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検索結果 37,689 件

  • 本邦におけるフォン・ヒッペル・リンドウ病克服の取り組み

    入部 康弘, 蓮見 壽史, 槙山 和秀, 矢尾 正祐 遺伝性腫瘍 23 (4), 121-126, 2024-04-30

    ...<p> フォン・ヒッペル・リンドウ病は常染色体顕性形式をとる遺伝性腫瘍症候群であり,中枢神経血管芽腫,網膜血管腫,腎細胞癌,褐色細胞腫/パラガングリオーマ,膵神経内分泌腫瘍,内リンパ嚢腫瘍などを発症する.日本国内においては2000年代より患者会活動と研究班活動が展開されてきた.両者の連携により本邦における疫学,臨床的特徴,診療の実態が明らかにされ,診療ガイドラインが作成されるなど多くの成果が得られた...

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  • PAM(Periodic Acid-Methenamine silver)染色の再現性向上のための検討―銀反応経時的変化と尿細管刷子縁の呈色を利用して―

    藤田 裕太, 中村 博, 小関 ほの香, 片山 ひかり, 喜納 勝成, 橋爪 茜, 泉 浩, 冨田 茂樹 医学検査 73 (2), 230-236, 2024-04-25

    ...反応温度は,銀反応過程を観察しやすい45℃と本染色に一般的である65℃を用いた。染色法にはチオセミカルバジドを用いた過ヨウ素酸メセナミン銀染色に従い,メセナミン銀染色における経時的染色性の変化と反応終点について,顕微鏡下での視覚的評価を行った。銀反応の経時的な変化はメサンギウム基質に次いで糸球体基底膜,尿細管刷子縁の順に黒色呈色反応が進んだ。...

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  • 肉芽腫性動脈炎を呈した好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例~診断の根拠となる特異的な病理組織所見の検討

    伊藤 崇, 陳 科榮, 山本 俊幸 日本皮膚科学会雑誌 134 (4), 743-748, 2024-04-20

    ...腎障害,消化器症状あり.採血ではIgE上昇,末梢血好酸球増多を認め,MPO-ANCA陽性であった.当科初診時,両下肢にリベドに混じて浸潤性紅斑と皮下結節が数カ所みられた.皮下結節からの生検組織像は,真皮―皮下組織境界部の筋性血管のフィブリノイド壊死,血管壁に沿ってangiocentricな組織球の著明な浸潤,さらにその周囲に多数の好酸球浸潤に囲まれる所見を呈した.Elastica van Gieson染色...

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  • 前縦隔に発生した炎症性筋線維芽細胞性腫瘍(inflammatory myofibroblastic tumor:IMT)の1例

    斉藤 彰俊, 後藤 千嘉, 中山 かおり, 小山 敏雄 肺癌 64 (2), 113-117, 2024-04-20

    ...やや不均一に認められた.MRIの脂肪抑制併用T2強調像では,辺縁が優位に低信号域を伴う,不均一な高信号を呈していた.FDG-PET/CTでは,腫瘤の中心部優位にFDG集積(SUVmax:5.46)が認められた.浸潤性胸腺腫(III期)が疑われ,胸骨正中切開縦隔腫瘍切除+心膜合併切除+右横隔神経合併切除を施行した.病理組織学的には,炎症細胞浸潤や組織球を背景として紡錘形細胞がやや疎に分布していた.免疫染色...

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  • 非典型疹で発症した乳児のランゲルハンス細胞組織球症

    竹内 聡, 石倉 侑, 武本 環美, 米田 玲子, 孝橋 賢一, 古賀 友紀, 中原 剛士 西日本皮膚科 86 (2), 113-114, 2024-04-01

    ...免疫組織化学染色では腫瘍細胞は S100 蛋白陽性,CD1a 陽性,Langerin 陽性,CAM5. 2 陰性であった(<b>図 2 c</b>~<b>f</b>)。 </p><p><b>画像検査所見</b>:単純 X 線では頭蓋骨,上肢長管骨に異常はなく,造影 CT でも脳内病変,リンパ節腫大や肝脾腫はみられなかった。...

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  • 転倒打撲後の血腫から芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍と診断した 1 例

    青木 道, 小林 香映, 田代 康哉, 末木 博彦 西日本皮膚科 86 (2), 156-159, 2024-04-01

    ...病理組織学的所見(HE 染色)は真皮浅層から皮下組織にかけて稠密な好塩基性の異型細胞の浸潤がみられた。表皮直下の真皮浅層における膠原線維間と腫瘍胞巣内に多数の赤血球が漏出していた。免疫組織化学染色にて CD4,CD56,CD123,TCL1 が陽性で芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍と診断した。...

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  • 右拇指先端に生じた線維骨性偽腫瘍

    水田 康生, 瀧川 充希子, 眞部 恵子, 浅越 健治 西日本皮膚科 86 (2), 115-116, 2024-04-01

    ...また,Masson trichrome 染色では病変内に不規則な膠原線維の増生を認めた(<b>図 2 b</b>)。真皮内に破骨細胞と骨芽細胞を辺縁に伴う woven bone(線維性骨)の不規則な増生がみられた(<b>図 2 c</b>,<b>d</b>)。 </p><p><b>治療および経過</b>:術後 2 年 6 カ月時点で明らかな再発を認めない。 </p>...

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  • 腸間膜デスモイド型線維腫症の1例

    小川 奈海, 北浦 幸一, 小宮 雅明, 小原 正巳, 山村 和博, 佐々木 美和, 金輪 智子, 本間 善之, 神作 慎也, 長谷川 貴士, 新井 悠太, 斉藤 寛弥, 平田 信人, 佐藤 隆久 超音波検査技術 49 (2), 138-144, 2024-04-01

    ...めた.輪郭整,内部不均一で一部に血流シグナルを認めた.体位変換で可動性を認め,小腸もしくは腸間膜由来と考えた.腫瘤は小腸筋層と連続している印象があり,小腸由来の消化管間質腫瘍を第一に考え,鑑別に線維腫,線維肉腫など腸間膜由来の腫瘍を考えた.精査の結果,小腸由来の消化管間質腫瘍疑いで手術となった.病理組織検査では核分裂像を認めない線維芽細胞と膠原線維の増殖像を認め,腫瘍は小腸筋層に浸潤していた.免疫染色...

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  • [54]ニュースレター : おかいこさま

    ニュースレター : おかいこさま 54 1-, 2024-03-31

    ...染色体置換系統CT05のDNA-seq解析 / p50系統遺伝子汚染の報告とお詫びならびに今後の対応について / 分譲可能なリソースの紹介...

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  • ドルフィン・アシステッド・セラピーの効果~10、18番染色体異常症10歳男児の症例を通じて~

    石田 輝也, 高橋 咲希, 本田 真美 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 73-73, 2024-03-31

    ...</p> <p>【方法】</p> <p> 期間:2023年7月14日~17日 対象: 10、18番染色体異常症と大動脈弁・僧帽弁狭窄症に対する弁置換術後の10歳男児。運動機能としては装具使用下での介助歩行が可能だが、自立した立位はできず、日常的には介助での車椅子移動。認知コミュニケーション面では、喃語やハンドサインを通じて表出が可能だが不明確。単語の表出不能。...

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  • <i>Porphyromonas gingivalis</i>リポ多糖はToll-like receptor 2および4を介して好中球細胞外トラップを発現する

    酒寄 智央, 伊藤 弘, 沼部 幸博 日本歯周病学会会誌 66 (1), 29-42, 2024-03-31

    ...SEM,蛍光免疫染色により観察し,細胞外DNA量,好中球エラスターゼ(NE)量を測定した。その結果,SEM像において,好中球から糸状の構造物の放出を確認した。蛍光免疫染色像において,糸状の構造物がDNA,ヒストン,NEにより染色されていることが確認され,NETsであることを確認した。細胞外DNA量とNE量も,コントロールと比較して有意な増加が認められた。...

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  • 低出生体重児における発達遅延を予測する Dubowitz神経学的評価カットオフ値と乳児期の粗大運動発達の関係

    宮城島 沙織, 佐藤 優衣, 笹川 古都音, 鎌塚 香央里, 坂井 拓朗, 五十嵐 リサ, 小塚 直樹 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 40-40, 2024-03-31

    ...</p> <p>【方法】</p> <p>対象者は2012年1月1日から2020年12月31日までに当院にて出生し、医師より理学療法評価介入の依頼のあった児とし、脳性麻痺やダウン症など神経疾患および染色体異常の診断がある児、転居などを理由に当院の発達フォロー外来を終了した児は除外した。診療情報は、カルテ記録より全て後方視的に収集した。...

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  • 極・超低出生体重児の入院期間と理学療法評価の関連

    成瀬 健次郎, 和田 崇, 三浦 真澄, 尾﨑 まり 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 44-44, 2024-03-31

    ...染色体異常、神経筋疾患、脳血管疾患は NICUでの入院を長期化させる因子だが、それらの疾患を除外しても極・超低出生体重児は入院が長期化することを臨床で経験する。本研究は、染色体異常、神経筋疾患、脳血管疾患の診断がない極・超低出生体重児に対する理学療法評価が入院期間に関連するか調査した。 </p> <p>【方法】</p> <p> 研究デザインは後方視的観察研究である。...

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  • 未独歩に対して、改良成人歩行器が有効であったプラダ―ウィリー症候群小学2年生の一例

    楠 拓也, 井上 あゆみ, 野村 穂乃香 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 58-58, 2024-03-31

    ...<p>【はじめに、目的】</p> <p> 15番染色体異常が原因とされるプラダ―ウィリー症候群 (以下、 PWS)の特徴は運動及び知的発達の遅れ、筋緊張低下、摂食障 害など多岐にわたる。運動発達の遅れは乳児期に顕著で、歩行開始後は目立たなくなることが一般的であるが、今回我々は歩行開始が遅く、改良成人歩行器を使用し、独歩を獲得したPWSの一例を経験したため報告する。...

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  • 居宅訪問型児童発達支援から通所の療育へ移行することができた13トリソミー児の報告

    松本 慎平, 毛利 雅英 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 71-71, 2024-03-31

    ...特異的顔貌及び先天性心疾患 (心室中隔欠損、大動脈弓分枝異常)、先天性眼異常 (両白内障、緑内障)と合併症を認めたため、染色体検査を行った結果13トリソミーと診断される。墳怒痙攣もあり、啼泣時数10秒間呼吸停止する様子がみられ、屋外へ外出する事へのリスクが高く、通院にも保護者の不安感が伴っていた。...

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  • 遺伝子治療を行った脊髄性筋萎縮症I型の症例の呼吸障害への対応

    味岡 祐美, 藪本 保, 藤井 浩史 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 74-74, 2024-03-31

    ...<p>【はじめに、目的】</p> <p> 脊髄性筋萎縮症(以下SMA) とは,脊髄前角細胞の変性による筋萎縮と進行性筋力低下を特徴とする常染色体劣性遺伝疾患である.近年,新規治療法が承認され,治療が早期であればあるほど運動機能に著しい向上を認めるとされているが,経過について不明な点も多い.本症例は生後2ヶ月で遺伝子治療を行い,その後の発達経過と呼吸障害への対応について報告する....

