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検索結果 6,520 件

  • 肝細胞癌に対する粒子線治療の現状と展望

    塩山 善之 肝臓 65 (5), 204-213, 2024-05-01

    ...<p>粒子線には陽子線と重粒子線とがあり,両者には生物作用の上では違いもあるが,従来の放射線(X線やγ線)と比較し高い線量集中性を有することが共通する特徴である.線量分布上のメリットを活かした副作用および二次発がんリスクの低減や治療成績の向上が期待でき,有効性や安全性は多くの固形がんで既に実証されており,2016年から徐々に公的保険適用が拡がっている.肝細胞癌に対しても高い局所効果と安全性が報告されており...

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  • 肺癌粒子線治療の進歩

    久保 亘輝, 大野 達也 肺癌 64 (2), 63-69, 2024-04-20

    ...報告されている.局所進行肺癌に対する粒子線治療に関しては特に免疫療法併用時の成績はまだ検討段階である.免疫療法併用困難となる肺臓炎の抑制や,局所制御の向上などが粒子線治療には期待されている.これまで明らかにされている知見とともに今後の肺癌に対する粒子線治療の展望に関して述べたい....

    DOI Web Site 参考文献27件

  • 切除不能胆道癌に対する放射線治療・粒子線治療

    寺嶋 千貴 胆道 38 (1), 25-32, 2024-03-31

    ...に対しては粒子線治療の有効性が示唆される.放射線や粒子線治療を安全に施行するために,スペーサー留置手術が試みられており,現在は生体吸収性スペーサーを使うことができる.放射線治療,粒子線治療を行う場合には金属ステントによる胆管破裂や動脈損傷などの偶発症に注意が必要である.放射線治療や粒子線治療は低侵襲かつ姑息から根治まで幅の広い治療法であり,適応外と考えられる症例にも治療選択肢として一考してもらいたい...

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  • 超高齢社会の膵癌診療

    小林 智, 上野 誠, 古瀬 純司 膵臓 39 (1), 26-32, 2024-02-29

    ...<p>膵癌は高齢者ほど罹患しやすい疾患であるため,超高齢社会を迎えた本邦では増加傾向にある.高齢者では,腫瘍学的に切除可能な膵癌であっても,外科的切除の適応外となることがある.一方で,腹腔鏡下膵体尾部切除術など,治療の低侵襲化も進んできた.放射線治療はその安全性から,高齢であっても適応になりうる.多方向から照射することで正常組織への線量を低減しつつ腫瘍への線量を上げる技術や,陽子線や重粒子線治療も期待...

    DOI Web Site 参考文献30件

  • 膀胱内再発に続いて側方リンパ節再発した膀胱浸潤S状結腸癌の1例

    小林 照忠, 佐藤 龍一郎, 金子 直征, 佐藤 純, 舟山 裕士 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (1), 37-44, 2024

    ...は消失したものの右外腸骨リンパ節転移が顕在化し,再度重粒子線治療を受けて消失した.重粒子線治療終了後4年半経過し,この間再発は認めていない.本症例は,膀胱へ浸潤したS状結腸癌が,膀胱の領域リンパ節である側方リンパ節へ転移したものと推測され,リンパ行性転移を考える上で貴重な症例であった.また,再発病巣に対する経尿道的治療,重粒子線治療は,QOLを損なうことなく根治的治療が可能で,有用であった....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献6件

  • 加速器・量子ビームを用いたバイオ系研究の最先端

    赤松 憲, 中野 敏彰 日本原子力学会誌ATOMOΣ 66 (3), 138-142, 2024

    ...<p> 生物の遺伝を司る生体高分子DNAはガンマー線,X線,粒子線などのさまざまな電離放射線によって損傷を受け,その構造は線質によって異なるといわれている。しかしながら,線質あるいはLET(線エネルギー付与)と損傷構造の関係については十分解明されていない。...

    DOI Web Site 参考文献3件

  • 医療技術イノベーションにおける併存する開発-普及プロセス:我が国の粒子線治療技術の事例分析を通じて

    田代 昌彦 組織科学 57 (2), 79-92, 2023-12-20

    ...<p> 本稿では新規医療イノベーションである粒子線治療技術の開発と普及プロセスを,技術の社会的形成(SST)の理論視座で解明した.先行研究では,複数の技術シーズが単一に集約される現象に偏って分析されるという理論課題を有していた.しかしながら,本稿の事例である競合関係にある2 種類の粒子線技術は,同じ病気をターゲットにしながらも,共に医療現場に普及している.分析の結果,独自の強みを生かし棲み分けを実現...

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  • 切除困難な小児Ewing肉腫に対して吸収性スペーサー留置術併用陽子線治療を施行した2例

    高成田 祐希, 竹内 雄毅, 出水 祐介, 矢下 博輝, 森 健, 植村 優, 長谷川 大一郎, 副島 俊典, 畠山 理 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 59 (7), 1082-1087, 2023-12-20

    <p>小児がん患者へ陽子線治療を行う際に,放射線治療用吸収性組織スペーサ(以下,吸収性スペーサー)を使用してスペーサー留置術を行った経験について報告する.【症例1】1歳男児.腸骨Ewing肉腫.開腹下に下行結腸を授動し,腫瘍腹側を覆うように吸収性スペーサー10 mm厚7×5 cmを留置した.【症例2】9歳男児.仙骨Ewing肉腫.腹腔鏡補助下に直腸を授動し,仙骨右側を覆うように吸収性スペーサー1…

    DOI Web Site 医中誌

  • 集学的治療を行った鼻腔粘膜悪性黒色腫の臨床的検討

    塚本 康二, 川北 大介, 的場 拓磨, 髙野 学, 小栗 恵介, 村嶋 明大, 蓑原 潔, 角谷 尚悟, 中井 一之, 岩城 翔, 柘植 博之, 田中 伸和, 今泉 冴恵, 近藤 綾乃, 北條 渉, 岩田 宏満, 讃岐 徹治, 岩﨑 真一 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 126 (6), 786-793, 2023-06-20

    ...近年新規治療として粒子線療法, 免疫チェックポイント阻害薬 (Immune Checkpoint Inhibitor: ICI) の有効性が報告されている. 今回われわれは2014年1月~2021年4月までに名古屋市立大学病院で集学的治療を行った鼻腔粘膜悪性黒色腫14症例について検討を行った. 年齢中央値は76歳, 男性6例, 女性8例であった....

