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検索結果 4,561 件

  • 重量車用MPI 水素エンジンの熱効率向上と低排出ガス特性の両立

    山浦 卓也, 伊東 明美, 長沼 要, 佐々木 竜一, 武田 啓壮, 西部 光一, 檜山 大輔, 野崎 聖, 難波 利行 自動車技術会論文集 55 (1), 1-5, 2024

    水素エンジンは既存の内燃機関で構築された多くの技術が流用でき,レトロフィットでの改造も可能である.本報では,既存ディーゼルエンジンを改造し,水素燃料によるターボ過給MPI多気筒エンジンを開発し,ベースディーゼルエンジンと遜色ない出力特性を達成したエンジン仕様における熱効率と排気特性について報告する.

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  • アルミめっきホットスタンプ鋼板の抵抗スポット溶接シミュレーション

    福本 学, 多田 直哉 自動車技術会論文集 55 (1), 107-112, 2024

    アルミめっきホットスタンプ鋼板の抵抗スポット溶接では,焼入れ前の鋼板加熱条件が適正電流範囲の広狭に影響する.本研究では,鋼板加熱条件により変化するめっき層構造の影響を考慮可能な界面接触抵抗モデルを構築し,長時間加熱の場合に適正電流範囲が縮小する傾向をシミュレーションで予測できることを示した.

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  • 大型トラック用廃熱回収ランキンサイクルに関する研究

    相園 斉, 福永 晋, 松浮 朋冬, 浅野 雅樹, 阿部 誠, 加藤 晃太, 吉永 寛史 自動車技術会論文集 55 (1), 75-80, 2024

    将来的な燃費改善アイテムとして,排気熱を回収して動力に変換する廃熱回生ランキンサイクルシステムを実機に搭載し検討した.排気熱回収・動力回生のレトロフィットシステムを搭載することにより,高速走行モードで1.6%の燃費改善効果を確認した.本報告では,検討の過程と結果やシステムの課題などについて述べる.

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  • 重量FCV の燃費測定を視野に入れた水素流量測定に関する研究

    鈴木 央一, 川原田 光典, 大倉 由喜路 自動車技術会論文集 55 (1), 187-192, 2024

    重量車における水素消費は,絶対量が多いことやマップ状の多数の測定点をとるケースが想定されることからボンベ重量による測定が現実的でない.そこでコリオリ式流量計を用いてボンベガス試験と車両試験を行い,重量法との比較を行った.両者は高い相関を示す一方で,走行サイクルによってはややばらつきがみられた.

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  • 超高強度薄鋼板の耐遅れ破壊特性に及ぼすせん断端面の影響

    戸畑 潤也, 木村 英之, 金子 真次郎, 松木 優一, 新宮 豊久 自動車技術会論文集 55 (1), 193-198, 2024

    自動車用冷延鋼板の遅れ破壊評価では,せん断加工の影響を正確に把握する必要がある.そこで,本研究ではせん断端面を有する鋼板に対して4点曲げによる応力付与を行う遅れ破壊評価方法を用いて破壊限界応力を評価し,超高強度薄鋼板の耐遅れ破壊特性に及ぼすせん断残留応力およびせん断歪の影響を明確化した.

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  • 各種表面処理鋼板の冷却水に対する耐食性

    三宅 恭平, 松井 翔, 乘田 克哉, 上野 晋, 山口 伸一 自動車技術会論文集 55 (1), 199-204, 2024

    EV車では搭載バッテリーの大容量化が進んでいる.これに伴い,バッテリーの温度上昇が懸念されるため,より冷却効率の高い水冷方式が採用されている.水冷に用いられる冷却水に対する各種表面処理鋼板の耐食性を評価した結果について報告する.

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  • 機械式アトキンソンサイクルエンジンにおける往復しゅう動機構の研究

    岩迫 昭大, 岡田 義裕, 酒木 崚, 中西 啓太朗, 船津 純矢, 生友 良平 自動車技術会論文集 55 (2), 232-237, 2024

    熱効率向上を目的とした機械式アトキンソンサイクルエンジンを成立させるためには従来エンジンにはない軽量、コンパクトかつ耐焼付き性の高い往復しゅう動機構が必要であった.そこで滑り軸受け構造を採用してしゅう動部のプロファイル形状を最適化し、その有用性を実機にて実証できたので設計プロセスとしてまとめた

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  • 高齢ドライバのサポカー利用意向に対する意識と運転特性の関係分析

    西堀 泰英, 小嶋 理江, 松尾 幸二郎 自動車技術会論文集 55 (2), 283-288, 2024

    高齢ドライバの交通安全対策の一環として安全運転サポート車(サポカー)やサポカー限定免許の普及が促進されている.本稿では,包括的な簡易質問紙CCDCで把握した高齢ドライバの運転特性とサポカー利用意向の関係を分析した.その結果,CCDCで把握した運転特性がサポカーの利用意向に影響していることを確認した.

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  • 小型磁界センサを用いた電磁波防護シミュレーションの検証

    鈴木 美紀子, 渡 豊志夫, 一之瀬 健一, 三輪 圭史, 石居 正典 自動車技術会論文集 55 (2), 244-249, 2024

    モーター,インバータ,バッテリなどを起因とする低周波磁界に対して,開発早期に検討するためのツールとして,シミュレーション開発に取り組んでいる.そのシミュレーション妥当性検証に必要な小型磁界センサし,検証を行ったので報告する.

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  • 高効率高減速化を達成する1枚歯ピニオンギヤ遊星歯車機構の開発

    時﨑 哲平, 小林 幹明, 川島 義親, 湯本 透, 高草木 竜一, 増山 譲 自動車技術会論文集 55 (2), 238-243, 2024

    高効率・高減速を達成する減速機「1枚歯ピニオンギヤ」については,インボリュート歯形と同様に,様々な仕様の減速機構への応用が可能である.本稿では,1枚歯ピニオンギヤを自動車部品への採用が多い「遊星歯車機構」へ応用し,入力・出力軸の同軸化及び,高減速化,小型化が可能であることを確認した.

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  • 交通流シミュレータ用実路走行時排出ガス予測モデルの構築

    石田 凌大, 佐藤 進 自動車技術会論文集 55 (2), 295-300, 2024

    自動車排出ガスによる局所的な大気汚染が問題となる中,実路での汚染箇所の把握には,車載型排出ガス計測装置による計測に加えて,交通流シミュレータによる解析が有効な手段の一つである.本研究では直噴ガソリン車の実路における排出ガス排出挙動を解析し,それを基に交通流シミュレータ用排出ガス予測モデルを構築した.

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  • 機械式アトキンソンサイクルエンジンにおけるエンジンフリクション・振動低減に関する研究

    岡田 義裕, 岩迫 昭大, 溝上 彰悟, 酒木 崚, 中西 啓太朗 自動車技術会論文集 55 (2), 315-320, 2024

    従来機構とは異なる機構,構造で構成される機械式アトキンソンサイクルエンジンは,機構の荷重特性によりフリクションや振動が課題となる.そこでフリクションや振動を低減する為の解析モデルを構築し,試作エンジンによる実証を行った結果,予測通りの低減効果が確認でき,フリクションとエンジン振動を大幅に低減した.

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  • A Study of Estimating Lane-level Traffic Conditions Using Smartphone Data

    Irie Yoshiaki, Mochizuki Masahiro, Asao Hiroaki, Nishida Junji International Journal of Automotive Engineering 15 (2), 74-81, 2024

    In an effort to improve automated driving and advanced driver assistance systems (AD/ADAS) performance, the industry is gradually moving toward greater vehicle autonomy. In this context, particular …

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  • 商用車における車載太陽光発電システムの実現可能性に関する研究

    裴 帥, 彭 エイケン, 廣田 壽男, 紙屋 雄史, 水野 英範, 大関 崇 自動車技術会論文集 55 (1), 20-25, 2024

    EVコミュニティバスを試作し,福島県の山間地走行ルートにおいて9か月間の実証試験を行った.市街路,山間路など走行条件と外気温,日射強度など気象条件による電力消費とPV発電ポテンシャルへの影響を解析した.計算モデルを開発し,車載PVによるエネルギー消費削減ポテンシャルとその要因を評価した.

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  • 高周波焼入れされたシャフトの残留応力分布特性に及ぼす諸因子の影響に関する数値解析的検討

    大藪 友希, 岡野 成威, 山田 明徳, 望月 正人 自動車技術会論文集 55 (1), 88-94, 2024

    焼入れ時の相変態を考慮した硬さおよび残留応力分布の数値解析モデルを構築し,シャフトの高周波焼入れシミュレーションで得られた結果を実測結果と比較することでモデルの有用性を検証した.その後,種々の焼入れ条件を設定し,得られた数値解析結果から硬化層深さとの関係に着目した残留応力分布特性の評価を行った.

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  • ラム圧が低い車両での随伴法を援用したエンクロージャ開口部の設計技法

    中川 修一, 池上 聡一郎, 阿部 倫大, 桃瀬 一成 自動車技術会論文集 55 (1), 51-55, 2024

    定置/低速で運転される車両では,ラム圧が冷却ファンの全圧に比して低く,典型的にはファンの増速やエンクロージャの開口などで熱管理するが,定置/低速が故に一定空間への長時間騒音曝露が問題となり得る.本稿では,熱管理と騒音制御のジレンマ解決に随伴法を援用したエンクロージャ開口位置の探査技法を提案する.

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  • 薄鋼板のせん断負荷状態における延性き裂発生特性評価法

    畑本 麻斗, 島貫 広志 自動車技術会論文集 55 (1), 81-87, 2024

    衝突事故が発生すると,複雑な応力状態下で部材が延性破壊する事がある.そこで,せん断応力状態での延性き裂の発生・進展挙動を評価する試験片を開発し,TS590MPa級鋼のせん断応力状態下でのき裂発生特性を評価した.また,引張応力状態のき裂発生特性と比較し,応力状態がき裂発生特性に及ぼす影響を調査した。

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  • エタンの着火・燃焼特性に着目した高燃焼安定性と高耐ノック性を両立させる燃料設計コンセプト

    矢野 剛史, 佐野 遥輝, 岡田 敦希, 清水 大世, 桑原 一成 自動車技術会論文集 55 (1), 139-145, 2024

    エタンの着火遅れ時間は低温域ではメタンのそれと同程度に長いが,高温域ではガソリンのそれと同程度まで短くなることに着目すると,ガソリンへのエタン添加は高耐ノック性と高燃焼安定性を両立させる燃料設計の一例になり得る.ガソリンへのメタン添加,エタン添加,プロパン添加の耐ノック性向上効果とその順番を支配している因子を明らかにした。

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  • 面内圧縮を活用した車体骨格部品のスプリングバック抑制成形技術

    三宅 弘人, 豊田 大介, 紺川 洋一, 新宮 豊久, 山﨑 雄司, 玉井 良清, 武部 洋行 自動車技術会論文集 55 (1), 213-219, 2024

    コの字断面かつ平面視で縦壁が湾曲した部品を従来の曲げ工法で成形すると,壁反りにより断面が波打つように弾性回復し,寸法精度の確保が難しい.本研究では,成形中に断面方向に圧縮力を付与し,壁反り要因の板厚方向応力差を抑制することで寸法精度が大きく向上することをCAE解析及びプレス実験で明らかにした.

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  • 2圧力/2システム法を用いたブレーキシステムの圧力脈動1Dモデル開発

    矢野 眞大, 吉岡 信彦, 小池 洋平, 駒田 匡史 自動車技術会論文集 55 (1), 166-171, 2024

    ブレーキ作動音は,制御ブレーキアクチュエータの圧力脈動がブレーキ配管内の定在波によって増幅されて配管が振動することで発生する.諸元から計算することが難しいアクチュエータ特性を2圧力/2システム法を用いて実験同定し,ブレーキ配管内定在波を予測できる 1D モデルを構築した.

