砂山, 稔
人間・文化・社会
107-124,
1997-03-28
...「肉を磔いて餓猫を餧い,髯を分ちて霜兎を雑う,架に插めば刀槊健かに,紙に落せば龍蛇騖る1)」と。
宋代随一の詩人,蘇軾を父とし,また蘇轍を叔父とする蘇過は,二蘇に近侍した。蘇軾は,「予,宝月塔銘を撰するに,澄心堂紙・鼠鬚筆・李庭珪の墨を使う」(「題所書宝月塔銘」『蘇軾文集』巻69)と述べており,蘇過もその文房趣味を継いだのであろう。この蘇過の文集『斜川集』2)を読み,合わせてこれも二蘇を継承したと見...
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