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献27件

  • 医用コンプトンカメラの性能評価技術開発

    赤松 剛, 田島 英朗, 田久 創大, 山口 充孝, 河地 有木, 酒井 真理, 黒澤 俊介, 島添 健次, 古川 純, 本村 信治, 錦戸 文彦, 吉田 英治, 高橋 美和子, 山谷 泰賀 Medical Imaging Technology 41 (3), 117-123, 2023-05-25

    <p>宇宙物理や高エネルギー物理の分野で長い歴史をもつコンプトンカメラの技術を医療応用できれば,新たな核医学診断法を開拓できるかもしれない.一方で,ヒト撮像においてPET と同程度の解像度を実現するには,装置性能の向上が必要不可欠である.SPECT やPET は確立された性能評価技術を活用して装置開発が進められているが,コンプトンカメラは放射線の検出方式や検出器配置がさまざまであり,標準的な性能…

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  • 放射線療法

    伊藤 芳紀, 中村 聡明, 大栗 隆行, 染谷 正則, 篠藤 誠 膵臓 38 (2), 121-126, 2023-04-28

    ...一次治療のCQを含めて9つのCQが設定された.局所進行切除不能膵癌に対する一次治療のCQでは2019年版と同様に化学放射線療法と化学療法単独が並列で提案された.化学放射線療法前の導入化学療法のCQについては,2019年版と異なり,ゲムシタビン塩酸塩による導入化学療法を行わないことが提案された.新たなCQとして,局所進行切除不能膵癌に対する高精度放射線治療(強度変調放射線治療,体幹部定位放射線治療,粒子線治療...

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 放射線領域における新たな光感受性物質を投与した脳腫瘍培養細胞と植付マウスでの放射線と光の併用照射効果

    三好 憲雄, 岡崎 茂俊, 近藤 夏子, 田中 浩基, 櫻井 良憲 日本レーザー医学会誌 44 (1), 2-15, 2023-04-15

    <p>ここ50年間には原子炉の熱中性子線,サイクロトロンあるいはシンクロトロン放射光技術は目覚ましく進展し,国内の至る所で建設され癌の照射治療に活用さていることは広く知られている.これまでのところ癌特異性や癌再発の課題が十分には解決されていないため,現状はまだ新しい放射光照射の癌治療法として全面的には採用されていない.この癌特異性と癌再発の課題解決のため,我々はポルフィリン環が持つ癌選択性を活用…

    DOI Web Site 参考文献9件

  • 低酸素環境下における光子ならびに重粒子放射線が与える生物効果の機構解明

    平山 亮一 RADIOISOTOPES 72 (1), 1-8, 2023-03-15

    <p>放射線の生物影響は,放射線による初期の物理学的過程,化学的過程に依存するものと,その後の生物学的過程において生じるものがある。本解説では,放射線生物影響を放射線物理学ならびに放射線化学の観点からアプローチし,古くから知られている生物効果の新たな側面を紹介する。特に,本解説では放射線の線質,ラジカル,低酸素環境下での照射に焦点を当て,この3つの要素が複雑に絡み合う生物効果を詳しく説明していく…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献11件

  • 放射線シミュレーション・ツールキットGeant4の最近の発展

    藏重 久弥, 村上 晃一 日本物理学会誌 78 (3), 120-124, 2023-03-05

    ...</p><p>LHC加速器の高輝度化計画HL-LHCに向けて,計算資源の効率的な使用および処理速度の向上が求められている.また,Geant4は粒子線治療における線量計算への応用も行われているが,この分野でも計算速度の向上が実応用への課題となっている....

    DOI

  • 頭頸部癌の新たな治療戦略 ―ホウ素中性子捕捉療法―

    粟飯原 輝人, 東野 正明, 呼 尚徳, 秋田 和彦, 二瓶 圭二, 河田 了, 小野 公二 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 126 (1), 20-25, 2023-01-20

    ...<p> ホウ素中性子捕獲療法 (Boron Neutron Capture Therapy: BNCT) は, ホウ素中性子捕捉反応から生じる粒子線を利用する粒子線治療であり, 癌組織に集積したホウ素と熱中性子との核反応で生じる高 LET 放射線により癌細胞を選択的に破壊することが可能で, 放射線低感受性の固形癌にも高い抗腫瘍効果が期待できる....

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献6件

  • 下顎骨に生じた骨未分化高悪性度多形肉腫の1例

    粕谷 賢志, 下山 泰明, 遊佐 和之, 石川 恵生, 櫻井 博理, 飯野 光喜 日本口腔外科学会雑誌 69 (1), 2-8, 2023-01-20

    <p>Undifferentiated high-grade pleomorphic sarcoma (UHPS) is a highly aggressive sarcoma that presents a considerable degree of cellular pleomorphism and undifferentiation. It was formerly called …

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献26件

  • 肝細胞癌に対する放射線治療

    牧島 弘和, 水本 斉志, 櫻井 英幸 日本消化器病学会雑誌 120 (1), 56-61, 2023-01-10

    ...<p>肝細胞癌は,治療は体系立てられていて,複数の治療モダリティーが確立されている稀有な疾患であるが,必ずしもすべての病態が網羅できているわけではない.こういった既存治療がうまくフィットしない症例に対して,放射線治療,特に体幹部定位放射線治療(SABR)や粒子線治療が期待されている.SABRや粒子線治療は従前の緩和,姑息的な放射線治療と異なり,高精度に病変を狙い撃つことにより,焼灼術と同等の高い局所制御率...

