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検索結果 444 件

  • 薬学会賞受賞 赤井周司氏の業績

    北 泰行 ファルマシア 59 (4), 334-334, 2023

    ...赤井氏が加水分解酵素を活用するエナンチオ選択的分子反応や活性種ベンザインの反応位置制御を可能にし、これらを用いて生物活性天然物の全合成や不斉合成反応の反応位置制御を行い、メディシナルケミストリー領域にも貢献したことが評価された。...

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  • アキラルなカルボン酸からキラルなα-アミノ酸へ

    六車 共平 ファルマシア 59 (2), 148-148, 2023

    ...生体の構成成分であるキラルアミノ酸は,医薬品や天然物の合成における不斉源として重宝される.また,医薬品(ペプチド医薬など)に非天然アミノ酸を組み込むことで,薬理活性や代謝安定性など機能面の向上が図られる.そのため,キラルアミノ酸は薬学的にも重要な合成素子である.今回,キラル金属触媒を用いた非天然α-アミノ酸の不斉合成法がYeらにより報告されたので,本稿で紹介する....

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  • ヤスデ由来のヒドロキシニトリルリアーゼの発見と構造に関する研究

    浅野 泰久 生化学 94 (5), 681-689, 2022-10-25

    ...近年,ヒドロキシニトリルリアーゼ(HNL)の新しい分布,特性,構造などについての報告が急増している.主に植物に分布するHNLは,草食動物や微生物に対する防御機構の一つとして使われ,シアノヒドリンを基質としてシアン化水素(HCN)と対応するアルデヒドまたはケトンに分解する.一方,逆反応によって,プロキラルなアルデヒドに立体選択的にシアン化水素を付加し,重要なキラル中間体である光学活性なシアノヒドリンを不斉合成...

    DOI Web Site 医中誌

  • キラリティと香り

    江村 誠 化学と教育 70 (5), 262-265, 2022-05-20

    ...異性体間で,香りの香調や強度が異なるため,光学活性体を作り分ける技術の開発が求められており,不斉合成例に関しても解説する。</p>...

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  • 不斉ナザロフ環化反応~最近の進展~

    齊藤 巧泰, 山田 徹 化学と生物 60 (4), 168-175, 2022-04-01

    ...について,触媒的不斉合成および不斉転写反応を含む基質制御を利用した不斉制御について最近の例を中心に述べる.また,ナザロフ環化反応を含む電子環状反応に独自の不斉発現メカニズムに関しても解説する....

    DOI Web Site 参考文献16件

  • ハロゲン結合を駆動力とする触媒的不斉ヨードラクトン化

    荒井 孝義 ファルマシア 58 (10), 923-927, 2022

    (<i>R,R,R</i>)-ビスアミノイミノビナフトール配位子-亜鉛三核錯体(<i>tri-Zn</i>)は、触媒量のヨウ素を添加することで、ハロゲン結合、イオン結合、水素結合の『3種の力』の協働により、高活性、高不斉収率の触媒的不斉ヨードラクトン化を実現する。配位子のイソインドリン部位を<i>C</i><sub>2</sub>対称に展開したアミノイミノビナフトールを主鎖とするポリマーと用いる…

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  • サリドマイドの催奇形性と自己不均一化現象

    柴田 哲男 日本毒性学会学術年会 49.1 (0), S14-3-, 2022

    ...この報告は医薬品開発における鏡像異性体の薬効の差異を認識させる重要な論文となり,鏡像異性体の片方のみを選択的につくる技術「不斉合成」の発展に大きく影響した。しかし実際には,サリドマイドはからだの中でそれらの平衡混合物になるため,サリドマイドは,ラセミ体が医薬品として使用されている。さて,サリドマイドはラセミ化するわけであるため,実際にはどちらを使用しても同じ結果になるはずである。...

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  • 高原子価コバルト触媒によるC-H活性化

    吉野 達彦, 松永 茂樹 化学と教育 69 (8), 344-347, 2021-08-20

    ...また,ごく最近では触媒的不斉合成反応への応用も達成されている。本稿ではそれら高原子価コバルト触媒を用いたC-H官能基化の発見から最近の研究成果までを概説する。</p>...

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  • 保健食品クロレラ製剤:グロスミンの生体触媒としての応用

    石原 浩二, 中島 伸佳 岡山県立大学保健福祉学部紀要 = BULLETIN OF FACULTY OF HEALTH AND WELFARE SCIENCE, OKAYAMA PREFECTURAL UNIVERSITY 27 77-81, 2021-03-12

    新規な生体触媒の探索研究、および、保健食品の新たな利用法の開拓研究の一環として、ドラッグストア等で市販されているクロレラ錠剤(商品名:グロスミン)を生体触媒として用いたカルボニル化合物の立体選択的還元について検討した。基質としては、脂肪族α-ケトエステルであるピルビン酸エチル、2-オキソペンタン酸エチル、2-オキソヘプタン酸エチル、3-メチル-2-オキソブタン酸エチル、脂肪族β-ケトエステルであ…

    DOI 機関リポジトリ 医中誌

  • 不斉合成とマイクロ波化学

    山田 徹 日本電磁波エネルギー応用学会機関誌 6 (2), 10-13, 2021

    小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰ったサンプルには生命の起源に迫る物質は検出されるだろうか。日本だけでなくアメリカも探査機「オシリス・レックス」でサンプルリターンに挑んでいるが,水の存在のほか,生命体の構成要素として有機物,とりわけアミノ酸の検出が期待されている。地球上の生命体は例外なくL-アミノ酸を単位とするタンパク質から構成されているが,宇宙から持ち帰ったサンプルに発見されるかもしれないアミノ…

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  • STMによるヘリセン誘導体のキラリティーの評価

    服部 卓磨, 岡田 将希, 大須賀 秀次, 齋藤 彰, 桑原 裕司 日本表面真空学会学術講演会要旨集 2021 (0), 1Fp11R-, 2021

    ...<p>キラル分子を単一分子レベルで識別することは、不斉合成や生化学反応の詳細の理解に必要不可欠である。本研究では、走査トンネル顕微鏡を用いて、ヘリセン分子と、フェニル基がついたヘリセン分子のキラリティーを、試料電圧依存性を調べることで判別した。ヘリセン分子では、異なるエナンチオマー同士がペアを形成しているが、フェニル基がついた場合、同一のエナンチオマー同士の相互作用が強いことを明らかにした。...

