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検索結果 239 件

  • 男鹿半島五里合低地を埋積する沖積層の層序と環境変遷

    西川 治, 嶋田 智恵子 第四紀研究 62 (3), 105-119, 2023-08-01

    ...ボーリングコアの層相解析,放射性炭素年代測定,珪藻化石分析および花粉化石分析に基づいて,堆積盆の基盤を構成する地層,堆積盆の埋積過程と完新世の環境変遷を検討した.五里合低地では,約15~20 mの厚さの沖積層が,最終氷期の堆積面が削剥されて形成された幅広い堆積盆を埋積している.堆積盆の基盤は,上部更新統潟西層の砂層および約40,000年前の湿地堆積物からなる箱井層最下部である.五里合低地の環境は,後氷期...

    DOI Web Site 参考文献15件

  • 近年の多雨化に伴う北海道の化石周氷河斜面の斜面崩壊について

    石丸 聡 日本地理学会発表要旨集 2023s (0), 27-, 2023

    ...</p><p> 日勝峠周辺の深い崩壊は,いわゆる“後氷期開析前線”にあたる遷急線を跨ぎ周氷河性斜面堆積物で発生している.一方,緩斜面の化石周氷河斜面の浅い崩壊が,丘陵上部の浅い谷頭斜面で発生しており,周氷河性斜面堆積物上面をすべり面とし,その上位の完新世の黒土層が抜け落ちている.さらに,ガリー状の浸食も平滑な緩斜面上に多数生じた.ガリー状浸食は,周氷河性斜面堆積物を覆う黒土層で発生しており,地中でパイピング...

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  • 熊本平野沿岸部の後氷期における相対的海水準変動への応答

    大上 隆史, 丸山 正, 細矢 卓志 日本地理学会発表要旨集 2023a (0), 157-, 2023

    ...において近年に実施された活断層調査等によって,平野の地形発達を検討するための資料が得られつつある(産総研,2016;文科省・産総研,2020).筆者らは陸域および海域において実施されたボーリングデータにもとづいて,熊本平野沿岸部の層序と地形発達に関する予察的な検討結果を報告した(大上ほか,2022).本報告では,既存研究によって報告されたボーリングデータと年代資料にもとづき,熊本平野沿岸部における後氷期...

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  • 熊本平野沿岸部における最終氷期最盛期以降の地形発達

    大上 隆史, 丸山 正, 細矢 卓志 日本地理学会発表要旨集 2022a (0), 24-, 2022

    ...復元した地形・地質断面図(図)から,一連の堆積体の発達過程を検討できる.島原湾では,後氷期の海水準上昇開始(16.5 ka)前後から細粒堆積物の形成が開始しており,12 ka前後に内湾化した後,海域の拡大(海岸線の陸側への移動)に伴って8 ka前後に堆積速度が急減している.内陸部(KA-1地点)に分布する海成砂層(7.99-7.24 kaの年代を示す)は,後氷期の海進に伴う海域の拡大範囲がこの地点に...

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  • 立山火山五色ヶ原におけるモレーン状地形の成因に関する再検討

    徳本 直生, 苅谷 愛彦 日本地理学会発表要旨集 2022s (0), 117-, 2022

    <p>【はじめに】飛騨山脈・立山火山南部に位置する五色ヶ原には,モレーン状の微高地群が分布する.従来の研究では,これらは氷河成と考えられてきたが,次のような問題点が挙げられる.すなわち,i)航空レーザ測量技術の進展による高精度・高解像度な地形解析が可能になって以降の研究はほとんどなされていないこと,ii)大縮尺での微地形判読がなされていないこと,iii)詳細な地質学的記載などの根拠に基づく議論に…

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  • 北海道内浦湾北岸の北黄金貝塚周辺における縄文海進期の環境

    小野 映介, 小岩 直人, 佐藤 善輝 日本地理学会発表要旨集 2022s (0), 11-, 2022

    ...北黄金貝塚では、出土する貝類や魚類が時代によって異なることから、後氷期の海面変動や、それにともなう海進や海退に応答するかたちで生業を行っていたと推定される。しかし、当地域における海面変動の詳細は明らかにされていない。近年、考古学分野では噴火湾沿岸の縄文文化に関する詳細な物質面での検討がなされているが、それに対応する精度での周辺古環境の復原はなされていない。...

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  • 非デルタ性海進期における下流域沖積系のモルフォダイナミクス: オート層序学理論及び水槽実験

    武藤 鉄司, 王 俊輝 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 178-, 2022

    ...</p><p> オート層序学理論とそれを裏付ける実験結果から,天然デルタの存亡の理解に関わるヒントが得られた.後氷期海進の末期になるまでデルタが存在しなかった(Stanley & Warne, 1994 Science) のは,それに先立つ低海水準期のデルタが陸棚外縁付近まで延伸し,その時の沖積系面積がΛ<sub>3D</sub><sup>2</sup>を大幅に超えていたからであろう(e.g., Wang...

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  • 福岡県芥屋大門の玄武岩海食崖沖に発達する海食台地形

    菅 浩伸, 木村 颯, 佐野 亘, 三納 正美 日本地理学会発表要旨集 2022s (0), 82-, 2022

    ...後氷期の海水準が–10 m付近に達した約8,300年前以降に,現成海食台(–12 m面)の幅104~107 mが侵食されたとすると,玄武岩海食崖の平均後退速度として1.25~1.3 cm/年が算出できる。</p><p></p><p>謝辞:本研究はJSPS科研費JP21H04379および令和3年度糸島市協定大学等課題解決型研究事業(いずれも代表者:菅 浩伸)の成果の一部です。...

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  • 火の考古学

    小杉 康 北海道大学考古学研究室研究紀要 1 1-15, 2021-12-06

    ...未だ問題提起の段階であるが、人類は後氷期以降、本格的な定住生活を地球上の各地で展開するなかで、人類史上経験したことのないほどに地球表面を燃えやすい状態に変化させてしまったのではないだろうか(地球表面の「家畜化」)。その反面、人類は‘野生の火'を制御できるまでの技術を未だ獲得していないのである。...

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  • 沖縄島中南部の地形形成と中城湾

    渡邊 康志 沖縄地理 21 (0), 1-16, 2021-07-31

    ...の沖積層堆積速度から,島尻層群露出丘陵の侵食による中城湾の生成は可能である.古那覇川では,氷期の海水準低下期に下流域に分布していた琉球層群が上流側の島尻層群分布域の下方への侵食を防いだ.古中城川は氷期の低海水準期には,全流域に島尻層群が露出するため,島尻丘陵と古中城丘陵の高度差が発生し,分水界付近に崖・急斜面が生じた.この急斜面が崩壊することで,古那覇川流域が侵食されウィンドギャップが形成された.後氷期...

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  • 男鹿半島北岸五里合低地の完新統と環境変遷

    西川 治, 嶋田 智恵子, 高島 勲 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 085-, 2021

    ...,低地を埋積している地層の全体像はわかっていない.著者らは,2000年代に入って土木調査で基盤まで掘られた数本のボーリング試料を秋田県から入手し,堆積物の解析を行っている.本講演では,低地中央部で掘られた1本のコアについて,岩相記載,珪藻群集解析,放射性炭素年代測定および,砂層の熱ルミネッセンス(TL)発光特性の検討等で得られた成果を報告する.五里合低地の堆積物は,最終氷期に侵食されてできた谷が,後氷期...

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  • 沖縄島,残波岬北東沖で採取されたモモイロサンゴ遺骸の<sup>14</sup>C年代とその地質学的意義

    公文 富士夫, 徳山 英一, 奥村 知世, 新井 政良, 荒井 晃作 日本地質学会学術大会講演要旨 2021 (0), 099-, 2021

    ...</p><p>2~3万年ほど前の氷期に,海底の高まりに付着して成長していた宝石サンゴが,死後に落下して,斜面下に集積した.その後,後氷期の海水準の上昇によって,名護湾層の極細粒砂~シルトの堆積する水理環境に変わったものの,海底の高まりの周囲だけは局所的な流速の増大によって懸濁性の堆積物が沈積しにくい場になった結果,凹地が形成されたもの(obstacle scour:佐藤ほか,2011)と考えられる....

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  • 太田川下流平野における人為的影響の検討

    松本 誠子, 久保 純子, 貞方 昇 日本地理学会発表要旨集 2021s (0), 128-, 2021

    ...従来「最上部陸成層」は、後氷期海面高頂期以降の海面微変動や堆積物供給の多寡に呼応して形成されてきたとされるが、最新期における人間活動の影響も少なからず関与したものと思われる。本発表は、デルタ形成・成立における人為関与地形形成の役割を評価することに的を絞り、その調査成果の一部を紹介するものである。</p><p></p><p><b>2....

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  • 三重県・宮川平野における沖積層の堆積過程

    佐藤 善輝 日本地理学会発表要旨集 2020s (0), 186-, 2020

    ...<p><b>1.はじめに</b></p><p> 宮川平野は伊勢湾南西岸に位置する沖積平野で,宮川や五十鈴川などによって形成されたデルタタイプである.この平野の沖積層に関しては,これまで川瀬(2012)などの研究があり,沖積基底礫層や開析谷の分布が推定されている.しかしながら,年代資料が不足していて沖積層の詳しい堆積過程は明らかになっておらず,後氷期の海水準変動との関連は十分に理解されていない.このような...

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  • 九州山地における重力性低崖地形の分布規定要因

    岩瀬 東吾, 吉田 英嗣 日本地理学会発表要旨集 2020s (0), 118-, 2020

    ...</p><p></p><p>(2)ミクロスケールからみた低崖地形の発達過程</p><p></p><p> 遷急線は侵食前線(後氷期開析前線)にあたる可能性があり,初生的には両岸に発達していたと考えられる。対象地域の地質の走向は,支尾根の走向におおむね平行で,北向き傾斜である。...

