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検索結果 388 件

  • Assessment of runoff sources in glaciated catchments of Inner Tien-Shan, Kyrgyzstan

    Sadyrov Sanjar, 田中 賢治, Satylkanov Rysbek, Khujanazarov Temur, 峠 嘉哉, 藤田 耕史 水文・水資源学会研究発表会要旨集 36 (0), 284-, 2023

    <p>Water resources problems are more burning than ever in the region of Central Asia. Glacier degradation followed by a decrease in the average river flow creates vulnerability for the population …

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  • タイ国のイネ二期作における水ストレスの解析

    松崎 真里, 田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 36 (0), 254-, 2023

    <p>タイ国は熱帯モンスーン気候に位置し,明確な雨季と乾季に分かれる.古くから6月から10月までの雨季の豊富な降水を利用して,コメの栽培がおこなわれてきた.1970年代からはダムの開発や灌漑設備の普及などの要因によって乾季における水資源の状況が改善されたことで,一部地域で乾季にもコメの作付けが行われるようになり,乾季と雨季の二期作が行われるようになった.しかし,乾季におけるコメ作は雨季に確保した…

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  • 2017年尾崎半島林野火災跡地における火災後豪雨の被害と被災前後の多時期UAV観測

    峠 嘉哉, 田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 36 (0), 426-, 2023

    <p>2017年尾崎半島林野火災の跡地では,2019年令和元年台風19号によって火災後豪雨による土砂災害被害が生じた.本発表では,その被害の概要を示すと共に,火災後・豪雨前にあたる2018年10月と豪雨後の2020年3月に実施したUAV観測の結果を示す.標高差と頂点法線ベクトルの二点から地表変化を捉えた研究を紹介する(Touge et al. 2023).</p>

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  • 低コスト再造林にかかる新技術を使用した実証試験

    上野 直哉, 飯田 毅, 秋山 菜々子, 田中 賢治 日本緑化工学会誌 48 (2), 341-344, 2022-11-30

    <p>近年,戦後の拡大造林で植栽された人工林が主伐期を迎えており,再造林において植栽や下刈,獣害対策等にかかるコストが非常に高くなっている。そこで,異分野技術を活用することで新たな技術を開発し,低コスト再造林を実現するための実証試験を行った。実証試験では,下刈作業の負担低減を目的としてのり面緑化分野で使用していた植物活性剤「フジミンⓇ」を用いて樹高成長量確認試験を行った。また,獣害対策のコストお…

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  • 氷河流域におけるエネルギーおよび水収支モデルの適用

    Sadyrov Sanjar, 田中 賢治, Khujanazarov Temur 水文・水資源学会研究発表会要旨集 35 (0), 101-, 2022

    <p>There are various methods for hydrological modeling of water basins and rivers. Depending on the main runoff factor, different models are applied. In high alpine regions, where a significant part …

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  • 150年連続ランによる琵琶湖水位の将来予測

    田坂 彰英, 田中 賢治, 田中 茂信 水文・水資源学会研究発表会要旨集 35 (0), 107-, 2022

    <p>気候変動の影響は水資源分野でも懸念されている.例えば,日本国政府がまとめた気候変動適応計画では,降雨の時空間分布が変化し無降水・少雨が続き渇水が予測されることなどを,重大性・緊急性・確信度の全てが高い問題として扱っている.そして,同計画では水資源分野の気候変動適応策の基本方針として,渇水リスクの評価と渇水時の対策等を定めた渇水対応タイムラインの作成を挙げている.</p><p> …

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  • 150年連続ランを用いた日本の将来の水資源量予測

    田坂 彰英, 田中 賢治, 田中 茂信 土木学会論文集B1(水工学) 78 (2), I_67-I_72, 2022

    <p> 気象研究所のRCP8.5シナリオに沿った気候モデルMRI-AGCM3.2Sの150年連続ランを用いて,日本の水資源量の長期変化を予測した.本研究では,日単位の水需給量を比較することで,気候変動による降雨の時空間分布の変化や連続した無降水・少雨の増加の影響により,将来気候下で,日本のどの地域で水資源量が逼迫するのかを評価した.その結果,特に水資源量の逼迫が予測される地域は十勝平野周辺と千葉…

    DOI Web Site 参考文献6件

  • 胆嚢結腸瘻を形成した黄色肉芽腫性胆嚢炎の1例

    丸田 浩志, 小松 英明, 田中 賢治, 木下 直江 日本臨床外科学会雑誌 83 (10), 1794-1799, 2022

    <p>症例は76歳,男性.腹痛・嘔吐で前医を受診し,腹部超音波検査で胆嚢腫大を指摘され当院に紹介となった.腹部CTで急性胆嚢炎の診断とされ保存的加療で改善した後,待機的胆嚢摘出術目的に当科紹介となった.当科受診時に胆嚢炎症状は認めなかったが,腹部CTで胆嚢炎増悪を認め,MRIで胆嚢と肝彎曲部横行結腸に瘻孔が疑われた.胆嚢炎および胆嚢結腸瘻の診断で,絶食・抗菌薬加療後に開腹手術を施行した.胆嚢と横…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献3件

  • 腹腔鏡下に切除したS状結腸間膜神経鞘腫の1例

    丸田 浩志, 小松 英明, 田中 賢治, 木下 直江 日本臨床外科学会雑誌 83 (11), 1971-1977, 2022

    <p>症例は25歳,女性.近医婦人科で月経困難症に対して子宮内避妊器具が留置された.その後のフォローの経膣超音波検査で骨盤内に腫瘤を指摘され,骨盤部MRIで8cm大の消化管由来の間葉系腫瘍が疑われた.精査加療目的に当院に紹介,腹部造影CTでS状結腸間膜由来の神経鞘腫もしくは胃腸管外間葉系腫瘍が疑われ,診断的治療を兼ねて手術の方針となった.腹腔鏡で観察を行い,被包された腫瘍はS状結腸間膜に存在し,…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献7件

  • シュピーゲル・レラスコープを用いた森林の健全度評価

    上野 直哉, 飯田 毅, 秋山 菜々子, 田中 賢治 日本緑化工学会誌 47 (1), 179-182, 2021-08-31

    <p>平成31年4月より森林環境譲与税の各自治体への譲与が始まり,全国で本格的に森林整備が行われるようになってきた。しかし,整備対象となる個人所有の森林の多くでは所有者の高齢化や所有者不明となっていることから整備が行き届いていない状態となっている。このような状況であることから,伐期を迎えているにもかかわらず,間伐等の施業が行われずに放置された不健全な林分が多くなり,大きな問題となっている。そこで…

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  • 防災と林業とを共存させる森林調査の一提案

    田中 賢治, 大貫 肇, 高井 秀章, 上野 直哉, 秋山 菜々子 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 559-, 2021-05-24

    <p> 森林の有する国土保全の機能等の様々な公益的機能は,国民に広く恩恵を与えるものであり,適切な森林の整備を進めていくことは,国土や国民の命を守ることに繋がるものである。しかし,木材価格の低迷等によって森林の所有者の経営意欲が低下していることや,森林を整備する担い手の確保が大きな課題となっている。このような森林を取り巻く状況を踏まえて,森林を支える仕組みとして「森林環境譲与税」が創設されること…

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  • Long term analysis of the historic climate analysis in Uzbekistan

    Khujanazarov Temur, KOLMATJANOV Bakhtiyor, 田中 賢治, 田中 茂信 水文・水資源学会研究発表会要旨集 34 (0), 346-, 2021

    <p>Over the last several decades of the 20th century, Uzbekistan has seen a serious expansion in agriculture in the development of the wide irrigation network at the expense of the environment. The …

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  • 陸面過程モデルSiBUCにおける氷河熱収支の改善

    岩川 岳史, 田中 賢治, 田中 茂信 水文・水資源学会研究発表会要旨集 34 (0), 204-, 2021

    <p>中央アジアでは大部分が乾燥地帯であり,人々の生活は上流の氷河からの融解水に大きく依存している.一方で,氷河は地球温暖化による影響を大きく受けており,水供給への影響が懸念されている.その影響評価のためにも山岳氷河融解の季節性を再現できるモデルが必要である。陸面過程モデルSiBUCでは従来氷河を考慮しておらず,先行研究によると融雪が早期に起こることが指摘されている.そこで本研究では,キルギス共…

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  • 氷河涵養されるイシククル湖集水域の水文モデリグ

    Sanjar Sadyrov, 田中 賢治, 田中 茂信, Temur Khujanazarov 水文・水資源学会研究発表会要旨集 34 (0), 80-, 2021

    <p>The impact of climate change in Central Asia is most evident in the mountainous regions, where the area covered by glaciers has significantly decreased over the past 100 years. Naturally, …

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  • 超高解像度気候モデルと将来土地利用変化を用いた日本の水資源量の長期変化予測

    田中 賢治 土木学会論文集B1(水工学) 77 (2), I_211-I_216, 2021

    <p> 気象研究所の超高解像度気候モデル(MRI-AGCM3.2S)の150年連続ランを用いて日本全国の水資源量(水資源賦存量)の長期変化を予測した.気候変動と土地利用変化の影響を切り分けるため,複数の土地利用シナリオに対して算定したところ,人口変化が大きな地域において水資源量は500㎜程度の差が表れた.気候条件の変化の地域的な分布に対応して,北日本などで水資源量が大きく増加する一方で,全国的に…

    DOI Web Site 被引用文献2件 参考文献7件

  • 土壌多層モデルを用いた陸面過程モデルによる地下水位解析手法の考察

    塩尻 大也, 田中 賢治, 田中 茂信 水文・水資源学会研究発表会要旨集 34 (0), 310-, 2021

    <p>これまで陸面過程モデルSiBUCを用いて様々な解析が行われてきており,例えば小槻ら(2012)では全球陸域水循環モデルの主要な要素として全球規模での水資源量推定に使用された.しかし地下水について考慮されてこなかった.そこで本研究では陸面過程モデルSiBUCを改良し,地下水を考慮可能とすることを目的とする.</p><p>SiBUCでは土層は地表に近い順に1~3層に分割され,第1層は蒸発が発生…

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  • 陸面過程解析による表層土壌水分および地表面温度の衛星観測値との比較

    稲垣 智也, 田中 賢治, 田中 茂信 水文・水資源学会研究発表会要旨集 34 (0), 276-, 2021

    <p>地球上の水循環を把握するうえで陸面過程解析は重要な役割を果たす.また,近年ではリモートセンシング技術の発達により,陸面過程解析の出力となる土壌水分を直接観測するプロジェクトが進められている.本稿ではW5E5を入力気象強制力として,表層土壌水分および地表面温度のモデル出力値・衛星観測値の相関解析および,それぞれのモデル出力値と衛星観測値とのRMSE(Root Mean Squared …

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  • 中央アジア地域における水文気象観測計画

    田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 34 (0), 98-, 2021

    <p>中央アジアのような乾燥・半乾燥地においても食糧を安定して生産できる体制を整備することは喫緊の課題である。アラル海流域は旧ソ連の崩壊による主要な流域国の独立以降,国際流域としての性格がより鮮明になり,水資源問題の解決が一層困難になっている.気候変動に適応した持続的な農業生産のあり方など,同地域の水資源の利用,保全を総合的に議論する上で,水循環システムの正しい理解が不可欠である。ここでは、当研…