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  • 薬学会賞受賞 袖岡幹子氏の業績

    柴﨑 正勝 ファルマシア 57 (4), 326-326, 2021

    理化学研究所袖岡幹子主任研究員が「生物活性分子の合成と機能解析のための新手法」に関する業績により2021年度薬学会賞受賞を受賞された。袖岡氏は光学活性パラジウムエノラートを鍵とする触媒的不斉反応や二官能基化型トリフルオロメチル化反応の開発、新規生物活性分子の創製、ならびにアルキンタグラマンイメージング法の開発などを行い、有機合成化学からケミカルバイオロジーまでの幅広い研究の発展に大きく貢献した。

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  • 奨励賞受賞 野田秀俊氏の業績

    柴﨑 正勝 ファルマシア 57 (6), 555-555, 2021

    微生物化学研究所の野田秀俊博士が「未開拓ケミカルスペースを志向した触媒反応の開発」に関する業績により2021年度日本薬学会奨励賞を受賞された.野田氏は,構造的にユニークな非天然型アミノ酸を合成ターゲットとし,分子の応用展開を意識して触媒反応の開発を行った.得られた化合物群はペプチド化学や創薬化学における有用なビルディングブロックとして期待できる.

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  • 奨励賞受賞 原田慎吾氏の業績

    根本 哲宏 ファルマシア 57 (6), 556-556, 2021

    千葉大学大学院薬学研究院の原田慎吾博士が、「金属カルベン種の新しい反応特性の開拓と合成展開」により2021年度日本薬学会奨励賞を受賞した。受賞にあたり、原田氏の研究業績について紹介する。

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  • 有機分子触媒L-prolineを固定化した多孔質高分子モノリスの開発およびフロー不斉アルドール付加反応への応用

    服部 春香, 松本 光, 星野 友, 三浦 佳子 化学工学論文集 46 (3), 77-83, 2020-05-20

    ...Octanol, あるいは1-Dodecanol)により多孔質モノリスの細孔直径および比表面積を制御することができた.また,そのモノリスを用いてフローシステムを構築し,12 hの滞留時間においてフロー条件下で不斉アルドール付加反応を行った.すべてのモノリスは61–74%のeeでフロー不斉アルドール付加反応を達成した.これは,有機分子触媒L-Prolineを導入した多孔質高分子モノリスを用いて,フロー不斉合成...

    DOI HANDLE Web Site ほか1件 参考文献15件

  • ジアミン触媒を用いるカルコンの不斉エポキシ化

    伊藤, 克治, 宮城, 良輔, 山﨑, 健太郎 福岡教育大学紀要. 第三分冊, 数学・理科・技術科編 = Bulletin of University of Teacher Education Fukuoka. Part III, Mathematics, natural sciences and technology 69 19-24, 2020-03-10

    ...キラルなエポキシドは,天然有機化合物の構成要素として存在するだけでなく,合成中間体としての価値が高いことから,その不斉合成法は古くから活発に研究されている。本研究では,入手容易な市販のキラルジアミンの一方をアルキル置換したジアミン触媒を用いて,カルコンの不斉エポキシ化の検討を行った。その結果,化学収率は 49% と中程度であったが,92% ee の高い不斉収率を得ることができた。...

    機関リポジトリ HANDLE Web Site

  • 不斉合成研究の43年間を振り返って

    東山 公男 薬学雑誌 140 (2), 273-287, 2020-02-01

    <p>Our investigations of various aspects of organic chemistry over the past 43 years are reviewed in this paper. The following subjects are discussed: 1) the diastereoselective addition reaction to …

    DOI Web Site Web Site ほか2件 参考文献32件

  • キラルケイ素分子の不斉合成と生物活性

    井川 和宣, 友岡 克彦 ファルマシア 56 (5), 411-415, 2020

    ...ケイ素は地球上に潤沢に存在し,かつ,炭素と同様に四面体構造を形成する.しかしながら,科学が進歩,多様化した現代においてもなお,ケイ素を含む医薬品(以下,ケイ素医薬品と称する)の開発研究はごく限られている.本稿では,これまでケイ素医薬品の開発が困難であった理由について論じるとともに,その問題の一つの解として我々が着目している「キラルケイ素分子の利用」を提唱し,また,不斉合成の実際と生物活性について紹介...

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  • 奨励賞受賞 江上寛通氏の業績

    濱島 義隆 ファルマシア 55 (6), 578-578, 2019

    この度,静岡県立大学薬学部の江上寛通博士が「炭素-炭素多重結合および炭素-水素結合に対するフッ素官能基導入反応の開発」の研究題目により,2019年度日本薬学会奨励賞を受賞された.これまでの研究成果と今後の発展性が高く評価された結果であり,心からお祝い申し上げる.

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  • フッ化カリウムを用いるエナンチオ選択的な求核的フッ素化反応

    近藤 健 ファルマシア 55 (11), 1072-1072, 2019

    医薬品や農薬へのフッ素の導入は薬物動態や代謝安定性の改善が期待されるため,フッ素化反応の開発は創薬において重要である.しかし,既存の有効なフッ素化試薬は価格や毒性が高いものも多い.一方,フッ化カリウム(KF)は安価かつ取り扱いが容易であり,フッ素源として理想的であるものの,有機溶媒に溶けにくく,反応性の制御が困難であることから,フッ素化反応への適用はほとんどなかった.最近,Gouverneurら…

    DOI 医中誌

  • 分岐的合成戦略による光学活性シクロプロパン類の合成

    安藤 眞 ファルマシア 55 (9), 884-884, 2019

    ...最小環構造であるシクロプロパンは,強く歪んだ構造から特異な物理的・化学的性質を示す.また,天然物や生理活性物質の部分構造として多く含まれることから,その効率的合成法,特に立体選択的合成法の開発が行われている.その中でも,金属カルベノイドをオレフィン類と立体選択的に反応させる触媒的不斉合成法が広く用いられてきた.しかし,多様な官能基を有するシクロプロパンの合成には,①金属カルベノイドに導入可能な官能基...

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  • 学術振興賞受賞 滝澤 忍氏の業績

    笹井 宏明 ファルマシア 55 (5), 453-453, 2019

    滝澤博士は、スピロ化合物の効率合成とその不斉触媒骨格への導入にも積極的に取り組み、スピロ型不斉配位子、イオン性液体、および有機触媒の開発に成功した。スピロ型不斉触媒は、類似構造のビフェニル骨格で問題となる軸性キラリティーのラセミ化が起こり難い。剛直なスピロ骨格は、目的とする反応中間体への効率的変換を促し、望まない遷移状態を回避できる。反応基質がキラルポケットに深く取り込まれるため高い不斉誘起能を…

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  • 薬学会賞受賞 藤岡弘道氏の業績

    向 智里 ファルマシア 55 (4), 353-353, 2019

    大阪大学名誉教授で大阪大学産業科学研究所の藤岡弘道特任教授が,「酸素原子の孤立電子対を利用する斬新的合成反応の開発と展開」に関する研究業績により,2019年度日本薬学会賞を受賞した.藤岡氏が一貫して行ってきた新反応の開発とその生物活性天然物合成への応用に関する研究成果が認められたものであり,心からお祝い申し上げる.

