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検索結果 5,004 件

  • 常時微動探査による地層区分と熊本城三次元地盤図を援用した石垣被災要因の検討

    荻野 將樹, 山中 稔, 林 宏一, 中田 卓, 嘉村 哲也 地盤工学ジャーナル 19 (1), 143-156, 2024-03-01

    <p>2016 年 4 月に発生した熊本地震により,熊本城では石垣に甚大な被害が生じた。石垣被災箇所の多くが過去の石垣修復箇所と重なっており,熊本城における石垣被災箇所は表層地盤構造と密接な関係があると考えられる。文化財保護の観点からボーリング調査等は熊本城修復工事に必要な箇所に限定されており,熊本城跡地内の地盤構造は部分的にしか明らかになっていない。本研究では,ボーリングデータの不足する地点に…

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  • 傾斜地の造成史を例に見る不動産科学的考察による地形・地質等を含めた地価形成と法規制

    本間 勝 応用地質 64 (6), 333-342, 2024-02-10

    <p>日本の傾斜地造成の歴史はその地域の産業構造や開発当時の経済動向と密接な関係が窺える.一方で,土地の貨幣的価値(地価)はその災害危険性を考慮しているであろうか.主に古典派経済学や不動産科学が検討してきた地代論研究は農業における土地の肥沃度の差異で地代を論じることもあった.現代に置き換えて考えれば,土地の価値を扱う「不動産鑑定評価基準」における不動産の「効用」について熟考する余地がある.個別の…

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  • 人工改変地形における移動拡散と集積移動の速度評価と問題点

    平野 昌繁 応用地質 64 (6), 343-351, 2024-02-10

    <p>人工的地形改変における土砂移動に関して2つのタイプがあり,そのひとつは移動拡散過程,もう一つは集積移動過程である.それらに対し移流(運搬)項を持つ拡散方程式で与えられるモデルの基本解が,人工改変地形における移動拡散あるいは集積移動の速度を評価する尺度となる.その速度を,近似モデルである斜面の平行後退による地形変化を想定した場合の自然過程における地形のプロセスの速度と比較する.人為的な移動拡…

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  • 河川堤防及びその周辺の微小な地形変化への剰余地図の適用性―鬼怒川の事例

    黒木 貴一, 品川 俊介 応用地質 64 (6), 352-360, 2024-02-10

    <p>鬼怒川下流の堤防及び高水敷を対象に,国土地理院から借用したレーザーデータを用いて地形変化を検討した.標高差分から作成した剰余地図では,特異な標高変化域を識別できた.その縞模様の形状,相対的な標高変化,土地利用から,その変化域に,法面の人工改変,洪水による土砂移動,堤防全体の変形,天端の道路や法面の何らかの変形が生じたことを推定できた.さらにその変化域では,法面での坂道の新設,高水敷での微高…

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  • 工事中の地盤変化を即座に察知

    日経コンストラクション = Nikkei construction (803) 27-, 2024-02

    ...シールドトンネル 応用地質は地盤の硬さを振動からリアルタイムで推定するシステム「GeoTracker4D(ジオトラッカーフォーディー)(仮称)」を開発した。シールドトンネルなど地下での工事による地盤の変化を見える化する(資料1)。具体的な使用方法などのコン…...

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  • アジア太平洋諸国における災害廃棄物発生ポテンシャル量の推計と発生原単位に関する調査

    眞鍋 和俊, 串山 傳 Material Cycles and Waste Management Research 35 (1), 44-53, 2024-01-31

    <p>発災前に災害廃棄物処理計画の策定や BCP (Business Continuity Plan) の策定等を行うことで,災害廃棄物の円滑かつ迅速な処理を実現することが可能となる。実効性の高い災害廃棄物処理計画を策定するためには,災害廃棄物発生量を精度よく推計する必要がある。今回,地図情報,衛星情報等を用いて人工構造物の多い地域を識別し,人口密度等から建物棟数を推計した上で,世帯あたりの延床…

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  • 南海トラフ地震の津波ハザード情報を用いた確率論的浸水リスク評価とその利活用

    鬼頭 直, 村田 耕一, 張 学磊, 根本 信, 中村 洋光, 藤原 広行 日本地震工学会論文集 24 (1), 1_54-1_72, 2024

    <p>南海トラフ地震に対して効率的な津波対策を促進するため,想定される最大クラスを含む南海トラフ沿いの地震に対する確率論的津波ハザード評価に基づいた確率論的津波リスク評価を試みた.まず,津波対策が優先されるべき地域を特定するため,南海トラフ地震が発生した際に,現況の堤防が浸水被害を防御できる確率(非超過確率)を評価した.次に,この現況堤防の評価をもとに,対象地区として愛媛県宇和島市を選定し,現況…

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  • 津軽平野,中里川の破堤堆積物について

    岡田 里奈, 小林 祐登, 梅田 浩司, 鄒 青穎, 井口 紗綾 応用地質 64 (5), 255-262, 2023-12-10

    <p>令和4年8月の前線大雨によって津軽平野の岩木川支流の中里川において越流を伴わない堤防の決壊が生じた.氾濫原に形成された破堤堆積物について,UAVによる空中写真撮影,ピットの掘削・壁面観察,堆積物の粒度分析などを行った.その結果,破堤堆積物は下位から砂礫層(ユニット1),青灰色の細粒砂層(ユニット2),淡褐色の泥混じりの中~粗粒砂層(ユニット3),淡黄色の中粒砂層(ユニット4)の4つの堆積ユ…

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  • フーリエ解析による沿岸域地下水データからの主要潮汐振動抽出誤差の数値実験的評価

    白旗 克志, 吉本 周平, 土原 健雄, 中里 裕臣, 石田 聡 応用地質 64 (5), 263-278, 2023-12-10

    <p>潮位変動の影響で沿岸域帯水層の地下水位時系列データに含まれることがある潮汐振動成分は,その内陸に向かう伝播に伴う減衰または遅れの分析による帯水層の水理定数推定に利用される.そのような地下水の時系列データ中の潮汐振動成分の抽出方法,すなわちその正弦振動の振幅と初期位相の算出方法のひとつにフーリエ解析がある.フーリエ解析により有限長時系列データから特定周期の正弦振動を抽出しようとすると,解析の…

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  • 塩ノ平断層と車断層の破砕帯における断層スリップ試験時の水圧応答解析

    若濵 洋, 能城 悠, 青木 和弘, 今井 宏太朗, GUGLIELMI Yves, COOK Paul, SOOM Florian 応用地質 64 (5), 236-254, 2023-12-10

    <p>2011年4月11日の福島県浜通りの地震(Mw6.7)時,福島県南東部に北北西から南南東に伸びる約14kmの地表変状が生じ塩ノ平断層と命名された.その南方延長上の車断層では地表変状は認められなかった.両断層の活動性評価のため,前者の活動域上の塩ノ平地点と後者の非活動域上の水上北地点で,SIMFIP法による断層スリップ試験を実施した.両地点の断層破砕部への注水に対する水圧モニタリング孔での水…

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  • 土佐硯(源谷坑)源岩「三原石」の地質学的特徴

    浦本 豪一郎, 中村 璃子, 朝山 航大, 壹岐 一也, 多田井 修, 濱田 洋平, 谷川 亘, 廣瀬 丈洋 地質学雑誌 129 (1), 461-467, 2023-10-31

    <p>Tosa-suzuri inkstone of Gendani, a traditional craft product of Kochi Prefecture, Japan, has been produced in Mihara Village, Hata District, using the <i>Miharaishi</i> slate that occurs in the …

    DOI Web Site 研究データあり 参考文献5件

  • 高弾性ラバーレジンを使った3Dプリンターによる透水・力学試験用ジャケットの開発

    竹村 貴人, 遠藤 稜尚, 作道 悠 応用地質 64 (4), 199-203, 2023-10-10

    <p>近年,岩石力学分野の実験では,計測するセンサーが増えジャケットを始めとした実験装置が複雑化している.このような中で,ジャケットはセンサーケーブルを取り出すように加工する必要があり,これを3Dプリンターで作成することができれば,センサーケーブルをジャケットから取り出す不便さが解消される.この数年,光造形の3Dプリンター用の樹脂として,ゴム樹脂が開発されており,その印刷精度は高く,複雑な形状を…

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  • 世界に分布する花崗岩質風化残積土地盤の化学的風化について(その1)

    末岡 徹 応用地質 64 (4), 183-198, 2023-10-10

    <p>著者は,世界各地に分布する花崗岩質風化残積土地盤の化学的風化について,化学的風化度と化学的風化の方向性を同時かつ定量的に評価できる指標として,以下の化学的風化指標(CWI-Chemical Weathering Index,略称Sueoka’s Index)を提案している.</p> <p>CWI = [Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub> + …

    DOI Web Site 参考文献21件

  • バランス断面法の概念を有限要素解析に導入した新しい斜面変動シミュレーション(BaFEM)

    瀬﨑 章太郎, 若井 明彦, 岡安 祥克, 稲垣 秀輝, 小坂 英輝 応用地質 64 (4), 172-182, 2023-10-10

    <p>近年増加する斜面災害では,誘因となる豪雨や地震の研究は進んでいるが,素因となる斜面内部の変形機構を調べることが難しい.このため,斜面災害に対応するためには,斜面内部の複雑な重力変形機構を評価することが課題である.著者らは,まずバランス断面法が危険な斜面内部の重力変形機構を評価できることを再確認した.そして,バランス断面法を迅速・汎用的に再現できる数値解析手法として,新しい有限要素法(BaF…

    DOI Web Site 参考文献9件

  • 空中写真判読による山地の応用地形学図作成の試み

    足立 勝治, 中曽根 茂樹, 小野田 敏, 佐藤 昌人 応用地質 64 (3), 124-135, 2023-08-10

    <p>山地の集団移動地形である大規模地すべり地を対象に6時期の空中写真判読を実施して,地すべりの微地形について時系列変化を把握した.空中写真は,1947年,1957年,1974年,1983年,2004年,2014年を使用した.地すべり地形の抽出は5 mDEMから作成した赤色立体地図を使用した.各種の微地形の経年変化を,時間的スケール70年程度の期間で活動状況を推定した「地すべりブロック活動推移状…

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  • 水銀分散ハローマップ作成を目的とした地表付近の水銀の挙動研究

    板井 秀典, 野田 徹郎 応用地質 64 (3), 112-123, 2023-08-10

    <p>極微量の測定が可能な水銀は,地下深部の高温環境下で高い揮発性があり,移動して地表で水銀分散ハローを形成するため金属探鉱や地熱調査では水銀を指標とした多くの報告事例がある.水銀探査は土壌水銀量(液相と固相の水銀および水銀化合物)と水銀蒸気量(気相の水銀)を対象としている.土壌の液相の水銀と水銀蒸気濃度との関係は温度依存したヘンリーの法則による気液平衡が成立していると報告されている.</p><…

