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検索結果 5,834 件

  • 安全対策の経済的評価 (2)

    牧野 良次 安全工学 63 (2), 73-81, 2024-04-15

    <p>2000 年に中央労働災害防止協会が行った調査研究「安全対策の費用対効果 - 企業の安全対策費の現状 とその効果の分析 - 」は , 安全対策の費用対効果比を 1:2.7( 事業場平均の推定値 ) としつつ , 企業が安 全 ( 労働災害防止 ) 対策費の持続的投入を進めていくためには費用投入の重要性の根拠とその効果を示し ていく必要があると指摘した . …

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  • 会告

    安全工学 63 (2), 01-02, 2024-04-15

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  • 実機道路情報板の加速度計測による疲労寿命評価手法

    岩崎 篤, 武重 拓真, 山岸 貴俊, 中野 主久, 中村 洋幸, 山本 浩司 安全工学 63 (2), 82-89, 2024-04-15

    <p>本研究は長寿命加速度計を用いた道路情報板 F 型支柱における疲労進行評価法の提案と実証を行うも のである . 現在 , 高速道路に設置されている情報板 , 照明等の付帯施設に対し懸念される経年劣化として 疲労破壊があげられる . これら施設は様々な状態監視のため , 様々なセンサの活用が検討されており , 本 研究では , …

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  • 会報

    安全工学 63 (2), 124-125, 2024-04-15

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  • 防災科学技術研究所における雪氷災害研究の取り組み

    佐藤 研吾, 平島 寛行, 本吉 弘岐, 伊藤 陽一 安全工学 63 (2), 67-72, 2024-04-15

    <p>( 国研 ) 防災科学技術研究所の雪氷防災研究センターでは , 雪崩や吹雪 , 降積雪なのどのメカニズムに 関する基礎研究の実施とともに , それらの雪氷現象に伴う災害についての現況把握やシミュレーション , 対策に関する応用研究を実施している . 本稿では , 特に雪崩研究における雪崩危険度の指標やハザード マップの開発 , 屋根雪の研究では , …

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  • アドベンチャーツーリズム:リスク共生型観光産業の安全管理

    棟方 周一 安全工学 63 (1), 17-24, 2024-02-15

    <p>2023 年9 月にわが国において初めて,アドベンチャー・トラベル・ワールド・サミットが北海道で現地開催された.国が積極的に振興を図るアドベンチャーツーリズムには,リスクを伴う体験型のアウトドアスポーツも含まれている.ツアー客自身がそのアクティビティにスリル,好奇心,興奮などの心理的高揚感を求めており,潜在するリスクはときに顕在化し事故に至る.海域・陸域・空域におけるアドベンチャーアクティ…

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  • 産業現場で発生した爆発・火災災害の事象進展の分析

    板垣 晴彦 安全工学 63 (1), 39-43, 2024-02-15

    <p>産業現場における爆発・火災災害では,労働者や生産設備への被害が生じる.その被害の程度は,爆発・火災がどのように進展したかによって大きく変わる.そこで,労働安全衛生総合研究所の爆発火災データベースを用い,その災害での事象の進展はどのようであるかの分析を行った.その結果,主事象はガス爆発が多いこと,事象の進展は,爆発から火災へは多いがその逆は少ないこと,作業工程別の件数の割合は,バッチ操作中が…

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  • 発熱反応の熱暴走の早期検知

    ティンナコンスチブト ニシャリー, 桑名 一徳, 水野 雅之, 牛島 健夫, 矢崎 成俊 安全工学 63 (1), 25-30, 2024-02-15

    <p>本研究の目的は,ノイズ特性評価により反応暴走を早期検知できる方法の提案である.提案手法を検証するために,セミョーノフ理論に基づき反応暴走シミュレーションを行った.このモデルは発熱反応の速さを表すパラメータを持ち,この値が臨界値以下であるときにのみ定常状態が達成される.このモデルを拡張し,ノイズの影響を考慮できる確率微分方程式を得,オイラー・丸山法を用いて数値的に解いた.その結果,熱暴走の臨…

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  • 会告

    安全工学 63 (1), 01-02, 2024-02-15

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  • 労働安全衛生におけるウェルビーイングとポジティブ安全

    向殿 政男 安全工学 63 (1), 2-8, 2024-02-15

    <p>我が国の今後の労働安全衛生活動の新しい方向を探る時の参考になることを願って,労働安全衛生活動の世界的潮流であるビジョン・ゼロ活動の現状,労働安全衛生におけるウェルビーイングの役割を紹介し,安全を広く健康,ウェルビーイングまで含む概念に拡張する広義の安全,広義の安全に関してネガティブ領域とポジティブ領域との活動を含む「ポジティブ安全」,ポジティブ安全を技術的に実現するウェルビーイング・テック…

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  • 農薬による環境汚染と健康影響

    伏脇 裕一 安全工学 63 (1), 9-16, 2024-02-15

    <p>わが国では多くの農薬が農業生産の向上を目的としで使用されてきたが,その結果環境汚染や食品残留などが起こり,生態系や人体に影響を及ぼすこととなった.本報では,その農薬の種類と分類,農薬の環境汚染の特徴,安全性や健康影響などで問題となった農薬についてその汚染例を紹介するとともに,農薬による環境汚染および健康影響などの問題点と課題について言及した.</p>

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  • 会報

    安全工学 63 (1), 64-64, 2024-02-15

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  • 都市ガス管路系の使用開始・使用停止時の圧力応答評価

    秋村 友香, 竹内 智朗, 佐藤 佑哉, 相澤 望, 三橋 利玄 安全工学 63 (1), 31-38, 2024-02-15

    <p>大口需要家が都市ガスを使用開始または停止するとき,周辺の導管に流量および圧力変動が起きる.安定供給維持や事故の未然防止の観点から,圧力が導管の最大設計圧力を上回るか,または,供給に必要な最低圧力を下回るかの評価が重要となる. 本研究では,まず空気実験で圧力の応答性を測定し,数値シミュレーション<sup>1)</sup>により実験値の再現性を確認した.次に都市ガス運用条件(配管長,供給圧力,…

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  • インシデントレポートを人間工学的に科学する

    前田 佳孝 安全工学 62 (6), 428-434, 2023-12-15

    <p>事故の再発防止にあたって,現場からのインシデントレポートは重要な情報源である.しかし,その報告制度においては,(1)報復への恐れ,(2)不適切な報告フォーム,(3)報告基準の曖昧さ,(4)レポートの質より量を優先する考え方,(5)レポートからの不十分な学習,(6)レポートに関する教育不足といった課題が指摘されている.これらによって生じる現場の問題は複雑に絡み合っており,関係するエンドユーザ…

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  • メチルバイオレット紙試験および小スケールNOx 測定試験による 硝酸エステル類の安定度評価

    加藤 勝美, 羽場 彩音, 東 英子, 佐分利 禎, 岡田 賢 安全工学 62 (6), 455-464, 2023-12-15

    <p>本研究では,硝酸エステル類の安定度試験であるメチルバイオレット紙試験(MV 試験)を標準化・規格化するための基礎的研究として,MV 試験を様々な実験条件にて実施し,各種条件の違いがMV 試験結果に及ぼす影響に関して検討した.試料の加熱温度,加熱方法,および試験紙(MTC /NDS)の違いにより安定度の評価結果が変わることなど,MV …

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  • 人間工学の全体像と安全との関連

    鳥居塚 崇 安全工学 62 (6), 361-366, 2023-12-15

    <p>本稿では人間工学について概説し安全と人間工学との関係について述べた.人間工学とはシステムにおける人間と他の要素とのインタラクションを理解するための科学的学問であり,ウェルビーイングとシステム全体のパフォーマンスとの最適化を図ることを目的とする専門分野である.また人間工学はシステムズアプローチを取り,人間と他の要素の相互作用だけでなくさまざまな要素の相互作用を包括的に捉えることを必要とする.…

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  • AI と人間のインタラクションにおける最新動向と課題

    梶原 祐輔 安全工学 62 (6), 390-395, 2023-12-15

    <p>人工知能(AI)は産業,交通,医療などの様々な分野で利用され始めている.一方,AI と人間のインタラクションにおいてヒューマンエラーも発生している.AI は予測困難な状況に弱く,敵対的攻撃に脆弱である.ゆえに予期せぬ状況が発生した場合,人間のオペレータが状況を認識し,意思決定する必要がある.動的な状況認識モデルや意思決定モデルは多数提案されているが,現在のAI …

