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検索結果 133 件

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  • 『リグ・ヴェーダ』の文書間類似度比較:機械学習とn-gram分析による詩人の言語使用の特定

    塚越 柚季 情報処理学会論文誌 65 (2), 348-355, 2024-02-15

    ...本論文は,サンスクリット文献『リグ・ヴェーダ』を構成する詩節どうしの類似度を算出することで文献学的成果を検証し,詩節創作者の詩人らの言語使用の特徴を特定する.文書間類似度は,機械学習(Doc2Vec)とn-gramの2つの方法を用いて算出する.韻律詩からなる『リグ・ヴェーダ』は,不規則なリズムが,歴史的な語形によって規則的なリズムパターンに復元されることがある.祖語に再建される喉音という音素による韻律復元...

    DOI 情報処理学会

  • 琉球祖語の再建に向けた比較データ構築用の枠組提案(UniCog)

    セリック ケナン, 中澤 光平, 麻生 玲子 国立国語研究所論集 26 69-97, 2024-01

    ...本稿では,琉球祖語の再建に向けて,琉球諸語の比較データを動的に構築できる枠組みを提案する。UniCog(Unified Cognacy Framework for proto-Ryukyuan)と呼ぶこの枠組みは,琉球諸語に分布する約7,400語の同源語リストを伴っており,その中核には琉球諸語を対象とする既存の全ての語彙データを紐付けるための同源語IDシステムがある。...

    DOI NINJAL 研究データあり

  • 出雲仁多方言における母音をめぐる音変化

    平子 達也 言語研究 165 (0), 1-32, 2024

    ...他の本土諸方言においても,中央方言で狭母音化によって失われた祖語*oや*eが保持されている可能性があり,それらについて比較言語学的観点から再検討していくことがこの分野の今後の課題である。</p>...

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  • 古英語におけるゲルマン祖語の j-接尾辞の反映

    森 基雄 奈良学園大学紀要 16 145-158, 2023-12-27

    ...要旨  本稿では、 ゲルマン祖語における語形変化に幅広く存在した j-接尾辞が古英語にどのように継承され、 姿を変え、 また j-接尾辞が引き起こした音変化が古英語においてどのように反映されているかについて、 j-動詞 (弱変化動詞1類と j-現在動詞)、 ja-語幹名詞、 jo -語幹名詞における実例を通して論じていきたい。...

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  • 八重山祖語の系列再建に向けた小浜方言のAB/C の所属資料

    セリック ケナン, 麻生 玲子, 中澤 光平 アジア・アフリカ言語文化研究 2023 (106), 111-131, 2023-09-30

    In this study, we provide the tone class (AB/C) of 924 nouns of the Kohama dialect of Southern Ryukyuan Yaeyaman. As pointed out in Celik et al. (2022), there are very few reports on the tone class …

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  • 日琉祖語アクセント体系の再建試論

    中澤, 光平 信州大学人文科学論集 10 (2), 71-91, 2023-03-15

    ...本稿では,近年研 究が急速に進みつつある琉球諸語を視野に入れ,日本祖語(日本語諸方言の祖語)と琉球祖 語(琉球諸語の祖語)および日琉祖語(日琉諸語の祖語)のアクセント体系の再建を試み る。...

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  • アタヤル語群における「オヤ」と「オヤのオヤ」の再建

    落合 いずみ アイヌ・先住民研究 3 63-82, 2023-03-01

    ...アタヤル語群祖語並びにオーストロネシア祖語に再建されたのは*aya「親」と*aki「親の親」であり、性別を区別しない。また、これらの再建の過程で、オーストロネシア祖語の「父」と「母」とされてきた*amaと*inaを「婿」と「嫁」に修正した。...

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  • アタヤル語群の「星」に見られる様々な派生形

    落合 いずみ Evidence-based Linguistics Workshop 発表論文集 2 1-13, 2023

    ...アタヤル語群祖語における「星」は、アタヤル語スコレック方言のbiŋahとセデック語トゥルク方言のpəŋə<ra>h(セデック祖語* pəŋəh)を比較した上で、*biŋəhと再建されうる。セデック語では化石後方接中の<ra>が挿入された。しかしアタヤル語ではその他の方言においてbeyaŋah, hayaŋah, bəliyaquh, haŋituxなど様々な形式が報告されている。...

