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検索結果 384 件

  • 小谷山における植物調査

    林 武生 研究紀要 46.47 (0), 7-13, 2023-03-15

    ...また今回の調査は、すべての植物を対象として行ったが、木本類及びシダ植物は同定が未整理のため草本類被子植物をリスト化した。今回の調査において確認された草本類は双子葉植物網、合弁花亜綱において11科23属28種。離弁花亜綱において14科20属25種。単子葉植物網において7 科35属37種。合計32科78属90種を数えた。...

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  • (エントリー)北海道むかわ町の蝦夷層群函淵層産絶滅ソテツ類化石のバイオマーカー分析による分子化石の探索

    固本 悠杜, 中村 英人, 沢田 健 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 170-, 2023

    ...一方で、被子植物由来とされるオレアナン型やウルサン型のトリテルペノイドは、母岩試料で化石試料より高い割合で検出されたことから、ニルソニア属化石に自生の成分ではなく、被子植物由来の成分がニルソニア葉化石に吸着した、または化石試料の切削時に部分的に混入したことを示すと考えられる。植物化石多産層準では巨視的にはニルソニア化石が卓越するが、未同定の被子植物葉化石も産出する。...

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  • [招待講演]モンゴル・ゴビ砂漠上部白亜系における年代層序確立:脊椎動物化石相変遷の理解に向けて

    千葉 謙太郎, 実吉 玄貴, 青木 一勝 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 171-, 2023

    ...また,年代を測定したバインシレ層産カリーチとほぼ同層準から,小型脊椎動物化石を比較的高密度で多産する層準が,本研究チームによって複数発見されている.この化石群集には,これまでバインシレ層からほとんど報告のなかった魚類,哺乳類,有鱗類爬虫類などの標本が多く含まれている.この時代,被子植物が多様性を増加させ,それにともない昆虫や哺乳類,爬虫類なども多様性を増加させたとするCretaceous Terrestrial...

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  • (エントリー)北海道日高山脈に分布する周氷河性斜面堆積物の有機分子組成の特徴

    福地 亮介, 沢田 健, 小安 浩理, 石丸 聡 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 82-, 2023

    ...また、堆積物試料からは被子植物由来のトリテルペノイドが検出されており、おそらく針葉樹というよりも被子植物の草本が卓越していたのだと考えられる。周氷河性斜面堆積物においても周辺地域の古植生の変化が記録されており、今後より詳細な分析を行うことで温暖期、寒冷期の周期性が見られる可能性がある。 [文献] 石丸(2017) 防災科学技術研究所研究資料,<b> 411</b>, 17-24....

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  • 北海道および北米カリフォルニアにおける白亜紀海洋無酸素事変層準堆積岩のバイオマーカー分析:古植生変動の復元と比較

    池田 雅志, 沢田 健, 安藤 卓人, 中村 英人, 高嶋 礼詩, 西 弘嗣 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 168-, 2023

    ...両サイトにおいて、高等植物起源のテルペノイド組成は大きく異なっており、大曲沢セクションにおいては被子植物起源のトリテルペノイドが卓越することから被子植物が優勢な植生、NFCCセクションでは高等植物に普遍的に含まれるセスキテルペノイドの割合が高いことから典型的なジテルペンやトリテルペン生産者である針葉樹類や被子植物以外の分類群(例えばシダ植物など)が優勢な植生であったことが示唆され、この植生タイプの結果...

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  • 北部ベトナムのランソン省に分布するナーズン層最上部~リンチュア層の花粉化石

    種子 涼太, 小松 俊文, ルグラン ジュリアン, 山田 敏弘, ザン ディン フン 日本地質学会学術大会講演要旨 2023 (0), 450-, 2023

    ...本研究では, ナーズン炭鉱内のナーズン層最上部~リンチュア層下部の柱状図を作成し,約5 m間隔で花粉化石の分析・同定を行い地質年代について再検討し, さらに花粉化石の群集構成から古環境や古気候の変遷を明らかにすることを研究の目的とする.現時点では予察的な報告にすぎないが,ナーズン層とリンチュア層ともに多くの胞子・花粉を確認することができ, 木生シダ植物の<i>Cyathidites</i> sp.や被子植物...

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  • 「異型花柱性」を巡る生態学と進化生物学の今

    渡邊 謙太 沖縄工業高等専門学校紀要 16 (0), 31-45, 2022-08-31

    ...異型花柱性は、被子植物に見られる性的多型で、長花柱花と短花柱花からなる二型花柱性と、それに中花柱花を加えた三型花柱性が知られている。花のタイプは遺伝型により決まり、一般に同じタイプの個体間の受粉では、種子を作らない(同型花不和合性)。そのため繁殖は送粉者(花粉の媒介者)に強く依存している。このような複雑な性表現である異型花柱性は、自殖を防ぎ、他殖を促進する植物の工夫と考えられている。...

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  • 針葉樹の光合成機能解析III-系Ⅰサイクリック電子伝達反応の検出条件-

    津山 孝人 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 431-, 2022-05-30

    ...我々は以前、針葉(裸子植物)は広葉(被子植物)よりもメーラー(Mehler)反応―葉緑体チラコイド膜における光化学系Ⅰ(系Ⅰ)下流での酸素への電子の流れ―の能力が約10倍高いことを見出した。メーラー反応の結果、光阻害の元凶である活性酸素の生成を抑制している可能性がある。すなわち、メーラー反応は過剰な光エネルギー(電子)のシンクとなり、光阻害を回避する安全弁として機能する可能性がある。...

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  • 無道管被子植物ヤマグルマの樹液流特性

    和田 智弘, 加藤 正吾, 片畑 伸一郎 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 418-, 2022-05-30

    ...<p>ヤマグルマは被子植物でありながら通水機能を仮道管に依存している。我々は、ヤマグルマが仮道管を持つ生理生態学的意義の解明を目的として研究を進めている。昨年度までに行った研究では、柔軟性の低い細胞壁を持つヤマグルマは、水ストレスに対して浸透ポテンシャルを大きく変化させることで膨圧を維持していることが示唆された。このような戦略は、仮道管を持つヤマグルマの水利用特性と関係していることが想像される。...

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  • ユーカリにおける加水分解性タンニンの生合成機構の解明

    山溝 千尋, 伊原 徳子, 田原 恒 日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 438-, 2022-05-30

    ...しかしながら、加水分解性タンニンは一部の被子植物に限定的に存在し、草本モデル植物には蓄積しないため、その代謝機構の解明は遅れている。本研究は、樹木特有の生物機能を活用するため、Alを無毒化する機能をもつ加水分解性タンニンの生合成機構を明らかにすることを目的とする。加水分解性タンニンの生合成経路は、植物に普遍的に存在するシキミ酸経路から分岐する。...

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  • 植物検索のための分類についての一考察 ― 検索項目の選択について ―

    柚木 朋也, 藤枝 秀樹, 並川 寛司 北海道教育大学紀要. 教育科学編 72 (2), 215-230, 2022-02

    ...被子植物の分類では,APG植物分類体系が主になりつつある。しかし,小・中学生や初心者は外観から同定することになる。植物は多種多様であり,身の回りの植物であっても,その種類は多く,外観からの分類形質は数多くある。また,検索ツールの検索項目はその目的や制作者によりかなりの差異が見られる。ここでは,次の観点をもとに考察し,検索項目の選択について考察した。a 植物についての学習に資すること。...

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  • 諏訪湖堆積物のバイオマーカー分析による古気候復元および堆積環境の評価

    福地 亮介, 沢田 健, 朝日 啓泰, 葉田野 希 日本地質学会学術大会講演要旨 2022 (0), 174-, 2022

    ...</p><p>[結果と考察]堆積物試料からは、植物ワックス由来の長鎖<i>n-</i>アルカン、菌類起源と考えられるペリレン、植物テルペノイドであるα-アミリン、β-アミリン(被子植物起源)、デヒドロアビエチン酸(DAA; 針葉樹起源)が検出された。<i>n-</i>アルカン奇数鎖優位指標(CPI)は湖成相において低い値、氾濫原相、デルタ相において高い値をとった。...

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  • キショウブにおける精細胞観察法と花粉保存法の確立

    近藤 悠司, 山田 貴之, 谷 友和 生物教育 63 (2), 97-103, 2022

    ...<p>高等学校「生物」における被子植物の受精過程の学習時に,花粉発芽と花粉管伸長の観察が行われることが多い.この観察学習を発展させ,花粉管内を移動する雄原細胞や精細胞を,生徒が直接観察できるようにすれば,被子植物の花粉が果たす役割について,一層の実感を伴った理解が図れると期待される.その際の観察教材として,アヤメ科キショウブ(<i>Iris pseudacorus</i> L.)が有望である.キショウブ...

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  • シロイヌナズナ花粉管の核排除とそれを利用した花粉管伸長制御能力の発見までの道のり

    元村 一基, 丸山 大輔 PLANT MORPHOLOGY 34 (1), 69-76, 2022

    ...<p>花粉管は卵細胞へと精細胞を輸送する被子植物の生殖組織である.これまで,伸長する花粉管の中で先端に存在する細胞核が,花粉管の伸長や胚珠への方向制御をつかさどると考えられてきた.しかし今回,我々のグループはこうした常識を覆し,花粉管において細胞核が先端側に無くとも,胚珠へとたどり着く能力を保持していることを明らかにした.本総説ではこの発見を含む,花粉管の方向制御に関する近年の話題を中心にして,花粉管...

    DOI Web Site 参考文献41件

  • アロイドとサイカドから切り拓く発熱植物の新たな世界

    稲葉 靖子, 大坪 雅 化学と生物 59 (9), 426-434, 2021-09-01

    ...<p>アロイド(Aroid)はサトイモ科,サイカド(Cycad)はソテツのことであり,被子植物のサトイモ科と裸子植物のソテツは,発熱植物の中で2大勢力を誇っている.サトイモ科植物は,発熱能力の高い種を多く含み,古くから発熱植物研究の主役であった.一方,ソテツは,発熱と昆虫との関係性が深く,発熱の基本メカニズムを知るうえでも近年注目されている.一般的に,花の温度を外気温に対して0.5°C以上上昇させる...

