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検索結果 395 件

  • 金属電子系における新規な自発的対称性の破れ

    田財 里奈, 大成 誠一郎, 紺谷 浩 日本物理学会誌 77 (3), 145-154, 2022-03-04

    ...</p><p>この新潮流の中で,従来の近似理論を超えた多体効果である「揺らぎ間の干渉効果」,すなわち量子的もつれ合いの重要性が徐々に明らかになってきた.この干渉効果は,電子の軌道占有数の偏りである「軌道秩序」や,電子の原子間の飛び移りの大きさが空間的に増減する「ボンド秩序」,原子間を永久自発電流が流れる「電流秩序」といった多彩な量子液晶相を生み出す.これらの液晶秩序は,鉄系超伝導体や銅酸化物超伝導体...

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  • 励起子絶縁体は存在するか?

    溝川 貴司, 岡﨑 浩三 日本物理学会誌 76 (6), 355-359, 2021-06-05

    ...偶数である.それに対して,単位胞あたり奇数個の電子をもつにもかかわらず電子間クーロン斥力による電子局在によって生成する絶縁体はモット絶縁体とよばれる.モット絶縁体に分類される物質の多くではスピンや軌道の秩序に伴い単位胞が拡大し,単位胞あたりの電子数が偶数になる.そのため,「秩序がもたらす周期ポテンシャルの効果もあるので純粋なモット絶縁体とは言えない」という主張がある.しかし,それらの物質がスピンや軌道秩序...

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  • 走査トンネル顕微鏡に探る表面電子状態

    長谷川 幸雄 日本表面真空学会学術講演会要旨集 2019 (0), 1Ha11-, 2019

    ...本講演では、STMを用いて明らかにしてきた電子定在波、ナノサイズ超伝導での渦糸、超伝導近接効果、点接触での伝導、スピンスパイラル構造、マグノン励起、表面誘起軌道秩序などについて紹介するとともに、最近の表面二次元超伝導に関して話題提供いたします。</p>...

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  • <講義ノート>強相関電子系における軌道/電荷自由度と新奇物性

    勝藤 拓郎 物性研究・電子版 7 (2), [1]-, 2018-11

    ...局在電子にとって、この軌道自由度はスピン自由度とほぼ同等な存在であり、サイト間の飛び移り積分の2次摂動に由来する相互作用(スピンの場合は磁気的相互作用、軌道の場合はKugel-Khomskii相互作用)を持ち、結果として低温では自由度が秩序化する(スピンの場合は磁気秩序、軌道の場合は軌道秩序)。また、軌道自由度とスピン自由度の結合によって、より多彩な物性が発現し得る。...

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  • 4<i>f</i> 電子系物質における高圧力を用いた新奇な量子相転移の開拓

    松林 和幸, 上床 美也 日本物理学会誌 73 (5), 292-296, 2018-05-05

    ...が圧力によって抑制される近傍において超伝導転移温度が急激な増大を示すことを見出した.また,同じ圧力領域では電子の有効質量も大きく増大しており,軌道秩序の抑制に伴う軌道揺らぎを媒介とした重い電子超伝導の発現を示唆している....

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  • アルカリ超酸化物AO<sub>2</sub> (A=Na, K, Rb, Cs) の構造と磁性

    宮島 瑞樹, 角藤 壮, Astuti F., Sari D. Puspita, Asih R., 中野 岳仁, 野末 泰夫, 渡邊 功雄, 神戸 高志 日本物理学会講演概要集 72.1 (0), 1139-1139, 2017

    ...最近、CsO_2_では低温でO_2_分子が軌道秩序することで1次元反強磁性を示すと報告された。しかし、CsO_2_を含めて、それらの構造と磁性の関係について完全に明らかになっていない。そこで、AO_2_の磁性と構造を調べ、その磁性と構造の関係について調べる。</p>...

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  • RBaMn<sub>2</sub>O<sub>6</sub>(R = Pr, Nd, Sm)の酸素欠損が物性に与える効果

    谷川 統久, 高田 寛己, 保利 美幸, 和田 詠史, 小田 涼佑, 野田 正亮, 桑原 英樹, 赤星 大介, 齊藤 敏明 日本物理学会講演概要集 72.1 (0), 2249-2249, 2017

    ...RBaMn_2_O_6_は室温で強磁性金属相や電荷軌道秩序相などが多重臨界点を形成している。多重臨界点付近において、Mnの平均価数の変化や結晶構造の乱れは物性に大きく変化を与える。本研究では酸素欠損に伴うMnの3d電子数の変化や構造の乱れが多重臨界点付近のRBaMn_2_O_6_の物性に与える効果を調べた。</p>...

