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検索結果 18,745 件

  • 大腸腫瘍の診断と治療

    田中 信治, 中原 雅浩, 岡本 渉 日本消化器病学会雑誌 121 (3), 167-176, 2024-03-10

    ...<p>本邦の大腸腫瘍・癌に対する内視鏡診断・治療レベルは世界トップクラスであり,今後のさらなる海外での展開と一般化・精度管理が課題である.手術手技は,開腹手術から腹腔鏡手術,近年ではロボット支援手術が普及しつつあるが,ロボット支援による遠隔手術も模索されている.化学療法に関しては新規薬剤の開発と進歩がめざましく,バイオマーカーによる個別化治療の開発も積極的に行われている.一方で,本邦の大腸癌年齢調整死亡率...

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  • MASLD/MASH関連肝硬変を背景に脂肪肝炎様肝細胞癌を発症した43歳高度肥満症の1例

    川口 俊弘, 下瀬 茂男, 近藤 礼一郎, 佐藤 寿洋, 久下 亨, 矢野 博久, 川口 巧 肝臓 65 (3), 131-138, 2024-03-01

    ...<p>症例は43歳男性.高度肥満,糖尿病およびmetabolic dysfunction-associated steatotic liver disease(MASLD)に対して経過観察中であった.20XX年6月,造影CTおよびEOB-MRIにて肝S5に8 mmの肝細胞癌を疑う病変を認め,腹腔鏡下肝部分切除術を施行した.病理組織学的検査の結果,腫瘍は中分化型肝細胞癌で,steatohepatitic...

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  • 超高齢社会の膵癌診療

    小林 智, 上野 誠, 古瀬 純司 膵臓 39 (1), 26-32, 2024-02-29

    ...<p>膵癌は高齢者ほど罹患しやすい疾患であるため,超高齢社会を迎えた本邦では増加傾向にある.高齢者では,腫瘍学的に切除可能な膵癌であっても,外科的切除の適応外となることがある.一方で,腹腔鏡下膵体尾部切除術など,治療の低侵襲化も進んできた.放射線治療はその安全性から,高齢であっても適応になりうる.多方向から照射することで正常組織への線量を低減しつつ腫瘍への線量を上げる技術や,陽子線や重粒子線治療も期待...

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  • 腹腔鏡下膵体尾部切除後に局所再発し,主膵管内進展,Vater乳頭からの腫瘍脱出を認めた膵神経内分泌腫瘍G3の一例

    加藤 宏之, 浅野 之夫, 伊東 昌広, 荒川 敏, 志村 正博, 小池 大助, 越智 隆之, 河合 永季, 安岡 宏展, 東口 貴彦, 国村 祥樹, 谷 大輝, 堀口 和真, 永田 英俊, 近藤 ゆか, 佐藤 美信, 加藤 悠太郎, 花井 恒一, 堀口 明彦, 浦野 誠 膵臓 39 (1), 72-78, 2024-02-29

    ...<p>55歳の女性.検診で膵尾部の腫瘍を指摘され,腹腔鏡下膵体尾部切除術が施行された.病理検査の結果,PanNET G3(Ki-67指数>20%)と診断された.術後7ヶ月で胆管拡張と肝機能異常(AST:171U/<i>l</i>,ALT:86U/<i>l</i>)を認めた.腹部造影CTで主膵管内から十二指腸乳頭に充満する腫瘍を認め,上部消化管内視鏡検査では,Vater乳頭から赤色で白苔を有する乳頭状腫瘍...

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  • 消化管穿通部が自然閉鎖し腸管外に異物が残存した複数磁石誤飲の1例

    宮嵜 航, 近藤 剛, 竹本 隼, 吉田 安友子, 野口 伸一 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 60 (1), 57-61, 2024-02-20

    ...を行う方針で入院となった.内視鏡では,胃内に異物は認めず,胃前庭部後壁に潰瘍瘢痕を認めるのみであった.腹腔鏡下に観察すると胃後壁と十二指腸上行部が癒着していた.剥離すると被包された2個の接着した磁石を認め摘出した.内視鏡により瘻孔形成がないことを確認していたため,腸管の剥離を最小限に留め,大網を充填するのみで手術を終えた.内視鏡を併用することで,手術侵襲の低減が期待できる....

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  • 食道運動障害に対する外科治療

    福島 尚子, 増田 隆洋, 矢野 文章 日本消化器病学会雑誌 121 (2), 104-111, 2024-02-10

    ...<p>食道アカラシアは食道蠕動運動の障害により通過障害をきたす疾患であり,治療としては腹腔鏡下Heller-Dor法が長らく標準術式であった.近年,経口内視鏡的筋層切開術(peroral endoscopic myotomy;POEM)が本邦で開発され,普及してきている.しかし,治療法の選択にまだ一定の基準はない.また,その他の食道運動障害の代表的疾患としてesophagogastric junction...

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  • 診断確定までに時間を要したCA125の高値を伴う付属器・腹膜悪性腫瘍の2症例

    北村 幸子, 上田 匡史, 星本 泰文, 藤田 浩平 産婦人科の進歩 76 (1), 38-44, 2024-02-01

    ...であった.人間ドックで過去4年間に測定したCA125 値は正常値であったが,3桁に上昇を認めたため婦人科を受診した.経腟超音波断層法,造影CT検査 では子宮と両側付属器に病変は指摘できなかった.半年後の造影CT検査でも骨盤部に病変を指摘でき ず,CA125値は低下傾向にあったことから終診となったが,1年後の人間ドックでCA125値の再上昇を 認め,造影CT検査,造影MRI検査で癌性腹膜炎が疑われた.審査腹腔鏡検査...

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  • 腹腔鏡下に切除した胃結腸間膜由来神経内分泌腫瘍の1例

    小野 由香利, 片山 雄介, 松下 直彦, 澤﨑 翔, 利野 靖, 大佛 智彦 日本消化器外科学会雑誌 57 (2), 92-99, 2024-02-01

    ...に腫瘍摘出を行い,腫瘍血管は右胃大網動静脈より分岐することを確認できたため,胃結腸間膜由来の腫瘍と診断した.病理組織診断ではchromogranin A,synaptophysin,CD56陽性,Ki67陽性率は1%であり,NET G1に相当する所見であった.腸間膜由来,なかでも胃結腸間膜由来のNETは極めてまれである.また,腹腔鏡下術の拡大視効果によって,腫瘍と周囲組織との連続性の有無を詳細に観察...