    DOI Web Site 参考文献12件

  • 等高線を用いた地形解析による第四紀火山の山体下の岩脈分布および火道安定性評価

    西山 成哲, 川村 淳, 梅田 浩司, 丹羽 正和 応用地質 64 (3), 98-111, 2023-08-10

    <p>火山防災におけるリスク評価や高レベル放射性廃棄物の地層処分に係るサイト選定および安全評価を行う上で,マグマの移動経路であった山体下の岩脈の分布に関する研究事例を蓄積していくことは重要である.火山地形は,火山活動に伴うマグマの貫入位置やその履歴を表していると考えられている.本研究では,GISを用いた地形解析により火山を構成する等高線の分布,重心,面積から,放射状岩脈の卓越方位の把握および火道…

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  • 結言

    上野 将司 地盤工学会災害調査論文報告集 1 (2), 332-332, 2023-08-04

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  • 放射性廃棄物処分分野におけるボーリング孔閉塞の確認項目の整理

    村上 裕晃, 西山 成哲, 竹内 竜史, 岩月 輝希 応用地質 64 (2), 60-69, 2023-06-10

    <p>放射性廃棄物の処分分野において,ボーリング孔が適切に閉塞されたことの妥当性を確認するための確認項目を整理する目的で,ベントナイトを用いたボーリング孔の閉塞試験を行った.閉塞材の定置前後に閉塞区間を対象として注水試験を行った結果,本研究で目標としたとおり閉塞材がその上下の区間を分断していることを確認できたことから,適切に閉塞されたことを確認する手法の一つとして注水試験が有用であると考えられた…

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  • 黄鉄鉱を含む新第三紀層砂岩を用いた道路盛土内部における酸性化機構の推論

    高畑 修, 宮口 新治, 原田 拓也, 桑原 充, 宗像 誠也, 秋山 嘉文, 門間 聖子, 保高 徹生, 小峯 秀雄 地盤工学ジャーナル 18 (2), 123-138, 2023-06-01

    <p>建設工事において,自然由来重金属等を含む岩石や土壌を掘削し盛土へ利用する際は,重金属等の長期的な溶出可能性も含めて,適切な漏出対策が求められており,その対策には「転圧」や「粘性土等による被覆」が含まれている。このことは,道路盛土等の施工に伴う「転圧」や,「覆土」により発揮される溶出抑制効果を適切に評価できれば,漏出対策の省略も含めた合理的な対策の立案に繋がるものと考えた。そこで本研究では,…

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  • 簡易CU試験を用いた海底粘土地盤の正規圧密状態でのφ’の評価に関する検討

    土田 孝, 畠山 正則, 野口 孝俊, 森川 嘉之, 野坂 知正, 持田 文弘 地盤工学ジャーナル 18 (2), 181-191, 2023-06-01

    <p>簡易 CU 試験は海底粘土地盤の強度決定法として実施される試験であり,粘土試料を原位置の有効土被り圧σ<sub>v0</sub>’の 2/3 で等方圧密する三軸 CIU 試験である。東京湾の過圧密比 1.00~2.77 の海成粘土地盤において,簡易 CU 試験で <i>c’</i>=0 として求めた内部摩擦角φ’<sub>SCU</sub> と,正規圧密状態まで圧密する三軸 CIU …

    DOI Web Site 参考文献9件

  • 活動的な副次断層が伴う断層ガウジの微細構造

    相山 光太郎, 上田 圭一 応用地質 64 (1), 15-27, 2023-04-10

    <p>主断層の周辺には,副次断層が分布する場合がある.これまで,多数の調査・研究が主断層や副次断層で実施されているものの,第四紀に主断層と共に活動し,今後も活動する可能性が高い活動的な副次断層の微細構造解析に焦点を当てたものはない.</p><p>2014年長野県北部の地震(Mw 6.2)では,神城断層(主断層)と,3条の副次断層が活動した.我々は,その副次断層のうち1条(最新滑り面)の活動性や,…

    DOI Web Site 参考文献46件

  • 平成30年7月豪雨災害で発生した土石流の特性と被災状況

    加藤 弘徳, 曽我部 淳, 小笠原 洋, 宮本 新平, 岸本 剛 応用地質 64 (1), 2-14, 2023-04-10

    <p>平成30年7月豪雨災害において同時多発的に発生した土石流について現地調査を行った結果,広島県内の花崗岩,流紋岩の分布域では,それぞれ対照的な挙動で災害を発生させたことが明らかになった.花崗岩分布域のうち山上にトアが形成されている地域では,トアを形成する石柱やコアストンを起源とする大岩塊が表層崩壊を発生源とした土石流に取り込まれることで土石流の破壊力が増大し,谷の出口に位置する家屋が押しつぶ…

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  • 仙台海岸深沼地区における東日本大震災後の環境モニタリングの取組

    佐藤 高広, 土井 康義, 鈴木 雅人, 樋村 正雄, 沖津 二朗, 三宅 孝明, 塩澤 直人, 川崎 敦, 竹門 玄地, 町田 禎之, 萱場 祐一 応用生態工学 25 (2), 189-206, 2023-03-31

    <p>仙台湾南部海岸の深沼地区では,東日本大震災後の海岸堤防の復旧工事において,海岸堤防の法線を堤内地側へ移動する(セットバック)を含む環境保全対策が行われた.応用生態工学会仙台では,砂浜生態系および生物群集に対する環境保全対策の効果を評価するために,2018 年度(平成 30 年度)に「仙台海岸環境モニタリングプロジェクト」を立ち上げ,2019 …

    DOI Web Site 被引用文献3件 参考文献5件

  • 2022年8月豪雨により山形県飯豊町で発生した土砂災害

    森 洋, 野田 龍, 厚井 高志, 鄒 青穎, 荒井 健一, 金 俊之, 櫻井 由起子, 對馬 美紗, 齋藤 はるか, 佐藤 達也, 講武 学, 大坪 俊介, 金子 秀人, 丹羽 諭, 森 千夏, 松尾 新二朗, 池田 一, 工藤 唯志, 北村 一貴, 林 一成, 寒河江 岳雄, 西尾 克人, 山口 和真, 貝羽 哲郎 Journal of the Japan Society of Erosion Control Engineering 75 (6), 25-35, 2023-03-15

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  • 定体積一面せん断試験による海底粘土地盤の強度評価

    土田 孝, 野口 孝俊, 森川 嘉之, 畠山 正則, 山根 信幸 地盤工学ジャーナル 18 (1), 67-80, 2023-03-01

    <p>東京国際空港 D 滑走路新設事業における東京湾海底の粘土地盤の地盤調査データを用いて,定体積一面せん断試験で求められる強度の設計への適用性を検討した。不攪乱試料を原位置の有効土被り圧で圧密後0.25mm/min でせん断した強度 <sub><i>s</i>u(DST0)</sub>に補正係数 0.85 …

    DOI Web Site 参考文献11件

  • 史跡でのIoT技術の活用事例

    長田 昌彦, 小澤 一稀, 船引 耕平, 金子 義人, 高橋 優輔 応用地質 63 (6), 297-306, 2023-02-10

    <p>最近では,数多くのIoTセンサが安価に入手できる.計測したい項目に合わせて,適切なセンサを組み合わせ,マイコンボードであるArduinoやパソコン並みの処理能力をもつRaspberry Piを介して,様々なデータを取得することが可能である.一方で,研究室には室内実験用の高精度な計測機器類が役目を終えて埃を被っていたりする.これらとIoT技術を組み合わせることにより,野外観測の高精度化を図る…

    DOI Web Site 参考文献7件

  • マルチモーダル深層学習を用いた崩壊する可能性のある山体重力変形の抽出

    菊地 輝行, 﨑田 晃基, 西山 哲, 高橋 謙一 応用地質 63 (6), 277-290, 2023-02-10

    <p>地すべり・崩壊発生箇所の予測において,広範囲,複数の箇所を一度に判断するのは難しい.近年,高精細なLiDAR(light-induced direction and ranging)データの日本国内の取得が進んでいる.このデータは,現在の地表面で検出できる過去の履歴の蓄積である.本研究は,地質,地形などの条件が比較的類似し一つのイベントで発生した2011年台風12号(アジア名Typhoo…

    DOI Web Site 参考文献29件

  • ディープラーニングによる岩石の種類の判定の試み

    奥澤 康一, 中岡 健一, 板垣 昭 応用地質 63 (6), 291-296, 2023-02-10

    <p>山岳トンネル工事では,切羽面に分布する岩石の種類や性状を観察し,適切な支保の種類を判定しながら掘削を進めている.現場技術者による切羽観察の一助とするため,筆者らはディープラーニングを用いて岩塊の写真から岩石の種類(岩種)を判定するシステムの開発を行っている.本研究では,主として国内の様々な地域や年代の地質から集められた,29岩種,2,656試料を対象に,様々な角度から可視光画像を撮影した.…

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  • 石灰岩の性質と利用を体験的に学ぶ学習プログラム

    岡本 研 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 132-, 2023

    ...田中寿雄(1971):北海道上川郡士別石灰石鉱山の鉱床の形態と開発について.応用地質第12巻,第3号.長谷川美行(1988):奥士別南方の日高累層群の放散虫,コノドント年代.北海道中軸体に分布する日高累層群の再検討(昭和62年度科学研究費総合研究A研究成果報告書).川村寿郎・橋本健一(2014):北海道の石灰岩にみる中生代海山頂炭酸塩の堆積相と古生物相の変遷.日本地質学会第121年学術大会講演要旨,...

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  • 秋田県横手市古海底地すべり露頭の古応力解析

    林 茉莉花, 林 宏樹, 田中 宗一郎, 小林 健太 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 369-, 2023

    ...引用阿部ほか(1994)応用地質, 35, 5, 15-26.林ほか(2022)地質学会要旨, G8-P-1.細矢ほか(2018)地質学会要旨, R22-O-18.中嶋(2018)地質学雑誌, 124, 693-722. Otsubo et al. (2006) J. St. Geol., 28, 991-997.冨田・山路(2003)情報地質, 14, 85-104....

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  • 秋田地域新第三系の弾性波速度異方性:地層の圧密と広域応力場の影響

    西川 治, 仁井田 拓己, 齊藤 温人, 今井 忠男 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 70-, 2023

    ...P波速度の測定には,秋田大学岩盤研究室の超音波速度測定装置 ソニックビューア (応用地質)を用いた. 各層のP波の平均速度は,権現山層で3.35km/sec,女川層で2.77km/sec,船川層で3.14km/sec,天徳寺層で2.61 km/secである....