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  • 在宅における医療的ケア児の位置的頭蓋変形の発症状況と運動発達との関連

    内尾 優, 木庭 小百合, 齊藤 ゆう, 石沢 由香, 平原 真紀 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 87-87, 2024-03-31

    ...</p> <p>【結果】</p> <p> 解析対象となった児は51名 (平均年齢1.5±1.1歳)であり診断名は、脳原性疾患14名、染色体異常8名、遺伝子疾患6名、早産低出生体重児14名、その他9名であった。Argenta分類の結果は分類0:18名/1:15名/2:14名/3:4名/4:0名/5:0名であった。...

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  • 居宅訪問型児童発達支援事業開始後4年間の経過と課題報告 難病や脳腫瘍の子どもの地域移行と理学療法実践

    田中 あゆみ, 荒田 幸子, 野村 公子, 馬場 郁子, 小山 栄子 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 92-92, 2024-03-31

    ...4年間で15人が利用、診断名は、染色体異常、脳腫瘍 (ラブドイド腫瘍)、脊髄性筋萎縮症、ミトコンドリア心筋症と幅広い。 利用された子ども12人が障害認定等されていない1歳未満の低年齢児であり、開始時未定頸・寝返り困難でAlberta Infant Motor Scaleスコアから同年齢児に比較し粗大運動の遅れが示唆された。8人が低出生体重児で7人が経管栄養等の医療ケアが必要だった。...

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  • 口腔内スキャナを用いた口腔衛生評価の予備的検討

    土井 一矢, 宗永 ちひろ, 小畠 玲子, 大上 博史, 川越 麻衣子, 津賀 一弘 日本口腔インプラント学会誌 37 (1), 69-73, 2024-03-31

    ...</p><p>インプラントメインテナンス患者(8名)に対して,プラーク染色を行った後,IOSにより口腔内歯列を記録した.プラーク付着の評価はO'Leary's Plaque Control Record(以下PCR)により行い,口腔内から直視下にてPCRを測定(以下直視-PCR)し,その後, IOSより記録したデジタル画像にてPCRを測定した(以下IOS-PCR).さらに,患者に対してIOSによるデジタル...

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  • 1次および2次骨折予防に向けたベルト電極式骨格筋電気刺激(B-SES)による新規アプローチの提案

    坪内 優太 日本予防理学療法学会 学術大会プログラム・抄録集 2.Suppl.No.1 (0), 116-116, 2024-03-31

    ...骨折後4週時に屠殺し,大腿骨と脛骨を摘出した.大腿骨を用い,軟X線画像による骨癒合評価およびToluidine blue染色による病理組織学的解析を実施した.また,大腿骨と脛骨に対しμ CTによる骨形態計測を実施し,骨微細構造の観察を行った.さらにRT-PCRにて骨膜および骨格筋での骨形成関連遺伝子の発現量を観察した....

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  • 超・極低出生体重児の発達遅延を予測する修正6ヶ月時のアルバータ乳幼児運動発達検査法のカットオフ値

    佐藤 優衣, 宮城島 沙織, 笹川 古都音, 鎌塚 香央里, 坂井 拓朗, 五十嵐 リサ, 小塚 直樹 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 42-42, 2024-03-31

    ...</p> <p>【方法】</p> <p>対象者は2012年1月1日から2020年12月31日に当院にて出生した超・極低出生体重児とし、脳性麻痺やダウン症など神経疾患および染色体異常の診断がある児、転居などを理由に 当院の発達フォロー外来を終了した児は除外した。診療情報は、カルテ記録より全て後方視的に収集した。...

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  • 重症心身障害児・者に対する超音波画像評価による気管横径の特徴と影響する要因について

    渡會 雄基, 横井 裕一郎, 松岡 審爾 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 49-49, 2024-03-31

    ...</p> <p>【結果】</p> <p> 本研究には,重症児・者21名 (平均年齢32.9±16.1歳,男性11名,女性10名),健常者は,33名が参加し,その中の1名が除外基準に該当したため,健常者32名 (平均年齢32.2±16.6歳,男性22名,女性10名)の計53名が対象となった.重症児・者の障害属性は,CP 16名,脳炎後遺症3名,脳外傷後遺症1名,染色体異常1名であった....

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  • 生後6ヶ月で上肢リーチング動作が出現した13トリソミー児の一症例

    阿部 純平, 小野 洋子, 楠本 泰士, 飯沼 香織, 宍戸 啓太, 大内 一夫, 佐藤 真理 小児理学療法学 2 (Supplement_1), 70-70, 2024-03-31

    ...<p>【はじめに、目的】</p> <p> 13トリソミーは、13番目の常染色体異数性疾患であり、出生児の約10,000~20,000に1人と言われている。先天性心疾患など多彩な合併症を呈し、1年生存率は約8~10%である。生命予後不良として、従来は積極的な治療が行われてこなかった。...

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  • ラットの性周期による卵巣ホルモンの変動が肝オートファジーに及ぼす影響

    金澤 匠, 細山田 康恵 千葉県立保健医療大学紀要 15 (1), 1_53-1_53, 2024-03-31

    ...</p><p> オートファジー活性を形態学的に評価するため,蛍光免疫染色を用いて肝臓中のオートファゴソームの可視化を行った.その結果,血中P4濃度が中央値付近の19.45 ng/mLであったラットでオートファゴソームが若干観察され,21.76及び24.84 ng/mLであったラットではオートファゴソームの顕著な増加が観察された....

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  • マウスにおける離乳前産児の骨格標本作製法の検討

    坂, 芳樹, 木内, 謙太郎 千葉科学大学紀要 (17) 14-18, 2024-03-28

    ...完成した標本は柔軟性と染色性の観点からスコア化し評価した。その結果、柔軟性と染色性に高スコアが認められたのは生後3 日標本、生後7 日標本および生後14 日標本では、各々1.5%水酸化カリウム水溶液に 2 日間浸漬した条件、2%水酸化カリウム水溶液に 2 日間浸漬した条件および 3%水酸化カリウム水溶液に 2 日間浸漬した条件であった。...

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  • 手根管開放術を契機に診断された多発性骨髄腫の1例

    飯田 倫太郎, 廣田 高志, 村岡 邦秀, 田中 秀明, 山本 卓明 整形外科と災害外科 73 (1), 68-70, 2024-03-25

    ...【症例】約1年前からの両手のしびれを主訴に当科を受診,両側母指~環指橈側のしびれと知覚障害を認め,手根管入口部でのTinel徴候が両側陰性,Phalen test両側陽性,神経伝導速度検査では正中神経の運動神経終末潜時は右9.4ms,左9.1msと遅延を認め,両側CTSの診断でECTRを行った.術中に採取した横手根靱帯の病理所見はCongo-red染色が陽性でありアミロイド沈着を認めた.術後精査にて...

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  • 「遺伝子」のConceptual Profileモデル構築に向けた理論的検討

    志賀 優, 山本 容子 日本科学教育学会研究会研究報告 38 (4), 37-42, 2024-03-16

    ...Profile Theory(CP理論)に基づき,「遺伝子」の概念に関する異種混交的な概念理解モデル(CPモデル)の仮説的な構築を目指して,生物学哲学や概念変容研究に関する文献調査を中心とした理論的検討を行なった.その結果,「遺伝子」に関する4つの意味のゾーンを特定した.第一に,形質と直接的に1−1対応する記号として「遺伝子」を捉える「形式論的道具主義」,第二に,形質の形成において本質的な役割を果たす染色体上...

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  • 術前診断において精巣上皮腫様形態を示した胸腺リンパ上皮腫様癌の1切除例

    中村 勝也, 松本 昂, 生田 安司, 岩崎 健, 山元 英祟, 内山 明彦 日本呼吸器外科学会雑誌 38 (2), 106-113, 2024-03-15

    ...<p>症例は17歳の男性.気管支炎で胸部レントゲンを撮影された際に右肺門部の縦隔陰影拡大を指摘された.翌年の検診でも同様の指摘をされ,当院へ紹介された.胸部CTでは前縦隔に10 cm大の辺縁不整な腫瘍を認め,両側腕頭静脈,上大静脈,右房を圧排し腫瘍の浸潤が疑われた.組織診断のため,腫瘍針生検を行った.組織は小型成熟リンパ球とやや大型の腫瘍細胞からなりc-kit強陽性,PLAPが弱染色像を示した点から...

    DOI Web Site 参考文献12件

  • 子宮頸部腺癌術後18年目に診断された多発肺転移の1例

    梁 泰基, 北川 崇, 森 俊輔, 重光 希公生 日本呼吸器外科学会雑誌 38 (2), 93-98, 2024-03-15

    ...で肺腺癌の診断となった.一方で,免疫染色ではTTF-1陰性,ER陰性,PgR陰性,p16一部陽性であった.故に,前医病理組織標本と比較し,子宮頸部腺癌肺転移と診断した.現在,当院産婦人科で化学療法を施行している.子宮頸癌が術後10年以上経過した遠隔期に単臓器多発肺転移をきたした報告は極めて稀である....

    DOI Web Site 参考文献18件

  • 低分化型肺原発滑膜肉腫の1例

    三股 頌平, 稲田 一雄, 佐藤 寿彦 日本呼吸器外科学会雑誌 38 (2), 145-151, 2024-03-15

    ...からは未分化癌や高異型度の肉腫を鑑別に挙げ,免疫染色では上皮組織マーカー陰性のため癌は否定的であった.SYT-SSXI融合遺伝子を検出し低分化型滑膜肉腫の診断に至った.術後に肺炎,肺塞栓症を合併したが軽快し,術後14日目に退院された.頭部MRI,PET-CTによる原発巣の検索を行ったが腫瘍性病変を認めず,肺原発と考えられた.術後2年6ヵ月時点で再発無く経過している....

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  • 小学生を対象とした造形表現ワークショップの実践 : 取手市の学童保育における染色活動

    表, 良樹, 表, 麻弥, 表, 真美 京都女子大学発達教育学部紀要 020 1-11, 2024-03-08

    ...本研究の目的は,地域型アートプロジェクトの一環として,学童保育における,小学生を対象に行った染色のワークショップの実践結果について報告することである。ワークショップは,2022年8月から2023年2月に,取手市内の小学校2校における学童保育で,低学年グループ,3年生以上グループを対象に各4回,計16回実践された。各活動の参加人数は9名から25名,長期休暇以外の活動時間は約2時間であった。...

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  • モノメチンシアニン蛍光色素による生細胞核小体RNAイメージング

    西澤 精一, 芳野 幸奈, 何 夢夢, 樋口 啓, 富樫 奈央, 鈴木 理志, 五十嵐 友梧, 佐藤 雄介 分析化学 73 (3), 79-86, 2024-03-05

    ...細胞を染色できる蛍光性小分子色素の有用性は明らかであり,これらに準じたRNA染色色素を開発することができれば,核小体RNA関連研究において極めて有用な解析プローブになると期待できる.本稿では,著者らが開発を進めた生細胞核小体RNAイメージング蛍光色素について報告する....