    DOI Web Site 参考文献31件

  • 日本国内に分布するCAM植物及びその生育環境

    吉村 泰幸 日本作物学会紀事 90 (3), 277-299, 2021-07-05

    ...についての情報はほとんどない.そこで本研究では,国内外の文献を元に国内に分布するCAM植物種を抽出し,特に,その生育環境について検討した.その結果,日本においても,岩場,海岸,山草地,畑・路傍,極相林,貧栄養湖等にCAM植物が生育していた.栽培種を含め国内に分布するCAM植物は,ヒカゲノカズラ植物門ミズニラ科の5種,シダ植物門ウラボシ科3種,イノモトソウ科1種,マツ門(裸子植物門)ウェルウィッチア科1種,被子植物...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献216件

  • 無道管被子植物ヤマグルマの生理生態特性 -冷温帯構成樹種5種との比較-

    和田 智弘, 加藤 正吾, 片畑 伸一郎 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 414-, 2021-05-24

    ...<p>ヤマグルマは、被子植物でありながら通水機能を仮道管に依存している。ヤマグルマが仮道管をもつことにどのような生態学的意義があるのかを解明するための第一歩として、本研究では、ヤマグルマの生理生態特性を明らかにすることを試みた。</p><p>調査地は岐阜県中津川市神坂にある標高1370 mに位置する湯船沢国有林2245林班とした。...

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  • 根滲出物の樹種特異性:野外の根は何をどれぐらい滲出させるのか?

    暁 麻衣子, 伊藤 拓生, 増本 泰河, 高梨 功次郎, 高橋 史樹, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 238-, 2021-05-24

    <p>根が滲出させる多様な有機化合物は、根の栄養獲得や生存のために利用されるが、野外の樹木細根が実際どのような物質を滲出させているか、また樹種によってどれほど異なるかは憶測の域を出ない。本研究では、根滲出物の樹種間差を明らかにするため、菌根菌タイプと系統学的グループの異なる樹種を対象として9樹種の総炭素滲出速度および一次代謝産物であるアミノ酸・有機酸・糖を定量化した。2019年2020年の夏季に…

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  • 針葉樹の光合成機能解析Ⅱ-光化学系Ⅰサイクリック電子伝達反応の抑制-

    津山 孝人 日本森林学会大会発表データベース 132 (0), 427-, 2021-05-24

    ...我々は以前、針葉(裸子植物)は広葉(被子植物)よりもメーラー(Mehler)反応―葉緑体チラコイド膜における(光化学系Ⅰ下流での)酸素への電子の流れ―の能力が約10倍高いことを見出した。メーラー反応の結果、葉緑体内で活性酸素が発生するが、活性酸素は速やかに無毒化される。...

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  • SieboldとZuccarini が日本から記載した分類群レクトタイプと原資料,第十四部.被子植物.単子葉植物綱 二

    秋山 忍, G.Thijsse, H.-J.Esser, 大場秀章 植物研究雑誌 96 (2), 84-110, 2021-04-20

    ...,ミュンヘン,牧野標本館(東京都立大学),東京大学総合研究博物館に収蔵されるシーボルト・コレクションから,標本上に記された手記ならびに記載文などと照合し,Siebold とZuccarini が記載に用いた標本(原資料)であるオリジナル・マテリアルを特定する研究を進めてきた.そのなかで,タイプが指定されていない分類群では,特定した原資料のなかからレクトタイプ指定を行っている.本稿はその第十四部で,被子植物単子葉植物綱...

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  • 「篠栗九大の森」の林況

    山口 幹広, 古賀 信也, 劉 莉, 呂 紫秋, 榎木 勉, 井上 晋 九州大学農学部演習林報告 102 49-60, 2021-03-22

    ...その結果,2 科2 種の裸子植物,37科65種の被子植物,木本植物としては計39科67種が出現し,調査区外の出現種および山内ら(2013)の調査結果をあわせると裸子植物3 科5 種,被子植物39 科69 種,計42 科74 種の木本植物となった。高木層ではハゼノキ,コナラ,クロキ,クスノキが優占していた。かつて優占したアイグロマツの高木も観察されたがその個体数はわずかであった。...

    DOI 日本農学文献記事索引 HANDLE ほか1件

  • 北硫黄島の維管束植物

    KATO, Hidetoshi, GOTO, Masafumi, 加藤, 英寿, 後藤, 雅文 小笠原研究 = Ogasawara research (47) 73-92, 2021-02

    ...本調査によって確認された種と、過去に記録された情報をあわせると、本島にはシダ植物52種、裸子植物1種、被子植物118種、合計171種が記録された。...

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  • 被子植物における性の成立と進化

    増田 佳苗, 赤木 剛士 化学と生物 59 (1), 23-29, 2021-01-01

    <p>「性」は動植物を問わず,遺伝的多様性を維持するための根幹機構である.しかし,動物に代表されるような画一的な性決定システムとは対照的に,植物は,祖先型である両全性から系統独立的に何度も性の成立・逸脱を繰り返してきた.植物の遺伝的な性に関する研究は100年以上に及ぶが,性別決定因子はまだ数えるほどしか発見されておらず,その制御機構や進化過程も多くが謎に包まれている.いまだ黎明期にある植物の性決…

    DOI Web Site Web Site 参考文献23件

  • 針葉樹の光合成機能解析-光化学系Ⅰサイクリック電子伝達反応の検出-

    津山 孝人 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 771-, 2020-05-25

    ...一方、裸子植物は光化学系Ⅰサイクリック電子伝達の能力が被子植物よりも低い。系Ⅰサイクリック電子伝達反応においては、系Ⅰの下流からプラストキノンへと電子が戻る。すなわち、系Ⅰサイクリック電子伝達は電子を系Ⅰ周辺で回すことで、電子伝達鎖の過剰な還元を防止する。本研究は、上記の特徴(裸子植物はメーラー反応が大きく、系Ⅰサイクリック電子伝達は小さい。)...

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  • 冷温帯林における樹木細根の滲出速度の多樹種比較

    暁 麻衣子, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 430-, 2020-05-25

    ...滲出速度は被子―内生、被子―外生、裸子―内生、裸子―外生の順に高く、被子植物は裸子植物よりも高かったが、菌共生タイプに関しては差が認められなかった。根特性では比根長の高い被子植物と低い裸子植物で傾向が分かれたことから、滲出速度の樹種間差は根特性と関連する可能性が考えられた。本発表では、滲出速度の高い樹種は様々な根特性とどのような関係性を持つのか、根の経済学的スペクトラムの観点から考察する。</p>...

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  • 九州大学北海道演習林の植物相

    中村 琢磨, 壁村 勇二, 山内 康平, 村田 秀介, 佐々木 寛和, 智和 正明, 内海 泰弘 九州大学農学部演習林報告 101 13-35, 2020-03-27

    ...その結果,シダ植物51 種,裸子植物14 種,被子植物491 種の合計556 種が確認された。このうち環境省の定める準絶滅危惧(NT)は3種,絶滅危惧II 類(VU)は17 種,絶滅危惧IB 類(En)は2種,絶滅危惧IA 類(CR)は1種が含まれていた。...

    DOI 日本農学文献記事索引 HANDLE ほか1件

  • 葉緑体核様体の分子構造と進化

    小林 優介 PLANT MORPHOLOGY 32 (1), 75-82, 2020

    ...DNAが存在し,これらは光合成装置の構築や植物の生存上必須なタンパク質をコードしている.葉緑体DNAは裸でストロマを浮遊するのではなく,多様なタンパク質によって折りたたまれて葉緑体の染色体に相当する「核様体」として纏められている.これまで,葉緑体核様体の構成因子が進化の過程でどのように変遷したのか,さらには葉緑体核様体形態を制御するメカニズムはほとんど明らかとなっていなかった.そこで我々は緑藻から被子植物...

    DOI Web Site Web Site 参考文献45件

  • 小笠原諸島産シダ類配偶体におけるAM菌感染の実態及び菌相の解明

    ヤマダ, アサヒ, ムラカミ, ノリアキ, カトウ, ヒデトシ, Yamada, Asahi, Murakami, Noriaki, Kato, Hidetoshi, 山田, 旭, 村上, 哲明, 加藤, 英寿 小笠原研究 = Ogasawara research (45) 21-52, 2019-07

    ...小笠原諸島における薗根共生系に関する研究は少なく、植物との相利的な共生関係が知られるAM苗(アーバスキュラー菌根菌)共生系の研究対象は被子植物に限られていた。AM菌感染はシダ植物においても確認されており、近年、配偶体にも生じることが報告された。配偶体は発達した根を持たないことから、定着時に胞子休よりも厳しい環境ストレスに晒されると考えられる。...

    機関リポジトリ HANDLE

  • シッキム新産の<i>Begonia panchtharensis</i>(シュウカイドウ科)

    A. Pradhan, D. Rai, S. K. Barik, A. Chettri 植物研究雑誌 94 (1), 56-57, 2019-02-20

    ...<p>シュウカイドウ属(ベゴニア;シュウカイドウ科)は被子植物で6番目に大きな属で,1900種以上があり,インドには56種が知られている.最近になって,シッキム東部のThangsingで得られた植物は,葉柄に赤い斑点をもつ溝があり,雌花に6個の萼片があり,数個の根生葉をもつことから,<i>Begonia</i><b> </b><i>panchtharensis</i> S....

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  • 花器官形成に働くクラスA, B, C遺伝子が欠損したシロイヌナズナ変異体の花式図の作成

    中川 繭, 高橋 香穂理 生物教育 60 (2), 58-65, 2019

    ...<p>花器官ABCモデルは花器官がホメオティック変異を起こしたシロイヌナズナとキンギョソウの変異体の表現型の解析から提唱された,被子植物の花を構成する4つの花器官(がく片,花弁,雄しべ,心皮)の形成が3つの遺伝子グループによって制御されるという仮説である.花芽分裂組織を同心円状に4つの領域に分け(外側から領域1,2,3,4とする),花器官を形成する3つの遺伝子グループが隣接する2つの同心円領域で働くとする...