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  • 不斉合成反応に対するマイクロ波特異効果

    澤田 太一, 山田 徹 Journal of the Japan Petroleum Institute 61 (2), 121-128, 2018-03-01

    ...最近我々の研究グループは,いくつかの不斉合成反応がマイクロ波照射によってエナンチオ選択性を保持したまま加速されることを報告した。これらの結果は単純な熱的効果では説明することができず,マイクロ波特異効果(非熱的効果)の寄与が実験的に明らかとなった。...

    DOI Web Site Web Site 被引用文献4件 参考文献28件

  • 学術振興賞受賞 渡辺 匠氏の業績

    柴﨑 正勝 ファルマシア 54 (5), 467-467, 2018

    微生物化学研究所(微化研)有機合成研究部の渡辺匠部長が「抗感染症薬および抗がん剤のリード創製を指向した生物活性天然物の化学的研究」により,平成30年度日本薬学会学術振興賞を受賞されたことを心よりお祝い申し上げる.

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  • 36. [4+2]環化付加反応におけるデカリン合成酵素Fsa2の機能解析

    加藤 直樹, 野川 俊彦, 滝田 良, 衣笠 清美, 金井 美紗衣, 内山 真伸, 長田 裕之, 高橋 俊二 天然有機化合物討論会講演要旨集 60 (0), 211-216-, 2018

    ...有機合成化学の分野では,立体異性体の一方を選択的に合成する手法が、不斉合成として大きな発展を遂げ、医薬・農薬開発に大きな貢献をした。一方、天然物の生合成経路を構成する酵素の多くは、厳密な位置・立体選択性を有しており、本来とは異なる立体異性体が産み出されることはほとんどない。もし、その厳密な選択性を自在に操ることが出来れば、天然にはない立体配置を有する新規天然物誘導体の創製が可能となる。...

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  • 34. 6-アザ-アルテミシニン群の設計とモジュラー式迅速合成プロセスの開発(口頭発表の部)

    高橋 紀人, Karunakar Reddy Bonepally, 松岡 直弥, 岩月 正人, 石山 亜紀, 穗苅 玲, 乙黒 一彦, 大村 智, 大栗 博毅 天然有機化合物討論会講演要旨集 60 (0), 199-204-, 2018

    ...6位不斉炭素を窒素に置き換える“元素置換戦略”により、①モジュラー式触媒的不斉合成、②置換基の自在導入、③母骨格の水溶性改善を目論んだ。実際にシンプルな三つの構築ブロックから僅か四工程で6-アザ-アルテミシニン骨格を構築する触媒的不斉合成プロセスを開発した5)。 図1. アルテミシニン類の半合成、6-アザ-アルテミシニン群の設計と迅速合成...

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  • 3Dプリンターで自作したフロー反応器で医薬品原料を合成する

    増井 悠 ファルマシア 54 (1), 68-68, 2018

    ...屈折など)に大きく依存するため,反応器の最適化が必要になり,簡便かつ目的に応じて反応器を微調整する工夫が必要である.3Dプリンターは,用途に合わせて迅速かつ自由自在に立体を造形でき,複雑な流路で構成されるフロー反応器の最適化において極めて効果的である.今回PuglisiとBenagliaらは,3Dプリンターで自作したフロー反応器を用い,医薬品原料として多用される光学活性1,2-アミノアルコール1の不斉合成...

    DOI 医中誌

  • 2. β-ヒドロキシ-α,α-二置換アミノ酸構造の新規構築法の開発と天然物合成への応用(口頭発表の部)

    須貝 智也, 奥山 優也, 臼井 駿馬, 津崎 俊, 申 在賢, 大石 宙輝, 安嶋 大智, 小山内 亮介, 久田 祥子, 福安 崇宏, 大石 毅, 佐藤 隆章, 千田 憲孝 天然有機化合物討論会講演要旨集 60 (0), 7-12-, 2018

    ...本発表では不飽和エステルのOverman転位と立体選択的SN2’反応によるβ-ヒドロキシ-α,α-二置換アミノ酸の合成法の開発と、これを用いたスフィンゴファンジンF(2)および(–)-カイトセファリン(3)の不斉合成を報告する。 【不飽和エステルのOverman転位】2,3) Overman転位は立体選択的に、窒素原子を導入する手法として広く利用されているシグマトロピー転位の1つである。...

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  • 32. コチレニンAの不斉全合成(口頭発表の部)

    上森 理弘, 長田 龍之助, 杉山 亮司, 中田 雅久 天然有機化合物討論会講演要旨集 60 (0), 187-192-, 2018

    ...5の8員環はパラジウムを用いたメチルケトン6の分子内アルケニル化反応5により構築し、6は不斉合成によりそれぞれ調製したA、C環フラグメント(7, 8)からカップリングを経由して合成する計画を立てた。 Scheme 1....

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  • 奨励賞受賞 小谷俊介氏の業績

    中島 誠 ファルマシア 54 (6), 584-584, 2018

    熊本大学大学院先導機構/大学院薬学教育部の小谷俊介氏が「ホスフィンオキシド触媒が創る高配位ケイ素複合体による立体選択的連続反応の開発」という研究題目により,平成30年度日本薬学会奨励賞を受賞された.小谷氏は,高配位ケイ素を中間体としたキラルなホスフィンオキシドを不斉触媒とする数々の立体選択的連続反応を開発した.今後ますます努力を重ね,研究者として大きく羽ばたかれることを期待する.

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  • メタノールのC–H官能基化によるC–C結合形成!第四級不斉炭素構築法

    西川 泰弘 ファルマシア 53 (7), 718-718, 2017

    ...炭素に4つの炭素官能基が結合する不斉中心の構築は,不斉合成研究が進展した現代においてもなお,挑戦的課題である.今回Krischeらは,メタノールを炭素源とする高エナンチオ選択的炭素-炭素結合形成反応によって,第四級不斉炭素を構築することに成功したので,以下に紹介する.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Nguyen K. D....

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  • 目次/特集にあたって/表紙の説明

    ファルマシア 53 (9), 846-847, 2017

    ...ラジカル化学の進展が著しい.ラジカル種の高い反応性を制御してC–H結合を位置選択的に官能基化する反応や,グリーンケミストリーの要請も相まって光駆動型のラジカル反応の開発が活発に行われている.生体関連分野においてもその躍進は顕著で,生体ラジカルの検出のみならず,その発生をコントロールして生体機能を調節する試みも始められている.本特集号では,医薬品や生理活性天然物の合成,クロスカップリング反応や触媒的不斉合成...

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  • 選択的ビシナルブロモクロロ化反応を鍵とする(+)-halomonの不斉合成

    兵藤 憲吾 ファルマシア 52 (6), 557-557, 2016

    ...単離され,ユニークな生理活性を示すことが知られている.一方でその選択的な合成法に関しては,これまで十分に開拓されていなかった.今回Burnsらは,独自に開発した化学・位置およびエナンチオ選択的ジハロゲン化反応を応用し,1975年に紅藻類<i>Portieria hornemannii</i>から単離されヒトがん細胞に対して前例のない活性プロファイルを示す2)海洋天然物(+)-halomon(1)の不斉合成...