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  • 捺染によるものづくりを通して染色技術の楽しさを伝える取組

    守田, 弘道, 松田, 美穂子, 岳野, 公人, Mamorita, Hiromichi, Matsuda, Mihoko, Takeno, Kimihito 福井大学教育実践研究 (48) 59-64, 2024-03-04

    ...本取組は,捺染によるものづくりを通して染色技術の楽しさを伝えることを目的とした。園児や児童, 生徒などを対象とした一般財団法人 福井県産業会館が主催する「おもしろフェスタinサンドーム福井 2023」のイベント参加者116名に,「布に染色してオリジナルグッズを作ろう」取組①(シルクスクリーンプリント体験),または取組②(簡単な染色体験)を提供し,取組後の調査を分析,評価した。...

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  • 診断に難渋したAFP産生早期胃癌肝転移を異時性に治癒切除した1例

    河瀬 信, 金城 洋介, 原田 和, 河端 悠介, 神頭 聡, 中村 友哉, 山浦 忠能, 小河 靖昌, 竹井 雄介, 黒田 暢一 日本消化器外科学会雑誌 57 (3), 125-135, 2024-03-01

    ...を来し,上部消化管内視鏡検査にて胃角部小彎に1型腫瘍を認め,生検にて腺癌の所見を得た.胃癌もしくは胆管細胞癌胃転移を疑い腹腔鏡下幽門側胃切除を施行した.病理所見は肝切除標本に類似した腺癌であり,高度静脈浸潤を認めた.抗AFP抗体による免疫染色検査を行い,肝臓,胃いずれも陽性であったため,AFP産生胃癌,肝転移と最終診断した.原発巣に先行して転移巣が増大し切除に至った初めての報告である....

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  • 腹腔鏡下膵体尾部切除後に局所再発し,主膵管内進展,Vater乳頭からの腫瘍脱出を認めた膵神経内分泌腫瘍G3の一例

    加藤 宏之, 浅野 之夫, 伊東 昌広, 荒川 敏, 志村 正博, 小池 大助, 越智 隆之, 河合 永季, 安岡 宏展, 東口 貴彦, 国村 祥樹, 谷 大輝, 堀口 和真, 永田 英俊, 近藤 ゆか, 佐藤 美信, 加藤 悠太郎, 花井 恒一, 堀口 明彦, 浦野 誠 膵臓 39 (1), 72-78, 2024-02-29

    ...腹腔鏡下膵体尾部切除術が施行された.病理検査の結果,PanNET G3(Ki-67指数>20%)と診断された.術後7ヶ月で胆管拡張と肝機能異常(AST:171U/<i>l</i>,ALT:86U/<i>l</i>)を認めた.腹部造影CTで主膵管内から十二指腸乳頭に充満する腫瘍を認め,上部消化管内視鏡検査では,Vater乳頭から赤色で白苔を有する乳頭状腫瘍の露出を認めたため,残膵全摘出術を施行した.免疫染色...

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  • かつおだしの培地中への添加がマウス胎児線維芽由来3T3-L1細胞に及ぼす影響

    住澤, 知之 鹿児島女子短期大学紀要 (61) 1-4, 2024-02-28

    ...かつおだしによるアディポネクチンの産生亢進機構を明らかにするため,細胞培養系での検討を行った.培養上清中のアディポネクチン濃度はELISA 法により測定し,脂肪細胞への分化はOil Red O 染色による脂肪滴の形成で確認した.マウス胎児線維芽細胞株3T3-L1細胞を分化誘導すると,培養上清への顕著なアディポネクチンの分泌亢進及び脂肪滴形成が確認された.脂肪細胞に分化した3T3-L1細胞の培地中にかつおだしを...

    機関リポジトリ

  • 血小板輸血6カ月後にHBs抗原およびHBVDNA陽性化を認めた急性骨髄性白血病の1例

    川島 雅晴, 郡司 匡弘, 大場 理恵, 勝部 敦史, 塚本 公瑠美, 平野 慧, 塩田 祐子, 薄井 紀子, 石井 謙一郎, 土橋 史明, 矢野 真吾 日本輸血細胞治療学会誌 70 (1), 27-32, 2024-02-26

    ...<p>患者は65歳男性で,白血球増多・貧血・血小板減少を契機に当院入院,フィラデルフィア染色体陽性急性骨髄性白血病の診断となった.輸血前のHBs抗原・HBs抗体・HBc抗体は陰性だった.入院後第3病日に血小板製剤が輸血された.同製剤は輸血前のスクリーニングの4価核酸増幅検査(NAT)が陰性であったため供給された.当該製剤の献血者が2週後の再献血時にNAT陽性となり追加でB型肝炎ウイルス(HBV)DNA...

    DOI Web Site 参考文献5件

  • 染色体工学技術

    山﨑 匡太郎, 大関 淳一郎, 香月 康宏 生化学 96 (1), 45-59, 2024-02-25

    ...生命の設計図であるゲノムは,染色体単位で複製し,分配・維持される.この染色体を維持する機構は,少なくとも脊椎動物細胞間で互換性があり,個々の染色体を微小核細胞融合法と呼ばれる精製・導入技術を用いて別種の細胞に付与できる.また,染色体維持に関わるテロメア・セントロメアの配列と,メガベーススケールの超長鎖ゲノム配列を,「移す・切る・つなぐ」染色体工学技術とを組み合わせることで,ヒトやマウス由来の人工染色体...

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  • 群馬大学理工学部の染料コレクション~認定化学遺産第062号

    海野 雅史, 刘 雨佳 色材協会誌 97 (2), 46-50, 2024-02-20

    <p>本年度日本化学会が認定している化学遺産の第062号として,群馬大学理工学部に保管された染料コレクションが選ばれた。全部で4,390点を数えるこれらの多くはドイツやスイスから輸入された天然繊維用のもので,世界でも類を見ない膨大なコレクションとなっている。本稿では,これらの染料が集められた経緯と,コレクションの内容について詳説する。</p>

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  • 高齢者G-CSF産生肺癌に対する手術切除によりPSが改善した1例:症例報告

    原 大輔, 山田 響子, 近藤 竜一 肺癌 64 (1), 34-38, 2024-02-20

    ...発熱,易疲労感,息切れでPS 2相当であった.右肺下葉に7.9×5.0 cmの充実性腫瘤を認め,血液検査上,WBC 17810/μl,血清G-CSF 211 pg/mlと高値でG-CSF産生肺癌を疑い手術を施行した.胸腔内に播種や癌性胸水を認めず根治的切除が可能と判断した.第5肋間開胸アプローチの上,腫瘍が中間気管支幹に進展しており中葉の温存は不可能と判断し,中下葉切除とした.切除検体のG-CSF染色...

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  • 顧客側から見たITMA2023のインクジェットプリント ―ミラノ繊維関連機械国際見本市視察より―

    岡本 慶子 日本画像学会誌 63 (1), 72-80, 2024-02-10

    ...<p>ITMA (Textile & Garment Technology Exhibition) は繊維関連機械国際見本市で,染色技術研究者の成果発表の場であり,最先端技術の展示場である.そして,想定される顧客はその技術を搭載した繊維関連機械を導入する工場である.そのITMA2023のプリント・インク展示場を,繊維・アパレル業界の「テキスタイルを作る顧客,使う顧客,消費する顧客」という立場から視察...

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  • まれな内視鏡像を呈し鑑別に苦慮した乳癌胃転移の1例

    貫井 嵩之, 蓑輪 彬久, 水島 隆史, 浦壁 憲司, 岡山 幸平, 鈴木 健人, 鈴木 雄太, 羽根田 賢一, 高橋 智, 奥村 文浩 日本消化器病学会雑誌 121 (2), 117-126, 2024-02-10

    ...<p>症例は50歳代,女性.左原発性乳癌,癌性胸膜炎,DICに対し化学療法開始後に全身精査で胃癌と肝癌も認めた.HE染色では原発と転移の鑑別は難しく,ER発現の有無により原発性乳癌(ER陽性)と原発性胃癌,転移性肝癌(ER陰性)の同時性重複癌と診断し治療を行った.治療により10カ月の生存が得られたが,原発性胃癌として臨床的な疑問もあり死後に病理解剖を行い,免疫染色追加を行い乳癌胃転移の診断に至った....

    DOI PubMed 医中誌

  • 原発不明がんに対するリキッドバイオプシーによるメチル化解析

    三澤 清, 山田 智史, 竹内 一隆, 森田 浩太朗, 瀧澤 義徳 日本気管食道科学会会報 75 (1), 1-7, 2024-02-10

    ...ctDNAをバイサルファイト処理しテンプレートとして使用したメチル化-ctDNA解析で,頸部リンパ節腫大病変のp16免疫染色が陽性であった症例に,3遺伝子(<i>CALML5</i>,<i>DNAJC5J</i>,<i>LY6D</i>)すべてにメチル化を認めた。...

    DOI Web Site 参考文献8件

  • 細胞内DNAセンサーシステムの破綻をきたす自己炎症性疾患モデルマウス

    加藤 喬, 佐々木 泉, 改正 恒康 日本免疫不全・自己炎症学会雑誌 3 (1), 2-7, 2024-02-02

    ...<p> COPA症候群は,間質性肺炎や関節炎などを呈する常染色体顕性(優性)遺伝性の自己炎症性疾患である.細胞内におけるタンパク質の輸送に関与する遺伝子である<i>COPA</i>遺伝子のバリアントが疾患の原因であることが2015年に報告されたが,詳しい病態は明らかになっておらず,治療法も確立していない.近年,COPA症候群の遺伝子バリアントを導入した細胞株やモデルマウスを用いた解析により,COPA...

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  • 臍帯動脈瘤を認めた子宮内胎児死亡の1例

    赤田  将, 谷口 茉利子, 田中 稔恵, 繁田 直哉, 清原 裕美子, 大八木 知史, 筒井 建紀 産婦人科の進歩 76 (1), 54-59, 2024-02-01

    ...らかな外表奇形はなかった.臍帯・胎盤の病 理学的検索を実施したところ,2本の臍帯動脈の一方に動脈瘤を認め,内部に血栓を伴っていた.臍帯 動脈瘤に近接する臍帯静脈内部およびその血流の下流にも血栓を伴っていた.以上の所見から,臍帯 動脈瘤によって隣接する臍帯静脈の血流異常が引き起こされ,子宮内胎児死亡となった可能性が示唆 された.臍帯動脈瘤は18トリソミーや単一臍帯動脈との関連も示唆されているが,本症例は染色体検...

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  • 鼻部に集簇性に生じた肉芽腫性酒皶

    竹内 聡, 石倉 侑, 米田 玲子, 中園 亜矢子, 中原 剛士 西日本皮膚科 86 (1), 5-6, 2024-02-01

    ...いずれの丘疹にも標本中に毛包虫はみられず,Grocott 染色,Ziehl-Neelsen 染色では真菌,抗酸菌様構造はみられなかった(図示なし)。...

