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検索結果 1,262 件

  • 電気探査法によるロックフィルダム堤体内高透水域のモニタリング

    鈴木 浩一, 尾留川 剛, 萬寶 徹郎 物理探査 76 (0), 30-41, 2023

    <p> ロックフィルダムの堤体部では,基礎岩盤の深度が急激に変化する箇所で不同沈下が生じやすく,大規模地震時にせん断変形が発生することがある。さらに,このせん断変形域に貯水が浸透することにより堤体の浸食が懸念される。この過程において堤体内の土質細粒分が徐々に流出し,高透水域が形成されると考えられる。このような背景の中,電気探査法により堤体中の高透水域の位置を特定することが期待される。本報では,ま…

    DOI Web Site 参考文献8件

  • Biot modulus <i>M</i>について

    西澤 修 物理探査 76 (0), 42-57, 2023

    <p> 多孔質岩石弾性論の目的の一つは排水条件(drained)と非排水条件(undrained)の体積弾性率<i>K</i><sub>d</sub>と<i>K</i><sub>u</sub>の関係を導出することである。非排水条件での体積弾性率<i>K</i><sub>u</sub>はGassmannの式と呼ばれ<i>K</i><sub>d</sub>と他のパラメータを含む複雑な式で表現される。…

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献21件

  • 常時微動の2点アレイ位相速度計測における振源係数の効果

    白石 英孝, 浅沼 宏 物理探査 76 (0), 1-13, 2023

    <p> 2点アレイによる微動位相速度計測を対象として,アレイへの入射特性に依存する複素コヒーレンス関数高次項の挙動について,理論的および実観測記録をもとにした検討を行った。入射特性については,白石ほか(2005)において入射波の方位角および方位別寄与率によって理論的に定義された振源係数を用いた。また実観測記録については,微動の入射条件が異なると考えられる3カ所の調査地点,すなわち主要振源と考えら…

    DOI Web Site 参考文献5件

  • 微動アレイ探査に関する国際規格ISO 24057の開発

    津野 靖士, 小西 千里, 先名 重樹, 山中 浩明 物理探査 76 (0), 22-29, 2023

    ...<p> 近年,表層地盤のS波速度構造を推定するために,物理探査法の一つである微動アレイ探査が国内外において広く利用されている。また,測定者や分析者に依存するデータの品質を向上させること及び結果のばらつきを抑えることを目的として,微動アレイ測定の機器仕様や調査手順,データ解析等を定めたガイドラインが日本およびヨーロッパ,米国の機関・研究グループにより個別に策定されている。...

    DOI Web Site 参考文献25件

  • 地中レーダ探査からみた丹那断層田代地点の極浅部地下の左横ずれ変形構造

    木村 治夫, 堤 浩之, 稲荷 絢音, 谷口 薫, 中西 利典 第四紀研究 advpub (0), 2023

    ...<p>本研究では丹那断層の田代地点で,極浅部地下構造を可視化する物理探査法のひとつである地中レーダ探査を実施し,埋没した横ずれ変形構造の検出を試みた.探査は,断層に平行な長さ40 mの測線を0.5 m間隔で41本設定し,機材にはカナダSensors & Software社のpulseEKKO PRO地中レーダ探査システムを用いて,各測線ともに中心周波数50 MHzのアンテナによって0.5 m間隔でスキャン...

    DOI Web Site 参考文献9件

  • 一般市民の防災リテラシー向上に向けた地方公設試験研究機関の取り組み

    小田原 啓, 本多 亮, 道家 涼介, 長岡 優 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 484-, 2023

    ...活断層に関する認識については、どれくらい活断層や地震防災について理解しているかを問い、ニーズについては、プロジェクトメンバーを講師とした講演会、活断層型地震を想定した図上訓練などの防災訓練、トレンチ調査や物理探査などの見学会、関連する地質巡検などにどれくらいのニーズがあるのかを調査したいと考えている。...

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  • Biotの第2種P波について

    西澤 修 物理探査 76 (0), 58-74, 2023

    <p> Biotの第2種P波が多孔質岩石中の流体を伝播する音波であることはよく知られているが,日本ではこのことへの関心が低い。本稿では第2種P波に関する背景的知識の解説と主要な数式とパラメータの導出過程を紹介する。第2種P波を導く式はエネルギー散逸項を含む固有値問題で,二つの解のうちの一方が第2種P波と呼ばれるものである。固有値問題の計算例によって第2種P波の特徴を明らかにする。また,第2種P波…

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献19件

  • レイリー波探査を用いた長野市街地における1847年善光寺地震の地表地震断層の可視化の試み

    中川 知津子, 室田 真宏, 吉永 佑一 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 459-, 2023

    ...<p><b>1</b><b>.はじめに</b><b></b>  1847年5月8日に発生した善光寺地震における地表地震断層に関する研究については,杉戸(2014)にまとめられているが,長野市中心市街地においては,トレンチ調査や物理探査手法を用いた調査は行われていない.既往研究成果(中川ほか,2019)では,1847年善光寺地震によって地表で床違い(段差)が生じた(杉戸,2014)とされる地点を横断する...

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  • P波反射法地震探査からみた糸魚川-静岡構造線活断層系神城断層南部の地下構造

    木村 治夫, 青柳 恭平, 高橋 秀暢, 秋永 康彦, 山田 浩二, 今吉 隆, 末廣 匡基 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 69-, 2023

    ...<b>【反射法地震探査】</b> 本探査は長野県大町市の青木湖西方に位置する青木湖スキー場から青木湖東方1.5 km程度に位置する丸切沢1号砂防堰堤付近へ至る,湖水域区間約0.6 kmを含む,約3.5 kmの測線で実施した(図1).探査測線は,北北東-南南西走向である神城断層とほぼ直交するように設定した.データ取得は共通中間点重合法(例えば,物理探査学会, 1998, 物理探査ハンドブック)によって...

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  • 秋田県傘杉の清水における自然電位の3 次元的観測

    網田 和宏, 古田嶋 峻大, 小澤 舞桜 陸水物理学会報 43 (0), 20-, 2022-10-24

    ...自然電位法は,地下を流動する水に対して感度を有する物理探査法であることから,多くの地熱・火山地域や丘陵地,斜面などで地下水や熱水の流動系を理解することを目的とした調査が行われてきた.また,水域においても水底(地下)で生じている自然電位分布は,水中や水面上に設置した電極によって測定可能であることが知られており,海底湧水調査や海底熱水鉱床探査などに活用されている(例えば,後藤ほか,2004;Kawada...

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  • 実海域で取得した音響測位データが含む位置誤差の大きさ および発生要因の検討

    浅田 美穂, 木戸 ゆかり 情報地質 33 (2), 41-50, 2022-06-25

    <p>潜水調査船やロボットといった海中にある対象物の位置を求める手法として一般的に用いられている「音響測位」には位置誤差が含まれる.海中に静止している対象の位置を音響測位で求めたところ,水平距離数十mオーダーの位置誤差が発生していた.測位値の海底における基準点からの水平距離の二乗平均平方根(RMSH)を水深で規格化すると,ほぼ全ての潜航イベントが0.8%未満に含まれ,外れ値を認定し除外するとおよ…

    DOI Web Site 参考文献10件

  • 物理探査を用いた高速道路盛土の初期の工学的指標の把握

    中島 康介, 八嶋 厚, 村田 芳信, 苅谷 敬三, 岡田 和弘, 笹本 直之, 関口 将司 地盤工学ジャーナル 17 (2), 205-216, 2022-06-01

    <p>高速道路盛土は盛土材料,支持地盤,施工方法等の要因が複合して形成される個々の異なる特性(本論文では「個性」と呼ぶこととする)を有している。そしてそれらの個性により,供用開始の段階における盛土の初期状態と,供用後の経年変化にも違いが生じると考えられ,維持管理を行ううえで,とりわけ初期状態の把握は重要である。本研究では高速道路の初期状態を線的・面的に把握する手法として2次元表面波探査もしくは電…

    DOI Web Site 参考文献1件

  • 斜面崩壊後の植生遷移に伴う表層のせん断強度回復の計測事例

    瀬﨑 章太郎, 稲垣 秀輝, 鵜澤 貴文, 小坂 英輝, 上野 将司, 若井 明彦, 江口 和暉 日本地すべり学会誌 59 (3), 99-106, 2022

    ...筆者らは従来のボーリング調査, サウンディング調査や物理探査に比べて, 表層土深と表層土内の粘着力, 内部摩擦角を簡単に計測できる土層強度検査棒による斜面計測と, 地表植生の遷移状況を用いて, 表層斜面の安定性を評価する調査を行った。その結果, 同じ傾斜角度と表層土深を持つ崩壊斜面でも, 植生が侵入し遷移することで粘着力が増大し, せん断強度が回復することが分かった。...

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  • 和歌山平野における微動アレイ記録から回転成分を用いて推定したラブ波位相速度

    吉田 邦一, 上林 宏敏, 大堀 道広 物理探査 75 (0), 70-78, 2022

    <p> 強震動予測に用いる地下構造モデルの作成には,微動アレイ探査の結果がよく用いられる。これまでは鉛直成分をもとにしたレイリー波の位相速度が用いられてきたが,水平成分を用いたラブ波の位相速度の推定ができれば,地下構造モデルをより精度よく構築できることが期待される。ラブ波の位相速度の推定法として,回転成分を用いたものが最近提案されている。本研究では,この手法の妥当性を評価するため,和歌山平野で観…

    DOI Web Site 参考文献8件

  • 寒冷地の地盤震動評価を目的とした北海道北見市における表面波探査および微動アレイ探査結果の季節変動

    高井 伸雄, 中川 尚郁, 重藤 迪子, 野本 真吾, 岸川 鉄啓, 堀田 淳, 川尻 峻三, 津野 靖士, 山中 浩明 物理探査 75 (0), 98-104, 2022

    <p> 本研究では,冬期間に表層地盤に凍結が生じる地域における表面波探査結果および微動アレイ探査結果の季節変動を把握するため,寒冷地である北海道北見市に位置する北見工業大学構内の同一測線において表面波探査と同一アレイ配置において微動アレイ探査を通年で実施した。はじめに,非凍結期である10月の両者の位相速度を用いてS波速度構造を推定した。推定された構造は地表から1 mまでに100 …

    DOI Web Site 参考文献6件

  • 特集「海底下浅層の探査技術と開発」によせて

    池 俊宏 物理探査 75 (0), sp1-sp2, 2022

    ...</p><p> そこで物理探査学会会誌編集委員会では,近年において計算機の処理能力やノイズ軽減技術で大きく進展した浅層に関する物理探査技術を用いた探査事例や,地盤調査の開発を取り巻く状況を会員の皆さまにいち早くお届けするため,特集「海底浅層の探査技術と開発」を企画した。簡単に本特集の紹介をしたい。...

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  • 非破壊検査と物理探査

    水永 秀樹 M&M材料力学カンファレンス 2022 (0), GS0213-, 2022

    <p>It is important to evaluate materials' strength and damage state in material mechanics. A series of inspection techniques called non-destructive testing is used to examine the state of such …

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  • 地盤情報に基づく北海道の地盤平均S波速度分布の推定

    廣瀬 亘, 戸松 誠, 竹内 慎一 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 196-, 2022

    ...</p><p> 北海道は札幌・釧路など都市部を除き,関東地方など本州の大都市圏と比べ低地における市街地面積率が小さく,地盤ボーリング調査地点密度も低い傾向がある.そのため,岡崎(1960)など水井戸柱状図,田村ほか(2009)によるサロベツ原野の電気探査結果など物理探査資料も参照し,近傍の地盤ボーリング柱状図を投影・対比することにより解析精度の向上を図った.また,十勝平野断層帯など活断層の近傍では中...

