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検索結果 1,500 件

  • 山梨とワイン : スタートアップの視点から

    片山, 拓馬, 中山, 雅之 21世紀アジア学研究 = Bulletin of Asian Studies 21 19-36, 2023-03-15

    ...横浜の港が開き、起業機会を発見した山梨の企業家は、身近にあった経営資源・葡萄を使用して、葡萄酒醸造を試みる。それが事業となり地域に広がり、全国に伝播する中、起業の地はジリジリとその勢力を落としていった。総生産量でトップから落ち、日本ワインの生産量も減少気味で、ここ数年の醸造所の設立数は他の地域に追い越され、また、品評においてもその地位が揺らいでいる。...

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  • 地形・地質が仕込み水に,そして仕込み水の性質が清酒醸造に及ぼす影響

    久田 健一郎, 藪崎 志穂, 唐田 幸彦, 工藤 菜々子, 奥田 将生, 上用 みどり, 寺本 聡子, 向井 伸彦 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 143-, 2023

    ...仕込み水の水質が清酒醸造に及ぼす影響を明らかにするため,国内清酒製造場の仕込み水11種と超硬水と純水の合計13種類の水と精米歩合40%,60%,70%の原料米を用いて清酒小仕込み実験を行ない,水質と清酒成分等との関係を解析した(奥田ほか,2022).すなわち仕込み水と原料米の無機元素含量から,もろみに投入される仕込み水の影響が大きい元素の特定を行った.清酒小仕込み試験の結果,発酵過程や製成酒成分は超硬水...

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  • 自然界から分離した黄麹菌<i>Aspergillus oryzae</i>の諸性質と清酒用種麹としての適性評価

    坪井 葉月, 和田 侑子, 小嶋 礼乃, 長井 隆, 田﨑 裕二 日本菌学会会報 63 (2), 27-38, 2022-11-01

    ...リン酸カリウム培地を用いて,<i>Aspergillus</i>属と推定された糸状菌13株を分離した.それらの形態観察,AF産生性の判別,ITS1-5.8S rDNA-ITS2領域およびAF生合成遺伝子ホモログの解析,<i>amy</i>コピー数の推定の結果より,全ての分離株は<i>A. oryzae</i>と同定された.分離株および2つの清酒用種麹を含む3つの対照株を用いて米麹を製造し,それらの清酒醸造...

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  • アントレプレナーによるイノベーションと地域活性化 ⑹ 〜大阪・南河内エリアでの梅酒製造業の事例から〜

    天野, 了一 四天王寺大学紀要 (70) 245-264, 2022-03-25

    ...本論は、大阪府の南部に位置する、南河内地域の農村地帯で、古くからのブドウ産地である羽曳野市・駒ヶ谷地区のブドウ栽培とブドウ酒醸造業から、当地で産出しない「梅」を主原料とした梅酒製造業に転換することで、グローバルに展開するオンリーワン中小企業へと進化を遂げた、「チョーヤ梅酒株式会社」の創業者である、金銅一族の起業家史、および経営哲学、経営の特徴について紹介し、アントレプレナーシップによる事業創生、地域...

    機関リポジトリ

  • 麹菌のコウジ酸生産制御に関して

    佐野 元昭 マイコトキシン 72 (1), 39-42, 2022-01-31

    ...<p> コウジ酸は,日本酒醸造の過程で使われる麹に肌に何か良い成分があると考えられ,発見された麹菌(<i>Aspergillus oryzae</i>)の二次代謝産物である.このコウジ酸の生産制御に関わると推測されるLaeAと5つのベルベット遺伝子(<i>veA</i>,<i>velB</i>,<i>velC</i>,<i>velD</i>,<i>vosA</i>)について,遺伝子破壊株を作製してコウジ...

    DOI Web Site 参考文献6件

  • 麹菌のコウジ酸生産制御に関して

    佐野, 元昭 JSM mycotoxins 72 (1), 39-42, 2022-01

    ...コウジ酸は,日本酒醸造の過程で使われる麹に肌に何か良い成分があると考えられ,発見された麹菌(Aspergillus oryzae)の二次代謝産物である。このコウジ酸の生産制御に関わると推測されるLaeAと5つのベルベット遺伝子(veA,velB,velC,velD,vosA)について,遺伝子破壊株を作製してコウジ酸生産の影響について解析を行った。...

    日本農学文献記事索引

  • 塩麴がハマチ肉(普通肉・血合肉)の保存性及び呈味成分に与える影響

    藤原 久子, 徳本 実咲, 古田 歩, 松本 茜, 谷本 昌太 日本調理科学会大会研究発表要旨集 33 (0), 47-, 2022

    ...</p><p>【方法】味噌醸造用および清酒醸造用の2種類の米麹を用いて,塩分濃度10%の塩麴を調製した。調製後の塩麴をハマチ切り身の重量に対して10%用いて,貯蔵1日・7日目における加熱前の一般生菌数,加熱後の魚肉中の遊離アミノ酸,核酸関連物質,有機酸を測定した。 対照として,未処理試料および10%食塩水浸漬試料を用いた。...

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  • 酒醸造過程におけるジアセチルの消長

    福田, 敏之, 杉本, 勇人, 進藤, 昌 秋田県総合食品研究センター報告 = Bulletin of the Akita Research Institute of Food and Brewing : ARIF (23) 1-7, 2021-12

    ...清酒醸造過程での経時的なジアセチルの濃度変化を解析したところ、醪(もろみ)中のジアセチル量は発酵の前半にピークがあることが分かった。一方で、ジアセチル(DA)の同族体であるペンタンジオン(PD)との量比(DA/PD)は、発酵の後半にピークがあり上槽時には、ほぼ0に近い値になることが分かった。...

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  • 花から分離した酵母<i>Saccharomyces cerevisiae</i>の清酒醸造特性

    井田 祐子, 佐藤 悦人, 丸田 航大, 田﨑 裕二 日本菌学会会報 62 (2), 65-75, 2021-11-01

    <p>香味に新たな特徴をもつ清酒を開発するため,植物から野生酵母を分離した.26S rDNA D1/D2領域とITS1-5.8S rDNA-ITS2領域の塩基配列の解析より,6株が<i>Saccharomyces cerevisiae</i>と同定された.遺伝子解析および生理学的試験の結果から,NKY32,NKY362,NKY392,NKY2024の4株は清酒酵母タイプ,NKY1488とNKY1…

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  • ワイン用酵母発酵助成剤が清酒醸造に及ぼす影響(1) : 添加による酒質への影響

    飯塚, 幸子, 神田, 涼子, 寺本, 聡子, 藤田, 晃子, 山田, 修 日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan 116 (9), 641-653, 2021-09

    ...ワイン用の酵母発酵助成剤であるStimula Sauvignon BlancとOptimum Whiteを添加した清酒醸造試験を行うことにより,酵母発酵助成剤の添加が清酒醸造に及ぼす影響を調べた。一段仕込による清酒醸造試験では,用いた酵母の種類にかかわらず,酵母発酵助成剤の添加により発酵が促進され,原料利用率が向上したと考えられた。...

    日本農学文献記事索引 Web Site

  • 日本酒仕込み水の水質と地質

    久田 健一郎, 藪崎 志穂, 唐田 幸彦 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 192-, 2021

    ...しさを生み出すとされている.Wilson(1998)は隣同士のブドウ畑であってさえも,いろいろな要素(水はけに大きく影響を与える地質や気候など)が組み合わさってワインの違いが生じるとした.一方,日本酒は酒米の栽培技術や発酵技術の改良とともに,豊富な湧き水や井戸水を原料として,その醸造業が発展してきた.湧水や井戸水は水循環の一部を担うことから,地表付近の土壌や地質の影響を受けている.しかしながら,日本酒醸造...

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  • デンプンの老化特性評価に基づく酒造用原料米の溶解性予測

    山﨑 栄次 日本醸造協会誌 116 (2), 66-76, 2021

    ...<p>清酒醸造において原料米デンプンの老化が蒸米の溶解性を低下させることが明らかとなってきたが,老化が醸造に及ぼす影響については未だ知見が限られている。老化特性が醸造に及ぼす影響については解明が望まれているが,老化特性の評価方法に関しては検出感度や操作性において十分なものが少なかった。著者らは,感度良く短時間で評価できる老化特性の評価法(DORFT法)を開発した。...

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 大吟醸酒醸造に適した「雪女神」の栽培法の確立

    鈴木, 隆由輝, 後藤, 元, 中場, 勝, 本間, 猛俊, 阿部, 洋平, 渡部, 貴美子, 工藤, 晋平 山形県農業研究報告 (12) 1-18, 2020-03

    ...大吟醸酒醸造に適する蒸米消化性と心白発現率を確保するための登熟気温は出穂後40日間の平均気温で22~24℃であった。また,玄米粗タンパク質含有率6.8%を安定して確保するには,籾数28,000粒/m2で,このとき,穂数440本/m2,1穂籾数64粒,玄米千粒重26.5g,精玄米粒数歩合80%,精玄米重60kg/aであった。...

