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検索結果 7,575 件

  • 重症心身障害児・者入所施設職員の口腔ケアに関する考え方

    名和 弘幸, 森 真弓, 加古 駿輔, 林 勇輝, 堀部 森崇, 上村 治 日本障害者歯科学会雑誌 44 (2), 180-186, 2023-06-30

    <p>重症心身障害児・者入所施設における入所者の口腔ケアは,全身の健康管理において重要であることは周知されており,日々の口腔ケアは歯科専門職でない施設職員により実施されていることが多い.そこで今回,施設職員の口腔ケアに関する意識調査を行い,口腔衛生指導や口腔ケアの課題について検討した.</p><p>対象はA療育センターに勤務する職員104名.アンケートの回答率は97.1%(101名,うち看護師4…

    DOI 医中誌

  • 歯周病原細菌ジペプチジルペプチダーゼによる2型糖尿病の増悪メカニズム

    鈴木 茉那美, 下山 佑, 根本 優子, 佐々木 大輔, 根本 孝幸, 八重柏 隆 日本歯周病学会会誌 65 (1), 1-8, 2023-03-31

    <p>2型糖尿病は我が国において増加している生活習慣病である。一方で高齢化と8020運動の推進による高齢者での残存歯増加に伴って歯周病の患者数も増加の一途を辿っている。歯周炎は2型糖尿病の合併症とされており,近年両者の相互関係について明らかにされつつあるが,その分子メカニズムについては未だ明確ではない。インクレチン[GLP-1(glucagon-like …

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか2件 参考文献50件

  • 肺陰影を呈しているDown 症候群患者の深鎮静下歯科治療経験

    菊池 和子, 小瀬川 遼, 磯部 可奈子, 熊谷 美保, 久慈 昭慶, 森川 和政 岩手医科大学歯学雑誌 47 (2), 106-112, 2023-02-28

    <p>Down 症候群は,ヒトで生存する最も頻度の高い染色体異常である.21 番染色体のすべて,あるいは必須領域(Down syndrome critical region)の過剰な複製で生じる.</p><p>本症例はDown 症候群と重度の知的能力障害および統合失調症を有し,トレーニングを行っても歯科治療は困難なため,薬理学的方法にて歯科治療を行うこととした.</p><p>薬理学的行動調整に関…

    DOI 医中誌

  • ファンコニ貧血患児に行った乳歯抜去の1例

    菊池 和子, 小瀬川 遼, 熊谷 美保, 久慈 昭慶, 森川 和政 岩手医科大学歯学雑誌 47 (2), 113-118, 2023-02-28

    <p>ファンコニ貧血(Fanconi Anemia: 以下FA)は,汎血球減少をきたす先天性骨髄不全症候群の一つである.歯科処置に際しては出血量の予測にもとづいて輸血の検討が必要となることがある.また,白血病や固形腫瘍の発症頻度が高く,ことに口腔内でこの傾向が強い.よって口腔内腫瘍の有無を定期的に精査することが重要である.加えて放射線への感受性が高いため,エックス線撮影を可能な限り避けることが必…

    DOI 医中誌

  • 介護老人福祉施設における摂食嚥下障害についての実態調査

    山口 知子, 石川 健太郎, 山畑 智也, 弘中 祥司 日本障害者歯科学会雑誌 44 (1), 46-51, 2023-02-28

    <p>介護老人福祉施設の入所者は複数の疾患を合併しており,摂食嚥下障害を有する率が高いとされている.今回,介護老人福祉施設の入所者における摂食嚥下障害の現状を把握するため,摂食嚥下指導の実態を調査し,多剤服用と摂食嚥下障害の関連性を検討したので報告する.対象は2017年から2020年までに摂食嚥下指導の対象となった241人である.調査項目は,対象者背景(性別,年齢,全身疾患,内服薬剤数),施設か…

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  • 一時保護所に保護中の被虐待児童の歯種別う蝕罹患状況に関する報告

    野上 有紀子, 中村 由紀, 五月女 哲也, 清川 裕貴, 朴沢 美生, 築野 沙絵子, 笹川 祐輝, 鈴木 絢子, 花﨑 美華, 中島 努, 大島 邦子, 齊藤 一誠, 岩瀬 陽子, 早﨑 治明 日本障害者歯科学会雑誌 44 (1), 10-18, 2023-02-28

    <p>被虐待児童はう蝕が多いとされているが,これまでの報告の多くは,う蝕有病者率やう蝕経験歯数に限られていた.本研究では,被虐待児童におけるう蝕罹患状況の特徴を探索するため,歯種別に解析を行った.歯種別解析の対象は,2~19歳の一時保護所への入所理由が「虐待」の児童(虐待群)323名とした.年齢に応じて,乳歯の解析では2区分(2~5歳,6~9歳),永久歯では3区分(5~9歳,10~14歳,15~…

    DOI 医中誌

  • 上顎犬歯の異所性埋伏による中・側切歯の重度歯根吸収を認めた一例

    阿部 洋子, 池本 博之, 林 久恵, 小佐々 康, 田中 秀和, 原田 京子, 有田 憲司 小児歯科学雑誌 61 (1), 44-53, 2023-02-25

    <p>患児は10歳8か月の男児で,上顎左側犬歯の異所性埋伏により隣接する側切歯と中切歯に歯髄腔に及ぶ重度の歯根吸収と動揺を認めた。埋伏犬歯の歯小嚢の厚さは3.5 mmで含歯性嚢胞化しており,犬歯の尖頭の位置は上顎左側中切歯歯根の遠心側1/2に及び,近心傾斜角度は26.5°であった。上顎左側側切歯は歯根長の1/2以上が吸収されており,左側中切歯の歯冠―歯根長比は4:3で,健側の右側中切歯の歯根長の…

    DOI 医中誌

  • 口腔における<i>Helicobacter pylori</i>の検出と歯周病原性細菌叢の解析(32/50 MAX)

    門田 珠実 小児歯科学雑誌 61 (1), 18-23, 2023-02-25

    <p><i>Helicobacter pylori</i>は胃疾患の原因細菌であり,経口感染すると考えられているが,感染メカニズムの詳細はいまだに解明されていない。これまでの研究において<i>H. pylori</i>は歯周病患者の口腔から多く検出された報告があることから,<i>H. pylori</i>の口腔への定着は歯周病と関連しているのではないかと考えられている。そこで本研究では,39名の…

    DOI 医中誌

  • 小児歯科外来における初診患者の実態調査―2008年と2018年の比較―

    加藤 ともみ, 浅里 仁, 大谷 茉衣子, 坂見 嵯由里, 木本 茂成 小児歯科学雑誌 61 (1), 35-43, 2023-02-25

    <p>小児を取り巻く環境,特に保護者の歯科医療への要望の変化や地域の特性は,小児歯科医療に大きな影響を与えると考えられる。そこで,地域の医療機関と連携する大学病院としての役割を検討することを目的とし,2008年1月から12月までの1年間と2018年1月から12月までの1年間の初診患者の実態調査を実施し以下の結果を得た。</p><p>1.初診患者数は,2018年では人数が減少したが,学童期の割合は…

    DOI 医中誌

  • 過去3年間に当院を受診した小児口腔外傷初診患者の実態調査

    坂見 嵯由里, 大谷 茉衣子, 浅里 仁, 加藤 ともみ, 中村 州臣, 木本 茂成 小児歯科学雑誌 61 (1), 24-34, 2023-02-25

    <p>当科の30年前の調査と比較して歯に外傷を受ける小児は増加している。そこでわれわれは,当科に口腔顔面領域の外傷を主訴に来院した小児患者の傾向の把握と,的確な対応法の検討を目的として,2016年から2018年の3年間に外傷を主訴として当科を受診した15歳以下の初診患者227名について実態調査を行った。</p><p>1. …

    DOI 医中誌

  • タンパク質の翻訳後修飾を応用した骨再生療法の開発

    星川 聖良 小児歯科学雑誌 61 (1), 1-9, 2023-02-25

    <p>間葉系幹細胞は脱落乳歯からの非侵襲的採取も可能であり,再生医療の細胞供給源として注目されている。しかし,臨床応用の際,採取細胞の分化能の差異など不均一性が問題となる。本研究では,歯科領域で多くの疾患が生じる骨に着目し,均一で効率的な再生療法の確立を目的に解析を行った。近年,多発性骨髄腫の治療薬であるプロテアソーム阻害剤の副次的作用として病変部の骨量改善が報告されている。このことから,本研究…

    DOI 医中誌

  • 定期的歯科介入が行われている施設利用知的障害者の支援必要度と口腔保健支援状況との関連性

    吉田 歩未, 中村 由紀, 大島 邦子, 中島 努, 笹川 祐輝, 濃野 要, 早﨑 治明 口腔衛生学会雑誌 73 (4), 260-269, 2023

    <p> 本研究は,知的障害者の障害支援区分をはじめとした支援の必要度と口腔内の状態および口腔ケアを受ける際の協力度(口腔ケア協力度)との関連性を明らかにすることを目的とした.調査対象は新潟県内の入所型の障害者支援施設の知的障害のある施設利用者101名とした.</p><p> 結果として,障害支援区分と歯の状態では現在歯数,健全歯数,処置歯数,未処置歯数,喪失歯数において有意差を認めなかった.一方,…

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  • 歯科技工士学校における小児歯科技工学の教育評価

    塩野 康裕, 齊藤 桂子, 森川 和政 日本歯科医学教育学会雑誌 39 (1), 25-33, 2023

    <p> <b>抄録</b> 歯学教育や臨床研修歯科医を対象とした教育評価に関する報告は過去にも存在するが,歯科技工士の教育評価に関するものは少ない.本研究では,歯科技工士学校における小児歯科技工学教育の向上を目的として,学生を対象に講義評価をアンケート形式で実施した.アンケート調査は5年間にわたって実施し,茨城歯科専門学校歯科技工士科に在籍した2年次生43名の学生から回答を得た.アンケート結果か…

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  • 睡眠歯科の用語集 第2版 日本睡眠歯科学術用語部会

    岩崎 智憲, 猪子 芳美, 鈴木 浩司, 佐藤 光生, 鈴木 善貴 睡眠口腔医学 9 (2), 36-41, 2023

    This glossary compiles selected terms related to sleep medicine and brief explanations of these terms provided by the Technical Term Committee of the Japanese Academy of Dental Sleep Medicine. We …

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  • 老化による腸内細菌叢の変化と粘膜免疫への影響

    藤橋 浩太郎 腸内細菌学雑誌 37 (3), 139-148, 2023

    <p>加齢による腸内細菌叢の変化は周知の事実であり,それにともない高齢者ではインフラメイジングと呼ばれる低応答の慢性炎症の持続や免疫応答の低下が認められる.早期の経口免疫寛容の破綻はインフラメイジング誘導の一因と推測され,その後の腸管粘膜免疫応答の低下を引き起こしている可能性がある.高齢者の腸内細菌叢の変化と免疫応答の低下は密接な関係があると考えられるため,高齢者において致死率が高い呼吸器感染症…

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  • 咽喉マイクロフォンを用いた顎口腔咽頭活動音の音響特性

    後藤 祐美, 鈴木 善貴, 木村 慧, 榎本 崇宏, 仲座 海希, 船岡 俊介, 内ケ崎 一徹, 有安 雄一, 新開 瑞希, 柴垣 あかり, 松香 芳三 日本顎口腔機能学会雑誌 29 (2), 132-133, 2023

    <p>I.目的</p><p>心音のように生体音は生体の健康状態を示す非常に重要な生体信号となり得る.歯科臨床の現場においても,顎関節症における顎関節雑音や嚥下障害における頸部聴診法<sup>1)</sup>など音声を用いた診断法が確立されている.口腔や咽頭部から生じる音として,構音・発語はもちろんのこと,それ以外にも咀嚼や歯ぎしり,いびき等,様々な口腔咽頭活動に伴って音声が生じている<sup>2…

    DOI Web Site 参考文献4件

  • ウクライナにおける卒前・卒後歯科医師教育

    マキシム スクリプニク 医学教育 53 (6), 512-515, 2022-12-25

    ...さらに専門性の高い複雑な症例の診療に従事するには, 補綴歯科学, 治療歯科学, 小児歯科学, 外科歯科学, 矯正歯科学, 歯周病学, 顎顔面外科学の専門研修を修了する必要がある. しかしながら, ロシアからの大規模侵略がウクライナで始まったとき, すべての質の高い教育システムは一瞬で崩壊してしまった....