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  • ソテツの葉で具現化するツツバ語の数の概念とOvercountingへの改新

    内藤 真帆 言語研究 163 (0), 55-77, 2023

    ...<p>ヴァヌアツ共和国の少数言語ツツバ語において,10台の数はオセアニア祖語を反映した加算法のUndercountingを用いるのに対し,21以上の数はOvercountingを用いる。Overcountingは700年代のオルホンの突厥碑文や,マヤ諸語,ゲルマン諸語にも見られる。この一見,難解とも思える数え方は世界でも稀少であり,ツツバ語も含めその生成はこれまで不明であった。...

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  • ヒッタイト語楔形文字粘土板から導き出される新たな音韻特徴

    吉田 和彦 言語研究 164 (0), 67-91, 2023

    ...しかしながら,文献学の立場から古期,中期,後期ヒッタイト語という厳密な時代区分を行ったうえで分析すると,古期ヒッタイト語において母音間のシングルの-z-がアナトリア祖語の*dに遡る例があることが分かった。他方,シングルの-z-が*tを反映している例はない。この知見は,アナトリア祖語の*tiは*tsiになる一方,*diは*dziになるという音変化を示している。...

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  • アタヤル語の「サトウキビ」に起きた特異な形態変化

    落合, いずみ 北方人文研究 15 85-97, 2022-03-25

    ...このうちセデック語のsibusは、オーストロネシア祖語の*Cəbus「サトウキビ」に遡る。一方、アタヤル語のbilusはオーストロネシア祖語の形式から逸脱しているように見えるが、本稿ではセデック語と同様にオーストロネシア祖語の形式に遡ることを主張する。...

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  • 印欧語における語幹形成母音を持つ動詞現在形の起源

    吉田 和彦 言語研究 162 (0), 119-144, 2022

    ...しかしながら,一般に*-<i>e/o</i>-で終わると考えられている印欧祖語の接尾辞*-<i>i̯e/o</i>-および*-<i>sk̑e/o</i>-を持つ動詞は数多くみられる。このふたつの接尾辞は動詞現在形語幹を形成するために用いられていた。アナトリア祖語の時期において能動態の動詞パラダイムに語幹形成母音*-<i>o</i>-が再建されることを示す根拠はない。...

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  • アタヤル語群において冷感を表す語の再建

    落合 いずみ 帯広畜産大学学術研究報告 43 184-202, 2022

    ...次にməsəkinut型については、セデック祖語に*səkəyと再建されうる形式があり、意味は「寒い」である。これはアタヤル語məsəkinut型の同源語であり、アタヤル祖語では*səkəyの語尾yを削除し化石接尾辞-nutを付加した。アタヤル語群祖語において本来「寒い」を意味した語はこの*səkəyである。...

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  • 南琉球八重山語宮良方言の名詞アクセント資料

    セリック ケナン, 麻生 玲子, 中澤 光平, CELIK Kenan, ASO Reiko, NAKAZAWA Kohei 国立国語研究所論集 (22) 157-176, 2022-01

    ...第三に,下降型の単純名詞は琉球祖語のA系列に,平板型の名詞はBC系列に所属するという規則的な対応関係が見出される。なお,関連データとして720語の名詞についてその所属情報を提示する。...

    DOI NINJAL

  • <研究ノート>アタヤル語群の「酒」と「器具を洗う」のつながり

    落合 いずみ 京都大学言語学研究 40 25-38, 2021-12-31

    ...さらに、セデック語の「器具を洗う」は、オーストロネシア祖語の*Sifiawに遡る。そのためセデック語においては「器具を洗う」が先で、「酒」はその語根を転用したのだろう。この「器具を洗う」から「酒」への転用が、アタヤル語にも起こったのではないか。オーストロネシア祖語に「酒」が再建され得ないことも、「酒」が後に創られた形式であることを支持する。...

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  • 「再構」再考 : 日本言語学史の一断面

    長田 俊樹, OSADA Toshiki 国立国語研究所論集 (21) 41-64, 2021-07

    ...服部四郎は1950年代半ばから亡くなるまで「再構」を使ってきたが,2018年に出版された『日本祖語の再建』では「再建」となっている。その補注をおこなった上野善道は「再構」が服部によって導入された訳語との認識を示したが,小論ではそれを検証した。...