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  • 房総半島中西部湊川下流域の地形発達(その2)

    佐藤 俊文 日本地理学会発表要旨集 2020s (0), 193-, 2020

    ...発達要因を考察した.この結果,以下のことがわかった.1)湊川下流域には,更新世末の上位面・中位面や,完新世の下位面が分布する.下位面はさらに4面に細区分出来る(下位面(L)-Ⅰ-1, 以下,L-Ⅰ-2,L-Ⅱ-1、L-Ⅱ-2).2)基盤を深く侵食して,大円礫主体の礫層が基底に堆積し,この上位には腐植物を含まない砂層,腐植物や貝殻を含む厚く軟弱なシルト層・砂層が堆積する.これらは最終氷期最大海面低下期〜後氷期海進最大期...

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  • 花粉分析からみた最終氷期以降のスギの分布変遷

    池田 重人, 志知 幸治, 岡本 透 日本森林学会大会発表データベース 130 (0), 729-, 2019-05-27

    <p>これまでの花粉分析研究に基づき、最終氷期以降のスギの分布変遷を概観するとともに、演者らによる最近の研究で明らかになったスギ変遷の結果を示す。スギは第四紀更新世に日本列島に現れ、100万年前頃から繁栄してきたとされる。その後、氷期・間氷期の気候変動を経て、最終氷期最盛期から晩氷期末の2.5~1万年前頃には大きく減少し、花粉産出が優勢を示すのは逃避地と推定される地点などに限られる。最終氷期終了…

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  • 南九州における最終氷期以降の古環境・文化の統合的高精度編年の試み

    森脇 広, 永迫 俊郎 日本地理学会発表要旨集 2019s (0), 28-, 2019

    ...最終氷期以降,とりわけ過去約3万年間は,最終氷期最寒冷期から急激な温暖化の最終融氷期,現在につながる後氷期という大きな気候変化が生じた最新の時代で,これに伴う諸古環境変化を年代的に高精度に解明することは,グローバルな環境変化の時間差やメカニズム,要因,将来の環境変化を検討する上で重要な課題となっている(Hoek et al., 2008;森脇,2011).これを進めるのに,高分解能で分析可能な氷床コア...

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  • 最終氷期最盛期の低海水準に対応した海底地形面の分布

    菅 浩伸, 堀 信行, 横山 祐典, 中井 達郎, 長谷川 均, 中島 洋典, 浦田 健作, 藤田 和彦, 渡久地 健, 鈴木 淳 日本地理学会発表要旨集 2019s (0), 137-, 2019

    ...すなわち,約31kaの急激な海水準低下から始まるLGMであるが,28~22kaには海水準が比較的安定した時期(LGM-a)が現れ,その後21.9~20.5kaにかけて海水準が約20m低下して最低位(汎世界的平均海水準で現海面下約125~130m)に達し(LGM-b),19ka以降に後氷期海水準上昇に転じたというものである。...

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  • 段丘発達史の定説(貝塚モデル)に対する疑問

    小松原 琢 日本地理学会発表要旨集 2019s (0), 21-, 2019

    ...段丘発達史のモデルとして、日本では貝塚(1977)の間氷期・氷期・後氷期における河川の侵食・堆積による河岸段丘形成モデルがごく一般に引用されている。しかし、演者の調査経験からみて、それに当てはまらないものの方が日本ではむしろ一般的ではないだろうか?貝塚(1977)モデルに対する反例を示し、議論を乞う。...

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  • 青森県野口貝塚周辺における完新世初頭から中期の地形環境

    髙橋 未央, 小野 映介, 小岩 直人 季刊地理学 70 (3), 117-126, 2018

    ...この砂層は後氷期の海進に伴って形成された海水~汽水環境の溺れ谷に,背後の段丘崖や開析谷から間欠的にもたらされた土砂であり,その堆積は8,400~7,150 cal BPの間に急速に行われたことが明らかになった。野口貝塚周辺の人々は,縄文海進に伴って湖岸部での土砂の堆積が急速に進む環境の中で生活を営んでいたと考えられる。</p>...

    DOI Web Site Web Site 参考文献8件

  • 湿潤熱帯域の浅海底地形学:石垣島名蔵湾の沈水カルスト地形の発達

    菅 浩伸, 藤田 和彦, 横山 祐典, 浦田 健作, 中島 洋典, 堀 信行, 長尾 正之, 羽佐田 葉子, Sinniger Frederic, 宮入 陽介 日本地理学会発表要旨集 2018s (0), 000097-, 2018

    ...コアのうち後氷期堆積物より,12試料のAMS年代測定および12試料の有孔虫組成解析を行った。また,湾内の9測線において反射法地震探査(マルチチャンネル法)による地層探査を行った。振源はウォーターガンを用い,受振装置はハイドロフォンを3.125m間隔で24チャンネル配したストリーマーケーブルを使用した。...

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  • 火山灰編年からみた高隈山地の斜面安定性とブナ林の分布

    箕田 友和, 永迫 俊郎 日本地理学会発表要旨集 2017a (0), 100031-, 2017

    ...時折削除されるため,古環境変遷の把握が難しいのが一般的である.南九州の諸火山から多くのテフラが到達している大隅半島の高隈山地は,山地斜面の火山灰編年法(田村,2004など)を適用可能で,古環境にアプローチしうる優位性を持っている.ここでは,高隈山地を対象に山地斜面の地形分類を行ったうえで,火山灰編年にもとづき,地形的位置ごとの重力移動の様式および斜面安定性について議論を行う.こうした最終氷期最盛期から後氷期...

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  • 大阪,河内平野の沖積層の特徴

    増田 富士雄, 糸本 夏実, 小川 和宏, 櫻井 皆生, 趙 哲済 同志社大学ハリス理化学研究報告 57 (2), 88-98, 2016-07-31

    ...らかにした.この地層は20〜30mの層厚を有し,4つのユニット,すなわち下位から上位へ最下部礫層,下部砂泥互層,中部海成粘土層,上部砂泥層に区分できる.中部の海成粘土層は陸域にむかってくさび状に分布する.これらの地層区分や分布はわが国の沿岸域の沖積層の典型である.最下部の礫層は河川や扇状地性で,3万年前から1万年前の氷期の低海面期に古大和川や淀川の谷を埋積している.下部の砂泥互層は1万年前から8千年前の後氷期...

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  • ニホンザル地域個体群の遺伝的構造:地域個体群の成立年代推定

    川本 芳, 川本 咲江, 森光 由樹, 赤座 久明, 六波羅 聡 霊長類研究 Supplement 32 (0), 49-49, 2016

    ...MRCA年代のちがいはニホンザルが後氷期(1万年以内)に東日本で分布拡大したと考える進化仮説を支持する。一方、西日本の一部で認めたMRCA年代が新しい地域では自然災害あるいは人為撹乱の影響が考えられる。</p>...

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  • 梓川上流域における斜面発達過程と植生動態

    高岡 貞夫, 苅谷 愛彦 日本地理学会発表要旨集 2016s (0), 100174-, 2016

    ...<BR>   5.地すべりに伴う地表変動のフロラ形成に果たす役割<BR>  本州中部におけるカラマツ属とトウヒ属は、後氷期に分布を縮小させてきた。現在カラマツやトウヒは亜高山帯で優占林を形成することはほとんどないが、地すべり地はこれらの種が優占する場所を提供しているといえる。両種とも耐陰性が低く、大規模な攪乱を必要とすると考えられる。...

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  • 栃木県鬼怒川流域における宝積寺段丘の離水年代の再検討

    塩谷 純佳, 鈴木 毅彦 日本地理学会発表要旨集 2016s (0), 100124-, 2016

    ...これに基づくと宝積寺面の離水年代は220~222 kaとなる.この堆積速度からMoPの年代を求めると154~161 kaとなり,鈴木(2011)の年代の範囲内に入る.また,Ag–KP~SgP-2間の堆積速度は7.4~7.8 cm/kyrとなり,離水年代は219~222 kaとなる.以上の点から離水年代は219~222 kaと求められる.加えて,宝積寺段丘面の勾配が間氷期に離水した峯町面の勾配,および後氷期...

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  • 日本海秋田沖海底コアの過去30万年間のテフラ層序と堆積環境変遷

    鮫島 悠甫 日本地理学会発表要旨集 2016s (0), 100171-, 2016

    ...4 回の間氷期(1回は後氷期)を含む過去30万年まで年代を示す一連のテフラ層序を記録する堆積物が得られた。 As-K、Om-Pm1、Aso-3 については従来の研究では降下範囲外とされてきた位置にあるRC1408コアから確認されたことで、降下範囲の分布が拡大した。...

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  • 青森県小川原湖東岸の砂丘に形成された貝塚の検出状況

    小野 映介 日本地理学会発表要旨集 2016a (0), 100003-, 2016

    ...青森県東部の太平洋側に位置する小川原湖の東岸には標高40 mにおよぶ砂丘の発達が認められ,一部は更新世の海成段丘面(ステージ5eに形成されたとされる高館面)を被覆している.砂丘が発達する地域からは,縄文時代の貝塚が多く発見されており,貝塚を構成する動物遺体は,当時の生態系を知る上での貴重な資料となっている.一方,当地域の後氷期を対象とした地形・地質研究は少なく,縄文時代の人々がどのような空間で活動していたのかといった...

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  • 気仙沼大川平野における完新世デルタの発達過程

    丹羽 雄一, 須貝 俊彦, 松島 義章, 松崎 浩之 日本地理学会発表要旨集 2015a (0), 100015-, 2015

    ...考察<br> 本研究で得られた堆積曲線は,増田(2000)の三角州システムの特徴と合致する.完新世初期の速い堆積速度は,後氷期の海水準上昇に伴い上方に付加された堆積空間に河川からの多量の土砂が供給されることに起因する.その後の遅い堆積速度は,さらなる海水準上昇によって低地が水没して内湾になり,河口からの距離が遠くなることによって堆積物供給が減少したことを反映すると考えられる.その後の堆積速度の急増は...

