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検索結果 8,433 件

  • 外傷診療における国際協力

    西村 哲郎 日本外傷学会雑誌 38 (2), 37-44, 2024-04-01

    ...<p> 外傷は, 世界の疾病負担の第3位になると予測されている. これに対応するために, 臨床現場で外傷医を効率的に養成することが不可欠である....

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  • ケアが紡ぐ人間関係と抵抗──『上海宝貝』再読

    花尻,奈緒子 人文論叢 : 三重大学人文学部文化学科研究紀要 (41) 35-50, 2024-03-31

    ...まず、作中で主人公が示し、かつ従来の評論がテクストの主旋律と目してきた「メリトクラシー-ポストフェミニズム-新自由主義」の世界観が、実際には主人公の現実と衝突しているだけでなく、主人公もその世界観に違和感を持っていることを明らかにした。...

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  • 糖尿病に対する社会生態学モデルを踏まえた身体活動促進の取り組み

    溝口 桂 日本糖尿病理学療法学雑誌 3 (1), 41-49, 2024-03-21

    ...身体不活動は全世界の死亡者数に対する回避可能な4番目の危険因子であり,身体活動を促進することは公衆衛生上で重要である.身体活動の効率的な促進には身体活動に影響している要因を明らかにし,その要因に働き掛ける必要がある.身体活動を促進する要因の1つに環境要因があり,身体活動と環境要因の関連性には心理社会的要因も関与している.個人の行動を説明するモデルとしての社会生態学モデルがある.社会生態学モデルによると...

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  • 内陸下の低周波地震の特徴と発生メカニズム

    小菅 正裕 地質学雑誌 130 (1), 63-85, 2024-03-16

    ...低周波地震とは,地震の規模から期待されるよりも有意に低周波の震動が卓越する地震で,通常の地震が発生しない深度で発生することから,その発生メカニズムに関心が持たれてきた.本論では,世界各地で観測された低周波地震の特徴をまとめ,発生メカニズムに関係する観測と解釈を概観する.日本列島の低周波地震は活火山周辺で多く発生するが,非火山地域での発生も少なくない.低周波地震の発震機構解は,ダブルカップルのほか体積変化成分...

    DOI Web Site 参考文献163件

  • Lectureship award受賞者がみた日本コロイド界面化学研究の国際化

    Erica Wanless, Tommy Nylander Colloid & Interface Communications 49 (1), 2-7, 2024-03-10

    ...部会の雑誌はこれまで基本的に日本語で出版されていますが、今回は例外としてWanless教授とNylander教授の寄稿は原文(英語)そのままで出版することとしました。世界的にも一流と認められる教授の(論文ではない)英語をそのまま目にすることのできる数少ないチャンスと考えたためです。...

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  • 大腸腫瘍の診断と治療

    田中 信治, 中原 雅浩, 岡本 渉 日本消化器病学会雑誌 121 (3), 167-176, 2024-03-10

    ...<p>本邦の大腸腫瘍・癌に対する内視鏡診断・治療レベルは世界トップクラスであり,今後のさらなる海外での展開と一般化・精度管理が課題である.手術手技は,開腹手術から腹腔鏡手術,近年ではロボット支援手術が普及しつつあるが,ロボット支援による遠隔手術も模索されている.化学療法に関しては新規薬剤の開発と進歩がめざましく,バイオマーカーによる個別化治療の開発も積極的に行われている.一方で,本邦の大腸癌年齢調整死亡率...

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  • 多様なプレイヤーがオープンイノベーションを実現する場を目指して―サイエンスパークの現場から―

    日比野 はるか, 石神 圭子 日本薬理学雑誌 159 (2), 123-128, 2024-03-01

    ...<p>オープンイノベーション概念の提唱から20年,世界の潮流を追いかける形で,日本でも起業や水平分業が盛んになっている.しかし,ライフサイエンス分野では,専門性の高さ,必要投資の規模の大きさ,成功確率の低さなどから,オープンイノベーションの基盤は未だ発展途上にある.湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)では,2018年の開所以来5年間,多様なプレイヤーがオープンイノベーションを実現できる場...

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  • 「グローバルな視野」の再定義の試み : グローバル教育の視点から

    笠井 正隆 研究論集 119 121-132, 2024-03

    ...しかしながら、2000年代以降の世界やグローバル教育界の変化は、「グローバルな視野」の資質に大きく影響を与えている可能性がある。そこで、本研究では「グローバルな視野」を構成する資質を再定義することとした。日本グローバル教育学会の学術雑誌『グローバル教育』に掲載された論文101編からグローバル教育や関連教育手法の定義を抽出し、定性的コーディング手法と Kh-coder を使用して分析した。...

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  • 兵庫県豊岡市の「玄武洞」

    地学雑誌 133 (1), Cover01_01-Cover01_02, 2024-02-25

    ...</i>, 2021).2022年,ユネスコ世界露頭100選にも選ばれ,日本の地質学にとって重要な露頭である.玄武洞公園の許可を得て,360度カメラで撮影<sup>1)</sup></p><p>(写真・説明:河合研志・佐藤友彦・庄司真史 2023年5月15日撮影)</p><p><b>注</b></p><p>1) https://s.insta360.com/p/529abe323a3fe013f80e522cc25376f0...

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 第1波から第5波までのCOVID-19感染者の特徴と経過:東京都一行政区のデータより

    土方 奈々, 村上 邦仁子, 植原 昭治, 渋谷 克彦, 福田 吉治 日本公衆衛生雑誌 71 (2), 117-123, 2024-02-15

    ...<p><b>目的</b> 新型コロナウイルス感染症(以下,COVID-19)は世界的な公衆衛生上の脅威であり,本邦では地域の保健所が感染症対応の中心的な役割を担い,管轄地域の全感染者の基本的な情報を集積してきた。本研究は,全感染者の集団における対象者の属性,療養種別,発症や診断,転帰などの日数について,第1波から第5波までの波の特徴を明らかにすることを目的とした。...

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  • 新生児スクリーニング検査で同定されたB細胞欠損症

    松本 昂之, 西村 豊樹, 山元 綾子, 澤田 浩武, 盛武 浩 日本免疫不全・自己炎症学会雑誌 3 (1), 16-20, 2024-02-02

    ...を行いながら,1歳5か月となる現在まで重篤な感染症を合併することなく経過している.自験例のようにNBSを契機としたBCD診断,さらに免疫グロブリン補充による予防介入の報告は本邦初と考えられる.IEIのうちで重症複合免疫不全症とBCDは,重篤な後遺症をきたす例,さらに診断されることなく死亡する例も存在し,早期の診断と治療介入が特に重要である.IEIをNBSの対象疾患として導入することの費用対効果は,世界中...

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  • 後天的なエピゲノムを介した老化制御と世界の動向

    早野 元詞 日本老年医学会雑誌 61 (1), 1-12, 2024-01-25

    ...</p><p>また近年,エピゲノム変動を標的とした老化の抑制(anti-aging)に加えて,治療する(Rejuvenation)研究や開発が世界的に着目されており,多くのバイオテックが誕生している.炎症,幹細胞,代謝,ゲノム不安定性,オートファジー等のAging Hallmarksは,エピゲノムと密に相互作用しており,山中因子(OKSMやOSK)をはじめとする様々な後天的かつ可逆的なエピゲノムを介...

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  • 内視鏡時の抗血栓薬休薬ガイドラインの現状と将来

    加藤 元嗣, 津田 桃子 日本消化器内視鏡学会雑誌 66 (3), 229-242, 2024

    ...<p>日本消化器内視鏡学会(Japan Gastroenterological Endoscopy Society:JGES)の抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドラインを世界の内視鏡関連学会で作成されたガイドラインと比較して,その特徴と解決すべき課題について考えた.JGESのガイドラインでは血栓症発症リスクの軽減に重点が置かれていて,特にDOACの休薬期間と再開時期の取り扱いに特徴があった...

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  • 小児の肺移植の現状と未来

    芳川 豊史 日本小児放射線学会雑誌 40 (1), 10-16, 2024

    ...<p>1983年のトロントグループによる世界初の肺移植の成功から15年遅れて,1998年に本邦初の生体肺移植が成功裡に行われた.その後20余年が経過し,本邦における肺移植は,1,000例を超えた.成績も良好で,5年生存率は70%を超え,10年生存率も60%を超えるなど,世界屈指のレベルとなった.世界の肺移植数は,世界的にも経年的にも増加しており,本邦でも2022年は年間100例を初めて超え,今後,増加...

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  • リンパ管エコー(D-CUPS)で見える新しい世界

    原 尚子, 三原 誠 日本小児放射線学会雑誌 40 (1), 36-42, 2024

    <p>我々は,18 MHzのリニアプローブ(Noblus,富士フィルム,旧・日立製作所)を用いたリンパ管エコーの有用性を報告してきた.リンパ浮腫患肢ではリンパ管が変性(拡張,硬化,閉塞)する.エコー検査でリンパ管変性を評価することで,リンパ管静脈吻合術などの手術成績が向上している.</p><p>リンパ管を同定する際には,D-CUPSの指標を用いて静脈との鑑別を行う.つまり,Dopplerで色がつ…

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  • 生命金属元素鉄の新たな役割と治療応用

    池田 康将 四国医学雑誌 79 (5.6), 229-236, 2024

    ...<p>糖尿病は世界的に増加している。わが国でも患者数は増加しており,糖尿病が強く疑われる,もしくは糖尿病の可能性が否定できない糖尿病予備軍も含めるとさらにその数は多くなる。糖尿病は加齢とともに増加する1)ことから,高齢化社会の急速な進行も患者数増加の一因と考えられ,加齢性疾患ともいえる。...