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  • LED夢酵母の醸造特性

    岡久, 修己 徳島県立工業技術センター研究報告 = Report of Tokushima Prefectural Industrial Technology Center 28 17-19, 2020-03

    ...LEDを用いて育種した新規清酒酵母「LED夢酵母」について,清酒醸造中の各種データを収集し,解析を行った結果,最適品温経過や,濃糖およびアルコールに対する耐性等の醸造特性を把握することができた。...

    日本農学文献記事索引

  • 泡なし岐阜大酵母の育種とその低温醸造条件の検討

    奥村 真衣, 平井 菜未, 吉村 明浩, 澤井 美伯, 正木 和夫, 島田 昌也, 早川 享志, 中川 智行 美味技術学会誌 18 (2), 53-57, 2019-12-31

    ...次にGY115-a3株の発酵特性を活かしたより良い清酒醸造条件の検討を行ったところ,GY115-a3株は低温(もろみ最高温度10.2℃)にて発酵させることにより,特徴的な有機酸組成に由来する酸味を活かした低アルコール清酒(日本酒度-16.1,酸度2.27)を醸すことができた。これら結果は,泡なし岐阜大酵母GY115-a3株の個性を活かした新たな清酒商品を開発できる可能性を示している。...

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  • 名所「道成寺」からの清酒酵母の単離と小仕込み醸造分析

    奥浜 真乃助, 山中 和季, 宮崎 千保, 中本 紬, 中川 智行, 楠部 真崇 美味技術学会誌 18 (2), 58-61, 2019-12-31

    ...地元の要請で開始した地産地消を目的とする地酒醸造プロジェクトは,安珍・清姫伝説で有名な名所道成寺境内から清酒酵母を採取することから開始した。単離された野生清酒酵母は,ITS塩基配列解析により協会7号酵母(K7)ITS遺伝子の配列と類似し,小仕込み試験の結果からアルコール醗酵能が比較的強いことが分かった。...

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  • 滋賀県オリジナル清酒醸造用酵母の改良

    岡田, 俊樹 業務報告 = Annual report of the Industrial Research Center of Shiga Prefecture (33) 116-118, 2019-11

    ...県内清酒醸造所の新規県酵母の開発ニーズに対応するため、現在、吟醸酒製造で主流であるカプロン酸エチルを高生産する酵母の開発を行った。県オリジナル酵母のIRCS-YS003,KKK-Sに変異処理を施し、セルレニン耐性を利用して選抜を行い、それぞれ90株と29株を取得した。...

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  • 富山県産大麦麦芽から分離した酵母菌株「とやま産まれの酵母」の清酒醸造特性

    尾仲 宏康, 丸山 潤一, 浅水 俊平, 黒岩 真弓, 北本 勝ひこ, 山田 雅人, 五島 徹也, 赤尾 健 日本醸造協会誌 114 (10), 645-653, 2019

    富山県高岡市産大麦麦芽より醸造に適した「とやま産まれの酵母」を分離した。本菌株はITS領域解析の結果,<i>Saccharomyces cerevsiae</i> NBRC2114(Kotobukiya whisky No. 1)に最も近い配列を有することが明らかとなった。清酒小仕込み試験による醸造特性解析の結果,とやま産まれの酵母のもろみ日数はK701よりも3日長くなったものの,両者の到達アル…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献4件

  • データ同化を用いた日本酒醸造工程の支援システムの開発

    菊地 亮太 日本醸造協会誌 114 (11), 707-713, 2019

    ...日本酒醸造を支援するAIを活用した支援システムのアルゴリズムおよび評価結果について報告した。本システムによって,実際の醸造時のアルコール度数・グルコース・日本酒度を予測することができることを確認した。また,アルコール度数とボーメの関係を最適に保つためのタンク内温度および加水管理についての支援情報を提供することができた。...

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献8件

  • 新奇清酒酵母の開発に向けた岐阜県自然環境からの出芽酵母のスクリーニングとその清酒醸造特性

    中川 智行, 内田 みなみ, 平井 菜未, 奥村 真衣, 吉村 明浩, 澤井 美伯, 正木 和夫, 二神 泰基, 玉置 尚徳, 向田 潤, 三井 亮司, 稲垣 瑞穂, 島田 昌也, 鈴木 徹, 杉山 誠, 早川 享志 日本醸造協会誌 114 (1), 43-52, 2019

    ...また,GY115株の仕込み試験を行ったところ,多酸性酵母としての特徴を示したものの,その特徴を生かした新たな清酒醸造への利用が期待できる「岐阜大酵母」としての可能性を持つものと結論づけた。...

    DOI Web Site 被引用文献2件 参考文献14件

  • 清酒低温醪における含硫物動向

    進藤 斉 日本醸造協会誌 113 (5), 289-295, 2018

    ...清酒醸造における低温発酵は,いわゆる吟醸造りの条件となっているが,低温発酵における含硫アミノ酸等の動向について,これまでの研究知見と著者の研究成果を基に解説して頂いた。その内容は,研究発想から実験系の考案,実験成果までを含む壮大な総説である。著者の清酒製造の現場に貢献したいという思いがひしひしと感じられる。...

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献3件

  • 酒醸造における米デンプンの老化が原料利用率に及ぼす影響

    川根 秀平, 奥田 将生, 上用 みどり, 福田 央, 後藤 奈美 日本醸造協会誌 113 (3), 179-190, 2018

    ...イネ登熟期が猛暑となった2010年産米と比較的冷涼であった2009年産米を実験材料に用いて実際の清酒醸造工程における原料米デンプンの老化の影響を調べた。実際の醸造工程(製麹,もろみ)において高温登熟米でデンプンの老化が速く進行した。また,醸造工程を想定したモデル系(気中放置,液中放置)を設定し,気中及び液中での老化がもろみにおける米の溶解性に及ぼす影響を調べた。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献9件

  • 芙蓉の花から分離した酵母の清酒醸造特性評価

    三井, 俊, 伊藤, 彰敏, 山本, 晃司, 金政, 真 あいち産業科学技術総合センター研究報告 (6) 58-61, 2017-12

    芙蓉(フヨウ)の花から酵母を分離した。ITS領域の塩基配列解析より、分離酵母(芙蓉酵母)はSaccharomyces cerevisiaeと同定された。清酒小仕込試験の結果、芙蓉酵母は製成酒のアルコール分が協会酵母と比較して低いものの、我々がこれまでに分離し、既に実用化に至っている天然酵母とほぼ同等の醸造特性を示した。また、酒造現場において一般的に使用される協会酵母に対してキラー性を有さないこと…

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  • 香川県産オリーブからの醸造用酵母の探索

    大西, 茂彦 研究報告 (17) 63-64, 2017-06

    ...香川県らしい特徴を持つ清酒を開発するために,香川県の特産農産物であるオリーブの果実表面から清酒醸造に利用可能な酵母を探索した。多数のオリーブ果実の表面を綿棒でふき取り集積培養し,トリフェニルテトラゾリウムクロライド(TTC)染色法および二酸化炭素産生能による選抜を行った結果、Saccharomyces cerevisiae 2株(OY-04,05株)が得られた。...

    日本農学文献記事索引

  • 埼玉酵母からの高温発酵株取得と清酒製造試験

    横堀 正敏 日本醸造協会誌 112 (2), 90-95, 2017

    ...清酒醸造においては季節労働の杜氏・蔵人が減少する中で,一時は酒造りの後継者不足が心配されていた。しかし,今日,蔵元自ら,また,年間雇用の若者が酒造りに挑戦する状況が生まれている。このような中で,筆者らは酒造の効率化のためには,冬季以外の酒造りを検討する必要があるとして,しかも冷却を極力行わない酒造りの試みとして,高温発酵性の酵母を取得し,清酒製造試験を行った。...

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  • 大吟醸酒向け水稲品種「雪女神」の育成とその特性

    本間 猛俊 日本醸造協会誌 112 (6), 370-377, 2017

    ...本稿で紹介する酒造好適米新品種「雪女神」は,良質な日本酒,酒米の生産県である山形県で,「出羽燦々」,「出羽の里」に続く,大吟醸酒醸造向け品種である。心白が大きすぎず,高度搗精耐性がある酒米として山形県が誇る純米吟醸酒「DEWA33(でわさんさん)」や純米大吟醸酒「山形讃香(やまがたさんが)」の新しい原料米として期待される。...