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  • 腹腔鏡下卵巣囊腫摘出術を契機に診断した性交歴がないFitz-Hugh-Curtis症候群の1例

    嬌 沈, 梅田 杏奈, 大谷 梓沙, 西沢 美奈子, 安井 悠里, 堀江  稔, 西﨑 孝道, 大西 洋子 産婦人科の進歩 76 (1), 8-15, 2024-02-01

    ...Fitz-Hugh-Cuitis症候群(Fitz-Hugh-Curtis syndrome;FHCS)は骨盤内腹膜炎(pelvic inflammatory disease;PID)に伴う肝周囲炎で,PIDの12.0―13.8%にみられる.主な病原体は性的接触を介し感染するクラミジアおよび淋菌である.今回,性交歴がないFHCSの1例を経験した.症例は37歳女性,0妊0産.良性卵巣囊腫に対し腹腔鏡下卵巣囊腫摘出術...

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  • 幽門側胃切除後の膵内副脾上皮囊胞に対し腹腔鏡下脾温存尾側膵切除術を施行した1例

    古川 舜理, 井手 貴雄, 與田 幸恵, 能城 浩和 日本消化器外科学会雑誌 57 (2), 82-91, 2024-02-01

    ...<p>症例は58歳の女性で,胃癌に対し腹腔鏡下幽門側胃切除術,小腸動静脈奇形に対し腹腔鏡補助下小腸部分切除術施行後であった.経過観察中の胸腹部造影CTで膵尾部に辺縁が濃染される径19 mmの低吸収腫瘤を認めた.造影MRIでも同部位に腫瘤を認め,辺縁が漸増性に増強され,隔壁様構造も疑われた.膵神経内分泌腫瘍疑いの術前診断で,腹腔鏡下脾臓温存膵体尾部切除術を施行した.術後経過は良好だった.病理組織学的検査...

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  • 甲状腺乳頭癌への悪性転化を認めた成熟囊胞性奇形種の1例

    清水 優作, 宮武  崇, 松木 貴子, 吉村 明彦, 濱田 真一, 山嵜 正人, 村田 雄二, 米田 玄一郎 産婦人科の進歩 76 (1), 60-68, 2024-02-01

    ...には特記事項なし.下腹部痛を主訴に前医を受診し経腟超音波検査,骨盤MRI検査で両側卵巣腫瘍 を認めたため紹介受診となった.血液検査ではCA19―9・SCCの基準値からの上昇を認め,MRI検査で は両側卵巣に10cm大の囊胞性腫瘤が認められ,T2強調像にて高信号と低信号が混在していた.T1強 調像では内部に高信号部分を呈する箇所が認められ,脂肪抑制で高信号は消失し,両側成熟囊胞性奇 形腫と診断された.腹腔鏡下両側卵巣腫瘍摘出術...

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  • 妊娠中の付属器腫瘍手術の術式の検討:吊り上げ式腹腔鏡補助下手術と開腹手術

    徳重  悠, 岩見 州一郎, 中川 江里子, 芦原 隆仁, 水野 友香子, 福井 希実, 福田 真優, 野々垣 多加史 産婦人科の進歩 76 (1), 25-31, 2024-02-01

    ...妊娠中の付属器腫瘍手術術式は,腹腔鏡下手術が開腹手術と比して術後疼痛の減少,術中出血量低下や術後入院期間の短縮等のメリットがあるとされる.当院では妊娠中の卵巣腫瘍手術に対し腰椎麻酔下でのGLLA(gassless laparoscopy assisted surgery;吊り上げ式腹腔鏡補助下手術)を用い,全身麻酔や気腹を用いずに低侵襲手術を行ってきた.当院で2015年3月から2023年2月までの8...

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  • 胃瘻造設後に発症した門脈ガスを伴う胃蜂窩織炎の1例

    足立 雄城, 西別府 敬士, 窪田 健, 大橋 拓馬, 小西 博貴, 塩崎 敦, 藤原 斉, 大辻 英吾 日本消化器外科学会雑誌 57 (2), 75-81, 2024-02-01

    ...<p>症例は81歳の男性で,誤嚥性肺炎による発熱・呼吸苦で救急搬入された.抗生剤治療により軽快するも嚥下機能低下を認めたため,胃瘻造設術を施行した.胃瘻造設後26日目に発熱,炎症反応上昇,胃瘻からの血性排液があり,腹部造影CTでは胃壁肥厚,胃粘膜の造影不良,胃壁内ガス,肝内門脈ガスを認めた.上部消化管内視鏡検査では,びまん性に粘膜の暗赤色,浮腫状変化を認め,胃蜂窩織炎と診断した.審査腹腔鏡で胃壊死を...

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  • 上部尿路腫瘍に対する光線力学ナビゲーションを用いた尿路内視鏡治療

    吉田 崇, 木下 秀文 日本レーザー医学会誌 44 (4), 373-378, 2024-01-15

    ...欧米を中心に尿路内視鏡手術が積極的に選択されつつある.EAUやNCCNガイドラインでは,両側腫瘍を持つ症例や,単腎または高度腎機能低下を来した症例に加え,対側が健腎であってもLow-riskの腫瘍(low grade腫瘍,1.5~2 cm以下,単発など)を持つ症例に対して尿路内視鏡手術を推奨している.しかし,術後の2年再発率は非常に高く,救済腎尿管全摘除術への移行率も高いこと,さらにはロボット手術や腹腔鏡手術...

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  • 小腸癌の術前診断が可能であったLynch症候群の1例

    後藤 圭佑, 柳 舜仁, 北川 隆洋 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (1), 30-36, 2024

    ...った.空腸にType2病変を認め,生検にて,中分化管状腺癌を確認した.原発性小腸癌の診断にて,腹腔鏡補助下小腸部分切除を施行し,術後経過良好で第11病日に退院となった.小腸癌は術前診断に至ることが難しい疾患であるが,本症例ではLynch症候群が背景にあることから積極的に小腸癌を疑い,経口ダブルバルーン小腸内視鏡を用いることで,術前確定診断を得ることができた....

