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検索結果 311 件

  • 免疫染色によって術前診断しえた卵巣癌同時性大腸転移の1例

    小林 陽介, 廣 純一郎, 田島 陽介, 服部 豊, 稲熊 岳, 升森 宏次, 花井 恒一, 山田 勢至, 須田 康一 日本消化器内視鏡学会雑誌 66 (4), 411-416, 2024

    <p>47歳女性,血便精査の大腸内視鏡検査でS状結腸に粘膜下腫瘤(submucosal tumor:SMT)様隆起に連なる潰瘍病変を認め,HE染色で低分化腺癌と診断された.画像上,S状結腸以外にも骨盤内に多数腫瘤を認め,腫瘍マーカーはCA125が高値であった.免疫染色でCK7(+),CK20(-),Pax-8(+)と判明し,婦人科癌の転移と診断した.審査腹腔鏡を行い,卵巣に異常を伴わない腹膜播種…

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  • 膵臓がん治療の最前線~早期発見と最新の治療~

    鈴木 裕, 百瀬 博一, 松木 亮太, 小暮 正晴, 阿部 展次, 須並 英二, 阪本 良弘 杏林医学会雑誌 54 (4), 209-212, 2023-12-28

    <p>膵臓がんは最も治療成績の悪いがんのひとつと考えられている。早期診断が難しく,容易に進展転移するため,およそ半分の患者さんが切除できない段階で発見される。また,うまく切除できたとしても高率に再発する。その手術は難易度が高く高度な技術を必要とする。しかし,手術治療単独での長期生存率は決して高くない。現在は術前術後補助化学療法に手術治療を組み合わせた集学的治療が中心になり,良好な成績をおさめてい…

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  • 低浸透圧ストレスが胃癌培養細胞株の悪性度に与える影響の検討

    吉本 恵理, 櫻井 裕之, 山賀 貴, 野﨑 江里子, 阿部 展次 杏林医学会雑誌 54 (3), 121-132, 2023-10-06

    <p>胃癌腹膜転移再発の予後は悪く,原因として腹腔内や管腔内に遊離した癌細胞の存在が指摘されている。その予防法として低張液を用いた腹腔や管腔内の洗浄が有望であるという報告は多い。しかし洗浄後に生存した癌細胞が悪性度の高い形質に変化することが懸念されるため,胃癌細胞株MKN7(高分化),MKN74(中分化)を蒸留水に10 …

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  • 肝胆膵外科領域における術中蛍光イメージングの発展

    冨岡 幸大, 青木 武士, 草野 智一, 松田 和広, 野垣 航二, 田代 良彦, 和田 友祐, 柴田 英貴, 山崎 達哉, 斎藤 和彦, 内田 茉莉依, 長石 将大, 藤森 聰, 榎並 延太 日本レーザー医学会誌 43 (4), 294-301, 2023-01-15

    <p>複雑な解剖学的構造物の把握が求められる肝胆膵外科領域において,indocyanine green(ICG)蛍光イメージングを用いた術中リアルタイムナビゲーションが普及している.本稿ではICG蛍光法の基礎から手術への応用まで,現状および展望について概説する.</p>

    DOI Web Site 参考文献18件

  • 脳死下膵腎同時移植後に発症したサイトメガロウイルス血症の1例

    安部 舜, 小林 隆, 三浦 宏平, 石川 博補, 廣瀬 雄己, 河内 裕介, 田島 陽介, 市川 寛, 滝沢 一泰, 島田 能史, 坂田 純, 若井 俊文, 池田 正博, 田崎 正行, 齋藤 和英 移植 58 (Supplement), s319_1-s319_1, 2023

    <p>【背景】サイトメガロウイルス(CMV)感染症は最も注意すべき臓器移植後感染症の一つであり,グラフト機能不全・レシピエントの生命予後に大きく関わる.今回我々は,脳死下膵腎同時移植(SPK)後のバルガンシクロビル(VGCV)予防投与中にCMV血症をきたした1例を経験したので報告する.【症例】症例は55歳女性.1型糖尿病に対してSPKを実施した.血清中CMV抗体は,ドナー陰性,レシピエント陽性で…

    DOI 医中誌

  • 移植腎廃絶後の脳死下膵腎同時移植の1例

    坂田 純, 小林 隆, 三浦 宏平, 石川 博補, 廣瀬 雄己, 安部 舜, 河内 裕介, 田島 陽介, 市川 寛, 島田 能史, 若井 俊文, 池田 正博, 田崎 正行, 齋藤 秀和 移植 58 (Supplement), s341_2-s341_2, 2023

    <p>【緒言】移植腎廃絶後の膵腎同時移植(SPK)の際には前回の移植腎グラフトが右腸骨窩に残存し,膵移植においては移植腎摘出の必要性や膵グラフトの移植部位に対する慎重な判断が必要となる.今回,生体移植腎の機能廃絶後に脳死下SPKを実施した1例を経験したので報告する.【症例】55歳,女性.13年11か月前に生体腎移植を実施したが,慢性拒絶反応により1年8か月前に血液透析再導入となった.今回,1型糖…

    DOI 医中誌

  • 破骨型多核巨細胞を伴う退形成膵癌の1切除例

    高城 伸平, 中野 浩, 角 泰廣, 松下 恒久, 宮原 利行, 尾﨑 貴洋, 田中 雄也, 大坪 琢磨, 中山 敏裕, 高木 正之, 大池 信之 聖マリアンナ医科大学雑誌 51 (1), 1-7, 2023

    <p>症例は70代の女性。検診にて右肺に異常陰影を認めて前医を受診。CT検査の結果,肺陰影は陳旧性肺結核と判断された。その際の検査で上腹部腫瘤性病変が指摘され,精査加療目的に当院紹介となった。造影CTで膵尾部に長径約83 mmの不均一に造影される腫瘤性病変が指摘された。超音波内視鏡検査で,腫瘤は境界明瞭で内部モザイクエコーを呈していた。MRI検査では,内部の信号は不均一で一部に嚢胞を伴う腫瘤であ…

    DOI 医中誌

  • 短期間でIb型からIIIb型へ損傷形態が変化した外傷性肝損傷の1例

    木村 紗衣, 井田 圭亮, 小泉 哲, 西澤 一, 増田 哲之, 土橋 篤仁, 小林 慎二郎, 大坪 毅人 聖マリアンナ医科大学雑誌 51 (2), 49-56, 2023

    <p>短期間でIb型からIIIb型へ損傷形態が変化した外傷性肝損傷の1例を経験した。</p><p><b>【症例】</b>20歳代,男性。建設作業現場で右前胸部を資材に挟まれ受傷し,当院救急搬送された。来院時軽度前胸部痛を認めたが,意識晴明でvital sign安定していた。来院時CT検査では静脈相で中肝静脈近傍に約5 …

    DOI 医中誌

  • ピッグを用いた子宮移植研究:ロボット支援ピッグドナー子宮全摘出術の試み

    長島 稔, 加藤 容二郎, 吉武 理, 青木 武士, 関沢 明彦, 松本 光司 移植 58 (Supplement), s311_1-s311_1, 2023

    <p>【目的】子宮性不妊の女性にとって子宮移植は新たな生殖補助医療技術として期待されているが、生体ドナーへの手術侵襲が大きく、標準術式やプロトコールは確立されていない。今回我々は、ヒトへの適応の前段階として、手術支援ロボットを用い、ピッグ子宮移植ドナーモデルの確立を試みた。【方法】年齢5歳5か月、体重39kgの出産歴のあるピッグに対し、手術支援ロボットを用い、ドナー子宮全摘出術を行った。子宮動脈…

    DOI 医中誌

  • 生体腎移植後Post-transplant lymphoproliferative disorders6例の検討

    吉武 理, 加藤 容二郎, 青木 武士 移植 58 (Supplement), s340_1-s340_1, 2023

    <p>【緒言】腎移植後のPost-transplant lymphoproliferative disorders(PTLD)を6例経験した。【対象】2002年1月以降に実施され、1年以上観察された123例の自験腎移植のうち、PTLDを発症した6例(4.9%)を対象とした。【目的】自験PTLDの特徴につき検討する。【結果】性は4/2(M/F)、移植及び診断時の年齢はそれぞれ40/43(31-53…

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  • アルコールジェル誤飲の腐食性食道炎後の高度狭窄に対し胸腔鏡下食道亜全摘術を施行した1例

    佐藤 義仁, 大塚 耕司, 五藤 哲, 有吉 朋丈, 山下 剛史, 茂木 健太郎, 加藤 礼, 広本 昌裕, 斎藤 祥, 藤政 浩一朗, 村上 雅彦 昭和学士会雑誌 83 (1), 51-56, 2023

    患者は79歳女性.約1年前に,手指消毒用アルコールジェルの誤飲.その後に嚥下困難感が出現し近医受診し,腐食性食道炎の疑いにて経過観察されていた.3か月程前から嚥下障害・嘔吐が強くなり近医受診し,上部消化管内視鏡検査で胸部上部食道にびらんを伴う潰瘍と狭窄が観察され,精査加療目的に当院紹介受診された.当院での上部消化管内視鏡検査では切歯列21-25cmに潰瘍を伴う全周性狭窄を認め,経口内視鏡(OLI…

    DOI 機関リポジトリ 医中誌

  • 昭和大学における子宮移植動物実験・トレーニングについて

    加藤 容二郎, 吉武 理, 長島 稔, 佐々木 陽介, 遠藤 和洋, 山海 直, 松本 光司, 矢持 淑子, 関沢 明彦, 青木 武士 移植 58 (Supplement), s310_3-s310_3, 2023

    <p>2022年より、昭和大学で子宮移植動物実験・トレーニングを開始したので報告する。</p><p></p><p>1)サルを用いた心停止ドナー手術手技確認:</p><p>【方法】安楽殺後のカニクイザル1頭を用い、子宮グラフト摘出を行う。</p><p>【結果】ヒト献体臓器ドナー手術に準じ、周囲組織ごと摘出することで、手術開始から子宮グラフト摘出まで13分で終了した。</p><p>【考察】以前、本発…

    DOI 医中誌

  • 膵腎同時移植後のBKウイルス感染症の1例

    河内 裕介, 小林 隆, 三浦 宏平, 石川 博補, 廣瀬 雄己, 安部 舜, 田島 陽介, 市川 寛, 滝沢 一泰, 島田 能史, 坂田 純, 若井 俊文, 池田 正博, 田崎 正行, 齋藤 和英 移植 58 (Supplement), s318_3-s318_3, 2023

    <p>【緒言】ポリオーマウイルス(BKV)腎症は膵腎同時移植後の重要な合併症として知られている.今回,我々は膵腎同時移植後のBKV腎症の1例を経験したので報告する.</p><p>【症例】59歳男性.1型糖尿病による腎不全に対して脳死下膵腎同時移植を行った.免疫抑制はサイモグロブリンとステロイドで導入し,ミコフェノール酸モフェチル(MMF)1000 mg,タクロリムス(FK)2.0 …

