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検索結果 13,215 件

  • いじめの集団力学への序説

    八ッ塚 一郎 Journal of Group Dynamics 41 (0), 3-14, 2024-12-28

    <p><tt> いじめを典型的な集団力学的現象とみなす直感的な理解を批判的に検討した。いじめと呼ばれる現象では、当事者間の力学も、集団内の布置もあまりに多様で互いに矛盾を来すほどであり、時間的プロセスまで加味すると事態はおよそ複雑を極める。さらに唯一共通するはずの、被害者の苦痛という要素についても、それを訴え出ることができず、被害としての認識すら持てないケースまで存在するため、いじめの把握は原理…

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  • From Crisis to Hope:

    HUSSEIN Abeer Khalaf, HAZEM Ali Hussein, Al-GAILANY Maha M Asian Journal of Human Services 26 (0), 122-134, 2024-04-30

    ...Critical Discourse Analysis is a research approach which examines how language use reflects and maintains societal power dynamics....

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  • 戦後日本の養護施設における「集団主義養護論」の歴史的再検討――「家庭」概念との関係性をめぐって――

    野崎 祐人 家族社会学研究 36 (1), 45-58, 2024-04-30

    <p>家族の社会史研究は,原家族のなかで実親によって養育されない子どもを公的に保護し養育する「代替養育」の歴史において,養育の環境が「家庭」に近いことが規範化されてきたことを明らかにしてきた.そうした研究において,「家庭」規範を相対化した特異な代替養育言説として位置づけられているのが,1960~90年代にかけて積惟勝を中心とする全国養護問題研究会(養問研)によって提唱された「集団主義養護論」であ…

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  • 若者の地方暮らしから考える新時代の家族:特集への招待

    永田 夏来, 荒牧 草平 家族社会学研究 36 (1), 59-63, 2024-04-30

    <p>本シンポジウムは,地方で暮らす若者を通して新時代の家族を取り巻く新しい状況について理解を深めることを目的に企画された.阿部真大氏と轡田竜蔵氏は地方における「新しい公共性」や「新しい働き方」を示し,人口減少に適応した社会設計を行うことで生活の質が必ずしも悪化しない可能性が考慮できると論じた.ただしこれらの変化が伝統的な性別役割分業の解体や家族構造の変化に直結しているとはいえない点に留意が必要…

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  • ビジネス場面における普通体と笑いの共起

    チッターラーラック チャニカー 待遇コミュニケーション研究 21 (0), 1-15, 2024-04-01

    <p>本研究では、ロールプレイ手法を用いたタイ人と日本人による社内会話データと、日本人同士の社内会話データを扱い、丁寧体基調の会話における、それぞれ部下役であるタイ人と日本人の普通体使用を取り上げた。その会話データにおける普通体使用及び笑い伴いの普通体使用に着目し、普通体の使用文脈と機能を分析した。タイ人と日本人による普通体の使用文脈を分析した結果、タイ人は【内容追加・例挙】、【質問・答え】、【…

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  • 対面神話を乗り越える

    呉羽 真 科学哲学 56 (2), 3-, 2024-03-31

    ...First, I present a critique of what I call the ‘face-to-face myth' — the discourse that online communication is inferior to face-to-face communication....

    DOI Web Site 参考文献8件

  • 『孟子』についての対話

    中川 雅道 研究紀要 : 神戸大学附属中等 論集 8 33-38, 2024-03-31

    本稿は、漢文の授業の実践報告である。孔子、孟子のテキストを読解し、考えを深め、その経験をもとにして問いを立てた。子どものための哲学のスタイルで「自分が愛情を込めて育てた豚を食べられるか?」という現代の動物倫理学につながる議論を行い、様々な意見について考えを交わした。

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  • Teleological Fictionalism in Biology:

    千葉 将希 科学哲学 56 (2), 67-, 2024-03-31

    ...It holds that our teleological discourse about biological traits employs a useful metaphor that treats them as if they were purposefully designed by an intentional agent, say, God or Mother Nature....

