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検索結果 228 件

  • 長野県志賀高原田ノ原湿原における後期更新世以降のテフラ層序と年代

    吉田 明弘, 佐々木 明彦 日本地理学会発表要旨集 2024s (0), 149-, 2024

    ...<p><b>Ⅰ.はじめに</b></p><p> 亜高山帯域では,オオシラビやトウヒ,コメツガなどから構成される亜高山帯針葉樹林,落葉低木やササ草原などからなる偽高山帯の植生が広がっている。これら亜高山帯域における植生の差異については,これまで多くの研究がなされてきた。...

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  • 立山弥陀ヶ原の地形と植生の特徴から考える自然保護のあり方

    大宮 徹, 小林 裕之 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 104-, 2023-05-30

    ...谷までの斜面の傾斜は30~40°で、上部から順にダケカンバ、オオシラビソなどが増える傾向にあった。とりわけミヤマハンノキは地上開度が平均36.3°の谷底に分布し草原の分布と重ならないことが分かった。一方、人為的攪乱の顕著な区画では、頂上面でもミヤマハンノキが繁茂し地上開度の平均は100°を越えていた。...

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  • 倒木が発生した大規模雪崩跡地における亜高山帯針葉樹林構成種の更新

    永田 紘夢, 城田 徹央, 岡野 哲郎 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 468-, 2023-05-30

    ...本研究ではこれらの攪乱レガシーが,コメツガ,シラビソ類,トウヒ,カラマツ,およびダケカンバの実生更新に及ぼす効果を検証した。</p><p> 解析の結果,ピットのキイチゴ属やコケなどの他の攪乱レガシーの被覆率および実生の更新状況は非ピットと変わらなかった。また雪崩走路部では,一般的にコケに対して基質選好性を持つとされる常緑針葉樹種も,土壌に多く更新していた。...

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  • 亜高山帯常緑針葉樹における樹高に沿った師部の形態とショ糖濃度の勾配

    種子田 春彦, 王 昕 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 152-, 2023-05-30

    ...このことを検証するために、北八ヶ岳の亜高山帯の森林で優占するシラビソを使って実験を行った。樹高が7 m – 9 mの3個体を選び、地面から30cmの部位から約6 mの高さまで、80 cmごとに、さらに最も高い採取部位近くから伸びる約12 - 15年生の側枝からも樹皮を採取した。採取した樹皮は1 mLの蒸留水に浸して師部液を採取し、HPLCで糖組成を測定した。...

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  • 富士山亜高山帯針葉樹林の森林動態に及ぼすニホンジカ剥皮の影響

    長池 卓男, 玉田 勝也, 長谷川 喬平, 林 耕太, 廣瀬 満 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 445-, 2023-05-30

    ...枯死木本数に占めるニホンジカ剥皮本数の割合は、1999-2001年ではシラビソのみで30%であったが、2017-2022年ではシラビソで67%、オオシラビソで52%、コメツガで24%と増加していた。稚樹(胸高直径3cm未満)が11本以上のグリッドは、1999年は車道側に15グリッドみられたが、2022年には0となった。...

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  • 樹木細根の水分生理特性は山岳標高差に対してどのように応答するのか?

    増本 泰河, 橋本 裕生, 伊藤 拓生, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 414-, 2023-05-30

    ...結果、根水透過性は、ダケカンバでは高標高地点において有意に高くなったが、オオシラビソでは有意な変化がみられなかった。一方、Pressure-Volume曲線特性はダケカンバでは有意な変化がみられなかったが、オオシラビソでは高標高地点において原形質分離時の水ポテンシャルとキャパシタンスが有意に低くなった。本発表では、炭素利用の結果を合わせ、細根の水分生理特性の変化を解釈する。</p>...

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  • 非構造性炭水化物を介した樹木細根機能の季節変化:山岳標高差に対する検証

    橋本 裕生, 増本 泰河, 伊藤 拓生, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 686-, 2023-05-30

    ...オオシラビソとダケカンバの比根長と根組織密度は有意に季節変化せず、両標高で同様の結果であった。一方、根呼吸速度の季節変化は樹種と標高で異なった。根呼吸速度の最大値は、オオシラビソは2500mでは8月、2000mでは9月であったのに対し、ダケカンバは2500mでは9月、2000mでは7月であった。本発表では細根機能におけるNSCの役割と変化について議論を深める。</p>...

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  • 山岳域における樹木細根の窒素吸収機能の全容:標高による変化の解明

    伊藤 拓生, 小田 あゆみ, 増本 泰河, 橋本 裕生, 宮本 裕美子, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 171-, 2023-05-30

    ...有機態窒素吸収速度はオオシラビソが標高による変化が見られなかった一方で、ダケカンバが標高2000 mよりも2500 mで低下した。このことから標高による樹木細根の窒素吸収の変化は、窒素形態や樹種によって異なることが分かった。発表では細根特性や菌共生との関係から、樹木細根による窒素吸収を決定する要因を考察する。</p>...

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  • 中央アルプスの亜高山常緑針葉樹林における下層木の13年間の標高別林分動態

    小林 元, 向井 智咲 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 449-, 2023-05-30

    <p>信州大学西駒演習林の70年生亜高山帯常緑針葉樹林二次林に設置された固定試験地において,下層木の林分動態について検討した。標高2045m,2255m,2453mの固定試験地内に設置された10m×10mのサブプロットにおいて,樹高0.1m以上,1.5m未満の下層木の毎木調査を2009年,2013年と2022年に行った。2000mプロットにおいては,前回調査時(2013年)と比べて下層木全体の死…

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  • 苗場山亜高山帯における植生景観とその成立条件

    山縣 耕太郎, 根津 裕 日本地理学会発表要旨集 2023s (0), 287-, 2023

    ...</p><p>3.広域の気候・地形条件</p><p> 苗場山亜高山帯周辺の傾斜分布とオオシラビソ林の分布を比較すると,傾斜20°以下の斜面にオオシラビソの分布が認められ,まとまったオオシラビソ林の分布は傾斜10°以下に限られる.特にオオシラビソの発達が良いのは,山頂西側斜面標高1500~1800mにある地すべりブロック上の緩斜面である....

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  • 御嶽山亜高山帯針葉樹林の針葉樹4種における外生菌根菌の感染状況

    高津 柊大, 松田 陽介, 西村 尚之, 中川 弥智子 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 634-, 2022-05-30

    ...本研究では御嶽山亜高山帯常緑針葉樹林に優占するオオシラビソ、シラビソ、トウヒおよびコメツガを対象に、外生菌根菌の感染状況を把握し、それらの群集構造と季節変化を明らかにすることを目的とした。</p><p>2021年6月〜10月にかけて計4回、対象樹種の2年生実生を計218個体採取し、実生の生育基質を岩、土、倒木に分けた。...

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  • 枝の凍結がもたらす針葉樹の新たな通水阻害メカニズム

    種子田 春彦, 小笠 真由美, 矢崎 健一, 丸田 恵美子 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 169-, 2022-05-30

    ...そして、北八ヶ岳の風衝環境に分布する亜高山帯性常緑針葉樹のシラビソ(<i>Abies veitchii</i>)を用いて、2月から7月にかけての一年生枝の通水能力を定量的に評価するとともに、cryo-SEM(低温走査型電子顕微鏡)による木部の水分布や壁孔の観察を行った。...

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  • 山岳域における樹木細根の非構造性炭水化物貯蔵と根特性の関係

    橋本 裕生, 岡本 瑞輝, Shitephen Wang, 檀浦 正子, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 687-, 2022-05-30

    ...本研究は長野県の乗鞍岳の標高2500m地点において、常緑針葉樹のオオシラビソと落葉広葉樹のダケカンバの細根を対象に、NSC濃度、呼吸速度、比根長、根組織密度の関係を調査した。根系は3つの直径階級(D≦0.5mm、0.5<D≦1.0mm、1.0<D≦2.0mm)ごとに測定された。結果、デンプン濃度より可溶性糖濃度の方が根特性と強い関係を示した。...

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  • 山岳標高差に対する樹木細根の水獲得戦略: 常緑樹と落葉樹の樹種間比較

    増本 泰河, 伊藤 拓生, 橋本 裕生, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 55-, 2022-05-30

    ...ダケカンバの根水透過性は2000 m地点と比べて2500 m地点において有意に高くなった一方で、オオシラビソでは標高の違いによる根水透過性の有意な変化がみられなかった。この結果から、標高が高い地点では、ダケカンバは細根の水輸送機能を高め、地上部へとより水を供給できるようにしているのに対し、オオシラビソは大きく細根の水輸送機能を変化させていないことが示唆された。...

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  • 山岳域の樹木細根による無機態窒素吸収は標高差によって変化するのか?

    伊藤 拓生, 小田 あゆみ, 増本 泰河, 橋本 裕生, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 691-, 2022-05-30

    ...対象樹種は落葉広葉樹であるダケカンバと、常緑針葉樹であるオオシラビソの2種とした。細根を樹体につながったまま掘り出し、NH<sub>4</sub>ClとKNO<sub>3</sub>を含む窒素溶液に浸して90分間静置した。静置後採取した細根は形態および化学特性の測定、窒素溶液は比色分析による濃度変化の測定を行い、各窒素形態の吸収速度を算出した。...

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  • 亜高山帯常緑針葉樹林におけるオオシラビソ・シラビソ立木の腐朽診断

    高尾 真世, 小林 元, 山越 麻由, 城田 徹央, 岡野 哲郎, 白澤 紘明, 荒瀬 輝夫, 木下 渉, 野溝 幸雄, 酒井 敏信 森林立地 63 (2), 39-44, 2021-12-25

    ...応力波伝播速度のヒストグラムは正規分布もしくは左裾広がりの分布型を示し,オオシラビソ,シラビソ共に林分の標高が高くなるにしたがってより遅い階級に分布する本数密度が増加した。このことから,オオシラビソとシラビソにおいては,林分の標高が高くなるにしたがって材質腐朽木と凍裂木の本数密度が増大するといえた。...

    DOI Web Site Web Site

  • オオシラビソ種子の有効な貯蔵方法

    千葉, 翔 日本森林学会誌 103 (6), 391-394, 2021-12

    ...オオシラビソ種子の発芽に対する乾燥の影響を調べ,4℃および-20℃で貯蔵した種子の発芽率の推移を観察した。種子の含水率を4段階(無処理,9.9%;弱乾燥,7.1%;中乾燥,6.3%;強乾燥,5.1%)に調整して発芽実験を行ったところ,乾燥強度に応じて発芽率が低下する傾向はなく,どの処理でも7割以上の種子が発芽した。4℃で冷蔵貯蔵した種子の発芽率は,処理の違いに関わらず3年後に10%未満となった。...