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  • 下顎小臼歯部にみられた過剰歯の1例

    加藤 那奈, 宮尾 琴音, 中村 浩志, 中村 美どり, 松田 厚子, 森山 敬太, 正村 正仁, 大須賀 直人 小児歯科学雑誌 60 (3), 122-128, 2022-11-25

    <p>小児期の過剰歯は上顎前歯部に多くみられるが,下顎小臼歯部の過剰歯は比較的まれである。小臼歯部の過剰歯は前歯部に比べ発育が遅く,診査・診断が困難である。今回,われわれは下顎右側小臼歯部にみられた過剰歯の症例を経験したので報告する。</p><p>患児は近医歯科で齲蝕歯精査のために撮影したエックス線撮影で小臼歯部に過剰歯様の硬組織を認め当科に紹介された。</p><p>初診時年齢は4歳8か月であり…

    DOI 医中誌

  • 分割抜去により自然萌出した双生歯の1例

    君 雅水, 中山 寿賀子, 山崎 知恵子, 神庭 優衣, 島村 和宏, 加川 千鶴世 小児歯科学雑誌 60 (3), 116-121, 2022-11-25

    <p>双生歯は発生頻度が0.05~0.35%程度と比較的まれな形態異常とされており,正常歯と過剰歯の歯胚が1つに融合したものと定義されている。双生歯が萌出障害や歯列不正,機能障害などの原因になっている場合は正常歯と過剰歯の結合および歯髄の共有など,総合的に検査・診断し治療計画を立てることが重要である。</p><p>今回われわれは上顎右側側切歯部の埋伏双生歯に対して,過剰歯部分の分割抜去により自然…

    DOI 医中誌

  • 当院小児歯科外来における抗菌薬処方傾向に対する抗菌薬薬剤耐性(AMR)対策の効果

    中嶋 真理子, 森田 浩光, 鳥巣 浩幸, 岡田 賢司, 小島 寛, 岡 暁子 小児歯科学雑誌 60 (3), 108-115, 2022-11-25

    <p>本邦での抗菌薬薬剤耐性(Antimicrobial Resistance;AMR)対策の推進のためのアクションプランが発表されたことを受け,当院においても2016年よりAMR対策に取り組んでいる。そこで小児歯科外来(以下,小児歯科)における経口抗菌薬使用について経年的な変化を調査した。データの標準化には,外来患者1日・1,000人あたりの抗菌薬使用密度(Daily Outpatients …

    DOI 医中誌

  • 歯頸部歯根破折を生じた下顎左側側切歯の17年後の経過を評価した1例

    金井 恵未, 宮新 美智世, 上原 智己, 和田 奏絵, 大石 敦之, 長弘 茂樹, 柿野 聡子, 岩本 勉 小児歯科学雑誌 60 (3), 141-147, 2022-11-25

    <p>外傷により受ける損傷のうち歯根破折は,歯の硬組織のみならず歯髄,歯根膜,歯槽骨にも多様な損傷が生じ,特に歯頸部歯根破折は保存困難となる症例もまれではない。歯根破折歯の保存の可能性を高めることは,健全な永久歯列形成にとって重要な意義がある。われわれは,外傷により歯頸部に複数の歯根破折が生じ,偏位と動揺が認められた症例の17年後の経過を評価したのでその概要を報告する。</p><p>患児は初診時…

    DOI 医中誌

  • 血友病患児の口腔衛生状態に関する実態調査

    秋友 達哉, 新里 法子, 臼田 桃子, 亀谷 茉莉子, 日下 知, 浅尾 友里愛, 小笠原 朋子, 中野 将志, 岩本 優子, 太刀掛 銘子, 光畑 智恵子, 野村 良太, 香西 克之 小児歯科学雑誌 60 (3), 93-98, 2022-11-25

    <p>血友病は易出血を主徴とする疾患であり,罹患者に観血的な歯科処置を行う際には術前に血液凝固因子の補充を行うなどの対応が必要となる。そのため,血友病患児に対しては,定期的な歯科受診により口腔疾患の予防に努め,可能な限り観血的処置を避けるよう努めることが重要となる。今回われわれは,当院小児血友病包括外来に参加した血友病患児を対象として,血友病患児の口腔衛生状態に関する実態調査を行った。</p><…

    DOI 医中誌

  • 上顎右側臼歯部に臼傍歯を認めた1例

    普天間 優貴, 外山 敬久, 酒德 晋太郎, 普天間 拓, 青木 郁江, 林 勇輝, 名和 弘幸 小児歯科学雑誌 60 (3), 135-140, 2022-11-25

    <p>上顎右側臼歯部に臼傍歯を認めた症例を経験したので,その概要と臨床経過を報告する。</p><p>初診時年齢12歳1か月の女児。近医で定期的な検診を受けていたところ,上顎右側第一大臼歯の萌出遅延および過剰歯の存在が疑われたため紹介来院となった。口腔内診察より上顎右側に萌出途上の大臼歯を認め,Hellmanの咬合発育段階はⅢB期であった。パノラマエックス線写真より,上顎左右側の大臼歯は1歯のみで…

    DOI 医中誌

  • 低ホスファターゼ症保因者の1例

    宮尾 琴音, 加藤 那奈, 青木 紗衣佳, 谷田 幸代, 松田 厚子, 森山 敬太, 正村 正仁, 大須賀 直人 小児歯科学雑誌 60 (3), 129-134, 2022-11-25

    <p>低ホスファターゼ症は先天性骨疾患であり,組織非特異的アルカリホスファターゼの欠損により引き起こる疾患である。乳歯の早期脱落がみられることが多く,歯科受診が診断の起点になることがある。乳歯の脱落は栄養摂取や生活面で問題となることから,定期的な管理が必要である。われわれは低ホスファターゼ症保因者の男児の症例を経験したので報告する。</p><p>母親は低ホスファターゼ症の診断のもとに加療されてい…

    DOI 医中誌

  • LEDを利用した歯髄血流測定による外傷歯の歯髄診断

    柿野 聡子 日本レーザー医学会誌 43 (2), 91-97, 2022-07-15

    <p>歯髄の微小循環系は,歯の健康を維持するために重要な組織である.歯の光電脈波測定は歯髄血流の有無を非侵襲的かつ客観的に診査することができ,小児歯科や障害者歯科臨床における歯髄の生活性の診査に応用されている.歯髄は硬組織に囲まれた特殊な構造をしており,光電脈波検出には可視光の短波長領域の発光ダイオード(light emitting diode: …

    DOI Web Site 医中誌 参考文献18件

  • Williams症候群患児の下顎左側第二大臼歯の異所萌出を咬合誘導にて改善した一例

    太刀掛 銘子, 中野 将志, 秋友 達哉, 岩本 優子, 浅尾 友里愛, 光畑 智恵子 日本障害者歯科学会雑誌 43 (2), 129-136, 2022-06-30

    <p>Williams症候群は,臨床的特徴として妖精様顔貌,知的能力障害,大動脈弁上狭窄および末梢性肺動脈狭窄を主徴とする心血管病変などが報告されている.また,聴覚過敏や不安・恐怖症も本症候群に特徴的とされている.今回われわれは,本症候群患児の⎾7の異所萌出を咬合誘導にて改善した経過について報告する.</p><p>患児は10歳3カ月女児で,知的能力障害,小顎症,大動脈弁上狭窄,心室中隔欠損症,肺…

    DOI 医中誌

  • 上顎両側犬歯の埋伏および上顎両側大臼歯部の埋伏過剰歯を併発した歯肉線維腫症の1例

    五十嵐 悠, 川島 翼, 船津 敬弘 小児歯科学雑誌 60 (2), 74-81, 2022-06-25

    <p>歯肉線維腫症は,主に小児期に発症し緩徐に進行する歯肉増殖を特徴とするまれな疾患である。今回,歯肉線維腫症と上顎両側犬歯の埋伏および上顎両側大臼歯部の埋伏過剰歯を併発した1例を経験したため報告する。</p><p>患者は6歳6か月男児。近医より永久歯の萌出遅延を指摘されたことにより来院した。口腔内所見は上顎歯肉が著しく腫脹しており,歯冠は臨床的歯冠長が得られず一部がわずかに萌出していた。家族歴…

    DOI 医中誌

  • 牽引が困難な萌出不全歯の診断と対応法

    高橋 昌司, 荻原 孝, 香西 克之 小児歯科学雑誌 60 (2), 62-73, 2022-06-25

    <p>永久歯の萌出異常は小児歯科臨床において散見される。多くの場合,適切な時期に処置介入することで萌出を促すことが可能である。その一方で対応が困難で苦慮する場合や萌出させることができない場合がある。今回われわれは,通法どおりの対応で萌出誘導が可能であった「良好群」4症例と,骨性癒着を疑い牽引が困難,あるいは不可能であった「非良好あるいは難症例群」4症例の治療経過を提示し,術前診査所見を両群間で比…

    DOI 医中誌

  • S-PRGフィラーを配合した乳歯用コンポジットレジン修復に関する臨床的観察―6か月後と1年後の予後評価―

    湯沢 真弓, 永岡 春香, 黒木 貴子, 茂呂 歩実, 伊平 弥生, 朝田 芳信 小児歯科学雑誌 60 (2), 54-61, 2022-06-25

    <p>操作性の異なる3種類の修復材料(ローフロー,ゼロフローおよびペースト)を,乳前歯と乳臼歯合わせて249窩洞に充塡し,その評価を6か月後と1年後に行った。3種類のキッズレジンの臨床成績は,以下のような結果であった。</p><p>①乳前歯において臨床的に予後良好と判断した割合は,6か月後および1年後において96%以上であり,キッズレジン間で大きな違いはみられなかった。</p><p>②乳臼歯にお…

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  • 上顎第三大臼歯の形態や形成のエックス線学的調査と成人期における実態調査

    枡富 由佳子, 邉見 蓉子, 枡富 健二 小児歯科学雑誌 60 (2), 45-53, 2022-06-25

    <p>上顎第三大臼歯は,下顎第三大臼歯に比して抜歯選択のほかに臨床的活用範囲が広いと考える。今回,パノラマエックス線写真とCT画像を用いて上顎第三大臼歯の形成時期および形態評価,存在位置について調査を行った。併せて,年齢ごとの保存率と患者の認識についての調査を行った。</p><p>第三大臼歯を1歯でも保有する者のうち約9割に上顎第三大臼歯は存在した。第三大臼歯の存在は年齢とともに減少し,40歳代…

    DOI 医中誌

  • 3歳児の下顎前歯部に発症した含歯性嚢胞の1例

    中島 咲帆, 亀岡 亮, 梅津 糸由子, 内川 喜盛, 白瀬 敏臣, 井出 吉昭, 柳下 寿郎 小児歯科学雑誌 60 (2), 82-89, 2022-06-25

    <p>含歯性嚢胞は発育性の嚢胞であり,下顎前歯部に生じることはまれで,さらに5歳未満の報告は少ない。今回われわれは3歳児の下顎左側中切歯に起因し,隣接歯胚の位置異常を伴った含歯性嚢胞を経験したので報告する。</p><p>患児は3歳10か月の男児で,下顎乳前歯の歯肉が腫れていることを主訴に当院を紹介されて来院した。初診時,患児の口腔内は下顎前歯部舌側歯肉から口腔底にかけて膨隆を認め,その膨隆部は羊…

    DOI 医中誌

  • 関節リウマチ患者の口腔衛生管理に影響を及ぼす要因の検討

    星合 愛子, 楠本 康香, 星合 泰治, 木村 直樹, 伊藤 由希子, 吉田 直美, 篠塚 修, 岩本 勉 日本障害者歯科学会雑誌 43 (1), 7-16, 2022-02-28

    <p>歯周病とう蝕は,関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis;RA)患者に多くみられる.しかしながら,RAとう蝕との関連は不明である.本研究では,RA患者の口腔衛生管理に影響を及ぼす要因を検討した.被験者はRA患者31名と健常者30名である.RA患者の全身状態,口腔内状態および口腔保健行動を評価し,RAの全身状態が口腔衛生管理に及ぼす影響を,多変数線形回帰分析を用いて評価した.治…

    DOI 医中誌

  • 当科における5年間の障害児・有病児の初診時実態調査

    黒厚子 璃佳, 岩田 こころ, 中川 弘, 長谷川 智一, 上田 公子, 北村 尚正, 赤澤 友基, 杉本 明日菜, 河原林 啓太, 宮嵜 彩, 尼寺 理恵, 藤島 史帆, 岩﨑 智憲, 岩本 勉 小児歯科学雑誌 60 (1), 20-27, 2022-02-25

    <p>障害児や有病児への理解の深まりから社会環境や福祉制度の整備が進みつつあるが,障害や全身疾患をもつ児が地域において疾病予防も含めた歯科医療を受けられる環境がいまだ十分にあるとは言えず,実情に応じた環境整備が求められる。そこで,今回,平成25年度から平成29年度に当科を受診した児のうち障害児・有病児の5年間の初診時実態調査を行い,過去に当科で行った調査と比較し,近年の変化を検討した。初診患者1…