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  • 引張接着強さの接着部の幾何形状寸法依存性について(特異応力場の強さISSFに基づく考察)

    野田 尚昭, 髙木 怜, 小田 和広, 鈴木 靖昭 自動車技術会論文集 55 (1), 205-212, 2024

    JISでは,接着強度は接着厚さを考慮せず小さな試験片を用いて平均引張応力として定義している.本論文ではJIS試験片によって,大きな接着面積を有する実物の製品の強度を評価する妥当性をISSFの観点から検討した.その結果JISと実際の製品の接着厚さが同じ場合JIS試験片の強度が適用可能なことが示された.

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  • トレッドモデルの変更によるタイヤの仕様検討への影響

    豊島 貴行, 松澤 俊明, 穂高 武, 樋口 英生 自動車技術会論文集 55 (2), 257-263, 2024

    先行研究ではトレッドモデルを変更してコーナリングスティフネスの精度を上げ,タイヤトレッド部の物性や構造がコーナリング特性へ与える影響について明らかにしてきた.本稿ではトレッドモデルの変更が,ベルトやサイドウォール等の仕様検討に与える影響を分析するとともに,車両運動の性能設計への影響について論ずる.

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  • サスペンションのジャッキング効果が車両運動特性へ及ぼす影響について

    小圷 慎吾, 沢頭 孝承, 近藤 洋平, 芝端 康二 自動車技術会論文集 55 (2), 250-256, 2024

    これまで過渡域におけるジャッキング効果が車両挙動に及ぼす影響・メカニズムについて解明された例は少なく,その良否を判断することができなかった.本稿では5自由度モデルを用い,過渡操舵により生じるジャッキング力がタイヤの過渡的な接地荷重変動を引き起こし,車両の平面運動へ影響を及ぼすことを明らかにする.

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  • ガソリン火花点火機関の排出ガスから生成するデポジットの生成メカニズムに関する研究

    大草 見斗, 古谷 健太, 𠮷田 一帆, 境田 悟志, 田中 光太郎, 金野 満, 木下 幸一, 阿部 容子, 小玉 聡, 森 伸介 自動車技術会論文集 55 (2), 328-334, 2024

    火花点火機関の熱効率向上にむけて,排出ガス再循環装置(EGR)の利用が必須であるが,EGR経路内にデポジットが生成することが問題となっている.本研究では,実機ガソリンエンジンを用いて模擬EGR配管にデポジットを生成させ,EGRデポジットの生成メカニズムを明らかにするとともにその生成モデルを構築した.

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  • リン酸鉄リチウムイオン電池を用いた1D 車両システム解析用バッテリー劣化予測モデルの構築

    波頭 佑哉, 廣田 寿男, 紙屋 雄史, 佐藤 圭峰 自動車技術会論文集 55 (2), 335-341, 2024

    電動車両システム内での複合的な影響を考慮したバッテリーの劣化挙動を予測するために,1Dの車両システムモデル上で駆動する劣化モデルを構築した.リン酸鉄リチウムイオン電池を対象に実測の劣化データを元に劣化モデルを検討した後,本モデルを用いて市場での複合する劣化現象の各々の寄与度を定量的に検証した.

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  • 物理法則に立脚した機械学習モデルによる自動車空力特性の予測

    堀江 正信, 足立 大樹, 谷村 慈則 自動車技術会論文集 55 (2), 387-392, 2024

    本研究では、物理法則に基づく既存の機械学習モデルを用いて、自動車の空気抵抗係数を予測する機械学習モデルを構築する。DrivAer モデルの形状をさまざまに変更して作成したデータセットでは、空気抵抗係数の誤差 0.0025 という非常に高い予測精度が得られた。

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  • メタ認知および補償行動による安全運転を促す手法

    池本 青空, 上地 孝直, 吉田 恵美子, 鈴木 桂輔 自動車技術会論文集 55 (2), 374-380, 2024

    認知能力の評価と運転能力の評価による,安全運転が可能かを判定する手法とメタ認知に基づいた補償行動を促進させるトレーニング手法を提案した.高齢ドライバ30名を対象に有効性を検証した結果,運転可否判定の有効性や鳥観図を用いた運転の振り返りを行うことで,メタ認知・運転能力の双方が改善する傾向を確認した.

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  • 自動車用鋼板のレーザー溶接HAZ軟化部破断におよぼす引張方向の影響

    天野 由紀子, 吉田 一也, 窪田 紘明 自動車技術会論文集 55 (2), 393-398, 2024

    高強度自動車用鋼板のレーザー溶接部ではHAZ軟化部で破断することがある.本研究では1500MPa級鋼板を用いて,レーザー溶接線に対して任意の方向に引張りを加えて強度を評価した.その結果,溶接線角度を20°とすることで継手強度と伸びが大幅に向上することを明らかにした.さらに,FEMを用いてそのメカニズムを考察した.

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  • 実スケール車両モノコックを対象とした可変軸CFRP・アルミ複合大型三次元構造物の実証実験

    岩野 吉宏, 田仲 正明, 大橋 功, 梅本 和彦, 川本 敦史, 野村 壮史 自動車技術会論文集 55 (1), 39-44, 2024

    繊維強化複合材料の異方性の活用技術として製品内部で局所配向制御された複合材料,可変軸複合材料(VAC) が注目されている。異方性構造を最適化した炭素繊維強化樹脂(CFRP) によるVACと,等方性のアルミを組み合わせマルチマテリアル構造でバスタブモノコックを実スケールで設計・試作、実現可能性を検討。

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  • 高速道路における本線車両の円滑な合流行動を促す情報提示に関する研究

    河合 レナ, 高橋 翔, 萩原 亨 自動車技術会論文集 55 (1), 69-74, 2024

    高速道路で円滑な合流行動を促す速度調整支援としてアイコン(加減速行動)とガイドライト(合流車との位置関係)を提案した.VRドライビングシミュレータを用いた実験から,アイコンによって加減速行動が,ガイドライトによりどのくらい速度調整すべきかが容易となり,円滑な合流を促せることを明らかにした.

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  • 車両前方情報を用いた自動運転用・加加速度低減経路計画法の研究

    小宮 拓巳, 安部 正人, 狩野 芳郎, 山門 誠, 佐藤 遊, 上野 健太郎, 田中 優介 自動車技術会論文集 55 (1), 26-32, 2024

    走行車線の中央線座標点データを用い,任意の点における曲率とその先に位置する点における曲率との差分に基づいて,任意の点に対する中央線からのオフセット量を算出し中央線座標からオフセットした目標軌道を連続的に算出し,Preview G-Vectoring制御を適用して速度を決定する方法について報告する.

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  • モデルベースアプローチによるシステム間干渉の安全分析手法の提案

    笹山 貴志, 中本 寿紀, 島村 俊一, 越山 勉, 大村 一世, 酒井 良和, 上原 満, 針生 健治, 坂口 達矢, 新井 なつみ, 橋本 岳男 自動車技術会論文集 55 (1), 33-38, 2024

    車両開発で新規システムを搭載する際、既存システムを害さずに織り込む必要があるが、両システム間の干渉分析は近年の開発の複雑化により特定困難な傾向にある。本書ではシステム間の干渉分析に着目しSTPA(システム論理的プロセス分析)及びFRAM(機能共鳴分析手法)を組み合わせた分析手法による課題解決を提案。

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  • 車載ESD 対策部品の評価と提案

    矢内 剣, 佐々木 保彦, 藤井 健史, 臼井 良輔 自動車技術会論文集 55 (1), 95-100, 2024

    近年,自動車の安心・安全実現のため,車載通信の重要性が高まっており,車載通信の信頼性を担保する静電気対策部品の重要性が高まっている.本講演では,使用環境を反映した車載静電気対策部品の評価手法を提案し,最適な静電気対策部品としてのESDアブソーバの評価を行う.

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  • 吸気管内燃料噴射式火花点火機関を想定した流動条件下における燃料噴霧の壁面付着特性

    稲崎 健太朗, 一色 駿輔, 松田 大, 松村 恵理子, 千田 二郎, 倉田 和郎, 井上 欣也 自動車技術会論文集 55 (1), 113-120, 2024

    本研究では吸気管内燃料噴射式火花点火機関の冷機始動を想定し,マルチサイクルの燃料噴射による液膜形成過程の把握を目的とした.本報では,風洞装置にて燃料噴射圧力と管内流動速度を変化させ,壁面に形成される液膜厚さを計測した.また,拡大撮影より取得した噴霧液滴群のウェーバー数分布より液膜形成過程を考察した.

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  • 多成分燃料を用いた高圧燃料噴霧の加熱平板における付着蒸発挙動の計測

    加藤 真亮, 安達 龍, 椎名 義朗, 中山 智裕 自動車技術会論文集 55 (1), 121-126, 2024

    ガソリン高圧燃料噴霧の加熱平板への付着燃料液膜に対し蛍光2波長に蛍光強度比に加え, exciplexドナー分子ドープ有無における蛍光強度比を用いることで, 燃料液膜の蒸留度, 温度, 液膜厚さを時系列で計測した. 加熱平板温度を変化させ, 加熱平板上における付着蒸発挙動について考察を行った.

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  • ディーゼル排出ガス後処理システムにおける各触媒の水熱劣化が NOx 浄化率に与える影響の解析

    岡 耕平, 清水 昭義, 鎌倉 聖, 本谷 綾子, 小澤 恒, 石川 直也 自動車技術会論文集 55 (1), 127-132, 2024

    ディーゼルエンジンの後処理には種々の触媒が搭載されており,各々異なる劣化挙動を示す.本報は,各触媒の劣化が後処理装置のNOx浄化に与える影響を解析する為に,貴金属触媒及びSCR触媒の水熱劣化モデルを組合わせて,シミュレーションを行った.その結果,主に貴金属触媒の劣化がNOx浄化率に影響を与えることを見出した.

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  • 副室ジェット燃焼方式内燃機関における燃焼特性と副室諸元の関係の考察

    椎名 亮介, 新谷 祐輔, 安藤 博和, 木村 範孝 自動車技術会論文集 55 (2), 226-231, 2024

    副室ジェット燃焼の複雑な課程とメカニズムを燃焼CFD を用いて考察し, 燃焼特性から諸元に至るまでの一連の物理量について繋がりを明らかにした. 本稿ではそのメカニズムの一例として, ノッキングに寄与する後半燃焼期間から, 副室内熱発生量に寄与する副室容積までのメカニズムについて考察した結果を示す.

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  • 市街地走行中に危険場面に遭遇した場合の人間ドライバの回避行動に関する実験的考察

    児島 亨, 真鍋 裕輝, 北田 幸一, 佐野 邦英, 篠原 歩, 髙橋 奈々, 島 忠史, 池田 幸洋 自動車技術会論文集 55 (2), 276-282, 2024

    自動運転車に要求される安全の水準は人間ドライバと比較してどのような関係にあるべきかを検討する上で,人間ドライバの運転行動分析が必要である.本研究では,自動運転車が回避困難な事故シーンにおける人間ドライバの運転行動について分析するため,考え得る場面におけるドライビングシミュレータ実験を実施した.

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  • 都市交通網におけるCAN データの階層的可逆圧縮の性能評価

    吉田 雅裕 自動車技術会論文集 55 (2), 308-314, 2024

    本論文では,MECを活用したCANデータ収集基盤を対象に,実際の都市交通網におけるシミュレーション評価を行い提案方式の有効性を評価する.提案方式は,実際の都市交通網におけるCANデータの通信トラヒックを,モバイル網区間は63.2%,インターネット区間は86.9%削減できることを示す.

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  • 三元触媒ポーラスTWC 粒子メンブレンフィルターによる酸化特性

    岡村 直哉, ココ ピョージン, 花村 克悟 自動車技術会論文集 55 (2), 301-307, 2024

    ナノ粒子三元触媒と高分子サブミクロン粒子の懸濁水を噴霧し凝集させ,高分子を焼き飛ばすことによりポーラス粒子を製作,さらにそれを堆積させることにより製作されたメンブレンフィルターによる有害ガスの浄化特性を明らかにした.