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 肺転移を生じた原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫の 1 例

    杉本 紘子, 高須 啓之, 山本 薫, 下村 裕 西日本皮膚科 86 (1), 51-54, 2024-02-01

    ...病理所見では,表皮直下から真皮全層にかけて中型から大型の核を有するリンパ球がびまん性に浸潤し,免疫組織化学染色では腫瘍の大部分で CD3,CD4,CD30 が陽性,ALK は陰性であった。遺伝子再構成では T 細胞受容体 C<i>β</i>1 鎖および <i>ɤ </i>鎖 J<i>ɤ </i>鎖でモノクローナルな遺伝子の再構成を認めた。...

    DOI Web Site 参考文献8件

  • 皮膚 Rosai-Dorfman 病の 1 例

    田中 由華, 須田 孝博, 上田 茜, 浅野 伸幸, 赤松 洋子, 中村 好貴, 下村 裕 西日本皮膚科 86 (1), 43-46, 2024-02-01

    ...免疫組織化学染色では S-100 蛋白陽性,CD1a 陰性であり,皮膚 RosaiDorfman 病と診断した。右肩の病変については,筋膜を含めて切除されたものの,断端陽性だったために追加切除後に全層植皮術を施行された。皮膚 Rosai-Dorfman 病は比較的予後良好な疾患とされているが,再発のリスクを常に念頭に置きながら注意深い経過観察を要する。</p>...

    DOI Web Site 参考文献14件

  • 次世代のデザイン染色体導入技術 難病治療や創薬への貢献を目指して

    国立研究開発法人科学技術振興機構 JSTnews 2023 (2024.2), 3-8, 2024-02-01

    ...中でも注目されているのが、ヒトやマウスの「人工染色体」だ。 遺伝子の乗り物(ベクター)として使うと、 さまざまな哺乳類細胞や個体に大きな遺伝子を導入できるメリットがある。鳥取大学染色体工学研究センター・副センター長を務める同大学医学部生命科学科の香月康宏教授は、ユニークな染色体操作技術を用いて、難病治療や創薬への貢献を目指している。</p>...

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  • 難治性凍瘡と考えられていた再発性多発軟骨炎

    竹内 聡, 石倉 侑, 米田 玲子, 友延 恵理, 中原 剛士 西日本皮膚科 86 (1), 1-2, 2024-02-01

    ...真皮から皮下組織にかけて単核球細胞の浸潤と脂肪織の変性,線維化がみられ,軟骨周辺部は好塩基染色性が失われ好酸性に変化していた(<b>図 2 a</b>,<b>b</b>)。浸潤細胞は CD3,CD4,CD8 陽性の T リンパ球,CD20 陽性の B リンパ球が主体であった(<b>図 2 c</b>~<b>f</b>)。...

    DOI Web Site 参考文献1件

  • 医原性早発卵巣不全の不妊女性3例に対するエストロゲン療法の治療経験

    栗谷 佳宏, 久保田 哲, 澤田 真明, 高尾 徹也, 森重 健一郎, 竹村 昌彦 産婦人科の進歩 76 (1), 32-37, 2024-02-01

    ...早発卵巣不全(premature ovarian insufficiency;POI)は40歳未満の女性において4カ月以上 の無月経および血中FSH(follicle stimulating hormone)値が25 IU/Lを超える病態である.頻度は約 1.1%で原因は多岐にわたり,医原性,感染,酵素欠損,染色体異常,遺伝子変異,自己免疫疾患など がある.低エストラジオール血症と高ゴナドトロピン血症...

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  • エトレチナートで症状の改善がみられた<i> AQP5</i> 遺伝子変異によるボスニア型掌蹠角化症の 1 例

    筒井 ゆき, 古賀 文二, 今福 信一 西日本皮膚科 86 (1), 30-34, 2024-02-01

    ...PPKB は,<i>AQP5 </i>遺伝子変異による常染色体顕性(優性)遺伝を示す稀なびまん性掌蹠角化症の一型で,確定診断には家族歴の聴取,臨床像,病理組織像の検討に加え,遺伝学的検査が必要である。本邦で頻度の高い長島型掌蹠角化症とは遺伝形式が異なるため検査を行う意義は大きいと考える。確立された治療法はないが,自験例では少量エトレチナート内服で角化性局面の改善がみられた。</p>...

    DOI Web Site 参考文献11件

  • Endobronchial ultrasound-guided transbronchial forceps biopsy(EBUS-TBFB)が診断に有用であった肺腺癌の1例

    神原 健太, 髙田 巨樹, 林 加奈, 㔟藤 善大, 平井 孝弘, 徳井 宏太郎, 高 千紘, 岡澤 成祐, 今西 信悟, 猪又 峰彦 気管支学 46 (1), 48-53, 2024-01-25

    ...目的に,気管支鏡検査を実施した.当初右中間気管支幹を閉塞する腫瘍の鏡視下生検を予定したが,壁外性の圧迫による狭窄所見であったため,EBUS-TBNAを実施した.穿刺針の種類や術者の変更,陰圧の調整も行うが検体採取に至らなかった.オリンパス社FB433D<sup>Ⓡ</sup>をBF-UC290F<sup>Ⓡ</sup>に挿入し,穿刺孔よりEBUS-TBFBを試みた.超音波下に繰り返し生検した.HE染色...

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  • ストーマ装具の皮膚保護剤混入が尿沈渣判定に及ぼす影響

    富永 美香, 伊藤 富佐子, 古谷 裕美, 岡山 直子, 西岡 光昭 医学検査 73 (1), 18-24, 2024-01-25

    ...皮膚保護剤由来のカプセル状成分と糞便との形態学的鑑別は困難であるが,皮膚保護剤由来のカプセル状成分は無染色で色調を有さない点,カプセル状成分以外の多彩な糞便成分を認めない点,さらにCPGHbs系皮膚保護剤を使用しているという患者情報が鑑別に有用であった。尿沈渣検査を行う際にはストーマ装具の装着も念頭に入れ,皮膚保護剤の混入も考慮する必要がある。</p>...

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  • 血液培養から<i>Anaerobiospirillum succiniciproducens</i>が分離された1症例

    竹村 さおり, 永田 肇, 蟹谷 智勝, 金森 李佳, 大楠 清文 医学検査 73 (1), 123-129, 2024-01-25

    ...<i>A. succiniciproducens</i>の血流感染症は,質量分析装置がない検査室では同定に苦慮するが,グラム染色所見,コロニーの所見,生化学性状やイヌの飼育の有無から推定は可能であり,同定に至るまでの方法を蓄積していくことが重要と考える。</p>...

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  • <i>Vibrio mimicus</i>菌血症の一症例

    田口 舜, 山口 健太, 矢野 智彦, 香月 万葉, 佐野 由佳理, 平野 敬之, 安波 道郎, 福岡 麻美 医学検査 73 (1), 168-173, 2024-01-25

    ...<i>Vibrio</i>属菌はグラム染色で湾曲したグラム陰性桿菌様形態として観察される。血液や便などの臨床検体から本形態が観察された場合は,早期感染症診断や抗菌薬適正使用支援の観点からも臨床へ<i>Vibrio</i>属菌を疑う旨を報告することが望ましい。</p>...

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  • <i>Helicobacter pylori</i>未感染の胃底腺粘膜に発生した小腸型分化型胃癌の1例

    金田 義弘, 入口 陽介, 小田 丈二, 依光 展和, 安藤 早弥, 岸 大輔, 中河原 亜希子, 神谷 綾子, 山村 彰彦 日本消化器内視鏡学会雑誌 66 (1), 50-55, 2024

    ...<p>症例は64歳男性.胃角部前壁に不整形陥凹を伴う隆起性病変を認めた.背景粘膜は萎縮のない胃底腺粘膜で,腸上皮化生は認めなかった.病変部には不整な微小血管構築像と表面微細構造を認め,分化型の早期胃癌と診断し,内視鏡的粘膜下層剝離術を行った.病理診断は高分化管状腺癌(粘膜内癌)であり,免疫組織化学染色ではMUC5ACとMUC6は陰性,MUC2とCDX2,CD10が陽性で小腸型形質を呈していた.鏡検法...

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  • 遺伝資源系統や染色体断片置換系統群の解析を基にしたγ-オリザノール含有量を高める遺伝子の同定の取組み

    荒木 悦子, 江花 薫子, 田中 淳一 Oleoscience 24 (4), 147-152, 2024

    <p>米糠に含まれるγ-オリザノールは小麦・大麦には存在しない米特有の物質であり,高脂血症改善や肥満予防等や,抗酸化,紫外線吸収作用の効果が知られている。これらの効果から,米糠から抽出したγ-オリザノールが医薬品,化粧品等に利用されている。また近年,食や健康に対する消費者の多様化,細分化にともない,玄米食や玄米粉加工食品が食の選択肢のひとつになっており,γ-オリザノール含有量が高い品種は玄米食や…

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  • 免疫染色によって術前診断しえた卵巣癌同時性大腸転移の1例

    小林 陽介, 廣 純一郎, 田島 陽介, 服部 豊, 稲熊 岳, 升森 宏次, 花井 恒一, 山田 勢至, 須田 康一 日本消化器内視鏡学会雑誌 66 (4), 411-416, 2024

    ...<p>47歳女性,血便精査の大腸内視鏡検査でS状結腸に粘膜下腫瘤(submucosal tumor:SMT)様隆起に連なる潰瘍病変を認め,HE染色で低分化腺癌と診断された.画像上,S状結腸以外にも骨盤内に多数腫瘤を認め,腫瘍マーカーはCA125が高値であった.免疫染色でCK7(+),CK20(-),Pax-8(+)と判明し,婦人科癌の転移と診断した.審査腹腔鏡を行い,卵巣に異常を伴わない腹膜播種の所見...

    DOI

  • ヒト篩骨洞と下鼻甲介粘膜由来細胞における間葉系幹細胞マーカー発現と多分化能の観察

    大和 賢輔, 岡本 由香子, 竹野 幸夫, 川住 知弘, 竹本 浩太, 石川 智慧, 石野 岳志, 弓削 類, 黒瀬 智之, 寺西 正貴 日本鼻科学会会誌 63 (1), 94-102, 2024

    ...また,骨芽分化誘導した細胞ではAlizarin red染色陽性のカルシウム沈着,脂肪分化誘導した細胞ではオイルレッド染色陽性の脂肪滴沈着が観察され,神経誘導した細胞では神経細胞のマーカーであるTuj1,NF-M,NeuNの陽性所見が観察された。これらの結果は,国際細胞治療学会によるMSCsの定義条件に合致していた。また篩骨洞と下鼻甲介由来の細胞間で抗原陽性率と分化能に関して相違は観察されなかった。...

    DOI

  • 性別不一致移植におけるGVHD/GVLのエビデンス

    仲宗根 秀樹 臨床血液 65 (4), 265-271, 2024

    ...F→M移植の合併症は,男性患者のY染色体上のマイナー抗原(HY抗原)に対する同種免疫応答も一因と考えられる。実際,F→M移植後の一部ではHY抗原に対する抗体(HY抗体)が検出され,その後の慢性GVHDおよび非再発死亡率の増加と有意に関連していることも示されている。...