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  • 冷温帯林の昆虫の種分化過程ー日本産ルリクワガタ属とその共生酵母を中心に

    久保田 耕平 日本森林学会大会発表データベース 126 (0), 781-, 2015

    ...温帯に生息する生物の系統地理には氷河期から後氷期にかけての気候変動に影響されている事例が多く知られる。演者らは日本の冷温帯林に生息する昆虫の複数の分類群について系統解析をおこなってきたが、本講演ではその中からルリクワガタ属を中心に成果を報告する。<br> 日本産ルリクワガタ属にはこれまでのところ単系統と推定される10種が知られる。...

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  • 半遠洋性泥の有機炭素沈積流量変化,最終氷期末期〜後氷期,南海トラフ沿い前弧海盆の例

    大村 亜希子, 池原 研 堆積学研究 73 (2), 121-135, 2014

    ...堆積物を対象に,半遠洋性泥に含まれる有機炭素の沈積流量変化に注目して,それらの堆積場による違いと時代変化を検討した.海水準変動の影響を受けてタービダイトの堆積頻度が変化する場所でも,タービダイトは認められず半遠洋性泥が連続して堆積したと見られる場所でも,半遠洋性泥に含まれる有機炭素の沈積流量は同様の変化を示した.すなわち,最終氷期最盛期末期には有機炭素沈積流量が大きく,陸源有機炭素の割合が比較的高い.後氷期以降...

    DOI Web Site 被引用文献2件 参考文献29件

  • 植生研究における微地形の重要性

    若松 伸彦 日本地理学会発表要旨集 2014s (0), 100144-, 2014

    ...特に,上部谷壁斜面と下部谷壁斜面の間に存在する遷急線の後氷期解析前線の上下では,植物群落の組成が劇的に変化することを述べている.後氷期解析前線の上下では,土砂移動の多少が大きく変化するため,生理的な要因以外にも直接的に植物の分布を規定する要因となっているためである....

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  • 5万分の1地質図幅「茂原」の地形考察

    大井 信三, 七山 太, 中島 礼, 中里 裕臣 日本地理学会発表要旨集 2014s (0), 100176-, 2014

    ...<br> 図幅内の低地は,一宮川,埴生(はぶ)川によって作られた低地と九十九里平野の南部である茂原低地に区分される.九十九里平野は,約5000~6000年前の後氷期海進からの海面の段階的な低下によって形成されてきた海岸平野であり,7~10km程度の広がりを持つ.東浪見~一宮間の上総台地と九十九里平野の間には比高30~50mの明瞭な海蝕崖が連続して存在し,九十九里崖線の南端部とされている.九十九里平野...

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  • 北海道東部厚岸沿岸低地の完新世バリアーシステムと海水準変動の復元

    重野 聖之, 七山 太, 須藤 雄介, 嵯峨山 積, 長谷川 健, 安藤 寿男 地質学雑誌 119 (3), 171-189, 2013-03-15

    ...北海道東部沿岸,厚岸湾沿岸地域には,日本では珍しい現在でも活動的なバリアーシステムが存在している.その成立過程と現存する理由について,ボーリング試料を用いて堆 積学的手法,古生物学的手法ならびに炭素同位体年代を用いて検討した結果,以下の3点が明確となった.(1)厚岸湾沿岸低地に後氷期海進が到達したのが11400年前である.この当時の海面の高さは現在より50 m低かった.その後の後氷期海進によって,厚岸...

    DOI Web Site Web Site 被引用文献7件 参考文献29件

  • 仙台平野北部七北田川下流域の潟湖埋積過程と土砂流入時期

    松本 秀明, 佐々木 弘太, 伊藤 晶文, 熊谷 真樹, 遠藤 大希 日本地理学会発表要旨集 2013a (0), 100068-, 2013

    ...七北田川下流域には後氷期海進により内湾が広がったが,第Ⅰ浜堤列が形成された後の3800~3200 yrBPにおいても,浜堤列の陸側に潟湖環境が広がっていた(松本・野中,2006)。その後,潟湖は七北田川が上流から運搬した土砂により埋積が進行し,やがて陸化した。本研究は七北田川下流域に残されていた潟湖が陸化した時期とその原因を大規模洪水イベントとの関係から求めようとするものである。...

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  • 銚子地域における後氷期の植生変遷

    内山 隆 日本花粉学会会誌 59 (1), 11-26, 2013

    1.シイ-クリ型花粉化石のSEM観察から,花粉化石の畝幅と形状をもとにシイ型(ツブラジイおよびスダジイ)とクリ型を識別した.花粉分析結果からは約10,000Cal BPから約750Cal BPまでの植生変遷として,先駆的落葉広葉樹林:DBL(P),落葉広葉樹林:DBL,針広混交林:CDBM,常緑広葉樹を伴った中間温帯林:ML,マツ二次林:Psにいたる植生変遷を認めた.2.約9,000Cal …

    DOI Web Site 参考文献79件

  • 仙台平野中北部における洪水土砂流入期に関する研究

    松本 秀明, 佐々木 弘太, 伊藤 晶文, 吉田 航, 熊谷 真樹 日本地理学会発表要旨集 2013s (0), 273-, 2013

    ...平野の北部を流れる七北田川は土砂の供給量が少なく後氷期海進により形成された内湾が,少なくとも2400年前まで,第Ⅰ浜堤列の背後に潟湖として広がっていた。 本研究では名取川,七北田川が流下する地域について,地表に残された「自然堤防-旧河道」地形や地表面下にみいだされる洪水堆積物の堆積状況の調査と放射性炭素年代測定により,多量の土砂が平野に供給された時期をそれぞれ特定した。...

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  • 荒川・妻沼低地と中川・渡良瀬低地の幅からみた地形発達の比較

    石原 武志, 須貝 俊彦 日本地理学会発表要旨集 2013s (0), 105-, 2013

    ...両低地の基底地形は,最終氷期の海面低下期に形成された埋没段丘と埋没谷,および後氷期の海面上昇期から高海面期にかけて形成された埋没波食台からなる.埋没谷の幅はいずれも2 km前後で共通しているが,妻沼低地のみ約4 kmと幅が広い.埋没段丘の幅は荒川低地で約4-5 km,中川・渡良瀬低地では約1-2 kmである.妻沼低地は埋没段丘の分布が不明瞭である.埋没波食台に関しては,荒川低地では河口から約20-40...

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  • 土器出現の年代と古環境 : 研究史の整理から

    工藤 雄一郎 国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History 178 7-28, 2012-03-01

    ...9,000年前を遡る土器と後氷期の開始が結び付けられ,考古学界には「後氷期適応論」が普及した。1963・1966年に公表された福井洞窟や上黒岩岩陰の¹⁴C年代は12,000年代まで遡り,氷期/後氷期の境界として認識されていた1万年前を超え,最古の土器を縄文時代から切り離す時代区分が提案されるきっかけとなるとともに,土器の出現と晩氷期との対比も始まった。...

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  • 電気探査法による有明・八代海の海底下浅部の地質構造のイメージングと地下水湧出経路推定への応用

    御園生 敏治, 麻植 久史, 小池 克明, 嶋田 純, 吉永 徹, 井上 誠 応用地質 53 (5), 235-244, 2012

    ...している.測定に使用したケーブルの長さは250 mで,これに20本の電極を設置した.有明・八代海にそれぞれ4本,8本の計26 kmの測線を設定し,信頼性の高い比抵抗データを得るために3極法を採用した.海水の厚さを考慮した電位補正法と1次元インバージョン解析によって,宇土半島周辺で正断層を示唆する特徴,および地下水湧出経路と考えられる幅200 mの高比抵抗帯の存在が明らかになった.白川・緑川の河口では,後氷期...

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  • 東京低地臨海部の沖積層にみられる湾口砂州の形成機構

    田辺 晋, 中島 礼, 内田 昌男, 柴田 康行 地質学雑誌 118 (1), 1-19, 2012

    ...湾口砂州は,湾口かその外洋付近に形成される海面下の起伏地形で,潮汐の卓越した狭長なエスチュアリーに形成される.後氷期の海水準上昇期,日本列島の沿岸河口低地にはこのようなエスチュアリーが分布していた.しかし,日本列島の沖積層から湾口砂州堆積物はほとんど報告されたことがない.東京低地臨海部における4本のボーリングコア堆積物の堆積相と放射性炭素年代値を検討したところ,この地域の標高20~35 mに貝殻が点在...

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  • 石筍に記録された日本の後氷期と完新世気候変動

    狩野 彰宏, 曽根 知実, 柏木 健司, 堀 真子 日本地球化学会年会要旨集 59 (0), 67-, 2012

    近年の石筍研究は温帯?亜熱帯地域での気候条件の時代的変遷を高解像度に再現している。私たちが解析した日本の3カ所で採集した石筍の酸素同位体変動は,BA温暖期での降水量増加,ヤンガードリアス期での乾燥と寒冷化を示す。さらに,新潟石筍の完新世記録は冬のアジアモンスーン強度を反映するという点でユニークである。

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  • 日本の照葉自然林の群落体系

    人と自然 23 (0), 1-29, 2012

    ...から行い,それらの成果を参考に照葉樹林の群落体 系をまとめた. 1照葉樹林を構成する種の全体像 2照葉樹林構成種の分布中心地(西表島,沖縄本島, 奄美大島,屋久島,九州南部) 3地理的分布による照葉樹林構成種の区分(8地理的分布群の抽出) 4各種環境条件に対する照葉樹林構成種の分布 5南西諸島における照葉樹林構成種数と面積との関係 6照葉樹林構成種の最終氷期最寒冷期の避難地と後氷期...