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  • 学会としての災害対応を通じた社会との連携と情報発信

    平井 幸弘 日本地理学会発表要旨集 2024s (0), 69-, 2024

    ...今後、日本だけでなく世界的にも災害の激甚化、頻発化が懸念される今、地域を俯瞰しそこでの様々な関連事象を統合して地域を丸ごと捉える地理学の立場からの災害研究が、まさに求められている。</p>...

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  • 1細胞・大規模トランスクリプトーム解析と細胞制御技術による医薬開発の加速

    福田 雅和, 團野 宏樹 日本薬理学雑誌 159 (1), 48-52, 2024-01-01

    ...<p>株式会社ナレッジパレットは,世界最高精度の1細胞レベルの全遺伝子発現解析技術を応用して,様々な種類の薬剤や培地で処理した細胞の状態を大規模データとして取得し,その情報を使って細胞を高度に制御することにより,難病克服を目指すスタートアップ企業である.ビッグデータを用いた新しい表現型創薬と再生医療用細胞の高品質化に取り組んでいる.コア技術の一つとして,理化学研究所で開発されたシングルセルレベルの全遺伝子発現解析技術...

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 総合周産期母子医療センターにおける妊産婦コロナ診療と取組み

    西村 陽子, 本間 千夏, 高江 正道, 鈴木 直 聖マリアンナ医科大学雑誌 51 (Suppl), S103-S110, 2024

    ...<p>新型コロナウイルス(COVID-19)が世界を席巻してから早いもので3年以上が経過し,2023年5月に新型コロナウイルス感染症は2類から5類感染症へ位置づけられることとなった。わが国でも,2020年1月に第一例が確認されて以来,急速に感染が拡大し2020年4月に初めての緊急事態宣言が発令された。...

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  • 循環器内科が取り組んだ感染症後外来(後遺症)の診療・治療・取組

    石橋 祐記, 明石 嘉浩 聖マリアンナ医科大学雑誌 51 (Suppl), S193-S196, 2024

    ...<p>未曽有の新型コロナ感染症拡大が世界中で広がった中,新型コロナ感染症罹患後に伴う循環器病の合併,新型コロナ感染症後遺症においても循環器内科が果たす役割があった。ここに,この3年余りの当科の取り組みを示す。コロナ禍3年間で,コロナ後遺症として心筋障害が生じるものとして,急性冠症候群などの虚血性心疾患の合併,虚血性心筋症以外の非虚血性の心筋障害(心筋炎,心筋症),慢性心不全の重症化を経験した。...

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  • 東横病院COVID-19 の取組みの実際 ~入院対応について~

    高尾 あずさ, 森本 順子, 石田 倫子, 近藤 昭子 聖マリアンナ医科大学雑誌 51 (Suppl), S279-S288, 2024

    ...<p>2020年世界的流行となったCOVID-19は,従来の医療体制を継続することを困難とした。この危機状況に法人内で役割分担により,当院が果たした一般患者および2次救急患者への対応した時期,次に「神奈川モデル」重点医療機関協力病院として陰性化した患者受入れ,疑似症,下り搬送の対応を感染管理専門医不在の中小規模病院として対応した3年間の入院対応の準備と実践経過について報告する。...

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  • レビー小体型認知症と認知症を伴うパーキンソン病,その診断と治療ストラテジー

    武田 篤 日本薬理学雑誌 159 (1), 6-11, 2024-01-01

    ...随伴する認知症に対する対処をしなければPDの予後改善は不可能であり,PD認知症の早期治療介入の方法論を確立することは重要である.我々は重度の嗅覚障害を呈した群が低い認知機能スコアを示し,3年間の縦断研究から認知症発症の頻度が高いこと,脳萎縮および脳代謝異常が目立つことを明らかとした(Brain 135:161-169, 2012).本研究によって嗅覚検査がPDにおける認知症の予測に有用であることが世界...

    DOI Web Site 参考文献26件

  • 新型コロナウイルス感染症後外来における上咽頭擦過療法の治療介入

    齋藤 善光, 岩武 桜子, 赤羽 邦彬, 多村 悠紀, 山田 善宥, 小森 学 聖マリアンナ医科大学雑誌 51 (Suppl), S185-S191, 2024

    ...<p>新型コロナウイルス感染症は2019年12月に報告され,全世界に猛威を振るったが,ワクチンを含めた予防や感染対策,治療法の解明により,本邦では5類感染症へ移行され通常診療での対応が可能となった。今後も感染者数の増減を繰り返す事は想定されリスクを伴う状況に変化はないが,同時に問題となるのが,罹患後のコロナ後遺症である。...

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  • 東横病院感染管理班としてのCOVID-19対応の歴史について

    長田 尚彦, 竹村 美歩 聖マリアンナ医科大学雑誌 51 (Suppl), S273-S278, 2024

    ...<p>COVID-19は2019年に中国武漢市で発見され,全世界に感染拡大した。この感染症は2020年から国内に拡大し続け,全ての医療機関がその対応に苦慮することになっていった。神奈川県では2020年3月から神奈川モデルを構築し,我々の施設もその傘下で対応してきた。...

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  • 液状化検体細胞診における ThinPrep<sup>®</sup> 法での悪性細胞検出細胞数の検討

    岩下 玄基, 大澤 幸希光, 寺尾 友伽, 小田嶋 広和, 大西 崇文, 岡田 仁克, 服部 学 日本臨床細胞学会雑誌 63 (1), 1-6, 2024

    ...<p><b>目的</b>:液状化検体細胞診(liquid-based cytology:LBC)は国際的に広く普及している.その中でも ThinPrep<sup>®</sup> 法は世界で最も用いられている標本作製法であり,ThinPrep<sup>®</sup> 法の悪性細胞検出の感度について検討を行う意義は大きいと考える.そこで本研究では ThinPrep<sup>®</sup> 法により作製した...

    DOI Web Site 参考文献13件

  • COVID-19診療体制における職員のこころの健康保持

    櫛野 宣久, 木下 直紀, 岡田 智幸, 古茶 大樹 聖マリアンナ医科大学雑誌 51 (Suppl), S139-S147, 2024

    ...<p>世界的災害となったCOVID-19の流行は,医療の逼迫を招いた。聖マリアンナ医科大学病院では,災害医療体制をとりつつも平常時と同等の日常診療も続けた。大きな負担がかかった職員に対して,初期段階から職員の心理的負担への対策に着手した。本稿では,惨事ストレスや医療従事者の心理的特性を踏まえ,われわれが立案実行したこころの健康保持対策について報告する。...

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  • コロナ禍における後方支援チームの活動を通して

    杉下 陽堂 聖マリアンナ医科大学雑誌 51 (Suppl), S159-S162, 2024

    ...<p>コロナ感染症はその発症の急峻さ,幅広い年齢層で重症化し,命を奪う未知のウイルスであることに世界全体が不安と恐怖に陥った。当院はコロナ診療を行う病院として最前線で診療にあたった国内有数の病院の一つである。医療スタッフをはじめ,多くのマリアンナの教職員が精神的,肉体的に極限のストレスの中で業務にあたり疲弊やバーンアウトの懸念があった。...

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  • 新型コロナウイルス感染症に対する検査と感染対策について

    竹村 弘, 中谷 佳子 聖マリアンナ医科大学雑誌 51 (Suppl), S33-S42, 2024

    ...2023年5月世界保健機関(World Health Organization:WHO)は「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(Public Health Emergency of International Concern: PHEIC)」の終了を決めた。わが国でも2023年5月8日より感染症法上の類型が5類定点報告になった。...

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  • 5,6-ジヒドロチミジンを指標とした植物性乾燥食品の照射履歴の検知

    福井 直樹, 藤原 拓也, 古田 雅一, 高取 聡 食品衛生学雑誌 64 (6), 206-213, 2023-12-25

    ...<p>放射線照射は,食品の殺菌と殺虫,農作物の発芽防止を目的として世界中で広く使用されている.しかし,日本では馬鈴薯の発芽防止を除いて食品への照射は禁止されている.放射線の照射によってDNA中のチミジン残基から生成する損傷ヌクレオシドである5,6-ジヒドロチミジン残基を指標として照射履歴の検知を試みた.8種類の植物性乾燥食品試料をガンマ線照射(3.2~8.3 kGy)した.試料からDNAを抽出後,DNA...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献8件

  • 生活の質向上のための乳房再建―最近の技術進歩について―

    冨田 興一 近畿大学医学雑誌 48 (3-4), 41-48, 2023-12-15

    ...世界的に乳がん患者数は増加傾向にあるが,その一方で生存率も改善しており,治療後の生活の質が重要視されるようになってきた.乳房再建手術は,患者の乳房喪失による心理的苦痛を解消し,心理的回復を促す効果があるとされ,その重要性が増している.本邦では自家組織を用いた乳房再建が2006年に,人工乳房を用いた再建が2014年に保険収載され,乳がん手術後における乳房再建率は近年増加傾向にある.本稿では年々進化,多様化...

    DOI 機関リポジトリ

  • 日本における糖類基準値の策定上・活用上の課題

    藤原 綾, 朝倉 敬子, 佐々木 敏 栄養学雑誌 81 (6), 349-358, 2023-12-01

    ...</p><p>【方法】2022年11月~2023年2月の間と2023年10月に12の国・地域 (アメリカ・カナダ,イギリス,フランス,ドイツ,オランダ,北欧・バルト諸国,オーストラリア・ニュージーランド,中国,台湾,韓国,欧州連合,世界保健機関) を対象として,糖類摂取基準の策定年,糖類の種類,指標の種類,基準値,年齢区分,対象疾患,摂取量の代表値の情報を抽出した。...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献8件

  • 冠動脈疾患における冠血行再建と内科的治療

    夜久 均 日本心臓血管外科学会雑誌 52 (6), i-iv, 2023-11-15

    ...Definitionとは異なり,CABGでの周術期MIの頻度が高くなる傾向にある.NOBLE試験ではプライマリーアウトカムのMIの定義はnon-procedural MIとなっており,CABGにおける頻度が低くなる.また,2021米国ガイドラインは,安定型多枝病変の冠血行再建に対しては,ISCHEMIA試験の影響を強く受け,PCI,CABGともにIIbに引き下げられた.これに対しては日本も含めて世界...