    DOI 医中誌

  • シングルセルRNAシーケンスによる歯原性細胞マーカー遺伝子の探索と機能解析

    千葉 雄太 小児歯科学雑誌 60 (1), 1-7, 2022-02-25

    <p>歯の形成異常は歯胚発生過程における遺伝子制御機構の異常が関与していると考えられているが,その原因遺伝子や疾患発生に関わる分子機序はいまだに不明な点が多い。特に,歯原性上皮細胞の中でも中間層細胞,星状網細胞,および外エナメル上皮細胞などに関しては解析が進んでおらず,そのマーカー遺伝子や細胞機能が同定されていない。われわれは近年新規に樹立された遺伝子発現スクリーニング法である,シングルセルRN…

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  • Cayler cardio-facial症候群が疑われた患児の1例

    脇田 真紀, 上野 里絵, 井上 緋里, 副島 之彦, 小笠原 正 小児歯科学雑誌 60 (1), 28-32, 2022-02-25

    <p>Cayler cardio-facial症候群は,啼泣時の顔面非対称と先天性心疾患を合併した疾患である。啼泣時の顔面非対称性は片側の口角下制筋形成不全または欠損によるものだが,口腔内所見についての報告はない。今回,われわれはCayler cardio-facial症候群の患児を経験し,口腔内所見も含めて検討したので,その概要を報告する。</p><p>患児の初診時年齢は3歳3か月で,男児であ…

    DOI 医中誌

  • 認定こども園の病児室における頭部および口腔顎顔面部外傷の実態調査

    山根 陽, 海原 康孝, 香西 克之 小児歯科学雑誌 60 (1), 14-19, 2022-02-25

    <p>保育施設の事故防止の一助となることを目的に,2017~2018年の2年間に某認定こども園において頭部および口腔顎顔面部を受傷した695件を対象とし,受傷状況や実態について調査し,以下の結果を得た。</p><p>1.受傷件数は4歳児が最も多かった。1人当たりの平均受傷件数が最も多いのは2歳児の3.85件であった。</p><p>2.受傷部位は頭部外傷では前頭部,顔面外傷では眼,口腔外傷では口唇…

    DOI 医中誌

  • 過剰歯抜去後に同部位に新たな過剰歯が出現した2例

    出口 崇, 波多野 宏美, 萩原 岳, 杉澤 香恵子, 松尾 恭子, 白瀬 敏臣, 内川 喜盛 小児歯科学雑誌 60 (1), 33-40, 2022-02-25

    <p>過剰歯の発生は上顎前歯部に多く,永久歯の萌出障害等の原因となるため,小児歯科の臨床の現場で対応する頻度は高い。今回,上顎前歯部の過剰歯を抜去後,同一部位に再び埋伏過剰歯が出現した稀な2例を経験したので報告する。</p><p>1例目は,6歳2か月,男児。順生の萌出過剰歯および埋伏過剰歯による永久前歯の萌出障害のため,全身麻酔下にて過剰歯2本を抜去した。その後,永久前歯の萌出状態の確認を行って…

    DOI 医中誌

  • フッ化物洗口実施の有無における幼児の唾液因子変化とう蝕抑制効果の1年間の比較

    福田 敦史, 藤田 裕介, 水谷 博幸, 広瀬 弥奈 口腔衛生学会雑誌 72 (1), 28-33, 2022

    <p> 本研究は,幼児期の約1年間の継続的なフッ化物洗口が,唾液のpH,緩衝能,無機イオン濃度に与える影響と,う蝕抑制効果について検討することを目的とした.年中児から0.1%NaF溶液(450 ppmF)を週1回にてフッ化物洗口を実施している施設の幼児15名とフッ化物洗口を実施していない施設の幼児18名を対象とし,年中児のときと1年後の年長児になったときにそれぞれ1回ずつ同一被験者から安静時唾液…

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  • 歯科からの睡眠医療への貢献

    岩﨑 智憲 Journal of Oral Health and Biosciences 35 (1), 14-26, 2022

     Obstructive sleep apnea (OSA) is a respiratory disorder caused by an obstruction of the upper airway during sleep. Pediatric OSA often leads to mouth breathing and malocclusion, such as a narrowing …

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  • 小学生における口唇閉鎖力の年齢による変化と関連要因についての研究

    諏訪間 加奈, 野上 有紀子, 葭原 明弘 口腔衛生学会雑誌 72 (2), 92-99, 2022

    <p> 本研究の目的は小学生における口唇閉鎖力の年齢による変化を示すともに,口唇閉鎖力に影響を与える要因を明らかにすることである.新潟県内Y小学校に通う1年生から6年生の328名(男児167名,女児161名)についてアンケート調査(同意率80.8%)および口唇閉鎖力の測定を実施した.小学生における口唇閉鎖力の年齢による変化を示すために,年齢による口唇閉鎖力の推移を比較した.さらに,9歳未満と9歳…

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  • 深層学習によるパノラマエックス線画像からの歯数の異常分類

    岡崎 昌太, 峯 裕一, 占部 志歩, 村山 長 生体医工学 Annual60 (Abstract), 252_2-252_2, 2022

    ...本研究は広島大学疫学研究倫理委員会の承認を得て実施した(承認番号:E-1357).混合歯列期小児のパノラマエックス線写真を日本小児歯科学会専門医が異常なし,埋伏過剰歯および歯牙腫に対して確定診断を行い,異常なし(n=50),埋伏過剰歯(n=50)および歯牙腫(n=50)の計150枚をデータセットとして用いた.その後,全画像のうち,60%を訓練データ,40%を検証データとして分割した.訓練データを使用...

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  • 乳歯の外傷と併発したMasson's intravascular hemangiomaの1例

    松本 紗耶, 白瀬 敏臣, 内川 喜盛 小児歯科学雑誌 59 (3), 154-160, 2021-11-25

    <p>小児における顎口腔領域の腫瘍性病変の中で,血管腫は比較的多く見られる疾患の一つである。しかし,経過や所見は多岐にわたり成人と異なるため,その診査・診断は困難を要する。今回,乳歯の外傷の既往がある3歳0か月の患児において,血管腫様の異常所見を認めるも確定診断を下せず,経過観察する中でMasson's intravascular …

    DOI 医中誌

  • 下顎第二乳臼歯の萌出を障害した歯牙腫(Developing Odontoma)に対応した1例

    大木 調, 岡 暁子, 藤池 美保子, 阿部 亜美, 板家 智, 橋村 隆, 吉本 尚平, 岡村 和彦, 馬場 篤子, 尾崎 正雄 小児歯科学雑誌 59 (3), 140-147, 2021-11-25

    <p>下顎左側第二乳臼歯の埋伏を主訴として来院した6歳の男児に対し,パノラマエックス線写真撮影および歯科用コーンビームCT撮影を行った。第二乳臼歯は,著しく歯軸を遠心傾斜させて埋伏しており,歯冠部周囲に顎骨内病変が認められた。放射線学的観察では,病変は単房性でエナメル質様硬組織の小塊を内包しており,埋伏している下顎左側第二乳臼歯の歯嚢とは連続していなかった。また後継永久歯である下顎左側第二小臼歯…

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  • 全国歯科大学・歯学部附属病院小児歯科外来における経口抗菌薬の使用状況調査

    豊田 有希, 飯田 愛理, 澤田 武蔵, 髙崎 千尋, 大島 昇平, 吉原 俊博, 八若 保孝 小児歯科学雑誌 59 (3), 117-124, 2021-11-25

    <p>薬剤耐性(antimicrobial resistance:AMR)が国際的な問題となっている。わが国では2016年にAMR対策アクションプランが制定され,医療機関には抗菌薬の使用動向の把握と適正使用の推進が求められている。医科においては,適正使用のための手引き,診療報酬制度,使用動向調査システムの開発が進んでいるが,歯科においては,抗菌薬の不必要な使用の状況や頻度についての検討が十分に行…

    DOI 医中誌

  • 外傷により乳前歯が下唇へ刺入した1例―開口不能の現状と要因―

    山口 真奈, 杉山 智美, 安藤 有里子, 丸岡 靖史, 船津 敬弘 小児歯科学雑誌 59 (3), 161-167, 2021-11-25

    <p>歯の外傷を主訴に小児歯科外来を受診する小児は近年増加傾向にある。当院でも外傷を主訴に来院する小児は多い。</p><p>今回われわれは外傷受傷後,上顎乳犬歯および下顎乳切歯が下唇へ刺入し,開口不能になった1例を経験したので報告する。</p><p>患者は3歳男児。外傷により開口不能に陥り,近隣の内科より精査依頼があった。受傷から1週間開口できず,発語がなく,食事摂取が困難とのことであった。パノ…

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  • 歯牙腫による下顎第一乳臼歯埋伏の1例

    小川 奈保, 岡田 裕莉恵, 秋鹿 ゆい, 海老原 春花, 加藤 早紀, 清水 邦彦, 清水 武彦 小児歯科学雑誌 59 (3), 125-130, 2021-11-25

    <p>乳歯の埋伏は永久歯の埋伏に比べ,発現頻度は低いとされる。その中でも乳歯埋伏歯のほとんどは第二乳臼歯とされ,下顎第一乳臼歯は稀有である。今回,4歳男児の歯牙腫による第一小臼歯歯胚の位置異常を伴った第一乳臼歯埋伏の症例を経験したので報告する。</p><p>埋伏した下顎左側第一乳臼歯歯胚上部にある歯牙腫を局所麻酔下にて摘出後,下顎左側第一乳臼歯の牽引を行った。2年後に,下顎第一乳臼歯は咬合位に達…

    DOI 医中誌

  • 幼児期における舌小帯異常の実態調査

    近藤 亜子, 岡野 哲, 津金 裕子, 飯沼 光生, 犬塚 勝昭, 土岐 志麻, 石通 宏行, 岡 暁子, 倉重 圭史, 桒原 康生, 佐野 正之, 鈴木 淳司, 田中 晃伸, 仲野 和彦, 中村 由紀, 早崎 治明, 星野 倫範, 齊藤 正人, 木本 茂成, 牧 憲司 小児歯科学雑誌 59 (3), 107-116, 2021-11-25

    <p>わが国における舌小帯異常の発生頻度は,報告によって大きな開きがある。そこで,発現頻度,年齢間の比較,形態的異常と機能的問題との相関について検討することを目的として,全国的に4~6歳の小児2,886名を対象として実態調査を行い,以下の結果を得た。</p><p>1.舌小帯は,長さが1 cm未満および舌尖部の形態がハート型になる小児の割合が約10%であり,2 …

    DOI 医中誌

  • 顔面3次元画像から口すぼめを定量化した10歳男児の1例

    橋口 大輔, 佐橋 喜志夫, 鷲野 嘉映, 齊藤 桂子, 森川 和政 小児歯科学雑誌 59 (3), 148-153, 2021-11-25

    <p>口唇閉鎖時に活動する口輪筋は表情筋であり顔面皮膚に繋がる皮筋である。したがって,口すぼめ時の顔面皮膚から口輪筋の活動を定量的に評価できる可能性がある。そこで,著者らは口すぼめ時の顔面3次元写真撮影という新しい手法を考案した。これを用いて非侵襲で非接触な口唇閉鎖の検査方法を開発する目的で10歳男児の1例について検討した。撮影にはハンディタイプの3次元画像撮影装置VECTRA …

    DOI 医中誌

  • 2種類の歯牙腫の並存により乳犬歯が萌出障害をきたした1例

    栗田 沙由梨, 田中 聖至, 三瓶 伸也, 上津 豪洋, 藤生 桃, 下村-黒木 淳子 小児歯科学雑誌 59 (3), 131-139, 2021-11-25

    <p>今回著者らは,上顎左側乳犬歯が歯牙腫により萌出障害をきたした症例を経験した。患児は3歳児歯科健康診査にて上顎左側乳犬歯の未萌出を指摘され近医を受診し,4歳0か月時に当科への紹介に至った。4歳0か月時に近医で撮影されたパノラマエックス線写真にて,埋伏した上顎左側乳犬歯と,乳犬歯尖頭付近の不透過像が認められた。4歳2か月時に全身麻酔下にて検体1(臨床診断:歯牙腫)と検体2(臨床診断:嚢胞様組織…

    DOI 医中誌

  • Eisenmenger症候群を合併したDown症候群患者の長期にわたる全身管理下の歯科処置経験

    木村 楽, 佐藤 光, 今井 彩乃, 安部 将太, 冨田 修, 吉田 健司, 加川 千鶴世, 島村 和宏, 川合 宏仁, 山崎 信也 日本障害者歯科学会雑誌 42 (3), 281-288, 2021-10-31