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  • 腹腔鏡下に摘出し得た嚢胞性子宮筋腫の一例

    神田 明日香, 手塚 慶吾, 溝口 冬馬, 加藤 雄一郎, 矢野 竜一朗 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 39 (2), 122-124, 2024

    <p> We report a case of laparoscopic removal of a cystic uterine fibroid in a 42-year-old woman (G3P3). Transvaginal ultrasonography revealed a giant cystic tumor in the pelvis. The ovaries were …

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  • 当院で経験した大腸腺扁平上皮癌の2例

    小林 千紗, 高津 有紀子, 黒川 耀貴, 伊東 干城, 盛口 佳宏 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (2), 107-114, 2024

    ...<p>稀な大腸腺扁平上皮癌2例を経験した.症例1は47歳男性,直腸Ra癌の診断で直腸低位前方切除術D3郭清を施行した.病理組織学的検査で腺扁平上皮癌pT3N2bM0 p StageIIIcの診断となった.術後補助化学療法を施行したが,術後9ヵ月目に肺転移,骨盤内再発,左腹壁転移が出現し全身化学療法を開始した.4次治療まで行い術後2年4ヵ月目に永眠した.症例2は66歳男性,横行結腸癌の診断で腹腔鏡下右半結腸切除術...

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  • 腹腔鏡下脾合併膵体尾部切除を施行したデスモイド腫瘍の1例

    横井 彩花, 高見 秀樹, 山中 雅也, 中野 辰哉, 大津 智尚, 栗本 景介, 田中 伸孟, 猪川 祥邦, 林 真路, 小寺 泰弘 日本消化器外科学会雑誌 57 (1), 18-26, 2024-01-01

    ...,胃部分切除を施行した.術後病理組織診でデスモイド腫瘍と診断された.腹腔鏡下膵切除を施行したデスモイド腫瘍の報告はまれであり報告する....

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  • 腹腔鏡下食道裂孔ヘルニア修復術後に心タンポナーデを発症した1例

    松波 光志朗, 柴崎 晋, 梅木 祐介, 芹澤 朗子, 中内 雅也, 秋元 信吾, 田中 毅, 稲葉 一樹, 宇山 一朗, 須田 康一 日本消化器外科学会雑誌 57 (1), 1-9, 2024-01-01

    ...<p>症例は70歳の女性で,2か月ほど前からの繰り返す嘔吐を主訴に来院した.精査の結果,III型食道裂孔ヘルニアの診断となり,待機的に腹腔鏡下食道裂孔ヘルニア修復術を施行した.ヘルニア門は縫縮後メッシュで補強し,ヘルニアステープラーを使用し横隔膜に全周性に固定した.術翌日より酸素化低下と急激な血圧低下,頻脈を認め,緊急の胸腹部CTで心囊液の貯留を認めた.心タンポナーデと診断し,直ちに経皮的心囊穿刺を...

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  • 虫垂炎に対する単孔式アプローチ法と85例の検討

    辻 嘉斗, 西沢 佑次郎, 大里 祐樹, 井上 彬, 賀川 義規 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (3), 161-167, 2024

    ...<p>本邦において虫垂炎に対する腹腔鏡手術は2021年に年間15,983件施行され単孔式アプローチも増加傾向にあるものの2,597例にとどまる.当センターでは虫垂炎に単孔式アプローチを基本としている.当センターでの虫垂炎に対する単孔式腹腔鏡手術の安全性と有効性を後ろ向きに検討した.2020年4月から2022年3月までに虫垂炎に対し単孔式腹腔鏡手術を施行した15歳以上の85例について調査した.術式は虫垂切除術...

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  • 成人腸回転異常症に合併した結腸憩室間膜内穿通の1例

    野村 和徳, 中島 隆善, 松木 豪志, 仲本 嘉彦, 一瀬 規子, 岡本 亮, 栁 秀憲 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (1), 50-55, 2024

    ...<p>患者は44歳の男性で,左上腹部痛および発熱を主訴に当院を紹介受診した.血液検査で炎症反応の上昇を認め,CTで小腸が右腹腔内に,結腸が左腹腔内に存在し,腸回転異常が疑われた.上行結腸と思しき結腸に壁肥厚および周囲脂肪織濃度の上昇を認め,憩室炎の診断で緊急入院となった.絶食および抗生剤投与による保存治療を行ったが奏効せず,外科転科のうえ手術を行った.手術は腹腔鏡下結腸右半切除術を施行,術中所見でTreitz...

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  • 大腸ステント挿入下の全身化学療法が著効し,長期生存が得られた局所進行大腸癌の1例

    知久 毅, 篠田 公生 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (1), 45-49, 2024

    ...<p>われわれは,通過障害を伴った局所進行大腸癌に対して,自己拡張型金属ステント(self-expandable metallic stent:SEMS)挿入後に化学療法を施行したところ,化学療法が著効し良好な結果が得られた症例を経験したので報告する.症例は61歳,男性.S状結腸癌イレウスに対して,大腸ステントを挿入した.次いで,S-1とオキサリプラチンの併用療法(SOX療法)4コース施行後,腹腔鏡補助下...

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  • 早期の腹腔鏡手術が治療に有用であった卵管卵巣膿瘍の一例

    本多 容子, 中 摩佑子, 池田 有理, 中林 裕貴, 河野 春香, 山下 有加, 近藤 哲郎, 大槻 克文 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 39 (2), 67-71, 2024

    <p><b>Background:</b> Cases of tubo-ovarian abscess (TOA) may often be difficult to diagnose solely based on imaging findings. This report describes a case of a ruptured TOA that was successfully …

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  • ロボット支援および腹腔鏡下括約筋間直腸切除術の短期成績の検討

    南角 哲俊, 賀川 弘康, 塩見 明生, 日野 仁嗣, 眞部 祥一, 山岡 雄祐, 前田 周良, 田中 佑典, 笠井 俊輔, 新井 聡大, 絹笠 祐介 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (2), 70-76, 2024

    ...<p>【背景】下部直腸癌に対する括約筋間直腸切除術(ISR)に関して,ロボット支援ISR(Ro-ISR)と腹腔鏡下ISR(Lap-ISR)を比較した報告は少ない.【目的】Ro-ISRとLap-ISRの短期成績を比較検討すること.【対象と方法】2005-2020年に,原発性直腸癌に対してISRを施行した101例の短期成績について後方視的に解析を行った....