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  • 森林総合研究所四国支所構内の野生植物目録-2019年改訂版

    酒井 敦 森林総合研究所研究報告 18 (3), 333-343, 2019

    ...その結果、110科277属360種(シダ植物38種、裸子植物6種、被子植物316種)が記載された。前回の植物目録に加え39種(シダ植物10種、裸子植物3種、被子植物26種)が新たに記載された。常緑性のシダ(ヤブソテツ等)や常緑性の木本(ホルトノキ等)など耐陰性の高い植物や、逆に攪乱に適応した草本類 (オニノゲシ等)が新たに記載された。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件

  • シダ植物小葉類の根頂端分裂組織の構造と形態進化

    藤浪 理恵子 PLANT MORPHOLOGY 31 (1), 47-52, 2019

    ...をもつものなど,多様性に富む.根の多様性がどのように獲得されてきたのか,根の進化過程を解明するために,現生の維管束植物で原始的なグループと考えられているシダ植物小葉類のRAM構造を明らかにすることとした.小葉類はイワヒバ科,ミズニラ科,ヒカゲノカズラ科から構成され,それらのRAMは4つの構造に分けられることが示唆された.ヒカゲノカズラ科は2タイプのRAM構造をもち,1つは始原細胞群が中央で共通し,被子植物...

    DOI Web Site Web Site 参考文献35件

  • 高校生物における花器官ABCモデルの取り扱い方について

    中川 繭, 高橋 香穂理 生物教育 60 (2), 50-57, 2019

    ...<p>花器官ABCモデルは,被子植物の花が外側からがく片,花弁,雄しべ,雌しべ(心皮)の順に4種類の器官が並ぶ仕組みを遺伝子レベルで明快に説明する簡潔かつ大変美しい仮説である.シロイヌナズナのホメオティック変異を起こした花の変異体の解析により,3つの遺伝子グループ(クラスA, B, C)の発現の組み合わせによって4種の花器官の形成が決まることを示したこの仮説は,2009年の高等学校学習指導要領改訂後...

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  • 離散後のオオサンショウウオの幼生が利用している落ち葉について

    池田 誠慈, 後藤 理史, 塩路 恒生, 武内 一恵, 清水 則雄, 坪田 博美 広島大学総合博物館研究報告 10 91-102, 2018-12-25

    東広島市椋梨川水系にはオオサンショウウオが生息している。2011 年から,生息状況や産卵,幼生の離散などの生態学的な調査が行われている。この過程で幼生が巣穴から離散した直後の隠れ家や餌となる水生昆虫の生息場所として流水中の落ち葉・落枝が重要な役割を担う可能性が示唆されている。本研究では流水中の落ち葉・落枝の詳細を明らかにするため,河畔林のフロラを調査するとともに,幼生が発見された場所の落ち葉との…

    DOI 機関リポジトリ Web Site

  • 針葉樹の光合成機能解析―メーラー反応の分子機構と生理機能

    津山 孝人, Radka  Vladkova 日本森林学会大会発表データベース 129 (0), 312-, 2018-05-28

    ...<p>裸子植物は被子植物よりも、葉緑体チラコイド膜におけるメーラー(Mehler)反応の能力が約10倍高い。メーラー反応とは光化学系Ⅰ(系Ⅰ)下流での酸素への電子の流れである。酸素が還元されると、活性酸素のスーパーオキシドが生じる。スーパーオキシドは酵素SODにより過酸化水素に、過酸化水素は酵素APXにより水へと還元される。...

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  • 三原市久井岩海の維管束植物フロラ

    池田 誠慈, 井上 侑哉, 諸石 智大, 宮本 有希, 久保 晴盛, 内田 慎治, 中原‐坪田 美保, 武内 一恵, 松村 雅文, 坪田 博美 広島大学総合博物館研究報告 9 49-68, 2017-12-25

    ...今回,久井岩海の天然記念物調査に際し,維管束植物(シダ植物,裸子植物,被子植物)のフロラの見直しを行う機会を得た。本稿では,標本および文献にもとづいて久井岩海および周辺地域の維管束植物フロラをまとめた。その結果,維管束植物合計415種(ヒカゲノカズラ植物1種と狭義シダ植物36種,裸子植物6種,被子植物372種。ただし,種以下の下位分類群や雑種は種として数えた)が生育していることが確認された。...

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  • Siebold とZuccarini が日本から記載した分類群レクトタイプと原資料,第十部.被子植物.双子葉植物綱 九

    秋山 忍, G. Thijsse, H.-J. Esser, 大場秀章 植物研究雑誌 92 (3), 133-147, 2017-06-20

    ...</p><p><b> </b>本稿はその第十部で,被子植物双子葉植物綱(モクセイ科からヒルガオ科)を収載した.今回対象とした範囲では,ヤマトアオダモ,サイコクイボタ,イボタノキ,ホウライカズラ,ツルリンドウ,アケボノソウ,ロクオンソウ,ツクシガシワ,オオアリドオシ,ツルアリドオシ,ヘツカニガキの11 種のレクトタイプを選定した.また,後に牧野富太郎により正式発表された,ヒイラギモクセイのレクトタイプ...

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  • 植物受精卵が極性化する動態のライブイメージング

    植田 美那子 PLANT MORPHOLOGY 29 (1), 23-26, 2017

    ...<p>多細胞生物は複雑な構造をもつが,それらは全て受精卵という単一細胞に由来する.被子植物の受精卵は明確な細胞極性をもち,非対称に分裂することで,植物体の地上部の元となる頂端細胞と,根端や胚外組織になる基部細胞を生み出す.つまり,受精卵の極性は,植物体の茎頂と根端とを結ぶ上下軸(頂端-基部軸)の確立に重要だと考えられるが,受精卵が極性化する動態はこれまで全く分かっていなかった.しかし近年,被子植物である...

    DOI Web Site Web Site 参考文献13件

  • マツモ(<i>Ceratophyllunm demersum</i>)の花発生:物理的圧力が花の数性に及ぼす影響

    岩元 明敏 PLANT MORPHOLOGY 29 (1), 75-80, 2017

    ...と共通性があるということを示している.また,マツモの雄花で様々な数性が生じることは,物理的接触による発生パターンの変化に起因するものであり,被子植物における数性の多様性も花芽に対する物理的な圧力の違いが原因の1つとなって引き起こされている可能性がある.このモデルを実験的に検証するため,シロイヌナズナ(<i>Arabidopsis thaliana</i>)の若い花芽に人工的に物理的圧力を与え,それによる...

    DOI Web Site Web Site 被引用文献1件 参考文献26件

  • 裸子植物と被子植物の光合成制御の違い

    津山 孝人, 中村 将太, 乗冨 真理, Radka Vladkova 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 395-, 2017

    ...一方、被子植物の酸素還元反応は小さいが、光化学系Ⅰ循環的電子伝達の能力は高い。裸子と被子、どちらの光合成制御が過剰光処理に有利かを議論する。</p>...

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  • 陸上生態系において球果類の優占度を決定するメカニズム

    相場 慎一郎, 宮本 和樹, 潮 雅之, 青柳 亮太, 澤田 佳美 日本生態学会誌 67 (3), 355-360, 2017

    ...土壌養分条件は被子植物の成長に直接的な影響を与え、また、森林の光環境に間接的な影響を与えることによって、球果類の優占度を決定していると考えられる。地球全体を見ると寒冷・乾燥気候で球果類の優占度が高まるが、この地理的パターンも土壌の貧栄養条件を介して生じている可能性がある。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site

  • 根でわかる樹木~根の形態・解剖・化学特性による樹種同定~

    矢原 ひかり, 谷川 夏子, 岡本 瑞樹, 王 居婷, 梅津 ほのか, 中澤 琴美, 牧田 直樹 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 335-, 2017

    ...<p> 本研究は,地下部の多様性を評価する上で最も重要な情報となる種識別を目的に,樹木細根系の外見と内面の形質データを統合し,根系による樹種同定に挑戦した.調査は,菌共生系(内生菌・外生菌・根粒菌)と系統学種(被子植物,裸子植物)が異なる信州大学手良沢山研究林の12種を用いて,5パターン(内生菌―被子,内生菌―裸子,外生菌―被子,外生菌―裸子,根粒菌―被子)に区分した.対象木から生きた大きな根系を採取...

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  • 青色光受容体フォトトロピンの機能分化は裸子植物で既に起きていた

    石下 和宏, 後藤 真朋, 末次 憲之, 比嘉 毅, 和田 正三, 後藤 栄治 日本森林学会大会発表データベース 128 (0), 398-, 2017

    ...被子植物のシロイヌナズナには、phot1とphot2の2つのフォトトロピンが存在するが、裸子植物に被子植物と同様の機能的なフォトトロピンが存在するか、また被子植物でみられるフォトトロピン依存の青色光応答が裸子植物に存在するかについては、不明である。 本研究では、日本の主要な造林木が属する裸子植物にて、フォトトロピン依存的な青色光応答を解析した。...

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  • 兵庫県産維管束植物12

    人と自然 28 (0), 31-86, 2017

    ...庫県産維管束植物の目録を分冊で出版するシリーズは,初報から第11 報までが既に発刊されている(福岡ほか,1999, 2000, 2001, 2002, 2003, 2005a, b, 2007a, b, 2008, 2009).この目録には兵庫県に産するシダ植物,裸子植物,被子植物のすべての種が掲載され,これにより県内フロラの概要が分類群ごとにわかることとなった.本目録は,出版後多くの調査・報告等に...

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  • 重複受精のライブイメージング

    永原 史織, 東山 哲也 顕微鏡 51 (3), 154-158, 2016-12-30

    ...<p>被子植物の重複受精では,2つの精細胞が異なる2つの受精相手である卵細胞および中央細胞とそれぞれ融合し,次世代を担う胚およびその栄養組織となる胚乳を形成する.重複受精は,現在陸上において繁栄している被子植物が獲得した受精戦略として興味深いが,その詳細な機構は未だほとんど明らかになっていない.その理由として,重複受精が花器官の中の雌しべの奥深くで行われており,その過程を生きたまま直接観察することが...

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  • イチョウ(イチョウ科)における性転換

    長田敏行, 長谷部光泰, 鳥羽太陽, 種子田春彦, P. R. Crane 植物研究雑誌 91 (suppl), 120-127, 2016-12-23

    ...われる.また,現生イチョウの雌雄異株性は,同一植物の別な位置に花粉と胚珠を付ける雌雄同株から進化してきたと思われる.このような雌雄同株から雌雄異株への転換は,性染色体のZW型の分化を伴って起こった可能性があるが,この場合Z 型染色体の方が若干大きくなっている.なお,ZWの組み合わせで雌性を発現し,ZZ の組み合わせで雄性を発現する.イチョウにおいての性転換の分子機構は,未だ分かっていないが,ある種の被子植物...