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  • アタヤル語群における「家」と「屋内」の関連

    落合 いずみ 島嶼地域科学 2 (0), 139-162, 2021

    ...セデック祖語の「家」は*sapahで,「屋内」は*ruanである。セデック語の「内側にある」は<i>tə-ruma</i>というが,語根<i>ruma</i>はオーストロネシア祖語*Rumaq「家」の反映形だろう。幾つかの台湾オーストロネシア諸語では*Rumaqの反映形に接辞を附加することにより「屋内・内側」を派生するからである。...

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  • <研究ノート>アタヤル語群の「上り」と「下り」の起源

    落合 いずみ 京都大学言語学研究 39 137-148, 2020-12-31

    ...つまり*rahud(アタヤル語群祖語の形式)→*rahu<na>t→ *hu<na>tという音韻的変化が起きたと推察される。セデック語に起きたと考えられるこの変化と類似の変化がアタヤル語の「下り」にも起きた可能性がある。アタヤル語の「下り」にはyahuʔとhugalがあり, yahuʔはオーストロネシア祖語の反映形である。...

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  • <研究論文>モーラン・カドゥー語音韻論の概要

    藤原 敬介 京都大学言語学研究 39 47-65, 2020-12-31

    ...モーラン・カドゥー語の有声阻害音は、一般的には、ルイ祖語に推定される入破音に対応する閉鎖音に由来する。5. 低声調は、一般的には、高声調に後続する中声調が変調した結果、二次的に発生したものである。6. 下降(緊喉)声調は、一般的には、中声調に後続する低声調が変調した結果、二次的に発生したものである。7....

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  • 社会課題解決支援策の統合的運用に関する研究

    岡田 久典, 永井 祐二, 山本 百合子, 中川 唯, 関 研一 国際P2M学会研究発表大会予稿集 2020.Autumn (0), 116-130, 2020

    ...そのうえで、アウトカム目標の設定および評価に関する祖語から生ずるプログラム全体・プロジェクトの遂行能力向上、価値向上が失敗する原因を追究し同じくモデル化を行った。 この結果、社会課題過越支援プログラムでは、アウトカム目標の設定・統合的マネジメント・3Sモデルの関係性が安定的に維持されていることが、プログラム・プロジェクト遂行能力、価値向上の前提であること。...

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  • 京都大学言語学懇話会2019年度発表要旨

    脇坂 美和子, 嶋田 珠巳, 藤原 敬介, 渡邊 己, 荻原 裕敏, 平子 達也 京都大学言語学研究 38 76-82, 2019-12-31

    第109回例会 日時・場所 : 2019年4月13日(土)13:30-16:45 於文学部校舎第一講義室, 発表題目 : 「鮒がhaQ-tor-u, 鮒鮪がhaQ-tar-u --滋賀県湖北方言のアクセントが異なる変種が共有するもの--」脇坂 美和子(神戸山手大学非常勤講師), 「言語の中と外 --アイルランド英語、言語接触、時間と脳をめぐって」嶋田 珠巳(明海大学)

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  • 古英語と古フリジア語の音変化の類似点と相違点について

    森, 基雄, Mori, Motoo 奈良学園大学紀要 11 143-157, 2019-09-30

    ...本稿では、ゲルマン祖語から北西ゲルマン祖語、西ゲルマン祖語という段階を経て北海ゲルマン語の古英語と古フリジア語が成立していった中でまず両言語間で確認できる北海ゲルマン語としての共通の特徴を取り上げ、そして両言語間の類似点だけではなく、その中に見られる細かな相違点についても、アングロ・フリジア語という概念と照らし合わせて論じていきたい。...

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  • 琉球語系統樹研究の方法と課題

    狩俣, 繁久, Karimata, Shigehisa 国際琉球沖縄論集 (7) 1-14, 2018-03-30

    ...琉球語、九州方言、八丈方言が日琉祖語からどのように分岐して現在に至ったか、琉球語内部でどのような分岐があったかを明らかにするため、言語地理学の研究成果に照らして検証しながら、音素別、意味分野別、文法項目別等、目的に応じて選定した複数の単語を組み合わせて系統樹を作成する。それぞれの系統特性を解明しながら重層的な変化過程を可視化させるための可能性と課題を提示する。...