    DOI 医中誌

  • 穏和な有機触媒がもたらす精密不斉合成

    浅野 圭佑 有機合成化学協会誌 74 (12), 1194-1205, 2016

    <p>Organocatalysts utilize various molecular interactions for catalysis. However, molecular interactions for organocatalysis are in general not as strong as those for metal-catalysis. Thus, because …

    DOI Web Site Web Site 被引用文献4件 参考文献77件

  • ミソハギ科植物含有新規ビフェニルキノリジジンアルカロイド類の不斉全合成研究

    平間 拓, 梅村 隆之, 川端 遥, 小暮 紀行, 北島 満里子, 高山 廣光 天然有機化合物討論会講演要旨集 58 (0), Poster21-, 2016

    ...</p><p>この結果からアミン上に不斉補助基を有する基質を用いることで立体選択的に分子内環化が進行し、キノリジジンユニットの不斉合成が可能であると考えた。</p><p>次にキラルなスルホキシドを有するHWE試薬の合成を行った(Scheme 4)。...

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  • ヒンクデンチンAの不斉全合成

    道木 和也, 小野 裕之, 下川 淳, 福山 透, 北村 雅人 天然有機化合物討論会講演要旨集 58 (0), Oral2-, 2016

    ...ラクタムとトリブロモインドロ[1,2-c]キナゾリンが4置換炭素を介して結合した構造が特徴的である.小さな骨格の中に官能基が凝縮した,合成化学的に大変興味深い構造を持っていることから,挑戦的な合成ターゲットとしていくつかの合成研究がなされており,これまでにラセミ体の合成が1例<sup>2</sup>報告されている.我々は,本化合物の合成において最も困難が予想される不斉4置換炭素中心の構築法を開発し,1の不斉合成法...

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  • Spiruchostatin類の固相全合成法の開発と構造活性相関の解明を指向した誘導体合成-三次元構造解析

    吉田 将人, 梅田 晃司, 笹原 健一, 大高 紘亨, 新家 一男, 土井 隆行 天然有機化合物討論会講演要旨集 58 (0), Poster27-, 2016

    ...トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナートを作用させ3のBoc基を除去した後に,塩基性条件下HATUを用いてFmoc-D-Cys(Trt)-OHを縮合しジペプチド6とした.続いて,得られた6に対して20%ピペリジン—DMF溶液を作用させFmoc基を除去,遊離したアミンに対してFmoc-D-Ala-OHをDIC-HOBtを用いて縮合することによりトリペプチド8とした.同様の方法を用いて8のFmoc基を除去した後に,別途不斉合成...

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  • 不斉合成反応と マイクロ波効果

    山田 徹 日本電磁波エネルギー応用学会機関誌 2 (2), 17-20, 2016

    ...本稿では不斉合成反応における「マイクロ波特異効果」の実験的な検証について紹介したい。...

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  • 直接エナンチオ収束反応による光学活性有機ホウ素化合物の合成

    伊藤 肇 ファルマシア 51 (12), 1128-1132, 2015

    ...<br>したがって光学活性化合物を効率よく合成することは,常に必要とされている重要なテーマである.近年では,極めて多くの種類の不斉合成反応について研究が積み重ねられている.本稿では,私達が数年前に出会った,非常に珍しい不斉合成反応「直接エナンチオ収束反応」について述べたい....

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  • ワモンゴキブリの集合フェロモンの同定

    西村 至央, 田中 真史, 上野 民夫, 松尾 憲忠, 香谷 康幸, 佐久間 正幸 天然有機化合物討論会講演要旨集 57 (0), Oral20-, 2015

    ...各種スペクトル分析により新規天然化合物としてイソクロマノン誘導体6化合物、鏡像異性体を含めれば10化合物の構造を推定して、不斉合成、キラルHPLC、NMR、CDスペクトルを併用して絶対構造を含め、その同定に成功した。さらに、合成フェロモンには天然化合物と同等の誘引活性を認めるに至ったので、それらの結果をまとめて報告する。...

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  • 連続的Overman/Claisen転位の開発と(+)-Neostenineの全合成

    中山 泰彰, 前田 悠一郎, 小辰 将之, 関谷 瑠璃子, 市來 政人, 佐藤 隆章, 千田 憲孝 天然有機化合物討論会講演要旨集 57 (0), Oral1-, 2015

    ...緒言</p><p>  当研究室では、糖や酒石酸などの入手容易なバイオマスを用いたキラルプール法とシグマトロピー転位を組み合わせた生物活性天然物の実用的な不斉合成法の開発に取り組んでいる。...

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  • クランベシンBカルボン酸とその誘導体の合成研究

    中根 嘉祈, 中崎 敦夫, 石川 裕生, 澤山 裕介, 山下 まり, 西川 俊夫 天然有機化合物討論会講演要旨集 57 (0), Oral6-, 2015

    ...このルートでは、エポキシド5を光学活性体として合成出来れば、1~3の不斉合成が可能である。</p><p>Scheme 1....

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  • エナンチオ選択的な<i>trans</i>-シクロアルケンの合成

    有地 法人 ファルマシア 51 (9), 888-888, 2015

    ...な構造のために,面性不斉を有することが知られている.近年,中員環<i>trans</i>-シクロアルケンは有機合成や分子不斉だけでなく,ケミカルバイオロジーの観点からも注目を集めている.しかしながらエナンチオ選択的な<i>trans</i>-シクロアルケンの合成は,その報告が限られている.本稿では三浦・村上らが報告した不斉シクロプロパン化―骨格転位を用いた<i>trans</i>-シクロアルケンの不斉合成...

    DOI 医中誌

  • 多環性縮環型アルカロイド(-)-Isoschizogamineの合成研究

    植田 浩史, 高田 晃宏, 藤原 広陽, 杉本 健士, 徳山 英利 天然有機化合物討論会講演要旨集 56 (0), Oral22-, 2014

    ...<sup>2</sup><sup> </sup>1はその特異な構造のため、合成標的化合物として広く興味を集め、PadwaやZhouらにより合成研究<sup>3</sup>が行われてきたが、全合成報告はHeathcockらによるラセミ合成<sup>4</sup>と福山らによる不斉合成<sup>5</sup>の2例のみである。...