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  • イネの根からのアレロパシー物質モミラクトンの分泌

    加藤 尚 根の研究 25 (1), 5-13, 2016

    ...と共存させると,イネのアレロパシー活性とモミラクトンBの生合成と分泌量が増加した.イネはイヌビエの根から放出された何らかの物質を感受し,モミラクトンの生合成と分泌量を増加していることが分かった.このことは,イネはモミラクトンBの生合成と分泌を通してイヌビエとの生存競争で優位にたてることを示唆している.現在までのところ,被子植物のイネと苔植物のハイゴケ (<i>Hypnum plumaeforme</...

    DOI Web Site 参考文献58件

  • 針葉樹は広葉樹よりも光合成の安全弁機能が高い

    津山 孝人, 中村 将太, 乗冨 真理, Radka Vladkova 日本森林学会大会発表データベース 127 (0), 688-, 2016

    ...様々な種類の植物を用いて酸素還元反応の能力を調べた結果、酸素還元能は裸子植物の方が被子植物よりも10倍高いことが分かった。形態的な違い(子房の有無)ばかりが注目される二つの植物グループの間には、光合成のストレス耐性機構にも違いがあることが分かった。クロロフィル蛍光法を応用した酸素還元能の評価法および酸素還元能の制御について議論する。...

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  • 針葉樹における酸素依存光合成電子伝達反応の解析

    中村 将太, 乗富 真理, Radka Vladkova, 津山 孝人 日本森林学会大会発表データベース 127 (0), 329-, 2016

    ...その結果、針葉樹(裸子植物)は広葉樹(被子植物)よりも酸素還元能が高いことが分かった。本研究では、酸素還元能の制御機構を解析した。裸子・被子問わず、酸素還元能は15℃以下で小さく、0℃では酸素還元そのものが起きないことが分かった。...

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  • 広葉樹の葉の通水能力は、解剖学的特徴と光応答性で決まる

    種子田 春彦, 大塚 晃弘, 野口 航, 寺島 一郎 日本森林学会大会発表データベース 127 (0), 95-, 2016

    ...しかし、被子植物の高木種の中では、R<sub>L</sub>を強く制限する形質はわかっていない。本研究では、日本の温帯域に生息する7種の落葉広葉樹と5種の常緑広葉樹の陽葉で、R<sub>L</sub>を測定した。R<sub>L</sub>は、維管束鞘や維管束鞘延長部の細胞の細胞壁においてリグニンの沈着がある葉で有意に低くなった。...

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  • 第四紀後期カリフォルニア沖堆積物中リグニンフェノールからみた古植生記録

    中國 正寿, 大力 千恵子, 山本 修一 日本地球化学会年会要旨集 63 (0), 55-, 2016

    ...このことは, 1万5千年前頃までは, カリフォルニア周辺の植生は裸子植物の針葉樹が優占し, 約1万5千年以降は被子植物の広葉樹が優占する植生へと変化したことを示唆している. 一方、リグニンフェノールC/V比は約1万5千年前および1万年前から現在といった比較的温暖な間氷期に増加がみられた.これは温暖期に草本類の寄与が高くなったことを示唆している。...

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  • シロイヌナズナの花粉管誘引停止機構

    丸山 大輔, 東山 哲也 PLANT MORPHOLOGY 28 (1), 43-47, 2016

    ...<p>被子植物の有性生殖過程では,精細胞を運ぶ花粉管が卵細胞を内包する胚珠に対し,正確に1本だけ侵入をして受精をはたす.その背景には,花粉管誘引を担う助細胞を受精後に不活性化させる仕組みが存在する.われわれはこの助細胞の不活性化が胚乳との細胞融合という形でもたらされることを明らかにした.本総説では細胞融合を中心とした助細胞の不活性機構をシロイヌナズナの研究から紹介する.</p>...

    DOI Web Site Web Site 参考文献24件

  • 針葉樹の光ストレス耐性­‐変動光耐性の分子生物学的解析‐

    乗冨 真理, 中村 将太, Radka Vladkova, 二村 典宏, 津山 孝人 日本森林学会大会発表データベース 127 (0), 330-, 2016

    ...裸子植物は被子植物よりも葉緑体の酸素還元反応(メーラー反応)の能力が高い。酸素還元反応は、活性酸素消去系である水-水サイクルの入り口の反応として、光合成の光阻害回避の役割を担う。近年、酸素還元反応を触媒する酵素(フラボタンパク質Flv)が藍藻から単離され、酸素還元反応を遺伝子レベルで解析できるようになった。...

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  • ユリ科,ヒガンバナ科,アヤメ科植物における花粉管内の雄原細胞の観察

    重野 奈津妃, 神山 貴達, 谷 友和, 小川 茂 生物教育 57 (1), 13-19, 2016

    ...<p>花粉は被子植物の生殖において重要な役割を果たす.柱頭上で発芽した花粉は,花柱内に花粉管を伸ばす.花粉管を通じて二つの精細胞が胚嚢の助細胞に届けられ,重複受精が行われる.雄性配偶子である精細胞とその元となる雄原細胞は,無色透明であることが多く,通常は何らかの染色液を用いなければ,花粉管内でそれらの存在と動きを観察することはできない.ところが,ユリ科,ヒガンバナ科,およびアヤメ科に属するいくつかの...

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  • 葉の形を多様化させた分子メカニズム

    市橋 泰範 PLANT MORPHOLOGY 27 (1), 43-50, 2015

    ...自然界の生物が示す多様な形態はどのように進化したのだろうか.この問いに対して,被子植物が示す多様な葉の形態は良い研究対象となる.本総説では,まずモデル植物シロイヌナズナの研究を通して明らかになった葉の基本的な発生過程について紹介する.その上で,トマト近縁種を用いた進化発生学的研究を例に,葉の形が多様化する遺伝的メカニズムを概説する.これら一連の知見をもとに,植物の形態進化の研究が向かう方向性について...

    DOI Web Site Web Site 参考文献118件

  • 変動光に対する針葉樹の光防御機構―メーラー反応の生理機能解析―

    乗冨 真理, 津山 孝人 日本森林学会大会発表データベース 126 (0), 368-, 2015

    ...裸子植物は被子植物よりも葉緑体の酸素還元反応(メーラー反応)の能力が10倍高い。一方、メーラー反応はラン藻で大きく、変動光の下で生きて行くために欠かせない役割を担っている。本研究では、針葉樹のメーラー反応の生理的意義を明らかにするために、ヒノキとシロイヌナズナの変動光に対する耐性を比較した。...

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  • 後期第四期カリフォルニア沖堆積物中バイオマーカーからみた植生変化

    中國 正寿, 大力 千恵子, 中田 知里, 石渡 良志, 山本 修一 日本地球化学会年会要旨集 62 (0), 112-, 2015

    ...このことは、1万5千年前頃までは、カリフォルニア周辺の植生は裸子植物の針葉樹が優占し、約1万5千年以降は被子植物の広葉樹が優占する植生へと変化したことを示唆している。リグニンフェノールのC/V比は、約1万5千年前および1万年前から現在の比較的温暖な間氷期に増加がみられ、温暖期に草本類の寄与が高くなる傾向が見られた。...

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  • ツユクサを用いた教材開発

    藤田 大輝, 中城 満, 原田 哲夫 日本科学教育学会研究会研究報告 30 (7), 9-12, 2015

    ...ツユクサは水田の畔などに普通に見られる 1 年生の被子植物である。花は朝咲くと 1 日で萎んでしまうが、種は 4 個以上の単位で生産される。本研究では、土付きの蘚類にダンゴムシの死骸が含まれた培地に発生した 1 株のツユクサについて、2015 年 6 月から約 4 カ月間毎日の開花数と種生産量を記録しその後も株が枯死するまで記録した。株には毎日水を与えた。...

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  • 生物の多様性とこれからの社会

    岩科 司 表面科学 36 (8), 430-432, 2015

    ...日本には植物だけでも7451種の陸上植物(5016種の被子植物,46種の裸子植物,623種のシダ植物,そして1766種のコケ植物)が生育している。しかしながら,それらの1/4は絶滅危惧植物に指定されており,その原因は大きく2つに分ける事ができる。1) 蛇紋岩地などの特殊な環境に生息し,もともとの個体数が少ない種と,2) 本来は多く生育していたが,人間によってその減少がもたらされた絶滅危惧種である。...

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  • 冷温帯落葉樹種における葉の二次脈構造の機能的意義

    河合 清定, 岡田 直紀 日本森林学会大会発表データベース 126 (0), 357-, 2015

    ...一方、被子植物は陸上植物群の中で最も多様な葉脈形状を示すグループであるが、それらの機能的意義や進化的背景は明らかになっていない。また、葉脈が葉の複数の形質といかに結びついているかについても知見が不足している。そこで本研究では,温帯林に産する日本産樹種45種を対象に、既存の文献値と実際の測定データを合わせ、1)二次脈形状の機能的意義、2)葉脈と葉の複数の特性の関係を明らかにしようと試みた。...

    DOI

  • 日本海北海道沖の堆積物の陸上植物バイオマーカー分析:古植生指標の検討

    青柳 治叡, 沢田 健, 風呂田 郷史, 入野 智久, 五十嵐 八枝子 日本地球化学会年会要旨集 62 (0), 72-, 2015

    ...裸子植物由来のジテルペノイドと被子植物由来のトリテルペノイドの相対比から得られる裸子/被子植物比も変動する。ジテルペノイド全体の持つ芳香環の平均を示した平均芳香環数は 北半球の氷床形成が始まったとされるNHG 期間と同調して増加する傾向を示した。これは北半球の寒冷化に伴い、北東アジア域の冬季モンスーンが強化され、ジテルペノイドの続成生成物の供給が増したためと推論している。...

    DOI

  • 札幌市市街地の2つの分断林における草本種の絶滅と移入の過程

    松田, 岳士, 矢部, 和夫, Matsuda, Takeshi, Yabe, Kazuo 札幌市立大学研究論文集 8 (1), 81-92, 2014-05-31

    ...冷温帯に位置する札幌市市街地の2つの分断林(大谷地と青葉中央公園)における草本種の絶滅と移入の過程を解明するために,1987~1991年時と2012~2013年時の草本種相を比較した.この間に大谷地では,シダ植物が7科8種絶滅し,被子植物が21科40種絶滅した.多く種が絶滅した科は,アブラナ科,バラ科とキク科であった.青葉中央公園では,シダ植物が4科4種絶滅し,被子植物が13科22種絶滅した.多く種...