    DOI

  • 小腸GISTに伴う鉄欠乏性貧血により脳静脈血栓症を発症した神経線維腫症1型の1例

    木下 直人, 入江 南帆, 岸 彩夏, 佐々木 健太, 阿部 貴文, 猪川 文朗, 荒木 睦子, 越智 一秀 脳卒中 46 (1), 30-34, 2024

    ...小球性貧血を呈し,小腸ダブルバルーン内視鏡検査により消化管間質腫瘍(gastrointestinal stromal tumor: GIST)からの消化管出血が原因であると診断した.さらに全身の皮膚には軟性の小腫瘤が多発しており,皮膚科にて神経線維腫症1型(neurofibromatosis type1: NF-1)と診断された.NF-1は皮膚障害や腫瘍性疾患,脳血管障害などの多臓器症状を呈する常染色体顕性遺伝性疾患...

    DOI Web Site 参考文献17件

  • TransitID−細胞内/細胞間におけるタンパク質輸送の動的網羅解析法の確立

    安西 聖敬 ファルマシア 60 (3), 238-238, 2024

    ...近年,細胞内特定区画(細胞小器官など)間における分子往来の重要性を示唆する報告が多数され,分子移動の追跡に対して強い興味が持たれている.その解析には,BioID法などの分子標識法や,免疫蛍光染色法が用いられているが,いずれの手法でも時間情報を欠いたスナップショット的な情報しか得られない.本稿では,2種の近位依存性標識酵素(TurboID,APEX2)を併用することでその課題を克服し,細胞内あるいは細胞間...

    DOI

  • 機能紙を対象とした画像解析と2D/3D元素分析

    池崎 満里子, 中江 俊喜 紙パ技協誌 78 (2), 151-155, 2024

    ...今回そのような技術について製紙業界で適用評価を行う参考として,最新の画像解析ソフトウェアを用いた製紙表面の異物含有率評価,繊維片の幅の分散評価に加え,レーザー誘起ブレークダウン分光分析(LIBS)法を用いて染色紙を例とした塗料や添加剤の異同識別や品質評価を目的とした水素―炭素比解析と,塗料や添加剤の分散評価を目的とし主に有機元素を対象とした2D/3Dの多元素分散解析を行い,アプリケーション利用の可能性...

    DOI Web Site

  • 異染性粘液様物質を認めた類上皮血管内皮腫の 1 例

    野口 裕史, 徳満 貴子, 森田 勝代, 峰松 映子, 白濱 幸生, 黒木 栄輝, 前川 和也, 佐藤 勇一郎 日本臨床細胞学会雑誌 63 (1), 19-24, 2024

    ...</p><p><b>結論</b>:本例の細胞像は,腺癌細胞と類似点が多く鑑別が困難であったが,May-Giemsa 染色で異染性を示す間質性粘液は EHE を推定するうえで重要な所見になると思われた.</p>...

    DOI Web Site 参考文献8件

  • ほんとうに,経腟分娩・母乳保育がよいのか

    永田 智 日本周産期・新生児医学会雑誌 59 (4), 450-454, 2024

    ...影響を強く受ける可能性がある.一方,生直後から,食事中の抗原シグナルを制御する粘膜免疫装置(GALTs)が急速に発達を遂げるが,胸腺の成熟には時間がかかるため,過剰なシグナルを乳児側に与えないために,Bifidobacteriumが調節性Tリンパ球を自ら産生誘導し,その産生物である酢酸がT細胞の過剰反応を抑えていることも徐々にわかってきた.離乳期の栄養は,GALTs,胸腺ともにある程度成熟し,乳児の染色体...

    DOI

  • NIPTで偽陽性・判定保留を示し,経時的解析を行ったvanishing twinの1例

    甲斐 一華, 児玉 美穂, 三春 範夫, 正路 貴代, 中前 里香子, 池田 真妃, 伊達 健二郎 日本周産期・新生児医学会雑誌 60 (1), 99-104, 2024

    ...<p> 【症例提示】妊娠初期の双胎一児死亡いわゆるvanishing twin(VT)はNIPTの結果に影響することが知られている.今回我々はNIPTが擬陽性・判定保留を示したVT症例で経時的な解析を行い,VTがNIPTに及ぼす影響を検討した.妊娠9週にVTと診断された症例で,6回NIPTを実施し,ZスコアとFetal Fraction(FF)を測定した.妊娠15週では18染色体のZスコアが上昇して...

    DOI

  • 3回の同種造血幹細胞移植後の末期腎不全に対し生体腎移植を施行したPhiladelphia染色体陽性急性リンパ芽球性白血病

    西島 暁彦, 新谷 直樹, 太田 哲人, 須田 潔子, 尾本 和也, 石田 信也, 吉岡 康介, 黒澤 修兵, 日野 裕太郎, 妹尾 寧, 五十嵐 愛子, 押川 学, 濵村 貴史, 遠矢 嵩, 清水 啓明, 名島 悠峰, 小林 武, 原口 京子, 奥山 美樹, 大橋 一輝, 土岐 典子 臨床血液 65 (1), 7-12, 2024

    ...Ph染色体陽性急性リンパ性白血病の再発に対し,同種骨髄移植(BMT)を実施された。初回移植から3ヶ月後に再発し,2回目のBMTを施行された。2回目のBMTの4ヶ月後に再発し,20歳3ヶ月時に父からのHLA半合致(ハプロ)移植を実施された。ハプロ移植後day29には分子学的寛解を確認し,以後再発は認めていない。移植後3年2ヶ月に血栓性微小血管障害症に伴う末期腎不全で透析導入となった。...

    DOI PubMed

  • EUS-FNAが診断に有用であったisolated proximal-type IgG4関連硬化性胆管炎の1例

    播磨 博文, 森 健治, 作田 美穂, 川野 道隆, 花園 忠相, 高見 太郎 日本消化器内視鏡学会雑誌 66 (2), 163-170, 2024

    ...<p>症例は66歳,男性.閉塞性黄疸を指摘され当科を紹介受診した.血液検査では血清IgG4値の上昇を認めた(262mg/dl).造影CTでは肝門部胆管に腫瘤像を認めた.膵腫大は認めなかった.ERCP下の経乳頭的胆管生検では腫瘍細胞を認めなかったが,IgG4免疫染色も陰性であり,確定診断に至らなかった.確定診断目的で肝門部胆管の腫瘤に対しEUS-FNAを施行した.EUS-FNAの病理組織検査ではIgG4...

    DOI

  • Philadelphia染色体陰性急性リンパ芽球性白血病の晩期再発に対するinotuzumab ozogamicinおよびCAR-Tのsequential療法

    水谷 陽, 草壁 信輔, 福島 健太郎, 村上 拓, 濱田 雅隆, 長谷川 千紘, 水田 惠美子, 山口 優太, 中井 りつこ, 倉重 隆明, 日野 彬央, 上田 智朗, 藤田 二郎, 宮村 能子, 保仙 直毅 臨床血液 65 (2), 78-83, 2024

    <p>症例は25歳女性,約10年前にB細胞性急性リンパ芽球性白血病治療後経過観察中であったが,末梢血芽球出現のため紹介となった。骨髄検査と合わせ,再発と診断された。白血病は化学療法抵抗性であり,キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法(tisagenlecleucel, Tisa-cel)を行う方針としてリンパ球採取を実施した。その後ブリッジング療法として2サイクルのinotuzumab …

    DOI PubMed

  • 両側性及び片側性のケルビズムの兄弟例:手術介入前後の画像所見

    堂畑 慶之, 安藤 久美子, 大西 龍太郎, 文元 方哉, 石藏 礼一, 山本 信祐, 原 重雄 日本小児放射線学会雑誌 40 (1), 49-55, 2024

    ...<p>ケルビズムは,小児期に顎骨膨隆をきたす,稀な常染色体顕性遺伝疾患である.活動期には進行性に発育するが,思春期以降にしばしば退縮傾向となる.治療方針は経過観察から手術まで多岐にわたる.今回,手術介入した兄弟発症のケルビズムの治療経過をCT画像で追跡することができたため,画像所見を中心に報告する.1例は典型的な両側例,もう1例は極めて稀な片側例であった.両症例とも手術により縮小傾向となった....

    DOI

  • 関節リウマチに対する治療経過中に発症した肝類洞閉塞症候群の1例

    矢野 花佳, 堀 明日香, 三橋 威志, 樫原 孝典, 田中 宏典, 友成 哲, 河野 豊, 岡本 耕一, 佐藤 康史, 宮本 弘志, 常山 幸一, 坂東 良美, 高山 哲治 四国医学雑誌 79 (5.6), 263-268, 2024

    ...Azan染色では内腔狭窄を伴う中心静脈を認め,肝類洞閉塞症候群と診断した。メトトレキサートおよびイグラチモドを中止し経過をみたところ,肝機能は徐々に改善を認めた。肝類洞閉塞症候群は造血幹細胞移植後やオキサリプラチンなどの抗悪性腫瘍薬の投与,放射線治療により発症するとされている。関節リウマチの治療経過中に発症したという例は無く,まれな病態であると考え報告する。</p>...

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  • 明治期の編造花の歴史と周辺文化

    北川 ケイ 日本家政学会誌 75 (4), 158-169, 2024

    ...明治21年毛糸染色が発明されて更に自由に創意工夫が出来る編造花は, 毛糸が売り切れになるほど流行していった. 特に花鳥のデザインに関しては意匠登録する者もいたほどであった. そして, 涎掛け, 守袋, 帽子等の和装小物に花のモチーフや飾りなどに編んで製作していくことで, 布造花より一般内職の職業としても確立されていたのだった....

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  • 高い細胞内滞留性を有する光機能性プローブ群の開発

    河谷 稔, 神谷 真子, 浦野 泰照 日本薬理学雑誌 159 (1), 18-24, 2024-01-01

    ...<p>酵素活性を高感度に検出可能な有機小分子蛍光プローブは,マーカー遺伝子発現の可視化や標的酵素が高発現するがん部位の特異的イメージングが可能な一方で,酵素反応後に生成する蛍光性分子が反応部位から拡散・消失してしまうため,長時間の追跡や洗浄・固定操作を伴う免疫染色を併用した観察が難しい場合があった.著者らの研究グループはキノンメチド化学に着目し,酵素によって基質部位が加水分解されると,キノンメチド或...

    DOI Web Site Web Site 参考文献11件

  • 胃粘膜下病変に対する超音波内視鏡下穿刺吸引生検の基本とコツ

    橋本 陽, 引地 拓人, 中村 純 日本消化器内視鏡学会雑誌 66 (2), 181-190, 2024

    ...<p>胃粘膜下病変(subepithelial lesion:SEL)から病理検体を得る手段としてEUS-FNAが普及している.胃SELのEUS-FNAは,gastrointestinal stromal tumor(GIST)などの間葉系腫瘍が主たる穿刺対象であるため,免疫染色を行うための充分量の検体が必要である.しかし,胃SELのEUS-FNAは,穿刺時に胃壁と共に病変が逃げてしまうことや病変自体...