    DOI Web Site 参考文献35件

  • 九州地方の方言談話における対称人称詞による文末詞の分析―統語的・談話的特徴に着目して―

    東出 朋 語用論研究 25 (0), 129-139, 2024-03-31

    <p>本稿は,九州地方の方言談話資料を用いて,対称人称詞による文末詞を統語的及び談話的に分析した.対称人称詞による文末詞の出現環境としては他の文末詞と共起せずに独立した文末詞として用いられることが多く,表現類型のモダリティとしては意志や勧誘,行為要求という行為の実行に関わる行為系モダリティより,叙述や疑問という情報のやりとりに関わる情報系モダリティが多い.発話末の対称人称詞は,主に,自分が持つ情…

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  • Not to conflict : Strategies for disagreeing and nonverbal signs of disalignment in online and offline meetings

    Kimura Takahiro 神奈川大学言語研究 (46) 45-64, 2024-03-31

    本研究ノートは、対面およびオンライン形式の会議における話者意見への不同意の際のポライトネスの表出を、スタンステイキング理論から観察したものである。対象とするデータは、日本のある大学で毎年発行される学生による創作雑誌の編集者会議を録画・録音したもので、不同意や反対意見表明前後の会話を分析する。会議は対面形式で行われてきたが、新型コロナウイルスの蔓延により、オンライン形式へと変更されたこともあり、ふ…

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  • 沿岸域教育実践者の「悩み」-東京湾岸ミュージアム懇談会の談話から-

    川辺 みどり, 尾形 歌穂, 片野 俊也, 河野 博, 小堀 信幸, 小山 文大, 鈴木 秀和, 平野 晴野, 古川 恵太, 本間 友, 丸山 啓太 沿岸域学会誌 36 (4), 35-45, 2024-03-31

    <p>沿岸域教育を担う博物館など活動主体の学芸員ら実践者の悩みを,東京湾岸ミュージアム懇談会での話し合いから抽出した。実践者の専門分野も活動形態もさまざまだが,次の5つの悩みは共通していた:体験をどう「学び」につなげるか;企画で意図した年齢層の人たちが来ない;改善に有用な,プログラム/展示についての率直な評価を知ることができない;体験活動後の興味のつながりがわからない;活動を主導する後継人材が現…

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  • 小学校理科における全体的協働による説明活動が考察の記述力に及ぼす効果

    林 康成, 島田 英昭 理科教育学研究 64 (3), 287-299, 2024-03-31

    <p>本研究は,小学校理科第5学年「ふりこの運動」を事例に,考察の説明活動における全体的協働が小規模協働と比較して考察の記述力の向上に寄与することを明らかにすることを目的とした。各クラス30人からなる2クラスを対象に,1クラスは考察の説明活動時に自由に立ち歩きクラス内全体での協働を許された全体的協働条件,別の1クラスは説明の範囲をグループ内に限定された小規模協働条件に割り当て,同一教師により7単…

    DOI Web Site 参考文献5件

  • 八百長にまつわるモラリティの諸相に関する一考察

    松山 啓 スポーツ社会学研究 32 (1), 103-116, 2024-03-31

    <p>本稿は、大相撲の世界における八百長をモラルの視点から読み解く試みである。八百長とは力士が相撲の勝負にわざと負ける行為を指す用語である。八百長は、江戸時代以来とされる長い歴史のなかで、様々な出来事を通じて行為のモラルが問われてきたといえる。本稿では、そうした八百長にまつわる公的な言説としての道徳的価値観の形成過程や、力士たちによる八百長の現実的な動機に着目し、道徳に関わる人類学的研究を参照し…

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  • 語り口の理論

    犬童 健良 関東学園大学経済学紀要 50 (0), 53-88, 2024-03-31

    ...The discourse-closure formation of the example is visualized using Shapley’s labeling....

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  • 日本語児の比較構文の解釈における語順の影響

    有井 巴, 李 勝勲 国際基督教大学学報 1- A 教育研究 (66) 33-48, 2024-03-31

    本論文では,日本語児による比較構文の理解に対する語順の影響を調べる二つの実験を紹介する。先行研究は主に英語発話データに偏り,また比較構文などの状態表現における語順の影響についての研究が不足していた。本研究は,このような点に焦点を置く。実験 1 では真偽値判断課題,実験 2 では絵画強制選択課題を用い,日本語児にとって「YよりXが大きい」(S …

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  • 戦争論の歴史と現在

    芦名 定道 宗教哲学研究 41 (0), 18-31, 2024-03-31

    ...<p>In order to discourse on the relationship between religion and war, I will focus on the case of War Theory (WT) as developed within Christianity....