    機関リポジトリ

  • 野外植物学実習で観察された銚子海岸周辺の木本

    芹澤 如比古, 米谷 雅俊, 渡邊 広樹, 飯野 教子, 羽賀 秀樹, 芹澤(松山) 和世, Serisawa Yukihiko, Kometani Masatoshi, Watanabe Hiroki, Iino Kyoko, Haga Hideki, Matsuyama-Serisawa Kazuyo 教育実践学研究 : 山梨大学教育人間科学部附属教育実践総合センター研究紀要 19 139-150, 2014-03-31

    ...計3回の実習で確認された木本は3 種であり,このうち裸子植物は4種(マツ綱2種,ソテツ綱1種,イチョウ綱1種),被子植物は29 種(全て双子葉植物綱)であった。...

    DOI 機関リポジトリ

  • 中学校教科書にみる樹木名

    川上, 涼可, 鈴木, 貢次郎, 濱野, 周泰 東京農業大学農学集報 58 (4), 235-242, 2014-03

    ...その結果,裸子植物ではマツ,スギ,イチョウ,被子植物の離弁花ではミカン,サクラ,リンゴ,ブドウ,ウメ,チャノキ,バラ,ヤナギ,モモ,合弁花では,カキノキ,コーヒーノキ,単子葉植物では,タケ,ササ,バナナが多く記述されていた。樹木名が多くみられる教科は国語であり,続いて社会(地理)であった。理科は社会(地理)よりも若干少ない樹木名数であった。...

    機関リポジトリ 日本農学文献記事索引 Web Site

  • 特異な形態をもつ水生被子植物カワゴケソウ科の適応進化

    藤浪 理恵子 PLANT MORPHOLOGY 26 (1), 65-70, 2014

    ...カワゴケソウ科は熱帯・亜熱帯地域の急流中の岩上に生育する水生被子植物である.常に激流にさらされる極限環境に適応したため,特異な形態を進化させている.科内の大半を占めるカワゴケソウ亜科のシュートは茎頂分裂組織の構造が欠失し,茎がなく葉が扁平な根から不定的に形成される.一方,祖先的なトリスティカ亜科は一般のシュート構造に近い体制をもつことから,他の被子植物からカワゴケソウ科への形態進化解明の鍵を握ると考...

    DOI Web Site 参考文献33件

  • 針葉樹における光合成の光防御機構

    津山 孝人, 日田 盛華, 白尾 正涼 日本森林学会大会発表データベース 125 (0), 330-, 2014

    ...一方、被子植物の酸素還元能は、全電子伝達の1%程度でしかない。針葉樹の高い酸素還元能の要因はメーラー反応にある。針葉樹(裸子植物)は被子植物よりも酸素依存の光防御機構(メーラー反応)が発達している。...

    DOI

  • 生殖研究のモデル植物としてのゼニゴケ

    大和 勝幸 作物研究 59 (0), 1-10, 2014

    ...,ウニなどの水棲生物や,ほ乳類が研究に用いられてきた.しかし,これらは生化学の材料としては優れているものの,分子遺伝学的アプローチには不利なものが多い.そのため,受精を支える分子機構の理解も未だに限定的である.そこで著者らが注目したのが,精子を用いて受精する,基部陸上植物ゼニゴケである.ゼニゴケと動物には一部の受精関連遺伝子が保存されており,両者に共通する受精のしくみの存在が期待されている.また,被子植物...

    DOI Web Site

  • スギの花粉形成初期に発現する低分子RNAの網羅的解析

    伊原 徳子, 上野 真義, 二村 典宏 日本森林学会大会発表データベース 125 (0), 121-, 2014

    ...例えば花粉形成や雄性不稔にもsRNAが重要な役割を持つことが被子植物での研究から明らかにされている。しかしながらスギを含む針葉樹ではまだ研究が進んでいない。<br> 本研究は、スギの花粉形成に関わるsRNA及びその標的遺伝子を明らかにすることを目的として行っている。...

    DOI

  • Phylogenetic analysis of MADS-box genes in gymnosperms

    Aizawa, Eishi, Kaneyuki, Tamijiro, Terada, Tamami, Samejima, Masahiro, Kamoda, Shigehiro 東京大学農学部演習林報告 129 15-24, 2013-07-25

    ...被子植物においては花器官形成に関わるMADS-box遺伝子群が知られている。本研究は裸子植物における雌雄の器官形成の進化を知ることを目的とし,MADS-box遺伝子の部分配列を決定し,系統解析を行った。対象植物は,裸子植物であるイチョウ,グネツム,マオウ,ソテツ,エゾマツ,ドイツトウヒ,イチイ,スギ,メタセコイア,およびシダ植物であるヒメワラビの計10種であった。...

    日本農学文献記事索引 HANDLE Web Site ほか1件

  • 裸子植物におけるMADS-box遺伝子群の系統解析

    会沢 栄志, 兼行 民治郎, 寺田 珠実, 鮫島 正浩, 鴨田 重裕 東京大学農学部演習林報告 (129) 15-24, 2013-06

    ...被子植物においては花器官形成に関わるMADS-box遺伝子群が知られている。本研究は裸子植物における雌雄の器官形成の進化を知ることを目的とし,MADS-box遺伝子の部分配列を決定し,系統解析を行った。対象植物は,裸子植物であるイチョウ,グネツム,マオウ,ソテツ,エゾマツ,ドイツトウヒ,イチイ,スギ,メタセコイア,およびシダ植物であるヒメワラビの計10種であった。...

    日本農学文献記事索引

  • 九州大学福岡演習林の植物相

    山内 康平, 井上 晋, 壁村 勇二, 大崎, 繁, 井上 一信, 長澤 久視, 扇 大輔, 古賀 信也, 菱 拓雄, 榎木 勉, 今村 雄太, 大津 洋暁, 高橋 一太, 小倉 美保, 桑原 花, 安田 悠子, 内海 泰弘 九州大学農学部演習林報告 94 48-73, 2013-05-17

    ...本調査で維管束植物は小葉植物2科3種, シダ類16科59種, 裸子植物4科7種, 被子植物87科353種で合計422種が確認され, 種組成は1934年の調査と大きく異なった。調査した440方形区において出現頻度の上位5種はテイカカズラ, ヒサカキ, シロダモ, ヤブニッケイ, ネズミモチだった。出現種数は多い順にキク科30種, バラ科22種, オシダ科19種, シソ科17種, マメ科14種だった。...

    DOI 日本農学文献記事索引 HANDLE ほか1件

  • 針葉樹のメーラー反応

    津山 孝人, 白尾 正涼, 高橋 俊一, バッチャー マリー 日本森林学会大会発表データベース 124 (0), 833-, 2013

    ...その結果、針葉樹さらには裸子植物は、被子植物よりもメーラー反応の最大能力が高いことが分かった。針葉樹(裸子植物)の光合成のストレス耐性機構について、活性酸素の大量生成の観点から議論する。...

    DOI

  • シロイヌナズナの頂端―基部軸形成を担うWRKY2-WOX8転写因子カスケード

    植田 美那子 PLANT MORPHOLOGY 24 (1), 89-96, 2012

    ...被子植物はさまざまな形態を有するが,それらは全て体軸に依存して形成される.体軸のなかで最も早期に形成されるのが頂端―基部軸であり,その発生は受精卵の極性にまで遡ることができる.受精卵は不等分裂をおこない,生じた頂端細胞と基部細胞が個々の発生運命に従って精緻な細胞分裂・分化を経ることで,植物体の茎頂―根端パターンが構築される.しかしながら,受精卵の極性化や不等分裂の分子機構はいまだ不明であり,それらがその...

    DOI 参考文献40件

  • 精細胞の動態から迫る重複受精機構

    浜村 有希 PLANT MORPHOLOGY 24 (1), 97-103, 2012

    ...重複受精は被子植物に特徴的な生殖機構であり,農業的にも意義があるだけでなく生物学的にも大変興味深い現象である.1つの花粉に2つある精細胞のうち一方が卵細胞と受精して胚となり,もう一方が卵細胞の隣にある中央細胞と受精して胚の栄養器官となる胚乳を形成する.これまで重複受精過程の精細胞の動態は捉えられておらず,どのような経路をたどって受精していくのか,なぜ2つの精細胞が別々の受精相手に受精できるのかという...

    DOI

  • 激流環境への適応:カワゴケソウ科における鉛直軸ボディプランの喪失

    片山 なつ PLANT MORPHOLOGY 24 (1), 45-49, 2012

    ...多くの被子植物では,胚発生で生じた茎頂分裂組織と根端分裂組織が両極で無限成長し,鉛直軸をもった植物体が形成される.カワゴケソウ科は熱帯・亜熱帯の急流の岩上に生育し,そのため激しい水流と固い岩により鉛直方向への成長が妨げられ,水平方向に成長する扁平な植物体を形成する.祖先的なトリスティカ亜科では,実生には茎頂分裂組織と根端分裂組織が存在し,鉛直成長を行う.一方で,著しく多様化したカワゴケソウ亜科では,...

    DOI 参考文献13件

  • カワゴケソウ科の特異なシュートの遺伝子発現解析

    厚井 聡, 片山 なつ PLANT MORPHOLOGY 24 (1), 73-80, 2012

    ...カワゴケソウ科は急流中の岩場に生育する水生被子植物である.特異な形態進化を起こして極限環境へ適応しており,根から生じるシュートもそのひとつである.カワゴケソウ科の基部系統群のトリスティカ亜科とウェッデリナ亜科では,他の被子植物と同様,茎頂分裂組織の働きにより葉が作られる.しかし,派生系統群のカワゴケソウ亜科には明瞭な茎頂分裂組織が存在せず,若い葉原基の基部から新たな葉が生じる.遺伝子発現パターンの比較...

    DOI 参考文献20件

  • 受精を完了した後にも胚珠が花粉管を誘引してしまうシロイヌナズナ多精拒否変異体の解析

    丸山 大輔, 笠原 竜四郎, 風間 裕介, 阿部 知子, 東山 哲也 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0028-0028, 2011

    ...これは受精後の胚珠が,追加的な受精(多精)がおこらないように制御する多精拒否機構の存在を示唆する.被子植物の多精拒否の分子機構にせまるため,われわれは,受精済みの胚珠に対しても花粉管が誘引されるシロイヌナズナ変異体を分離し,解析を行った....