    DOI PubMed

  • 小児がんに対する吸収性スペーサー留置併用陽子線治療

    出水 祐介, 福本 巧, 佐々木 良平, 副島 俊典 日本小児血液・がん学会雑誌 60 (3), 237-240, 2023

    <p>小児の腹部・骨盤部に発生する腫瘍は横紋筋肉腫,ユーイング肉腫,神経芽腫など放射線治療が有効な組織型が多く,集学的治療の一環として放射線治療が用いられる.近年,従来のX線治療と比べて線量集中性のよい陽子線治療が注目されており,放射線障害の軽減が期待されているが,消化管や腎などのリスク臓器が腫瘍と接している場合は,陽子線治療をもってしても腫瘍全体へ十分な線量を照射するのは難しい.そういった場合…

    DOI

  • 神経内分泌分化した前立腺癌による直腸転移の1例

    水江 龍太郎, 井原 勇太郎, 鳥巣 剛弘, 川床 慎一郎, 藤原 美奈子 日本消化器内視鏡学会雑誌 65 (4), 353-360, 2023

    ...<p>患者は72歳の男性.4年前に前立腺癌の診断で重粒子線治療・内分泌療法が施行された.肝胆道系酵素の上昇のため施行した造影CT検査で前立腺に異常を指摘しえなかったが,多発肝腫瘤と直腸の腫瘤影および周囲のリンパ節腫大を認めた.CSで直腸Rbに頂部に陥凹を伴う40mm大の粘膜下腫瘍様隆起を認め,生検では内分泌細胞癌であった.直腸内分泌細胞癌と考え化学療法を開始し腫瘍は縮小傾向であったが,遺伝子パネルによるがん...

    DOI 医中誌

  • 日本における核医学治療薬の供給の現状

    北岡 麻美 ファルマシア 59 (12), 1090-1095, 2023

    ...核医学治療薬は粒子線放出核種で標識された薬剤で、放出される放射線を用いてがんなどの治療を行う。長らく1960年代より利用されてきたI-131を用いた甲状腺疾患治療薬だけであったが、2007年以降、α線やβ線放出核種の標識薬剤が承認されている。今後は新しい核種による薬剤の臨床導入が進み、難治がん治療の可能性が期待される。...

    DOI

  • 吸収性スペーサー留置術~神戸大学における経験と小児領域への応用~

    大片 祐一, 小松 昇平, 出水 祐介, 山本 暢之, 佐々木 良平, 福本 巧, 尾藤 祐子 日本小児血液・がん学会雑誌 60 (5), 297-300, 2023

    ...<p>腹部悪性腫瘍に対する粒子線治療は,腫瘍に近接する消化管の放射線障害が大きな問題となり,根治的線量の照射が困難な場合がある.この治療限界を克服すべく,神戸大学では粒子線照射前の準備として開腹下に腫瘍と消化管の間に延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)製シート(以下,ePTFE製シート)を挿入するスペーサー留置術を考案し,2006年8月から2022年3月までに腹部悪性腫瘍200例以上に対して...

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  • 耳下腺領域の転移が診断契機となった頭皮原発血管肉腫の1例

    三橋 敏順, 佐藤 文彦, 山元 英崇, 小野 剛治, 梅野 博仁 頭頸部癌 49 (1), 20-25, 2023

    ...当初,左耳下腺癌(cT3N2cM0)と診断し,原発巣に対して重粒子線治療を予定し,左耳下腺生検と右頸部郭清術を施行した。病理検査の結果は血管肉腫であった。術後,頭皮正中部に長径約6cmの紫斑が出現し,皮膚生検の結果も血管肉腫であった。耳下腺領域の病変は耳下腺リンパ節への転移と考えた。肺と肝にも多発転移を認め,最終的に頭皮原発血管肉腫(T2N1M1)と診断した。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献18件

  • がん治療用粒子線加速器の現況と将来

    鮱名 風太郎 表面と真空 65 (12), 571-576, 2022-12-10

    <p>In recent cancer treatment, particle beam therapy, irradiates tumors with high-energy beams of protons or carbon, is spreading due to its capability of reducing radiation exposure to normal …

    DOI Web Site 参考文献6件

  • エピガロカテキンガレートおよびエピカテキンによる細胞ならびにDNAの放射線防護効果に関する研究

    Tran Thi Nhan, Wicaksono Lukas Wisnu, Abdillah Maradi, 松尾 陽一郎, 清水 喜久雄, 久米 恭, 泉 佳伸 RADIOISOTOPES 71 (3), 245-253, 2022-11-15

    ...ガンマ線及びヘリウム粒子線を照射した場合の、EGCG及びEC添加による放射線防護効果について、プラスミドDNA(pUC118)及び出芽酵母の野生株を用いてDNA鎖切断及び生存率への効果を評価した。結果から、EGCG及びECを添加した場合、未損傷のプラスミドDNAの割合が上昇すること、及び生存率が上昇することが明らかになった。</p>...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献14件

  • 第3回 胆道癌の放射線治療の最近の進歩

    吉岡 靖生, 浅利 崇生, 村山 重行, 西村 哲夫, 笹平 直樹, 髙橋 祐 胆道 36 (4), 565-576, 2022-10-31

    ...<p>胆道癌治療において放射線治療(RT)の果たす役割は現状では限定的である.術後RTあるいは切除不能例に対するRTの,他の治療法に対する優越性は明らかでなく,いずれも薬物療法単独が現在の標準治療と思われる.一方,技術革新を背景としたRTの発展は著しい.強度変調放射線治療(IMRT),体幹部定位放射線治療(SBRT),粒子線治療(陽子線治療・重粒子線治療)がその代表で,他の癌腫においては手術と同程度...