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  • 大企業の新規事業開発におけるエフェクチュエーションの活用

    柳 淳也, 吉田 満梨, 並木 州太朗, 竹林 一, 今庄 啓二 マーケティングジャーナル 43 (4), 18-30, 2024-03-29

    <p>大手電気機器メーカーの事例から,大企業におけるビジネスモデル革新(BMI)という文脈において,コーゼーションとエフェクチュエーションという異なる意思決定のロジックが,「なぜ」,「どのように」組み合わせられるのかについて,本研究では新たなパターンを提示した。具体的には,エフェクチュエーションの実践を短期的にはコーゼーションの評価基準から独立させる重要性と共に,長期的には2つのロジックを組み合…

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  • 投書という文化 : ポスト・ソビエト期の情報ネットワークとロシアの先住民族の社会運動の歴史的関係

    是澤 櫻子 アイヌ・先住民研究 4 1-31, 2024-03-29

    本稿の目的は、投書という手紙資料の分析を通して、ロシアの先住民族の社会運動において企業や行政と交渉するための知識がどのように共有されてきたのかを明らかにし、先住民族の社会運動と情報支援の関係について考察することである。従来のロシアの先住民族研究は、先住民族の権利を保障するための既存の法律の理念と実態が乖離しており、その差を埋めるために先住民族集団が交渉相手である企業や行政の言説を熟知して交渉の糸…

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  • 「日本のラディカルズ」の帰趨

    佐藤 方宣 経済学論集 84 (1), 2-21, 2024-03-29

    <p>1970年代の日本では,近代経済学者たちの間で方法論的基礎についての反省(内省)が広がった.そこには同時期のアメリカのラディカルズの異議申し立てとの共通点と相違点が見出だせる.後に佐和隆光はこの動向を「日本のラディカルズ」と呼び,アメリカのラディカルズが経済学の価値前提を問うたのに対し,日本のそれは方法論的反省に留まったと評した.本稿はこの佐和の「日本のラディカルズ」という視角を補助線に用…

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  • 徳と技能について

    田中, 朋弘 先端倫理研究 18 22-46, 2024-03-25

    ...Building upon these distinctions, this paper contributes to the ongoing discourse on virtue and skill by proposing that virtue encompasses elements of skill and introducing the maximal and juridical concepts...

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  • 受験競争をめぐる研究の系譜・死角・展望 --戦後日本の教育社会学史を読みなおす--

    藤村, 達也 京都大学大学院教育学研究科紀要 70 113-134, 2024-03-22

    本論文の目的は,教育社会学における受験競争に関する研究の系譜を跡づけ,残された課題を示し,現代における受験研究の新たな可能性を展望することである.戦後日本において,学歴主義や学校問題をめぐる議論が立ち上がるなかで,学歴主義が受験競争を引き起こし,受験競争が教育荒廃を生じさせる,という認識が社会的にも学術的にも支配的になった.この「学歴主義→受験競争→教育荒廃」という問題図式が受験競争の問題性を自…

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  • 摂関院政期における疾病(障害)表現の基礎的考察 : 四肢の疾病・盲・皮膚疾患を中心として

    藤本 誠 障害史研究 5 1-22, 2024-03-22

    本稿では、摂関院政期にみえる身体的に重度な疾病(障害)や皮膚疾患と関わる表現の歴史的位置づけについて検討し、障害史の視点から当該期が疾病(障害)認識の一画期であることを示す。その際、10世紀成立の医書である『医心方』や古辞書の『倭名類聚抄』の表現と比較しながら、随筆・物語・古記録や仏教説話集などの記述を歴史的に位置付けることを試みる。第一章では、四肢の疾病(障害)の表現について検討し、『医心方』…

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  • 授業研究協議会において教師の学習に影響を及ばす要素の検討

    滝本 葉子 開智国際大学紀要 23 (0), 33-46, 2024-03-15

    教育の質の改善が急務であるインドネシアでは,授業を協働的に省察し実践知を高める方略として授業研究が広く実践されている。本研究では,中学校3校で行われた授業研究協議会の対話構造を分析し,教師の学びを促進する要素と制約する要素を検討した。協議会談話を分析した結果,協力校の参加者間の対話構造は,司会者と教師との一対一のやり取り,問題の深堀りを行う司会者を起点とした累積的な対話,形式的でありつつもあるき…

