言語学演習 [編] 14 31-48, 2019-03-21

    ...という) 川端康成の『雪国』の一節は "The train came out of the long tunnel into the snow country."と英語に訳されている。原文には存在しない主語the train が付け足されているということは、英語話者にはその付け足しが必要であるということである。...

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  • 「満洲国」の川端康成

    山中, 正樹, YAMANAKA, Masaki 日本語日本文学 (29) 1-18, 2019-03-18

    ...川端康成は、昭和一六(一九四一)年に二度、旧「満洲国」を旅している。そのときに見聞したことが、川端の意識に影響を与え、戦中の川端の小説の題材にもなっている。満洲滞在中の書簡や、帰国後の満洲に関する川端の言説には、満洲の厳しい風土の中で暮らす日本人への共感や、「深く埋れるやうな堅忍」で満洲のために働く日本人の姿から窺える「日本の美しさ」に対する感動が記されている。...

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  • 川端康成『雪国』論

    鈴木 伸一 日本文学 68 (3), 2-12, 2019-03-10

    <p>〈近代小説〉の白眉である『雪国』について、田中実氏が提起する「客観的現実」をどのように考えるのかという問題を前提に、「〈ことばの仕組み〉」の解明に臨んだ。とりわけ、視点人物島村の感受性の生成とその内実の分析に重きを置き、日常的現実が底抜けで「哀れな夢幻の世界」へとつながる感受性を持った島村と〈他者〉としての駒子・葉子との関係がどのように語れるのかを検証し、『雪国』の世界観について考察した。…

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  • 若松孝二の団地

    今井 瞳良 映画研究 14 (0), 50-70, 2019

    本稿は、団地を舞台とした『壁の中の秘事』(1965年)と『現代好色伝 テロルの季節』(1969年)の分析を通して、若松孝二の「密室」の機能を明らかにすることを目的とする。若松の「密室」は、松田政男が中心となって提唱された「風景論」において、「風景(=権力)」への抵抗として重要な地位を与えられてきた。「風景論」における「密室」は、外側の「風景」に相対する「個人=性」のアレゴリーであり、「密室…

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  • 小説の問い、問いの小説

    平井 裕香 日本文学 67 (9), 38-49, 2018-09-10

    <p>「波千鳥」の研究は近年ようやく盛んになり、特に作中女性の手紙が重要性を説かれてきた。本稿は手紙の〈引用〉を、作中人物の応答的な関係性の直中に読み手を引き込む戦略と考え、その効果を再検討する。手紙を作中人物がどう読み解いたか明かされない読み手は、それを自らの読解をもとに想像しなければならない。そうして手紙が読み手に促す小説の言葉の再解釈は、前編「千羽鶴」のみならず川端文学全体の再評価へも繋が…

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  • 文学と教育の結節点

    馬場 重行 日本文学 67 (8), 55-65, 2018-08-10

    ...</p><p>川端康成の「掌の小説」の代表作と目される「夏と冬」の細部に目を凝らし語りの特性を考察してみると、そこには死の影が感得され、物語の表層からのみでは手にできない様々な問題点が内在していることに気づかされる。読むことのこうした実践が、〈自己教育作用〉を読み手にもたらす。</p>...

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  • 北山林業の景観と森林所有形態の特徴

    高田 弥生, 柴田 昌三, 深町 加津枝 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 842-, 2018-05-28

    ...このような連綿と続いてきた生業から生まれた景観は、川端康成の小説「古都」や東山魁夷にも取り上げられ、また、今日では重要文化的景観としての価値が評価されるようになった。しかしその一方で、当該地域の主産業である林業の衰退が危惧されており、優れた景観の維持も大きな課題となっている。本研究では、中川地区の林家が保有する林地ごとの利用形態を詳細に把握し、北山林業の景観を構成する林分の特徴を明らかにした。...

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  • 「旅行」する言葉、「山歩き」する身体

    仁平 政人 日本文学 66 (6), 39-50, 2017-06-10

    ...<p>川端康成の小説『雪国』をめぐっては、従来「日本性」や「伝統性」といった枠組みで捉える評価が、肯定・否定を問わず広く示されてきた。本論文では、こうした研究史において閑却されてきた、雑誌への発表開始時である昭和十年前後の「観光」をめぐるコンテクストとの関連に注目して、テクストを再検討することを試みた。...