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  • 微動アレイ探査に関する国際規格ISO 24057の開発

    津野 靖士, 小西 千里, 先名 重樹, 山中 浩明 物理探査 76 (0), 22-29, 2023

    <p> 近年,表層地盤のS波速度構造を推定するために,物理探査法の一つである微動アレイ探査が国内外において広く利用されている。また,測定者や分析者に依存するデータの品質を向上させること及び結果のばらつきを抑えることを目的として,微動アレイ測定の機器仕様や調査手順,データ解析等を定めたガイドラインが日本およびヨーロッパ,米国の機関・研究グループにより個別に策定されている。同時に,微動アレイ探査によ…

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  • 深層学習を用いた微動スペクトルの分類手法の提案

    飛田 哲男, 山本 航 土木学会論文集 79 (13), n/a-, 2023

    <p> 本研究では,畳込みニューラルネットワーク(CNN)による深層学習を用いて微動スペクトルを分類する手法を提案する.さらに,この手法により地動観測点の特定を試みる.まず数値解析により,複数の1次元モデル地盤に対しランダム波を与え,得られる地表面加速度スペクトルをカラースペクトル画像化して深層学習を行った.その結果,99%以上の精度で地盤モデルを特定できた.次に,8地点のK-NET観測点で得ら…

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  • 愛媛県西条市の湯谷口露頭における中央構造線の右ずれ変形構造

    窪田 安打, 竹下 徹 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 328-, 2023

    <p><b>1.研究経緯 </b><b></b> 中央構造線の古第三紀の運動像について,市之川フェーズ(59 Ma)は中央構造線が大規模な正断層運動を行う運動時相であること,その後の先砥部フェーズ(47-46 Ma)は,中央構造線に平行~雁行配列する内帯の断層群が左横ずれ逆断層運動により形成された運動時相であることが示されている(Kubota and Takeshita 2008; …

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  • 浪江町仮設焼却施設における豚熱に感染した消毒済イノシシの軟化処理について

    中村 謙治, 小野 貴久, 山田 耕三, 楠本 泰平 廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 34 (0), 547-, 2023

    <p>浪江町仮設焼却施設に設置された軟化処理施設では、令和元年7月から福島県の帰還困難区域で捕獲されたイノシシ等の有害鳥獣を受入れ、軟化処理した後で焼却処理している。豚熱感染拡大により捕獲イノシシに消毒液が噴霧されるようになり、令和4年7月からは消毒済みイノシシを受入れて軟化処理を実施している。消毒液が菌床に悪影響を及ぼすことが懸念されたが、消毒の有無による軟化処理状況や菌床温度の変化は認められ…

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  • 浮遊性有孔虫化石群集に基づく秋田県中部から北部の鮮新世末から更新世始めの古環境変遷

    小澤 周, 山﨑 誠, 馬場 創太, 向江 祐貴, 椿野 将輝 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 409-, 2023

    <p>後期鮮新世は北半球高緯度域の氷床拡大とそれに伴う寒冷化が起こったとされ,汎世界的な環境変動を理解するために重要な時代である.日本海側地域で石灰質ナンノ化石対比基準面 A が追跡される(Sato and Kameo, 1996)ことから,日本海側でも様々な指標から鮮新世末から更新世始めの古環境の変遷に関する多くの研究が行われた.その結果,後期鮮新世は温暖で,前期更新世で急激な寒冷化が起きたこ…

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  • 角閃石族の化学組成に基づく銭亀―女那川テフラの対比

    渡辺 葉月, 岡田 里奈, 梅田 浩司, 西田 雄貴 応用地質 63 (5), 228-236, 2022-12-10

    <p>銭亀火山は津軽海峡の水深約50mの海底下に位置する第四紀火山であり,降下軽石を噴出したステージ1および降下軽石・火山灰および火砕流堆積物を噴出したステージ2の活動に区分される.これらの噴出物は銭亀―女那川テフラ(Z-M)と呼ばれ,津軽海峡から約200km東方の日高山脈や十勝平野にまで分布している.遠方に到達したこのテフラが銭亀火山のどの活動に由来するのか,また,その噴出年代を層位学的に特定…

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  • 四国の高速道路切土法面における酸性土の分布と成因

    伊藤 博信, 長谷川 修一, 山中 稔, 西山 賢一, 石田 啓祐 応用地質 63 (3), 96-111, 2022-08-10

    <p>四国では高速道路の建設にともない,多くの切土法面で酸性土による植生不良等の維持管理上の問題が生じている.しかし,四国ではこれまで酸性土の障害はあまり認識されていなかったために,酸性土の分布範囲の詳細な検討や発生のメカニズムを究明した研究がほとんどないのが現状である.</p><p>本研究では,四国の高速道路建設時における切土法面の酸性土の発生が,中央構造線に集中していることをpH試験から明ら…

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  • 紀伊半島南部の四万十帯と熊野層群の泥質岩におけるイライト結晶度と反発硬度の空間分布特性

    細野 日向子, 竹村 貴人, 木村 克己, 菊地 輝行 応用地質 63 (2), 42-48, 2022-06-10

    <p>紀伊半島南部では,四万十帯や新第三系の熊野層群に大峯花崗岩類や熊野酸性岩類が貫入しており,特に大峯花崗岩類は周囲の泥質岩の熱変成を引き起こしていると考えられている.泥質岩の熱変成度は,イライトの半値幅で求められるイライト結晶度(IC値)から推定することができる.本研究では,紀伊半島南部の泥質岩の熱変成度と物性の関係を定量的に評価するためIC値,反発硬度と真密度の測定を行った.また,IC値の…

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  • PS干渉SAR解析によって推定された阪神エリアにおける活断層近傍の地表変動

    重光 勇太朗, 石塚 師也, 林 為人 応用地質 63 (2), 49-63, 2022-06-10

    <p>干渉SAR時系列解析は年単位での地表変動傾向を明らかにするのに有効な手法である.本研究では,2018年に発生した大阪北部地震の震源付近の断層である有馬―高槻断層帯,及び六甲山活動セグメント近傍における地震前後を含む近年の地表変動傾向を明らかにするためにPS干渉SAR解析を用いることによって当地域における地表変動量を検出した.その結果,(i)六甲山活動セグメント近傍における沈降方向の地表変動…

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  • 中部日本,越美山系,冠山地域の山体重力変形(DSGSD)の発達過程

    小嶋 智, 丹羽 良太, 岩本 直也, 金田 平太郎, 服部 克巳, 小村 慶太朗, 山崎 智寛, 安永 一樹 応用地質 63 (1), 2-12, 2022-04-10

    <p>中部日本,越美山系,冠山地域にみられる二重山稜地形は,山体重力変形(DSGSD)により形成されたものである.二重山稜地形の間の凹地を埋積した堆積物は,上位より,(a)炭質泥層と植物遺体に富む層の互層,(b)明灰色泥層,(c)橙色礫質泥層からなる.(c)層は基盤との不整合直上の基底礫層と解釈した.(a)層に含まれる木片の加速器質量分析計を用いて測定した放射性炭素年代(AMS-<sup>14<…

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  • 布田川断層を貫通したボーリング調査孔における深度300 m以深の地下水位変動観測

    澁谷 奨, 林 為人, 佐渡 耕一郎, 神谷 奈々, 杉本 達洋 応用地質 63 (1), 13-23, 2022-04-10

    <p>熊本地域にある布田川断層を貫通したボーリング調査孔(FDB孔)の300 m以深には,熊本地域の深層地下水帯水層(第2帯水層)よりも古い地層が分布する.本研究では深度300 m以深の大深度深層地下水の動態を明らかにするため,FDB孔において3年間以上の地下水位観測を行った.地下水位は年間を通して降雨の影響を受けており,時期により変動パターンが大きく異なる季節変動を示した.地下水位変動と降水量…

    DOI Web Site 参考文献16件

  • 福島県さくら湖における計量魚群探知機を用いた藍藻類の音響計測の試み

    中森 陸, 南 憲吏, 白川 北斗, 朱 妍卉, 沖津 二朗, 大杉 奉功, 東 信行, 金 相曄, 谷田 一三, 黒田 充樹, 長岡 祥平, 佐藤 信彦, 宮下 和士 Laguna(汽水域研究) 29 (0), 87-98, 2022-03-31

    Lacustrine blooms, extraordinary growth of cyanobacteria, contribute to the deterioration of the water quality of dam-formed lakes. It is, therefore, necessary to establish a method for monitoring …

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  • 情報通信技術を活用した一般廃棄物の効率的な収集運搬

    村崎 充弘, 髙橋 理紗子, 太田垣 貴啓, 野口 良彦, 眞鍋 和俊 Material Cycles and Waste Management Research 33 (2), 105-114, 2022-03-31

    市区町村等が実施する一般廃棄物収集運搬業務においては,担い手不足の対策,および 「2050 年カーボンニュートラル」 の実現を目指すための作業の効率化,脱炭素が求められることから,IoT • AI,センシング技術等の活用が揚げられている。デジタルタコグラフ等の ICT を活用して,都市的地域,農村的地域およびこれらの中間的地域にて調査対象とした自治体で一般廃棄物収集運搬業務の実態を把握するために…

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  • 2021年8月豪雨による青森県下北半島北部における土砂災害

    鄒 青穎, 金 俊之, 厚井 高志, 山本 佑介, 小岩 直人, 野田 龍, 井良沢 道也, 加藤 清和, 對馬 博, 森 洋, 岩田 英也, 佐藤 達也, 池田 一, 工藤 唯志, 小林 基比古, 荒井 健一, 黒岩 知恵, 古賀 勇輝, 石川 丈瑛, 對馬 美紗, 長野 英次, 三浦 順, 齋藤 はるか, 川上 礼央奈 Journal of the Japan Society of Erosion Control Engineering 74 (6), 41-51, 2022-03-15

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  • 令和2年7月豪雨時の球磨川洪水流の流速と被害

    黒木 貴一 応用地質 62 (6), 355-362, 2022-02-10

    ...</p><p>流速の緩急が被害状況の大小に整合的であり,流速低下と土砂堆積の場所がよく対応するため,本手法は洪水流の流速と流向を求める一つの現実的な手法となる.また斜め空中写真を用いたSfMとGISによる解析で得た流速と流向の地図化は,洪水被害の事象解明と軽減対策の基礎資料を提示することができる.これは今日多様化する応用地質学の中で環境・災害問題の調査に対し有効な手段になると考える.</p>...