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  • 総合健診における人工知能への期待

    後藤 信一 総合健診 51 (2), 209-214, 2024-03-10

    <p> 総合健診は我が国が世界に誇る健康管理システムである。一見健康な集団に対して大規模かつ定期的にスクリーニング検査を実施することで、多くの疾患を無症状のうちに検出し、予防・治療につなげることができる。しかし、対象集団のほとんどが健康であるため、有病率が極端に低く、精度の高い検査であっても偽陽性が多くなってしまうという問題がある。人工知能は、現在人間が行っているタスクの自動化および、検査から直…

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  • 刑事司法における「責任」と「主体」:いわゆる「幼児連続殺人事件」の言説分

    大貫, 挙学 社会学部論集 78 1-17, 2024-03-01

    1988 年から 1989 年にかけて埼玉県および東京都で発生した「幼児連続殺人事件」は,「おたくの犯罪」と評されるとともに,ポストモダンを象徴する事件としても論じられてきた。本稿は,本件事件の法廷言説を分析し,刑事責任の帰属先たる法的主体が構築される過程や,それを支える論理について考察するものである。本件の裁判では,動機の認定,刑事責任能力の評価,捜査段階および公判廷における被告人供述の信用性…

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  • 『老人と海』とクィアなカジキ

    川崎, 浩太郎, カワサキ, コウタロウ, Kawasaki, Kotaro 駒澤大學文學部研究紀要 81 27-40, 2024-03

    アーネスト・ヘミングウェイは、男性的な作家としての側面が長らく取り沙汰されてきたが、男女の性役割の交代や両性愛、同性愛などの主題を扱った『エデンの園』の死後出版以降は、むしろこの作家やその登場人物たちの両性具有性やクィア性が注目されつつある。しかしながら、『エデンの園』とも執筆時期が一部重なる中編小説『老人と海』に関していえば、従来の寓話的解釈に基づいて、作家自身や登場人物たちの男性性への執着や…

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  • シーケンス形成による非構造的挿入句の派生案

    髙橋 洋平, Takahashi Yohei 東京情報大学研究論集 27 (2), 13-33, 2024-03-01

    本稿では単純併合を想定するミニマリスト統語論の枠組みで非構造的な挿入句表現の統語論について検討する。具体的には,挿入句表現の統語範疇をCPと仮定し,顕在統語論における派生には併合ではなく,セット形成とシーケンス化からなるシーケンス形成が関与することを主張する。そして,普遍文法内には単純併合だけでなく,シーケンス形成という構造構築のオプションが存在し,その適用の結果,等位項と接続演算子&を持つ3つ…

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  • 企業経営のデジタル化と経営戦略─文献レビューによる研究展望─

    樋口 大輔, Higuchi Daisuke 東京情報大学研究論集 27 (2), 45-65, 2024-03-01

    情報技術の飛躍的な発展が企業経営の原理や原則に大きな影響を与えるといわれるなか,どのような研究展望が描けるのかを議論する。本研究では,情報技術と経営戦略における文献レビュー論文を分析対象とすることで,既存研究の主要な論点を確認した。さらに,従来の研究とデジタル変革に関連する研究という2つの研究の流れに着目し,両者の関連性を検証した。その結果,デジタル変革に関する研究は,従来研究とは異なる位置付け…

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  • ポストコロニアル研究よりソーシャルワークを検証する : ユニバーサル化と土着化の対話

    星野 晴彦 人間科学研究 45 1-10, 2024-03-01

    ソーシャルワーク領域においては、国際機関(国際ソーシャルワーカー連盟)が推進する統一的定義が採択されることを見るにつけ、ユニバーサル化へと働きかける力が存在していることが認められる。しかしながら、日本国内においては、欧米のソーシャルワーク理論の導入を教育の中心に据えているがゆえに、必ずしも実践上の実情に即したものでないとの認識が生じる場合もある。本稿では、ポストコロニアル研究の視点から、現代のソ…

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  • グループ対話において参加者が感じる対話の満足度

    渡辺 昌洋, 石井 陽子, 中根 愛, 中谷 桃子 ヒューマンインタフェース学会論文誌 26 (1), 37-50, 2024-02-25

    ...The study also highlighted the need for tailored dialogue support based on the nature of the discourse, emphasizing the importance of augmenting both outcome satisfaction and participant interconnections...