    DOI Web Site 参考文献10件

  • 医科薬理学におけるアウトカム基盤型教育に向けた取り組みの一例

    西村 有平 日本薬理学雑誌 158 (6), 434-439, 2023-11-01

    ...<p>医学教育分野別評価は,世界医学教育連盟の国際基準をふまえて,日本医学教育評価機構が各大学における医学教育プログラムを公正かつ適正に評価する枠組みである.この評価では,学生が卒業時までに到達すべき学修目標を設定し,その目標を達成するための方略と評価を構築するというアウトカム基盤型教育の実践が重要視されている.臨床実習前共用試験の公的化により,臨床実習において医業を行うことが可能となったが,医学生...

    DOI Web Site 参考文献4件

  • COVID-19と急性心筋梗塞

    宮地 秀樹, 山本 剛 日本集中治療医学会雑誌 30 (6), 449-455, 2023-11-01

    ...CCUでは各施設が診療の質を維持するために様々な対応を行ったが,パンデミックにより急性心筋梗塞患者の治療までの時間は延長し,院内死亡率が世界各国で上昇した。一方,日本では,院内死亡率は上昇しなかった。 本稿では,COVID-19と急性心筋梗塞の関連性およびパンデミック期間の急性心筋梗塞診療の実情について解説する。</p>...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献49件

  • 高齢者肥満症の診断と治療

    西影 星二, 廣田 勇士, 小川 渉 日本老年医学会雑誌 60 (4), 317-330, 2023-10-25

    ...<p>本邦では高齢の肥満者の割合が増加しており,高齢者の肥満・肥満症患者への治療の重要性は高まっている.日本肥満学会は,2000年に世界に先駆けて「肥満に起因ないし関連して発症する健康障害を合併するか,その合併が予測される状態」を肥満症として定義し,BMIのみによって判定される「肥満」と治療医学の対象としての「肥満症」を明確に区別した.現在,本邦における肥満の定義は,脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態...

    DOI Web Site 参考文献64件

  • 胃・十二指腸潰瘍成因を考慮した酸分泌抑制剤の使い方

    飯島 克則 日本消化器病学会雑誌 120 (10), 827-836, 2023-10-10

    ...<i>H. pylori</i>陰性,NSAIDs陰性のものは,原因が特定されず特発性潰瘍とも呼ばれ,治療抵抗性を示し,再発も多い.特発性潰瘍は世界的に増加傾向にあり,本邦でも今後臨床的に問題となってくると予想される.</p>...

    DOI

  • 新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる急性虫垂炎緊急手術症例への影響

    権田 紘丈, 加藤 健宏, 世古口 英, 菅原 元, 井上 昌也, 南 貴之, 杉浦 孝太, 山口 真和, 久留宮 康浩 日本消化器外科学会雑誌 56 (10), 519-526, 2023-10-01

    ...<b>方法:</b>2020年3月11日に世界保健機関よりCPが宣言された.その前後約2年間の計1,460日間(2018年3月12日から2022年3月10日)に当院で急性虫垂炎に対して緊急手術を行った症例を,CP前(<i>n</i>=213)およびCP後(<i>n</i>=248)に分類し比較検討を行った....

    DOI Web Site 参考文献13件

  • 熊本県におけるβ-ラクタム系薬耐性腸内細菌目細菌の保菌状況調査(2015年4月~2020年3月)

    八尋 俊輔, 原田 誠也, 小原 敦美, 藺牟田 直子, 大岡 唯祐, 西 順一郎 感染症学雑誌 97 (5), 153-161, 2023-09-20

    ...antibiotics-resistant <i>Enterobacterales</i>;BLARE)の腸管内保菌状況を把握するため,2015年4月~2020年3月間に当所に搬入された糞便1,434検体から菌分離を試みたところ,340検体(23.7%)から354株のBLAREが分離された.このうち343株(96.9%)は大腸菌であり,ESBL産生大腸菌が305株(86.2%)を占めた.さらに,その中の133株(43.6%)は世界的...

    DOI Web Site 参考文献27件

  • 総論:まず,驚いて,そして理解して,一歩進んでいただきたい

    草地 信也 日本外科感染症学会雑誌 20 (2), 51-60, 2023-09-15

    ...<p>1980年代後半に消化器外科周術期にMRSA感染の急激な増加を招いた日本の消化器外科医はその反省から世界に先駆けて周術期の抗菌薬療法を見直し,1990年代にはMRSA感染発症率を低下させ,Cefazolinを術後感染予防薬の世界的な標準薬とした。現在,周術期感染症は手術部位感染,遠隔感染,手術関連死亡率とも極めて低いレベルにある。...

    DOI

  • 公衆衛生専門職大学院における公衆衛生基本5領域の教育とその課題

    桑原 恵介, 金森 悟, 鈴木 明日香, 渋谷 克彦, 加藤 美生, 福田 吉治, 井上 まり子 日本公衆衛生雑誌 70 (9), 544-553, 2023-09-15

    ...保健政策・医療管理学では世界や地域の課題を発見・解決するために,政策や医療経済的視点も交えて講義・演習・実習を行ってきたが(計19科目),グローバル人材の輩出や行政実務者の入学不足,合理的・経済学的思考やマクロ経済的変化の認識の不足が課題である。産業環境保健学では産業・環境による影響と対策を法律・政策も含めて理解するための講義・演習・実習を行ってきた(計9科目)。...

    DOI Web Site PubMed ほか1件

  • ファシスト政権下のイタリア宗教史学

    江川 純一 宗教研究 97 (2), 3-26, 2023-09-08

    ...しかし、カトリックの近代主義者達とともに始めた雑誌は教皇庁から発禁処分を受け、講座設置も容易には実現しない。そのようなペッタッツォーニに手を差し伸べたのがファシスト政権である。ペッタッツォーニは政権によって講座と学術誌を得たことから、新アカデミー、政権への忠誠宣誓、百科事典といったファシズムの文化政策に関わることになる。...

    DOI

  • 腸内細菌叢と循環器疾患―創薬の可能性と課題への洞察―

    澤野 達哉, 今村 武史, 三明 淳一朗 日本薬理学雑誌 158 (5), 368-373, 2023-09-01

    ...<p>心血管疾患は有病率および罹患率が高く,世界的な主要な死因である.近年,技術の進歩により,腸内細菌叢の異常が心血管疾患を含む様々な疾患と関連していることが報告されている.腸内細菌叢は複雑な生態系であり,宿主の健康維持に重要な役割を担っている.腸内細菌叢のバランスが崩れると,腸内細菌由来物質として短鎖脂肪酸やトリメチルアミン-N-オキシド,リポポリサッカライドなどの産生に変化が生じ,心血管疾患発症...

    DOI Web Site 参考文献66件

  • Vaccine hesitancy(ワクチン躊躇)の現状,関連要因,評価,対策

    町田 征己, 井上 茂 日本公衆衛生雑誌 70 (8), 474-482, 2023-08-15

    ...近年,ワクチン躊躇は世界的な問題となっており,世界保健機関(WHO)は2022年に世界の小児予防接種率に過去30年間で最大の持続的減少がみられていることを報告した。また,日本においても新型コロナワクチンの接種控えやヒトパピローマウイルスワクチンの普及などは社会問題になっている。そこで本総説では,ワクチン躊躇に関するこれまでの研究を整理して概説する。...

    DOI PubMed

  • 淀川の氾濫と河川改修

    三田村 宗樹 地質学雑誌 129 (1), 405-413, 2023-08-09

    ...この水害をきっかけとして,本格的な淀川の河川改修がなされた.この改修では,大阪平野域の淀川の蛇行が和らげられ,現在の淀川本流となる直線的な排水路としての新淀川が開削された.大阪市内中心部を流れる大川(旧淀川)は,毛馬洗堰によって新淀川と分離され,大川への流量制御が行われるようになる.この毛馬洗堰には,水準測量の基準点である水準基標が設置されていた.しかし,1946年昭和南海地震に伴う地殻変動,第二次世界大戦後...

    DOI Web Site 参考文献5件

  • 新生児の心機能評価

    横山 岳彦, 増谷 聡 Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 39 (2), 78-90, 2023-08-01

    ...(循環不全)を生じる.循環不全は,血管の脆弱性・未熟な止血能と相まって頭蓋内出血などの予後に大きな影響を与える合併症につながり得る.したがって,循環不全の成因を正しくとらえ,適切に介入し,不適切に介入しないことは,早産児や病的新生児の予後改善につながり得る.日本では生後早期の早産児に対して,新生児科医が心臓超音波検査を頻回に行い,その評価に基づく新生児管理が行われている.こうした細やかな循環管理は世界...

    DOI Web Site 参考文献51件

  • 薬剤耐性問題に関する我が国の薬剤耐性対策アクションプランについて

    福永 陽子 獣医疫学雑誌 27 (1), 1-5, 2023-07-20

    ...<p>世界で問題となっている薬剤耐性菌については,我が国では,AMRアクションプランに基づいて,取組を進めた。その成果等を,役職を離れ,個人的な立場から振り返った。</p><p>AMRアクションプラン(2016-2020)では,畜産分野では適正使用・慎重使用を中心とした取組を行ってきた。成果指標については,3薬剤について薬剤耐性率の目標値を設定していたが,1薬剤のみ目標値を達成できなかった。...

