検索結果を絞り込む

本文・本体へのリンク

検索結果 2,237 件

  • 髄膜炎脳炎マルチプレックスPCRが診断に有用であったヒトパレコウイルス3型による急性脳症の新生児例

    長坂, 萌那, 平出, 拓哉, 漆畑, 伶, 石垣, 英俊, 宮入, 烈, 福田, 冬季子 浜松医科大学小児科学雑誌 4 (1), 21-27, 2024-03-15

    ...ヒトパレコウイルス3型(HPeV3)は,新生児期に敗血症や脳炎脳症の原因となる代表的なウイルスである.髄膜炎脳炎マルチプレックスPCRテスト(mPCR)は複数の病原体のPCRを同時に行う検査法であり,この検査の普及によりHPeVの検出例が増加している.mPCRにより同定したHPeV3による急性脳症の新生児例を報告する.症例は日齢14の新生児.日齢12に発熱し,解熱後に左半身の間代発作と無呼吸発作を発症...

    機関リポジトリ HANDLE

  • 腹腔鏡下卵巣囊腫摘出術を契機に診断した性交歴がないFitz-Hugh-Curtis症候群の1例

    嬌 沈, 梅田 杏奈, 大谷 梓沙, 西沢 美奈子, 安井 悠里, 堀江  稔, 西﨑 孝道, 大西 洋子 産婦人科の進歩 76 (1), 8-15, 2024-02-01

    ...Fitz-Hugh-Cuitis症候群(Fitz-Hugh-Curtis syndrome;FHCS)は骨盤内腹膜炎(pelvic inflammatory disease;PID)に伴う肝周囲炎で,PIDの12.0―13.8%にみられる.主な病原体は性的接触を介し感染するクラミジアおよび淋菌である.今回,性交歴がないFHCSの1例を経験した.症例は37歳女性,0妊0産.良性卵巣囊腫に対し腹腔鏡下卵巣囊腫摘出術...

    DOI

  • 母体免疫活性化による自閉スペクトラム症の発症メカニズム

    月岡 耕太郎, 岡崎 朋彦 ファルマシア 60 (1), 41-45, 2024

    ...発症原因の約半数は遺伝要因では無く環境要因に起因すると考えられており、特に妊娠中の病原体感染によって引き起こされる母体免疫活性化(MIA)がASD発症のリスクを増加させる可能性が疫学及び動物実験により示されている。本項ではMIAによるASD発症メカニズムについて最近の知見を紹介する。...

    DOI

  • AIを活用した食中毒菌の多重検出

    木口 裕貴 ファルマシア 60 (3), 237-237, 2024

    ...病原体に汚染された食品や飲料を摂取することで引き起こされる細菌性食中毒は,WHO報告書(2015年)および世界銀行報告書 (2019年)によると,世界で年間6億件発生し,死者は40万人以上,経済的損失は1,000億ドルを超える.これらの被害を抑えるには,汚染された食品を流通の初期段階で検出し,取り除くための迅速かつ高感度な病原体分析が求められる.本稿では近年注目を浴びている人工知能(artificial...

    DOI

  • 麻疹ウイルスが体内で進化する

    白銀 勇太 ファルマシア 60 (1), 46-50, 2024

    ...麻疹(ましん、はしか)の病原体である麻疹ウイルス(Measles morbillivirus)はまれに脳に持続感染し,数年の潜伏期を経て致死的な脳炎(亜急性硬化性全脳炎, SSPE)を引き起こす.この時限爆弾のような発症様式は,元来神経親和性のない麻疹ウイルスが患者の脳内で進化することによりもたらされる.本稿ではその特異な進化メカニズムについて最新の研究成果を中心に概説したい....

    DOI

  • 狂犬病ウイルスとその神経病原性

    伊藤 直人 ファルマシア 60 (1), 31-35, 2024

    ...狂犬病の治療法,特にその治療薬を開発するためには,その病原体である狂犬病ウイルスの神経病原性に関する基礎情報が極めて有用となる.これらの情報に基づき,有望な治療標的分子を特定することで,狂犬病治療薬の開発が実現に近づくと期待される.そこで本稿では,狂犬病ウイルスについて概説した上で,その神経病原性に関する研究の「現在地」について解説し,今後の課題についても考察する....

    DOI

  • 予防接種とワクチン〜新型コロナを中心に

    中野 貴司 口腔・咽頭科 37 (1), 9-15, 2024

    ...するための手段である.ワクチンの種類(モダリティ)は,これまで生ワクチンと不活化ワクチンに大きく分類されていたが,COVID-19を予防するワクチンとしてmRNAワクチンやウイルスベクターワクチンが広く使われるようになった.パンデミックが始まって1年を経過した頃,海外そして日本でCOVID-19ワクチンの接種が始まり,初回免疫を済ませて一定期間が経過した後は,追加接種が必要なことも明らかとなった.病原体...

    DOI

  • ライノウイルス感染により顕在化した無呼吸発作に対してhigh-flow nasal cannulaが奏功した乳児例

    奥根 百合, 杉峰 啓憲, 池田 由香, 儘田 光和, 吉田 晃 日本プライマリ・ケア連合学会誌 46 (4), 149-152, 2023-12-20

    ...<p>症例は1か月男児.生後2週間頃に家族内で感冒様症状を認め,その後の約1か月の経過で咳嗽と無呼吸が徐々に出現し,チアノーゼを認めたため近医を受診した.無呼吸は,嗚咽するような湿性の咳き込みを契機に出現していた.呼吸器病原体マルチスクリーニングでライノウイルスが陽性で,無呼吸発作を繰り返すため集中治療室にてhigh-flow nasal cannula (HFNC)で管理したところ改善した.入院7...

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 新興再興感染症と血液製剤の安全性

    古田 里佳 日本輸血細胞治療学会誌 69 (6), 617-623, 2023-12-20

    ...<p>新型コロナウイルスの大流行は世界に大被害をもたらしたが,輸血感染症を引き起こさなかった.このパンデミックがこれまでの新興再興感染症と大きく異なっていた点は感染力の強さや変異の速さというウイルス学的側面に加えて,宿主である人間側の科学技術力であった.病原体の高感度検査法は迅速に開発・製品化され,ワクチンや抗ウイルス薬も目を見張る開発スピードで利用可能となった.今回の状況から,今後のパンデミックにおいても...

    DOI Web Site 参考文献31件

  • 奄美の希少動物における病原体の調査研究 ―NVLU Amami Project Team―

    常盤 俊大, 鈴木 遼太郎, 吉村 久志, 山本 昌美, 土井 寛大, 伊藤 圭子, 鳥本 亮太, 所司 悠希, 三條場 千寿 自然保護助成基金助成成果報告書 32 (0), 120-127, 2023-10-31

    ...除く)の報告事例は,哺乳類153件,鳥類28件,爬虫類54件,両生類15件,その他6件であった.病原体としては,ダニ類41種,線虫類47種,原虫類10種,吸虫類14種および条虫類17種であった.このうちトキソプラズマや広東住血線虫,猫条虫など,外来種から希少種に病原体が伝播した事例が確認できた.さらに,救護目的で保護された動物の臨床検体や,野外で死亡発見された動物の検体について病理組織検査を実施し,...

    DOI

  • 原因が不明であった肝palisading granulomaの1例

    仲須 千春, 山田 眞一郎, 寺奥 大貴, 齋藤 裕, 池本 哲也, 森根 裕二, 島田 光生 肝臓 64 (10), 504-509, 2023-10-01

    ...認めるが,平衡相では造影されず,MRI T1強調像で低信号,T2強調像で低~等信号,拡散強調像でやや高信号であった.PET-CTで肝臓への集積は認めなった.悪性腫瘍の可能性を完全に否定できず,腹腔鏡下肝部分切除を施行した.病理組織学的には腫瘤全体に凝固壊死像が見られ,辺縁に線維増生を伴い,組織球が柵状に配列したpalisading granulomaであった.原因特定のために複数の染色を行ったが,病原体...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献16件

  • 総説:北海道沿岸に棲息する鰭脚類の感染症の血清疫学

    大石 和恵, 丸山 正 日本野生動物医学会誌 28 (2), 81-89, 2023-09-01

    ...日本沿岸ではそのような大量死は今のところ見られていないが,北海道沿岸に棲息する鰭脚類において,インフルエンザウイルス,モービリウイルス,ブルセラ菌,トキソプラズマ,ネオスポラの5つの病原体の血清疫学調査がなされ,全ての病原体に対して特異的抗体が検出されている。この総説では,これらの血清疫学の結果を,この分野の近年の重要な知見を交えながら概説する。...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献35件

  • 自然免疫を介した病原体認識と獲得免疫の誘導

    河合 太郎 生化学 95 (4), 509-520, 2023-08-25

    ...自然免疫は感染防御の初期に働く生体防御機構であり,マクロファージや樹状細胞が主要な働きをする.これら細胞は,病原体の構成成分を認識するパターン認識受容体を介して病原体の侵入を察知し,炎症や獲得免疫成立に重要な分子群の発現を誘導する.パターン認識受容体には,Toll-like receptorファミリー,RIG-I-like receptorファミリー,インフラマソーム等が知られており,それぞれ異なる...

    DOI Web Site

  • 新型コロナウイルス感染症合併直腸穿孔の1例

    平野 雅子, 大森 隆夫, 畑中 友秀 日本腹部救急医学会雑誌 43 (5), 897-900, 2023-07-31

    ...COVID-19と増悪時に発熱をきたす疾患を合併した症例に隔離解除後の手術を検討する際,COVID-19症状を慎重に観察し病原体検査を用いた隔離解除が早期の手術実施に重要と考える。</p>...

    DOI Web Site 医中誌

  • 大葉性肺炎を呈した成人発症アデノウイルス肺炎の1例

    小林 洋一, 高柳 昇, 石黒 卓, 清水 禎彦 気管支学 45 (4), 275-279, 2023-07-25

    ...</b>41歳女性.腰痛,咳嗽,発熱で発症した.胸部CTにて右上中葉に気管支透亮像を伴う大葉性肺炎を認め,入院した.広域抗菌薬治療に反応なく,気管支鏡検査を施行した.気管支肺胞洗浄液からは有意な病原体は培養されず,これを用いたポリメラーゼ連鎖反応法でアデノウイルス3型が陽性,ペア血清で抗アデノウイルス抗体価が有意に上昇したため,原発性アデノウイルス肺炎と診断した.<b>結論....