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  • 非吸収性スペーサー摘出後の再発病変に対し吸収性スペーサーを留置した小児仙骨部悪性腫瘍の1例

    高木 大輔, 森川 有里, 近藤 知史 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 58 (6), 902-906, 2022-10-20

    ...<p>2016年より小児がんに対する陽子線治療が保険診療となり,2019年には粒子線治療を目的としたスペーサー留置術が保険収載された.現在承認されているスペーサーはポリグリコール酸(PGA)を原料としたシート型の吸収性材料であるが,これが開発される以前は非吸収性医療材料をスペーサーとして用いることが多かった.この過渡期において,非吸収性と吸収性の異なる2種類のスペーサーを留置した症例を経験した.症例...

    DOI Web Site 医中誌

  • 当院にて治療した脱分化型軟骨肉腫の5例

    縄田 知也, 松延 知哉, 前川 啓, 田代 泰隆, 平本 貴義, 花田 麻須大, 河野 勤, 今村 寿宏, 鬼塚 俊宏, 加治 浩三, 岩本 幸英 整形外科と災害外科 71 (4), 755-758, 2022-09-25

    ...【結果】経過観察期間の中央値は18か月(7-52か月),発生部位は大腿骨3例,第9胸椎1例,第9肋骨1例.初期治療は全て外科的切除を行い,唯一初診時に遠隔転移を認めた肋骨例では転移巣合併切除も行った.胸椎例では重粒子線治療も併用した.4例で遠隔転移を認め,3例で局所再発も生じた.再発・転移を認めた1例に対し,放射線治療および化学療法を行い,41か月でDead of Diseaseとなった.最終転帰は...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献6件

  • 原発性仙骨腫瘍の治療成績

    外村 仁, 長江 将輝, 高取 良太, 清水 佑一, 寺内 竜, 白井 寿治, 高橋 謙治 Journal of Spine Research 13 (9), 1067-1073, 2022-09-20

    ...</p><p><b>結語:</b>本腫瘍の局所制御に粒子線照射やデノスマブ投与が組織型によっては有効であった.片側S3神経温存仙骨切断術は治療後の機能障害を生じにくく,切除範囲が許されれば本手術を検討すべきである.</p>...

    DOI 医中誌

  • イオンビームによるナノスケールで起こる水中での生体分子損傷の機構解明

    土田 秀次, 間嶋 拓也, 甲斐 健師 応用物理 91 (9), 553-557, 2022-09-01

    ...<p>イオンビームを用いた粒子線がん治療のより効果的な治療に向けて,放射線によるDNAなどの生体分子の損傷過程を原子レベルで解明する研究が進められている.本稿では,イオンビームによる水中での生体分子損傷について,分子周辺で起こる素反応の解明に向けた実験研究を紹介する.実験では,細胞を模擬するため,真空内液体分子線法および微小液滴法により作製した生体分子水溶液の標的にイオンビームを照射し,標的から放出...

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  • 小児骨盤部腫瘍に対して腹腔鏡下卵巣移動術を施行した3例

    高成田 祐希, 河原 仁守, 福澤 宏明, 矢下 博輝, 藤枝 悠希, 中谷 太一, 竹内 雄毅, 長谷川 大一郎, 副島 俊典, 畠山 理 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 58 (5), 820-826, 2022-08-20

    <p>本邦では小児がんに陽子線治療を行うにあたって腹腔鏡下卵巣移動術を施行した報告は少ない.当院の経験について報告する.【症例1】1歳,膣原発横紋筋肉腫.化学療法後に腫瘍切除術を施行し,断端陽性のため陽子線治療を選択した.両側卵管を温存し,両側卵巣を照射野外へ移動した.術後2か月で復位し,現在6歳で経過良好である.【症例2】4歳,膣原発横紋筋肉腫.化学療法後,残存病変に対して陽子線治療を選択した…

    DOI Web Site 医中誌

  • 鼻科学の進歩 : 鼻副鼻腔腫瘍手術の進歩

    鈴木 幹男 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 125 (8), 1253-1259, 2022-08-20

    ...その一方で, 悪性腫瘍では, 重粒子線治療, 動注併用化学放射線治療の普及により手術以外の方法で初回治療されることも増えてきており, 今後治療指針の整備が必要である. 本稿では, 良性腫瘍を中心に悪性腫瘍を含めた内視鏡下切除について文献を踏まえ, 自験例を提示し概説する.</p>...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献36件

  • イメージングプレートを用いた粒子線の可視化

    津田 路子, 山口 充孝, 佐鳥 凌太, 加田 渉, 神谷 富裕, 酒井 真理, 長尾 悠人, 河地 有木 RADIOISOTOPES 71 (2), 109-114, 2022-07-15

    ...<p>粒子線治療におけるビームの可視化は,照射領域のずれをなくすことを可能とし,安全性の高い治療を行うために有用な手段である。著者らは,放射線診断の現場に広く用いられるイメージングプレートを用いて,制動放射線を指標としたビームイメージングを行った。その結果,高解像度なビーム像を得ることに成功した。...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献7件

  • 頭蓋底浸潤頭頸部がん治療の現在とこれから

    小川 武則 耳鼻咽喉科展望 65 (1), 10-17, 2022-02-15

    ...さらに, 非手術治療においても, シスプラチン併用化学放射線治療の他, 超選択的動注化学放射線治療 (RADPLAT) が行われ, 放射線治療では強度変調放射線治療 (IMRT) や粒子線治療が根治治療として検討され, 再発がんにおいては, ホウ素中性子捕捉療法 (BNCT), 光免疫治療, 免疫チェックポイント阻害薬などの新治療が保険適応となっている。...