    DOI Web Site

  • 環境水・医療排水中の抗菌薬及び薬剤耐性菌の実態と不活化法の開発

    東 剛志 獣医疫学雑誌 27 (1), 9-16, 2023-07-20

    ...しかしながら,環境を対象とした薬剤耐性菌については不明なことも多く,病院等の医療機関に由来する排水を対象とした研究事例は,世界的にみても未だ知見が限られているのが現状である。薬剤耐性菌による環境汚染問題の実態を評価し,その蔓延抑制・低減に向けた取り組みを行うことは,持続可能な人類の繁栄と地球環境の保全を両立させる上でも重要な課題である。...

    DOI Web Site 参考文献24件

  • 瀬戸内区中新統:鮎河層群と綴喜層群

    入月 俊明, 栗原 行人 地質学雑誌 129 (1), 355-369, 2023-07-08

    ...われてきた.これらの中新統からは,特に,前期中新世の明世動物群や中期中新世最温暖期(Mid-Miocene Climatic Optimum)の門ノ沢動物群を特徴づける貝化石が豊富に産出することで知られている.近年,微化石に基づく生層序学的研究が進み,瀬戸内区中新統の海成層は,相対的海水準が上昇した4つの期間に形成されたことが明らかにされた.このように,瀬戸内区中新統は,前期から中期中新世における汎世界的...

    DOI Web Site 参考文献16件

  • 機器開発における基礎研究の重要性

    黒瀬 雅之 岩手医科大学歯学雑誌 48 (1), 39-39, 2023-06-30

    ...<p>我が国は,世界最高水準の平均寿命を達成し,誰もが願う長寿社会を現実としている.世界に先駆けて超高齢社会の入口に立つ我が国では,国民の更なる健康な生活及び長寿を享受する社会構築が急務である.この社会的背景から,日本再興戦略-JAPAN is BACK- にて,科学技術イノベーションの軸となる医療研究開発機構の設立が認可され,各種医療機器開発が戦略的に行われてきた.その中で,基礎研究から実用化へと...

    DOI

  • 口腔医療Update

    榎本 明史 近畿大学医学雑誌 48 (1-2), 23-31, 2023-06-24

    ...口腔には,噛む,飲み込む,味わう,話すなどの様々な機能があり,人間にとっての生きるための根源となる機能が備わっており,日常生活と直結した動作や機能の多くが担われています.日本は世界に先駆けて超高齢社会に突入しており,「健康寿命」の延伸は最も重要な課題の一つとされ,「人生100年時代」を迎える私たちにとっては,「生活の質」が重要とされています....

    DOI 機関リポジトリ

  • チゴザサ(イネ科)の第一小花の性について

    小川 彰子, 小川 英則, 茨木 靖 植物研究雑誌 98 (3), 156-160, 2023-06-20

    ...は,世界の熱帯に約100種が知られており,第一小花の護頴の形態,質および性表現の違いにより,チゴザサ節 sect.<i>Isachne</i>とパライサクネ節sect....

    DOI

  • 世界的に流行した原因不明の小児急性肝炎

    乾 あやの, 藤澤 知雄 日本消化器病学会雑誌 120 (5), 388-392, 2023-05-10

    ...<p>2022年の春から数カ月にわたり,コロナ禍において,世界的に原因不明の急性肝炎が流行した.この原因は不明であり,コロナウイルスとの関連,アデノウイルス感染,あるいは両者の関連などが考えられたが,原因が究明される前に終息した.今後の再流行に備え,原因不明の肝炎・急性肝不全のモニタリングを重視する必要がある.</p>...

    DOI PubMed

  • ターニケット再考 : 歴史に是非を問う

    金子 直之, 柚木 良介, 瀧 りえ, 中込 圭一郎 日本外傷学会雑誌 37 (2), 46-59, 2023-05-01

    ...現在, TQは市民レベルの外傷診療において世界中で適用される. 一方, 本邦では東京オリンピック前の2018年に「テロ災害等の対応力向上としての止血に関する教育テキスト」が出されたが, 救急隊による病院前のTQ使用に反対意見が少なくない. 本論文では古代から現状に至るTQの歴史を振り返り, その重要性と本邦で検討すべき課題を明らかにする.</p>...

    DOI 医中誌

  • RANKLの発見,その研究の現状と未来

    保田 尚孝 日本薬理学雑誌 158 (3), 247-252, 2023-05-01

    ...<p>RANKL(receptor activator of NF-κB ligand)の発見は破骨細胞分化・活性化調節メカニズムの解明,骨代謝と免疫学をつなぐ骨免疫学の開拓,ヒトRANKL抗体(デノスマブ)の臨床応用などのインパクトをもたらした.デノスマブは多くの国で骨粗鬆症治療薬およびがん骨転移による骨病変治療薬などとして臨床応用されており,2021年度の全世界での売上は53億ドルに上る.本総説...

    DOI Web Site PubMed 参考文献41件

  • 特集:「整理技術・情報管理の世界」の編集にあたって

    今満 亨崇 情報の科学と技術 73 (5), 167-167, 2023-05-01

    ...整理技術・情報管理の世界,より具体的には図書館分類法,Indexing論,情報検索,情報管理,目録法といった領域を対象とする研究集会です。情報科学技術協会(当協会)は長年この研究集会を後援してきました。さらに,2022年度より連携を強化し,ここで発表された内容や,そこで行われた議論についてまとめた記事を,当雑誌へ掲載しております。...

    DOI

  • アシミニブ塩酸塩(セムブリックス<sup>®</sup>錠20 mg/40 mg)の薬理学的特性及び臨床試験成績

    鄭 智恵, 有吉 泰亮, 米田 智廣, 香川 雄輔, 河北 泰紀, 真木 彰郎 日本薬理学雑誌 158 (3), 273-281, 2023-05-01

    ...<p>アシミニブ塩酸塩(販売名:セムブリックス<sup>®</sup>錠20 ‍mg/40 ‍mg)は,チロシンキナーゼ阻害薬に分類され,BCR::ABL分子のABL領域にあるミリストイルポケットを作用点とするものとしては,世界初である.本邦では,2022年3月28日に前治療に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病(CML)の治療薬として承認された.CMLに対する既存のチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)が...

    DOI Web Site PubMed 参考文献13件

  • 合併症抑制を超えて,健常人と変わらない人生を追求する糖尿病治療

    橋本 貢士 日本臨床生理学会雑誌 53 (2), 37-42, 2023-05-01

    ...<p> わが国における65歳以上の高齢者人口は総人口の29.1%を占め,世界最高の高齢化率を呈している.現在,国民の5人に1人は糖尿病もしくは糖尿病が疑われ,糖尿病は国民病と言っても過言ではない.さらに60歳以上の糖尿病患者も全体の76%と糖尿病患者の高齢化も急速に進んでいる.以前より糖尿病の治療目標は,血糖,血圧,脂質代謝の良好なコントロール状態と適正体重の維持および禁煙の遵守を行うことにより,糖尿病...

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  • 腰痛に対する鍼灸治療の展望

    赤坂 清和, 井上 基浩, 中島 美和, 菊池 友和, 山口 智, 近藤 宏 全日本鍼灸学会雑誌 73 (2), 100-111, 2023-05-01

    ...<p>腰痛は世界の疾病負荷研究では1位に位置付けられており、 世界中の人々が悩まされている症状の一つである。 腰痛の多くは非特異的腰痛とされるが、 その分類方法について統一見解は定められていない。 また、 腰痛の解釈モデルに生物心理社会モデルが存在する。 つまり、 腰痛の分類と心理的要因も考慮しつつ腰痛に対する鍼治療の効果を検証していかなければならならない。  ...

    DOI Web Site 参考文献19件

  • 慢性一次性疼痛のメカニズムとアプローチ法

    松平 浩 日本顎関節学会雑誌 35 (1), 22-34, 2023-04-20

    ...心理社会的フラッグシステムは,世界の有識者による会議を経て英国で開発され,欧州では各国の頸部痛・腰痛診療ガイドラインで推奨されている。本稿では,意欲ある治療者のOperation Systemとなる合理的な手法の開発を目指し,令和3年度に厚労研究班で開発した心理社会的フラッグシステムのうち,特にイエローフラッグ(認知行動療法の選択・実施に向けた心理社会的要因)についても解説する。</p>...

    DOI 医中誌

  • 胆道癌の外科治療up to date

    江畑 智希, 水野 隆史, 横山 幸浩 日本消化器病学会雑誌 120 (4), 309-318, 2023-04-10

    ...<p>胆道癌外科切除は高難度,高リスクである.現在の本邦でも胆管切除や膵頭十二指腸切除をともなう肝切除の90日死亡率は5~10%超程度存在し,海外でも10%超の死亡率を呈する.高リスク性は世界共通の社会問題でもあることを認識する必要がある.一方,その累積生存率は1年82%,3年53%,5年39%,中央生存期間は3.2年と,不良である.最も予後がよいと推定される,M0N0かつR0切除群でさえ5年生存率...

    DOI PubMed

  • インド製薬企業のメタナショナル経営戦略と吸収能力

    上池 あつ子 経済学雑誌 123 (2), 15-33, 2023-04

    ...インド製薬企業のグローバル市場での成長は, 外部提携を積極的に活用し, 自国の劣位を克服し, 世界規模で価値創造を行い, 競争優位を構築する戦略によるところが大きい。これは, 自国の優位性のみに立脚した戦略をとらず, 世界規模で競争優位を確立する「メタナショナル経営」戦略に合致する特徴である。...

    DOI 機関リポジトリ

  • 札幌医科大学で過ごした47年間:特に細胞標的DDSの開発研究について

    加藤 淳二 札幌医学雑誌=The Sapporo Medical Journal 91 (1-6), 1-12, 2023-03-31

    ...その中でも大腸癌は男性2位、女性1位(2021年)であり、その克服は本邦および世界の課題と言っても過言ではない。早期発見例は、内視鏡治療や外科切除で治癒が望めるが、進行例は有効な化学療法が相次いで導入されてはいるものの、一部の遺伝子異常例を除けば、治癒は期待できず延命が目標の治療となる。...