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  • フロンドシンAの不斉合成研究

    伊藤 元気, Thrimurtulu Neetipalli, 夏目 隼太郎, 砂土居 裕太, Janagiraman Krishnamurthi, 穴田 仁洋, 橋本 俊一 天然有機化合物討論会講演要旨集 56 (0), Poster54-, 2014

    <p> フロンドシンA (1)は1997年にFreyerらによってミクロネシアのポンペイ島産の海綿Dysidea frondosaから単離されたセスキテルペンであり、IL-8受容体およびプロテインキナーゼC-a阻害活性をもつ<sup>1)</sup>。構造上の特徴として、10位にヒドロキノンが置換したビシクロ[5.4.0]ウンデセンをコア構造とし、エキソメチレンをもつことが挙げられる。これまでに…

    DOI

  • カプラザマイシン類の合成研究:(+)-カプラゾールの触媒的不斉全合成

    渡辺 匠, Purushothaman Gopinath, Wang Lu, 阿部 光, Gandamala Ravi, 舛田 岳史, 柴崎 正勝 天然有機化合物討論会講演要旨集 56 (0), Oral28-, 2014

    ...>,現在臨床使用される多くの抗結核薬に耐性を示す超多剤耐性結核菌(XDR-TB)にも有効な,CPZEN-45(3)が得られた<sup>4</sup>.これらの背景を基に演者らは,半合成法では入手困難なcaprazamycin類縁体のSAR研究を基軸とするWecA阻害剤の探索と新規抗XDR-TB薬リードの創製を企図した.本研究はその基盤技術となるcaprazamycinおよびcaprazolの触媒的不斉合成法...

    DOI

  • アザジラクチンの形式不斉合成

    森 直紀, 伊藤 大輔, 北原 武, 森 謙治, 渡邉 秀典 天然有機化合物討論会講演要旨集 56 (0), Oral29-, 2014

    <p> アザジラクチン(1)は1968年にMorganらによってインドセンダンの種子から単離されたリモノイドであり<sup>1)</sup>、広範な種の昆虫に対して強力な摂食阻害活性および成長・変態阻害活性を有する。これまでに多くの研究グループにより本化合物の合成研究<sup>2)</sup>が精力的に行われてきたが、その高度に官能基化された複雑な構造ゆえ、現在においても合成の報告は2007年の…

    DOI

  • 非タンパク質構成アミノ酸とそのオリゴマーの最前線

    田中 正一 ファルマシア 50 (8), 743-745, 2014

    ...<br>筆者らは,非タンパク質構成アミノ酸(非タンパク質性アミノ酸)として,α,α-ジ置換アミノ酸(α-アルキル化アミノ酸,二置換アミノ酸)に焦点を絞り,その有機化学的な分子設計・不斉合成とオリゴペプチド(フォールドマー)の2次構造解析,さらに不斉分子触媒としての利用,創薬化学への応用など機能化を目指して研究を行っている....

    DOI

  • エナンチオトピックなC-C単結合切断を鍵とする二環式ケトンの合成

    辻原 哲也 ファルマシア 50 (9), 909-909, 2014

    ...分子の骨格を構築でき,炭素骨格の不斉構築に有用である.以前,村上らやDongらは遷移金属触媒存在下,シクロブタノンの不斉骨格変換反応を報告している(図1).これらの反応は,酸化的環化反応や分子内アルケンの挿入の段階でそれぞれ不斉を誘起するものである.興味深いことに,最近Cramerらによって,ロジウム触媒のシクロブタノンへの酸化的付加によるエナンチオ選択的なC-C結合切断を基軸とした二環式ケトンの不斉合成...

    DOI 医中誌

  • DNAを不斉源とする触媒的不斉合成

    朴 昭映, 杉山 弘 有機合成化学協会誌 72 (12), 1384-1390, 2014

    DNA is an attractive chiral source because of its unique helical chirality. Recently, DNA-based hybrid catalysts, self-assembled from DNA and a metal complex with a specific ligand through …

    DOI Web Site 参考文献38件

  • 4-ファルネシル-2-ニトロピロール天然物の全合成

    松尾 知樹, 三谷 光, 児玉 猛, 西川 慶祐, 舘 祥光, 森本 善樹 天然有機化合物討論会講演要旨集 56 (0), Poster48-, 2014

    ...我々はヘロナピロールの4-ファルネシル-2-ニトロピロールという天然物としては極めて稀な構造、立体化学が不明であったこと、グラム陽性菌に対して選択的な活性を示すこと等に興味を持ち不斉合成研究を開始した。...

    DOI

  • ホスフィンオキシド触媒による連続的不斉アルドール反応を鍵反応とした(-)-エリカノンの合成に関する研究

    小谷 俊介, 甲斐 宏祐, 下田 康嗣, 久保 辰徳, 杉浦 正晴, 中島 誠 天然有機化合物討論会講演要旨集 56 (0), Poster42-, 2014

    ...<p>1.序論</p><p> アルドール反応は,有機合成化学において最も重要な炭素−炭素結合形成反応の一つであり,生成物としてb-ヒドロキシカルボニル化合物を与える.そのため,このアルドール反応の繰り返しは,効率的なポリケチド類の合成法となると考えられる.しかしながら,連続的なアルドール反応では生成物の脱水反応やレトロ反応が競合することが多く,その触媒的な不斉合成はほとんど知られていない....

    DOI

  • チランダマイシン類天然物の不斉全合成

    吉村 光, 高橋 圭介, 石原 淳, 畑山 範 天然有機化合物討論会講演要旨集 56 (0), Oral30-, 2014

    ...その魅力的な生物活性及び構造的特徴から多くの合成研究が報告されてきたが<sup>2)</sup>、触媒的不斉合成の例は少なく、特にチランダマイシンB (2)に関しては連続不斉中心の立体制御合成は達成されていない<sup>2b, c)</sup>。...

    DOI

  • α-アミノ酸を出発物質とするキラルな四置換炭素含有多官能基性アミノ酸の不斉合成と全合成への応用

    木下 智彦, 渡辺 俊英, 大津寄 悠, 吉村 智之, 川端 猛夫 天然有機化合物討論会講演要旨集 55 (0), PosterP-57-, 2013

    <p>1) 序論</p><p>四置換炭素含有アミノ酸は、生理活性天然物の部分構造に見られるだけでなく、創薬化学におけるビルディングブロックとして利用される。その合成法の一つに、当研究室で開発してきた不斉記憶型反応がある。この反応はキラルな a-アミノ酸に塩基を作用させて得られる軸性不斉を有するエノラートA と求電子剤 (E-X) …

    DOI

  • 海綿由来GABA類縁体とその部分構造の合成研究

    菅野 由香, 境 倫宏, 田中 健斗, 石川 裕一, 及川 雅人 天然有機化合物討論会講演要旨集 55 (0), PosterP-47-, 2013

    ...我々はすでに1のラセミ合成を達成しており<sup>2,3)</sup>、本発表ではDBCPa (1) とその類縁体(2種)、さらにDBCPb (2) の類縁体の不斉合成について報告する。...

    DOI

  • 不斉アジリジン化反応を利用したリグナン類の合成研究

    高橋 正人, 鈴木 紀行, 石川 勉, 陳 益昇 天然有機化合物討論会講演要旨集 55 (0), Oral43-, 2013

    ...今回、これらの反応を天然物合成へ応用</p><p>すべく、リグナン類である (-)-ポドフィロトキシン (1) の効率的な不斉合成</p><p>及びネオリグナン類である新規2量化フェニルプロパノイド類 2の絶対配置を含む構造決定を目的とした不斉全合成研究を開始した (Figure 1)。...