    DOI 医中誌

  • 膵腎同時移植後の抗体関連型拒絶反応に対する治療中に発症した侵襲性肺アスペルギルス症の一例

    廣瀬 雄己, 小林 隆, 坂田 純, 三浦 宏平, 石川 博補, 齋藤 征爾, 安部 舜, 宗岡 悠介, 田島 陽介, 市川 寛, 若井 俊文 移植 57 (Supplement), s297_2-s297_2, 2022

    <p>背景:侵襲性肺アスペルギルス症は、主に日和見感染として発症する致死的な疾患である。膵腎同時移植後の抗体関連拒絶反応の治療中に侵襲性肺アスペルギルス症を発症し、軽快した一例を経験したので報告する。</p><p>症例:40歳男性。18歳から1型糖尿病に対しインスリン治療を開始され、38歳から糖尿病性腎症で血液透析を開始された。39歳時に脳死下膵腎同時移植を施行され、免疫抑制はステロイド、抗胸腺…

    DOI 医中誌

  • 腎移植自験例における抗HLA抗体と移植腎組織および臨床経過の特徴についての検討

    吉武 理, 加藤 容二郎, 青木 武士 移植 57 (Supplement), s323_1-s323_1, 2022

    <p>【諸言】同種抗原に対する抗体が移植腎の予後を損なうことが明らかとなっている。近年抗体の検出が広く行われるようになり、拒絶反応の治療成績向上が期待されているが、慢性抗体関連拒絶への有効な治療法は確立されていない。【対象、目的と方法】2002年1月から2021年12月までに昭和大学病院で実施された腎移植123例のうち88例にスクリーニング検査を行った。廃絶後に行った3例を除外して85例を対象と…

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  • 炎症性腸疾患外科治療の進歩─潰瘍性大腸炎手術を中心に

    須並 英二, 吉敷 智和, 小嶋 幸一郎, 麻生 喜祥, 若松 喬, 飯岡 愛子, 片岡 功, 金 翔哲, 磯部 聡史, 久松 理一 杏林医学会雑誌 52 (4), 207-211, 2021-12-28

    <p> 潰瘍性大腸炎手術に際しては,その適応に関して絶対的適応と相対的適応が想定されている。内科的治療の進歩により外科治療が必要となる症例は減少しているが,癌・dysplasiaを手術適応とする割合は増加している。手術術式は大腸全摘・J型回腸囊肛門吻合術(IAA)と大腸全摘・回腸囊肛門管吻合術(IACA)が現在では標準術式となっている。肛門管に炎症が強く存在する症例や癌・dysplasia症例で…

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  • 腹膜播種をともなう精索原発滑膜肉腫に対する根治的外科切除術後7年目に腫瘍内出血をともなう腹腔内再発をきたした1例

    下嶋 優紀夫, 廣瀬 雄己, 高野 可赴, 野村 達也, 安藤 拓也, 川崎 隆, 番場 竹生, 野上 仁, 瀧井 康公, 藪崎 裕, 中川 悟 日本消化器病学会雑誌 118 (12), 1130-1136, 2021-12-10

    <p>70歳男性.精索腫瘍,限局性腹膜播種に対し,腫瘍摘出術および播種巣切除を施行し,遺伝子検査で精索原発滑膜肉腫と診断された.術後7年目に突然の腹部膨満感と腹痛で救急搬送され,内部に出血をともなう17cm大の腫瘍を網囊内に認めた.緊急で腫瘍摘出術および結腸部分切除を施行し,遺伝子検査で精索原発滑膜肉腫の腹腔内再発と診断された.これまで精索原発滑膜肉腫の本邦報告例はなく,文献的考察を加えて報告す…

    DOI 医中誌

  • 食道扁平上皮癌におけるKLF4発現に関する臨床病理学的検討

    北島 徹也, 楯 玄秀, 南雲 佑, 三浦 咲子, 本間 まゆみ, 塩沢 英輔, 村上 雅彦, 瀧本 雅文, 矢持 淑子 昭和学士会雑誌 81 (4), 355-362, 2021

    Kruppel-like factor 4(KLF4)は腸管や皮膚をはじめとする生体内のさまざまな組織で発現する転写因子であり,癌においては,細胞周期の抑制という点から癌抑制遺伝子として,アポトーシスの抑制という点から癌遺伝子として働く二面性が知られている.今回,食道扁平上皮癌の病理組織検体を用いて,KLF4の発現とその組織学的悪性度との関係性について検討した.昭和大学病院において食道扁平上皮癌…

    DOI 機関リポジトリ 医中誌

  • 腎移植自験例におけるsolid phase assayの実態とcaABMRの治療成績

    吉武 理, 加藤 容二郎, 杉山 元紀, 天野 悟志, 青木 武士 移植 56 (Supplement), s529-s529, 2021

    <p>【諸言】同種抗原に対する抗体が移植腎の予後を損なうことが明らかとなっている。近年抗体の検出が広く行われるようになり、拒絶反応の治療成績向上が期待されている。【対象、目的と方法】2002年1月から2020年12月までに実施された111腎移植自験例(5死体/106生体ドナー)のうち抗HLA抗体のスクリーニング検査を行った72例を対象とした。教室では、抗HLA抗体および移植腎生検の所見と併せて拒…

    DOI 医中誌

  • 胸腔鏡下食道癌根治術後の胸骨後再建経路に内ヘルニアを生じた2例

    佐藤 義仁, 大塚 耕司, 五藤 哲, 有吉 朋丈, 山下 剛史, 広本 昌裕, 斎藤 祥, 青木 武士, 村上 雅彦 日本腹部救急医学会雑誌 40 (6), 791-794, 2020-09-30

    <p>胸腔鏡下食道亜全摘術,胸骨後経路胃管再建後に胸骨後経路への内ヘルニアを発症した2例を経験した。症例1:79歳男性,食道癌手術2年9ヵ月後に突然の嘔吐と心窩部痛が出現。胸骨後経路に小腸が陥入した内ヘルニアと診断。症例2:69歳の女性,術後3日目に突然心窩部痛が出現。胸骨後経路に横行結腸が陥入した内ヘルニアと診断。2例とも同日に緊急手術を施行し,腸管壊死もなく脱出腸管を還納しヘルニア門を閉鎖し…

    DOI Web Site 医中誌

  • 腐食性食道炎に対して食道バイパス術を施行した1例

    蓮井 宣宏, 長尾 玄, 鶴見 賢直 杏林医学会雑誌 51 (2), 113-119, 2020-06-30

    <p>症例は80歳,女性。自殺企図のため強酸性洗剤を300 ml内服し,腐食性食道炎および化学性肺炎の診断で緊急入院した。急性期は集中治療を行い,全身状態は改善した。しかし高度の食道狭窄をきたし,内視鏡的バルーン拡張術を複数回試みたが改善を認めず,第129病日に外科治療を行った。術式は高齢,肺癌併存状態を考慮し,食道切除は行わず細径胃管,胸骨後経路,頚部吻合によるバイパス術に留めた。術後は縫合不…

    DOI 医中誌

  • ポリスチレンスルホン酸ナトリウム内服下での大腸壊死術後に残存大腸の高度狭窄をきたした1例

    阿部 馨, 亀山 仁史, 田中 花菜, 小柳 英人, 堀田 真之介, 田島 陽介, 中野 麻恵, 中野 雅人, 島田 能史, 佐藤 航, 梅津 哉, 若井 俊文 日本大腸肛門病学会雑誌 73 (2), 64-69, 2020

    <p>症例は68歳,男性.慢性腎不全による高カリウム血症に対しポリスチレンスルホン酸ナトリウムを内服中に急性心不全を発症し,弁置換術,弁形成術が施行された.術後9日目に腹痛と血便が出現した.上行結腸壊死による汎発性腹膜炎と診断し,結腸右半切除と二連銃式の人工肛門造設術を行った.術後半年後の人工肛門閉鎖の際に左側結腸に狭窄を認め,残存結腸全摘,直腸S状部切除を行った.下行結腸に著明な狭窄を伴う縦走…

    DOI Web Site 医中誌 参考文献9件

  • 巻頭言

    村上 雅彦 昭和学士会雑誌 80 (3), 229-229, 2020

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  • 非浸潤性乳管癌との鑑別を要した慢性リンパ性白血病乳房内浸潤の1例

    遠藤 麻巳子, 島影 尚弘, 諸 和樹, 谷 由子, 薄田 浩幸, 永橋 昌幸, 谷 達夫, 若井 俊文 日本臨床外科学会雑誌 81 (12), 2425-2431, 2020

    <p>症例は76歳,女性.7年前に慢性リンパ性白血病(chronic lymphocytic leukemia,以下CLL)と診断され,無症状のため経過観察していたが,白血球数およびリンパ球割合の上昇と全身の腫大リンパ節の増大を認め,化学療法の導入が検討されていた.マンモグラフィー検診で右乳房に局所的非対称性陰影を指摘され,当科を受診した.超音波検査では右乳房C領域に22mm大の地図状の低エコー…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献9件

  • 乳頭部腫瘍に対する外科的治療

    若井 俊文, 坂田 純, 三浦 宏平, 堅田 朋大, 廣瀬 雄己, 滝沢 一泰 胆道 33 (1), 54-59, 2019-03-25

    <p>十二指腸乳頭部癌は膵頭十二指腸切除術が標準的治療であり,胆道癌の中で最もR0切除率が高く,治療成績は比較的良好である.粘膜内に留まりOddi筋に達しない癌はリンパ節転移をきたす可能性が非常に低く,理論的には局所的乳頭部切除術が適応可能である.しかし,術前画像診断では癌がOddi筋に達するか否かを正確に診断することは困難であり,基本的には十二指腸乳頭部癌に対しては縮小手術を適応するべきではな…

    DOI 医中誌

  • 気管憩室を伴った食道癌の1例

    山崎 達哉, 村上 雅彦, 大塚 耕司, 五藤 哲, 山下 剛史, 藤政 浩一朗, 広本 昌裕, 斎藤 祥, 加藤 礼, 茂木 健太郎, 有吉 朋丈, 伊達 博三, 山崎 公靖, 青木 武士 日本外科系連合学会誌 44 (6), 1036-1039, 2019

    <p>63歳男性,近医にて胸部中部食道癌に対しESD施行後病理診断でSM浸潤が認められたため追加切除の目的で当院紹介となった.術前診断はcT1b cN0 M0 cStage Ⅰであった.また,術前CTにて気管分岐部頭側の気管に約1cmの囊状気腫像を認め気管憩室と診断した.術前化学療法(FP療法)施行後,胸腔鏡下食道癌根治術を施行した.憩室は気管右側・背側に容易に認識でき,術中換気に伴い膨隆したが…