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  • 地産微生物の応用として四国遍路道から分離した野生酵母による清酒醸造の試み

    堀江 祐範, 中川 智行, 杉野 紗貴子, 吉村 明浩, 奈良 一寛, 梅野 彩, 吉田 康一, 岩橋 均, 田尾 博明 美味技術学会誌 15 (1), 12-20, 2016-07-31

    近年,清酒の醸造を中心に地域から分離した微生物の食品産業への利用が試みられている。これら「地産微生物」は,すでにいくつかの応用例があるが,既存の微生物と比較検討した報告はなかった。本研究では地産微生物の応用を目的として,香川県内の遍路道の土壌より4株の <i>Saccharomyces cerevisiae</i> …

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  • 高温耐性米品種の酒造適性

    首藤 大比古 日本醸造協会誌 111 (1), 22-32, 2016

    ...近年,夏場の高温により引き起こされる米の高温障害は,農業だけでなく清酒醸造においても大きな問題となっている。本稿では,高温障害の発生要因や栽培対策,高温耐性品種の育種及び高温耐性品種の酒造適性まで広く解説して頂いた。高温障害を克服するため,様々な切り口で研究が進められている現状がわかる。ぜひご一読を。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献4件

  • 関西醸造研究セミナー~醸造に関する学会発表の再発表~

    曽我 浩, 秦 洋二 日本醸造協会誌 111 (9), 600-602, 2016

    ...日本醸友会大阪支部を母体として2012年に設立された関西醸友会では,「関西地区の清酒醸造技術者の交流を推し進め,醸造技術の進歩発展および清酒業界の活性化に資すること」を目的として様々な活動を進めている。なかでも関西醸造研究セミナーは,醸造学会・生物工学会・農芸化学会で発表された講演の中で,醸造に関する発表をまとめて,関西で再発表を行う取組みで,今年で2年目に当たる。...

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  • 酒造好適米越淡麗及びたかね錦の高度精白米の形状に及ぼす精米条件の影響

    安澤 義彦, 鷲頭 啓介, 宮内 英昭, 廣川 豊一, 中村 諒, 佐藤 謙仁 日本醸造協会誌 111 (6), 412-419, 2016

    ...(1)清酒醸造において,精米は製成酒の酒質に影響を与える重要な工程の一つである。特に,大吟醸や吟醸酒などの高品質清酒醸造に必須な高度精白米のための精米では,一般的に原形精米が求められる。精米プログラムの変動因子は,ロールの回転数,排出口の圧力,そして使用電流値であるが,今回,ロールの回転数のみを変動因子とし,二つのProgram(P1及びP2)を設定し,両者の比較を行った。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献4件

  • 清酒酵母の香気生成機構

    堤 浩子 におい・かおり環境学会誌 46 (5), 346-349, 2015-09-25

    ...因子である.香りの中でも,フルーティーな香り“吟醸香”を代表する香りとして,リンゴ様の香りであるカプロン酸エチル,バナナ様の香りである酢酸イソアミルがある.それぞれの香りは,清酒酵母が発酵醸造中に生成し,その生成機構も近年明らかになっている.カプロン酸エチルは酵母の脂肪酸合成経路から生合成し,酢酸イソアミルはアミノ酸合成経路から生合成される.それぞれの香りを多く生成する酵母育種方法も開発され,現在清酒醸造...

    DOI Web Site Web Site 被引用文献3件 参考文献2件

  • 「萬三の白モッコウバラ」から分離した酵母の清酒醸造特性評価

    三井, 俊, 小野, 奈津子, 安田, 庄子, 伊藤, 彰敏, 山本, 晃司 あいち産業科学技術総合センター研究報告 (3) 68-71, 2015-01

    愛知県半田市指定天然記念物「萬三の白モッコウバラ」から清酒製造に適した有用酵母の分離を試みた。集積培養により分離された3株の酵母は28S rDNA D1/D2領域の塩基配列解析より、いずれもSaccharomyces cerevisiaeと同定された。清酒小仕込試験における製成酒のアルコール分が協会酵母と比較してやや低いものの、協会酵母に対してキラー性を示さないことから、清酒製造に適用可能である…

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  • 清酒製造における無機元素の原料米から清酒への移行

    奥田 将生, 上用 みどり, 福田 央, 後藤 奈美 日本醸造協会誌 110 (5), 357-367, 2015

    1 清酒の無機元素をICP-AES及びICP-MSにより一斉分析したところ,これまで報告のなかったLi,B,Al,Ti,Cr,Co,Ni,Ga,Ge,As,Se,Rb,Mo及びPbを検出した。<br>2 仕込み水と白米の元素濃度を比較したところ,ほとんどの元素で仕込み水より白米の方が高かったが,Li,Ca,Si,Ba,Na及びSrに関しては仕込み水の濃度は白米に対して1/10以上と仕込み水の濃度…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献3件

  • <i>Aspergillus</i>属菌と<i>Rhizopus</i>属菌の混合液体培養におけるグルコアミラーゼおよびα-アミラーゼ生産の増強

    三貝 咲紀, 井 菜々子, 許斐 隼, 佐藤 由可衣, 惠良 真理子, 二宮 純子, 森田 洋 日本食品工学会誌 16 (2), 111-121, 2015

    ...従来の清酒醸造では,種々の加水分解酵素を多量に分泌する<i>Aspergillus oryzae</i>(黄麹菌)を蒸米上に培養させて造る,固体麹を原料として使用している.一方で,黄麹菌の培養制御や品質管理の容易さなどの観点から,原料および栄養源を含有した液体培地で黄麹菌を培養した,液体麹による清酒醸造が望まれる.しかし,液体麹において黄麹菌の糖化酵素(グルコアミラーゼ)分泌が固体麹に比べて著しく低下...

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  • 高品質清酒醸造のための酒造好適米品種「越淡麗」の精米・醸造特性

    安澤 義彦, 鍋倉 義仁, 山下 進, 平田 大, 渡邊 健一 日本醸造協会誌 110 (3), 120-125, 2015

    本稿では,新潟県独自品種「越淡麗」の優れた醸造適性と普及の取り組みを解説していただいた。「越淡麗」は,新潟県で着実に普及してきたが,その背景には醸造適性の優位性だけでなく,農業関係者と酒造関係者の密接な連携と熱心な取り組みがあったようだ。今後の酒米育種と新品種普及活動の参考になる。

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件

  • 清酒製造工程における無機成分の消長

    奥田 将生, 上用 みどり, 福田 央 日本醸造協会誌 110 (6), 431-443, 2015

    実規模スケールに近い総米100kgの仕込み試験を行い清酒製造工程における無機成分の消長についてICP-AES及びICP-MSによる解析を行った。<br> 元素によって消長パターンは大きく異なり,もろみ期間を通じて変化の少ない元素,もろみ初期に減少しその後増加する元素,もろみ期間を通じて減少する元素,もろみ初期あるいは中期から増加する元素があった。<br> …

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献3件

  • チアミンの吟醸酒醸造に及ぼす影響

    上東, 治彦, 加藤, 麗奈, 森山, 洋憲, 甫木, 嘉朗, 永田, 信治, 伊藤, 伸一, 神谷, 昌宏 高知県工業技術センター研究報告 = Reports of Kochi Prefectural Industrial Technology Center (45) 1-9, 2014-10

    高精白の原料米を使用する吟醸造りではチアミン(ビタミンB1)が不足し、発酵不良となる可能性がある。そこで吟醸酒仕込みへのチアミン添加効果を検討した結果、チアミンを原料米1トン当たり1g添加することにより発酵期間が短縮され、ピルビン酸、酸度、アミノ酸度が減少し、香気成分は増加した。さらに実地醸造においてチアミンを0.1~0.3g添加した結果、対照に比べピルビン酸が約半分に低下した。

    日本農学文献記事索引

  • カーネーションから分離した酵母を利用した純米酒の開発

    三井, 俊, 伊藤, 彰敏, 山本, 晃司, 秋山, 和範, 加藤, 雅士 あいち産業科学技術総合センター研究報告 (2) 84-87, 2014-01

    ...清酒醸造適性を評価した後、実用規模試験(総米400kg規模)を実施した。その結果、製成酒は低アルコール分で、酸味と甘みを併せ持つ特徴的な酒質となった。本清酒は名城大学ブランド清酒として特別純米酒「華名城(はなのしろ)」の銘柄で製品化された。...

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  • 東日本大震災からの事業再開を振り返って

    鈴木 大介 日本醸造協会誌 109 (7), 478-486, 2014

    ...東日本大震災で被災した3県には,合わせて109場の清酒醸造場があり,程度の差はありますが86場が被害を受けました。福島県浪江町の「磐城壽」醸造元,鈴木酒造店も津波に遭い,鉄筋の建屋は跡形もなく流失してしまいました。本稿では復興途上でありながら,被災蔵の立場から事業再開までの並々ならぬご努力を纏めて頂きました。同業者はもとより,人と人との温かい繋がりがいかに大事であるかがご理解頂けると思います。...