    DOI 医中誌

  • 感染性脳炎の基礎と治療

    中嶋 秀人 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 60 (6), 466-472, 2023-06-18

    ...年齢,基礎疾患,病歴,発症様式は脳炎・髄膜炎の原因を推測するうえで重要であり,臨床現場で脳炎・髄膜炎が疑われれば確定診断がつかなくとも,推測される病原体に対する経験的治療を開始することが重要である....

    DOI Web Site 参考文献16件

  • マツノザイセンチュウにおける昆虫便乗の特異性獲得とその段階的進化

    桐野 巴瑠, 前原 紀敏, 新屋 良治 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 199-, 2023-05-30

    ...<p>マツ材線虫病の病原体であるマツノザイセンチュウ(以下マツノザイ)は、媒介カミキリムシが羽化時に発する揮発性物質を受容し分散型幼虫へと脱皮する。マツノザイの近縁種オキナワザイセンチュウ(以下オキナワザイ)は、同様にカミキリムシに便乗するにも関わらず、昆虫の非存在下でも分散型幼虫が出現し、その便乗率はマツノザイと比べて非常に低い。...

    DOI

  • 岐阜県の栽培アラゲキクラゲから検出された線虫について

    津田 格 日本森林学会大会発表データベース 134 (0), 200-, 2023-05-30

    ...昨年度の本学会大会においてその発生状況と菌食性線虫の一種が病原体となっていることを報告した。今回、岐阜県内において同様の奇形がアラゲ栽培現場において確認されたため報告する。栽培者への聞き取りでは奇形は2020年から確認されているとのことであった。栽培はビニールハウス内で行われており、同一施設でシイタケ、ヒラタケも栽培されていたが、アラゲ以外には異常は見られなかった。...

    DOI

  • 我が国におけるダニ媒介感染症の現況

    岩﨑 博道 日本環境感染学会誌 38 (3), 86-89, 2023-05-25

    ...<p>我が国に多発するダニ媒介感染症には,つつが虫病,日本紅斑熱および重症熱性血小板減少症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome:SFTS)があり,日本紅斑熱とSFTSは近年増加が著しい.つつが虫病と日本紅斑熱の原因病原体はリケッチアであり,テトラサイクリン系薬が有効である.他方,SFTSの原因病原体はウイルスであるが,有効な抗ウイルス薬は確定していない...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献9件

  • 慢性肺アスペルギルス症の病態,治療戦略,および薬剤耐性の諸問題

    田代 将人, 髙園 貴弘, 泉川 公一 感染症学雑誌 97 (3), 75-89, 2023-05-20

    ...つであり,5年生存率は50%前後と予後不良な疾患である.多くは肺空洞等に<i>Aspergillus</i>属が腐生し,月単位の速度で緩徐に進行する.肺空洞内の菌球や空洞壁肥厚の確認,病変から菌体の検出,および抗アスペルギルス抗体を総合的に勘案して診断し,病態を評価する.病態は複雑で細かい分類名が複数使用されており,患者の病態をイメージし手術適応を議論する際に,これらの分類名が有用となる.治療は,病原体...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献131件

  • リンパシステム内ナノ粒子動態の制御とリンパ管内皮細胞を標的とする核酸送達システムの開発

    櫻井 遊, 秋田 英万 生化学 95 (2), 161-168, 2023-04-25

    ...リンパシステムは体液循環の調節の他,抗原や病原体に対する免疫制御の場として中心的な役割を果たす.また,近年リンパ管を構成するリンパ管内皮細胞は,免疫細胞と協奏して免疫調節していることが報告されている.このため,人工の細胞外微粒子であるナノ粒子によるリンパシステムの機能制御は新しい創薬戦略につながりうる.ナノ粒子のリンパシステム内動態の制御を目指して,ナノ粒子の表面物性とリンパシステム内動態の網羅的解析...

    DOI Web Site

  • 日本脳炎ワクチン早期接種推奨後の中和抗体価について

    追立 のり子, 北澤 克彦, 小川 知子, 佐藤 眞一 日本公衆衛生雑誌 70 (4), 243-251, 2023-04-15

    ...本研究では,早期接種後の長期経過による抗体価の減衰は認めなかったが,対象地域が流行地域であることから,早期接種修了児に病原体暴露によるブースターが起こり,抗体価を維持できた可能性が残る。</p>...

    DOI Web Site PubMed ほか1件

  • 遺伝子検査の総論

    松下 一之 日本外科感染症学会雑誌 20 (1), 2-11, 2023-03-31

    ...<p>遺伝子検査は医療法上では「遺伝子関連検査」と呼ばれており,病原体核酸検査,ヒト体細胞遺伝子検査,生殖細胞系列遺伝子検査(遺伝学的検査)に3分類される。国内における遺伝子関連検査の中では,新型コロナウイルス感染症におけるPCR検査などの核酸増幅検査の重要性が再認識された。中でもゲノム医療はがん領域の包括的遺伝子解析が先行して保険収載されている。...

    DOI

  • iPS細胞由来脳血管内皮細胞とBBBモデル

    山口 朋子, 川端 健二 Drug Delivery System 38 (1), 42-48, 2023-01-25

    ...血液-脳関門(blood brain barrier:BBB)は、血中に侵入した病原体や毒性物質が脳に移行するのを防ぐために備わったバリアーである。しかしながら、BBBの存在ゆえに薬物は脳に到達しにくいことが知られている。また、BBBのバリアー能は多くの神経疾患において障害されることもわかってきた。...

    DOI Web Site 参考文献28件

  • 多様なセラミドによる皮膚の透過性バリア形成

    木原 章雄 ファルマシア 59 (1), 34-38, 2023

    ...皮膚に存在する透過性のバリア(皮膚バリア)は強力であり,病原体の侵入を防止する生体防御の要である.このバリアの形成には,表皮角質層のセラミドを主成分とする2つの構造体,脂質多層構造体(脂質ラメラ)と角質細胞脂質エンベロープ(cornified lipid envelope; CLE)が重要である.本稿では,角質層に存在するセラミドの多様性,多様性を生み出す分子機構,役割,病態との関連について概説する...

    DOI

  • 核酸アプタマーによるマクロファージの表面修飾

    岩﨑 泰彦, 胡 小蝶 Oleoscience 23 (5), 241-247, 2023

    ...M1型は病原体や異質な細胞(がん細胞)を認識して排除する免疫応答を担う一方,M2型は血管新生や組織再生を促し,がんの形成にも関わる。がんの形成過程におけるマクロファージの動態,特に,M2型の性質をもつtumor-associated macrophage(TAM)の機能や,M1型とM2型の分極の制御因子が明らかになるにつれ,マクロファージに焦点をあてた新たながん免疫療法の提案が活発化してきている。...

    DOI Web Site 参考文献38件

  • Septic embolism後に複数菌が関与した感染性脳動脈瘤の破裂を認めた1例

    松島 佑二郎, 小川 博司, 元持 雅男, 佐藤 正夫, 長嶋 和郎, 木下 学 脳卒中の外科 51 (4), 330-334, 2023

    ...囊状動脈瘤の形成を認めた.緊急開頭血腫除去および頚部クリッピングを施行し,術中所見で動脈瘤に凝血塊を認める破裂瘤であった.切除した動脈瘤の中膜は解離しており,解離腔内に<i>Cryptococcus</i>,瘤壁の内膜から中膜に<i>Aspergillus</i>を認め,脳実質にGram positive cocciのコロニー形成を認めた.感染性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の診断となったが,責任病原体...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献10件

  • 糞便中ホストタンパク質解析とその応用

    渡辺 栄一郎, 川島 祐介 日本プロテオーム学会誌 8 (2), 53-62, 2023

    ...<i>P. clara</i>はType 9 secretion system(T9SS)依存的な機構でトリプシンの自己消化を誘導し,経口的に侵入する細菌やウイルスなどの病原体に対する宿主の防御機構を高めている可能性が示唆された.本研究はプロテオミクスが次世代の腸内細菌研究に欠かせいない解析技術であることを示した研究である. </p>...

    DOI

  • 上気道粘膜組織における宿主自然免疫応答機構の解明

    小笠原 徳子 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会誌 3 (4), 133-137, 2023

    ...<p>両口蓋・咽頭扁桃や鼻粘膜はひとつづきの粘膜組織であり,ヒト気道において外来抗原の認識と取り込み,異物除去,病原体の侵入阻止など日常的に多彩な機能を果たしている。粘膜組織における非特異的あるいは特異的な防御機構は多段階にわたって制御されており刺激の程度に応じた反応を誘導するように調整されているが,その詳細は構成細胞を含めて未だ不明な部分が多い。...

    DOI

  • 母子感染

    谷村 憲司 日本周産期・新生児医学会雑誌 59 (1), 1-12, 2023

    ...<p> 本稿ではTORCH症候群に含まれる病原体のうち,トキソプラズマ,サイトメガロウイルス(CMV),梅毒に焦点を当て,妊婦やそのカップルに対するカウンセリングの進め方などについて解説する....

    DOI 医中誌

  • von Willebrand病における治療の進歩

    中山 享之 臨床血液 64 (5), 389-396, 2023

    ...しかし,潜在的な病原体伝播,アレルギー,第VIII因子を含むことによる血栓等のリスクが存在した。それを解決すべく,遺伝子組換えVWF製剤であるvonicog alfaが,日本でも2020年に承認となった。血漿由来製剤と違い,VWF単剤であること,超巨大分子が存在することが特徴である。3つの第3相臨床試験(出血時オンデマンド投与,周術期止血管理,定期投与)により有効性と安全性が確認されている。...

    DOI PubMed

  • 小学校における児童のウイルス接触リスクを可視化するシミュレーションモデルの提案

    中島 敬祐, 加藤 泰輝, 菊池 脩太, 杉山 淳一, 瀧沢 岳, 柿澤 恭史, 向井 大誠, 倉橋 節也 人工知能学会全国大会論文集 JSAI2023 (0), 2F5GS504-2F5GS504, 2023

    ...<p>感染症の脅威が続く中、人々の適切な衛生習慣には、生活場面における病原体曝露リスクと衛生行動の効果の可視化が重要となる。日常生活全体の感染リスク低減に向け、多数が集まる学校活動に着目し、児童のウイルス接触リスクの推定を試みた。シミュレーションモデル構築に向け、承諾を得た小学校の4年生に対して教室や廊下に設置したカメラでビデオ撮影を行い、主に授業の前後や休み時間における児童の行動を解析した。...