    DOI Web Site 医中誌 参考文献7件

  • 変異頻度に基づくがんゲノムデータの新規クラスタリング手法とその臨床応用

    凌 一葦, 渡辺 由, 永橋 昌幸, 島田 能史, 市川 寛, 若井 俊文, 奥田 修二郎 医療情報学 38 (5), 305-312, 2018-12-28

    <p> クリニカルシーケンス技術が臨床医学領域で普及しつつある.その中でも,がんゲノムデータを用いた遺伝子異常の解析はがん発症メカニズムの解明と個別化医療の実現に重要な役割を担っている.しかしながら,現在,遺伝子変異を元に分子標的薬によるがん治療方針の判断を効率的に実施する手段は存在しない.そこで,本研究では,異なる遺伝子変異を持つがん患者コホートを変異頻度の高い特異的な遺伝子変異のパターンでク…

    DOI 医中誌

  • S状結腸癌穿孔術後に閉鎖孔ヘルニア囊内の遺残膿瘍から大腿壊死性筋膜炎を来した1例

    須藤 翔, 北見 智恵, 河内 保之, 油座 築, 牧野 成人, 川原 聖佳子, 西村 淳, 新国 恵也 日本消化器外科学会雑誌 51 (10), 656-662, 2018-10-01

    <p>症例は79歳の女性で,S状結腸癌穿孔による汎発性腹膜炎に対し,S状結腸切除,人工肛門造設,洗浄ドレナージが施行された.術前CTで左閉鎖孔ヘルニアを認めたが,腸管の嵌頓はなく,閉鎖孔ヘルニアに対する処置は施行されなかった.術後45日目に,左大腿の著明な腫脹と疼痛が出現しCTで左閉鎖孔周囲から大腿に広範な膿瘍を認めた.大腿筋群の壊死性筋膜炎を併発しており,緊急のデブリードマン手術が施行された.…

    DOI Web Site 医中誌 参考文献14件

  • 回腸子宮内膜症により腸重積を発症した1例

    山崎 達哉, 村上 雅彦, 福島 元彦, 村井 紀元, 榎沢 哲司, 星野 光典, 広本 昌裕, 冨岡 幸大, 藤井 智徳, 五藤 哲, 藤森 聰, 渡辺 誠, 大塚 耕司, 青木 武士 日本腹部救急医学会雑誌 38 (5), 875-878, 2018-07-31

    <p>30歳代女性。腹痛・嘔吐を主訴に当院を受診。臍部を中心に圧痛を認めた。腹部造影CT検査では拡張腸管とその肛門側に,pseudokidney signおよびDouglas窩に腹水を認め,腸重積による腸閉塞と診断し緊急開腹手術を施行した。開腹所見で,回腸末端から約30cmの回腸に腸重積を認めた。用手的に重積を解除したところ,明らかな腸管の血流障害はなく,先進部に腫瘤を触知したため,同部位を含め…

    DOI 医中誌

  • 胆囊癌の画像診断と外科治療

    若井 俊文, 坂田 純, 堅田 朋大, 滝沢 一泰, 三浦 宏平, 廣瀬 雄己 胆道 32 (1), 44-50, 2018

    <p>胆囊癌について,早期癌,画像診断,肝内進展様式,肝切除範囲,リンパ節郭清範囲を中心に解説する.早期癌に関しては,その概念や肉眼的形態による特徴を十分に理解して診療にあたる必要があり,胆囊管断端が癌陰性であれば単純胆囊摘出術で十分であり根治切除は不要である.画像診断では,各種画像の有用性・限界を理解した上で,これらを駆使して胆囊癌の存在診断を行い,その進行度を評価することが求められる.切除可…

    DOI 医中誌

  • 待機的に整復手術を試みた若年者腸回転異常症の1例

    箱崎 智樹, 村上 雅彦, 草野 智一, 山崎 達哉, 平井 隆仁, 冨岡 幸大, 吉澤 宗大, 小澤 慶彰, 田代 良彦, 野垣 航二, 古泉 友丈, 藤森 聰, 青木 武士 昭和学士会雑誌 78 (6), 682-687, 2018

    症例は16歳の男性で,幼少期から食べ過ぎると嘔気,嘔吐を来していたが,自然軽快するため医療機関は受診せず放置していた.今回は食後の嘔気が2週間持続するため,前医を受診した.上部消化管内視鏡検査で胃内に大量の残渣を認め,上部消化管の通過障害を疑われ,精査加療目的に当院へ紹介となった.腹部造影CTや経口胃十二指腸造影等の結果から,明らかな通過障害は認めずnonrotation型の中腸軸捻転を伴う腸回…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • 胆囊癌に対する外科治療のup-to-date

    坂田 純, 廣瀬 雄己, 三浦 宏平, 滝沢 一泰, 小林 隆, 若井 俊文 胆道 32 (1), 105-113, 2018

    <p>胆囊癌の外科治療において良好な長期成績を得るための唯一のコンセンサスは癌遺残のない外科切除(R0切除)である.胆囊癌は解剖学的特殊性や生物学的悪性度の高さに起因して多様な進展様式をきたすため,R0切除を実施するためには病巣所見に応じて適切に切除範囲を選択していく必要がある.進行胆囊癌の不良な手術成績を改善するために,本邦を中心に拡大肝右葉切除や膵頭十二指腸切除といった拡大切除術式が提案・実…

    DOI 医中誌

  • 腹腔鏡下に切除した左大腿二頭筋脂肪肉腫後腹膜転移の1例

    冨岡 幸大, 石原 明, 三田村 圭太郎, 小澤 慶彰, 斎藤 和彦, 村上 雅彦 日本臨床外科学会雑誌 79 (8), 1777-1781, 2018

    症例は67歳,男性.左大腿部腫瘤が増大したため当院形成外科を受診した.左大腿二頭筋筋膜内粘液型脂肪肉腫と診断し,外科的マージンを確保した拡大腫瘍摘出術を施行した.術後4カ月のCTにて後腹膜に異常陰影の増大を認めたため,当科紹介となった.造影CTにて仙骨前面に長径50mm 大の軽度造影効果を伴う境界明瞭な腫瘤を認め(CT値:-10-66),脂肪肉腫の後腹膜転移と診断し,腹腔鏡下後腹膜腫瘍摘出術を行…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献9件

  • 異時性肝転移に対し肝切除を行った非浸潤性乳管癌の1例

    箱崎 智樹, 村上 雅彦, 松田 和広, 草野 智一, 古泉 友丈, 藤森 聰, 青木 武士 昭和学士会雑誌 78 (6), 688-694, 2018

    症例は43歳,女性.前医で右乳癌に対し右乳房部分切除術を施行.病理診断で非浸潤性乳管癌(Ductal Carcinoma In Situ:DCIS)と診断され,術後補助放射線療法後に外来経過観察されていた.術後2年8か月に健診で施行した腹部超音波検査で,肝臓S3, 4に3.6cm大の腫瘤を指摘された.前医で同腫瘤を針生検し,病理診断で乳癌異時性肝転移疑いと診断され,当科へ手術目的に紹介された.過…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • 腹腔鏡手術を行った子宮広間膜裂孔ヘルニアの1例

    広本 昌裕, 村上 雅彦, 加藤 博久, 新谷 隆, 小池 礼子, 佐藤 篤, 長谷川 智行, 渡辺 誠, 大塚 耕司, 青木 武士 日本腹部救急医学会雑誌 37 (3), 493-496, 2017

    <p>症例は44歳女性。嘔吐と下腹部痛を主訴に当院受診した。初診時,腹部造影CTで骨盤内に拡張した小腸と右側に偏位した子宮を認めた。イレウス管による減圧を図ったが症状の改善を認めなかった。イレウス管造影後に腹部単純CTを施行したところ,子宮左側の小腸に狭窄を認め,左子宮広間膜裂孔ヘルニアと診断し腹腔鏡下に手術施行した。左子宮広間膜に生じた約3cm大の裂孔に,回腸末端より約120cmの回腸が約10…

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  • ERC中に排石を認めた遺残胆嚢管結石の1例

    伊達 博三, 村上 雅彦, 五藤 哲, 茂木 健太郎, 山下 剛史, 古泉 友丈, 藤森 聡, 渡辺 誠, 大塚 耕司, 青木 武士, 山崎 公靖, 田嶋 勇介 昭和学士会雑誌 77 (5), 565-569, 2017

    症例は58歳男性.20XX年6月に胆石症に対し腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.術後は問題なく経過し退院した.術後2年6か月経過した頃より上腹部痛を自覚したため,当科受診した.血液検査上炎症反応の上昇と黄疸を認めた.腹部造影CT検査では胆嚢管の遺残と結石を認めた.遺残胆嚢管結石による遺残胆嚢管症候群と診断,前回の手術より,腹腔内の高度癒着が予想されたため,内視鏡的切石術を試みた.ERC中に排石した後…

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  • 絞扼性イレウスをきたした成人発症小腸間膜裂孔ヘルニアの1例

    山崎 達哉, 村上 雅彦, 青木 武士, 草野 智一, 五藤 哲, 藤森 聰, 渡辺 誠, 大塚 耕司 日本腹部救急医学会雑誌 37 (3), 521-524, 2017

    <p>54歳,女性。腹痛,嘔吐を主訴に救急外来受診。臍部を中心に腹部全体に圧痛を認めるも,Blumberg徴候および筋性防御は陰性であった。腹部造影CT検査で,腹水貯留に加え,回腸末端付近の小腸にwhirl signを伴う一部造影不良域を認めたため,絞扼性イレウスの疑いで同日緊急手術を施行した。腹腔鏡で腹腔内を観察したところ,壊死腸管を広範囲に認め,腹腔鏡での安全な絞扼の解除は困難と判断し,開腹…

    DOI 医中誌

  • 大腸全摘・回腸囊肛門吻合術後に回腸囊内腺癌を発症した家族性大腸腺腫症の1例

    橋本 喜文, 中野 雅人, 亀山 仁史, 山田 沙季, 八木 亮磨, 田島 陽介, 岡村 拓磨, 中野 麻恵, 島田 能史, 若井 俊文 日本消化器外科学会雑誌 50 (6), 469-475, 2017

    <p> 症例は45歳の男性で,24歳時,家族性大腸腺腫症(familial adenomatous polyposis;以下,FAPと略記)に対して大腸全摘,W型回腸囊肛門吻合術(ileal pouch anal anastomosis;以下,IPAAと略記)が施行された.術後,38歳時に施行した経肛門的内視鏡検査で回腸囊内に約30個のポリープを認め,生検の結果,管状腺腫であった.44歳時に施行…

    DOI Web Site 医中誌 被引用文献1件 参考文献23件

  • 新専門医制度に対応した研修実績

    日比 八束 日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 34 (4), 242-243, 2017

    <p>数多ある専門医の質を担保し,国民に分かりやすい制度とするため,「専門医の研修プログラム認証や,専門医の認定を各学会と日本専門医機構が共同して行う」新専門医制度が2018年度から全面スタートする予定となった。「内分泌外科」領域も外科領域,泌尿器科領域,耳鼻咽喉科領域の各基本領域のサブスペシャリティー領域に認定されることがほぼ確実視されている。これに伴い,従来日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科…