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  • 大腸癌術後腹膜播種との鑑別が困難であった腸間膜デスモイド腫瘍の1例

    見原 遥佑, 平山 一久, 田井 優太, 林 良郎, 石松 久人, 小路 毅, 山崎 將典, 丸尾 啓敏, 中村 雅登 日本消化器外科学会雑誌 57 (1), 27-35, 2024-01-01

    ...<p>症例は78歳の男性で,上行結腸癌(T1b N1a M0 Stage IIIa)に対して腹腔鏡下結腸部分切除術を施行した.術後24か月の腹部造影CTで腹腔内に37 mmの腫瘤を認めた.術後腹膜播種再発を疑い,外科的切除の方針とした.開腹すると腸間膜内に5 cm大の腫瘍を認め,小腸と合併切除した.術後の病理組織学的検査から,腸間膜デスモイド腫瘍と診断した.術後3か月の腹部造影CTで,新しく11 mm...

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  • 消化器内視鏡関連の偶発症に関する第7回全国調査報告2019〜2021年までの3年間

    古田 隆久, 入澤 篤志, 青木 利佳, 池田 宜央, 大塚 隆生, 潟沼 朗生, 菅野 敦, 鷹取 元, 水上 一弘, 山田 玲子, 稲葉 知己, 河原 祥朗, 松田 浩二, 安田 一朗, 伊藤 透, 小村 伸朗, 清水 誠治, 日山 亨, 村上 和成, 加藤 元嗣, 井上 晴洋, 田中 信治 日本消化器内視鏡学会雑誌 66 (3), 327-354, 2024

    ...消化器内視鏡検査および治療での偶発症の前向き調査と,過去3年間の重篤な偶発症後ろ向きの調査を行った.1週間の前向き調査では1,197施設から回答があり,合計246,627件が施行され,偶発症の総数は668件(0.271%)で,8件(0.0003%)の死亡例を認めた.前処置での偶発症は177件(0.072%),観察のみの消化器内視鏡検査では165件(0.076%),消化器内視鏡治療では325件(1.145%),腹腔鏡...

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  • 病変頭側の膵管拡張が乏しい胃型主膵管型膵管内乳頭粘液性腺腫の1切除例

    浅原 和久, 川口 真矢, 佐藤 辰宣, 寺田 修三, 遠藤 伸也, 白根 尚文, 髙橋 龍玄, 德田 智史, 金本 秀行, 鈴木 誠 日本消化器内視鏡学会雑誌 66 (1), 36-42, 2024

    ...,磁気共鳴胆管膵管撮影(magnetic resonance cholangiopancreatography:MRCP)では膵体部主膵管内に陰影欠損を認め,EUSでは膵体部主膵管内に径11mm大の膵実質と等エコーの乳頭状腫瘤を認めた.膵管造影では膵管径は4mmで,粘液を認めなかったが,連続膵液細胞診では粘液を含有する円柱上皮細胞を認めた.膵管拡張は乏しいが,主膵管型膵管内乳頭粘液性腫瘍と診断し,腹腔鏡下膵体尾部切除術...

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  • 術後19年目に発症した乳癌大腸転移,心臓転移の1例

    丹田 秀樹, 堀 武治, 﨑村 千恵, 天道 正成, 石川 哲郎 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (2), 101-106, 2024

    ...であるが,今回われわれは乳癌大腸転移,心臓転移をきたし,いずれも切除し得た1例を経験したので報告する.症例は76歳女性,主訴は心窩部痛.19年前に右乳癌に対して右乳房全摘術を施行.心窩部痛の精査の大腸内視鏡検査にて横行結腸に全周性の狭窄を認め,生検結果にて乳癌の転移と診断された.胸腹部造影CT検査では右室に造影効果を受ける腫瘤を認め,心臓転移が疑われた.先に大腸腫瘍切除の方針とし,2021年9月に腹腔鏡補助下横行結腸切除術...

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  • 胃形質細胞腫に対し腹腔鏡下幽門側胃切除術を施行した長期生存例

    古川 舜理, 平木 将紹, 梶原 脩平, 明石 道昭, 宮原 正晴, 鮫島 隆一郎 日本消化器外科学会雑誌 57 (1), 10-17, 2024-01-01

    ...<p>症例は84歳の女性で,増大傾向を認める胃体中部大彎の腫瘤性病変の治療目的に紹介された.内視鏡検査では,周辺粘膜との境界が不明瞭な周堤を伴い,中心に深い潰瘍を有する腫瘤性病変を認め,造影CTではリンパ節や遠隔転移などの他臓器病変の所見は見られなかった.PET-CTでは病変部に異常集積を認めた.術前に組織生検での診断は得られなかったものの悪性疾患の可能性が高いと判断し,腹腔鏡下幽門側胃切除術を施行...

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  • 単孔式腹腔鏡補助下回盲部切除術を施行した低異型度虫垂粘液性腫瘍(LAMN)の1例

    浅見 敬一, 堀田 正啓, 丸山 弘, 関口 久美子, 岡本 浩和, 林 光希, 櫻井 宏貴, 牧野 浩司, 吉田 寛 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (3), 168-174, 2024

    ...盲腸に40mm大の粘膜下腫瘍様病変を認めた.腹部造影CTを施行したところ,同腫瘍を先進部とし腸重積を疑う所見を呈していたが,身体診察上腹痛はなく,血液検査所見でも炎症反応の上昇を認めなかった.虫垂粘液性腫瘍が第一に考えられたが,鑑別疾患としてカルチノイドや虫垂癌,悪性リンパ腫などが挙げられた.診断と治療目的に加え,より低侵襲性・整容面を求め,手術手技・術野展開を工夫し,D3リンパ節郭清を伴う単孔式腹腔鏡補助下回盲部切除...