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  • 深宇宙とミトコンドリア

    髙橋 昭久 日本薬理学会年会要旨集 96 (0), 3-B-S31-4-, 2022

    <p>Space travel has advanced significantly over the last six decades with astronauts spending up to usually 6 months (up to 12 months) at the International Space Station (ISS). The living …

    DOI Web Site

  • 口蓋原発明細胞型筋上皮癌の 1 例

    村松 邦昭, 橘 充弘, 田中 四郎, 大石 直樹, 廣田 賢良, 栗田 佑希, 堤 寛 日本臨床細胞学会雑誌 61 (4), 263-270, 2022

    ....臨床的に悪性が疑われ,口腔擦過細胞診および生検が施行された.擦過細胞診では,楕円形~短紡錘形細胞からなる腫瘍細胞が集塊状に出現し,腫瘍細胞の境界は不明瞭で,裸核様細胞がしばしば認められた.生検組織では,グリコーゲンに富む小型明調細胞が筋上皮系マーカーに陽性で,筋上皮細胞への分化を示す腫瘍とみなされた.臨床像,小壊死の存在と Ki-67 標識率 12%より,明細胞型筋上皮癌と最終診断した.腫瘍は重粒子線治療...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献13件

  • 心房細動ウサギに対する重粒子線照射治療

    山﨑 正俊 生体医工学 Annual60 (Abstract), 101_2-101_2, 2022

    ...本研究では心房細動ウサギを対象とした重粒子線の効果を、高分解能光学マッピングシステムを用いた基礎的研究として報告する。加齢・高脂質食ウサギ(月齢38-41、脂質食8週間, n=8)と重粒子線15Gy単回照射実施群(n=4)における心表面興奮伝播速度、活動電位波形、心房細動中の興奮様式を評価する。...

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  • BNCTの臨床、歴史と薬理技術

    山本 哲哉 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 43 (0), 3-C-S37-2-, 2022

    ...<p>近年保険収載が進められた粒子線治療は,荷電粒子が一定深度でエネルギーを急速に失い停止する特性を利用している.また,定位放射線治療や強度変調放射線治療(IMRT)に代表されるエックス線・ガンマ線の高精度機器も空間的選択性が高く,合併症を軽減し,より効果的な治療を可能にしている.一方で,脳組織へ浸潤する悪性神経膠腫では,広く脳を照射野に含めた治療が前提であり,腫瘍細胞選択的なアプローチが理想である...

    DOI 医中誌

  • BNCTの臨床、歴史と薬理技術~BNCTの臨床について

    川端 信司, 古瀬 元雅, 鰐渕 昌彦 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 43 (0), 3-C-S37-1-, 2022

    ...生じたアルファ粒子とリチウム(Li)反跳核は、細胞一個分の距離に相当する短い飛程ですべてのエネルギーを放出する為、高LET(線エネルギー付与)の強力な粒子線治療となる。ホウ素化合物を選択的に導入すれば、捕獲反応はがん細胞でのみで生じ、周囲の正常細胞が温存される<b>理想的な細胞選択的治療</b>となる。...

    DOI 医中誌

  • 当院での粒子線キャンサーボードの現状

    山村 悠大, 堀地 祐人, 松居 秀敏, 岩江 信法, 沖本 智昭, 出水 祐介 頭頸部癌 48 (4), 319-322, 2022

    ...頭頸部領域悪性腫瘍に対する粒子線治療は主に非扁平上皮癌に対して2018年4月より保険収載となった。保険適応基準は切除による根治困難症例であり,手術適応の有無が重要となる。当院では2017年5月より兵庫県粒子線医療センター,兵庫県粒子線医療センター付属神戸陽子線センターと合同でキャンサーボードを行い,その治療適応について協議している。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献3件

  • 神戸陽子線センターでの経験から見えてきた課題

    出水 祐介, 美馬 正幸, 福光 延吉, 鈴木 毅, 副島 俊典 日本小児血液・がん学会雑誌 59 (5), 363-365, 2022

    ...<p>陽子線治療の対象となる小児がんは,基本的にX線治療の対象となるもの全てであるが,陽子線治療の最も良い適応疾患の一つと考えられている.本邦では,2016年4月に「小児悪性腫瘍に対する陽子線治療」が保険適用となったが,これは粒子線治療にとって初のことであり,期待の表れと言える....

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  • 群馬大学におけるコンプトンカメラの研究開発

    酒井 真理 Medical Imaging Technology 39 (5), 211-216, 2021-11-25

    ...を行っていることから,重粒子線の飛程測定に関する研究も行っている.本稿ではこれまでの研究成果を紹介するとともに,そこから得られた研究課題についても言及する....

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  • C型肝炎ウイルス排除後の定期通院を中断した患者への受診勧奨の有用性

    髙草木 智史, 井上 佳奈, 高橋 智美, 小曽根 隆, 高木 均 肝臓 62 (11), 703-711, 2021-11-01

    ...2014年から2019年までに428例のC型肝炎に対して直接作用型抗ウイルス薬(DAA)治療を施行し,400例(93.5%)でウイルス学的著効(SVR)を得た.SVR後も画像検査による肝細胞癌(HCC)スクリーニングを継続すべき所44例(11%)で継続されておらず,その内で肝炎医療コーディネーターによって呼び出し再診となった20例から3例がHCCと診断された.各々肝動脈化学塞栓療法(TACE)+重粒子線治療...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献11件

  • 日本発の荷電粒子線治療技術

    白井 敏之 医学物理 41 (3), 122-126, 2021-09-30

    <p>A charged particle therapy was proposed by Robert R. Wilson in 1946 and a clinical study of proton radiotherapy had been started at Lawrence Berkeley National Laboratory in 1954. Clinical studies …

    DOI Web Site 医中誌

  • 粒子線治療

    茂木 厚 耳鼻咽喉科展望 64 (4), 240-246, 2021-08-15

    ...<p> 頭頸部癌は粒子線治療の良い適応であり, 近年そのエビデンスの構築が進んでいる。 粒子線治療のうち, 陽子線や重粒子線 (炭素線) 治療装置は, 日本国内でも設置施設が増加している。 ともに, 物理的にブラッグピークと呼ばれる特徴的なエネルギー分布を示し, 一定の深度以上で物質への影響がピーク状に急激に増加したのち, 急激に減少する。...