    DOI Web Site 参考文献5件

  • 3次元地盤構造モデルによるインフラ施設の液状化被害推定手法の高精度化

    濱田 俊介, 岸浦 正樹, 佐藤 誠一, 阿部 徳和, 白井 太郎, 相澤 隆生, 土屋 彰義, 長屋 和宏, 植田 彰 応用地質 62 (6), 368-376, 2022-02-10

    <p>インフラ施設のネットワークにおける液状化対策の重点化及び優先度評価の検討では,液状化ハザードマップを整備することが重要である.筆者らは,これに先駆け,地質・地盤の分布の複雑さや液状化被害要因となる地盤特性を反映した3次元地盤構造モデルを10地域で試作し,高精度な液状化被害予測を行う方法を検討した.</p>

    DOI Web Site 参考文献3件

  • 貯水池周辺地すべりにおけるブロック形状の特徴

    梶山 敦司, 阿南 修司 応用地質 62 (6), 377-383, 2022-02-10

    <p>防災や減災を考える上で,地すべり等の発生しやすい場所や発生した場合の大きさを予測することは重要である.一般的に地すべりの発生しやすい場所や平面的な大きさは,地形判読などによって整理が行われている.また,地すべりの規模を決めるために必要な深さは,砂防事業を主体とした滑動している地すべりを対象として,平面形状と深さの関係が整理され,ブロックの深さを推定する手法として活用されている.現在整理され…

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  • UAVを用いた建設現場における地形変化の計測について

    早川 健太郎, 黒台 昌弘 応用地質 62 (6), 363-367, 2022-02-10

    <p>建設現場では,盛土や切土等の施工により日々地形が変化しており,工事の進捗を確認するため測量機器を用いてその変化量を計測している.東日本大震災発生後の大規模復興工事においては,数十万m<sup>3</sup>単位の土砂を移動することも珍しくなく,こうした工事の工程を管理するために,設計土量に対しての進捗状況を高い頻度で正確に把握している.筆者らは,建設現場での地形変化(土量)を正確かつ容易に…

    DOI Web Site 参考文献3件

  • 斜面崩壊後の植生遷移に伴う表層のせん断強度回復の計測事例

    瀬﨑 章太郎, 稲垣 秀輝, 鵜澤 貴文, 小坂 英輝, 上野 将司, 若井 明彦, 江口 和暉 日本地すべり学会誌 59 (3), 99-106, 2022

    <p> 近年, 日本では豪雨による斜面災害, 特に表層崩壊が多発しているが, これらを迅速, かつ安価に小労力で調査する手法が少ないのが現状である。筆者らは従来のボーリング調査, サウンディング調査や物理探査に比べて, 表層土深と表層土内の粘着力, 内部摩擦角を簡単に計測できる土層強度検査棒による斜面計測と, 地表植生の遷移状況を用いて, 表層斜面の安定性を評価する調査を行った。その結果, …

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  • 比抵抗トモグラフィを用いた薬液注入のリアルタイムモニタリングに関する検討

    高野 大樹, 杉山 友理, 新部 貴理, 長谷川 信介, 櫻井 健, 竹花 和浩 土木学会論文集B3(海洋開発) 78 (2), I_781-I_786, 2022

    <p> 薬液による地盤改良において,地盤中の薬液の広がりをリアルタイムに把握することができれば地盤改良の品質向上や施工監理の効率化が期待できる.薬液は極めて低比抵抗であることから,リアルタイムモニタリング手法として比抵抗トモグラフィが有効と考えられる.本論文では,比抵抗トモグラフィの適用性を検討するため,注入過程を目視で確認するための透明の模型地盤を構築し,2つの注入孔から着色した低比抵抗の浸透…

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 地中レーダによる路面下空洞調査・解析のAIクラウド解析を用いた準リアルタイム化

    鴨下 智裕, 高橋 一徳, 羽田 智, 深津 卓弥 AI・データサイエンス論文集 3 (J2), 168-174, 2022

    <p>路面下空洞調査では,道路陥没発生の危険性が高い箇所の迅速な報告が望まれている.これまでAIを用いた地中レーダデータ解析技術を開発し空洞検出の効率化を図ってきたが,さらなる迅速化を進めるため,取得データの自動転送およびクラウド環境においてAI解析を行うシステムの開発を行い,準リアルタイム化を実現した.本システムを用いた実証実験では全長3km …

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  • 愛媛県砥部地域における中期中新統久万層群基底部の化石地すべり堆積物

    木村 一成, 榊原 正幸 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 371-, 2022

    ...にもよるがその後の侵食によって地質学的時間の中では認識できなくなると予想される.しかし,当箇所では地すべり発生後速やかに久万層群明神層の堆積場となったことで化石地すべり堆積物が現在まで残存したと推測される.このことから,この三波川変成岩類の礫からなる角礫岩は,久万層群の堆積場形成プロセスを示す重要な露頭と考えられる.既往研究では当箇所と類似した産状報告があり,地すべりは当然過去にも発生していたことから,現在の応用地質学的観点...

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  • 東北日本の中・古生界石灰岩体に記録された古応力

    野口 咲紀, 今井 宏太朗, 西川 治 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 52-, 2022

    <p>地質体が過去に経験した応力状態を明らかにすることは,構造発達史を理解する上で重要な手がかりとなる.しかし,日本列島のような変動帯に位置する中古生代の基盤岩類は複数のテクトニックイベントを受けている可能性があり,重複の恐れのある変形構造を利用した古応力解析の結果は複雑で,その解釈は困難であると予想されていた.多重逆解法 (山路, 2000 …

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  • SEP船を用いた新しい地盤調査法―CPTと海底逆PS検層の統合調査―

    松原 由和, 川﨑 悠介, 野中 建太, 平出 亜 物理探査 75 (0), sp30-sp41, 2022

    <p> 洋上風力事業では,地盤定数の測定法として仮設が容易で迅速な調査が可能な洋上CPTをSEP船等を用いて実施されるケースがある。ただし,日本近海の海底地盤では多くの場合CPTで必要深度まで押し込み続けることはできず,例えばパーカッションドリル掘削のように高速な掘削方法で所定深度まで掘り進めてはCPTを繰り返すという方法が一般的である。</p><p> …

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 災害用井戸を利用した地下水流動方向の把握の精度向上

    吉田 剛, 伊藤 直人, 風岡 修, 香川 淳, 八武崎 寿史, 小島 隆宏 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 204-, 2022

    ...</p><p> 風岡 修ほか,2018, 第6章 応用地質及び環境地質.都市域の地質地盤図「千葉県北部地域」(説明書),35-44.</p><p> 吉田 剛ほか, 2017, 千葉県北西部に広域に連続する難透水層(YK-C1,YK-C2)の分布.第 27 回環境地質学シンポジウム 論文集,125-130.</p>...

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  • 構造イベントでは説明できない表層での変状

    中田 英二, 平田 康人, 林崎 涼 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 236-, 2022

    ...<i>応用地質</i>, <b>39</b>, 261-272. White (2002) Determining mineral weathering rates based on solid and solute weathering gradients and velocities: application to biotite weathering in saprolites....

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  • 日本列島・韓半島東縁部におけるジュラ紀花崗岩の全岩化学組成とジルコンU-Pb年代、Lu-Hf同位体組成

    川口 健太, Oh Chang Whan, Jeong Ji Wan, 古姓 昌也, 柴田 悟史, 早坂 康隆 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 275-, 2022

    <p>日本海拡大以前の原日本列島はアジア大陸東縁において成長した。地理的観点から、原日本列島の少なくとも一部は、韓半島と共通の進化を遂げたと予想できる。従って、東アジアの構造進化を包括的に理解するには、日本列島と韓半島との対比が極めて重要である。しかし、先カンブリア紀の地塊を主体とする韓半島と、古生代以降の沈み込み帯で成長した原日本列島を構成する地体は決定的に異なり、両者の繋がりは不明な点が多い…

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  • 上総層群黄和田層上部の微化石分析に基づく北西太平洋の前期更新世海洋変動

    桑野 太輔, 土屋 祐貴, 亀尾 浩司, 林 広樹, 宇都宮 正志, 久保田 好美, 万徳 佳菜子, 大浦 佑馬, 岡田 誠 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 325-, 2022

    <p>前期–中期更新世には,Mid–Pleistocene Transition (MPT) と呼ばれる気候の移行期が存在し,この間に氷期・間氷期の周期が約4万年から約10万年へと変化したことが知られている(e.g., Clark et al., 2006).これまで,北西太平洋海域においても,多くの古海洋学的な研究が進められてきたが(e.g., Matsuzaki et al., …

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  • 市街地・住宅地における不規則配置の3次元微動アレイ探査

    小西 千里, 鈴木 晴彦, 濱田 俊介, 林 宏一 物理探査 75 (0), 21-37, 2022

    <p> 受振器を調査範囲内で格子状に配置し,利用可能な受振器のペア数と受振方位を十分に確保する3次元微動探査の適用が進んでいる。しかし,市街地や住宅地では受振器を設置する場所が制限されるため,格子状に密に受振器を配置することは難しい。そこで,アクセス可能な道路のみを利用し,直線,L字,T字,十字状に受振器を密に配置した小アレイと,格子状に受振器を配置した大アレイを組み合わせた不規則配置の3次元微…

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  • 道路盛土構造が有する酸性化抑制機能の評価

    高畑 修, 原田 拓也, 宮口 新治, 桑原 充, 門間 聖子, 保高 徹生, 小峯 秀雄 土木学会論文集C(地圏工学) 78 (2), 83-95, 2022

    <p> 福島県浜通り南部では,一般に重金属等が含まれていることが多い新第三紀層の堆積岩が広く分布している.2010年4月の土壌汚染対策法の改正等により,これら岩石や土壌を掘削して盛土へ利用する際,室内試験等で重金属等が確認された場合には,漏出防止等の適切な対応が求められている.しかしながら,当該地域では,黄鉄鉱の酸化等により重金属等の溶出の可能性がある岩石を用いた道路盛土であっても,深刻な問題に…

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 全断面早期閉合の二次元数値解析における応力解放率の検証

    前川 和彦, 八木 弘, 伊藤 哲男, 國村 省吾, 奥井 裕三, 桑島 滉, 蒋 宇静 土木学会論文集F1(トンネル工学) 78 (1), 26-39, 2022

    <p> トンネルの安定を二次元数値解析で検討する場合には,本来は三次元現象である問題を疑似的に表現するために応力解放率という概念が用いられている.NEXCOでは,現場計測結果をもとに数値解析マニュアルを整備しており,応力解放率は,それらに基づき設定している.しかし,近年採用事例が増えてきている補助ベンチ付き全断面工法で早期閉合する場合については,特に定まったものがないのが現状である.本論文では,…

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  • 新しい地盤調査法-海底微動アレイ探査システムの開発とその適用-

    井上 雄介, 今井 幹浩, 松原 由和, 平出 亜 物理探査 75 (0), sp50-sp59, 2022

    <p> 2019年4月より再エネ海域利用法が施行されたことにより,洋上風力発電施設に係る地盤調査市場は大幅に拡大している。洋上における地盤の支持層分布あるいは工学的基盤深度の把握に必要なS波速度の測定は,ボーリング孔を利用したサスペンションPS検層が一般的に行われてきた。しかしながら,洋上風力発電事業(着床式)は年間平均風速7 m/s以上,水深10~40 …

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 四国西部の中央構造線沿いの右ずれ変形構造

    窪田 安打, 竹下 徹 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 360-, 2022

    <p><b>1.</b><b>研究経緯</b></p><p> 中央構造線の古第三紀の運動像は詳細な研究により,市之川フェーズ(59 Ma)は中央構造線が大規模な正断層運動を行う運動時相であること,その後の先砥部フェーズ(47-46 Ma)は,中央構造線に平行~雁行配列する内帯の断層群が左横ずれ逆断層運動により形成された運動時相であることが示された(Kubota and Takeshita …

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  • 東京の地盤と応用地質的課題

    中山 俊雄 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 7-, 2022

    ...<p>「かだいおうち」(鹿児島大理学部地球科学HP)に、応用地質と純粋地質学の関係を樹木に例え、応用地質学は根・幹であり、純粋地質学は葉である、「幹なくして葉無く、葉茂らずして幹成長することなし」とある。 東京での応用地質の課題は、都市の発展とともに大きく変化してきた。...