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  • Drones and Data: A Comprehensive Exploration of UAVs in Data Mining

    Azizan Muhammad Azizi, Ishak Nurfadzillah, Desa Hazry 人工生命とロボットに関する国際会議予稿集 29 706-710, 2024-02-22

    ...Encapsulates a comprehensive investigation into the symbiotic relationship between Unmanned Aerial Vehicles (UAVs) and data mining, as encapsulated in the discourse titled "Drones and Data."...

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  • PREP話法のアノテーションに基づく就職面接におけるコミュニケーションスキルの分析

    前田 雄之介, 岡田 将吾, 井之上 直也 人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会 100 (0), 154-159, 2024-02-20

    <p>就職面接においてコミュニケーション能力は重要視される.これまでの研究では面接中の非言語的な振る舞いから被面接者のスキルを推定しようとしているが,面接評価における面接官の着眼点を考慮していない.本研究では就職活動において効果的な話し方とされるPREP話法の4つの構成要素(結論,理由,具体例,まとめの結論)に着目した.最初に,就職面接訓練で取得した被面接者の音声,言語,面接官の面接評価を含むデ…

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  • 生活情報番組のディスコース・ストラテジー : 固定的性別役割分業意識の容認へと導く言語的装置の分析

    西野, 由起江 阪大日本語研究 36 21-43, 2024-02

    ジェンダー・イデオロギーを伝達する機能をもつ談話については、ジェンダー・イデオロギーが談話の中にどのように仕込まれているかを明らかにすることとは別に、視聴者がそれと気づかぬうちにジェンダー・イデオロギーを容認するよう仕向けられてしまう談話内の言語的装置(仕組み)を明らかにすることが必要になる。本稿では、テレビの生活情報番組の冒頭部分で展開される短い談話を材料に、そうした言語装置として、批判的談話…

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  • 橋梁デザイナー大野美代子の言説にみるデザイン志向と造形操作の特徴

    大村 瑛太, 菊池 裕太, 福島 秀哉 デザイン学研究 70 (3), 3_39-3_48, 2024-01-31

    <p> 本研究は,1970年代の土木デザイン黎明期に,インテリアデザインから橋梁デザインへと活躍の幅を広げ,土木学会田中賞や土木学会デザイン賞などを通じて高い評価を得た大野美代子に焦点をあて,その橋梁デザイン志向と具体の造形操作手法を大野の言説から明らかにすることを目的とする。成果として大野のデザイン志向を,①場所性・周囲との調和の考慮,②橋全体の造形,構造美の考慮,③ディテールの検討,④夜間景…

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  • 『語る組織』研究報告特別セッション: Boje (2008) Storytelling Organizations から考える日本の組織ディスコース研究と批判的マネジメント研究

    四本 雅人, 高橋 正泰, 増田 靖, 寺本 直城, 後藤 謙太郎, 中村 暁子, 髙木 俊雄, 深見 嘉明 経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 202311 (0), 151-154, 2024-01-31

    <p>本セッションでは、組織ディスコース研究部会における「ストーリーテリング・オーガニゼーションズ翻訳プロジェクト」のメンバーが、『語る組織』の翻訳出版を通して受容した、Boje (2008)の『語る組織』の理論と方法論を紹介すると共に、それを基点として日本の組織ディスコース研究と批判的マネジメント研究に対する批判的考察を行う5つの報告が行われる。第1報告は経営組織論における「物語」研究の展開に…

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  • 「性教育」としてのティーン雑誌

    山内 萌 メディア研究 104 (0), 87-105, 2024-01-31

    ...<p>    We clarify how the emancipatory orientation of sexuality discourse in women’s magazines shifted in response to the momentum of women’s lib....

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  • Decentring Linguistics

    Labrune Laurence Language in Japan 1 (0), 36-61, 2024

    ...dominated by a Western-centred perspective, which provides the reference frame of categories, concepts, and theories, and which positions itself as the point of origin of comparative and generalizing discourse...

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  • <b>Urban Shrinkage Research</b>

    Zhang Yuqi, Ochiai Chiho Urban and Regional Planning Review 11 (0), 113-130, 2024

    ...However, there is a lack of systematic reviews encompassing the evolution of discourse, shifting focus, and national context comparisons....