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  • 東日本のブナ林に出現する広葉草本種の生育立地は太平洋側と日本海側でなぜ異なるのか

    蛭間 啓 伊那谷自然史論集 13 (0), 31-38, 2012

    ...最終氷期最盛期の約2万年前, 日本列島は寒冷・乾燥な気候条件下にあり, 地域に関係なくナラ類がブナ属より優勢であり, 後氷期初期においてもコナラ亜属がブナ属よりも先に増加, 優占したとされている. 以上のことから, つぎのような考察を行った. 生育立地に太平洋側と日本海側で差異がみられた広葉草本種群の多くは, 最終氷期最盛期から後氷期初期までのナラ類を優占種とする夏緑広葉樹林に広く生育していた. ...

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  • 四国地方における最終亜間氷期以降のスギの空間分布の変遷

    三宅 尚, 中村 純, 山中 三男, 中川 赳, 三宅 三賀 植生史研究 19 (1-2), 61-68, 2011

    ...後氷期初頭には,コナラ属アカガシ亜属とシイ属の優勢な常緑広葉樹林が太平洋側沿岸域を中心に著しく分布拡大した。池山池湿地周辺のように後氷期後期にスギが著しく増加した地域も一部認められるが,スギは後氷期全体を通して優勢とはならなかった。...

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  • 岩塊流研究の諸問題

    瀬戸 真之 日本地理学会発表要旨集 2011s (0), 156-156, 2011

    ..._IV_.岩塊斜面・岩塊流の形成期 今までに報告された岩塊斜面や岩塊堆積地形には,最終氷期中に形成されたとするものと,後氷期に形成されたとするものがある.しかし,テフラなどの確かな年代資料にもとづいて形成時期が詳しく議論されている報告は少ない.岩塊斜面,岩塊堆積地形の形成時期は,ケースによって異なり,約9万年前から現在にいたるまで,その時期は様々である.しかし,最終氷期と後氷期の両時期を通じて形成...

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  • 起源の異なる石英粒子のTL・ESR信号特性

    高田 将志, 島田 愛子, 豊田 新, 竹村 恵二, 相馬 秀廣 日本地理学会発表要旨集 2010s (0), 244-244, 2010

    ...これまでの研究では,第四紀,第三紀,中・古生代,先カンブリア時代といった地質時代に対応した基盤岩石の識別が可能であることがわかっており,これを利用して氷期(海洋酸素同位体ステージMIS-2)と後氷期(MIS-1)における黄砂飛来ルートの違いが明らかにされている(成瀬ほか、2005など)。...

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  • 湖沼堆積物中の燃焼痕跡物として記録された後氷期の人間活動

    井上 淳, 北 瀬(村 上) 晶 子 第四紀研究 49 (3), 173-180, 2010

    ...後氷期は,人類の文化・文明が発展するとともに,人が地域環境・地球環境に大きな影響を与えるようになった時代である.人の文化の発展,環境への影響の拡大には,火の利用法の発展が背景にある.湖沼などの堆積物には,こうした火の使用によって生成された微粒子が含まれる.堆積物中の微粒炭は,必ずしも人為的な火を示すものではないが,花粉分析など他の分析結果や歴史的な背景に基づいて,しばしば人為的な火の痕跡として認めることができる...

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  • 近江盆地の浅層地下地質

    小松原 琢, 関西地質調査業協会地盤情報データベース作成委員会, 束原 純, 佐野 正人, 藤原 重彦, 木村 浩, 矢野 晴彦, 中島 載雄, 村橋 吉晴, 黒田 真一郎, 山岡 武司, 新谷 加世, 伊藤 雅之, 上原 久典, 藤沢 晃 地学雑誌 119 (4), 683-708, 2010

     This study clarified the stratigraphy and sedimentary facies of the shallow subsurface strata of the Ohmi Basin, an inland lake basin in central Japan. Stratigraphic divisions in the basin are …

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  • 幌延地域における周氷河地形の解析的研究

    花谷 育雄, 宗像 雅広, 木村 英雄, 三箇 智二 原子力バックエンド研究 17 (2), 55-70, 2010

    ...その結果, 幌延地域では氷期に周氷河性の平滑斜面が広く発達し, 後氷期に入ると降水量の増大に伴ってこの平滑斜面が侵食され, 相対的に急傾斜の後氷期斜面が形成されたこと, およびこの後氷期の侵食作用は対象地域内で一様ではなく, 地質の違いによって明瞭な差があることがわかった. すなわち, 勇知層や更別層では平滑斜面の60%以上がすでに侵食され, 一部では谷の切り合いにより稜線高度が低下していた....

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  • リヴァースシマカの本州からの記録

    大橋 和典, 阿部 眞由美 日本衛生動物学会全国大会要旨抄録集 62 (0), 8-8, 2010

    ...その分布状態から、本種は後氷期に北上し、その後、限られた自然林だけに取り残されてきたと考えられている。九州以外では1998年に高知県の足摺岬と土佐清水で分布記録が追加されたが、本州での分布記録はなかった。<BR>  2009年9月13日、紀伊半島南部に位置する和歌山県すさみ町の江須崎(沿岸とわずかに陸続きの面積7haの島)において、1ヶ所の樹洞の水たまりからAedes属の幼虫を採集した。...

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  • 古気候から地球温暖化を読む

    秋山 雅彦 地球科学 63 (1), 3-8, 2009

    ...古気候の解析は,現在の気候を理解し,未来の気候を予測するために重要な役割を果たすことになる.後氷期とされる完新世は,間氷期とも位置づけられることから,現在の気候を理解するためには,間氷期の中で最もデータの多い最終間氷期の気候と比較することが重要である.それらの記録から,太陽の放射量のわずかな変動が地球の気候を大きく変化させることがわかってきた.そうなると,IPCC第4次評価報告で重要視されていない太陽由来...

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  • 東京低地北部における沖積層のシーケンス層序と古地理

    田辺 晋, 石原 与四郎, 中島 礼 BULLETIN OF THE GEOLOGICAL SURVEY OF JAPAN 59 (11-12), 509-547, 2009

    ...<br>  東京低地の北部では,後氷期の海水準上昇に伴って,網状河川から蛇行河川,干潟,内湾へと古地理が変遷した.荒川開析谷では約10,000~5,000年前に卓越した利根川の土砂供給によって,砂州とデルタによる急速な埋積が進んだ.一方,中川開析谷ではその時期,供給土砂が欠乏し,潮流が卓越した流路が形成されたと考えられる.潮流が卓越した流路は約5,000年前以降,中川開析谷に流路を変遷した利根川の供給土砂...

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  • タイ国ナコンシタマラート付近における酸性硫酸塩土壌の形成環境

    海津 正倫, ジャンジラウッティクン ナルカモン, タナヴッド チャルチャイ, 川瀬 久美子 日本地理学会発表要旨集 2009s (0), 109-109, 2009

    ...考察および結果 酸性硫酸塩土壌が顕著に発達する地域はナコンシタマラート市街地をのせる砂州背後の部分にあたり,堆積物の年代から完新世中期の後氷期海進によって拡大した古タイランド湾の海岸線に沿って形成された砂州背後のきわめて浅い潟湖あるいは潮汐平野の分布域に相当すると考えられる.また,泥炭中に木片が多量に含まれることから,当時のこの地域にはマングローブ林が顕著に分布していたと推定され,堆積物中の酸性度の...

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  • 房総半島南東岸の完新世前期の溺れ谷堆積物にみられる地震隆起の痕跡と津波堆積物

    藤原 治, 鎌滝 孝信, 内田 淳一, 阿部 恒平, 原口 強 第四紀研究 48 (1), 1-10, 2009

    ...<BR>この露頭は最大高5 m程度で,泥層・砂層・砂礫層の互層からなる.堆積相解析,貝化石と有孔虫化石の分析,AMSによる<SUP>14</SUP>C年代測定値をもとに堆積環境の変遷を復元した結果,8,200 cal BP頃に相対的海水準の一時的な低下が認められた.この現象は,地殻変動の少ない東京湾沿岸では,後氷期に7,000 cal BP頃のピークへ向けて相対的海水準が継続的に上昇したことと矛盾し...

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  • 日本海東縁の後期第四紀堆積物中の有機物の起源

    アントニオ フェルナンド メネゼス フレーリ, タイサ レゴ メネゼス, 松本 良, 須貝 俊彦, デニス ミラー 堆積学研究 68 (2), 117-128, 2009

    This study was carried out on sediment samples collected by piston-coring in two areas of the eastern margin of the Japan Sea. One area is located at open sea conditions in the Oki Trough, offshore …

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  • 農業・農村が守ってきた生物の生息環境

    守山, 弘 農業および園芸 = Agriculture and horticulture 83 (1), 171-176, 2008-01

    農業・農村が守ってきた生物の生息環境。平成14年に閣議決定された「新・生物多様性国家戦略」は、日本が抱える生物多様性保全上の危機を3つに大別し、その1つに、「自然に対する人為の働きかけが縮小撤退することによる里地里山などにおける環境の質の変化、種の減少ないし生息・生育状況の変化」をあげている。われわれは、里地里山などの農の自然は人がつくった自然なので、原生自然を破壊した結果に過ぎないと思いがちで…

    日本農学文献記事索引 Web Site

  • インド東北地方におけるマカクの分布・生息状況(予報)

    濱田 穣, SHARMA Narayan, SINHA Anindya 霊長類研究 Supplement 24 (0), 23-23, 2008

    ...アッサムモンキー(<i>Macaca assamensis</i>);東南アジアもしくは中国で種形成され、その後に東北方向へ分散したが、ブラーマプートラ河を越えて西進していない北ブタオザル(<i>M. nemestrina leonina</i>)とベニガオザル(<i>M. arctoides</i>);さらに東南アジアで起こり、その後、いったんインドとその近辺と中国のそれぞれのレフュジア・センターに隔離され、後氷期...