    <p>Eisenmenger症候群により,全身麻酔が困難と判断されたDown症候群患者において,生涯にわたり全身管理下の歯科処置を経験した.患者は,出生後Down症候群と心房中隔欠損および心室中隔欠損の診断を受けた.また,幼少期よりう蝕を認め,身体抑制下で歯科処置を受けていた.しかしながら,成長に伴い拒否や異常絞扼反射が強くなり,意識下での歯科処置が困難になった.18歳時に他施設で全身麻酔下に智…

    DOI 医中誌

  • 小児期における生活環境と齲蝕罹患に関する統計学的検討

    合田 義仁, 稲田 絵美, 村上 大輔, 嘉ノ海 龍三, 山﨑 要一 小児歯科学雑誌 59 (2), 51-58, 2021-06-25

    <p>近年,小児期の齲蝕は統計学上経年的に減少傾向を示している。一方で,多数歯齲蝕により口腔崩壊している子供が少なからず存在し,ほとんど齲蝕のない子供との二極化が問題となっている。子供を取り巻く環境は家族形態等の多様化により複雑化してきているため,自身での口腔衛生管理が難しい乳歯列期の小児の齲蝕罹患は,環境の影響を大きく受けていると考えられる。そこで今回,生活環境と齲蝕との関連について調査した。…

    DOI 医中誌

  • 舌小帯切除術前後の同一期間にMFTを実施した兄弟の3例

    茂木 智子, 志村 菜摘, 藤田 茉衣子, 浅里 仁, 木本 茂成 小児歯科学雑誌 59 (2), 95-103, 2021-06-25

    <p>舌小帯切除術前後の口腔筋機能療法(Oral Myofunctional Therapy,以下MFT)は,舌の機能改善および小帯切除後の瘢痕による後戻り防止には欠かせないものとなっている。今回,舌小帯付着異常を有する3兄弟【症例1:兄10歳11か月,症例2,3:双子の弟(A,B)8歳6か月】に対し,同時期に舌小帯切除術を実施し,術前ならびに術後に舌挙上訓練を中心としたMFTを行った。</p>…

    DOI 医中誌

  • 乳臼歯歯冠修復におけるコンポジットレジンの内開き窩洞が破折防止に与える影響

    関野 貴大, 岡田 英俊, 島村 和宏 小児歯科学雑誌 59 (2), 59-70, 2021-06-25

    <p>乳臼歯隣接部の齲蝕は,歯頸部付近で頰舌的に拡がることが多い。歯質の薄い乳歯の修復で,歯質保護と修復物破損防止のために側壁部への工夫が必要だが,内開き窩洞を推奨する根拠は見当たらない。本研究では隣接面を含む複雑窩洞で,切削量を抑制しつつCRの辺縁破折の可能性低減の一助とすべく,窩洞条件およびCRの充塡条件を検索する目的で,内開き窩洞の形態,側壁の幅とCRの種類について圧縮強度をもとに比較検討…

    DOI 医中誌

  • 学童期初期における骨および歯の成熟の評価と暦年齢,骨年齢,歯年齢の関連性に関する研究

    加藤 まゆこ, 前田 彩子, 西見 光彦, 岩寺 環司, 岩寺 信喜, 吉原 俊博, 八若 保孝 小児歯科学雑誌 59 (2), 71-79, 2021-06-25

    <p>暦年齢は出生時からの時間の経過を表しており,発育の度合いが異なる個人を時間経過として一律に評価するものである。骨年齢や歯年齢は生理的年齢と呼ばれ,各臓器の発育度合いから個人の成長の段階を示すものである。暦年齢,骨年齢,歯年齢の関係性を明らかにすることにより個人の発育のより正確な予測が可能と考えられる。そこで本研究では学童期初期(6歳から8歳)の小児を対象に,骨種,歯種ごとに発育段階を点数化…

    DOI 医中誌

  • 歯科医師国家試験出題基準に対する日本小児歯科学会としての考え方

    船山 ひろみ, 齊藤 桂子, 森川 和政, 仲野 和彦, 飯沼 光生, 清水 武彦, 下村-黒木 淳子, 馬場 篤子, 内川 喜盛, 島田 幸恵, 齊藤 正人, 倉重 圭史, 福田 敦史, 八若 保孝, 島村 和宏, 早﨑 治明, 大島 邦子, 関本 恒夫, 大須賀 直人, 星野 倫範, 新谷 誠康, 辻野 啓一郎, 苅部 洋行, 白川 哲夫, 岩本 勉, 宮新 美智世, 船津 敬弘, 木本 茂成, 浅里 仁, 守安 克也, 長谷川 信乃, 大川 玲奈, 有田 憲司, 原田 京子, 香西 克之, 岩本 優子, 仲野 道代, 平野 慶子, 北村 尚正, 牧 憲司, 山座 治義, 尾崎 正雄, 藤原 卓, 山﨑 要一, 村上 大輔, 朝田 芳信 小児歯科学雑誌 59 (2), 80-94, 2021-06-25

    ...<p>教育問題検討委員会では,全国29歯科大学・大学歯学部の小児歯科学の講義を担当する講座を対象に,平成30年度版歯科医師国家試験出題基準の小児歯科学分野における必修の基本事項,歯科医学総論および各論の大・中・小項目の内容に関してのアンケート調査を行った。調査の結果,現状の必修および歯科医学総論の出題基準には,少なからず問題のあることがわかった。...

    DOI 医中誌

  • 乳幼児健康診査に関する疫学的・医療経済学的検討に関する研究

    山崎 嘉久, 山縣 然太朗, 弓倉 整, 秋山(西山) 千枝子, 小倉 加恵子, 野口 晴子, 田中 太一郎, 鈴木 孝太, 佐々木 渓円, 朝田 芳信, 船山 ひろみ, 石川 みどり, 黒田 美保 医療情報学 41 (2), 92-93, 2021-06-23

    <p>1. 研究目的</p><p> 乳幼児健康診査(以下,乳幼児健診)で対処すべき疾病や健康課題に対して,疫学的な視点も加味して標準的な健診項目を提示し,医療経済学的にその効果を分析する手法を検討すること,および,乳幼児健診事業と他の健診事業との連携を視野に入れた提言を行うこと.</p>

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  • MR画像を用いた下顎窩面積の定量的評価方法の信頼性

    小樋 香織, 伊東 宏和, 五十嵐 千浪, 小林 馨, 大久保 力廣 日本顎関節学会雑誌 33 (1), 14-19, 2021-04-20

    <p>下顎頭と対である下顎窩の変化を客観的に評価を行うため,本報告では下顎窩面積の定量的評価法の信頼性を明らかにすることとした。そこで,MR画像を用いて30関節の下顎窩面積を測定した。対象として,初診時にMR画像を撮影した顎関節症患者15名,計30関節を用いた。患者の内訳は,男性2名,女性13名,平均年齢29.2歳であった。測定は,Aze …

    DOI 医中誌

  • COVID-19感染拡大下あるいはそれに近似した状況下における小児在宅歯科医療に関するアンケート

    一般社団法人日本障害者歯科学会診療ガイドライン作成委員会 日本障害者歯科学会雑誌 42 (1), 99-109, 2021-02-28

    ...<p><b>はじめに</b>:近年,小児在宅医療の充実が図られ,歯科医療においても在宅療養児への取り組みが行われるようになってきました.在宅療養児の多くは心身に障害や病気を有しており,医療的なケアが必須な状態です.そのため,歯科診療の際には障害に関する専門的知識や技術が必要となります.そこで日本障害者歯科学会診療ガイドライン作成委員会は,日本小児歯科学会の協力のもと,小児在宅歯科医療の手引きを2019...

    DOI 医中誌

  • 周術期患児の当小児歯科における口腔機能管理の実態

    岩本 優子, 光畑 智恵子, 濱本 有紀, 小笠原 朋子, 岡峯 愛海, 浅尾 友里愛, 秋友 達哉, 中岡 美由紀, 香西 克之 小児歯科学雑誌 59 (1), 14-19, 2021-02-25

    <p>2012年度の歯科診療報酬改定によってがん患者等の周術期における包括的な口腔機能の管理を目的とした周術期口腔機能管理料が新設された。中四国唯一の小児がん拠点病院である本院の小児歯科(以下,当科)における小児の周術期等口腔機能管理について,2012年度から2018年度(7年間)の実態を調査した。</p><p>期間内に本院医科領域の診療科より小児歯科に紹介された患者568人のうち,259人(4…

    DOI 医中誌

  • 千葉県内の小児歯科診療所に来院した患児における歯磨剤の利用状況に関する調査

    中内 彩乃, 荒井 亮, 田中 亜生, 根本 研吾, 岡田 紗弥佳, 青柳 翠, 安部 晴美, 櫻井 敦朗, 今井 裕樹, 新谷 誠康 小児歯科学雑誌 59 (1), 1-7, 2021-02-25

    <p>時代に即して変わっていく小児の生活習慣を踏まえ,口腔衛生指導の方法を探ることが必要である。本研究では,千葉県の歯科診療所の小児歯科を受診した13歳未満の383名を対象に歯磨剤に関するアンケート調査を行い,以下の結論を得た。</p><p>1.フッ化物配合歯磨剤の使用率は,対象者全体の88.6%であり,6~12歳では91.0%であった。</p><p>2.使用中の歯磨剤のフッ化物配合濃度に関して…

    DOI DOI 医中誌

  • 金管楽器マウスピースによる金属アレルギーが原因と考えられた口腔粘膜炎の1例

    黒厚子 璃佳, 細木 真紀, 杉本 明日菜, 岩本 勉 小児歯科学雑誌 59 (1), 26-33, 2021-02-25

    <p>金属アレルギーとは金属が皮膚や粘膜に接触し,その部位から溶出した金属イオンが体内に取り込まれることで起きるアレルギー反応である。今回われわれは,楽器のチューバのマウスピースによる金属アレルギーが原因と疑われる口腔粘膜炎を発症した1例を経験したのでその概要を報告する。</p><p>患児は10歳8か月女児。小学校の金管バンドクラブに所属して以降,歯肉の腫脹や口腔内の炎症所見を認めたため,近医に…

    DOI 機関リポジトリ 医中誌

  • 当科における初診患者の実態調査~平成における30年間の変遷~

    岩田 こころ, 黒厚子 璃佳, 杉本 明日菜, 藤島 史帆, 赤澤 友基, 河原林 啓太, 宮嵜 彩, 北村 尚正, 尼寺 理恵, 上田 公子, 中川 弘, 長谷川 智一, 岩本 勉 小児歯科学雑誌 59 (1), 8-13, 2021-02-25

    <p>2019年4月末日をもって平成時代が終わり,令和時代が幕を開けた。平成の約30年間は経済成長の低迷,晩婚化・少子化の加速,一方で高度化する情報通信技術等,小児を取り巻く環境は,昭和時代から急速に変化しさまざまな領域で二極化が顕在化してきた側面もある。われわれ小児歯科医は,社会環境・家庭環境などの変化が子供の発育に及ぼす影響や問題を的確に読み取り,対応と支援を考えなければならない。そこで,平…

    DOI 医中誌

  • 顎関節症を有する患児のMR画像を用いた下顎頭前機能面面積および下顎窩面積の経時的定量測定を行った1例

    小樋 香織, 伊東 宏和, 五十嵐 千浪, 小沼 佳織, 宮新 美智世, 小林 馨 小児歯科学雑誌 59 (1), 34-40, 2021-02-25

    <p>近年,小児の顎関節症が増加傾向であるとの報告がなされている。しかし,経時的かつ定量的に評価している報告は少ない。そこで今回,著者らは左側顎関節部の関節音,左側咬筋疼痛ならびに開口障害を主訴に来院した11歳女児に対し,初診時,6か月,12か月,36か月にMRI検査を行い,経時的に経過観察し,下顎頭前機能面面積および下顎窩面積の定量評価を行った。右側下顎頭には骨変形が認められず,経時的に下顎頭…

    DOI 医中誌

  • 乳歯列期パノラマエックス線画像による永久歯歯冠近遠心幅径の定量的予測の検討

    奥 猛志, 阿多 美幸, 石倉 万里衣 小児歯科学雑誌 59 (1), 20-25, 2021-02-25

    <p>乳歯列期のパノラマエックス線写真ならびに乳歯列期模型から永久歯の歯冠近遠心幅径値を予測する方法を考案した。対象は,乳歯列期にパノラマエックス線写真ならびに歯列模型の採取を行った矯正患者のなかで,永久歯列完成期の歯列模型を有する24名(男児5名,女児19名),平均年齢5歳8か月(4歳3か月~6歳9か月)である。</p><p>その結果,パノラマエックス線から得られた永久歯歯冠近遠心幅径予測値は…