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  • 川端康成「古都」における西洋と日本 : パウル・クレーを視座として

    松村 聡美 富大比較文学 9 42-66, 2017-03-10

    ...川端康成は自身が旅した土地や住んでいた都市を舞台とした作品を数多く残した作家である。伊豆を舞台とした「伊豆の踊子」、浅草を舞台とした「浅草紅団」、新潟を舞台とした「雪国」、鎌倉を舞台とした「山の音」などが挙げられる。その中でも、一九六一年十月から一九六二年一月まで朝日新聞にて連載された「古都」は、京都を舞台としており、作中には京都の風物や名所、年中行事がふんだんに盛り込まれている。...

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか1件

  • 団地映画音響論

    今井 瞳良 映画研究 12 (0), 26-43, 2017

    本稿は映画音響と団地という空間に着目して、『クロユリ団地』(中田 秀夫監督、2013 年)の人間と幽霊の境界を論じていく。日本映画史に おいて、団地のコンクリートの壁は物理的な境界として、視覚的に遮る ことはできるが、聴覚的には透過性が高いという特徴を持ってきた。こ れは、音響と物語空間の問題であるとともに、フレームの問題でもある。 …

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  • 川端康成『古都』論 : エーリヒ・ケストナー『ふたりのロッテ』との類似点

    廣島, よし子 京都語文 24 272-287, 2016-12-20

    ...川端康成の作品『古都』は、昭和三十六年(一九六一)十月初筆、三十七年一月完結。「朝日新聞」連載百回の小説であり、最初から構想を練ったり結末を考えたりしていない。思いついたように、双子の姉妹を主人公にした作品で、川端にしては淡白な着想であるので、「どこかにヒントがあったのでは?」と考えた。前年(一九六〇)には国際ペン大会(ブラジル)に出席。...

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  • 挿絵から読む川端康成『美しさと哀しみと』 : 結末の再検討

    李 雅旬 研究論集 16 111-124, 2016-12-15

    ...川端康成『美しさと哀しみと』は雑誌連載当時、加山又造の挿絵が六十六葉も添えられていた。それらが非常に好評であったにもかかわらず、これまでの『美しさと哀しみと』論ではほとんど考慮に入れられてこなかった。また、初出の結び方について、同時代評にも先行研究にも批判の声が絶えなかったが、その原因はいったいどこにあるだろうか。...

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  • 川端康成 「骨拾ひ」論

    鈴木 伸一 日本文学 65 (8), 28-38, 2016-08-10

    ...<p>川端康成の掌の小説「骨拾ひ」は、その自伝的な内容から、作品表層の出来事と〈作家〉の伝記的事実を直結して読まれることが多く、〈近代の物語〉と峻別された〈近代小説〉としての〈ことばの仕組み〉の解き明かしを企図した。...

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  • 「〈第三項〉と〈語り〉」がひらく、深層の〈意味〉

    山中 正樹 日本文学 64 (3), 14-28, 2015-03-10

    ...また〈第三項〉が、具体的に文学作品とどのように関わっているのかを、川端康成の《実録的犯罪小説》と称される「散りぬるを」の〈語り手〉である〈私〉の位相を分析を通して考察し、本作が知覚や認識の「主体」とその主体の意識に映じた「客体(の影)」と、それを生み出す源泉である「客体そのもの」という〈第三項〉を描こうしたものであったことを明らかにした。</p>...

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  • 川端康成の舞踊観

    高橋 佳子, Takahashi Yoshiko 日本女子体育大学紀要 45 33-43, 2015-03

    The writer Yasunari Kawabata (1899-1972), a Nobel laureate in 1968, was very interested in dance. This study aims to consider Kawabata's view of dance by examining his novels, essays, reviews, and …

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  • 川端康成とノーベル文学賞 : スウェーデンアカデミー所蔵の選考資料をめぐって

    大木, ひさよ 京都語文 21 42-64, 2014-11-29

    ...選考資料によると、当時ノミネートボードに挙がっていた日本人作家は、現在(2014年10月)資料が閲覧出来る1963年度まででは、賀川豊彦、谷崎潤一郎、西脇順三郎、川端康成、三島由紀夫、の5名である。川端の名が、一番最初にノミネートボードに挙がったのは1961年であるが、それから七年後の1968年に受賞した。その間に他の作家や川端康成は、アカデミーの審査員からどのような評価を受けていたのか。...

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  • 二重の「語り」をめぐって

    周 非 日本文学 63 (8), 72-84, 2014-08-10

    ...</p><p>「語り」の二重性の問題を浮き彫りにさせるために、敢えて一つの反例、一重の「語り」しかない、川端康成の掌の小説「金糸雀」を分析してみる。掌の小説に対する川端自身の評価を入り口に、川端の言語観を考察するが、川端の求める表現は「語り」の二重性の問題にも通底するのである。</p>...