    DOI

  • イネ雌雄配偶子および受精卵のトランスクリプトーム解析

    安彦 真文, 岡本 龍史 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0030-0030, 2011

    ...重複受精は、花粉管により胚嚢内へと輸送された2個の精細胞が、一方は卵細胞と、もう一方は中央細胞と融合する受精形式であり、被子植物に特有である。この受精機構は、被子植物に繁栄をもたらした重要な生殖機構であるにも関わらず、「2個の精細胞がそれぞれ卵細胞、中央細胞とどのような機構で融合するのか」という受精の本質的な現象に対する分子レベルでの知見は非常に少ない。...

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  • イネNHEJ機構の抑制がT-DNAのランダム挿入と相同組換え効率に及ぼす影響

    横井 彩子, 野中 聡子, 雑賀 啓明, 刑部 敬史, 土岐 精一 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0032-0032, 2011

    ...被子植物においては、細胞内に導入された外来DNAのほとんどは非相同末端結合(NHEJ)によりゲノム中にランダム導入されるため、GTの頻度は極めて低い。従ってNHEJを抑制することによりGTの効率は向上できると考えられ、最近、シロイヌナズナにおいてLigIVの発現抑制により、GT効率が向上できることが報告された。...

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  • 苔類ゼニゴケにおける<I>LEAFY</I>相同遺伝子<I>MpLFY</I>の機能解析

    酒井 友希, 宮下 結衣, 川本 麻美, 宇山 和樹, 辻井 由香, 遠藤 求, 石崎 公庸, 大和 勝幸, 河内 孝之, 荒木 崇 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0058-0058, 2011

    ...<I>LFY</I>相同遺伝子は陸上植物の全ての系統(被子植物、裸子植物、シダ植物、コケ植物)で存在が確認されている。しかし、被子植物における花芽形成制御以外の<I>LFY</I>の機能についてはあまり知見がない。コケ植物では、生活環のほとんどが配偶体世代で、胞子体世代は短期間に限られる。...

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  • 雄の自家不和合性遺伝子SCR/SP11の変異によるシロイヌナズナの自家和合性の進化

    清水 健太郎, 土松 隆司, 諏訪部 圭太, 清水(稲継) 理恵, 磯川 さちよ, Pavlidis Pavlos, Staedler Thomas, 鈴木 剛, 高山 誠司, 渡辺 正夫 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0190-0190, 2011

    ...自家和合性の進化は,被子植物でもっとも普遍的に見られる進化的な変化の一つである.アブラナ科の自家不和合性はS遺伝子座の雌の遺伝子(SRK)と雄の遺伝子(SCR/SP11)と,その他多数の修飾遺伝子によって成り立っている.モデル生物シロイヌナズナがどの変異によって自家和合性に進化したのかを調べるため、ヨーロッパの76アクセッション(エコタイプ)の S遺伝子座領域の配列を決定し、297アクセッションのジェノタイピング...

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  • 片親性発現遺伝子<I>FWA</I>の制御領域を用いたスクリーニングから得られた変異株<I>alac2</I>の単離と解析

    中村 みゆき, 木下 由紀, 木下 哲 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0237-0237, 2011

    ...被子植物特有な現象である重複受精では、胚をつくる卵細胞との受精のほか、極核とも受精し胚乳組織を作り出す。胚乳組織では、ゲノムインプリンティングと呼ばれる片親由来の対立遺伝子が発現する現象が見られる。この様な発現様式を示す遺伝子の一つである<I>FWA</I>遺伝子は、栄養組織ではプロモーター領域がDNAメチル化されており、転写も見られない。...

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  • 苔類ゼニゴケの青色光受容体フォトトロピンの単離と青色光応答の解析

    小松 愛乃, 坪井 秀憲, 末次 憲之, 石崎 公庸, 大和 勝幸, 和田 正三, 河内 孝之 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0662-0662, 2011

    ...フォトトロピン(phot)は、被子植物において光屈性、気孔開口、葉緑体定位運動、葉の平坦化などに関わる青色光受容体である。本研究では、photが関与する青色光応答メカニズムを明らかにするため、現生陸上植物の最も基部に位置する苔類の1種、ゼニゴケをモデルとして用いた。まず、ゼニゴケの原糸体および葉状体について、青色光に対する応答を調べた。...

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  • シロイヌナズナ側根形成における時空間特異的なオーキシン応答の制御

    城井 駿平, 小野田 誠, 郷 達明, 三村 徹郎, 田坂 昌生, 深城 英弘 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0621-0621, 2011

    ...多くの被子植物の側根形成は原生木部に接する内鞘細胞の分裂によって開始する。シロイヌナズナの側根形成開始は、オーキシン応答転写因子ARF7およびARF19と、それらの機能を抑制するSLR/IAA14などのオーキシン応答リプレッサー、さらにこれらの下流で誘導される転写調節因子LBD16/ASL18などを介したオーキシン応答によって制御される。...

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  • 苔類ゼニゴケにおける<I>Mp</I>IAAを介したオーキシン信号伝達の機能解析

    加藤 大貴, 石崎 公庸, 大和 勝幸, 河内 孝之 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0634-0634, 2011

    ...これまでに苔類ゼニゴケから3種の<I>ARF</I>(<I>MpARFs</I>)、1種の<I>AUX/IAA</I>(<I>MpIAA</I>)、1種の<I>TIR1/AFB</I>(<I>MpTIR1</I>)を単離し、ゼニゴケが被子植物と共通のオーキシン信号伝達因子を持つことを報告した。...

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  • 葉鞘が向軸側化する変異体を用いた単面葉の発生遺伝学的研究

    山口 貴大, 糠塚 明, 塚谷 裕一 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0334-0334, 2011

    ...一般に被子植物の葉は向軸面と背軸面を持ち、このような葉を両面葉という。一方いくつかの単子葉植物は、単面葉という、葉身が背軸面だけで構成される葉を持つ。この単面葉の発生機構は、古くから古典形態学的研究の対象とされてきたものの、遺伝子レベルでの研究はこれまで全く手つかずであった。...

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  • T-DNA挿入変異体を用いたゼニゴケ葉緑体RNAポリメラーゼシグマ因子(<I>MpSIG1</I>)の機能解析

    上田 実, 高見 常明, Peng Lianwei, 石崎 公庸, 河内 孝之, 鹿内 利治, 西村 芳樹 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0378-0378, 2011

    ...緑藻クラミドモナスの核ゲノムにはシグマ因子が1種のみコードされているが、被子植物であるシロイヌナズナでは6種のシグマ因子が(SIG1~SIG6)、緑藻から被子植物への進化の中間段階に位置するコケ植物では3種(SIG1, SIG2, SIG5)のシグマ因子が核ゲノムにコードされている。...

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  • 苔類ゼニゴケにおける計時機構と生長相制御の解析

    久保田 茜, 久保田 佐綾, 村中 智明, 石崎 公庸, 大和 勝幸, 青木 摂之, 小山 時隆, 河内 孝之 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0471-0471, 2011

    ...以上からゼニゴケは被子植物にみられる計時機構の原形を保持しており、その基本メカニズムと進化を解析する有用なモデルだと考えられた。...

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  • 植物細胞壁の機能と多様性

    横山 隆亮, 澤 杏弥, 木戸 奈都美, 桑島 美香, 西谷 和彦 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), S0016-S0016, 2011

    ...イネなどの穀物類も原材料として注目されているが、上述の通り、穀物類の細胞壁は独自の構成成分と構造を持ち、他の被子植物の細胞壁以上に不明な点が多い。特に穀物類の細胞壁に特徴的なヘミセルロースの機能については殆ど解明されていない。...

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  • 苔類ゼニゴケにおける赤色光受容体フィトクロムを介した生長制御

    井上 佳祐, 石崎 公庸, 保坂 将志, 片岡 秀夫, 大和 勝幸, 河内 孝之 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0805-0805, 2011

    ...赤色光/遠赤色光可逆的な生理応答と、光に安定な性質から、基部陸上植物である苔類ゼニゴケに1分子種しかない<I>Mp</I>phyが被子植物におけるII型フィトクロムに近い性質をもつことが示唆された。...

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  • 北海道夕張地域、新第三系川端層ハイパーピクナイト中の高等植物バイオマーカーの組成分布

    風呂田 郷史, 沢田 健, 川上 源太郎 日本地球化学会年会要旨集 58 (0), 90-90, 2011

    ...また、多様な被子植物由来のトリテルペノイドや、裸子植物由来のジテルペノイドが含まれており、これらの変化は有機物の起源や運搬様式の変化を示していると考えられる。さらに、バクテリア分解などによりルパンのA環が減生して生成するdes-Aルパンが多量にふくまれていた。このことはハイパーピクナイトを形成した洪水によって、河川付近の湿地帯から土砂と植物が運ばれたことを示していると考えられる。...

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  • 花香を媒介とした植物と昆虫の多様な関係

    大村 尚 化学と生物 49 (5), 313-319, 2011

    ...被子植物の多くは,花粉媒介を動物に委ねている.植物の生殖器官である花には,昆虫をはじめ様々な動物が集まってくる.花から放出される揮発性物質のブレンド「花香」は訪花性動物を誘引するためのメディアと考えられ,送粉者の種類と花香の特性については,かれこれ100年以上も議論が続いている.その一方で,花香は生態系で様々な生物の営みに関与しており,近年,特定昆虫に対する忌避作用や昆虫フェロモンとの関連性など,新...

    DOI Web Site 参考文献62件

  • プロトプラストを用いた花粉発生の分子形態学

    田中 一朗 PLANT MORPHOLOGY 23 (1), 53-59, 2011

    ...被子植物の花粉発生は, 栄養成長から生殖成長への転換によって形成された花芽の葯内で始まり, 受粉後2個の精細胞が胚のう中の卵細胞ならびに2個の極核をもつ中央細胞と重複受精することによって終わる. この間, 花粉母細胞の減数分裂による半数性(n)細胞(小胞子)の形成, 小胞子の不等(細胞)分裂による雄原細胞と栄養細胞の分化, 花粉管の伸長と一連の劇的な細胞学的変化がみられる....