    DOI 機関リポジトリ Web Site

  • 学童疎開を引率教員が遺した記録から考察する

    佐々木 剛, 草野 篤子 日本世代間交流学会誌 12 (2), 3-12, 2023-03-20

    1994(昭和19年)に、国策で行われた国民学校の学童疎開を引率した教員が保存していた記録が遺っていた(かけはし72号、2011)。本研究は、この記録をもとに学童疎開がもたらした戦争被害者となる学童と、その引率者の疎開生活を明らかにすることと、学童疎開には、体験者自身が子や孫世代に語りにくい世代間緩衝(Intergenerational …

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  • くも膜下出血の疫学と転帰

    井川 房夫 島根県立中央病院医学雑誌 47 (1), 3-9, 2023-03-10

    ...最近 30年間でくも膜下出血頻度は日本のみが増加しているという報告の反論として,我々は,2003年から2015年までの日本のくも膜下出血頻度は減少し,その原因は,生活習慣(高血圧,喫煙等)の改善のためであることを報告した.しかし,日本人のくも膜下出血の頻度は世界一高いがその原因は解明されていない.一方,日本の脳梗塞に比較してくも膜下出血の治療成績は改善されておらず,くも膜下出血後脳損傷や遅発性脳虚血...

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  • 咸錫憲における歴史の意味 ―「苦難の僕」と「受難の女王」を通してー

    朴     , 賢淑 大阪女学院大学紀要 19 57-75, 2023-03-01

    ...咸錫憲は 1980 年に突然、それまで関わっていた雑誌『シアレソリ』が軍事政権により廃刊された。このシンポジウムに参加したことで、彼は苦しみの中にいる世界の人々と連帯できる契機を得た。本稿は、聖書における「苦難の僕」が咸錫憲の歴史観に取り入れられた背景を明らかにするとともに、咸錫憲のもう一つのモチーフ「受難の女王」が、やがて期待の「栄光の女王」へと導き出された経緯とその意義について考察されている。...

    機関リポジトリ

  • 中学校数学授業における算数・数学の問題発見・解決の過程の具現化

    圓岡 悠, 服部 裕一郎 日本数学教育会雑誌 105 (3), 2-14, 2023-03-01

    ...<p> 本研究の目的は,中学校数学科において,算数・数学の問題発見・解決の過程を重視した授業を設計し,その実践を通して,生徒が遂行した数学的活動の具体的様相を特定すること,及び実践上の留意点を導出することである.授業設計にあたっては,【現実の世界】の部分を含む過程(A1→B→C→D1)に着目し,とりわけA1及びD1の過程をより強調した授業を設計した.授業設計の方法論として,社会的オープンエンドな問題...

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  • バタイユ、ひとりきりの ――フィリップ・ソレルスとジョルジュ・バタイユ――

    小山, 尚之 東京海洋大学研究報告 19 52-62, 2023-02-28

    ...というのも第二次世界大戦前バタイユはアンチ・ファシスト、アンチ・全体主義者であったからである。ヘーゲルがフランス革命を「死の仕事の維持」と形容したのが正当だとすれば、バタイユの書き物も「死の仕事の維持」であり、革命的と形容し得るだろう。ソレルスはバタイユ最後の年にバタイユとブルトンが交わした握手を感動的に語っている。...

    機関リポジトリ

  • 新型コロナウイルス感染拡大期間中の,障害者歯科受診の状況と関連する因子についての検討

    尾田 友紀, 古谷 千昌, 宮崎 裕則, 森本 雅子, 西尾 良文, 山口 久穂, 朝比奈 滉直, 吉田 結梨子, 内藤 真理子, 岡田 芳幸 日本障害者歯科学会雑誌 44 (1), 1-9, 2023-02-28

    ...<p><b>緒言:</b>新型コロナウイルス感染症は世界中のあらゆる分野に大きな影響を及ぼした.しかし,新興感染症発生時の障害者歯科の受診状況について検討した報告はない.そこで本研究では,緊急事態宣言中に当院障害者歯科に受診予定であった患者の受診状況に関する実態調査を行い,受診するか否かの判断と関連する因子を明らかにすることを目的とした....

    DOI 医中誌

  • ESD に関する文献分析-雑誌記事を中心にして-

    柿岡 玲子 児童教育研究 (31) 111-107, 2023-02-28

    ...2002 年,日本はいち早くESD という考え方を「持続可能な開発に関する世界首脳会議」で提唱した。そして,同年国連総会で国際的枠組み「国連持続可能な開発のための教育の10 年(2005-2014)」が採択された。このような世界状況の中,ESD 及び持続可能な社会に関する論文及び図書等が発表され始めたのは2004 年以降であった。...

    DOI 機関リポジトリ

  • 機能性食品に関する実証的産業組織論の課題

    キムダウム, 髙橋 昂也, 前田 幸嗣 九州大学大学院農学研究院学芸雑誌 78 (1), 15-24, 2023-02

    This study aims to clarify the problems in considering functional foods from the viewpoint of empirical industrial organization based on an overview of functional foods market and review of previous …

    DOI HANDLE

  • 2022 WFASシンガポール大会報告

    石崎 直人, 深澤 洋滋, 増山 祥子, 鶴 浩幸, 若山 育郎 全日本鍼灸学会雑誌 73 (1), 41-50, 2023-02-01

    ...<p>2022年11月18日 (金) から20日 (日) にかけて世界鍼灸学会連合会 (WFAS) 総会ならびに学術大会がシンガポールで開催された。 WFAS総会は2017年以来5年ぶり、 学術大会は、 オンラインとのハイブリッド形式ではあるものの、 2019年以来3年ぶりの現地開催である。 総会では執行理事の選挙、 2023年以降の大会開催地の選定などがあった。...

    DOI Web Site 参考文献2件

  • ザンジバルの「家の言葉」

    古本 真, フルモト マコト, FURUMOTO Makoto Field+ : フィールドプラス : 世界を感応する雑誌 / 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 [編] 29 16-17, 2023-01-20

    DOI

  • AIやデータサイエンスを活用した創薬研究:文献情報の分析による病態メカニズムの理解

    野沢 桂, 角山 和久 日本薬理学雑誌 158 (1), 3-9, 2023

    ...artificial intelligence:AI)技術の発展は,医療分野にも大きな変革をもたらしている.製薬会社も,ビッグデータを用いたより短期間で確度の高い創薬研究など,生産性の向上を目指したデジタルトランスフォーメーションを推進しており,AIやアナリティクスを活用したデータ駆動型創薬をアステラス製薬も推進している.ビッグデータの一つにテキストデータがあるが,その中でも生物医学分野の文献データは世界中...

    DOI Web Site 参考文献5件

  • 医薬品研究開発におけるMicrophysiological systems(MPS)研究の現状―安全性評価を中心に―

    奈良岡 準 日本薬理学雑誌 158 (2), 187-192, 2023

    ...モダリティの多様化の中,先端科学を積極的に医薬品開発の承認申請に用いる評価系へ取り込むべく欧米を中心に規制当局および製薬企業がMicrophysiological systems(MPS)に注目している.MPSはマイクロ流体デバイスを用いて,作製された微小な空間に,生体(in vivo)に近い培養環境を再構築したin vitro培養系のことを一般的には示す.すでに欧米企業から複数の製品が実用化され,世界中...

    DOI Web Site 参考文献22件

  • 重症COVID-19診療の現状と今後の課題

    大藤 純 四国医学雑誌 79 (1.2), 13-23, 2023

    ...<p> 2019年に中国の武漢で発生した新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019:COVID-19)は,瞬く間に世界中に蔓延した。世界各国で,多数の重症患者が発生し,医療体制は崩壊し,600万人を超える犠牲者を生み出した。本邦でも,第4波から第5波までは,国民へのワクチンが十分に普及しておらず,全国的に重症患者数が急増した。...

    DOI

  • <i>Helicobacter pylori</i>疫学研究からみえたアジア諸国での内視鏡診療

    山岡 𠮷生 日本消化器内視鏡学会雑誌 65 (12), 2371-2381, 2023

    ...に関する理解も医師も含めて不十分で,早期胃癌という概念すら浸透しておらず,早期胃癌を見たことがない,という国がほとんどであった.日本のように,多くの胃癌は早期で発見され,内視鏡的に治療が行われ,さらにすべての<i>H. pylori</i>感染胃炎患者に内視鏡検査を行った上で除菌治療を行うことが常識になっている国は皆無である.日本では,胃癌死亡率が徐々に減少していることからも,この日本モデルはぜひ世界...

    DOI 医中誌

  • 欧州におけるPlatform trial - ポストコロナにおけるsustainability -

    上田 恵子 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 44 (0), 1-C-S12-5-, 2023

    ...SARS対応の際にインフラとしてのプラットフォーム試験を完成できなかったという反省のもと、今回のパンデミックにおいては、英国及びEU諸国において極早期から多数の大規模試験が立ち上がり、医薬品、ワクチン開発企業の尽力の結果として医薬品、ワクチンの開発が進み、アカデミアは混乱する医療現場にエビデンスをもたらし毎月のように医学雑誌への発表も相次いだ。...

    DOI

  • バーチャル環境下の脳活動イメージング:自閉症モデルマウスにおける海馬認知地図の異常

    佐藤 正晃, 木村 実希, 上田 愛, 宮本 裕也 日本薬理学雑誌 158 (2), 139-143, 2023

    ...らかとなった.さらに,学習に従って増加した安定的な場所細胞の多くは,ランドマーク地点や報酬地点で応答する細胞であった.Shank2欠損ASDモデルマウスは正常マウスよりも直線路を走る時間が多く,報酬もより多く獲得した.その海馬の場所細胞地図では,ランドマーク地点で活動する場所細胞の割合は増加しないのに対し,報酬地点で活動する場所細胞の割合は,正常マウスに比べて過剰に増加していた.ASD患者は,彼らを取り巻く世界...