    日本農学文献記事索引 Web Site

  • オオシラビソ種子の有効な貯蔵方法

    千葉 翔 日本森林学会誌 103 (6), 391-394, 2021-12-01

    ...<p>オオシラビソ種子の発芽に対する乾燥の影響を調べ,4℃および-20℃で貯蔵した種子の発芽率の推移を観察した。種子の含水率を4段階(無処理,9.9%;弱乾燥,7.1%;中乾燥,6.3%;強乾燥,5.1%)に調整して発芽実験を行ったところ,乾燥強度に応じて発芽率が低下する傾向はなく,どの処理でも7割以上の種子が発芽した。...

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 南アルプス大規模雪崩跡地における攪乱強度と実生密度の関係

    宮城 昂, 城田 徹央, 岡野 哲郎 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 105-, 2021-05-24

    ...1年生以上の後生個体ではトウヒ,カラマツで森林からの距離の効果が消え,コメツガ,シラビソ,カラマツではさらにキイチゴ類およびCWDから負の効果を受けた(p<0.05)。一方,ダケカンバは当年生でキイチゴ類から負の効果を受けた(p<0.05)。大規模雪崩跡地では森林近傍において更新が局所的に促進される。...

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  • オオシラビソ林の林冠内における冠雪の落下と 気象条件との関係

    桶谷 洸太, 松元 高峰, 河島 克久 雪氷 83 (5), 523-532, 2021

    ...森林における冠雪の落下と気象条件との関係を明らかにするために,福島県の山地にあるオオシラビソ林において,タイムラプスカメラを用いた1 時間ごとの連続撮影により,林冠下部の枝葉からの冠雪の落下現象の観測を行った.1 時間に確認される落雪の発生数をもとにして,冠雪の落下現象を,一部の枝から局所的に落雪する「タイプⅠ」と,多くの枝から同時多発的に落雪する「タイプⅡ」の2 つに分類した.タイプⅡはさらに,見...

    DOI Web Site Web Site 参考文献6件

  • オオシラビソの種子精選と効果的な発芽促進方法

    千葉 翔, 林田 光祐 日本森林学会誌 102 (6), 372-375, 2020-12-01

    ...<p>オオシラビソの種子に対する水選の有効性を検証し,休眠を打破するために必要な低温湿層処理の期間を調べた。無処理の種子の充実率が28.7%であったのに対し,水選後は74.7~84.7%と有意に増加した。したがって,水を使用した比重選は同種の種子充実率を簡易に向上させることが示された。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献6件

  • 南アルプス全層雪崩跡地における高木性樹木の初期更新

    宮城 昂, 城田 徹央, 岡野 哲郎 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 478-, 2020-05-25

    ...その結果、雪崩跡地において前生個体はコメツガ、シラビソ、トウヒが出現し、個体数密度はそれぞれ670本/ha、5830本/ha、170本/haであった。また、雪崩後にその半数の成長が促進されていた。一方、後生個体の個体数密度はコメツガ20000本/ha、シラビソ13000本/ha、トウヒ8000本/ha、カラマツ23000本/ha、ダケカンバ27000本/haであった。...

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  • トドマツノキクイムシの母坑内における一夫二妻制

    小林 憲太, 高木 悦郎 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 194-, 2020-05-25

    ...そこで、野外におけるトドキクイの坑道内性比を明らかにするために、2019年5月、本州に自生するモミ属4種(モミ、ウラジロモミ、シラビソ、オオシラビソ)の丸太を本州中部山岳地域に、北海道に自生するモミ属1種(トドマツ)の丸太を北海道に設置した。同年7月に樹皮を剥ぎ、坑道内の雌雄を計数した。...

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  • 高木限界に生育する樹木4種の細根の水および炭素利用様式

    矢原 ひかり, 東 若菜, 鎌倉 真依, 高木 優哉, 小杉 緑子, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 341-, 2020-05-25

    ...オオシラビソは水獲得能、生理活性および炭素利用効率が低く、低コストである。ハイマツは、炭素利用効率が低い一方で、水を通しやすく水を獲得しやすくしている。以上のように4樹種は、異なる細根の水・炭素利用様式をもっていた。本発表では、4樹種の細根の水利用と炭素利用様式の関連を考察する。</p>...

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  • 野ネズミによる捕食圧の変動がオオシラビソ実生の発生に与える影響

    千葉 翔, 林田 光祐 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 793-, 2020-05-25

    ...<p>冬季に樹氷がみられる東北地方の蔵王連峰では、オオシラビソの集団枯損が発生している。林床にはササが繁茂するため、その更新は難しい。重機を用いた地表処理はササ地で有効とされており、リターの除去や種子の捕食圧の減少により実生の発生が促進される。そこで、同種実生に対する地表処理の効果を播種実験で調べ、ササ地からの距離別に野ネズミの捕食程度を評価した。...

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  • 40年間における富士山森林限界植生の動態

    崎尾 均, 増澤 武弘 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 149-, 2020-05-25

    ...このような環境に分布する樹木は極域と同様に温暖化などの気候変動の影響を受けやすい.そのため長期間における森林限界の植生動態を把握することは,気候変動が植生に与える影響を把握する上で効果的である.富士山は1707年に最後の噴火をした活火山で南東斜面の森林限界は標高2400mに位置している.森林限界の優占樹種はカラマツで,ミヤマヤナギやミヤマハンノキ低木が限界線を形成している.1978年に森林限界上部からシラビソ...

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  • 山岳域における広葉樹と針葉樹の根生存戦略:細根呼吸と形態特性からの探求

    岡本 瑞輝, 高橋 耕一, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 432-, 2020-05-25

    ...㎜以下,0.5~1.0 ㎜,1.~2.0 ㎜の3階級に分けて採取を行った.カバノキ属であるシラカバ,ダケカンバは養水分吸収機能の高い0.5㎜以下の根系が標高変化に応答を示した.シラカバは比根長の増加と分岐頻度の低下が見られ,ダケカンバは根呼吸速度の増加,比根長の減少と分岐頻度の増加が見られた.モミ属のシラビソ,オオシラビソは養水分輸送機能の高い0.5㎜以上の根系が標高変化に応答を示し,シラビソは0.5...

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  • トドマツノキクイムシの穿入孔の空間分布

    武井 進也, 小林 憲太, 高木 悦郎 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 628-, 2020-05-25

    ...<i>Ips typographus</i>)では,節での穿入孔密度がそれ以外の部分に比べて高いことがある.近年,樹皮下キクイムシの一種であるトドマツノキクイムシによるモミ属の枯損が発生,拡大している.しかし,トドマツノキクイムシの穿入孔の空間分布様式は明らかになっていない.そこで,トドマツノキクイムシの穿入孔の分布様式を明らかにするために,2019年春に,モミ属5種(モミ,ウラジロモミ,シラビソ,...

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  • 蔵王連峰のオオシラビソ林で発生した集団枯損の広域把握と枯損後の更新

    千葉 翔, 河津 祥太郎, 林田 光祐 日本森林学会誌 102 (2), 108-114, 2020-04-01

    ...<p>林床にササが優占する蔵王連峰のオオシラビソ林では,穿孔性昆虫による局所的な集団枯損が発生している。本研究では,山形県側に分布する528 haの同種の森林を対象に,衛星画像を用いて各50 mメッシュ内にある個体の枯損率を調べ,GISにより集団枯損の分布と対応する立地を検討した。枯損率60%以上のメッシュが集中する地区は大別して3カ所あり,その大部分は高標高域の西側斜面に位置していた。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献3件 参考文献7件

  • 全国植生調査データベースを用いた植物の気候的生育適地の分析

    安田 正次 日本地理学会発表要旨集 2020s (0), 209-, 2020

    ...</p><p> </p><p>4.結果</p><p>オオシラビソは約200地点、ブナは約2,400地点抽出された。これらの樹種と気候値との関連性の例として、標高と年最大積雪深の関係性を図に示した。標高に着目すると、ブナとオオシラビソは標高1,000m〜1,500mで分布が別れ、比較的同所的に生育することが少ないことがわかる。...

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  • 長野県梓川上流域における地形植生史

    高岡 貞夫, 苅谷 愛彦 植生史研究 28 (2), 47-58, 2020

    ...山腹斜面にはシラビソ林やコメツガ林が卓越するが,大規模地すべり地の滑落崖やその前面の移動体にカラマツ林やトウヒ林が形成されていた。沖積錐には土石流による攪乱で形成されたタニガワハンノキの一斉林と,ウラジロモミの優占する成熟林がみられるが,玄文沢沖積錐の扇頂部から扇央部にかけて細長く延びる大型の土石流ローブにはトウヒの優占する林が存在していた。...

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  • 東京都奥多摩町におけるニホンザル管理(奥多摩方式)

    白井 啓, 邑上 亮真, 杉浦 義文 霊長類研究 Supplement 35 (0), 38-38, 2019-07-01

    ...低標高域はコナラ,フサザクラ等,高標高域はブナ,ミズナラ,サワグルミ等の落葉広葉樹林,さらに上はコメツガ,シラビソ等の常緑針葉樹林になっている。「青梅林業」として林業が盛んだったことで,特に低標高域にはスギ,ヒノキ等の植林地が大変多い。人口は5,142人(世帯数2,683)(2019年4月1日現在)で,東京都内ではあるが過疎化,高齢化が進んで地域振興が大きな課題となっている。...

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  • シラビソ集団における空間遺伝構造と遺伝子散布

    石川 雄大, 西村 尚之, 戸丸 信弘 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 279-, 2019-05-27

    ...本研究ではシラビソを対象として、花粉と種子を介した遺伝子散布および集団内の空間遺伝構造(SGS)を評価することを目的とした。御嶽山と北八ヶ岳の亜高山帯常緑針葉樹林に設置されたプロット(それぞれ2haと1ha)内に生育するシラビソ(529個体と370個体)を対象として、葉を採取し、個体サイズを測定した。...

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  • 蔵王連峰オオシラビソ林の集団枯損の分布と更新立地

    千葉 翔, 河津 祥太郎, 林田 光祐 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 619-, 2019-05-27

    ...<p> 東北地方にある蔵王連峰のオオシラビソ林では、2016年から加害昆虫により枯損木が増加しており、被害の拡大が危惧される。冬季に樹氷となる同種の森林は観光資源でもあるため、被害箇所や更新状況を把握し、森林動態を広域に予測する必要がある。そこで、GISにより集団枯損の分布とその立地条件を空間的に解析し、林床に繁茂するササの被度と同種の更新木密度との関係を現地調査から検討した。...

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  • 森林限界の樹木4種における水利用特性の解明

    東 若菜, 鎌倉 真依, 矢原 ひかり, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 608-, 2019-05-27

    ...本研究では、樹木が高標高にどのように適応し生育しているかを明らかにするため、乗鞍岳2500m付近の森林限界に優占する落葉広葉樹(ナナカマド、ダケカンバ)および常緑針葉樹(オオシラビソ、ハイマツ)4樹種の水分生理特性および光合成特性を調べた。ナナカマド、オオシラビソは日中気孔を大きく開かず水分保持的な応答を示した一方で、ダケカンバ、ハイマツは高い気孔コンダクタンスを維持して水消費的な応答を示した。...