    DOI 医中誌

  • 剤型別フッ化物配合歯磨剤使用後の唾液中フッ素イオンの経時的変化

    廣瀬 弥奈, 福田 敦史, 村田 幸枝, 藤田 裕介, 八幡 祥子 口腔衛生学会雑誌 71 (1), 36-45, 2021

    <p> フッ化物配合歯磨剤にはペースト状,ジェル状,フォーム状,液状など種々の剤型があり,各々の特徴を生かした用途がある.今回,剤型の違いによる歯磨剤使用後の唾液中フッ素イオン濃度に差が認められるか否かを明らかにするために,11名の健康な成人を対象に,ペースト,ジェル,フォームタイプの950 ppm F,NaF配合歯磨剤を用いて,同量(0.5 …

    DOI Web Site 医中誌

  • 光学的う蝕検査 基礎と応用

    髙森 一乗 日本レーザー歯学会誌 31 (1), 6-8, 2021

    Fluorescence-based devices are adjunct tools for caries detection. Both DIAGNOdent and DIAGNOdent pen were developed for this application. The present review was basic science and advance of those …

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献9件

  • 小児期における口腔機能の育成について

    朝田 芳信 日本補綴歯科学会誌 13 (2), 99-104, 2021

    <p> 人生100年時代を考えたとき,如何に健康寿命を延ばすかがカギとなるが,その基礎を作る大切な時期が小児期ということになる.乳幼児期は,口腔機能の獲得期であり,さらに,口腔機能の発達を促すための正しい生活習慣を身につける大切な時期でもある.学童期は生活習慣を維持するための教育的アプローチと健康に対するスキルの向上が求められる時期であり,青年期はヘルスプロモーションの実践と健康管理に対する意識…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献5件

  • バイオアクティブ能を有する新規グラスアイオノマーセメ ントの開発

    藤田 裕介, 佐藤 幸平, 伊藤 修一, 齊藤 正人 接着歯学 39 (2), 59-66, 2021

    本研究では,従来型グラスアイオノマーセメント(GIC)のバイオアクティブ能の改良を目的として,従来のGIC とは異なるイオンを徐放するGIC を試作し,その圧縮強さおよびイオン徐放性について検討を行った.材料はカルシ ウムガラスおよびzinc-fluoride ガラスの配合量を調整したものを新規GIC として使用した.これらを用いて,圧縮 …

    DOI 医中誌

  • 当大学病院における小児・障害者歯科外来の新規来院患者についての実態調査

    前田 彩子, 久田 明奈, 星野 恵, 岩寺 信喜, 種市 梨紗, 中村 光一, 高崎 千尋, 八若 保孝 小児歯科学雑誌 58 (3), 149-156, 2020-11-25

    <p>近年,小児・障害者(児)の口腔環境は大きく変化している。また少子高齢傾向の顕在化や共働き世帯の増加,北海道大学病院小児・障害者歯科外来の診療室の移転や専門科の細分化など小児や当科を取り巻く環境も変化した。当科が今後さらに地域や医科と連携していくために,高次医療機関としての実状と今後の役割を把握する必要がある。そのため,過去6年間において北海道大学病院小児・障害者歯科外来を受診した新規来院患…

    DOI 医中誌

  • 生後2か月の女児にみられた遺伝性歯肉線維腫症の1例

    新居 由紀, 久保寺 友子, 今井 裕樹, 新谷 誠康 小児歯科学雑誌 58 (3), 188-194, 2020-11-25

    <p>当センター小児歯科外来にて,生後2か月女児の口腔内に歯肉肥厚が認められる症例を経験した。歯肉肥厚は口腔内全体にび漫性に認められ,顎間空隙が認められなかった。歯肉の色調は正常で,弾性硬を呈しており,患児の父親も乳児期に同様の症状がみられたことから,遺伝性歯肉線維腫症と診断した。これまでの報告では,遺伝性歯肉線維腫症に対する治療法は歯肉切除術が主に行われていたが,今回われわれが遭遇した症例は,…

    DOI 医中誌

  • 齲蝕を主訴に当科初診来院した未就学児の経年的調査―2008年度・2013年度・2018年度の比較―

    秋友 達哉, 浅尾 友里愛, 岩本 優子, 角 奈央, 渡辺 聖子, 光畑 智恵子, 香西 克之 小児歯科学雑誌 58 (3), 99-106, 2020-11-25

    <p>第三次医療機関小児歯科における経年的な齲蝕有病児の実態を把握するために,2008年度,2013年度および2018年度に齲蝕を主訴に当院小児歯科(以下:当科)へ初診で来院した未就学齲蝕有病児を調査し,以下のような結果を得た。</p><p>1.各年度の当科の全初診患児に占める未就学齲蝕有病児の割合が経年的に増加していた。</p><p>2.2008年度では3歳が最多であったが,2013年度および…

    DOI 医中誌

  • 口腔機能発達不全を伴う空気嚥下症の児に対し,口腔筋機能療法(MFT)が有効であった1例

    杉本 明日菜, 河原林 啓太, 岩本 勉 小児歯科学雑誌 58 (3), 195-203, 2020-11-25

    <p>空気嚥下症は過剰な空気の嚥下により,曖気(げっぷ),悪心,腹部膨満などの症状が持続的に生じる疾患である。患児は10歳6か月の男児で,当院小児外科で噴門形成術の術後より,空気嚥下による慢性的な腹部膨満症状と腹痛を訴えていた。このたび症状の改善がみられないため,術後の管理を行っていた当院小児科より当科を紹介された。患児は無意識下嚥下の際に,舌を上下顎歯列間に何度も突出させ,同時に口輪筋,オトガ…

    DOI 医中誌

  • 歯科診療が困難な患者における亜酸化窒素吸入鎮静法の実態調査

    原野 望, 渡辺 幸嗣, 佐伯 桂, 牧 憲司 小児歯科学雑誌 58 (3), 82-89, 2020-11-25

    <p>亜酸化窒素吸入鎮静法(以下,吸入鎮静法)は,適度な鎮静効果と健忘効果,そして鎮痛効果を有することから,世界の先進国の多くの医療機関で使用されている。しかし,歯科治療が困難な患者が多い小児歯科や障害者歯科では,すべての患者に有効であるとは言えず,他の行動調整法へ変更せざるを得ない場合がある。よって本調査では,吸入鎮静法の適正選択を検討するために,患者タイプと処置内容による吸入鎮静法の選択状況…

    DOI 医中誌

  • 小児の摂食機能に関する研究―保育園児と自閉症スペクトラム障害児の比較―

    髙橋 摩理, 髙橋 真朗, 石﨑 晶子, 内海 明美, 弘中 祥司 小児歯科学雑誌 58 (3), 116-122, 2020-11-25

    <p>食事の問題は定型発達している小児,自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder,以下,ASD)児とも保護者にとって重大な関心事である。ASD児の食事の問題は定型発達している小児とは異なる特徴があると推察されるが,両者を比較した研究は少ない。そこで,幼児の食事に関してASD児と保育園児(以下,園児)を比較検討することで,ASDの食事支援の一助を得ることを目的に本研…

    DOI 医中誌

  • 当院における小児初診患者の実態調査―専門医勤務前後の比較―

    横山 瑛里香, 梶井 友佳, 朝日藤 富子 小児歯科学雑誌 58 (3), 157-165, 2020-11-25

    <p>今回,一般歯科医院の10年間における小児初診患者の動向を調査した。小児歯科専門医勤務前後の5年間を前期群・後期群とし比較・検討を行い,以下の結論を得た。</p><p>1.小児初診患者数は全期間で1,845人であり,総初診患者数に対する小児初診患者の割合は27.6%で,月平均初診患者数は15.1人であった。</p><p>2.初診時年齢は全期間で6歳以下が73.0%であり,後期群では低年齢化が…

    DOI 医中誌

  • 小児がん診療連携病院における小児がん患者の口腔内有害事象に関する考察

    山口 知子, 久保田 一見, 刑部 月, 石川 健太郎, 松浦 光洋, 江並 沙羅, 松原 こずえ, 幸田 優美, 丸岡 靖史, 池田 裕一, 弘中 祥司 小児歯科学雑誌 58 (3), 142-148, 2020-11-25

    <p>小児がん患者の口腔状態を明らかにする目的で,小児がん診療連携病院にて周術期等口腔機能管理を算定した小児がん患者について実態調査を行い,以下の知見を得た。</p><p>1.患者数は2016年から2019年までの4年間で41名(女児22名,男児19名)であった。最も多かった原疾患は,急性リンパ性白血病(20名)であった。</p><p>2.最も頻繁に観察された口腔内の有害事象は口腔粘膜炎で,化学…

    DOI 医中誌

  • 4歳6か月男児の下顎左側乳犬歯早期脱落歯に対しての1考察

    岩田 こころ, 黒厚子 璃佳, 赤澤 友基, 森 浩喜, 岩本 勉 小児歯科学雑誌 58 (3), 204-211, 2020-11-25

    <p>乳歯の早期脱落の原因は,齲蝕,歯周疾患,外傷,咬合性外傷,ブラキシズム,全身疾患に関連するものが報告されている。しかし,稀に早期脱落の原因を特定することに苦慮する症例に遭遇することがある。今回われわれは,特発性乳犬歯早期脱落症例に対し,原因の追求を試みたのでその概要を報告する。</p><p>患児は初診時年齢4歳6か月の男児で,下顎左側乳犬歯の早期脱落を主訴に来院した。初診時,下顎左側乳犬歯…

    DOI 医中誌

  • 小児の口腔機能に関する実態調査―口呼吸の早期発見に繫がる新たな5つの徴候―

    貨泉 朋香, 船山 ひろみ, 野原 佳織, 黒川 亜紀子, 小林 利彰, 朝田 芳信 小児歯科学雑誌 58 (3), 132-141, 2020-11-25

    <p>本研究は,小児の口腔機能に関わる実態を把握し,日常生活から容易に判断できる口呼吸の早期発見に繋がる客観的な指標づくりを目的に,横浜市内の保育園1か所,幼稚園1か所における3~6歳児の保護者355名を対象に質問紙調査を実施した。</p><p>質問紙内の「日中よく口を開けている」「口を開けて寝ることがある」「日中鼻がつまりやすい」および「睡眠時鼻がつまりやすい」の4つの項目の回答の組合せにより…

    DOI 医中誌

  • 小児歯科を受診した患児の保護者における保健医療情報の収集に関する調査

    佐久間 信彦 小児歯科学雑誌 58 (3), 90-98, 2020-11-25

    <p>小児歯科を受診した患児の保護者がどのように保健医療情報を収集しているか調査を行った。子供の健康について情報を得たい時にインターネットを利用するかどうかについて,「よく利用する」「ときどき利用する」を合わせると9割以上であったが,「疑問が解決したかどうか」「情報が信頼できるかどうか」についてはともに半数以上の者が「どちらともいえない」と回答した。子供の口腔の健康についてインターネットを利用し…

    DOI 医中誌

  • 乳歯列期小児の齲蝕と血清グルコースとの関係

    奥 猛志, 阿多 美幸, 石倉 万里衣, 大内山 晶子 小児歯科学雑誌 58 (3), 77-81, 2020-11-25

    <p>乳歯列期小児の88名(男児61名,女児27名),平均年齢3歳11か月(2~6歳)に対して,血清グルコースと齲蝕罹患状況との関係について検討し,以下の結論を得た。</p><p>1.d歯率(未処置齲歯数/(萌出歯数+m歯数)×100%)が50%以下の群の血清グルコース値は平均101.5 mg/dLであったのに対して,d歯率が50%を超える群の血清グルコース値は平均110.4 …

    DOI 医中誌

  • 顎裂に隣接する上顎中切歯に生じたセメント質過形成の1例

    志賀 正康, 杉山 智美, 島田 幸恵, 船津 敬弘 小児歯科学雑誌 58 (3), 182-187, 2020-11-25

    <p>セメント質過形成は下顎臼歯部に多くみられる非腫瘍性病変であり,顎骨に生じる不透過性病変のなかでも稀な疾患である。今回,唇顎裂児の顎裂に隣接した中切歯歯頸部周囲にセメント質過形成が生じたことにより萌出障害を起こした1例を経験したため報告する。</p><p>患者は11歳男児。上顎左側中切歯の萌出障害のため矯正科より精査依頼があった。歯科用CTにより,上顎左側中切歯歯頸部に硬組織の過形成があると…

    DOI 医中誌

  • 小児歯科外来での被虐待児早期発見のための取り組みと支援

    長岡 悠, 船山 ひろみ, 唐木 隆史, 古屋 吉勝, 藤原 由美子, 小平 裕恵, 永岡 春香, 日野 亜由美, 稲永 詠子, 朝田 芳信 小児歯科学雑誌 58 (3), 123-131, 2020-11-25