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  • CFD を用いた車体形状の流れに起因する空力騒音予測手法の確立

    伊藤 祐太, 若松 幹生, ファン ビン ロン, 安岡 志朗 自動車技術会論文集 55 (2), 381-386, 2024

    空力騒音は,流れの中の乱流により引き起こされる音波による圧力変動が車室内へ透過・伝搬する現象である.本発表では,非定常CFDを用いた車両外形形状により生じる乱流から発生する空力騒音(外形発生音)の予測及び発生部位の特定手法を確立した為,実機とのコリレーション結果と共に報告する.

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  • エンジン音質改善のためのパワープラント伝達関数の計測法と評価法

    鳥居 建史, 小西 敬三 自動車技術会論文集 55 (2), 347-353, 2024

    以前,筆者らは,エンジン燃焼騒音の音質を改善するための構造系伝達特性の中間評価指標を開発した.しかし,この指標は筒内圧を参照信号とした周波数応答関数を基にしているため,実稼働試験が不可欠であった.そこで,静止したパワープラントに対して加振実験を行うことにより,実稼働試験レスで類似の指標を得る方法を開発した.

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  • Bayesian Active Learning を用いたオフロード車両の乗り心地と路面入力荷重の両立性予測手法

    河村 拓昌, 春木 美鈴, 豊田 浩之, 新谷 浩平 自動車技術会論文集 55 (2), 342-346, 2024

    オフロード走行時には,サスペンション特性の調整により乗員の乗り心地性能の向上が図られるが,乗り心地性能は岩石等の乗り越えによる路面からの入力荷重荷重の大きさと背反する可能性がある.本論文では,Bayesian Active Learningを用いて効率的に設計可能領域を探索する手法を提案する.

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  • Logical Execution Time パラダイムの拡張とAUTOSAR Adaptive Platform における試作評価

    石郷岡 祐, 羽生 浩幸, 祖父江 恒夫, 芹沢 一 自動車技術会論文集 55 (2), 405-411, 2024

    マルチコアソフトウェア開発を効率化するLogical Execution Time (LET)パラダイムは入力から出力までのレイテンシが長くなる課題がある.本研究ではLETパラダイムの拡張手法を提案し,AUTOSAR Adaptive Platform上に試作,評価することで実用可能な見込みを得た.

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  • ISO 21448 及びISO 26262 への対応を目的とした車載システム向けSTPA 拡張手法の提案

    大場 諒介, 岡本 圭史, 村松 竜, 毛利 寿志, 三澤 学 自動車技術会論文集 55 (2), 399-404, 2024

    今日の車載システム開発においては,安全に関する国際規格である ISO 21448及びISO 26262への対応が求められている.しかし,両規格に効率良く対応する分析手法は未確立である.本稿では,既存の安全分析手法 STAMP/STPAに着目し両規格対応の効率化を実現するSTPAの拡張手法を提案する.

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  • 超ハイテン材CMT アーク溶接の熱履歴再現による熱影響部特性の計測と溶接継手の破断予測

    西村 律, 麻 寧緒 自動車技術会論文集 55 (1), 63-68, 2024

    超ハイテン材のCMTアーク溶接において軟化が生じる温度範囲を推定し,その温度範囲の熱サイクルを超ハイテン材に付与することで,熱影響部再現材を製作した.再現材を用いて測定した熱影響部の機械的特性と破断クライテリアを用いたアーク溶接継手シェルモデルにおいて,溶接部破断予測精度が妥当であることを確認した.

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  • 剛-柔結合系のモーダルエネルギー伝搬解析法による振動低減技術

    山下 亘貴, 宇都宮 昭則, 中川 興也, 山田 大輔, 松本 健士, 蔵田 三穂, 本田 巌 自動車技術会論文集 55 (1), 45-50, 2024

    動剛性差の大きい構造の結合系の振動伝搬現象を解明すべく、構造間の振動パワーフローと固有モードの関係性を評価するモーダルエネルギー伝搬解析法を提案する。本手法の車両構造に対する実効性を検証すべく、車体-内装材の結合系に適用し、振動パワーに寄与の高い固有モードの抽出による振動低減について検討した。

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  • 瞬時加熱をうける遮熱壁面上での燃料液膜厚さ評価

    牧内 智也, 菅原 潤, ゴンザレス ファン, 川口 暁生, 石間 経章, 志賀 聖一, 荒木 幹也 自動車技術会論文集 55 (1), 6-13, 2024

    ディーゼル機関冷始動時におけるピストン付着燃料液膜は未燃炭化水素排出に大きな影響を及ぼす.遮熱膜による温度スイング技術は機関熱効率向上を目論んだものだが,冷始動時の液膜蒸発に貢献する可能性がある.レーザによる瞬時加熱で冷始動圧縮上死点と同じ壁内温度分布を再現し液膜厚さの変化を実験的に検証した.

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  • 勾配ブースティング決定木を用いた乗員傷害予測モデルの構築

    高橋 啓太, 宮崎 祐介, 北村 光司, 佐藤 房子 自動車技術会論文集 55 (1), 56-62, 2024

    本研究では,米国事故データに対する従来手法であるURGENCYによる傷害予測式と新たに提案するLightGBMを用いた傷害予測手法を比較した.その結果,LightGBMモデルにおいて使用する変数をURGENCYでの使用変数から改良することで,従来よりも高精度の傷害予測モデルを構築することができた.

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  • 剛性・衝突・NVH の複数性能を同時に満たす車体のトポロジー最適化

    和田 尚美, 和田 有司, 弓削 康平, 木﨑 勇, 橋田 光二, 寺田 栄 自動車技術会論文集 55 (1), 160-165, 2024

    線形領域である静剛性と動剛性、非線形領域の動的衝突エネルギー吸収の複数目的について同時最適化を可能とするトポロジー最適化手法を開発した。自動車車体レベルの大規模計算を可能とするため、スパコンリソースを最大限活用する並列計算手法も併せて開発し、車両開発現場での実用化を可能とした

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  • 走行中ワイヤレス給電システムの乗用車搭載電磁界影響についての検討

    上山口 勉, 勝谷 仁 自動車技術会論文集 55 (1), 146-149, 2024

    CO2の大幅削減のため,乗用車の電動化は必須であり,電池搭載量を削減するための走行中給電が必要となる.システムの制約として車載可能なサイズとしながら電磁界規制値を満足する必要がある.<br>本報告では走行中給電システムを車載し電磁両立性を確認した結果を報告する.

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  • 自動車におけるログ分析フレームワークの提案

    笹 晋也, 井手口 恒太, 山口 隆 自動車技術会論文集 55 (1), 220-225, 2024

    自動車へのサイバー攻撃に対処するためには、自動車のログを正確かつ迅速に分析する必要がある。本論文では、自動車への攻撃の原因特定のために分析すべきログを抽出するログ分析フレームワークを提案する。本フレームワークをサンプルシステムに適用した結果、分析が必要なログ種別が18%削減されることを確認した。

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  • 150kW 走行中ワイヤレス給電の研究

    勝谷 仁 自動車技術会論文集 55 (1), 150-153, 2024

    CO2の大幅削減のため,乗用車の電動化は必須であり,電池搭載量を削減可能な走行中充電が必要である.敷設にかかるコストは設置台数に相関が大きく高出力化が必要となる.本報告では,車載可能なサイズ制約の下でも大幅な電池搭載量削減が可能な高出力化検討を行い,実機による検証結果について述べる.

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  • 高齢ドライバの歩行能力向上によるペダル操作エラー低減効果

    細川 崇, 田川 傑, 平松 真知子, 前 博行, 鈴木 康裕, 清水 如代, 羽田 康司, 國府田 正雄 自動車技術会論文集 55 (1), 180-186, 2024

    本研究は,前報より示されたブレーキの教示で誤ってアクセルを踏む足位置エラーの発生と歩行能力の関係性に着目し,歩行能力の改善による足位置エラーの低減を目指した.専門家の監修した歩行能力改善プログラムを高齢者に適用した結果,歩行能力とバランス機能に改善が見られるとともに,足位置エラー率の低下を確認した.

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  • ミリ波センサを用いた車室内の乗員検知技術

    松英 裕大, 黒田 淳, 村上 洋平, 佐原 徹, 本間 拓也, 伊東 敏夫 自動車技術会論文集 55 (2), 270-275, 2024

    ミリ波センサを用いた車室内での心拍・呼吸モニタリングに注目が集まっている.車室内でこれらの取得を行うためには,車室内のどの座席にどのような配置で乗員が存在するかを検出する必要がある.本論文ではミリ波センサを用いた乗員検知システムの構成と,検出にあたり課題であったマルチパスへの対処について述べる.

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  • 道路交通騒音予測のための車両騒音モデル構築法の提案

    岩本 凌, 白橋 良宏, 和田 将行, 山崎 徹 自動車技術会論文集 55 (2), 264-269, 2024

    自動車の道路交通騒音の予測のために,車両単体騒音を正確に予測する騒音モデルの構想・構築法を示す.また,騒音モデルの活用事例として,100%電動駆動ハイブリッド車を対象に一般道路における車両単体の道路交通騒音へ及ぼす影響を検討したので結果を報告する.

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  • 基準走行サイクルへの置換による実路走行エネルギー消費量推定手法

    生嶌 葵, 川添 寛, 田中 清香, 齋藤 崇志, 西川 雅浩, 小松 陽二 自動車技術会論文集 55 (2), 289-294, 2024

    カーボンニュートラルの実現へ向けて実走行におけるエネルギー消費量の評価がより重要になる.実路走行で採取した車速および加速度をもとに,実路走行データを特定の走行パターンに置換し,置換後の電力消費量を推定する手法を検討した.本稿ではその手法と,推定結果の妥当性,再現性について報告する.

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  • 映像記録型ドライブレコーダーへの活用に向けた自動車乗員の傷害予測モデルの検討

    藪上 楓, 宮崎 祐介, 北村 光司, 佐藤 房子 自動車技術会論文集 55 (2), 354-360, 2024

    ドライブレコーダーの情報から自動車乗員の傷害を予測することを目指し,ドライブレコーダーで現在取得可能な情報と,将来取得が見込まれる情報を用い,機械学習により傷害予測モデルを構築した.その結果,現在取得可能な情報のみでは予測困難だが,今後取得可能な情報が増すことで,予測精度を確保出来ることが分かった.

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  • 表面微細加工を活用した吸収液の液滴衝突/微粒化制御による排ガス中のCO<sub>2</sub>吸収手法

    野原 徹雄, 尾上 大樹, 小野 丈, 落合 成行 自動車技術会論文集 55 (2), 321-327, 2024

    今後のe-fuelや水素燃料によるディーゼルエンジンを搭載したトラックや産業機械用に新たなコンセプトである排ガス中のNOx低減/CO<sub>2</sub>吸収手法を検討した.尿素SCRシステムにヒントを得た排気管内へのCO<sub>2</sub>吸収液の噴霧・液滴衝突による微粒化手法にて,排気管内でのCO<sub>2</sub>吸収可能性を試みた.

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  • 高齢ドライバにおける運転中のマルチタスク遂行とその個人差

    西崎 友規子 自動車技術会論文集 55 (2), 367-373, 2024

    運転中に同乗者との会話などを抑制し,完全に運転にのみ注意を注ぐことは困難である.本研究は,加齢によって認知的資源が低下する高齢ドライバに焦点を当て,運転中のマルチタスク遂行,および,マルチタスクの影響を受けない人の特徴を捉えることを目指し,DS実験によって検討を行った.

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  • 機械学習は真の理解や発見に寄与できるか

    瀧川, 一学 自動車技術 77 (10), 26-31, 2023-10

    With the spread of AI technology in recent years, there has been a growing expectation to utilize machine learning for scientific understanding and discovery. This article aims to first explain that …

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  • 二輪車の位置計測のための全天球カメラの活用

    平澤 順治 自動車技術会論文集 54 (1), 21-28, 2023

    二輪車の運動計測のために画像処理技術を応用する計測手法を提案しており,本稿では2台の全天球カメラをパイロンに固定,周囲を8の字走行する事で位置情報を算出する手法を検討,実際に走行実験により動画撮影と運動計測を同時に行い,計算より得られた走行軌跡を示す.