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  • 森林限界の樹木4種における細根水吸収・輸送の解明

    矢原 ひかり, 東 若菜, 鎌倉 真依, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 298-, 2019-05-27

    ...<p>山岳域における樹木の生存境界である森林限界は,低温,乾燥および冬季の土壌凍結などにより樹木にとって水利用が厳しい環境である.本研究では,森林限界に生育する樹木の細根系の水吸収・輸送と炭素利用様式を解明するため,乗鞍岳の森林限界である標高2,500mに優占する樹木4種(落葉広葉樹のナナカマド,ダケカンバ,および常緑針葉樹のオオシラビソ,ハイマツ)の細根系の根透水性,日中の水ポテンシャル,呼吸および...

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  • 信州大学西駒ステーションの森林限界における林分構造

    小林, 元, 片野, 亜紀, 佐野, 深作, 川谷, 尚平, 野溝, 幸雄, 木下, 渉, 酒井, 敏信, 白澤, 紘明, 荒瀬, 輝夫 信州大学農学部AFC報告 17 19-26, 2019-03-22

    ...これらの低木は階層の下層を優占しており,プロットの中程ではオオシラビソの更新を抑制し,プロットの上方ではダケカンバと競合していた。さらにプロットの上方と中程には,プロットの下方には出現しなかったシラビソもエッジ効果によって侵入していた。...

    機関リポジトリ HANDLE

  • 甲武信ヶ岳周辺の亜高山帯針葉樹林におけるニホンジカの剥皮の影響

    長池, 卓男, 飯島, 勇人, 荒川, 史子 山梨県森林総合研究所研究報告 (38) 1-4, 2019-03

    ...奥秩父地域甲武信ヶ岳周辺のシラビソが優占する亜高山帯針葉樹林において、2009年から2018年にかけてのニホンジカの剥皮の影響について明らかにした。2018年の立木密度は2009年の66%に減少しており、特にオオシラビソの減少(44%)が顕著であった。優占するシラビソとオオシラビソは、両年とも剥皮されていない立木(剥皮率0%)が最も多かった。...

    日本農学文献記事索引 Web Site

  • 富山県産裸子植物の分布の特徴

    佐藤, 卓, 太田, 道人 富山市科学博物館研究報告 = Bulletin of the Toyama Science Museum 42 25-34, 2018-07-01

    ...富山県産裸子植物24分類群について,メッシュ気候値から得た87環境因子の平均値を用いたクラスター分析(ユークリッド距離,Ward法)を行った結果,(1)ハイマツグループ(トウヒ,オオシラビソ,コメツガ,ウラジロモミ,カラマツ,ハイマツなど),(2)クロベグループ(キャラボク,ゴヨウマツ,アシュウスギ,ヒノキなど),(3)モミグループ(クロマツ,アカマツ,モミなど)の3つのグループに分けることができた...

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  • 中部山岳域に生育するオオシラビソの枝伸長量の気候応答

    田邊 智子, 城田 徹央, 岡野 晢郎, 安江 恒, 小林 元 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 321-, 2018-05-28

    ...本研究では、長野県中部亜高山地帯に生育するオオシラビソを対象に、肥大成長と伸長成長を制限する気候要因を抽出した。本調査は信州大学西駒演習林の標高2000m地点に分布する、林冠の閉鎖していないシラビソ‐オオシラビソ群集にて行った。林冠を構成するサイズの個体から21個体を選木し、幹から年輪のコア資料を採取して過去の肥大成長量を復元した。...

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  • オオシラビソ被害林における稚樹の分布と立地環境の関係

    千葉 翔, 齊藤 正一, 齊藤 雅哉 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 564-, 2018-05-28

    ...<p> 冬季に樹氷を形成する山形蔵王のオオシラビソ林では、近年発生した加害昆虫により衰弱・枯死する個体が増加している。ササが繁茂する林床には稚樹や実生が少ないことから、観光資源を維持するためには、天然更新を促進する方法を検討する必要がある。...

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  • 乗鞍岳標高勾配に対する細根呼吸と形態特性の応答性

    岡本 瑞輝, 高橋 耕一, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 477-, 2018-05-28

    ...長野県乗鞍岳亜高山樹林帯における1600mから2300mの標高帯で、針葉樹モミ属シラビソ・オオシラビソと広葉樹カバノキ属ダケカンバの細根系を対象とし、根呼吸速度の計測を行った。その後形態特性として比根長、根組織密度、根平均直径を求めた。各調査項目の平均値について、根呼吸速度と根形態特性はどちらも標高による差は見られない一方、針葉樹と広葉樹の間で有意差が見られた。...

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  • シカによる森林への影響の広域解析

    飯島 勇人, 丸山 哲也, 坂庭 浩之, 森田 厚, 新井 一司, 岩井 淳治, 大澤 正嗣, 岡本 卓也, 小松 鷹介, 石田 朗 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 825-, 2018-05-28

    ...アオダモ、アブラツツジ、イロハモミジ、ウラジロモミ、オオシラビソ、カントウマユミ、キハダ、クリ、コミネカエデ、シラカシ、シラビソ、ツガ、ツクバネウツギ、ナツツバキ、ヒトツバカエデ、ヒノキ、ミズキ、ヤブツバキ、リョウブは剥皮されやすく、クマシデ、コナラ、シキミ、ダケカンバ、ミズナラは剥皮されにくかった。調査地周辺の傾斜、最大積雪深、人工草地の割合は剥皮発生に影響していなかった。</p>...

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  • トドマツノキクイムシの寄主選好性とその地理的変異

    高木 悦郎 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 182-, 2018-05-28

    ...,トドマツ)の丸太を,北海道と本州中部山岳地帯に設置,同年夏に回収し,トドマツノキクイムシによる穿孔数を計測した.トドマツノキクイムシによる穿孔数は,北海道と本州中部山岳地帯の両方において,トドマツよりもシラビソで有意に多かった.このことから,シラビソが存在しない北海道でも,シラビソを好むことが明らかになった.発表では,他のモミ属2種の結果も合わせて,トドマツノキクイムシの寄主選好性と穿孔成功率の地理的変異...

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  • 富士山北面における雪崩による撹乱と植生の動態 ─植生の雪崩指標と年輪解析による推定─

    梨本 真, 飯田 有貴夫, 信田 隆之 雪氷 80 (1), 3-18, 2018

    ...では再来間隔の長い(少なくとも150〜300年)雪崩が多く発生していると推定された.雪崩の再来間隔と影響度は雪崩地の植生を規定し,再来間隔の短い雪崩は遷移初期相(イタドリ・オンタデ群落),妨害極相(落葉広葉樹低木群落),土地的 極相(ダケカンバ匍匐林)の群落を維持している.一方,再来間隔の長い雪崩は大規模な森林破壊をもたらすが,その跡地では地表撹乱の程度によって3つの遷移経路(カラマツ,ダケカンバ,シラビソ...

    DOI Web Site 参考文献20件

  • 国土地理院空中写真による亜高山帯林縞枯れのおよそ30年間の移動

    田中 艸太郎 日本地理学会発表要旨集 2018s (0), 000032-, 2018

    ...<br><br>縞枯れ現象に関する報告は1970~80年代に多くなされたが,その特徴は太平洋側のシラビソオオシラビソの密生した亜高山帯林で,森林限界または山頂に近い高度の南向きの緩斜面にみられ,縞の方向から北から北東向きに移動しているものがほとんどであること。...

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  • 糞分析を用いて明らかにされた大峯山系弥山におけるニホンジカの食性

    深川, 幹, 辻野, 亮 奈良教育大学自然環境教育センター紀要 = Bulletin of Center for Natural Environment Education, Nara University of Education 18 37-43, 2017-03

    奈良県大峯山系弥山において、ニホンジカの食性の季節変化を定量的に評価するために、2015年9月から11月と2016年5月から11月に約1ヶ月間隔で計9回糞を採取し分析を行った。調査期間全体を通して単子葉植物が最も高い割合で含まれ(87.5~97.3%)、双子葉植物、シダ植物、樹皮・樹枝、その他の項目はすべて10%未満だった。弥山では森林に対してニホンジカの剥皮が大きな影響を与えることが知られてい…

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  • 八幡平菰ノ森地すべり地におけるオオシラビソ林の立地環境

    今野 明咲香 日本地理学会発表要旨集 2017s (0), 100282-, 2017

    ...オオシラビソが80%以上を占めるオオシラビソ純林は,オオシラビソ混交林内にパッチ状に認められる。混交林を構成するのはオオシラビソの他にブナ(<i>Fagus crenata</i>)とダケカンバ(<i>Betula ermanii</i>)で,ブナは低標高域,ダケカンバは高標高域で混交比が上昇する。 ・地すべり地内の微地形と,オオシラビソ林の分布には,明瞭な対応関係は認められない。...

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  • 山形県地蔵山におけるオオシラビソの被害程度と更新状況

    千葉 翔, 齊藤 正一, 松浦 博文 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 564-, 2017

    ...<p> 2013年に発生した加害昆虫により山形蔵王のオオシラビソが衰弱している。針葉の食害は昨年終息したが、今年度は新たにキクイムシの穿孔被害が確認された。観光資源である樹氷林を維持するためには、被害実態や林況を把握して講じるべき対策手法を検討することが重要である。そこで、標高の異なる5地点で穿孔程度を調べ、被害が顕著な林分で毎木調査を行い天然更新の可否を判断した。 ...

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  • 奥秩父山地における二ホンジカの食性:遺伝構造と環境要因はどのような影響を及ぼすのか

    川崎 満, 平尾 聡秀, 福井 大, 梅木 清, 山田 利博 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 285-, 2017

    ...また、亜高山帯下部のスズタケ枯死棹が多い地点では主にコメツガ、上部のミヤコザサの多い地点ではコメツガ・アズマシャクナゲ・オオバアサガラ・シラビソなど様々な樹種が見られた。これらの結果は、亜高山帯と山地帯で食性が大きく異なること、同じ標高帯でも下層植生の状態によって食性が変化すること、春先の餌の乏しい時期にはオオバアサガラなどの不嗜好性植物を採食する個体がいることを示唆している。...

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  • 半世紀にわたる立山ルート沿線緑化の成果と今後の課題

    大宮 徹, 太田 道人, 山下 寿之, 松久 卓, 城 賀津樹 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 202-, 2017

    ...緑化施工後、半世紀近くが経過した箇所を2012年から2016年にかけて調査したところ、その多くはオオシラビソ稚樹を含むミヤマハンノキ林やチングルマ群落などに遷移しており、当初の目標はおおむね達成していると判断された。しかし、成長しすぎたミヤマハンノキ林が周辺環境に影響を及ぼしている例もあり、今後これらの施工地の植生をどのような植生へと誘導していくかが課題となっている。...