    DOI

  • 2017年から2021年にかけて岡山県で集めた子牛下痢症例を用いた牛ロタウイルスA感染症の発生調査

    水戸 康明, 梅田 浩二, 鈴木 亨 日本獣医師会雑誌 76 (9), e264-e269, 2023

    ...を実施した結果,牛RVA感染症はそれらの因子に関係なく,発生していた.上記の牛RVA陽性糞便のうち,25検体を用いてG遺伝子型及びP遺伝子型を決定した.その結果,G6P[5],G6P[11],G10P[11]がそれぞれ32%,24%,32%の割合で検出され,岡山県内には複数の異なる遺伝子型を有する牛RVA株が存在した.今回の研究を通じて,他県での調査と同様に,岡山県でも牛RVAが子牛下痢症の主要な病原体...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献6件

  • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の現状と対策

    東 桃代 四国医学雑誌 79 (1.2), 3-6, 2023

    ...医療介護保険施設などのクラスター介入の経験や,自院での経験も踏まえながら思うところは,この新型コロナウイルス感染症は,ある条件を満たせば高率に感染する病原体ではあるが,過度に恐れることはなくなった5類感染症といえる。同室患者がCOVID-19に罹患し,さらにエアゾル発生手技を実施していれば同室内では高率に感染する。認知症等で協力がなかなか得られない施設ではクラスターの阻止はさらに,困難を極める。...

    DOI 機関リポジトリ 医中誌

  • 髄膜炎・脳炎の急性期診療における脳脊髄液多項目PCRパネル(FilmArray<sup>®</sup> MEパネル)の有用性

    太田 和馬, 藤原 悟, 石井 淳子, 吉村 元, 幸原 伸夫, 川本 未知 臨床神経学 63 (8), 528-531, 2023

    ...<p> 髄膜炎・脳炎の急性期診療における微生物学的検査の重要性は高い.FilmArray<sup>®</sup>髄膜炎・脳炎パネル(MEパネル)は14種類の病原体(ウイルス・細菌・真菌)の脳脊髄液PCRを1時間弱で施行できる検査で,2022年9月に保険収載された.当院ではそれ以前から臨床現場で使用する機会を得たため,成人70例を対象に,同検査の有用性について検討した.何らかの微生物が陽性となったのは...

    DOI Web Site PubMed 参考文献9件

  • 血管透過性抑制分子Robo4の発現を促進する重症感染症治療薬の開発

    森田 真綾, 米田 安希, 徳納 渚沙, 正木 辰実, 橋本 里菜, 高山 和雄, 吉岡 靖雄, 藤尾 慈, 岡田 欣晃 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 44 (0), 3-C-P-H1-, 2023

    ...これまでに、病原体の増殖や、免疫細胞の過剰な活性化を抑制する優れた治療薬が開発されてきたが、重症化病態や死亡率の完全な低減には至っていない。そこで我々は、血管透過性を抑制する新たな機序の治療薬を開発しようと考えた。...

    DOI

  • 若年成人の急性大腿骨骨髄炎の一例

    井上 剣, 佐藤 攻, 中川 裕一朗, 冨山 陽平, 水島 衣美, 押切 勉, 小堺 豊, 寺本 篤史 道南医学会ジャーナル 6 (1), 14-16, 2023

    ...血行感染で最も一般的な病原体は黄色ブドウ球菌であり、本症例ではCEZを開始したが血液培養でグラム陰性桿菌が検出されたためMEPMに変更した。骨髄炎の効果的な治療は抗生剤であるが、膿瘍や腐骨、壊死組織などへの浸透が不十分であり、デブリドマンが必要となる場合がある。また、炎症の波及により化膿性関節炎の合併や、慢性化し再燃する可能性もあるため、積極的に初期治療を行う必要がある。...

    DOI 医中誌

  • 脳炎脳症の原因究明に役立つショットガンメタゲノム解析

    﨑山 佑介 神経感染症 28 (1), 16-, 2023

    ...<p>【要旨】次世代シーケンサーを活用したショットガンメタゲノム解析とはサンプル内に含まれる細菌や真菌、ウイルス、原虫などの病原体ゲノムをわずか1 つのアッセイで網羅的に検出できる革新的なゲノム診断技術である。わずかなサンプル量から病原体ゲノムを検出できるため、生検脳や脳脊髄液を対象にした本解析は、脳炎や髄膜炎の感染症スクリーニングとして役立つ。一方で、高コストであり、偽陽性や偽陰性の問題もある。...

    DOI

  • 実務実習開始前の薬学生における感染性ウイルス疾患に対する抗体保有状況の調査

    石村 淳, 油井 信明 アプライド・セラピューティクス 18 (0), 53-58, 2023

    ...医療従事者は感染性病原体に曝露する機会が多く、自らが感染源となる可能性があることから、自らの感染症に対する免疫を確認することが重要である。しかしながら、医療従事者だけでなく医療機関で長期臨床実習を行う医療技術者養成機関の学生も様々な患者に接することから注意が必要である。そのため、日本薬科大学では実務実習直前の4年次に流行性ウイルス感染症とB型肝炎の抗体価の検査を行っている。...

    DOI 医中誌

  • 移植周術期の細菌感染の予防と治療

    松村 康史 移植 58 (Supplement), s129_2-s129_2, 2023

    ...</p><p>固形臓器移植患者においては、移植時から免疫抑制が始まることが多く、周術期に問題となるのは、日和見病原体よりもドナー由来感染症と院内感染である。濃厚な医療曝露(抗菌薬含む)と関連して、薬剤耐性菌感染症が多いとされる。抗菌薬投与は<i>C. difficile</i>のリスクも上昇させる。...

    DOI

  • 新型コロナウイルス感染症のワクチン開発

    松木 勇樹, Matsuki Yuki (1) 17-24, 2022-12-25

    ...ワクチンは感染症の原因となる病原体に対する免疫反応の仕組みを用いて、病気に対する免疫をつけたり、免疫を強くするために人体に接種するものである。  人類は長い間、多くの感染症に悩まされてきた。ワクチンの開発は、イギリスのエドワード・ジェンナーの「種痘」から始まり、現在はインフルエンザワクチン、ポリオワクチンをはじめ多くのワクチンが開発されている。...

    DOI 機関リポジトリ

  • 腸内細菌叢制御に向けた経口投与型抗体医薬の開発

    新藏 礼子 Drug Delivery System 37 (5), 395-401, 2022-11-25

    ...腸内病原体に対する防御機能に加えて、IgAは腸内共生微生物叢を調節して共生に導くことがよく知られているが、dysbiosisを治療するためのIgA治療薬の開発も進んでいない。本稿では、治療用IgA抗体の利点とその開発について議論する。...

    DOI Web Site 参考文献35件

  • マダニ媒介人獣共通感染症対策における統合的管理の課題

    岡部 貴美子, 五箇 公一, 飯島 勇人, 亘 悠哉, 山内 健生 日本ダニ学会誌 31 (2), 49-65, 2022-11-25

    ...生物的防除の規模は時空間的に限られており,野生動物管理における適切な対象種の選定が困難であることが分かっている.個々の対策やその統合には,地域のマダニ個体群動態を把握し,マダニのマイクロハビタットや宿主能力を正確に把握することが極めて重要である.生物多様性はマダニ媒介性感染症のリスクを低減する機能を持つと考えられるが,そのメカニズムを完全に説明する仮説はまだ提唱されていない.野生動物におけるマダニと病原体...

    DOI Web Site Web Site ほか2件 参考文献120件

  • アデノウイルスベクターワクチンの現状と展望

    水口 裕之, 立花 雅史, 櫻井 文教 Drug Delivery System 37 (5), 421-428, 2022-11-25

    ...非増殖型アデノウイルスベクターは、<i>in vivo</i>への直接投与において優れた遺伝子導入活性を示すことから、病原体由来の抗原タンパク質を発現させることにより、新興・再興感染症に対するワクチンベクターとして積極的な開発が進められてきた。最近では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチンとして、欧米中露において迅速な実用化がなされた。...

    DOI Web Site 参考文献14件

  • MRSAの感染制御

    中村 茂樹 日本環境感染学会誌 37 (6), 217-226, 2022-11-25

    ...<p>メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant <i>Staphylococcus aureus</i>;MRSA)は1960年代以降全世界に拡散し,その後約60年が経過した現在でも医療関連感染および市中感染の原因菌として最も重要な病原体の一つである.多面的介入の実践によって2000年以降MRSAが及ぼす疾病負荷は,感染対策や流行クローンの地域性によって多少異なるものの...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献44件

  • 基礎疾患のない3歳児に発症した<i>Moraxella catarrhalis</i>菌血症

    夏木 茜, 堀 雅之, 松原 康策, 太田 悠介, 齋藤 良一, 磯目 賢一, 岩田 あや, 池町 真実, 竹川 啓史, 山本 剛, 大楠 美佐子, 石和田 稔彦 感染症学雑誌 96 (6), 240-244, 2022-11-20

    <p><i>Moraxella catarrhalis</i> is a common causative bacterium of otitis media and respiratory tract infection in children. Childhood-onset <i>M. catarrhalis</i> bacteremia is more common in …

    DOI Web Site 医中誌 参考文献18件

  • 選択的オートファジーを自在に制御できる分子AUTACの発明と応用可能性

    高橋 大輝, 有本 博一 MEDCHEM NEWS 32 (4), 201-206, 2022-11-01

    ...オートファジーは、分解基質の守備範囲が広く、病原体、細胞小器官、タンパク質凝集体などを狙えることから、デグレーダー創薬の可能性を拡大させると期待される。ここでは、筆者らが先駆けて開発したAUTAC技術と、その後に登場したオートファジー基盤のデグレーダーの現状を解説する。...

    DOI 医中誌

  • 新型コロナウイルス感染症に対する検査・診断

    貞升 健志, 吉村 和久 保健医療科学 71 (4), 314-323, 2022-10-31

    ...<p>新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査は,全国の地方衛生研究所(地衛研)を中心に2020年 1 月末にほぼ整備された.当初は国立感染症研究所の病原体検出マニュアルに準じたコンベンショナルPCR法と塩基配列解析を組み合わせた核酸増幅検査法であったが,直ぐにリアルタイムPCR法による方法(感染研法)に変更となり,検査試薬も感染研から配布された. 3 月以降,民間検査機関での新型コロナウイルス...