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  • 淀川流域を対象とした陸域水循環の詳細モデリング

    田坂 彰英, 田中 茂信, 田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 34 (0), 230-, 2021

    <p>気候変動の影響により,将来は河川の流況が変化することが予測されている.たとえば,淀川流域の潜在的な水資源量(ここでは年降水量から年蒸発散量を引いたものとする)は将来的に減少すると予測されている.日本における将来の流況を予測する上でダムなどによる水資源開発の貢献を考慮することは不可欠であるが,全国のダムの渇水補給ルールを逐一調べて流況解析に反映することは現実的ではない.</p><p>そこで,…

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  • フルボ酸等の高分子化合物の利用

    田中 賢治 沙漠研究 30 (3), 27-33, 2020-12-25

    <p>植物活性剤,化粧品原料等に利用されるフルボ酸は,日本の森林土壌中に含まれる有用な有機酸であるが土壌中に微量しか含まれておらず,これらの用途に利用するために海外から採掘された有限資源を輸入して国内で利用してきた経緯がある.こうした状況の中,日本の森林から間伐によって産出される木質資材と木炭等の生産過程で産出される有機酸を利用することによって有機物の縮合・重合を促すことに成功したことから,人工…

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  • 土壌ダイレクト測定器や吸光光度計を応用した土壌分析実用性検証

    上野 直哉, 高梨 俊輔, 秋山 菜々子, 森 俊貴, 田中 賢治 日本緑化工学会誌 46 (1), 138-141, 2020-08-31

    <p>本研究は,現場において簡便に分析できる測定器の実用性の検証を実施した。土壌ダイレクト測定器によるpH測定は,土壌の希釈倍率による精度への影響はないが,EC測定においては6倍希釈による測定が適切であることを確認した。また,簡易かつ安価である吸光光度計を応用した土壌分析結果に係数をかけることで,乾物土壌を使用した土壌分析結果を推定できる可能性が示唆された。吸光光度計を使用する際の土壌の希釈倍率…

    DOI Web Site Web Site 参考文献1件

  • 静電容量法によるクロマツ根量の非破壊推定

    萩野 裕章, 田中 淳, 田中 賢治, 井野 友彰, 飯田 毅 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 548-, 2020-05-25

    <p>農作物や樹木の根量(乾燥重量)を非破壊で推定する静電容量法の成果が複数報告されている。対象とする植物の幹と近傍の地中に挿した金属製の杭に電極をあて、交流の電気信号を与えたときに計測される静電容量が根量に比例するというメカニズムで説明される。海外を中心に樹木ではユーカリなどの適用例があり、国内では僅かに果樹への例がある。この手法が他の樹種でも適用可能であれば、様々な分野での利用がなされると考…

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  • 2020年の記録的少雪に関する速報的分析

    渡部 哲史, 小槻 峻司, 鼎 信次郎, 田中 賢治, 樋口 篤志 水文・水資源学会誌 33 (3), 111-117, 2020-05-05

    <p> 気象庁JRA-55長期再解析データを入力とした陸面過程モデルSiBUCによる解析から,2020年3月上旬の積雪相当水量は日本の多くの流域において過去60年で最少,もしくはそれに匹敵する少なさであることが明らかとなった.過去60年の積雪相当水量,気温,降水量を標準化して表す指標により各年の事例の顕著さを推計し,これにより2020年の事例の背景として関東,甲信越,北陸,南東北では過去60年で…

    DOI Web Site Web Site 参考文献5件

  • スコリア堆積地の防災対策における地域住民の取り組み

    田中 賢治 水利科学 64 (1), 118-137, 2020-04-01

    <p>静岡県の最北東に位置し,富士山を有する駿東郡小山町では,2010年に発生した台風9号以降,富士山由来の火山噴出物であるスコリアが堆積した層から,不安定な土砂が降雨のたびに流出するようになり,住民への被害が多発していた。 そこで,小山町では行政と住民が一体となって地域を保全するため「小山町山地強靭化総合対策協議会」を設置し,スコリアという特殊な土質を考慮した斜面防災対策について様々な取り組み…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site

  • 気象予測への活用に向けた日本全域の人工排熱量分布推定に関する検討

    野依 亮介, 相馬 一義, 髙山 拓哉, 馬籠 純, 石平 博, 田中 賢治 土木学会論文集G(環境) 76 (5), I_81-I_88, 2020

    <p> 本研究では,全国一律に空間解像度約1kmで人工顕熱排熱量・人工潜熱排熱量・温排水排熱量を月別・時間帯別に推定する手法を新たに構築した.本手法では全国的に手に入る地域メッシュ統計・国土数値情報に適用可能な人工排熱量原単位を検討し,民生家庭部門,民生業務部門,産業部門,自動車部門の4つに分けて人工排熱量の推定を行う.推定結果から県別の年間総人工排熱量を求め統計データと比較した結果,県別エネル…

    DOI Web Site 参考文献12件

  • 陸面過程解析と衛星データによる地表面温度の比較検証

    稲垣 智也, 田中 賢治, 田中 茂信 土木学会論文集B1(水工学) 76 (2), I_229-I_234, 2020

    <p> 地表面温度は衛星観測から直接的に得られる物理量であり,モデルの計算結果を衛星観測値と容易に比較することが可能であるため,水・熱収支解析の精度を確認するための一つの指標として用いることができる.本研究では,陸面過程モデルSiBUCによる,ミャンマーやタイを含む範囲における地表面温度と,衛星データMODISの地表面温度プロダクトの比較を行い,モデル内のいくつかの入力データの改善を試みた.比較…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 水収支から推定される流域平均降水量の特性

    田坂 彰英, 田中 賢治, 田中 茂信 土木学会論文集B1(水工学) 76 (2), I_31-I_36, 2020

    <p> 雨量計には,設置地点が平野部に集中しており山地の降水量はあまり観測できていないことと,降雪の捕捉率が低いという問題点がある.したがって,雨量計の観測値は気候モデル等の降水量データの流域スケールでの評価には不向きである.本研究ではこれらの雨量計の問題点に影響されない降水量評価として,河川流量の観測値と陸面過程モデルSiBUCで計算された蒸発散量・土壌水分量・積雪相当水量を用いて,流域の水収…

    DOI Web Site 参考文献5件

  • スコリア堆積地の防災対策における地域住民の取り組み

    田中 賢治, 木村 佳嗣, 前田 修 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 146-, 2019-05-27

    <p>【はじめに】300年前の富士山の噴火によってスコリア(岩滓)が厚く(深さで10m)堆積した静岡県小山町の森林では,2010年の台風9号の異常な集中豪雨によって,森林内に堆積しているスコリア層に介在する粘性を持った粒子の細かい火山灰層が流亡して急激に粘着力が低下した。この粘着力の低下によって勾配の緩急に関係なく,スコリアの流出が始まり,人家,国道,ゴルフ場が埋まるなどの被害が発生している。被…

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  • カラバカック氷河における降雪量再現および気象強制力誤差が雪氷融解量計算に与える影響の分析

    平岡 ちひろ, 田中 茂信, 田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 32 (0), 18-, 2019

    <p>中央アジアは,ユーラシア大陸の広大な乾燥・半乾燥地域の中央に位置する.降水量は概して少なく,特に乾燥帯の広がる中央部は年間平均降水量が200mm以下である.よって中央アジアの人々は主に,水利用を氷河の融解水に依存して生活している.いつ,どれだけの水が利用可能かを知るには,年間の水・熱収支の把握だけでなく季節性の再現も必要であり,さらに将来の気候変動に伴う河川流量の変化を知ることが必要となる…

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  • GRACEによる衛星観測データを用いた地下水涵養量の推定

    塩尻 大也, 田中 賢治, 田中 茂信 水文・水資源学会研究発表会要旨集 32 (0), 240-, 2019

    <p>世界の人口が増加し水需要が増える中で,地下水資源の持続可能性が脅かされている.地下水資源量を適切に把握・モニタリングし,持続可能な水利用を行なってゆくことが求められる.そこで本研究では,小槻ら(2012)によって開発された全球陸域水循環モデルを改良し,これまで考慮することができていなかった地下水をモデル化して組み込むことを目的とする.しかし地下水の観測データは不足しているため,地下水涵養量…

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  • 日本域高解像度日降水量グリッドデータAPHRO_JPにおける極端降水再現性の改良

    安富 奈津子, 田中 賢治, 田中 茂信 水文・水資源学会研究発表会要旨集 32 (0), 136-, 2019

    <p>日本域高解像度日降水量グリッドデータAPHRO_JPについて、これまでグリッド解析に使用していたアメダスデータに加えて国土交通省水文・水質データベース(MLIT)から河川中上流域・ダムの観測降水量を追加して解析をおこなった。グリッド計算においては、観測値と気候値の比を用いるため、このデータを気候値にも反映させて新たなプロダクトを作成した。MLITデータは比較的山地に多くの観測地点が分布して…

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  • ラグ相関解析を用いたダム流入量予測

    日野 智之, 田中 茂信, 田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 32 (0), 182-, 2019

    <p>タイのチャオプラヤ川では河川流量の変動幅が大きく、ダムの運用が非常に難しい。こうした課題に対して、ダム流入量を正確に予測するシステムが重要となる。正確な予測をもとにダムを運用すれば、洪水が起こらない限界の水位までダムに貯水できるため、洪水のリスクと渇水のリスクの両方を低減できる。本研究では、チャオプラヤ川流域にあるダムのうち、総貯水容量134億㎥を誇るBhumibolダムの流入量予測を行う…

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  • <b>MODIS地表面温度日格差を用いたアラル海流域における灌漑域の推定</b>

    峠 嘉哉, Muthoni Jacqueline Mbugua, 風間 聡, Khujanazarov Temur, 田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 32 (0), 238-, 2019

    <p>アラル海流域では,渇水や塩類集積の影響で灌漑の有無や作付作物が年ごとに動的に変化する.この動的な水利用をモニタリングすることが現地農業政策や流域全体の水循環解析に貢献すると考えられる.中央アジアにおける灌漑地は畝間灌漑が主流であり,土壌水分量の大幅な増加は地表面の熱容量を増加させる.そこで本研究では,ウズベキスタンを対象に地表面温度日格差についてMODISによる衛星解析と陸面過程モデルによ…

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  • 気候変動が日本の水文循環に及ぼす影響評価—d4PDFの活用—

    田中 賢治, 田中 茂信, 正木 隆大 水文・水資源学会研究発表会要旨集 32 (0), 6-, 2019

    <p>本研究ではd4PDF-NHRCM20を用いて気候変動による水文量変化の不確実性を評価した。現在気候と将来気候それぞれ50、90アンサンブルの気候シナリオが提供される。陸面過程モデルSiBUCで地表面水・熱収支を計算し、分布型水文モデルHydroBEAMで河川流量を計算する。将来気候では、蒸発散量が増加し、多くの河川で渇水流量が減少する。日本の広い範囲で水資源量が減少する可能性が高い。</p>

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  • 日本域高解像度日降水量グリッドデータAPHRO_JPの改良