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  • ゲルマン語強変化動詞および過去現在動詞IV, V類に見られる形態的差異について

    田中 俊也 言語研究 152 (0), 89-116, 2017

    ...それは「形態的混交説(morphological conflation theory)」と呼ぶべき立場であるが,これによれば,ゲルマン語強変化動詞の過去形は印欧祖語の完了形(perfect)と未完了形(imperfect)との形態的混交に由来するとし,過去現在動詞の現在形は印欧祖語の完了形と語幹形成母音によらざる語根現在中動形(athematic root present middle)との形態的混交...

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  • 北琉球におけるC系列2音節名詞の語頭音節の長音化

    松森 晶子 日本語の研究 13 (1), 1-17, 2017

    ...さらに服部(1979)は, その長音節が日本祖語(本稿の日琉祖語)の段階から存在していたことを論じた。本稿は, この2音節名詞の語頭に見られる長音節は, (日琉祖語ではなく)北琉球祖語の段階であらたに生じた, という仮説を提示する。...

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  • 白保方言名詞アクセント体系再建の試み

    Shimabukuro, Moriyo, 島袋, 盛世 言語文化研究紀要 : Scripsimus (25) 97-124, 2016-10-31

    ...もう1つの目的は、これらの名詞アクセント体系にもとづき、白保祖語アクセントを再建すること、そして再建された祖語から上述のそれぞれの現代白保アクセント体系へ発達した過程を説明することである。白保祖語アクセントを再建することにより、今後の課題である白保・波照間祖語アクセントの再建及び、それぞれのアクセント体系の変遷を明らかにすることが可能になる。...

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  • 古英語のgān

    森, 基雄, Mori, Motoo 奈良学園大学紀要 5 151-161, 2016-09-30

    ...古英語の不規則動詞として分類されるgān‘go’が誕生したのは語形変化上いかなるプロセスによるものなのかは古英語動詞の形態論の最も難解な問題の1つであり、解明されているとはとうてい言えないのであるが、OEgānそのものと他の同族言語における例との比較から、まずゲルマン祖語におけるそのベースとして*gai-、*gǣ-という形が推定される。...

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  • 波照間祖語名詞アクセント体系の再建

    Shimabukuro Moriyo, 島袋 盛世 琉球大学欧米文化論集 = Ryudai Review of Euro-American Studies (60) 1-22, 2016-03-31

    ...祖語のアクセント体系は,北・南集落方言アクセントの規則的な対応関係に基づくと,2モーラ,3モーラ名詞両方とも4つの型が再建できる。祖語からそれぞれの方言への変遷過程には2つの変化が関わったと考えられ,これらの変化により,アクセントの型の統合が起こり,現在の北・南集落方言アクセントへと発達したと説く。...

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか1件

  • チベット・ビルマ祖語の中母音の終焉

    マティソフ ジェイムズ A., James A. Matisoff 国立民族学博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Ethnology 39 (3), 375-395, 2015-01-30

    ...だが,小稿は単なる反論ではなく,私はこれを機に上記の音対応に関わる事象をチベット・ビルマ祖語との関連において総ざらいし,*-e(-)と*-o(-)をチベット・ビルマ祖語の母音体系から外し,替わりに-ay(-) / -ya(-)と-aw(-) / -wa(-)を立てるべきであることを発見した。以下はそのプロセスを詳細に述べたものである。...

    DOI 機関リポジトリ Web Site 被引用文献1件

  • 契丹小字文献における母音の長さの書き分け

    大竹 昌巳 言語研究 148 (0), 81-102, 2015

    ...また,比較言語学的観点からは,(3)契丹語の長母音には現代モンゴル語の(母音間の子音の脱落による母音縮合の結果生じた)二次的長母音に対応するものに加えて,(4)モンゴル祖語やテュルク祖語にかつて存在した一次的長母音と対応すると考えられるものが存在する可能性についても論じる*。...