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  • 腹腔鏡下に診断した膵癌卵巣転移の1例

    薗部 武, 永井 康一, 岩見 毬衣, 長 たまき, 小河原 由貴, 水島 大一, 宮城 悦子 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 39 (2), 56-60, 2024

    <p> We report a case of an intrapelvic neoplasm detected after pancreatic body cancer surgery, which was diagnosed laparoscopically as ovarian metastasis of pancreatic cancer.</p><p> A 70-year-old …

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  • 腹腔鏡的手技を併用し、子宮を温存し得た頸管妊娠の一例

    山本 真, 田嶋 公久, 山田 しず佳, 江坂 有希恵, 杉田 元気, 佐藤 久美子, 福田 真, 辻 隆博 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 39 (2), 87-90, 2024

    <p> Cervical ectopic pregnancy can now be detected relatively early using diagnostic ultrasound technology, but some cases are not detected early and require a hysterectomy due to major bleeding. We …

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  • 腹腔鏡下単純子宮全摘術後に乳糜腹水を発症した1例

    吉満 輝行, 荒木 研士郎, 河野 雅法, 宮原 英明 日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 39 (2), 117-121, 2024

    <p>We recently encountered a case of postoperative chylous ascites after total laparoscopic hysterectomy for uterine leiomyoma. The case involved a 47-year-old woman who had undergone total …

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  • 大腸憩室炎によるS状結腸膀胱瘻に対する当科手術治療成績の検討

    小菅 誠, 武田 泰裕, 岡本 敦子, 小山 能徹, 中野 貴文, 下山 雄也, 吉岡 聡, 菅野 宏, 大熊 誠尚, 衛藤 謙 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (2), 63-69, 2024

    ...<p>【目的】</p><p>食事の欧米化などにより,比較的まれな疾患であったS状結腸膀胱瘻を診療する機会が増えてきている.従来は開腹での結腸・膀胱部分切除が施行されていたが,近年腹腔鏡での手術も報告されている.当科におけるS状結腸膀胱瘻に対する腹腔鏡下手術の安全性を明らかにする....

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  • 術後に60ヵ月の長期経過観察を行ったLow-grade Appendiceal Mucinous Neoplasmの3例

    勝又 健太, 大島 隆一, 内藤 正規, 臼井 創大, 天野 優希, 根岸 宏行, 國場 幸均, 大坪 毅人 日本大腸肛門病学会雑誌 77 (2), 96-100, 2024

    ...を主訴に受診,急性虫垂炎の診断で腹腔鏡下虫垂切除術を施行した.症例3は74歳男性.急性虫垂炎に対して保存的加療を施行後,待機的に腹腔鏡下盲腸部分切除術を施行した.いずれも術後病理でLAMNの診断,断端陰性であった.術後60ヵ月までサーベイランスを行い,再発は認めなかった.LAMNのサーベイランス方法や期間に関しては一定の見解が得られていないため,本症例での経験を踏まえて文献的考察を加えて報告する....

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 腹腔鏡下胆嚢摘出時に胆管損傷を来した稀な胆嚢肝管の1例

    後藤 貴宗, 清水 明, 窪田 晃治, 小松 大介, 野竹 剛, 増尾 仁志, 細田 清孝, 梅村 謙太郎, 蒲池 厚志, 富田 英紀, 山崎 史織, 副島 雄二 胆道 37 (5), 896-903, 2023-12-31

    ...<p>症例は73歳,女性.近医で腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行された.術後胆汁漏を来し,保存的に加療されたが感染コントロールが困難となったため,当院に転院となった.精査を行うとともに,前医術前画像と手術ビデオを確認したところ,胆嚢頚部に胆管前後区域枝が別個に合流する破格があり,これが離断されたことにより胆汁漏を来したと考えられた.術後2週間が経過しており,肝門部から肝周囲にかけて広範に膿瘍を形成していたため...

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  • 腹腔鏡下胆嚢摘出術前処置における超音波内視鏡下経胃的胆嚢ドレナージ用デバイスキット開発

    奥薗 徹, 伊藤 聡司, 齋藤 宏章, 安田 将, 宮本 浩一郎 胆道 37 (5), 845-850, 2023-12-31

    ...を行うことが可能になるという仮説のもとで,新規開発したデバイスを用いてEUS-GBDを行った後の5例の生体ブタに対して腹腔鏡下胆嚢摘出術を行った.いずれも開腹移行することなく,胆嚢摘出術を行うことが可能であった.今後はヒトにおいて同デバイスを用いたEUS-GBD後の腹腔鏡下胆嚢摘出術の実現可能性や安全性について検証していきたい....

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  • 当院での大腸癌治療に関して ─早く見つけて,しっかり治そう!─

    吉敷 智和, 麻生 喜祥, 飯岡 愛子, 若松 喬, 本多 五奉, 片岡 功, 金 翔哲, 磯部 聡史, 代田 利弥, 深澤 智將, 阪本 良弘, 阿部 展次, 須並 英二 杏林医学会雑誌 54 (4), 205-207, 2023-12-28

    ...近年は,開腹手術から腹腔鏡手術,ロボット支援手術などの低侵襲手術に移行してきている。肛門に近接した腫瘍に対しても,自動縫合器を用いた吻合法が発達し,安全に肛門を温存できるようになってきた。また当院では,進行下部直腸癌に対して術前化学放射線療法を導入し,約20%の症例で臨床的な完全奏功と診断し,切除をせず経過観察している。...

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  • ニキビダニ症の1例

    田邉 洋, 石合 誠, 太田 美貴, 野々山 翔子, 手塚 純子 Tenri Medical Bulletin 26 (2), 123-131, 2023-12-25

    ...<p> 40歳女性.過多月経にて全身麻酔下に全腹腔鏡下子宮全摘+両側卵管切除術の翌日から両頬に小膿疱,鱗屑を伴う紅斑が生じ瘙痒があり,両頬の鱗屑の直接鏡検にて1視野に10匹以上のニキビダニを認めた.ドキシサイクリン100 mg/日,イベルメクチン9 mg内服など酒皶に準じて治療したが改善なく,メトロニダゾール...