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  • 川端文学における <救済> と <コミュニケーション>

    山中, 正樹, YAMANAKA, Masaki 日本語日本文学 (24) 13-27, 2014-03-20

    ...川端康成の主要作品の主人公たちは、いずれも「癒されることのないさびしさ」(鶴田欣也)を抱えながら、そこからの <救済> を目指している。これは川端文学全体に共通する主題であると指摘されてきた。それは自身の出自への疑念から生じ、自己の存在そのものへの懐疑や不安として主人公たちの人生を覆っている。そこからの <救済> は、<他者> としての <女性> との関係性の中で求められていく。...

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  • 川端康成『山の音』と能 : 信吾のカタルシス

    森下, 涼子, MORISHITA, Ryoko 日本語日本文学 (24) 61-77, 2014-03-20

    これまでの『山の音』研究では、伝統的な分野においては『源氏物語』ばかりに焦点があてられ、能や謡曲について触れたものは少ない。『山の音』には、能面や謡曲「卒都婆小町」に関する記述が多くみられるにも関わらず、これまであまり研究が進んでこなかったのはなぜだろうか。管見のかぎり、それは『山の音』に研究者による注釈がないからだと考える。また、能に触れられているものでも、謡曲「卒都婆小町」からの引用がみられ…

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  • 川端文学を読むこと

    谷口 幸代 日本文学 63 (3), 12-19, 2014-03-10

    ...<p>本稿は川端康成の掌編小説「有難う」における声の機能と語りの構造を考察する。運転手の声の分析では、語り手の距離や時間への言及から、同じ「ありがたう」という声が往路と復路では逆の意味をもつととらえた。母の声の分析では、状況や文脈に依存する母の言葉が自他への弁明として発せられていること、それに対して語り手が過剰な説明を敢えて加えないありようを確かめた。...

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  • 教養の再編と『新女苑』 : 川端康成の投稿指導にふれて

    小平 麻衣子 日本近代文学 90 (0), 48-62, 2014

    ...川端康成の指導によって、投稿の題材は狭められ、読者の行動範囲も家庭内に限定されていくが、そのような女性の限定的な役割が、普遍的であるかのようにイメージされていく過程を、戦時の状況とも合わせて分析した。また、誌上では〈教養=職業〉が強調されるため、仕事を持たない投稿者たちは、執筆を仕事であるかのように、真剣に、継続的に行うことで自己の存在意義を確認しようとしていた。...

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  • 紀州の温泉地と文学碑

    佐々木 政一 日本温泉気候物理医学会雑誌 77 (4), 298-305, 2014

    ...例えば川端康成が静岡県の湯ヶ島温泉で『伊豆の踊子』を執筆し、志賀直哉は山手線の電車事故で大怪我を負い、その養生のため逗留した城崎温泉で『城の崎にて』をしたためた。当地紀州・和歌山県では龍神温泉が有吉佐和子の『日高川』の舞台になっている。愛媛県の道後温泉は夏目漱石の『坊ちゃん』で有名であるばかりでなく、正岡子規、高浜虚子らの多くの俳人を輩出している。...

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  • <研究ノート>満洲国における北村謙次郎の創作 : 「春聯」を中心に

    韓 玲玲 日本研究 48 179-199, 2013-09-30

    北村謙次郎(一九〇四~一九八二年)は、東京に生まれ、幼少期は関東州の大連で過ごした。一九二三年、進学のため日本に戻り、それから十数年ほど東京で近代文化の諸相を受容しつつ、昭和初頭、日本文壇にデビューした。『作品』、『青い花』、『日本浪曼派』など様々な雑誌に寄稿し、赤松月船、木山捷平、太宰治などの詩人や作家たちとの付き合いを通して、自らの文学の方向を模索し続けた。一九三七年、北村は満洲国の首都新京…

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  • 初期川端文学における象徴表現について (一) : 川端康成の言語観 <四>

    山中, 正樹, YAMANAKA, Masaki 日本語日本文学 (23) 1-11, 2013-03-20

    川端文学においては、象徴表現が作品の主題に深く関わっていることが多い。それは物語における筋の展開の外側/背後で、様々なイメージを形成する。象徴表現やそれらが創出するイメージは、作品の主題を補完したり、物語の背後に別のイメージを付与したりすることで、作品により豊かな意味を持たせたり、言外に形而上的な意味を付与したりもする。本稿では初期の川端作品の中で、昭和一〇年までに発表されたものの中から、<月>…

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