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  • SEP船を用いた新しい地盤調査法―CPTと海底逆PS検層の統合調査―

    松原 由和, 川﨑 悠介, 野中 建太, 平出 亜 物理探査 75 (0), sp30-sp41, 2022

    <p> 洋上風力事業では,地盤定数の測定法として仮設が容易で迅速な調査が可能な洋上CPTをSEP船等を用いて実施されるケースがある。ただし,日本近海の海底地盤では多くの場合CPTで必要深度まで押し込み続けることはできず,例えばパーカッションドリル掘削のように高速な掘削方法で所定深度まで掘り進めてはCPTを繰り返すという方法が一般的である。</p><p> …

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 丹沢山地で湧出する高pH温泉水の起源の解明

    中澤 椋雅, 西尾 嘉朗 日本地球化学会年会要旨集 69 (0), 92-, 2022

    ...しかし,地震波トモグラフィー探査といった地球物理探査の調査結果から関東地下に蛇紋岩が存在する可能性が指摘されている(神谷 2012)。そこで,本研究では蛇紋岩との反応の際に特徴的にふるまうリチウムの元素指標を用いて,丹沢山地とその周辺地域の高pHの温泉水の起源の解明を試みた。</p>...

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  • 鉛直電極アレイを用いた海底電気探査法で得られた海底熱水鉱床域における比抵抗構造

    笠谷 貴史, 川田 佳史, 岩本 久則 物理探査 75 (0), sp42-sp49, 2022

    <p> 開発した鉛直電極アレイを用いた電気探査装置の有効性を検証するため,伊是名海穴のHakurei fieldにおいて電気探査装置を無人探査機に搭載した潜航調査を行い,取得したデータを用いて比抵抗構造の推定を行った。測線の北側では複数の低比抵抗域を検出することができ,その低比抵抗域は自然電位の負の異常域と鉛直電場の負の異常域によく一致している。これらの低比抵抗域は,硫化物に伴う低比抵抗異常に相…

    DOI Web Site 参考文献15件

  • 海底地すべり研究の最近の動向

    川村 喜一郎 物理探査 75 (0), sp86-sp94, 2022

    <p> この論文では,海底地すべりの定義,海底地すべりの形態として,一般的な地形的・地質的な特徴的な外観を紹介する。その後,火山島や沿岸堆積体での海底地すべりの事例紹介をし,海底地すべりにおける諸課題として,近年話題になっている発生年代,地盤安定性の問題として,力学バランスについて述べる。さらには地形などから判別される規模を評価する上での地すべりの発生回数と規模とについて紹介する。海底地すべりの…

    DOI Web Site 参考文献18件

  • 白亜紀古日本陸弧−海溝系の連続性と前弧堆積盆の地質分布からみた関東地域の位置付け

    安藤 寿男 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 1-, 2022

    ...</p><p> 一方,三陸沖から鹿島沖にかけての東北日本の太平洋海底下の白亜系〜古第三系は,基礎物理探査や基礎試錐によって広域に厚く分布することが判明している.公表されたものは多くないが,馬場(2017)では,日高沖〜棚倉構造線南方延長域にいたる前弧域で,白亜系〜古第三系暁新統(Cr),始新統〜漸新統下部(P2),漸新統上部〜中新統下部(P1)の震探層序ユニットが識別され,三陸沖堆積盆ではP2,P1...

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  • 市街地・住宅地における不規則配置の3次元微動アレイ探査

    小西 千里, 鈴木 晴彦, 濱田 俊介, 林 宏一 物理探査 75 (0), 21-37, 2022

    <p> 受振器を調査範囲内で格子状に配置し,利用可能な受振器のペア数と受振方位を十分に確保する3次元微動探査の適用が進んでいる。しかし,市街地や住宅地では受振器を設置する場所が制限されるため,格子状に密に受振器を配置することは難しい。そこで,アクセス可能な道路のみを利用し,直線,L字,T字,十字状に受振器を密に配置した小アレイと,格子状に受振器を配置した大アレイを組み合わせた不規則配置の3次元微…

    DOI Web Site 参考文献12件

  • MT法時系列データ処理における連続ウェーブレット変換の最適な計算設定の提案

    小川 大輝, 濱 友紀, 浅森 浩一, 上田 匠 物理探査 75 (0), 38-55, 2022

    <p> MT法では,時系列を周波数スペクトルに変換することで得られる見掛比抵抗・位相曲線から,地下の比抵抗構造を把握する。短時間フーリエ変換に代わる新しいスペクトル変換手法として,窓関数に相当するウェーブレットを周波数に応じて拡縮し,広帯域の非定常信号の処理に適する連続ウェーブレット変換(CWT)がよく知られている。しかし,ウェーブレットの形状を決定する基底関数やパラメータには任意性がある。その…

    DOI Web Site Web Site 参考文献38件

  • 音響マッピングによる海底下浅部に埋積する物質境界の可視化−山形県酒田市沖表層型メタンハイドレート賦存域の例

    浅田 美穂, 横田 俊之, 佐藤 幹夫, 棚橋 学 物理探査 75 (0), sp18-sp29, 2022

    <p> 異なる観測プラットフォームにより異なる周波数を利用して,音響マッピングを表層型メタンハイドレートが賦存する海域で実施したところ,地形的特徴では両者の結果に類似が見られたが,後方散乱強度分布では異なるパターンを示した。音響マッピングで求められる地形の場合には,用いる周波数の違いによって生じる深度情報の差異は,高々分解能程度となることが考えられる。一方で音波の振幅値から求められる後方散乱強度…

    DOI Web Site 参考文献28件

  • 新しい地盤調査法-海底微動アレイ探査システムの開発とその適用-

    井上 雄介, 今井 幹浩, 松原 由和, 平出 亜 物理探査 75 (0), sp50-sp59, 2022

    <p> 2019年4月より再エネ海域利用法が施行されたことにより,洋上風力発電施設に係る地盤調査市場は大幅に拡大している。洋上における地盤の支持層分布あるいは工学的基盤深度の把握に必要なS波速度の測定は,ボーリング孔を利用したサスペンションPS検層が一般的に行われてきた。しかしながら,洋上風力発電事業(着床式)は年間平均風速7 m/s以上,水深10~40 …

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 海底堆積物浅層の音響探査技術の開発

    水野 勝紀 物理探査 75 (0), sp70-sp75, 2022

    <p> 海洋開発や気候変動に伴う環境改変が,海洋環境,特に海底下の堆積物中の生物や環境に与える影響については,堆積物中を効率的にモニタリングするための手法が確立されていないという事情もあり,未だ不明な点が多い。本研究では,堆積物中の底生生物相や環境動態を時空間的に計測・評価するための技術基盤の構築を目指しており,それら海底下環境の可視化に向けた新しい音響計測システムの開発を進めている。本稿では,…

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 海底浅層高分解能三次元地震探査技術に関する実証試験

    寺西 陽祐, 齊藤 秀太郎, 塚原 均, 村上 文俊, 川崎 慎治, 小澤 岳史, 東中 基倫 物理探査 75 (0), sp60-sp69, 2022

    <p> 高分解能三次元地震探査(3D-HRS)の実証試験を,大分県別府湾の浅海域において実施した。GIガン(150立方インチ)と6本のショートストリーマーケーブルを曳航し,高密度観測システムとリアルタイム測位システムを用いて空間分解能の高い地震探査記録を取得した。構成された観測システムは軽量で,小型船舶からのケーブルの展開と揚収が容易であり,浅海域における効率的なデータ取得を実現した。3D-HR…

    DOI Web Site 参考文献6件

  • 宇宙線ミュー粒子を利用した河川堤防内部の可視化と小型検出器の性能検証

    並河 奎伍, 小山 直紀, 草茅 太郎, 鈴木 敬一, 山田 正 土木学会論文集G(環境) 78 (5), I_217-I_224, 2022

    ...<p> 本研究では,従来の物理探査ではカバーできない探査深度・分解能で探査できる宇宙線ミュー粒子を利用した探査を河川堤防に対して行った.観測データより,堤防の幾何形状を捉えることが出来た.また,トモグラフィ解析を行い,堤防内部の密度分布を1m×1mの分解能で推定した.さらに省スペース省人力を目的に開発された半導体小型検出器の河川堤防への導入に向け,性能比較試験として同一構造の二つの検出器の観測実験を...

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 精密地球物理探査による北部沖縄トラフの地質構造

    高下 裕章, 佐藤 太一, 石野 沙季, 三澤 文慶, 有元 純, 鈴木 克明, 石塚 治, 横山 由香, 佐藤 悠介, 永井 あすか, 古山 精史朗, 梶原 勘吉, 田村 千織, 小松 亮介, 井上 卓彦 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 317-, 2022

    <p>大陸縁辺の沈み込み帯で初期背弧拡大が活動的な場所は,地球上に沖縄トラフと南極半島・ブランスフィールド海峡のみである.両海域は沈み込み帯縁辺での背弧拡大が始まるメカニズムを理解するための重要な研究対象地域であるため,現在も活発な研究や議論が行われている.沖縄トラフは後期中新世から現在に至るまでリフティングが継続する活動的な背弧海盆として知られ,地形的な凹地であるトカラギャップ及び慶良間海裂に…

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  • 原子核乾板を用いたミューオンラジオグラフィー:火山観測技術の進展

    宮本 成悟, 西山 竜一, 長原 翔伍 日本写真学会誌 85 (1), 80-86, 2022

    ...<p>火山浅部のマグマの通り道をイメージング出来る物理探査手法としてミューオンラジオグラフィーは近年火山の基礎研 究・防災という観点から注目を浴びた.この解説記事では原子核乾板を用いたミューオンラジオグラフィーによる火山観測について,火山学的意義・観測技術・解析技術・他の観測量との組み合わせという観点からその進歩を振り返る....

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  • 水中スピーカーを用いた浅層反射法地震探査:東京湾奥部におけるケーススタディ

    鶴 哲郎 物理探査 75 (0), sp3-sp10, 2022

    <p> 近年,海洋生態系への環境負荷に対する懸念からエアガンの使用が制限されつつあり,東京湾奥部のような浅海域においては地震探査の実施が困難になり,地震探査の空白域化が進んでいる。その一つの技術面でのブレイクスルーとして,我々は魚類への影響がほとんどない程度の音を出す水中スピーカーを利用している。その環境配慮型振源を用いて,2017年以降,東京湾奥部で地震探査を実施した結果,海底下7~8 …

    DOI Web Site 参考文献3件

  • 寒冷地における重錘落下測定と地震観測による地盤震動特性の季節変動

    津野 靖士, 山中 浩明, 川尻 峻三, 小笠原 明信, 高井 伸雄, 中川 尚郁, 重藤 迪子, 野本 真吾, 岸川 鉄啓, 堀田 淳 物理探査 75 (0), 56-63, 2022

    <p> 本研究では,凍結による表層地盤の物性変化が地震動へ及ぼす影響を評価することを目的に,寒冷地である北海道北見市おいて,1年を通した重錘落下測定と表層を対象としたボアホール地震観測のデータ分析から地盤震動特性に係る季節変動の特徴を抽出することを試みた。重錘落下測定データによる基本モードレイリー波位相速度は,0 …

    DOI Web Site 被引用文献2件 参考文献4件

  • 高粘性流体を含む堆積物の比抵抗と飽和度の関係

    木村 健太, 後藤 忠徳, 前田 智輝, 山田 尊生, 萩谷 健治 物理探査 75 (0), 64-69, 2022

    <p> 地下比抵抗構造は地下流体の分布や移動を議論する際に有益な情報であるが,流体の粘性の違いが地層の比抵抗に与える影響については,十分には議論されていない。本研究では実験室において,高粘性の泥水を堆積物試料に浸透させ,泥水飽和度と試料比抵抗の関係を調査した。試料として,砂礫混じりの川砂および細粒の砂を用いた。室内実験の結果,泥水使用時の比抵抗は,水道水を用いた時と比べて,低飽和域で高い値を示し…

    DOI Web Site Web Site 参考文献13件

  • 垂直分解能と反射法データ解釈

    高橋 明久 物理探査 75 (0), 79-88, 2022

    <p> 反射法地震探査記録を用いた地下構造解釈においては,その推定の限界等を考察するのに,垂直分解能の理解が重要である。垂直分解能を考えるにあたっては2つの波を分離して認識できる分離能力(separability)と,振幅等から薄層の厚さを認識できる検知能力(visibility)を考慮する必要がある。前者の分離能力は汎用的にはRayleighの1/4波長則を適用するのが良い。すなわち,2つの基…

    DOI Web Site 参考文献8件

  • 寒冷地での地盤震動評価を目的とした北海道北見市における電気探査結果の季節変動

    堀田 淳, 野本真吾, 岸川 鉄啓, 山中 浩明, 川尻 峻三, 津野 靖士, 高井 伸雄, 中川 尚郁, 重藤 迪子 物理探査 75 (0), 89-97, 2022

    <p> 本研究は凍結による表層地盤の物性変化が地震動へ及ぼす影響を評価することを目的に,寒冷地に位置する北海道北見市において電気探査を実施し,地表付近の地下水や地盤の凍結・融解などの地盤状況の季節変動を捉えることを試みた。1年間の調査期間において未凍結期~凍結期への遷移期~凍結期~未凍結期への遷移期(融解期)~未凍結期と遷移する地盤の凍結プロセスに対応した見掛比抵抗曲線の形状の変化が捉えられ,見…

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  • 伏在活断層発見の手掛かりとしての扇状地河川の瀬切れ

    宮地 修一, 王 婷, 長谷川 修一, 山中 稔, 野々村 敦子 応用地質 62 (3), 156-169, 2021-08-10

    ...伏在活断層調査が課題となっている.変動地形のみから地表面変位を伴わない活断層を探し出すことには限界があり,新しい手掛かりが必要とされる.活断層による鉛直変位は,たとえわずかな撓曲であっても累積すれば,帯水層に大きな層厚変化をもたらすことから,扇状地における瀬切れの形成要因の一つと考えられる.本研究では,香川県中央部の香東川扇状地の瀬切れ地点において,常時微動探査,2次元微動アレイ探査および電圧差分法電気探査の物理探査...