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  • チアミンの吟醸酒醸造に及ぼす影響

    上東 治彦, 加藤 麗奈, 森山 洋憲, 甫木 嘉朗, 永田 信二, 伊藤 伸一, 神谷 昌宏 日本醸造協会誌 109 (4), 310-317, 2014

    発酵促進効果のあるチアミンを用いた吟醸酒小仕込み試験を行い,さらに実地醸造でのチアミン添加試験を行った結果,以下のような知見を得た。<br>1.ピルビン酸の残存しやすいAC-95株を用いた小仕込み試験において,チアミンを原料米1トン当たり1 g添加することにより発酵が促進され,ピルビン酸もピーク時で約1/7まで減少した。また,酸度やアミノ酸度は減少し,香気成分は増加した。<br>2.酒質を大きく…

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  • 酒粕の機能特性とそれを活かした商品開発

    峰時 俊貴 日本醸造協会誌 109 (1), 11-20, 2014

    ...清酒醸造の副産物である酒粕には,血圧降下作用が確認されているアンジオテンシン変換酵素阻害活性を有するペプチドやアルコール性肝機能障害,うつ病などの疾病への効果が認められているS-アデノシルメチオニン(SAM)など多くの機能性成分が含まれており,様々な生理機能を有することが報告されている。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献3件

  • 酒造好適米と良食味米の食味評価と酒質

    古川 幸子, 鈴木 啓太郎, 増村 威宏, 田中 國介, 若井 芳則 日本醸造協会誌 109 (2), 107-117, 2014

    ...(1)2007-2009年産の酒造好適米と良食味米を含む11品種12点について,食味官能評価または炊飯食味計食味値と,これらを掛米として用いた清酒醸造試験における醪の香評価及び製成酒官能評価の点数を変量とする主成分分析を行った。<br>(2)試験米の食味評価と酒質は,2007,2008年産米では品種間差異よりも産年間差異が大きく,2009年産米では産年間差異よりも品種間差異が大きくなった。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献1件

  • 理化学的解析による酒造好適米と良食味米の比較

    古川 幸子, 鈴木 啓太郎, 増村 威宏, 田中 國介, 若井 芳則 日本醸造協会誌 109 (6), 463-475, 2014

    ...<br>(4)試料米の酒造適性と物性および糊化粘度特性の相関解析結果から,良食味米品種は清酒醸造における原料利用率が高く,吟醸香の主要成分のひとつであるカプロン酸エチルを多く含む良質な製成酒を醸造することが可能となることが推察された。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献4件

  • 割れ米の吟醸酒醸造に及ぼす影響

    上東 治彦, 加藤 麗奈, 甫木 嘉朗, 永田 信治 日本醸造協会誌 109 (12), 901-904, 2014

    吟醸麹の割れ米と整粒を分別し,酵素活性を測定した結果,割れ米の方が麹の総合力価,グルコアミラーゼ,α-アミラーゼ,酸性カルボキシペプチダーゼが1.04~1.08倍ほど高くなったが,これらの分析値には有意差はなかった。山田錦や五百万石の心白米と松山三井やアケボノの一般米を浸漬後に割れ米と整粒に分別した後,掛け米として用いて小仕込み試験を行った結果,アルコール収得量や固形分率には大きな差はなかった。

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献3件

  • 日本の風土に育まれた稲作と米による酒造りの発祥と変遷

    今西  清悟 日本調理科学会大会研究発表要旨集 25 (0), 217-, 2013

    ...蒸米、麹米共に精白米を用いて仕込む諸白造(もろはくづくり)という原料面で大きなグレードアップがはかられると共に朝廷の酒造りの醞(しおり)方式とは全く異なる酘(とう)方式という、今日の日本酒醸造法の根幹をなす劃期的な方式で行われました。何時、誰がこの方式を工夫したのか明確な記録がないのでたぶん僧侶達が幾多の試行錯誤を積み重ねて技術革新を行ったと思われます。 ...

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  • 乳酸菌による清酒の呈酸味性改善

    稲橋 正明, 相良 沙奈恵, 岡崎 直人, 石川 雄章, 佐藤 和夫 日本醸造協会誌 108 (9), 686-695, 2013

    ...清酒の呈酸味性を改善する方法の一つとして,ワイン醸造で採用されているMLFを清酒醸造に応用し,生〓や山廃酒母を製造する酒造場から採取された1生酸菌(<i>Lactobacillus paracasei</i> No. 8)による清酒の呈酸味性改善を試みた。リンゴ酸高生産性酵母による清酒醸造においてMLF菌を添加して発酵させることにより,まろやかで爽快な酸味を有する清酒を製造できることを認めた。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献14件

  • 花から分離したTP1株の同定とその清酒醸造特性

    数岡 孝幸, 中田 久保 日本醸造協会誌 108 (1), 52-58, 2013

    36種124点の花サンプルを分離源として用い,タンポポの花から清酒もろみで十分な発酵力を示す酵母TP1株を分離することができた。TP1株は,高いカプロン酸エチル生成能,高いクエン酸生成能,低いコハク酸生成能を有する酵母であり,TP1株を用いた製成酒は高A/B比,高MA/SA比を示した。これらの結果からTP1株は,既存の酵母とは異なる酒質の清酒を製造できる可能性を有する酵母でると考えられる。また,…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献2件 参考文献29件

  • 酒粕を利用した高密度の酵母による繰り返し清酒醸

    佐藤 和夫, 西村 顕, 小林 美希, 進藤 斉, 高橋 康次郎 日本醸造協会誌 108 (2), 122-129, 2013

    1.醪の生成アルコールを17%以下とした液化仕込みによる清酒製造において,酒粕中の酵母を再利用した高密度酵母による繰り返し仕込みを長期間継続して行うことができ,平均で約3日の醪期間の短縮効果がみられた。<br>2.繰り返し仕込みの醪では,酵母の増殖量は少なかったことから,何らかの増殖阻害現象が生じたと考えられた。<br>3.醪の圧搾は粕中の酵母の増殖能や発酵能に影響しなかった。また,酵母のメチレ…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献78件

  • 清酒の小仕込み試験における酒質,特に有機酸生成に及ぼす影響因子

    松田 章, 有手 友嗣, 中村 静夫, 辻奈 緒子, 澤野 礼奈, 矢野 俊博 日本醸造協会誌 108 (7), 527-538, 2013

    ...清酒醸造では小仕込みと実際の醸造において製成酒の成分含量,特に有機酸含量が変化することが多い。小仕込みの結果と実際の醸造の結果を相似させることを目的として,小仕込みにおける仕込み容器の容量や形状,仕込み総量を変えることによる製成酒の成分含量の変化について検討した。得られた結果は以下のとおり。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献27件

  • 温州ミカンの花から分離した酵母の同定と清酒醸造特性

    数岡, 孝幸, 水田, 健太郎, 上原, 莉奈, 中田, 久保 東京農業大学農学集報 57 (2), 79-85, 2012-09

    集積培養法によって温州ミカンの花から分離株MK1~3株を得た。その中でMK3株は,生理学的試験と16S rDNA-D1/D2領域およびITS領域の塩基配列に基づいた分子系統解析の結果からSaccharomyces cerevisiaeと同定された。またYeastcidin耐性を有する事から,MK3株が清酒酵母であることが示唆された。MK3株は,清酒もろみにおけるアルコール生産量が17.6%であり…

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  • 無洗米を用いた実用規模での清酒醸

    川上 晃司, 三上 隆司, 小林 信也, 瀬戸 富央, 山根 健, 山根 雄一, 大土井 律之, 谷本 昌太 日本醸造協会誌 107 (2), 125-133, 2012

    無洗米の実用規模での醸造適性を評価する目的で,精米歩合50%の無洗米を用いて酒造メーカー3社で試験醸造を実施し,製麹特性,もろみ経過,製成酒の成分および酒質を未処理の白米を用いたものと比較した。<br>1.製麹試験の結果,平成19酒造年度の菌体量において,無洗米を使用した麹と未処理の白米を使用した麹の間で有意差が認められたものの,平成19酒造年度の酵素活性および平成20酒造年度の酵素活性,菌体量…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献33件

  • 大粒および小粒種における米粒の部位によるデンプンの膨潤性,糊化温度およびタンパク質含量の差異

    古浦 二郎, 玉置 雅彦, 荒巻 功, 猪谷 富雄 農業生産技術管理学会誌 18 (3), 87-94, 2011-12-15

    ...清酒醸造の蒸米の研究の一環として,大粒(酒造好適米)と小粒(一般米)の腹側と背側の米粉を調製し,デンプンの膨潤性,偏光十字による糊化温度およびタンパク質含量の差異について検討した.膨潤程度では,大粒米腹側>>小粒米腹側>大粒米背側≒小粒米背側の順に大きかった.とくに,大粒米の腹側では背側と比べ,糊化温度およびタンパク質含量が低かった.さらに,膨潤力測定時の白色沈殿部における未糊化の部分に対してベルリンブルー...