    DOI

  • 研究連携の紹介:ベクター媒介性感染症の伝播サイクルの解明

    佐藤 雪太 日本野生動物医学会誌 27 (2), 59-61, 2022-09-01

    ...宿主動物や昆虫を捕獲して病原体の分布状況や伝播経路を把握・解明する際は,天候・時季・人員などの制約もあり,必ずしも十分な情報が得られない。一方,様々な野生動物を飼育展示している園館では,年齢,性別,健康状態などの個体情報が明らかな上,飼育環境も把握・管理され,定期的な採材も可能であり,理想的な疫学調査フィールドと言える。...

    DOI Web Site 参考文献3件

  • 【ミニレビュー:第9回応用糖質フレッシュシンポジウム】微生物揮発性物質を介した植物の成長促進に関する研究

    Baslam Marouane, Aycan Murat, 三ツ井 敏明 応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌 12 (3), 165-169, 2022-08-20

    ...<p>植物の生育は,地上部葉圏,地下部根圏,維管束輸送系内に生息する微生物の存在によって左右される.これらの微生物は,植物の成長,光合成,澱粉蓄積,開花,ストレス耐性等を促進する多数の揮発性化合物 (VCs) を合成することができる.近年,微生物の培養条件によっては,基本的に植物に有害な植物病原体が植物の生育や機能に有益な場合もあることがわかってきた.VCsはいくつかの代謝経路を脱調節することで生理機能...

    DOI Web Site 参考文献43件

  • Re-emerging threat of Trypanosoma cruzi vector transmission in El Salvador, update from 2018 to 2020

    Rodríguez, Marvin Stanley, Nitahara, Yuko, Cornejo, Michelle, Siliezar, Kevin, Grande, Rafael, González, Ana, Tasaki, Kotaro, Nakagama, Yu, Michimuko, Yu, Onizuka, Yoko, Nakajima-Shimada, Junko, Romero, José Eduardo, Palacios, José Ricardo, Arias, Carmen Elena, Mejía, William, Kido, Yasutoshi, Cardona Alvarenga, Ricardo Infectious Diseases of Poverty 11 89-, 2022-08-09

    ...主にラテンアメリカで猛威をふるう感染症で、エルサルバドルは流行国の中でも特に感染者が多く深刻な状況であるにもかかわらず、媒介昆虫がどの程度、病原体に寄生されておりヒトへの感染源となっているかについて、十分な調査や報告がなされていませんでした。...

    機関リポジトリ

  • Er:YAGレーザーによる根管洗浄の応用

    渡辺 聡, 興地 隆史 日本レーザー医学会誌 43 (2), 98-112, 2022-07-15

    ...<p>根尖性歯周炎は根管内病原体による炎症性疾患とされており,その治療手順の一つである根管洗浄は清掃器具の届かない領域に残存する根管内病原体の除去に重要である.Er:YAGレーザー等を用いた根管洗浄法(laser-activated irrigation: LAI)は衝撃波,キャビテーションおよび高速水流を生じる優れた根管清掃法として報告されているが,清掃の至適条件の不明確さや根尖孔外への洗浄剤の溢出...

    DOI Web Site 参考文献67件

  • 疫病感染制御と最適人口

    中島 巖 専修経済学論集 57 (1), 1-26, 2022-07-15

    ...疫病感染研究においては,病原体の出現の逐次性が支配的であるため,極く極くわずかな染色体上の差も,圧倒的多数の類似性の中に埋没することなく新たな変異株として認識されるといった具合である。W.O.Kermack=A.G.McKendrickによる区画原モデルが逐次拡充されてきた事実は,その間の事情を物語る証しかもしれない。...

    DOI 機関リポジトリ Web Site

  • アラゲキクラゲ栽培における線虫病について

    津田 格, 奥田 康仁, 牛島 秀爾 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 204-, 2022-05-30

    ...罹病子実体と菌床からは病原体と考えられる菌食性線虫の一種が検出され、栽培現場ではクロバネキノコバエ科の一種が確認された。罹病子実体の表面と内部の線虫を洗浄とベールマン漏斗法により分離すると、子実体内外から多数の線虫が検出された。検出された線虫はTylenchomorpha下目に属し、アラゲ菌糸体を摂食し増殖するものと考えられた。...

    DOI

  • ガイドシース併用気管支腔内超音波断層法でtype IIIaの超音波所見を認めた肺クリプトコッカス症の1例

    安田 有斗, 上桝 潔, 岩嶋 大介, 伊達 恵美, 飯塚 徳重, 高橋 憲一 気管支学 44 (3), 211-215, 2022-05-25

    ...</b>肺クリプトコッカス症は,基礎疾患のない健常人にもしばしばみられる.クリプトコッカス・ネオフォルマンスは肺クリプトコッカス症において検出頻度が最も高い病原体であり,肺癌,細菌性肺炎,肺結核,その他の肺真菌症と画像的に鑑別を要する.我々の調べた範囲では,ガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(endobronchial ultrasonography using a guide sheath:EBUS-GS...

    DOI 医中誌

  • ジェンダー視点からさらに検証する必要がある

    大沢 真理 学術の動向 27 (5), 5_46-5_51, 2022-05-01

    ...病原体による疾患の蔓延も災害に含まれる。権利保障など政府の制度政策や社会の慣行などにより、災害への脆弱性は異なり、ジェンダーで偏る。不適切な対処策が被害を広げることもある(対策禍)。</p><p> 物的被害を含む被害についても指標が作られているが、性別の把握はない。新型コロナウイルス感染症による死亡数では、男性が多いと報告されているものの、過少報告が問われるべきである。...

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 腸内共生系における免疫寛容機構

    白鳥 弘明, 長谷 耕二 Drug Delivery System 37 (2), 159-167, 2022-03-25

    ...腸管は絶えず異物に暴露され、病原体の侵入を防ぐ一方で、食物抗原や腸内細菌といった無害な抗原に対する免疫応答を抑制する機構が働いている。この機構は免疫寛容と呼ばれ、その破綻はIBDやアレルギー疾患、自己免疫疾患といったさまざまな疾患を引き起こす。近年の研究により、免疫寛容の誘導には腸内細菌の存在が重要であることがわかり、腸内細菌と免疫疾患の関連およびその制御機構が注目を集めている。...

    DOI Web Site 参考文献50件

  • 東京都区東北部のSARS-CoV-2の変異株の変遷 (2021年1月~6月)

    小野 拓哉, 高橋 健一郎, 石川 元直, 山田 辰一, 柳沢 英二, 佐倉 宏, 黒田 誠, 内潟 安子 日本病院総合診療医学会雑誌 18 (1), 67-70, 2022-01-31

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はSARS-CoV-2による感染症であり,世界的な大流行を起こしている。変異株による感染拡大が危惧されているが,厚生労働省や東京都保健福祉局による変異株スクリーニング検査やゲノム解析の報告は,いずれも多施設での報告であり,単一地域での縦断的な疫学情報は限られている。今回,荒川区と足立区における変異株の動向を明らかにするため,当院で入手したSARS-Co…

    DOI 医中誌

  • COVID-19スクリーニング検査(抗原定量検査)の有効性の検討について

    大出 恭代, 並木 美奈, 川名 孝幸, 喜納 勝成, 中澤 武司, 川島 徹, 三宅 一徳, 佐々木 信一 医学検査 71 (1), 25-31, 2022-01-25

    ...<p>病院診療において,有症状者COVID-19疑い患者の診断検査と無症状病原体保有者のスクリーニング検査は区別して考えなくてはならない。今回我々は有症状でCOVID-19疑い患者の診断検査と無症状病原体保有者のスクリーニング検査を実施した2群について,抗原定量検査の有効性と問題点について検討した。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 先天性免疫異常症における感染症治療と感染予防

    金兼 弘和, 井上 健斗, 谷田 けい 日本免疫不全・自己炎症学会雑誌 1 (1), 13-23, 2022-01-17

    ...かかりやすい病原体は黄色ブドウ球菌とアスペルギルスであり, ST合剤とイトラコナゾールによる予防内服を行う. 肝膿瘍などの重症感染症時にはプレドニゾロンを併用する. 抗体産生不全症では免疫グロブリン補充療法を静注用製剤でも皮下注用製剤でもいずれでもよいが, 血清IgGトラフ値は700mg/dL以上に保つ. IEIに対する感染症治療と予防内服はそれぞれの疾患や患者の特徴に応じて臨機応変に対応する....

    DOI

  • アルコールと肝疾患―病態と疫学―

    今 一義 日本消化器病学会雑誌 119 (1), 14-22, 2022-01-10

    ...アルコール関連肝疾患は慢性的な過剰飲酒によって生じ,脂肪肝炎をはじめとして急性肝不全,肝硬変,肝がんなど多彩な病型を呈する.本邦におけるアルコール飲料の総消費量は緩やかな減少傾向だが,アルコール関連肝疾患の患者は必ずしも減少しておらず,女性の飲酒や飲酒層の二極化,肥満人口の増加がアルコール関連肝疾患の増加に寄与していると考えられる.アルコールおよび代謝産物のアセトアルデヒドの細胞毒性,および腸管由来の病原体関連分子...

    DOI PubMed

  • ホルスタイン種雌子牛預託農場における体表温センサを用いた導入後の発熱検知とBRDCの原因との関連

    安西 真奈美, 赤間 俊輔, 米山 州二, 尾澤 知美, 澤田 浩, 高橋 雄治, 宮本 亨, 宗田 吉広 日本獣医師会雑誌 75 (1), e1-e8, 2022

    ...と合わせると,一峰目の発熱は,牛コロナウイルスのまん延する時期に一致し,二峰目の発熱は,炎症を伴う細菌の2次感染による発熱と考えられた.以上のことから,体表温センサにより子牛の群導入後のBRDCに関与する病原体に起因する発熱の検知が可能であり,ウイルス感染後に炎症を伴う細菌感染に移行するというBRDCの病態進行と関連して二峰性の発熱を呈することが示された....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献26件

  • mRNAワクチン・mRNA医薬は何を可能にするのか

    中西 秀之, 位髙 啓史 ファルマシア 58 (5), 415-419, 2022

    ...mRNAワクチンが感染拡大の抑制においてこれほど重要な役割を果たした最大の理由は、mRNAワクチンは従来のワクチンとは異なるその製造法ゆえに、新たな病原体に対するより迅速な対応が可能であったからだと言って良いだろう。実際、COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2のゲノム配列が発表されてからmRNAワクチンの製造までに要した期間は、1か月足らずであったと言われている。...