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  • 路床土の特性による地中空洞の陥没危険度評価指標の提案

    佐藤 真理, 宇野 嘉伯, 伊藤 亮太 土木学会論文集E1(舗装工学) 78 (1), 70-85, 2022

    <p> 道路陥没事故は地中空洞の崩落により引き起こされ,空洞の拡大は埋設管破損部からの土砂流出が主要因として知られる.路面下空洞探査としてレーダー探査が普及する一方,発見された空洞の対策優先度や道路陥没発生危険性に関しては評価手法が確立していない.本研究では路床土を模擬した試料の細粒分含有率と,埋設管破損部を模擬した底面開口幅を変化させた実験を実施し,新たな空洞危険度評価指標を提案した.路床土の…

    DOI Web Site 参考文献13件

  • MeSO-net観測記録に見られる2020年の微動振幅の低下とその要因

    林田 拓己, 吉見 雅行, 鈴木 晴彦, 森 伸一郎, 香川 敬生, 山田 雅行, 一井 康二 土木学会論文集A1(構造・地震工学) 78 (4), I_624-I_635, 2022

    <p> 東京都および周辺地域に設置されている防災科学技術研究所MeSO-net観測点169点を対象に2019年1月〜2020年12月の常時微動の振幅スペクトルの経時変化を調べ,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止に伴う臨時休校・人流・交通量などの周辺環境の変化と微動の振幅変化との関連性について検討した.その結果,第1回緊急事態宣言の発令期間中,地震計が学校の校舎脇に設置され…

    DOI Web Site 参考文献15件

  • 複合現実(MR)技術による3D地質地盤モデルへの活用事例

    宮城 康夫, グエン ティ タオ バン, 尾高 潤一郎 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 209-, 2022

    ...</p><p></p><p> 今回紹介したMR技術を使った3D地質地盤モデルは,地下の地質地盤状況を直感的に理解することが可能であるとともに,地質学分野の様々な研究領域(自然科学,応用地質,アウトリーチ等)に対して幅広く適用可能と考えられる。...

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  • 風化度指標W値を用いた江若花崗岩中の断層岩の諸特性

    岩森 暁如, 小北 康弘, 島田 耕史, 立石 良, 高木 秀雄, 太田 亨, 菅野 瑞穂, 和田 伸也, 大野 顕大, 大塚 良治 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 282-, 2022

    ...</p><p><b>引用文献:</b>木宮一邦, 1991,応用地質, <b>32</b>, 22-31. 関陽児, 1998,地質調査月報, <b>49</b>, 639-667. Ohta T, Arai H, 2007, <i>Chemical Geology</i>, <b>240</b>, 280-297.</p>...

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  • 中央構造線沿いの開析された大規模地すべり移動体の識別方法

    菅原 大介, 長谷川 修一, 野々村 敦子, 千葉 達朗, 木村 祭 応用地質 62 (5), 296-307, 2021-12-10

    <p>開析されて不明瞭になった地すべり移動体の抽出方法を国土地理院5m数値標高モデルを用いて検討した.本研究では,①地すべり発生によって不動山体から分離することで生じる尾根の不連続,②不動山体から切り離された移動体が下へ滑動することによって背後の不動山体より低くなる標高,③移動体が滑動した結果,周辺へ広がることによって緩斜面となる傾斜量を地すべり移動体を認定する3要素とした.本手法を中央構造線北…

    DOI Web Site 参考文献13件

  • 地震発生確率とリスクコミュニケーションに関する研究

    濱田 俊介, 市川 水彩, 目黒 公郎 生産研究 73 (5), 299-302, 2021-11-01

    <p>各地を襲う地震動を確率的に扱う場合,一般的には,今後30 年間に震度6 弱以上の揺れに見舞われる確率は〇〇%といった表現をする.しかし,この指標の場合,回帰周期のオーダーが大きく異なる活断層型とプレート境界型の地震の発生確率を,今後30 年といった同じ時間長で評価することの課題が指摘されている.そこで,現在までの間に事象が起こってもおかしくなかった累積確率を評価し,これを1 …

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  • 2018年北海道胆振東部地震時の日高幌内川岩盤地すべりの運動像

    高見 智之, 橋本 修一 応用地質 62 (4), 226-234, 2021-10-10

    <p>2018年北海道胆振東部地震時に日高幌内川流域で大規模な岩盤地すべりが発生した.長さ約1,200m,幅約400mの尾根が約350m滑動して対岸に衝突して停止し,河川をせき止めた.発生前の地形では地すべり地形の微地形がみられず,初生岩盤地すべりと考えられる.大規模な初生岩盤地すべり発生の地形地質条件と移動体の運動像を明らかとすることを目的として,発生前後の地形解析と送電線被災記録に基づく移動…

    DOI Web Site Web Site 参考文献7件

  • 岩種を考慮した山岳トンネルにおける地山評価へのニューラルネットワークの適用性

    北岡 貴文, 増田 千胤, 長谷川 信介, ピパットポンサー・ティラポン, 大津 宏康 地盤工学ジャーナル 16 (3), 221-234, 2021-09-01

    <p>山岳トンネルの建設プロジェクトでは事前調査における地山評価と実際の地山の状態の乖離により,施工時に建設コストが大幅に増加する事態が生じている。このため,事前調査における地山評価の精度向上が求められている。筆者らは,地山評価の予測精度の向上を目的にニューラルネットワークを用いた地山評価に関する研究を行っている。本研究では,まずニューラルネットワークの解析モデルの最適化を行った。次に,ニューラ…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 山陰帯島根県雲南地域に分布する大東花崗閃緑岩の火成活動

    野口 将志, 亀井 淳志, 鈴木 博美, 小林 夏子 地質学雑誌 127 (8), 461-478, 2021-08-15

    <p>本研究では西南日本弧の山陰帯に産する大東花崗閃緑岩について,野外の産状,岩石記載,帯磁率測定,および全岩化学分析をもとにその火成活動を明らかとした.この岩体は,1)苦鉄質包有岩を普遍的に含むこと,2)自形性の強い普通角閃石もしくは黒雲母を含むこと,3)磁鉄鉱が苦鉄質鉱物に多く伴われること,4)高い帯磁率を有すること(5×10<sup>-3</sup> …

    DOI Web Site Web Site 参考文献44件

  • 水銀圧入式ポロシメータを用いた岩石の空隙径分布の昇圧速度依存性と浸透率の推定

    谷川 亘, 多田井 修 応用地質 62 (3), 170-180, 2021-08-10

    <p>岩石の空隙径とその体積頻度分布は,岩石中を流れる流体の流れやすさの重要な指標である.空隙径分布を測定する方法の一つに水銀圧入法があるが,再現性および測定しやすさから現在も多くの分野で活用されている.一方,水銀の昇圧速度や昇圧方法の違いによる影響についてはあまり議論されていなかった.そこで4種類の岩石試料を用いて空隙径分布の昇圧速度依存性を評価した.連続昇圧実験と多段階ステップ昇圧実験の結果…

    DOI Web Site Web Site 参考文献27件

  • 公共事業における地質・地盤に関するリスク要因の特徴

    植田 律, 阿南 修司, 梶山 敦司 応用地質 62 (3), 181-186, 2021-08-10

    <p>福岡市地下鉄七隈線延伸工事における道路陥没のような土木事業で発生する事故の多くは,地質・地盤の不確実性に起因するものであり,地質・地盤の不確実性が及ぼす事業への影響は地質・地盤リスクと呼ばれている.公共事業において地質・地盤リスクを適切にマネジメントするためには,事業の前段階でその要因を把握しておく必要がある.しかし,リスク要因について大局的に分析された事例は少ない.</p><p>本研究で…

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  • 伏在活断層発見の手掛かりとしての扇状地河川の瀬切れ

    宮地 修一, 王 婷, 長谷川 修一, 山中 稔, 野々村 敦子 応用地質 62 (3), 156-169, 2021-08-10

    <p>近年,活断層が認定されていない地域での甚大な内陸型地震被害も報告されており,平野における伏在活断層調査が課題となっている.変動地形のみから地表面変位を伴わない活断層を探し出すことには限界があり,新しい手掛かりが必要とされる.活断層による鉛直変位は,たとえわずかな撓曲であっても累積すれば,帯水層に大きな層厚変化をもたらすことから,扇状地における瀬切れの形成要因の一つと考えられる.本研究では,…

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  • 平成30年7月豪雨による岐阜県での土砂災害

    永田 秀尚, 林 拙郎, 篠田 繁幸, 藤井 幸泰, 伏木 治, 日野 康久, 居川 信之, 地主 卓弥, 加藤 靖郎, 小嶋 智, 高木 郁生, 田村 浩行, 都築 孝之, 梅原 正敏, 吉田 一也 応用地質 62 (2), 82-91, 2021-06-10

    <p>平成30年7月豪雨による,岐阜県での土砂災害について報告した.斜面崩壊のほとんどは豪雨期間の後半に生じた.飛騨帯の花崗岩,美濃帯の堆積岩類,濃飛流紋岩類,段丘堆積物,崩積土,表土,盛土などで斜面崩壊が発生した.渓床土砂の移動による土石流はより多数発生しているようである.累積降水量が300 ㎜を超えた範囲で災害の発生数が多くなるが,愛媛県宇和島や広島県呉のように高密度のものとはならず散発的で…

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  • 断層ガウジの化学組成に基づく活断層と非活断層の判別

    立石 良, 島田 耕史, 清水 麻由子, 植木 忠正, 丹羽 正和, 末岡 茂, 石丸 恒存 応用地質 62 (2), 104-112, 2021-06-10

    本研究では、国内における活断層と非活断層の断層ガウジの化学組成データを用いた線形判別分析による両者の判別を試み、両者の違いを表す元素と、より良い判別式について検討した。その結果、得られた複数の判別式が両者を高確率で判別できることが分かった。また、判別式の汎用性に関する検討を行い、未知試料に対する判別能力が高いと予想される判別式を提示した。さらに、これらの判別式に共通する元素の組合せから、活断層と…