    田中 賢治, 安富 奈津子, 田中 茂信, 樋口 篤志, 豊嶋 紘一, 谷田貝 亜紀代 水文・水資源学会研究発表会要旨集 31 (0), 76-, 2018

    本発表では、日本域高解像度日降水量グリッドデータAPHRO_JPについて、新たに追加した水文・水質データベース(http://www1.river.go.jp/)の2683地点の雨量計データが気候値や極値にどの程度の差をもたらしたかを報告する。<br>本研究では孤立異常値の検出レベルを修正し、誤って異常値と検出した観測データを内挿計算に戻すプロセスを導入した。<br>年降水量の空間分布の大まかな…

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  • 交通外傷後遅発性に発症し救命した外傷性腸間膜仮性動脈瘤破裂の1例

    小山 正三朗, 田中 賢治, 土屋 りみ, 久野 博 日本臨床外科学会雑誌 79 (1), 60-65, 2018

    症例は38歳,男性.自動車運転中に誤って路上のポールに衝突した.事故直後は症状がなかったが夕方より腹痛が増悪したため,同日夜に当院救急外来を受診した. 来院時CTで,外傷性S状結腸腸間膜損傷の診断で当科入院となった.保存的加療にて一時改善傾向であったが,入院17日目深夜に突然大量下血し,ショックバイタルに至った.CTで,S状結腸腸間膜仮性動脈瘤破裂の診断で即日緊急手術となった.術中所見で下腸間膜…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献8件

  • 気候変動が日本の水文循環に及ぼす影響評価と要因分析

    正木 隆大, 田中 賢治, 田中 茂信 水文・水資源学会研究発表会要旨集 31 (0), 114-, 2018

    本研究では,気候変動リスク情報創生プログラムでデータ提供されている気候モデルである,解像度20kmのMRI-AGCM3.2Sの情報を用い,陸面過程モデルSiBUCに入力し,複数の未来のシナリオについて,気候変化がもたらす陸域水文諸量の変化の不確実性を評価し,その要因について評価した.陸面過程と河川流下過程の要素をもつ分布型水文モデルにより陸域水循環解析を行った.陸面過程にはSiBUCを用い鉛直方…

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  • 山岳地帯における気象データの誤差が雪氷融解量計算に及ぼす影響

    平岡 ちひろ, 田中 賢治, 田中 茂信 土木学会論文集B1(水工学) 74 (5), I_307-I_312, 2018

    <p> 土地の大部分が乾燥気候である中央アジアでは,水利用を上流部の山岳からの氷河融解水に依存して生活している.いつ, どれだけの水が利用可能かを知るには,年間の水・熱収支の把握だけでなく,その季節性の再現が必要である.既存の陸面過程モデルSiBUCでは氷河融解のピークが実測より数ヶ月早期評価される等,雪氷の融解時期の正確性において改善の余地がある.本研究はSiBUCへの入力データのひとつである…

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  • GRACEによる衛星観測データを用いた全球陸域水循環モデルの改良

    塩尻 大也, 田中 賢治, 田中 茂信 水文・水資源学会研究発表会要旨集 31 (0), 268-, 2018

    世界では人口が急激に増加してきており,それに伴い水需要は大幅に増加している.持続可能な水利用のために適切な水資源管理が行われることは必要不可欠であり,その際枯渇が懸念される地下水資源量の変化を推定できることは必要不可欠である.そこで水資源量の解析を行うことができる全球陸域水循環モデルを改良し,地下水資源の持続可能性を考慮可能とすることを目的とする.そのためにGRACEより観測されるTWSをモデル…

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  • 海岸砂地における「はまみどりマット」敷設による植物の生育環境の改善効果

    岡村 怜美, 森 千夏, 田中 賢治, 熊田 啓之 日本緑化工学会誌 43 (1), 320-323, 2017

    はまみどりマットは海岸の飛砂防止を目的として開発された緑化資材である。植生基盤を封入したマットを地表面下 20cm に埋設することで,マット中の栄養分を植物に供給することができるため,植物の発芽・生育を促進する効果がある。<BR> 2015年 10月に関東沿岸にて,試験施工を行った。その結果,マットの敷設により地中の …

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  • APHRODITE-2によるグリッド降水量作成アルゴリズム改良 ~初期結果~

    谷田貝 亜紀代, 増田 南波, 田中 賢治, 樋口 篤志 水文・水資源学会研究発表会要旨集 30 (0), 30-, 2017

    2016年6月に開始したAPHRODITE-2は、極端現象評価や、災害との対応、予報の改善、衛星プロダクトの補正などのため、日界を丁寧にチェックし、補正アルゴリズムを構築し、sub-dailyグリッドデータの作成を経て日界補正を行っている。日本域について(APHRO_JP)日界補正チェックの後Sub-dailyプロダクトを公開予定である。ここにはAPHRO_JP捕捉率補正結果について報告した。な…

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  • 気候変動が我が国の水文循環に及ぼす影響の不確実性評価

    正木 隆大, 田中 賢治, 田中 茂信 水文・水資源学会研究発表会要旨集 30 (0), 11-, 2017

    本研究では,気候変動リスク情報創生プログラムでデータ提供されている気候モデルである,解像度20kmのMRI-AGCM3.2Sの情報を用い,陸面過程モデルSiBUCに入力し,複数の未来のシナリオについて,気候変化がもたらす陸域水文諸量の変化の不確実性を評価した.陸面過程と河川流下過程の要素をもつ分布型水文モデルにより陸域水循環解析を行った.陸面過程にはSiBUCを用い鉛直方向の水収支を求め,河川流…

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  • 園部川流域における洪水氾濫解析

    仲 浩明, 田中 茂信, 田中 賢治, 佐山 敬洋 水文・水資源学会研究発表会要旨集 30 (0), 42-, 2017

    研究では堤防改修や近年増加している局地的集中豪雨を考慮した浸水想定域図作成にむけて,これまでは流域面積の大きな河川に主に用いられてきたRRIモデルを京都府南丹市園部川に適用し2013年の洪水氾濫を再現行い,解析を行った.桂川中流域の右支川園部川流域(流域面積:127 km<sup>2</sup>)では,2013年と2014年に台風による大雨で氾濫が起きた.2013年には横田地区で堤防から越水が発…

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  • 自然養生バークを利用したスギ育苗の試み

    田中 賢治, 岡村 怜美, 中村 干城, 志々目 道夫, 柳田 力男, 垣内 文昭, 平岡 直樹, 竹内 真一 日本緑化工学会誌 42 (1), 244-247, 2016

    スギの育苗を行う場合には,現状ではココピート等の堆積資材を採掘して国内に輸入された資材を利用してきた経緯がある。ココピートにおいては,その堆積形態の違いによる有機物分解が均一でないことから育苗を行う場合,生育不良となる個体が多くなることが問題となっていた。このような問題を解決するために,スギのバークに発酵促進材等を混合せずに3年以上養生した有機質資材を用いることで,苗木の健全な生育を促進した事例…

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  • <b>スメクチック的構造を有するトランスファー成形可能な </b><b>メソゲンエポキシコンポジット </b>

    吉田 優香, 田中 賢治, 片木 秀行, 小杉 慎一, 陶 晴昭, 竹澤 由高 Journal of Network Polymer,Japan 37 (6), 261-265, 2016

    <p>高融点のメソゲンエポキシモノマーを固形コンパウンド化することを目的とし,メソゲンエポキシモノマーをレゾルシノールまたはハイドロキノンを用いて一部反応させ,モノマーとプレポリマーとの混合物である部分的プレポリマーとすることで低融点化する検討を行った。部分的プレポリマーとすることで結晶性が低下し,フロー性が向上したことで固形コンパウンド化することが可能となった。また,部分的プレポリマーにおける…

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  • 氾濫解析に使用する衛星DEMの水文地理データを用いた補正

    小林 優, 田中 茂信, 田中 賢治, 浜口 俊雄 水文・水資源学会研究発表会要旨集 29 (0), 134-, 2016

    洪水氾濫は陸域における水動態を表現する上で重要な現象の一つである.本研究の解析対象としているナイル川上流に位置するSudd湿地では上流域からの水が氾濫し,年間で86Gtに昇るとされており,河道流下中の水収支の追跡だけでなく,時空間的な氾濫の拡がりまで評価することが求められる.リモートセンシングの発展から全球をカバーする地形データが利用可能となってきている.これらは全球で整備されているという利点を…

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  • 佐用川流域で発生した洪水災害及び土砂災害の検証と避難意思決定支援の在り方

    戸田 淳治, 田中 賢治, 浜口 俊雄, 田中 茂信 水文・水資源学会誌 29 (6), 345-361, 2016

    <p> 今後増加すると予想される降雨による災害に対する備えを強化するため,現状の防災システムを補完する目的で防災担当者及び住民に対し,避難の意思決定を支援するシステムの開発を進めている.本論文では2009年の佐用豪雨災害を取り上げ,洪水災害及び土砂災害に対する再現計算を行う.単独の降雨データによる計算のみならず,複数の降雨データによるアンサンブル計算を行い各災害に対する危険度を算定する.洪水災害…

    DOI Web Site Web Site 参考文献1件

  • 地下水取水を考慮した全球陸域水循環モデルによる水逼迫度評価

    塩尻 大也, 田中 賢治, 田中 茂信, 浜口 俊雄 土木学会論文集G(環境) 72 (5), I_265-I_270, 2016

    近年,急激な人口増加や経済発展に伴い,水需要が急激に増加している.それにより今後世界で水不足が深刻化することが予測されている.そこで本研究では,全球規模での水逼迫度の評価と地下水位変動の推定を行った.使用した水文モデルは陸面過程および河道流下過程より構成されている.解析は20kmの解像度で行い,メッシュ毎に水需要量と河川流量を需要量が上回る量を求めることで,水の逼迫度合いを計算した.さらに基底流…

    DOI DOI Web Site ほか1件 参考文献4件

  • 気候変動が積雪水資源に与える影響―d4PDFの活用に向けて―

    松井 佑介, 田中 茂信, 田中 賢治, 浜口 俊雄 水文・水資源学会研究発表会要旨集 29 (0), 8-, 2016

    日本の山岳域において,積雪は「天然のダム」と言われているように,春先の融雪水は貴重な水資源となっており,特に灌漑用水の重要な供給源となっている.温暖化等の気候変動に伴う降雪,積雪量の減少や融雪時期の早期化は,下流域の農業用水の利用に大きな影響を及ぼす可能性がある.そのため,積雪水資源量の空間・時間分布の将来評価が必要とされている.<br> …

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  • 特集「防災緑化と土砂災害」 土砂流出災害における崩壊地の微地形の特徴と森林の関係

    田中 淳, 見市 貴司, 世古口 竜一, 對馬 美紗, 竹村 文, 田村 洋子, 森 千夏, 田中 賢治, 大野 亮一 日本緑化工学会誌 41 (2), 326-330, 2015

    豪雨による山地災害が発生した 258箇所について,航空レーザ測量データを用い崩壊地の微地形の特徴および,崩壊規模を整理した。その結果,崩壊源頭部の微地形の特徴は,全体の 28%が上部谷壁凹斜面から崩壊が発生し,その崩壊源頭部の平均規模は,崩壊幅 13.2 m,水平方向の崩壊長 8.7 mであった。また全国 15地点(30箇所) …

    DOI Web Site Web Site 被引用文献1件 参考文献1件

  • アラル海流域における陸域水循環モデルを用いた気候変動の水需給バランスへの影響評価

    峠 嘉哉, 田中 賢治, 中北 英一 土木学会論文集G(環境) 71 (5), I_183-I_188, 2015

    アラル海の縮小に象徴される深刻な渇水問題が発生しているアラル海流域では,水資源量や灌漑水需要量に対する気候変動の影響を事前に定量的に推定することが適正な水利用計画へ向けた科学的根拠として重要である.本研究では,陸域水循環モデルにA1Bシナリオに基づくMRI-AGCM3.2Sの出力値を入力することで,気候変動による水資源量と灌漑水需要量への影響について定量的に推定した.MRI-AGCM3.2Sの結…

    DOI Web Site Web Site 被引用文献1件 参考文献9件

  • 中国華北平原における主要農産物の農事暦変化に関する研究

    ゆ こう, 尤 欽, 沈 彦俊, 近藤 昭彦 日本地理学会発表要旨集 2015s (0), 100201-, 2015

    ...引用文献小槻峻司・田中賢治・小尻利治・浜口俊雄 2012. 衛星データから作成した農事暦を活用した全球陸域水循環解析 水文・水資源学会誌 Vol25、No6、373-388許文波・張国平・範錦龍・銭永蘭 2007. MODISデータを用いた冬小麦面積変化解析 農業工程学報 Vol23、No.12、144-149(in Chinese)...