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  • 三木茂標本の大型植物化石と花粉化石から復元した 最終氷期最寒冷期の中国地方北西部の針葉樹林

    西内 李佳, 百原 新, 塚腰 実 植生史研究 26 (1), 41-52, 2017

    ...最終氷期最寒冷期の白杯高津の谷にはコメツガとトウヒが優占し,シラビソ,チョウセンゴヨウ,トウヒ属バラモミ節,ヒノキを含む針葉樹林が分布していた。最終氷期最寒冷期の中国地方の日本海側の低標高域には温帯性針葉樹林が分布していたと考えられてきたが,現在の亜高山帯域と共通の組成の亜高山帯針葉樹林が分布していたことが明らかになった。...

    DOI Web Site 被引用文献1件

  • 固有樹種シコクシラベの核SSRマーカーに基づく遺伝的変異の評価

    岩泉 正和, 笹島 芳信, 磯田 圭哉, 那須 仁弥, 大谷 雅人 森林遺伝育種 5 (4), 172-179, 2016-10-25

    ...<p>核SSRマーカー6座に基づき、四国山地にわずか3 集団分布する固有変種シコクシラベの遺伝的変異を、本州のシラビソ精英樹群も含めて評価した。遺伝的多様性はシラビソ精英樹群が最も高く、シコクシラベ内では東部の剣山集団が中央部の石鎚山および笹ヶ峰集団よりも高かった。広義のシラビソの西端に分布する後者2集団では、遺伝的浮動の進行により遺伝的多様性が低下していると考えられた。...

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  • 梓川上流域における斜面発達過程と植生動態

    高岡 貞夫, 苅谷 愛彦 日本地理学会発表要旨集 2016s (0), 100174-, 2016

    ...下層にはシラビソが優占するので、いずれはカラマツが林冠層の優占種になっていくと考えられる。地すべり移動体には林冠層にシラビソ、オオシラビソが優占する林分がみられるが、地表を巨礫が覆う場所ではトウヒの優占度が高い。このトウヒ優占林の下層にはシラビソ、オオシラビソの稚樹が多く、トウヒの後継樹は極めて少ない。...

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  • 八幡平における湿地の分布特性と形成環境

    佐々木 夏来, 須貝 俊彦 日本地理学会発表要旨集 2016s (0), 100043-, 2016

    ...斜面で例外的に多くなっている点を除けば,特定の向きに集中する傾向は見られない.一方,火山原面上では南から西向き斜面上に湿地が多く分布している.一般的には,冬季に北西季節風の卓越する山地においては,風背側となる東向き斜面の積雪が多くなり,雪田草原が形成されると考えられている.しかし,八幡平の場合は,火山原面の斜面傾斜角が平均で9.4°と非常に緩やかで,稜線沿いも森林限界には達していないことから,オオシラビソ...

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  • 山形県蔵王山におけるアオモリトドマツの衰弱に対する調査と試み

    斉藤 正一, 福田 達胤, 松浦 博文 日本森林学会大会発表データベース 127 (0), 554-, 2016

    ...山形県山形市蔵王の地蔵岳付近のオオシラビソ(別名アオモリトドマツ,以下アオトド)林で,2013年にトウヒツヅリヒメハマキ(以下ハマキガ)の食害により,蔵王ロープウェイ山頂駅付近の純林が集団的に褐変する被害が発生した。関係機関が連携して調査や作業する中,今回は,アオトドの衰弱状況とその対策,加害生物のハマキガの生態に関する本年の結果と経過について報告する。...

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  • 森林限界のオオシラビソにおける冬季エンボリズムの発生メカニズム

    丸田 恵美子, 矢崎 健一, 小笠 真由美, 大條 弘貴, 大塚 晃弘, 種子田 春彦 日本森林学会大会発表データベース 127 (0), 93-, 2016

    ...そこで、北アルプス南端・乗鞍岳の森林限界を形成するオオシラビソ(<i>Abies mariesii</i>)において、エンボリズムについての調査を行った。その結果、冬季を通じて強風に晒され、土壌からの吸水が停止した状態で水ストレスに陥っているシュートでは、冬季1月から3月にかけてエンボリズムが進み、3月末には木部の通導が完全に失われた。...

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  • 秋田駒ヶ岳北方の偽高山帯におけるオオシラビソ小林分の立地環境

    今野 明咲香 季刊地理学 68 (3), 165-182, 2016

    ...<p>秋田駒ヶ岳周辺では,本来亜高山性針葉樹林が成立する標高帯にササや灌木を主とする偽高山帯景観が広がっており,亜高山性針葉樹であるオオシラビソは小林分でしか存在しない。このオオシラビソ小林分を伴う偽高山帯景観は,花粉分析の研究からオオシラビソ林が未だ分布拡大途上である可能性が示唆されている。...

    DOI Web Site Web Site 参考文献19件

  • モミ属3種における浸透交雑の検証

    内山 憲太郎, 藤井 沙耶花, 津山 幾太郎, 鈴木 節子, 森口 喜成, 木村 恵, 津村 義彦 日本森林学会大会発表データベース 126 (0), 70-, 2015

    ...特に、モミの太平洋側の北端5集団は、シラビソ、ウラジロモミの主要ハプロタイプに、ウラジロモミの南端の2集団はモミの主要ハプロタイプにそれぞれ置き換わっており、地理的なまとまりが認められ、過去にこれらの種間での浸透交雑が起きた可能性が示唆された。過去の気候変動に伴う分布の変化は、種間の新たな接触と隔離の機会を生み出してきたと考えられる。...

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  • 気候変動による森林植生への影響評価・検出および適応策の事例

    松井 哲哉, 中尾 勝洋, 安田 正次, 中園 悦子, 津山 幾太郎, 大橋 春香, 大丸 裕武, 小南 裕志, 田中 信行 日本森林学会大会発表データベース 126 (0), 636-, 2015

    ...分布予測モデルによる2081~2100年のシミュレーションでは、高山帯のハイマツや亜高山帯針葉樹のシラビソは温暖化に脆弱であると考えられた。...

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  • 富士山北西斜面・御庭付近の森林限界移行帯に   おける植生遷移と土壌発達

    小泉 武栄, 難波 清芽 日本地理学会発表要旨集 2015s (0), 100107-, 2015

    ...これはシラビソからなる針葉樹林に比べて、経過した時間が短いためだと考えられる。 4.シラビソ、オオシラビソを主体とする亜高山針葉樹林では厚い土壌の生成が進み、A1層・B層まで層位が分化している.これは2200年前頃から森林の再生が始まった地域で顕著である。 このように噴火の年代の違いが原因となった森林の発達段階の違いは,土壌生成や土壌層位の分化にも大きな差異をもたらしている。 <br>...

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  • 秋田駒ヶ岳笹森山における地すべり地形の形成とオオシラビソ林の成立過程

    今野 明咲香 日本地理学会発表要旨集 2015s (0), 100051-, 2015

    ...オオシラビソ林は移動体の特に平滑な斜面部分に分布する。移動体に成立するオオシラビソ林は高標高域でササと混交し低標高域でブナと混交するが混交域は狭く、明瞭な植生変化が認められる。オオシラビソ林とブナ林の境界に地形的な変化は見られないが、オオシラビソ林とササは崖錐と移動体の間が植生境界となっている。...

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  • 最終氷期最寒冷期末期の北関東丘陵域における古植生分布─宇都宮市中里の植物化石群からの復元─

    西内 李佳, 百原 新, 遠藤 邦彦, 大里 重人, 沖津 進 第四紀研究 54 (4), 185-201, 2015

    ...宇都宮市北部中里の丘陵の埋積谷中の堆積物(約20,300〜16,600calBP)に含まれる花粉化石と大型植物化石から,最終氷期最寒冷期(LGM)〜晩氷期初期の古植生を復元した.当時の調査地付近の丘陵には,トウヒやコメツガ,シラビソ,ダケカンバといった現在の本州中部の亜高山帯針葉樹林の優占種に,温帯性落葉広葉樹のオオモミジ,イタヤカエデ,サクラ属が混じって生育していた.約18,800calBP以降,...

    DOI Web Site Web Site 被引用文献1件 参考文献9件

  • 富士山亜高山帯におけるニホンジカの被害状況の発生年度による違い

    遠藤 幹康, 梨本 真, 丸田 恵美子, 瀧本 岳 日本森林学会大会発表データベース 125 (0), 368-, 2014

    ...2025 mではシラビソが優占種の亜高山帯針葉樹であり、2350 mはカラマツが高木層で、亜高木層はシラビソ多く、遷移の途中とみなされた。シカによる剥皮はシラビソ、ウラジロモミ等のモミ属に多く見られた。また、発生年度を見ると、低標高ほど古く、1785 mでは25年ほど前から、剥皮を受けていた。...

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  • 平成25年台風第26号によって生じた鳳凰三山薬師ヶ岳の登山道荒廃と小屋人の整備活動

    菅澤 雄大, 伊東 真佑 日本地理学会発表要旨集 2014s (0), 100080-, 2014

    ...林で多かった. ④ カラマツ・シラビソの倒木には胸高直径が30 cm以上の樹木(年輪計測の結果,樹齢100年以上)が多かった.倒木の状態には,幹折れと根返りが認められた. ⑤ 調査地域北部の南御室小屋から薬師ヶ岳山頂付近までの登山道沿いに小規模な崩壊が多く見られた. ⑥ 辻山(標高2584 m)周辺で発生した倒木は,調査を行った10/18(台風最接近日の2日後)には短く切られ,登山道の通行を妨...

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  • 武尊山水源の森での生物相の研究

    理科部代表:久保田はな 日本森林学会大会発表データベース 125 (0), 200-, 2014

    ...<br> その結果、植生調査からは、水源の森はヒメアオキ―ブナ群集とオオシラビソ群集の2つに分類できることがわかった。ほかにも各調査の結果をまとめると、武尊山には貴重種を含め、多様な動植物が生息していることや、水源の森の10年間の動態、生物相などが明らかになり、特にヒメアオキ―ブナ群集ではブナの実の豊凶に連動して、小型哺乳類の生態に変動が見られた。...

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  • 立山の森林における大気由来のイオン供給の重要性

    久米 篤, 上原 佳敏, 中野 孝教, 中島 春樹, 石田 仁, 朴木 英治, 渡辺 幸一, 申 基澈 日本地球化学会年会要旨集 61 (0), 230-, 2014

    ...美女平のスギ林(標高977m)、ブナ平のブナ林(1200m)、弥陀ヶ原のオオシラビソ林(1930m)では、スギ林とオオシラビソ林の林内雨と樹幹流の<SUP>87</SUP>Sr/<SUP>86</SUP>Srは、いずれも大気沈着の値に近かったが、ブナ林では黄砂の値とほぼ一致した。...