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  • 会報

    安全工学 62 (6), 465-466, 2023-12-15

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  • 働く人のための職場におけるウェルビーイング

    北條 理恵子, 清水 尚憲, 向殿 政男 安全工学 62 (6), 396-403, 2023-12-15

    <p>持続可能な開発目標(SDGs)は,「持続可能な開発のための2030 アジェンダ」に記載されている国際目標である.国内外でSDGs への概念が広まり,参画を表明する企業が増えるにつれ,「ウェルビーイング」についても注目が集まっている.本稿では,ウェルビーイングの概念を概説し,労働現場での働く人のためのウェルビーイングの在り方及び評価法を提案する.だれもが働きがいのある人間らしい仕事ができるこ…

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  • 安全における人間工学の役割・課題・展望

    小松原 明哲 安全工学 62 (6), 448-454, 2023-12-15

    ...<p>安全及び安全工学における人間工学の役割・課題・展望について検討する.まず,本稿においての安全の意味を確認する.その上で,生産と安全,安全活動との関係は,太古の昔から変わっていないとの小文を提示し,人間工学の役割とアプローチを確認する.最後に,安全における現状の人間工学の課題を述べ,安全におけるこれからの人間工学について展望する.</p>...

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  • 安全管理において「管理」すべき人間の諸特性

    中西 美和 安全工学 62 (6), 380-383, 2023-12-15

    <p>安全致命性の高いシステムにおいて,人間は,リスクの一要因であると同時に,あらゆるリスクを特定し管理する上で不可欠な存在でもある.人間工学/ ヒューマンファクターズの担う大きな役割の一つは,このようにシステムの運用を良くも悪くも左右する人間の特性を適切に理解し,システムが安全と生産とをより高いレベルで実現できるよう種々の条件をデザインすることである.そして,今日,このデザインの対象は,技術変…

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  • 高信頼性組織にみるシステムと人間のインタラクション

    長谷川 尚子 安全工学 62 (6), 404-410, 2023-12-15

    <p>本稿では,不測の事態に数多く接しながらも惨事に発展させない高信頼性組織を取り上げ,システムと人間の良好なインタラクションについて論じる.高信頼性組織は,問題の発生を継続的に警戒し,問題に対処するための心理的なレディネスの高さ(マインドフルな状態)を維持している組織である.このマインドフルな状態を維持するための特徴的な5 …

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  • 建設業におけるヒューマンエラー対策

    細谷 浩昭 安全工学 62 (6), 435-441, 2023-12-15

    <p>建設業における労働災害とりわけ死亡災害は,ピークであった昭和36 年に比べ10 分の1 程度まで減少してきてはいますが,減少率は鈍化しており,災害発生状況の内容も墜落・転落災害,建設機械・クレーン等災害及び倒壊・崩壊災害という三大災害が大半を占める構図は半世紀以上変わっていません.こういった状況を打開するためにも,物的・管理的対策に加え,人そのものに着目した対策が必要と考えます.</p>

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  • システムの特徴および人とシステムの相互作用の適正化

    榎原 毅 安全工学 62 (6), 367-372, 2023-12-15

    <p>本稿では,様々な分野で用いられるシステム概念について,ひとつの解釈としてルートヴィヒ・フォン・ベルタランフィの提唱した一般システム理論をベースにその概念を論述・整理する.科学的手法では複雑な事象はそれを構成する要素に分解する還元主義をとるが,その限界が顕在化してきた中で一般システム理論は提唱された.システムには1)組織的な構造,2)複雑性,3)相互依存性と相互作用,4)恒常性とダイナミクス…

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  • 人の仕事とシステム2 とSafety-II

    楠神 健 安全工学 62 (6), 419-427, 2023-12-15

    <p>鉄道の仕事をKahneman のシステム2 やHollnagel のSafety-II の概念を用いて考察するとともに,JR 東日本で実施している「『うまくいっていること』にも着目する取組み」の展開を紹介した.具体的には,(1)安全に作業するためにマニュアルが活用されることが多いが,人間の作業のかなりの部分をシステム 1 …

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  • 人の姿勢・動作特性と労働安全衛生の関わり

    菅間 敦 安全工学 62 (6), 384-389, 2023-12-15

    <p>労働安全衛生においては,高所からの墜落・転落や転倒による事故の防止は重要な課題となっている.これらの事故は,人の姿勢のバランスが崩れることが関係しているため,事故の防止には人の運動特性に対する理解が必要となる.また,作業環境において,人の運動機能を低下させ,バランスの崩れを引き起こす要因は多数存在しているため,これらの要因の影響を理解し,コントロールすることも必要となる.本稿では,静的なバ…

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  • 良好実践ベース安全の探求

    北村 正晴 安全工学 62 (6), 411-418, 2023-12-15

    <p>様々な社会技術システムを対象として,実務現場で実践されている良好実践事例を収集し,それらの良好実践事例をより適用性の高い教訓へ転化する方策について説明する.通常の安全探求の方法論においては,事故やトラブルが生じた際に,その原因となった装置や部品を探り当てて,それらを修繕または交換するという方策を通じて安全が探求されてきた.この伝統的な方策を良好実践ベースの安全探求方策で補完する本稿のアプロ…

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  • 航空管制における安全と人間工学

    狩川 大輔 安全工学 62 (6), 442-447, 2023-12-15

    <p>航空管制業務は,「二度と同じ状況はない」と言われるぐらい多様で変化に飛んだ航空交通流を扱う業務であり,多数の航空機の安全かつ効率的な運航を支えている.本稿では,航空管制業務の一つである航空路管制業務の概要について述べると共に,航空路管制業務を対象とした人間工学的研究の一例を紹介することを通じて,変化する条件下で高い安全性を実現する上での航空管制官の持つ適応能力と状況に応じた動的な調整が果た…

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  • 会告

    安全工学 62 (6), 01-02, 2023-12-15

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  • 事故発生時のシナリオにおける人間の関与

    島田 行恭 安全工学 62 (6), 373-379, 2023-12-15

    <p>人間工学の分野において,ヒューマンエラーは「効率や安全,システムパフォーマンスを阻害する,または,阻害する可能性のある不適切な,または,望ましくない人間の決定や行動」と定義されている.ヒューマンエラーによる事故発生を防止するためには,予期せぬヒューマンエラーを事前に想定し,対策を検討・実施しておく必要がある.労働現場においては,ヒューマンエラーを発生させる要因は作業者による「うっかりミス」…

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  • 水素火災リスク低減に対する二酸化炭素添加とメッシュ被覆の効果

    佐藤 大輔, 菱田 翼, 勝身 俊之, 門脇 敏 安全工学 62 (5), 309-316, 2023-10-15

    <p>将来の脱炭素化社会の形成において水素は有力なクリーンエネルギーキャリアの一つであり,製造,貯蔵・輸送,電力への変換といったサプライチェーンの各フェーズにおける技術革新が世界中で加速している.しかし水素は,火炎を視認することが困難である,着火しやすい,燃焼速度が大きいという危険性があり,水素システムを社会インフラとして普及させるためには安全性の確保が極めて重要となる.本研究では,水素輸送パイ…

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  • 会告

    安全工学 62 (5), 01-04, 2023-10-15

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  • 会報

    安全工学 62 (5), 357-358, 2023-10-15

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  • バス事業の事故防止と安全管理

    須和 憲和, 吉田 裕 安全工学 62 (5), 285-290, 2023-10-15

    <p>わが国において乗合バスが運行を開始して約120 年になるが,経営環境の変化や重大事故を契機に新たな法的措置が取られ,事業形態や安全管理体制が変わってきている.国の安全対策は,事故が発生してからの事後対応的なものとなっている面も否定しきれない.国の安全施策が必ずしも十分とはいえないことから,独自の安全管理体制を構築している事業者もある.本稿では,筆者が独自に作成したアンケートにより,バス事業…

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  • 産業現場からのガス溶断用圧力調整器の回収と測定 その1:外観· 圧力変動測定

