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検索結果 34,425 件

  • (3)アトピー性皮膚炎

    竹中 祐子 東京女子医科大学雑誌 94 (2), 35-40, 2024-04-25

    <p>The pathological condition of atopic dermatitis is formed by three factors: decreased skin barrier function, type 2 immune response, and itching. In recent years, elucidation of the pathological …

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  • 1.解剖と病態から考える炎症性爪疾患の診断と治療

    川島 裕平 日本皮膚科学会雑誌 134 (4), 701-709, 2024-04-20

    <p>爪疾患や爪トラブルで皮膚科を受診する患者は少なくなく,その中でも炎症性爪疾患に遭遇する機会は稀ではない.そのため,診断や治療に関する正確な知識を習得しておくことが求められる.本稿では代表的な炎症性爪疾患である爪乾癬,爪扁平苔癬,さらにこれらの疾患との鑑別が重要となる特発性トラキオニキアの症例を提示し,皮膚科医として知っておくべき炎症性爪疾患の特徴的な爪症状や診断のプロセス,治療に対する考え…

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  • 3.知っておくべきメディカルネイルケア

    高山 かおる 日本皮膚科学会雑誌 134 (4), 723-732, 2024-04-20

    <p>足の爪は様々な外力をうける.外力のかかり方によって爪が変形するため,爪を診ると外力のかかり方を推測できる.痛みのある爪や変形した爪はQOLを損ねるだけではなく,審美的・機能的にも劣る.ここで言うメディカルネイルケアは,爪変形の原因の特定と,できるだけの原因の排除,そして疼痛の解除,爪甲をなるべく健康な形に近づける手技を指している.爪の基本的なケアに加えて,フットウエアの選び方,外来で簡単に…

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  • 肉芽腫性動脈炎を呈した好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例~診断の根拠となる特異的な病理組織所見の検討

    伊藤 崇, 陳 科榮, 山本 俊幸 日本皮膚科学会雑誌 134 (4), 743-748, 2024-04-20

    <p>65歳男性.気管支喘息,多発性単神経炎,腎障害,消化器症状あり.採血ではIgE上昇,末梢血好酸球増多を認め,MPO-ANCA陽性であった.当科初診時,両下肢にリベドに混じて浸潤性紅斑と皮下結節が数カ所みられた.皮下結節からの生検組織像は,真皮―皮下組織境界部の筋性血管のフィブリノイド壊死,血管壁に沿ってangiocentricな組織球の著明な浸潤,さらにその周囲に多数の好酸球浸潤に囲まれる…

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  • 2.陥入爪の診療

    椎谷 千尋 日本皮膚科学会雑誌 134 (4), 711-721, 2024-04-20

    <p>爪は指趾を守る働きをもつ一方,その硬度のため,ときに皮膚を傷つけることもある.この,爪によって皮膚が傷つけられた状態が陥入爪である.陥入爪では通常,疼痛を伴う.疼痛は患者の生活の質を低下させるので,適切な治療が求められる.本稿では,陥入爪の病態や原因を理解したうえで陥入爪を治療することを目的とし,陥入爪の発症原因と治療方法を中心に概説する.</p>

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  • 旭川医科大学皮膚科でエリテマトーデスに対してヒドロキシクロロキンを導入した30症例のまとめ

    野﨑 尋意, 岸部 麻里, 菅野 恭子, 井川 哲子, 本間 大, 中馬 真幸, 田崎 嘉一, 山本 明美 日本皮膚科学会雑誌 134 (4), 733-741, 2024-04-20

    <p>旭川医科大学皮膚科でヒドロキシクロロキンを導入した皮膚エリテマトーデス(CLE)および全身性エリテマトーデス(SLE)30例(CLE:18例,SLE:18例,重複あり)について,有効性・安全性を評価した.年齢は19~80歳(中央値48),男性4例,女性26例だった.CLASI活動性スコア,SLEDAIは有意に低下し,プレドニゾロン(PSL)を併用している症例の60%がPSLを減量できた.有…

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  • 化粧品における乳化の基礎

    宇山 允人, 山下 裕司 色材協会誌 97 (4), 119-123, 2024-04-20

    ...一つ一つの製品は皮膚科学,心理学,感性工学,色彩学,薬学,界面化学,分析化学,微生物学,プロセス工学など幅広い分野の学問によって支えられている。本稿では化粧品の製剤化に必要不可欠な乳化技術に焦点を当て,乳化技術を支えている界面化学を中心に実際に市販の製品に利用されている技術についても解説する。</p>...

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  • 会報

    日本皮膚科学会雑誌 134 (4), 829-985, 2024-04-20

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  • 非典型疹で発症した乳児のランゲルハンス細胞組織球症

    竹内 聡, 石倉 侑, 武本 環美, 米田 玲子, 孝橋 賢一, 古賀 友紀, 中原 剛士 西日本皮膚科 86 (2), 113-114, 2024-04-01

    <p><b>患者</b>:4 カ月,男児 </p><p><b>主訴</b>:顔面,躯幹,四肢に散在する黄橙色~紅色丘疹</p><p><b>既往歴</b>:特になし </p><p><b>現病歴</b>:初診 30 日前に前医でジフテリア,破傷風,百日咳,ポリオ,ヒブ,肺炎球菌,ロタウイルスのワクチンを受けた。同 23 …

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  • 活性型ビタミン D3 外用薬により高カルシウム血症を生じた尋常性乾癬の 1 例