    DOI 参考文献21件

  • 清酒醪の上槽条件が製成酒中の S-アデノシルメチオニン含量に及ぼす影響

    進藤, 斉, 高橋 康次郎, 佐藤 和夫, SHINDO, Hitoshi, TAKAHASHI Kojiro, SATO Kazuo 東京農業大学農学集報 56 (3), 248-254, 2011-12

    S-アデノシルメチオニン(SAM)は,貯酒中にメチルチオアデノシン(MTA)に変換されて苦味を生じるが,特に醪末期でのアルコール添加と上槽中の経時変化について検討された例はない。そこで上槽モデルと酒造場からの試料採取によりSAMの酒質への影響について検討した。 アルコール添加によってアルコール濃度が上昇しても,末期品温管理が適切であれば,醪液部のSAM濃度が急上昇することは認められず,酒質に大き…

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  • 繰り返し回分式清酒醸造における酵母菌体内S-アデノシルメチオニン

    進藤, 斉, 高橋, 康次郎, 佐藤, 和夫 東京農業大学農学集報 56 (3), 242-247, 2011-12

    一段仕込みの醪及び固液共存培地の両方を用い,酵母の増殖プロセスと発酵プロセスを区別してSAM動向を検討した。酵母を過剰接種して増殖を廃すると,低温下における酵母菌体内SAM高蓄積などの含硫物の特徴的な動向の差は縮小傾向となった。これにより低温下での酵母菌体内へのSAMの高蓄積には,低温で増殖することの影響が大きいことが明らかとなった。また,酵母の過剰添加は醪の発酵にも大きく影響し,特に醪初期のボ…

    機関リポジトリ 日本農学文献記事索引 Web Site 被引用文献1件

  • 清酒醪と固液共存培地における酵母菌体内のS-アデノシルメチオニンの動向

    進藤, 斉, 高橋, 康次郎, 佐藤, 和夫 東京農業大学農学集報 56 (3), 236-241, 2011-12

    清酒醪中の酵母の存在部位別の菌体内成分について調べるために,従来の固液共存培地の寒天部形状を改変した。酵母は,従来通り固体部を斜面状に成形した培地において固体部の端のフラスコ器底ガラスが露出している部分に直接沈殿していることが観察された。これに対し,平板状に成形した改変培地では,器底部に形成した固体培地の上へ直接沈殿し,差別化が可能であった。培養中の液部のメチオニン濃度は,1O℃の平板状固体培地…

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  • お酒を変敗させる乳酸菌

    鈴木 康司 化学と生物 49 (3), 177-186, 2011

    ...ビールや清酒,ワインなどお酒の歴史はきわめて古く,お酒は文明誕生とともに人類と歩んできたと言ってよい.その歴史は有用微生物である酵母を中心に語られることが多いが,お酒醸造の歴史は醸造酵母の歴史であるとともに,お酒を変敗させる微生物の歴史でもある.その証拠の一つとして,酒類変敗微生物研究の始まりは微生物学開祖のパスツールの時代に求めることができ,パスツール自身もこの研究分野に深く関わっている.微生物学誕生...

    DOI Web Site 参考文献78件

  • 明治初年の京都のビール

    吉田 元 日本醸造協会誌 106 (12), 826-831, 2011

    ...<br> 著者は,東京遷都後の京都で産業振興のために設立された京都舎密局麦酒醸造所,そして扇麦酒,井筒麦酒,九重麦酒,兜麦酒などの知られざる興亡の経緯を,京都府庁文書,地元新聞記事を発掘調査して興味深く紹介された。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献29件

  • 酒醸造用野生酵母の桜花からの単離

    山本 歩 八戸工業高等専門学校紀要 45 (0), 45-48, 2010-12-21

    Microorganism yeast is used in various fermented foods such as miso, vinegar, wine, beer and sake. In recent years, the amount of sake consumption is on a declining trend with an increase of the …

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  • 酒醸造における蒸米タンパク質の酵素分解に関する研究

    高橋, 仁, 伊藤, 俊彦, 佐藤, 勉, 岩野, 君夫 秋田県総合食品研究センター報告 = Bulletin of the Akita Research Institute of Food and Brewing : ARIF (12) 47-56, 2010-10

    ...清酒醸造におけるアミノ酸の生成制御を目的に、蒸米タンパク質の酵素分解によるアミノ酸生成の解析を行った。その結果、清酒のアミノ酸生成には酒米のタンパク質組成、特にグルテリン含有量が麹米および蒸米としての特性に影響を持つことが明らかとなった。...

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  • 大粒米と小粒米の吸水性及び蒸米の弾性の違い : 清酒醸造における蒸米の研究(3)

    古浦, 二郎, 玉置, 雅彦, 荒巻, 功, 猪谷, 富雄 日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan 105 (9), 597-603, 2010-09

    大粒米と小粒米の吸水性及び蒸米の弾性の違いについて検討した結果、吸水面積率とその蒸米の歪みとの間では正比例することが判明した。従って吸水面積で蒸米にしたときの弾性が予想できる。白米より吸出される気体量の測定の結果、白米中の気体と水との置換速度に差があり、大粒米は小粒米の7倍の速さで置換されるため、浸漬時の吸水が短時間で行なわれる。この差をうめる手段としては、小粒米を20mm/Hgの減圧下で8時間…

    日本農学文献記事索引

  • 浸漬における白米の吸水に対する水温と浸漬時間の影響 : 清酒醸造における蒸米の研究(2)

    古浦, 二郎, 玉置, 雅彦, 荒巻, 功, 猪谷, 富雄 日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan 105 (8), 539-545, 2010-08

    白米の浸漬における水温と浸漬時間の影響を水溶性赤色色素を用いて顕微鏡下で観察し、厚さ軸に直角な切口面における吸水面積率を求めた。水温10℃を境としてそれ以下では、急激な吸水面積率の低下が認められた。水温及び浸漬時間をそれぞれ変化させ吸水面積率を調べ、それらの蒸米の糊化状態を観察したところ、白米への水の浸入は、(1)米粒組織への吸水、(2)胚乳細胞への吸水、(3)デンプン粒への吸水の順で起こると考…

    日本農学文献記事索引

  • 富山県の自然界からの酒造用酵母分離とそれを利用した清酒の開発

    中川, 秀幸 富山県農林水産総合技術センター食品研究所研究報告 = Bulletin of the Food Research Institute, Toyama Prefectural Agricultural, Forestry and Fisheries Research Center (1) 23-30, 2010-03

    ...(2)これらの中から、アルコール生成が高く、香味が良好などの清酒醸造に適した酵母を分離・選抜し、さらに官能評価等により、それぞれ1株ずつを実用化酵母として選定した。県内の酒造メーカーと協力し、これらの酵母を用いた香味が分離源およびその地域等のイメージにマッチした個性豊かな清酒を開発し、商品化した。...

    日本農学文献記事索引

  • 浸漬における白米の吸水に対する水温と浸漬時間の影響—清酒醸造における蒸米の研究(第2報)—

    古浦 二郎, 玉置 雅彦, 荒巻 功, 猪谷 富雄 日本醸造協会誌 105 (8), 539-545, 2010

    白米の浸漬における水温と浸漬時間の影響を水溶性赤色色素を用いて顕微鏡下で観察し,厚さ軸に直角な切口面における吸水面積率を求めた。水温10°Cを境としてそれ以下では,急激な吸水面積率の低下が認められた。水温及び浸漬時間をそれぞれ変化させ吸水面積率を調べ,それらの蒸米の糊化状態を観察したところ,白米への水の浸入は,(1)米粒組織への吸水,(2)胚乳細胞への吸水,(3)デンプン粒への吸水の順で起こると…

    DOI Web Site Web Site 被引用文献3件 参考文献13件

  • 大粒米と小粒米の吸水性及び蒸米の弾性の違い—清酒醸造における蒸米の研究(第3報)—

    古浦 二郎, 玉置 雅彦, 荒巻 功, 猪谷 富雄 日本醸造協会誌 105 (9), 597-603, 2010

    大粒米と小粒米の吸水性及び蒸米の弾性の違いについて検討した結果,吸水面積率とその蒸米の歪みとの間では正比例することが判明した。従って吸水面積で蒸米にしたときの弾性が予想できる。白米より吸出される気体量の測定の結果,白米中の気体と水との置換速度に差があり,大粒米は小粒米の7倍の速さで置換されるため,浸漬時の吸水が短時間で行なわれる。この差をうめる手段としては,小粒米を20mm/Hgの減圧下で8時間…

    DOI Web Site Web Site 被引用文献2件 参考文献12件

  • 人の持つ酒造りの技術·技能の分析

    武藤  彰宣 日本醸造協会誌 105 (11), 702-713, 2010

    ...これまでの研究では清酒醸造に携わる杜氏や熟練者が持つ技術や技能を継承するため,人間の知識工学的手法の一つであるコンピュータを用いたエキスパートシステムがこれまで利用されてきた。しかし技術のみならず技能を知識としてコンピュータ上で表現するためには「技能」の持つあいまい性を評価することが重要で,ファジィ理論を用いることでその目的を達成する可能性を見いだされた。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献46件

  • 特集 これで社員がやる気になった!:2度の改革が生み出した「大家族主義」の笑顔あさ開

    日経トップリーダー = Nikkei top leader (303) 14-17, 2009-12

    ...1871年創業の日本酒醸造元、あさ開は、先代社長の指導力のもとで順調な経営を続けてきた。しかし、日本酒市場の縮小が顕著になると業績が下降。打つ手が見つからなくなっていた。1995年、村井良隆氏が父の後を継いで5代目社長に就任し、社員のやる気を高める改革に乗り出した。試行錯誤しながら、社員全員と喜びを分かち合う「大家族主義」にたどり着いた。...