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  • エリコイド菌根を形成する<I>Oidiodendron</I>属菌の生物地理学-種多様性と分布パターン

    広瀬 大 日本菌学会大会講演要旨集 52 (0), 15-15, 2008

    ...生態的特性や生活史戦略に関する情報も一般的に乏しい.このため,殆どの菌群ではこれらの情報を蓄積することが最初に必要である.演者はこれまで,菌根共生菌の生物地理学を展開するべく,共生関係が比較的堅い五葉性マツ類-ベニハナイグチ共生系と比較的緩いツツジ科植物-<I>Oidiodendron</I>属菌共生系をモデル材料とした研究行なってきた.前者の研究で,ベニハナイグチの地理的分布パターンが宿主植物の後氷期以降...

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  • 亜高山帯林の有無が東北地方の山地の積雪分布に与える影響

    大丸 裕武 日本地理学会発表要旨集 2008s (0), 139-139, 2008

    ...奥羽山地のオオシラビソ林は後氷期後半に拡大したことが指摘されているが、拡大に際して、その分布が積雪環境に規制されるだけでなく、逆にオオシラビソ林が成立することで積雪環境が変化するという側面もあると考えられる。...

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  • 山内黒沢川(横手川支流)および鬼ヶ瀬川(和賀川支流)の分水界付近の河川争奪

    鈴木 啓明, 楮原 京子, 田代 祐徳, 今泉 俊文 日本地理学会発表要旨集 2008s (0), 120-120, 2008

    ...(MIS1)に,山内黒沢川が谷頭侵食によりその流路を争奪し,現在に至った」と予想される.なお野々宿分水界付近では,後氷期に田代沢の谷頭侵食が進んだ結果,数千年前以降に争奪が発生したと考えられる.今後は巣郷分水界付近における風隙谷の離水年代などのデータを増やし,調査を進めたい.また,他の地域では河川争奪がいつ,どのような要因で生じているのかについても調べたい....

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  • 東北日本における定量的な気候復元と晩氷期の気候変動の特徴

    吉田 明弘 日本地理学会発表要旨集 2008s (0), 189-189, 2008

    ...<BR><BR> 3.考察<BR> 東北日本の晩氷期以降の気候変動<BR>  晩氷期における東北日本では,年間平均気温は少なくとも現在より5℃以上低下していた.冬季平均気温は.降水量は1000mmで乾燥していた.これは,最終氷期における日本海の閉鎖による対馬暖流の流入の減少,さらには東アジアモンスーンの活動性の低下により,冬季の降雪量が著しく減少していたものと推測される.後氷期になると東北日本では,...

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  • 岩手県春子谷地湿原における花粉組成による古気候の復元

    吉田 明弘, 吉木 岳哉 日本地理学会発表要旨集 2008f (0), 124-124, 2008

    ...<BR> 晩氷期の13.6cal kaには3.4℃であった気温は,12.6cal kaには9.0℃まで上昇する.12.0cal ka には5℃まで減少する.この気温の減少は,Younger Dryas期の寒冷化に相当するものと考えられる.その後,気温は急激に上昇し,10.1cal ka には10.3℃となる.後氷期になると,気温は約10℃前後で安定的な変動をする.その中でも,とく8.7~8.2cal...

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  • 珪藻分析、δ13C、C/N、EC、Sによる濃尾平野における完新世の古環境復元

    三枝 芳江, 鹿島 薫, 山室 真澄, 笹尾 英嗣, 大上 隆史, 丹羽 雄一, 若林 徹, 須貝 俊彦 日本地理学会発表要旨集 2008f (0), 88-88, 2008

    ....,2007)、TS(若林MS,2007)の分析結果を比較し、最終氷期から後氷期にかけての海面の上昇過程と、それが沿岸地域に与えた影響を復元することを目的とした。<BR> 2. 対象地<BR> 濃尾平野は西縁を養老桑名断層に画され、0.86×10-4/kyで傾動しつつ、 1m/krの速度で沈降している(須貝・杉山1999)。...

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  • タイ中央平原における酸性硫酸塩土壌の形成環境

    海津 正倫, ナルカモン ジャンジラウッティクン 日本地理学会発表要旨集 2008s (0), 92-92, 2008

    ...<BR> 考察および結果<BR>  酸性硫酸塩土壌が顕著に発達する地域は後氷期海進によって拡大した古タイランド湾の最奥部にあたっている.その分布域は完新世中期の潮汐平野や浅海底の部分にきわめて良好に一致しており,当時のマングローブ林の分布を示す泥炭層の分布域で顕著に見られることが明らかになった.しかしながら,堆積物中の酸性度の高い層準は海成層ではなく,当時の潮間帯の環境に堆積したと考えられる層準とそれを...

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  • 分布北限域におけるイヌブナの生態地理

    原 正利, 関 剛, 小澤 洋一, 鈴木 まほろ, 菅野 洋 植生学会誌 24 (2), 153-170, 2007

    ...植生改変などの人為的要因,および最終氷期におけるレフュジアの位置や後氷期における分布変遷などの歴史的要因がイヌブナの分布に影響している可能性についても考察した.<BR>  8. ...

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献82件

  • 濃尾平野沖積層に含まれる重金属元素

    若林 徹, 須貝 俊彦, 笹尾 英嗣, 大上 隆史, 丹羽 雄一 日本地理学会発表要旨集 2007f (0), 32-32, 2007

    ...<BR>【背景】<BR> 堆積作用と沈降運動の活発な臨海部の沖積平野には後氷期の海進に伴って堆積した内湾性の泥層が広く分布していることが知られている.現在の内湾底泥では,化学分析によって人為起源物質の付加による環境汚染が問題視されてきている.しかし,沖積層における堆積物の化学組成の時間変動や堆積環境との関わりを扱った研究は少ない.化学元素の自然状態における分布特性を明らかにすることは,より広い意味での...

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  • 珪藻分析及び安定同位体比による濃尾平野における完新世の古環境復元

    三枝 芳江, 山室 真澄, 鹿島 薫, 笹尾 英嗣, 須貝 俊彦 日本地理学会発表要旨集 2007f (0), 33-33, 2007

    ...しかし、更新世から後氷期にかけてのユースタティックな海面上昇の結果、臨海平野の古地理がどのように変化したのかは、将来変化予測のためのベースラインとして位置づけるには、未だ曖昧なことが多い。...

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  • 第四紀日本列島におけるベニヒカゲの分布変遷史

    中谷 貴壽, 宇佐美 真一, 伊藤 建夫 蝶と蛾 58 (3), 253-275, 2007

    ...Fig. 7).(5)朝日連峰南西端に焼石山系のハプロタイプ(NS150)が分布する.NCPAによる解析と二次的接触の具体的事例から,次のような分布変遷プロセスが示唆される.つまり,温暖な間氷期には北海道,本州ともに2ケ所のレフュジアが存在し,長期にわたり隔離された結果,北海道東部・西部,本州北部・南部のそれぞれ2系統の広域分布型ハプロタイプが生じた.次の寒冷期に分布を拡大した結果二次的接触を行い,後氷期...

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  • メコンデルタ北部およびドンナイ川デルタの地形発達とマングローブ林の立地変動

    藤本 潔, 海津 正倫, 川瀬 久美子, NGUYEN Van Lap, TA Thi Kim Oanh 日本地理学会発表要旨集 2007s (0), 134-134, 2007

    ...<BR>  そこで本研究では、これまで詳細な地形発達情報が得られていないメコンデルタ北部とその北東側に隣接するドンナイ川下流低地を対象地域とし、特にマングローブ泥炭層の分布に着目して、後氷期海進以降の地形発達を海水準変動およびマングローブ林の立地変動と共に明らかにすることを目的とする。...

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  • 南アルプス南部、大聖寺平北東向き斜面における植被階状土の形成過程

    小山 拓志, 天井澤 暁裕, 加藤 健一, 増沢 武弘 日本地理学会発表要旨集 2007s (0), 91-91, 2007

    ...<BR> 2)後氷期の初頭には、垂直分布帯の上昇に伴い、積雪域にハイマツ群落が侵入した。<BR> 3)K-Ah 降灰時(7300年前)には、ハイマツ群落内に土壌が形成され始めていた。<BR> 4)ネオグラシエーションには、植被階状土分布域が、ハイマツ群落と指交する強風砂礫地(現在の上面)となり、ソリフラクションによる斜面物質移動が生じた。...

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  • モンゴル・フブスグル湖の湖底堆積物コアによる最終氷期から後氷期におけるユーラシア大陸北東部の環境変動の推定

    井上 源喜, 碓井 千穂, 水澤 沙織, 加納 涼子, 佐藤 知香, 谷 幸則, 河合 崇欣 日本地球化学会年会要旨集 53 (0), 21-21, 2006

    ...モンゴル・フブスグル湖のグラビティコア中の有機成分により,最終氷期から後氷期におけるユーラシア大陸北東部における環境変動を推定した.全有機炭素濃度は最終氷期(約0.2%)から後氷期にかけて著しく増大し,気候最良期には約6%に達した.バイオマーカーの変遷より氷期には湖岸に草本植物が少し分布していたが,後氷期には生物生産量が増加するとともに高木植物が繁茂してきたと考えられる....

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  • 海盆底への堆積物運搬過程と海水準上昇に伴う沿岸環境変化の関連-後氷期の熊野トラフと伊勢湾の例-

    大村 亜希子, 池原 研 地質学雑誌 112 (2), 122-135, 2006

    ...熊野トラフ東部における最終氷期末期から後氷期の堆積作用と相対的海水準変動に伴う陸域・沿岸域の環境変化の関連を検討した.熊野トラフ東部から採取された複数の深海底堆積物コアの層相変化は,海水準上昇による河口の後退と河川の氾濫原堆積物の堆積時期に,タービダイトの堆積が海底谷から遠い場所からなくなったことを示す.半遠洋性泥質堆積物の有機物組成は,海水準上昇期に花粉-草本質有機物・木質-石炭質有機物が減少する...