    荒巻 ちひろ, 山口 和記, 今福 信一 西日本皮膚科 86 (2), 136-142, 2024-04-01

    <p>56 歳,男性。20 代で尋常性乾癬を発症し,約 30 年間外用を主とした治療を受けており,6 年前からはマキサカルシトール / ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏(マーデュオックス<sup>®</sup>)を毎日,適正使用上限量(10 g/ 日)使用していた。X 年 11 月,嘔気や倦怠感が持続するため近医内科より当院内科へ紹介となり,高カルシウム(Ca)血症,急性腎不全,…

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  • <i>PTCH1</i> 遺伝子に新規の変異と考えられるバリアントが同定された Gorlin 症候群の 1 例

    岩切 琢磨, 山内 輝夫, 佐々木 大和, 加藤 由花, 土肥 聡, 永田 茂樹 西日本皮膚科 86 (2), 151-155, 2024-04-01

    <p>34 歳,女性。数年前から鼻根部左側に 4 mm のドーム状に隆起する黒色結節を自覚し,精査目的に当科を受診した。外科的切除を行い,病理組織学的には表皮と連続性に異型を伴う基底細胞様細胞が胞巣状に増殖しており,基底細胞癌と診断した。既往歴では 11 歳の頃から多発顎骨囊胞の摘出を計 5 回行っており,病理組織学的には角化囊胞性歯原性腫瘍であった。また,初診の 2 …

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  • 転倒打撲後の血腫から芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍と診断した 1 例

    青木 道, 小林 香映, 田代 康哉, 末木 博彦 西日本皮膚科 86 (2), 156-159, 2024-04-01

    <p>75 歳,男性。肺癌の既往があった。初診 5 カ月前に転倒し,その後左眉毛部に血腫を形成し,改善がないため前医を受診した。左眉毛部から前額部にかけ,暗紫紅色斑を伴う硬結がみられ,その間内服と外用療法後も改善はなく,精査加療目的に当院を紹介され受診した。初診時は左眉毛部に 43×33 mm のドーム状に隆起した表面暗紫紅色の結節があり,弾性硬で波動は触れなかった。皮下血腫や血管肉腫などを疑い…

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  • アトピー性皮膚炎患者の瘙痒に対する JAK 阻害薬の効果および投与方法の評価

    稲葉 葉一 西日本皮膚科 86 (2), 176-180, 2024-04-01

    <p>アトピー性皮膚炎患者の一番の悩みは瘙痒に関することであり,瘙痒に伴う精神的苦痛や睡眠障害,加えて搔破行動やこれによる皮膚炎の更なる悪化や細菌性二次感染などがアトピー性皮膚炎患者の QOL を障害する主要因となっている。近年生物学的製剤の登場により,アトピー性皮膚炎の治療はめざましい進歩を遂げたといえ,特に瘙痒を訴える患者にとっては福音となっている。本研究では,先に報告したアトピー性皮膚炎の…

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  • Dr. Yann Barrandon

    Yann Barrandon 西日本皮膚科 86 (2), 185-186, 2024-04-01

    <p>His research, often in collaboration with Japanese colleagues, has been published in the most prestigious scientific journals(Cell, Science, Nature, Nat. Cell Biol, J. Cell Biol, PNAS, Nat. …

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  • 右拇指先端に生じた線維骨性偽腫瘍

    水田 康生, 瀧川 充希子, 眞部 恵子, 浅越 健治 西日本皮膚科 86 (2), 115-116, 2024-04-01

    <p><b>患者</b>:76 歳,男性 </p><p><b>主訴</b>:右拇指の紅色小結節 </p><p><b>現病歴</b>:初診 1.5 カ月前より右拇指に誘因なく紅色丘疹を生じた。徐々に増大したため当科を受診した。 </p><p><b>初診時現症</b>:右拇指先端に 4×4×5 mm の有茎性,弾性硬の紅色小結節を認めた(<b>図 1 a</b>)。軽度の圧痛を伴っていた。 …

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  • 月経前に増悪する Duhring 疱疹状皮膚炎の 1 例

    松田 晃徳, 土橋 人士, 石井 文人, 古賀 浩嗣, 池田 志斈 西日本皮膚科 86 (2), 130-132, 2024-04-01

    <p>29 歳,女性。顔面,躯幹上部に再発性の紅斑,小水疱があり当科を受診した。生検で好中球浸潤を伴う表皮下水疱,蛍光抗体直接法で真皮乳頭層に IgA 陽性物質の顆粒状沈着があったことから Duhring 疱疹状皮膚炎と診断した。ジアフェニルスルホン 25 mg/day で治療を開始したところ著効した。月経 5 日前から月経終了時にかけて皮疹の増悪があり,増悪時はジアフェニルスルホン 50 …

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  • 黄色爪症候群の 2 例

    山村 里恵, 敷地 孝法, 稲山 真美, 柿内 聡司, 仁木 敏之, 井上 利之 西日本皮膚科 86 (2), 143-150, 2024-04-01

    <p>黄色爪症候群(yellow nail syndrome,以下 YNS)の 2 例を経験した。症例 1 は黄色爪,慢性副鼻腔炎を合併しており,症例 2 は黄色爪,びまん性汎細気管支炎,慢性副鼻腔炎を合併していた。2 例ともクラリスロマイシン 400 mg/日,トコフェロールニコチン酸エステル 600 mg/日の内服に変更後,黄色爪はわずかずつ改善傾向だった。その後,症例 1 …