    DOI

  • 化学療法完全奏効後に左鎖骨上窩リンパ節転移を認めた膀胱尿路上皮癌の1例

    上斗米 愛実, 岡 愛子, 金井 健吾, 渡部 佳弘, 北村 寛志, 岡野 光博, 野口 佳弘, 松岡 亮介, 河合 弘二, 今西 順久 頭頸部外科 33 (3), 379-385, 2024

    ...選択的頸部郭清術を行い,CK7,CK20およびGATA3の免疫組織化学染色により膀胱癌からの転移と確定診断された。本例では救済頸部郭清術を行い得たが,類似例の報告実績がないためその長期生存に与える意義は不明であり,継続した経過観察が不可欠と考えられる。...

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  • <i>KIT</i>遺伝子変異(Asp419del)が検出された斑状丘疹状肥満細胞症の1例

    深浦 彰子, 沼田 貴史, 千代反田 雅子, 前田 龍郎, 江草 智津, 伊藤 友章, 原田 和俊, 大久保 ゆかり アレルギー 73 (2), 189-195, 2024

    ...<p>2歳男児.生後6カ月頃より顔面を除く全身に2cm大までの茶褐色斑と結節が左右非対称に多発した.瘙痒(+),Darier徴候(+).病理では,H-E染色で細胞質が淡い両染性で大型の核を有する類円形細胞がみられ,c-kit染色が陽性であった.血液生化学検査と画像検査で異常所見はなかった.遺伝子解析で<i>KIT</i>遺伝子のexon8領域でAsp419delの変異が検出された.以上より,斑状丘疹状肥満細胞症...

    DOI PubMed

  • 骨巨細胞腫様の病理像を呈した遠位胆管退形成癌の1例

    Maimaitiaili Yifare, 福村 由紀, 高橋 敦, 市田 洋文, 佐野 勝廣, 石井 重登, 齋浦 明夫, 伊佐山 浩通, 八尾 隆史 胆道 37 (5), 887-895, 2023-12-31

    ...肝胆道系酵素上昇精査で遠位胆管腫瘍が見つかり,ERCP下生検後膵頭十二指腸切除術が施行された.遠位胆管に径30mm大,ポリープ状,充実性腫瘍あり.病理学的に骨巨細胞腫に酷似し,紡錘形腫瘍細胞と破骨型多核巨細胞の増殖を認めた.腫瘍基部にBiliary intraepithelial neoplasia(BilIN)あり,間質浸潤性の腺癌なし.巨細胞腫,結節性筋膜炎,炎症性偽腫瘍,退形成癌を鑑別に挙げ検索,免疫染色...

    DOI 医中誌

  • 上部消化管内視鏡所見を契機に診断された胃梅毒の1例

    堀江 宗, 宍戸 カンナ, 三浦 みき, 平塚 智也, 宮本 尚彦, 柴山 隆宏, 楠原 光謹, 嶋崎 鉄兵, 大野 亜希子, 倉井 大輔, 藤原 正親, 久松 理一 杏林医学会雑誌 54 (4), 193-199, 2023-12-28

    ...免疫染色で<i>Treponema pallidum</i>が検出され,胃梅毒の診断となった。持続性ペニシリン筋肉注射の治療で5週間後に胃潰瘍は瘢痕化,陰部潰瘍も改善した。<br>梅毒患者のうち消化管病変の頻度は約0.1%程度と報告されているが,梅毒患者は近年増加傾向にあり,梅毒感染に伴う消化管病変を十分理解しておく必要がある。...

    DOI

  • サッケードのトリガー神経回路と固視の神経回路

    高橋 真有 神経眼科 40 (4), 390-398, 2023-12-25

    ...脳幹縫線核にあるオムニポーズニューロン(OPN)は,固視の間,持続発火をするが,サッケードの直前とサッケード中に発火を停止する.この部位の電気刺激でサッケードの発現が抑えられることから,固視の際,対象へのサッケードを抑制していると考えられた.サッケードの開始に際してこのオムニポーズニューロンを抑制するニューロンを同定するため,サッケードの司令中枢である上丘からOPNへの入力パターンを,細胞内記録法および染色法...

    DOI

  • <i>ALK</i>融合遺伝子を伴う造血器腫瘍

    大野 仁嗣 Tenri Medical Bulletin 26 (1), 32-53, 2023-12-25

    ...<p> <i>ALK</i> (anaplastic lymphoma kinase)遺伝子は染色体2p23に位置し,膜貫通型受容体チロシンキナーゼをコードしている.染色体転座・逆位によって<i>ALK</i>の3′側の配列がパートナー遺伝子の5'側の配列に結合し,腫瘍原性キメラ蛋白質をコードする.その結果,下流のシグナル伝達経路が活性化し腫瘍発生に至る....

    DOI Web Site Web Site 参考文献79件

  • ガラス転移温度の異なるポリウレタン樹脂の染色挙動と染色堅ろう性

    芳倉 虹子, 望月 優菜, 榎本 雅穗, 白井 一彰, 解野 誠司 繊維製品消費科学 64 (12), 750-757, 2023-12-25

    ...として用いた合成皮革を作製し,その実用性評価として分散染料染色後に還元洗浄を行い,染色性と染色堅ろう性を評価した.その結果,染色温度別のPU 樹脂フィルムへの染着速度は<i>Tg </i>に応じて変化し,低温染色においては低い<i>Tg </i>を有するPU 樹脂の方が染着速度は速く,染着量も多かったが,染色温度100℃では,いずれも迅速に染着が進み,平衡染着量は<i>Tg </i>の上昇に応じて高...

    DOI

  • 進行病期マントル細胞リンパ腫と結核性胸水の同時発症

    大野 仁嗣, 阿部 教行, 前川 ふみよ, 林田 雅彦, 岸森 千幸, 福塚 勝弘, 稲尾 崇, 小谷 槙一, 住吉 真治 Tenri Medical Bulletin 26 (2), 99-109, 2023-12-25

    ...<p> 症例は70代後半の男性,病期IV のマントル細胞リンパ腫と左優位の胸水を同時発症した.リンパ節生検では,中型細胞がびまん性に増殖し,免疫染色では,腫瘍細胞はCD5,CD20,CD79a,BCL2,サイクリンD1,SOX11 陽性,CD3,CD10陰性であった.染色体・FISH検査で t(11;14)(q13;q32)/<i>IGH</...

    DOI Web Site Web Site 参考文献19件

  • 染料・塗料含有排水の処理のいま

    浦瀬 太郎 色材協会誌 96 (12), 400-404, 2023-12-20

    <p>生物難分解性の染料を含む排水は処理の難しい排水として,さまざまな水処理技術の開発ターゲットとなってきた。一方,塗料は呈色成分を懸濁物質として含むため,その分離除去が処理の中心であったが,凝集沈でん法で除去できない溶解性の成分への対応が必要となる機会が増えている。生物難分解性の物質の処理に促進酸化処理が検討される機会も増えてきたが,コスト面の課題を抱えている。凝集沈でん,生物処理,オゾン処理…

    DOI Web Site 参考文献25件

  • <i>SDHB</i>遺伝子に病的バリアントが同定されたSDH欠失型胃GISTの1例

    木村 香里, 平岡 弓枝, 内藤 陽一, 平田 真, 吉田 輝彦, 桑田 健 遺伝性腫瘍 23 (3), 94-97, 2023-12-15

    ...<i>SDHB</i>は,遺伝性パラガングリオーマ・ 褐色細胞腫症候群(hereditary paraganglioma/pheochromocytoma syndrome;HPPS)の原因遺伝子の一つとして知られている.今回の症例は30代男性で,胃GISTと診断され,手術検体の免疫染色にて,SDHB蛋白質消失を認めた.HPPS鑑別のため遺伝学的検査を実施し,<i>SDHB</i>病的バリアントを認...

    DOI

  • 皮膚生検組織より確定診断に至った神経核内封入体病の 1 例

    吉満 眞紀, 西田 絵美, 桝田 道人, 石岡 久佳 西日本皮膚科 85 (6), 444-448, 2023-12-01

    ...またヘマトキシリン・エオジン(HE)染色のみでなくユビキチンなどの免疫組織化学染色を行うこと,さらに電子顕微鏡検査を行い核内封入体を正確に捉えることで,より診断に結びつきやすくなると考える。</p>...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献15件

  • 頸動脈プラーク内新生血管の評価における superb microvascular imagingと造影超音波検査の比較

    清川 哲郎, 大浦 一雅, 千葉 貴之, 藤原 俊朗, 板橋  亮, 小笠原 邦昭, 人見 次郎, 前田 哲也 岩手医学雑誌 75 (5), 169-180, 2023-12-01

    ...と造影超音波検査(CEUS)を比較検討した.70%以上の頸動脈内膜切除術を受けた患者25名を登録した.SMIにより頸動脈プラーク内の微小血流(IMVF)信号を評価し,IMVF信号強度の最大値と最小値の差(IDIMVF)と内腔の信号強度(IDl)の比を算出した.また,CEUSで造影強度を測定し,プラーク内強度の最大値とベースライン値の差(EIp)と管腔内曲線(EIl)の比を算出した.抗CD34抗体で染色...

    DOI Web Site

  • 切除により症状の改善を得た大網漿液性囊胞腺腫の1例

    穐山 竣, 横田 満, 山口 賢二, 長久 吉雄, 稲村 幸雄, 河田 健二, 増井 俊彦, 岡部 道雄, 北川 裕久, 板倉 淳哉, 河本 和幸 日本消化器外科学会雑誌 56 (12), 685-690, 2023-12-01

    ...受診した.血液検査や尿検査で特記異常所見はなく,妊娠反応も陰性であった.CTおよびMRIで大網由来と考えられる7 cm大の単房性囊胞性腫瘤を認め,その他症状の原因となりうる器質的異常は認めなかった.症状の原因と判断し腹腔鏡下に摘出術を行った.術中所見で腫瘍は大網と連続し,骨盤内臓器との連続性は認めなかった.病理組織学検査では7 cm大の単房性囊胞性病変で,囊胞壁は一層の線毛上皮に被覆されていた.免疫染色結果...