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  • スピネル型酸化物MnV<sub>2</sub>O<sub>4</sub>における軌道秩序相の電子密度分布の直接観測

    村越 洋介, 佐藤 直毅, 坂倉 輝俊, 木村 宏之, 佐賀山 基, 岸本 俊二, 松浦 慧介, 有馬 孝尚 日本物理学会講演概要集 72.1 (0), 2247-2247, 2017

    ...<p>スピネル型酸化物であるMnV_2_O_4_は57K付近においてV^3+^の3d^2^に由来の電子軌道が軌道秩序を示す事が知られる。この軌道秩序モデルは未解明であるが、VO_6_八面体の111方向への歪の考慮が近年重要視されている。この歪と軌道秩序との関連を調べるべく、高エネルギー加速器研究機構のPhoton Factoryにて電子密度分布の直接観測を行った。</p>...

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  • 軌道縮退系バナジウム酸化物α-Sr<sub>2</sub>VO<sub>4</sub>の磁性とその解析

    神野 貴昭, 加藤 優介, 清水 康弘, 小林 義明, 伊藤 正行, 櫻井 裕也, 高莚 蕙, 楊 弘敦 日本物理学会講演概要集 72.1 (0), 2245-2245, 2017

    ...<p>dxz/dyz縮退軌道に一電子を持つバナジウム酸化物α-Sr_2_VO_4_では、軌道自由度に起因した磁気多極子秩序や特異なスピン・軌道秩序が基底状態として提案されている。我々はこの系の磁性を調べるため、単結晶、多結晶に対して51V-NMR測定を行った。...

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  • レーザー角度分解光電子分光によるFe(Se,S)の超伝導ギャップの観測

    橋本 嵩広, 大田 由一, 渡部 俊太郎, Chen C.-T., 綿重 達哉, 小林 遼, 笠原 成, 松田 祐司, 芝内 孝禎, 岡崎 浩三, 辛 埴, 都築 章宏 日本物理学会講演概要集 72.1 (0), 1914-1914, 2017

    ...<p>鉄系超伝導体FeSe系において、母物質では軌道秩序形成によりΓ点近傍のフェルミ面形状が4回対称から2回対称になること、SeをSで部分置換することで軌道秩序が弱まることが過去の角度分解光電子分光から報告されている。これまでレーザー角度分解光電子分光によるFeSeの楕円フェルミ面における超伝導ギャップ異方性の測定について報告してきた。...

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  • 2軌道ハバードモデルにおける軌道揺らぎ

    本川 昂次朗, 大成 誠一郎 日本物理学会講演概要集 72.1 (0), 2070-2070, 2017

    ...近年、高次の多体効果であるバーテックス補正により電子ネマティック状態が軌道秩序として説明できることが示されてた。しかしながら、軌道揺らぎが増大し、軌道秩序が現れる最適条件は未解明である。そこで本研究ではdxz,dyzの2軌道を用いたハバードモデルにバーテックス補正を用いて、軌道秩序の発現の最適条件を研究した。</p>...

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  • ぺロブスカイト型マンガン酸化物Nd<sub>1-x</sub>Sr<sub>x</sub>MnO<sub>3</sub> におけるMn 2p内殻光電子スペクトル線二色性の観測

    服部 竜大, 藤原 秀紀, 永井 浩大, 藤岡 修平, 金井 惟奈, 山神 光平, 木須 孝幸, 東谷 篤志, 山崎 篤志, 門野 利治, 今田 真, 播木 敦, 魚住 孝幸, 玉作 賢治, 矢橋 牧名, 石川 哲也, 桑原 英樹, 関山 明 日本物理学会講演概要集 72.1 (0), 1581-1581, 2017

    ...我々は異方的な電荷分布を生み出す軌道自由度に着目し、x=0.55, 0.63の組成で軌道秩序を示す電子相において偏光依存角度分解Mn 2p内殻光電子分光を行ったところスペクトル形状に明瞭な直線偏光依存性を見出した。この結果を元に、Mn 3d電荷分布の異方性について議論する。</p>...

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  • 時間分解X線回折によるLaCoO<sub>3</sub>薄膜の光誘起構造・軌道秩序ダイナミクスの観測

    深谷 亮, 山崎 裕一, 中尾 裕則, 野澤 俊介, 一柳 光平, 藤岡 淳, 十倉 好紀, 足立 伸一 日本物理学会講演概要集 72.1 (0), 1467-1467, 2017

    ...<p>薄膜化によるエピタキシャル歪により低温で強磁性を示すLaCoO_3_において、放射光X線パルスを利用したピコ秒時間分解X線回折測定を行い、光励起に伴う過渡的な構造変化及び軌道秩序変化を観測した。軌道秩序化による格子歪で生じるブラッグ反射回折点の分裂が光照射後に解消され、軌道秩序由来の超格子反射強度も減少した。これらの結果から、光励起で軌道秩序が融解し、構造相転移が生じていることが示唆された。...

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  • BaTi<sub>2</sub>As<sub>2</sub>Oの低温相における可能な結晶構造について

    稲冨 健太, 小林 義明, 伊藤 正行 日本物理学会講演概要集 72.1 (0), 2242-2242, 2017

    ...<p>BaTi_2Pn_2O(Pn=As,Sb,Bi)の超伝導相に隣接する低温秩序相に対して、CDWや軌道秩序などの可能性が議論されてきた。BaTi_2As_2Oの低温秩序相での^75^As-NMRスペクトルはX線回折から得られる低温結晶構造では簡単に説明できない2つのAsサイトの存在を示す。...