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  • 電磁探査法による温泉水の流動経路の推定―山口県湯田温泉における適用―

    西山 成哲, 鈴木 浩一, 田中 和広 物理探査 74 (0), 1-16, 2021

    <p> 山口県山口市の湯田温泉は平野部に湧出するアルカリ性単純温泉であり,1日2,000tの豊富な湯量であるが,その温泉水の流動経路は明らかにされていない。本研究では,温泉水の水質分析とともに,湯田温泉周辺の地質試料の比抵抗測定,電磁探査法による比抵抗構造の把握,泉源ボーリングのコア観察,および数値シミュレーションを実施し,温泉水の流動経路を検討した。電磁探査の結果,基盤岩とそれを覆う堆積層との…

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  • ブーゲー異常を用いた浅部間隙率分布の推定

    楠本 成寿, 高橋 秀徳, 東中 基倫, 早川 裕弌 物理探査 74 (0), 30-35, 2021

    <p> 密度構造を間隙率と母岩-間隙流体の密度差に置き換えることで,ブーゲー異常を用いて間隙率を推定する手法を提案した。本手法を弥陀ヶ原火山地獄谷で観測されたブーゲー異常に適用し,火山性ガスや水に起因する低密度域は,周辺の母岩より0.06-0.35程度大きな間隙率になることが示された。地熱地帯での既存の坑井データに基づく有効間隙率分布や密度-間隙率の関係と比較を行ったところ,本手法で推定された間…

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  • 自律型無人潜水機(AUV)を用いた反射法地震探査システムの開発と展望

    多良 賢二, 塚原 均, 篠野 雅彦, 村上 文俊, 淺川 栄一 物理探査 74 (0), 162-169, 2021

    <p> 海底熱水鉱床やレアアース泥といった有用金属濃集帯は海洋鉱物資源としての利用が期待されている。反射法地震探査によって海底下の構造を把握することは,海洋鉱物資源の空間的な分布を把握するために重要な役割を果たす。海底下構造のイメージング分解能は振源周波数とデータ密度に左右される。従って,高周波振源を用い,海底近傍で稠密にデータ取得を行うことで対象物のスケールに見合った高分解能データの取得が可能…

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  • 微小地震による奥会津地熱地域での涵養注水モニタリング

    田中 勇希, 岡本 京祐, 浅沼 宏, 岡部 高志, 阿部 泰行, 一戸 孝之 物理探査 74 (0), 36-46, 2021

    <p> 国内の地熱発電所において,蒸気の採取法の最適化・安定化を実現する技術の開発が検討されている。この手段の一つとして,EGS(Enhanced/Engineered Geothermal System)技術の一種である涵養注水が考えられる。これは地熱発電で用いる生産井と還元井に加えて,河川水等を人為的に地熱貯留層へ注水する涵養井を利用して蒸気量の回復を試みる技術である。奥会津地熱地域(福島県…

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  • 富士川河口断層帯周辺での臨時強震観測と微動探査

    山中 浩明, 地元 孝輔, 津野 靖士, 是永 将宏, 三宅 弘恵, 吉見 雅行, 杉山 長志, 先名 重樹 物理探査 74 (0), 49-56, 2021

    <p> 静岡県東部に位置する富士川河口断層帯周辺地域での強震動特性を明らかにすることを目的として,同地域において臨時強震観測を実施し,強震記録を取得した。観測された記録から,周辺の硬質な地盤とのS波のスペクトル比を求め,その特徴を明らかにした。富士川河口部では,すべての周波数帯域でスペクトル比が大きい。とくに,0.2~0.8 …

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  • ドローン空中電磁探査法による濃尾平野西濃地域の地質構造調査

    結城 洋一, 新清 晃, 富森 さとし, 齋藤 全史郎, 城森 明, 城森 敦善 物理探査 74 (0), 142-150, 2021

    <p> 空中電磁探査法には,地上に送信源を設置して空中で測定する空中電磁探査法と,空中から電磁波を発信して空中で受診する探査法がある。マルチコプター(以下ドローン)を使った探査法は,地上に送信源を設置して探査する地表ソース型空中電磁探査法(D-GREATEM)が開発され実用化されている。空中から電磁波を発信する探査法も送信装置が小型軽量化され,送信装置と受信装置を曳航したドローンを2機同時に飛ば…

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  • 無人地上車両(UGV)を用いたマルチコイル型電磁探査システムの開発

    佐竹 海, 井手 健斗, 万沢 かりん, 上田 匠, 神宮司 元治, 横田 俊之, 小森 省吾 物理探査 74 (0), 151-161, 2021

    <p> 近年,電動マルチコプターを中心とした小型無人航空機など,いわゆる無人機・ドローン技術は,様々な分野において利用や研究開発が進められ,社会的に期待が高まっている。一方,地下空間の利用においては,地表から深度数メートルから数十メートルまでの浅層領域を対象とした問題が顕在化し,広範囲なエリアを非破壊で調査できる地下浅部探査の必要性が高まっている。このような背景を踏まえ,単一周波数・マルチコイル…

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  • 海洋物理探査における自律型海洋ロボットの利活用

    笠谷 貴史 物理探査 74 (0), 131-141, 2021

    ...巡航型のAUVは,一般的に測深機などの音響機器が搭載され,海底の微地形や詳細な底質情報を得るのに用いられてきたが,これに物理探査機器を搭載して物理探査を行う事例が増えつつある。例えば,磁力計や電位計を搭載し,海底熱水鉱床域において鉱体に伴うと考えられる異常を検出した事例が報告されている。...

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  • 露岩河川における表層砂礫層厚の把握に関する調査手法の検討

    濱木 道大, 森田 大詞, 佐藤 貴亮, 新妻 重明, 川尻 峻三, 渡邊 康玄 土木学会論文集B1(水工学) 77 (2), I_1015-I_1020, 2021

    ...洪水により表層砂礫が一掃され火山灰層が露出,急激な河床低下の進行が低水護岸や橋梁の安定性を低下させている.本研究では,岩盤河川の表層砂礫の維持に着目し,その層厚を把握するため,表面波探査と地中レーダ探査を組み合わせた調査手法について検討した.その結果,表面波探査と地中レーダ探査を組み合わせることで,両者の結果を補間し,より精度良く砂礫層厚を把握する手法になり得ることがわかった.また,河川域における物理探査...

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  • 鉛直電極アレイを用いた電気探査装置の開発と熱水鉱床域における鉛直電場データの特徴

    笠谷 貴史, 岩本 久則, 川田 佳史 物理探査 74 (0), 57-64, 2021

    <p> 海底熱水鉱床のような海底地形の起伏が激しい地域において海底下浅部の比抵抗構造を簡便に把握するために,鉛直方向に電極を配置した電気探査装置の開発を行った。本装置の鉛直電極アレイを用いることで鉛直電場の計測による自然電位探査を行うことができる。鉱体の直上において鉛直電場の異常は自然電位の異常と同位相となるため,鉛直電場は海底熱水鉱床と関連する負の自然電位異常域を捉えやすいと考えられる。実海域…

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  • 特集「無人機と物理探査の融合」に寄せて

    小森 省吾 物理探査 74 (0), 92-92, 2021

    ...その間,無人機による物理探査技術は,継続的な技術革新の下,データ取得の効率性・精度を向上させるとともに,学術面・経済面で人類の知的好奇心をそそる成果が続々生み出されています。</p><p> 本特集では,物理探査技術の無人化に関する要素技術の開発やその実装,無人機による探査技術がもたらす成果の現状と課題等,無人物理探査技術の最前線を概観することを目的としております。...

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  • 微動アレイ探査と反射法地震探査による大阪平野北部の統合地下速度構造モデル

    宮腰 研, 西村 利光, 山田 浩二, 津野 靖士, 是永 将宏, 凌 甦群 物理探査 74 (0), 17-29, 2021

    <p> 大阪平野北部と北摂山地の境界に位置する北摂地域は,北側に地溝帯である芋川低地,南側に丘陵地形の千里丘陵を有しており,複雑な地質構造を形成している。このような北摂地域において,芋川低地と千里丘陵の2地点で最大アレイ半径の異なる2種類(R<sub>max</sub>=約500m,1000m)の微動アレイ探査を実施し,得られた観測位相速度に基づいて各観測点の1次元S波速度構造モデルを推定した。…

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  • 我が国における無人航空機による磁気探査の歴史とデータ処理

    大熊 茂雄 物理探査 74 (0), 65-78, 2021

    <p> 我が国における無人航空機を使用した磁気探査は,1970年代東北地方の地殻構造を明らかにするために実施された大気球を使用した磁気探査から始まった。気球を水平方向に人為的に移動するのは難しいことから,1990年代に入って飛行船を用いた磁気探査が考案され試験飛行に成功した。2000年代前半に入ると極地研究所によって南極での磁気探査のため,安価な模型飛行機や磁力計を使用した磁気探査装置(Ant-…

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  • 自律型無人ヘリコプターを用いた火山空中磁気測量

    小山 崇夫, 金子 隆之, 大湊 隆雄, 渡邉 篤志, 柳澤 孝寿, 本多 嘉明 物理探査 74 (0), 115-122, 2021

    <p> 無人飛翔体は被災するおそれのある危険地域へ人が入域することなく各種測定を実施することを可能とするため,今世紀に入ってから特に着目され,現在までに多様な火山観測項目に利用されている。その中で自律型無人ヘリコプターは,高い位置精度で事前にプログラミングした航路に沿ってフライトすることが可能になるため,たとえば対地高度や測線間隔を一定に保つなど理想的な測線を組むことが可能になることに加えて,時…

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  • 小型無人航空機(UAV)による物理探査手法について

    上田 匠, 光畑 裕司, 大熊 茂雄 物理探査 74 (0), 93-114, 2021

    ...そのためにも,物理探査技術の小型化・高精度化だけでなく省電力駆動などが今後より重要になる。また,大量データの取得が一般的となり,ソフトウェアの面でも迅速な処理やマッピングなどの可視化,そして最終的には深度情報を含む逆解析の確立が求められる。そのような中で,今後はUAV物理探査技術が新たな物理探査手法の一つとなっていくことが期待される。</p>...