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  • もう一つの並行複発酵─製麹工程

    小林 健 日本醸造協会誌 104 (10), 726-742, 2009

    ...製麹は清酒醸造においてもっとも重要な工程である。筆者は製麹現場の状況を実験室規模で再現し,厳密に管理された条件で製麹試験を行い,高度な統計解析により製麹操作と麹の品質との関係を詳細に検討した。そこから見えてきた麹内部の現象を「もう一つの並行複発酵」と概念付け,その一方で品温経過や乾燥条件という外部条件を高度に制御することにより,その条件に応じた品質の麹が得られることを示した。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献9件

  • 極小粒子馬鈴薯澱粉を利用した発泡酒の製造と性質

    塚本 篤, 福島 道広, 永島 俊夫, 橋本 直人, 齋藤 勝一, 野田 高弘 Journal of Applied Glycoscience 56 (4), 281-286, 2009

    ...馬鈴薯澱粉を副原料とした新規の発泡酒を製造するために,まず,品種および粒径の異なる数種の馬鈴薯澱粉の中から発泡酒醸造適性を有するものを選定した.また,このようにして得られた発泡酒の成分特性を評価した.馬鈴薯澱粉工場の10種類の製品について澱粉特性を検討した結果,風力分級機によって得られた極小粒子澱粉(メジアン径13.6μm)は,リン含量が高いが,RVAによる最高粘度は低いので,発泡酒の副原料として最適...

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件 参考文献22件

  • 花から分離した酵母の性質と清酒醸造における特長

    木下(小室), 友香理, 門倉 利守, 数岡 孝幸, 穂坂 賢, 中田 久保, KINOSHITA, KOMURO Yukari, KADOKURA Toshimori, KAZUOKA Takayuki, HOSAKA Masaru, NAKATA Hisayasu 東京農業大学農学集報 53 (2), 100-106, 2008-09

    花から分離した酵母(以下,花酵母)の分類学的性質を調べる目的で,生理学的試験と染色体DNA電気泳動を行った。また,各花酵母の醸造特性を知るため,清酒小仕込み試験を行ない,製成酒の一般成分と香気成分分析を行った。その結果,花酵母13株は,清酒酵母K-9株と同様に,メレジトースおよび硝酸塩を資化せず,クエン酸塩無添加のビタミン欠培地で増殖し,イーストサイジンに対する抵抗性を有した。TTC染色は赤色,…

    機関リポジトリ 日本農学文献記事索引 Web Site 被引用文献6件

  • 岩手県産酒米育種系統の醸造適性評価(8)

    米倉, 裕一, 平野, 高広, 山口, 佑子 研究報告 = Journal of Iwate Industrial Research Institute (15) 78-80, 2008-08

    ...「山田錦」並の酒造適性を有する酒造好適米を開発するため、県農業研究センターが育種している3辛統について酒造用原料米全国統一分析法に基づく原料米分析及び清酒醸造試験を行った。原料米分析の結果、酒造適性基準値を全て満たしているものは「岩酒906号」と「岩酒907号」であった。また、醸造試験の結果、「岩酒904号」の製成酒は対照の「山田錦」並みの評価であった。...

    日本農学文献記事索引

  • 無洗米を用いた清酒醸

    川上 晃司, 越智 龍彦, 三上 隆司, 藤井 一嘉, 谷本 昌太 日本醸造協会誌 103 (1), 55-65, 2008

    To elucidate the suitability of unwashed rice for sake brewing, we carried out pilot scale brewing with unwashed rice and ordinary polished rice from <I>Senbonnishiki</I> polished to 50% and …

    DOI

  • 酒類醸造における酵母ミトコンドリアの解析とその育種への応用

    北垣 浩志, 下飯 仁 日本醸造協会誌 103 (5), 314-320, 2008

    ...<BR>ここでは, 酵母ミトコンドリアの働きと清酒醸造とのかかわりについて, 最新情報と著者らの可視化による解析結果, エタノールによる死滅やリンゴ酸代謝に及ぼす影響及び醸造酵母の育種への応用について紹介していただいた。...

    DOI Web Site 被引用文献4件 参考文献43件

  • 酵素剤仕込みによる生酒の貯蔵中におけるムレ香の生成抑制

    谷本 昌太 日本醸造協会誌 103 (2), 74-79, 2008

    ...本稿では, 高額な限外ろ過装置等の導入が困難な中小製造場でも簡単に実施可能なイソアミルアルコールオキシダーゼ活性を含まない酵素剤を用いた清酒醸造により, 生酒貯蔵中のムレ香 (主にイソバレルアルデヒド由来) の生成を抑制し, 長期間にわたり生酒の品質を保持できる製造技術について概説していただいた。...

    DOI Web Site 被引用文献2件 参考文献21件

  • 酒醸造工程産物によるIL-12 p 40の産生

    天野 義文, 丸木 裕介, 中村 和夫, 伊藤 正彦, 河村 正輝, 葛西 宏威, 大澤 慶暢, 菊池 良充, 渡辺 正平 日本醸造協会誌 103 (9), 724-729, 2008

    IL-12 is known to be one of the cytokines that causes an immunity balance shift to the Th 1 side. It was examined whether products from a Japanese sake-brewing process influence the production of …

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  • 杜氏技術の科学的伝承

    安澤 義彦 日本醸造協会誌 103 (1), 2-9, 2008

    伝統的な杜氏の清酒製造技術は, 日本酒の製造になくてはならないものであるが, 杜氏の減少とともに失われつつある。この技術を受け継ぎ後世に伝えるとともに, 技術の改善・進歩を図っていくために行われている本取り組みは, 大変貴重である。<BR>単純な杜氏技能の伝承ではなく, 科学的検証に基づく解析も含めた酒造技術の伝承は, 正に, 今取り組んでいかねばならない課題である。

    DOI Web Site 被引用文献3件 参考文献11件

  • 麦焼酎の技術史

    岡崎 直人, 下田 雅彦 日本醸造協会誌 103 (7), 532-541, 2008

    ...その後, 焼酎は清酒醸造技術の導入をはじめ, 独自の技術改良を重ねて「日本型」の焼酎製造技術を築き上げ, 今や日本の伝統的蒸留酒へと進化した。本解説では, 麦焼酎技術の歩みについて, 原料大麦の水田裏作による二毛作栽培の特徴, 壱岐の伝統的麦焼酎の技術変遷と壱岐以外の新タイプ麦焼酎との比較考察, 麦焼酎に特有な製造技術として大麦の原料処理と製麹に関する技術の歩みを紹介する。...

    DOI Web Site 被引用文献2件 参考文献36件

  • DNAマイクロアレイを用いた清酒の高品質化

    加藤, 麗奈, 上東, 治彦 高知県工業技術センター研究報告 = Reports of Kochi Prefectural Industrial Technology Center (38) 1-7, 2007-12

    ...平成17年度にロシア宇宙船ソユーズに搭載して打ち上げ、国際宇宙ステーションで10日間保持した全6種類の『宇宙酵母』の遺伝子発現の変化をDNAマイクロアレイ解析で明らかにし、ドライおよびウェット酵母について、エタノール生成や香気生成に関与する遺伝子群に変異は起こっておらず、これまでと同様に清酒醸造に用いて問題がないことを確認した。...

    日本農学文献記事索引

  • 酒醸造用酵母の開発と滋賀県産ブランド清酒の開発

    岡田, 俊樹, 白井, 伸明 研究報告 = Reports of the Industrial Research Center of Shiga Prefecture (2006) 46-50, 2007-12

    ...県内清酒業界の活性化の一つとして、香りや味に特徴を持たせた清酒造りが可能な酵母の取得を目的に清酒醸造用酵母の開発を実施した。これまでに、保存菌株からアルコール耐性、低温耐性(発酵)酵母の選抜や優良酵母の造成のための細胞融合を行い各候補株を得た。次いで取得株の小仕込み試験醸造を実施し、醪発酵期間中の発酵力が高く、醪末期の日本酒度の切れがよい酵母を取得した。...

    日本農学文献記事索引

  • 岩手県産酒米育種系統の醸造適性評価(7)

    高橋, 亨, 中山, 繁喜, 櫻井, 廣 研究報告 = Journal of Iwate Industrial Research Institute (14) 7-9, 2007-06

    ...「吟ぎんが」を上回り「山田錦」並の酒造適性を有する酒造好適米を開発するため、岩手県農業研究センターが育種している4系統について酒造用原料米全国統一分析法に基づく原料米分析、見掛精米歩合40%精米試験を行い、2系統について総米30kgの清酒醸造試験を行った。原料米分析の結果、酒造適性基準値を満たしているものは「岩酒854号」と「岩酒855号」であった。...

    日本農学文献記事索引

  • サクランボ果実から分離した<I>Saccharomyces cereoisiae</I>菌株による紫黒米を原料とした清酒製造

    松田 義弘, 和田 弥寿子, 菅原 哲也, 小関 敏彦, 上木 厚子, 上木 勝司 日本醸造協会誌 102 (1), 71-82, 2007

    1.サクランボ果実上から分離したSaccharomycescerevisiae株より, 有色米である紫黒米を原料とした清酒製造に適した酵母株の選抜を試み, 成分分析と官能評価からS4株を選択した。<BR>2.紫黒米の仕込み配合を検討したところ, 成分分析と官能評価及び仕込み作業の利便性から留掛のみを紫黒米仕込みとする配合を選択した。<BR>3.紫黒米に由来するオフフレーバーを抑制するため酵素剤使…

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  • 酒造原料米のデンプン分子構造と酒造適性

    奥田 将生 日本醸造協会誌 102 (7), 510-519, 2007

    ...酒造原料米の最大成分であるデンプンの性質が清酒醸造にどのような影響を与えるのか興味深い課題である。デンプンはアミロースとアミロペクチンにより構成される。近年, 本解説にも紹介されているデンプン変異体米を用いた研究により, 米デンプンの詳細な分子構造とその生成機構が解明されつつある。...