    DOI Web Site 参考文献21件

  • von Willebrand病患者の待機的腹腔鏡下虫垂切除術において,遺伝子組み換えvon Willebrand因子製剤を使用した1例

    横山 新一郎, 浜田 弘巳, 橋本 さつき, 西堀 重樹, 縫 明大 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 59 (7), 1110-1113, 2023-12-20

    ...急性虫垂炎であったことから,再燃のリスクを考え3か月後にInterval appendectomyを予定した.手術待機期間中の月経時に,2020年より本邦で使用可能となった遺伝子組み換えvon Willebrand因子(以下,rVWF)製剤を使用し,その際のVWF:RCo,FVIII:Cから周術期に使用するrVWF製剤量を決定した.周術期はVWDの診療ガイドライン2021年版に準じて準備を行った.腹腔鏡下虫垂切除...

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  • 切除困難な小児Ewing肉腫に対して吸収性スペーサー留置術併用陽子線治療を施行した2例

    高成田 祐希, 竹内 雄毅, 出水 祐介, 矢下 博輝, 森 健, 植村 優, 長谷川 大一郎, 副島 俊典, 畠山 理 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 59 (7), 1082-1087, 2023-12-20

    ...【症例2】9歳男児.仙骨Ewing肉腫.腹腔鏡補助下に直腸を授動し,仙骨右側を覆うように吸収性スペーサー10 mm厚5.5×9 cmを留置した.2例とも術後合併症はなく経過し,吸収性スペーサーの留置により腸管線量の低減を図ることが可能であった.また照射終了後の画像検査で吸収性スペーサーの消失を確認した.小児に対しても吸収性スペーサーを用いたスペーサー留置術は低侵襲で安全と思われた.症例によっては,腹腔鏡操作...

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  • 腹腔鏡下腫瘤摘出術を行った先天性膵囊胞の1例

    梶 祐貴, 中原 康雄, 高橋 雄介, 向井 亘, 人見 浩介, 浮田 明見, 高田 知佳 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 59 (7), 1101-1104, 2023-12-20

    ...した.7歳2か月で膵炎などの将来的な合併症予防と診断のため腹腔鏡下腫瘤摘出術を施行した.膵尾部に接した直径約3 cmの囊胞は膵管との交通を有し,安全に囊胞摘出可能であった.囊胞内腔には膵酵素の上昇した内容液とタンパク質からなる粥状物質を多量に認めた.囊胞壁は高円柱状上皮細胞が被覆し,一部乳頭状管状に増生しており,先天性膵囊胞と診断された.術後1年現在,特に問題なく経過している....

    DOI Web Site 医中誌

  • 腹腔鏡用ICG蛍光法で腸管血流を判断した絞扼性腸閉塞の6例

    氷置 佳也, 油木 純一, 木田 睦士, 児玉 創太, 大惠 匡俊, 山本 寛, 梅田 朋子, 八木 俊和, 来見 良誠 滋賀医科大学雑誌 37 (1), 1-4, 2023-12-20

    ...絞扼性腸閉塞の手術における腸管の血流評価でIndocyanine Green(以下,ICGと略記)蛍光法の有用性が報告されている.当院では腹腔鏡用ICG蛍光法のVISERA ELITEⅡ®(OLYMPUS)を導入しており,腹腔鏡画像上でICG蛍光法の観察が可能である.絞扼性腸閉塞の手術で腹腔鏡用ICG蛍光法を使用した症例について報告する.  2019年4月~2022年12月の期間に当院で腹腔鏡用ICG...

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか1件

  • 胃癌術後1年目に局所リンパ節再発との鑑別を要した腹腔内デスモイド腫瘍の1例

    片山 哲也, 垣内 慶彦, 黒田 新士, 近藤 喜太, 菊地 覚次, 重安 邦俊, 寺石 文則, 香川 俊輔, 藤原 俊義 日本消化器外科学会雑誌 56 (12), 677-684, 2023-12-01

    ...<p></p><p>症例は44歳の男性で,胃癌に対して腹腔鏡下幽門側胃切除術,D2リンパ節郭清,Billroth-I法再建を施行し,病理組織診断はpT2N0M0 Stage IBであった.術後1年目のCTおよびPET-CTにて,#6リンパ節郭清領域にリンパ節再発を示唆する所見を認めたため腹腔鏡下腫瘤摘出術を施行し,病理組織診断でデスモイド腫瘍であった.デスモイド腫瘍は術前診断が困難であり,その発生機序...

    DOI Web Site 参考文献24件

  • 切除により症状の改善を得た大網漿液性囊胞腺腫の1例

    穐山 竣, 横田 満, 山口 賢二, 長久 吉雄, 稲村 幸雄, 河田 健二, 増井 俊彦, 岡部 道雄, 北川 裕久, 板倉 淳哉, 河本 和幸 日本消化器外科学会雑誌 56 (12), 685-690, 2023-12-01

    ...<p>症例は40歳の女性で,2か月持続する下腹部痛の増悪を主訴に当院を受診した.血液検査や尿検査で特記異常所見はなく,妊娠反応も陰性であった.CTおよびMRIで大網由来と考えられる7 cm大の単房性囊胞性腫瘤を認め,その他症状の原因となりうる器質的異常は認めなかった.症状の原因と判断し腹腔鏡下に摘出術を行った.術中所見で腫瘍は大網と連続し,骨盤内臓器との連続性は認めなかった.病理組織学検査では7 cm...

    DOI Web Site 参考文献8件

  • ロボット支援下肝切除術の現状

    伊藤 心二, 吉住 朋晴 肝臓 64 (12), 595-602, 2023-12-01

    ...<p>肝臓領域での低侵襲手術として腹腔鏡下肝切除術が定着してきた.2022年4月にロボット支援下肝切除術が保険収載され,安全な導入のため,厳格な施設基準および日本肝胆膵外科学会と日本内視鏡外科学会からの指針が提言され,学会認定プロクターの基準を定めている.ロボットでの精密な手術手技は,より安全性の高い肝切除術を実施できることが期待されている.一方でロボット手技のlearning curveの克服,短期...