    DOI 医中誌

  • 長崎大学BSL-4施設使用に係る教育訓練プログラム開発への取り組み

    南保 明日香, 浦田 秀造, 津田 祥美 ウイルス 72 (2), 125-130, 2022

    ...近年,様々な新興感染症や再興感染症の流行が世界各地で発生し,大きな問題となっている.とりわけ,未知の感染症を含む致死性が高いウイルス感染症への対策の1つとして,長崎大学では,我が国初の研究・教育を主目的とした,陽圧防護服(スーツ)型BSL-4施設の稼働に向けて準備を進めている.BSL-4施設においてこれらの病原体を安全に取り扱うためには,研究活動に伴うバイオリスクの正しい認識と真摯な対策が求められる...

    DOI Web Site PubMed 参考文献5件

  • BSL-4施設で使用する陽圧防護服の開発

    七戸 新太郎 ウイルス 72 (2), 131-138, 2022

    ...BSL-4施設は,ヒトに対する病原性が高く,予防法や治療法のない微生物を研究するために必要な施設である.現在,世界60カ所以上あるBSL-4施設では,陽圧防護服を用いたスーツ型の施設が主流となっている.2021年7月に,本邦初のスーツ型BSL-4施設が長崎大学に建設された.陽圧防護服は,実験従事者を病原体から防護するための一次バリアとして重要であるが,その選定過程の詳細はほとんど明らかになっていない...

    DOI Web Site PubMed 参考文献11件

  • 自然免疫を介した食による生体調節機構に関する研究

    近澤 未歩 日本栄養・食糧学会誌 75 (1), 11-17, 2022

    ...<p>自然免疫系はウイルス, 病原体などの感染を防ぐ生体の初期防御機構である。本研究では, 自己に由来する自然免疫系の抗原である内因性抗原に着目し, 自然免疫系に内因性抗原が及ぼす影響を明らかにするべく検討を行った。自然抗体は酸化タンパク質をはじめとする様々な内因性抗原の表面電荷を指標に認識しており, 恒常性維持などに寄与することが明らかになった。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか2件 参考文献19件

  • ワクチン・医薬品開発の多様化

    垰田 善之, 佐名木 孝央 ファルマシア 58 (5), 420-424, 2022

    ...2019年12月に中国湖北省武漢市で原因不明の肺炎患者の集団発生が報告され,2020年1月に世界保健機関(WHO)から肺炎の病原体は新型コロナウイルス(後にSARS-CoV-2と命名)であるという声明が出された.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は急速に世界中に広がり,2020年3月にはWHOによりパンデミックが宣言される事態に至った.この原稿を執筆している2021年12月時点において,世界中...

    DOI 医中誌

  • 新生児、早期乳児の無菌性髄膜炎診療における FilmArray<sup>Ⓡ</sup>髄膜炎・脳炎パネルの有用性

    諸岡 雄也, 古野 憲司, 菊野 里絵, 川向 永記, 加野 善平, 空閑 典子, 鳥尾 倫子, 安部 朋子, 水野 由美, 吉良 龍太郎 神経感染症 27 (1), 131-, 2022

    ...10 例は病原体陽性(全例 enterovirus:EV)、5 例は陰性であった。陽性群の抗菌薬投与日数は平均 2.4 日で、陰性群 4.8 日とくらべて有意に短かった(P<0.04)。細胞数正常 125 例中 15 例に本検査を実施し、EV1 例、human parechovirus2 例を検出した。本検査により不要な抗微生物薬を安全に減らせる可能性がある。</p>...

    DOI

  • 血管条に分布するマクロファージ様細胞の役割について

    伊藤 卓, 倉田 奈都子 Otology Japan 32 (1), 13-17, 2022

    ...における恒常性の維持に関与している.組織マクロファージは主に炎症時に周囲の血管から誘導される炎症性マクロファージとは様々な点で異なる特徴を有している.血管条の組織マクロファージは常に血管条内血管に接して存在しており,血管周囲マクロファージに分類される.血管条内マクロファージは,Blood Strial Barrierのメンバーとして血管透過性の制御を行っている一方,血管内から組織中に侵入した異物や病原体...

    DOI Web Site 医中誌

  • 感染症治療薬における創薬促進の必要性パンデミック,サイレント・パンデミックの中で求められる協働

    舘田 一博 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 43 (0), 3-C-S33-2-, 2022

    ...我々は今、"新病原体によるパンデミック"として新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を経験している。約2年半で6億人を超える人が感染し、約600万人以上の死亡が報告されている。たとえこのパンデミックが収束したとしても、また次のパンデミックが出現することを覚悟しておかなければならない。また、サイレント・パンデミックと称される薬剤耐性菌(AMR)の問題も喫緊の課題である。...

    DOI 医中誌

  • 小児の抗 NMDA 受容体脳炎と感染症との関連

    佐久間 啓 神経感染症 27 (1), 52-, 2022

    ...<p>【要旨】小児では感染症がしばしば自己免疫疾患の誘因となり、病原体に対する免疫応答が自己免疫反応のトリガーになると考えられる。若年女性における抗 NMDA 受容体脳炎(NMDARE)では卵巣奇形腫をしばしば合併し、腫瘍が発現する NMDA 受容体が標的となり抗 NMDA 受容体抗体が産生されると考えられている。...

    DOI

  • 静岡県東部(熱海周辺地域)における日本紅斑熱の6例

    山村 一美, 高野 藍子, 堀内 義仁 日本臨床皮膚科医会雑誌 39 (3), 398-405, 2022

    ...chain reaction(PCR)検査による確診例であり,三徴とされている発熱,特徴的な発疹は全例で,刺し口については3例で認められた.特徴的な刺し口が見つからない場合,発熱を伴う中毒疹,薬疹などの臨床像に類似するため本症が鑑別に挙がらず,播種性血管内凝固症候群(Disseminated intravascular coagulation, DIC)から多臓器不全となり,死亡に至ることもある.近年では病原体...

    DOI Web Site Web Site ほか1件

  • 血管と胆管を持つ肝臓チップの開発と毒性試験への応用

    高山 和雄 日本毒性学会学術年会 49.1 (0), S1-1-, 2022

    ...また、肝臓チップを用いて、新型コロナウイルスなどの病原体の感染を原因とする肝疾患の病態再現とその発症機序の解明も行っている。さらに、肝臓チップの有用性を検証するために、臨床データとの照合も行い、どの程度の臨床予測性を達成できたか確認している。</p>...

    DOI

  • クリプトコックス感染における防御免疫応答とその破綻

    笠松 純, 川上 和義 日本医真菌学会雑誌 63 (3), 47-58, 2022

    ...クリプトコックス症は<i>Cryptococcus neoformans</i>によって引き起こされる日和見真菌感染症である.免疫系が正常な健常者では不顕性感染となることが多いとされる.一方,免疫低下を伴う基礎疾患をもつ患者や免疫抑制剤を使用している患者では髄膜炎など重篤な疾患を引き起こす.免疫系は自然免疫系と適応免疫系に大別され,感染症を引き起こす病原体によって異なるリンパ球サブセットが生体防御を...

    DOI 医中誌

  • 新興感染症との対峙‐鳥インフルエンザH5N1のヒト感染(1997年)からCOVID-19の経験を踏まえて‐

    岡部 信彦 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 43 (0), 3-C-S29-1-, 2022

    ...新興感染症とはヒトにおいて始めて認識された感染症で、新しい病原体のヒトへの侵入、既知の疾患が新たに感染症であると判明したもの。再興感染症とは、既知の感染症ではあるが、新たな場所で、あるいは病原性を変えて、あるいは耐性を獲得し、あるいは非定型的な症状で再出現した感染症、とされる。人社会のグローバル化は、新興再興感染症の発生と拡散に常に目を注いでいなくてはならなくなった。...

    DOI 医中誌

  • カイコ-バキュロウイルス発現系を用いた抗ウイルスワクチン抗原の生産

    日下部 宜宏 日本薬理学雑誌 157 (2), 128-133, 2022

    ...に対する備えは不十分であり,ウイルス感染症への対応は,人類が直面している重要課題の一つとなっている.ワクチンによる疾病予防は,最小の費用で最大の効果が期待される理想的な疾病対策と考えられている.特に,治療薬がない,もしくは少ないウイルス病対策においては最重視されている.COVID-19対策では,新しい核酸ワクチン(mRNA型やウイルスベクター型ワクチン)が先導しているが,現在でも,ワクチンの主流は病原体...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献4件

  • ドッキングシミュレーションで推測できる抗HCMV活性

    張 莉 ファルマシア 58 (3), 260-260, 2022

    ...ヒトサイトメガロウイルス(HCMV)は日和見病原体であり,免疫不全患者には生命に関わる疾患を引き起こす.また,妊婦が感染すると,免疫が脆弱な胎児に重大な先天性疾患を引き起こす可能性がある.現在用いられている抗HCMV薬としては,核酸アナログ(ガンシクロビルとシドフォビル)や,非核酸アナログ(ホスカルネット)などがあるが,強い副作用と薬剤耐性株の出現が問題になっている.本稿では,中国に自生するマメ科植物...

    DOI

  • ヒトにおけるボルナウイルス感染症の実態とその病態

    本田 知之 神経感染症 27 (1), 45-, 2022

    ...<p>【要旨】ボルナウイルスは、近年、致死性脳炎を引き起こす病原体として、ヨーロッパを中心に着目されているが、その認知度は依然低いままである。致死性疾患につながるボルナウイルス感染症の脅威に備えるためには、このウイルスの基本情報を知ることが重要である。本稿では、ボルナウイルスの基本情報とヒトにおけるボルナウイルス感染症の病態を概説する。...

    DOI

  • 内側側頭葉てんかんとヒトヘルペスウイルス 6B

    河村 吉紀 神経感染症 27 (1), 70-, 2022

    ...<p>【要旨】ヒトヘルペスウイルス 6B(HHV-6B)は乳幼児期に好発する熱性発疹症である突発性発疹の原因病原体である。本症は熱性けいれんや急性脳症といった中枢神経系合併症の合併頻度がほかの熱性疾患にくらべて高い。...

    DOI

  • ミクログリアによる全身監視・制御システムの解明

    齋藤 光象, 小泉 修一 ファルマシア 58 (9), 853-857, 2022

    ...このうちミクログリアは脳の自然免疫細胞であるが、病原体や異物の排除といった免疫細胞としての役割だけでなく、脳内の環境変化に素早く応答し、種々の脳機能、例えばシナプス形成、シナプス除去、神経ネットワーク再編、さらに神経細胞の活動制御など、脳の中核機能をダイナミックかつ多彩な様式で制御している。従って、ミクログリアは脳の生理機能及び病態生理機能の両者の制御において重要な役割を有していると言える。...