    <p>被虐待児は,外傷のほかに歯科的にも齲蝕の多発や長期的な齲蝕の放置,口腔衛生管理等の課題を抱えているといわれている。</p><p>本調査では,平成26年6月から平成27年7月までの期間に本学歯学部附属病院小児歯科外来を受診した初診患者1,344名のうち厚生労働省の3歳児健診歯科保健指導要領の齲蝕分類C2型に該当,または診療に当たった歯科医師・歯科衛生士やスタッフが虐待を疑う内容があると判断し…

    DOI 医中誌

  • 本学附属病院赤ちゃん歯科学級における母親の意識調査

    川島 翼, 藤岡 万里, 井上 美津子, 草間 里織, 船津 敬弘 小児歯科学雑誌 58 (3), 107-115, 2020-11-25

    <p>日常の小児歯科臨床において,保護者から乳児の口腔に関わる相談を受けることが多々ある。しかし,小児歯科医が出産後間もない母親のわが子への口腔健康に対する意識にふれることは少ない。母親の育児や子供の口腔に関する不安を取り除き,子育て支援の一助とすることを目的として,われわれは本学附属病院にて実施している赤ちゃん歯科学級を受講した母親を対象に,乳児の口腔における心配事や現在の母親の関心事に関する…

    DOI 医中誌

  • 1歳児の口蓋部に生じたマダニ刺咬症の1例

    黒厚子 璃佳, 岩田 こころ, 北村 尚正, 松立 吉弘, 藤田 博己, 岩本 勉 小児歯科学雑誌 58 (3), 166-172, 2020-11-25

    <p>マダニは,鳥獣類を主体とした脊椎動物を刺咬し吸血する習性がある。刺咬したマダニが病原体を保有していると宿主はマダニ媒介感染症を発症する可能性があり注意を要する。これまでマダニ人体刺咬の国内での報告は多数みられるものの,口腔内を刺咬した症例報告はない。今回われわれは,マダニが口蓋部を刺咬した可能性が疑われた症例を経験したのでその概要を報告する。</p><p>患児は1歳0か月の男児。口蓋右側中…

    DOI 医中誌

  • 幼児の上顎乳前歯歯肉部に発生した結節性筋膜炎の1例

    土橋 容子, 馬場 篤子, 岡 暁子, 田村 翔悟, 難波 みち子, 内田 竜司, 岡村 和彦, 尾崎 正雄 小児歯科学雑誌 58 (3), 173-181, 2020-11-25

    <p>結節性筋膜炎は良性の腫瘍類似疾患に分類されるが,臨床所見のみでは,悪性腫瘍との鑑別が困難な疾患である。一般に四肢の皮下組織に好発し,口腔粘膜での発生は非常に稀である。今回われわれは,上顎乳前歯部に結節性筋膜炎を発症した4歳の女児の治療を経験した。来院時,上顎右側乳切歯は動揺しており,歯軸の偏位とそれに伴う咬合平面の歪みが認められた。医療面接より,この歯列不正は1か月で急速に進行したことがわ…

    DOI 医中誌

  • 障害者歯科診療に携わる指導歯科衛生士および認定歯科衛生士と一般歯科衛生士間における研修ガイドライン達成状況の比較

    松岡 陽子, 倉重 圭史, 毛利 志乃, 梶 美奈子, 片山 博道, 伊藤 誠, 芝田 憲治, 蓑輪 映里佳, 齊藤 正人, 福本 敏, 山田 亜矢 日本障害者歯科学会雑誌 41 (4), 277-286, 2020-10-31

    <p>一般社団法人日本障害者歯科学会は,平成20年に日本障害者歯科学会指導歯科衛生士(以下:指導DH),日本歯科衛生士会認定衛生士(認定分野B:障害者歯科,以下:認定DH)制度を導入した.本制度の下,障害者歯科診療のための歯科衛生士養成の認定DH研修ガイドライン(以下:研修ガイドライン)が作成され,指導DHは本研修ガイドラインに沿って認定DH等の育成を行うことが望ましいとされている.しかし,歯科…

    DOI 医中誌

  • 口唇閉鎖力,舌圧と口腔形態との関連についての検討 ―第一報 歯列模型の三次元データの応用―

    坪川 茉莉, 田上 千沙子, 浅里 仁, 山本 龍生, 木本 茂成 小児歯科学雑誌 58 (2), 39-48, 2020-06-25

    <p>本研究は成人期前期における口唇閉鎖力,舌圧の測定値と歯列模型の三次元スキャンデータより,口腔の機能と形態の関係を検討し,評価手法を検討することを目的としている。</p><p>歯列の健全な若年成人102名(男性62名26.2±3.3歳,女性40名24.4±3.6歳)を対象とした。事前に研究内容を説明し,同意を得た対象者に口唇閉鎖力と舌圧の測定を行い,上下顎歯列模型を採得した後,模型の三次元的…

    DOI 医中誌

  • 地区歯科医師会内での小児患者紹介システムにおける当院紹介患者の実態調査

    大土 努, 南 美紀, 藤原 直実, 沢田 恵, 山下 えり子 小児歯科学雑誌 58 (2), 62-66, 2020-06-25

    <p>松原市歯科医師会(大阪府)では,治療の困難な小児や障害者の地区歯科医師会会員間での患者紹介システムを構築した。このシステムが地区歯科医師会内でどのように浸透し,どのような小児患者(18歳未満)が紹介されてくるかを分析検討し以下の結果を得た。</p><p>1.2013年10月から2019年12月の6年3か月間に紹介元医院数は14医院と市内の歯科医師会会員医院の24%にまで浸透した。</p><…

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  • 大学病院小児歯科における初診患児の実態調査 および乳歯列期齲蝕罹患状況―東京都と千葉県の比較―

    富永 早紀, 田中 亜生, 根本 研吾, 濱口 翔一, 田村 梨恵, 棚瀬 稔貴, 櫻井 敦朗, 辻野 啓一郎, 新谷 誠康 小児歯科学雑誌 58 (2), 49-54, 2020-06-25

    <p>わが国の出生率は大きく低下し,小児を取り巻く環境に時代的変化がある。それに伴い大学病院小児歯科の役割にも変化がみられる。そこで大学病院に来院する患児の近年の傾向および地域性の違いを把握するために,2016年からの3年間に本学水道橋病院小児歯科(以下,水道橋)および,千葉歯科医療センター小児歯科(以下,千葉)を受診した16歳未満の初診患児を対象に,来院患児数,初診時年齢,来院動機,乳歯列齲蝕…

    DOI 医中誌

  • 当科外来における上顎前歯部過剰歯抜去についての後方視的検討

    櫨 万紀子, 武井 浩樹, 横山 瑛里香, 木村 紗百合, 白川 哲夫 小児歯科学雑誌 58 (2), 55-61, 2020-06-25

    <p>上顎前歯部過剰歯の抜去にあたっては,術式の検討に加えて小児の協力度の事前評価が不可欠である。今回著者らは平成22年1月から平成30年12月までの9年間に本学付属歯科病院小児歯科外来を受診し,上顎前歯部に過剰歯を有していた小児を対象として,術中管理法の選択に関連する項目について調査した。</p><p>その結果,下記の知見を得た。</p><p>1.男女比は約2.5:1であった。</p><p>2…

    DOI 医中誌

  • 上顎中切歯歯肉に水酸化カルシウム製剤が残留した1例

    玄番 千夏子, 外山 敬久, 普天間 優貴, 青木 郁江, 林 勇輝, 杉田 好彦, 前田 初彦, 福田 理 小児歯科学雑誌 58 (2), 67-73, 2020-06-25

    <p>小児の軟組織疾患は多岐に渡り,その中には軟組織への異物の迷入も含まれる。水酸化カルシウム製剤は,乳歯の根管充塡剤として用いられるが,その性状から歯科治療中の偶発症として,根管充塡糊剤の根尖孔外への漏出がある。今回,われわれは上顎左側乳中切歯根管充塡後に歯肉に生じた白斑が4年間消失せず,審美障害を主訴に来院した症例を経験したので報告する。</p><p>現病歴および検査所見から,白斑は外来性の…

    DOI 医中誌

  • 小型3D カメラと嚥下造影検査を応用した口唇動作ならびに嚥下時間の関連性の解明

    山本 祐士, 佐藤 秀夫, 金田 尚子, 岩下 洋一朗, 橋口 真紀子, 伴 祐輔, 山﨑 要一 日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 24 (1), 3-13, 2020-04-30

    <p>【目的】小型3Dカメラによる口唇動作の測定と嚥下造影検査(VF)による嚥下動態の撮影を同時に行い,同期・解析し,嚥下時における口角間距離,嚥下時間ならびに嚥下量の関連性を明らかにする.</p><p>【方法】小型3D カメラとして,Microsoft XBox One Kinect Sensor<sup>®</sup>(Kinect)を用いた.Microsoft …

    DOI Web Site 医中誌

  • 未就学児の齲蝕重症度に関する研究

    秋友 達哉, 浅尾 友里愛, 岩本 優子, 中野 将志, 渡辺 聖子, 達川 伸行, 光畑 智恵子, 香西 克之 小児歯科学雑誌 58 (1), 1-8, 2020-02-25

    <p>第三次医療機関における乳歯齲蝕罹患状態を分析することを目的として,2018年度に齲蝕治療を主訴に本院小児歯科(以下:当科)を初診来院した未就学齲蝕有病児118名を調査し,以下のような結果を得た。</p><p>1.患児は男児61名,女児57名と男女比は約1:1であった。年齢別では5歳児が32名(27.1%)と最も多かった。最年少は1歳4か月,最年長は6歳10か月,平均年齢は4歳4か月だった。…

    DOI 医中誌

  • 全乳歯に形態および形成異常を認めた早期先天梅毒の1例

    西村 貴子, 池田 まりあ, 三上 優, 林 久恵, 谷口 真結子, 篠永 ゆかり, 阿部 洋子, 原田 京子, 有田 憲司 小児歯科学雑誌 58 (1), 9-16, 2020-02-25

    <p>先天梅毒は,梅毒に罹患している母体から胎盤を通じて胎児に伝播される感染症で,出生から生後2年までの発症を早期先天梅毒,生後2年以降の発症を晩期先天梅毒と区別される。先天梅毒は永久歯の異常との関連が知られているが,乳歯の異常が関連するか否かは不明である。われわれは初診時年齢3歳3か月の早期先天梅毒例を経験し,歯科学的に分析を行った。</p><p>患児は,未治療梅毒感染状態の母から早産,低出生…

    DOI 医中誌

  • 高IgE症候群により乳歯晩期残存が認められた1例

    竹安 美彩, 達川 伸行, 角 奈央, 秋友 達哉, 浅尾 友里愛, 岩本 優子, 光畑 智恵子, 香西 克之 小児歯科学雑誌 58 (1), 23-29, 2020-02-25

    <p>高IgE症候群(high IgE syndrome:HIES)は,皮膚膿瘍,肺炎,アトピー性皮膚炎および血清IgEの高値を主徴とする免疫不全症である。歯科領域では乳歯の脱落遅延が特徴的所見である。今回われわれは,乳歯が晩期残存し,顎骨中で後継永久歯の歯根形成が完成間近であったHIESの患児症例を経験したので報告する。</p><p>本症例では,通常牽引が検討される後継永久歯に対し,残存乳歯の…

    DOI 医中誌

  • 上顎大臼歯部に過剰歯2歯と第四大臼歯を認めた1例

    加藤 那奈, 後藤 恵理奈, 山田 美保, 落合 宏子, 谷田 幸代, 森山 敬太, 正村 正仁, 大須賀 直人 小児歯科学雑誌 58 (1), 17-22, 2020-02-25

    <p>上顎大臼歯部に過剰歯2歯と第四大臼歯を認めた女子の1例を経験したのでその概要と臨床経過を報告する。</p><p>患児は以前当科を受診していたが,近医で撮影したエックス線写真にて,臼歯部に過剰歯の存在を指摘され当科に来院した。初診時年齢は15歳8か月でHellmanの咬合発育段階はⅣA期を呈し,Angleの分類はⅠ級であり,前歯部に軽度の叢生がみられた。上顎左側第二大臼歯頰側には過剰歯の歯冠…

    DOI 医中誌

  • 首都圏周産期母子医療センターにおける歯科の連携状況および連携必要度について

    山田 裕之, 田村 文誉 小児歯科学雑誌 57 (4), 457-464, 2019-11-25

    <p>入院中や在宅移行時の高度医療依存児に対して,医科と歯科との連携状況や歯科との連携必要度を調査する目的で,首都圏にある周産期母子医療センター(総合周産期母子医療センター:30 科,地域周産期母子医療センター:70 科)にアンケートを行った。回収率は,55.0%であった。</p><p></p><p>入院中に連携できる歯科は,総合周産期母子医療センター87.5%(院内歯科),地域周産期母子医療セ…