    DOI 医中誌

  • 肝損傷に伴うnonsurgical pneumoperitoneumの1例

    滝沢 一泰, 皆川 昌広, 廣瀬 雄己, 堅田 朋大, 須藤 翔, 田島 陽介, 大橋 拓, 小林 隆, 若井 俊文 日本腹部救急医学会雑誌 36 (5), 923-926, 2016

    <p>症例は19歳,男性。7mの高所での作業中に誤って墜落した。受診時は意識清明でバイタルサインも安定していた。CTで肝外側区域の深在性損傷と造影剤の血管外漏出を認め,肝損傷Ⅲbと診断した。肝損傷に対し,カテーテル塞栓術を行い,出血源の責任肝動脈枝を塞栓した。受傷2病日に38℃の発熱を認め,CTで左横隔膜下から胃小弯近傍に貯留する血腫および腹腔内遊離ガスを認めた。受傷3病日には腹痛が増強し腹膜刺…

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  • HILIC-MS/MSを用いたヒト血漿中カルバペネム系抗菌薬の高感度分析法

    加藤 礼, 李 暁鵬, 熊澤 武志, 藤城 雅也, 佐藤 淳一, 澤口 聡子, 丸茂 昭美, 上島 実佳子, 青木 武士, 村上 雅彦, 佐々木 陽平, 古谷 卓郎, 佐藤 啓造 昭和学士会雑誌 76 (3), 369-381, 2016

    カルバペネム系抗菌薬は殺菌性に優れ,かつ幅広い抗菌スペクトルを有し,敗血症等の重症難治性感染症の治療薬として広く使用されている.さらに,カルバペネム系抗菌薬は時間依存的な抗菌効果を示す.薬物動態(pharmacokinetics: PK)と薬力学(pharmacodynamics: PD)理論の分類においては,薬物濃度が最小発育阻止濃度(minimum inhibitory …

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • 真性腸結石嵌頓を契機に診断された小腸癌の1例

    澤谷 哲央, 加藤 礼, 村上 雅彦, 大塚 耕司, 青木 武士, 田中 弦 昭和学士会雑誌 76 (1), 64-68, 2016

    症例は,74歳女性.貧血と便潜血陽性で当院消化器内科受診.下部消化管内視鏡検査では明らかな異常を認めなかったが,腹部CTで小腸内に径3cmの結石像を認め腸結石と診断した.腸閉塞等の症状もなく本人に積極的加療の意志なく経過観察とし,2か月後に再度腹部CTを施行したが腸石は肛門側小腸に移動していた.臨床症状もなく経過観察を続けたが,6か月後腸閉塞を発症し緊急手術となった.手術所見では空腸に高度の狭窄…

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  • 胆囊癌における胆道癌取扱い規約第6版の検証―N分類を中心に―

    坂田 純, 大橋 拓, 三浦 宏平, 滝沢 一泰, 高野 可赴, 小林 隆, 若井 俊文 胆道 30 (4), 673-681, 2016

    <p>根治切除が実施された胆囊癌183症例を対象としてN分類を中心に胆道癌取扱い規約第6版の妥当性を検証した.6版-N0,N1の5年生存率(5生率)は各々68%,35%(p<0.001)であった.一方,リンパ節転移個数別分類における0個,1-3個,4個以上の症例の5生率は各々77%,49%,15%であり,良好に予後を層別化していた(p<0.001).6版-Stage …

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  • 脂質メディエーターを介した胆汁酸シグナル伝達系の役割

    永橋 昌幸, 大橋 拓, 滝沢 一泰, 坂田 純, 小林 隆, 若井 俊文 胆道 30 (2), 220-227, 2016

    近年の分子生物学の進歩により,胆汁酸が特異的に作用する受容体の存在が明らかになり,胆汁酸の情報伝達物質としての役割が注目されている.脂質メディエーターであるスフィンゴシン-1-リン酸(S1P)の特異的受容体であるS1P2型受容体は,胆汁酸が直接作用する特異的受容体の一つであることが明らかになった.胆汁酸によるS1P2型受容体の活性化は,さらにS1P産生酵素であるスフィンゴシンキナーゼ2型(Sph…

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  • 腹腔鏡下虫垂切除術に対するReduced port surgery

    五藤 哲, 村上 雅彦, 大塚 耕司, 山下 剛史, 茂木 健太郎, 伊達 博三, 藤森 聡, 吉武 理, 渡辺 誠, 青木 武士, 榎並 延太 昭和学士会雑誌 76 (1), 52-58, 2016

    腹腔鏡下虫垂切除術 (LA) は3 portが標準術式であるが,近年,単孔式LAを導入する施設が増えている.しかし,単孔式LAは臍部切開が大きくなるため,当院では臍部に12mm,恥骨上右下腹部に5mmの2 port法を導入し,小児や若年女性を中心にこれまで9例に対して施行した.治療成績 (手術時間,出血量,術後合併症,術後在院日数) を,同時期に施行した3 …

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • 初回腹腔鏡手術後に発症した外傷性腹壁ヘルニアの1例

    滝沢 一泰, 皆川 昌広, 廣瀬 雄己, 堅田 朋大, 須藤 翔, 田島 陽介, 中野 雅人, 小林 隆, 若井 俊文 日本腹部救急医学会雑誌 35 (4), 477-482, 2015

    症例は29歳,男性。車同士の交通外傷で受傷し当院へ救急搬送された。下腹部にシートベルト痕を認め,全身CTで下顎骨,右鎖骨,左第10肋骨,右腓骨の多発骨折および腹腔内出血を認めた。消化管穿孔は明らかではなかったが,確定診断のため腹腔鏡手術の適応とした。S状結腸腸間膜損傷IIa(S)およびS状結腸損傷cIa(S)の診断でS状結腸切除術を施行した。しかし,術後腸閉塞となったため初回手術後8日目に腹部C…

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  • 腹直筋内発生神経鞘腫の1例

    田口 昌延, 佐田 尚宏, 赤松 郁夫, 石橋 敏光, 市川 一仁, 安田 是和 日本臨床外科学会雑誌 76 (2), 401-407, 2015

    神経鞘腫は上下肢を中心とした末梢神経の存在する部位に発生する.今回,腹直筋内という極めて稀な部位に発生した本疾患の1例を経験した.症例は53歳,女性.開腹歴なし.近医で左下腹部の腹壁腫瘤を指摘され,精査加療目的に当院へ紹介となった.腹部超音波検査では4cm大の腹直筋と連続した境界明瞭な分葉状の低エコー腫瘤を認めた.腹部造影CT検査では漸増性に造影された.腹部造影MRI検査ではT1強調画像で不均一…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献9件

  • 同一病巣内に神経内分泌腫瘍と腺癌の成分を認めた径8 mmの直腸腫瘍の1例

    木戸 知紀, 島田 能史, 中野 麻恵, 中野 雅人, 亀山 仁史, 野上 仁, 若井 俊文, 岩渕 三哉 日本大腸肛門病学会雑誌 68 (1), 55-59, 2015

    同一病巣内に神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumor;NET)と腺癌の成分を認める直腸腫瘍は非常に稀である.このような腫瘍の発生過程は,NETと腺癌の両者への分化傾向をもつ単一クローン由来,それぞれ別のクローンから発生した腫瘍の衝突の2つの可能性がある.症例は52歳,男性.便潜血陽性で下部消化管内視鏡検査を施行され,下部直腸に10mm大の粘膜下腫瘍様病変を指摘された.生検でNET…

    DOI Web Site 医中誌 参考文献2件

  • 緊急手術にて救命しえた呼吸不全を伴う特発性横隔膜破裂の1例

    大野 浩平, 村上 雅彦, 大塚 耕司, 冨岡 幸大, 伊達 博三, 山下 剛史, 有吉 朋丈, 五藤 哲, 山崎 公靖, 藤森 聰, 渡辺 誠, 青木 武士 昭和学士会雑誌 75 (2), 227-231, 2015

    特発性横隔膜破裂に対し緊急手術を施行し,救命しえた1例を経験したので報告する.症例は73歳の女性.嘔吐後に急激に呼吸困難が出現し前医を受診した.CTにて胃穹窿部の左胸腔内への脱出がみられた.呼吸不全が進行したため精査加療目的に当院へ搬入された.食道裂孔ヘルニア嵌頓と診断し,発症から20時間後に緊急手術を施行した.上腹部正中切開で開腹し左胸腔内へ脱出していた胃穹窿部を用手的に腹腔内へ整復した.食道…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • 胃全摘後の輸入脚に生じた小腸癌による腸重積の1例

    目黒 由行, 細谷 好則, 遠藤 和洋, 田中 亨, 佐田 尚宏, 安田 是和 日本外科系連合学会誌 40 (1), 55-60, 2015

    患者は25年前胃癌で胃全摘,膵体尾部切除,脾摘出術を施行された62歳男性.腹痛で近医を受診,腹部CTで輸入脚の拡張を認めたため当科紹介受診.ダブルバルーン内視鏡,FDG-PETでの精査の結果,Y脚近傍に生じた悪性腫瘍による腸重積と診断した.また,ネフローゼ症候群と低栄養による著明な低蛋白血症も認められた.腸重積は内視鏡施行時に解除されたため,待機的手術とした.開腹時,腫瘍はTreitz靭帯から2…

    DOI Web Site 医中誌 被引用文献1件 参考文献1件

  • PTBD瘻孔部に癌着床を認め術後腹壁再発をきたした下部胆管癌の1例

    須藤 翔, 相馬 大輝, 廣瀬 雄己, 堅田 朋大, 齋藤 敬太, 三浦 宏平, 滝沢 一泰, 永橋 昌幸, 坂田 純, 小林 隆, 皆川 昌広, 若井 俊文 胆道 29 (2), 247-253, 2015

    症例は79歳,男性.尿濃染を自覚し,血液検査にて黄疸と肝機能障害を指摘された.画像検査所見から下部胆管癌による閉塞性黄疸と診断され, PTBDが施行された.黄疸改善後,膵頭十二指腸切除,PTBD瘻孔部同時切除が施行された.病理組織学的検査では,PTBD瘻孔部に胆管癌着床を認め,術後補助化学療法としてS-1単独療法を施行された.術後18カ月目に,瘻孔切除部近傍の腹壁に腫瘤を認め,穿刺細胞診にてCl…

    DOI 医中誌 被引用文献1件

  • 上部胆管狭窄をきたした黄色肉芽腫性胆嚢炎の1例

    石井 優, 北村 勝哉, 山宮 知, 佐藤 悦基, 岩田 朋之, 野本 朋宏, 藤森 聰, 榎並 延太, 青木 武士, 村上 雅彦, 斉藤 光次, 吉田 仁 胆道 29 (4), 808-814, 2015

    症例は,60歳代の女性.発熱と右季肋部痛を主訴に近医を受診した.血液検査にて肝胆道系酵素の上昇とCT検査にて胆嚢壁肥厚,胆石,肝内胆管拡張を認めたため,当科を紹介受診となり,急性胆管炎の診断で入院となった.ERCP所見では,上部胆管に15mm長の狭窄を認めた.SpyGlass<sup>®</sup>にて上部胆管に全周性狭窄を認め,胆管狭窄部擦過細胞診class …