    DOI Web Site 参考文献56件

  • 政治的主体としての発達プロセス

    新原 将義, 金馬 国晴 質的心理学研究 23 (1), 78-97, 2024

    本研究ではパフォーマンス心理学の観点から,従来の欠如モデル・獲得モデルに偏ることなく,首都圏近郊の大学生・大学院生の政治的主体としての発達プロセスを明らかにすることを試みた。2 大学の大学生・大学院生計19 名のインタビューデータの分析から,政治的主体としての「知ることに頼らない成長」のプロセス,および政治的無関心の学習プロセスを記述した。また結論として(1)教育現場での実体験よりも政治的無関心…

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  • 文学翻訳における三視点対照翻訳法の活用

    グェン タン タム 年報Promis 2 (1), 19-32, 2024

    ...By advancing our understanding of AI's role in literary translation, this research contributes to the ongoing discourse on the future of translation studies and the evolving relationship between human...

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  • 過激な集団的運動へ至る陰謀論とその相互行為的特徴

    大山 星馬 質的心理学研究 23 (1), 228-242, 2024

    インターネットの普及によりポスト真実の問題は身近で甚大なものとなっている。例えば,米国ではオンラインメディアを通じてQ アノンと呼ばれる陰謀論に人々が動員され,米国連邦議会議事堂を占拠する集団的運動に至り,これと同様の事例が日本でも生じている。このような中,近年心理学においても陰謀論的信念が一つのテーマとなってきている。しかしながら,これまでの心理学研究では陰謀論を信じるということが具体的にどの…

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  • 独立語的な対称詞と指示詞系フィラーの使用実態 : 日本語諸方言コーパスと大分県の談話資料を用いて

    山本 空 国立国語研究所論集 26 99-123, 2024-01

    国立国語研究所(編)(2001~2008)『全国方言データベース 日本のふるさとことば集成』(国書刊行会,以下『集成』)と「日本語諸方言コーパス(COJADS)」を用いて,独立語的な対称詞と指示詞系フィラー「アノ」「ソノ」の使用実態を地点ごとに比較・分析した。その結果,独立語的な対称詞を多用する地点の中で,指示詞系フィラーの使用が標準語的な使用と異なっている地点がみられた。特に大分県では指示詞系…

    DOI NINJAL

  • 19 世紀のゲネラルバス概念:演奏実践の理論

    三島 郁 大阪音楽大学研究紀要 62 (0), 42-57, 2024

    「ゲネラルバスGeneralbass」は通常、16 世紀末から18 世紀後半までのドイツ語圏の西 洋芸術音楽において、実践的伴奏に必要な数字付きバスの記号やそれを使用した演奏を指 す、とされることが多い。しかし用語としてのゲネラルバスは19 世紀から20 世紀初頭に かけて長期間存在し続けたことで、その内容や使用法においては変化もあったはずである。 …

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  • 科学アイデンティティ研究の発展と変遷

    岡本 紗知 科学教育研究 48 (1), 33-51, 2024

    <p>The concept of “Science Identity” has been receiving growing attention in science education worldwide, and yet, it remains to be fully explored in Japan. The concept was recently announced to be …

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  • 地理的スケールの多層性にみる政治家の「地元」認識とその差異

    淵上 瞬平 日本地理学会発表要旨集 2024s (0), 153-, 2024

    <p>Ⅰ はじめに  1994年の選挙制度改革では,それまでの中選挙区制が小選挙区比例代表並立制へと移行し,それにともなって政治家の政治態度も「個人本位から政党本位へ」と変化することが期待された.すなわち,同じ選挙区内で同一政党から出馬した複数の候補者が個人での当選を争う時代から,1人の候補者が政党を背負って出馬する選挙への変化が企図されたのである.それによって,地盤に目を向けた地域戦略から政党…

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  • オーセンティシティを成形する

    田本 はる菜 文化人類学 88 (3), 486-504, 2023-12-31

    <p>今日の先住民のアートやクラフトにおいて、「オーセンティシティ」は作品のスタイルや形式から導かれる正統性にもまして、正しい作り手との結びつきを示すものになりつつある。ただし生産物に排他的な作者を想定するこの傾向は、グローバルに浸透する知的財産の観念と親和的である。本稿では、文化創意産業(文化クリエイティブ産業)に参与し始めた台湾の先住民セデックを対象に、かれらが織りと服飾品生産を通じて、生産…