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  • 日本語の源流と形成

    板橋 義三 日本生理人類学会誌 20 (1), 45-53, 2015

    This paper is an attempt to deal with the origins and formation of the Japanese language, in the light of mostly linguistic aspects of the neighboring languages, such as Old Korean, Old Chinese, …

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  • <研究論文>ジンポー語群の七言語と音素目録

    クラベ ケイタ 京都大学言語学研究 33 57-88, 2014

    ...本稿の目的は、ジンポ一語群に属する七種の言語または方言 の音素目録および音節構造を提示し、これらの音素体系(特に子音と母音)がジンポー 祖語からいかにして発達したか説明を試みる。結論として、北部ピルマの南部地域に 分布する標準ジンポ一語が担語の音素体系をよく保持していること、また、北部ピル マの北部地域から東北インドにかけて分布するグループにおいて音素体系の大きな改 新が起きたことを示す。...

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  • ルイ祖語の再構にむけて

    藤原 敬介 京都大学言語学研究 31 25-131, 2012-12-25

    ...本稿ではチベット・ビルマ語派ルイ語群に属するチャック語、カドゥー語、ガナン語について、これらの言語に共通するルイ祖語(Proto-Luish:PL)を再構することをこころみた。再構にあたっては、上記三言語のほかに、アンドロ語やセンマイ語、ジンポー語、チベット・ビルマ祖語の形式も適宜参照した。調査の結果、以下の内容があきらかとなった。...

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  • 日本語の混合的特徴 : オーストロネシア祖語から古代日本語へ音法則と意味変化

    崎山 理, Osamu Sakiyama 国立民族学博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Ethnology 36 (3), 353-393, 2012-02-27

    日本語は,北方のツングース諸語および南方のオーストロネシア語族の両文法要素を継承する混合言語である。日本語の系統もこの視点から見直そうとする動きがすでに始まっている。これまでに発表したいくつかの拙稿では日本語におけるオーストロネシア系語源の結論部分だけを述べたものが多かったが,本稿では音法則を中心とした記述に重点を置き,意味変化についても民俗知識に基づいた説明を行った。引用語例は筆者がすでに述べ…

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  • 琉球語調査用「系列別語彙」の素案

    松森 晶子 音声研究 16 (1), 30-40, 2012

    Based on the descriptive studies of some 3-patterned and 2-patterned accentual systems in Northern Ryukyuan (Amami-Okinawa region), this research report proposes a list of vocabulary classified …

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  • |ga|の係り結びの仮説と検証 : 琉球弧の方言の記述的研究に基づいて(<特集>琉球語を見る/琉球語から見る)

    新里 瑠美子, セラフィム レオン・A 日本語の研究 7 (4), 83-98, 2011

    ...本稿は、沖縄語と上代日本語との比較分析を通し構築した筆者らの係り結び仮説(日本祖語形再建、類型、成立、変遷など)の妥当性を琉球弧の方言群において検証することを目的とする。本稿で焦点を当てた|ga|の係り結び仮説では、その類型として、Type I(文中|ga|といわゆる未然形の呼応)、Type II(文中|ga|と通常連体形の呼応)、係助詞の終助詞用法を考え、各々、自問、他問、他問と特徴づけた。...

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  • クルフ語・マルト語の過去語幹

    小林 正人 言語研究 140 (0), 23-49, 2011

    ...<p>クルフ語とマルト語は,ブラーフイー語とともにドラヴィダ語族のうち祖語から最初に分岐した語派と考えられてきた。両言語の動詞は語彙的過去語幹をもつが,本稿では過去語幹にどのような古い接辞が取り込まれているかを分析した。 onɖ-「飲む」等舌頂音で終わる過去語幹はドラヴィダ語の過去接辞*-t-に,-y-で終わる過去語幹は祖語の*-i-に帰せられるが,加えて*-nt-も存在した可能性がある。...

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  • 比較対応の幻想

    吉田 和彦 言語研究 140 (0), 1-22, 2011

    ...もし印欧祖語やアナトリア祖語の時期に反復語尾がつくられていたと想定するなら,数千年もしくは1千年以上にわたって反復語尾と非反復語尾が自由変異の関係にあったことになる。このようなきわめて進行速度の遅い言語変化を考えることはできない。比較方法が祖語の再建という目標に向けてもっとも有効な方法であることはいうまでもない。しかし,同時にその限界を認識することは重要である。</p>...