    DOI

  • 面不斉遷移金属錯体の触媒的不斉合成

    荒江 祥永, 小笠原 正道 有機合成化学協会誌 70 (6), 593-605, 2012

    Although “central chirality” based on stereogenic carbon atoms is arguably the most common chiral element in organic chemistry, chiral molecules devoid of stereogenic centers play important roles in …

    DOI Web Site Web Site 被引用文献6件 参考文献150件

  • Catalytic Asymmetric Hydrolysis: Asymmetric Hydrolytic Protonation of Enol Esters Catalyzed by Phase-Transfer Catalysts

    山本, 英治, 永井, あやの, 濵﨑, 昭行, 徳永, 信 Chemistry : A European Journal 17 (26), 7178-7182, 2011-05-12

    ...理学研究院徳永教授らのグループは、人工触媒を使うことによる、加水分解反応での鏡像異性体の作り分け(不斉合成)に、初めて成功しました 。これまでは、微生物や酵素などの生体触媒を用いないと、この反応を行うことは不可能と言われていました。一方、人工的にエステル加水分解を行う方法として酸や塩基を使う方法が知られてきましたが、鏡像異性体を認識すること(不斉合成)は不可能でした。...

    HANDLE

  • Montmorillonite担持不斉有機触媒の開発と不斉アルドール反応への展開

    原 範之, 中村 修一, 柴田 哲男, 融 健 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2010 (0), 1P13-1P13, 2011

    ...我々は,これまでにヘテロアレーンスルホニル基を用いる不斉合成手法の開発を行っており,プロリンイミド型の不斉有機触媒を開発し, 生理活性物質である(R)-Convoltamydine 類の高エナンチオ選択的合成に成功している。今回本触媒をさらに高機能化するためにMontmorilloniteに触媒の担持を行い, 回収再利用できる有機触媒の開発を試みた。...

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  • 超原子価ヨウ素によるPrevost-Woodward反応:ジオキソラニルカチオン中間体の反応制御

    藤田 守文, 森 一紘, 脇田 三喜正, 杉村 高志 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2011 (0), 111-111, 2011

    アルケン基質に超原子価ヨウ素を作用させ、ジオキソラニルカチオン中間体を発生させた。超原子価ヨウ素を酸化剤として用いると、その高い反応性のため、低温下で効率的に中間体を発生できた。種々の求核剤との反応を行い、その位置選択性を高度に制御し、その結果、生成物の立体化学の逆転も可能になった。

    DOI

  • キラルシクロペンタノン骨格に基づくn-π*遷移の異方性因子の理論的検討

    森 直, 井上 佳久 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2010 (0), 3P72-3P72, 2011

    ...円偏光の照射による絶対不斉合成、すなわち光脱ラセミ化反応においては、その化合物の電子遷移の異方性因子の大小により、得られる化合物のエナンチオマー過剰率が影響を受ける。しかしながら、これまで構造化学的な異方性因子の制御に関しての体系的な研究は、理論・実験ともに例が少なく、どのような化合物が絶対不斉合成に適しているかという指針はほとんど得られていなかった。...

    DOI

  • C3対称キラルトリアザスマネンの不斉合成

    東林 修平, タン チタオ, サンジタ カランジット, 櫻井 英博 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2011 (0), 24-24, 2011

    ...初めてのアザバッキーボウルとしてC3対称トリアザスマネンの不斉合成を達成した。そのX線結晶構造解析から、炭素骨格のみのスマネンより深いおわん構造を有していることを明らかにした。その深いおわん構造からボウル反転エネルギーは42 kcal/molに達し、室温ではラセミ化がほぼ進行せず、光学活性体として安定に存在することもわかった。これらの詳細について報告する。...

    DOI

  • ビナフチル基を有するセレノリン酸エステルを用いたキラルアルコール識別・分割法及び絶対配置推定法の開発

    伊藤 光, 村井 利昭 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2010 (0), 3P08-3P08, 2011

    ...キラル炭素部位の構築は不斉合成反応における重要な課題のひとつである。そこで本研究では、近年われわれが研究を行っているビナフチルセレノリン酸クロリド<B>1</B>とラセミアルコールからセレノリン酸エステル<B>2</B>を合成し、種々のNMRによるジアステレオマーの識別について検討している。また、再結晶によるエステルの分離及びX線回折による光学活性体の絶対配置について検討した。...

    DOI

  • 光学活性ジオキソラニルカチオンを用いた反応制御

    脇田 三喜正, 藤田 守文, 杉村 高志 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2010 (0), 2P16-2P16, 2011

    光学活性超原子価ヨウ素化合物を利用して、アルケンから光学活性ジオキソラニルカチオンを発生させた。用いる求核剤によって、ジオキソラニルカチオンへの反応位置を高度に制御することができた。得られた生成物の立体化学および立体化学純度により、ジオキソラニルカチオン中間体の挙動を考察する。

    DOI

  • ロジウム触媒を用いた[2+2+2]付加環化反応による面不斉パラシクロファンの不斉合成

    荒木 辰哉, 田中 健 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2011 (0), 456-456, 2011

    ...本研究では、ロジウム触媒を用いた環状ジインとアルキンとの[2+2+2]付加環化反応による、面不斉パラシクロファンの不斉合成を検討した。その結果、触媒としてカチオン性ロジウム/BDPP錯体を用い室温で反応を行うと、面不斉パラシクロファンが高収率かつ高エナンチオ選択的に得られた。また、得られた面不斉パラシクロファンの構造を、X線結晶構造解析により明らかにした。...

    DOI

  • ゴム手袋状トポロジーを有するロタキサン: 左右対称な軸成分を有する[2]ロタキサンにおける不斉発現

    石割 文崇, 中薗 和子, 小山 靖人, 高田 十志和 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2011 (0), 415-415, 2011

    非対称な軸成分と Cs 対称な輪成分からなる[2]ロタキサンは、各構成成分がアキラルであっても構造上の 分子不斉を有し、近年新たな不斉源として注目されて いる。また、対称な軸成分と Cs 対称な輪成分からな る[2]ロタキサンにおいても、輪成分が軸の中央からずれた位置に存在する場合においては、軸成分の長い側、 …

    DOI

  • 高機能性固定化ペプチド触媒を用いた水系溶媒中での不斉合成

    赤川 賢吾, 工藤 一秋 生産研究 62 (3), 219-224, 2010

    ...末端にプロリン残基を持つ疎水性ペプチドを両親媒性の樹脂に固定化して用い,水系溶媒中での効率的な不斉合成反応系の開発を行った.固定化ペプチド触媒は合成が簡便で,優れた再利用性と連続反応への適用性を持ち,配列検討による容易な最適化が可能という特徴がある.このような高い機能性を持つペプチド触媒を用いた水系溶媒中での合成反応は,キラルなファインケミカルの効率的生産に役立つと考えられる....