    DOI

  • 生薬生産に朗報:ハナトリカブト栽培の病害を阻止する根圏微生物

    小沼 実香 ファルマシア 58 (10), 976-976, 2022

    ...ける地下領域のことであり,様々な微生物(根圏微生物)が生息している.シロイヌナズナの根圏では,植物生育促進微生物が放出する揮発性有機化合物が,軟腐病に対する植物の全身抵抗性(induced systemic resistance: ISR)を誘発する.このことから,病害に対して有効な根圏微生物を解明し利用することは,植物栽培における病害のリスク回避と生産量増加に寄与し得ると考えられる.土壌伝染性真菌病原体...

    DOI

  • 高ヒスチジン糖タンパク質のAnti-DAMPsとしての役割とDAMPs関連病態に対する治療効果

    和氣 秀徳 日本薬理学雑誌 157 (6), 426-428, 2022

    ...タンパク質である.我々は,代表的なダメージ関連分子パターン(DAMPs)の一つであるhigh mobility group box1(HMGB1)が病態進行に重要な役割を担っていることが知られている敗血症に対して,HRG補充療法が著明な治療効果を発揮することを明らかにした.その作用機序は,免疫血栓形成阻害や活性酸素産生阻害など多岐にわたる.加えて,HRGはDAMPsの一種であるヘムの毒性中和活性を有し,病原体関連分子...

    DOI Web Site 参考文献30件

  • BSL-4 施設稼働により拓かれるわが国のウイルス研究の新局面

    安田 二朗 ウイルス 72 (1), 1-6, 2022

    ...,南米出血熱は極めて致死性が高いウイルス性出血熱であり,わが国で一類感染症に指定されている.これらの感染症に対する効果的なワクチンや治療薬は現在も尚数えるほどしか存在せず,その効果も限定的である.これらの感染症の原因ウイルスはBSL-4に分類されており,ワクチンや治療薬等の開発や病態解析等に必須である感染実験を行うにはBSL-4施設が必要である.しかしながら,わが国には,これまで平時からBSL-4病原体...

    DOI Web Site Web Site ほか2件 被引用文献1件

  • ニンニク由来イモグサレセンチュウのジャガイモでの増殖

    林 宜蓁, 吉賀 豊司 日本線虫学会誌 51 (2), 29-32, 2021-12-20

    ...欧州ではジャガイモの病原体だが、日本国内では被害に関する報告はない。本研究では、ニンニク由来のイモグサレセンチュウはジャガイモに感染・増殖し、被害を及ぼすのかを調査した。さいの目に切ったジャガイモ(“男爵”と“メークイン”)の塊茎に無菌的に接種した線虫は増殖し、フザリウム菌の存在下では増殖が促進された。線虫をジャガイモ表面に接種した場合は、両品種とも線虫の増殖は認められなかった。...

    DOI Web Site Web Site 参考文献6件

  • 貝類疾病の病原体特定に関する研究

    松山, 知正 魚病研究 56 (4), 169-176, 2021-12

    ...貝類に発生する未知の感染症,特にウイルス性疾病や難培養性の細菌感染症では、病原体の特定は困難である。なぜなら、貝類ではウイルスの分離培養に欠かせない培養細胞が利用できず、特異的免疫機構が無いために感染個体の抗体を用いた病原体のスクリーニングも不可能なためである。さらに、特に二枚貝では正常な状態でも体内にウイルスを含む多様な微生物が存在し病原体と常在性の微生物を区別できない。...

    機関リポジトリ Web Site

  • ニンニク由来イモグサレセンチュウのジャガイモでの増殖

    林, 宜蓁, 吉賀, 豊司 Nematological research 51 (2), 29-32, 2021-12

    ...欧州ではジャガイモの病原体だが、日本国内では被害に関する報告はない。本研究では、ニンニク由来のイモグサレセンチュウはジャガイモに感染・増殖し、被害を及ぼすのかを調査した。さいの目に切ったジャガイモ(“男爵”と“メークイン”)の塊茎に無菌的に接種した線虫は増殖し、フザリウム菌の存在下では増殖が促進された。線虫をジャガイモ表面に接種した場合は、両品種とも線虫の増殖は認められなかった。...

    日本農学文献記事索引

  • パンデミックへの備えと科学の役割

    学術の動向 26 (12), 12_74-12_78, 2021-12-01

    ...死亡率のまれなクラスターを以下によって検出する:</p><p>- 既存のインフラを基礎とした、疾病のアウトブレイクについてのグローバルアラートと対応システムなどの構築</p><p>- オープンソースイニシアティブからのエピデミックインテリジェンス(EIOS)などに類するシステムへの支援強化の推進</p><p>- 詳細なデータを照合および共有するための確固たる政策とプラットフォームの開発(例として、病原体...

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 核酸と免疫

    清尾 康志 化学と教育 69 (11), 464-467, 2021-11-20

    ...動物には外来から侵入した病原体を認識し排除する免疫の仕組みが存在する。本項では免疫のひとつである自然免疫がどのように病原体の核酸を認識するのか,そのメカニズムと重要性についての基礎的な内容を説明する。</p>...

    DOI

  • 超硫黄分子の抗炎症作用

    津々木 博康, 張 田力, 澤 智裕 生化学 93 (5), 666-673, 2021-10-25

    ...炎症は病原体や異物の侵入,さらにはそれによる組織損傷などが起こると誘導され,起因物質の排除を通じて生体の恒常性を維持する重要な生体防御反応の一つである.しかし,炎症が収束できずに,過剰な活性化や慢性化が起こるとさまざまな疾患の原因となる.近年,細胞内で産生される超硫黄分子が炎症の制御に密接に関わることが明らかとなってきた.筆者らは,超硫黄分子ドナーを開発し,細胞内超硫黄分子がマクロファージの炎症応答...

    DOI Web Site

  • 日本のCOVID-19ワクチン

    中山 哲夫 学術の動向 26 (10), 10_58-10_64, 2021-10-01

    ...欧米では病原体発見から1年ほどで開発認可されたが、我が国の開発が立ち遅れた要因について考察する。</p>...

    DOI Web Site Web Site 参考文献14件

  • ハンドウイルカ(<i>Tursiops truncatus</i>)の呼吸器真菌感染症

    大野 佳, 猪島 康雄 日本野生動物医学会誌 26 (3), 87-101, 2021-09-30

    ...その主な病原体(起因菌)は細菌であるが,その他に真菌も起因菌になることがある。国内の水族館では,カンジダ(<i>Candida</i>)属やアスペルギルス(<i>Aspergillus</i>)属の真菌が起因真菌として最も重要である。これらの真菌は,水族館を含むあらゆる環境中に常在し,容易に周囲の環境から本種の飼育環境に飛散するため,飼育環境中の真菌を清浄化することは困難である。...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献53件

  • 福島県相馬双葉地域における急性胃腸炎の発生動向とロタウイルスワクチン導入の効果についての検討

    川島 綾子, 橋本 浩一, 武山 彩, 伊藤 正樹, 鈴木 理恵, 北川 和寛, 佐藤 晶論, 川崎 幸彦, 細矢 光亮 感染症学雑誌 95 (5), 360-366, 2021-09-20

    ...月,胃腸炎症状を呈し公立相馬総合病院小児科に入院した患児を対象とした.入院時の重症度評価を行い,便または肛門ぬぐい液を用いて迅速診断法,細菌培養,ウイルス分離,PCR 法により病原体検索を行った.胃腸炎症状を呈して入院した患者をRV 陽性とそれ以外に分け,ワクチン効果をtest-negative design を用いて評価した....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献10件

  • ネコがマタタビに反応する生物学的意義の解明

    上野山 怜子, 西川 俊夫, 宮崎 雅雄 化学と生物 59 (9), 435-440, 2021-09-01

    ...かすさまざまな伝染病,たとえば熱帯地域では,マラリアなどに感染する恐れもある.そこで人類は古くから植物からの抽出物を使って蚊を化学防御してきた.このような生存戦略をとった動物は,人類だけではない.たとえばオマキザルやハナジロハナグマなどの動物は柑橘類の果実の皮を身体に擦り付け,その忌避効果を利用していることが知られている<sup>(</sup><sup>1)</sup>.つまりヒト以外の動物も進化の過程で病原体...

    DOI Web Site 参考文献15件

  • 新興呼吸器感染症管理における漢方の概念と可能性について

    小野 理恵, 髙山 真, 有田 龍太郎 日本集中治療医学会雑誌 28 (5), 429-435, 2021-09-01

    ...<p>要約:昨今の新興ウイルスによる呼吸器感染症では,病原体の変異,多臓器不全をきたす病態管理の困難さや医療資源の枯渇化が問題となっている。漢方治療では病原体にかかわらず,感染症の病態を感染経過や宿主の状態から6つの病期ステージに分類し,独自の病態把握によって漢方薬を適用してきた。過去の繰り返されるパンデミックにおいて,漢方薬は炎症と急激な病態悪化に対応できるよう工夫された。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献33件

  • 感染症と人類

    徳永 勝士 学術の動向 26 (9), 9_87-9_91, 2021-09-01

    ...未来に遭遇する病原体に対応するためにも、ヒトゲノム多様性を保つことの重要性が理解される。</p>...

    DOI Web Site Web Site 参考文献4件

  • 多発肺結節・腫瘤の急速増大を認め経気管支肺生検により診断し得た多発血管炎性肉芽腫症の1例

    中山 絵美, 北村 知嵩, 濵田 恵理子, 前倉 俊也, 中村 孝人 気管支学 43 (4), 404-410, 2021-07-25

    <p><b>背景.</b>一般的に,経気管支肺生検で多発血管炎性肉芽腫症(granulomatosis with polyangiitis:GPA)に特徴的な組織所見を得ることは難しい.<b>症例.</b>76歳男性.胸膜肥厚に対する経過観察目的の胸部CTで,両側肺野の多発結節・腫瘤影を認めた.3日後の造影CTで結節・腫瘤影は増大し,感染性肺疾患を疑い抗菌薬投与を開始した.しかし結節・腫瘤はさら…

    DOI 医中誌

  • 気候変動の健康影響と毒性学

    橋爪 真弘 学術の動向 26 (7), 7_60-7_63, 2021-07-01

    ...健康への影響としては、暑さによる直接的影響(熱中症や熱ストレスによる死亡等)の他に病原体を媒介する蚊やマダニなどの生息域拡大による媒介動物由来の感染症(マラリア、デング熱など)流行域の拡大、水および食物由来の感染症(下痢症など)の増加、食料や生活用水の不足による栄養性疾患の増加、光化学オキシダント濃度の上昇による呼吸器疾患の増加、自然災害後のメンタルヘルスに関する問題、海洋の温暖化や永久凍土の融解に...