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  • 青森県八甲田山田代湿原における約13,000年前以降の古環境変遷

    吉田 明弘 第四紀研究 45 (6), 423-434, 2006

    青森県八甲田山田代湿原で得られた5本のボーリングコアについて, 花粉分析とテフラ分析, <sup>14</sup>C年代測定を行った. この地域の約1.3万年前以降の古環境変遷は次のとおりである. TA-1帯期 (約13~11.6ka) はカバノキ属の混生する亜寒帯性針葉樹林で, TA-2帯期 (約11.6~10.4ka) はカバノキ属の森林, TA-3帯期 (約10.4~8.9ka) …

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  • ツバキ果皮とシギゾウムシ口吻: 軍拡競走の時空間動態

    東樹 宏和, 曽田 貞滋 日本生態学会大会講演要旨集 ESJ52 (0), 9-9, 2005

    ...シギゾウムシのmtDNAを用いた解析から、最終氷期以降の急速な分布域拡大が示唆されたため、現在見られる軍拡競走の地理勾配は後氷期に形成されたものであると推定される。後氷期にかつての避難所に残った南の集団で、温暖化とともにツバキの防衛形質にかかる資源コストが緩和され、急速な共進化が進行した一方、北に分布を拡げた集団では生産性の低さから防衛形質への投資が進化していないと考えられる。...

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  • 利根川・吾妻川合流点付近の河川地形発達に与える前橋泥流の影響

    吉田 英嗣, 須貝 俊彦, 坂口 一, 山口 正秋, 大上 隆史 日本地理学会発表要旨集 2005s (0), 237-237, 2005

    ...<BR>As-Sr降下後,白井_II_面が広く形成された.この時期は,河川流量が増加していく最終氷期末期から後氷期への移行期において河床高度が安定し,側刻が活発化した時期にあたる.白井_II_面の段丘化後,六世紀以降に浅田面が段丘化した.<BR><B>謝辞</B><BR>トレンチ掘削調査に及び,群馬県埋蔵文化財調査事業団の皆様には,多大なご協力をいただいた....

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  • 沖積平野の形成過程における土砂貯留機能および炭素蓄積機能の評価

    藤本 潔, 川瀬 久美子, 大平 明夫, 石塚 成宏, 志知 幸治, 安達 寛 日本地理学会発表要旨集 2005s (0), 17-17, 2005

    ...はじめに<BR>沖積低地は後氷期の急激な海面上昇時に形成された内湾を徐々に埋積することによって形成された堆積地形である。本研究では、矢作川下流低地を事例として完新世の地形発達に伴い貯留された土砂量および炭素量を、各層序毎に絶対量(質量)として明らかにすることを目的とする。...

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  • 複数のボーリングコアの高精度解析にもとづく濃尾平野における沖積層の研究

    大上 隆史, 須貝 俊彦, 藤原 治 日本地理学会発表要旨集 2005s (0), 258-258, 2005

    ...倣い,下位よりBG(沖積基底礫層),LS(下部砂層),MM(中部泥層),US(上部砂層),TM・TS(最上部砂泥層)のようにユニット区分・対比を行った.各ユニットの分布パターンはデルタの前進時のシーケンスで説明される.加えて,中部泥層MM中の同時面の形状は堆積体が濃尾傾動運動の影響を受けていることを示唆する.また,下部砂層LSはKZN,KZ-1,KM-1でよく似たサクセッションを示しており,これは後氷期...

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  • 珪藻分析によって明らかにされた南極リチャードソン湖沼群の環境変動

    鹿島 薫 日本地理学会発表要旨集 2005s (0), 66-66, 2005

    ...リチャードソン湖沼群の後氷期における環境変動 リチャードソン湖沼群の環境変動について、最も長いコアであるRichardson-6コアをもとに、復元する。 コアの最下部(72cm以深)では、海水-内湾に生息する、Amphor属Cocconeis属 Biddulphia属の珪藻が産出する。これらは、現在のサロマ湖など冬季に結氷する内湾-ラグーン域に多産する種である。...

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  • 完新世における帯磁率の時空間分布特性からみた濃尾平野の堆積環境変化

    大上 隆史, 須貝 俊彦, 藤原 治, 山口 正秋, 鳴橋 龍太郎, 大森 博雄 日本地理学会発表要旨集 2005f (0), 107-107, 2005

    ...10<SUP>-3</SUP> SI Unit以下であるのに対し,USにおいては0.3_から_0.8×10<SUP>-3</SUP> SI Unitを示す.一方,KZNにおける帯磁率はLSM,USともに0.3_から_1.5×10<SUP>-3</SUP> SI Unitを示す.OYDコアに見られる帯磁率変化は,LS/MおよびUSの堆積当時の古地理・古水系を反映したものである可能性が高い.LS/Mは後氷期...

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  • 最終氷期日本海におけるバクテリア由来バイオマーカーの分布と炭素同位体比

    松本 公平, 塚脇 真二, 石渡 良志, 大河内 直彦, 北里 洋 日本地球化学会年会要旨集 52 (0), 288-288, 2005

    ...TL-1(11-10ka)においてはどの化合物も後氷期やラミナの無い層準よりも存在量が高い。しかしながら炭素同位体比はほとんど変化しなかった。TL-2においてはディプロプテン( -74.0 ? -63.6 ‰)やホパン酸( -40.9 ? -31.9 ‰)の同位体比の低下が見られた。これらは無酸素水塊におけるメタン生成菌によるメタンが基質となってメタン酸化細菌が活動していると示唆される。...

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  • 御前崎周辺の第四紀後期地殻変動に関する資料と考察

    吾妻 崇, 太田 陽子, 石川 元彦, 谷口 薫 第四紀研究 44 (3), 169-176, 2005

    ...)が分布する.御前崎段丘は,全体として西-南西に向かって傾動し,小規模な活断層,撓曲崖および背斜構造を伴う.御前崎段丘を開析する水系の分布形態および駿河湾側の海食崖上にみられる風隙の存在は,旧汀線が北西に位置することと不調和で,段丘形成後の変形を示している.御前崎段丘上にみられる東西方向に延びる低崖は,更新世段丘上に残された地震性隆起の記録である可能性がある.完新世海成段丘は4段に区分され,I面は後氷期海進最盛期直後...

    DOI Web Site 被引用文献5件 参考文献25件

  • 北アルプス野口五郎岳周辺の氷河地形

    関 泰二郎 奈良大学大学院研究年報 (9) 122-132, 2004-03

    ...さらに新期モレーン内側(カール底内)においても堆積の不均衡が認められ、これらのモレーンが形成された環境がどのようなものであったのかを調べることにより、後氷期全体の氷河・氷食作用の状態を知ることができると考えた。...

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  • 堆積物の物理・化学特性を指標とした桑名断層の活動イベント層準の推定

    鳴橋 龍太郎, 須貝 俊彦, 藤原 治 日本地理学会発表要旨集 2004f (0), 164-164, 2004

    ...<br><b>研究方法</b><br> 三重県桑名市汰上地区は,後氷期の海面上昇により上盤側まで内湾が広がり,断層を覆った堆積物が連続的に保存されており,イベント層準の判別に好条件である。本研究で用いたコアは,活断層研究センターが桑名断層を跨いで掘削した群列ボーリングの一部で,下盤側のNo.200(コア長35m),No.275(コア長31m)と上盤側のNo.350(コア長18m)である(図1)。...

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  • 音声変異から見た日高南部個体群のエゾナキウサギの保全

    小島 望 日本生態学会大会講演要旨集 ESJ51 (0), 754-754, 2004

    ...エゾナキウサギ<i>Ochotona hyperborea yesoensis</i>は,北東アジアに分布するキタナキウサギの北海道固有亜種で,おもに森林限界を超えた高山帯に生息する.エゾナキウサギは,最終氷期に道内に広く分布していたが,後氷期の気候温暖化とともに山岳地帯に隔離され,遺存的な隔離分布を呈したと考えられている.そうした中で,分布域の南限にあたる日高南部の個体群は,幌満川沿いの標高50m...

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  • オンフォールト古地震学の展開:地震発生時期の解明を中心に

    奥村 晃史 日本地理学会発表要旨集 2004f (0), 77-77, 2004

    ...1996年の震防災対策特別措置法成立以降,日本の活断層を震源とする地震の長期評価のために,数多くのトレンチ発掘調査が行われ,イベントの認定と年代測定が無数に行われている.しかし,複数の再来間隔と最新イベントの発生時期が求められ,信頼度の高い地震発生時期予測が可能な断層はごく限られている.その原因のひとつは,最終氷期(25_から_10 ka)の堆積物の欠如である.この時期は全般に細粒堆積物が少ないうえ,後氷期初期...

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  • 兵庫県北部、大沼湿原における5万年前以降の古環境変遷史

    加藤 茂弘, 半田 久美子, 八木 剛, 兵頭 政幸, 佐藤 裕司, 中村 俊夫 日本地理学会発表要旨集 2004f (0), 88-88, 2004

    ...の,14C年代値が得られた.以上の結果から,大沼湿原がいわゆる湿原状態を呈するようになったのは深度約17m以浅であり,4_から_5万年前以降であると推定される.最上部の泥炭の堆積開始期は約1万年前,下位の泥炭の堆積期は約2.7_から_2.8万年前であり,約2.8_から_5万年前と約1_から_2.7万年前には,大沼湿原は通年水を蓄えた池沼であったと考えられる.深度17m以浅の細粒堆積物のLb*値は,後氷期...