    DOI 医中誌

  • 経十二指腸的乳頭切除術後に再発した早期乳頭部腺癌の1例

    安次富 裕哉, 木村 理, 平井 一郎, 渡邊 利広, 手塚 康二, 菅原 秀一郎, 岡崎 慎史 胆道 29 (2), 279-284, 2015

    80歳女性.他疾患の経過観察CTで総胆管の拡張を指摘された.上部消化管内視鏡検査で十二指腸乳頭部に径約3 cmの腫瘍を認め,生検で腺癌と診断された.高齢なことやEUSやIDUSから腺腫内癌が示唆されたことから経十二指腸的乳頭切除術を施行した.病理組織学的にはadenocarcinoma(tub1~tub2)in tubulovillous …

    DOI 医中誌

  • 心肺停止状態から救命し得た上部消化管造影検査後大腸穿孔によるバリウム腹膜炎の1例

    須藤 翔, 小林 隆, 廣瀬 雄己, 堅田 朋大, 滝沢 一泰, 若井 俊文 日本腹部救急医学会雑誌 35 (1), 119-124, 2015

    症例は66歳,女性。検診で上部消化管造影検査を施行された2日後に腹痛を自覚した。翌日腹痛が増悪したため救急要請し,搬送先病院で心肺停止状態となった。蘇生処置により心拍再開し,腹部CT検査で腹腔内遊離ガスと腸管外へのバリウム漏出を指摘された。消化管穿孔によるバリウム腹膜炎と診断され,同院では緊急手術の施行が困難な状況であったため,当院へ転院搬送し緊急手術を行った。S状結腸に穿孔部を認め,S状結腸部…

    DOI 医中誌

  • 胆囊出血に対する腹腔鏡下胆囊摘出術の1例

    仲野 哲矢, 遠藤 和彦, 小柳 英人, 石川 博補, 木戸 知紀, 佐々木 俊樹, 高橋 正人, 皆川 昌広 日本腹部救急医学会雑誌 35 (6), 805-809, 2015

    腹腔鏡下胆囊摘出術は胆囊結石症に対する標準術式となっており,その適応も拡大しつつある。今回,われわれは胆囊炎に起因したと思われる胆囊出血に対し腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した1例を報告する。症例は40歳男性。心窩部痛を主訴に当院を受診した。血液生化学検査では肝胆道系酵素の上昇と炎症反応の高値を認め,腹部超音波検査で胆囊内の凝血塊と胆囊壁肥厚,さらに胆囊底部に小結石を認めた。腹部造影CT検査では,胆囊…

    DOI 医中誌

  • 胸腔鏡下食道亜全摘術における気腹下施術用システムAIRSEAL<SUP>®</SUP>の有用性

    大塚 耕司, 村上 雅彦, 有吉 朋丈, 広本 昌裕, 加藤 礼, 山下 剛史, 五藤 哲, 山崎 公靖, 藤森 聰, 渡辺 誠, 青木 武士, 加藤 貴史 日本臨床外科学会雑誌 76 (6), 1266-1271, 2015

    目的:常時循環型排煙システムAIRSEALの有用性について検討を行った.<BR>対象と方法:基礎実験ではAIRSEALの気流の流れ,大動物実験では圧の維持性を,臨床検討として胸腔鏡下食道手術におけるAIRSEAL群とUHI-4群の手術成績について比較検討を行った.<BR>結果:基礎実験では,ポート先端より外反する気流と撹拌状況が描出された.大動物実験ではAIRSEAL群の視認性・操作性が有意に示…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献7件

  • 男性乳輪下膿瘍の1例

    下平 健太郎, 塩澤 幹雄, 小林 茂, 穂積 康夫, 安田 是和 日本臨床外科学会雑誌 76 (10), 2378-2381, 2015

    症例は61歳,男性.圧痛を伴う左乳房腫瘤と皮膚の発赤を認めたため近医を受診し,炎症性乳癌を疑われ当院紹介となった.超音波検査では,左乳頭直下に比較的境界明瞭で内部やや不均一の低エコー腫瘤を認め,乳癌を考慮した.MRIでは,左乳頭直下にring enhancementを示す腫瘤を認めたが,その近傍に膿瘍形成時に特徴的な瘻孔を認め,乳輪下膿瘍に合致する所見であった.針生検を施行し乳輪下膿瘍の診断が得…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献6件

  • 下咽頭・食道癌の内視鏡治療

    川田 研郎, 河野 辰幸, 杉本 太郎, 松井 俊大, 中嶌 雄高, 久米 雄一郎, 奥田 将史, 小郷 泰一, 斉籐 賢将, 藤原 尚志, 藤原 直人, 了徳寺 大郎, 岡田 卓也, 宮脇 豊, 東海林 裕, 中島 康晃, 永井 鑑, 伊藤 崇, 河内 洋, 江石 義信, 清川 佑介 日本気管食道科学会会報 66 (2), 96-97, 2015

    DOI 医中誌 参考文献6件

  • 十二指腸潰瘍に起因する十二指腸結腸瘻の1例

    山下 剛史, 村上 雅彦, 榎並 延太, 古泉 友丈, 大塚 耕司, 五藤 晢, 藤森 聰, 渡辺 誠, 青木 武士 昭和学士会雑誌 75 (5), 587-591, 2015

    86歳男性.整形外科疾患に対して鎮痛剤を長期内服していた.腹痛,下痢,食欲低下などで当科受診し,高度貧血を認め精査のため入院となった.諸検査にて十二指腸潰瘍による十二指腸横行結腸瘻と診断し,絶食,中心静脈栄養,proton pump inhibitor投与を行った.その後,腹痛,黒色便は消失し,貧血は改善傾向を認めた.経過観察の上部消化管内視鏡検査では,潰瘍は縮小するも瘻孔は難治性であった.以上…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件 被引用文献1件

  • 腹腔鏡が損傷部位同定に有用であった腹部打撲による小腸穿孔の1例

    藤政 浩一朗, 村上 雅彦, 渡辺 誠, 野垣 航二, 五藤 哲, 草野 智一, 松田 和広, 北島 徹也, 大野 浩平, 内田 茉莉依, 山崎 公靖, 藤森 聰, 大塚 耕司, 青木 武士, 加藤 貴史 昭和学士会雑誌 75 (4), 486-489, 2015

    症例は57歳男性.通勤ラッシュの駅構内で駆け込み乗車をしようとしたところ,ホームの防護柵で左上腹部を打撲.直後より,心窩部の激痛を自覚し,近医に救急搬送された.心窩部に圧痛と腹膜刺激症状,腹部CTで肝表面に遊離ガスを認め,穿孔性腹膜炎の診断で当科紹介となった.受傷5時間後に小腸穿孔を強く疑い,腹腔鏡下に腹腔内観察したところ,中等量の汚染腹水を左横隔膜下に認めた.胃,十二指腸に異常所見は認めなかっ…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • 炭水化物含有飲料水の胃内容排出時間に関する基礎的検討

    渡辺 誠, 村上 雅彦, 小沢 慶彰, 五藤 哲, 山崎 公靖, 藤森 聡, 大塚 耕司, 青木 武士 昭和学士会雑誌 75 (6), 647-651, 2015

    炭水化物含有飲料水 (CD) の胃内容排出時間を超音波検査にて検討する.健康成人被験者4例 (男女各2例,平均年齢52歳) に対して,水,6.2% CD (ポカリスエット<sup>®</sup>),12.5% CD (100mlあたり6.3gのブドウ糖末を付加したポカリスエット<sup>®</sup>) を,中7日隔日で各々400ml全量摂取し,腹部超音波検査にて胃幽門部面積 (PA) …

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  • 直腸手術後に下肢コンパートメント症候群を合併した2例とその予防対策について

    小沢 慶彰, 村上 雅彦, 渡辺 誠, 冨岡 幸大, 吉澤 宗大, 五藤 哲, 山崎 公靖, 藤森 聡, 大塚 耕司, 青木 武士 昭和学士会雑誌 75 (6), 696-700, 2015

    直腸腫瘍に対し砕石位にて手術施行後に下肢コンパートメント症候群を合併した2例を経験したので,その予防対策とともに報告する.症例1は61歳男性.直腸癌に対し腹腔鏡下低位前方切除術施行した.体位は砕石位,下肢の固定にはブーツタイプの固定具を用い,術中は頭低位,右低位とした.手術時間は6時間25分であった.第1病日より左下腿の自発痛と腫脹を認めた.後脛骨神経・伏在神経領域の痺れ,足関節・足趾底屈筋群の…

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  • 腹腔鏡補助下胃全摘術を施行した胃限局性若年性ポリポーシスの1例

    佐藤 優, 矢島 和人, 小林 和明, 臼井 賢司, 坂本 薫, 若井 俊文 日本臨床外科学会雑誌 75 (4), 941-945, 2014

    胃限局性若年性ポリポーシスに対し,腹腔鏡補助下胃全摘術を施行した.症例は28歳,女性.母方の祖父・母・兄に消化管ポリポーシスの家族歴を認めた.上部消化管内視鏡では胃体部から幽門部に浮腫状のポリポーシスを認めた.漏出性の貧血と低タンパク血症は内科的治療に抵抗性で手術の方針となった.5ポートに5cmの小開腹,気腹法で,腹腔鏡補助下胃全摘術,Roux-en …

    DOI Web Site Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献6件

  • 成人憩室型(戸谷分類II型)胆道拡張症の1例

    宗岡 悠介, 谷 達夫, 内藤 哲也, 皆川 昌広, 長谷川 潤, 島影 尚弘 日本臨床外科学会雑誌 75 (5), 1386-1391, 2014

    胆嚢・総胆管・拡張胆管内結石症を契機に発見された,膵内胆管の憩室型胆道拡張症に対して,手術を施行した1例を報告する.<BR>症例は68歳,男性.全身倦怠感・右季肋部痛を自覚し,血液検査で肝胆道系酵素値の上昇を指摘され,精査の結果,胆嚢・総胆管・拡張胆管内結石症を伴った膵内胆管の憩室型(戸谷分類II型)胆道拡張症と診断し,憩室を含めた拡張胆管切除術・胆嚢摘出術を施行した.術後経過は良好で,これまで…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献7件

  • A型胃炎に合併した胃迷入膵の1例

    石井 優, 野津 史彦, 小西 一男, 北村 勝哉, 佐藤 悦基, 三田村 圭太郎, 山崎 公靖, 青木 武士, 村上 雅彦, 斉藤 光次, 滝本 雅文, 吉田 仁 Progress of Digestive Endoscopy 84 (1), 96-97, 2014

    A 60-year-old woman was referred to our hospital for further evaluation of a gastric submucosal tumor (SMT) on the lesser curvature in the supra-angular region of the stomach. Blood tests revealed …