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  • 尿管癌由来と考えられる Paget 様概観を呈した亀頭部転移性皮膚腫瘍の 1 例

    岩切 琢磨, 山内 輝夫, 佐々木 大和, 加藤 由花, 須永 知里, 永田 茂樹 西日本皮膚科 86 (2), 160-164, 2024-04-01

    <p>62 歳,男性。糖尿病,高血圧,痛風,胃潰瘍,腎盂腎炎,および初診の 4 年前に尿管癌の膀胱浸潤に対し,外科的切除の既往があった。初診の約 1 年前,亀頭部に紅斑を自覚したが,外用薬により一時軽快した。初診の約 2 カ月前に再び亀頭部に紅斑がみられ,軽快しないため,当科を受診した。初診時,亀頭部の尿道口周囲にびらんを伴う境界明瞭な紅班を認めた。生検時の病理組織像では表皮内に淡明な胞体を有す…

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  • 複数回の切除後にも再発した多発型 Nevus lipomatosus cutaneous superficialis

    山本 紗由美, 武藤 一考, 森田 寛之, 名嘉眞 武國 西日本皮膚科 86 (2), 117-118, 2024-04-01

    <p><b>患者</b>:36 歳,女性</p><p><b>主訴</b>:左側腰部の多発軟性常色調皮膚結節</p><p><b>現病歴</b>:10 歳頃から左側腰部に常色調の軟性皮膚結節を自覚した。結節は緩徐に増加し,近医で数回部分切除を施行された。今回全切除目的で当科を紹介され受診した。</p><p><b>初診時現症</b>:左側腰部に軟性の常色調結節性病変が列序性に集簇し,淡い褐色斑を伴って…

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  • 口腔・鼻粘膜びらんを初発症状とした水疱性エリテマトーデスの 1 例

    浦上 仁志, 三宅 智子, 篠倉 美里, 森田 安理, 竹崎 大輝, 岡野 真理, 川上 佳夫, 森実 真, 古賀 浩嗣, 石井 文人 西日本皮膚科 86 (2), 125-129, 2024-04-01

    <p>69 歳,女性。X-2 カ月より硬口蓋・左頰・咽喉頭と鼻粘膜にびらんを認め,X-1 カ月に陰部と肛門部にもびらんが拡大し当院へ紹介となった。入院 8 日後,胸部,腹部と大腿に小豆大までの緊満性水疱が生じた。肛門部びらん病変部からの皮膚生検では,病理組織学的に表皮真皮接合部に裂隙形成と真皮の浅層にリンパ球浸潤を認めた。無疹頰粘膜の蛍光抗体直接法で基底膜に IgG と C3 …

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  • 緑色爪(Green Nail)

    江川 清文 西日本皮膚科 86 (2), 111-112, 2024-04-01

    <p><b>患者 1</b>:57 歳,男性</p><p><b>主訴</b>:右第 1 趾爪甲の黒色変化</p><p><b>現病歴</b>:半年ほど前から右第 1 趾爪甲が黒くなってきたため,悪性を心配して受診した。</p><p><b>初診時現症</b>:右第 1 趾爪甲は濃い緑黒色で,爪甲剝離を伴っていた(<b>図 1 …

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  • 関節症性乾癬とサルコイドーシスの合併に対して抗 IL-23 モノクローナル抗体製剤を使用した 1 例

    堀田 美麗, 村上 めぐみ, 坂井田 恵利, 磯部 里香子, 花井 有里子, 満間 照之 西日本皮膚科 86 (2), 133-135, 2024-04-01

    <p>サルコイドーシスは,両側肺門リンパ節腫脹,心サルコイド,ぶどう膜炎,皮膚サルコイドなど多彩な臨床症状をとる組織学的に非乾酪性肉芽腫を特徴とした疾患である。その病因は不明とされているが,近年,肉芽種からインターロイキン(IL)-12,IL-23,腫瘍壊死因子(TNF)-<i>α</i> などの炎症性サイトカインの分泌が確認され,IL-12/IL-23 …

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  • 広範囲の毛細血管拡張から疑い診断しえた血管内大細胞型 B 細胞リンパ腫の 1 例

    岩田 麻里, 八束 和樹, 吉田 諭, 名部 彰悟, 濵田 千鶴, 北澤 理子, 武藤 潤, 白石 研, 村上 正基, 藤澤 康弘 西日本皮膚科 86 (2), 165-169, 2024-04-01

    <p>66 歳,男性。初診の 1 年 9 カ月前に大腿部の毛細血管拡張を自覚し,毛細血管拡張は次第に前胸部に拡大した。同時期より労作時呼吸困難感が出現したため近医を受診し,喘息として治療されるも改善をみとめなかった。毛細血管拡張について,近医皮膚科にてクモ状血管腫が疑われ当院を紹介され受診した。血液検査で LDH の著明な上昇があり,単純 CT …

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  • 薬剤性過敏症症候群診療ガイドライン2023

    薬剤性過敏症症候群診療ガイドライン策定委員会, 水川 良子, 濱 菜摘, 新原 寛之, 宮川 史, 橋爪 秀夫, 藤山 幹子, 高橋 勇人, 渡辺 秀晃, 大山 学, 山口 由衣, 川村 龍吉, 野村 尚史, 椛島 健治, 末木 博彦, 森田 栄伸, 阿部 理一郎, 浅田 秀夫 日本皮膚科学会雑誌 134 (3), 559-580, 2024-03-20