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  • 八ヶ岳の亜高山帯針葉樹林における森林動態に及ぼすシカの影響

    田尻 研介, 竹田 謙一, 西村 尚之 霊長類研究 Supplement 29 (0), 229-, 2013

    ... 八ヶ岳ではニホンジカ(<i>Cervus nippon</i>,以下,シカとする)の採食圧による高山植物の衰退,消失が報告され始めており,被害実態の把握と適正密度を目標としたシカの個体数管理が求められている.そこで本研究では,八ヶ岳の亜高山帯針葉樹林における長期モニタリングより,シカの採食圧による被害実態を明らかにした.八ヶ岳麦草峠周辺のシラビソ -オオシラビソ混交林で調査を実施した.2010~2012...

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  • シラビソ・コメツガの根系における外生菌根とそれらの根外菌糸体の詳細分布

    吉田 尚広, 松下 範久 日本森林学会大会発表データベース 124 (0), 331-, 2013

    第123回大会において,コメツガ稚樹の根系における菌根菌の分布を根端単位で調べた結果,異なる数種の菌根菌がそれぞれ1~数cm程度の幅で集中分布していたことを報告した.このような集中分布の形成様式を解明するため,菌根と土壌中の根外菌糸体の菌種分布を比較した.八ヶ岳国有林内のコメツガ稚樹が更新していた5つの露岩上から,リターとコケ類からなる基質を根系ごと採集した.各根系の一部を選び,根端の位置を記録…

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  • トウヒツヅリハマキ被害発生から11年間の生息数変動と大発生の兆し

    大澤 正嗣 日本森林学会大会発表データベース 124 (0), 67-, 2013

    ...幼虫はシラビソを伐倒し、枝を各伐倒木から採取し、そこに付いている頭数をカウントした。その結果、調査を開始した2003年から2004年は減少傾向、2005年~2009年は頭数が一定して少なかった。しかし、その後個体数は増加に転じ、特に2011年~2012年は増加が著しかった。今後大発生が懸念される。...

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  • 南アルプス南部におけるGPS首輪を用いたニホンジカの行動特性の解明

    大場 孝裕, 大橋 正孝, 大竹 正剛, 山田 晋也, 片井 祐介, 石川 圭介, 伊藤 愛 霊長類研究 Supplement 29 (0), 108-, 2013

    ... 南アルプスでは,高山・亜高山帯へニホンジカが侵出し,高茎草原やシラビソ林等の植物群落へ過度の影響を及ぼしている.高山植物保護のため,不明な点の多い南アルプス亜高山帯を利用しているニホンジカの行動を明らかにし,捕獲等の対策を講じていく必要がある....

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  • アオモリトドマツの結実年齢

    田中 功二 日本森林学会大会発表データベース 124 (0), 633-, 2013

    【緒言】アオモリトドマツは本州中北部の亜高山帯林を構成する主要な樹種である。しかし同じモミ属のモミやトドマツと異なり、造林用樹種として取り扱われてこなかったことから、種子に関する情報はごく限られてきた。本研究では、実生由来のアオモリトドマツが開花結実したことから、その球果と種子の特性を調査した。【材料と方法】対象のアオモリトドマツは、青森市酸ケ湯に在る東北大学植物園八甲田山分園内の立木から採取さ…

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  • 仙台市富沢遺跡の モミ属花粉化石からのDNA 増幅と種同定に関する試み

    長谷川 陽一, 鈴木 三男 植生史研究 22 (1), 3-12, 2013

    ...もうひとつは現生のウラジロモミとシラビソの塩基配列と一致した。この結果,当時の仙台市には,現生モミ属樹種のうち少なくともウラジロモミまたはシラビソが生育していた可能性が示唆された。現在よりも寒冷な氷河期に,温かい南方に分布するこれらの樹種が北上して分布していたという意外な結果が得られた。...

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  • 南アルプス南部,ダマシ平南西斜面における周氷河性平滑斜面の発達史と植物群落

    菅沢 雄大, 増沢 武弘 日本地理学会発表要旨集 2012s (0), 100202-, 2012

    ...<br> 調査地域の周氷河性平滑斜面は下方から,①旧期周氷河性平滑斜面,②新期周氷河性平滑斜面,③完新世に拡大した周氷河性平滑斜面,④現成の周氷河性平滑斜面に区分される.旧期周氷河性平滑斜面にはシラビソ林が成立する.新期周氷河性平滑斜面にはハイマツ群落およびハイマツ・矮生低木群落が分布し,後者は主に尾根沿いに見られる.完新世に拡大した周氷河性平滑斜面には風衝矮生低木群落,現成の周氷河性平滑斜面には風衝地植物群落...

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  • 南アルプス・野呂川上流域におけるヤナギ・ハンノキ属樹種の分布を決定する地形学的特徴

    近藤 博史, 酒井 暁子, 若松 伸彦 日本地理学会発表要旨集 2012s (0), 100204-, 2012

    ...周辺植生は、シラビソ等の亜高山性針葉樹が優占し、河川沿いには、オオバヤナギ、ミヤマハンノキなどの樹種が分布している。この周辺の地質は、緑色岩、チャート、メランジュからなる白根層群で形成され、南アルプスの中でも地形は特に険しい。<br><br>調査方法<br> 調査は、2011年8月に野呂川の上流部、両俣から左俣大滝において行った。その区間で詳細な河床勾配を計測するために河川の縦断測量を行った。...

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  • 新潟・長野県境付近における偽高山帯の成立条件

    山縣 耕太郎, 島村 信幸 日本地理学会発表要旨集 2012s (0), 100181-, 2012

    ...重要な手がかりを与えるものと考えられる.そこで,新潟・長野県境付近を対象地域として,オオシラビソ林の分布と気候,地形,土壌,地史などの環境条件との関係を明らかにし,偽高山帯の成立条件について検討を行った.その結果以下のことが明らかになった.調査地域においてオオシラビソ林は,標高1700~2100mの亜高山帯の多雪な気候条件の範囲で成立している.また,その範囲の中でもオオシラビソ林が成立しているのは,...

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  • 高標高カラマツ人工林に天然更新した樹木の種組成と8年間の動態

    長池, 卓男 山梨県森林総合研究所研究報告 (30) 5-10, 2011-03

    ...これは、林分によっては植栽されたカラマツがほとんど消失しシラビソが旺盛に天然更新していたことによる。カラマツではニホンジカによる剥皮は見られず、剥皮はすべて天然更新した樹木でみられた。また、剥皮されている樹木の約半数がシラビソであった。剥皮されている個体の胸高直径は剥皮されていない個体よりも小さかった。...

    日本農学文献記事索引

  • 磁性ナノ粒子のラビリンスパターン形成を利用した光シャッター

    梅 樹森, 奥村 泰志, 樋口 博紀, 菊池 裕嗣 日本液晶学会討論会講演予稿集 2011 (0), 209-209, 2011

    ...オレイン酸でコーティングした10ナノメートル程度のマグネタイト粒子を有機溶媒に均一に分散したコロイド液体を平行電極板でできたセルに注入し、交流電圧を印加すると、微粒子が凝集しラビリンスパターンを形成する。この現象を用いる光透過性が大幅に増大する性質を利用した光シャッターを報告し、低電圧駆動のラビリンスパターンを形成する液体複合材料を開発している。...

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  • 北上山地中央部の亜高山帯域における完新世中期以降の植生変遷

    池田 重人, 志知 幸治, 岡本 透, 大丸 裕武 植生史研究 20 (2), 71-82, 2011

    ...本州北部太平洋側に位置する北上山地の中央部において,山頂尾根部にのみオオシラビソが生育する青松葉山と,亜高山帯針葉樹林が発達している早池峰山の小田越の2 箇所で,オオシラビソ林下の土壌を試料として花粉分析を行い,完新世中期以降の植生変遷を明らかにした。この地域では,完新世中期以降一貫してブナやカンバ類,ナラ類を主体とする落葉広葉樹が優勢であったと考えられた。...

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  • 安定な1,1'-ジシラ-4,4'-ビフェニルの性質

    水畑 吉行, 田邊 祐介, 時任 宣博 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2010 (0), 3P17-3P17, 2011

    我々はこれまでに、効果的な立体保護基であるTbt基を用いることで、種々の含ケイ 素芳香族化合物の合成に成功し、それらが炭素の系と同等の芳香族性を有することを 明らかにしてきた。この結果から、含ケイ素芳香環は縮合多環式芳香族化合物に組み 込むことで、炭素π電子系と十分に共役できることが分かる。今回我々は、含ケイ素 芳香環同士の共役効果を解明することを目的に、ビフェニルのケイ素類縁体である1, …

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  • 浅間山西部・黒斑山の先駆植生から推定される新期火山活動

    福地 慶大 日本地理学会発表要旨集 2011s (0), 176-176, 2011

    ...1.はじめに 黒斑山は浅間山の西部に位置し,約2.3万年前に火山活動が終了した浅間山の外輪山である.黒斑山は2.3万年以前にできた古い火山体であるため,植生遷移が進めば極相林(本地域ではシラビソ,オオシラビソ林など)になるはずである.しかし,黒斑山西斜面の数ヶ所には,クロマメノキ・ガンコウラン・コケモモなどの遷移初期にあたる植生が存在する.また,そこは岩塊地・砂礫地(以下このような場所を砂礫地と呼...

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  • 北東アジア沿岸,海洋域の植生から見た日本の高山・亜高山帯の植生地理

    沖津 進 日本地理学会発表要旨集 2011s (0), 172-172, 2011

    ...本州中部日本海側山地亜高山域を対象として,それを構成する主な植生を取り上げ,極東ロシア沿岸,海洋域の対応植生との植生地理的関係を議論した.亜高山域は高木林域と低木林域から構成される.高木林域の主要植生はオオシラビソ林,ダケカンバ林,広葉草原(お花畑),偽高山植生,低木林域の主要植生はハイマツ低木林,雪田植生,風衝植生,荒原植生である.偽高山植生を除く7タイプの主要構成種の組成や分布地理を検討した.重複...

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  • 高密度ポリマーブラシによる液晶アンカリング

    稲垣 佑典, 佐藤 治, 戸木田 雅利, 姜 聲敏, 渡辺 順次, 野村 晃敬, 辻井 敬亘, 福田 猛 日本液晶学会討論会講演予稿集 2010 (0), 1c11-1c11, 2010

    ...しかしラビング時に生ずる埃や静電気がディスプレイ製造の歩留まりを左右するため,ラビングを用いない液晶配向技術が求められてきた。...