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  • 陸面過程モデルと河道流下モデルの結合方法に対する比較検討

    小林 優, 浅野 倫矢, 田中 茂信, 田中 賢治, 浜口 俊雄 水文・水資源学会研究発表会要旨集 28 (0), 100039-, 2015

    洪水氾濫は陸域の水・熱の動態に大きな影響を及ぼす現象の一つである.陸面過程解析において,氾濫水域により放射収支・熱収支・水収支の各項目で顕著な変化が見られ,特に水資源量に関しては氾濫による蒸発損失により大きく低下するとされている.このことより,河道流下中の水収支の追跡だけでなく,氾濫水域の時空間的な拡がりまで評価することが求められる.本研究では,陸面過程モデルSiBUCおよび河道流下モデルを中心…

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  • GCM出力の解像度が積雪水量推定に及ぼす影響

    松井 佑介, 田中 茂信, 田中 賢治, 浜口 俊雄 水文・水資源学会研究発表会要旨集 28 (0), 100030-, 2015

    温暖化等の気候変動に大きな関心が寄せられている現在,それによる将来への影響評価があらゆる分野にわたって行われている.水資源に関しては,気候変動により雨の量や降り方,蒸発量が大きく変化すると考えられている.積雪地域での降雪量の減少に伴う積雪水資源量の減少や,融雪時期の早期化は,下流域の灌漑用水の利用に大きな影響を与えることが懸念されている.<br> …

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  • ウズベキスタン灌漑農場における集中定点観測

    峠 嘉哉, 田中 賢治, Khujanazarov Temur, 中北 英一 水文・水資源学会研究発表会要旨集 28 (0), 100045-, 2015

    アラル海流域では,大規模な灌漑開発の影響で水需要量が増大し深刻な渇水問題が発生した.これは灌漑面積の増加に加え,灌漑効率が悪いことが原因である.しかし,使用可能な統計データが限られた当該地域では実際の灌漑操作について分からないことが多い.加えて近年では種々の水循環モデルが構築されており,灌漑スキームが結合されているが,観測事例の少ない途上国において農地レベルでの具体的な灌漑操作を正しく設定できて…

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  • 特集「海岸林再生の現状と課題」<BR>日本緑化工学会平成 26年度シンポジウム「海岸林再生の現状と課題」の概要

    阿部 和時, 大藪 崇司, 吉崎 真司, 田中 賢治 日本緑化工学会誌 41 (2), 331-331, 2015

    2011年 3月 11日に発生した巨大地震によって千年に 1度の確率と言われる大津波が発生し,太平洋沿岸の海岸林に未曾有の被害をもたらしました。多くの海岸林が被害を受けた後で様々な検証がなされ,改めて津波抑制効果や飛砂防止効果,漂流物捕捉効果,防風抑制効果,景観効果などの海岸林が有する役割の大切さが再認識されるようになりました。現在,被災した東北沿岸の各地では海岸林の再生が進んでいます。そこでの…

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  • 特集「防災緑化と土砂災害」<BR>小山町におけるスコリア堆積地で地域住民が実践できる防災対策の取り組み

    田中 賢治, 森 千夏 日本緑化工学会誌 41 (3), 398-401, 2015

    静岡県駿東郡小山町は,300年前の富士山の噴火によってスコリア (岩滓) が厚く堆積している状況である。厚く堆積したスコリアは近年の豪雨により流出し,甚大な被害をもたらした。そこで,地域住民らが所有する山地での災害を未然に防ぐため,スコリア堆積地を植生回復させ,植物の根系緊縛力によるスコリア流出を抑制する試みを行った。本稿では,山地を所有している住民自らが行った,スコリア堆積地の防災対策事例につ…

    DOI Web Site 参考文献1件

  • 有機質資材を利用したフルボ酸形成の試み

    田中 賢治, 森 千夏 廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 26 (0), 257-, 2015

    緑化工に用いられている有機質資材は,短期的に堆積させたバーク堆肥や海外で採掘されるピートモス,ココピート等の有限資材が一般的となっており,国内の緑化資材の自給的資源の開発と有機質資材の性能向上が望まれている。本報告では,腐植物質の持つ能力に着目し,未分解の廃木材を原料として人工腐植酸の作製を行い,その手法を基にして未分解の廃木材に酸性処理を施し,時間経過に伴い腐植成分がどのように形成・変化するか…

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  • ミャンマーにおける水循環解析システムの構築

    山田 将平, 山下 隆男, 田中 茂信, 田中 賢治, 浜口 俊雄 水文・水資源学会研究発表会要旨集 28 (0), 100036-, 2015

    ミャンマー国は、2011年に民主化を進め始めた影響で、社会経済活動が急速に変化している。主要産業が農業・工業であるこの国では、特に水資源・森林資源の有効利用は重要な開発課題である。<br><br> 気象特性としては、インド洋モンスーンの影響を強く受け、雨季と乾季がはっきり分かれており、地域によっても降雨量の差が大きい。地形特性としては、西、北、東を高い山地で囲まれており、南部でアンダマン海に面し…

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  • 陸面過程モデルによる白山山域における積雪水量の推定

    田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 28 (0), 100029-, 2015

    陸面過程モデルを白山山域に適用し、地上気象観測情報を用いて水・熱収支解析を実施し、過去数年間(2006年~2012年)の積雪水量の時空間分布の再現を試みる。手取川ダムの日流入量データを用いて水収支の検証をするとともに、解析を通じて明らかになった問題点について報告する。<br>モデルで算定された手取川ダム集水域からの流出量とダム日流入量観測値を比較したところ、2011年については概ね良好な算定結果…

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  • スコリア堆積地の防災対策における地域住民の取り組み

    田中 賢治, 遠藤 一宏 日本森林学会大会発表データベース 125 (0), 155-, 2014

    【はじめに】300年前の富士山の噴火によってスコリア(岩滓)が厚く(深さで10m)堆積した静岡県小山町の森林では,2010年の台風9号の異常な集中豪雨によって,森林内に堆積しているスコリア層に介在する粘性を持った粒子の細かい火山灰層が流亡して急激に粘着力が低下した。この粘着力の低下によって勾配の緩急に関係なく,スコリアの流出が始まり,人家,国道,ゴルフ場が埋まるなどの被害が発生している。被害区域…

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  • 陸域水循環解析における気象強制力データの問題点

    田中 賢治, 峠 嘉哉, 浅野 倫矢, 小槻 峻司 水文・水資源学会研究発表会要旨集 27 (0), 100064-, 2014

    本発表では、これまでに世界の様々な地域で適用してきた陸域水循環解析をする上で出くわした問題点のうち、特に入力気象強制力データについて情報を共有し、学会各員が同種の問題についてどのような対応をしてきたのかを議論する契機としたい。

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  • 落葉広葉樹林における水蒸気・CO2フラックス観測

    戎 信宏, 萬 和明, 中北 英一, 山口 弘誠, 田中 賢治, 高瀬 恵次, 石田 祐宣, 福池 孝記 水文・水資源学会研究発表会要旨集 27 (0), 100141-, 2014

    筆者らは、サイトの比較として信楽サイト(本試験地)、白神サイト(青森県)、大洲サイト(愛媛県)の大気・水・炭素循環の観測を行い森林の違い、気候の違い、地質の違いが対象地域の水・熱・炭素循環にどのように影響するのかを明らかにし、地表と大気をつなぐ熱・水・炭素循環モデルの構築をめざしている。本報告は、滋賀県甲賀市信楽町の落葉広葉樹林で、試験地流域において水蒸気・CO<sub>2</sub>フラックス…

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  • 新潟市の海岸砂丘における廃菌床と腐植を利用した海岸緑化の試み

    田中 賢治, 森 千夏, 山田 富市, 眞見 和樹 日本緑化工学会誌 40 (1), 211-214, 2014

    本報告は,新潟県内の海岸において埋土種子から発芽する海浜植物の生育の促進を目的として,植生基盤を砂浜に埋設し緑化試験を行ったものである。植物の栄養分として廃菌床,及び養分をコントロールする資材として有機酸によって未分解の有機物を養生することによって生産された人工腐植 <SUP>1)</SUP> を混合したバーク系資材(以下人工腐植と記す)の二つの資材を用い,その配合を変えた資材を一定の厚みを持っ…

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  • 国有林内で実施した航空緑化工の林地回復に立地条件が与える影響

    田中 淳, 竹村 文, 田中 賢治, 大澤 学 日本緑化工学会誌 40 (1), 179-182, 2014

    国有林内の奥地荒廃地における緑化対策として実施されている航空緑化工について全国 26箇所について現地調査を実施した。現場全体の植生を大まかに捉える概査によって林地回復程度を評価するとともに,国有林 GISを活用して立地条件の整理を行った。航空緑化工において確実な林地回復を図るには,高標高地での適用に気をつけることや,土性に応じた施肥の実施などに配慮することが必要である。また,周辺植生に近い林地回…

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  • 環太平洋域を対象とした陸面再解析・速報解析システムの開発: -日本域における高解像度陸面再解析-

    小槻 峻司, 田中 賢治, 樋口 篤志, 本間 香貴, 篠田 太郎, 相馬 一義, 竹中 栄晶, 可知 美佐子, 久保田 拓志, 梶原 康司 水文・水資源学会研究発表会要旨集 27 (0), 100005-, 2014

    近年,世界各国の水工・水文分野において,気象予測データを用いて,河川流量・旱魃・穀物収量などの面的な農業・水資源変動予測が実施されている.これらの予測には,近未来の気象予測精度向上に加え,陸面初期値の精度向上が重要である.我々の研究グループでは,環太平洋域における農業水資源変動予測を目的に,陸面再解析・速報解析システム開発に取り組んだ.本稿では,環太平洋域を対象としたシステム開発の一環として行っ…