    DOI Web Site 被引用文献6件 参考文献15件

  • 現場の小道具「放射温度計」による製麹診断

    吉田 裕一 日本醸造協会誌 102 (12), 862-871, 2007

    ...清酒醸造において製麹はもっとも重要な工程である。筆者は従来から麹積層には少なからず温度ムラが存在し, これを踏まえた製麹管理法の重要性に着目してきた。多くの清酒製造場を技術指導する傍ら, 温度ムラの迅速な測定に放射温度計が有効であり, それを室温や布の温度, 麹積層の内部温度などと比較することで目に見える「製麹診断」ができ, 製麹管理に有用な情報を提供することを実証してきた。...

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献10件

  • 台湾における清酒醸造 (1)

    吉田 元 日本醸造協会誌 102 (11), 823-828, 2007

    ...本稿によると, 20世紀初めからの台湾における清酒醸造は, これらの先駆けであり四季醸造技術や理研酒など様々な試みが行われている。<BR>先人達の努力と経験に学ぶところ, 日本と台湾の深いつながりについて考えさせられるところが多い技術史である。...

    DOI Web Site 被引用文献3件 参考文献26件

  • 精米歩合が日本米の胚乳デンプンおよび米粉特性に及ぼす影響

    奥田 将生, 小林 和貴, 猪谷 富雄, 荒巻 功, 橋爪 克己 Journal of Applied Glycoscience 54 (1), 1-5, 2007

    Flour and endosperm starch prepared from rice grains of three Japanese rice cultivars milled from 90 to 30% of their original weight were subjected to physicochemical/structural analysis in order to …

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  • マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法による火落ち菌の迅速同定

    孫 麗偉, 寺本 華奈江, 鳥村 政基 分析化学 56 (12), 1071-1079, 2007

    ...rhamnosus</i>)から精製したリボソームサブユニットタンパク質群のMALDI-MS測定を行い,<i>m</i>/<i>z</i> 6000∼12000の範囲で高強度に観測された15本のバイオマーカーピークを選択し,データベース化した.バイオマーカーピークのm/z値には,それぞれの火落ち菌に固有であるものが含まれているため,それらに注目すれば,各火落ち菌を迅速に同定することが可能になる.そこで,実際に清酒醸造所...

    DOI NDLデジタルコレクション Web Site ほか1件 被引用文献2件 参考文献21件

  • 有色馬鈴薯を用いた発泡酒の醸造

    妙田 貴生, 塚本 篤, 野田 高弘, 永井 毅, 永島 俊夫 日本食品保蔵科学会誌 33 (5), 261-265, 2007

    We investigated a brewing method of happou-shu using colored potato as a side source. Purple-colored wort was obtained when the sacchrification process was performed in a wort : colored potato ratio …

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site 被引用文献1件 参考文献10件

  • ビールの醸造研究と地ビール業界への貢献

    永島 俊夫 日本醸造協会誌 102 (10), 750-754, 2007

    ...本稿は, 著者がこれまで行ってきた, 海洋酵母や北海道産大麦を用いたビール醸造, ナガイモ等の各種原料を用いた発泡酒醸造についての研究, 並びに地ビール産業に対する考え方を述べたものである。<BR>著者が述べているように, 地ビールを中心とした地域の食文化が醸成され, 地ビール産業が発展することを期待したい。...

    DOI Web Site 被引用文献2件 参考文献7件

  • 清酒酵母解析・開発におけるプロテオーム解析技術の応用

    山本 佳宏 日本醸造協会誌 102 (11), 802-809, 2007

    ...現在の清酒醸造では多種多様な酵母菌株が使用されているので, 清酒酵母の菌株の同定はきわめて重要な問題であるが, 清酒酵母は互いにきわめて類縁であるため, 一般的な方法は確立されていない。著者は, 二次元電気泳動を利用したタンパク質の解析 (プロテオーム解析) が清酒酵母菌株の同定に有用であることを示し, 本技術を利用して新規な泡なし酵母や好気成分高生産酵母の開発に取り組んでいる。...

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献18件

  • 岩手県産酒米育種系統の醸造適性評価(6)

    高橋, 亨, 中山, 繁喜, 櫻井, 廣 研究報告 = Journal of Iwate Industrial Research Institute (13) 53-55, 2006-05

    ...「吟ぎんが」を上回り「山田錦」並の酒造適性を有する酒造好適米選抜のため、県農業研究センターで育種されている4系統について酒造用原料米全国統一分析法に基づく原料米分析、見掛精米歩合40%精米試験を行い、2系統について総米30kgの清酒醸造試験を行った。原料米分析の結果、酒造適性基準値を満たしているものは「岩酒767号」と「岩酒817号」であった。...

    日本農学文献記事索引

  • 多酸性かつエタノール低生産性酵母を使用した清酒醸造試験

    久保, 義人 福井県農業試験場研究報告 (43) 39-43, 2006-03

    当研究所保有の清酒酵母FN-7はリンゴ酸を多量に生成する多酸性酵母であり、エタノール生産性が低い特性を有している。このFN-7の醸造特性を把握する目的で、総米10kgの小規模試験醸造を実施した。FN-7使用もろみは、前期はほぼ標準的な経過を示したが、中期以降発酵が停滞気味となり、癸酵管理指標であるBMD値の減少は起こらなかった。標準配合での試験醸造酒の成分は、日本酒度-21、酸度4.0、エタノー…

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  • 海洋深層水が清酒酵母に与える影響

    上東 治彦, 加藤 麗奈, 杉山 洋, 上神 久典, 中尾 みか, 佐見 学 日本醸造協会誌 101 (2), 117-124, 2006

    ...以上の結果からDSWを清酒醸造に応用することの重要性が示されたものと思われる。...

    DOI Web Site 参考文献10件

  • 酸性条件下でエタノール発酵する新規酵母の分離と同定

    久松 眞, 古林 卓也, 苅田 修一, 三島 隆, 磯野 直人 Journal of Applied Glycoscience 53 (2), 111-113, 2006

    An acid-tolerant yeast strain MF-121 showing an excellent ability of ethanol fermentation in acidic media containing salt of pH 2.0-2.5 was isolated. Some brewing yeast, <i>Saccharomyces …

    DOI Web Site Web Site 被引用文献7件 参考文献9件

  • 酒造用研削式精米条件が精白米形状に及ぼす影響

    坂口 栄一郎, 水谷 量, 本多 康太郎, 川上 昭太郎 農業機械学会誌 68 (3), 52-58, 2006

    Two varieties of brown rice used for sake brewing were milled to yields of 70% by controlling the supply brown rice, surface roughness and rotational frequency of the roll in a horizontal and …

    DOI Web Site 参考文献10件

  • 酒醸造における蒸米の硬度と消化性 (第1報)

    安澤 義彦, 勝又 和明, 片岡 惇 日本醸造協会誌 101 (11), 886-892, 2006

    (1) テンシプレッサーを用いることで蒸米の硬度測定が可能であり, 25%圧縮の硬度測定から, 蒸米表面の硬さとさらし時間による硬化度の変化を, 90%圧縮の硬度測定から, 蒸米固有の硬さを測定できることを明らかにした。<BR>(2) 低圧縮及び高圧縮硬度の比を硬軟度と定義した。五百万石は表面硬化の速度が速く, 他の供試品種とは異なる挙動を示すことが確認された。また, …

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  • 自然界からの醸造用酵母の分離 : Saccharomycodes ludwigiiによる清酒醸

    蟻川, 幸彦, 小松, 良寿, 戸井田, 仁一, 近藤, 君夫 長野県工業技術総合センター食品技術部門研究報告 = Research reports of Nagano Prefecture General Industrial Technology Center Food Technology Department (33) 47-48, 2005-09

    リンゴから分離したSaccharomycodes ludwigiiを用いて,清酒の仕込み試験を行ったところ,12%程度のアルコールを生産し,低アルコール酒用酵母としての活用の可能性が見出された.またリボゾーマルRNA遺伝子介在配列ITS1およびITS2を含む領域を増幅し,EcoRIで消化することにより,Saccharomyces cerevisiaeを簡易に判別することが可能であった.

    日本農学文献記事索引

  • 岩手県産酒米育種系統の醸造適性評価(5)

    高橋, 亨, 櫻井, 廣 研究報告 = Journal of Iwate Industrial Research Institute (12) 43-45, 2005-06

    ...「吟ぎんが」を上回り「山田錦」並の酒造適性を有する酒造好適米選抜のため、県農業研究センターで育種されている4系統について酒造用原料米全国統一分析法に基づく原料米分析、見掛精米歩合40%精米試験を行い、2系統について総米30kgの清酒醸造試験を行った。供試原料米の理化学分析において、酒造適性基準値を満たしているものは「岩酒767号」だけであった。...