    DOI Web Site 参考文献25件

  • 沖縄県の透析施設従事者における新型コロナワクチン接種状況と未接種の理由に関するアンケート調査

    宮里 均, 耒田 善彦, 古閑 和生, 井関 邦敏, 比嘉 啓, 古波蔵 健太郎, 諸見里 拓宏, 杉山 諒 日本透析医学会雑誌 56 (3), 101-107, 2023

    ...<p>新型コロナウイルスに対するワクチン接種は全世界的に進められ3回目,4回目接種も行われている.新型コロナウイルスによる重症化リスクの高い末期腎不全患者に対して積極的なワクチン接種が進められているが診療に関わる透析医療従事者のワクチン接種について十分なデータはない.沖縄県全透析医療施設(74施設)に依頼し医療スタッフのワクチン接種状況をアンケート調査した.2回接種は96.4%(1,746人中1,683...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献18件

  • 小児肝腫瘍の多施設共同研究と遠隔画像診断システムを用いた外科療法レビューの取り組み

    菱木 知郎 日本小児放射線学会雑誌 39 (1), 9-13, 2023

    ...ううえでは極めて重要である.また,外科治療の方針決定にも正確な画像診断が求められる.このため,臨床試験を成功させるためには精細な画像診断に基づく質の高い画像診断が必須となる.近年JCCG肝腫瘍委員会では遠隔画像診断システムを利用した中央画像診断が全例に対して行われ,正確なリスク分類と効果判定が担保されている.さらにこれらの画像情報に基づく外科療法コンサルテーションに取り組んでいる.これらの取り組みは世界...

    DOI

  • 新生児医療とエピジェネティクス 〜早産児・低出生体重児におけるエピゲノム異常とその長期遺残〜

    鹿嶋 晃平 日本周産期・新生児医学会雑誌 58 (4), 623-626, 2023

    ...<p> <b>DOHaDと新生児領域における世界のエピジェネティクス研究</b></p><p> イギリスの疫学者のBarker博士は1980年前後に,低出生体重児が成人後に虚血性心疾患での死亡や2型糖尿病の発症が多いことを報告した.後にBarker仮説,成人病胎児起源説,子宮内胎児プログラミング説とよばれるものである.2000年代以降,Barker仮説はDOHaD仮説に発展される.DOHaD仮説の基本...

    DOI

  • 子宮移植の現状と未来

    木須 伊織 日本周産期・新生児医学会雑誌 58 (4), 611-616, 2023

    ...<p> <b>はじめに</b></p><p> 世界保健機関(WHO)は,不妊症は1年以上の期間,避妊をしていないのに妊娠に至らない「病気」として定義づけている<sup>1)</sup>.不妊症の原因には,男性因子,卵管・腹膜因子,排卵因子,子宮因子,頸管因子などが挙げられるが,子宮自体の異常が原因である子宮性不妊症に対する治療に対してはこれまで解決策がないのが現状であった.これらの女性が児を得るには...

    DOI 医中誌

  • 新生児心臓手術の進歩

    平田 康隆 日本周産期・新生児医学会雑誌 58 (4), 654-658, 2023

    ...<p> 心臓手術は1938年PDA結紮術から始まり,1944年のBTシャント,そして,1953年に人工心肺を用いたASD閉鎖を皮切りに飛躍的な発展をとげてきた.なかでも,1975年にJateneにより発表された大血管スイッチ手術は今日でも完全大血管転位に対する第一選択の術式であり,また,Castanedaによって1983年に発表された,完全大血管転位に対する新生児動脈スイッチ手術の報告は,世界の新生児開心術...

    DOI 医中誌

  • 病勢把握に各種サイトカインを測定した新型コロナウイルス感染症の新生児例

    加賀 元宗, 松木 茂伸, 中村 理恵, 仁尾 正記 日本周産期・新生児医学会雑誌 59 (1), 153-155, 2023

    ...<p> 新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease2019:COVID-19)は2019年12月に海外で発生後,2020年初頭から世界各地で流行し,2022年9月現在,わが国でも流行している.COVID-19の新生児例の報告は稀である.海外からの報告は散見<sup>1)2)</sup>されるが,我々が検索したかぎり,わが国からの論文報告は極めて稀である<sup>3)</sup>...

    DOI 医中誌

  • 大気汚染と慢性腎臓病

    永井 恵 日本農村医学会雑誌 72 (2), 47-57, 2023

    ...慢性腎臓病は,3か月以上持続する腎機能障害あるいは蛋白尿を呈する疾患であり,世界的にその患者数は増加している。近年,慢性糸球体腎炎,糖尿病や高血圧といった既知の慢性腎臓病の原因の他,これまでの日本の疫学研究では触れられてこなかった地球環境の変化による慢性腎臓病の発症リスクも海外の報告から指摘されている。...

    DOI Web Site 参考文献50件

  • コロナ禍における細胞診業務への影響に関するアンケート調査

    田路 英作, 伊藤 仁, 阿部 仁, 今枝 義博, 小松 京子, 佐々木 伸也, 澁木 康雄, 姫路 由香里, 三宅 真司, 山城 篤, 若狹 朋子 日本臨床細胞学会雑誌 62 (5), 227-236, 2023

    ...<p><b>目的</b>:新型コロナウイルス感染症が世界中に蔓延し,本邦でも社会活動を制限する緊急事態宣言が発出された.本邦におけるコロナ禍の細胞診業務への影響を調査する....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献2件

  • ユニバーサル アウトドア ジオツーリズムへの試み

    脇田 浩二, 小原 北士, ウィルソン ジョアナ 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 49-, 2023

    ...<p>山口県中央部には, 東西約15km南北約8kmの広がりをもつ秋吉石灰岩が分布している.この石灰岩は,前期石炭紀から中期ペルム紀の化石を含み,当時世界最大の海洋であったパンサラッサ海において噴火した海底火山の頂部に形成された石灰礁を起源としている....

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  • 習慣的温泉入浴による癌既往者の生存延長は糖尿病罹患率の見かけ上の増加に関連している

    前田 豊樹 日本温泉気候物理医学会雑誌 advpub (0), 41-47, 2023

    ...<p>  2018年には,世界一の源泉数を誇る別府市において,高齢者の習慣的な温泉入浴による疾病予防効果に関する疫学的研究を報告した.この分析では,糖尿病の女性は,習慣的に温泉を利用しない人よりも習慣的温泉利用者により多く見られた.この温泉浴の明らかな悪影響が本当かどうかを調べるために,本研究では糖尿病女性の複雑な背景疾患を調査した.入浴者と非入浴者の糖尿病に合併する背景疾患を比較した.温泉を利用しない...

    DOI Web Site 医中誌

  • 経口α4インテグリン阻害薬カロテグラストメチル(カログラ<sup>®</sup>錠120 mg)の薬理学的特徴と臨床試験成績

    杉浦 俊彦, 安藤 綾俊, 細井 克之, 神山 哲哉 日本薬理学雑誌 158 (2), 203-210, 2023

    ...生体内において,リンパ球などの炎症性細胞の表面に発現しているα4β1インテグリン及びα4β7インテグリンの両方の機能を阻害することにより,抗炎症作用を発揮する.EAファーマ株式会社とキッセイ薬品工業株式会社との共同開発の下,臨床試験において中等症の活動期潰瘍性大腸炎に対するカロテグラストメチルの有効性と安全性が確認され,本邦において2022年3月に承認,同年5月に発売された.日本オリジンの新薬であり,世界...

    DOI Web Site 参考文献17件

  • ICTとAIがもたらすDX時代の近未来

    大江 和彦 日本周産期・新生児医学会雑誌 58 (4), 601-603, 2023

    ...まる<sup>1)</sup>.人工知能(AI)やビッグデータとICTが総合的にもたらすこの変革は第4次産業革命ともいわれているが,こうした大きな変革は数10年にわたり我々の社会のあらゆる領域に変化をもたらすため,その只中で生活する我々自身はその変化に気づきにくく,数10年も先に現代を振り返ってみて初めて大きな変革時期であったことがわかるようなものであろう.本稿では,この大きな変革のうねりが医療の世界...

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  • 当院におけるCOVID-19妊婦21例の分娩転帰

    大川 明日香, 長船 綾子, 浅井 美香子, 野畑 実咲, 小林 眞子, 佐藤 亜理奈, 黒田 啓太, 服部 惠, 鈴木 祐子, 永井 孝, 山本 真一, 梅津 朋和 日本周産期・新生児医学会雑誌 59 (1), 45-50, 2023

    ...<p> 2019年12月以降,COVID-19の世界的な流行は本稿執筆時点でも衰えることなく続いている.刈谷豊田総合病院(以下,当院とする)は愛知県刈谷市に位置し,衣浦東部保健所の管轄区域(刈谷市・高浜市・安城市・知立市・碧南市・みよし市)と西尾保健所の管轄区域(西尾市・幸田町)のうち西尾市のCOVID-19妊婦対応を担っている(図1).管轄範囲の総人口は約76万人である.今回我々は2020年8月から...

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  • ツイアビ『パパラギ』について

    田中 周一 昭和学士会雑誌 83 (2), 84-90, 2023

    ...第一次世界大戦当時のヨーロッパを初めて見分し,そこでの体験を故郷の若者たちに語った記録とされる西サモアの酋長ツイアビによる『パパラギ』は,今日,偽書とみなされている.この見解は,ドイツの言語学者ゼンフトが自著の中で,パーシェの著した『ルカンガ・ムカラ』を盗用した偽書としたことにその端を発する.ツイアビの言葉をドイツ語に翻訳し1920年に出版した編者ショイルマンが,実際には内容そのものも創作したとする...