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  • 気候変動を考慮したヴィクトリア湖の持続可能性評価

    浅野 倫矢, 田中 茂信, 田中 賢治, 浜口 俊雄 水文・水資源学会研究発表会要旨集 27 (0), 100013-, 2014

    東アフリカに位置するヴィクトリア湖(68,800km3)は湖岸周辺300万人以上の生活を支えるとともに、白ナイルの源流として下流国にも大きな影響を与えている。先行研究によれば、湖からの流出地点において2000年に運用を開始した水力発電ダムの放流操作と、同時期に発生した旱魃の影響によって、ヴィクトリア湖は2000年代前半に急激な水位の低下を見せ、周辺国を動揺させた。本研究では陸域水循環モデルを本流…

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  • 山岳域の水熱収支解析に関する検討

    峠 嘉哉, 田中 賢治, 中北 英一 水文・水資源学会研究発表会要旨集 27 (0), 100052-, 2014

    中央アジアでは,山岳地で冬季を中心に降った降雪が夏にかけて融解することで灌漑による下流側の水需要が賄われている.そのため,水資源管理上,山岳域での融雪過程を正確に解析することは重要であるが,陸面過程モデルによる水熱収支解析では冬季の融雪期が観測値より早い等の問題があった.そこで本研究では,中央アジアに位置するZaravshan川流域において山岳域での水熱収支解析手法について検討する.山岳域の特殊…

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  • ザラフシャン川上流新設ダムの効果的な運用に関する検討

    名村 瑠架, 峠 嘉哉, Temur Khujanazarov, 田中 茂信, 田中 賢治, 浜口 俊雄 水文・水資源学会研究発表会要旨集 27 (0), 100053-, 2014

    21世紀は水の世紀であると言われるように、世界の各地で水問題が様々な社会問題の一部として顕在化してきている。中央アジアでは、ザラフシャン川の水資源を巡り、上流国のタジキスタンと下流国のウズベキスタンとの間で緊張感が高まっている。そこで本研究では、ザラフシャン川上流に新設予定であるダムの運用に対する検討を行った.先行研究では峠らがアラル海の縮小における再現解析に成功しており,本研究はさらに細かな対…

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  • 多様な作物分布を考慮した全球農業水需要量推定

    小槻 峻司, 田中 賢治, 小尻 利治 環境科学会誌 26 (2), 158-166, 2013

    近年,人類の経済発展や人口増加に伴い世界の農業水需要量が急激に増加している。農業水資源計画を策定する上で農業水需要量を知る必要があるが,全球規模での水需要量統計からは,国総量のデータが年単位で得られるのみである。本研究では,i)気象要素を入力条件に,水収支・放射収支・エネルギー収支計算から物理的に解析する事, ii)高い空間・時間解像度で水需要量データを得る事 …

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site 参考文献25件

  • 集水域の灌漑地拡大の影響を考慮した水・熱収支解析によるアラル海の経年的縮小の再現

    峠 嘉哉, 田中 賢治, 小尻 利治, 浜口 俊雄 環境科学会誌 26 (2), 180-190, 2013

    アラル海流域では,ソ連期から始まる大規模な灌漑計画の結果として,アラル海の縮小に象徴される深刻な水不足が発生した。下流地域では,数百万人に影響を与えると言われる渇水被害に加え,露出した過去の海底から塩分や有害物質を含んだ砂が舞い上がることによって健康被害が発生し,アラル海の縮小自体も流域環境を悪化させる大きな要素となっている。<BR>当流域においては持続可能な灌漑計画の作成・実現が急務であり,そ…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site 参考文献21件

  • 気候変動が日本の水資源に与える影響推計(I)

    小槻 峻司, 田中 賢治, 小尻 利治 水文・水資源学会誌 26 (3), 133-142, 2013

     気候変動が大きな問題となっている現在,その影響を解釈・翻訳し,社会に伝える事は科学の重要な使命である. 一連の論文では,日本全域水資源モデルの開発を行い,気候変動が日本全流域の水需給バランスに与える影響を推 計する.本稿では,稲成長・水文陸面・灌漑・河道流下・ダム操作の5つのモジュールから成る水資源モデルを提案 …

    DOI Web Site Web Site 被引用文献6件 参考文献35件

  • 雨季中盤の雨がタイ・チャオプラヤ川の洪水に与える影響

    小槻 峻司, 田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 26 (0), 156-, 2013

    2011年に大洪水を受けたタイでは,治水計画の策定に向けてChao Phraya川流域の流出特性についての理解が必要不可欠である. Chao Phraya川の下流域洪水を防ぐ上では中流域C.2地点の流量が重要である.本研究は,1980-2011年の流量・雨量観測解析や水文陸面過程モデルを用いた数値計算を通じて,C.2地点で大出水が起こる条件について議論した.2011年は,平均を約40%超す降水量…

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  • 洪水氾濫統合解析システム構築とその利用手法

    戸田 淳治, 田中 賢治, 浜口 俊雄 水文・水資源学会研究発表会要旨集 26 (0), 28-, 2013

    [研究の目的]<br>自然災害による犠牲者を一人でも減らすため、洪水災害や土砂災害の予測から避難警報に至るまでのプロセスをシステム化し、防災情報を必要とする人々が避難に対する意思決定を行う上での指針を示すことが最終目標であるが、今回は洪水氾濫シミュレーション部分を中心に述べる。<br>  <br>[システムの概要]<br>近年頻発するようになった大雨などによる洪水災害に備えるため、我々は流出予測…

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  • 気候変動が日本の水資源に与える影響推計(<b>Ⅱ</b>)

    小槻 峻司, 田中 賢治, 小尻 利治 水文・水資源学会誌 26 (3), 143-152, 2013

     本研究では,提案する日本全域水資源モデルと,超高解像度GCM(MRI-AGCM3.1S)から出力される現在・近未来・世紀末の気象強制力データを用いて,気候変動が日本の水資源に与える影響を推計した.多雪地域では流況が大きく変わり,12月から3月にかけての流量増加や,融雪時期である4月から5月の流量低下が予測された.東北地方の日本海側では世紀末に水ストレスが強化される流域が多く見られ,世紀末には融…

    DOI Web Site Web Site 被引用文献3件 参考文献27件

  • スコリア堆積地における緑化の試み

    田中 賢治, 八代 祐治, 遠藤 一宏, 橘川 渉 日本森林学会大会発表データベース 124 (0), 142-, 2013

    300年前の富士山の噴火によってスコリア(岩滓)が厚く(深さで10m)堆積した静岡県小山町の森林では,2010年の台風9号の異常な集中豪雨によって,森林内に堆積しているスコリア層に介在する粘性を持った粒子の細かい火山灰層が流亡して急激に粘着力が低下した。この粘着力の低下によって勾配の緩急に関係無く,スコリアの流出が始まり,人家,国道,ゴルフ場が埋まるなどの被害が出ている。被害区域については,須走…

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  • 流入量の時系列データを用いた大規模貯水池操作モデルの構築

    浅野 倫矢, 田中 賢治, 浜口 俊雄 水文・水資源学会研究発表会要旨集 26 (0), 76-, 2013

     現在世界には多くの大規模貯水池が存在しており,我々がこれらの放流量をいくつかの目的のもとで制御することで,河川の流況や流域の水資源管理に大きな影響を与えている. すなわち,現在及び将来の水資源量を評価し,流域スケールでの水資源計画を進める上では,これらの影響を正確に再現することが重要な課題となる. …

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  • 気候変動ハザード・リスク情報の基盤技術開発に関する研究グループ

    大楽 浩司, 植田 宏昭, 上野 玄太, 高藪 出, 立川 康人, 田中 賢治, 仲江川 敏之, 中北 英一, 中山 恵介 水文・水資源学会研究発表会要旨集 26 (0), 70-, 2013

    本研究グループは, 台風・豪雨などの極端事象の物理機構から水文・水資源分野の影響評価,高度統計数理手法を専門とする様々な研究者により構成され,既存の知見と最新の情報を共有し,防災・環境政策に役立つ高度気候情報の構築・利用のあり方について議論を行うことを目的とする.グループ活動は,気候シナリオ情報の水文・水資源分野への利用・応用における現状についてレビューし,今後の水文・水資源分野における不確実性…

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  • Assessment of human activities impact in Zeravshan river basin

    フジャナザロフ ティムール, 田中 賢治, Toderich Kristina 水文・水資源学会研究発表会要旨集 26 (0), 86-, 2013

    Zeravshan River basin is the origin place of the ancient agricultural and urban civilization of Central Asia. It is transboundary river originating in Tajikistan mountains and flowing to the …

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  • Simulated Effects of Alternative Recharge Patterns on Groundwater Flow System of Nile Delta, Egypt

    Kamal Ahmed, 浜口 俊雄, 角 哲也, 田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 26 (0), 38-, 2013

    本研究はエジプト・ナイルデルタの地下水流動を再現計算することが主目的である.ここでは降雨がほぼなく,地下水位は涵養や揚水に左右されている.既往研究でも同様であったが最も大きな影響を与える不確定要素として河床から地下水への涵養量があり,その件に関して様々に議論されてきている.本稿では既往研究成果において結論づけらた様々に異なる成果から,ある程度信頼できる情報を基に,同涵養量の与え方に対して数パター…

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  • 洪水早期警報システムのためのチャオプラヤ川下流域統合モデル

    CHUANPONGPANICH, Supatchaya, 田中, 賢治, 小尻, 利治, ARLAI, Phatcharasak 京都大学防災研究所年報. B 55 (B), 547-559, 2012-09-30

    チャオプラヤ川流域は国内生産の大部分を生み出すタイ国で最も重要な流域であるため, チャオプラヤ川の洪水はタイ国の経済に多大な損失をもたらす。本研究では, 早期洪水警報のための洪水予測情報を提供するために, 数値モデルが適用された。非定常流条件でHEC-RASがチャオプラヤ川本川の洪水流計算に適用される。この結果, 上流端, 下流端, 側方流の境界条件が必要となるが, これらはそれぞれANN, …

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  • 中央アジア域の灌漑地拡大の影響を考慮した陸面解析によるアラル海縮小の再現

    峠, 嘉哉, 田中, 賢治, 小尻, 利治, 浜口, 俊雄 京都大学防災研究所年報. B 55 (B), 571-577, 2012-09-30

    深刻な水資源問題が発生しているアラル海流域では,持続可能な開発の実現へ向けた科学的根拠として,流域の水資源・需要量を過去から将来に渡って把握する必要がある。本研究では,陸面過程モデルSiBUCを用いて水・熱収支解析を流域全体で行い,過去40年間に行われた灌漑開発の影響を再現した。その際には,アラル海消長モデルを統合させることで,灌漑面積の拡大に伴って経年的に変化する流域の水収支がアラル海面積・貯…

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  • ナイル川流域における多国間水資源開発コンフリクトに関する研究