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  • 近世的暦占の形成

    馬場 真理子 宗教研究 97 (3), 27-52, 2023-12-30

    <p>中世から近世にかけて、陰陽道の知識は社会に広く拡散していった。特に暦の知識は、貴族社会の外で独自の展開を遂げた。その代表例として注目されてきたのが、中世の暦占書『簠簋内伝』である。本稿では兵法書における暦占の解説を分析することで『簠簋内伝』を相対化するとともに、『簠簋内伝』が近世社会で大きな影響力を持ち得た理由を問い直し、近世的暦占の在り方を論じた。中世後期から近世初期の兵法書の中では、戦…

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  • 現代国際法における文化財不法取引の防止 : その現状と課題

    山口 美帆 法政研究 90 (3), 261-279, 2023-12-25

    序論 / 1 文化財不法取引に関する事実概要 /  1.1 文化財不法取引の流れ /  1.2 文化財不法取引の構造 / 2 現代国際法における文化財不法取引の防止 /  2.1 1970 年UNESCO 条約 /  2.2 1995 年UNIDROIT 条約 /  2.3 2000 年パレルモ条約 / 3 文化財不法取引に関するその他の規範 /  3.1 実定法を超えた規範 /  3.2 …

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  • 初級日本語学習者の母語によるプライベートスピーチ

    加藤 伸彦 言語文化教育研究 21 (0), 55-73, 2023-12-23

    <p>本稿の目的は,社会文化理論の観点から,日本語教室における母語による「プライベートスピーチ(private speech:以下PS)」の機能を明らかにするために,PSの形式及び前後の文脈を基に,母語によるPSの分類を提案することである。その目的の下,タイ人・ベトナム人技能実習生が学ぶ日本語教室の教室談話のデータを22時間分収集し,母語によるPSの分類を行った。そして,母語によるPSの種類とし…

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  • 月経言説と生理用品の商品化 : 研究レビューを踏まえた問題提起

    孫 詩彧, 祁 暁航, 張 思銘 北海道大学大学院教育学研究院紀要 143 17-35, 2023-12-22

    本稿の目的は,生理用品のベーシックインカムを提唱する前段階として,研究レビューで月経と生理用品に関する議論の到達点と課題を明らかにすることである。具体的に,月経に関する言説を整理した結果,宗教・神話の文脈において月経が誇張して語られる一方,現実生活で月経をタブーとみなす言説・規範が強く,月経教育の必要性と重要性が見えてきた。そして経血処置の材料と方法を歴史的にみると,量産の生理用品を利用すること…

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  • <論文>日本の自治体における文化行政の成立過程とその影響要因

    田中, 淳士 人間・環境学 32 41-56, 2023-12-20

    日本の文化政策研究においては,自治体において「文化」を対象とした施策が開始された際になされた議論が,現在も理論的拠り所とされている.一方で,当時の議論に関する資料は当時の行政職員による歴史記述に偏重しており史料批判が不足している.現代の自治体文化行政をとりまく状況について考えるためにも,なぜ「文化」が行政を魅了したのか,今一度その政策決定を支える論理・思想が日本においてどのように形成されていった…

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  • 社会物質的アプローチから教員の発達を考える:学級担任制と教員人事異動に焦点を当てて

    東海林 麗香 発達心理学研究 34 (4), 344-354, 2023-12-20

    <p>「チームとしての学校」が求められるようになって久しいが,今なお,教員の「個業化」「孤業化」は課題として残り続けている。この状況は,教員の健やかな発達を難しくさせている。本稿では社会物質性アプローチを援用し,人・モノ・制度の布置である「アレンジメント」という観点から,このような課題状況を打破する手がかりを示すことを試みる。まず,アレンジメントを可視化するために,教師を教員(教育職員)として捉…

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  • 日本語方言談話資料のTEIによる構造化の試み

    中川, 奈津子, 岡田, 一祐, 永崎, 研宣, 北崎, 勇帆, 王, 一凡, 曹, 芳慧, 藤原, 静香, 塚越, 柚季, 小川, 潤, 片倉, 峻平, 左藤, 仁宏, 王, 雯璐, 石田, 友梨, 宮川, 創, 佐久間, 祐惟, 塩井, 祥子, 井上, 慶淳, 村瀬, 友洋, 関, 慎太朗, 嵩井, 里恵子, 渡邉, 眞儀, 中町, 信孝, 幾浦, 裕之 じんもんこん2023論文集 2023 83-90, 2023-12-02