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  • 日本における遂行機能障害への介入方法とその効果に関する文献レビュー

    岩崎 也生子, 乾 花里, 河原 希美, 藤本 立香, 鈴木 優喜子, 人見 太一, 鈴木 孝治 人間環境学研究 21 (1), 53-60, 2023

    ...遂行機能障害に対する介入には、1990年代より問題解決訓練、自己教示法などの訓練方法が示され実施されているものの、本邦で実施され日本語で書かれた研究結果を系統的に整理した研究は見出せず、この現状を世界に発信する意義は大きい。...

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  • 救命に至った高濃度酢酸中毒の一例

    一番ケ瀬 博, 上田 敬博, 松尾 紀子, 松田 健一, 大河原 悠介, 山本 章裕, 木村 隆誉, 亀岡 聖史, 吉岡 早戸, 生越 智文, 本間 正人 日本救命医療学会雑誌 37 (0), 29-34, 2023

    ...世界的に報告の少ない高濃度酢酸の誤飲中毒症例を経験したので報告する. 患者は70歳の男性で, 高濃度酢酸 (99%) を酩酊状態で50mL程度誤飲した. 炎症反応と腎障害の悪化をきたしたため当院に転院搬送となった. 初診時にはバイタルは安定していたが, 喉頭浮腫があったため気管挿管を実施した....

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  • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の現状と対策

    東 桃代 四国医学雑誌 79 (1.2), 3-6, 2023

    ...</p><p> こういった現状を踏まえると世界的にもパンデミックを抑制するのは極めて難しいと思われる。しかし重症化率や死亡率が低下するにともない,5類感染症への移行が議論されている。われわれ医療従事者で重要なことは,COVID-19の効果的な感染対策や診療で得た多くの教訓やエビデンスを共有することであろう。...

    DOI 機関リポジトリ 医中誌

  • コロナ後遺症の現状と課題

    大串 文隆 四国医学雑誌 79 (1.2), 25-32, 2023

    ...<p>2019年12月に中国で新型コロナ感染症(COVID-19)患者が発生してから,またたく間に世界的大流行へと拡大し,現在世界では,6億人以上のCOVID-19の感染が確認され600万人以上が死亡している1)。また,わが国においても2000万人以上の感染が確認され4万人以上の死亡が報告されている2)。...

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  • サイトカインストーム症候群における細胞外プロテアーゼの機能解明と新規治療戦略

    服部 浩一, 島津 浩, 長田 太郎, 高橋 聡, ハイジッヒ ベアテ 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (4), 200-207, 2023

    ...<p> COVID-19の病態解明は,全世界喫緊の研究課題でありながら,後遺症を含め未だ不明な点が多く,死者数も700万人に達しようとしている。筆者らは,これまでの研究で,凝固・線維素溶解系(線溶系)による炎症性疾患病態制御機構,そしてCOVID-19の重症化病態を含む「サイトカインストーム症候群」の病態解明を進めてきた。...

    DOI Web Site 参考文献25件

  • I.ロボット支援手術のエビデンス

    塚本 俊輔, 永田 洋士, 久戸瀬 洋三, 高見澤 康之, 森谷 弘乃介, 金光 幸秀 日本大腸肛門病学会雑誌 76 (10), 608-613, 2023

    ...<p>大腸癌に対するロボット支援手術は,本邦においては2018年4月から直腸癌に対して,2022年4月からは結腸癌に対して保険適用となり,全国の医療機関で急速に普及が進んでいる.直腸/結腸の臓器別において本邦では保険適用の時期の違いから実施された症例数に大きな違いがあるが,世界的にみても直腸の実施数が多くなっている.ロボット支援手術は従来型腹腔鏡と同様の低侵襲手術に分類されるが,より高コストであるために...

    DOI Web Site 参考文献12件

  • 戦時下における養護訓導無試験検定に関する養成施設について

    三井 登 日本体育・スポーツ・健康学会予稿集 73 (0), 572-, 2023

    ...また、七木田文彦は、瀧澤利行・七木田文彦編集『雑誌「養護」の時代と世界―学校の中で学校看護婦はどう生きたか―』(大空社、2015年)の中で、公文書史料に基づきながら、養護訓導の「量的拡大」に着目し文部省の施策について明らかにしている。養成施設に関する研究には先の杉浦のものがあるが、主に学校史、公報、衛生雑誌を利用した叙述になっている。...

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  • 重症患者リハビリテーション診療ガイドライン2023

    卯野木 健, 林田 敬, 河合 佑亮, 對東 俊介, 安藤 守秀, 飯田 有輝, 笠井 史人, 川崎 達也, 神津 玲, 近藤 豊, 齊藤 正和, 櫻本 秀明, 佐々木 信幸, 佐浦 隆一, 中村 謙介, 大内 玲, 岡本 菜子, 岡村 正嗣, 栗原 知己, 栗山 明, 松石 雄二朗, 山本 憲督, 吉廣 尚大, 矢坂 泰介, 安部 諒, 飯塚 崇仁, 井上 拓保, 内山 侑紀, 遠藤 聡, 大倉 和貴, 太田 浩平, 大塚 貴久, 岡田 大輔, 小幡 賢吾, 片山 雪子, 金田 直樹, 北山 未央, 喜納 俊介, 草葉 隆一, 桑原 政成, 笹沼 直樹, 高橋 正浩, 髙山 千尋, 田代 尚範, 立野 淳子, 田村 貴彦, 田本 光拡, 土谷 飛鳥, 堤 悠介, 長門 直, 成田 知大, 名和 智裕, 野々山 忠芳, 花田 匡利, 平川 功太郎, 牧野 晃子, 正木 宏享, 松木 良介, 松嶋 真哉, 松田 航, 宮城島 沙織, 諸見里 勝, 柳 尚弥, 山内 康太, 山下 遊平, 山本 夏啓, 劉 啓文, 若林 侑起, 渡辺 伸一, 米倉 寛, 中西 信人, 高橋 哲也, 西田 修, 日本集中治療医学会集中治療早期リハビリテーション委員会 日本集中治療医学会雑誌 30 (Supplement2), S905-S972, 2023

    ...重症患者に対するリハビリテーションに特化し,かつ,GRADEアプローチを用いた診療ガイドラインとしては,世界初の試みである。本ガイドラインは日本集中治療医学会集中治療早期リハビリテーション委員会を核に,ワーキンググループ,システマティックレビュー班,アカデミックガイドライン推進班から構成された診療ガイドライン作成グループの合計73名からなるメンバーで作成した。...

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  • 特集:「学術情報流通のあり方」の編集にあたって

    長谷川 智史 情報の科学と技術 73 (1), 1-1, 2023-01-01

    ...</p><p>情報技術の発達や,グローバル化によって問題が世界中に波及する速度が増す中,科学による問題解決にもスピードアップが求められています。研究成果の公表媒体において現在も学術雑誌は主要な位置を占めていますが,その質を担保する査読制度はスピード,質の面において課題が指摘されるほか,購読・投稿にかかる価格などに関する問題も議論されています。...

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  • 消化器内視鏡検査・周術期管理の現状と展望

    松田 浩二, 中井 陽介, 藤城 光弘 日本消化器内視鏡学会雑誌 65 (3), 203-213, 2023

    ...<p>元来,周術期管理は,手術室を中心とした,多職種が介入するチーム医療で形成されている.一方,内視鏡診療は,技術・機器の進歩により,その複雑化と長時間化に対応するため,多職種を交えたチーム医療が求められてきている.本稿では,周術期管理の歴史,世界保健機関からの提言,消化器内視鏡検査・周術期管理の標準化ハンドブックの要旨,周術期管理の標準化がもたらす効果,それを支援するツールについて述べた.さらには...

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  • 救急医学と基礎医学の橋渡し:Physician-scientistは あなたにとって正しい選択か?

    大野 雄康 日本救命医療学会雑誌 37 (0), 14-22, 2023

    ...を行い,基礎と臨床の橋渡しをする研究者である.救命救急の臨床現場で日々患者に向き合い,真剣に臨床に取り組んでいると,ふと「この生命現象はなぜ起きるのだろう」と疑問が湧いてくる事がある.第一線の臨床現場から出てくるこのような疑問こそが,真に重要な「問い」であり,この「問い」の検証こそがphysician-scientistが行わなければならない研究である.基礎医学と実臨床を橋渡しするためには,両方の世界...

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  • 妊産婦蘇生ガイドライン 2020

    田中 博明 日本周産期・新生児医学会雑誌 58 (4), 640-643, 2023

    ...妊産婦救急医療におけるシミュレーションの教育・普及を目的とした「母体救急救命システム普及協議会(J-CIMELS)」が設立され,妊産婦蘇生法の研修会が全都道府県で実施されるようになった.これらの様々な活動に加え,周産期医療に携わる医療関係者の努力によって,日本の妊産婦死亡率は徐々にではあるが低下してきている.しかし,妊産婦蘇生に関する標準的なガイドラインは,これまでに存在していなかった.2021年,世界...

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  • バングラデシュからの報告

    近藤 恵 日本周産期・新生児医学会雑誌 58 (4), 634-636, 2023

    <p> 私はリーベンゼラ宣教団から派遣されている医療宣教師で,2008年からバングラデシュで働いています.一般外科医であり,産科医でも小児科医でもありませんが,帝王切開を手伝う中で垣間見たバングラデシュの周産期の状況をお話しします.</p>

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  • ロボトミーの歴史(4):世界への伝播・各国の事情・術式の進化

    田中 雄一郎 聖マリアンナ医科大学雑誌 50 (4), 195-203, 2023

    ...<p>ロボトミーはどのようなプロセスを経て世界に広まったのか。ロボトミーには当初から批判的な意見が付き纏っていた。受け入れに当たっては国によって大きな温度差があった。ロボトミー伝播の過程で勃発した第2次世界大戦という人類史上最大の戦乱が,精神疾患治療の歴史にも大きな影を落とした。モニスやフリーマンの古典的ロボトミーの術式は,世界に拡散する過程で様々な「改良」が加えられ変容を遂げる。</p>...