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  • ショオ祖語から現代ショオ語への音変化

    中西 裕樹 言語文化 13 (1), [19]-53, 2010-08-25

    ...本稿では、ショオ祖語再建の第一歩として、各地のショオ語方言の間で形式上一致しない語ないし形態素について、変化の方向、変化の原因・条件等を検討し、祖語における形式を考察した。従来、ミャオ・ヤオ語歴史言語学では、いわゆる規則的な音変化以外については等閑視されてきたが、本稿では類音牽引、類推変化、タブーによる変化、同音衝突による変化などの概念も取り入れて多角的に分析を行った。...

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  • 琉球語、上代日本語と周辺の諸言語 : 再構と接点の諸問題

    ヴォヴィン アレキサンダー 日本研究 39 11-27, 2009-03-31

    ...最近日本祖語、琉球祖語と日琉祖語の再構が非常に進んだとは言え、まだ不明な箇所が少なからず残っている。特に、日本語にない琉球語の特別な語彙と文法要素、また、琉球語にない日本語の特別な語彙と文法要素が目立つ。それ以外にも、同源の様でも、実際に説明に問題がある語彙と文法要素も少なくない。この論文では、そうしたいくつかの語彙を取り上げる。結論として次の二つの点を強調したい。...

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  • マダガスカルにおけるオーストロネシア系言語由来の植物名称の意味変化

    崎山 理, Osamu Sakiyama 国立民族学博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Ethnology 33 (2), 227-264, 2009-01-30

    ...これらによってDempwolff 1938; Blust 1980–1989; 1988; Verheijen 1984; Wolff 1994が再構成した植物名称の祖語形から変化した語彙として,マダガスカルの形が示されていないものを補い,著者が今回あらたに再構成した祖語形を提示した。マダガスカルの植物名称は他の言語との間で意味のずれが大きく,これまでその語源が解明されていないものが多い。...

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  • ツツバ語の移動動詞と空間分割

    内藤 真帆 言語研究 136 (0), 153-176, 2009

    <p>本論文の目的は,ヴァヌアツ共和国のツツバ語で,移動の経路を表す三つの動詞sae「のぼる」,sivo「くだる」,vano「行く,横切る」が何に依拠して使い分けられているのかを明らかにすることである。はじめにこの三つの動詞についての説明を行い,続いてツツバ語話者がツツバ島内を移動する際の移動表現,副都心の置かれるサント島内を移動する際の移動表現,ツツバ島から他島へ移動する際の移動表現について考…

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  • Root-Aorist Participleの機能について

    堂山 英次郎 印度學佛教學研究 56 (3), 1043-1048, 2008

    ...ヴェーダ語の動詞時制幹である現在幹とアオリスト幹には,印欧祖語に遡る機能的差異として,動詞の動作を全体として見るか(全体観)或いは動作をその経過の中で見るか(途中観)という観方(アスペクト)の違いが指摘されてきた.この差がヴェーダ語のinjunctiveや直説法において有意的であることは既に指摘されているが(HOFFMANN Der Injunktiv im Veda,1967),他の動詞範疇(接続法...

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  • 「普遍」の変容

    鵜飼 大介 現代社会学理論研究 1 (0), 84-99, 2007

    ...そうした動向のなか、18世紀におけるフランス語、19世紀における印欧祖語、20世紀における英語など、それぞれ様態は異なるものの、特殊言語が普遍性に近づいたり、それを擬態したりする事態も見受けられた。...

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  • 盤珪禅における不生の仏心について

    新保, 哲 文化女子大学紀要. 人文・社会科学研究 14 67-82, 2006-01-31

    ...しかも,従来のように漢語,仏語祖語は極力さけ,また禅籍における古今の古則公案の語句,話頭の詮議詮索などは敢えてしなかった。一般庶民が使う日常語で事足れりとし,平易平明な言葉で済むことは,何でも分かり易くして語り句調で説法した。したがって,盤珪が修行を特別に勧め奨励しなかった点を考え合わせても,聞法聞信による説法に主眼があった。...