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  • 三陸沖における過去3万年間の古環境復元

    蓑島 佳代, 川幡 穂高, 入野 智久 日本地球化学会年会要旨集 51 (0), 33-33, 2004

    ...また、後氷期においては、約2-3度の水温変動がみられた。これは安定していたと考えられている後氷期においても、緩やかな環境変動があったことを示唆しているといえる。...

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  • 堆積物中の光合成色素にみるバイカル湖植物プランクトンの長期変動

    相馬 光之, 相馬 悠子, 谷 幸則, 奈良 郁子, 井上 源喜, 田中 敦, 河合 崇欣 日本陸水学会 講演要旨集 R68 (0), 38-38, 2003

    ...後氷期以降を代表する堆積物については、クロロフィル誘導体の他、カロチノイド類がこのために利用できた。最終氷期以前に対応する堆積物中に残存する光合成色素の大部分は、植物プランクトンが動物プランクトンに捕食されて生成するステリルクロリンエステルであるが、これを使って植物プランクトン組成の変動を推定できた。...

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  • 足尾山地北部古峰ヶ原高原における岩温の観測

    瀬戸 真之 日本地理学会発表要旨集 2003f (0), 30-30, 2003

    .../B> 足尾山地では,岩塊流など周氷河性斜面堆積物の存在が指摘されている(小疇,1977;山川,1981;田淵・原,1982;瀬戸,2001).しかしながら,凍結融解サイクルの頻度など,周氷河作用の有無や強度を推定するための基礎的なデータが少ない.そこで,斜面上の岩塊に温度センサーを設置して岩温を連続観測し,現在の凍結融解の頻度を明らかにした.また,このデータから最終氷期最寒冷期および最終氷期から後氷期...

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  • 濃尾平野ボーリングコア解析にもとづく完新統の堆積過程

    山口 正秋, 須貝 俊彦, 藤原 治, 大森 博雄, 鎌滝 孝信, 杉山 雄一 第四紀研究 42 (5), 335-346, 2003

    The Nobi Plain is located in the lower reaches of three Japanese major rivers-the Kiso, Nagara, and Ibi-which run from the Central Alpine Region toward Ise Bay, Central Japan. This plain is typical …

    DOI Web Site 被引用文献33件 参考文献39件

  • ブナ林背腹性の形成要因

    本間 航介 植生史研究 11 (2), 45-52, 2003

    ...(4)以上の結果より,積雪とブナ個体群更新の関係性は緊密なものであり,後氷期の分布変遷と日本海側地域の多雪化との関係性を強く支持するものであると結論された。...

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  • 日本の冷温帯林および中間温帯林の成立史

    内山 隆 植生史研究 11 (2), 61-71, 2003

    ...このような推論は,現在の気候的極相林の気温減率をもとにした平行移動による復元とは異なるものであり,後氷期以前の冷温帯域と推定される地域をブナ林に代表させることはできない。その意味で中間温帯域の多様な植生は気候的な移行帯として,ブナ林の分布域の変動を知る上でも興味深い。福島県の太平洋側平野部を主とした花粉分析結果は,後氷期後期の植生変遷を以下のように示唆している。...

    DOI Web Site 被引用文献5件

  • 長野県北部戸隠高原の逆サ川層の層相と形成年代

    田辺, 智隆, 富樫, 均, 小野寺, 丈尚太郎, 酒井, 潤一, 宮下, 忠 長野県自然保護研究所紀要 = Bulletin of Nagano Nature Conservation Research Institute 5 15-22, 2002-03

    ...このことから、逆サ川層は最終氷期の最寒冷期を過ぎて、後氷期に向かう途中に形成されたものであることと、当時泥炭層が堆積するような静穏な時期と土石流等で砂礫層が堆積するような動的な時期が頻繁に繰り返されたことがわかった。...

    日本農学文献記事索引 Web Site 被引用文献1件

  • 台湾海岸山脈東岸の完新世海成段丘と地殻変動

    山口 勝, 太田 陽子 地学雑誌 111 (3), 323-340, 2002

    The east coast of Coastal Range, Taiwan, is well known for the presence of multiple Holocene marine terraces and their very rapid uplift (<I>e.g</I>. Liew <I>et al</I>., 1993). We extended the study …

    DOI Web Site 被引用文献4件 参考文献32件

  • 遷急線によって規定される山地斜面のブナの分布域

    高岡 貞夫 植生学会誌 18 (2), 87-97, 2001

    ...<BR>  3.遷急線は後氷期開析前線であると推定され,本地域のブナの分布域は,後氷期における山地斜面の開析の進行にともなって拡大されてきたと考えられる. <BR>  4.ブナが遷急線より下方に分布する原因として,そこで発生する崩壊や土石流が土壌条件や光環境を改善する方向に働く可能性を指摘した.崩壊の発生頻度は地質によって異なり,このことがブナの地質地域による分布の違いに現れていると考えられる....

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  • 琉球弧の古地理

    木村 政昭 Tropics 10 (1), 5-24, 2000

    Recent submarine, geological, and geophysical investigations including diving surveys reveal the geo-history of the Ryukyu Islands and the East China Sea. Two stages are fundamental for formation …

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  • 最終氷期以降における亜高山帯植生の変遷

    守田 益宗 植生史研究 9 (1), 3-20, 2000

    ...後氷期になると,山岳上部に植物が進入・定着し草原的な景観の植生が形成された。北海道ではグイマツをのぞき針葉樹林が継続して存在した。本州では針葉樹林の増加開始時期は地域により異なる。白馬岳-苗場山-至仏山-鬼怒沼山をむすぶ北緯37 度付近では約2500~6500 年前までの様々な年代以降に,これ以北では約2500~3000年前から,以南では約6500年前あるいは氷期から針葉樹林は増加を開始した。...

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  • 霞ヶ浦の湖岸低地の発達について

    高木 優, 池田 宏, Takagi Yutaka, Ikeda Hiroshi, タカギ ユタカ, イケダ ヒロシ 筑波大学水理実験センター報告 (24) 171-172, 1999-09

    ...霞ヶ浦の湖岸には後氷期の高海水準期以降に形成された湖岸低地が広く発達して,水田や蓮田に利用されている(第1図).湖岸低地はその成因から二つに大別される.波食によって形成された侵食性湖岸低地と湖に流入する河川の河口付近に発達した三角州の堆積性湖岸低地とである.侵食性湖岸低地の幅は吹送距離が大きい霞ヶ浦の東岸 ......

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  • 研究紹介

    西田, 友是, 釜江, 常好, 藤川, 和男, 梅澤, 喜夫, 濡木, 理, 吉村, 建二郎, 茂木, 立志, 米倉, 伸之, 吉田, 学, 野津, 憲治, 半田, 利弘 東京大学大学院理学系研究科・理学部廣報 30 (4), 19-32, 1999-03

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  • 北部日本海盆深海底より採取された柱状試料

    石井 次郎, 保柳 康一, 関島 善子, 前田 寿嗣, 池原 研 地球科学 53 (2), 135-146, 1999

    ...葉理層からなり,石膏の産出と極域を示す有孔虫の産出で特徴づけられる.上部層は,混濁流から堆積したと推定されるいくつかの砂層を挟む塊状泥層からなる.このコア試料において3層の火山灰を記載したが,広域火山灰との対比はできなかった.しかし,火山灰の予察的な同定や浮遊性有孔虫の群集解析,岩相層序的特徴などは中部層が最終氷期最盛期の堆積物であることを示している.上部層には海水循環の再開と水温の上昇が認められ,後氷期...

    DOI Web Site 参考文献41件

  • オサバグサの生育環境の地域的違いと植生史との関係

    大野 啓一 植生学会誌 16 (2), 115-129, 1999

    ...<BR>  5.これらのことから,オサバグサは,最終氷期には本州中部以北で地域の別なく針葉樹林に生じていた(C型)が,東北地方日本海側などでは後氷期の多雪化と温暖化による針葉樹林の後退とともに衰退・消滅し,辛うじて一部が沢筋斜面の落葉樹林下などに遺存した(D型)のではないかと考え,その結果,現在の分布態様が生じたと推論した....

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  • 日本のトウヒ属 バラモミ節樹木の現在の分布と最終氷期以後の分布変遷

    野手 啓行, 沖津 進, 百原 新 植生史研究 6 (1), 3-13, 1998

    本州のトウヒ属バラモミ節は,最終氷期最盛期に分布拡大して,晩氷期以降現在までに分布縮小した。その分布縮小過程を検討するために,l)バラモミ節の現在における分布環境(水平分布,温度分布,積雪分布,混交樹種,分布量),2)最終氷期以降のバラモミ節球果の形態変化を既存資料から整理した。対象樹種は,最終氷期最盛期の堆積物から化石記録があるイラモミ,ヤツガタケトウ上,ヒメバラモミ,アカエゾマツの4種である…

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  • 西九州の完新世海水準変動とハイドロアイソスタシー

    長岡 信治, Nagaoka Shinji, 横山 祐典, Yokoyama Yusuke, 中田 正夫, Nakada Masao, 前田 保夫, Maeda Yasuo, 奥野 淳一, Okuno Jyun'ichi 名古屋大学加速器質量分析計業績報告書 8 42-44, 1997-03

    ...., 1996).すなわち, 後氷期の海水量の増加と海面上昇による荷重効果で, 海水の荷重で海側リソスフェアが沈降, 海側からのアセノスフェアの押し出しによる陸側の隆起が生じていると解釈される(Yokoyama et al., 1996).しかし, このハイドロアイソスタシーは海面が低下する氷期には逆に働くので, その地殻変動量に累積性はなく, 10万年以上のレンジでは相殺されて±0となる.西九州地域...