    DOI Web Site 医中誌

  • 胸腔内穿破した特発性食道破裂に対する内視鏡下閉鎖術の一例

    大塚 耕司, 村上 雅彦, 有吉 朋丈, 広本 昌裕, 加藤 礼, 山下 剛史, 佐藤 篤, 五藤 哲, 山崎 公靖, 藤森 聡, 渡辺 誠, 青木 武士, 加藤 貴史 昭和学士会雑誌 74 (1), 96-102, 2014

    症例は46歳女性で,嘔吐後の上腹部から左肩の痛み,呼吸苦を訴え救急車にて近医を受診.特発性食道破裂の診断にて当院紹介となった.CTでは左胸水が多量に認められ,胸腔内穿破を伴う特発性食道破裂と判断し胸腔ドレーンを左胸腔に挿入した.ガストログラフィン注入による透視では1cm程の穿孔部が確認され,ドレーンにより良好にドレナージされること,全身状態も保たれている事より保存的に経過観察とした.その経過中に…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件 被引用文献1件

  • 悪性リンパ腫の小腸再発により腸重積をきたした1例

    柴田 健一, 高橋 良輔, 矢野 充泰, 高須 直樹, 蜂谷 修, 木村 理 日本腹部救急医学会雑誌 34 (3), 737-740, 2014

    症例は77歳の男性。左篩骨洞の悪性リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫)の診断で,R-CHOP療法を施行され,寛解となり経過観察されていた。2年後に下腹部痛と嘔吐を主訴に当院に入院となった。CTで回腸の腸重積と診断された。同日,小腸部分切除術を行った。肉眼的に7.0×4.5cmの表面不整な隆起性病変を認めた。病理検査で,悪性リンパ腫の再発と診断された。悪性リンパ腫は寛解にいたっても,再発し…

    DOI 医中誌

  • 膵頭十二指腸切除後の仮性動脈瘤出血に対してStent-Assisted Coilingを施行した3例

    仲野 哲矢, 皆川 昌広, 高野 可赴, 滝沢 一泰, 若井 俊文, 高野 徹, 黒崎 功 日本腹部救急医学会雑誌 34 (8), 1445-1449, 2014

    膵頭十二指腸切除術(以下,PD)後の仮性動脈瘤出血は致死的合併症の一つである。経カテーテル的動脈塞栓術が第一選択の治療とされるが,肝不全,肝膿瘍の危険性を回避するため,近年では肝血流を維持した上で止血可能なStent-assisted coiling(以下,SAC)を用いられることがある。今回,PD術後の仮性動脈瘤に対しSACを施行した3症例を経験したので,その有用性と問題点について報告する。…

    DOI 医中誌

  • 先天性胆道拡張症に対する分流手術後23年で発症した膵内遺残胆管癌の1例

    齋藤 敬太, 坂田 純, 廣瀬 雄己, 小林 隆, 皆川 昌広, 若井 俊文 日本臨床外科学会雑誌 75 (7), 2014-2018, 2014

    近年,先天性胆道拡張症に対する分流手術後の晩期合併症として遺残胆管癌の発生が問題となっている.今回,先天性胆道拡張症に対する分流手術後23年目に膵内遺残胆管癌を発症した1例を経験したので報告する.症例は69歳の女性.46歳時に先天性胆道拡張症に対して,分流手術が施行された.検診の腹部超音波検査で膵頭部に腫瘤を指摘された.腹部CT検査で膵頭部に径28mm大の嚢胞性腫瘤が認められ,その内部に遅延濃染…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献8件

  • 原発性多発十二指腸癌を含む異時性4重複癌の1例

    細井 愛, 黒崎 功, 高野 可赴, 皆川 昌広, 岩渕 三哉, 若井 俊文 日本臨床外科学会雑誌 75 (1), 250-254, 2014

    低栄養かつperformance status(以下,PSと略記)の低い患者に対し低侵襲手術を行った稀な症例を報告する.症例は胃癌に対して胃全摘術,多発結腸癌に対して右半結腸切除術,肺放線菌症に対して左肺下葉切除術の既往があった.術後定期観察中に内視鏡検査で十二指腸多発早期癌と診断された.初診時の全身状態が悪く,在宅栄養療法を2カ月間行った後,低侵襲を目的として膵温存十二指腸切除術を行った.胆嚢…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献3件

  • P-NETの現状と今後の展望

    手塚 康二, 木村 理 日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 30 (4), 247-252, 2013

    WHO分類(2010)により,膵神経内分泌腫瘍(P-NET)はNET G1,G2,NECに分類され,NETの診療に用いられている。局在診断は,腹部超音波検査,Dynamic CT,MRI,超音波内視鏡検査(EUS)検査などを中心に行われる。ソマトスタチン受容体シンチグラフィーや<sup>68</sup>Ga-DOTATOC-PET/CTは海外でその有用性が報告されているが本邦では保険未承認である…

    DOI Web Site 医中誌

  • 教室における腹腔鏡下手術映像ライブラリーシステムの現状と課題

    渡辺 誠, 村上 雅彦, 加藤 貴史, 青木 武士, 榎並 延太, 大塚 耕司, 藤森 聡 昭和学士会雑誌 73 (6), 532-536, 2013

    教室における腹腔鏡下手術映像ライブラリーシステムの現状と課題について報告する.術前に手術映像に関する同意書にてICを行う.術後,手術映像が録画されたDVDとデータベースファイルを所定場所へ提出する.厳重に管理・隔離された専用PCに映像とデータを入力,保存する.3年間で保存,管理された手術映像は1381件であった.システム化により手術ビデオ検討会や学術用ビデオ編集,検索閲覧が容易となった.腹腔鏡下…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • IPMNに残された課題―切除術式の選択について―

    木村 理, 渡邊 利広 膵臓 28 (2), 163-172, 2013

    IPMNに残された課題についての切除術式の選択について論ずるには,IPMNの病態を明らかにすべきである.IPMNは浸潤しはじめてからもslow growingなのか? IPMN由来浸潤癌では5年生存率が約40%とかなり悪い.IPMNは少なくともin situ carcinomaの段階で手術すれば治る病気である.もちろん浸潤して宿主の命を奪うことのない症例に対する不必要な手術は回避すべきであるが,…

    DOI 医中誌 被引用文献1件 参考文献43件

  • 肝細胞癌と鑑別を要した肝血管筋脂肪腫の1切除例

    田口 昌延, 俵藤 正信, 森嶋 計, 清水 敦, 佐田 尚宏, 福嶋 敬宜, 安田 是和 肝臓 54 (7), 479-485, 2013

    症例は50歳女性.検診の腹部エコー検査で肝腫瘤を指摘され,精査目的に当院へ紹介となった.HBs抗原とHCV抗体は陰性,HBs抗体とHBc抗体が陽性で肝機能は正常であった.腹部エコー検査では肝S4表面に24×15 mm大の低エコー腫瘤を認めた.造影エコー検査(ソナゾイド)では早期動脈相で強く全体が濃染され,肝静脈への還流像が描出された.Kupffer相では欠損像を呈した.腹部造影CT,Gd-EOB…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献47件

  • S状結腸癌に同時性に重複した原発不明癌の1例

    加藤 礼, 村上 雅彦, 渡辺 誠, 広本 昌裕, 青木 武士, 加藤 貴史 日本臨床外科学会雑誌 74 (11), 3123-3127, 2013

    症例は48歳女性で,下部消化管内視鏡検査でS状結腸に2型病変を認め,生検にて高分化腺癌と診断された.腹部CT検査で,多発肝転移・所属リンパ節腫大を認めた.S状結腸癌cMP,cN1,cH3,cPx,cStage IVと診断し,手術を施行した.手術所見は,所属リンパ節腫大と思われた腫瘤はS状結腸腸間膜にあり,小腸と癒着しており,S状結腸切除・小腸合併切除を施行した.術後経過は良好で軽快退院し,転院後…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献2件

  • 「特集1.膵神経内分泌腫瘍(P-NET)外科の新たな潮流」によせて

    木村 理 日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 30 (4), 245-246, 2013

    ...本書では手塚康二先生(山形大学医学部外科学第一講座(消化器・乳腺甲状腺・一般外科学講座)),木村英世先生(九州大学大学院医学研究院臨床・腫瘍外科),土井隆一郎先生(大津赤十字病院外科),青木 琢先生(東京大学肝胆膵・人工臓器移植外科),青木 豪先生(東北大学病院肝胆膵外科)といった方々に主筆をお願いした。...

    DOI

  • EST後に直視下生検し得た胆管内乳頭状腫瘍の1例

    石井 優, 北村 勝哉, 佐藤 悦基, 木原 俊裕, 岩田 朋之, 野本 朋宏, 三田村 圭太郎, 藤森 聰, 榎並 延太, 青木 武士, 村上 雅彦, 大池 信之, 諸星 利男, 吉田 仁 Progress of Digestive Endoscopy 82 (1), 214-215, 2013

    A fifty-year-old woman complaining of back pain and nausea since June 2012 was referred to our hospital. Blood analysis showed high levels of hepatobiliary enzymes and abdominal US identified …

    DOI Web Site 医中誌

  • 胆嚢癌診療の最前線

    若井 俊文 日本消化器病学会雑誌 110 (8), 1392-1399, 2013

    ゲノム薬理が進歩した現代においても胆嚢癌の治療に関して最も効率よく根治性が得られる治療手段は外科的切除である.胆嚢癌に対する外科的治療は進展範囲に応じた積極的な拡大手術が行われ,その結果,術後合併症の軽減,遠隔成績向上の両面で一定の成果をあげてきた.画像診断法が進歩向上してきたものの相変わらず進行した段階で診断されることが多いため,手術の安全性の向上や抗癌剤の進歩にもかかわらず予後の改善がいまだ…

    DOI PubMed 医中誌 参考文献63件

  • 術前virtual navigationを併用した胸腔鏡下肝切除術の1例

    古泉 友丈, 村上 雅彦, 青木 武士, 榎並 延太, 藤森 聰, 三田村 圭太郎, 山田 宏輔, 渡辺 誠, 大塚 耕司, 加藤 貴史 昭和医学会雑誌 72 (6), 686-690, 2012

    腫瘍の局在位置が横隔膜直下の領域に局在する肝腫瘍に対しては,腹腔鏡下のアプローチは難易度が高く工夫が必要である.本症例では横隔膜直下に存在する肝腫瘍に対し,術前シミュレーションを駆使し,適切なポート位置を選定して,胸腔鏡下経横隔膜経路にて肝切除を行った.横隔膜を切開後術中超音波にて肝を観察し,腫瘍の位置を同定,マーキング後ラジオ波凝固装置および前凝固後超音波凝固切開装置にて肝を離断し,腫瘍を摘出…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • ペリトネアルアクセス手術における麻酔についての検討