    八島 正明 安全工学 62 (5), 325-335, 2023-10-15

    <p>本研究は前報の回収調査に続くもので,産業現場からのガス溶断器具の回収調査と測定について,圧力調整器を対象に調べた.その1 では本体を分解せずに外観やガス供給時の圧力変動などを測定した.外観試験によると,圧力計のプラスチック製の窓が白濁し,不透明になって指針が見えにくくなったものがあった.気密試験と放出能力試験の結果,酸素用は限定的な試験数ではあるが,漏れのあるものが多かった.アセチレン用で…

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  • 自転車事故でのヘルメット保護効果と着用促進のための考察

    伊藤 大輔 安全工学 62 (5), 291-297, 2023-10-15

    <p>2023 年4 月から自転車用ヘルメット着用の努力義務化が開始した.本稿では,四輪車対自転車乗員の衝突時の挙動を概説した後に,自転車用ヘルメットに期待される保護性能や昨今のヘルメットの研究開発状況,ヘルメット規格における衝撃吸収性能評価について整理する.従来の並進運動に起因する頭部傷害に加えて,頭部の回転運動に起因する脳損傷に対しても保護効果が期待されるヘルメットやその評価方法を紹介する.…

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  • 企画旅行契約上の安全確保義務の内容の画定

    堀竹 学 安全工学 62 (5), 298-304, 2023-10-15

    <p>企画旅行契約において旅行業者が旅行者に対し安全確保義務を負っていることは学説・判例で認められてきている.しかし,その安全確保義務の具体的な内容については,旅行業者と旅行サービス提供機関の関係によって差異がある.この差異があることから,各企画旅行契約の旅行業者としては安全確保義務がどの程度の内容なのか,旅行者に契約締結に際して明らかにすることが事前の紛争を回避するために有用である.特に,20…

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  • 産業用オートメーションおよび制御システムに対するサイバー攻撃事例

    野本 泰之, 越島 一郎, 橋本 芳宏 安全工学 62 (5), 305-308, 2023-10-15

    <p>2022 年CCPS より発行された「Managing Cybersecurity in the Process Industries」のPart1 Chapter6 に産業用オートメーションおよび制御システムに対するサイバー攻撃事例が10 ケース紹介されている.そのうち数件をここで紹介する.プラント,重要インフラ等の安全を脅かすサイバー攻撃の事例が既に多数発生しており,今後の対応の参考に…

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  • 灯油ミストのブラシ放電による着火危険性

    遠藤 雄大, 崔 光石 安全工学 62 (5), 317-324, 2023-10-15

    <p>灯油は高引火点引火性液体であるが,ミスト状態では常温下でも容易に着火し,最小着火エネルギーは 1 mJ 以下になることが確認されている.灯油のような絶縁性液体が撹拌や流動により強く帯電すると,その液面と付近の導体との間でブラシ放電と呼ばれる静電気放電が発生する.近年,ブラシ放電により灯油ミストが着火したと推測される火災事例もあるが,この組み合わせにおける着火危険性については現在までに明らか…

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  • リチウムイオン蓄電池に係る火災予防上の安全対策

    消防庁危険物保安室 安全工学 62 (5), 336-339, 2023-10-15

    <p>我が国では,2050 年までのカーボンニュートラル及び2030 年度における温室効果ガス46%排出削減の実現に向け,再生可能エネルギー最大限導入のための規制の見直しや蓄電池の導入拡大などの投資を進めるとされている. これらを踏まえ,消防庁では「リチウムイオン蓄電池に係る火災予防上の安全対策に関する検討会」を開催し調査検討を行ってきた. …

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  • 様々な中性子施設で半導体ソフトエラー評価を 可能にする技術の開発

    橋本 昌宜 安全工学 62 (4), 231-235, 2023-08-15

    <p>自動運転や介護ロボットの実用化が期待される中,コンピュータの中核をなす半導体チップの信頼性確保の重要性が高まっている.一方で,地上には宇宙線が降り注いでおり,宇宙線に含まれる中性子によって半導体チップにソフトエラーと呼ばれる誤動作が起こることが知られている.ソフトエラーレートの評価は,地上環境を再現する中性子源を用いて行う方法が一般的であるが,世界にそのような中性子源は5 …

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  • 会報

    安全工学 62 (4), 262-279, 2023-08-15

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  • 会告

    安全工学 62 (4), 01-06, 2023-08-15

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  • 商品の販促イベントにおける安全管理の重要性

    棟方 周一 安全工学 62 (4), 250-254, 2023-08-15

    <p>わが国の基幹産業である自動車製造業は,エネルギーのゲームチェンジが希求される現在にあって新技術の開発は不可避であり,販売は商品開発の資金源となる.今般,自動車販売会社4 社合同で主催した販促イベントにおいて,モータースポーツとしての高速カート体験試乗が催されていたなか,小学6 年生が操縦するカートが制御できずに観客に衝突し2 …

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  • 作業手順書の制作と運用のあり方

    中田 亨 安全工学 62 (4), 243-249, 2023-08-15

    <p>作業手順書は,誤使用を防ぎ,緊急時の対処法も誘導するという,安全上の重要な役目を帯びている.しかし,問題を抱えたものが多く,使用者による誤解や不順守を誘い,事故につながっている.本論文は,作業手順書の在り方について,手順工程設計の理論と,表現の方式,発行後の質の維持の,3 つの観点から手法をまとめるものである.具体的には,忘れや点検ミスを減らす工程手順の組み方や,言語的表現と視覚的表現の要…

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  • 屋外貯蔵タンクの効果的な予防保全

    消防庁危険物保安室 安全工学 62 (4), 236-242, 2023-08-15

    <p>近年,保安分野における点検にカメラ等を搭載したドローンの導入が進みつつある一方で,危険物施設では危険区域内の防爆規制により,ドローンの導入は進んでいなかったが,屋外貯蔵タンクにおいては,令和4 年8 月4 日付け消防危第175 号により,一定条件下における危険区域の合理化が図られ,タンク供用中にドローンを近接飛行させることが可能となった.タンク高所等の点検困難部位の点検を行う際にカメラ等を…

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  • 次世代空モビリティが安全に飛び交う空の実現に向けて

    久保 大輔 安全工学 62 (4), 224-230, 2023-08-15

    <p>ドローンや空飛ぶクルマをまとめて次世代空モビリティと呼ぶ.従来の航空交通とは桁違いに多い運航数に対応する新しい運航管理技術・飛行方式が求められている.ドローンを対象として飛行情報共有に基づく新しい運航管理技術の社会実装に向けた研究開発と制度検討が進んでいる.空飛ぶクルマに関しても同様概念の適用検討が進んでいる.旅客機運航も含めた,将来の一般化された飛行方式として,Digital …

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  • 予測困難な時代における社会リスクマネジメントのあり方

    瀬谷崎 裕之 安全工学 62 (3), 176-182, 2023-06-15

    <p>ロシアのウクライナへの軍事侵攻が始まって以来,世界の分断はさらに進み,世界中に影響を及ぼして いる.戦争は日本人にとって遠い世界の出来事ではなくなってしまった.混沌とした予測不能な時代に求められているのは「共創」であるにも関わらず,実際に起きているのは「断絶」である.環境破壊や資源・食料問題などの環境的断絶,富の偏在や貧困,社会の分断といった社会的断絶,抑うつ状態や自己の喪失などの精神的断…

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  • ITO ターゲット取扱い者のマスク面体顔面接触部位インジウム付着量についての研究

    宮内 博幸, 山本 忍, 青木 隆昌 安全工学 62 (3), 209-215, 2023-06-15

    <p>湿式のITO ターゲット研削作業者のマスクの面体について,顔面との接触部位へのインジウムが付着量,および増加させる要因等について調査した.研削作業者延べ41 名を対象に,調査項目は作業前後における面体へのインジウム付着量とマスク漏れ率,マスク内外のばく露濃度測定とした.その結果,ばく露濃度が高いほど,また,作業前の漏れ率が大きいほどインジウム付着量は増加傾向であった.付着量低減のためにはば…

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  • 会告

    安全工学 62 (3), 01-04, 2023-06-15

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  • 防爆エリアにおけるインターロック機能の 有効性とその歴史について

    野田 和俊, 大塚 輝人 安全工学 62 (3), 196-201, 2023-06-15

    <p>石油や化学プラントなど,可燃性ガス等が存在する危険場所において電気機器を使用する場合,防爆構造の機器を使用しなければならない.防爆構造の機器は,万が一,可燃性ガス等の濃度が着火・爆発濃度域であっても,周辺外部に対して着火・爆発を引き起こさない構造である.さらに安全性を担保する機能の一つとして,インターロック機能がある.より安全な機器とする有効な機能であるが,その考え方は石炭鉱山での活用が原…