    DOI Web Site 参考文献23件

  • 骨盤内に進展した臀部表皮囊腫に対して腹腔鏡アプローチを併用し経仙骨的に切除した1例

    今西 涼華, 高橋 佑典, 加藤 健志, 森 清, 徳山 信嗣, 河合 賢二, 俊山 礼志, 酒井 健司, 竹野 淳, 後藤 邦仁, 宮崎 道彦, 平尾 素宏 日本消化器外科学会雑誌 56 (12), 670-676, 2023-12-01

    ...なく術後8日目に退院となり,以降は再発を認めていない.表皮囊腫は日常診療の中で経験する頻度の高い良性疾患で,粉瘤とも呼ばれる.まれではあるが悪性化の報告もあるため,遺残のない切除が推奨される場合もある.臀部から仙骨前面にまで進展した表皮囊腫に対して腹腔鏡アプローチ併用経仙骨的切除は,合併症なく施行でき有用な手術アプローチと考えられた....

    DOI Web Site 参考文献17件

  • Metabolic Surgeryを行った緩徐進行1型糖尿病患者の1例

    湯口[高野] 善成, 木島 弘道, 川原田 陽, 三次 有奈, 海老原 裕磨 糖尿病 66 (11), 790-796, 2023-11-30

    ...スリーブ状胃切除術を施行された.術後9か月の時点でもグルカゴン負荷試験で⊿CPR 4.72 ng/mL(前値2.06 ng/mL)とインスリン分泌能は保たれていた.調べ得た範囲で抗GAD抗体が比較的高力価で罹病期間が10年未満の緩徐進行1型糖尿病患者に対する腹腔鏡下スリーブ状胃切除術の報告は本邦では初めてであり,貴重な症例と考えられた....

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  • ソマトスタチン受容体シンチグラフィが有用であった 腹腔鏡下肝切除を行った肝原発神経内分泌腫瘍の 1 例

    河原 慎之輔, 村川 正明, 鷲見 公太, 金本 澪, 高橋 大志, 上岡 祐人, 澤崎 翔, 山本 直人, 大島 貴, 湯川 寛夫, 利野 靖, 横瀬 智之, 齋藤 綾, 森永 聡一郎 横浜医学 74 (4), 577-584, 2023-11-15

    ...精査目的に施行した腹部造影CTで偶発的にリング状濃染を伴う肝腫瘤を認めた.腹部超音波検査では肝S5に境界明瞭辺縁整,内部不均一の27㎜の腫瘤を認め,生検を行ったところNET G1と診断した.その他の検査では他臓器に原発腫瘍を指摘し得なかった.ソマトスタチン受容体シンチグラフィで肝S5に異常集積を認めたが,その他の肝および他臓器に集積は認めなかった.以上より,肝原発NETと診断し根治切除を行った.手術は腹腔鏡下肝...

    機関リポジトリ

  • 24時間多チャンネルインピーダンスpH検査が胃癌術後の重症逆流性食道炎に対する外科的治療方針の決定に有用であった1例

    熱田 佳奈美, 増田 隆洋, 佐藤 和秀, 坂下 裕紀, 高橋 慶太, 原 圭吾, 宇野 耕平, 藤崎 宗春, 矢野 文章, 衛藤 謙 日本消化器外科学会雑誌 56 (11), 577-583, 2023-11-01

    ...の男性で,3年前前医にて胃癌に対しロボット支援下幽門側胃切除+Billroth I法再建を施行した.術直後より胸やけと胸痛のため摂食困難となった.症状は薬物療法抵抗性であり,内視鏡で重症食道炎を認め,当院を紹介受診した.24時間多チャンネルインピーダンスpH(以下,MII-pHと略記)検査では酸逆流時間率0%,液体逆流時間率23.4%であり,十二指腸液の逆流と診断した.保存的治療では根治不能のため腹腔鏡下...

    DOI Web Site 参考文献8件

  • 腎移植後の移植側内鼠経ヘルニアに対し腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術を施行した1例

    上田 翔, 小林 敏樹, 西谷 健太, 多田 誠一郎, 高柳 智保, 川守田 啓介, 橋本 洋右, 米沢 圭, 前田 賢人 日本消化器外科学会雑誌 56 (11), 608-614, 2023-11-01

    ...<p>本邦における腎移植件数は増加しているが,腎移植後の鼠経ヘルニア手術を経験することはまれである.症例は60歳の男性で,右腸骨窩に腎移植の既往があるが廃絶し透析管理となっている.右内鼠経ヘルニア嵌頓で受診し,用手還納したが3日後に小腸の浮腫による腸閉塞を認めた.腸壊死の所見は認めず保存的治療で軽快した.初診時から30日後に腹腔内到達法による腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術(transabdominal preperitoneal...

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  • 肛門部に発症したEpstein-Barrウイルス陽性粘膜皮膚潰瘍の1例

    笹本 彰紀, 大澤 一郎, 高嶋 伸宏, 馬場 卓也, 岩本 久幸, 鳥居 隼, 戸崎 達, 山田 典和, 並木 完憲, 池部 大 日本消化器外科学会雑誌 56 (11), 633-641, 2023-11-01

    ...の男性で,肛門部の違和感を主訴に近医を受診した.直腸癌が疑われ生検が施行されたが悪性の診断は得られなかった.潰瘍底の急速な壊死の進行と,肛門部疼痛を来し手術目的に当科紹介となった.直腸診では11時を中心に肛門から一部突出する可動性のある2型腫瘍を認め,造影CTでは病変部の濃染を認めた.悪性腫瘍の診断は得られていないが直腸癌を疑い,肛門部疼痛が強く,患者・家族の強い希望もあり,準緊急にD2郭清を伴う腹腔鏡下腹会陰式直腸切断術...

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  • 索状物による絞扼性胆囊炎の1例

    伊藤 一樹, 太田 義人, 碓井 麻美, 高橋 有未子, 須ノ内 康太, 西森 孝典, 黒田 浩明, 篠原 靖志, 深山 正久, 坂本 昭雄 日本消化器外科学会雑誌 56 (11), 593-599, 2023-11-01

    ...<p>症例は76歳の女性で,朝からの右季肋部痛と嘔気を主訴に近医を受診した.処方された内服薬を服用したが改善傾向がないため,当院に救急搬送された.腹部診察所見では右季肋部に圧痛を認めた.来院時検査所見では特記すべき異常所見を認めなかった.腹部造影CTでは胆囊は頸部と体部の移行部付近で狭窄しており,腫大した底部側胆囊では壁肥厚と造影効果の減弱を認めた.以上の所見から,胆囊捻転症と診断し,緊急腹腔鏡下胆囊摘出術...