    吉武 理, 村上 雅彦, 加藤 貴史, 遠井 健司, 大塚 直樹, 田中 雅輝 昭和医学会雑誌 72 (6), 620-627, 2012

    ペリトネアルアクセス(PA)手術では臍上部から下腹部までにおよぶ範囲に麻酔効果が要求される.しかしカテーテル先端留置に際しては患者の感覚に基づいて位置を決定するため,腹腔内への麻酔効果は必要としない.腹壁のコンパートメントブロックである腹直筋鞘ブロック(RSB)や腹横筋膜面ブロック(TAP block)は内臓痛を温存しつつ腹壁の体性痛に有効な麻酔であり,PA手術に適しているのではないかと期待でき…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • 体腔内Birrloth-I法再建(デルタ吻合)を用いた腹腔鏡下幽門側胃切除術の検討

    山崎 公靖, 村上 雅彦, 田嶋 勇介, 広本 昌裕, 加藤 礼, 山下 剛史, 有吉 朋丈, 五藤 哲, 大塚 耕司, 藤森 聡, 榎並 延太, 渡辺 誠, 青木 武士, 加藤 貴史 昭和医学会雑誌 72 (6), 670-673, 2012

    教室では1999年より早期胃癌に対して腹腔鏡手術を導入し,手術手技の安定に伴い2005年より一部の進行胃癌にも適応を拡大してきた.また,導入当初は小切開を置いて胃十二指腸吻合を直視下に行う腹腔鏡補助下幽門側胃切除術(Laparoscopy-Assisted Distal Gastrectomy,以下LADG)を行っていたが,2005年よりさらなる低侵襲を目的に自動縫合器を用いた体腔内Billro…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件 被引用文献1件

  • 腹腔鏡下虫垂切除術における術中洗浄の工夫

    鈴木 直人, 鈴木 恵史, 富永 幸治, 星野 光典, 成瀬 博昭, 村上 雅彦 昭和医学会雑誌 72 (2), 259-263, 2012

    腹腔鏡下虫垂切除術における術中洗浄の必要性に関しては統一した見解はない.当院では手術適応となる急性虫垂炎すべてを腹腔鏡下虫垂切除術の適応とし,術式の工夫として全例に高速洗浄器による術中大量洗浄を施行している.洗浄量は術中に明らかな炎症性腹水を認めれば,温生食10lとし,それ以外は5lとした.ポート挿入は10l症例では右側アプローチとし,5l症例では左側アプローチとした.ドレーンは全例ダグラス窩に…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • Pagetoid spreadを呈した結腸人工肛門部癌の1例

    島田 慎吾, 片岡 昭彦, 高橋 典彦, 本間 重紀, 下國 達志, 久保田 佳奈子, 藤堂 省 日本消化器外科学会雑誌 45 (6), 672-679, 2012

    症例は53歳の男性で,8歳時にヒルシュスプルング病と診断された.その後合計4回の手術が行われ,下行結腸で単孔式人工肛門が造設されていた.42年後に人工肛門部に腫瘤を自覚し,当科外来を受診し,人工肛門部結腸の高分化型腺癌の診断で,人工肛門部を含む結腸切除,腹壁合併切除,外側大腿動脈筋皮弁による腹壁再建および横行結腸人工肛門再造設術を施行した.病理組織学的検査所見はtub2>muc,pSI(皮膚),…

    DOI Web Site 医中誌 被引用文献2件

  • 急性膵炎で発症した下部胆管癌の1例

    大橋 拓, 坂田 純, 金子 和弘, 若井 俊文, 白井 良夫, 味岡 洋一, 畠山 勝義 日本消化器外科学会雑誌 45 (1), 60-66, 2012

    Cholangiocarcinoma is a rare cause of acute pancreatitis. We herein report a case of distal cholangiocarcinoma presenting as acute pancreatitis. A 65-year-old woman was admitted to an affiliated …

    DOI Web Site 医中誌 参考文献15件

  • 急性呼吸不全患者に対するintrapulmonary percussive ventilationの効果

    中橋 奨, 早川 峰司, 方波見 謙一, 和田 剛志, 澤村 淳, 石川 岳彦, 丸藤 哲 日本集中治療医学会雑誌 19 (2), 191-196, 2012

    【目的】Intrapulmonary percussive ventilation(IPV)は,急性呼吸不全の血液ガス改善に優れるとされているが,その主要因は明らかでない。そこで本研究では,IPVの効果をpercussionを伴わないPEEPと比較した。【方法】対象は人工呼吸管理を受けている急性呼吸不全患者8例で,「synchronized intermittent mandatory …

    DOI 医中誌 参考文献51件

  • 腹腔鏡下に切除したS状結腸神経鞘腫の一例

    大中 徹, 村上 雅彦, 渡辺 誠, 加藤 貴史, 青木 武士, 茂木 健太郎, 古泉 友丈, NOGAKI Koji, 三田村 圭太朗, 藤森 聡, 榎並 延太 昭和医学会雑誌 72 (6), 698-702, 2012

    神経鞘腫はSchwann細胞に由来する腫瘍で,消化管,特に大腸に発生することは稀である.今回,S状結腸に発生した神経鞘腫を経験したので報告する.症例は73歳,女性.検診で下部消化管内視鏡検査を受け,S状結腸に辺縁なだらかで表面平滑な隆起性病変を指摘された.生検では正常粘膜のみ観察されたが,間葉系腫瘍も否定できないため,腹腔鏡下S状結腸切除術を施行した.術後経過良好で第8病日に退院した.病理組織学…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • 仮想腹腔鏡支援により切除部位を同定し得た膵インスリノーマの1例

    藤森 聡, 村上 雅彦, 青木 武士, 榎並 延太, 渡辺 誠, 大塚 耕司, 三田村 圭太郎, 古泉 友丈, 山田 宏輔, 加藤 貴史, 大池 信之 昭和医学会雑誌 72 (6), 691-697, 2012

    症例は77歳女性.突然の意識消失発作にて当院受診.術前の血清生化学検査,CTおよび選択的動脈内カルシウム注入法にて膵体部のインスリノーマと診断された.CTより仮想腹腔鏡を作成し,その画像データをiPadに転送,術野映像との比較確認を可能として腹腔鏡手術を行った.腫瘍は腹腔鏡観察下では同定不可能であったが,主要血管から仮想画像を参考にすることにより,適切な膵切離ラインを決定可能となり,腹腔鏡下膵体…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • 根治切除後に3回の吻合部再発をきたし,根治切除し得た下行結腸癌の1例

    大中 徹, 村上 雅彦, 渡辺 誠, 加藤 貴史, 青木 武士, 小澤 慶彰, 松井 伸朗, 藤森 聡, 榎並 延太 昭和医学会雑誌 72 (6), 680-685, 2012

    症例は82歳,女性.下血を主訴に当院を受診.下行結腸癌の診断で下行結腸部分切除術を施行した.吻合は自動縫合器を用いた機能的端々吻合(FEEA)で行った.病理診断では,Well(tub1>pap,muc),pT3(SE),N1,N0,M0,H0,P0,p-stageIIIaであった.初回手術後,2年間に3回の吻合部再発をきたし,その都度吻合部切除術を行った.吻合部切除後の再吻合はFEEAが行われた…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • Topic 17 周術期の栄養管理

    小山 諭, 森 直治, LJUNGQVIST Olle, FEARON Ken, SOOP Mattias, DEJONG CHC 静脈経腸栄養 26 (2), 723-735, 2011

    手術や外傷に伴うストレス反応は、生体にとって本来、有益な現象であるが、制御を失うと有害なものとなる。患者を手術から早期に回復させ、手術アウトカムを最良のものにするために、侵襲を最小限にし、栄養管理をはじめとする集学的な周術期管理を行うことが重要である。ERAS (Enhanced Recovery After Surgery) …

    DOI 医中誌 参考文献80件

  • 食道扁平上皮内腫瘍および表在型癌における毛細血管の動向

    伊達 博三, 大池 信之, 斉藤 光次, 松尾 海, 落合 康雄, 野垣 航二, 保母 貴宏, 高野 祐一, 諸星 利男, 伊達 由子, 浜谷 茂治, 小風 暁, 村上 雅彦 昭和医学会雑誌 71 (1), 64-70, 2011

    材料内視鏡的技術の進歩に伴い,食道癌初期段階,すなわち上皮内腫瘍や表在型癌を含むいわゆる食道表層性腫瘍性病変(SNLsE)の診断治療ならびに,適切な治療が可能となった.特に拡大・特殊光観察(NBI)は表在血管構造を視認することが可能であるという理由でその有効性が注目されている.そこで著者らは,SNLsEにおける毛細血管の動向について病理組織学的,および生物計測学的観察をすることによりNBIシステ…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • 多発小腸カルチノイドの1例

    加納 陽介, 飯合 恒夫, 亀山 仁史, 野上 仁, 谷 達夫, 畠山 勝義 日本臨床外科学会雑誌 72 (2), 399-403, 2011

    症例は,76歳,男性.2009年2月の喉頭癌放射線治療後のフォローアップCTにて,腸間膜に造影効果の乏しい結節性病変を2カ所認め,小腸腫瘍が疑われた.ダブルバルーン小腸内視鏡,カプセル内視鏡にて回腸多発カルチノイドと診断された.2009年8月,術中内視鏡を併施し,小腸部分切除・リンパ節郭清術を施行した.切除小腸は60cmで,2~10mm大の粘膜下腫瘍の形態を示すカルチノイド腫瘍を15個,リンパ節…

    DOI Web Site 医中誌 被引用文献3件 参考文献17件

  • 分娩後子宮破裂に合併した非閉塞性腸間膜虚血症の1例

    佐藤 多未笑, 長谷川 繁生, 手塚 康二, 水谷 雅臣, 磯部 秀樹, 蜂谷 修, 木村 理 日本腹部救急医学会雑誌 31 (3), 583-587, 2011

    今回われわれは若年者に発症した極めてまれな非閉塞性腸間膜虚血症(non─occlusive mesenteric ischemia:以下,NOMI)の症例を経験したので報告する。症例は31歳女性。家族歴・既往歴に特記事項なし。妊娠41週1日に前医で誘発分娩で出産した。分娩後大量出血のためショック状態となり,救急車で当院搬送となった。入院後の血管造影検査で左子宮動脈から造影剤の血管外漏出を認め,選…

    DOI 医中誌 参考文献13件

  • 乳癌ICG蛍光法によるセンチネルリンパ節生検

    沢田 晃暢, 内田 諭子, 三輪 教子, 大山 宗士, 繁永 礼奈, 伊達 由子, 鈴木 研也, 榎戸 克年, 中村 清吾, 三田村 圭太朗, 田島 勇介, 村上 雅彦 昭和医学会雑誌 71 (5), 497-504, 2011

    センチネルリンパ節(SLN)の同定方法として,色素法,ICG蛍光法,ラジオアイソトープ(RI)法,色素+RI併用法と数多く議論されてきているが,現段階ではどの方法がベストであるかは結論が得られていない.当教室では,2005年4月よりICG蛍光法によるセンチネルリンパ節生検(SLNB)を行っており,今後の臨床応用のために検討を試みた.対象および方法:対象患者は2005年4月より2010年3月の期間…