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  • SoS 社会の安全性における考慮事項と必要な取組み

    白坂 成功 安全工学 62 (3), 183-186, 2023-06-15

    <p>政府が目指すSociety5.0 という時代では,複数のシステムが動的につながるSystem of Systems が社会に多く現れ,それらが社会インフラの一部にもなってくるSoS 社会であるといえる.SoS 社会においては,急激な社会変化への対応が必要であり,設計時に運用時を網羅的に想定不能であるという,これまでのシステムとは異なった考慮事項が必要となってくる.本稿では,それらの2 …

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  • ベテランの暗黙知解明のための画像処理技術

    大岩 孝輔 安全工学 62 (3), 171-175, 2023-06-15

    <p>医学教育におけるシミュレーショントレーニング手技の成否などは主観的に評価され,その評価が評価者の質に左右されるなどの問題がある.非接触で撮影した手術動画に映し出される手術器具の動態に関する情報から手術手技の客観的かつ定量的な評価ができれば,シミュレーショントレーニング手技の客観的・定量的評価の実現だけではなく,臨床現場での手術手技評価の実現,医学教育の質の向上,ベテラン医師の手術に対する暗…

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  • 会報

    安全工学 62 (3), 220-221, 2023-06-15

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  • 医療者に対するシミュレーション教育の 米国での現状とその傾向

    八木(佐伯) 街子 安全工学 62 (3), 156-162, 2023-06-15

    <p>医療者に対するシミュレーション教育は,教育理論との適応から有効であるとされている.本稿では米国でのシミュレーション教育を例に挙げ,その背景,教育設計の特徴,教育の評価に関して説明する.シミュレーション教育は,安全な学習環境の中で学べる点で学習者・患者ともに安全な教育方略である.シミュレーション教育は,医療機関で収集された医療事故事例,ガイドラインの改訂や新規で採用される手技やルールに合わせ…

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  • システミック思考による複雑システムの安全分析

    兼本 茂, 岡本 圭史 安全工学 62 (3), 187-195, 2023-06-15

    <p>組織・人・コンピュータソフトウェア・機械からなる複雑システムは,通信技術の進展とともに.相互につながって多様なサービスを提供するようになりつつある.そこで起こる創発的(想定外)事故は,従来のFTA,FMEA,HAZOP のような還元論的な安全分析法だけでは防ぎきれない.これに対するパラダイムシフトとして,システミック・アプローチによる安全分析法STAMP/STPA …

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  • 充てん粉体形状がサイロ内の静電場および放電に及ぼす影響

    長田 裕生, 庄山 瑞季, 鈴木 輝夫, 崔 光石 安全工学 62 (3), 202-208, 2023-06-15

    <p>粉体充てん時におけるサイロ内の静電気放電現象と着火危険性を調べるため,実規模サイロにポリプロピレン粉体(約800 kg)を連続充てんした時の比電荷と粉体表面形状の実験データを用いて,三次元電界解析を行った.堆積粉体の表面形状,投入量,および配管長さが電界分布に与える影響を評価した結果,静電気危険性を増大させる条件が明らかになった.また,電界強度の時間変化から推測される放電危険性は,実験で測…

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  • 質の高い医師の育成と外科の技術伝承

    川平 洋, 前田 佳孝 安全工学 62 (3), 163-170, 2023-06-15

    <p>医師は医学部6 年,研修2 年の計8 年で育成し,臨床医として診療を行う.医師の育成は個々の大学医局から,臨床研修制度へ移行し技量の均てん化が図られた.研修期間中に指定された診療科すべてを能動的に研修できるかは研修医に応じて異なる.外科医は手術を診療の中心とする.従来の卒前卒後教育における外科教育の役割は手術見学のみであった.近年,シミュレーションが導入され,安全を確保し手技の研修が可能と…

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  • 複数サービス連携時の既存サービスの安全性確保

    沖汐 大志, 福島 祐子 安全工学 62 (2), 122-129, 2023-04-15

    <p>近年は,複数の製品やサービスの連携により,新たな機能・価値を提供するサービスを構築することも少なくない.連携するサービスには,稼働中の既存サービスを含むこともある.一方で,既存サービスを含むサービス構築では,要求分析や安全分析の対象は,基本的に新サービスが優先されるため,既存サービスへの影響が見落とされる可能性がある. …

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  • 良好な安全文化醸成のための管理者教育

    河野 龍太郎 安全工学 62 (2), 73-80, 2023-04-15

    <p>良好な安全文化醸成のためには,管理者自身が,すべては人間の判断や行動によって引き起こされていることを理解し,当事者意識を持ってエラー対策を実施することである.特に,トップ・リーダが,安全を重視していることを行動で示すことである. トップ・リーダのコンピテンシーを具体的な行動として整理し,知識カタログを作り,教育研修を行い,能力管理をすることである.また, …

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  • インストラクショナルデザインに基づく教育の重要性

    鈴木 克明 安全工学 62 (2), 81-86, 2023-04-15

    ...<p>インストラクショナルデザインの分野では教育工学の知見をもとに教育を効果的・効率的・魅力的にするための汎用的理論やモデルが提案されてきた.安全工学の研究成果を安全・安心の実現に向けて広く伝えるためには,インストラクショナルデザインで論じられる教育理論やモデルに基づいた科学的根拠を有する教育実践の構築が重要である.本総説論文では,まず,教育実践の効果を確認するための枠組みである「学習成果の5 分類...

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  • より効果的な消火法の開発を目指して

    鳥飼 宏之, 廣田 光智, 斎藤 寛泰 安全工学 62 (2), 100-106, 2023-04-15

    <p>近年,大規模林野火災やガソリンを用いた放火大量殺人など,従来の消火法では迅速に対応できない火災現象が現れてきている.そのため消火法の改善・改良や新消火法の開発を行う上で,火災域で形成されている火炎に,どのような消炎を引き起すかという議論と共に,その燃焼領域にどのように消火剤を輸送するかという消火戦略の検討が非常に重要である.そこで,このような観点を踏まえて,本報では,著者らが行っているAB…

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  • 老朽化した既存不適合機械による労働災害に関する考察

    渡辺 純哉 安全工学 62 (2), 130-138, 2023-04-15

    <p>厚生労働省が毎年発表している労働災害統計によると,製造業では「はさまれ巻き込まれ」に分類される機械による労働災害が非常に高い割合で発生している.厚生労働省の「老朽化した生産設備における安全対策の調査分析事業」では,老朽化した機械の保護方策が不十分であることに起因する労働災害が多く発生していることを指摘している.本研究では,既存不適合老朽化機械として定義される保護方策が不十分な老朽化機械の残…

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  • 安全教育とゲーミフィケーション

    藤本 徹 安全工学 62 (2), 94-99, 2023-04-15

    <p>ゲームやゲーム的な手法を取り入れた教育・研修の取り組みは長年行われてきたが,近年ゲーミフィケーションという概念が提唱されて以降,新たな特徴や可能性が期待されている.本稿では,まずゲーミングシミュレーションやシリアスゲームなどの以前からのゲームの教育利用からの変遷の中にゲーミフィケーションを位置づけて概観する.ゲーミフィケーションのデザイン手法としての特徴を解説した上で,安全教育におけるゲー…

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  • 会報

    安全工学 62 (2), 149-149, 2023-04-15

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  • 会告

    鳥飼 宏之 安全工学 62 (2), 01-02, 2023-04-15

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  • 医療教育分野における昨今のeラーニング動向

    淺田 義和 安全工学 62 (2), 87-93, 2023-04-15

    <p>遠隔学習やコンピュータ支援教育などの観点から,様々な教育場面においてeラーニングが活用されている.医療教育の分野では,知識に加えて技能・態度の学習も必要であり,昨今のCOVID-19 の影響と合わせて多数の教育実践に関する知見がみられるようになった.特にCOVID-19 後はオンラインでの教育が増加し,座学や実習のみならず,指導者育成の場面にも利用がみられる.また,症例に基づいたシナリオ型…