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  • 幹線道路を取り巻く環境に関する住民意識の調査

    古味 由惟, 横島 潤紀, 辻村 壮平, 梅﨑 良樹, 山崎 徹 自動車技術会論文集 54 (1), 49-55, 2023

    近年,道路に面した地域の環境基準の達成状況は改善している反面,道路交通騒音に対する苦情件数の減少はみられない.本報では,幹線道路沿道の住民を対象とし,イメージグリッド法を用いた調査により,道路交通騒音に対する不満の評価構造について,顕在化している意見のみならず潜在的な意識まで含めて捉えた.

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  • 走行中ワイヤレス給電における電力制御の研究

    池村 亮祐, 津下 聖悟, 橋本 俊哉, 永井 栄寿, 藤田 稔之, 藤本 博志 自動車技術会論文集 54 (1), 117-122, 2023

    本研究では,あらゆる車が安全に走行中ワイヤレス給電を利用できる社会を目指し,バッテリ保護の課題を解決するため,アクティブ整流器を用いた車両側電力制御を検討する.今回,市販のPHEVを用いた低速走行中の給電と電力制御の試験を行い,生じたオーバーシュートの課題に対し,メカニズムの考察と対策を実施した.

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  • 回転タイヤのトレッドブロックひずみ・加速度・音圧の計測

    松原 真己, 石井 航平, 河村 庄造 自動車技術会論文集 54 (1), 123-128, 2023

    タイヤの表面の直接路面と接触する部分はトレッド部と呼ばれ,タイヤの性能を評価する際に重要な役割を持つ.そこで本研究は,トレッドブロックが接地面内に侵入・離脱した際のひずみ分布・加速度・サブ溝音圧の同時計測を行い,放射音とトレッドブロック変形の関係性について検討した.

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  • 走行可能領域推定における画像と点群の有効性に関する研究

    遠藤 健, 的野 春樹, 竹村 雅幸, 志磨 健 自動車技術会論文集 54 (1), 150-155, 2023

    画像と点群を利用した走行可能領域推定について報告する.従来研究では,アルゴリズム設計者が画像と点群の有効性や影響度を解釈できない課題がある.そこで,画像と点群の特徴量を統合する際に明示的に重みを算出する.実験から,画像と点群の影響度を確認でき,点群に比べて画像が積極的に利用されることがわかった.

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  • 符号反転を用いた積分制御による自動車用ワイパシステムの非線形摩擦補償

    小杉 信彦, 佐野 滋則, 内山 直樹 自動車技術会論文集 54 (1), 212-217, 2023

    自動車用ワイパにおいて,ラバーとガラスの間の非線形摩擦は滑らかな作動を妨げ追従誤差の原因となる.本論文では,積分項の符号反転を含むFB制御に基づく摩擦補償を提案する.リンクレスワイパを対象としたシミュレーションと実験にて,提案法により非線形摩擦が補償されワイパ反転後の追従誤差が減少した.

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  • 一般路における路面摩擦特性計測システムの構築

    景山 一郎, 栗谷川 幸代, 原口 哲之理, 金子 哲也, 西尾 実, 松本 学 自動車技術会論文集 54 (1), 129-136, 2023

    道路交通の安全性確保の観点から、実路摩擦特性のデータベース化が重要となる。特に車両に提供する路面摩擦特性としてμ-s特性が重要であるが、これまで連続的にこのような計測を行えるシステムが存在しなかった。本研究では、このような要求を満足する新たな路面摩擦特性計測システムの構築をおこなった。

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  • 隠れマルコフモデルによるパワートレインの衝撃性異音検知

    大山 和也, 小宮 洋志, 金堂 雅彦, 有光 哲彦, テオリン アクセル, 南部 朋和 自動車技術会論文集 54 (2), 265-270, 2023

    パワートレインから発生する準定常衝撃騒音であるラトル音は、異音として認知されやすく早期検出と対策が重要である。本報告では、隠れマルコフモデルを用いて音の特徴量である周波数特性の時間的関係性をモデル化し、異音有無を確率的に予測した。結果、経験のないメカニズムで発生する未知のラトル音も検出可能とした。

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  • 市場データに基づく運転負荷軽減システムの事故低減効果解析

    大槻 賢, 清水 毅, 池戸 祐司 自動車技術会論文集 54 (2), 284-287, 2023

    近年の交通事故の減少の理由の一つとして先進安全支援システムの普及が上げられているが,運転負荷軽減システムの事故低減に対する効果は不明瞭な状況である.本論文では,市場におけるトヨタ車の走行データを用いた,運転負荷軽減システムを使用することによる事故低減効果の推定手法と推定結果について報告する.

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  • 重量車RDE 評価に向けたModel Based Testing 手法の構築

    奥井 伸宜 自動車技術会論文集 54 (2), 306-311, 2023

    重量車の実路走行排出ガス(RDE)試験に向け,シミュレーション(HILS)を用いたRDEの評価手法(MBT)を検討している.今回は,MBT評価に必要な実路走行環境の再現手法を検討した.瞬時毎の道路勾配を簡便かつ高精度に取得するため,電動車の駆動モータの電力情報を活用する新たな手法を確立した.

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  • 油膜形成型潤滑油添加剤の適用による省電費EV 油に関する基礎検討

    中村 俊貴, 相田 冬樹, 松木 伸悟, 飯野 麻里, 長谷川 慎治 自動車技術会論文集 54 (2), 339-344, 2023

    本研究では,省電費EV油の開発を目的に,油膜形成型潤滑油添加剤を活用した基礎検討を実施したので報告する.油膜形成性を向上させ混合潤滑領域における摩擦低減を狙い,新たに開発した添加剤を適用することで,減速機における効率向上効果,ベアリング耐久性の向上効果を確認した.

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  • 高詳細地図と空撮画像の比較による車線数の差分推定

    城戸 英彰, Felipe Gomez Caballero, 野村 高司, 森 直樹 自動車技術会論文集 54 (2), 370-375, 2023

    自動運転では走行環境の事前知識となる地図の重要性が高く、登録情報に正確性が求められる.地図に登録された車線数を自動検証するため、空撮画像から深層学習を用いて道路と白線領域を推論し、地図の車線数と照合して差分抽出する手法を開発した.結果、地図に不足がある場合に効果的であることを確認したので報告する.

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  • 自己運動速度を考慮した顕著性推定モデルによるドライバの視線予測

    本間 友也, 小濱 剛 自動車技術会論文集 54 (2), 423-429, 2023

    ドライバの視線予測技術の一つに小玉ら(2017)による顕著性マップに基いた数理モデルがあるが,低速走行シーンでの予測精度の低下が課題であった.本報告では,小玉らのモデルにおける運動量および運動特徴検出アルゴリズムに対し,走行速度に応じた感度調整機構を追加し,予測精度の向上を試みた結果について述べる.

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  • コンセプトテストにおける心理的距離尺度を考慮した調査協力者の選定法に関する研究

    安藤 昌也, 齋藤 亨, 前川 元貴, 小林 英樹 自動車技術会論文集 54 (2), 382-389, 2023

    企画段階で創出したコンセプトを想定顧客に対して提示し、その受容性や改善点を把握しようとしたとき、調査協力者は未来の提供価値を想像して反応を返すため、その人の特性をあらかじめ把握することが重要となる。本研究では、解釈レベル理論に着目した心理的距離尺度を作成し、調査協力者の選定に用いることを検討した。

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  • ジレンマゾーンのドライバー行動を改善するための信号通過支援の情報コンテンツに関する研究

    山口 諒, 大門 樹, 岩岡 浩一郎, 朝田 將, 織田 利彦 自動車技術会論文集 54 (2), 410-416, 2023

    信号交差点に接近・進入する際,特にジレンマゾーンにおけるドライバー行動を改善するための信号通過支援の情報コンテンツについて検討した.実験では,信号通過支援を使用しない場合,使用する場合のほか,黄灯火前に交差点を通過できるか不確実な場合の情報コンテンツを提供した.それらの実験結果について報告する

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  • 高速道路における自動運転車とのインタラクション時の受容性

    大谷 亮, 江上 嘉典, 栗山 あずさ, 佐藤 健治, 石井 啓介 自動車技術会論文集 54 (2), 390-395, 2023

    本研究では,周囲ドライバの自動運転車に対する受容性に事前知識や外部HMIが影響を及ぼすか否かを調査した.運転シミュレータに異なる交通場面(合流,追従,被割り込み)を模擬して検討を行った結果,追従場面のみ,ドライバの知識および外部HMIが自動運転車に対する不安感に影響を及ぼすことが示された.

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  • レベル3 自動運転の運転交代場面に対応する支援HMI 活用時の運転行動分析

    長谷川 諒, 李 柱衡, 中村 弘毅, 安部 原也, 内田 信行 自動車技術会論文集 54 (2), 403-409, 2023

    一般道におけるレベル3自動運転では,一般道特有の要因で権限移譲となる可能性が高い.本研究では,権限移譲後に交差点通過と障害物回避が必要な場面で実験を行い運転行動を調査した.その結果,ドライバに対して運転交代に加えて,ペダル,ハンドルの操作を提案すると,安全,円滑な権限移譲が促進される可能性を示した.

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  • 定点観測した車両軌跡データを用いた合流に伴う接触リスクの評価と活用

    兒玉 崇, ペンクレアシュ ヨアン, 橋本 申, 中西 雅一, 田名部 淳 自動車技術会論文集 54 (3), 498-503, 2023

    阪神高速では、過年度より、定点観測した広範囲の車両軌跡データを用いて、高速道路本線の直線区間を対象に、車線変更等に伴う接触リスクを評価する手法を検討してきた。今般、次のステップとして、合流付近を対象に、合流に伴う接触リスクの評価手法を提案し、リスクの発生前後で採られている調整行動の傾向を整理した。

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  • バックラッシのない二方向ローラクラッチの開発(第2報)

    山本 建 自動車技術会論文集 54 (3), 480-484, 2023

    新たに考案した二方向ローラクラッチを製作し,動作確認と性能測定を行った.試験機の能力の範囲においてはスリップすることなく動力を伝達できた.断続操作を行うアクチュエータに必要な力は計算とよく一致した.100rpmの差回転がある状態において,0.1秒の短時間で締結が可能であることを実験確認した.

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  • 高齢ドライバを対象としたペダル踏み間違いに至る操作過程の分析

    細川 崇, 橋本 博, 平松 真知子, 石田 肇 自動車技術会論文集 54 (3), 521-527, 2023

    本研究は,前報のDSによる踏み間違い検討手法を,高齢者に適用した.急制動時に足位置がずれると,高齢者では修正できず,ブレーキを踏めなかったりアクセルを踏み込んだ事例があった.また,高齢者も非高齢者も,急制動時に踵をフロアにつけた状態でブレーキを踏む操作でのみ,足の横移動量が不足する事例が確認された.

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  • タイヤバースト発生時の運転支援トルクによる車線維持制御の有効性

    髙𣘺 直希, 安藝 雅彦, 堀内 伸一郎 自動車技術会論文集 54 (3), 509-514, 2023

    本研究は,タイヤバースト発生時における車線維持制御の有効性を調べるためにドライビングシミュレータを用いて実験を行った.実験より,制御を介入させると車両横偏差が減少することを確認した.よってタイヤバースト発生時において運転支援トルクによる車線維持制御は有効であることを確認した.

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  • Image Inpainting を用いたハンドル映り込み画像における運転者姿勢推定の高精度化

    岩崎 陽馬, 林 弘昭, 亀﨑 允啓, 菅野 重樹 自動車技術会論文集 54 (3), 528-533, 2023

    バス運転者の視線や姿勢をモニタリングするカメラは,視界の妨げにならないようハンドルの後ろに配置せざるを得ない.ハンドルが体の一部を遮るため,姿勢推定の精度低下が問題となる.本研究ではImage Inpaint技術を活用し,画像からハンドルを認識・除去・修復する手法を提案する.実験により姿勢推定の精度向上を確認できた.