    DOI 医中誌

  • 本学小児歯科外来における初診患者の実態調査

    山口 知子, 小山田 優, 日野 綾子, 新垣 真紀子, 齋藤 幹, 山田 亜矢, 福本 敏, 丸谷 由里子 小児歯科学雑誌 57 (4), 465-472, 2019-11-25

    <p>大学病院小児歯科の役割について確認するため,2015 年度から2018 年度の本学小児歯科外来における初診患者の実態調査を行い,以下の結論を得た。</p><p></p><p>1 .初診患者数は1,757 人であり,前回調査と比較し増加した。そのうち乳幼児は1,149 人(65.4%)と過半数を占めた。初診患者の居住地域は仙台市内1,154 …

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  • マウスピース型咬合誘導装置における反対咬合の被蓋改善のメカニズム

    横井 由紀子, 岡藤 範正, 山川 祐喜子, 山川 洋子, 岡田 芳幸, 大須賀 直人 小児歯科学雑誌 57 (4), 437-443, 2019-11-25

    <p>本研究の目的は,マウスピース型咬合誘導装置による反対咬合の被蓋改善のメカニズムを検証することである。そのため,歯の移動を有限要素法によってシミュレーションした。</p><p></p><p>片側の上下歯列について,歯の有限要素法モデルを作成した。歯は剛体と仮定した。歯根膜は,線形弾性体と仮定した。顎骨は剛体と仮定した。誘導装置の有限要素法モデルは,歯科用CT …

    DOI 医中誌

  • 早期小児齲蝕

    公益社団法人日本小児歯科学会国際渉外委員会 小児歯科学雑誌 57 (4), 473-475, 2019-11-25

    ...<p>日本の小児齲蝕は減少傾向にあるが,世界的にみれば依然大きな問題である.特に,Early Childhood Caries(ECC)と呼ばれている乳幼児における早期齲蝕が大きな注目を浴びている.国際小児歯科学会(International Association of Paediatric Dentistry, IAPD)は2018 年11 月にタイのバンコクにおいて,このECC をテーマとした...

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  • 乳歯列期における上唇小帯の形態と付着位置に関する調査研究

    鈴木 冴沙, 髙原 梢, 酒井 暢世, 鈴木 伸江, 稲永 詠子, 菊池 元宏, 朝田 芳信 小児歯科学雑誌 57 (4), 444-450, 2019-11-25

    <p>著者らは上唇小帯の切除に対する治療方針決定の一助となることを目的に,3 歳から5 歳までの幼稚園児あるいは保育園児448 名を対象に,上唇小帯の形態と付着位置の変化について正常型および異常型(以下Ⅰ型からⅤ型)に分類したところ,以下の結果を得た。</p><p></p><p>1 .上唇小帯の正常型と異常型の出現率は,すべての年齢において正常型は異常型に比べて高値を示したが,増齢的に正常型の割…

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  • 本学小児歯科外来初診患者の実態調査

    永田 夏琳, 高橋 慎平, 高橋 万莉, 浅川 剛吉, 杉山 智美, 松島 瞳, 川島 翼, 島田 幸恵, 船津 敬弘 小児歯科学雑誌 57 (4), 451-456, 2019-11-25

    <p>近30 年の間,小児を取り巻く環境はめまぐるしく変化している。このような社会構造の変化の中で,高次医療機関である大学病院小児歯科の役割も変化してきており,多様なニーズへの対応が求められている。今回2015 年から2017 年における初診患者の実態について調査し,1989 年,1999 年の過去の調査と比較・検討を行い,以下の結論を得た。</p><p></p><p>1 …

    DOI 医中誌

  • 日本人小児における乳歯・永久歯の萌出時期に関する調査研究II

    日本小児歯科学会, 有田 憲司, 阿部 洋子, 仲野 和彦, 齊藤 正人, 島村 和宏, 大須賀 直人, 清水 武彦, 尾崎 正雄, 石通 宏行, 松村 誠士, 石谷 徳人, 濱田 義彦, 渥美 信子, 小平 裕恵, 高風 亜由美, 長谷川 大子, 林 文子, 藤岡 万里, 茂木 瑞穂, 八若 保孝, 田中 光郎, 福本 敏, 早﨑 治明, 関本 恒夫, 渡部 茂, 新谷 誠康, 井上 美津子, 白川 哲夫, 宮新 美智世, 苅部 洋行, 朝田 芳信, 木本 茂成, 福田 理, 飯沼 光生, 仲野 道代, 香西 克之, 岩本 勉, 野中 和明, 牧 憲司, 藤原 卓, 山﨑 要一 小児歯科学雑誌 57 (3), 363-373, 2019-06-25

    <p>要旨:日本人永久歯の萌出時期,萌出順序および第一大臼歯と中切歯の萌出パターンを明らかにし,約30 年前と比べて永久歯の萌出に変化があるか否かを検討する目的で,4 歳0 か月から18 歳11 か月の小児30,825 人を調査し,以下の結果を得た。</p><p></p><p>1 .男子の萌出は,1 が5 歳6 か月-7 歳0 か月,6 が5 歳10 か月-7 歳6 か月,1 が6 歳6 …

    DOI 医中誌

  • 当院小児歯科における知的障害児(者)の歯科診療に関する実態調査

    秋友 達哉, 光畑 智恵子, 太刀掛 銘子, 新里 法子, 岩本 優子, 達川 伸行, 櫻井 薫, 香西 克之 小児歯科学雑誌 57 (3), 374-381, 2019-06-25

    <p>広島大学病院は2013年9月に医科歯科それぞれの外来を統合し,より緊密な医科歯科連携が可能となった。この度,外来診療棟移転後である2015年度に当院小児歯科を受診した知的障害児(者)を対象に,歯科治療の実態調査を行い,移転前である2004年度および2009年度における当科の実態と比較し,以下の結果を得た。</p><p></p><p>1.2015年度に来院した知的障害児(者)は312名(男児…

    DOI 医中誌

  • 電気的根管長測定器を用いた露髄診に関する研究

    宮新 美智世, 上原 智己, 和田 奏絵, 長弘 茂樹, 島田 学, 川村 朋子, WINT Wit Yee, 柿野 聡子 小児歯科学雑誌 57 (3), 382-388, 2019-06-25

    <p>市販の電気的根管長測定器を用いた露髄診への応用可能性を調査することを目的として,新鮮ブタ下顎臼歯100 歯に対し,仮性露髄から露髄に至る10 段階の深さの窩洞をEndodontic meter SⅡ<sup>Ⓡ</sup>(EM)での測定値を参考に形成し,OSADA APIT15<sup>Ⓡ</sup>(OA)で同一窩洞を測定した。その結果,EM とOA …

    DOI 医中誌

  • 幼若永久歯に対する暫間修復としての永久歯既製金属冠についての後方視的研究

    釜崎 陽子, 今村 圭吾, 田上 直美, 西俣 はるか, 近藤 好夫, 佐藤 恭子, 西口 美由季, 日高 聖, 福本 志保, 藤原 卓 小児歯科学雑誌 57 (3), 404-409, 2019-06-25

    <p>背景:永久歯既製金属冠は,小児歯科領域において全部被覆修復を必要とする幼若永久歯の暫間修復として臨床応用されてきた。</p><p></p><p>目的:永久歯既製金属冠の耐久性や機能を後方視的に調査し,幼若永久歯の暫間的な修復としての有効性について評価することである。</p><p></p><p>方法:2018 年1 月4 日から5 月31 日までの約4 …

    DOI 医中誌

  • 埋状過剰歯2歯と歯牙腫の並存により乳中切歯の萌出障害が生じた1例

    岡添 忍, 山川 祐喜子, 森山 敬太, 水島 秀元, 紀田 晃生, 程 東梅, 桒原 康生, 正村 正仁, 大須賀 直人 小児歯科学雑誌 57 (3), 410-420, 2019-06-25

    <p>上顎前歯部に埋伏過剰2 歯と歯牙腫が並存した女児の1 例を経験したのでその概要と臨床経過を報告する。</p><p></p><p>患児は近医にて撮影したエックス線写真にて,上顎前歯部に埋伏過剰歯と歯牙様硬組織の存在を指摘され当科を紹介された。</p><p></p><p>初診時年齢は4 歳8 か月でHellman の咬合発育段階はⅡA …

    DOI 医中誌

  • 隣在歯発育段階との比較による下顎第二小臼歯歯胚の石灰化開始時期の検討

    立岡 迪子, 岡 暁子, 逢坂 洋輔, 中村 雅子, 板家 智, 大木 調, 松尾 聡, 熊谷 徹弥, 馬場 篤子, 尾崎 正雄 小児歯科学雑誌 57 (3), 389-395, 2019-06-25

    <p>乳歯が存在する時期に後継永久歯の先天性欠如が診断されると,先行乳歯の保存または抜歯を含めてどのように永久歯列の完成を試みるのかしっかりとした咬合管理計画を立てなくてはならない。しかしながら,高い発症頻度を示す下顎第二小臼歯(P2)は,歯胚の石灰化開始をエックス線写真で確認できる年齢の個人差が大きく,先天性欠如を確定することが難しい。 そこで,P2 …

    DOI 医中誌

  • 軟質樹脂を主構成素材に用いた「新子供用歯ブラシ」の清掃能に関する臨床研究

    青山 友紀, 船山 ひろみ, 荻原 佑介, 湯沢 真弓, 岡部 早苗, 熊谷 千明, 山口 桃枝, 金丸 直史, 蜂須賀 良祐, 小林 利彰, 朝田 芳信 小児歯科学雑誌 57 (3), 396-403, 2019-06-25

    <p>本研究では適度な硬度を有する軟質樹脂をネック部の主構成素材に用い上下方向よりも左右方向に変形しやすい「新子供用歯ブラシ」の清掃能を評価するため,通常の硬質樹脂から構成される歯ブラシを対照に,歯垢除去率および歯ブラシの特性を比較検討したところ,以下の結論を得た。</p><p></p><p>1 …

    DOI 医中誌

  • 多量の胃内容物残留のため日帰り全身麻酔が中止となった自閉スペクトラム症の1症例

    磯部 可奈子, 菊池 和子, 熊谷 美保, 久慈 昭慶, 森川 和政 岩手医科大学歯学雑誌 43 (3), 153-157, 2019-03-29

    <p>日帰り全身麻酔下に下顎両側第1大臼歯の抜歯を予定していたが,麻酔導入直後の胃管挿入後に多量の胃内容物を吸引し,全身麻酔を中止した症例を経験した.患者は,25歳の男性,身長 185.5cm, 体重73.4kg.障害は自閉スペクトラム症,知的能力障害,てんかん疑いであった.全身麻酔当日,緩徐導入にて入眠後に静脈路を確保し,静脈麻酔薬の持続投与を開始した.胃管挿入後,多量の胃内容物を吸引したため…

    DOI 機関リポジトリ 医中誌

  • 日本人小児における乳歯・永久歯の萌出時期に関する調査研究 II

    日本小児歯科学会, 有田 憲司, 阿部 洋子, 仲野 和彦, 齊藤 正人, 島村 和宏, 大須賀 直人, 清水 武彦, 石通 宏行, 松村 誠士, 尾崎 正雄, 石谷 徳人, 濱田 義彦, 渥美 信子, 小平 裕恵, 高風 亜由美, 長谷川 大子, 林 文子, 藤岡 万里, 茂木 瑞穂, 八若 保孝, 田中 光郎, 福本 敏, 早﨑 治明, 関本 恒夫, 渡部 茂, 新谷 誠康, 井上 美津子, 白川 哲夫, 宮新 美智世, 苅部 洋行, 朝田 芳信, 木本 茂成, 福田 理, 飯沼 光生, 仲野 道代, 香西 克之, 岩本 勉, 野中 和明, 牧 憲司, 藤原 卓, 山﨑 要一 小児歯科学雑誌 57 (1), 45-53, 2019-02-25

    <p>日本人乳歯の萌出時期および萌出順序を明らかにし,乳歯の萌出に変化が生じているか否かを検討する目的で,全国的に3 か月から3 歳11 か月の小児8,724 名を調査し,以下の結果を得た。</p><p></p><p>1 .男児の乳歯萌出は,A が5 か月-9 か月,A が7 か月-11 か月,B が9 か月-1 歳2 か月,B が9 か月-1 歳3 か月,D が1 歳1 か月-1 歳6 …