    DOI Web Site 参考文献8件

  • 前胸部に生じた皮膚原発粘液癌

    荒巻 ちひろ, 柴山 慶継, 佐藤 絵美, 今福 信一 西日本皮膚科 85 (6), 433-434, 2023-12-01

    ...</p><p><b>病理組織学的所見</b>(全摘像 HE 染色):表皮直下から皮下にかけて細い線維性間質で区画された粘液湖があり,粘液湖内には異型上皮集塊が浮遊していた(<b>図 3 </b>)。</p><p><b>検査所見</b>:全身精査にて他臓器の悪性腫瘍やリンパ節転移は認めなかった。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献1件

  • 成人男性に生じた傍外尿道口囊胞

    竹内 聡, 石倉 侑, 米田 玲子, 中原 剛士 西日本皮膚科 85 (6), 431-432, 2023-12-01

    ...囊腫内壁は重層円柱上皮に覆われた導管構造で(<b>図 2</b>),その一部が断頭分泌様にみえたためアポクリン腺囊腫との鑑別のため PAS 染色と免疫組織化学染色を施行した。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献2件

  • 陰囊がんと鑑別を要した扁平コンジローマ

    竹内 聡, 石倉 侑, 米田 玲子, 隅田 幸佑, 中原 剛士 西日本皮膚科 85 (6), 437-438, 2023-12-01

    ...追加の免疫組織化学染色では肥厚した表皮の比較的浅層に抗 Treponema pallidum 抗体が陽性で(<b>図 2 c</b>),細胞間に多数の菌体様構造がみられた(<b>図 2 d</b>)。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献1件

  • 肺原発と考えられた成人T細胞白血病・リンパ腫の1例

    石井 達也, 瓜生 拓夢, 神宮 達也, 堂阪 啓起, 仲田 庄志 気管支学 45 (6), 419-424, 2023-11-25

    ...胸部単純X線写真にて左上肺野に浸潤影があり,精査加療目的に当院紹介受診した.胸腹部造影CTにて左上葉にリンパ節と一塊になった腫瘤を認め,気管分岐下リンパ節,対側肺門部リンパ節,さらに膵周囲リンパ節の腫大があり,確定診断目的に気管支鏡検査を施行した.内腔所見として左上葉支の圧排性狭窄,上皮下血管の拡張がみられ,左上支で経気管支生検を施行,病理組織学的所見として間質に多数の小型リンパ球浸潤が認められ,免疫染色...

    DOI 医中誌

  • 前立腺癌治療後14年目に認めたPSA陰性の前立腺癌孤立性肺転移の鑑別にNKX3.1による免疫染色が有用であった一例

    桑原 博昭, 羽田 光輝, 木内 静香, 鈴木 昭 日本呼吸器外科学会雑誌 37 (7), 617-622, 2023-11-15

    ...に異常集積を指摘され当院呼吸器内科を紹介となった.他医で14年前に前立腺癌に対し前立腺全摘が行われ,以降はPSA値と5年間のみの画像診断で経過観察されていたが特に異常は指摘されていなかった.1年間のCT経過観察で右肺結節の増大を認め当科紹介となった.右肺中葉部分切除を行い迅速診で腺癌と診断されたが,原発性肺癌と前立腺癌の肺転移との鑑別は困難で,右肺中葉切除とリンパ節郭清を追加した.病理検体のPSA染色...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献13件

  • 唾液腺腫瘍の病理─WHO分類の変遷と近年の新知見─

    日本唾液腺学会誌 63 (0), 38-47, 2023-11-15

    ...しかしながら実際の病理診断においては、頻度の高い組織型を確実に診断することが重要であり、組織所見や細胞像の深い 読み取り、適切な免疫染色の選択と解釈がはじめの一歩であることに変わりはない。...

    DOI

  • 22q11.2欠失症候群における身体疾患・神経疾患・知的障害の多疾病罹患と生活の質の関連の検証

    森島 遼, 山名 隼人, 神出 誠一郎, 熊倉 陽介, 金原 明子, 田中 美歩, 城 大祐, 道端 伸明, 笠井 清登 医療と社会 33 (3), 437-446, 2023-11-10

    ...<p>22q11.2欠失症候群は,約2,000~6,000人に1人の割合でみられる,染色体の微細欠失を原因とする難病である。生涯を通じて身体疾患,神経疾患,知的障害など多様な併存疾患やそれらの重複(多疾病罹患)が生じる。このため22q11.2欠失症候群のある人は生活の質が低下しやすいと考えられるが,多疾病罹患と生活の質の関係に関する知見は不足している。...

    DOI Web Site 参考文献22件

  • マルファン症候群患者における診断経緯の質的分析

    中村 由唯, 有森 直子, 宮坂 道夫 日本遺伝看護学会誌 22 (0), 24-33, 2023-11-08

    ...<p><b>背景</b>:マルファン症候群(以下MFS)は<i>FBN1</i>遺伝子を原因遺伝子とする常染色体顕性遺伝(優性遺伝)性疾 患である。MFS患者において早期かつ適切に診断が行われることは生命予後に関係する心血管症状を防ぐために重要である。しかし現在もMFS患者は適切な早期診断がされておらず、予防的介入の状況に至っていない。...

    DOI 医中誌

  • 胃管挿入時に乳歯の食道内誤飲が偶発的に引き起こされた18トリソミーの一例

    本間 高志, 星 久美, 高橋 温 日本障害者歯科学会雑誌 44 (3), 262-268, 2023-10-31

    ...<p>18トリソミーは常染色体異常症候群の一つで約6,000人に1人の頻度でみられる.胎児期から重度の胎児発育不全を呈し,知的能力障害と多臓器にわたる合併症を有する.以前は1年生存率が5~10%とされていたが,近年は大幅に改善しつつある.今回われわれは18トリソミー患児の胃管挿入時における乳歯誤飲,およびその摘出を経験したので報告する.患児は12歳2カ月の女児.出生時に18トリソミーと診断され,経鼻胃管...

    DOI 医中誌

  • パラフィン包埋組織切片を用いた抗酸菌核酸増幅検査法の検討

    南 智也, 加藤 ゆり, 河村 規子, 赤城 ひろみ, 黒板 敏弘, 曽家 義博, 幸福 淳子, 村山 徹 医学検査 72 (4), 576-582, 2023-10-25

    ...【結果】カラム法でZ-N染色陽性例はMTB 5/7例,MAV 2/2例,MIN 1/2例が陽性,Z-N染色陰性例はMTB 34/35例,MAV 34/35例,MIN 35/35例が陰性,ビーズ法でZ-N染色陽性例はMTB 6/7例が陽性,その他はカラム法と同様の結果であった。検査時間はカラム法で160分間,ビーズ法で70分間であった。...

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  • 卓上顕微鏡に代わる病理組織学画像教育のためのスマートフォン撮影技術

    前河 裕一, 棚橋 伸行, 米田 操, 森下 芳孝 医学検査 72 (4), 614-618, 2023-10-25

    ...ヘマトキシリン-エオジン染色標本を,光学顕微鏡の接眼レンズにスマートフォンのカメラを置き,距離を変えて異なる条件で撮影し,これらの写真から臓器が識別できるかどうかを検討した。光学顕微鏡倍率×100(低倍率)では,スマートフォンのカメラ倍率×1.0~×5.0で手ブレのないピント合画像が得られた。...

    DOI Web Site

  • 末梢血液細胞の形態学的直径の再検討と乾燥方法による直径への影響

    兜森 修 医学検査 72 (4), 570-575, 2023-10-25

    ...方法は薄層塗抹標本を対象者8名(21~23歳)についてウエッジ法で作製後,MG染色を行い,その染色標本を用いて各細胞の直径をデジタル画像から計測した。さらに,乾燥方法についても強制乾燥と自然乾燥の2法について各細胞の直径を対象者で比較検討した。...

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  • 症候性高カルシウム血症を認めたPTHrP産生肺癌の1切除例

    井手 祥吾, 椎名 隆之, 市川 椋, 加藤 あかね, 中村 智次, 髙砂 敬一郎 肺癌 63 (6), 876-881, 2023-10-20

    ...となった.食思不振や倦怠感を併発,初診時は9.6 mg/dlであった補正Caは,術直前には12.1 mg/dlに上昇,intact PTH低下,PTHrP上昇を認め,PTHrP産生肺癌による症候性高Ca血症と臨床的に診断した.胸腔鏡下左下葉切除術を施行し,補正Caは速やかに低下,食思不振や倦怠感も改善し,術後第7病日に退院した.外来通院時の補正Caは正常範囲内であり,PTHrP低下を認めた.腫瘍の免疫染色...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献13件

  • ヒト鼻粘膜上皮線毛運動の制御メカニズム

    鈴木 秀明 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 126 (10), 1154-1162, 2023-10-20

    ...本研究ではヒト鼻粘膜上皮線毛運動の制御機構について, 線毛運動速度/ATP 放出量の ex vivo 測定, 免疫組織染色, Western blot, 免疫透過電子顕微鏡, real-time RT-PCR, 細胞内Ca<sup>2+</sup> イメージングの実験により検討した....

    DOI Web Site Web Site 参考文献41件

  • 先天性心疾患合併患者の口腔外科手術における麻酔関連有害事象の検討

    林 正祐, 中川 光, 橘 一也 日本歯科麻酔学会雑誌 51 (4), 103-109, 2023-10-15

    ...,てんかん,知的能力障害,喘息といった併存疾患を有している割合が多かった.CHD合併患者の麻酔関連有害事象発生率は36.3%で,CHD非合併患者(14.8%)と比較して有意に高く,なかでも,麻酔中の低血圧,徐脈,抜管後の低酸素血症の発生率が高かった.麻酔関連有害事象を目的変数としたロジスティック回帰分析を行った結果,CHD,遺伝子・染色体異常,知的能力障害の合併が独立した麻酔関連有害事象発生要因であった...

    DOI 医中誌

  • Kanno血液型(ISBT 037):抗原と抗体の特性と残された課題

    大戸 斉, 内川 誠, 伊藤 正一, 和田 郁夫, 川畑 絹代, 徳永 勝士 日本輸血細胞治療学会誌 69 (5), 570-579, 2023-10-05

    ...<p>日本からは初めて国際認定登録されたKanno血液型(ISBT 037)は現時点では1抗原(KANNO1)から成る.KANNO1抗原はあらゆる人類集団・地域において高頻度抗原であるが,東アジアと南アジアではデータベースから理論上KANNO1抗原陰性者とヘテロ接合体保有者が存在する.KANNO1抗原はGPIアンカー糖蛋白であるプリオン蛋白にあり,20番染色体短腕上にある遺伝子<i>PRNP</i>...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献13件

  • 乳児指趾線維腫症の 1 例:本邦報告 21 例の検討

    村尾 玲, 麻生 麻理子, 古賀 文二, 古賀 佳織, 鶴田 紀子 西日本皮膚科 85 (5), 362-365, 2023-10-01

    ...部分生検の病理で真皮から皮下脂肪織にかけて紡錘形細胞が膠原線維の増加を伴って束状に増殖しており,Masson Trichrome 染色で赤く染まる封入体を認めた。以上より乳児指趾線維腫症と診断した。自覚症状や機能障害がないため経過観察としたが,自然消退しなかった。...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献3件

  • 酒さ様皮膚炎の経過中に生じた Morbihan 病と考えられた 1 例

    横溝 紗佑里, 横山 恵美, 川上 佳夫, 森実 真, 安井 陽子 西日本皮膚科 85 (5), 347-350, 2023-10-01

    ...初診時の皮膚生検で真皮深層にいたるまで付属器周囲性にリンパ球を主体とした炎症細胞浸潤と類上皮肉芽腫の形成がみられ,トルイジンブルー染色で真皮血管周囲に肥満細胞が増加していた。酒さ様皮膚炎および Morbihan 病と考え,PSL を漸減し,ミノサイクリン塩酸塩内服とメトロニダゾール軟膏の外用で治療し,紅斑と眼瞼浮腫は約 1 年を経て緩徐に改善した。...