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  • 専用センサを用いないAIセミアクティブサスペンションの検討

    赤井 亮仁, 松浦 諒, 平尾 隆介 自動車技術会論文集 54 (3), 492-497, 2023

    低コストなセミアクサスペンションを目指し,CANデータに基づくセンサ物理値推定技術の開発を推進している.本報ではサス用センサを搭載した車両の走行で教師データを取得し,学習したニューラルネットワークでセンサ機能を代替するサス制御方式について述べる.検証した結果,センサ物理値をほぼ予測することができた.

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  • 一般路における路面摩擦特性評価に関する研究*

    景山 一郎, 栗谷川 幸代, 原口 哲之理, 金子 哲也, 西尾 実, 渡辺 淳士, 松本 学 自動車技術会論文集 54 (3), 594-601, 2023

    これまで実施した実路路面摩擦特性計測手法を用いて、乾燥路および湿潤路における路面摩擦特性について計測結果を示した。次にこれらの特性の速度依存性について検討を行い、速度依存性がほとんど見られないことを示した。さらに路面摩擦の連続表現法について検討を行い、標記法等を示した。

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  • 冬期走行環境における車両の横方向走行位置に関する研究

    高橋 翔, 白石 直之, 萩原 亨 自動車技術会論文集 54 (3), 622-627, 2023

    本研究では冬期走行環境における横方向制御に関する基礎的知見を得るため,冬期路面に現れる走行軌跡に注目した簡便な画像処理によって横方向偏差を計測し,道路線形などの影響要因を分析した.冬期の横方向偏差のデータを集積可能とするとともに,実際の計測結果から,冬期走行環境では横方向偏差が大きいことが示された.

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  • 市街地走行におけるドライバの焦りの状態を検出する運転行動指標の検討

    山越 孝平, 竹本 雅憲 自動車技術会論文集 54 (3), 635-642, 2023

    本研究では,時間の制約によって運転中に焦る状況を模擬し,焦りが運転行動の変化に現れると予想した複数の運転場面を含む市街地を走行させるシミュレータ実験を実施した.その結果,運転操作とそれに伴う車両状態,および安全確認に関する複数の運転行動指標を用いて,焦りの状態を検出できる可能性を示した.

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  • 転動タイヤの接地面における横力とトレッド変形のメカニズムに関する研究

    豊島 貴行, 松澤 俊明, 酒井 智紀, 穂高 武, 吉澤 強太, 樋口 英生 自動車技術会論文集 54 (3), 602-607, 2023

    微小スリップ角時の接地面横力と,接地面でおきているトレッド部の変形に関するメカニズムについて,物理特性タイヤモデルの概念を基礎とした実験計測と詳細シミュレーションとの対比分析により,コーナリングスティフネスの理論的考察に対する妥当性を証明する.

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  • 機械学習を用いたCFD モデル低次元化の熱害検討への適用

    河合 悠奈, 新谷 浩平, 菅井 友駿, 笹川 崇 自動車技術会論文集 54 (3), 658-663, 2023

    本研究では,CFD計算コスト削減のためCFDサロゲートモデルの構築手法を提案した.提案手法では,CFD結果からテンソルを構成しタッカー分解を用いて特徴量を抽出した.次に,ガウス過程回帰を用いて設計変数を特徴量との間の回帰モデルを作成した.提案手法を熱害のためのCFDモデルに適用し、技術検証を行った.

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  • 視線計測と人の視覚を模倣する深層学習モデルによる運転者の予測特性の解析

    關 嵩覚, 雨宮 瑞希, 加藤 正隆, 江村 恒一, 渡辺 英治 自動車技術会論文集 54 (3), 628-634, 2023

    思い込みなどの交通事故要因には,人の予測特性が作用すると考えられる.我々は,運転中に無意識のうちに注意が惹かれる領域を,人の視覚を模倣する深層学習モデルを用いて推定した.本稿では,推定された領域と実際の走行映像を見ている人の視線の関係性を分析し,人の予測特性と視線行動に関する知見を得たので報告する.

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  • 給油中における空気巻込み流量の予測式の確立

    櫻井 正典, 中西 裕二, 山崎 徹 自動車技術会論文集 54 (4), 698-703, 2023

    フィラーチューブの初期設計段階における空気巻込み流量の予測式の獲得が目的である.はじめに,空気巻込み現象についてモデル化を行い,空気巻込み流量の理論式を導出する.次に,主要な設計変数を考慮し,従来車のフィラーチューブ諸元を基に重回帰分析による予測式を構築する.最後に,実車への活用事例を報告する.

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  • ミリ波レドーム加飾用島状In スパッタ膜における島面積の変動係数とミリ波透過率の関係

    加藤 卓, 古林 宏之, 山本 真平 自動車技術会論文集 54 (4), 686-691, 2023

    自動運転を支援するミリ波用レドームの加飾に島状構造のIn膜が使用されている. 我々はIn膜のミリ波透過率が島⾯積の変動係数に強く依存することを発見した. ミリ波透過率は島同士の隙間の量や状態に依存すると考えられるが, 変動係数はそれらを間接的かつ一意的に表現可能な変数である事が示されたので報告する.

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  • 低温環境下における直噴ガソリンエンジン用噴霧の壁面衝突と液膜形成過程の解明(第3報)

    安達 晃, 松田 大, 前川 楓馬, 松村 恵理子, 千田 二郎, 大隈 正寛 自動車技術会論文集 54 (4), 711-717, 2023

    本研究では噴霧‐壁面間干渉による液膜形成過程を考察するため,壁面衝突距離および壁面温度をパラメータとして壁面衝突噴霧による液膜の付着量,付着面積ならびに液膜温度の解析を行った.そし,実機関を想定し雰囲気から液膜に与えられる熱移動量,液膜の蒸発に必要な熱量を算出しPM排出過程に関する考察を行った.

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  • ピストン設計パラメータが油膜形成におよぼす影響

    石川 泰裕, 川村 晃生, 伊東 明美, 山下 健一 自動車技術会論文集 54 (5), 812-817, 2023

    ピストンスカート部のフリクション低減のためには当該部において適切な油膜を形成することが重要である.しかし,当該部における油膜形成メカニズムには不明な点が多く,開発初期において最適な油膜形成を実現するピストン設計が困難となっている.本研究ではピストン設計パラメ-タが油膜形成に及ぼす影響を明らかにした.

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  • 水素用低Ni 省Mo 型ステンレス鋼の利用技術

    秦野 正治, 菅生 三月 自動車技術会論文集 54 (5), 826-828, 2023

    本研究は水素用低Ni省Mo型ステンレス鋼板のTIG溶接や冷間加工の利用技術を評価した。実機製造した同鋼板はTIG溶接と20%冷延後の30ppm水素チャージで良好な耐水素脆化特性を示した。70%冷延材は-40℃の70MPa水素ガス中SSRTで引張強さ1500MPaと窒素ガス中よりも高い伸びを有した。

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  • 骨格パネル間の点結合部における振動エネルギー伝搬メカニズム

    阿部 啓介, 山崎 徹 自動車技術会論文集 54 (5), 874-879, 2023

    電動車で顕在化する中周波音の低減には,車体パネルの振動抑制が重要である.骨格パネル間の結合部で生ずる面外波がパネル振動の要因であることに着目し,振動エネルギー伝搬を伝達パワーを用いて評価した.これにより伝搬メカニズムを理解でき,パネル振動に寄与する点結合部位の特定と設計指針の導出が可能となる.

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  • カーエアコンの使用時におけるCO₂排出量の2035年推計と提言

    川野 茂, 六嶋 公平 自動車技術会論文集 54 (5), 939-944, 2023

    車両のCO2排出量に対して実用燃費の点からエアコン寄与度の明確化が必須である.その手法としてSAEJ2766が使われるが,BEVの暖房条件が未対応である.そこで本研究では実車暖房試験等により補完/定量化可能とし,2035年のエアコン使用によるCO2排出量を各地域で推計,提言をまとめたので報告する.

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  • エタンの着火・燃焼特性に着目した高燃焼安定性と高耐ノック性を両立させる燃料設計コンセプト

    福田 敦士, 井上 奨也, 阪井 日向, 桑原 一成 自動車技術会論文集 54 (5), 1002-1008, 2023

    プレミアムガソリンとレギュラーガソリンのオクタン価差を利用し,ガソリンに天然ガス成分を添加することによる耐ノック性向上効果を定量的に調べた.エタンの着火特性が大きな活性化エネルギーを有することに着目すると,ガソリンにエタンを添加することは高燃焼安定性と高耐ノック性を両立させる燃料設計の一例となる.

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  • 統計モデルと筒内0 次元計算を組み合わせたSI エンジンのノック限界点火時期予測モデルの構築

    各務 伸一, 久保田 俊一, 松田 浩充, 高林 徹, 鈴木 雅樹 自動車技術会論文集 54 (5), 977-983, 2023

    火花点火エンジンにおいては熱効率や出力に対して点火時期の設定が重要な要素となっている.本研究ではエンジン筒内の0次元計算と統計モデルを組み合わせることでノック限界点火時期の予測モデルの構築を行った.吸気量やEGR導入などにより燃焼に関係する筒内状態量を変化させた場合にもモデルが追従することを確認した.

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  • 通信型運転支援システムからの情報提示の誤報・未報と過信の影響

    原田 あすか, 金森 等, 阿賀 正己, 横井 康伸, Karatas Nihan, 吉原 佑器, 田中 貴紘 自動車技術会論文集 54 (5), 1060-1066, 2023

    自転車事故防止の通信型支援システムでは情報の正確性が課題,具体的には自転車の急な方向転換により遭遇しない(誤報)や情報発信無の自転車と遭遇する(未報)場合である.誤報や未報の程度と受容性の関係を調査した.未報時の過信抑制方策として,交通環境リスク提示による運転注意力維持を調査したので併せて紹介する.

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  • 実稼働データを用いた液封マウントの振動特性同定によるアイドルストップ復帰時エンジン振動予測

    渡辺 賢, 脇本 佑紀, 北山 知寛, 宮田 和則, 前田 岳人 自動車技術会論文集 54 (6), 1157-1162, 2023

    本研究では横置きV6エンジンのフロントとリアに配置されている液封マウントの乗心地性能からの特性改善要望に対し、エンジン始動時に発生するロール振動入力影響を明確にするため、液封マウントの周波数依存性はもちろん振幅依存性も考慮したモデルを適用し、始動時のエンジン振動を予測できる技術を構築した。

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  • 実路走行試験時の温度湿度が乗用車の排出ガスに与える影響

    川原田 光典, 奥井 伸宜 自動車技術会論文集 54 (6), 1198-1203, 2023

    乗用車の認証時の排出ガス試験は,温度湿度が一定に保たれた環境で実施される.しかし実走行では,季節により様々な温度湿度条件が考えられる.そこで著者らは既報にて温度湿度の影響の補正方法を台上試験のデータにより検討した.本報では別の車両で台上および実路走行試験を実施し,温度湿度影響と補正について検討した.

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  • 通信機能を持つ自動運転車と手動運転車の混在交通流の動力学特性

    横谷 靖, 山崎 彬人, 相馬 仁 自動車技術会論文集 54 (6), 1222-1229, 2023

    通信機能を持つ自動運転車と手動運転車の混在交通流の動力学を調べた.車両運動はセルオートマトンによって表現した.通信機能を持つ車両は他車両の走行状態に関する情報を取得しながら走行する.臨界密度以上で交通流は定常状態に到達せず不安定化すること,通信によって流量が増加するために必要な普及率の閾値を示した.

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  • 超高張力鋼のプレス加工におけるコーティング金型の耐久性向上技術

    関 奈那子, 高橋 大士, 西野 創一郎, 田中 慎也, 熊川 雅也, 幸田 稔 自動車技術会論文集 54 (6), 1204-1209, 2023

    本研究では,TRD処理VC皮膜にラジカル窒化処理を施した新皮膜を開発して,超ハイテンのプレス加工における金型の耐久性向上に成功した.金型耐久性向上は①極表面の窒化物層による動摩擦係数の低下,凝着低減②皮膜内部の不純物が表面に拡散することによる靭性の向上の2点に起因する.