    DOI 医中誌

  • 東京都内の歯科診療所における3歳児の齲蝕有病状況

    大江 未久, 武田 香, 河野 有里, 眞木 吉信 小児歯科学雑誌 57 (1), 80-86, 2019-02-25

    <p>乳歯齲蝕罹患の状態を分析することを目的として,東京都内の歯科診療所に来院した3 歳の初診患者を対象に1970 年代,1980 年代,1990 年代,2000 年代,2010 年代まで,約10 年ごとに齲蝕有病状況の経年推移を調査した。</p><p></p><p>1 .齲蝕有病者率ならびに1 人平均齲歯数は,1970 年代から2010 年代にかけて減少傾向を示し,特に1990 …

    DOI 医中誌

  • 特別支援学校(肢体不自由)の児童・生徒における歯科受診行動と齲蝕経験に関する考察

    緒方 麻記, 水谷 慎介, 三浦 真理, 岡 暁子, 尾崎 正雄, 八若 保孝, 小島 寛 小児歯科学雑誌 57 (1), 23-29, 2019-02-25

    <p>肢体不自由児の歯科受診行動と齲蝕経験との関係を明らかにすることを目的として,平成28 年度に 3 校の特別支援学校(肢体不自由)に在籍する児童・生徒の保護者334 人を対象にアンケート調査を行い,同年度の学校歯科健康診断結果とともに209 人の結果を有効とし,分析を行った。</p><p></p><p>1 .かかりつけ歯科ありと回答した者は87.1%であり,年1 …

    DOI 医中誌

  • 唇顎(口蓋)裂患者に対する手術前鼻歯槽形態誘導治療についての保護者アンケート調査

    成瀬 正啓, 佐々木 康成, 小川 綾野, 小林 眞司 小児歯科学雑誌 57 (1), 37-44, 2019-02-25

    <p>唇顎(口蓋裂)患児において,手術前鼻歯槽形態誘導(PNAM)治療は,鼻歯槽口蓋形態の成長誘導と哺乳に重要な役割を果たす。本治療において,親の協力は不可欠であり,患児とその親のストレスを配慮すべきである。PNAM 治療における保護者の評価を調査することを目的として,当センター歯科にて2011 年4 月から2017 年12 月の間にPNAM …

    DOI 医中誌

  • 学童期における口腔清掃環境とデンタルフロスの使用状況

    古川 佑美, 外山 敬久, 荒木 麻美, 中野 崇, 林 勇輝, 福田 理 小児歯科学雑誌 57 (1), 30-36, 2019-02-25

    <p>本研究では,小児期のデンタルフロス(以下フロス)使用率の向上を検討することを目的とし,学童期における口腔清掃環境とフロスの使用状況について質問紙調査を行い,以下の結果を得た。</p><p></p><p>1 .児童の日常の歯磨き状況はすべて児童本人が磨いている割合が,学年が上がるに従い増加傾向を示した。保護者が仕上げ磨きをしている割合は,1 年生から6 …

    DOI 医中誌

  • SspA/B由来ペプチドを用いたStreptococcus mutansのバイオフィルム抑制効果の検討

    伊藤 龍朗 小児歯科学雑誌 57 (1), 1-6, 2019-02-25

    <p>初期定着菌であるStreptococcus gordoniiは菌体表層に発現しているSspA/Bを介し,ペリクルへと付着する。SspA/BはStreptococcus mutansの付着因子PAcと高い配列類似性を示しており,S.gordoniiとS.mutansはペリクルへの付着に対して競合関係にある。本研究ではこの関係性に着目し,SspA/B由来ペプチドSsp(A4K­A11K)がS…

    DOI 医中誌

  • 第三大臼歯のエックス線学的形成時期の調査と治療介入時期に関する検討

    枡富 由佳子, 邉見 蓉子, 田中 結子, 枡富 健二 小児歯科学雑誌 57 (1), 66-79, 2019-02-25

    <p>第三大臼歯は,大臼歯のうち最も後方に位置する歯で臨床的問題がしばしば出現することから,それらに対する対応が求められる。しかしながら,第三大臼歯に対する治療の明確なガイドラインが存在しないため,対症療法であったり,個々の歯科医師の経験に基づく判断で治療介入が行なわれているのが現状である。そこで,今回われわれは,当院の患者のパノラマエックス線写真を用いて第三大臼歯のエックス線学的形成時期の調査…

    DOI 医中誌

  • 当小児歯科における2011年度から5年間の初診患児の実態調査

    入江 泰正, 岩本 優子, 達川 伸行, 秋友 達哉, 竹安 美彩, 櫻井 薫, 光畑 智恵子, 香西 克之 小児歯科学雑誌 57 (1), 87-93, 2019-02-25

    <p>近年の歯科医療情勢の変化に伴う診療実態や当科に来科する患児の実態の動向を把握することを目的に,広島大学病院小児歯科(以下当科)において,2011 年度から5 年間の初診患児の実態を調査し,以下のような結果を得た。</p><p></p><p>1 .2011 年度から2015 年度における5 年間の初診患児は2,500 人であり,どの年も500 人前後であった。</p><p>2 …

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  • 小児におけるデジタル印象およびアルジネート印象のストレス評価

    村井 雄司, 齊藤 正人, 蓑輪 映里佳, Taufiqul Islam Syed, 小橋 美里, 榊原 さや夏, 菅谷 裕行, 倉重 圭史, 疋田 一洋 日本デジタル歯科学会誌 9 (1), 1-7, 2019

    <p> デジタル印象とアルジネート印象を行った際の,小児における唾液α-アミラーゼによるストレス反応の違いについて検討した.唾液α-アミラーゼ活性は酵素分析装置を用い,治療開始直前,印象採得直後および治療終了後で測定した.デジタル印象には口腔内スキャナーであるTRIOS<sup>®</sup>3を用いた.その結果,印象採得直後でアルジネート印象群はデジタル印象群に比べて唾液α-アミラーゼ活性の有…

    DOI 医中誌

  • チューイングによって多数歯の崩壊に至った摂食障害の1例

    大津 光寛, 軍司 さおり, 苅部 洋行, 石川 結子, 若槻 聡子, 羽村 章 心身医学 59 (6), 560-567, 2019

    <p><b>緒言</b> : これまでの研究では摂食障害の歯科的合併症は過食嘔吐が最大の要因であるとされてきた. しかし今回チューイングのみでほぼ全歯が残根状態となった症例を経験した. <b>症例</b> : 26歳女性. 精神科診断名 : 心的外傷後ストレス障害, 強迫性障害, 神経性やせ症過食・排出型, 選択的セロトニン再取り込み阻害薬服薬中. 歯科既往 : …

    DOI Web Site 医中誌

  • 重度の僧帽弁閉鎖不全症と心房細動を合併した知的障害を有する脳性麻痺患者の全身麻酔下智歯抜歯経験

    佐藤(朴) 曾士, 名和 弘幸, 菱田 純代, 渋谷 恭之, 福田 理 日本障害者歯科学会雑誌 40 (1), 14-19, 2019

    <p>今回われわれは,重度の僧帽弁閉鎖不全症と心房細動を併発した知的障害を有する脳性麻痺患者に対して,全身麻酔下での智歯抜歯術を経験したので報告する.</p><p>症例は32歳の女性.智歯抜歯の必要性を認め,N大学病院を紹介受診した.出生児より僧帽弁逸脱症を患っており,現在は重度の僧帽弁閉鎖不全症に移行していた.行動調整の選択にあたり,比較的手術侵襲の大きな智歯抜歯であること,脳性麻痺であること…

    DOI 医中誌

  • 歯科恐怖を知る

    苅部 洋行 日本歯科心身医学会雑誌 34 (1-2), 5-9, 2019

    Dental fear is a crucial clinical issue in dental practice. It occasionally presents as dental phobia, causing long-term avoidance of dental treatment. The Diagnostic and Statistical Manual of …

    DOI 医中誌

  • 徳島大学病院矯正歯科における過去10年間の口唇裂・口蓋裂患者に関する実態調査

    谷本 幸多朗, 森 浩喜, 木内 奈央, 井澤 俊, 泰江 章博, 堀内 信也, 峯田 一秀, 石田 創士, 岩本 勉, 橋本 一郎, 田中 栄二 日本口蓋裂学会雑誌 44 (1), 1-6, 2019

    徳島大学病院矯正歯科に来院した口唇裂・口蓋裂患者の実態を把握する目的で,2006年4月から2016年3月までの10年間に当科を受診した口唇裂・口蓋裂患者を対象として臨床統計を行い,以下の結果を得た。<br>1.過去10年間の口唇裂・口蓋裂患者は96名であり,矯正歯科総患者数の6.16%を占めていた。男女比は1:0.75であった。<br>2.裂型分類では唇顎口蓋裂(36.5%),口唇顎裂(33.3…

    DOI 医中誌

  • 横紋筋肉腫の治療後に認められた顎骨の発育不全および歯の形成障害の1例

    眞田 奈緒美, 嶋田 理菜, 岡田 裕莉恵, 山口 茜, 木村 奈緒, 根本(山本) 晴子, 清水 邦彦, 清水 武彦 小児歯科学雑誌 56 (4), 466-473, 2018-11-24

    <p>横紋筋肉腫は,骨格筋へ分化する胎児性間葉系細胞を発生母地とする軟部悪性腫瘍であり,小児の軟部悪性腫瘍としては代表的な疾患の一つである。今回我々は,横紋筋肉腫の治療に伴い歯および骨の形成障害を生じた7歳0か月の女児の1例を経験したので報告する。患児は2歳6か月時に右眼窩原発胎児型横紋筋肉腫(StageⅠ)と診断され,急速な腫瘍増大のため腫瘍の8割を経結膜にて摘出し,2歳7か月から4歳6か月ま…

    DOI 医中誌

  • 兄に3本,弟に2本の過剰歯が生じた一卵性双生児の1兄弟例

    立花 太陽, 村本 知歌子, 浅香 有希子, 河村 良彦, 佐野 哲文, 折原 莉紗, 渡邊 淳一, 佐野 正之 小児歯科学雑誌 56 (4), 460-465, 2018-11-24

    <p>過剰歯の発生頻度は1­5%であり,上顎正中部に好発する。これまでの報告をみると,一卵性双生児において本数の違う過剰歯が発現することは比較的稀である。今回我々は,本数の違う過剰歯を有する一卵性双生児1兄弟例を経験したので報告する。</p><p></p><p>6歳0か月の一卵性双生児の男児1組。兄の歯が1本多いことを主訴に来院し,その2日後に弟が来院した。パノラマエックス線写真より上顎正中部に…

    DOI 医中誌

  • 歯周組織に対するクラウンループの力学的影響

    横井 由紀子, 山木 貴子, 河村 純, 遊佐 辰徳, 江花 照夫, 岡藤 範正, 大須賀 直人 小児歯科学雑誌 56 (4), 427-433, 2018-11-24

    <p>クラウンループは,第一乳臼歯が片側性に1 歯早期喪失した場合,第一大臼歯の萌出スペースを保持するために用いられる標準的装置である。本研究の目的は,基礎研究のひとつとして,クラウンループが歯周組織に与える影響について検討することである。同時に,ループの強度についても検討した。 計算方法は以下の通りである:クラウンあるいはループ(W 形,U …

    DOI 医中誌

  • 某予防歯科センターにおける幼児の齲蝕,フロッシングおよび歯列・咬合に関する実態調査

    阿部 洋子, 篠永 ゆかり, 人見 さよ子, 原田 京子, 園本 美惠, 西村 貴子, 河合 咲希, 永田 幸子, 有田 憲司 小児歯科学雑誌 56 (4), 434-440, 2018-11-24

    <p>大阪府某市立予防歯科センターでは,口腔疾患予防活動が45年以上継続して行われている。現在の受診幼児の口腔実態を把握する目的で,2016年4月から2017年3月までの期間に,歯科検診に参加した小児の検診記録から,全ての乳歯が萌出した児の年齢,性別,齲蝕罹患状態,フロスの使用状況,歯間空隙の有無,および咬合状態の項目について転記し,集計・分析を行った。</p><p>対象児は2歳69人,3歳80…

    DOI 医中誌

  • エックス線診査で未萌出小臼歯歯冠部象牙質に透過像を認めた3例

    久保田 文恵, 石井 華子, 石井 香, 京極 絵美, 久芳 陽一 小児歯科学雑誌 56 (4), 450-459, 2018-11-24

    <p>未萌出永久歯の歯冠部に限局したエックス線透過像を示した症例についての報告は少ない。その発現部位は,主に大臼歯や小臼歯であり,また多くは下顎歯で,上顎歯では少ない。これらの症例は無症状で,偶然パノラマエックス線写真や咬翼法エックス線写真によるエックス線診査時に発見されることが多く,以前は齲蝕と思われていた。しかし,最近では歯冠部の特発性吸収と考えられるようになった。しかしながら,病因について…

    DOI 医中誌

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