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  • 正当にこわがることはなかなかむつかしい

    鈴木 康幸 安全工学 62 (1), 34-40, 2023-02-15

    <p>火災や事故等のリスクに対して正当にこわがるためには,どのようなことが起きており,どのような対策が有効かということを,豊富な知見とデータに基づき整理・分析した上でしっかりと考察することが重要だと思う.本稿では住宅火災について,電気に起因する火災が案外多く発生している点に触れた上で,住宅火災による被害を軽減するためには連動型住宅用火災警報器の活用等による迅速な初動対応が極めて重要であることにつ…

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  • 山梨県におけるCO2 フリーのP2G システム技術開発

    坂本 正樹, 出原 大輔, 外内 裕子 安全工学 62 (1), 41-47, 2023-02-15

    <p>山梨県は自立分散型のエネルギー社会を目指して,米倉山にて電力貯蔵技術研究サイトを運営している.その取り組みの一環として官民共同でPower to Gas システムの技術開発に取り組んでおり,1.5 MW の大型スタックや独自のEMS を新たに開発し,これらを活用した水素の製造,貯蔵,輸送,利用までの 一貫した実証をNEDO の支援のもと推進してきた.さらに,2022 年2 …

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  • 安全体験研修施設をつくる視点からの提案

    井戸 幸一 安全工学 62 (1), 19-22, 2023-02-15

    <p>これまで展示会社の企画担当者(プランナー)という立場から,企業の安全体験研修施設の業務を多く担当してきた.その中で培った経験から,実際に企画を行いより良い施設づくりを目指すためには,何が大切かを実体験に基づきながら紹介を試みる.その際重視するのは,基本計画・基本設計・実施設計という段階的な内容構築の流れと各段階における留意点である.合わせて外部からの参画がどのような効用を生み出すかという視…

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  • “しくみ”を用いた安全確認型運転システム

    石原 立憲, 福田 隆文 安全工学 62 (1), 57-61, 2023-02-15

    <p>機械設備によるはさまれ・引き込まれ・巻き込まれといった災害を防止るため,新規設備では,設計時点で安全確認に基づく安全制御による保護方策を行うことが有効である.しかし,既存の設備の場合は潤沢な費用をかけることが難しいという経済上の問題や,設備内に安全制御回路を組み込むスペースが無い等の制約があることなど工学上の点からも実行できないことがある.そこで,比較的安価で,安全制御回路の設計・増設も不…

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  • 安全体験研修施設の今日までの普及過程と今後への期待

    渡辺 久剛, 中田 邦臣 安全工学 62 (1), 23-27, 2023-02-15

    <p>産業遺産体験研究会(以下,「産業遺産研」)は,事故や失敗からの学びを風化させないように原因物の保存活動を促進すること,安全体験・体感教育施設(以下,「体験教育施設」)の拡充を「見学記」発信を通じて促進することを目的に発足し,リスクセンス研究会(以下,「RS 研」)と緊密に連携して活動している.体験教育施設の見学記は,RS …

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  • 安全体感・体験教育への1 提案(コンテンツの視点)

    中田 邦臣 安全工学 62 (1), 28-33, 2023-02-15

    ...<p>事故などが目標通り減少しない要因の一つとして,事故などの再発防止施策の多くが自社の「経験智」に基づいた,エンドレスに続けざるをえない“モグラたたき”的要素の強い施策に在る,と考え,その改善策として日本学術会議・人間と工学連絡委員会安全工学専門委員会が提唱した「安全工学」の体系に則った安全教育の手法を提案する.新しい「安全工学」は3 つの基本の要素,「人」「技術」「組織」からなる7 つの領域の研究成果...

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  • 会告

    安全工学 62 (1), 01-02, 2023-02-15

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  • 会報

    安全工学 62 (1), 70-70, 2023-02-15

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  • 観光事業におけるツアー商品の安全性

    棟方 周一 安全工学 62 (1), 48-56, 2023-02-15

    <p>今般,新型コロナウイルス禍において落ち込んでいた観光・旅行事業も回復の兆しを見せ始めてきたなかで,北海道知床半島沿岸において小型旅客船が沈没し,多くの観光客が犠牲となる海難事故が発生した.観光事業におけるツアー商品に内在するリスクが顕在化した際に,非日常の時空間に遊びながらも生還するためには,組織,組織成員,そして客個人が危機に臨んでレジリエントに対処できなければ叶わない.当該事故を切り口…

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  • スクリーニング手法を導入した津波漂流物による影響の包括的な評価フローの提案

    甲斐田 秀樹, 木原 直人, 大鳥 靖樹, 富田 孝史 土木学会論文集 79 (18), n/a-, 2023

    <p> 津波漂流物の影響評価においては,所要の安全性の確保と合理性および効率性の両立が重要であるが,こうした観点を含む検討のための評価フローは提案されていない.本研究では,確率論的/決定論的評価の双方に対して適用可能な包括的な漂流物の影響評価フローと,フローの合理性および効率性を高めるためのスクリーニング手法を提案した.提案したフローは,両評価への適用性や実務での使いやすいさの観点から大きく3段…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 複数の撮影条件で取得したALOS-2データによる熊本地震における建物被害状況の解析

    野中 崇志, 川井 彩佳, 朝香 智仁 土木学会論文集 79 (22), n/a-, 2023

    <p> これまで著者らは,衛星SARデータを用いて,被害が大きい地域において地区レベルで建物の被害状況の把握を目標とし,予め都市域を切り出したコヒーレンス画像を用いた手法の開発を行ってきた.本研究では,熊本地震を取り上げ,LバンドのALOS-2 PALSAR-2による複数の撮影条件(異なる軌道,撮影方向)で取得した画像を用いて,コヒーレンスと建物の被害度の関係を明らかにすることを目的とした.熊本…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 深層学習による東北地方太平洋沖地震時の建物の被害状況の解析における教師データの検討

    野中 崇志, 宮﨑 拓海, 朝香 智仁, 杉村 俊郎, 岩下 圭之 AI・データサイエンス論文集 4 (3), 451-457, 2023

    <p>日本では多くの自然災害が発生しており,2011年3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震では,広域に渡り多くの建物が流失,全壊などの被害を受けた.災害後の復旧活動を早急に行うために,建物の被害状況の把握が必要である.本研究では,広範囲の地球表面の観測が可能な衛星リモートセンシングと,データより自ら学習し,特徴を抽出することができる深層学習を用いた建物の被害状況の分類を行う.本解析では,東北地…

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  • 船橋市沖合の海表面におけるマイクロプラスチック漂流分布の季節変化

    中村 倫明, 有山 尚吾, 木村 悠二, 鷲見 浩一, 小田 晃, 武村 武, 箕輪 響, 落合 実 土木学会論文集 79 (18), n/a-, 2023

    <p> 近年注目されるマイクロプラスチックは毒性の強い化学物質を吸着し,生物相へ取り込まれることが懸念されている.そこで,我が国においてもMPsの汚染実態の把握が進められている.本研究では,大都市を背後に持つ東京湾に着目し,海洋表層におけるMPs汚染の実態を把握した.ここでは,年間を通じた現地調査を実施することにより,海表面を漂流するMPsの個数やサイズの季節性を把握することを目的とした.その結…

    DOI Web Site 参考文献6件

  • エネルギーシステム成立のための検討フレーム

    野口 和彦 安全工学 61 (6), 378-383, 2022-12-15

    <p>社会の重要インフラシステムは,そのシステムの有効性・必要性があるという視点だけでは,社会実装がなされるわけではなく,その推進を確かなものにするためには,自分のシステムの持つ様々なリスクや課題について体系的に整理を行ない,その対応を社会実装に先立って考えておく必要がある. 本論は,水素システムの社会実装のための検討事項を,社会インフラシステムとしてのエネルギーシステムの社会実装を行なう際の検…

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  • 水素利用技術と水素保安への提言

    立川 徹, 南條 敦 安全工学 61 (6), 448-454, 2022-12-15

    <p>・ エネルギー政策の要諦である,安全性を大前提としエネルギー安全保障,経済効率性,環境適合性を目指す「S +3E」のもと,カーボンニュートラル社会を実現するためには,脱炭素燃料である水素をエ ネルギーとして大量活用することが必須. ・ 水素は,電化で対応できない熱利用の分野や再エネ電源主力化で拡大するエネルギー需給ギャップの調整さらには貯蔵によるエネルギー安全保障にも有効. ・ …