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  • 地中レーダがもつ樹木の根系可視力を減災に生かす試み

    谷川 東子, 山瀬 敬太郎, 藤堂 千景, 池野 英利, 大橋 瑞江, 檀浦 正子, 金澤 洋一, 平野 恭弘 水利科学 64 (3), 87-112, 2020-08-01

    <p>樹木根系は,地中深く刺さるクサビとしての能力,また地中で絡み合う網としての能力をもち,土壌をからめ,強風や津波などの外力に抵抗し,一定の減災機能を果たす。しかし,外力に耐えきれなくなったときに発生する倒木が,その被害を拡大することは珍しくない。自然災害の頻度や規模が増している現在,どの程度の台風(暴風)や津波まで樹木は耐えうるのか,という視点で,「災害の程度と根系の減災能との関係」を精査す…

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  • 音響調査と自然電位法を用いた海底熱水鉱床調査技術プロトコルに基づく調査とその検証

    笠谷 貴史, 金子 純二, 岩本 久則 物理探査 73 (0), 42-52, 2020

    <p>内閣府主導の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一つとして,次世代海洋資源調査技術「海のジパング計画」が2014年にスタートした。このプログラムのもと,概査から精査に至る調査手法に関して「海底熱水鉱床調査技術プロトコル」が策定され,このプロトコルの概査から準精査までの一部の調査過程を実証するための調査航海を行った。実証航海前に概査として取得したデータをもとに設定した海域において,…

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  • 特集「海底熱水鉱床探査に向けて」によせて

    笠谷 貴史 物理探査 73 (0), 1-2, 2020

    ...</p><p>物理探査学会会誌編集委員会では,「海のジパング計画」で大きく進展した熱水鉱床に関する物理探査技術を用いた探査事例や,海洋資源開発を取り巻く状況を会員の皆さまにいち早くお届けするため,特集「海底熱水鉱床探査に向けて」を企画した。...

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  • 2次元微動アレイ探査を用いた深部地盤構造探査つくば市における適用例

    鈴木 晴彦, 小西 千里, 谷田貝 淳, 佐藤 将, 小河原 敬徳, 櫻井 健, 甲斐田 康弘, 鈴木 徹, 高橋 広人, 稲崎 富士 物理探査 73 (0), 209-217, 2020

    <p>茨城県つくば市において2次元微動アレイ探査を実施した。測線長は約12㎞であり,40台の地震計を用いて,測線を5分割し,約45分間測定を行った。地震計は固有周波数2Hzのジオフォンを用いた。観測点の総計は200点である。観測を行う前に,ハドルテストを行い0.1~10Hzの帯域において,良好なコヒーレンスが測定できることを確認した。CMP-SPAC法により400mごとに24の微動の位相速度を推…

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  • 地震発生時の鉄道運行計画の国際規格開発とISO 22888

    津野 靖士, 山本 俊六, 佐藤 新二, 野田 俊太, 佐溝 昌彦, 関 清隆 物理探査 73 (0), 218-224, 2020

    <p>国内外の多くの鉄道において,人の手を介する地震時運転規制や自動化された地震防災システム・早期地震警報システムが導入されており,地震が発生した際はそれら規制やシステムによって鉄道の安全性と安定性を確保してきた。一方で,それら規制やシステムを運用する際には,各鉄道事業者は独自の運行計画に特化した運用方法を採用しており,日本国内においても統一された指針や仕様書はなく,国際的にも共通されたガイドラ…

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  • 特集「日本の物理探鉱(探査)100周年記念」によせて

    千葉 昭彦 物理探査 73 (0), 225-226, 2020

    ...しかしながら,この記念講演をきっかけに日本における物理探査の歴史が明らかになり,創成期の物理探査と実施した技術者の苦労を垣間見ることができたことは物理探査学会と学会員にとって大きな意義がある。75周年事業として進行中の物理探査ハンドブックの全面改訂では各物理探査手法の歴史が割愛される可能性もあり,本特集が今後行われる学会創立記念行事でも貴重な資料になり得ると信ずる。...

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  • 海底重力計の開発と海底熱水鉱床探査への適用

    押田 淳, 立花 冬威, 角 知則, 久保田 隆二 物理探査 73 (0), 23-32, 2020

    <p>海底重力測定には海域で陸上と同等精度の重力データが得られるというだけでなく,探査対象に接近して測定を行えることから,船上重力測定では得られない振幅が大きく明瞭な重力異常か観測可能という特徴がある。今回,これらの特徴を最大限活用できる海域活断層調査や海底熱水鉱床などの海底資源探査のニーズに対応するために,深海でも使用可能な海底重力計(OBG-3)を開発した。SIP「次世代海洋資源調査技術(海…

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  • 弾性固体層構造におけるリーキングモード計算法

    西澤 修, 齊藤 竜彦, 稲崎 富士 物理探査 73 (0), 96-116, 2020

    <p>弾性固体で形成された層構造中を伝播するleaking mode(leakage mode, leaky mode)の計算法を提案し,固結度の低い軟弱地盤上の舗装道路を模したモデルについて予測分散曲線を示す。層構造を伝播するleaking modeはRayleigh波より速い速度で伝播する分散性の波で,下方無限の最下層に波のエネルギーを放出するため,振幅を減少させながら伝播する。一方,nor…

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  • 自然ガンマ線検層による海底熱水鉱床探査:掘削ビット通過検層方式の適用

    北田 数也, 真田 佳典, 山田 泰広, 野崎 達生, 熊谷 英憲, 丸田 将弘, 佐藤 寛 物理探査 73 (0), 33-41, 2020

    <p>地球深部探査船「ちきゅう」による掘削航海(CK16-05航海)において,陸上地熱探査用メモリー式検層ツールを用いた掘削ビット通過検層方式の自然ガンマ線検層を新たに適用することにより,掘削調査における物理検層のさらなる低コスト化・高効率化を試みた。本目的を達成するため,事前に実施したCK16-01航海での経験に基づき検層ツールの強度および船上作業方法を再検討し,検層ツールへの振動・衝撃対策を…

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  • 深海曳航式自然電位・比抵抗法による海底熱水鉱床調査

    久保田 隆二, 石川 秀浩, 岡田 力, 松田 健也, 金井 豊 物理探査 73 (0), 3-13, 2020

    <p>海洋調査協会は,海底熱水鉱床調査の一環として,深海曳航式電気探査システムを民間船でも運用できるように改良し,実証海域として海底熱水鉱床の存在が明らかとなっている中部沖縄トラフの「Hakureiサイト」および「ごんどうサイト」で調査を実施した。いずれのサイトでも自然電位に由来すると思われる明瞭な水平電場の空間変化が観測された。水平電場を空間積分すれば電位になるが,実際には曳航時の動揺ノイズや…

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  • 環境影響評価の現場観測:海底資源開発に向けて

    後藤 浩一, 福原 達雄, 近藤 俊祐, 高島 創太郎, 古島 靖夫, 山本 啓之 物理探査 73 (0), 64-73, 2020

    <p>海底熱水鉱床開発に伴う環境影響評価についての法制度や標準的手法については、国際的にも議論が続いている。一方で深海での現場観測は多大な経費を必要とするが,商業レベルではいかにしてデータ品質を落とすことなく経済性・効率性を兼ね備えた調査観測を実施できるのかを求められている。SIP次世代海洋資源調査技術プロジェクト(以下,SIPプロジェクト)では,最新の調査技術と研究成果を導入した実用的な手法開…

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  • 深海曳航型ハイドロフォンケーブルを用いた高分解能音波探査による海底熱水鉱床探査

    多良 賢二, 加藤 政史, 淺川 栄一, 芦 寿一郎 物理探査 73 (0), 14-22, 2020

    <p>日本周辺海域では,海底熱水鉱床やコバルトリッチクラスト,マンガン団塊といった海洋鉱物資源が発見されてきた。著者らは,深海の海洋鉱物資源探査を目的とした新たな調査ツールの開発や効率的な探査システムの検討を行ってきた。2018年には未調査の熱水活動域を対象とした統合調査が実施された。本論文では掘削サンプリングを含む統合調査の一環として実施した深海曳航型ハイドロフォンケーブルを用いた音波探査によ…

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  • ニューラルネットを用いた超臨界地熱資源評価手法の開発

    小林 洋介, 石塚 師也, 茂木 透, 鈴木 浩一, 渡邉 教弘, 山谷 祐介, 岡本 京祐, 浅沼 宏, 梶原 竜哉, 杉本 健, 齋藤 遼一, 永野 宏治 人工知能学会全国大会論文集 JSAI2020 (0), 1N4GS1302-1N4GS1302, 2020

    ...収集したデータから既存の地下温度の観測値を教師とし,地下の物理探査等で利用される探査坑井の座標,比抵抗,微小地震の下限震度,重力異常値,鉱物の分布を示す鉱物アイソグラッドといった特徴量を入力するニューラルネットを構築,学習して地下温度予測モデルを作成した。そして,これまでに最も深部まで探索した地下温度データでその性能を評価し,RMSEが39.3度での予測が可能なことが示されたので報告する。</p>...

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  • ドローンを用いた過渡応答空中電磁探査装置の開発 - D-GREATEM,D-TEM[GLS],D-TEM[ALS] -

    城森 明, 城森 信豪, 城森 敦善, 近藤 隆資, 結城 洋一, 新清 晃 物理探査 73 (0), 83-95, 2020

    <p>上空を飛行するだけで地下構造を可視化できるのは画期的であり,従来技術では空中電磁探査がこれに該当する。しかしながら同手法は,調査機材の重量が非常に重いためにヘリコプタを必要とし,飛行許可に関する届け出,安全対策等を含めた運用コストがかかり,これまでに大規模な広域構造調査に用いられるのが一般的であった。従来手法の問題点を克服して空中電磁探査を小規模な調査にも適用するために,今回,我々はヘリコ…

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  • 和歌山県串本町における高密度常時微動の再観測結果と既往調査結果との比較検証

    山田 雅行, 羽田 浩二, 盛川 仁 物理探査 73 (0), 123-135, 2020

    <p>秦ほか(2015)は,和歌山県串本町の津波来襲地域において,南海トラフ巨大地震による強震動評価を行うことを将来の目的として,高密度の常時微動観測を実施し,その水平動/上下動スペクトル比(H/V)を用いて地盤震動特性の評価を試みた。この既往調査の筆頭著者に対して,研究活動上の特定不正行為に関する調査結果(大阪大学,2019)が公表されたが,既往調査における特定不正行為の有無についての判定を留…

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  • 海底熱水鉱床の地球科学的理解

    石橋 純一郎, 浦辺 徹郎 物理探査 73 (0), 74-82, 2020

    ...海洋洋物理探査技術の進歩は,海洋鉱物資源探査の効率化という点で重要であるだけでなく,より広範囲の地質学的情報を提供することにより海底熱水鉱床の地球科学的理解に貢献することも期待される。</p>...

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  • 新たな技術による海洋生物群集の調査観測と環境影響評価

    山本 啓之 物理探査 73 (0), 53-63, 2020

    <p>人間社会は様々な産業において海洋を利用してきたが,顕著な環境変動が広がり,海洋生態系がもつ復元力の許容限界を越えようとしている。海洋環境を持続的に利用するためには,現状を知るための調査観測と人間活動による環境への影響を的確に評価し,適切に管理するための計画と運用体制が必要である。環境影響評価および環境モニタリングはその要となる技術である。生物群集と生態系は,構成要素が多様かつ複雑に連携しな…

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  • 長周期地震動評価のための柏崎刈羽原子力発電所周辺の広域な三次元地下構造モデリング

    早川 崇, 新村 明広, 引間 和人, 植竹 富一 日本地震工学会論文集 20 (3), 3_1-3_20, 2020

    ...<p>柏崎刈羽原子力発電所で蓄積された地震観測記録を用いて長周期地震動評価に用いる広域の三次元地下構造モデルを作成した.新潟地域を対象とした既存の三次元地下構造モデルをベースとして,敷地および周辺の物理探査結果を用いて敷地周辺の地下構造モデルの改良を行った.更に,発電所周辺で発生が想定される大地震の震源付近で発生した中小地震による周期2秒以上の地震動を三次元差分法によりシミュレーション解析し,改良モデル...