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  • `14´Cキャリブレーション年代域の拡大

    北川 浩之 第四紀研究 34 (3), 185-190, 1995

    Coupled U-Th and <sup>14</sup>C measurements on coral samples provided very promising results to extend the radiocarbon calibration curve back to 18, 000 BP (Bard <i>et al</i>., 1993). Based on …

    DOI Web Site 被引用文献5件 参考文献31件

  • Geohistorical Background of Landslides Occurrences in Snowy Areas on the Sea of Japan Side in Japan

    Nakamura Saburo, Higaki Daisuke 日本雪工学会誌 10 (4), 273-283, 1994

    ...その結果,最終氷期末から後氷期はじめにかけて(約13,000-11,500年前)の気候温暖化による海水準上昇の結果として,対馬暖流が日本海側に流入し,その結果日本海側の多雪気候が始まったのに対応して,日本海側では地すべりが多発化するようになりその傾向が現在まで続いていることがわかった。...

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  • シホテ・アリニ山脈に分布するチョウセンゴヨウ-落葉広葉樹混交林からみた北海道の針広混交林の成立と位置づけ

    沖津 進 Geographical Review of Japa,. Ser. A, Chirigaku Hyoron 66 (9), 555-573, 1993

    ...1958)のほぼ全域に普遍的に分布し,針広混交林の代表的なタイプとなっている.この林はマツ属樹木が主体であるにもかかわらず構造的に安定しており,極相林タイプである.チョウセンゴヨウ-落葉広葉樹混交林は移行帯的性格ではなく,独立した森林タイプとみなせる.一方,北海道の針広混交林はトドマツ,エゾマツと落葉広葉樹の混生から成り立っており,チョウセンゴヨウが欠落したかたちとなっている.北海道の針広混交林の成立は後氷期以後...

    DOI Web Site Web Site 被引用文献10件 参考文献5件

  • 南四国における第四紀の植生変遷

    中村 純, 山中 三男 第四紀研究 31 (5), 389-397, 1992

    Quaternary vegetation history in southern Shikoku is outlined on the basis of the results of the pollen analytical studies. During the Pleistocene, forests composed mainly of <i>Pinus, Abies, Picea, …

    DOI Web Site 被引用文献2件

  • アイスランドの自然地理学

    浅井 辰郎, 岩田 修二, 貝塚 爽平, 鈴木 啓助, 千葉 達朗, 中村 和郎, 早川 由紀夫, 平川 一臣, 森脇 広 Geographical Review of Japa,. Ser. A, Chirigaku Hyoron 64 (2), 95-124, 1991

    ...アイスランドは古くから同国人や欧米人により研究され,その地理学的主要文献数は一書では710点にもなるが,日本人による研究はごく少ない.この論文は,1983年から1986年にわたって行なった後記8課題の調査結果の一部と,今までに得た文献的知識,さらに今後の課題を展望するものである.8課題とは,アイスランドの変動地形に関しては, II-1.新期火山帯に活動中の断裂地形,II-2.主要火山の噴火状況, II-3.後氷期...

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  • 松江周辺の沖積平野の地形発達

    林 正久 地理科学 46 (2), 55-74, 1991

    ...後氷期には海面の急激な上昇が起こっている。海面高頂期は6000-5000年前と推定され,砂州の頂面高度からみて,海面は現在より2-3m高い位置に達した。この時期に宍道湖と中海は外海と通じ,島根半島が切り離された。その後,海水準が低下し,海進時に堆秩した海成属が離水して,三角州I面が形成された。後氷期の小海退は3200年前以前に始まり,弥生時代まで続く。...

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  • 北海道日高地方西部の静内川・新冠川における最終間氷期以降の段丘形成過程

    加藤 茂弘 Geographical Review of Japa,. Ser. A, Chirigaku Hyoron 64 (2), 71-94, 1991

    ...<br> 河川縦断面形は,最終間氷期や後氷期の高海面・温暖期には,下流域で堆積が,中・上流域で下刻が行なわれて下に凸な大曲率の曲線となる.最終氷期前半(約8~4.5万年前)の海面低下・寒冷期には中・上流域で堆積が,下流域で側刻が行なわれて下に凸な小曲率の曲線となる.最終氷期後半(約3~1.5万年前)の海面低下・寒冷期には前半と異なり,中・上流域で側刻が,下流域で堆積が行なわれて下に凸な小曲率の曲線となる...

    DOI Web Site Web Site 被引用文献6件

  • 十勝平野東部の段丘を開析する小流域の最終氷期以降の斜面発達

    吉永 秀一郎 Geographical Review of Japa,. Ser. A, Chirigaku Hyoron 63 (9), 559-576, 1990

    ...<br> このような手法を用いて明らかになった調査流域の最終氷期以降の斜面の発達過程は,後氷期初頭(約9,000年前)を境として様式が異なる.後氷期初頭以前は,谷頭の上流への伸長および水流の下刻に伴う斜面の不安定化に起因して地形変化が進んでいる.これに対して後氷期初頭以降は,谷床高度の安定により水流の側刻が始まり,これに影響されて崩壊が発生することによって斜面形成が進行した.このような水流の縦断形の...

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  • 東京の台地と低地

    久保 純子 Geographical review of Japan, Series B 63 (1), 73-87, 1990

    ...<br> 低地は最終氷期末に形成された谷が後氷期海進を受け,日本有数の大河である利根川水系により形成されたもので,厚い軟弱地盤を形成する。完新世後期の東京低地の形成過程は,従来ほとんど行なわれなかった考古歴史資料と微地形分布との関係の検討により明らかにされるであろう。17世紀以降になると,河道の改修,海岸部の埋め立て等の人工改変が大規模に行なわるようになった。...

    DOI 被引用文献4件 参考文献8件

  • 後氷期のオオシラビソ林の発達史

    杉田 久志 植生史研究 06 (0), 31-37, 1990

    The process and causes of the differentiation of the mountains in their development of Abies mariesii forests were discussed based on the results of ecological geography and paleoecology studies. A. …

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  • 比良山地における晩氷期以降の森林変遷

    高原 光, 山口 浩司, 竹岡 政治 日本林學會誌 71 (6), 223-231, 1989

    ...後氷期には比良山地の西側と東側では,森林植生に次のような違いが認められた。西側では,約1,500年前までブナ,コナラ亜属などの冷温帯落葉広葉樹林が広がった。一方,東側ではブナ林が約6,000年前まで優勢であったが,それ以降はスギを中心とする森林に変遷した。このことから,約6,000年前以降には,少なくとも比良山地の東側は日本海型気候に支配されていたと考えられた。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site 被引用文献5件

  • 後氷期海面変化とマントルレオロジー

    中田 正夫, LAMBECK Kurt 地震 第2輯 41 (3), 443-455, 1988

    The melting of the great ice sheets in Late Pleistocene and Early Holocene time have produced ongoing spatial and temporal variations in sea-level as the Earth responds to the redistribution of the …

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  • 兵庫県中央部,峰山高原の地形と岩塊流

    田中 眞吾, 野村 亮太郎, 井上 茂, 田中 智彦, 土田 恵子, 小倉 博之, 高田 和則 Geographical Review of Japa,. Ser. A, Chirigaku Hyoron 61 (12), 851-871, 1988

    ...岩塊群の堆積構造,基盤岩の引きずり現象などから,平滑斜面は最終氷期の寒冷期にフロストクリープ,斜面ウォッシュ,ジェリフラクションなどの周氷河作用によって形成され,岩塊流は,平滑斜面部分で深層風化によって形成されていた岩塊が平滑斜面上をソリフラクション・シートによってプラウイング・ブロックとして移動し,それらの岩塊が斜面の下部では岩塊流となって移動したものであると判断した.また,高位置扇状地は晩氷期から後氷期...

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  • スリランカ西部における海岸地形の地形発達史

    KATUPOTHA JINADASA 地理科学 43 (1), 18-36, 1988

    ...(Katupotha and Fujiwara, 1987)にかけて,後氷期海進は急速に進行した。そして,その後も小さな振幅があったことが推測できる。すなわち,完新世中期において,海水準は現海水準おりも1mもしくはそれ以上高く,当時,旧流域は沈水してheadland bay beachesを形成したと思われる。...

    DOI Web Site 被引用文献1件

  • 松本盆地周辺の流域における最終氷期末期以降の地形発達を規定した要因

    小口 高 Geographical Review of Japa,. Ser. A, Chirigaku Hyoron 61 (12), 872-893, 1988

    ...松本盆地周辺の8流域における,最終氷期末期以降(晩氷期~後氷期)の地形発達について,流域間の相違点に注目して検討した.最初に,晩氷期~後氷期の扇状地発達の違いから,流域を3つに分類した.次に,この時期の気候の温暖・湿潤化によって山地斜面上で形成された「開析斜面」の発達程度の違いから,流域を3つに分類した.2つの分類の間には対応関係があり,このことは開析斜面形成時の侵食によって供給された岩屑が扇状地を...

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  • 三国山脈主稜線周辺の化石周氷河性平滑斜面・化石雪食凹地

    高田 将志 Geographical Review of Japa,. Ser. A, Chirigaku Hyoron 59 (12), 729-749, 1986

    ...<br> 周氷河性平滑斜面・雪食凹地の形成される地域は晩氷期~後氷期の気候の温暖化に伴い縮小し,約11,000y. B. P. には標高1,600~1,750m前後にその下限が位置し,少なくとも約6,500~6,000y. B. P. 以降は周氷河性平滑斜面・雪食凹地の形成はほとんど行なわれなかったものと考えられる....

    DOI Web Site Web Site 被引用文献14件 参考文献1件

  • 暑寒別岳雨竜沼湿原の花粉分析的研究

    守田 益宗 東北地理 37 (3), 166-172, 1985

    1) The following five pollen zones were distinguished in palynological analysis of deposits of the Uryu-Numa moor situated at 43°41′48″N lat., 141°36′30″E long., alt. ca. 850m:<br>Ur-I: …

    DOI Web Site 被引用文献3件

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