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  • 筒内状態量制御による直噴ガソリンエンジンの冷間エミッション低減に関する研究(第3報)

    堀 隼基, 佐々木 優太, 工藤 毅暁, 瀬戸 祐利, 清末 涼, 藤川 竜也, 山川 正尚, 人見 光夫 自動車技術会論文集 54 (6), 1269-1274, 2023

    地球温暖化の解決策として,内燃機関においてもゼロエミッション化への対応が喫緊の課題である.未燃炭化水素(THC)については,触媒の浄化作用が十分でない冷機時の排出を大幅に低減する必要がある.そこで,高速排ガス計測によるTHC排出挙動からその排出メカニズムを明らかにし,THC低減手法を考案した.

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  • モデルベース開発に向けたシリンダヘッドガスケットシール性能予測技術の精度向上

    田中 利幸, 平松 剛, 西川 豊, 田畑 良 自動車技術会論文集 54 (6), 1263-1268, 2023

    実機評価に頼らぬガスケット開発を行うため,より精度よくシール性能を予測する解析技術が必要.従来のシール性解析は,実機評価で発生するガスケットの経年劣化が未考慮.今回,劣化項目としてコーティングゴムの膜厚低下に着目.単体評価で計測した結果を解析条件として活用し,解析結果を実機評価結果に近づける.

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  • ステレオカメラを用いたADAS 機能の降雨環境下における認識性能に関する研究

    中川 正夫, 山本 裕之 自動車技術会論文集 54 (6), 1313-1319, 2023

    自動運転システムや運転支援システムにとって,安全性を担保するうえで外界認識性能は重要である.本研究では,降雨環境下におけるステレオカメラの認識性能に関して,車両の認識性能を走行状態で評価可能な人工降雨装置を用い,ステレオカメラのみによる運転支援システムを有する車両の認識性能を評価した.

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  • 三元触媒を担時したガソリン車用フィルタに及ぼすスス堆積層の影響

    山本 和弘, 濵口 孟 自動車技術会論文集 55 (3), 418-423, 2023

    ガソリン車用のPMフィルタ(GPF)と三元触媒を一体化させた場合,GPFに堆積したPMの影響により三元触媒が十分に機能しない可能性がある.そこで,スス堆積層が堆積した状態を再現し,スス堆積層が三元触媒反応に及ぼす影響を調べた.今回はスス堆積量と流入ガス温度を変え,それぞれの転換率を求めて検討した.

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  • 固有振動数成分除去法によるマルチロータ型ドローンの吊り荷の制振

    栗原 海, 山崎 徹, 岩田 和朗 自動車技術会論文集 55 (3), 436-441, 2023

    ドローンで荷物を吊り下げて運搬する場合,停止時に生じる残留振動が問題となる.本報では,非線形性や減衰の影響をも考慮して吊り荷の残留振動を抑制できる固有振動数成分除去法を用いて制振を図った.数値シミュレーションおよび実験により,本手法のマルチロータ型ドローンの吊り荷に対する有効性を検証できた.

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  • ユニットモードを利用した伝達経路分析

    望月 隆史, 鈴木 寛之, 日高 一希, 花島 萌 自動車技術会論文集 55 (3), 461-466, 2023

    基本的に腹が1つのモードを考え,これをユニットモードと呼ぶ.評価応答に相関のあるエネルギーをユニッモード座標で評価したものをパワーフローと呼ぶ.これを視覚化すると,加振点付近から評価点付近のモードに伝達する経路図を描くことができる.パワーフローの考え方と車体を伝達する振動に適用した例を紹介する.

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  • 視覚応答遅れと運転者の運転頻度が運転の操作感知覚に与える影響の評価

    福田 悠人, 岡本 真也, 岩瀬 勉, 澤田 直巳知, 殿垣 佳治, 花輪 和人, 土屋 謙仕, 菊地 千一郎 自動車技術会論文集 55 (3), 489-494, 2023

    本稿では,車両特性と運転者の属性,運転の操作感知覚の間の関係を調査した.運転者の運転頻度に注目し,運転頻度の異なる実験参加者に対して,操舵遅れを設定可能なドライビングシミュレータで運転タスクを行う官能評価実験を実施した.実験の結果,車両特性,運転者の属性が運転の操作感知覚に寄与することを確認した.

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  • 実路走行時の交通環境がドライバの運転操作に与える影響の解析

    今村 康太郎, 佐藤 進, 井田 侑助, 山崎 由大 自動車技術会論文集 55 (3), 521-526, 2023

    本研究では,自動車の排出ガス量の予測に用いられる車両シミュレーションの精度向上の為, 実路走行実験を行い, 排ガスに大きな影響を与えるドライバーのアクセル操作が, 先行車との距離や道路勾配等の交通環境からどんな影響を受けているかを, 機械学習等の手法を用いて解析した.

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  • レベル3 自動運転車の緊急回避制御中におけるドライバの介入行動(第2報)

    本間 亮平, 栗山 あずさ, 小高 賢二 自動車技術会論文集 54 (1), 88-93, 2023

    SAEレベル3自動運転中,突発的に生じた緊急場面に対するシステムの操舵による回避制御中のドライバ介入行動をDS実験にて調べた.多くのドライバが介入操作を行い,横方向の制御力が大きい時点で介入すると,リスクが増加する傾向がみられた.実験結果に基づき,緊急回避制御中のドライバ介入に対する配慮事項をまとめた.

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  • エンジン用すべり軸受のなじみ進行を考慮したEHD 解析モデルの構築

    倉部 陽平, 鈴木 佑菜, 梶木 悠一朗 自動車技術会論文集 54 (1), 1-7, 2023

    エンジン用すべり軸受の設計では,構造体の弾性変形や固体接触を考慮したEHD解析が活用されているが,性能予測に重要ななじみ進行は十分に考慮できていない.今回,Greenwood-Trippの弾性接触モデルの表面性状パラメータと突起頂部トランケート量の関係を実験的に明らかにし,構築した表面性状を逐次更新するモデルは実験とよく一致した.

    DOI

  • コンロッドの肉抜き部仕様がディーゼルエンジンの振動伝達・減衰特性に与える影響

    中川 駿, 小口 瞳史, 三上 真人 自動車技術会論文集 54 (1), 29-34, 2023

    本研究では肉抜き部仕様が異なる数種類のコンロッドで実験を行うことでピストンーコンロッド連成振動数と振動加速度が変化することを確認した.さらにコンロッドを変更することによって,振動伝達・減衰特性にどのような変化が起こることでこれらの振動特性の変化が発生するのかを調査した.

    DOI

  • ハンドサポートによるスマホ使用時の車酔い低減

    鈴木 浩介, 加藤 和人, 本田 親典 自動車技術会論文集 54 (1), 169-174, 2023

    車両乗員のスマートフォン使用時の車酔い及び頸部の疲労低減のため,スマートフォンを肩の高さに保持できる新型のアームレストを開発した.実走検証の結果,通常のアームレストに対して,試作品では車酔い評点が約半分にまで減少し,頸部の疲労感も減少した.更に,乗員との相対動の低減により画面の見易さも向上した.

    DOI

  • 交通流Simulation を用いた実用燃費予測および改善手法の開発

    福本 泰己, 三浦 創, 栗城 洋, 岡田 隆, 新徳 顕大 自動車技術会論文集 54 (1), 187-193, 2023

    自動車の実走行における燃費性能(以下,実用燃費)は,ドライバの運転スタイル,交通環境などの走行条件が千差万別であり,定量化が難しい.本論文では,交通流シミュレータを用いて交通環境を作り込み,車両およびパワートレインにかかる走行負荷を実走行同様に再現することで,机上での実用燃費の算出を可能にした.

    DOI

  • 高齢ドライバの実車走行におけるペダル操作の定量的解析

    平野 昭夫, 青木 邦友, 新海 裕子, 山内 さつき, 稲上 誠, 名切 末晴, 小嶋 理江, 米川 隆, 青木 宏文 自動車技術会論文集 54 (1), 175-180, 2023

    高齢者のペダル踏み間違いによる事故防止に向けた基礎データ収集を目的として同一計測車両を使用して実走行における計測を行った. 計測はモーションキャプチャとドライブレコーダを使用して,走行中に一時停止や後退して駐車するシーン毎に実験参加者の足の動きや踵位置を確認した.

    DOI

  • 衝突解析における教師データ数と機械学習予測精度の相関関係の調査

    橋本 将太, 小島 茂樹, 川原 康照 自動車技術会論文集 54 (1), 156-162, 2023

    非線形性の強い車両衝突現象において,FE解析結果を用いた機械学習の予測精度は教師データ数に依存すると考えられる.本報では,車体形状などを設計パラメータとして,車体部品に破断が生じる微小ラップ衝突のFE解析を多数実施し,教師データ数と機械学習予測精度の相関関係を調査した.

    DOI

  • Effect of Road Markings Wear on Accuracy of ZNCC-Based Map Matching

    Kuramoto Akisue, Kawanishi Hotsuyuki, Yanase Ryo, Yoneda Keisuke, Suganuma Naoki International Journal of Automotive Engineering 14 (1), 20-26, 2023

    ABSTRACT: Lane line is one of the important environmental information used in various self-localization methods. However, the effect of lane lines fading or wears overtime on localization accuracy …

    DOI Web Site 参考文献18件

  • パティキュラーフィルター用触媒のコンバータモデルの構築

    中村 真季, 横田 幸治, 岡井 健吾, 小澤 正邦 自動車技術会論文集 54 (2), 242-247, 2023

    様々な粒子状PM酸化触媒の評価がされているが,そのPM酸化触媒の性能を直接DPF上でのPM触媒活性として数値計算に用いることは困難である.本研究では粒子状の触媒活性と板上に触媒を担持した状態の触媒活性を比較し,粒子状触媒の活性をDPF上に触媒を担持した場合の活性に変換するコンバータモデルを構築した.

    DOI

  • リーンNOx トラップのモデルベース開発に関する研究 (第2報)

    大堀 鉄平, 猪股 浩典, 板垣 裕, 小澤 恒, 石川 直也 自動車技術会論文集 54 (2), 236-241, 2023

    ディーゼル排気ガスのNOx浄化装置の1つであるリーンNOxトラップ(LNT)のモデルベース開発を目的として,LNT触媒のモデルを構築した.本報では,LNT触媒での酸素及びNOxの吸蔵・脱離特性のモデリングに関する検討を紹介する.

    DOI

  • Isogeometric 解析を用いた高強度鋼板のき裂進展に関する研究

    高田 賢治, 西 紳之介, 松野 崇 自動車技術会論文集 54 (2), 333-338, 2023

    本稿では3次の基底関数で構成されたIsogeometric Solid要素と丸棒試験片により得られた高応力三軸度時の破断閾値を用いて,高強度鋼板のき裂進展解析を実施した.Isogeometric解析の結果は,き裂進展方向,荷重変位特性に関し良好な相関性を示すことが判明した.

    DOI

  • バックラッシのない二方向ローラクラッチの開発

    山本 建 自動車技術会論文集 54 (2), 248-252, 2023

    摩擦クラッチとかみ合いクラッチの長所を兼ね備えた締結要素として,新たなローラクラッチ機構を考案した.伝達部に働く力と断続操作に必要な動力の計算式を作成し,これらの式を用いた諸元の設計法を構築した.弾性変形によるジオメトリ変化を補正し,高トルク時においても所望の押付け力を得るカム形状を示した.

    DOI

  • インテリジェントドライバモデルのパラメータ推定に基づく異常運転行動のオンライン検知

    鈴木 宏典, 大久保 翔馬 自動車技術会論文集 54 (2), 300-305, 2023

    本研究では,ドライバの異常運転行動は車両状態量に反映されるという前提のもと,計測が容易な車両状態量からドライバの異常運転行動をオンラインで検知することを目的とする.デュアルパーティクルフィルタを用いてドライバモデルパラメータをオンライン推定し,加速度の推定値と実測値の乖離により異常検知を行う.