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  • 水素燃料電池ドローンの容器に求められる安全対策

    遠藤 智友樹 安全工学 61 (6), 434-440, 2022-12-15

    <p>近年,新たな移動体としてドローンが注目を集めている.一方,エネルギー分野ではカーボンニュートラル達成の切り札として水素への期待が大きく,使用例としては燃料電池が挙げられる.この燃料電池をドローンに搭載することで,水素を動力源とする水素燃料電池ドローンの飛行が可能となる.水素燃料電池ドローンはリチウムイオン電池を主な動力源とする従来型のドローンと比較すると,飛行特性が飛躍的に向上する.しかし…

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  • 会告

    安全工学 61 (6), 01-02, 2022-12-15

    DOI

  • 水素キャリアとしてのアンモニアの製造に関する 安全性評価および安全対策

    風間 とも子 安全工学 61 (6), 384-389, 2022-12-15

    <p>アンモニアは,燃焼してもCO2 を排出しないゼロエミッション燃料であるのに加え,高効率水素キャリアとしての活用検討も進んでおり,エネルギーの脱炭素化と安定供給を両立できる物質として大きな役割が期待されている.本稿では,アンモニア製造設備の安全上のリスクを解説し,効果的なリスク低減策及び管理手法を体系的に整理する.</p>

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  • 褐炭から水素製造,輸送,貯蔵のサプライチェーン構築

    相馬 一夫, 玉村 琢之, 中島 康雅, 水向 健太郎, 平井 宏宜, 中島 康広, 新井 祐介, 横山 清英, ワイルド ソニア 安全工学 61 (6), 390-395, 2022-12-15

    <p>2030 年以降の目論見である商用水素サプライチェーンの実現に向け2016 年に岩谷産業(株),川崎重工業(株),シェルジャパン(株),電源開発(株)の4 社にて技術研究組合CO2 フリー水素サプライチェーン推進機構(HySTRA)を設立し,NEDO の課題設定型産業技術開発費助成事業「未利用褐炭由来水素大規模海上輸送サプライチェーン事業」の採択を経て現在実証試験を推進中である.本稿ではH…

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  • 液体有機化合物を用いる水素サプライチェーンの安全性<sub> </sub>― SPERA 水素<sup>TM</sup>システム ―

    岡田 佳巳, 佐久間 敦宏, 仁平 雅之, 河合 裕教, 三栗谷 智之, 鍛冶 尚弘, 兵藤 伸二 安全工学 61 (6), 396-401, 2022-12-15

    <p>当社では,2002 年に水素キャリアの検討を行って最も安全で安価なシステムになり得る方法としてメチルシクロヘキサン(MCH)を液体有機化合物キャリア(LOHC,Liquid Organic Hydrogen Carrier)に用いる有機ケミカルハイドライド法を選定して開発を開始した.2014 年にプロセスの技術確立実証を完了してSPERA 水素<sup>TM …

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  • 燃料電池自動車の交通事故や火災後の水素安全に対する対応について

    田村 陽介 安全工学 61 (6), 422-426, 2022-12-15

    <p>燃料電池自動車をはじめとする水素モビリティに関わる新技術の発展と社会実装に向けて,社会的受容性の醸成に向けた安全情報の発信が必要である.本稿では,水素モビリティを安全に利用するための取り組みの一貫として,交通事故や火災におけるファーストおよびセカンドレスポンダーの安全な事故後処理対応について,実際の事故処理の事例を加え,(一財)日本自動車研究所が実施したこれらの課題に関連する以下の研究結果…

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  • 安全・安心なCO<sub>2 </sub>地中貯留に向けた取り組みの現況

    加野 友紀, 藤井 孝志, 徂徠 正夫 安全工学 61 (6), 441-447, 2022-12-15

    <p>CO<sub>2</sub> 地中貯留は水素利用技術と並んでゼロエミッション戦略において重要な柱となっている.一方で,安全・安心なCO<sub>2</sub> 地中貯留の実施に向けてはリスクの認識が重要である.このようなリスクとして,CO<sub>2</sub> の貯留量を左右する地下の不確実性の問題に加え,地下に圧入したCO<sub>2</sub> …

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  • 会報

    安全工学 61 (6), 455-456, 2022-12-15

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  • 水素ステーションにおける規制と見直しへの取り組み

    二宮 貴之 安全工学 61 (6), 408-414, 2022-12-15

    <p>2050 年のカーボンニュートラルに向けた水素社会の実現に不可欠な水素インフラの一つである水素ステーションについては,現在,商用ステーションが約160 箇所運営されている.また,第6 次エネルギー基本計画では,2030 年に1,000 箇所の目標が掲げられている.82 MPa という超高圧の水素を取り扱う水素ステーションの設備の特徴や水素の特性を示した上で,水素ステーションを市街地に設置す…

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  • ENEOS のFCV 向け水素供給インフラ整備の取り組み

    壹岐 修治, 岡野 雄生 安全工学 61 (6), 415-421, 2022-12-15

    <p>日本政府はカーボンニュートラルの実現に向け,燃料電池自動車(FCV)に水素を供給する水素ステーション(ST)を2030 年までに国内に1 000 カ所程度整備する目標を設定している.現在は全国で161 カ所の水素ST が運営され,ENEOS はその内の47 カ所を営業している他,2022 年度内に新たに3 カ所の開所を予定している. 水素ST …

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  • 福島県浪江町における水素柱上パイプラインの実証試験の動向

    中山 穣, 久野 博史, 清水 泰博, 三宅 淳巳 安全工学 61 (6), 427-433, 2022-12-15

    <p>福島県浪江町は東日本大震災により甚大な被害を受け,街の復興に向けて水素を街中のエネルギー源として積極的に活用することを計画している.水素利用の方法の1 つとして,著者らは令和2 年度より水素柱上パイプラインの実証試験を継続し,水素柱上パイプラインを活用した燃料電池装置への水素供給試験,概念設計段階におけるリスク分析,パイプラインのメンテナンス手法を検討してきた.本稿は,それらの結果を概説し…

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  • 下水温の成分分解法を用いたノンパラメトリック手法による雨天時浸入水量割合の推定

    佐藤 克己, 中根 進, 堀田 孝行, 高橋 岩仁, 保坂 成司, 森田 弘昭 下水道協会誌 59 (722), 98-106, 2022-12-01

    <p> 管路を流下する下水温は,雨天時浸入水の影響によって変動する。既報では,計測水温を長期変動水温,周期変動水温ならびに不規則変動水温に成分分解した。雨天時浸入水によって変動する不規則変動水温をさらに晴天時と雨天時の水温に分類し,それぞれパラメトリックな極値分布,正規分布の形で回帰した。そして晴天時と雨天時の不規則変動水温分布の違いから雨天時浸入水の影響を評価した。しかしながら,この手法では集…

    DOI Web Site

  • エピガロカテキンガレートおよびエピカテキンによる細胞ならびにDNAの放射線防護効果に関する研究

    Tran Thi Nhan, Wicaksono Lukas Wisnu, Abdillah Maradi, 松尾 陽一郎, 清水 喜久雄, 久米 恭, 泉 佳伸 RADIOISOTOPES 71 (3), 245-253, 2022-11-15

    <p>エピガロカテキンガレート(EGCG)及びエピカテキン(EC)は、天然の放射線防護剤の一種と考えられている。ガンマ線及びヘリウム粒子線を照射した場合の、EGCG及びEC添加による放射線防護効果について、プラスミドDNA(pUC118)及び出芽酵母の野生株を用いてDNA鎖切断及び生存率への効果を評価した。結果から、EGCG及びECを添加した場合、未損傷のプラスミドDNAの割合が上昇すること、及…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献14件

  • 宇宙空間における安全工学

    中村 祐二 安全工学 61 (5), 328-334, 2022-10-15

    ...されたところであったものが,今後,民間の参入により一般に開かれ,より一層身近なものになることは間違いない.そのような特殊空間・環境下での安全を担保するためには,宇宙空間特有の危険条件を熟知することを通じて,そこでの危険性の把握および安全対策への還元が必須となる.本稿では生命体に対する紫外線または重量影響以外における,工学を主体とした宇宙での居住空間内での安全性,中でも防災対策に着目して,特殊空間・環境における安全工学...