    DOI Web Site Web Site 参考文献7件

  • 2.肺を病変の場とする非HIV免疫再構築症候群―呼吸器感染症を中心に―

    藤田 次郎 日本皮膚科学会雑誌 131 (7), 1691-1699, 2021-06-20

    ...<p>肺を病変の場とする非HIV患者の免疫再構築症候群について,特に呼吸器感染症に着目し,文献検索を実施した.該当したのは,31文献,47症例であった.病原体の内訳は,抗酸菌感染症26例,ヒストプラスマ症9例,アスペルギルス症5例,クリプトコッカス症5例,およびニューモシスチス肺炎2例であった.自験例を紹介するとともに,肺を病変の場とする非HIV免疫再構築症候群の病態,および治療方針について概説した...

    DOI Web Site 医中誌

  • 口腔咽頭病変のみを呈した咽頭梅毒の1例

    神谷 朋子, 吉越 彬, 齊藤 孝夫 耳鼻咽喉科展望 64 (3), 177-181, 2021-06-15

    ...<p> 梅毒は, 細菌の一種である梅毒トレポネーマ <i>Treponema pallidum</i> を病原体とする全身性の慢性感染症で, 近年著しい増加傾向を示す第5類感染症である。 梅毒第2期に現れることがある口腔咽頭の梅毒病変は, その特徴的な所見から診断および他疾患との鑑別に重要である。 今回われわれは, 口腔咽頭病変のみを呈した咽頭梅毒の1例を経験したので報告する。...

    DOI 医中誌

  • 何事も歴史に学ぶ心掛け

    児玉 浩憲 電気学会誌 141 (6), 327-327, 2021-06-01

    ...この病原体は〝COVID-19〞。日本では「新型コロナウイルス」の呼び名が身と心に染みついてしまった。</p>...

    DOI Web Site

  • 乳酸菌オリゴDNAによる幹細胞の運命制御

    高谷 智英 化学と生物 59 (6), 284-289, 2021-06-01

    ...<p>微生物ゲノム由来のオリゴDNAは,病原体関連分子として宿主細胞の自然免疫系を調節することが知られてきた.他方,一部のオリゴDNAは非免疫細胞の分化にも影響することが散発的に報告されてきたが,その生理学的意義は不明であった.筆者は最近,乳酸菌ゲノム配列に由来するオリゴDNAが,骨格筋の前駆細胞である筋芽細胞の分化を著明に亢進することを報告した.この筋形成型オリゴDNAは,加齢や疾患が誘発する筋萎縮...

    DOI Web Site 参考文献14件

  • 海藻粉末による花菜(食用ナバナ)根こぶ病の発病抑制効果

    辻 元人, 伊達 修一, 田中 沙依, 小野 愛, 木村 重光, 久保 中央 関西病虫害研究会報 63 (0), 13-20, 2021-05-31

    ...<p>根こぶ病は原生生物病原体<i>Plasmodiophora brassicae</i> Woroninによって引き起こされるアブラナ科作物の重要病害の一つである。本研究では,京都府北部地域で採取された褐藻アカモクおよび紅藻オゴノリの海藻粉末による花菜根こぶ病防除効果を露地試験により検証した。またアスコフィラムノドサムを原料とする市販の海藻資材についてもあわせて検証した。...

    DOI Web Site Web Site 参考文献23件

  • Application of the log-Logistic Model to Dose Response Relation in Microbial Risk Assessment

    Fujikawa Hiroshi 食品衛生学雑誌 62 (2), 37-43, 2021-04-25

    ...食品安全における微生物性リスク評価は病原体の感染リスクを減らすために有効な手段である.用量反応関係は人々がある病原体に暴露される量とその病原体による健康被害の確率との関係を明確にすることを目的とする.これまで提案されてきた多くの用量反応モデルの中で指数モデルとベータポアソンモデルは国際的に使われてきたが,特定のデータに対してどちらのモデルを選ぶかは単にフィットの良さで決まる.一方,対数ロジスティックモデル...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか3件 参考文献24件

  • 常在菌叢 ~腸内細菌・口腔細菌と健康~

    長谷部, 晃, 豊田, 有希 北海道歯学雑誌 41 (2), 106-109, 2021-03-15

    ...医科学研究における微生物学では,ロベルト・コッホの時代から,感染症の原因病原体について明らかにすること を目的とした病原微生物の研究がなされてきた.それらはいわゆる「コッホの原則」が成り立つ,感染症-病原体の 関係に基づいた病原体の研究が中心であったが,近年,宿主との共生体としての常在細菌叢の役割が注目されており,特に腸内細菌叢についての研究が盛んに行われている.腸内細菌叢が全身に様々な影響を与...

    HANDLE 医中誌

  • PCRによるAbalone asfa-like virusの検出に適した検体採取部位の検証

    松山 知正, 桐生 郁也, 稲田 真理, 中易 千早 魚病研究 56 (1), 18-21, 2021-03-15

    ...<p>アワビの筋萎縮症の病原体と推定されたAbalone asfa-like virus (AbALV) の既報の定量PCR法を用いて,クロアワビ病貝の各種組織におけるウイルス遺伝子量を測定した。AbALV遺伝子は頭部,鰓,腸管,腹足筋に多く,血リンパ液では少なかった。体表粘液からも腹足筋と同等の感度でAbALVが検出されたが,糞や飼育槽壁面では検出率が低かった。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献4件

  • 嫌悪のスーパースプレッダー

    池田 鮎美, 山田 祐樹 日本認知心理学会発表論文集 2020 (0), 100-100, 2021-03-15

    ...このような道徳性嫌悪の感染では病原体感染の回避行動と同様の反応が生起するが,ヒトからヒトへの感染における詳細な特性は不明である。そこで,本研究ではヒトを介した道徳性嫌悪感染の感染力の強さと感染経路,及びそれらに対する感受性の影響を検討した。結果,感染や嫌悪に対して敏感な群は道徳的嫌悪人物にタッチされた人物との接触を拒否し,この傾向は中立的な人間を複数経由しても維持された。...

    DOI

  • 遺伝子組換え食品の安全性に関する研究から生まれた乳酸菌経口粘膜ワクチンの開発

    五十君 靜信 日本乳酸菌学会誌 32 (1), 7-14, 2021-03-13

    ...</p><p>これまでのワクチン研究から、ワクチンは病原体の感染経路から免疫するのが最も効果的であることが分かっている。したがって、粘膜感染型の病原体には粘膜局所と全身性免疫を惹起できる経口によるワクチン投与は最上の方法である。特に、乳酸菌を抗原運搬体として用いることは安全性と菌体の持つ免疫調節作用から有望である。そこで我々は様々な感染防御抗原を組み込んだ乳酸菌組換え経口粘膜ワクチンを開発した。...

    DOI Web Site 参考文献18件

  • 非結核性抗酸菌症に伴った気管支結石の1例

    竹田 健一郎, 河野 雅人, 平間 隆太郎, 勝又 萌, 持塚 康孝, 堤 あかり, 三木 良浩, 橋本 大, 中村 秀範 気管支学 43 (1), 38-42, 2021-01-25

    ...sup>6</sup>に粒状濃度上昇と気管支拡張所見を認め,気管支内腔に石灰化病変を認めた.気管支鏡検査では,左B<sup>6</sup>bに硬い黄褐色物質が嵌頓しており,可動性良好のため気管支内視鏡的に摘出した.病理組織所見では,石灰化とその周囲に好酸性無構造の滲出物を認め,多量の抗酸菌が検出された.培養検査にて<i>Mycobacterium intracellulare</i>と判明し,その他の病原体...

    DOI 医中誌

  • 肺炎予防を目的とした<i>in vitro</i>における洗口剤有効成分の効果検討

    刈田 綾美, 眞野 容子, 神作 一実, 古谷 信彦 医学検査 70 (1), 32-39, 2021-01-25

    ...本研究では,洗口剤で使用されるさまざまな有効成分が肺炎を引き起こす病原体に対して十分な殺菌効果を提供できるかどうかを調査した。実験は欧州標準規格EN 1040に軽微な変更を加えて実施した。グルコン酸クロルヘキシジン(CHG),塩化セチルピリジニウム(CPC),及び1,8-シネオールを用い洗口剤で一般的に用いられる濃度を中心に調整した。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 3.発汗と皮膚炎

    室田 浩之 日本皮膚科学会雑誌 131 (1), 43-47, 2021-01-20

    ...<p>汗は体温や皮膚温の調節,病原体への生体防御,皮膚を潤すことで健康な皮膚の状態を保つ作用がある.ところが,ある状況下において,汗は皮膚炎の発症や悪化に関わる原因となる.例えば,余剰な汗が長時間にわたり皮膚表面で密閉された状況で放置されると汗疹を生じやすい.その他,汗とアトピー性皮膚炎の関係について半世紀以上前から議論され続けてきた.本セミナリウムでは皮膚に影響を与える汗の成分と性状,皮膚炎との関係...

    DOI Web Site 医中誌

  • マウス腹腔内マクロファージにおけるアセチルコリン受容体の生理的役割の解明

    藤井 健志, 間下 雅士, 大東 茉莉奈, FUJII Takeshi, MASHIMO Masato, DAITO Marina 同志社女子大學學術研究年報 = Doshisha Women's College of Liberal Arts annual reports of studies 71 83-90, 2021-01-07

    ...さらに、Mφは、病原体の感染や生体組織からのシグナルや環境ストレスによって活性化し、炎症性サイトカイン腫瘍壊死因子-α(TNF-α)などの種々の生理活性物質を産生し、多くの炎症性疾患を始めとする様々な疾患の病態形成に深く関わっている。Mφには、ムスカリン性およびニコチン性アセチルコリン受容体(mAChR およびnAChR)が発現している。...

