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  • 〈近代小説〉の神髄は不条理、概念としての〈第三項〉がこれを拓く

    田中 実 日本文学 67 (8), 2-17, 2018-08-10

    ...〈近代小説〉の神髄を捉えるには、前者と共に後者の分類を必要とするとわたくしは考えます。客観的現実は幻想、主体の捉えた客体の対象領域の外部は永劫に沈黙する〈第三項〉の領域であり、これとの対峙・対決が主体の思考の枠組みを瓦解・倒壊させるのです。村上文学は無意識の底に「地下二階」と呼ぶ客観的現実とは次元の異なる領域を抱え、パラレルワールドを描きます。...

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  • 夢の交点/欲望の対立

    玉田 健太 映像学 96 (0), 48-67, 2016

    ...本作は先行研究において、ヒロインであるエマの欲望とその抑圧を中心に論じられてきた。それに対して本論文は、フローベールによる原作小説と異なり良き夫として造形されているチャールズについて、ミネリの作家論的特質も踏まえた上でテクスト分析を中心に考察を加え、さらに同時代のハリウッド映画との比較を通じて本作の意義を明らかにすることを目標としている。...

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  • 「神々の闘い」の時代に、鷗外の『寒山拾得』を読む

    田中 実 日本文学 64 (8), 2-14, 2015-08-10

    ...「神々の闘い」を目の前にして考えましょう。この『寒山拾得』の〈語り〉はそうした二元論を斥け、「盲目の尊敬」を唾棄しているのです。</p><p>どの学問芸術、宗教も深く読んで考えると、その主客相関の〈向こう〉に「道」がある、『寒山拾得』の〈語り手〉はそう言っているとわたくしは読みます。これを語る方便(物語)の底に「道」を語る〈語り〉が働いています。...

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  • エマニュエル・ボーヴ『罠』 —戦争と表象—

    太田, 菜都美 西南学院大学大学院文学研究論集 34 1-18, 2015-01

    ...エマニュエル・ボーヴ(1898-1945)の『罠』(1945) の評価は大きく二つにわけることができる。一つは「ヴィシー政権下のフランスを的確に描写した」歴史小説,戦争文学としての価値を讃えたものであり,もう一つは「個人の主観の限界」という20世紀的命題にしてボーヴの長年のテーマであるものの探求の,一つの到達点であるとするものである。...

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  • 登場人物の異なるバージョンと特性の変化 : E. M. フォースター「旧ルーシー」

    恒川 正巳 富山大学人文学部紀要 59 121-134, 2013-08-26

    ...Forster)の『眺めのいい部屋』(A Room with a View)は,1908 年に彼の3番目の小説として出版された。ただし,執筆が開始されたのは彼の小説のなかでは最も早く,作品の構想を記したメモが1901 年から翌年にかけて作成されている。完成までの6 年間にフォースターは執筆を2度やり直し,その結果『眺めのいい部屋』は姉妹版ともいうべき物語を2つ持つことになる。...

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  • 中谷孝雄「春の絵巻」再論 : 文芸雑誌「行動」との関係性をめぐって

    渡邊, 浩史 京都語文 18 194-211, 2011-11-26

    ...この小説の先行研究の多くは、良くも悪くも作家論的なアプローチ法でしか作品の内実に迫っていない。だが、この小説が発表された当時の文壇は、プロレタリア文学の衰退に伴う「文芸復興」や新しい文芸思潮を模索する興味深い時期にあった。そして、この小説が発表された文芸雑誌「行動」は、まさにそんな「文芸復興」や新しい文芸思潮を取り入れることに躍起になっていた雑誌である。...

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  • 『高慢と偏見』におけるエリザベスの精神的成長

    寺本, 明子, Teramoto, Akiko 東京農業大学農学集報 = Journal of agriculture science, Tokyo University of Agriculture 52 (1), 1-15, 2007-06

    ...小説家であるだけでなく,道徳家でもあるオースティンは,後のタイプの人物達に鋭い観察眼を向け,優れた作品を残した。そのような彼女の本領を『分別と多感』『エマ』『高慢と偏見』に見ることができる。ヒロインが,軽率で放蕩な偽ヒーローに騙されることにより,日頃自負していた「人を見る目」が,いかに欠陥のあるものであったかを知る。...

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  • Emmaと「流行」

    鈴木 美津子 英文学研究 64 (2), 211-225, 1988

    ...テリー・イーグルトン(Terry Eagleton)は『文芸批評とイデオロギー』(Criticism and Ideology)の中で、「ジェイン・オースティン(Jane Austen)の小説は歴史書よりも鮮明に当時の歴史を伝えてくれる。......価値、勢力関係等を垣間みさせてくれることによってある種の歴史認識を与えてくれる」と述ペている。...

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