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 原因が不明であった肝palisading granulomaの1例

    仲須 千春, 山田 眞一郎, 寺奥 大貴, 齋藤 裕, 池本 哲也, 森根 裕二, 島田 光生 肝臓 64 (10), 504-509, 2023-10-01

    ...辺縁に造影効果を認めるが,平衡相では造影されず,MRI T1強調像で低信号,T2強調像で低~等信号,拡散強調像でやや高信号であった.PET-CTで肝臓への集積は認めなった.悪性腫瘍の可能性を完全に否定できず,腹腔鏡下肝部分切除を施行した.病理組織学的には腫瘤全体に凝固壊死像が見られ,辺縁に線維増生を伴い,組織球が柵状に配列したpalisading granulomaであった.原因特定のために複数の染色...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献16件

  • 異なる照明条件を用いた非接触型測色の検討

    倉本 幹也, 山川 菜生, 北口 紗織, 佐藤 哲也 繊維製品消費科学 64 (9), 561-566, 2023-09-25

    <p>繊維製品の色彩変動評価において非接触型光学センサーを用いる場合に課題となる,照明光源の光学条件について検討を行った.多方向光源としてドーム型照明を作成し,あわせて,単方向型光源として一方向照明(片側傾斜入射),二方向照明(両側傾斜入射)を用い,これら3 種の照明条件下で任意の織構造と色彩の生地について非接触測色し,その結果を比較した. …

    DOI

  • 化学放射線治療後に切除した肺原発転移性膵腫瘍の1例

    坂上谷 侑, 多賀谷 信美, 尾花 優一, 鈴木 淳平, 鈴木 淳一, 黒崎 哲也, 山田 夏美, 金子 浩明, 今西 真実子, 青木 いづみ 日本消化器病学会雑誌 120 (9), 773-780, 2023-09-10

    ...<p>化学放射線治療後に切除した肺原発転移性膵腫瘍の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.症例は60歳の男性.肺癌治療後の経過観察中にPET-CTで膵体部腫瘍を認めた.EUS-FNAでは,腫瘍細胞の増殖を認め,免疫染色で肺癌膵転移と診断した.化学放射線療法を施行した後,膵体尾部および脾合併切除術を施行した.原疾患に関しては再発なく,良好にコントロールされていたが,術後42カ月で他病死された...

    DOI PubMed 医中誌

  • 胆囊癌孤立性膵転移の1例

    小菅 信哉, 野路 武寛, 郷 雅, 田中 公貴, 松井 あや, 中西 喜嗣, 浅野 賢道, 中村 透, 土川 貴裕, 三橋 智子, 平野 聡 日本消化器外科学会雑誌 56 (9), 487-495, 2023-09-01

    ...および免疫染色検査での形態・形質が既往の胆囊癌の病理組織学的検査所見と一致していたため,胆囊癌膵転移と診断した.術後18か月現在,無再発生存中である.転移性膵腫瘍の多くが腎細胞癌,肉腫,大腸癌,悪性黒色腫からの転移であり,胆囊癌の膵転移は極めてまれである.胆囊癌の孤立性膵転移について報告する....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献15件

  • S状結腸憩室炎から回腸S状結腸膀胱瘻を発症し一期的手術を行ったWilliams症候群の1例

    木井 修平, 下國 達志, 蔵谷 勇樹, 藤好 直, 西川 眞, 小池 雅彦, 中西 勝也, 髙橋 昌宏 日本消化器外科学会雑誌 56 (9), 504-510, 2023-09-01

    ...と診断され近医に定期通院していた.持続する血膿尿と頻尿を主訴に当院泌尿器科を受診した.腹部CTでS状結腸癌による膀胱浸潤が疑われ,当院消化器内科に紹介された.精査の結果,S状結腸憩室炎による回腸S状結腸膀胱瘻の診断で当科に紹介となった.術中所見で下行結腸,S状結腸に多発憩室を認め,開腹左半結腸切除術,小腸部分切除術,膀胱部分切除術を行った.経過良好で術後11日目に退院した.Williams症候群は染色体...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献16件

  • ものづくり講座のための簡易染色法の検討―天然染料ミロバランを用いた型版捺染―

    佐々木, 麻紀子 東京家政学院大学紀要 (63) 121-126, 2023-08-31

    ...手工芸染色のものづくり講座を開催するにあたり、2 時間以内の短時間での講座が求められている。家庭用電子レンジによる加熱は染色時間を短くするが、染色道具ではないため使用方法に注意が必要であり、電源等の設置場所の制限も生じる。そこで天然染料を用いた染色講座における講座作業を見直し、加熱や水場のいる作業と模様付けを行う作業に分けて行える天然染料ミロバランを使用した簡易型版捺染について検討した。...

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  • タデアイの栽培と生葉染め―塩もみ法と品種の検討―

    石綱, 史子, 田巻, 智子, 池永, 楓, 金澤, 奈名子, 佐々木, 麻紀子 東京家政学院大学紀要 (63) 79-85, 2023-08-31

    ...この生葉染めの中でも最も簡便な方法と考えられるのが生の葉に塩を入れ揉みだし、布を入れて染色する塩もみ法である。インターネットなどでは塩もみ法が紹介されているが、染色時の分量、使用したタデアイの品種、測色などの詳細な情報が記載されている文献はない。本研究では、塩もみ法により、タデアイの品種間で染色性に違いが生じるか、染色布の素材による染色性の違いを明らかにすることを目的として、栽培と染色を行った。...

    機関リポジトリ Web Site

  • 術前に診断しえた膵頭部神経鞘腫に対して腹腔鏡下核出術を施行した1例

    阿部 俊也, 仲田 興平, 重松 慶一, 中村 聡, 井手野 昇, 池永 直樹, 藤森 尚, 笠 普一朗, 島田 有貴, 小田 義直, 中村 雅史 膵臓 38 (4), 279-285, 2023-08-31

    ...,女性,腹痛を主訴に近医を受診し,腹部超音波検査で膵頭部腫瘤を指摘され,精査加療目的に当院を紹介され受診した.造影CTで膵頭部に15mm大の遅延性に増強される充実性腫瘤を認め,MRIのT2強調画像で高信号を示し,EUSでは膵頭部に境界明瞭な15mm大の低エコー腫瘤を認め,画像上は神経内分泌腫瘍や充実性偽乳頭状腫瘍が鑑別診断に挙げられた.EUS-FNBによる生検で束状に増殖した紡錘形細胞を認め,免疫染色...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献7件

  • エクソソームの誘電泳動特性に与える蛍光染色の影響

    髙山 理衣, 中林 龍, 稲葉 優文, 中野 道彦, 末廣 純也 電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 2023 (0), 147-147, 2023-08-31

    ...エクソソームは、観察するために蛍光色素で染色する。誘電泳動でエクソソームの分離を行うためには、このようなことがエクソソームの誘電泳動特性に影響を与えるかどうかを検証しておく必要がある。本報告では、二種類のエクソソームの誘電泳動特性に蛍光色素による染色が及ぼす影響について評価した。</p>...

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  • 高電界パルスを用いた酵母内物質の抽出特性

    勝木 淳, 浅田 航矢, 橋迫 大翔 電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 2023 (0), 332-332, 2023-08-31

    ...処理後の酵母の細胞膜や細胞壁の様態を蛍光染色法を用いて観察し、抽出物を電気泳動やHPLCなどを用いて解析した。さらにこれらのPEFの操作因子(電界強度、パルス幅、印加回数)への依存性についても述べる。</p>...

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  • ものづくり講座のための簡易染色法の検討

    佐々木 麻紀子 東京家政学院大学紀要 63 (0), 121-126, 2023-08-31

    ...手工芸染色のものづくり講座を開催するにあたり、2 時間以内の短時間での講座が求められている。家庭用電子レンジによる加熱は染色時間を短くするが、染色道具ではないため使用方法に注意が必要であり、電源等の設置場所の制限も生じる。そこで天然染料を用いた染色講座における講座作業を見直し、加熱や水場のいる作業と模様付けを行う作業に分けて行える天然染料ミロバランを使用した簡易型版捺染について検討した。...

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  • 蛍光顕微鏡観察を用いたパルス電流によるアニサキス殺虫秩序の解明

    吉川 友貴, 石橋 雄大, 鬼塚 千波里, 松井 雅義, 谷野 孝徳, 大嶋 孝之, 王 斗艶, 浪平 隆男 電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 2023 (0), 338-339, 2023-08-31

    ...本研究ではアニサキスに直接パルス電流を印加し不活性化させて、死細胞を染色する蛍光染色剤を用い顕微鏡で経時観察することでパルス電流によるアニサキス殺虫機序の解明を検討した。</p>...

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  • 肺転移巣生検で診断し得た血清prostate-specific antigen正常前立腺癌の1例

    野亦 悠史, 橋本 久実子, 成田 久仁夫, 新井 義文, 前多 松喜 肺癌 63 (4), 308-313, 2023-08-20

    ...</b>72歳男性.他疾患フォロー中の胸部CTで,右上下葉にそれぞれ13 mm,17 mmの境界明瞭な充実性結節影を複数認めた.転移性肺腫瘍の疑いで18F-FDG PET/CTを施行したが,肺病変以外に集積を認めず,各種腫瘍マーカーは陰性であった.炎症性結節の可能性を考慮し,経過観察となった.1年後,既存結節の増大と新生結節を認め,鏡視下肺生検を実施した.組織型は腺癌,免疫染色でPSA陽性,androgen...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献5件

  • 頸部外切開にて切除した極めてまれな胸椎原発脊索腫の1例

    蔦 健吾, 鈴木 健介, 阪上 智史, 八木 正夫, 野田 百合, 岩井 大 日本気管食道科学会会報 74 (4), 313-318, 2023-08-10

    ...永久病理では粘液性基質を背景として好酸性胞体を持つ担空胞細胞が索状に増殖し,免疫組織化学染色ではAE1/AE3がびまん性に陽性,EMA, S-100蛋白が部分的に陽性で脊索腫と診断された。切除断端陽性と判定され,術後陽子線治療を施行した。治療後9年経過しているが再発を認めていない。...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献8件

  • 造影超音波検査が診断の契機となった肝原発濾胞性悪性リンパ腫の1例

    長山 亜由美, 隈部 力, 黒松 亮子, 中野 聖士, 中村 徹, 水島 靖子, 川野 祐幸, 秋葉 純, 草野 弘宣, 大島 孝一, 中島 収, 川口 巧, 安陪 等思, 内藤 嘉紀 超音波検査技術 48 (4), 398-405, 2023-08-01

    ...造影効果を認め,後血管相で欠損像を呈した.CT・MRIの所見からはHCCが疑われたが,20 mm以下の結節型HCCは血管相で肝実質と同等もしくは低下して造影され,後血管相では背景肝に比して軽度低下もしくは低下することから典型的なHCCの造影パターンとは若干の矛盾があった.以上の所見から確定診断を目的に肝腫瘍生検を施行した.病理組織検査で腫瘤部は小型~中型の異型リンパ球集蔟を認め,濾胞様構造を呈し免疫染色所見...

    DOI Web Site 医中誌

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