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  • 八ヶ岳白駒池周辺の原生林(日本の貴重なコケの森)

    樋口 正信 蘚苔類研究 10 (1), 21-22, 2010

    ...白駒池は八ヶ岳のほぼ中央を東西に横切る麦草峠の近く,標高約2100mにある湖である.白駒池周辺はコメツガやシラビソなどの亜高山性針葉樹林に被われており,林床にはコケ植物の旺盛な生育が見られる.代表的な種には,イワダレゴケ,オオフサゴケ,カギカモジゴケ,コセイタカスギゴケ,セイタカスギゴケ,チシマシッポゴケ,ミヤマクサゴケ,ムツデチョウチンゴケ(以上,蘚類),イチョウゴケ,オオヒシャクゴケ,タマゴバムチゴケ...

    DOI 参考文献3件

  • 4族シュロック型シリレン錯体およびゲルミレン錯体の合成と反応性

    横山 たか, 高梨 和憲, リー ウラジミール ヤ, 関口 章 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2009 (0), 199-199, 2009

    ...高歪みジアニオン種・テトラシラビシクロ[1.1.0]ブタン-2,4-ジイドカルシウム塩と4族メタロセンジクロリドとの反応により、新規な環状シリレン錯体の合成に成功した。ハフニウムのものについてはX線構造解析に成功し、その特異な分子構造も明らかとした。アルコールとの反応性についても検討し、シュロック型錯体であることが明らかとなった。また、同様な手法で4族ゲルミレン錯体の合成にも成功した。...

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  • パターン形成した配向膜に施すラビング処理に関する研究

    鎌田 洋一, 手島 宏一, 服部 允, 足立 雅志, 木村 宗弘, 赤羽 正志 日本液晶学会討論会講演予稿集 2009 (0), 170-170, 2009

    ...しかしラビング処理には配向膜表面を削ってしまっている可能性が指摘されている。そこで本研究ではラビング処理によってポリイミド配向膜がどの程度削られているのかを観測することを試みた。...

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  • SmA相の有無によるFLC材料を用いた高分子安定化垂直強誘電性液晶セルの電気光学特性

    奈良田 徹, 村田 朋広, 齊藤 進, 高橋 泰樹 日本液晶学会討論会講演予稿集 2009 (0), 128-128, 2009

    ...基板界面に対し,強誘電性液晶(FLC)分子を垂直配向させ横電界印加により螺旋を解き,ダイレクタの制御をする表示モードを考える.我々はラビング処理を施す事により,電圧無印加時においても螺旋を解くモードの検討を行っている.本研究では,SmA相の有無により相系列の異なる2種類のFLCに対しラビング処理及び高分子安定化処理を施し,電気光学特性に与える影響や,SmA相での高分子安定化処理を施したモードについての...

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  • 長野県黒姫山の亜高山帯に成立する高山性植物群落の立地条件

    石井 浩之, 中田 誠, 加々美 寛雄, 平 英彰 植生学会誌 26 (1), 21-32, 2009

    ...TWINSPANの解析によって区分された各群落は,斜面下部から上部へ向かって順に,チシマザサ群落,コメバツガザクラ-ミネズオウ群集,コケモモ-ハイマツ群集,アカミノイヌツゲ-クロベ群集(オオシラビソ群集のコメツガ亜群集),オオシラビソ群集に相当すると考えられた.<BR>  3. ...

    DOI Web Site 参考文献46件

  • 富士山亜高山帯に生息するニホンリス(<i>Sciurus lis</i>)の環境選択とゴヨウマツ(<i>Pinus parviflora</i>)球果の選択性

    小林 亜由美, 神崎 伸夫, 片岡 友美, 田村 典子 哺乳類科学 49 (1), 13-24, 2009

    ...富士山北斜面の標高2,100~2,300 mの亜高山帯針葉樹林において,ニホンリスを捕獲し,テレメトリー法によって植生環境の選択性を調査した.コメツガ優占林,カラマツ優占林,シラビソ/オオシラビソ優占林,ゴヨウマツ分布域,林縁,開放地の6区分の植生環境の中で,ゴヨウマツ分布域が選択的に利用される傾向があった.しかし,針葉樹の種子が利用できない春には,カラマツ優占林やシラビソ/オオシラビソ優占林も選択的...

    DOI Web Site 参考文献36件

  • 北八ケ岳・前掛山における亜高山帯針葉樹林の更新パターンと立地環境

    佐藤 峰華, 岡 秀一 地理学評論 Series A 82 (2), 144-160, 2009

    ...シラビソ<i>Abies veitchii</i>,オオシラビソ<i>A. mariesii</i>の優占する日本の亜高山針葉樹林帯には,いわゆる縞枯れ現象wave-regenerationが発現する.これは,天然更新の一つのパターンであり,特に北八ヶ岳にはその広がりが顕著である.北八ヶ岳・前掛山南斜面における亜高山帯針葉樹林で,空中写真判読を行い,いくつかの更新パターンを検出した.さらに,その違いが...

    DOI Web Site 被引用文献2件 参考文献37件

  • 富士山北西斜面の雪崩跡地周縁部におけるミネヤナギの定着様式と樹木限界の動態

    滝島 啓介, 大山 修一, 岡 秀一 日本地理学会発表要旨集 2009f (0), 133-133, 2009

    ...パッチ群落の下には、コケモモやシャクナゲなどの低木が侵入し、さらにシラビソの定着もみられ、森林限界から樹木限界への移行帯となっている。標高2700m付近では、ミネヤナギが優占し、ミネヤナギの群落は階段状の微地形を形成している。<BR> 標高2600m地点と標高2700m地点において、2008年10月より地表面温度と10cm深、30cm深の地温観測をした。...

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  • 御嶽山における密なチマキザサ林床をもつ亜高山帯針葉樹林の構造と動態

    杉田, 久志, 岩本, 宏二郎, 森澤, 猛, 齋藤, 智之, 壁谷, 大介, 岡本, 透, 酒井, 寿夫 森林総合研究所研究報告 7 (2), 81-89, 2008-06

    ...御嶽山南東面の密なチマキザサ林床をもつコメツガ、トウヒ、シラビソ、オオシラビソの混交した亜高山帯針葉樹林において、50m×50mの調査プロットを設置し、林分構造と8年間の動態を解析した。林冠層は隙間が多く、その面積比率は32%であった。シラビソとオオシラビソはL字型の胸高直径階分布を示し、コメツガとトウヒは一山型の林冠木集団とL字型の被陰木集団とが分離する分布を示した。...

    日本農学文献記事索引 Web Site

  • 亜高山帯林の有無が東北地方の山地の積雪分布に与える影響

    大丸 裕武 日本地理学会発表要旨集 2008s (0), 139-139, 2008

    ...<BR>1.はじめに<BR>  東北地方の代表的な亜高山帯針葉樹林であるオオシラビソ林の分布は、積雪環境に強く規制されているとされるが、オオシラビソ林の存在が積雪環境に与える影響については不明の点が多い。本研究では東北地方の主要山岳域を対象に、衛星画像を用いて、オオシラビソ林の有無が積雪分布に与える影響について検討した。...

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  • 梓川上流域の山地帯

    高岡 貞夫 日本地理学会発表要旨集 2008s (0), 137-137, 2008

    ...本地域の山腹斜面には、標高1600~1700mを境にして上部にはシラビソ、コメツガ、トウヒ、ウラジロモミの優占する亜高山帯植生と、下部にはブナ、シナノキ、ウラジロモミなどが優占する山地帯植生が発達しているが、両者の移行部ではそれぞれの森林が斜面方位や傾斜に対応して特徴的な分布を示す。<BR>  長野県旧安曇村が撮影したカラー空中写真(1:11000)を用いて、ブナ樹冠分布図を作成した。...

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  • 一軸配向性フェニレン架橋メソポーラス有機シリカ薄膜の作製

    鈴木 崇志, 宮田 浩克, 黒田 一幸 日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集 2008S (0), 1H24-1H24, 2008

    ...ポリイミドをコートしラビング処理を施した基板を用いることで、フェニレン架橋メソポーラス有機シリカ薄膜中のメソ細孔の配向制御を達成した。フェニレン架橋メソポーラス有機シリカ薄膜は酸性条件下で、水熱合成法および溶媒揮発法を利用し作製した。in-plane XRDの結果より、ロッド状細孔が一方向に配向制御されていることを確認した。...

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  • 南アルプス仙水峠周辺における岩塊斜面上の植生分布の規定要因

    池田 史枝, 菊池 多賀夫 森林立地 49 (1), 1-7, 2007

    ...南アルプス仙水峠の岩塊地には,シラビソ・オオシラビソ林,ハイマツ・コメツガ低木林,および岩塊荒原がみられる。岩塊地のなかでの植生景観の分布とその成立要因を明らかにするために,各植生景観の地形条件,表層堆積物の状態を比較した。植生景観を3つのタイプ(高木林,低木林,荒原)に分類し,荒原は島状に散在する低木林のサイズから大形島状型,小形島状型に細分した。...

    DOI Web Site 被引用文献2件 参考文献29件

  • 東京都奥多摩地域におけるニホンジカ(Cervus nippon)の生息密度増加に伴う植物群落の種組成変化

    大橋 春香, 星野 義延, 大野 啓一 植生学会誌 24 (2), 123-151, 2007

    ...スタンドあたりの出現種数はシラビソ-オオシラビソ群集,シオジ-ミヤマクマワラビ群集,ミズナラ-クリ群集,ススキ-ヤマトラノオ群集,ミヤコザサ-シモツケ群集の計5群落で減少していた.これらの群落では特に中型草本および大型草本のスタンドあたりの出現種数の減少が著しかった.また,森林群落のシラビソ-オオシラビソ群集,シオジ-ミヤマクマワラビ群集,ミズナラ-クリ群集ではスタンドあたりの低木の出現種数も減少していた...

    DOI Web Site 被引用文献12件 参考文献60件

  • 多ケイ素かご型分子の分子動力学シミュレーション

    米谷 慎, 那谷 雅則, 清水 正毅, 檜山 爲次郎, 横山 浩 日本液晶学会討論会講演予稿集 2007 (0), 194-194, 2007

    ...近年、このビシクロ[2.2.2]オクタンの炭素を6つのケイ素で置換した、ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタンを用いた誘導体が、カラムナ相を中心とする液晶相を示すことが報告されている。 本研究では、ダイナミクスの観点から多ケイ素カゴ型分子の液晶相形成メカニズムを明らかにすることを目指し、その分子動力学シミュレーションを試みた結果について報告する。...