    DOI 医中誌

  • 外耳道癌症例22耳の検討

    鈴木 成尚, 大石 直樹, 小澤 宏之, 神崎 晶, 藤岡 正人, 西山 崇経, 野口 勝, 細谷 誠, 関水 真理子, 斎藤 真, 小川 郁 日本耳鼻咽喉科学会会報 124 (3), 197-204, 2021-03-20

    ...改訂 Pittsburgh 分類にて T1 が4耳, T2 が9耳, T3 が6耳, T4 が3耳だった. 17耳に手術, 5耳に CCRT か重粒子線治療を施行した. 側頭骨外側切除術を施行した T3 例6耳中3耳で断端陽性となったが, T1・T2 例ではすべて陰性だった. 2年生存率は T1 が100%, T2 が88.9%, T3 が83.3%, T4 が100%だった....

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献9件

  • 高悪性度・局所進行前立腺癌症例に対する重粒子線治療後の生化学的非再発例の剖検例

    黒川 公平, 高玉 真光, 福田 利夫, 鈴木 慶二, 河村 英将, 大野 達也, 松井 博, 伊藤 一人, 鈴木 和浩 北関東医学 71 (1), 47-52, 2021-02-01

    ...,前立腺および周囲組織には前立腺癌細胞の残存はなく,直腸や膀胱頸部にも放射線による異常な組織学的変化はみられなかった.重粒子線治療は,限局~局所進行前立腺癌対する有効な根治療法であるが,病理学的に高い根治性と周囲臓器への低侵襲性が確認された初めての症例と思われたため報告した....

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか3件 参考文献16件

  • ホウ素中性子捕捉療法-南東北BNCT研究センターこれまでの経験と現状

    高井 良尋, 廣瀬 勝己, 佐藤 まり子, 加藤 貴弘 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 42 (0), 3-S53-2-, 2021

    ...この二つの粒子の飛程が極めて短いため腫瘍細胞一個だけに作用する重粒子線治療であり、副作用の少ない治療法である。総合南東北病院では、経産省平成23年度(2011)第3次補正予算・東日本災害復興関連事業である福島県「国際的先端医療機器開発事業費補助金」より建設資金の一部を受け、BNCT用加速器システムを導入、南東北BNCT研究センターを設立した。...

    DOI 医中誌

  • WHO grade Ⅱ/Ⅲ髄膜腫に対する外科的治療・非外科的治療の現状と展望

    阿久津 博義, 松田 真秀, 石川 隆昭 Japanese Journal of Neurosurgery 30 (5), 356-364, 2021

    ...高線量照射や中性子捕捉療法を含む粒子線治療も有効と報告されているが, ともに現在臨床試験が進行中である. Grade Ⅲ髄膜腫は予後不良だが, PORTは有効である. 薬物療法の使用に関しては再発時に検討してもよいが, 臨床試験での有効性は限定的であった.</p>...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献25件

  • 小児腫瘍に対する再照射,髄芽腫の再照射を中心に

    副島 俊典, 福光 延吉, 出水 祐介, 美馬 正幸, 鈴木 毅, 小阪 嘉之, 河村 淳史 日本小児血液・がん学会雑誌 58 (2), 99-102, 2021

    <p>小児腫瘍に対する再照射は日常診療では検討されるがそのまとまった報告は少ない.そこで今回再照射例について検討した.2013年から2019年までに放射線治療を行った158例のうち2回以上の照射を行った33例(21%)を対象とした.その結果,脳腫瘍が10例と多く認められた.さらに2015年から2019年までに再照射を行った髄芽腫を対象として詳細を検討した.髄芽腫の再発例は3例あり,いずれも12 …

    DOI 医中誌

  • アルファ線放出核種を用いた標的アイソトープ治療に資する局所線量分布イメージング技術

    小平 聡, 楠本 多聞, 小西 輝昭, 李 恵子, 長谷川 純崇 アイソトープ・放射線研究発表会 1 (0), 61-, 2021

    <p>放射性同位元素(RI)を用いてがん細胞を殺傷する標的アイソトープ治療は、現状では根治が難しい転移がんに対する画期的な治療手法として期待されている。特に、アルファ線を放出するRIは高い生物学的効果による優れたがん殺傷能力を有する。一方で、このようなRIが標的細胞にどれだけの線量を付与したのか、また臓器レベルでの空間線量分布を定量評価する手法は確立されていない。本講演では、固体飛跡検出器を用い…

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  • 新しい放射線外照射治療

    全田 貞幹 日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 38 (2), 74-76, 2021

    ...しかし,近年放射線治療技術の進歩とともに従来の放射線治療の技術を最大限に生かした強度偏重放射線治療(Intensity Modulated Radiotherapy; IMRT),体幹部定位放射線治療(Stereotactic Body Radiation Therapy SBRT),さらに粒子線を用いる重粒子線治療(Carbon ion radiotherapy),陽子線治療(Proton Beam...