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  • 磁気探査データ解析のための岩石物性測定―北海道武佐岳地熱地域の例―

    杉野 由樹, 上田 匠, 大熊 茂雄, 石塚 吉浩, 宮川 歩夢 物理探査 73 (0), 117-122, 2020

    <p>調査地域に分布する岩石の磁気的性質を含む物性情報は,磁気探査の結果を解釈する上で非常に有効である。しかし,これまで,磁気探査と並行して岩石磁気データの詳細が調べられる事は少なかった。一方,北海道東部の武佐岳地熱地域では,JOGMECにより地熱資源ポテンシャル調査を目的に高分解能空中磁気探査が実施され,顕著な低磁気異常域が観測されている。そこで,本研究では当該地域で採取された露頭岩石について…

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  • ループ状電流源が球体地球上のmagnetotelluric応答関数に与える影響について

    佐藤 真也 物理探査 73 (0), 168-176, 2020

    <p>平板地球での地磁気地電流(MT)法への局所的な電流源による影響は,とくに解析周期・地下比抵抗構造に着目し報告されてきた。しかしながら,電流源の位置の変化によって,球体地球のMT 応答関数がうける影響を報告した研究は存在しない。本研究では,電流源としてループ状の電流をあたえ,その中心緯度・高度・半径を変化させる。電流源の位置を変えながら,周期20秒と200秒の球体地球のMT応答関数がうけるバ…

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  • 油田地域における深層学習による地表地震探査データを用いた岩石物性の推定

    磯 真一郎, 中山 一夫, 山田 知己, SKINNER Leigh 人工知能学会全国大会論文集 JSAI2020 (0), 3Rin432-3Rin432, 2020

    <p>地下の岩石物性や構造を明らかにするために弾性波探査(地震探鉱)データを取得・解釈し、石油やガスの存在の程度を推測することが石油開発業界では広く行われている.弾性波探査は,より広域を探査することが可能であるが,その地下構造の物性の推定と品質管理は経験による解釈などを含め非常に複雑である.一方,地下の岩石物性は井戸(坑井)を掘削し直接岩石物性値を計測(検層)することでより簡易に判定することがで…

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  • ALOS-2データを用いた2016年熊本地震前後の九重山の地表変動の推定

    三村 祐介, 石塚 師也, 小田 義也, 窪田 健二 物理探査 73 (0), 136-148, 2020

    <p>九重山とは,大分県に位置する火山連山の総称である。その中でも星生山の北東に位置する硫黄山は,1995年に水蒸気爆発が発生しており,九重山の中で唯一噴煙を出し続けている火山である。2016年4月16日に起きた熊本地震とその余震は,九重山への影響も少なからずあると予測できる。そこで本研究では,合成開口レーダーの応用技術である干渉SAR解析と時系列解析(SBAS法)を用いて,九重山全体の地表変動…

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  • 電気ダイポールによる水平多層構造中の電磁場

    遠藤 仁 物理探査 73 (0), 177-191, 2020

    <p>電気ダイポールによって誘導される水平多層構造中の電磁場はベクトルポテンシャルを用いて導出することができ,これまで多くの研究がなされてきた。しかしながら,その導出が詳細に記載されている論文やテキストブックを探すのは容易ではない。本論文の主たる目的は,電気ダイポールによって誘導される水平多層構造中の電磁場の導出を詳しく記載し,導出した電磁場を計算する汎用性の高い計算プログラムを開発,またその計…

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  • 薬液注入の浸透過程を監視するための比抵抗トモグラフィの時系列解析法の実験的検証

    清水 智明, 小田 義也 物理探査 73 (0), 192-208, 2020

    <p>薬液注入の浸透状況をリアルタイムに可視化できれば,注入圧,注入量を適宜に修正して注入不良を回避でき,地盤改良の品質向上を期待できる。比抵抗トモグラフィはこれを実現するための有力な手法であるが,従来の解析法では,注入途中すなわち測定中の比抵抗分布は大きく変化しないことを前提としており,常時の監視は困難であった。そこで,既報(清水・小田,2019)において,測定中の比抵抗変化を考慮できる新しい…

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  • 最初の物理探査と地震波動の数値シミュレーション

    佐々 宏一 物理探査 73 (0), 227-235, 2020

    ...<p>日本の研究者が実施した最初の物理探査は1915年にマーシャル諸島で京都帝国大学理学部の松山基範がエトベス重力偏差計を用いて実施した重力探査であり,その探査目的はサンゴ礁の下の岩盤面の深さである。内地で最初に実施された物理探査は1919年に京都帝国大学工学部の山田賀一がターレンティベルグ磁力計を用いて兵庫県宍粟郡高野鉱山で実施した磁気探査である。...

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  • 明治時代,地質学的論争の陰に埋もれた日本最初の磁気探査―35年後の偶然―

    大熊 茂雄 物理探査 73 (0), 236-254, 2020

    <p>日本での物理探鑛の始まりについて,文献資料をもとに検証を行ってきた。当学会では,京都帝国大学の山田賀一が,大正8年(1919年)兵庫県高野鉱山で磁鉄鉱を調査するために磁気探鉱を実施したのが日本で最初の物理探鉱であるとされている(編輯委員会,1948)。一方,佐藤(1985)は,地質調査所の関野修蔵が明治24年(1891年)に釜石鉱山で鉄鉱床の調査のため磁気測量を行ったことを紹介し,これが日…

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  • 日本の地震探査100年の歩み

    太田 陽一 物理探査 73 (0), 255-266, 2020

    <p>我が国における地震探査100年の歩みを振り返るにあたり,石油・天然ガス資源探査の有力な手法である反射法地震探査について改めて現在確立されている調査方法を確認する。日本鉱業株式会社により実施された石油探査として初めて成果を上げた昭和15(1940)年秋田県八郎潟西岸の払戸村での調査結果について参照し,調査地近傍で昭和60(1985)年に実施された3次元調査結果と比較した。太平洋戦争中や戦後の…

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  • 奈良盆地の3次元速度構造モデルの構築と検証

    関口 春子, 浅野 公之, 岩田 知孝 地質学雑誌 125 (10), 715-730, 2019-10-15

    ...<p>将来の地震の地震動予測をより高精度にするため,既往の知見と既往の物理探査・地震観測データを融合して奈良盆地の堆積層の3次元速度構造モデルを構築した.奈良盆地は,大都市圏に比べ地下構造の探査情報が少ないが,盆地を埋積する堆積層には大阪盆地のそれと共通性があると考えられるため,大阪盆地の3次元速度構造のモデル化で培われた知見や技術を利用して奈良盆地の3次元モデルを構築した.重力異常から推定された基盤岩深度...

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  • 平成28年熊本地震が影響を及ぼした農地の地下部調査

    井上 敬資, 若杉 晃介, 脇山 恭行, 野見山 綾介, 古賀 伸久, 新美 洋, 井原 啓貴, 山口 典子, 山根 剛, 中野 恵子, 田中 誠司 九州沖縄農業研究センター研究資料 = Memoirs of the Kyushu Okinawa Agricultural Research Center 95 18-29, 2019-03-20

    To investigate the underground portions of farmlands damaged by the 2016 Kumamoto Earthquake, resistivity survey, surface wave method, and electromagnetic survey were conducted. At a greenhouse …

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  • 重力変化で捉える既知の水理地質構造中の地下水流動―岐阜県東濃地域における長期水圧低下を例として―

    本多 亮, 柳澤 孝一, 田中 俊行, 浅井 康広 物理探査 72 (0), 34-48, 2019

    <p>地下水のモニタリングは基本的には水圧観測孔で観測される様々な情報に基づくが,観測孔で得られた水圧の情報からは実際に地下水がどのように分布しているかを知ることは難しい。岐阜県東濃地域においては10年以上の長期的なタイムスケールで80m以上の地下水位の低下が観測されており,ほぼ同時期に3観測点での絶対重力観測が行われている。我々は重力観測点近傍で発生した観測重力値に影響を与えそうないくつかの事…

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  • 薬液注入の浸透過程を監視するための比抵抗トモグラフィの時系列解析法の提案

    清水 智明, 小田 義也 物理探査 72 (0), 139-154, 2019

    <p>薬液注入の浸透過程を監視できれば,注入圧,注入量を適宜に変更でき,地盤改良の品質向上を期待できる。比抵抗トモグラフィはこれを実現するための有力な手法である。しかし,同法における従来の解析法は時間ステップでの計測データを個別に解いて比抵抗分布を推定するものであり,注入途中すなわち測定中の比抵抗分布の変化を考慮できないために常時の監視は困難であった。そこで本研究では,これを考慮できるような新し…

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  • カラー画像化された地中レーダに対する深層学習

    磯 真一郎, 石塚 師也, 尾西 恭亮, 松岡 俊文 物理探査 72 (0), 68-77, 2019

    <p>地中レーダの解析は,地下構造の比誘電率の違いによる生じる特徴的な反射波の形状に対して,熟練技術者が目視により走時断面画像上で解釈することで行われている。データ取得システムの技術の発達により,近年,大量の地中レーダデータが取得されるようになり,解釈すべきデータが著しく増大している。このため,解釈の自動化,省力化が期待されている。機械学習の一つである深層学習(ディープラーニング)による物体認識…

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  • K-NET・KiK-netのPS検層記録に基づくVs・Vpおよび深さの関係

    長嶋 史明, 川瀬 博 物理探査 72 (0), 78-100, 2019

    <p>微動や地震動を用いて地盤構造を同定する際,P波速度(Vp)はS波速度(Vs)と比べその拘束力は弱いものの重要なパラメータとなる。そこで日本での地盤探査情報を反映したP波速度構造を得ることを目的に,日本全国のK-NETおよびKiK-netにおけるPS検層データを用いてVpとVsの相関や深さ方向分布を調べた。Vs = 1000 m/s以下のときVpは500 m/sと1500 …

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  • モデル形状の仮定を伴わない鉛直変位の力源推定手法

    楠本 成寿 物理探査 72 (0), 1-7, 2019

    <p>本論文では,地下に特定のモデルを仮定せず,地表の鉛直変位データから地下の力源構造を推定するインバージョン手法を提案した。これは,設定したターゲット荷重の分布面積を最小化することにより,地表の鉛直変位場を説明する力源構造を推定する方法であり,荷重分布を明示することが出来る。弥陀ヶ原火山地獄谷内で観測された鉛直変位に本手法を適用したところ,推定された変動源の深度は,AMT(Audio-freq…

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  • 岩手県久慈市における微動アレイ探査による地盤振動特性の評価

    山本 英和, 石川 拓弥, 齊藤 剛 物理探査 72 (0), 8-16, 2019

    <p>岩手県久慈市の海岸平野部において極小微動アレイ観測を実施し,微動のH/Vおよび位相速度を用いて,地下地盤浅部S波速度構造の推定を試みた。地震動増幅特性を評価するために,30m平均S波速度を用いて工学的基盤からの最大速度地盤増幅率を算出し,S波速度構造モデルを用いてSH波の周波数毎の増幅率を算出した。その結果を以下に示す。地下構造モデルを推定した結果,表層S波速度が約100m/sと非常に遅い…

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  • 海底熱水鉱床調査における深海曳航式電気探査の有効性評価

    石須 慶一, Chatchai Vachiratienchai, Weerachai Siripunvaraporn, 後藤 忠徳, 笠谷 貴史, 岩本 久則 物理探査 72 (0), 122-138, 2019

    <p>熱水活動に伴って形成される海底熱水鉱床は,新たな金属資源として注目されている。熱水鉱床は低比抵抗を示すため,海底熱水活動及び海底熱水鉱床の分布調査に海底電気・電磁探査が用いられてきた。しかしながら,これまでに熱水地域で行われた海底電気・電磁探査は簡易的なものに限られており,海底下の広域比抵抗断面の可視化方法は確立されていない。そこで本研究では,深海曳航式電気探査に注目し,熱水地域におけ…

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  • 物理探査による堤防内部の浸潤過程の可視化

    木佐貫 寛, 小西 千里, 川尻 峻三, 小笠原 明信, 西村 聡, 島田 友典, 村椿 俊幸, 岡部 博一 河川技術論文集 25 (0), 529-534, 2019

    <p>Infiltration process in a levee was monitored by resistivity and MASW (Multichannel Analysis of surface waves) survey. The levee consisted of gravelly soil and was covered with cohesive soil. The …