    本発表では,TEI コンソーシアム東アジア/日本語分科会主催の TEI 研究会の成果の 1 つとして,研究会の参加者が協力して方言談話資料をTEI (Text Encoding Initiative) ガイドラインに準拠して構造化した事例を報告する.方言談話資料は話しことば特有の現象を含み,しかも方言発話とその対応する日本語訳を含むパラレルコーパスなので,まだ標準的な構造化の方法が存在しない.…

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  • 声の人格権に関する検討

    荒岡 草馬, 篠田 詩織, 藤村 明子, 成原 慧 情報ネットワーク・ローレビュー 22 (0), 24-44, 2023-11-17

    <p>本稿は、「声の人格権」という新たな権利概念について検討するものである。近年、音声合成技術が急速に進歩しており、関連する製品やサービスも数多く登場している。これらの技術が誤った使い方をされた場合、人の声を無断で再現し、本人の意に反した発言をさせるなどの運用がなされる危険性があり、既に国内外で問題となった事例もある。従来、我が国において、人の容姿に対しては「肖像権」という人格権が認められてきた…

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  • 体験的構造の侵害としての暴力

    ブライヤー ティーモー, 中村 拓也 人文學 (212) 55-82, 2023-11-15

    暴力は最近の現象学的研究における顕著な論題となっている。本論考で、私はこの進行中の言説に、志向的であり、目的をもって、方略的に他の動作主(個体的であれ集合的であれ)によって主観に課せられるかぎりで、文字通りの意味で体験的構造の侵害としての文字通りの意味での暴力を見ることによって起用することを望んでいる。現象学は、そうした構造を明瞭するために記述的方法論を提供する。侵害は徹底化という形式をとること…

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  • 地域資源の護り手としての酒蔵”について考える

    田畑 夏子 日本酒学ジャーナル 2023 (0), 38-47, 2023-11-07

    現在、SDGsの観点を、どのように企業経営を取り込めばよいのかが高い関心を集めている。日本において、酒蔵は地域資源を活用した生産者であると同時に、長年地域との持続可能な関係性を紡いできている存在であるといえる。地域及び事業の課題を解決すべく取り組みを進める蔵元と、イタリア食科学大学の日本酒学の講師を招き、多様な取り組みの特徴を明らかにすべくディスカッションを行った。酒蔵の取り組みとその考え方、あ…

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  • ヤングケアラーの出現とその意味するもの ─ 言説的背景とケアラーへの支援の帰結をめぐる考察 ─

    浅沼, 裕治 札幌学院大学人文学会紀要 (114) 31-45, 2023-10-31

    本稿の目的は,社会構築主義の視座に基づきヤングケアラーをめぐる言説が何によって強化され,問題化されているのかについて,その意味や社会的背景を問い直し,「支援する対象としてのヤングケアラー」という認識による対応によってもたらされうる帰結と,ヤングケアラーへの対応の視点を捉え直す視座を提示することである。ヤングケアラー問題が内包しているものとは,本来,大人の家族内成員がケアを行うはずであるにもかかわ…

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  • 事象間の時間的関係の解釈:推論によるアプローチの可能性についての考察

    周 振 Studies in Language Sciences 21 (2), 31-63, 2023-10-05

    <p>自然言語の意味の解釈にあたって、文やディスコースの中に含まれる複数の出来事または状態の間の時間的関係を突き止めることは重要である。自然言語のテンスは前方照応の特徴を持っており、これまで多くの研究者が参照時という概念を導入・使用することによって時間的関係を捉えようとしてきた。一方、参照時の代わりに、推論によるアプローチを取る研究者もいる。本研究は後者の可能性を実際に検証しようとするものである…

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  • 戦前期日本におけるコメニウス言説再考 6

    相馬, 伸一 佛教大学教育学部学会紀要 23 13-29, 2023-09-30

    本論文は,戦前期日本におけるコメニウスに関する言説の包括的な調査の一環である。国民教育制度が確立された 19 世紀後半,近代教育の先駆者として,17 世紀チェコの思想家ヨハネス・コメニウスが日本に紹介された。その過程の調査は,日本における西洋教育の受容のより深い理解に資するものである。昨年リニューアルした国立国会図書館のデジタルコレクションにより,さまざまな文献における特定の単語の横断的な調査が…

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