    DOI Web Site 医中誌

  • 中耳貯留液から診断できた耳管咽頭口原発 粘膜悪性黒色腫例

    金沢 弘美, 吉田 尚弘 Otology Japan 31 (2), 188-193, 2021

    ...</p><p>2018年4月に頭頸部悪性腫瘍に対する重粒子線・陽子線治療は保険適応になり,2019年7月にはニボルマブ(商品名オプジーボ)などの免疫チェックポイント阻害薬などの免疫療法もガイドラインに掲載された.粘膜悪性黒色腫の発生部位としては頭頸部領域が最も頻度が高く,内視鏡の精度の向上により,早期(N0)の状態で粘膜の黒色沈着病変から粘膜悪性黒色腫を診断する機会が増えることが予想される.中耳貯留液...

    DOI Web Site 医中誌

  • 放射線計測に基づく月科学

    内藤 雅之, 長谷部 信行 日本表面真空学会学術講演会要旨集 2021 (0), 2Ap05-, 2021

    ...<p>宇宙空間を飛び交う銀河宇宙線や太陽粒子線が月面に入射すると、核破砕反応によって中性子が生成する。中性子とその相互作用によって放出されるガンマ線は天体の元素情報を反映するため、これらを計測することで天体の表面約1km以内の元素濃度を取得できる。月の放射線計測はこれまでに複数回行われ、元素組成の観点から月地殻進化が議論されてきた。...

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  • 群馬大学における頭頸部非扁平上皮癌に対する重粒子線治療

    武者 篤, 久保 亘輝, 岡野 奈緒子, 神沼 拓也, 河村 英将, 佐藤 浩央, 高安 幸弘, 紫野 正人, 新國 摂, 井田 翔太, 白井 克幸, 齋藤 淳一, 小川 将, 横尾 聡, 近松 一朗, 大野 達也 頭頸部癌 47 (1), 53-58, 2021

    ...頭頸部非扁平上皮癌に対する重粒子線治療は高い局所制御率を示し,有害事象は許容範囲内と考えられた。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献17件

  • 顔面神経麻痺の既往のあるTolosa-Hunt syndrome症例

    成尾 一彦, 阪上 剛, 松山 尚平, 山下 哲範, 北原 糺 日本鼻科学会会誌 60 (2), 182-188, 2021

    ...SFTに対してはがん専門施設で重粒子線治療を施行された。THSは,TolosaとHuntが報告した,海綿静脈洞の非特異的肉芽腫様炎症病変による激しい眼窩痛と外眼筋麻痺を特徴とするまれな疾患であり造影MRIで海綿静脈洞に軟部陰影を認めることが多い。まれではあるがTHSは同時にあるいは異時性に顔面神経麻痺を合併することもあり,本症例もTHS発症前の5年前と12年前に顔面神経麻痺に罹患していた。</p>...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献16件

  • ワイドダイナミックレンジの放射線パルス信号処理を可能とする集積型電荷増幅回路の開発

    大木 優周, 小林 泰己, 加田 渉, 岸下 徹一 アイソトープ・放射線研究発表会 1 (0), 144-, 2021

    ...<p>多様な線質、エネルギーを有する放射線が混在する重粒子線がん治療場を念頭に置いて、パルス信号を3桁程度のエネルギーレンジで処理できる電荷増幅器・波形整形回路を0.35 μm CMOSプロセスASICにて開発した。接続したFPGAにより、ASIC内部のレジスタ制御、パルス波高検出やフィッティング処理を実現した。...

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  • 粒子線被ばくによるマウスB細胞リンパ腫の発生リスク

    天野 健太, 橘 拓孝, 小久保 結未, 森岡 孝満, 臺野 和広, 金 小海, 藤田 美鈴, 小川 真里, 園池 公毅, 松浦 彰, 柿沼 志津子 アイソトープ・放射線研究発表会 1 (0), 107-, 2021

    ...その結果、幼若期に高線量の重粒子線を被ばくすると、B細胞リンパ腫の発生リスクが増加することが明らかになった。</p>...

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  • 頭頸部腺様嚢胞癌に対する放射線治療

    溝口 信貴, 白井 克幸, 加納 希生, 阿武 和, 土田 圭祐, 高草木 陽介, 芹澤 慈子, 赤羽 佳子, 川原 正寛, 鎌田 正, 吉田 大作, 加藤 弘之 頭頸部癌 47 (3), 279-283, 2021

    ...本総説では頭頸部腺様嚢胞癌に対する術後照射や根治的放射線治療(X線治療,粒子線治療)について概説する。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献20件

  • ホウ素中性子捕捉療法の看護実務と今後の展望

    山本 由佳, 鈴木 実 日本放射線看護学会誌 8 (2), 69-78, 2020-12-31

    ...<p>ホウ素中性子捕捉療法(Boron neutron capture therapy、以下BNCT)は、ホウ素と中性子が反応して生じる2つの重粒子線によりがん細胞を破壊する放射線治療である。BNCTに必要な中性子線は、研究用原子炉から取り出されてきたが、近年、医療機関に設置可能な加速器BNCTシステムの開発が進み、研究用原子炉施設から医療機関にBNCT実施の場が移ることが想定されている。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 眼窩悪性腫瘍と神経眼科

    柏木 広哉 神経眼科 37 (4), 362-369, 2020-12-25

    ...複視,視神経の圧迫による視力低下や視野狭窄など神経眼科的症状をきたす.悪性腫瘍は原発,浸潤性,転移性に分けられ,リンパ系腫瘍が多い.リンパ腫は確実に全摘出することができれば後療法は必要なくなることがあるが,その頻度は極めて少ない.また副鼻腔や鼻腔からの浸潤性癌は視神経障害を起こすことが多く,生命予後を延長することができても視機能維持で苦慮することも多い.また,近年進歩している放射線療法(陽子線,重粒子線...