    安部, 雅宏, 田中, 賢治, 小尻, 利治, 浜口, 俊雄 京都大学防災研究所年報. B 55 (B), 579-591, 2012-09-30

    本稿では,国際河川流域国間の水資源開発コンフリクトの解決を目的とした水文モデルとコンフリクト解析の統合手法を提案する。空間解像度20kmのMRI-AGCMとCMIP3による21世紀末予測気候値を大気境界条件とし,農業開発シナリオを設定の下,陸面過程モデルSiBUCと分布型流出モデルHydro-BEAMによる陸域水循環モデルをナイル川全流域に適用する。実行可能領域内で定性的選好順序間の事象を正しく…

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  • 分布型流出モデルに沿ったマクロスケールでの土砂生産・輸送モデリングの基礎的研究

    浜口, 俊雄, 田中, 拓馬, 小槻, 峻司, 田中, 賢治, 峠, 嘉哉, 安部, 雅宏 京都大学防災研究所年報. B 55 (B), 501-509, 2012-09-30

    本研究は,分布型流出モデルに合わせて広域分布で考察できるような土砂生産・輸送モデルを作り上げるための基礎的な考察を行う。そこでは流砂水理学の基礎式に対して,流域分布の検討が可能な流出モデルと同じスケール・同じサイズの数値モデルとして扱えるように考える。放射線物質輸送解析とその影響評価も可能なように,沈降・巻き上げて移動する浮遊砂,ないしは流体力で河床移動する掃流砂に着目し,これらを流出解析の結果…

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  • 白神山地ブナ林における蒸発散量の季節変化特性

    石田, 祐宣, 徳永, 真央, 伊藤, 大雄, 石田, 清, 庄司, 優, 蓮沼, 洋志, 高橋, 啓太, 戎, 信宏, 高瀬, 恵次, 中北, 英一, 田中, 賢治, 山口, 弘誠 大会講演予講集 101 141-141, 2012-04-30

    日本気象学会 2012年度春季大会: 2012年5月26日-29日, つくば国際会議場, ポスター・セッション

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  • 国有林における航空緑化工の施工実績調査報告

    大澤 学, 田中 淳, 田中 賢治, 田畑 三郎, 竹村 文 日本緑化工学会誌 38 (1), 156-159, 2012

    奥地荒廃地における緑化対策として実施されている航空緑化工の国有林内における施工実績を調査した。国有林では1965年から 2009 年までの 45 年間に累計約 600 件,延べ約 1 万 ha の施工を実施してきた。北海道,関東,九州の各森林管理局管内では,1 回あたりの施工面積が大きく,東北森林管理局管内では他の森林管理局と比較して施工回数が多いが,1 …

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  • 陸面解析による灌漑取水とアラル海の消長に関する応答解析~アラル海流域の持続可能性向上へ向けて~

    峠 嘉哉, 田中 賢治, 中北 英一, 小尻 利治 土木学会論文集G(環境) 68 (5), I_147-I_152, 2012

    深刻な水資源問題が発生している中央アジアでは,今後の持続可能な開発へ向けた科学的根拠として,流域の水資源・需要量や,各種の対策の効果を推定する手法が必要である.本研究では,陸面過程モデルSiBUCを中心としてアラル海縮小を組み込んだ水循環モデルを用い,灌漑効率や灌漑手法,灌漑面積等を改善する仮想的な対策を設定し,これらの改善がアラル海水量に与える効果について定量的に推定した.その結果,過去の灌漑…

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  • 流出モデルパラメータの不確定性を考慮した洪水リスクアセスメント

    今村 公洋, 浜口 俊雄, 田中 賢治, 小尻 利治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 25 (0), 64-, 2012

    今日,様々な流出モデルが提案されているが,必ずしも流出現象を完全に捉えることができるとは言えない.このため,解析され出力された流量と真の流量とに差が生じ,想定外の流量により洪水などの被害が起こり得る.この差が生じる原因の一つが流出モデルパラメータの不確定性である.そこで本研究では流出モデルパラメータの不確定性を考慮した洪水リスクを考えた.つまり,流出モデルパラメータの値を確率密度関数として幅を持…

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  • 2011年タイ国チャオプラヤ川洪水再現のための全球水資源モデルH08のパラメー タ最適化

    マテオ チェリー, 花崎 直太, 小森 大輔, 田中 賢治, 芳村 圭, 木口 雅司, 沖 大幹 水文・水資源学会研究発表会要旨集 25 (0), 78-, 2012

    2011年8月から12月にかけて、タイ国を襲ったこれまでの観測史上最大の洪水は、損失額が1兆4,300億バーツと非常に大きな被害をもたらした。さらに、今次の大水害で冠水した工場の大半は日系企業であり、グローバリゼーションが進む今日において、今次の大水害はタイの国内問題にとどまらず、サプライチェーンを通じて日本のみならずグローバルな産業活動を行っている世界全体の問題であることが明らかとなった。 …

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  • 樹形モデルを用いた人工林の幹・枝貯留量の推定と樹冠遮断モデル

    高瀬 恵次, 戎 信宏, 石田 祐宣, 中北 英一, 山口弘誠 弘誠, 田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 25 (0), 102-, 2012

    本研究では、大竹らが提案した樹形モデルを用いてスギ・ヒノキの幹・枝の表面積を推定するとともに、樹木表面に付着・吸収される水量を実際に測定することによって、幹・枝貯留量を推定した。その結果、試験プロット面積に対する幹・枝の合計表面積の比は、スギで3.0、ヒノキで5.1となった。また、等価水深で表した幹・枝貯留量は、スギで1.1mm、ヒノキで1.9mmとなった。そして、これらの値をモデルパラメータと…

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  • 衛星データから作成した農事暦を活用した全球陸域水循環解析

    小槻 峻司, 田中 賢治, 小尻 利治, 浜口 俊雄 水文・水資源学会誌 25 (6), 373-388, 2012

     本研究では,灌漑・貯水池を考慮した全球陸域水循環モデルを提案する.提案するモデルは,水文陸面過程,灌漑,河道流下過程,貯水池操作の各要素を持ち,農業水需要量を物理的に解析可能な点が大きな特徴である.解析に必要な全球地表面パラメータとして,農事暦と河道網情報を作成した.農事暦は,稲,トウモロコシ,春小麦,冬小麦,大豆,綿花の6作物について衛星データNDVIのフェノロジー解析により作成し,河道網情…

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  • 群知能最適化手法を用いた分布型流出モデルのパラメーター同定

    小槻 峻司, 田中 賢治, 小尻 利治, 浜口 俊雄 土木学会論文集B1(水工学) 68 (4), I_523-I_528, 2012

    In this paper, the particle swarm optimization (PSO) is applied into automatic parameter calibration process of a distributed runoff model. As distributed runoff models require long simulation time …

    DOI 被引用文献3件 参考文献3件

  • 白神山地ブナ林における水・炭素収支の季節変化

    石田 祐宣, 庄司 優, 蓮沼 洋志, 髙橋 啓太, 德永 真央, 伊藤 大雄, 石田 清, 戎 信宏, 高瀬 恵次, 中北 英一, 山口 弘誠, 田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 25 (0), 160-, 2012

    落葉広葉樹であるブナは,比較的冷涼で湿潤な環境を好み積雪に強いため,日本においては日本海側に広く分布している.山地の森林は水源涵養の役割を期待されているが,特にブナはリター(落葉・落枝) が多いため,その能力は高いものと期待される.一方で老齢樹のある天然林は,朽ちた木や倒木の分解によりCO<sub>2</sub>を多く放出するため,間伐や択伐など適切な管理が行われている人工林のようなCO<sub…

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  • 気候変動が日本の食糧生産・水需給に与える影響評価

    小槻 峻司, 田中 賢治, 小尻 利治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 25 (0), 88-, 2012

    気候変動が大きな問題となっている現在,その影響を解釈・翻訳し,社会に伝える事は科学の重要な使命である.気候変動が水需給バランスに与える影響評価研究は,特定の流域に対しては多くなされてきたが,日本の全流域を対象としては行われていない.本研究では,稲成長・水文陸面・灌漑・河道流下・ダム操作の5つのモジュールから成る水資源モデルを開発し,日本全域に適用して検証を行った.また,MRI-AGCM20から出…

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  • 土砂輸送を考慮した流出モデルの開発と阿武隈川への適用

    田中 拓馬, 田中 賢治, 浜口 俊雄, 小尻 利治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 25 (0), 32-, 2012

    本研究は,土砂に付着した放射性物質の中でも土壌粒子との結合力が強く,半減期も長いセシウムに着目し,土砂の流動状態を予測することで土砂に付着しているセシウムの動態を考慮できる土砂輸送モデルの提案を行うものである.掃流砂と浮遊砂の輸送モデルを,従来からある分布型流出モデルHydro-BEAM<sup>1)</sup>に組み込むことで,広域分布型土砂輸送モデルを開発した.加えて,土砂輸送モデルから得ら…

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  • アラル海の縮小や集水域の灌漑地拡大の影響を考慮した水・熱収支の経年変化の再現

    峠, 嘉哉, 田中, 賢治, 小尻, 利治, 浜口, 俊雄 京都大学防災研究所年報. B 54 (B), 691-698, 2011-10-20

    アラル海流域では, ソ連期から始まる大規模な灌漑計画の結果として深刻な水不足が発生した。下流地域を中心に水不足に苦しむ人々は数百万人に上ると報告されており, アラル海の面積も1960年の10%にまで縮小した。この問題を解決するには持続可能な灌漑計画が必要であり, その計画のためには流域で使用可能な水資源量と灌漑地での水需要量が科学的基礎情報として有用である。 …

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  • 衛星データ解析による農事暦を活用した灌漑必要水量の推定

    小槻, 峻司, 田中, 賢治, 小尻, 利治, 浜口, 俊雄 京都大学防災研究所年報. B 54 (B), 645-653, 2011-10-20

    農業生産活動は地球上の陸域水循環プロセスに大きな影響を与えており, そのプロセスを理解する上で, 農業必要水量を推定する手法が求められている。本研究では, 水文陸面過程モデルによる全球灌漑要求水量の推定を行い, 解析に必要となる全球の灌漑パラメータを作成した。農事暦はリモートセンシングデータNDVIのフェノロジー解析により作成し, 作物別の灌漑面積情報を, …

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  • 土壌化学性の違いによるナルトサワギク,セイタカアワダチソウの防除技術の開発

    田中 淳, 纐纈 裕美, 大藪 崇司, 藤原 道郎, 田中 賢治, 朝日 伸彦, 杉浦 弘毅 日本緑化工学会誌 37 (1), 139-142, 2011

    土壌化学性の改質による外来植物の防除技術の開発実験を実施した。土壌 pH を 4.6,5.5,6.8 に調整した土壌にナルトサワギクならびセイタカアワダチソウを移植した。土壌 pH 4.6 では,移植後約 1 ヶ月で 2 種ともほぼ枯死した。土壌 pH 5.5 の地上部の生育は,pH 6.8 とあまり変わらなかったが堀取った根は生育不良であった。また,土壌を酸性にする溶液をろ紙にひたし発芽実験を…

    DOI Web Site 被引用文献4件 参考文献4件

  • 灌漑を考慮した高解像度全球陸域水循環モデル

    小槻 峻司, 田中 賢治, 小尻 利治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 24 (0), 147-147, 2011