    DOI Web Site

  • 嗅覚ノーベル賞5周年記念 : 嗅覚メカニズムと応用

    倉橋 隆 におい・かおり環境学会誌 41 (2), 81-81, 2010

    ...するが,それぞれを発見したギルマン,ロッドベル(1994),サザーランド(1971)はノーベル賞の受賞に輝いている.分子の発見のみならず,昨今,嗅細胞でも盛んに利用される研究手法として強力な武器になるパッチクランプ法を開発したネーアー,サックマンは1991年の受賞,Ca感受性色素やケージド化合物を開発したツェンは2008年に受賞と,ノーベル賞クラスの研究にからむ事例が満載のシステムであるともいえよう.不斉合成...

    DOI Web Site

  • キラルな農薬

    Sekhon, B.S. Journal of pesticide science 34 (1), 1-12, 2009-02

    ...本報告ではキラル農薬の光学分割、不斉合成および生物触媒反応の最近の進歩について報告する。対掌体分離法としてはキラルカラムを用いたHPLCやGC、電気泳動などがある。不斉水素化反応も活発に用いられる。標的および非標的生物に対する生理作用には、立体的な選択性が見られる。...

    日本農学文献記事索引

  • ラジカル中間体を経由する触媒的不斉合成反応

    細田 尚也 有機合成化学協会誌 67 (7), 751-752, 2009

    Chiral imidazolidinone derivatives are important catalysts for asymmetric syntheses via iminium or enamine intermediates. In this short review, recent reports on catalytic enantioselective …

    DOI 参考文献19件

  • 有機触媒を用いる不斉分子内[6+2]環化付加によるトリシクロペンタノイドの合成:反応機構に関する計算化学的考察

    内丸 忠文, 五東 弘昭, Kumar Indresh, 石川 勇人, 林 雄二郎 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2009 (0), 13-13, 2009

    ジフェニルプロリノールシリルエーテル触媒の存在下、分子内にフルベンとアルデヒド官能基を有する基質を処理すると、合成化学的に有用なトリキナン誘導体が収率良く、高エナンチオ選択的に得られることを見出した。本反応は、反応系内でアルデヒド官能基とプロリノール触媒から生成するエナミンとフルベンの間の分子内[6+2]付加環化反応を経て進行する。密度汎関数計算を行い、本反応の反応経路を追跡したところ、ツビッタ…

    DOI

  • ロジウム-銀複合触媒を用いたカスケード反応によるらせん及び中心不斉を有する4置換アルケンの不斉合成

    北條 大樹, 田中 健 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2009 (0), 193-193, 2009

    Feringaらは、らせん及び中心不斉を有する4置換アルケンが、「光駆動分子モーター」として機能することを報告した。しかしその合成には多段階を要するため、簡便な合成法の開発が望まれていた。本研究では、カチオン性ロジウム-銀複合触媒を用いたエナンチオ及びジアステレオ選択的な新規カスケード反応により、4置換アルケンの構築とらせん及び中心不斉の構築をワンステップで達成することに成功した。

    DOI

  • 2位に不斉四級炭素を有するフラン環の立体選択的構築に関する研究

    指原 慶彰, 岩本 明久, 小島 聡志, 安倍 学 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2008 (0), 145-145, 2008

    キラルピペラジン用いた不斉Michael反応の汎用性を検討する過程において,2-oxo-cyclopentanecarboxylic acid benzyl esterにZ-4-oxo-pent-2-enalを混合させるだけでフラン化反応が進行し,2位に四級炭素を構築できる事を見いだし,さらにジアステレオ選択的反応について検討したので発表する。この反応はHFIPや安息香酸などの弱いブレンステッド…

    DOI

  • 水素結合を介するキラルビナフチルの合成と物性

    Jiang changsheng, 林 一広, 吉村 智之, 椿 一典, 笹森 貴裕, 時任 宣博, 川端 猛夫 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2008 (0), 352-352, 2008

    ...不斉合成研究で汎用される2,2’-ジ置換-1,1’-ビナフチル-金属錯体は中心金属に配位した基質と不斉軸間に4結合を介している。不斉発現の本体がC(1)-C(1’)軸性不斉と仮定するとこの基質-不斉軸間の結合数は短い方が良く、これを最小にする仮想的構造は中心金属が不斉軸に直結した2,-メタラ-1,1’-ビフナフチルである。この金属をN-H-N水素結合に置き換えたキラルビナフチルを合成した。...

    DOI

  • 光学活性超原子価ヨウ素によるスチレンの酸化反応

    宮田 和志, 三浦 弘貴, 藤田 守文, 杉村 高志 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 2008 (0), 64-64, 2008

    乳酸を不斉源として組み込んだアリール基を有する超原子価ヨウ素化合物合成して、アシロキシ転位を経由するエナンチオ選択的なオキシ環化付加反応を、報告した。今回、スチレン誘導体を反応基質に用いて不斉酸化反応を行った。その結果、従来よりも高い選択性で反応が進行することを見出した。

    DOI

  • 抗不整脈薬シベンゾリンの不斉合成研究

    藤森 裕久, 野口 拓也, 桐原 正之, 三浦 剛, 古谷田 仲, 赤岩 容子, 佐々木 悠, 佐藤 理恵, 村上 泰興, 今井 信行 反応と合成の進歩シンポジウム 発表要旨概要 34 (0), 147-147, 2008

    The enantiopure (R)-(+)-Cibenzoline was synthesized in 2 steps from (R)- (+)-2,2-diphenylcyclopropylmethanol (98% ee), which was oxidized by Swern oxidation, followed by treatment with …

    DOI

  • クラブバイサイクロンの不斉合成研究

    渋谷 厚輝, 武口 俊太, 伊藤 久央, 井口 和男 反応と合成の進歩シンポジウム 発表要旨概要 34 (0), 144-144, 2008

    Clavubicyclone was isolated from Okinawan soft coral, Clavularia viridis, by our group as a novel prostanoid-related compound. The absolute stereochemistry and biological activity of clavubicyclone …

    DOI

  • リパーゼが触媒する不斉合成反応の新展開

    赤井 周司, 北 泰行 有機合成化学協会誌 65 (8), 772-782, 2007

    The lipase-catalyzed transesterification of alcohols with acyl donors in organic media has gained increased attention as a powerful method for the preparation of optically enriched compounds under …

    DOI Web Site 被引用文献6件 参考文献100件

  • 光学活性超原子価ヨウ素を用いたテトラヒドロフラン化反応

    奥野 開郎, 李 熙鎭, 藤田 守文, 杉村 高志, 奥山 格 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 57 (0), 37-37, 2007