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  • 細胞障害性抗癌剤治療後の患者に生じたporomatosisの3例

    宮﨑 梨香子, 望月 亮佐, 中谷 祥子, 高井 利浩 日本皮膚科学会雑誌 134 (3), 603-614, 2024-03-20

    <p>1例目は75歳男性,中咽頭癌に対し化学放射線療法歴あり.2例目は51歳女性,右乳癌に対し化学放射線療法などの治療歴あり.3例目は66歳女性,右乳癌に対し化学療法歴あり.全症例で全身に紅色小結節が多発し,いずれも生検で汗孔腫の診断となった.poromatosisは汗孔腫が多発する原因不明の病態で,過去に腫瘍細胞において<i>YAP1-MAML2</i>融合遺伝子が検出されたことが報告されてお…

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  • 創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン(2023)―6 熱傷診療ガイドライン(第3版)

    創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン策定委員会(熱傷グループ), 吉野 雄一郎, 天野 正宏, 飯野 志郎, 尾本 陽一, 欠田 成人, 鹿児山 浩, 齊藤 亨, 境 恵祐, 土井 直孝, 橋本 彰, 林 昌浩, 牧野 雄成, 増田 未散, 間所 直樹, 三木田 直哉, 安田 正人, 山田 勝裕, 浅野 善英, 中西 健史, 藤原 浩, 前川 武雄, 茂木 精一郎, 長谷川 稔, 藤本 学, 立花 隆夫 日本皮膚科学会雑誌 134 (3), 509-557, 2024-03-20

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  • 2.膿疱性乾癬の治療~妊娠中の治療を中心に~

    水谷 陽子 日本皮膚科学会雑誌 134 (3), 587-595, 2024-03-20

    <p>汎発性膿疱性乾癬は妊娠を契機に発症,重症化することが知られているが,女性において重要なライフイベントである妊娠の継続と維持にはその病勢のコントロールが非常に重要である.妊娠中に使用できる膿疱性乾癬に対する全身療法はプレドニゾロン,シクロスポリンの内服,生物学的製剤及び顆粒球単球吸着療法などがあげられるが,その使用の際には母体と胎児,双方に対するリスクとベネフィットを十分に考慮して個々の患者…

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  • 3.自己炎症性角化症の病態と多彩な臨床像

    武市 拓也 日本皮膚科学会雑誌 134 (3), 597-601, 2024-03-20

    <p>私たちは,炎症性角化症の中で自然免疫に関与した遺伝学的発症因子を有し自己炎症性の発症メカニズムを持つ疾患群を,自己炎症性角化症という概念でとらえることを提唱した.本稿では,無菌性炎症として多彩な臨床像を呈する自己炎症性角化症の中から,近年報告された遺伝型を有する汎発性膿疱性乾癬の臨床的特徴を概説する.また,最近私たちが報告した<i>JAK1</i>遺伝子の機能獲得型バリアントによる自己炎症…

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  • 3.AIを用いた自己管理型医療への挑戦~Medical Transformationを見据えて~

    志藤 光介, 小島 要, 山﨑 研志, 浅野 善英 日本皮膚科学会雑誌 134 (2), 305-308, 2024-02-20

    <p>囲碁や将棋などでは,深層学習を利用した人工知能(AI)が当たり前のように使用され,人間が多くのことをAIから学び有効に活用している.海外では,多くのヘルスケアAIやプログラム医療機器が社会に受け入れられ使用されている.しかし,日本では,規制の多さや産業化へのハードルが高いことから活発に開発が進んでいるとは言い難い.そのような中で,現状の開発状況や取り巻く環境に関して,尋常性痤瘡AI開発の過…

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  • 1.痤瘡治療における抗菌薬の使用状況

    佐々木 優, 林 伸和 日本皮膚科学会雑誌 134 (2), 289-295, 2024-02-20

    <p>尋常性痤瘡治療ガイドラインでは抗菌薬の適正使用を推奨しているが,近年薬剤耐性アクネ菌の検出率が増加している.痤瘡患者を対象としたレセプトを用いた調査では,依然として外用・内服抗菌薬が治療の主体であり,再診率や維持療法移行率が低い結果であった.薬剤耐性菌回避のためには,抗菌薬の単独使用の回避と確実な維持療法へ移行が望まれる.また,集簇性痤瘡などの難治性の痤瘡への抗菌薬長期投与を防ぐために,有…

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  • 多発皮膚潰瘍を呈し難治性壊疽性膿皮症として治療されていた播種性皮膚リーシュマニア症の1例

    小林 由季, 伏間江 貴之, 和田 麻依, 新川 紗由香, 三條場 千寿, 後藤 康之, 大内 健嗣, 舩越 建 日本皮膚科学会雑誌 134 (2), 321-328, 2024-02-20

    <p>54歳男.海外渡航歴多数あり.初診3年前に左肘潰瘍を生じ,他の部位にも拡大.他院にて非結核性抗酸菌症,その後壊疽性膿皮症と診断され治療を受けたが難治であった.顔面・体幹に多発皮膚潰瘍あり,病理組織学的に稠密な炎症細胞浸潤と壊死像,キネトプラストを有する虫体をみとめた.PCRで原虫種を同定し,播種性皮膚リーシュマニア症と診断.ステロイド中止,リポゾーム化アムホテリシンB,イトラコナゾール投与…