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  • 植生・標高系列における森林土壌中の菌核粒子分布の変化

    坂上 伸生, 渡邊 眞紀子, 太田 寛行, 藤嶽 暢英 日本地理学会発表要旨集 2007s (0), 112-112, 2007

    ...植生は,コメツガ・シラビソ林から,森林限界付近のダケカンバ林(標高約2500m)を経てハイマツの点在する地域(高山岩屑土)に至る。<BR> 菌核粒子は,採取した土壌を蒸留水中に拡散させ,浮上した粒子を採取する浮遊法により検出し,重量と個数を計測した。<BR>【結果と考察】<BR> 岩木山山麓部の雑木林~ナラ林においては,菌核粒子が少量(0.1 mg g<SUP>-1</SUP>程度)分布した。...

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  • 奥羽山脈栗駒山に断片的にみられるオオシラビソ林の立地環境について

    若松 伸彦, 菊池 多賀夫 森林立地 48 (1), 33-41, 2006

    ...本稿では,オオシラビソがごく小面積で分布する栗駒山林岳において林分の立地を解析し,その結果を踏まえてオオシラビソ林の分布規定要因の検討をおこない,同時にオオシラビソ林の成立過程を考察した。秣岳におけるオオシラビソ林は,高標高域,風背側斜面に分布する独自の傾向を示したが,一方で標高,斜面傾斜角度,斜面傾斜方位,地形に関して,分布傾向は他群落と重なっていた。...

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  • テトラシラシクロブテンからテトラシラビシクロ[1.1.0]ブタンへの熱異性化反応

    内山 馨, 岩本 武明, 甲 千寿子, 吉良 満夫 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 18 (0), 64-64, 2006

    ...今回我々は、新規なテトラシラシクロブテンを合成し、テトラシラビシクロ[1.1.0]ブタンへ熱異性化することを見出した。速度論および理論計算を用いた詳細な研究により、この異性化反応が一段階の協奏機構で進行することを見出した。...

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  • 風衝樹による卓越風の推測と堆雪分布

    安田 正次 日本地理学会発表要旨集 2006s (0), 134-134, 2006

    ...この湿原はオオシラビソ低木林と複雑に入り組んで分布している。この湿原の主な形成要因は残雪であると考えられ、その場所における堆雪量の夥多によって生育する植生が決定していると推測される。この湿原周囲の低木林は風衝樹型を呈する樹木個体が多く見られ、その樹型から冬期に強い卓越風が吹くと推測される。...

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  • 多様な菌類が森林樹木の落葉分解に果たす役割

    大園 享司, 深澤 遊, 武田 博清 日本菌学会大会講演要旨集 50 (0), 59-59, 2006

    ...29種の菌類をオオシラビソ・シラビソ(<I>Abies</I>)とダケカンバ(<I>Betula</I>)の落葉に接種し10 °Cと20°Cで培養した(実験1)。また27種の菌類をカラマツ(<I>Larix</I>)落葉に接種し20°Cで培養した(実験2)。いずれの樹種においても落葉分解力は一般に、子嚢菌類や接合菌類よりも担子菌類で高かった。...

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  • 4-シラトリアフルベンと各種ケトン類との付加反応

    坂本 健吉, 今 喜裕, 土田 和弘, 甲 千寿子, 吉良 満夫 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 55 (0), 14-14, 2005

    ...ジ(t−ブチル)シクロプロペノンと1との反応では、高度に歪んだ5-シラビシクロ[3.2.0]へプタトリエン誘導体が得られた。...

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  • 液晶材料の創製に関する研究

    檜山 爲次郎 日本液晶学会討論会講演予稿集 2005 (0), 1-1, 2005

    ...この講演では、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、光応答性液晶、キュービック相をもつ含フッ素強誘電性液晶、含フッ素ネマチック液晶、ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン骨格を有しカラムナー相を示す新規液晶などを創製した経緯について述べる。...

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  • 光二量化のラビング配向特性における温度依存性

    川村 達, 山口 留美子, 佐藤 進 日本液晶学会討論会講演予稿集 2005 (0), 223-223, 2005

    ...光二量化反応を示すカルコン系側鎖を有する配向膜において、ラビングのみの場合では容易軸はラビング方向と垂直に、UV光を照射しラビングを行うとラビング方向と平行になることが知られている。本研究ではUV光を照射しラビング処理した基板を加熱することにより、容易軸がラビング方向に対し垂直となることを明らかにした。...

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  • 富士山亜高山帯針葉樹林における細根の呼吸速度の推定

    藤吉 正明, 内田 雅己, 中坪 孝之, 小泉 博 日本生態学会大会講演要旨集 ESJ52 (0), 268-268, 2005

    ...森林生態系の土壌炭素フローに対する植物細根の影響を明らかにするために、富士山亜高山帯針葉樹林(シラビソ林)において細根の呼吸速度の定量を行った。細根の呼吸速度を推定するため、2002年11月に異なるタイプの処理区をシラビソ林内に設置した。...

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  • 御岳山亜高山帯林における針葉樹の倒木更新 -実生の根系発達と成木の根系構造-

    土井 裕介, 森 章, 武田 博清 日本生態学会大会講演要旨集 ESJ52 (0), 509-509, 2005

    ...御岳山の亜高山帯林では,オオシラビソ,シラビソ,トウヒ,コメツガが優占する。倒木上は,これら4樹種全ての実生にとって定着しやすい基質であり,実生が集中している。特にトウヒ,コメツガの実生は倒木上に集中し,地面にはほとんど定着していない。なぜならば,これらの樹種の当年生実生は,地面では定着が阻害されるためである。 ところで,倒木上は地面に比べ貧栄養である。...

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  • 大規模撹乱後に一斉更新したシラビソ・オオシラビソ林の空間構造と成長動態

    鈴木 智之, 鈴木 準一郎, 可知 直毅 日本生態学会大会講演要旨集 ESJ52 (0), 333-333, 2005

    ...調査区内のほとんどの個体はシラビソもしくはオオシラビソであり、胸高断面積合計の90%以上をこの2種が占めていた。樹高200 cmに満たない稚樹では、全調査区でオオシラビソの個体数が最も多かった。一方、樹高200 cm以上の個体では全調査区ともシラビソがオオシラビソよりも多かった。DBHおよび樹高のサイズ構造には、両種の間に明確な違いが見られた。...

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  • 御岳亜高山帯林における主要構成樹種4種の更新様式

    川谷 翠, 西村 尚之, 山本 進一 日本生態学会大会講演要旨集 ESJ52 (0), 504-504, 2005

    ...主要構成樹種のうち、オオシラビソの個体密度が7420本/haと最も高く、シラビソでは1980本/ha、トウヒでは1490本/haであった。トウヒのサイズ分布は、DBH≧5cmにおいてはベル型を示したが、稚樹ではモミ属と同様にL字型を示した。樹種により定着マイクロサイトに違いが見られ、オオシラビソは土壌、シラビソは土壌と倒木、トウヒは倒木に多く偏っている傾向が見られた。...

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  • アルキル置換 2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタンの合成と物性

    清水 正毅, 那谷 雅則, 望田 憲嗣, 檜山 爲次郎, 氏家 誠司, 吉尾 正史, 加藤 隆史 日本液晶学会討論会講演予稿集 2005 (0), 157-157, 2005

    ...多ケイ素かご型分子 2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタンの橋頭位にプロピル,ブチルまたはペンチル基を導入すると,温度幅の広い六方柱状相を発現した。単環性のコアのみで液晶性を発現する点が注目に値する。X線回折測定からプロピル基置換かご型分子が示す中間相はカラム内の配向秩序がきわめて高く,ラメラ構造をなしていることを明らかにした。...

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  • 富士山麓シラビソ林に発生したトウヒツヅリハマキの天敵糸状菌調査

    島津, 光明, 大澤, 正嗣 森林総合研究所研究報告 3 (2), 193-196, 2004-06

    ...トウヒツヅリハマキの天敵となる昆虫病原性糸状菌を調査するため、山梨県富士山麓のシラビソ人工林における本種の大発生地で幼虫を採集し、実験室内で飼育した。幼虫は飼育中、特に7℃恒温室での越冬中にPaecilomyces farinosusに高率に感染して死亡した。その他、わずかにBeauveria bassiana、Verticillium lecaniiの感染も認められた。...

    日本農学文献記事索引 Web Site

  • 登山道の荒廃と高山植物群落との関係についての定量的評価

    清水 孝彰 日本生態学会大会講演要旨集 ESJ51 (0), 732-732, 2004

    ...その結果、ハイマツ、オオシラビソ群落は他の植生より幅員が狭く、高茎草原は他の植生より幅員が広いという傾向にあった。幅員と、地形の代表要素である標高・傾斜・方位、及び植生との関係を見ると、標高との明確な関係は見られないが、傾斜は小さいほど幅員が広くなる傾向にあった。方位との関係は南南東が最も幅員が大きく、南南東から離れるにつれ幅員が狭くなる傾向にあった。...

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  • 栗駒山におけるオオシラビソ小林分の齢構成

    若松 伸彦, 菊池 多賀夫 日本生態学会大会講演要旨集 ESJ51 (0), 416-416, 2004

    ...<br>  栗駒山におけるオオシラビソ林の分布は、西稜線の一角にある秣岳の非常に狭い範囲に限られている。付近の花粉分析ではAbies花粉が検出されておらず、林分形成当初から現在のような小林分であるとされている。このオオシラビソ林の存在は、最終氷期以降に東北地方の山岳でおこったオオシラビソ林の分布拡大のメカニズムを明らかにする上では見逃すことのできない存在である。...

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  • 富士山亜高山帯針葉樹林における道路開設30年後の林分構造と動態

    長池 卓男, 新井 伸昌, 高野瀬 洋一郎, 阿部 みどり 日本生態学会大会講演要旨集 ESJ51 (0), 408-408, 2004

    ...<br> 毎木調査の結果、生立木の胸高断面積合計ではコメツガとオオシラビソ、立木密度ではコメツガ、オオシラビソとシラビソが優占していた。全樹種の立木密度はこの4年間で減少していたが、それはハクサンシャクナゲの減少によるところが大きく、針葉樹3種の変化は小さかった。しかしながら、針葉樹3種の胸高断面積合計は減少していた。...

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  • 本州亜高山性針葉樹稚樹における樹冠形態と樹冠内特性の機能的な関連

    森 章, 武田 博清 日本林学会大会発表データベース 115 (0), P1036-P1036, 2004

    ...特に,オオシラビソ・シラビソの稚樹は,林内で針葉寿命が長くなり,一次側枝の成長が遅くなった。林内では,この2種は側枝成長よりも樹高成長をさらに抑え,結果として樹冠長が小さく樹冠面積が大きい樹冠形を示した。この樹冠形態は閉鎖林冠下での受光効率を高め,2種の耐陰性の高さをもたらすと考えられる。...

