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鎌田 純平 美術教育学:美術科教育学会誌 44 (0), 125-136, 2023
本稿は,中学3 年生を対象とした,アクリルガッシュを使用した自画像制作における,事前の技法練習の効果について検証するものである。そこでは,技法練習が生徒の作品に対する充足感を向上させるうえで有効に作用すると仮説をたてた。 実践後の質問紙調査の結果から,約7 割の生徒は自画像制作を通して充足感を得ていたことがわかった。更に生徒の感想から,技法練習による生徒の技能向上を基盤として,絵画制作に対する抵…
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鎌田 純平 美術教育学研究 53 (1), 81-88, 2021
<p>本稿は,中学校美術科における抽象絵画鑑賞に発見学習を取り入れる鑑賞教育方法の可能性を検証するものである。そこでは,ある作家が抽象絵画を制作するに至るまでの,作品の変遷を生徒に辿らせることで,作家の意図の発見を促すことができるのではないかと考えた。具体的には,モンドリアン「ブロードウェイ・ブギウギ」を鑑賞作品の中心に据え,「木」の連作の鑑賞を通して彼の意図の発見へとつなげようとする授業を構築…
鎌田 純平 美術教育学:美術科教育学会誌 42 (0), 147-163, 2021
本稿は中学生に,言葉がどのような造形へ置き換えられるのかという関係性を理解させた後に,キーワード(漠然とした主題)を生み出させる指導法が,生徒の作品に対する充足感を向上させるうえで効果的かどうか明らかにすることを目的とする。2017年度に取り組んだ,自分のマークを金属にするという題材と同様の題材において改めて実践を行い,その教育的効果を確認しようとした。生徒のワークシートを分析した結果,言葉がも…
鎌田 純平 美術教育学研究 52 (1), 129-136, 2020
<p>本稿は,表現形式の実感的な理解から鑑賞作品のより深い解釈へつなげようとする,教育方法の有効性について探ることを目的としている。そこでは,新たな表現形式を確立しようとする作家が,過去に存在した作品・作家からどのように影響を受けたのかについて,子供自身の考察から把握させようとした。具体的には,ピカソ「泣く女」を主たる鑑賞作品,セザンヌ「果物籠のある静物」を比較作品としてキュビスムの手法の理解を…
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鎌田 純平 美術教育学:美術科教育学会誌 41 (0), 97-110, 2020
本稿は,美術教育における中学生の表現主題の創出並びに変容の一実態と考えられる要因について,考察することを目的としている。工芸分野の題材で実践を行い,発想・構想過程の最初の段階にキーワードで漠然とした主題を言語化させ,それを基として主題確定化へと至らそうとした。最初のキーワードが確定した主題までそのまま残るのかどうかを,アンケート調査及び生徒のワークシートから検証した結果,キーワードの変化する生徒…