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  • 2.酒皶の発症・病態メカニズムと最新の治療

    山﨑 研志 日本皮膚科学会雑誌 134 (2), 297-303, 2024-02-20

    <p>酒皶は,眉間部,鼻部・鼻周囲,頬部,頤部の顔面中央部に皮疹が分布し,脂腺性毛包を主座とする慢性炎症と毛細血管拡張を特徴とする疾患である.酒皶病態形成には,遺伝要因と環境要因の複数の因子が関与する.欧米人酒皶保有者のGWASでは,メラニン合成に関連する遺伝子とTh2系炎症反応に関連する遺伝子の関与が示されており,日本人酒皶患者にはハウスダストやヤケヒョウヒダニIgEを保有する患者が多い.メト…

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  • 家族性良性慢性天疱瘡診療ガイドライン2023

    家族性良性慢性天疱瘡診療ガイドライン策定委員会, 岩田 浩明, 宮内 俊成, 古村 南夫, 秋山 真志, 池田 志斈, 加賀 麻弥, 川上 民裕, 久保 宜明, 久保 亮治, 澤村 大輔, 須賀 康, 乃村 俊史, 橋本 隆, 深井 和吉, 山本 明美, 米田 耕造 日本皮膚科学会雑誌 134 (2), 273-287, 2024-02-20

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  • 皮膚疾患ケア看護師が関わったアトピー性皮膚炎教育入院について(観察研究)

    久野 千枝, 檜垣 祐子, 鈴木 加余子, 二村 恭子, 松永 佳世子, 矢上 晶子 日本皮膚科学会雑誌 134 (2), 309-319, 2024-02-20

    <p>アトピー性皮膚炎(AD)患者の教育入院において皮膚疾患ケア看護師がスキンケア及び外用方法の指導に介入している.入院AD67例を対象に洗浄方法を観察し,入院時と退院時にアンケート調査を行った結果,入院時は洗浄剤の泡立て不足,擦り洗いなど,洗浄方法が不適切で,適切な外用量を理解していない患者が多かったが,退院時には,全例が洗浄方法や外用量について理解し,退院後も継続可能と回答し,入院中の指導に…

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  • 特発性後天性全身性無汗症に対するステロイドパルス療法の治療成績: 単施設後方視的研究

    樋口 実里, 鍬塚 さやか, 早稲田 朋香, 室田 浩之 西日本皮膚科 86 (1), 62-67, 2024-02-01

    <p>特発性後天性全身性無汗症(AIGA:acquired idiopathic generalized anhidrosis)では,生活の質に大きな支障をきたしている症例に対してステロイドパルス療法の適応が検討される。当該施設におけるステロイドパルス療法の奏効率を評価する目的で,2014 年から2022 年の 9 年間において当該施設でステロイドパルス療法を施行した AIGA 患者 22 …

    DOI Web Site 参考文献8件

  • 鼻部に集簇性に生じた肉芽腫性酒皶

    竹内 聡, 石倉 侑, 米田 玲子, 中園 亜矢子, 中原 剛士 西日本皮膚科 86 (1), 5-6, 2024-02-01

    <p><b>患者</b>:50 代,男性</p><p><b>主訴</b>:鼻部左側の紅色および常色丘疹</p><p><b>既往歴</b>:両鎖骨骨折で手術(高校生の頃)</p><p><b>現病歴</b>:初診1 年前より鼻部左側に一部赤みを伴う丘疹が集簇性に多発してきた。近医皮膚科にてナジフロキサシンクリームを処方されていたが難治のため前医を受診し当科を紹介され受診した。</p><p><b>現症…

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 肺転移を生じた原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫の 1 例

    杉本 紘子, 高須 啓之, 山本 薫, 下村 裕 西日本皮膚科 86 (1), 51-54, 2024-02-01

    <p>51 歳,男性。初診 1 カ 月前より左頰部に皮膚腫瘤が出現し,急速に増大した。初診時,左頰部に 27.5 × 22.1 mm の紅色腫瘤を認め,37.6 × 31.4 mm の硬結を伴っていた。病理所見では,表皮直下から真皮全層にかけて中型から大型の核を有するリンパ球がびまん性に浸潤し,免疫組織化学染色では腫瘍の大部分で CD3,CD4,CD30 が陽性,ALK …

    DOI Web Site 参考文献8件

  • 皮膚 Rosai-Dorfman 病の 1 例

    田中 由華, 須田 孝博, 上田 茜, 浅野 伸幸, 赤松 洋子, 中村 好貴, 下村 裕 西日本皮膚科 86 (1), 43-46, 2024-02-01

    <p>55 歳,女性。初診 1 年 2 カ 月前に腰部に圧痛のない皮下硬結が出現した。徐々に増大したため,初診 10 カ 月前に前医を受診した。同部位の生検を施行され,病理組織診断が自壊した粉瘤の疑いだったことから,経過観察されていた。その後,右肩部にも同様の皮下硬結が出現したため,初診 3 カ 月前に切除したところ,Rosai-Dorfman 病の診断だった。全身検索のため,初診 1 カ …

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  • デュピルマブの投与が奏効したアトピー性皮膚炎を合併した難治性水疱性類天疱瘡の 1 例

    駄阿 也眞人, 古森 環, 川上 かおり, 安野 秀一郎, 久本 岳史, 髙旗 博昭, 下村 裕 西日本皮膚科 86 (1), 26-29, 2024-02-01

