中山 和彦
心身医学
54
(3),
217-228,
2014
キュブラー・ロスの示した「死に向かう人の心理過程」は,モーツァルトのレクイエムの曲構成そのものである.この心理反応は死に向かうときばかりでなく,ごく普通の臨床場面でも遭遇する.神経症者の葛藤,パーソナリティ障害や適応障害の症状形成,摂食障害の強迫性,現代型うつ病にみる他罰的反応,軽症化した統合失調症など,その視点で焼き直すと,5段階の心理反応のどこかのステージに位置していることがわかる.本稿では…
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医中誌