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  • 会告

    安全工学 61 (5), 01-06, 2022-10-15

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  • 欧州における鉄道の技術及び安全性に関する法制度

    美濃 良輔 安全工学 61 (5), 321-327, 2022-10-15

    <p>欧州では域内における単一市場を形成することを目的として,鉄道の自由な往来や運行市場の自由化が進められている.このような単一市場の形成を促進するための重要なEU 法として,車両や信号システム等の鉄道システムのインターオペラビリティー(相互運用性)を拡大するために鉄道システムの標準化を促進し,営業投入で必要な適合性評価(認証・認可)の手続を共通化していくことを目的とした「インターオペラビリティ…

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  • 防爆ドローンの要件に関する調査

    牧野 良次, 野田 和俊, 久保田 士郎 安全工学 61 (5), 308-315, 2022-10-15

    <p>石油化学プラント等の可燃性・爆発性物質を取り扱う施設で使用する電気機械器具類は労働安全衛生法により爆発や引火を誘発しない防爆構造としなければならないが,ドローンのような飛行体を想定した規格は存在していない.そこで経済産業省は,防爆対応のドローンを実現するにあたっての課題点を洗い出し,明確な指針を示す等により防爆ドローンの開発・実装に繋げることを目的として令和2 …

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  • コンビナート製造現場の人材育成教育 ― 京葉人材育成会の発足と展望 ―

    中村 昌允 安全工学 61 (5), 356-363, 2022-10-15

    <p>コンビナート人材育成教育は本来企業連合の手で実施されるべきであるが,2006 年に経済産業省が「製造業中核人材育成事業」として募集した際には,京葉地区には企業連合からなる組織はなかった.2018 年より京葉コンビナート各社が協議を重ねて,コンビナート中核企業4 社を中心に,企業連合による一般社団法人「京葉人材育成会」を2021 年12 月に設立した.京葉人材育成会は2023 …

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  • AI を利用したプラントのデータ解析実績 ―日揮グループ実例紹介―

    大野 拓也 安全工学 61 (5), 335-339, 2022-10-15

    <p>2016 年以来,日揮グループは製油所,LNG プラント,化学プラント,金属精錬プラント,及び一般廃棄物処理施設等に対してプラントデータ解析サービスを数多く提供した実績を有し,分野や用途範囲においてさらに拡大し続けている. このプラントデータ解析には,エンジニアリング知見が組み込まれたAI が用いられている.これらのAI …

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  • 会報

    安全工学 61 (5), 374-375, 2022-10-15

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  • 食品異臭苦情の分類とHACCP 視点での原因工程特定

    川瀬 健太郎, 日佐 和夫, 濱田(佐藤) 奈保子 安全工学 61 (5), 340-347, 2022-10-15

    <p>食品の品質不良が原因で発生する事故や苦情が日常的に報告されており,消費者の食に対する視線は依然厳しい.とりわけ食品異臭苦情は申告者の臭気表現に多様性がある,食中毒のような公定法や明確な分類基準がない,原因物質が揮散・消失しやすい,など苦情を引き起こす要因の特定が難しいにも関わらず,実態を体系的に整理し異臭発生工程の特定に寄与する知見が導出された研究はあまりみられない.そこで本研究では過去4…

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  • 防爆エリアでのパーソナル電子機器・IoT 機器の動向

    野田 和俊 安全工学 61 (5), 300-307, 2022-10-15

    <p>IEC 防爆関係技術委員会は,作業員が身につける電気機器の中で小電力などの一定条件下の機器に対して,防爆区域内でそのままの状態で使用を認める考え方を提案した.そこで,同提案内容を調査し今後の課題などを検討した.また,同様にエナジーハーベストを活用したIoT システムの防爆区域での利用についても検討した. …

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  • 防爆国際規格および技術の最近の国際動向

    門間 淳 安全工学 61 (5), 296-299, 2022-10-15

    <p>防爆に関する国際規格は大きく分けてヨーロッパ系と米国系に分けられるが,ヨーロッパ系はIEC 規格に統合されていると考えてよい.そのIEC における防爆系の規格のここ数年の動向,及び著者が近年感じている傾向に関して記載した.特にこの10 年程度の間で大きな動きのあった,EPL(Equipment Protection Level)の導入,Ex nA 機器のEx e カテゴリーへの移行(Ex …

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  • 誘電体バリア放電の基礎と燃焼制御への応用

    髙橋 栄一, 浅川 大樹 日本燃焼学会誌 64 (209), 265-272, 2022-08-15

    <p>In this article, possibility of dielectric barrier discharge (DBD) for combustion control on internal combustion engines such as knocking mitigation was discussed with brief introduction of the …

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  • 配管の肉厚予測

    小渕 恵一郎 安全工学 61 (4), 244-247, 2022-08-15

    <p>石油精製で使用される常圧蒸留塔の上部配管は,宿命的に内側に腐食が発生し配管の減肉が生じる.配管の補修や交換は,「特定箇所」での「定期的な」肉厚測定の結果を用いて計画しており,過度または過小なメンテナンスとなりやすい.そのため,腐食による減肉の状態を把握し,補修や交換の計画を高度化するニーズがあった.そこでAI …

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  • 会告

    安全工学 61 (4), 01-04, 2022-08-15

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  • AI によるプラント自動運転の実証と信頼性評価について

    平井 太一朗 安全工学 61 (4), 228-233, 2022-08-15

    <p>当社は,ベテラン運転員が減少する中で,安定かつ効率的な運転の確立により保安力を向上させるため,人の技量に左右されないプラント自動運転AI を(株)Preferred Networks と共同で開発している.現在までにAI を実際のプラントに接続し,原料流量変更に伴う運転状態の変動の安定化,且つ2 日間連続でアラーム吹鳴のない自動運転に成功した. …

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  • 会報

    安全工学 61 (4), 276-291, 2022-08-15

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  • 地中構造体の影響を考慮した地中埋設管からの 漏出時の水素拡散挙動

    山﨑 修一, 市川 祐嗣, 荻田 将一, 石原 達己 安全工学 61 (4), 234-243, 2022-08-15

    <p>地球温暖化対策の有効なエネルギーキャリアーとして水素が注目されており,利用形態の確立が要望されている.燃料電池などの固定利用機器への効率的な供給形態の一つにパイプラインを用いた水素導管供給システムがある.ただし,当システムには水素漏出のリスクがあり,その保安対策が必要である.地中における水素漏出の際,早期に漏出位置を特定する必要があるが,都市ガス事業の検知器調査を想定すると,調査の有効性や…

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  • 不安全事象の記録・解析方法の研究

    湯夲 公庸 安全工学 61 (4), 256-263, 2022-08-15

    <p>事故・災害・予徴等(不安全事象という)の記録・解析に関して,数多な研究が成されてきた.並々ならぬ努力が払われてきたが,不安全事象は続き,撲滅に向け,網羅性,正確性,論理性,などの観点から,更なる努力や工夫が払われている.化学プロセス産業は,人為的な行為から,爆発・火災・環境汚染・暴露などの安全性を踏まえて,近年では情報・電子工学的な要素が加味された新規な生産プロセスの運営に広がろうとするが…

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  • AI による運転の異常予兆検知から最適化

    安井 威公 安全工学 61 (4), 248-255, 2022-08-15

    <p>エンジニアリング知見やトラブル解析知見,現場の熟練の知見を工夫する事でAI 化が出来る.それにより困難であったプラントでの非定常運転のガイド,化学反応の見える化と目標別の設定値ガイド,触媒量最適化,異常現象の予兆と回避,リアルタイム熱流動解析,熟練ノウハウの継承までサポートできる. また,経産省ガイドラインのAI 信頼性評価を実施すれば安全性が評価出来るので安心してプラントにAI …

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  • 安全対策の経済的評価

    牧野 良次 安全工学 61 (3), 168-176, 2022-06-15

    <p>2000 年に中央労働災害防止協会が行った調査研究「安全対策の費用対効果-企業の安全対策費の現状とその効果の分析-」は,安全対策の費用対効果比を1:2.7(事業場平均の推定値)としつつ,企業が安全(労働災害防止)対策費の持続的投入を進めていくためには費用投入の重要性の根拠とその効果を示していく必要があると指摘した.しかしながら事業場が自らそのような評価を実施するための方法や支援ツールは未だ…

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  • 低流速で流動するプロパン/空気予混合気の消炎距離