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  • 中部日本における亜高山性針葉樹の分布様式とそれを規定する主導的要因

    逢沢 峰昭, 梶 幹男 日本林学会大会発表データベース 115 (0), H05-H05, 2004

    ...<BR> 詳細な標本調査および実地踏査によって分布情報の得られた284の山岳を、オオシラビソ、シラビソ、トウヒおよびコメツガの分布の有無によって8つの山岳タイプに分け、この各山岳タイプの成因を、積雪深の実測値、これも基に算出した推定最大積雪深値、および各樹種の分布下限標高と山頂標高の位置関係に着目して検討した。...

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  • 岩手県浄法寺町稲庭岳において1個体のみ生育しているオオシラビソについて

    杉田 久志, 金子 岳夫 東北森林科学会誌 9 (1), 38-41, 2004

    ...岩手県浄法寺町の稲庭岳の山頂付近にはオオシラビソが分布している。その分布状況について調査した結果,樹高2.5m,胸高直径5.2cmのものが1個体確認されたのみであった。このオオシラビソは最も近い他の山の分布域(八幡平)から22km離れており,他の集団から隔絶された微小集団の分布事例であるとみなされる。...

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  • 1-アリール-2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタンの合成と物性

    清水 正毅, 那谷 雅則, 渡辺 孝太郎, 檜山 爲次郎, 氏家 誠司 日本液晶学会討論会講演予稿集 2004 (0), 209-209, 2004

    標記化合物は棒状分子にもかかわらず六方柱状相および矩形柱状相を示す。この中間相を安定化するため,フェニル基のパラ位にシアノ基を導入し,液晶性を検討した。その結果,メチル基からヘキシル基までのアルキル置換体は六方および矩形柱状相を示す一方,ヘプチル置換体はラメラ柱状相を発現し,中間相の構造秩序が期待どおり向上した。

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  • 本州中部鬼怒沼周辺における亜高山性針葉樹林の更新

    丹羽 忠邦, 上條 隆志, 津山 幾太郎, 高柳 絵美子, 小川 みふゆ 日本生態学会大会講演要旨集 ESJ51 (0), 422-422, 2004

    ...<br> 林冠木の積算優占度PWIV値はオオシラビソ・コメツガ・トウヒの順に、林冠下幼木ではオオシラビソのみが高い値を示した。全更新カテゴリーで各樹種を比較するために、100m²当たりの相対密度を用いた。オオシラビソは全カテゴリーで相対密度が高かった。コメツガ・トウヒは林冠木・ギャップメーカーで高い値を示し、林冠下幼木・ギャップ下幼木には殆んど見られなかった。...

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  • 本州亜高山帯林における常緑針葉樹実生の根系構造

    土井 裕介, 森 章, 大園 享司, 武田 博清 日本林学会大会発表データベース 115 (0), P5038-P5038, 2004

    ...深根性と言われているモミ属のオオシラビソとシラビソの主根長は基質間で変化しなかったが(図 - 5)、腐朽段階が進むにつれ根深を増加させた。このことから、倒木が腐朽するにつれて主根が立ち上がることがわかる。オオシラビソとシラビソは、腐朽に伴って増加する鉛直方向の領域を利用できることから、トウヒやコメツガに比べ根の可塑性が高いのではないかと思われる。 ...

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  • 奥日光亜高山帯林の衰退は酸性雨だったのか?

    谷本 丈夫, 貝瀬 佑介, 小川 瞳 日本林学会大会発表データベース 115 (0), P1045-P1045, 2004

    ...〈BR〉〈BR〉2.調査地と方法〈BR〉調査地は、すでに述べたように1994年頃、酸性雨被害地として報道されていた南東側斜面に位置している念仏平のシラベ、オオシラビソ林、日光白根山のダケカンバ林と北西斜面で衰退・枯死の認められた帝釈山のシラべなどの亜高山帯林である。...

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  • 白拍子・乱拍子の声 : 歌声の脱雅楽化をめぐって(<特集>中世文学における「音」・「声」)

    沖本 幸子 日本文学 53 (7), 22-31, 2004

    平安時代を通して宮廷音楽の中心は雅楽であり、歌声もまた、雅楽の、特に笛の音に規定されるものとして存在していた。これに対して、能楽の声につながっていくような、雅楽の音にとらわれない歌声は、いつ頃からどのような形で登場してきたのか。平安末期から鎌倉初期にかけて流行した「白拍子」「乱拍子」という芸能の声の姿に注目しながら、世阿弥の音曲論につながる、中世的な歌声の始まりについて考察する。

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  • ブナ林土壌の炭素蓄積量と腐植について

    岡本 裕子, 有光 一登, 籠谷 泰行, 野間 直彦, 大田 啓一, 荻野 和彦 日本林学会大会発表データベース 114 (0), 167-167, 2003

    ...目的森林は土壌中に地上部に比べ,多くの炭素量を蓄積している.例えば,尾瀬のブナ林土壌は地上部の4倍の,オオシラビソ林では3倍の炭素量を蓄積していた.しかし,土壌中の炭素の挙動については未解明な部分が多い.本研究では冷温帯林のブナ林と湿地性の低木林の土壌において,土壌炭素量と腐植の関係について調べた.2....

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  • 亜高山帯ササ地に生育するモミ属の根系

    藤井 万祐子, 山本 進一 日本林学会大会発表データベース 114 (0), 467-467, 2003

    ...また、オオシラビソとシラビソ間のササへの根系の反応の違いも比較検討する。<BR><BR>2 材料と方法<BR> 長野県北八ヶ岳麦草峠周辺の亜高山帯常緑針葉樹林で調査を行った。1999年、平岡によって閉鎖林冠下のササ地とササ無地でオオシラビソとシラビソの稚樹の掘り採りが行われ、樹高、生枝下高、根深が測定された(オオシラビソ:ササ無し9;ササ地;2、シラビソ:ササ無し6;ササ地9本)。...

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  • 中央アルプス北部稜線におけるシラビソ二股変形樹について

    戸田 直人, 新田 隆三 日本林学会大会発表データベース 114 (0), 431-431, 2003

    ...1.雪氷環境を生きるシラビソの姿二股変形樹は頂芽喪失後に萌芽再生や側枝の上方伸長などにより立条を発し分岐した樹幹を持つ。著者らは中ア亜高山帯シラビソ林において変形樹林冠木と前生稚樹群から成る立条複層林が形成されることを提案してきた。...

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  • 自然感をもたらす植生群

    青木 陽二, 近田 文弘, 古谷 勝則 環境情報科学論文集 ceis16 (0), 41-41, 2002

    ...冷温帯および亜熱帯の人は、シラビソ、クマイザサ、ブナ·ナラおよびモモ畑(果樹園)のような植生には、自然らしさを感じることは少なかった。住民はイネ(畑)、リンゴ(畑)に、登山者はガレ場、ハイマツ、ダケカンバ、ブナ·ナラ、シラビソに、訪れる頻度の高い人はシラカシやアヤメ、チャ(畑)、カラマツに自然を感じていた。...

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  • 上高地梓川河畔におけるウラジロモミ林の種組成と地形要因

    長岡 総子, 奥田 重俊 植生学会誌 17 (2), 55-72, 2000

    ...<BR>  4.コメツガ-ウラジロモミ群落の下位単位には,堆積地形を構成する砂礫の粒径および礫種,傾斜,撹乱頻度が影響し,特に穂高安山岩類(溶結凝灰岩)の巨礫からなる立地にシラビソ-トウヒオーダーの種を多く含むゴゼンタチバナ下位単位が成立していた.一方,花崗岩のマサ土から成る立地にはコウモリソウ下位単位が成立し,区分種は撹乱地に多く見られる種であった....

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  • 尾瀬・奥鬼怒地域の Pidonia 相とその分布形成について

    窪木 幹夫 昆蟲.ニューシリーズ 2 (3), 97-110, 1999-09-25

    ...尾瀬地域のPidoniaはミズキやオガラバナのような木本類を, 奥鬼怒地域のPidoniaはオニシモツケ, シラネセンキュウのような草本類を主要な訪花植物とする傾向があった.5. 1989年7月30日, 燧ヶ岳の亜高山帯の枯れたオオシラビソの樹皮内から摂食中のP. bouvieriの幼虫が見つかった.6. 1995年7月25日, 鳩待峠付近のダケカンバの生木の樹皮内から, P. chairoの蛹室が...

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  • 日本のトウヒ属 バラモミ節樹木の現在の分布と最終氷期以後の分布変遷

    野手 啓行, 沖津 進, 百原 新 植生史研究 6 (1), 3-13, 1998

    ...混交樹種と分布量から生育立地を検討した結果,これら4種の分布域は,植生帯を優占するオオシラビソ,シラベとブナの分布空白域にあたり,コメツガが優占する岩塊地に点在していることが多い。現在の本州におけるバラモミ節4種の隔離分布は,晩氷期以降の温暖・多雪化とそれに伴うオオシラビソなどの亜高山針葉樹類うブナの分布拡大によって生じたと考えられる。...

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  • Synanthedon tenue(Butler)ヒメコスカシバ(鱗翅目,スカシバガ科)の新食草

    有田 豊, GORBUNOV Oleg G. 蝶と蛾 46 (3), 137-140, 1995

    ...Synanthedon tenue(Butler)ヒメコスカシバは日本から記載された種であるが,韓国や旧満州(中国東北部)さらに沿海州(ロシア極東部)(末記録)からも記録されている.このヒメコスカシバの幼虫は栽培しているカキノキの樹皮下にもぐり加害することが知られている.またこれ以外に,ヤナギの一種,クリ,カシワからも記録がある.著者らは,1994年7月31日に長野県上村のしらびそ高原でPennisetia...

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  • 南アルプス亜高山帯針葉樹林の齢構造と更新過程

    山中 典和, 安藤 信, 玉井 重信 森林立地 36 (1), 28-35, 1994

    ...1982年の台風10号により,南アルプス仙丈ケ岳の北東斜面に成立したシラビソ,オオシラビソが優占する極相状態の亜高山帯針葉樹林が壊滅的被害をうけた。被害は本数割合で95.6%の林木が枯死した。枯死木の54.0%は幹折れであり,残りは根返り木であった。枯死木について年輪解説を行い,林分の更新過程を調べた。齢分布は,90年以下,90年から180年,180年以上の3つの齢グループに分かれた。...

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  • 乗鞍岳亜高山帯樹木への酸性物質負荷

    竹中 千里, 山本 敏広 森林立地 36 (1), 36-43, 1994

    ...乗鞍スカイライン近辺において、シラビソ・オオシラビソなどの樹木の立ち枯れが目立っている。そのような樹木枯死の現状を把握し、その原因、特に酸性霧の影響を明かにすることを目的とした。スカイライン近辺から採取したシラビソ・オオシラビソの葉を用いて、葉面洗浄法により葉面付着酸性物質量(硫酸・硝酸イオン量)を測定し、その結果から樹木への水素イオンの最大負荷量を見積もった。...

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