    近年,気候変動が水資源・水循環へ与える影響を全球で理解しようとの動きが強まっている.全球陸域の水循環を記述するモデルがいくつか提案されているが,0.5°~1°スケールで提案されている既往モデルでは,流域スケールでの水の動きが損なわれている可能性がある.そこで本研究は,全球20km解像度の陸域水循環モデルを提案する.加えて,水文過程やパラメータ作成手法の改良も必要であろう.提案するモデルは,灌漑を…

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  • 灌漑の影響を考慮した陸域水循環モデルの構築

    小槻 峻司, 田中 賢治, 小尻 利治, 浜口 俊雄 土木学会論文集B1(水工学) 67 (4), I_553-I_558, 2011

    It is well known that since agricultural water withdrawal has much affect on water circulation system, accurate analysis of river discharge or water balance are difficult with less regard for it. In …

    DOI 参考文献11件

  • 都市気象を表現する力学的ダウンスケーリングに関する研究

    藤井 嵩大, 田中 賢治, 相馬 一義, 小尻 利治 土木学会論文集B1(水工学) 67 (4), I_355-I_360, 2011

    CReSiBUC consists of CReSS and SiBUC. This model is able to consider land surface conditions in detail. Especially, the characteristics of urban conditions such as artificial heat and geometry of …

    DOI 被引用文献1件 参考文献5件

  • 雲解像モデルによる2008年雑司ヶ谷豪雨に都市環境が与えた影響評価

    相馬 一義, 砂田 憲吾, 末次 忠司, 田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 24 (0), 80-80, 2011

    近年日本では特に都市において局地的大雨による被害が多発しており,それに対する都市環境の影響が指摘されているが,個々の要因がどの程度影響しているかは明らかでない.本研究では雲解像モデルを用いて2008年8月5日に東京都豊島区雑司ヶ谷で発生した局地的大雨に都市環境が与えた影響を,特に加熱の強化に注目して評価した.人工排熱量・土地被覆・建物階数分布について現実的なデータ与えた再現計算では,局地的大雨が…

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  • 衛星観測データを基にしたワジ水文モデリングによるナイル川流域の鉄砲洪水シミュレーション

    SABER, Mohamed, 浜口, 俊雄, 小尻, 利治, 田中, 賢治 京都大学防災研究所年報. B 53 (B), 683-698, 2010-06-01

    乾燥地において,鉄砲洪水は人間生活や生活基盤に最も甚大な被害を及ぼす災害である.しかし降水の地上観測データが乏しいため,衛星観測データのGSMaPを利用して,エジプト・ナイル川にある複数のワジ流域での鉄砲洪水シミュレーションを行った.そのデータはGPCCの観測データとの比較から統計解析されてきたものである.続いて,2003年2月・2004年12月・2005年4月・2010年1月に起きた4つの鉄砲…

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  • 製鋼スラグを植生基盤に利用した植栽効果検証実験

    杉本 弘道, 田中 賢治, 本山 勝敏, 浜崎 拓司 日本緑化工学会誌 36 (2), 322-325, 2010

    泉大津の埋立地に転炉スラグの配合比を変えた盛土実験地を設け,植栽した樹木の生育・土壌環境の変化等の追跡調査を行い,緑地構造体としての効果を検証した。盛土材として利用した残土と転炉スラグの配合割合は,重量比換算で1 工区が転炉スラグ30%,2 工区が転炉スラグ15%,3 工区が転炉スラグ0%とし,各工区にウバメガシを5 本,シャリンバイを100 …

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  • NDVI 及び分光反射率の時系列解析による全球1 kmメッシュ作物分類図の作成

    北宅 洋, 田中 賢治, 小尻 利治, 浜口 俊雄 水文・水資源学会研究発表会要旨集 23 (0), 37-37, 2010

    適切な水資源管理を実現する上で、水利用の実態把握とともに信頼のおける気象予測情報が必要である。陸面過程モデルSiBUC(Simple Biosphere including Urban Canopy)は水収支に大きな影響を与える灌漑の効果を取り扱う数少ないモデルのうちの1つであるが、モデルの性能を十分に発揮するためにはモデルパラメータ(生育作物の種類、播種日、収穫日といった農事暦)を正しく設定し…

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  • 森林流域における熱収支と蒸発散量の比較に関する基礎的研究

    戎  信宏, 高瀬 恵次, 石田 祐宣, 中北 英一, 田中 賢治, 山口 弘誠 水文・水資源学会研究発表会要旨集 23 (0), 124-124, 2010

    本研究は,森林が持つ水源涵養機能や,周辺の水・熱環境に与える影響を解明するために,琵琶湖周辺の森林流域(滋賀県余呉町,観測開始1998年10月,落葉広葉樹林)と愛媛県大洲市肱川流域の森林サイト(愛媛県大洲市,観測開始2003年5月,スギ•ヒノキ人工林)との両サイトの観測タワーによる熱収支項目(Rn,G),蒸発散量の季節変化の比較検討を行った.

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  • 特定外来生物(ナルトサワギク)に対する改良客土による成長抑制実験結果報告

    杉浦 弘毅, 大藪 崇司, 藤原 道郎, 田中 賢治, 朝日 伸彦, 中屋 深佳 日本緑化工学会誌 36 (1), 139-142, 2010

    近年,生物多様性の観点から,在来生物に被害を及ぼす外来生物が注視されている。中でもナルトサワギクは,兵庫県の淡路島および徳島県鳴門市を中心に分布域を拡大しており,外来生物規制法により特定外来生物に指定され,分布拡大防止・防除が図られている。セイタカアワダチソウやナルトサワギクなどのキク科の植物種は,道路のり面や路傍の空地などに侵入しやすい一方,森林内には侵入しにくい傾向にある。本報告では,土壌環…

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  • 灌漑地の開発を考慮したアラル海流域における水・熱収支の経年変化の再現

    峠 嘉哉, 田中 賢治, 小尻 利治, 浜口 俊雄 水文・水資源学会研究発表会要旨集 23 (0), 70-70, 2010

    アラル海流域における水資源問題は20世紀最大の環境問題と言われており,現在でもなお流域全体の水資源量を考慮した水利用計画は存在しておらず,解決の目処がたっていない.そこで本研究は将来の水資源量を予測することで,流域全体を考慮した水使用計画を作るための科学的基礎を構築することを最終的な目標としている.しかしアラル海流域では観測値が非常に少ないので,水収支の解析には様々な仮定が必要であった.この仮定…

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  • 陸面過程モデルによるチャオプラヤ川流域における水収支解析に関する研究

    小槻 峻司, 田中 賢治, 小尻 利治, 浜口 俊雄 水文・水資源学会研究発表会要旨集 23 (0), 22-22, 2010

    近年,アジア・アフリカを中心とした人口増加や経済成長に伴い水資源の需要が格段に増大しており,統合水資源管理(IWRM)が持続可能な発展のための鍵となっている.また,気候変動の影響により,洪水や干ばつなどの水関連災害リスクの増大が強く懸念されており,IWRMを行う上で,気候変動の影響も考慮しうる水資源モデルの開発が強く求められている.今回研究対象としたタイを含む東南アジアでは,灌漑農業による大規模…

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  • 熱帯低密度観測流域での実時間洪水推定に関する研究

    中西, 健一郎, 田中, 賢治, 小森, 大輔, 沖, 大幹, 小尻, 利治 京都大学防災研究所年報. B 52 (B), 795-806, 2009-06-01

    本稿では気象・水文観測網の密度が十分でない,いわゆる低密度観測流域における洪水対策として,およそ500km2縲・000km2規模の流域を対象とし,レーダーによる降水の詳細な空間分布観測値を用いて,標高と重心からの距離の2変数によって効果的な観測点を特定できる指標を算定し実流域で検証した. 加えて衛星による全球降水マップの有効性について議論した.全球降水マップは過小評価傾向や見逃しがあるが,一定の…

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  • ワジ流域における流出特性の比較研究

    SABER, Mohamed, 浜口, 俊雄, 小尻, 利治, 田中, 賢治 京都大学防災研究所年報. B 52 (B), 813-830, 2009-06-01

    乾燥地域では,乾季には水不足になる一方で雨季になると急に出水して洪水が起こるなど,様々な水資源問題が発生している。本研究は,乾燥域における持続可能な治水・利水方法を提案することを目的とし,ワジの流出特性を把握するべく提案モデルを用いて解析を行った。その結果,断続的な表流水現象の再現,移動損失量分布の推定などワジにおける流出特性を再現推定することが出来た。また,様々なワジを比較することにより,流出…

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  • 気候変動に対する先行適応のための流域スケールでの洪水および渇水リスク評価

    佐藤, 嘉展, 森, 英祐, 浜口, 俊雄, 田中, 賢治, 小尻, 利治, 中北, 英一 京都大学防災研究所年報. B 52 (B), 573-586, 2009-06-01

    IPCCの第4次評価報告書における排出シナリオSRES-A1Bに基づいた超高解像度GCMの出力結果を用いて,四国の吉野川流域を対象に,将来の気候変動に伴う流域災害環境の変動予測を試みた。ここでは,洪水リスクだけでなく渇水リスクの評価にも対応できるように,短期流出だけでなく長期流出にも対応した分布型流域環境評価モデル(Hydro-BEAM)を用いた流出解析を試みた。解析対象期間は,現在気候条件が1…

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  • 陸面過程モデルによる土壌水分推定精度の向上可能性

    萬, 和明, 田中, 賢治, 中北, 英一 京都大学防災研究所年報. B 52 (B), 563-572, 2009-06-01

    陸面過程モデルSiBUCを用いた陸面オフライン計算によって,GSWP2の枠組みにおいて全球にわたる土壌水分分布が推定されている。本稿では,土壌水分の推定精度を検証した。GSMDBの土壌水分現地観測値との月平均値・年偏差間の相関係数を算出し,モデル推定値の季節変動・年々変動の精度評価を実施した。その結果,イリノイ・ロシア西部・華北平原で良好な精度が得られていることが明らかとなった。一方,乾燥・半乾…

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  • 特集「海岸環境と緑化工」

    吉崎 真司 日本緑化工学会誌 35 (4), 497-497, 2009

    ...最後に,田中賢治氏からは,松枯れ後の海岸林内で発生したマツの実生の分布と大量発生の要因と天然更新の可能性を「海岸林の天然更新への挑戦」というテーマで新しい試みをご紹介いただいた。厚く御礼申し上げる。<BR>本特集を通して,読者の皆様には,現在の海岸環境が置かれている状況をご理解いただき,ぜひ緑化工学会として貢献できる取り組みを一緒に考えていただきたい。...

