大島, 明秀, Oshima, Akihide
日本文藝研究
56
(2),
19-37,
2004-09-10
嘉永3年(1850)に刊行された『異人恐怖伝』(木版、3巻3冊)は、志筑忠雄訳「鎖国論」写本の初めての刊本だった。前編2巻が「鎖国論」の翻刻で、後編1巻はそれを土台にした翁満の論である。そこに見られる翁満の「鎖国論」出版意図は、従来指摘されてきたようないわゆる「鎖国」政策の維持や「攘夷」運動推進のためといった理由ではなく、「西洋風」によって乱され損なわれた「和魂」の回復と確立にあった。
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