    DOI 参考文献18件

  • 被子植物の細胞質遺伝

    永田 典子 PLANT MORPHOLOGY 23 (1), 25-33, 2011

    ...における両性遺伝の同時掲載であった.母性遺伝の成立には,花粉の雄原/精細胞から物理的にオルガネラが排除される「物理的排除」に加えて,オルガネラDNAが選択的に分解される「選択的消化」のシステムが特に重要である.色素体とミトコンドリアが,母性遺伝するか両性/父性遺伝するかの運命の分岐点は花粉第一分裂直後であり,雄原細胞内のオルガネラ内のDNAは分解されるか増幅するかのどちらかに二極化する.本稿では,被子植物...

    DOI 参考文献47件

  • 重複遺伝子群AtLURE1による花粉管誘引メカニズムの解明

    武内 秀憲, 東山 哲也 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0024-0024, 2011

    ...被子植物の生殖過程において、精細胞を運ぶ花粉管が卵細胞を含む胚珠組織まで導かれるために、花粉管ガイダンスは必須のメカニズムである。この花粉管ガイダンスは、同種の花粉管を精確に導く仕組みであるが、それを担う分子的実体は長年の間不明であった。このような中、当研究室のトレニアという被子植物を用いた解析により、卵細胞の隣に位置する助細胞から分泌されるTfLUREsが花粉管誘引物質の実体として同定された。...

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  • ライブイメージングで明らかにした重複受精における配偶体細胞のダイナミクス

    浜村 有希, 齊藤 知恵子, 金岡 雅浩, 佐々木 成江, 中野 明彦, 東山 哲也 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0025-0025, 2011

    ...重複受精は被子植物に特有の受精機構である。2つの精細胞は花粉管に運ばれ、一方が卵細胞と受精して胚を、もう一方が中央細胞と受精して栄養組織である胚乳を形成する。近年、配偶体細胞の融合に関わる因子が単離されたが、2つの精細胞の受精相手など、重複受精における2つの精細胞の挙動は依然として明らかでない。...

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  • トレニア花粉管における誘引物質LUREsの受容機構の解析

    奥田 哲弘, 後藤 宏旭, 佐々木 成江, 東山 哲也 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0026-0026, 2011

    ...被子植物の受精において,助細胞から分泌される花粉管誘引物質は,花粉管が正確に胚嚢へ到達するのに最も重要な鍵因子である.これまでに我々は,トレニア助細胞の遺伝子発現プロファイルを解析し,真の花粉管誘引物質LURE1およびLURE2を同定した(Okuda, Tsutsui et al., 2009).また最近,LUREを蛍光色素で可視化し,LUREの挙動を直接可視化する技術を開発した(Goto et al...

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  • 雄性不稔変異体<I>g21</I>により見出された植物受精における稔性回復機能の解析

    笠原 竜四郎, 丸山 大輔, 浜村 有希, 榊原 卓, 東山 哲也 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0029-0029, 2011

    ...雌性配偶体は被子植物の生殖に関するほぼすべての段階で重要な働きをもつことが明らかにされてきている。雌性配偶体のもつ重要な機能のうちの一つに、花粉管ガイダンスがある。東山ら(2001)は花粉管ガイダンスには雌性配偶体内の助細胞が必要であることを突き止めた。...

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  • イネ卵細胞膜上における配偶子融合領域と受精卵の自律的細胞内極性形成

    岡本 龍史, 佐藤 明子, 中島 啓介 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0031-0031, 2011

    ...被子植物では、胚嚢内での配偶子融合(受精)により生じた受精卵が、小さな頂端細胞と大きな基部細胞からなる 2 細胞胚へと不等分裂する。また、受精卵の第一分裂は、植物のボディプランにおける最初の細胞分化過程(頂端-基部軸形成過程)であると考えられている。...

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  • イネ亜種間交雑で生殖的隔離を引き起こす重複遺伝子DPL1,DPL2の解析

    水多 陽子, 春島 嘉章, 倉田 のり 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0035-0035, 2011

    ...また、42種の他の被子植物と、43のイネ近縁種を用いた系統学的解析から、DPLの重複、機能欠損および隔離の成立時期を推定できた(Mizuta et al., 2010)。本発表ではDPL遺伝子の機能についても考察する。...

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  • <I>MERISTEM DISORGANIZATION1</I> (<I>MDO1</I>)遺伝子は胚発生能力を持つ配偶子の形成に必要である

    中上 朋美, 上口 智治 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0038-0038, 2011

    ...被子植物の生殖細胞はライフサイクルの終期に体細胞系列から分化し、配偶子を形成する。我々はゲノムの安定性維持に関わる<I>MERISTEM DISORGANIZATION1</I> (<I>MDO1</I>)遺伝子の変異体解析中に興味深い現象を見出した。<I>mdo1</I>変異は劣性一遺伝子座変異としてふるまい、変異へテロ個体の次世代のうち1/4が変異ホモ個体として正常に発芽・生長する。...

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  • 顕微細胞操作と大規模発現解析を駆使して雌性配偶体が機能を獲得する仕組みに迫る

    須崎 大地, 永田 俊文, 植田 美那子, 倉田 のり, 東山 哲也 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0045-0045, 2011

    ...被子植物の重複受精過程において、雌性配偶体を構成する卵細胞、中央細胞、助細胞は、それぞれ固有の機能をもつ。しかし、これらの機能がどういったメカニズムや遺伝子発現様式によって獲得されるかは明らかでない。我々は、胚嚢が裸出する植物のトレニアと、モデル植物であるシロイヌナズナを用いて、顕微細胞操作と分子解析を組み合わせた解析をおこなっている。...

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  • シロイヌナズナ重力屈性に関与する新規遺伝子<I>DGE2</I>及び<I>DETL</I>の単離と解析

    飯島 功太, 伏田 豊仁, 田坂 昌生, 森田(寺尾) 美代 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0146-0146, 2011

    ...<I>DGE2</I>は被子植物に広く保存されているが、機能が推測できるドメイン等を持たない。シロイヌナズナゲノム中には<I>DGE2</I>と54%の相同性を示す遺伝子が1つ存在し、これを<I>DETL</I>(<I><U>D</U>G<U>E</U> <U>T</U>WO-<U>L</U>IKE GENE</I>)とした。これらの遺伝子についてT-DNA挿入変異体の解析を行った。...

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  • トマトの果実形成期における果実組織の細胞壁多糖分布変化

    寺尾 梓, 兵頭 洋美, 古川 純, 佐藤 忍, 岩井 宏暁 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0519-0519, 2011

    ...トマトを代表とする被子植物の果実成熟過程では、果実組織において他の成長過程と比較してダイナミックな変化をすることが知られている。受粉をきっかけに果実形成過程に入った子房は果実へと変遷し、急激な細胞分裂と細胞肥大が生じて大きな果実を形成する。...

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  • ヒメツリガネゴケ葉細胞のリプログラミングに関わるオーキシン応答因子PpARF11

    永島 明知, 杉浦 初美, 大島 真澄, 西山 智明, 佐藤 良勝, 久保 稔, 日渡 裕二, 長谷部 光泰, 倉田 哲也 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0500-0500, 2011

    ...被子植物の細胞は、リプログラミングを経て完全な植物体に再生することができる。この過程にはオーキシンが必須であるが、その作用のしくみは不明な点が多い。我々は幹細胞化へのリプログラミングにおけるオーキシンシグナリングの役割を明らかにするために、高い分化転換能を持つヒメツリガネゴケを用いて研究を進めている。...

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  • マイクロアレイによるタネツケバナ倍数体種の水分環境に応答した発現変化解析

    清水(稲継) 理恵, 寺田 愛花, 瀬々 潤, 清水 健太郎 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0595-0595, 2011

    ...生物はその歴史の中でゲノム倍数化を繰り返してきた.被子植物では,70%以上の種が過去に倍数化を経験していると見積もられている.倍数化による遺伝子の重複は,生物を多様化・複雑化するのに貢献したと考えられている.この研究では,植物の環境応答の進化に倍数化がどのように貢献したか,シロイヌナズナ近縁種を用いて検証する....

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  • 単面葉の平面成長における、オーキシン分布の寄与についての研究

    糠塚 明, 山口 貴大, 塚谷 裕一 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2011 (0), 0333-0333, 2011

    ...一般的に被子植物の葉は、向背軸の極性に依存する機構で葉身が平面成長し、平たい形態を示す。一方、背軸面に相当する組織のみで葉身が構成される「単面葉」をもつ植物のなかには、平たい葉身を形成する種が多く存在しており、葉の向背軸極性に依存しない独自のメカニズムによって葉が平面成長できる仕組みが進化したと示唆される。...

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  • 被子植物の進化における分子古生物学的視点: 高等植物テルペノイドの代謝生理から

    中村 英人 日本地球化学会年会要旨集 58 (0), 147-147, 2011

    生物の進化にともない生合成経路も進化してきた。分類群ごとに特徴的な化合物組成は化石の形態形質同様に生物とその生合成経路の進化過程について重要な示唆を与える。生物由来の有機分子は生体の死後,生物分解や化石化過程を経て失われてゆくが,一部の脂質分子は地質学的時間を経てなお残存し,古生代や中生代など古い時代の堆積物からも検出される。特定の起源生物に由来することが明らかな化合物はバイオマーカー(分子化石…

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  • 高等植物の生殖および初期発生研究の最前線

    東山 哲也 PLANT MORPHOLOGY 22 (1), 1-2, 2010

    Sexual reproduction and early development of flowering plants have been major issues in plant morphology. These processes occur inside the pistil tissue, enclosed by many cell layers. Sophisticated …

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  • 単面葉の平面成長における、オーキシン濃度勾配の寄与についての研究

    糠塚 明, 山口 貴大, 塚谷 裕一 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0541-0541, 2010

    ...一般的に被子植物の葉は、向背軸の極性に依存する機構で葉身が平面成長し、平たい形態を示す。一方、背軸面に相当する組織のみで葉身が構成される「単面葉」をもつ植物のなかには、葉の向背軸の極性が失われているにもかかわらず、平たい葉身を形成する種が多く存在する。すなわち単面葉では、葉の向背軸極性に依存しない独自のメカニズムの進化によって、葉が平面成長できるようになったという可能性が示唆される。...