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  • 有機物を用いた人工腐植物質生成の試み

    纐纈 裕美, 田中 賢治, 田中 三郎, 朝日 伸彦, 杉浦 弘毅, 杉本 弘道 日本緑化工学会誌 35 (1), 190-193, 2009

    現在,緑化工に用いられている有機質資材は,短期的に堆積させたバーク堆肥や海外で採掘される有限資材が一般的となっており,国内の緑化資材の自給的資源の開発と有機質資材の性能向上が望まれている。本報告では,腐植物質の持つ能力に着目し,有機物を原料として人工腐植酸の作製を行い,得られた物質の腐植化の進行状態を明らかにした。また,その方法をもとにバーク堆肥に含まれる腐植物質の増加を促進させる試験を行って試…

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  • 陸面過程モデルによる土壌水分量推定値の季節変動・年々変動の精度評価

    萬, 和明, 田中, 賢治, 中北, 英一 京都大学防災研究所年報. B 51 (B), 565-571, 2008-06-01

    GSWP2の枠組みにおける陸面過程モデルSiBUCの陸面オフライン計算によって全球土壌水分分布が推定されている。これらプロダクトの推定精度の検証を実施した。GSMDBの土壌水分現地観測値との月平均値・年偏差間の相関係数を算出し,モデル推定値の季節変動・年々変動の精度評価を実施した。イリノイ・ロシア西部・華北平原で良好な精度が得られていることが明らかとなった。一方,精度が十分でない領域が存在するこ…

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  • TCBM を利用した洪水流況予測に関する研究

    和田, 健太郎, 小尻, 利治, 原山, 和也, 田中, 賢治, 浜口, 俊雄 京都大学防災研究所年報. B 51 (B), 785-797, 2008-06-01

    近年,世界各地で津波や洪水といった水災害の発生が報告されており,それらを予測する技術の向上が期待されている。なかでも,河川下流部への人口・資産の集中が進む現代においては,洪水予測の精度を上げることは重要である。一方,データの電子化や計算機技術の向上が今後も進むことを考えると,過去のデータの誤記や欠損は非常に少なくなっていくと考えられる。そこで本研究では,過去のデータを蓄積した事例ベースを利用して…

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  • 気候モデルのバイアス検出と補正

    田中, 賢治, 萩澤, 佑樹, 佐久間, 良一, 小尻, 利治 京都大学防災研究所年報. B 51 (B), 723-736, 2008-06-01

    本研究では各機関から提供される地域気候モデル(RCM)出力値に含まれるバイアス情報を効率的に検出・補正する手法の開発を行う。個々のグリッド毎にバイアス情報を算定しても情報が多くなりすぎる上に,検証情報の関係で評価不可能な格子が出てくるため,水系別あるいは都道府県別といった領域単位でモデル評価を行う。バイアス検出では各気象要素の月平均値のみならず頻度分布を算出し,各階級別にモデルバイアスを評価する…

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  • 河川流域における環境影響物質発生領域の特定手法の開発

    小尻, 利治, 田中, 千尋, 田中, 賢治, 浜口, 俊雄 京都大学防災研究所年報. B 51 (B), 715-721, 2008-06-01

    清浄な水資源循環の回復に貢献することを目的として,河川水質悪化の原因の1つであるノンポイント負荷の発生領域を特定する手法を提案する。本手法では,過去に計測された環境影響物質の時系列データとそのときの降雨量時系列データおよびGISを使うことにより,解析によって発生領域を短時間で特定する。ここで扱うノンポイント負荷は,対象流域に降雨があったときに環境基準点で環境影響物質が増加する分と定義している。本…

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  • 気候変動による流域水環境の変動特性に関する比較

    井本, 昂志, 小尻, 利治, 田中, 賢治, 浜口, 俊雄 京都大学防災研究所年報. B 51 (B), 799-813, 2008-06-01

    近年,世界各地で深刻な水資源問題が発生している。地域により気候特性・地理特性が異なり,水資源の地域的偏在や植生・生態系への影響も様々である。従って,気候変動を考慮に入れた地域レベルでの水資源,流域環境の総合的な管理が不可欠である。一方,大循環モデル(GCM)の精度向上やダウンスケール化も取り組まれており,将来の気象予測精度が向上してきている。そこで本研究は,気候変動による流域水環境への影響を世界…

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  • スギ・ヒノキ人工林における土壌理化学性による森林健全度評価の試み

    田中 賢治, 朝日 伸彦, 杉本 弘道, 長山 泰秀 日本緑化工学会誌 34 (1), 227-230, 2008

    島根県の森林環境税を用いた森づくり資源活用実践事業において,飯石郡内の林業家が整備している森林(樹齢30~50年生)内で森の健全度評価を平成19年8月に行った結果をとりまとめたものである。調査対象とした森林は,整備(間伐,枝打ち)および未整備のスギ,ヒノキ林を対象としており,立木や下層植生の調査に森林土壌の理化学性を加えることで,間伐,枝打ち等の森林整備の定量的な評価を試みた。

    DOI Web Site 参考文献3件

  • バイアス補正をした超高解像度GCMによる淀川流域の将来流量予測

    浜口 俊雄, 佐藤 嘉展, 森 英祐, 田中 賢治, 小尻 利治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 21 (0), 70-70, 2008

    本研究では、水平解像度20kmの超高解像度GCMデータを用いて、淀川流域の将来流量の予測を試みた。その結果、高解像度のGCMであってもバイアス補正を行わないと流域の降水量やその季節変化特性を正確に再現できないことがわかった。また、淀川流域では、温暖化に伴って将来の降水量は増加するが、それと同時に蒸発散量も増加するため、年間の水収支には大きな変化はみられなかったが、貯水池操作の影響を考慮したモデル…

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  • ダム操作を考慮した地球温暖化による流域水資源分布評価とその応用

    森 英祐, 浜口 俊雄, 佐藤 嘉展, 小尻 利治, 田中 賢治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 21 (0), 45-45, 2008

    近年,各地で異常気象の発生が報告されており,安定的な水資源供給に不安が生じている.この傾向は,気候変動によりさらに助長されることも示唆されており,流域単位での総合的水資源管理が不可欠である.本研究では,GCM出力値を流域単位で適用し,気候変動前後の水資源分布の時空間的な推定,比較を行った.結果,河川流況の変化,洪水ピーク時の大幅な上昇など,水資源管理がより困難になることが示唆され,気候変動の影響…

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  • 分布型流出モデルを用いたリアルタイム流出予測システムの構築

    中西 健一郎, 田中 賢治, 小森 大輔, 沖 大幹, 小尻 利治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 21 (0), 21-21, 2008

    降った雨が下流に到達するまでの時間(リードタイム)が短い中小河川においては、水文モデルを用いて洪水予測を行うことは、リードタイムを確保すると言う意味において極めて重要な役割を演じることになる。現地観測データを用いて流出モデルによる洪水流出計算の精度評価を行い、分布型流出モデルを組み込んだ洪水予警報システムの有効性を示すことが本研究の目的である。本研究で対象としているMaeWang流域は洪水多発地…

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  • RCM出力の頻度分布を考慮したバイアス補正

    田中 賢治, 萩澤 佑樹, 小尻 利治 水文・水資源学会研究発表会要旨集 21 (0), 43-43, 2008

    本研究では各機関から提供される地域気候モデル(RCM)出力値に含まれるバイアス情報を効率的に検出・補正する手法の開発を行う。モデル格子数や格子位置が変更された場合にも迅速にモデルの性能評価を行えるように、できるだけ汎用的なシステムを構築することを目指す。個々のグリッド毎にバイアス情報を算定しても情報が多くなりすぎる上に、検証情報の関係で評価不可能な格子が出てくるため、水系別あるいは都道府県別とい…

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  • 北タイメーワン流域の流出予測精度向上に対する地球観測データの有効性の検討

    中西, 健一郎, 田中, 賢治, 小森, 大輔, 沖, 大幹, 池淵, 周一 京都大学防災研究所年報. B 50 (B), 737-747, 2007-04-01

    本研究では北タイのメーワン流域における現地観測データを用いて,地球観測データが流出予測精度に与える影響を調べる。また,観測データが無い状況に対しては,メソ気象モデルMM5出力値を用いる。これらのデータを陸面過程モデルSiBUC及び分布型流出モデルHydro-BEAMに入力し流出計算を行うことで,地球観測データが流出予測に与える影響を評価する。さらに,観測データが欠測であった状況を仮定し流出計算を…

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  • 事例ベースモデルと分布型流出モデルを併用した河川流量予測

    小尻, 利治, 原山, 和也, 田中, 賢治, 浜口, 俊雄 京都大学防災研究所年報. B 50 (B), 749-757, 2007-04-01

    事例ベースモデルTCBMによる河川流量予測手法は,過去に観測された降雨量と河川流量データを事例ベースに蓄え,その中に将来の降雨量予報を入力することで河川流量を予測するものである。予測演算は事例ベースからのデータの抽出であるため,計算時間が短いという特徴がある。しかし経験のない降雨時の河川流量予測では信頼性が低い結果となることが課題であった。本報では,分布型流出モデルで推定した,新しい事例ベースを…

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  • NDVI時系列解析を用いた北タイメーワン流域における高分解能作物分類とその検証

    萬, 和明, 田中, 賢治, 中北, 英一, 池淵, 周一 京都大学防災研究所年報. B 50 (B), 595-602, 2007-04-01

    筆者らが独自に提案しているNDVI 時系列解析による作物分類・農事暦作成手法は,対象が全球で空間分解能1度,時間分解能1ヶ月である.そこで,より詳細なデータセット作成を目的とした農地情報取得調査を北タイメーワン流域で実施し,前述の手法を適用・検証した.調査項目は作付け作物・生育期間・灌漑実施の有無である.作物分類はMODIS/Terra …

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  • 深泥池における水・熱収支に関する研究

    田崎, 紘平, 田中, 賢治, 嶋村, 鉄也, 竹門, 康弘, 池淵, 周一 京都大学防災研究所年報. B 50 (B), 789-803, 2007-04-01

    京都市の深泥池には,高層湿原の浮島が存在し,動植物の希少種が豊富であるためその生物群集全体が天然記念物に指定されている。しかし,集水域の開発による涵養水減少や富栄養化の進行が保全上の問題となっている。深泥池にとっての健全な水環境を維持するためには,現在の深泥池の水・熱循環を知るとともに集水域面積や植生様式が変化した場合の水・物質収支を予測する必要がある。そこで本研究では,深泥池の富栄養化過程を伴…

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  • 都市環境が都市型集中豪雨に及ぼす影響の評価

    伊藤, 洋太郎, 茂木, 耕作, 相馬, 一義, 萬, 和明, 田中, 賢治, 池淵, 周一 京都大学防災研究所年報. B 50 (B), 715-723, 2007-04-01

    雲解像の非静力学数値気象モデルCReSS (Cloud Resolving Storm Simulator) に陸面状態を詳細に考慮できる陸面過程モデルSiBUC (Simple Biospher model including Urban Canopy) を導入したCReSiBUC を用いて,都市型集中豪雨の代表的事例である練馬豪雨に対して,都市環境を創り出している3 …

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  • 雲解像モデルCReSiBUCによる都市の加熱が豪雨に及ぼす影響の検討

    池淵, 周一, 田中, 賢治, 伊藤, 洋太郎, 茂木, 耕作, 相馬, 一義, 萬, 和明 京都大学防災研究所年報. C 50 (C), 105-111, 2007-04-01

    本研究では、1999年7月21日に発生した練馬豪雨を事例として取り上げ、都市の加熱が降水に及ぼす影響を、詳細な陸面過程を組み込んだ雲解像モデルCReSiBUCを用いて検討する。土地利用分布や人工排熱量を変化させた4種類の感度実験の結果から、都市の加熱に伴う強い収束が、水蒸気のより大きな集中化を招き、短時間・局所的な強雨現象の形成位置や水平規模に影響を与えていることが示唆された。

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