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  • 婦人雑誌掲載記事からみた住居管理の変遷

    藤平 眞紀子 日本家政学会誌 74 (7), 378-393, 2023

    ...<p> 本研究では, 婦人雑誌『婦人之友』を資料として, 第二次世界大戦後の1946年から2021年における, 住まいや住生活, 住まいに係わる家計や家事に関する記事を抽出して, その中で住居管理に関する記事に着目し, 記事内容から住居管理の変遷を検討した. その結果, 住まいに関わる記事のうち, 住居管理に関することは時代を問わずコンスタントに掲載されていた....

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  • 老化による腸内細菌叢の変化と粘膜免疫への影響

    藤橋 浩太郎 腸内細菌学雑誌 37 (3), 139-148, 2023

    <p>加齢による腸内細菌叢の変化は周知の事実であり,それにともない高齢者ではインフラメイジングと呼ばれる低応答の慢性炎症の持続や免疫応答の低下が認められる.早期の経口免疫寛容の破綻はインフラメイジング誘導の一因と推測され,その後の腸管粘膜免疫応答の低下を引き起こしている可能性がある.高齢者の腸内細菌叢の変化と免疫応答の低下は密接な関係があると考えられるため,高齢者において致死率が高い呼吸器感染症…

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  • 大腸内視鏡検査への人工知能の導入がもたらす恩恵と課題:世界内視鏡学会(WEO)ポジションステートメント

    森 悠一, James E. East, Cesare Hassan, Natalie Halvorsen, Tyler M. Berzin, Michael Byrne, Daniel von Renteln, David Hewett, Alessandro Repici, Mohan Ramchandani, Maryam Al Khatry, 工藤 進英, Pu Wang, Honggang Yu, 斎藤 豊, 三澤 将史, Sravanthi Parasa, Carolina Ogawa Matsubayashi, 緒方 晴彦, 田尻 久雄, Nonthalee Pausawasdi, Evelien Dekker, Omer F. Ahmad, Prateek Sharma, Douglas K. Rex 日本消化器内視鏡学会雑誌 65 (10), 2231-2241, 2023

    ...<p>大腸内視鏡検査用の人工知能(AI:artificial intelligence)は,臨床的エビデンスの裏付けもあり,市場に出回る数が徐々に増えてきている.それにもかかわらず,臨床的な利点や費用対効果に関するデータの欠如,信頼できるガイドラインの欠如,適応の不確かさ,導入のためのコストなど,様々な理由から,その導入は円滑に進んでいるとは言い難い.この状況を鑑み,世界内視鏡学会(WEO:World...

    DOI 医中誌

  • 米国最新判例にみるCOVID-19と事業中断保険

    森 明 保険学雑誌 2022 (659), 659_151-659_176, 2022-12-31

    ...<p>2019年暮れに中国湖北省の省都である武漢で突如発現した新型コロナウイルス感染症(COVID-19:新型冠状病毒感染症)は年明けの2020年初から世界中に蔓延して感染爆発(Pandemic)を引き起こした。そして今も猶なお,政治,経済,文化等の社会生活に多大な影響を及ぼしている。...

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  • 多様な地質環境が生み出した下仁田の文化:下仁田ジオパークみどころめぐり

    関谷 友彦, 保科 裕 地質学雑誌 128 (1), 513-528, 2022-12-29

    ...境界に位置する自然豊かな町で,下仁田ジオパークはこの下仁田町内全域がエリアにふくまれる.地質学的には,中央構造線や国内で最も典型的なクリッペやフェンスターなどを含めたナップ構造とその内部の褶曲構造などにより地殻の変動を感じられる.また,地形的にも古い火山の侵食地形やクリッペをなす山々が独特の景観をなしている.特産物には,下仁田ねぎとこんにゃくがあり,日本三大奇勝「妙義山」をはじめとした豊富な自然,世界文化遺産...

    DOI Web Site 参考文献11件

  • 玄能石および玄能石コンクリーションの産状と成因

    村宮 悠介, 吉田 英一 地質学雑誌 128 (1), 395-409, 2022-12-29

    ...<p>玄能石はイカアイトの方解石仮晶で,世界各地の堆積岩から産出する.玄能石コンクリーションは玄能石を中心に含む球~長球状の炭酸塩コンクリーションである.玄能石の先駆物となるイカアイト結晶は低温環境下でのみ形成することから,玄能石および玄能石コンクリーションは低温環境を示す指標として,古環境研究の分野で広く用いられている.また,近年,玄能石コンクリーションの成因が詳しく明らかにされたことから,玄能石...

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献67件

  • 新型コロナウイルス感染症の現状と課題

    倉井 大輔 杏林医学会雑誌 53 (4), 117-119, 2022-12-28

    ...<p>2019年に発生した新型コロナウイルス感染症は,世界的大流行であるパンデミックを引き起こし,その流行は2022年現在も収束していない。この感染症は,感染力と重症度の点から医療体制への負荷が大きく,社会生活に多大な変化をもたらしている。今回のパンデミック発生以降,検査方法・治療薬・ワクチン・感染対策などの関連する分野は急速に進歩し,医療体制も整備された。...

    DOI 医中誌

  • 運動による抗うつ効果の分子メカニズム

    近藤, 誠 大阪市医学会雑誌 71 1-7, 2022-12-25

    ...うつ病患者は世界で約2.8億人と推計されている. うつ病は私たちにとって身近な疾患であり, うつ病のもたらす社会経済的損失は大変大きい. しかし, 現在, 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を主とする既存の抗うつ薬が奏功しない治療抵抗性うつ病の患者が多いという問題があり, 新たな治療薬の開発が必要とされている....

    機関リポジトリ 医中誌

  • 国内医学部が刊行する医学雑誌の現状 PubMed収載にむけて

    今高, 城治, 城山, 泰彦, 矢澤, 卓也, George, Imataka, Yasuhiko, Kiyama, Takuya, Yazawa Dokkyo Journal of Medical Sciences 49 (2), 85-88, 2022-12-25

    ...世界の中で日本の大学の国際競争力が問われている.その大きな要因として,研究者の情報発信力の低下が指摘されている.医科学生物学分野における国際的研究論文が収載される米国National Center for Biotechnology Informationが運営するPubMedは,世界中の医学者が利用する権威のある非営利の検索エンジンである.日本国内の医学部における学内刊行誌においても,5つの英文ジャーナル...

    機関リポジトリ 医中誌

  • 成人の低リスク甲状腺微小乳頭癌(cT1aN0M0)の取扱いについて

    堀口 和彦, 山田 正信 日本内科学会雑誌 111 (12), 2469-2473, 2022-12-10

    ...<p>リンパ節転移,遠隔転移のない10 mm以下の甲状腺乳頭癌を低リスク微小乳頭癌と呼び,頸部の超音波などの検査の機会の増加からこの微小癌の発見が増加している.さらに検査機会の増加は,その他の甲状腺結節の発見も増加させ,それらに対する細胞診の適応基準が世界的に公表されている.微小癌の過剰診断の解決の方法として,診断時に手術を行わず経過観察する積極的経過観察という新しい取扱い方法が提唱された.その成績...

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 房総半島東部,上総層群下部に記録された前弧テクトニクスと海底地すべり

    宇都宮 正志, 大坪 誠 地質学雑誌 128 (1), 265-280, 2022-12-08

    ...<p>房総半島には下部~中部更新統の前弧海盆堆積物である上総層群が広く露出する.房総半島の上総層群では,前弧テクトニクスの連続的な記録媒体である前弧海盆の地質断面を陸上で直接観察でき,同時間面であるテフラ鍵層や微化石などの第四紀の高精度な層序学的手法を適用できる世界的にも珍しい条件が揃っている.最近,房総半島東部の5万分の1地質図幅の刊行をはじめ,上総層群の断層や大規模な海底地すべり堆積物の分布およびそれらの...

    DOI Web Site 参考文献47件

  • 子宮頸がん治療と HPV ワクチンの現状について

    中島 隆広, 川名 敬 日大医学雑誌 81 (6), 325-328, 2022-12-01

    ...<p>子宮頸癌は世界で 4 番目に多い女性悪性腫瘍である.近年,子宮頸癌の発症原因である HPV (human papillomavirus: ヒト乳頭腫ウイルス)に対するワクチン接種が始まった.世界保健機関 (WHO) は子宮頸癌の撲滅を目指し,世界的な規模で予防戦略を実施している.今後,子宮頸癌の罹患率,死亡率の減少が期待される.一方で我が国では子宮頸癌は増加傾向にあり,また,発症の年齢層が若年化...

    DOI Web Site 参考文献14件

  • 科研費獲得のコツ

    早川 智 日大医学雑誌 81 (6), 335-340, 2022-12-01

    ...のアイデアに多額の研究資金を供与してくれることは大きな研究のモチベーションになる.しかし,競争的研究資金の常として獲得には十分準備と研究実績が要求される.もちろんテクニックだけで取ることはできない.定石に沿った丁寧で緻密な書き方に加えて自分の心にある研究への思いを審査員に分かってもらうには経験ある指導者との十分な討論が必要である.限られた文面に,明確な研究目的と独自性,実現可能性,研究成果がいかに世界...

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  • 脳死判定基準についての考察―国際コンセンサスと本邦における脳死判定基準の違い

    中村 健太郎 日本集中治療医学会雑誌 29 (Supplement2), S13-S19, 2022-12-01

    ...Brain death/ death by neurologic criteria (BD/DNC)の判定に深昏睡,脳幹反射消失,無呼吸の確認が必要とされることは世界共通の認識であるが,一方,解消できない要因により手順通りの脳死判定を完遂できない場合の補助検査の追加,無呼吸テストに際してのPEEPの使用,またルーチンでの脳波検査を必要としない点などは本邦の現状と異なる。...

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