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件

  • 穿孔を来した成人回腸重複腸管症の1例

    池田 義之, 松木 淳, 石川 卓, 渡辺 玄, 畠山 勝義 日本消化器外科学会雑誌 44 (11), 1434-1440, 2011

    The patient was a 44-year-old woman. She was admitted to our hospital with a complaint of right lower abdominal pain and fever. Computed tomography showed a 35 mm diverticular structure in the lower …

    DOI Web Site 医中誌 被引用文献2件 参考文献8件

  • 胃結腸瘻の1例

    荒井 潤, 下間 祐, 野本 朋宏, 池上 覚俊, 野津 史彦, 井廻 道夫, 田嶋 勇介, 佐藤 篤, 山崎 公靖, 大塚 耕司, 加藤 貴史, 村上 雅彦 Progress of Digestive Endoscopy 78 (2), 96-97, 2011

    A 62-year old homeless man with poor nutrition was admitted to the Department of Dermatology of our University Hospital with leg edema and abdominal bloating. He had a past history of chronic …

    DOI Web Site 医中誌 被引用文献1件

  • 胆管癌根治切除後の胆管切離断端に遺残した上皮内癌における早期DNA損傷修復応答と局所再発との関連

    若井 俊文, 白井 良夫, 坂田 純, Korita Pavel V., 味岡 洋一, 畠山 勝義 胆道 24 (5), 667-674, 2010

    <b>要旨:</b>胆管切離断端に遺残した上皮内癌におけるp53-binding protein 1(53BP1)を介した早期DNA損傷修復応答を解明し,局所再発との関連を検討した.肝外胆管癌にて根治切除された84例中,胆管切離断端が上皮内癌陽性であった11例を対象とした.蛍光免疫組織染色を行い共焦点レーザー走査顕微鏡にて53BP1の核内発現様式を検討した結果,びまん性集積が7例,ドット状集積が…

    DOI 医中誌 参考文献23件

  • 生後17日目に生体肝移植術を施行された新生児劇症肝不全の1例

    田中 進一郎, 布宮 伸, 和田 政彦, 三澤 和秀, 鯉沼 俊貴, 小山 寛介, 水田 耕一, 安田 是和 日本集中治療医学会雑誌 17 (1), 43-48, 2010

    新生児期の劇症肝不全は稀だが致命率の高い病態であり,しばしば肝移植術が必要となる。我々は,生下時より劇症肝不全を発症し,現時点で国内最年少,最軽量となる生後17日,体重2,590 gで父親をドナーとする生体肝移植術を施行された1症例を経験した。患児は,生後8日目に劇症肝不全の診断で血漿交換と持続的血液濾過透析が開始され,生後16日目に当院にヘリコプター搬送された。前医に引き続き血漿交換と持続的血…

    DOI 医中誌 被引用文献1件 参考文献7件

  • 十二指腸乳頭部癌に対する幽門輪温存膵頭十二指腸切除術後に発症した残膵癌の1例

    高野 可赴, 黒崎 功, 皆川 昌広, 北見 智恵, 畠山 勝義, 味岡 洋一 膵臓 25 (4), 542-547, 2010

    症例は58歳,男性.4年前に十二指腸乳頭部癌に対し幽門輪温存膵頭十二指腸切除術,膵胃吻合,R0が施行された.術後4年目に,経過観察目的の腹部造影CTにて,残膵に3.5cm大の脾動脈浸潤および胃壁浸潤を伴う腫瘤が指摘された.残膵癌と診断し胃部分切除,左副腎摘出,脾臓摘出を伴う残膵全摘出術を行った.病理組織学的に浸潤性膵管癌,pAsp(+),pOO(+胃),Stage …

    DOI 医中誌 被引用文献1件 参考文献34件

  • 妊娠中の宿便に起因した直腸穿孔の1例

    木戸 知紀, 飯合 恒夫, 川原 聖佳子, 丸山 聡, 谷 達夫, 畠山 勝義 日本臨床外科学会雑誌 71 (10), 2656-2660, 2010

    症例は妊娠16週の32歳,女性.下腹部痛で近医を受診し切迫早産の診断で入院した.子宮収縮抑制剤で治療されたが軽快せず,発症7日目に腸閉塞を疑われ当院へ緊急搬送された.腹膜刺激症状を認め,腹部・骨盤部造影CT検査で直腸S状部から上部直腸での腹腔内への腸管内容物の漏出とその周囲の腹腔内遊離ガス像・腹水を認め,直腸穿孔による急性汎発性腹膜炎と診断し緊急手術を施行した.腫大した子宮で穿孔部位の同定は困難…

    DOI Web Site 医中誌 被引用文献1件 参考文献14件

  • 術前に診断し得た,十二指腸重複症の1例

    齋藤 崇, 豊島 宗厚, 宗岡 克樹, 白井 良夫, 味岡 洋一 日本消化器病学会雑誌 107 (9), 1474-1481, 2010

    症例は18歳,女性.右上腹部痛・熱発で発症した.入院精査で,十二指腸下行脚に嚢胞状病変が指摘された.病変の特徴的画像診断所見および検査所見から,急性膵炎を合併した十二指腸重複症と診断が可能であった.手術所見では,嚢胞状病変と主膵管との交通を認めた.病理組織所見で十二指腸重複症と確定診断された.右上腹部痛をきたす鑑別疾患のひとつとして本症を想起することは臨床的に有意義であると考えられた.<br>

    DOI 医中誌 被引用文献1件

  • 膵癌切除例における遅発性孤立性肺転移の臨床病理組織学的特徴と化学療法の意義

    高野 可赴, 黒崎 功, 皆川 昌広, 北見 智恵, 伊達 和俊, 畠山 勝義 日本消化器外科学会雑誌 43 (12), 1270-1275, 2010

    膵癌の3大再発様式は肝転移,局所再発,腹膜播種であるが,肺転移の臨床的特徴や治療については明らかではない.免疫組織学的に証明された孤立性肺転移4例の臨床病理学的特徴とgemcitabine+TS-1併用療法(以下,GS療法)の意義について検討を加えた.4例とも初回膵切除後にgemcitabineが投与されていた.術後無再発生存期間は26~78か月であった.単発病変の2例は原発性肺癌,多発性の2例…

    DOI Web Site 医中誌 被引用文献6件 参考文献31件

  • 総胆管結石に伴う急性膵炎で発症した長い共通管を有する膵·胆管合流異常の1例

    坂田 純, 白井 良夫, 若井 俊文, 金子 和弘, 畠山 勝義 胆道 23 (2), 207-210, 2009

    総胆管結石に伴う急性膵炎で発症した腹側膵管(Wirsung管)由来の長い共通管を有する膵·胆管合流異常の1例を経験した.38歳,男性.右季肋部痛,発熱を主訴に受診し,総胆管結石症およびそれに伴う急性膵炎の診断で入院した.結石摘出後のERCPにより膵·胆管合流異常が発見され,分流手術(胆嚢摘出+肝外胆管切除+肝管十二指腸吻合)を施行した.術前のERCPでは,肝外胆管は軽度拡張し,その十二指腸側に長…

    DOI 医中誌 参考文献22件

  • 慢性腎不全患者における透析導入後のQOLに関する研究

    高 順一, 角田 明良, 吉武 理, 草野 満夫, 村上 雅彦 昭和医学会雑誌 69 (3), 263-269, 2009

    アクセス手術後に透析導入した患者のquality of life(QOL)を信頼性と妥当性の確認されたQOL調査票で前向きに評価し,透析導入後7か月におけるQOLの予測因子を解析した.当院でアクセス手術を受けた28人を対象に,MOS 36-Item Short-Form Health Survey(SF-36)日本語版を用いて術前から透析導入後7か月間前向きに評価した.各尺度の変動を経時的にみる…

    DOI Web Site 医中誌

  • 肝動注後肝切除の安全性の検討

    林 賢, 草野 満夫 昭和医学会雑誌 69 (1), 69-75, 2009

    肝動注化学療法の非癌肝に及ぼす肝毒性と肝動注後肝切除の安全性について検討することを目的とした.対象は,癌研究会付属病院にて,1996年4月~2006年3月までの10年間に,切除不能大腸癌肝転移に対し肝動注化学療法が奏効し肝切除を施行し得た15例.肝動注レジメンはすべてフルオロウラシル(5FU)ベースで,5FU単剤が6例,5FU+シスプラチンが7例,5FU+マイトマイシンCが2例.今回われわれは,…

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  • 原発性肝癌肝切除後の根治的治療不能残肝再発例に対するCDDP+5-FUによる肝動注療法の経験

    清水 喜徳, 青木 武士, 安田 大輔, 松田 和広, 草野 智一, 榎並 延太, 林 賢, 三田村 圭太郎, 村井 紀元, 新谷 隆, 加藤 博久, 草野 満夫 昭和医学会雑誌 69 (5), 432-438, 2009

    原発性肝癌肝切除後の肝外再発巣を伴わない残肝再発例のうち,種々の治療に対する抵抗性や残肝機能の著しい低下により根治的治療が不能となった症例に対しcisplatin(CDDP)および5-fluorouracil(5-FU)による肝動注療法(FPIC療法)を施行し,その抗腫瘍効果および副作用の出現頻度と程度から,肝動注療法が緩和療法に移行するまでの静止療法として抗腫瘍効果を有する副作用の少ない治療法…

    DOI Web Site 医中誌

  • サイトメガロウイルス感染および直腸膣瘻を合併した潰瘍性大腸炎の1例

    島田 能史, 飯合 恒夫, 丸山 聡, 谷 達夫, 畠山 勝義 日本消化器外科学会雑誌 42 (3), 288-292, 2009

    サイトメガロウイルス感染および直腸膣瘻を合併した潰瘍性大腸炎の1例を経験した.症例は40歳の女性で,36歳時に発症した再燃緩解型の左側大腸炎型潰瘍性大腸炎であった.発熱,下痢にて再燃し,強力ステロイド静注療法や白血球除去療法などの内科的治療中に膣からの排便があり,注腸造影X線検査にて直腸膣瘻の診断となった.大腸内視鏡検査で地図状潰瘍,末梢血細胞診でCMVpp65陽性細胞がそれぞれ認められた.サイ…

    DOI Web Site 医中誌 参考文献27件

  • カタクチイワシによる急性腹症の経験

    村井 紀元, 村上 雅彦, 東 弘志, 加藤 博久, 草野 満夫 昭和医学会雑誌 69 (1), 103-107, 2009

    房総半島沿岸地域において,一般に食される,カタクチイワシにより急性腹症をきたした3例を経験した.主訴はいずれも腹痛,嘔気,嘔吐であり,食後3~5時間で発症した.腹部所見では,腹部全体におよぶ強い圧痛を認め,腹部単純X線写真ではいずれも小腸ガス像を認めた.血液検査所見では,いずれも白血球数の増加を認めたが,発熱はみられなかった.また,腹部エコー・上部消化管内視鏡検査では特に異常所見はみられなかった…

    DOI Web Site 医中誌

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