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  • 平成30年7月豪雨による岐阜県飛騨市桂谷での崩壊と土石流

    地主 卓弥, 永田 秀尚, 日野 康久, 伏木 治, 居川 信之, 小嶋 智, 篠田 繁幸, 高木 郁生, 田村 浩行, 都築 孝之, 梅原 正敏, 吉田 一也, 音田 悠輔 応用地質 62 (2), 92-103, 2021-06-10

    <p>平成30年7月豪雨によってJR高山本線を被災させた斜面崩壊,土石流の調査結果を報告する.1,000 m<sup>3</sup>オーダーの2箇所の表層崩壊が発生した.崩壊はジュラ紀飛騨花崗岩の強風化部とその上の土壌との境界付近から発生した.崩壊土砂は高速で移動し,とくに移送域下流で渓床,渓岸の堆積物を取り込んで土石流に成長した.最終的に越流破壊された盛土の上流側には9,000 …

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  • 2011年福島県浜通りの地震で活動した塩ノ平断層と活動しなかった車断層の断層破砕帯の特徴

    青木 和弘, 田中 遊雲, 𠮷田 拓海, 島田 耕史, 酒井 亨, 亀高 正男, 瀬下 和芳 応用地質 62 (2), 64-81, 2021-06-10

    <p>塩ノ平断層は,2011年4月11日に発生した福島県浜通りの地震(Mw6.7)によって,いわき市田人町旅人滑石から石住綱木北西に至る約14 kmの区間に出現した,北北西から南南東へ延びる地表地震断層である.車断層は,塩ノ平断層の南方5 kmに認められる断層であり,この地震時に地表変位は現れていない.最近活動した断層の近くに,同様の走向を持ちながらも活動しなかった断層があることから,新たな断層…

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  • 琵琶湖流入河川,安曇川の河川水位と瀬切れ

    遊磨 正秀, 小野田 幸生, 太田 真人 環境技術 50 (3), 142-149, 2021-05-20

    <p> 琵琶湖流入河川においては瀬切れが頻発している.その一つである安曇川の下流部に伏流時水位をも計測できる低水位対応型水位計を設置し,2005-2008年に記録した河川水位から瀬切れの発生状況を把握した.安曇川下流部においては5月から12月まで様々な時期に瀬切れが生じていた.瀬切れ時の河川水位と降水量,農業用水取水,琵琶湖水位との関係を検討した結果,農業用水の取水や琵琶湖の低水位が関与している…

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  • 非弾性ひずみ回復法を用いた熊本地震震源域における深度700mまでの地震後応力状態の測定

    杉本 達洋, 澁谷 奨, 林 為人, 村田 澄彦 応用地質 62 (1), 13-22, 2021-04-10

    <p>地震発生のメカニズムを考える上で,その震源域の応力状態は非常に重要なパラメータとなる.本研究では,2016年熊本地震本震の震源断層である布田川断層近傍の掘削孔から採取した,計20個の岩石コア試料に非弾性ひずみ回復法を適用し,そのうち6試料での原位置応力測定に成功した.その結果,布田川断層近傍では鉛直応力が最大主応力(σ<sub>1</sub>)となる正断層型の応力状態が支配的であることが明…

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  • EPMAによる重鉱物の迅速な定量分析を用いた後背地解析

    代永 佑輔, 佐野 直美, 雨宮 浩樹, 小北 康弘, 丹羽 正和, 安江 健一 応用地質 62 (1), 2-12, 2021-04-10

    <p>地層処分の安全評価などにおいて重要な山地の形成過程を明らかにするための手法の一つとして,後背地解析がある.本研究では,北海道幌延地域に分布する更新統更別(サラベツ)層を事例対象として,電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)を用いた重鉱物の化学組成分析,鉱物種の同定および存在比の計測を同時に行う手法(重鉱物スクリーニング)の後背地解析に対する適用可能性を検証した.分析は16元素を測定対象…

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  • 三春ダム湖畔におけるイタチハギ群落の成長抑制及びヤナギ群落への変換試験

    浅見 和弘, 大林 直, 影山 奈美子, 白戸 孝 応用生態工学 23 (2), 319-329, 2021-02-28

    <p>三春ダムでは平常時最高貯水位~洪水貯留準備水位までの水位差 8 m の範囲で,イタチハギが目立ってきた.本研究では,イタチハギ伐採後の目標植生を三春ダム湖畔に自生しているタチヤナギやシロヤナギの群落とし,ヤナギ類 2 種がイタチハギより優勢になるまでの伐採条件を求めることとした.ヤナギ類 2 種は 6 月と 12 月に挿し木で植栽したが,植栽後に冠水する 12 …

    DOI Web Site Web Site 参考文献2件

  • 地質材料としての石材の一軸圧縮強度と利用時期との関係について

    藤井 幸泰 応用地質 61 (6), 313-320, 2021-02-10

    <p>地震が多い日本では,安定陸塊に位置する諸国と比べて石造構造物が少ないとされる.しかし全国を見渡せば,各地で産出する様々な種類の岩石を利用し,各々の地域あるいは各時代の利用形態にあわせた石材としての利用がみられる.大谷石,来待石,多胡石,稲田石,小松石の5つの石材を取り上げて,岩石の種類や地質的背景について説明を行う.さらに石材の採取や加工のしやすさに関わる一軸圧縮強度の値,ならびに石材とし…

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  • 玄武岩由来の帯板を用いたトンネル覆工の補修工法とその適用例

    野城 一栄, 岡野 法之, 津留 恒誉 応用地質 61 (6), 321-325, 2021-02-10

    <p>日本の鉄道で供用されている山岳トンネルは,多くが戦前に建設されたものであり,劣化やひび割れ等により剥落が生じることもある.事業者により剥落を防止するための対策工が施工され,安全な運行が維持されているが,鉄道トンネルでは,極力内空断面を侵さず,短い間合い時間でも適用可能な補修工法が求められる.そこで,筆者らは,供用中の山岳トンネルの剥落対策として,玄武岩由来のバサルト繊維を原料とするFRP帯…

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  • NEWS 時事・プロジェクト:応用地質が前回の点検調書を丸写し

    日経コンストラクション = Nikkei construction (752) 20-, 2021-01-25

    ...国土交通省四国地方整備局は、大型カルバートとシェッドの定期点検で前回の点検結果を流用した虚偽の調書を提出したとして、業務を受注した応用地質を2020年12月16日から3カ月の指名停止とした。併せて、21年2月26日までに自社の費用負担で再点検の調書を提出す…...

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  • 簡易型地下水流向流速計を用いた高層湿原表層の流向流速分布

    山本 浩一, 小野 文也, 水俣 勝基, 植田 敏史 水文・水資源学会研究発表会要旨集 34 (0), 148-, 2021

    <p>高層湿原の保全のためには周辺地域の開発による広域的な地下水流動への影響に加えて排水路周辺や湿地溝(天然の排水路)付近の地下水の局所的な地下水流動を把握する必要がある.現状では地下水の流動を把握する場合,地下水位分布と透水係数を用いて地下水の流向・流速の推定が行われているが,対象地盤の透水係数が不明の場合には,地下水位分布の作成が困難あるいは流速の推定が困難といった問題がある.そこで単孔式地…

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  • 東京都区部の3次元地質地盤図に基づく地盤の類型化と地盤震動特性

    中澤 努, 長 郁夫, 小松原 純子, 納谷 友規, 野々垣 進, 宮地 良典, 尾崎 正紀, 坂田 健太郎, 中里 裕臣, 鈴木 毅彦, 中山 俊雄 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 158-, 2021

    ...</p><p>東京低地の沖積層については大正関東地震直後の復興局の先駆的な調査以降,層序学的,堆積学的,応用地質学的な研究が数多く行われてきた.東京低地下の沖積層は,河川やエスチュアリー成の礫層や砂泥互層からなる七号地層と,その上位の内湾成の軟らかい泥層を主体とする有楽町層に区分されることが多い....

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  • 現世の鉄鉱層形成:水酸化鉄チムニーマウンドと水酸化鉄沈殿層について-鹿児島県薩摩硫黄島-

    清川 昌一, 堀 航喜, 酒本 直弥, 倉冨 隆, 後藤 秀作, 池原 実 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 166-, 2021

    <p>薩摩硫黄島は九州南沖約50 kmに位置する火山島であり,鬼界カルデラの北西縁に位置する.島の周辺海域には酸性熱水が流出しており,海水と混合することで褐色〜乳白色の海水がみられる.特に島南部の長浜湾は溶存鉄や遊離CO2に富む,pH 4.4 ~ 5.5程度の弱酸性の熱水 (四ヶ浦・田崎, 2001;坂元, 2015) …

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  • 福岡県西部,糸島半島周辺に産する花崗岩類の特徴

    村岡 やよい 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 198-, 2021

    ...</p><p>【参考文献】</p><p>・久保ほか(1993) 20万分の1地質図幅「福岡」,地質調査所 </p><p>・唐木田ほか(1992) 日本の地質9「九州地方」,共立出版 371p </p><p>・唐木田(1985) 日本応用地質学会支部会報,6,2-12 </p><p>・井沢ほか(1994) 西南学院大学 児童教育論集,20,21-54 </p><p>・矢田・大和田(2003) 地質学雑誌...