    <p>61 歳,男性。X-1 年 5 月より全身の瘙痒を自覚し,近医皮膚科で プレドニゾロン(PSL)10 mg/day の内服,クロベタゾールプロピオン酸エステル軟膏の外用,光線療法で治療されたが難治であった。徐々に症状の増悪を認めたため,血液検査を行ったところ抗 BP180 抗体の上昇を認め,X 年 2 月に前医総合病院皮膚科を紹介され受診した。蛍光抗体直接法で表皮真皮境界部に IgG と …

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  • 胆囊癌による Sister Mary Josephʼs nodule の 2 例

    上井 貴絵, 土橋 人士, 池田 志斈 西日本皮膚科 86 (1), 47-50, 2024-02-01

    <p>今回胆囊癌から臍へ転移をきたした 2 例を経験した。症例 1 は 83 歳,女性。初診 3 カ 月前より臍部に結節が出現した。腹部単純 CT で胆囊に不整形の腫瘤があり,肝門部を中心に肝内に進展する腫瘤・多発リンパ節転移・腹膜播種がみられ,胆囊癌の Stage Ⅳと診断した。緩和ケア目的に療養型病院に転院し,発症から 7 カ 月後に永眠した。症例 2 は 69 歳,男性。初診 1 カ …

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  • ヒドロキシクロロキンが奏効した著明な眼瞼浮腫をきたした lupus erythematosus tumidus の 1 例

    松田 杏奈, 安野 秀一郎, 須田 孝博, 白水 舞, 小泉 明子, 下村 裕 西日本皮膚科 86 (1), 22-25, 2024-02-01

    <p>75 歳,男性。初診 4 カ 月前より顔面に紅斑が出現した。次第に背部や前胸部にも皮疹が拡大し,初診 1 カ 月前より両眼瞼に紅斑を伴う浮腫が出現した。ステロイド軟膏,メトロニダゾール軟膏やタクロリムス軟膏の外用を行うも難治だったため当科を受診した。初診時,淡い紅斑を伴う両上下眼瞼の浮腫と前胸部,上背部に浮腫性の紅斑を認めた。紅斑はいずれも鱗屑を伴っていなかった。また,瘙痒や関節痛,筋力低…

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  • 左母趾に生じた verrucous skin lesions on the feet in diabetic neuropathy(VSLDN)の 1 例

    水田 康生, 瀧川 充希子, 眞部 恵子, 浅越 健治 西日本皮膚科 86 (1), 35-38, 2024-02-01

    <p>55 歳,男性。コントロール不良の2 型糖尿病および高度の末梢神経障害を認めていた。10 カ 月前より左母趾に水疱,びらんが出現した。6 カ 月前より同部に角化性の紅色局面や腫瘤を形成し,増大してきたため当科を受診した。職場で安全靴を使用しており,日常的に左母趾に圧迫を受けていた。左鼠径に無痛性,弾性硬のリンパ節を複数触知した。有棘細胞癌も鑑別に隆起が強い部の部分切除生検と左鼠径リンパ節生…

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  • 陰囊にみられた Eccrine Poroma

    篠田 英和, 篠田 大介, 桐生 美麿 西日本皮膚科 86 (1), 7-8, 2024-02-01

    <p><b>症例</b>:40 歳,男性</p><p><b>現病歴</b>:数年前に右陰囊部の赤色丘疹に気づいたが放置していた。徐々に増大した。</p><p><b>現症</b>:右陰囊に径 8 mm の有茎性,軟性の紅色小腫瘤を認める(<b>図 1 </b>)。</p><p><b>病理組織学的所見</b>:腫瘍巣は表皮から舌状に連続性の増殖を示し(<b>図 2 …

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  • 難治性凍瘡と考えられていた再発性多発軟骨炎

    竹内 聡, 石倉 侑, 米田 玲子, 友延 恵理, 中原 剛士 西日本皮膚科 86 (1), 1-2, 2024-02-01

    <p><b>患者</b>:63 歳,男性</p><p><b>主訴</b>:鼻部の発赤,腫脹,熱感</p><p><b>既往歴</b>:特になし</p><p><b>現病歴</b>:初診の 1 年 3 カ 月前より鼻尖部の発赤を生じた。両耳介も赤かったが初冬のため凍瘡と考えていた。 夏季にも完全に軽快せず,初診 2 カ …

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  • Diltiazem-Associated Photodistributed Hyperpigmentation

    中川 浩一, 東田 理恵, 德田 一三, 大磯 直毅 西日本皮膚科 86 (1), 3-4, 2024-02-01

    <p><b>患者</b>:74 歳,女性</p><p><b>主訴</b>:顔面の色素沈着</p><p><b>既往歴</b>:高血圧,シェグレン症候群</p><p><b>薬歴</b>:ジルチアゼム塩酸塩(へルベッサーR<sup>®</sup>カプセル)100 mg/day,バルサルタン(ディオパン<sup>®</sup>錠)40 mg/day を 2 …

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  • ボリコナゾール長期内服中の免疫抑制患者に生じ,予後不良であった有棘細胞癌の 2 例

    中山 優香, 石倉 侑, 竹内 聡, 阿南 健太郎, 舟橋 ひとみ, 松本 大輔, 玉江 昭裕, 中原 剛士 西日本皮膚科 86 (1), 55-61, 2024-02-01