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  • 古代日本語の係り結びコソ

    セラフィム レオンA., 新里 瑠美子 言語研究 2005 (127), 1-49, 2005

    ...古代沖縄語のス=<i>si</i>の係り結びと古代日本語のコ<sub>乙</sub>ソ<sub>乙</sub>=<i>koso</i>の係り結びは,已然形で結ぶ強調表現であるところが類似するが,積極的に比較研究されることは少なかった.本稿においては,両者を比較し,日本祖語における原形を*<i>ko#swo</i>(指示詞の*コ<sub>乙</sub>+形式名詞の*ソ<sub>甲</sub>)と再構する...

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  • Language Death: The Life Cycle of Sri Lanka Portuguese Creole

    Dileep Chandralal 沖縄大学人文学部紀要 (4) 11-30, 2003-03-31

    ...検討を加える。例えば、言語変化の過程とはどのようなものか、その過程に関する接触、多様性や非活性化などの事実が言語理論にどのように貢献するのか、その過程を探ることによってどのような類型的、歴史的洞察が得られるのか、などの問題を考察する。最後に、言語接触が、ある言語形式の進化的発生の道を中断させながら、ことばの中に根本的な変化を持たせることを証明する。そうすることによって、接触言語の起源と存在が語族と祖語...

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  • 琉球アクセントの歴史的形成過程

    松森 晶子 言語研究 1998 (114), 85-114, 1998

    Within the tonal classes in ruibetsu-goi (which is referred to here as “Classified Vocabulary”) developed for the diachronic study of Japanese accent, classes 3, 4, and 5 for two-mora nouns exhibit …

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  • アナトリア祖語<sup>*</sup>dh

    吉田 和彦 オリエント 40 (1), 24-39, 1997

    There is no positive evidence that Hittite scribes employed the signs including voiced and voiceless stops in a contrastive manner to distinguish between voiced and voiceless values. On the other …

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  • <研究ノート>ムンダ民俗誌ノート(2) : 農耕民・狩猟採集民・職人

    長田 俊樹 日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要 14 282(1)-256(27), 1996-07-31

    ...比較言語学では、同じ語族に属する言語は時代を遡ると一つの祖語にたどり着くと考えられ、祖語から分岐していく系統樹モデルばかりを想定してきた。その結果、祖語の時代においては一つの生業をもつ、画一的社会を考えがちであった。しかし、特殊な技能を持つ集団についてはもともとの彼らの言語を捨てた結果、同じ語族の一員となるケースが十分考えられる。...

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  • テンボ語の声調の逆転現象

    梶 茂樹 言語研究 1994 (105), 54-86, 1994

    With respect to tone reversal in Bantu languages of Africa, the example of Luba (L. 31) is well-known, and has. been the subject of several works. In this paper, the author draws attention to …

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  • 日本語アクセントの祖体系再建の試み

    松森 晶子 言語研究 1993 (103), 37-91, 1993

    Data recently collected from some Japanese dialects such as Ibuki Island in the Inland Sea (Setonaikai) and neighboring areas in Kagawa prefecture, or Tsubata and Shiramine in Ishikawa prefecture, …

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  • 「グリムの法則」の再検討(2)

    河崎, 靖 人文研究 43 (5), 361-372, 1991

    ...第二章印欧祖語の子音体系に関する諸問題 : Grimm's law will not be ceded without a struggle.(Hopper 1981 : 137) : 前稿・第一章で概観した, 「グリムの法則」をめぐる諸研究は, いずれも, 印欧祖語に想定された旧来の子音体系の枠組みに沿ったものである。ところが, 近年, 印欧祖語の子音体系が根本的に書き換えられようとしている。...

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  • Li and Thompson (1976) の類型論的言語変化論再考

    高橋 潔 言語研究 1990 (97), 124-153, 1990

    ...すると, 印欧祖語は [-Sp, +Tp] 型で現代英語は典型的 [+Sp, -Tp] 型なので, 彼らの理論から, 英語は [-Sp, +Tp] 型から, [-Sp, -Tp] 型を経て [+Sp, -Tp] 型になったと予測される。...

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  • 蒙古祖語の母音の長さ

    服部 四郎 言語研究 1959 (36), 40-54, 1959

    Monguor and Dagur are known as the languages which stand in isolated positions from the other Mongol languages and dialects. I have been planning for a long time to compare the Mongol languages from …

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