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  • 最終処分場の適正化に向けた調査と対策Ⅱ

    宮原 哲也, 八村 智明, 大野 博之, 小坂 英輝, 細野 賢一, 山内 一志, 山中 稔 廃棄物資源循環学会論文誌 30 (0), 14-28, 2019

    既設の一般廃棄物最終処分場において不適正な状況を改善するための適正化事業を行った。不適正な最終処分場では,埋立地からの保有水等の流出が懸念材料となることが多く,この最終処分場においても,周辺環境の保全の観点からの調査を実施し,その調査を用いた数値シミュレーション等を実施した。<br> 本研究の結果,廃棄物埋立地内の保有水等の水位が高いとき,現地の地下水位や水質観測の結果と整合する埋立地外への保有…

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  • 微動観測による岩手県陸前高田市の地盤のS波速度構造の推定

    山本 英和, 朝田 航, 齊藤 剛 物理探査 72 (0), 101-110, 2019

    <p>東北地方太平洋沖地震津波で甚大な被害が発生した岩手県陸前高田市において地震時の揺れやすさを把握するためのS波速度構造探査を目的として微動観測を実施した。78地点の単点微動観測によって微動のH/Vのピーク周期から基盤の深さ分布を面的に把握し,14地点の極小アレイ微動観測によって表層地盤のS波速度分布を把握した。その結果,平野部の北から南にかけてH/Vピーク周期が長くなり,東から西にかけてH/…

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  • 洪水氾濫解析における非矩形領域ネスティング計算法の適用

    橋本 雅和, 川池 健司, 出口 知敬, 中川 一 土木学会論文集B1(水工学) 75 (2), I_1279-I_1284, 2019

    <p> 本研究は矩形領域ネスティングの課題を整理し,非矩形領域ネスティングの適用性を解析結果への影響と計算効率の二つの観点から評価した.従来の矩形領域ネスティングでは,特に河川沿いの集落を対象にする場合にネスティング解析範囲の指定が難しいため,既往研究で非樺造格子の解析に適用されていた非矩形領域を描造格子の解析に応用した.研究対象地域をバングラデシュの北部Gaibandha県とし,特に浸水が頻発…

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  • 沢埋め盛土を対象とした簡易安定性評価手法の提案とその検証事例

    野並 賢, 戎 剛史, 片岡 沙都紀, 澁谷 啓, 谷 和夫, 千野 克浩 地盤工学ジャーナル 13 (4), 269-281, 2018-12-31

    ...提案した方法は物理探査とサウンディングを組合せ,具体的な判断項目を設けた調査フローとなっている。2箇所の盛土を対象とした事例では,詳細調査で得られた安全率よりも提案法による安全率は若干小さかったが,スクリーニング手法として適切であることを確認した。また,安定性評価の精度を向上させるためには,盛土材料の強度と盛土内水位の評価精度を向上させることが重要であることも指摘した。</p>...

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  • 我が国における活断層研究の最近25年の成果と今後の展望

    堤 浩之, 近藤 久雄, 石山 達也 地質学雑誌 124 (9), 741-757, 2018-09-15

    ...,活断層の分布や活動履歴,地下構造に関する情報が急増し,活断層から発生する地震の長期予測に資するデータが蓄積された.一方,近年続発した内陸直下型被害地震は,活断層から発生する地震の規模や発生様式が多様かつ複雑であることを示しており,固有地震モデルに基づく地震の長期評価の妥当性の検証が必要である.活断層研究は,空中写真判読による地形解析と現地踏査を基礎にしながらも,近年急速に発達している宇宙測地学・物理探査...

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  • 高精度物理探査手法による鞠智城広域遺構配置の把握

    金田,明大, 山口,欧志, 中村,亜希子, 石松,智子 鞠智城跡「特別研究」論文集 : 鞠智城と古代社会 6 23-32, 2018-03-18

    ...本研究は論者らが研究テーマのひとつとして進めている物理探査手法による広域遺構配置の把握を主眼として、鞠智城における手法の有効性を検証したものである。 本研究では既発掘調査地点との比較として宮野礎石周辺地区、未発掘地点として米原地区、発掘調査隣接地点として深迫門地区を選定し、それぞれにおいて探査を実施した。...

    DOI 全国遺跡報告総覧

  • 地球深部探査船「ちきゅう」の物理探査・地質データの活用と今後の期待

    木戸 ゆかり, 杉原 孝充, 真田 佳典 情報地質 29 (1), 13-20, 2018

    ...p>地球深部探査船「ちきゅう」は,構想から10年を経て建造され,2005年7月29日にJAMSTEC(現在の国立研究開発法人 海洋研究開発機構)に引き渡された.2年間の慣熟航海を経て,2007年10月からは,IODP(国際深海科学掘削計画)の主力船の一隻として,日本周辺の複数箇所の科学掘削に実績を残してきた.本技術報告では,情報地質学分野に利用価値が高いと思われる「ちきゅう」の科学掘削の事前調査,物理探査...

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  • 訂正:熱膨張源による地盤変動と重力変化

    狐崎 長琅 物理探査 68 (3), E1-E1, 2018

    ...<p>物理探査 68巻3号p. 213-224「熱膨張源による地盤変動と重力変化」について下記の如く訂正します。</p><p>【1】p.219, 左段,下から7行目</p><p> 誤:それによる<i>Δg</i>[mGal]の変化は-0.22→-0.23に留まる。</p><p> 正:それによる<i>Δg</i>の変化(差)は0.004mGalほどに留まる。...

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  • 超高分解能三次元地震探査(UHR3D)―日奈久断層帯海域部における実施例―

    猪野 滋, 須田 茂幸, 菊地 秀邦, 大川 史郎, 阿部 信太郎, 大上 隆史 物理探査 71 (0), 33-42, 2018

    <p>超高分解能三次元地震探査(Ultra-high resolution 3D seismic survey : UHR3D)は,これまでの海上三次元地震探査のデータ取得方法を発展させ,高周波数震源による高分解能化(約500Hz以上),より高密度の発振間隔および受振点間隔(共に約5m以下),クロスライン方向のビンサイズが5m以下,および短いケーブル(約100m以下)を用いて,深度および空間分解…

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  • ミュオグラフィによるO&Mのためのインフラ設備内部探査

    金 政浩, 永田 悠太, 小森 智博 物理探査 71 (0), 169-178, 2018

    <p>近年,宇宙線ミュオンの高い透過力を活かして,巨大な対象の内部構造をイメージング(ミュオグラフィ)する技術が活発に開発されてきている。具体的な対象としては,火山やピラミッドなどが挙げられ,前者は噴火機構の解明や防災のため,後者は新たな空洞の探索を通した考古学的研究のために大きな成果を挙げている。我々のグループでは,このミュオグラフィ技術を小・中規模なインフラ設備の内部探査に拡張することを目的…

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  • 微動アレイ記録から求めた回転成分によるラブ波位相速度の推定

    吉田 邦一, 上林 宏敏 物理探査 71 (0), 15-23, 2018

    <p>従来からSPAC法において用いられている二重正三角形アレイの水平成分から回転成分波形を求め,それを用いてラブ波の位相速度を推定する手法を考案した。水平面内の回転成分はラブ波のみに依存し,レイリー波の影響を受けないので,回転成分を適切に求められれば,その位相速度はラブ波の位相速度となる。ここでは回転成分を計算するために必要な空間微分を,正三角形アレイの記録を用いてテイラー展開により求めた。検…

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  • 最終処分場の適正化に向けた調査と対策Ⅰ

    宮原 哲也, 八村 智明, 大野 博之, 小坂 英輝, 大久保 拓郎, 山内 一志, 山中 稔 廃棄物資源循環学会論文誌 29 (0), 206-218, 2018

    ...この最終処分場において,こうした力学的安定性の観点からの調査として,地下水調査,地盤変位調査,物理探査等を実施した。<br> その結果,廃棄物層の推定には地質工学的手法 (資料調査,地形調査,地質調査,総合評価) が重要であることが示された。...

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  • 物理探査データのジョイント・インバージョン―三次元速度構造モデル構築手法―

    杉本 芳博, 山内 泰知, 高岡 宏之 物理探査 71 (0), 86-102, 2018

    ...<p>地震動評価のための三次元速度構造モデルは,微動アレー探査や地震探査,重力探査,ボーリングデータなど,S波速度やP波速度,密度,層厚に関する情報を含む多くの物理探査や地質データを使って構築される。これらのデータを統合して三次元速度構造モデルを構築するためのツールとしてジョイント・インバージョンのプログラムを開発した。...

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  • ボーリング孔を対象としたミュオン密度検層装置の開発及び現場への適用

    末永 弘, 田中 宏幸 物理探査 71 (0), 148-160, 2018

    <p>宇宙線ミュオンを用いた密度トモグラフィであるミュオグラフィは,火山やピラミッドといった巨大物体の内部可視化技術として実証されている。しかしながら現行のミュオグラフィは大型のミュオン検出装置を用いており,地下の内部構造を可視化するためには,地下に掘削されたボーリング孔に適用可能な小型化された検層装置を用いてミュオグラフィを実施する必要がある。そこで本研究では,内径10 …

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  • 地下探査におけるミュオグラフィと機械学習の活用

    宮本 伸一 物理探査 71 (0), 136-147, 2018

    <p>宇宙線ミューオンを用いた大規模構造物内部センシング技術であるミュオグラフィの地下探査への適用にあたって,本稿では近年発展が著しい機械学習の利活用の可能性について検討する。ミュオグラフィの物理および機械学習の代表である深層学習の概要について振り返ると共に,高精度なトモグラフィと観測期間の短縮をミュオグラフィで実現するために有効である超解像度,GAN,LSTMといった深層学習の適用技術について…

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  • 特集「宇宙線ミュオンを利用した地下探査の新潮流」

    松島 潤 物理探査 71 (0), 126-126, 2018

    <p>宇宙線ミュオンの透過性を利用して物体内部の密度分布を可視化技術する技術(ミュオグラフィ)は,1955年に地下の密度情報推定手法として初めて適用されました。その後,測定装置の可搬性が高まるとピラミッドや火山を透視することに適用されてきました。近年,さらなる測定機器の小型化や高精度化などの測定技術の革新により,適用分野の拡大と新潮流の形成へ世界的関心が高まっています。とりわけ,地下探査分野にお…

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  • 物理探査を併用した地質構造と地下水流動システムの推定

    茂木 俊, 古谷 尊彦, 河戸 貴善, 田村 宏一, 工藤 信仁, 平塚 賢二郎 日本地すべり学会誌 55 (3), 105-118, 2018

    ...②物理探査による物性値の分布から,断層とそれに規制された地下水の分布を空間的に推定することができた。③地すべり地の地下水流動を規制するこれらの断層分布は,旧阿仁鉱山の鉱床形成時の応力場が反映されていると推定された。④これらの結果は,物理探査の併用の有効性が示され,地すべり対策工の設計に活用できる。</p>...

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  • CPT結果とせん断波速度の合成による地盤強度の空間分布に対する換算誤差の影響

    植田 起也, 西村 伸一, 今出 和成, 柴田 俊文, 珠玖 隆行 土木学会論文集A2(応用力学) 74 (2), I_95-I_104, 2018

    ...本研究は,サウンディングと物理探査方法の一種である表面波探査を合成して,地盤内の強度分布を評価する手法を確立させようとするものである.ここでは,サウンディング手法として電気式3成分コーン貫入試験(CPT)を採用している.CPT結果(先端抵抗,周面摩擦,間隙水圧)からの換算N値,<i>N<sub>c</sub></i>値を,表面波探査結果であるせん断波速度<i>V<sub>s</sub></i>と合成...

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  • 原子核乾板を用いたミューオンラジオグラフィー:山岳氷河の新しい観測窓

    西山 竜一, 有賀 智子, 有賀 昭貴 日本写真学会誌 81 (3), 263-268, 2018

    ...<p>本解説記事では,スイスアルプスの山岳氷河にミューオンラジオグラフィーを初めて適用した実践例をもとに,同技術の 氷河研究における重要性,その将来展望について概説する.地球温暖化により氷河の融解・後退が顕著な現在では,氷河の下の基盤岩の形状を正確に理解することが氷河学上,保安上の観点から求められている.ミューオンラジオグラフィーは,その優れた空間分解能のために,現存する他の物理探査手法(氷中レーダー...