    DOI 機関リポジトリ

  • 細胞質DNAによって活性化される自然免疫シグナル

    茂谷 康 電気泳動 65 (1), 7-11, 2021

    ...<p>細胞質DNAセンサーcyclic GMP-AMP synthase(cGAS)は,病原体DNAを認識して活性化し,環状ジヌクレオチドcyclic GMP-AMP(cGAMP)を生成する.このcGAMPはセカンドメッセンジャーとして働き,下流のアダプター分子stimulator of interferon genes(STING)の活性化を介して自然免疫応答を誘導する.本稿では,筆者らが開発した...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献8件

  • 抗ウイルス薬の催奇形性

    和泉 祐子 日本毒性学会学術年会 48.1 (0), S11-2-, 2021

    ...このようなウイルス感染症の中には風疹ウイルスやサイトメガロウイルスなどの病原体と先天異常との関連が知られているものもあり、風疹などはワクチン接種による予防も進んでいる。...

    DOI

  • コロナ禍でおきたワクチン開発研究の破壊的イノベーション

    石井 健 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 42 (0), 3-S47-2-, 2021

    ...病原体の認識機構の研究で勃興した自然免疫の領域では、宿主細胞自体のストレス、ダメージ、細胞死によって放出される核酸や脂質などの宿主成分が、病原体に対する免疫反応やワクチンのアジュバントの作用機序の一端を担っていることが明らかになりつつある。...

    DOI

  • 保健学習における知識の習得と思考力の関係

    髙橋 正年, 高瀨 淳也, 河本 岳哉, 村上 雅之, 中島 寿宏 日本体育・スポーツ・健康学会予稿集 71 (0), 467-, 2021

    ...</p><p></p><p></p><p></p><p>【結果と考察】感染症の知識得点の上位群は下位群に比べて、ウイルスなどの病原体を消毒すること、手洗いにより感染経路を遮断すること、休養や運動、ワクチン接種の記述が確認できた。また、エイズ及び性感染症の予防では、不特定多数のパートナーとの性的接触を避けること、ウインドウピリオドや潜伏期間などのエイズ特有の疾病概要を用いて説明できていた。...

    DOI

  • 小学校教員養成系大学生の「病原体」に関わる問題場面への理解状況

    物部 博文, 山田 浩平, 杉崎 弘周, 上地 勝, 植田 誠治 日本体育・スポーツ・健康学会予稿集 71 (0), 442-, 2021

    ...一方、「ひかなかった」を選択した理由としては、「病原体がなければ、かぜはひかない」や「体が冷え免疫が弱ったとしても、病原体がないため、かぜをひかない」等のように病原体がかぜを引き起こす原因であることを理解していた。以上のように、半数の学生は、病原体が関係することは理解していたが、半数はしていないかった。</p>...

    DOI

  • ポストコロナ時代のデング熱流行と対策

    メンリン モイ ウイルス 71 (1), 1-10, 2021

    ...デング熱・出血熱は熱帯・亜熱帯地域において公衆衛生上,重要な病原体であり,年間,約4億人が発症すると推定されている.デングウイルスは4つの血清型が存在し,hyperendemic流行地域ではこの4つの血清型が同時に流行するという特徴がある.しかし,有効なワクチンおよび治療薬がいまだに実用化されていない.デング熱ワクチンや有効な治療法開発にはウイルス感染における免疫応答を理解することが不可欠である.世界的...

    DOI Web Site 参考文献37件

  • 国立病院機構の状況

    鈴木 由美 日本重症心身障害学会誌 46 (1), 25-31, 2021

    ...各施設のCOVID-19陽性患者や濃厚接触者の受入れ状況は様々だったが、施設内でのCOVID-19関連の検査体制は多くの施設で整備されており、大部分の施設で病原体検査が可能だった。在宅の重症心身障害児(者)(以下、重症児(者))のCOVID-19に関連した受入れ体制が整備されている地域は少なかった。...

    DOI Web Site 医中誌

  • Massive perivillous fibrin depositionを呈し,胎児死亡に至るも母体救命しえた妊娠オウム病の1症例

    服部 葵, 吉田 彩, 奥 楓, 神谷 亮雄, 黒田 優美, 笠松 敦, 岡田 英孝 日本周産期・新生児医学会雑誌 57 (1), 140-145, 2021

    ...</p><p> 症例は31歳の3回経産婦の妊婦である.妊娠15週3日,発熱・頭痛・咳嗽を主訴に他医療機関を受診したが,症状が悪化し,妊娠17週2日,髄膜炎疑いで当院に救急搬送された.敗血症性DICを疑い,抗菌薬及び抗DIC治療を開始した.第2病日に胎児死亡を認め,母体は肺水腫による呼吸状態悪化のため,第3病日に気管挿管管理とし,同日陣痛誘発し分娩(死産)した.病原体を特定できず,胎児剖検でも異常は認...

    DOI 医中誌

  • 皮膚病の既往歴と罹患時の記憶がトライポフォビアに及ぼす影響

    野中 鈴鹿, 小山 憲一郎, 伊藤 大輔 日本心理学会大会発表論文集 85 (0), PI-040-PI-040, 2021

    ...本研究の目的は,トライポフォビアの生起メカニズム解明のため,「集合体から皮膚病を連想し,病原体から自動的な回避行動によって自身を守るために嫌悪が生起する」という仮説(佐々木ら,2017)に基づいて,トライポフォビアを生起しやすい人とそうでない人の違いを検討することであった。...

    DOI Web Site

  • 肺移植後のサイトメガロウイルス感染

    栢分 秀直, 田中 里奈, 山田 義人, 豊 洋次郎, 大角 明宏, 中島 大輔, 濱路 政嗣, 長尾 美紀, 伊達 洋至 移植 56 (Supplement), s337-s337, 2021

    ...<p>【背景】サイトメガロウイルス(CMV)は肺移植後の予後や慢性移植肺機能不全発症リスクなどに影響を与えうることが知られており、肺移植後の感染症の中でも重要な病原体の一つである。今回我々は当科で施行した肺移植症例におけるCMV感染の頻度や治療等を後方視的に検討した。【対象】2008年から2019年までに当科で施行された肺移植症例227例(生体肺移植92例、脳死肺移植135例)。...

    DOI

  • 小児耳鼻咽喉科感染症に対する基本理論:小児科

    宮入 烈 Pediatric Otorhinolaryngology Japan 42 (1), 32-36, 2021

    ...適正使用を推進する上では,小児耳鼻咽喉科感染症の病原体疫学を考慮して抗菌薬の不使用やアモキシシリンを軸とした診療が必要となる。そのうえで患者ごとに,耐性菌感染症を考慮した第二選択薬を検討する必要があり,診療の現場においては見極めの力やフォローアップが求められる。</p>...

    DOI Web Site

  • 非ヒト霊長類モデルを用いたワクチン・アジュバントの免疫毒性研究

    山本 拓也 日本毒性学会学術年会 48.1 (0), S24-5-, 2021

    ...<p> 現在開発段階にある感染症ワクチンの代表例としては、旧来型の生ワクチンや全粒子不活化ワクチンに加え、COVID-19ワクチン開発でも注目されているような病原体由来の一部の核酸またはタンパク質を抗原として用いるコンポーネントワクチンが挙げられる。一般的にコンポーネントワクチンは、旧来型ワクチンと比較すると安全である反面、抗原性が低いことはよく知られている。...

    DOI

  • SARS-CoV-2の細胞内侵入に対するコルヒチンの効果

    脇田 夏鈴, 金城 衣良, 植田 真一郎, 松下(武藤) 明子 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 42 (0), 3-P-V-5-, 2021

    ...<p>【目的】COVID-19が世界的規模で蔓延している現在、その治療薬や重症化予防法の開発は喫緊の課題である.コロナウイルスを含む病原体の多くはエンドサイトーシス(Edcs)で細胞内に侵入し、感染・増殖する.ヒトコロナウイルスはカベオラEdcsで取り込まれることが報告されているが、COVID-19原因ウイルスSARS-CoV-2に関しての知見は少ない.我々はSARS-CoV-2の細胞内侵入経路と、...

    DOI 医中誌

  • Epstein Barrウイルスを中心とした鼻性NK/T細胞リンパ腫の病態解明

    熊井 琢美, 原渕 保明 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会誌 1 (3), 147-152, 2021

    ...頭頸部は多くの病原体が侵入する経路であり,耳鼻咽喉科・頭頸部外科医が加療する疾患においてもヒトパピローマウイルスやEpstein Barrウイルス(EBウイルス)が中咽頭癌や上咽頭癌の発生や進行に関わっている。鼻性NK/T細胞リンパ腫は頭頸部を主座とする致死的な疾患であり,病理学的診断が非常に困難なことで知られる。...

    DOI 医中誌

  • 感染性肺障害に対する肺移植の長期予後と緑膿菌感染症

    平間 崇, 秋場 美紀, 春藤 裕樹, 渡邉 龍秋, 渡辺 有為, 大石 久, 新井川 弘道, 岡田 克典 移植 56 (Supplement), s46-s46, 2021

    ...気管支拡張症では様々な病原体が気道から検出されるが、特に問題となるものが<i>Pseudomonas aeruginosa</i> (PA) であり、急性増悪や予後不良因子関連している。また、PAは肺移植後に検出される最多の病原体であり、さらに慢性肺移植片機能不全(CLAD)と関連する報告もある。...

    DOI

  • COVID-19との対峙

    舘田 一博 日本重症心身障害学会誌 46 (1), 5-9, 2021

    ...新型病原体に対しては、私たちの経験と英知を結集して対峙する以外に方法はないと覚悟しなければならない。本原稿は長崎医師会雑誌に投稿した内容と一部重複するものであることをご了承いただければ幸いである。 Ⅱ.新型コロナウイルスの特徴 コロナウイルスは、電子顕微鏡的に直径約100nmの球形、表面には突起を有するウイルスとして観察される。...

    DOI

  • COVID-19 との付き合い方を考える

    大野 美涼 日本科学技術ジャーナリスト会議 会報 2021 (98), 7-, 2021

    ...宮坂さんが11月に出版した「新型コロナ 7つの謎 最新免疫学からわかった病原体の正体 」(講談社ブルーバックス刊)をもとに、ヒトの免疫系の基本的な仕組みや、抗体医薬の可能性、今後の予測などについてうかがった。...

    DOI

  • 新型コロナウイルス感染症の特徴とパンデミックにおけるアレルギー性鼻炎への対応

    洲崎 勲夫 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会誌 1 (1), 9-15, 2021

    ...<p>新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は2019年に中国湖北省武漢で流行が確認された肺炎の病原体として同定された。世界保健機関によって新型コロナウイルスによる感染症はcoronavirus disease 2019(COVID-19)と命名され,その後世界的な流行を引き起こし,本稿の執筆時点でCOVID-19による世界での死亡者は250万人以上と報告されている。...

    DOI 医中誌

ページトップへ