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  • 多発胆嚢癌の3例

    佐藤 駿介, 高橋 誠, 一瀬 諒紀, 船越 薫子, 林 達也, 森田 泰弘, 岡田 晴香, 板垣 信吾, 大塚 将之 胆道 37 (4), 787-795, 2023-10-31

    ...</p><p>症例1:81歳女性,胆石経過観察中に胆嚢腫瘍を認め腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行.切除標本中の2病変はいずれも腺癌であった.追加切除で胆嚢床切除,リンパ節郭清を施行し癌遺残無くT2aN0M0 Stage IIAであった....

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  • MEN1に合併し,粘液性嚢胞腫瘍(MCN)との鑑別困難な大型の嚢胞様形態を伴った多発性膵神経内分泌腫瘍の1例

    太田 康晴, 秋山 優, 淀川 千佳, 中林 容子, 田口 昭彦, 新藤 芳太郎, 天野 彰吾, 末永 成之, 川谷 由紀, 小賀 厚徳, 星井 嘉信, 伊藤 浩史, 高見 太郎, 永野 浩昭 膵臓 38 (5), 328-336, 2023-10-31

    ...補充療法開始4ヶ月後の腹部CTで,膵尾部に径50mm大の嚢胞性病変を偶発的に認めた.高ガストリン,高グルカゴン血症に加えてintact PTHも軽度高値であり,ソマトスタチン受容体シンチグラフィーでも同部位に集積が認められた.pNETが疑われるも,嚢胞性病変が主体であるためEUS-FNAによる確定診断が困難であり,超音波内視鏡でのcyst in cystの所見から,術前診断は粘液性嚢胞腫瘍とされ,腹腔鏡下膵体尾部腫瘍切除術...

    DOI Web Site 参考文献13件

  • 墜落外傷による腹腔内他臓器損傷を伴わない外傷性胆囊損傷の1例

    玉垣 圭祐, 尾上 敦規, 中村 佳裕, 中村 文子, 中嶋 麻里, 櫻本 和人, 室谷 卓, 梶野 健太郎, 池側 均, 鍬方 安行 日本臨床救急医学会雑誌 26 (5), 674-678, 2023-10-31

    ...直ちに,腹腔鏡下での手術を行い腹腔内への胆汁漏出があり胆囊摘出,腹腔内洗浄を行った。術後は問題なく経過。各骨折の手術加療を行い,第20病日にリハビリ転院となった。胆囊損傷は初診時には診断が難しく,搬送時に胆囊損傷が否定的と考えられても継続した観察を行うことが必要である。 </p>...

    DOI Web Site 医中誌

  • 十二指腸乳頭括約筋の運動生理学とその臨床応用

    髙畑 俊一, 田中 雅夫 胆道 37 (4), 775-786, 2023-10-31

    ...胆嚢収縮にあわせて弛緩し胆汁を流出させ,空腹期には基礎圧と律動的収縮で胆汁の胆嚢への流入を促進しつつ,一部の胆汁を周期的に排出させ腸肝循環を維持する.SO機能異常はSO dysfunction(SOD)や胆石の発生や再発に関係している.SODの診断には内視鏡下のSO manometry(SOM)が重要視されるが,より安全で診断能の高い検査法が切望される.胆管結石の治療では乳頭機能を温存する乳頭拡張術や腹腔鏡下胆管切石術...

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  • 胃瘻造設後長期経過中に胃瘻周囲からの漏れに対して胃瘻再造設術を要した重症心身障がい児についての検討

    毛利 純子, 田中 修一, 里見 美和, 新美 教弘 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 59 (6), 965-972, 2023-10-20

    ...何らかの基礎疾患を有していた.その中で漏れによる瘻孔周囲炎のため胃瘻再造設術を施行された症例は6例(2.8%)であった.初回胃瘻造設から再造設術までの期間は中央値76か月(43~158か月)であった.再造設術を要した例は全例保存的治療での改善が認められず,手術的治療が選択された.再造設術を必要とした例に,基礎疾患,重症児該当の有無,噴門形成術の同時施行の有無の関与は認められなかった.術式の比較では腹腔鏡補助下内視鏡的胃瘻造設術...

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  • 発症から診断までに時間を要した思春期発症卵管捻転の1例

    西田 ななこ, 春松 敏夫, 川野 孝文, 祁答院 千寛, 長野 綾香, 松井 まゆ, 杉田 光士郎, 大西 峻, 武藤 充, 家入 里志 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 59 (6), 1004-1008, 2023-10-20

    ...【症例】13歳の女児.当施設受診の1週間前からの左下腹部痛を主訴に近医を受診したが,急性腸炎の診断で経過観察となっていた.その後も腹痛が続き,近医小児科で膿瘍形成虫垂炎を疑われ抗菌薬加療が行われるも症状改善がなく,急性腹症が疑われ当施設紹介となった.造影CT検査では骨盤腔内に4 cm大の囊胞性病変を認め,付属器捻転の可能性を考え審査腹腔鏡を行った.子宮背側に暗赤色の捻転した左卵管を認め,腹腔鏡下操作...

    DOI Web Site 医中誌

  • W‐ED<sup>®</sup>チューブを用いた在宅栄養管理および外来化学療法後に胃切除を施行した幽門狭窄を伴う胃癌の1例

    平川 雄太, 溝口 資夫, 白尾 貞樹, 尾本 至, 牧角 寛郎, 奥村 浩 外科と代謝・栄養 57 (5), 172-176, 2023-10-15

    ...<p> 症例は67歳男性,上腹部痛,体重減少を主訴に精査し,小彎中心に胃上下部に広がる進行胃癌(cT4aN1M0stageIIIA)と診断された.審査腹腔鏡により腹膜播種のないことを確認後,原発巣の縮小を目的として,術前化学療法(S‐1+オキサリプラチン)を開始した.腫瘍による幽門狭窄で経口摂取困難であったため,EDチューブを空腸に留置し経管栄養を行った.1コース終了後に嘔吐がみられ,画像上増悪所見...

    DOI Web Site 参考文献3件

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