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  • 海底熱水活動域で得られた岩石試料の電気伝導度特性に基づく岩石物理モデルの構築

    大田 優介, 後藤 忠徳, 小池 克明, 柏谷 公希, 林 為人, 多田井 修, 笠谷 貴史, 金松 敏也, 町山 栄章 物理探査 71 (0), 43-55, 2018

    ...<p>近年,中部沖縄トラフをはじめとした海底熱水活動域において,海底熱水鉱床の調査を目的として,様々な物理探査が行われている。物理探査によって電気伝導度・密度などの物性値の地下分布が得られるが,これらの情報に基づいた地質学的な構造推定には限界がある。そのため,鉱床有望地の具体的な絞り込みや鉱床品位の高精度な評価においては,数多くの海底試掘が必要となっているが,掘削コストは高く,コア回収率は低い。...

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  • 室内透水試験における亀裂を有する安山岩の水飽和度と複素比抵抗および弾性波の関係

    澤山 和貴, 北村 圭吾, 藤光 康宏 物理探査 71 (0), 71-85, 2018

    ...<p>地震探査,電磁探査をはじめとした物理探査による地下流体の分布評価は,地熱資源をはじめとした流体資源の開発に不可欠であり,その探査精度を向上するためには岩石の物理的性質を実験的に詳細に調べる必要がある。本研究では,地熱貯留層を構成する岩石の水飽和度と複素比抵抗ならびに弾性波の関係を実験的手法によって明らかにすることを目的とし,岩石コアの室内透水試験を行った。...

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  • 弾性波速度と比抵抗データを用いた岩石物理モデルに基づくトンネル地山分類の試み

    高橋 亨 土木学会論文集F1(トンネル工学) 74 (1), 52-57, 2018

    ...トンネルの地山分類では,弾性波速度が重要な評価項目の1つとして利用されている.しかしながら,トンネルの掘削前後で計測される弾性波速度が大きく異なる場合があり,その結果,トンネルの地山評価にも大きな違いが生じ,施工時に支保パターンの変更を迫られる場合が少なくないことが指摘されている.本研究では,トンネルの事前調査で得られる物理探査データに岩石物理モデルを適用してモデル化し,掘削前のデータから掘削後の弾性波速度...

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  • ミュオグラフィの地下構造探査への適用:現状と展望

    田中 宏幸 物理探査 71 (0), 127-135, 2018

    <p>宇宙に由来する素粒子ミュオンの強い透過力を用いた巨大物体の透視撮像技術ミュオグラフィはそのリソースのユニバーサリティーから世界の地震火山噴火予測,社会基盤監視,文化遺産調査へと適用され,実績を上げつつ有る。これまで観測ターゲットとされてきた物体のほとんどは地表に突出した形状を持つものが多い。これは上半球のみから到来するミュオンを利用する上で水平に近い方向から到来するものを使えば検出器を地下…

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  • 探査深度拡大を目指したチャープレーダの開発とその適用性

    今井 利宗, 山田 茂治 応用地質 58 (5), 324-330, 2017-12-10

    ...<p>近年のメンテナンス分野の市場拡大に伴い,道路路面下,港湾施設,河川堤防等における空洞調査において地中レーダの需要が増えている.しかしながら,地中レーダは他の物理探査手法と比べると,分解能は数cm~1m程度と高いものの,極表層部の空洞探査や地質調査にしか適用できていない.一方で,地震探査や電気探査は探査深度1m以上が可能であるが,分解能が数mであり,表層部の詳細構造を検出することができない.このため...

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  • 地下エネルギー資源の探査

    山田 泰広 化学と教育 65 (1), 8-11, 2017

    ...<p>私たちの快適な日常生活を支えている地下エネルギー資源を見つけるためには,化学・物理学・生物学・地球科学などの自然科学と,物理探査工学・掘削工学などの工学に関する知識と技術が総動員される。実際に資源を見つけるために最も大切なことは,地下エネルギー資源がなぜ,どのように貯まるのか理解することである。</p>...

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  • 未観測流域における推定河床を用いたフラッシュフラッドの氾濫解析

    橋本 雅和, 川池 健司, 長谷川 祐治, 出口 知敬, 中川 一 土木学会論文集B1(水工学) 73 (4), I_1393-I_1398, 2017

    本研究では,従来の解析ではあまり考慮されていなかった河床上昇による洪水氾濫規模への影響について着目し,分布型流出モデル,一次元河床変動計算,平面二次元洪水氾濫モデルを用いて未観測流域で発生するフラッシュフラッドの氾濫解析を行った.入手可能なデータが限られていることから,2000年4-9月の観測水位・流量を用いて河床変動計算を行った後,2006年4-5月の衛星3時間雨量を用いて流出解析を行い,氾濫…

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  • 時間領域IP法の2.5次元モデリングとインバージョン

    水永 秀樹, 石永 清隆 物理探査 70 (0), 69-79, 2017

    <p>本研究では,より現実的な時間領域IP法のデータ解析のために,比抵抗にコール・コールパラメータを組み入れて,見掛比抵抗の過渡応答が計算できる有限要素法による2.5次元モデリングプログラムを開発した。これまでの時間領域IP法では,過渡応答を積分して求めた見掛充電率しか使用していなかったので1つの擬似断面しか得られなかったが,今回開発した2.5次元モデリングプログラムを使うことで,任意の時間での…

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  • 独立成分分析を用いた海底自然電場データのノイズ除去

    佐藤 真也, 後藤 忠徳, 笠谷 貴史, 川田 佳史, 岩本 久則, 北田 数也 物理探査 70 (0), 42-55, 2017

    <p>金属鉱床探査などを目的とした自然電位探査は,陸上では従来から行われている。水中においても自然電場探査は行われており,近年では深海における自然電場観測によって海底熱水鉱床を探査する試みも始まっている。海水中では自然電位信号が小さいため,電場データに混入したノイズを除去する必要がある。しかし,複数の並行観測データを足し合わせて平均化する従来の手法(スタッキング)では,並列データに混入したノイズ…

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  • 深部CSMT法による台湾電力総合研究所CO<sub>2</sub>地中貯留実験場のモニタリングのための事前適用

    鈴木 浩一, 窪田 健二, 海江田 秀志, 焦 中輝, 楊 明偉, 城森 明 物理探査 70 (0), 12-24, 2017

    <p>台湾電力は台中市沿岸域にあるCO<sub>2</sub>地中貯留実験場において,深度2500mの堆積軟岩を対象に注入試験を計画している。深部電磁探査法は貯留したCO<sub>2</sub>を比抵抗の変化としてモニタリングする手法として期待されているが,将来の大規模な注入実験を行う前に,貯留層の初期の比抵抗構造を把握しておく必要がある。ここで,従来のCSAMT法は,人工ノイズの影響で送信源と…

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  • 我が国の地熱発電の現状とJOGMECの取り組み

    西川 信康 物理探査 70 (0), 81-95, 2017

    <p>JOGMECが地熱業務を開始して5年が経過するが,この間,国のバックアップや事業者の地熱開発に向けた気運の高まりなどを追い風に,JOGMECの支援制度の活用が着実な広がりをみせている(江頭ほか, 2014)。</p><p>一方,国は,平成27年7月「長期エネルギー需給見通し」において,地熱発電を発電コストが低廉で安定的に発電することができる「ベースロード電源」として位置づけ,総発電電力量に…

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  • 山川地熱地域における弾性波探査をガイドとしたMT/重力/磁気データの3次元逆解析

    三浦 卓也, 持永 尚子, 青木 直史, Masashi Endo, Alex Gribenko, David Sunwall, 毛利 拓治 物理探査 70 (0), 153-163, 2017

    ...物理探査データの3次元逆問題は,一般的にill-posedであることが知られている。一方で,複雑な地質構造を解釈するためには,信頼性の高い3次元モデルを得る必要がある。地下の地質構造を反映したモデルを初期モデルとして与えた3次元逆解析手法がこの問題を解決する手助けとなることが期待される。...

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  • 宇宙線ミュー粒子を利用した探査技術の応用地質分野への適用

    鈴木 敬一, 金沢 淳 応用地質 57 (6), 266-276, 2017

    ...<p>本研究では,地下や大型構造物の密度構造を評価する技術として宇宙線ミュー粒子の物理探査への適用性の検討結果を紹介する.筆者らの調査対象は,地盤の空洞や原子炉の内部構造,断層破砕帯,貯水池の水位変化などで,適用した深さは数mから300m程度までである.また,宇宙線ミュー粒子の物理探査は,対象とする応用地質学的な条件によって計測時間が大きく異なるために,条件の変化に応じた計測時間の長さについて数値計算...

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  • 鳥取県鹿野地域の地盤構造および地盤震動特性

    野口 竜也, 上野 太士, 西川 隼人, 吉田 昌平, 香川 敬生 土木学会論文集A1(構造・地震工学) 73 (4), I_894-I_906, 2017

    ...鳥取県中東部に位置する鹿野地域では,1943年鳥取地震により局所的ではあるが甚大な被害が発生した.この地域ではこれまでに地震動評価のための地盤構造モデルを構築するために,微動や重力探査など物理探査法の実施により,地盤震動特性の把握や地盤構造の推定が行われている.本研究では,単点3成分観測,アレイ観測からなる微動探査および重力探査を実施し,既往の研究によるデータを含めて地盤構造の推定を行った.その結果...

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  • 山陰沖における国内石油・天然ガス基礎調査事業の概要

    土田 邦博, 斎藤 秀幸, 富永 和也 石油学会 年会・秋季大会講演要旨集 2017f (0), 189-, 2017

    ...平成19年度からは国が導入した三次元物理探査船「資源」を活用した調査を実施しており、山陰沖海域においても物理探査データ取得がなされてきた。本報告においては、山陰沖で実施されてきた国内基礎調査事業の概要について報告する。...

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  • 熊本県益城町の造成宅地での高密度常時微動計測の広域実施によるH/Vスペクトルと地震被害の関係

    秦 吉弥, 湊 文博, 後藤 浩之, 吉見 雅行, 古川 愛子, 宮本 崇, 飯山 かほり, 野口 竜也, 盛川 仁, 池田 隆明, 香川 敬生 物理探査 70 (0), 35-41, 2017

    <p>本稿では,2016年熊本地震の強震動の作用によって甚大な住家等の被害が発生した熊本県益城町の造成宅地を検討対象地域として選定し,常時微動計測を広域かつ高密度に実施した結果について報告する。具体的には,365地点に及ぶ常時微動計測を行い,H/Vスペクトルのピーク周波数などに着目することで,検討対象地域における地盤震動特性を明らかにした。さらに,H/Vスペクトルのピーク周波数では,被害地域と無…

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  • 重力偏差テンソルのg<sub>zz</sub>成分のパワースペクトルと平均境界層深度の関係

    楠本 成寿, 東中 基倫 物理探査 70 (0), 1-11, 2017

    <p>重力偏差テンソルのg<sub>zz</sub>成分のパワースペクトルと平均境界層深度の関係を導いた。両者の関係は,片対数上で波数に対して非線形であり,従来の直線近似が採用された場合,平均深度は実際よりも浅く推定されることが判明した。本研究で得られた解を,中部九州の九重地域で取得された重力偏差テンソルのg<sub>zz</sub>のパワースペクトルに適用し,平均境界深度を推定したところ,重力…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献14件

  • 山川地熱地域における3次元弾性波探査フィールド実証試験

    青木 直史, 新部 貴夫, 佐藤 馨, 寺西 陽祐, 三浦 卓也, 持永 尚子, 原 彰男, 熊野 裕介, 中田 守, 福田 真人, 毛利 拓治 物理探査 70 (0), 124-141, 2017

    ...本実証試験の目標は,山川地域の地熱貯留層構造の詳細検討を通じて,反射法・屈折法統合弾性波探査の断裂系評価法としての有効性と,電磁探査や重力・磁気探査と組み合わせる統合物理探査の地質評価法としての可能性を示すことであった。...