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  • 基部陸上植物ゼニゴケにおけるオーキシン生理応答の観察と可視化

    野々村 麻衣子, 石崎 公庸, 大和 勝幸, 河内 孝之 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0091-0091, 2010

    ...しかし、被子植物以外の植物種においてはオーキシン応答が確認されているものの、機能と応答メカニズムに関する知見は少ない。そこで本研究は、植物の形態形成におけるオーキシン機能の原型に関する知見を得ることを目的とし、陸上植物進化の基部に位置する苔類ゼニゴケにおけるオーキシン応答を解析した。...

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  • ヒメツリガネゴケ原糸体を用いた細胞レベルでの原形質連絡制御の解析

    北川 宗典, 松崎 潤, 佐藤 良勝, 藤田 知道 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0784-0784, 2010

    ...<br> 原形質連絡のSEL制御は被子植物において解析が進められており、植物体の特定の部位や発生段階に応じてその時空間的な制御が確認されている。しかし被子植物の体制は様々な種類の細胞が3次元的に積み重なって構築されているため、細胞間連絡は複雑であり細胞レベルでSEL制御を解析することは困難である。<br> そこで私達は細胞レベルでの観察が簡便なヒメツリガネゴケを用いてこの問題に取り組んでいる。...

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  • ウィキを基盤とした植物情報リソース

    有田 正規 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), S0004-S0004, 2010

    ...学術界では遺伝子情報に基づくAPG-II(被子植物のみ)が標準といわれるが、多くの図鑑や書物は旧体系に従っており、APG-II分類を記していない論文も数多く見られる。いっぽう、趣味で植物図鑑や写真館を作成するサイトが数多くある。非常に多くの画像が掲載され学問的にも有用ながら、専門的なサイトと結びついていない。...

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  • 古植生指標検討のための植物化石のテルペノイドバイオマーカー分析と続成過程の検討

    中村 英人, 沢田 健, 高橋 正道 日本地球化学会年会要旨集 57 (0), 44-44, 2010

    ...陸上植物の生体テルペノイドに由来するテルペノイドバイオマーカーは大まかに被子植物や裸子植物などの起源分類群と関連づけられるため,演者らはテルペノイドバイオマーカーを用いた古植生指標,特に被子植物植生指標を検討するため,中生代以降の被子・裸子・シダ植物化石の詳細なテルペノイド組成分析を行った。...

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  • 植物初期胚における発生軸の獲得機構

    植田 美那子, 東山 哲也 PLANT MORPHOLOGY 22 (1), 23-31, 2010

    ...そこで本稿では、主に被子植物であるシロイヌナズナ(<I>Arabidopsis thaliana</I>)を用いた分子生物学研究によって得られた最新の知見を概説し、今後の体軸研究の展開について考えたい。...

    DOI 参考文献41件

  • イネ 2 細胞胚の頂端細胞-基部細胞間で差位的発現を示す遺伝子の同定

    岡本 龍史, 佐藤 明子, 豊岡 公徳, 内海 貴夫 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0521-0521, 2010

    ...多くの被子植物では、受精卵は異なる発生運命をもつ 2 個の娘細胞(頂端および基部細胞)からなる 2 細胞胚へと不等分裂し、また、この際に確立される頂端-基部軸が植物体の軸形成の始まりとされている。本発表では、イネ 2 細胞胚の頂端または基部細胞で差位的発現を示す遺伝子の同定について報告する。...

    DOI

  • 黄化葉の緑化途上における色素-タンパク質複合体形成過程:ピコ秒時間分解蛍光測定による解析

    柴田 穣, 奥井 伸輔, 中川 義章, 田原 由香里, 伊藤 繁 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0458-0458, 2010

    ...光依存型のクロロフィル(Chl)合成系を持つ被子植物は、暗所で発芽させるとChlが蓄積されず黄化する。黄化葉に光照射することで、速やかにChlの合成が開始され数時間後には光合成が可能となる。しかし、緑化過程で合成されたChlが光化学系やアンテナ系のタンパク質にどのように組み込まれていくか、これまでほとんど明らかにされていない。...

    DOI

  • MYB98::GFP可視スクリーニングにより見出された雄性配偶子変異体G21

    笠原 竜四郎, 榊原 卓, 浜村 有希, 東山 哲也 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0264-0264, 2010

    ...被子植物の生殖において、雌雄の両配偶体が相互作用することによって種子形成に至るまでの過程は、形態学的な観察により明らかにされてきている。雌雄配偶体の各細胞の機能的な知見は広がってきているとはいえ、どのような遺伝子産物がこの配偶体の相互作用に関与しているのかという分子生物学的な知見はほとんど存在しなかった。...

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  • 花粉管誘引物質LUREsの受容体の同定に向けて

    奥田 哲弘, 佐々木 成江, 金岡 雅浩, 東山 哲也 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0262-0262, 2010

    ...被子植物の受精において,助細胞から分泌される花粉管誘引物質は,花粉管が正確に胚嚢へ到達するのに最も重要な鍵因子である.これまでに我々は,トレニアの単離助細胞を用いたEST解析により,システイン残基に富み分泌性の低分子量タンパク質と予測されるTfCRPsを多数同定した.そして,助細胞特異的に発現するTfCRP1, TfCRP3に花粉管誘引活性があることを明らかにし,それぞれをLURE1, LURE2と...

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  • シロイヌナズナにおける花粉管誘引物質の同定とその機能

    武内 秀憲, 東山 哲也 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0261-0261, 2010

    ...被子植物が受精を行うためには、花粉管が雌しべの中を伸長して胚嚢に到達しなければならない。花粉管を胚嚢まで誘導する一連の仕組みを花粉管ガイダンスというが、その分子的実体の多くは未だに明らかでない。...

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  • 水生植物ヒルムシロ属における熱ショック転写因子HsfA2の機能分化

    天野 百々江, 飯田 聡子, 小菅 桂子 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0331-0331, 2010

    ...ヒルムシロ属(ヒルムシロ科:単子葉類)はアマモ科の姉妹群で,水生の被子植物のなかで最も大きな群のひとつである.淡水域に分布するササバモは表現型可塑性を持ち,水中でも陸上でも生育できる.一方,その近縁種で淡水から汽水域に分布するヒロハノエビモは水中でしか生育できない.栽培実験より,これら2種では高温に対する耐性が異なり,ヒロハノエビモは高温馴化の能力がないことが明らかとなった....

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  • 光化学系Iサイクリック電子伝達とPTOXの複雑な相互作用

    桶川 友季, 小林 善親, 鹿内 利治 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0209-0209, 2010

    ...被子植物ではPSIサイクリック電子伝達は部分的に重複する二つの経路からなる。メインの経路はPGR5依存、アンチマイシンA感受性の電子伝達でATPの合成に寄与する。<br>私たちは以前PGR5の過剰発現が葉緑体の発達に影響を与えることを報告した。PGR5の過剰蓄積はPSIサイクリック電子伝達を活性化し、その結果としてPQプールの還元レベルが高くなり、葉緑体の発達に影響を与えたと考えられる。...

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  • トマトの子房から果実への移行期における細胞壁多糖分布

    寺尾 梓, 古川 純, 佐藤 忍, 岩井 宏暁 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0803-0803, 2010

    ...被子植物は受粉・受精を介して胚珠を種子へと発達させ、それに伴い子房は果実へと成長する。なかでもトマト果実は子房から果実への移行期において、子室組織等の異なる様々な組織を含む非常に複雑な内部構造を形成し、その後果皮の軟化を伴いながら成熟する。こういった果実発達過程に細胞壁多糖が深く関係していることは知られているが、子房から果実への移行期におけるこれらの分布に関する知見は乏しい。...

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  • 低温共焦点レーザー顕微スペクトル蛍光法による光合成色素-タンパク質複合体の構築過程の検討

    田原 由香里, 奥井 伸輔, 加藤 渉, 柴田 穣, 伊藤 繁 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0105-0105, 2010

    ...暗所で生育した被子植物では、プロトクロロフィリド(PChlide)からクロロフィル(Chl)への変換が起こらず黄化する。黄化葉細胞内に存在する葉緑体前駆体エチオプラスト内では、PChlideはプロチラコイド(PT)とプロラメラボディー(PLB)に局在し、それぞれ633、657 nmに主な蛍光極大を示す。黄化葉に光照射すると速やかにPChlideからChlの変換が起こり、光化学系の構築が開始される。...

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  • ジベレリン(GA)情報伝達系におけるユビキチン依存的タンパク分解機構とGID1受容体

    上口(田中) 美弥子, 平野 恒, 島田 麻子, 松岡 信 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), S0057-S0057, 2010

    ...最近、我々はGID1の構造解析を行い、1)GID1は、リパーゼ様の構造をしており、その活性ポケットにあたる部分でGAと結合する、2)その結合には活性型GAに特徴的な基とGID1ポケットに存在する複数のアミノ酸が水素結合や疎水結合により結合する、3)シダから被子植物へと進化する過程で、活性型GAとより強く結合し不活性型GAとはより結合しにくくなった、などを明らかにした。...

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  • 新規ゼニゴケ核ゲノム形質転換選抜用マーカーの開発

    上田 実, 石崎 公庸, 大和 勝幸, 河内 孝之, 鹿内 利治, 西村 芳樹 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0973-0973, 2010

    ...そこで我々は、これまでに多種の被子植物において核ゲノム形質転換選抜用マーカーとして利用実績のある変異型アセト乳酸合成酵素 (Mutated Acetolactate synthase: mALS) が、ゼニゴケにおいても核ゲノム形質転換選抜用マーカーとして有効であることを明らかにしたので報告する。...

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  • 苔類ゼニゴケにおける分子遺伝学の基盤整備V:核ゲノム情報解析とT-DNAタグライン

    増田 晃秀, 石崎 公庸, 大和 勝幸, 河内 孝之 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2010 (0), 0972-0972, 2010

    ...ゼニゴケのゲノムサイズは約280 Mbであることから総遺伝子数は2万個弱と見積もられ、被子植物や蘚類ヒメツリガネゴケと比較して遺伝子の重複が少ないというEST解析からの予測が裏付けられた。また常染色体にはトランスポゾン様配列やリピート配列は少なく単純なゲノム構成であることが示唆された。そこで、次にアグロバクテリウムによる形質転換法を用いて、T-DNAタギングにより形態形成変異株の取得を試みた。...

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