    <p>症例 1 は 67 歳,男性。当科初診 5 年前に骨髄異形成症候群に対し同種造血幹細胞移植をし,ボリコナゾール(VRCZ)を内服していた。4 カ 月前から頭頂部に生じた有棘細胞癌(SCC)に腫瘍切除と分層植皮,術後放射線照射を行ったが,右頚部リンパ節転移及び局所再発した。5 カ 月後に頭蓋骨外板含めた拡大切除,右側頚部リンパ節郭清と耳下腺を摘出し,皮弁形成と全層植皮で再建した。再手術 …

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  • Dr. Chao-Kai Hsu

    Chao-Kai Hsu 西日本皮膚科 86 (1), 83-84, 2024-02-01

    <p>Dr. Chao-Kai Hsu currently serves as a Professor in the Department of Dermatology at National Cheng Kung University Hospital in Tainan, Taiwan. He completed his dermatology residency at the same …

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  • エトレチナートで症状の改善がみられた<i> AQP5</i> 遺伝子変異によるボスニア型掌蹠角化症の 1 例

    筒井 ゆき, 古賀 文二, 今福 信一 西日本皮膚科 86 (1), 30-34, 2024-02-01

    <p>37 歳,男性。幼少期より掌蹠,手背,足背の角化を伴う紅斑があり,当科初診の 4 年前より,近医にてステロイドもしくは活性型ビタミン D3 製剤の外用治療が行われたが難治であった。徐々に皮疹は前腕,肘部まで拡大したため当科を受診した。父方祖母と父の掌蹠に病変があったようだが詳細は不明であった。受診時,掌蹠にびまん性の角化性紅斑がみられ,手背には光沢を有する常色~橙色の丘疹が多数みられ,一部…

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  • 顔面に生じた家族性の Eruptive vellus hair cysts(EVHC)の 1 例

    松田 絵奈, 佐藤 絵美, 筒井 ゆき, 桐生 美麿, 今福 信一 西日本皮膚科 86 (1), 39-42, 2024-02-01

    <p>21 歳,男性。10 歳頃から灰青色斑が生じ 12 歳から頰部まで急速に拡大した。頰部を搔破すると時々小さな毛塊が出ることがあり近医より当科を紹介となった。初診時,前額および両頰部に灰青色斑がみられた。同部位の皮膚生検を施行したところ,病理組織では真皮深層に内部に軟毛を有した囊胞が複数認められ eruptive vellus hair cyst(EVHC)の診断となった。EVHC …

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  • アトピー性皮膚炎患者への抗 IL-4 受容体<i> α </i>鎖抗体製剤, 抗 IL-13 抗体製剤使用時の眼科的注意点

    海老原 伸行, 今福 信一, 栗本 沙里奈, 大槻 マミ太郎 西日本皮膚科 86 (1), 9-15, 2024-02-01

    <p>皮膚科医が日常診療で多く診察するアトピー性皮膚炎患者には,眼瞼炎や角結膜炎以外にもアトピー眼症といわれる円錐角膜,白内障,網膜剝離,緑内障などが合併することが知られている。その発症機序は,アトピー性皮膚炎患者の結膜や眼瞼皮膚の強い瘙痒に対する搔破行動によるものと考えられている。 本稿では,アトピー性皮膚炎に伴うアトピー性角結膜炎の病態と近年注目されている生物学的製剤である抗 IL-4 …

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  • 重症下肢虚血症例に対するカテーテル治療Pedal artery angioplasty前後の足趾血流パターンと足予後との関連

    深井 邦剛, 牛田 真奈加, 恋水 諄源, 矢持  良, 北田 勇也, 中田 真央, 森本 順子, 坂田 賀菜 日本フットケア・足病医学会誌 5 (1), 37-43, 2024-01-31

    <p> 包括的高度慢性下肢虚血 (CLTI) 患者の足潰瘍, 壊疽への治療において血行再建は必須の治療である. 難治性CLTI患者に対する足関節以遠のカテーテル的血行再建術の手法にpedal artery angioplasty (PAAI) があり, その有効性が報告されている. しかしながらPAAまで施行した症例でも創治癒が得られない症例に遭遇する. 今回, …

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  • 2.乾皮症・皮膚瘙痒症・結節性痒疹の異同と治療

    波多野 豊 日本皮膚科学会雑誌 134 (1), 69-73, 2024-01-20

    <p>乾皮症,皮膚瘙痒症及び結節性痒疹の病態には,角層バリア傷害が何らかの形で関与し得るという共通点があるが,免疫学的異常や神経学的異常の関わり方に大きな違いがある.乾皮症では,基本的に免疫学的異常や神経学的異常の関与はない.皮膚瘙痒症の少なくとも一部では神経系,免疫系の機能的変化が病態に影響し得るが,それらの構造的変化は明確ではない.結節性痒疹では明確な構造的,機能的変化を伴っている.</p>

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  • 3.病歴と発疹からみた虫刺症の見分け方

    谷口 裕子 日本皮膚科学会雑誌 134 (1), 75-82, 2024-01-20

    <p>虫刺症の特徴として,①皮疹の分布は非対称的で,偏在していることが多い.②膨疹,紅斑,丘疹の中心に刺点が見られる.③痒み,あるいは痛みを伴う.④同じ虫でも刺された回数により症状の程度に個人差を生じる,という点が挙げられる.一方,痒疹(虫刺症を除く)では刺点のない丘疹,結節を生じる.しかし,搔破によるびらんや痂皮を伴うと,個疹の性状だけでは痒疹と虫刺症との鑑別は難しいため,皮疹の分布や病歴によ…