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  • 日本の地熱資源ポテンシャル調査への空中物理探査の適用性

    千葉 昭彦, 亀山 正義, 毛利 拓治, 代田 敦, 石川 弘真, 近持 雅春, Jackie Hope 物理探査 70 (0), 96-109, 2017

    ...</p><p>日本国内で空中物理探査を行う場合には,いくつかの考慮すべき社会的事情があるものの,地表条件にかかわらず広い範囲を詳細かつ均質に調査して,調査地域全体を同じ条件でデータ処理・解析できるという特徴は空中物理探査の大きな魅力であり,地熱調査だけでなく他の分野への適用が期待される。</p>...

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  • 特集「地熱地帯で適用される物理探査技術の最前線」

    松島 潤 物理探査 70 (0), 80-80, 2017

    ...近年の地熱地帯における探査技術の飛躍的な向上を把握いただくとともに,技術的な課題の抽出と解決法に関しての議論と理解を深める機会となり,地熱資源開発への物理探査技術の貢献の向上につながれば幸いです。</p>...

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  • サハリン北東沖の海底表層型メタンハイドレート : 間隙水中の溶存イオンによるメタンフラックス評価

    南 尚嗣, 坂上 寛敏, 八久保 晶弘, 山下 聡, 庄子 仁, 髙橋 信夫 低温科学 74 153-161, 2016-03-31

    ...北見工業大学はロシアおよび韓国の研究機関とともに,サハリン島北東沖海域で海底表層型メタンハイドレート(MH)に関する国際共同プロジェクト研究(CHAOS,SSGH,SSGH II)を実施しており,これまでに20 カ所以上の新発見サイトでMH の採取に成功し,数百カ所でシープサイトと推定される海底表層の構造を物理探査により発見した.本研究では堆積物深部から海底に向かうメタンの湧昇状況を把握するために,...

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  • 電気探査による埋立地内部の可視化技術の紹介

    磯部 友護, 川嵜 幹生, 香村 一夫 Material Cycles and Waste Management Research 27 (1), 49-56, 2016-01-30

    長期間にわたり維持管理を行う必要がある埋立地において,内部の安定化状況の評価や水分の内部貯留等の早期発見は,維持管理や廃止のためのモニタリングだけで判断することは難しい場合がある。そのため,非破壊かつ迅速に埋立地内部を調査できる電気探査の活用が期待されている。著者らがこれまでに行ってきた埋立地での電気探査を用いた調査により,① 埋立地の水分の内部貯留,② 土堰堤や遮水シート等の貯留構造物,③ …

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  • 瑞浪超深地層研究所における研究坑道掘削に伴って実施した壁面地質調査

    鶴田 忠彦, 笹尾 英嗣 応用地質 56 (6), 298-307, 2016

    ...国立研究開発法人日本原子力研究開発機構は,地層処分技術に関する研究開発のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として,岐阜県瑞浪市において瑞浪超深地層研究所の建設を進めてきた.同研究所における調査研究の一環として,岩盤の地質学的不均質性や,物質の移行経路として重要な地質構造などを把握することを目的として,物理探査,ボーリング調査などの地質学的調査を実施している.本報では,特に地下の研究坑道において...

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  • 鳥取県内の地震観測点における地盤構造の把握とサイト特性の評価

    野口 竜也, 西川 隼人, 吉田 昌平, 香川 敬生 土木学会論文集A1(構造・地震工学) 72 (4), I_646-I_658, 2016

    ...鳥取県では1943年鳥取地震,2000年鳥取県西部地震が発生しており,地盤構造の影響により被害状況の相違が報告されている.鳥取県内においては,微動探査の実施により地盤震動特性の把握および地盤構造が推定されている.本研究では,まず鳥取県内の地震観測点の地震記録を用いたレシーバー関数の結果を整理し,その結果と物理探査の結果を基に地盤モデルの再構築を試みた.次に鳥取県内の地震観測点のサイト増幅特性や地盤増幅度...

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  • 廃棄物処分地における電磁法探査による地中埋設ドラム缶の検出調査

    小城 祐樹, 八村 智明, 山中 稔, 池内 正行 廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 27 (0), 495-, 2016

    香川県豊島では,不法投棄された産業廃棄物等の全量撤去に向けて掘削除去作業が進められている。この作業において,つぼ掘り部に埋設されたドラム缶が問題となっているが,重機での掘削や目視観察では発見できない懸念が生じていた。本研究では,電磁法探査を用いて地中に埋設されたドラム缶の基礎検証調査を行い,表層の廃棄物の撤去が完了した範囲において現場検出調査を実施した。基礎検証調査では,ドラム缶の検出傾向から,…

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  • 自然電位を測定する地学の探究学習の試行

    川村 教一, 西谷 忠師, 山下 清次, 川村 隆仁, 五十嵐 美紗, 田口 瑞穂 日本科学教育学会研究会研究報告 31 (3), 85-90, 2016

    地下の自然電位を測定して,指導者らにより埋設された電極の位置を探り当てる探究活動を教材化し,中学生を対象に実践した。測定結果から自然電位分布を作図する作業は,個別指導を行えば可能であった。電極の位置を推定する課題の達成度は,設定された電極の位置により異なった。本実践に対する生徒の反応は肯定的であった。

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  • 空中重力偏差法探査データから推定される霧島火山西部の密度構造

    西島 潤 物理探査 69 (1), 29-39, 2016

    ...本研究では,鹿児島県霧島火山西部地域を対象としてJOGMEC(独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)によって行われた「地熱資源ポテンシャル調査のための空中物理探査」の空中重力偏差法探査データを用いて地下の3次元密度構造を推定し,得られた密度構造とこれまでに本地域で行われた地熱資源調査結果との比較を行った。...

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  • 重力偏差による表層密度推定

    駒澤 正夫 物理探査 69 (1), 19-28, 2016

     鉛直方向の重力偏差地形応答については扇形モデルによる地形補正プログラムを改良し,水平方向の重力偏差地形応答にも対処できる角柱モデルによる地形応答プログラムを作成した。重力偏差の地形応答と補正範囲の検証で10km以遠の地形は殆ど影響を及ぼさず重力に比べ近距離力であることが裏付けられた。<br>  表層密度の推定法として上方接続残差F-T法を示し,重力データと重力偏差データに適用した。水平偏差は原…

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  • 地震波干渉法を用いた近地自然地震Pコーダ波による地殻構造探査

    白石 和也, 阿部 進, 高橋 亨, 津村 紀子, 伊藤 谷生 物理探査 69 (4), 249-267, 2016

     地震動評価のための深部地下構造の把握を目的として,近地地震のP直達波からS直達波までのPコーダ波に対する地震波干渉法解析の適用性について検討した。地下構造に関する情報が豊富に存在する千葉県成田市において,稠密地震計アレイを用いて2010年12月から2011年4月までの約4ヶ月間の自然地震連続観測を行い,近地地震Pコーダ波の地震波干渉法解析により地殻構造のイメージングを試みた。データ解析では,ま…

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  • 岩石物性研究とCO<sub>2</sub>地中貯留 II:砂岩におけるCO<sub>2</sub>飽和度とP波速度変化

    西澤 修, 張 毅, 薛 自求 物理探査 69 (3), 195-214, 2016

     解説 (I) では二酸化炭素 (CO<sub>2</sub>) 地中貯留に最適とされる,多孔質砂岩でのCO<sub>2</sub>貯留メカニズムを述べた。ポイントは,貯留層でのCO<sub>2</sub>の移動とトラップがキャピラリー圧と不均質に支配されることである。不均質のスケールは,孔隙から地層の堆積構造までのミクロからマクロにわたる。本解説では,前解説で述べた論点を引き継ぎ,医療用X線C…

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  • 熱膨張源による重力変化モデルについての補足

    狐崎 長琅 物理探査 69 (4), 281-288, 2016

     熱膨張源による重力変化について,狐崎(2015)は理論的モデルを提示した。その基礎面の議論において,十分説明しつくせないところがあった。本論文では,それらを2課題に区分して,体系的に補足する。第1の課題は,半無限弾性体中の微小膨張源による重力変化である。第2の課題は,半無限の透水性水飽和多孔質媒質中の微小熱膨張源による重力変化である。まず第1課題について,解析過程の概要を萩原(1977)に基づ…

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  • Exploration Geophysics Vol. 47 No. 3紹介

    物理探査学会会誌編集委員会 物理探査 69 (4), 311-315, 2016

     英文誌「Exploration Geophysics」の内容を広く会員に紹介するために,掲載論文の要旨の翻訳を本誌に掲載する。今回は,英文誌のVol. 47 No. 3の要旨を紹介する。<br>  今回は,豪州パースで昨年開催された国際学会 (ASEG-PESA2015) の特集となっており,ケーススタディに関する9編の論文が掲載されている。<br> …

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  • Exploration Geophysics Vol. 47 No. 1紹介

    物理探査学会会誌編集委員会 物理探査 69 (2), 149-152, 2016

     英文誌「Exploration Geophysics」の内容を広く会員に紹介するために,掲載論文の要旨の翻訳を本誌に掲載する。今回は,英文誌のVol. 47 No. 1の要旨を紹介する。<br>  要旨の翻訳は,著者による原著版と記載されている論文以外は,会誌編集委員会にて実施した。興味をもたれた論文に関しては,是非とも電子出版されたオリジナル版をチェックいただきたい。なお,英文誌に掲載された…

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  • 物理探査法とX線CTスキャンによる永久凍土構造の高解像度イメージング

    渡邊 達也, 猿谷 友孝, 松岡 憲知 日本地理学会発表要旨集 2016s (0), 100198-, 2016

    1. はじめに<br><br> 永久凍土浅部は,析出氷,間隙氷,貫入氷など様々な形態の地中氷が形成され,含氷率が非常に高いことが知られている.永久凍土浅部の凍結構造を明らかにすることは,周氷河プロセスの解明や古環境の復元,永久凍土融解による地形や物質循環の変化を予測していく上で重要である.近年における技術の進歩により,永久凍土構造を高解像度で可視化することが可能となってきている.本発表では,北極…

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  • 空中磁気データによる地熱地域の3次元地下イメージング解析

    大熊 茂雄, 中塚 正 物理探査 69 (1), 41-51, 2016

     秋田焼山は仙岩地熱地域北西端に位置する第四紀火山であり,周辺の山麓部で地熱開発が行われ現在複数の地熱発電所が稼働中である。当該地域では新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) や地質調査所(現産業技術総合研究所)等によって地熱調査に係わる諸調査が行われ,空中磁気データの解析も行われた。例えば,かつて著者等は付近で行われたボーリング調査に伴う岩石磁気測定結果や地質断面図を拘束条件として,…

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  • 空中重力偏差法探査の概要と現状

    千葉 昭彦, Cevallos Carlos 物理探査 69 (1), 5-17, 2016

     空中重力偏差法探査は重力探査の一種で,航空機に搭載した重力偏差計で測定した重力偏差の分布から地下の密度構造を推定する探査法である。重力偏差はベクトル量である重力異常の3成分を空間偏微分した9成分からなるテンソル量であり,重力異常より密度の変化に対する感度が高い。重力探査に用いる重力計は重力異常の鉛直成分しか計測できなかったが,重力偏差計はデータ処理により重力偏差テンソルを確定させる6成分と重力…

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  • 広帯域連続波周波数掃引型地中レーダ

    城戸 隆, 佐藤 源之 物理探査 69 (4), 269-279, 2016

    広帯域ボウタイアンテナと携帯型ベクトルネットワークアナライザ (Vector Network Analyzer) を組合せた連続波周波数掃引型地中レーダ (Stepped-Frequency Continuous Wave Ground Penetrating Radar) は,深さ20 cm,80 cm及び2.5 …

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  • Exploration Geophysics Vol. 47 No. 2紹介

    物理探査学会会誌編集委員会 物理探査 69 (3), 221-224, 2016

    英文誌「Exploration Geophysics」の内容を広く会員に紹介するために,掲載論文の要旨の翻訳を本誌に掲載する。今回は,英文誌のVol. 47 No. 2の要旨を紹介する。<br>  要旨の翻訳は,著者による原著版と記載されている論文以外は,会誌編集委員会にて実施した。興味をもたれた論文に関しては,是非とも電子出版されたオリジナル版をチェックいただきたい。なお,英文誌に掲載された論…

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