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  • 愛媛県伊予市双海町の中央構造線の地質構造にもとづく上灘フェーズの検討

    窪田 安打, 竹下 徹 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 291-, 2021

    <p><b>1.上灘フェーズの研究経緯</b> </p><p> 中央構造線の運動史のうち後期白亜紀以降の既往研究によれば,市之川フェーズ(59 Ma)と先砥部フェーズ(47-46Ma),砥部フェーズ(15Ma),石鎚フェーズ(14-10Ma),菖蒲谷フェーズ(2-0Ma)に区分される(Kubota and Takeshita 2008, Kubota et al. …

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  • 山陰帯島根県雲南地域に分布する大東花崗閃緑岩の火成活動

    野口 将志, 亀井 淳志, 鈴木 博美, 小林 夏子 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 199-, 2021

    <p>本研究では西南日本弧の山陰帯に産する大東花崗閃緑岩について,野外の産状,岩石記載,帯磁率測定,および全岩化学分析をもとにその火成活動を明らかとした.この岩体は,1)苦鉄質包有岩を普遍的に含むこと,2)自形性の強い普通角閃石もしくは黒雲母を含むこと,3)磁鉄鉱が苦鉄質鉱物に多く伴われること,4)高い帯磁率を有すること(5×10<sup>-3</sup> …

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  • 動的コーン貫入試験と粒度特性を用いた既設盛土の締固め度推定方法の検討

    野並 賢, 澁谷 啓, 片岡 沙都紀, 鳥居 宣之, 千野 克浩 土木学会論文集C(地圏工学) 77 (1), 32-42, 2021

    <p> 本論文では既設盛土の締固め度を動的コーン貫入試験によって推定する手法の検討を行っている.締固め度を変化させた室内土槽による動的コーン貫入試験結果に基づき,最適含水比の盛土に対して<i>N<sub>d</sub></i>値と80%通過粒径<i>D<sub>80</sub></i>,細粒分含有率<i>F<sub>c</sub></i>を用いた締固め度の推定式を提案した.既設盛土に適用し実測値…

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  • 土壌雨量指数を用いた豪雨時の間隙水圧推定法と中山間地域での土砂災害警戒への利用について

    矢部 満, 上野 将司, 谷川 正志, 蚊爪 康典 日本地すべり学会誌 58 (1), 28-39, 2021

    <p> 近年豪雨に伴う土砂災害が頻発しており, それら災害では中山間地域での高齢者などの社会的弱者が犠牲になるケースが見られる。この場合, 社会的弱者が余裕を持った避難が行えるような警戒発令を行うことが重要だが, そのための基準値策定の具体的な方策はまだ見つかっていない。本研究では, 土壌雨量指数を用いた表層崩壊の誘因となる地盤の間隙水圧の推定法について, …

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  • ドローン空中電磁探査法による濃尾平野西濃地域の地質構造調査

    結城 洋一, 新清 晃, 富森 さとし, 齋藤 全史郎, 城森 明, 城森 敦善 物理探査 74 (0), 142-150, 2021

    <p> 空中電磁探査法には,地上に送信源を設置して空中で測定する空中電磁探査法と,空中から電磁波を発信して空中で受診する探査法がある。マルチコプター(以下ドローン)を使った探査法は,地上に送信源を設置して探査する地表ソース型空中電磁探査法(D-GREATEM)が開発され実用化されている。空中から電磁波を発信する探査法も送信装置が小型軽量化され,送信装置と受信装置を曳航したドローンを2機同時に飛ば…

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  • 南海トラフの巨大地震による津波痕跡を再現する特性化波源断層モデル

    鬼頭 直, 平田 賢治, 前田 宜浩, 土肥 裕史, 藤原 広行, 松山 尚典 日本地震工学会論文集 21 (1), 1_82-1_105, 2021

    <p>南海トラフでは,過去約300年間で1946年昭和南海地震,1944年昭和東南海地震,1854年安政南海地震,1854年安政東海地震,1707年宝永地震の5つのプレート間巨大地震が発生している.本研究では,これらの巨大地震により生じた津波痕跡高を地震調査委員会(2017)の津波レシピに基づいた「特性化波源断層モデル」を用いて再現することを試みた.すべり不均質を2段階のすべり領域で表現した多数…

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  • 振動法によるグラウンドアンカー緊張力の推定

    斎藤 秀樹, 山崎 充, 八嶋 厚, 名波 一輝, 青池 邦夫, 曽根 好徳 土木学会論文集C(地圏工学) 77 (3), 213-232, 2021

    <p> グラウンドアンカー(以下,アンカー)は,自然斜面や切土,構造物等の安定化を図る目的で用いられる.アンカーは,一般に自然地盤に設置されるため,対策効果を発揮するためには,アンカー自体に常に応力が作用し,地盤にも負担が生じる.アンカーおよび地盤の安定性を評価するためには,アンカーに作用している現状での緊張力を確認しなければならない.アンカーの残存緊張力は,リフトオフ試験や荷重計で確認できるが…

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 秋田県横手市の古海底地すべり露頭とシリカ鉱物相

    林 宏樹 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 314-, 2021

    ...</p><p></p><p><b>文献</b></p><p>脇坂ほか,2012,応用地質,52,6,231-247. 中村,2017,地すべり学会誌,54,2,37-45. 藤岡ほか,1976,5万分の1図幅,羽後和田地域の地質. 阿部ほか,2005,地すべり学会誌,41,5,447-457. </p><p></p><p><b>図 各露頭試料のXRD分析結果</b></p>...

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  • 兵庫県朝来市山東町の寿賀神社にある石燈籠の豊島石との対比可能性

    川村 教一 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 043-, 2021

    ...</p><p>日本応用地質学会中国四国支部豊島石研究チーム(2009)讃州豊島石の応用地質学的研究事始.日本応用地質学会中国四国支部平成 21 年度研究発表会発表論文集,59-64.</p><p>西山賢一・宮本和季・長谷川修一(2014)香川県に分布する豊島石製石造文化財の風化程度の評価.徳島大学総合科学部 自然科学研究,<b>28</b>, 4,45–53.</p>...

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  • 福島県いわき市,湯ノ岳断層の破砕部性状と運動方向のインバージョン

    亀高 正男, 福地 里菜, 小峰 佑介, 相山 光太郎, 宮脇 理一郎, 飯田 高弘 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 297-, 2021

    ...</p><p></p><p>【引用文献】 </p><p>青木和弘ほか,2021,応用地質,62,64-81.</p><p>Lin A. et al., 2013, Bull. Seismo. Soc. Amer., 103, 1603-1613.</p><p>佐伯 健太郎ほか,2019,日本地質学会第126年学術大会講演要旨,R15-P-5....

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  • 節理を充填するマンガン水酸化物の成因

    中田 英二, 太田 岳洋, 鈴木 素之 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 315-, 2021

    ...</p><p></p><p>参考文献 中田・太田(2019)応用地質学会講演集(令和元年度) 山本ほか (2001)地すべり 37, 49-57. 歌田・澤田(2005)地質学雑誌、111、206-216.</p>...

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  • 釧路湿原における浮遊砂,窒素,リンの流入・流出特性

    伊藤 正美, 佐々木 知子, 大橋 弘紀, 佐藤 豪, 金谷 将志 水文・水資源学会研究発表会要旨集 34 (0), 264-, 2021

    <p>日本最大の湿原である釧路湿原は,1980年にラムサール条約登録湿地,1987年に国立公園に指定され,タンチョウ,キタサンショウウオなど希少種を含む多くの野生生物の生息・生育の場となっている.釧路湿原は農地拡大や河道の直線化及び市街化に伴い,湿原面積が減少し,湿原環境の急激な変化により,早急な対策をとる必要が生じている.このような課題の解決に向け,「釧路湿原自然再生協議会」(2003年11月…

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  • アユの採餌環境を対象とした河床環境数値予測モジュールの開発

    溝口 裕太, 宇佐美 将平, 八木澤 順治, 小野田 幸生, 田代 喬, 宮川 幸雄, 中村 圭吾 土木学会論文集B1(水工学) 77 (2), I_559-I_564, 2021

    <p> アユの採餌環境を対象に,その空間分布の支配要因である砂被度の記述を目的とした,河床環境数値予測モジュールの開発を試みた.二峰性を有する対象地の河床材料の特徴にしたがい,河床礫の表面や空隙に堆積する砂(間隙材料)の浮遊状態での移動を,数値解析におけるモデル化の対象とした.UAV空撮写真から求めた砂被度を用いて,当該モジュールの再現性を検証した結果,間隙材料の空間的な特徴を大局的に記述できる…

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  • 下部中新統一志層群の2段階沈降

    木下 英樹, 山路 敦 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 091-, 2021

    <p>日本海の背弧拡大時、西南日本孤には伸張テクトニクスが存在した。西南日本孤では、各地で様々なトレンドの下部中新統グラーベンがみられるが、このことは孤内リフティングの方向が多様であったことを示唆する。そういったリフティングの場では必ず、堆積盆形成断層のスリップに走向方向の成分が含まれる。しかしそういった成分は、これまで西南日本では知られてこなかった。</p><p> …

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  • 崩壊形態を規制する断裂構造

    吉村 辰朗 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 156-, 2021

    ...</p><p>文献 1) 吉村辰朗・吉松史徳(2019):断裂による分断に起因する斜面崩壊発生機構,応用地質,59,6,pp.485-494. 2) 吉村辰朗(2021):災害の因となる断裂について,めらんじゅ32号(印刷中). 3) 渡 正亮・小橋澄治(1987):地すべり・斜面崩壊の予知と対策,山海堂,pp.11-12.</p>...

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  • 地震波形記録による斜面崩壊の発生場所と発生形態の推定

    土井 一生, 前田 拓人, 釜井 俊孝, 王 功輝 応用地質 61 (5), 245-254, 2020-12-10

    <p>2017年九州北部豪雨によって7月6日午前9時45分ごろに大分県日田市小野地区で発生した大規模な斜面崩壊に伴い,定常地震観測網の複数の地震観測点において斜面崩壊による地震動が捉えられた.地震動は約1分の間隔をおいて2つからなり,波形の形状や卓越周波数は既往研究で報告されている斜面崩壊に伴う地震動記録と類似していた.2つの地震動の震動源を振幅震源決定法(ASL法)によって地震動の振幅から推定…

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  • 液状化時の大ひずみ領域の挙動を考慮した数値解析のための基礎的研究

    藤井 紀之, 清田 隆, 上田 恭平 生産研究 72 (6), 423-426, 2020-11-01

    <p>液状化時の大ひずみ領域の挙動を考慮した数値解析のための基礎的研究として,せん断ひずみ片振幅<i>γ</i><sub>sa</sub>=60% に至るまでの挙動が得られている既往の大ひずみ液状化試験結果をターゲットとした要素シミュレーションを実施した.その結果,初期の<i>φ</i><sub>f …

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  • 砂岩中のレンズ状空隙と地下水流動との関係

    須内 寿男, 宮田 雄一郎, 田中 和広 応用地質 61 (4), 170-182, 2020-10-10

    ...NNW-SSE方向の急傾斜の断層や割れ目帯が推定される.ボーリング近傍に掘削された井戸(深度150m)の水および周辺の沢水の一般水質と酸素水素安定同位体比の分析結果より,レンズ状空隙は,1km程度南方の標高300m以上の流域から割れ目を通じて浸透した,方解石に不飽和な地下水によって形成されたと推定される.以上のことから,砂岩中のレンズ状空隙の密集帯は溶解ゾーンを示しており,地下水流動経路の指標として応用地質学上重要...