    今村 友彦, 末柗 潤一, 柳 弘也 安全工学 61 (3), 193-200, 2022-06-15

    <p>可燃性ガスのフィジカルハザード評価に資することを目指し,比較的低流速で流動するプロパン/空気予混合気の消炎距離の流速依存性を実験的に調査した.この流速範囲では,流速の増加に伴って消炎距離が狭くなった.電極平板間に火炎核が滞在している時間が流動により短縮されるため,火炎核から電極平板への熱損失量が減少することに起因する.流動時の消炎距離を静穏時の消炎距離で規格化すると,無次元火炎伝播速度(流…

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  • 会報

    安全工学 61 (3), 224-225, 2022-06-15

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  • スマート保安を現場主導で実現するAI 技術の紹介

    相馬 知也 安全工学 61 (3), 209-211, 2022-06-15

    <p>スマート保安を実現するためには,デジタル技術を製造や保全など直接携わっている現場の人が使う必要がある.その中心になる技術はAI である.しかし,今のAI 技術は現場が使えるレベルではない.またAI のシステム実装も現場の作業を意識してはおらず,主に分析者の目線で作られている.このような中,現場主導で使えるAI …

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  • 機能安全を踏まえた精緻な判定による非危険区域の確保

    大塚 輝人, 持田 智, 古谷 隆志 安全工学 61 (3), 201-208, 2022-06-15

    <p>前報で可燃性物質を扱う環境下での爆発性雰囲気生成の度合いを,保護方策のダウンタイムとして捉える手法を提案した.本報ではその考え方に基づき,放出抑制保護方策を加えて危険区域の判定に必要な放出等級との対応を検討した.高希釈度・換気有効度可の時,連続等級でゾーン2,第2 等級で非危険区域となるが,放出時間に100 倍超の差があることから,ゾーン2 の100 分の1 …

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  • 会告

    安全工学 61 (3), 01-04, 2022-06-15

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  • 未来のコミュニティ「共領域」による社会課題解決

    瀬谷崎 裕之 安全工学 61 (3), 186-192, 2022-06-15

    <p>人類の歴史を振り返ると石器に始まる「技術」と,人と人とのつながり「コミュニティ」が社会を発展させてきた.今後は革新的なテクノロジーと新たなコミュニティが社会変化をもたらすだろう.革新的なテクノロジーとはデジタル,バイオ,コミュニケーションなどの分野の先進的な技術である.また,地域社会や会社などの従来型のコミュニティが衰退し,コミュニケーション技術やライフスタイル,人々の価値観の変化が新たな…

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  • 日本の安全文化は国際慣行とどこが違ったか

    杉本 泰治, 森山 哲, 福田 隆文 安全工学 61 (3), 177-185, 2022-06-15

    <p>福島原子力事故まで,日本の安全文化は国際的慣行と一致せず,不足があったといわれる.1986 年からの一時期,スペースシャトルのチャレンジャー,原子力のチェルノービリ,再びスペースシャトルのコロンビアの三つの事故は,西洋社会を震撼させ,その衝撃が,安全文化へ向かわせた.日本の場合,三つの事故とそこから導かれた安全文化への無関心が,福島原子力事故までの約25 …

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  • 除草剤グリホサートの環境及び食品汚染の現状と安全性

    伏脇 裕一 安全工学 61 (2), 89-94, 2022-04-15

    <p>近年,欧米諸国を中心に世界的に除草剤として大量使用されているグリホサートについて,その性状,環境汚染および食品汚染例とヒトへの健康影響などの毒性について考察した.外国産の農産物を使用した食品のグリホサート汚染が顕著に見られた.また,グリホサートの毒性には発がん性や発達期の脳への影響が指摘されている.さらに,グリホサートの散布に伴う問題点や課題について言及した.</p>

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  • 環境試験槽用爆発戸によるハザード抑制策の有効性

    下重 高史, 柴垣 光男 安全工学 61 (2), 149-155, 2022-04-15

    <p>環境試験槽内に設置されたリチウムイオン2 次電池の熱暴走によって爆発放散口が開口し,開口状態を維持すると,立ち上る炎の継続,ガス爆発の繰返し,有害ガスの流出等に起因して新たなハザードが顕在化する恐れがある.本報文は,まずこれらのハザードを抑制するためにまず設定圧力で開口し,自重で閉口する蝶番ドア式爆発放散口(爆発戸)を提案している.次にその動作実験結果より,本提案システムのハザード抑制効果…

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  • 会告

    安全工学 61 (2), 01-02, 2022-04-15

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  • 水素化マグネシウム粉じんの爆発・火災の特性

    八島 正明 安全工学 61 (2), 102-112, 2022-04-15

    <p>本研究では3 種類の大きさのMgH2 粉(Dv,50:18,40,72μm)の燃焼性を調べた.実験の結果,爆発下限濃度は25 ~60 g/m<sup>3</sup>,MIE は2.1 ~24 mJ,堆積状態での発火温度は370 ~390℃であった.浮遊粉じん状態での発火温度は500 ~580℃で,比較のため用いたMg 粉のそれの610℃よりも低かった.熱面での発火では,水素の脱離後にMg …

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  • 地中埋設管からの漏出時の水素の地中および大気中の拡散挙動

    山﨑 修一, 市川 祐嗣, 荻田 将一, 石原 達己 安全工学 61 (2), 113-124, 2022-04-15

    <p>温室効果ガスへの影響が大きいCO2 排出量の低減に寄与するエネルギーキャリアーとして,水素が注目されている.その効率的な供給形態のひとつとして,パイプラインを用いた水素導管供給システムがある.ただし,当システムの普及を考えると,水素漏出による事故発生のリスクが考えられ,その保安確保が重要な課題である.これまで,実運用を想定した埋設配管からの水素漏出時の地中拡散,および地表へ達した後の大気拡…

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  • 動力機械に起因する労働災害の作業者の経験年数に関する考察

    渡辺 純哉 安全工学 61 (2), 125-132, 2022-04-15

    <p>製造業における機械等による「はさまれ,巻き込まれ」災害件数は最多である<sup>1)</sup>.重篤な後遺症の残る「はさまれ,巻き込まれ」休業災害や死亡災害を減らすためには,重点的かつ優先的な対策が求められる.機械等による労働災害防止に関しては,機械設備の保護方策や作業者のヒューマンファクターに関する研究例が多い.また,厚生労働省報告書<sup>2)~5)</sup>によると,経験年数の…

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  • 会報

    安全工学 61 (2), 161-161, 2022-04-15

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  • 倫理的・法的・社会的課題への「U 理論」適用可能性

    瀬谷崎 裕之 安全工学 61 (2), 95-101, 2022-04-15

    <p>技術は不可能を可能にし,経済を発展させるとともに社会の利便性や経済効率を格段に高めてきた.一方で,技術の負の側面が顕在化しつつあり,米国では技術が経済格差の主要な要因とされ,テクノロジー失業の懸念が高まっている.2020 年の米国大統領選ではSNS が社会の分断を助長し,日本でもインターネット上でのコミュニケーションは誹謗中傷やキャンセルカルチャー,犯罪利用などの社会問題を引き起こしている…

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  • ゾーン算定における換気有効度の定量化

    大塚 輝人, 持田 智, 古谷 隆志 安全工学 61 (2), 141-148, 2022-04-15

    <p>爆発災害を未然に防ぐため,着火源と爆発性雰囲気を隔離する必要がある.空間的な隔離を確立するために,爆発性雰囲気が存在する可能性がある場所を,危険箇所として指定し,そこで使用する機器をリスクアセスメントに応じて防爆機器にすることで電気機械器具が着火源となることを防いでいる.本稿では,危険箇所を判定する際に定性的な表現で示されている換気有効度について,可燃性ガスの放出,希釈,換気に関わる機器の…

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  • 安全確保の規制行政の理解 ―エンジニアに知ってほしいこと―

    杉本 泰治, 森山 哲, 福田 隆文 安全工学 61 (2), 81-88, 2022-04-15

    <p>政府による規制(規制行政)は,科学技術の安全確保の成否のカギをにぎるが,エンジニアにはわかりにくい.事故の法には,事故が起きないようにする規制の法と,事故が起きてからの損害賠償の法とがある.損害賠償の法は早くから発展したが,規制法は後れた.規制法は制定されるが,それを解釈し実施に移すところの法学が,空白だった.空白が続いた原因は,法学が専門別に分化していること,法学が研究資源の多くを裁判の…

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