    日本農学文献記事索引

  • 麹汁培地を用いて花から分離した酵母の清酒醸造試験

    小室 友香理, 清水 大介, 加藤 陽子, 穂坂 賢, 中田 久保 日本醸造協会誌 100 (6), 454-460, 2005

    ...<BR>以上の結果より, AB-2株, KS-3株, MR-4株の3株は特長的な有機酸組成を持つことから, 多様化する消費者嗜好に適した清酒醸造を可能にする株であると思われる。...

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  • 清酒酵母の増殖における選択的アミノ酸取込みに及ぼす醸造要因

    岩野 君夫, 伊藤 俊彦, 幡宮 顕仁, 中村 拓郎, 渡辺 誠衛, 中沢 伸重 日本醸造協会誌 99 (11), 801-808, 2004

    ...清酒醸造の特徴である並行複発酵及び低温発酵が清酒酵母の増殖における選択的なアミノ酸資化に大きく関わっていることが明らかとなった。並行複発酵による連続的なグルコースの供給はグルコース濃度を低濃度に維持し酵母増殖におけるアミノ酸資化量を増大させる役割を担っている。低温発酵もアミノ酸資化量を増大させる役割を担っている。...

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  • 酒醸造の浸漬・蒸きょう工程における原料米α-グルコシダーゼの酵素反応

    岩田 博, 磯谷 敦子, 宇都宮 仁, 西尾 尚道 日本醸造協会誌 99 (6), 467-473, 2004

    ...米胚乳細胞中に含まれるα-グルコシダーゼの清酒醸造の浸漬・蒸きょう工程に及ぼす影響について, 日本晴と山田錦を用いて検討した。<BR>(1) 両品種とも浸漬中にグルコースが経時的に溶出し, 浸漬温度の上昇により溶出量は増加した。α-グルコシダーゼの特異的阻害剤ミグリトールの添加でグルコースの溶出, 生成は阻害された。...

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  • 酒醸造における制御技術

    西村 顕 日本醸造協会誌 99 (12), 828-835, 2004

    ...清酒醸造における制御技術の歴史と開発の現状, さらには将来を見据えた技術的な展望について解説していただいた。<BR>清酒もろみは, その初期が固相で, 不均一系であること, それが徐々に液相に変化していくことなどから, 清酒もろみの全発酵期間を網羅するサンプリングやセンシング技術には多くの工夫が必要であったが, 著者らはこれらの多くの問題を解決しながらオンラインモニタリングと制御システムを開発した...

    DOI Web Site 被引用文献2件 参考文献20件

  • 海洋深層水が清酒発酵中の酵母に与える影響

    佐見 学, 杉山 洋, 上神 久典, 中尾 みか, 加藤 麗奈, 上東 治彦 海洋深層水研究 5 (1), 7-14, 2004

    ...させたものと推察された.また, DSWを添加した清酒の小仕込を行い, 官能検査を実施したところ, NaClやDSWの主要ミネラルを添加した場合に比べて総合評価が有意に高いことが明らかとなった.さらに興味深いことに, NaClを単独添加した場合, ストレスに関連する遺伝子の発現が上昇することが見出された.一方, DSWを添加した場合, このストレス関連遺伝子の発現上昇は抑えられた・以上の結果からDSWを清酒醸造...

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  • 21世紀の清酒醸造の技術革新

    安部 康久 日本醸造協会誌 99 (6), 390-397, 2004

    ...今後の清酒醸造の技術革新には, 現在抱えている課題を克服していきながら, まったく新しい技術を創造していくことが必要である。そのためには, 様々な情報を蓄積することも重要である。一つの例として, 月桂冠株式会社における現在までの技術革新の取り組みをご紹介していただき, さらに今後の展望についても解説していただいた。...

    DOI Web Site 参考文献14件

  • 心白を持つ胚乳変異体米の粘度及び糊化特性と清酒醸造試験 (第2報)

    荒巻 功, 神田 涼子, 菊永 雪絵, 吉井 美華, 岩田 博, 奥田 将生, 小関 卓也, 小川 雅広, 熊丸 敏博, 佐藤 光, 橋爪 克己 日本醸造協会誌 99 (3), 189-201, 2004

    ...特異的な胚乳細胞等の構造や酒造適性分析結果を示した変異体のうち2点は, 清酒醸造試験において, 溶解性や製成酒の品質に問題が見られ, そのうち1点には製成酒に特異香が指摘されたが原料利用率の面からは有望と考えられた。...

    DOI 被引用文献6件

  • 黄麹菌<I>Aspergillus oryzae</I>が生産するセルラーゼの性質とその清酒もろみ醸造への効果

    山根 雄一, 福田 央, 三上 重明, 木崎 康造, 若林 三郎 日本醸造協会誌 99 (2), 84-92, 2004

    ...清酒醸造の並行複発酵はブドウ糖を連続的に供給し酵母の持つ能力を最大限に発揮させる仕組みであるが, 溶解・糖化・発酵の流れが順調に推移することが製造コストと品質の両面にわたって重要である. 本稿では蒸米の溶解・糖化に対する黄麹菌の生産するセルラーゼの効果について解説していただいた。...

    DOI Web Site 被引用文献3件 参考文献18件

  • 酒醸造用酵母の開発(2) : 優良酵母の選択および造成

    岡田, 俊樹, 白井, 伸明, 松本, 正 研究報告 = Reports of the Industrial Research Center of Shiga Prefecture (17) 55-60, 2003-09

    ...県内酒造業界の活性化策の一環で、香りや味に特徴を持たせた清酒造りが可能な酵母の取得を目的に、清酒醸造用酵母の開発を実施した。これまでに、醪(もろみ)や酒母(しゅぼ)から酵母菌株の分離を行い、麹汁(こうじじる)培地で発酵力、各種香気成分、総酸量を調べ、既存の醸造用酵母より高い発酵力や香気生成能を示すものを選抜した。...

    日本農学文献記事索引

  • 酒醸造用酵母の開発(2)

    岡田 俊樹, 白井 伸明, 松本 正 研究報告 = Reports of the Industrial Research Center of Shiga Prefecture (17) 55-60, 2003-09

    ...県内酒造業界の活性化策の一環で、香りや味に特徴を持たせた清酒造りが可能な酵母の取得を目的に、清酒醸造用酵母の開発を実施した。これまでに、醪(もろみ)や酒母(しゅぼ)から酵母菌株の分離を行い、麹汁(こうじじる)培地で発酵力、各種香気成分、総酸量を調べ、既存の醸造用酵母より高い発酵力や香気生成能を示すものを選抜した。...

    日本農学文献記事索引

  • 岩手県産酒米育種系統の醸造適性評価(4)

    高橋, 亨, 櫻井, 廣 岩手県工業技術センター研究報告 = Research bulletin of the Iwate Industrial Research Institute (10) 104-107, 2003-06

    ...「吟ぎんが」を上回り「山田錦」並の酒造適性を有する酒造好適米選抜のため、県農業研究センターで育種されている4系統について酒造用原料米全国統一分析法に基づく原料米分析、見掛精米歩合50%精米試験、総米30kgの清酒醸造試験を行った。供試原料米の理化学分析において、酒造適性基準値を満たしているものは「江さけ432号」だけであった。...

    日本農学文献記事索引

  • 生もと清酒モロミから分離した乳酸菌の同定とその性状

    恩田 匠 日本醸造協会誌 98 (2), 148-151, 2003

    ...両菌種の菌株はいずれも低温増殖性が良好で, アルコ-ル感受性が高いことから, 清酒醸造に有用な性質を示した。<I>Lactobacillus sakei</I>の一部の菌株は抗菌活性を持つことも分かった。...

    DOI 被引用文献1件

  • 低アミロース米の酒造適性

    水間 智哉, 古川 幸子, 清川 良文, 若井 芳則 日本醸造協会誌 98 (4), 293-302, 2003

    ...<BR>(4) 清酒醸造試験の結果, 粕歩合が少なく, 製成酒量は対照米にくらべて約12%増加し, 原料利用率は良好であった。また官能評価は中国173号でもっとも良好であり, その他の低アミロース米においても対照米と同程度の評価であった。<BR>(5) 製麹試験結果より, 低アミロース米では製麹工程中に蒸米からの水分の飛散が少なく, 麹水分は2~3%高くなった。...

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  • アミノ酸透過能が変化した清酒酵母の特性と醸造への影響

    小浜 恵子, 伊藤 良仁, 米倉 裕一, 山本 忠, 櫻井 廣, 大澤 純也 日本醸造協会誌 98 (8), 575-581, 2003

    ...清酒酵母のアミノ酸取り込みの増大と酒質との関係を明らかにするため, 基質特異性が低くnitrogenregulationに重要な役割を果たしているアミノ酸透過酵素 (GAP) に着目して調節の変化が清酒醸造に与える影響を検討した。...

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