    乳酸を不斉源とする光学活性超原子価ヨウ素(III)試薬を合成し、アシロキシブテンおよび4-アシロキシブテニルシランとの反応に用いた。その結果、比較的高いエナンチオマー比(8:2以上)で光学活性テトラヒドロフラン生成物を得ることができた。アシロキシブテンよりもトランスケイ素基質の場合に若干高い選択性を示す傾向が見られ、いずれも(S)-異性体が優先していた。また、アシルオキシ基の立体および電子的な効…

    DOI

  • 3次元構造活性相関を用いた不斉合成触媒設計に関する研究

    岡野 圭央, 荒川 正幹, 船津 公人 ケモインフォマティクス討論会予稿集 2007 (0), JP22-JP22, 2007

    ...一般に不斉合成反応では反応中間体のエネルギー差は非常に小さく、理論計算による遷移状態探索から立体選択性を定量的に予測することは難しい。また、大きな分子構造では膨大な計算時間がかかるという問題点もある。そこで本研究では、オレフィンの不斉合成触媒であるサレンマンガン錯体について、量子計算による触媒の最安定構造を用いた構造活性相関モデルからの立体選択性の定量的な予測を行った。...

    DOI

  • 生物活性分子の触媒的不斉合成

    金井 求, 柴崎 正勝 有機合成化学協会誌 65 (5), 439-449, 2007

    Based on the concept of bifunctional asymmetric catalysis, chiral ligands containing a carbohydrate scaffold were designed. Rare earth metal complexes of the ligands produced general and practical …

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献39件

  • ホモキラルバッキーボウルの合成

    東林 修平, 櫻井 英博 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 37 (0), 65-65, 2007

    ...しかし、従来の合成法では不斉制御・不斉合成は不可能であり、またラセミ体の光学分割も未だ達成されていない。...

    DOI

  • 面不斉メタロセンの触媒的不斉合成と光学活性メタロセンポリマーへの応用

    小笠原 正道 石油学会 年会・秋季大会講演要旨集 2007f (0), 44-44, 2007

    ...不斉メタセシス反応を応用して、面不斉フェロセン、および面不斉ホスファフェロセンをほぼ光学的に純粋に触媒的不斉合成することに成功した。この反応の立体選択性発現の反応機構について論じる。また、生成物を誘導化することにより得られるブタジエン架橋フェロセン類は、ROMPにより面不斉フェロセン部位を主鎖に有する光学活性ポリマーへと変換できる。この重合反応は、非常に高い立体規則性を有することが認められた。...

    DOI

  • 40 タミフル^[○!R]の触媒的不斉合成研究(口頭発表の部)

    山次 健三, 上條 真, 金井 求, 柴崎 正勝 天然有機化合物討論会講演要旨集 49 (0), 235-240, 2007

    With increasing fear of a potential new influenza pandemic. the anti-influenza drug Tamiflu^[○!R]has become extremely important for protecting humans against this lethal flu. Here our third …

    DOI

  • 光学活性な菊酸の不斉合成用触媒の高効率化

    板垣 誠, 末信 克浩 有機合成化学協会誌 64 (12), 1261-1272, 2006

    New practical catalysts have been developed for asymmetric cyclopropanation of 2, 5-dimethyl-2, 4-hexadiene with <I>tert</I>-butyl diazoacetate. First, the effects of the substituents on the …

    DOI Web Site 参考文献23件

  • アリルカチオンを経由する光学活性過酸化物の生成反応と面選択性制御

    秋山 義広, 藤田 守文, 杉村 高志 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 18 (0), 253-253, 2006

    1-アルコキシナフタレンと一重項酸素と反応において、アルコキシ基を不斉源として利用すると酸素付加が高度に区別されて進行することを見出している。得られた光学活性過酸化物を酸性条件下でアリルカチオン中間体に変換し、炭素求核剤との反応に用いた。ナフタレン4位の置換基がメチルの場合にはペルオキシ基と同じ側から求核剤が付加し環状生成物と与えたのに対し、水素の場合には逆側からの付加が進行した。反応サイトの隣…

    DOI

  • ロジウムカルベノイドのOH挿入反応におけるプロトン移動段階の考察

    林 春英, 杉村 高志, 奥山 格 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 55 (0), 31-31, 2005

    ...ロジウムカルベノイドのOH挿入反応はエーテル結合の有用な形成反応であるが、その不斉合成に関しては研究例が少ない。反応の立体選択性は、酸素!)炭素結合形成後に起きるプロトン移動過程で決定されるが、どの中間体で起るかについては議論の余地がある。...

    DOI

  • γ-アミノ-β-アシルオキシホスホン酸誘導体の不斉合成

    山岸 丈洋, 藤井 敬逸, 渋谷  皓, 横松  力 反応と合成の進歩シンポジウム 発表要旨概要 31 (0), 232-232, 2005

    γ-Amino-β-acyloxyphosphonic acid derivatives were prepared as phosphonic acid analogues of acylcarnitine in an optically active form expecting for CPT I inhibitory activities. The synthetic …

    DOI

  • β置換型β-メトキシアクリレート類の新規不斉合成法の開発

    久野 祐花, 白鳥 修司, 長谷川 大樹, 内呂 拓実 反応と合成の進歩シンポジウム 発表要旨概要 31 (0), 226-226, 2005

    Natural antifungal and antitumor β-substituted-type β-Methoxyacrylates (MOAs) such as Cystothiazoles and Melithiazols have two chiral centers on their γ-and β-positions. For the efficient …

    DOI

  • β‐ヒドロキシ‐α‐アミノ酸の不斉合成

    牧野 一石, 濱田 康正 有機合成化学協会誌 63 (12), 1198-1208, 2005

    β-Hydroxy-α-amino acids are valuable constituents of complex natural products and medicinally important compounds. For instance, the naturally occurrence β-hydroxyleucine is a representative of this …

    DOI Web Site 被引用文献5件 参考文献134件

  • ナフタレンへの一重項酸素の面区別付加:カルボン酸会合状態と面選択性

    藤田 守文, 江口 明良, 平山 明香, 奥山 格 基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 55 (0), 6-6, 2005

    オキシ官能基を通してキラル側鎖を導入したナフタレン化合物に対して、一重項酸素の付加反応を行ったところ、低温下でエンドペルオキシドの生成が確認できた。カルボン酸が存在するとエンドペルオキシドは速やかに、ヒドロペルオキシドへ変換される事を見出した。これらの反応生成物のジアステレオマー比およびキラル補助基脱離後のエナンチオマー比から、一重項酸素付加の面選択性を評価したところ、乳酸を組み込んだ基質におい…

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  • キラル光化学のエントロピー制御

    井上 佳久 横幹連合コンファレンス予稿集 2005 (0), 163-163, 2005

    ...中でも、光反応による不斉合成の研究では、従来見過ごされがちであったエントロピー因子が反応のゆくえを完全に支配する系を見い出し、現在、エントロピー制御が化学・生物的反応系のどこまで適用可能かについて研究を進めている。...

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