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  • 2016年熊本地震における鋼矢板工法で補強した河川堤防の被害要因分析

    笠間 清伸, 山本 秀平, 大野 誠, 森 啓年, 塚元 伸一, 田中 淳 地盤工学ジャーナル 15 (2), 395-404, 2020-06-30

    <p>2016年にマグニチュード7.3を記録した熊本地震が発生し,河川堤防において堤体およびその基礎地盤の液状化に起因する沈下等の被害を生じた。熊本平野の河川堤防では,軟弱地盤の圧密沈下や液状化に起因する基礎地盤の沈下や側方変位の抑制を目的として,鋼矢板を支持層まで貫入する着底支持鋼矢板工法,支持層まで貫入しないフローティング鋼矢板工法および着底工法とフローティング工法を組み合わせた部分フローテ…

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  • 火山灰質粘性土の地震時繰返し軟化に基づく住宅基礎地盤の変状の考察

    安原 一哉, 渡邉 大樹, 小林 薫, 荒井 靖仁, 佐藤 恭兵, 兵動 正幸, 馬場 敏和 地盤工学ジャーナル 15 (2), 225-239, 2020-06-30

    <p>不攪乱火山灰質粘性土の静的非排水せん断を伴う繰返し三軸試験結果を取り入れた簡易な計算によって,2016年熊本地震で起きた益城町における①住宅基礎地盤の支持力低下,②擁壁の主働土圧の増加と受働土圧の低下および③住宅基礎地盤の不安定性と残留変形は,基礎地盤と裏込めを構成している火山灰質粘性土の強度・剛性の軟化および強度定数の低下が一因になっていることを示した。</p>

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  • 冬期の地下水利用による六日町盆地の広域地盤沈下の考察

    大塚 悟, 卜部 厚志, 栗田 裕司 応用地質 61 (2), 38-49, 2020-06-10

    <p>南魚沼市の地盤沈下は地下水の揚水によって生じる近年に少ない事例である.地盤沈下が進行すると被害が拡大・顕在化する可能性は高く,地盤沈下を生じない地下水利用の推進が求められる.降雪地域の生活に地下水を用いた消雪施設は不可欠なものであり,地域の環境と折り合いをつけて持続可能な地下水の広域利用システムを構築する必要がある.本論文は南魚沼市の地質特性と帯水層における地下水位および地盤沈下の計測結果…

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  • 常時微動観測に基づく勝山盆地の地下構造の推定

    小嶋 啓介, 国谷 努, 伊藤 雅基, 山本 博文, 大堀 道広, 奥山 大嗣 応用地質 61 (2), 50-58, 2020-06-10

    <p>福井県東部に位置する勝山盆地は,同県の最大河川である九頭竜川水系を起源とする段丘および扇状地が発達した盆地である.本研究では勝山盆地周辺を対象として,常時微動観測情報に基づいて地下構造推定を試みた結果を検討している.常時微動の単点3成分観測から,H/Vスペクトルを求め卓越周期を判読し,その段丘・扇状地区分ごとの分布を調べた.また方位ごとの水平/鉛直スペクトル比を検討し,H/Vスペクトルから…

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  • NEWS 技術:内水氾濫を監視する車止め

    日経コンストラクション = Nikkei construction (737) 17-, 2020-06-08

    ...サンポール(広島市)とユアサ商事、応用地質は、水位センサーを内蔵した車止め(ボラード)で内水氾濫を監視する技術を共同開発した(写真1)。街中にあるインフラを活用して、氾濫時の水位を面的に検知し、周囲の住民へ注意を呼び掛ける。 冠水センサー…...

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  • 平成30年7月豪雨災害により広島県で発生した土石流における森林の土砂流出減勢効果

    野々山 一彦, 池山 忠, 山根 誠 水利科学 64 (2), 21-42, 2020-06-01

    <p>2018年7月5日から8日にかけて西日本を中心に全国的に広い範囲で記録的な大雨となった。この降雨を誘因として広島県内では土石流等の土砂災害による甚大な被害が生じた。一方で,土石流が森林内で停止し,道路・住宅等に大きな被害が及ばなかった箇所も確認されている。土砂流出防備効果の高い森林 造成の基礎資料とするため,森林による土石流の減勢が確認された広島県東広島市の黒瀬地区と八本松地区において,森…

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  • 建設コンサルタントにおける応用地質学の技術教育

    山本 晃 応用地質 60 (6), 273-279, 2020-02-10

    ...</p><p>また,企業の社会貢献の一環として,学協会活動,ボランティア講演活動等も積極的に行っている.これらの取組は,技術者個人の情報収集能力向上,プレゼン能力向上,人脈形成を副次効果としているが,応用地質学の技術を活用する機会も多いことから,併せて紹介する.</p>...

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  • 現場でノンテクトニック構造を識別する場としてのOJT:地質技術者の企業内継続教育の試行事例

    荒谷 忠, 清水 豊, 山根 誠 応用地質 60 (6), 280-284, 2020-02-10

    ...<p>応用地質学分野で重視されるノンテクトニック構造を識別できる地質技術者を養成するため,応用地質(株)ではOJTによる企業内教育に取り組んでいる.重力性の斜面変動としての地すべりやゆるみを評価する技能の習得が教育の最終目標である.一般に,地すべり等の概査段階での地質調査の役割は大きいが,当社では特に,露頭やボーリングコアでノンテクトニック構造を見ることを重視している.ダム貯水池周辺斜面の地質調査において...

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  • 唐松沢氷河の年間流動

    有江 賢志朗, 奈良間 千之, 福井 幸太郎, 飯田 肇, 高橋 一徳 日本地理学会発表要旨集 2020s (0), 197-, 2020

    <p>1.はじめに</p><p> 飛騨山脈北部では,七つの現存氷河が確認されている(福井・飯田,2012;福井ら,2018;有江ら,2019).しかしながら,飛騨山脈で確認された氷河の質量収支や流動機構はまだ明らかにされていない.</p><p> 氷河流動は,内部変形と底面すべりの総和で表される.有江ら(2019)は,融雪末期に測定された唐松沢氷河の表面流動が,グレンの流動則から求められた内部変形…

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  • 安全かつ合理的な施工のための地質文献のテキストマイニング

    戸邉 勇人, 金子 弘幸, 升元 一彦, 松川 剛一 人工知能学会全国大会論文集 JSAI2020 (0), 1E4GS901-1E4GS901, 2020

    <p>トンネル・ダム・橋梁などの土木構造物の設計・施工において,基礎地盤あるいは周辺地盤の情報を収集し取りまとめることは,安全かつ合理的な工事を行うために重要である.しかしながら,これらの設計・施工にあたり閲覧すべき地質文献は大量であり,また,文献を解読・要約できる地質技術者が常に不足している.そこで,地質文献から施工にかかわる重要な情報を自動的かつ迅速に解析・抽出するための,テキストマイニング…

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  • 2次元微動アレイ探査を用いた深部地盤構造探査つくば市における適用例

    鈴木 晴彦, 小西 千里, 谷田貝 淳, 佐藤 将, 小河原 敬徳, 櫻井 健, 甲斐田 康弘, 鈴木 徹, 高橋 広人, 稲崎 富士 物理探査 73 (0), 209-217, 2020

    <p>茨城県つくば市において2次元微動アレイ探査を実施した。測線長は約12㎞であり,40台の地震計を用いて,測線を5分割し,約45分間測定を行った。地震計は固有周波数2Hzのジオフォンを用いた。観測点の総計は200点である。観測を行う前に,ハドルテストを行い0.1~10Hzの帯域において,良好なコヒーレンスが測定できることを確認した。CMP-SPAC法により400mごとに24の微動の位相速度を推…

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  • 軟岩の膨潤と強度低下を考慮した弾塑性時間依存モデルと変状トンネルへの適用

    奥井 裕三, 西村 和夫, 砂金 伸治 土木学会論文集F1(トンネル工学) 76 (1), 1-20, 2020

    <p> 筆者らは,これまでに岩石の吸水膨張(膨潤)と強度低下を組み合わせた弾完全塑性モデルを提案し,実際に供用後のトンネルで顕在化した側壁の押出しを伴う盤ぶくれをよく再現できることを確認した.本論文では,さらに,時間項を導入し,緩慢に進行するトンネル変状をその時間的な進展も含めて再現することを試みた.そして,実際の変状トンネルに適用し,時間に依存した変状の進展において,その途中段階や対策工施工時…

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  • 廃石膏ボード模擬埋立による H<sub>2</sub>S ガス発生特性に関する研究

    為,田 一雄, 呂 航, 徐 子洋, 厳 厚亮, 樋口 壯太郎 廃棄物資源循環学会論文誌 31 (0), 131-139, 2020

    近年,管理型最終処分場においては廃石膏ボードの搬入量が増加しており,その埋立管理方法によっては,廃石膏ボード由来の H<sub>2</sub>S ガスが発生し,問題となってきている。<br> 本稿では,H<sub>2</sub>S ガス発生対策手法として,これまでの研究で層内に通気し好気的にする効果および最少通気量について確認した上で,埋立中および終了後に継続して通気を行うことは経済的にも困難で…

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  • 不均質な空隙分布に起因する選択流が降雨浸透特性・排水特性に与える影響

    大津 宏康, 北岡 貴文, 馬場 隆聡, 矢部 満, 櫻井 健 土木学会論文集C(地圏工学) 76 (2), 122-141, 2020

    <p> 本研究では,マクロサイズの空隙が発達した盛土斜面における原位置計測結果に基づき,不均質な空隙分布に起因する選択流が降雨浸透・排水特性に与える影響について検討を加えた.その結果,マクロポアが発達した地盤では,降雨に伴い急激な間隙圧および体積含水率の増加が生じ,マクロサイズの空隙を含む土の透水係数が数オーダ上昇することで選択流が発生すること,選択流は短時間に疑似的飽和領域を形成するため,後続…

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  • ドローンを用いた過渡応答空中電磁探査装置の開発 - D-GREATEM,D-TEM[GLS],D-TEM[ALS] -

    城森 明, 城森 信豪, 城森 敦善, 近藤 隆資, 結城 洋一, 新清 晃 物理探査 73 (0), 83-95, 2020

    <p>上空を飛行するだけで地下構造を可視化できるのは画期的であり,従来技術では空中電磁探査がこれに該当する。しかしながら同手法は,調査機材の重量が非常に重いためにヘリコプタを必要とし,飛行許可に関する届け出,安全対策等を含めた運用コストがかかり,これまでに大規模な広域構造調査に用いられるのが一般的であった。従来手法の問題点を克服して空中電磁探査を小規模な調査にも適用するために,今回,我々はヘリコ…

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  • 2018年7月高水で肱川堤防に生じたパイピングの進展度調査

    岡村 未対, 陣内 尚子, 小野 哲治, 大藪 剛士, 塚田 秀太郎 土木学会論文集C(地圏工学) 76 (4), 363-373, 2020

    <p> 2018年7月西日本豪雨の出水により肱川の堤内地で激しい噴砂が発生し,堤防裏法面が幅12mにわたって沈下した.堤体直下地盤にパイピングが生じたものと考えられ,被災のメカニズムとパイピングの進展度を把握することを目的とし,陥没領域を中心に中型動的コーン貫入試験,UAVによる地表面の形状測量,および開削調査を行った.その結果,堤体陥没の主な原因は基礎地盤中の砂層から砂が排出され層厚が減少した…

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