    DOI

  • リーンNOx トラップのモデルベース開発に関する研究(第3報)

    藤井 謙治, 大堀 鉄平, 猪股 浩典, 長岡 大治, 板垣 裕, 小澤 恒, 石川 直也 自動車技術会論文集 54 (2), 345-350, 2023

    ディーゼル排気ガスのNOx浄化装置の1つであるリーンNOxトラップ(LNT)のモデルベース開発を目的として,構成要素であるLNT触媒やラムダセンサーのモデルを構築した.本報では,LNT触媒に吸蔵したNOxを還元する際の操作であるリッチスパイク時におけるラムダ値の推定モデルに関する検討を紹介する.

    DOI

  • 二輪車の後フレーム剛性モデルの修正

    片山 硬, 吉野 貴彦 自動車技術会論文集 54 (2), 351-356, 2023

    後フレーム剛性モデルでは,剛性値を無限大にした場合の固有値は4自由度モデルの固有値に一致しない問題点がある.この論文では,わが国の後フレームのモデル化の問題点の把握が容易な新しいモデル化を行う.新しいモデルでは5自由度での慣性乗積が算定可能で,フレーム剛性値を無限大にした際に発生していた問題点が解消する.

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  • 緊急場面におけるドライバの回避操作に関する研究(第2報)

    鈴木 崇, 菊地 一範, 若杉 貴志, 千賀 雅明, 味村 寛, 占部 博之, 平田 直 自動車技術会論文集 54 (2), 430-435, 2023

    交通事故低減の社会的ニーズに対して,交通事故シーンでのドライバ操作特性・傾向を知ることは,自動車開発はもちろん運転支援装置の基準を議論する際にも重要である.本報では,オーバーラップ率が小さい出会い頭場面でのドライバの緊急操舵回避の特徴を,ドライビングシミュレータを用いた参加者実験の結果から把握した.

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  • ペダル操作における下肢動作の違いに着目した筋活動解析

    小松 新始, 河野 隆修, 柳田 悦豪 自動車技術会論文集 54 (3), 515-520, 2023

    ペダル搭載諸元によって下肢動作が変わることに着目し,筋電位計測により下肢筋活動解析を実施した.ペダル踏面と足部母趾球の作動方向が揃っていると,踵固定のまま母趾球でペダルを踏込むことができる.その効果として,踏力とヒラメ筋筋活動の線形性が向上すること,小さい筋活動量で操作可能であること,を確認した.

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  • ステレオカメラの走行路断面形状を入力としたCNN によるBump/Hump 検知

    的野 春樹, 竹村 雅幸, 造田 優貴, 三苫 寛人 自動車技術会論文集 54 (3), 504-508, 2023

    道路上に設置された微小な段差であるBump/Humpを車載ステレオカメラから得られる奥行路面高さ情報からCNNにより位置を検出する手法を開発した.本稿では,道路複雑度に応じてコストと性能を調整可能な並列型のネットワーク構造を提案し,車載の組込みマイコンに実装しリアルタイムで処理できること確認した.

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  • 前後輪のタイヤ力およびヨーモーメントを考慮した自動運転時の速度計画手法の提案

    小田 貴嗣, 丹羽 雄哉, 島影 正康, 関 健一, 宮下 直樹, 塩澤 裕樹 自動車技術会論文集 54 (3), 540-546, 2023

    高速高Gでの旋回では車両姿勢の変化速度が大きく,向きを変えられずに目標軌跡から逸脱する懸念がある.本研究は,軌道追従に必要な横加速度とヨーモーメントを生成するためのタイヤ力から,車速を計画する手法を提案する.本手法を自動運転走行に適用することで,高G旋回時の軌道追従性を向上できることを示す.

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  • ディーゼル機関におけるポスト噴射燃料の部分酸化現象の要因解析

    軽米 健成, 坂井 鈴音, 柴田 元, 小川 英之 自動車技術会論文集 54 (3), 467-472, 2023

    DPF再生を目的とするポスト噴射は,早期噴射時に部分酸化し燃費悪化の要因となっている.本研究では,HCCI燃焼と微量のアフター噴射を組み合わせ,温度および当量比の不均質場にポスト噴射をする実機実験を実施した.さらに,三次元CFDコードを用いてポスト噴射燃料の噴霧挙動および部分酸化現象を数値解析した.

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  • 転動機構により簡素化された連続可変剛性動吸振器の開発と性能解析

    山田 寛太, 相原 建人, 樋口 晃一, 髙橋 淳平 自動車技術会論文集 54 (3), 588-593, 2023

    共振点が追従するよう剛性が変化する連続可変剛性動吸振器variable dynamic damper(VDD)を開発した.転動機構を用いることでより簡素化した構造とした.トランジェントダイナモ試験により,性能を明らかにした.また理論解析モデルを構築し,実験結果と比較し,その妥当性を明らかにした.

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  • 千鳥噴孔配置燃料噴射ノズルによる噴霧間干渉の抑制とディーゼル燃焼の改善

    小川 英之, 森 一磨, 石川 友貴, 小橋 好充, 柴田 元 自動車技術会論文集 54 (3), 574-579, 2023

    ディーゼル燃焼における隣接噴霧の相互干渉の抑制を目途として,噴孔を交互に異なる噴射角度で配置した千鳥噴孔配置燃料噴射ノズルを適用した際の燃焼改善特性を実機実験およびCFD解析によって検討し,広いIMEP範囲において噴霧間干渉抑制効果による熱効率の向上と排気黒煙の低減が得られることを明らかにした.

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  • ドライビングシミュレータを用いたHUD の表示仕様の検討

    片桐 雅貴, 舛屋 勇希, 秦 誠, 小川 直也, 髙野 凌 自動車技術会論文集 54 (3), 643-649, 2023

    近年,従来よりも虚像が路面に沿って傾斜しているHUDが提案されている.本研究では,視点移動に伴い表示が変形した場合であっても,従来HUDで表示している速度等の車両情報表示が受け入れられる条件を,ドライビングシミュレータ等を用いて評価した.その結果,視差角を要件として当該表示エリアを規定した.

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  • 複合荷重を考慮した自動車用フレームの断面形状の検討について

    河村 力, 本田 正徳, 荒川 仁太, 曙 紘之, 菅田 淳 自動車技術会論文集 54 (4), 738-744, 2023

    軽量化と衝突安全性能の両立のため,車体フレームを対象に多目的最適化を用いて,断面を拡大することなく曲げ強度とねじりの強度を向上しつつ、軽量化可能な断面形状を導出した.更に,力学的に考慮した設計空間とすることで,曲げ強度とねじり強度の機能配分による最適断面の遷移を示し、それを座屈の視点から説明した.

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  • 人体計測値を用いた衝突時の乗員のサブマリン予測モデルの構築

    田中 良彦, 竹内 裕也, 趙 雨晴, 水野 幸治, 細川 成之 自動車技術会論文集 54 (4), 751-756, 2023

    体型が異なる4種類の人体モデル,標準・リクライニング・スローチング着座姿勢について,前面衝突の有限要素解析を実施し,身体計測とラップベルト装着位置から,サブマリン発生予測モデルを構築した.この変数をCTから得た人体計測値とラップベルト着用位置に適用し,実際の人体におけるサブマリン発生確率を求めた.

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  • 多目的設計探査手法を活用した車体質量と剛性のトレードオフ検討技術の開発

    森田 正興, 藤田 預詞雄, 小島 茂樹, 大野 友也, 川原 康照 自動車技術会論文集 54 (5), 863-868, 2023

    本報では,多目的設計探査手法を活用した車体質量と剛性のトレードオフ検討技術を提案する.部品板厚を対象としたサンプリング計算後,機械学習にてサロゲートモデルを構築する.サロゲートモデル活用にてパレートフロントを明示,パレート解の仕様から目標達成の対策検討を実施可能であることを示した.

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  • 湿度スイング法による大気中CO<sub>2</sub> の直接回収

    境田 悟志, 佐久間 亮輔, 田中 拓実, 酒井 康行, 田中 光太郎, 金野 満 自動車技術会論文集 54 (5), 945-950, 2023

    湿度スイング法は吸着材の湿潤状態によりCO2の吸着・離脱を制御する手法であり,既存の直接空気回収より低エネルギー化が図れる.この手法の普及には吸着材の耐久性が鍵となるが,再生時に使用する水の水質が吸着材に与える影響は不明である.そこで,本研究では水中イオンがCO2吸着特性に与える影響を明らかにする.

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  • 極低周波振動低減による車両運動性能の向上

    堀之内 克年, 林 昌尚, 安念 輝之, 武田 英樹, 西村 敦, 矢田 孝 自動車技術会論文集 54 (5), 829-834, 2023

    走行性能が良いと言われるクルマには車両運動性能の重要な観点である車両にNeutral(N)が存在する。本論文では、車両Nの現象が極低周波数低減効果にある事を定量的に示し、そのメカニズムを解説する。更に要因となる現象に着目し、車両Nを達成する廉価なアイテムを開発したのでその内容について述べる。

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  • 住宅種別ごとの道路交通騒音に対する住民反応への曝露量と非音響要因の影響

    古味 由惟, 横島 潤紀, 森長 誠, 辻村 壮平, 山内 勝也, 白橋 良宏, 山崎 徹 自動車技術会論文集 54 (5), 880-886, 2023

    本報では,道路交通騒音によるアノイアンスや生活妨害と騒音曝露量や非音響要因との関連性について,住宅種別ごとにクロス集計およびロジスティック回帰分析を行った.結果として,戸建て住宅と集合住宅では,アノイアンスや生活妨害に対する騒音曝露量や非音響要因からの影響が異なることが明らかになった.

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  • 長期間(2011~2022 年)の走行記録に基づく電気自動車の特性評価

    田中 茂, 原 朋子 自動車技術会論文集 54 (5), 933-938, 2023

    脱炭素社会の実現に向け、ガソリン車は2030年半ばまでに廃止され、電気自動車に転換される。日本では電気自動車の比率は1%未満である。電気自動車の長期運転記録データはほとんどない。電気自動車「日産リーフ」の2011年から2022年までの12年間の走行実績を集計し、電気自動車の特性を評価した。

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  • 冷間始動時の燃料壁面付着量推定手法とフィードフォワード燃料噴射量制御

    才野 鏡太郎, 小庄 忠志 自動車技術会論文集 54 (5), 770-775, 2023

    始動時の噴射燃料の壁面付着量を,過渡排気成分濃度の計測によって,定量的かつ過渡的に予測する手法を開発した.これを用いて,エンジンベンチ上の始動再現運転において,筒内当量比λ=1を狙った燃料噴射量のフィードフォワード制御を実施した.その結果と得られた知見を示す.

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  • アンモニア単一燃料エンジンシステム(第2報)

    本間 隆行, 竹内 秀隆, 薬師寺 新吾, 髙島 良胤, 佐古 孝弘 自動車技術会論文集 54 (5), 794-799, 2023

    アンモニアは燃えにくいことから、既存エンジンにオンボード改質システムを追加し、アンモニアから改質した水素との混焼によりエンジン運転領域を確保した。出力や排気などのエンジン特性の取得と、実用機器に搭載して運転評価を実施した。一連の評価で既存の化石燃料を用いたエンジンと同じように使えることを示した。

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  • 車輪速度オブザーバに基づく駆動伝達系の共振を低減する制振制御手法の検討

    前田 健太, 篠原 尚希, 金子 聡, 園田 大樹, 鈴木 圭介 自動車技術会論文集 54 (5), 842-849, 2023

    駆動力をドライブシャフトによりタイヤに伝達する自動車において,駆動力の急激な変化はドライブシャフトのねじり共振の原因となる.この振動は駆動系とタイヤの回転速度差フィードバックにより低減することが知られている.本講演では,タイヤ速度情報をオブザーバにより推定し,制振制御に適用する手法を報告する.

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  • 実走行時のハブ面圧特性とホイール剛性分布の差に起因する操縦性との相関解析

    安木 佑介, 石川 朝幸 自動車技術会論文集 54 (5), 869-873, 2023

    ホイールはタイヤからの路面入力の車体伝達に関与する重要な車軸の一部品であり,その特性は操縦性の評価に有益な指標となる.本研究は,薄膜センサをブレーキロータに実装し,実走行中のハブ接触面の動的な面圧変化を計測することにより,ホイールの微小な剛性分布の差に起因した面圧の応答性の違いを明らかにした.