    DOI 医中誌

  • 膵癌に対するgemcitabine投与中に発症した血栓性微小血管障害を早期に診断し得た2症例

    下川 雄三, 宮ヶ原 典, 寺松 克人, 末廣 侑大, 久野 敏, 植田 圭二郎, 山本 一郎, 山田 裕一, 小田 義直, 麻生 暁, 藤森 尚, 大野 隆真 膵臓 35 (5), 403-411, 2020-10-30

    ...</p><p>症例1は40代男性.局所進行膵癌に対し重粒子線治療とGEMによる化学療法を開始した.投与開始後26ヶ月から腎機能障害が進行し同32ヶ月に血栓性微小血管障害と診断した.症例2は70代男性.局所進行膵癌に対するGEM投与開始後10ヶ月に腎機能障害を契機に診断に至った.2症例ともGEM休薬のみで腎機能は改善した.</p>...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献11件

  • 特集「古今未曽有の日本の月/火星地下世界探査 (UZUME)計画」 月縦孔地形による放射線防護効果

    内藤 雅之, 長谷部 信行, 天野 嘉春, 小平 聡 日本惑星科学会誌遊星人 29 (3), 132-137, 2020-09-25

    ...<p>本研究では月面と縦孔周辺における放射線環境について考察した.月面は大気や磁場がなく, 銀河宇宙線や太陽粒子線といった高エネルギー粒子に直接さらされる過酷な放射線環境である.月面における放射線被ばく量は実効線量当量で約420 mSv/y (太陽活動極小期)であり,こうした放射線環境 に長期間人類が滞在するためには放射線防護と被ばく量の管理が不可欠である.見積の結果,縦孔内 の被ばく量は概ね一次粒子...

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  • 高エネルギー光子検出用高速シンチレータの材料開発

    越水 正典 日本物理学会誌 75 (7), 439-444, 2020-07-05

    ...<p>シンチレータとは,放射線計測に用いられる蛍光体である.X線やガンマ線などの高エネルギー光子,あるいは高エネルギーの粒子線により付与されたエネルギーにより数多くの電子が励起され,その結果として,典型的には数百~数万の可視・紫外域の光子が生じる.この光子を,光電子増倍管などの光センサーで検出することにより,放射線検出に対応する電気信号が得られる.発生する光子数は,概ね付与エネルギーに比例するため,...

    DOI Web Site

  • 粒子線治療のすべて

    加藤 弘之, 加納 希生, 阿武 和, 土田 圭祐, 高草木 陽介, 溝口 信貴, 芹澤 慈子, 吉田 大作, 鎌田 正 杏林医学会雑誌 51 (2), 133-137, 2020-06-30

    ...現在も世界の重粒子線治療施設の半数以上が日本にあり,日本が世界を牽引している医療技術である。施設の建設・運用コストや,医療制度の複雑化など解決すべき課題も多いが,治療技術の開発研究も多く行われており,今後の変革や発展も見込まれている。本稿では,重粒子線治療について,その特徴と臨床応用について概説する。</p>...

    DOI 医中誌

  • 粒子線治療のLET修飾

    稲庭 拓 医学物理 40 (1), 23-27, 2020-03-31

    <p>The biological effectiveness of charged-particle beams depends not only on dose but also on radiation quality. The radiation quality of charged-particle beams has been most commonly represented …

    DOI Web Site PubMed ほか1件

  • マイクロPIXEを用いた生体液中の元素定量のための迅速・簡便な試料作製法の検討

    上原 章寛, 及川 将一, 田中 泉, 石原 弘, 武田 志乃 X線分析の進歩 51 (0), 81-90, 2020-03-31

    ...<p>福島第一原子力発電所の廃炉作業にともない,ウランをはじめとする核燃料物質の体内動態に関する科学的知見が強く求められている.本研究では粒子線励起X線分析(PIXE)を用いて体液中の元素を,微少量の試料で簡便・迅速に定量するため,尿の滴下試料の作製法を検討した.ウランの模擬元素として,ウランに類似したエネルギーに特性X線を有するイットリウムを用いた.滴下径の縮小は検出感度の向上に寄与するため,乾燥後...

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  • 悪性軟部腫瘍への新たな治療オプションとしての中性子捕捉療法の現状と可能性

    安藤 徹, 市川 秀喜, 藤本 卓也, 鈴木 実 Drug Delivery System 35 (2), 137-145, 2020-03-25

    中性子捕捉療法(NCT)では、ホウ素(<sup>10</sup>B)を用いる場合に<sup>10</sup>Bを腫瘍組織内に選択的かつ高濃度でさらには均一に分布させることにより、腫瘍細胞内または近傍で選択的にα線を発生させ、治療を効率的に行うことが可能となる。小型加速器開発の成功と病院施設への導入により、今後のがん治療法としてのNCTの可能性は広がり、適応拡大も図られるものと考えられる。本稿では…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献11件

  • 粒子線がん治療の普及戦略

    田代 昌彦 組織学会大会論文集 9 (1), 1-6, 2020

    <p></p><p>In this paper, 2 types of particle beam cancer therapy were focused and a comparative analysis of the legitimation strategy of each diffusion process based on the theory of Social Shaping …

    DOI

  • 軟X線磁気円二色性による拡張磁気八極子の検出

    木俣 基, 雀部 矩正, 山崎 裕一, 栗田 謙亮, 田端 千紘, 横山 優一, 小谷 佳範, Ikhlas Muhammad, 冨田 崇弘, 雨宮 健太, 野尻 浩之, 是常 隆, 中辻 知, 中尾 裕則, 中村 哲也 日本物理学会講演概要集 75.1 (0), 1947-1947, 2020

    DOI

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