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  • 咽頭癌に対しニボルマブ投与後に生じたサルコイド様肉芽腫の1例

    本多 皓, 石川 真郷, 山本 俊幸 日本皮膚科学会雑誌 134 (1), 91-98, 2024-01-20

    <p>63歳,男性.中咽頭癌に対するニボルマブ導入10週後に体幹に搔痒を伴う紅斑を生じた.病理組織学的に真皮内に類上皮細胞とLanghans型巨細胞を含むサルコイド様肉芽腫を認めた.他臓器症状は認めず,血清アンギオテンシン変換酵素の値は正常であった.ステロイド外用剤のみで皮膚症状は軽快したが,甲状腺や膵臓にも免疫関連有害事象が出現したため最終的にニボルマブは中止された.免疫チェックポイント阻害剤…

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  • 1.病理と治療反応性からみた結節性痒疹と多形慢性痒疹の免疫学的差異

    宇賀神 つかさ 日本皮膚科学会雑誌 134 (1), 65-68, 2024-01-20

    <p>本稿では結節性痒疹と多形慢性痒疹の免疫学的差異を,血液検査や病理所見,昨今の生物学的製剤に対する治療反応性などから考えてみたい.特に,Th2サイトカイン,Th17細胞/IL-17,IL-22,好塩基球・マスト細胞を軸として,各病型の病態への関与を検討した.</p>

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  • 群馬大学皮膚科における天疱瘡初期治療中の免疫グロブリン静注療法のまとめ

    遠藤 雪恵, 西尾 麻由, 小坂 啓寿, 中島 瑞穂, 金 滋仁, 石川 真衣, 井上 裕太, 齋藤 晋太郎, 岡 愛菜, 栗山 裕子, 関口 明子, 内山 明彦, 上原 顕仁, 安田 正人, 茂木 精一郎 日本皮膚科学会雑誌 134 (1), 83-90, 2024-01-20

    <p>2011年~2020年に初期治療を目的に群馬大学皮膚科に入院した新規天疱瘡患者45例について診療録をもとに調査した.免疫グロブリン静注療法(IVIg)は45例中9例に実施しており,臨床像,治療歴,IVIg導入理由,治療効果,52週後および104週後のアウトカム,有害事象についてIVIg非実施例との比較も含めて検討した.IVIg実施群で治療開始8週後の抗デスモグレイン抗体価は有意に低下したが…

    DOI Web Site 医中誌

  • 結膜に病変を認めた悪性黒色腫の4例

    桑原 理充, 小川 浩平, 竹内 三佳, 原田 雅幸, 安藤 淳史, 中西 崇詞, 佐々木 智賀子, 福本 隆也, 萬木 聡 日本形成外科学会会誌 44 (1), 1-11, 2024-01-20

    <p> We report three cases of conjunctival and one case of cutaneous melanoma treated at our department, all of which involved the eyelid conjunctiva. We reviewed the cases based on current …

    DOI 医中誌

  • 棘刺創部に生じ,限局性リンパ管腫様の臨床像を呈したintralymphatic histiocytosisの1例

    村尾 和俊, 宇都宮 正裕, 久保 宜明 日本臨床皮膚科医会雑誌 41 (1), 55-, 2024

    83歳,女性.約2か月前に右5指にすだちの棘が刺さった.その後,同部に褐色の局面を生じてきた.初診時,右5指背側に表面が乳頭腫状を呈する淡褐色局面を認めた.生検組織では真皮に拡張した脈管が多数見られ,内部に単核球の集塊を伴う脈管も認めた.拡張した脈管はD2-40陽性で,集簇する単核球はCD68陽性であった.皮膚の組織培養では真菌などは検出されなかった.以上より本例をintralymphatic …

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  • 皮膚科心身医療に活かす自律訓練法

    山北 高志, 芦原 睦 心身医学 64 (2), 131-136, 2024

    <p>自律訓練法(autogenic therapy:AT)は1932年ドイツの精神科医J. H. Shultzが催眠の研究に基づいて創案し,後にW. Lutheによって体系化された心理療法である.ATは交流分析および認知行動療法とともに心療内科における治療の三本柱の1つとして発展してきた.その特徴は自分で「公式」を繰り返すことで全身の緊張を解き,自分自身でリラックスした心身の状態を得て,健康の…

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  • 痒み評価に関するアトピー性皮膚炎痒みコンセンサス会議(AICOM)からの提案

    江畑 俊哉, 大矢 幸弘, 大嶋 勇成, 安東 嗣修, 冨永 光俊, 片岡 葉子, 福井 宣規, 海老原 伸行, 長谷川 俊史, 小林 茂俊, 森澤 豊, 井上 徳浩, 成田 雅美, 金子 栄, 井川 健, 中原 剛士, 石氏 陽三, 岡田 峰陽, 藤井 正徳, 川崎 洋, 入江 浩之, 白鳥 美穂, 室田 浩之 アレルギー 73 (2), 171-179, 2024

    <p>【背景・目的】アトピー性皮膚炎患者が最も困っている症状である痒みに着目した治療には適切な痒み評価が必要である.痒み治療や研究に精通した医師および研究者で構成されるアトピー性皮膚炎痒みコンセンサス会議において,痒み評価の課題および最適な痒み評価法を協議した.</p><p>【方法】2歳未満,2~6歳,7~14歳,15歳以上の年齢区分について,最適な痒み評価法のコンセンサス案を作成した.会議参加…

    DOI PubMed

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