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  • すべり軸受材料Al-Sn-Si 合金の摩耗形態遷移過程およびトライボ膜の影響

    鈴木 康平, 本田 知己 自動車技術会論文集 54 (5), 957-963, 2023

    自動車用すべり軸受に用いられるAl-Sn-Si合金の摩耗特性を予測するために,潤滑下での摩耗形態遷移過程とそのメカニズムを詳細に理解する必要がある.そこで,力学的因子であるすべり速度と荷重を変化させ,添加剤によるトライボ膜の影響および摩耗形態の遷移について調べ,その摩耗形態遷移機構について考察した.

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  • 副室ジェット燃焼エンジンの高周波燃焼騒音発生メカニズム解析(第3報)

    鳥居 建史, 新谷 祐輔, 木村 範孝, 小林 広樹, 小西 敬三 自動車技術会論文集 54 (5), 1051-1059, 2023

    副室ジェット燃焼エンジンにおける7 kHz以上の高周波筒内圧力振動の増大原因を解明した.実稼働時の筒内圧特性解析とCFDによる燃焼反応速度及び火炎分布の解析結果から,その主原因は,燃焼反応速度が著しく上昇することに加え,ジェット火炎ごとの燃焼反応速度がばらつくことによって火炎分布が非対称化する点にあることがわかった.

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  • 自動車の早期低炭素化を実現する内燃機関/燃料組成の開発

    松原 直義, 北野 康司, 横尾 望, 中田 浩一, 小畠 健, 野村 守, 藤本 尚則, 三好 明 自動車技術会論文集 54 (5), 964-969, 2023

    自動車から排出されるCO2の大幅な削減には,リーン燃焼など内燃機関の熱効率の向上技術と,燃焼に適した燃料技術の開発が不可欠である.本研究では,リーン燃焼エンジンに及ぼす燃料組成の影響を検証すると共に,その効果を解析することで,ノック抑制とリーン燃焼限界拡大を両立する燃料特性について検討を行った.

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  • 実働時のシリンダボア形状改善によるディーゼル機関の性能向上 (第2報)

    三田 拓朗, 日比 大雅, 山下 健一 自動車技術会論文集 54 (6), 1110-1115, 2023

    最も熱負荷が高い運転条件において円筒ボア形状を有する機関は,CAE解析により諸性能の改善が見込まれた.実機評価を行い,摩擦力,ブローバイ流量およびオイル消費量の低減を確認した.熱膨張量が少ない低負荷運転領域においても,性能改善効果が得られた.

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  • Isogeometric 解析における破壊問題に関する研究

    古橋 輝一, 長坂 圭, 増田 出光, 大鹿 穂積, 星野 瑞希, 横山 優太, 杉山 裕文, 岡澤 重信 自動車技術会論文集 54 (6), 1185-1190, 2023

    新たな計算手法として注目されているIsogeometric解析(IsoGeometric Analysis: IGA)を自動車衝突解析の延性破壊問題に適用する.本論文ではその第1報として,IGAの特性を生かした幾何学的なき裂進展の再現手法を提案する.

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  • 深層学習を用いたエンジン放射音からのノッキング音分離手法(第2報)

    笠原 太郎, 渡部 光, 池田 太一, 村瀬 道夫, 窪山 達也 自動車技術会論文集 54 (6), 1098-1103, 2023

    マイクロホンで計測したエンジン放射音からノッキング音を分離する手法を提案する.本報では複数エンジンのノッキング音を含むエンジン放射音を学習データとし,学習データに含まれないエンジンのノッキング音を分離できる深層学習モデルを訓練する方法と、運用を通して深層学習モデルを継続的に改善する方法を提案する。

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  • 走行中給電用送電コイルアレイの励振方法

    鬼丸 航幹, 三橋 幸司, Kraisorn Throngnumchai 自動車技術会論文集 54 (6), 1116-1120, 2023

    走行中無線給電では,大型車と普通乗用車が道路に埋め込まれた送電コイルを共有する必要がある.本研究では,複数の送電コイルをアレイ状に配置し,隣接するコイル間の磁束干渉を減らすために各コイルに位相差を設けて励振する方法を提案する.これによって車両サイズに関わらず最適な電力を給電できることを検証した.

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  • ディーゼル噴霧火炎衝突リブレット付き壁面の赤外高速度サーモグラフィ

    志水 富賀, 髙橋 起輝, 木下 浩行, 長縄 荒野, 諸岡 雅人, Rizal Mahmud, 相澤 哲哉 自動車技術会論文集 54 (6), 1104-1109, 2023

    ディーゼル機関燃焼室壁面における冷却損失低減手法検討のため,クロム放射膜を蒸着したリブレット付き定容容器窓内面を壁面に見立ててディーゼル火炎を衝突させ,膜の熱放射を赤外高速度カメラで撮影した.本手法により,リブレット付き壁面上の温度分布及びその筋状パターンの挙動を時系列可視化できることがわかった.

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  • 量子インスパイアード車載プラットフォームの提案と試作

    大矢 晃示, 藤本 裕, 濱川 洋平, 山崎 雅也, 辰村 光介 自動車技術会論文集 54 (6), 1216-1221, 2023

    組合せ最適化問題をリアルタイムで解く車載アーキテクチャを提案した.そのソルバとしてSBMを選択し,AI処理とリアルタイムに協調動作するPoCを車載FPGAで実現した.モチーフとして多体物体追跡を実機評価し,その結果,車載の自律制御システムとしての適合性と,多体物体追跡アプリにおける有効性を実証した.

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  • 燃料改質を利用する副室式ガソリン機関における副室仕様が希薄運転性能に与える影響

    沈 富超, 戸塚 雅也, 窪山 達也, 山田 敏生, 森吉 泰生, 吉田 隆 自動車技術会論文集 54 (6), 1244-1249, 2023

    従来を超える超希薄燃焼により,高効率化と低NOx化を同時に実現するため,燃料改質ガスを副室に少量供給して副室内燃焼を促進する燃焼コンセプトを実験的に検証するとともに,副室及びピストン仕様が熱効率に与える影響を調査した.この結果,改質ガスを副室内に供給することで希薄限界を拡大でき,熱効率が向上することを確認した.

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  • 簡易モデルを用いたツイストビーム式サスペンションの特性研究(第1報)

    西村 哲志, 渡部 晃平 自動車技術会論文集 54 (6), 1294-1299, 2023

    ツイストビーム式サスペンションは左右が連結された一体構造しており,左右を連結するトーションビームの変形によってキネマティクス特性が決まる.このキネマティクス特性の原理について研究し,一次変換を用いてキネマティクス特性を予測する計算手法を構築した.計測を用いて,その計算手法の妥当性を確認した.

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  • スーパーリーンバーンエンジンにおける燃料組成が熱効率に及ぼす影響

    金子 和樹, 松原 直義, 北野 康司, 横尾 望, 中田 浩一, 安武 優希, 内木 武虎, 小畠 健, 渡邊 学 自動車技術会論文集 54 (6), 1230-1235, 2023

    カーボンニュートラルの実現に向けて,燃焼と燃料の組み合わせによるエンジン熱効率の向上や燃料の低炭素化によるWTWのCO2低減が期待されている.本研究では,高効率なλ2以上のスーパーリーンバーンエンジンを用いて燃料分子が熱効率及びエミッションに与える影響を評価して,燃料に求められる特性を明らかにした.

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  • 燃焼サイクル間のダイナミクスモデルを利用した燃焼変動低減制御

    松島 佑斗, 杉元 聖和, 拜崎 幸雄, 中川 滋, 新谷 修平, 三好 正城, 上木 壮宏, 津村 雄一郎 自動車技術会論文集 55 (3), 412-417, 2023

    エンジンの燃費改善には内部EGRの導入が有効であるが, 燃焼変動が増大するため限度がある.今回この燃焼変動をサイクル間ダイナミクスとしてモデル化した.更にサイクル毎に燃料噴射量などを制御する事でこの変動の低減に成功した.本制御により燃費が改善する事と内部EGR量の限界拡張の可能性がある事を確認した.

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  • 積層吸音材の音響性能向上に向けた均質化法と機械学習による解析

    藤原 幸宏, 山本 崇史 自動車技術会論文集 55 (3), 449-454, 2023

    本研究では,不織布と発泡ウレタンから構成される積層型の吸音材を対象に,均質化法による吸音特性解析技術を適用し,数万の積層パターンの吸音率を計算した。更に,得られた計算結果に機械学習を用いた解析技術を組み合わせることにより,積層型吸音材の音響性能向上に向けた材料設計指針を計算科学的に示した.

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  • 幼児同乗自転車への追突事故における幼児の挙動と傷害の分析

    寺島 孝明, 大賀 涼, 加藤 憲史郎, 木戸 晶洋, 水野 幸治 自動車技術会論文集 55 (3), 474-481, 2023

    幼児同乗自転車への自動車の追突事故を模擬した実車衝突実験を行い,自転車乗員の挙動,幼児の頭部傷害受傷の危険性を調査した.実験の結果,幼児頭部が車両,大人乗員,路面に衝突する際に頭部傷害の危険性が認められた.特に,幼児用座席のヘッドレスト有無が頭部傷害に大きく影響する傾向が明らかとなった.

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  • 慎重な運転行動を促進する目標フレーミングを用いた注意喚起の検討

    山本 大貴, 西崎 友規子 自動車技術会論文集 55 (3), 502-508, 2023

    ネガティブなフレームを付与した表現は強い動機づけに繋がりやすいことが知られている.本研究は,安全運転を促進する注意喚起の検討を目的とし,走行前及び走行中の注意喚起の効果を調べた.その結果,ポジティブフレームではなく,ネガティブフレームを用いた注意喚起がより慎重な運転行動を促す可能性が示された.

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  • 高齢者によるペダル踏み間違い事故の被害軽減を目指した事故統計データの分析

    加藤 洋子, 阿部 晃大, 関根 道昭, 松井 靖浩 自動車技術会論文集 55 (3), 515-520, 2023

    本研究は,高齢ドライバのペダル踏み間違い事故の特徴を探るため,2018~2020年に発生したペダル踏み間違い事故のデータを分析した.高齢者は若年者と比較して,駐車場での事故,一度の事故における複数回衝突,後退中の事故,対歩行者・対物事故の発生割合が高いことを明らかにした.

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  • 吸気管噴射用マルチホールノズルの噴霧微粒化過程(第4報)

    西村 佳那子, 松田 大, 松村 恵理子, 千田 二郎 自動車技術会論文集 54 (1), 8-13, 2023

    本研究の目的は,吸気管噴射用マルチホールノズルの噴霧微粒化過程の解明および分裂過程の数値解析による高精度な予測である.本報では,既報での現象論に基づく液膜分裂過程のモデル解析に加え液糸端が表面張力により収縮する影響を考慮した数値解析における噴霧分裂過程を表現するサブモデルを開発した.

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  • 感性評価および生理特性に基づく操舵感の評価法

    橋本 駿太郎, 神邊 篤史, 鈴木 桂輔 自動車技術会論文集 54 (1), 81-87, 2023

    評価ドライバと一般ドライバを対象として,オンセンタ領域の操舵反力特性を評価する実験を行った.実験の結果,38語の感性評価語を用いて評価が可能であることを明らかにした.また,心拍と脳波,操舵角を基にした評価指標について感性評価との相関分析を行い,ドライバ群ごとに評価に適した評価指標を明らかにした.

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  • 車載ECU性能を考慮したミラー過給エンジンの非線形モデル予測制御

    上野 将樹, 八田羽 謙一, 河村 泰二郎, 織田 信之, 足立 修一 自動車技術会論文集 54 (1), 94-99, 2023

    本論文では,ミラー過給エンジンの過給圧制御において,非線形モデル予測制御を車載ECUで実現するための方法を提案する.まず,L1スパースモデリングにより低計算コストのプラントモデルを提案する.次に,制約近傍の制御性能向上のためバリア関数改良法を提案する.最後に,実機実験により提案法の有効性を確認する.

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