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  • 子どもが読む「よだかの星」 : 擬制を撃つ(<特集>日本文学協会第57回大会報告(第一日目)・総会)

    牛山 恵 日本文学 52 (3), 1-12, 2003

    「よだかの星」は、高等学校の国語教材として収載されているから、「差別教材」として教科書教材からはずされた過去を持つことを知らない人も多い。この作品に内在している差別問題は、ストーリーに飲み込まれた同情と英雄視の読みでは乗り越えることができない。自分の読みを相対化し、内なる擬制的な観念のヒューマニズムを撃つことで差別の構造を撃つ視点に立てるのだ。そこに、この作品を教材とする文学教育の根拠がある。

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  • 夢を語る : レイ・ブラッドベリの世界(<特集>「対話」をひらく文学教育)

    牛山 恵 日本文学 38 (7), 72-85, 1989

    対話を失った中学生に「夢」をテーマにしたブラッドペリの作品を読ませた。幼い頃持っていた将来に対する夢は中学生になって現実を自覚させられると、高校に合格するというような世俗的な夢に変わってしまう。受験競争の現実と重なる夢は、生徒の対話を開かない。観念論しか語れない生徒の心を開いたのは「霧笛」という作品であった。恐竜の孤独や愛に触れた生徒は、素朴な夢を語り出す。共有できる夢を取り戻すことで、生徒に対…

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  • 宮沢賢治「鹿踊りのはじまり」を読む : 文学教育における虚構の体験(<特集>文学教育における<虚構>とは何か)

    牛山 恵 日本文学 35 (7), 37-47, 1986

    中学校一年生を対象に「鹿踊りのはじまり」を実践した。方言のふんだんに出てくる作品だが、それがかえって作品世界に生徒をさそい込んでいった。そして生徒は、主人公の嘉十が鹿と同化し、その言葉を理解することができたものの、結局自然からは拒絶される存在であったという「読み」を展開した。鹿の視点に立って日常生活から失われてしまった感覚を体験するとともに、嘉十の疎外感に共感していったのである。この実践は「イメ…

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