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  • Fe(Se,Te)薄膜の光学スペクトル

    柳瀬 和哉, 中島 正道, 川合 将敬, 浅見 大亮, 鍋島 冬樹, 今井 良宗, 前田 京剛, 宮坂 茂樹, 田島 節子 日本物理学会講演概要集 72.1 (0), 1920-1920, 2017

    ...前回の学会ではFeSe薄膜の光学スペクトル測定により、軌道秩序が形成される低温相において、ギャップが開くことなくキャリア密度が減少していることを報告した。今回我々はFe(Se,Te)薄膜における光学スペクトル測定を行い、超伝導転移温度が高い組成で軌道秩序が抑制されていることを明らかにした。講演では、Te置換に伴う電子状態の変化について議論する。</p>...

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  • 鉄系超伝導体における強的・反強的軌道秩序の波数依存性の理論

    大成 誠一郎, 紺谷 浩 日本物理学会講演概要集 72.1 (0), 2071-2071, 2017

    ...我々は、軌道秩序機構に基づき、8軌道d-pモデルに久保公式を用いて抵抗率を計算した結果、上記の実験結果を自然に説明することに成功した。更にFeSeにおける熱起電力やホール係数の圧力依存性の計算結果についても報告する予定である。</p>...

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  • X線非弾性散乱によるスピネル型酸化物MnV<sub>2</sub>O<sub>4</sub>のフォノン分散の観測

    松浦 慧介, 近江 毅志, 阿部 伸行, 徳永 祐介, 有馬 孝尚, 佐賀山 基, 石川 大介, Baron A. Q. 日本物理学会講演概要集 72.1 (0), 2429-2429, 2017

    ...<p>スピネル型酸化物MnV_2_O_4_は,V^3+^イオンがスピン及び軌道自由度を有し,T_N_=58 Kでコリニア磁気相,T_oo_=53 Kで軌道秩序相に秩序化する.本研究では,軌道秩序相からの軌道励起に起因したフォノン変調をとらえることを目的とした.スピン・軌道秩序相(T=40 K)および無秩序相(T=60 K)において, SPring-8 BL43LXUにて非共鳴X線非弾性散乱実験を行った...

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  • 巨大正方晶歪みの抑制によるPbV<sub>1-x</sub>Ti<sub>x</sub>O<sub>3</sub>の負熱膨張

    服部 雄一郎, 酒井 雄樹, 岡 研吾, 東 正樹 日本物理学会講演概要集 72.1 (0), 2421-2421, 2017

    ...<p>ペロブスカイトPbVO_3_はd_xy_軌道秩序によるc/a=1.227の巨大な正方晶歪みをもつ。同じく正方晶ペロブスカイトのPbTiO_3_では強誘電・正方晶から常誘電・立方晶への転移に伴い、キュリー温度T_C_近傍でc/aが1.017から減少し、負の熱膨張が確認される。そこで本実験ではPbVO_3_のVを一部Tiで置換し、正方晶歪みを抑制することで負の熱膨張の実現を狙った。...

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  • 鉄系超伝導体における抵抗率と熱起電力の面内異方性

    大成 誠一郎, 紺谷 浩 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 2187-2187, 2016

    ...我々は、構造相転移温度以下でxz軌道とyz軌道が非等価になる軌道秩序状態において、8軌道d-pモデルに久保公式を用いて熱起電力と抵抗率を計算した結果、実験結果を再現することに成功した。</p>...

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  • CrSe<sub>1.8</sub>S<sub>0.2</sub>のSTM/STSによる表面構造と電子状態の研究

    藤澤 唯太, 島袋 竜成, 出村 郷志, 小林 慎太郎, 植田 浩明, 道岡 千城, 吉村 一良, 坂田 英明 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 2233-2233, 2016

    ...<p>我々は,軌道秩序を形成するCrSe_2_にSを部分置換したCrSe_1.8_S_0.2_のSTM/STS測定を行った.その結果,劈開表面において原子像を得ることに成功した.また,フェルミレベルにギャップ構造を観察した.本講演では,これらの結果について議論する.</p>...

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  • FeSe薄膜の赤外分光測定

    中島 正道, 柳瀬 和哉, 鍋島 冬樹, 今井 良宗, 前田 京剛, 田島 節子 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 2034-2034, 2016

    ...構造相転移に伴う軌道秩序の形成が電子状態に与える影響は明確には分かっていない。我々は、FeSe薄膜に対して赤外分光測定を行い、軌道秩序形成に伴う電荷ダイナミクスの変化を調べた。その結果、ギャップを開くことなくキャリア数が減少するという、反強磁性秩序を示す他の鉄系化合物には見られない特異な現象が起きていることが明らかになった。</p>...

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  • 三角格子系IrTe<sub>2</sub>のスピン分解光電子分光

    岡本 陽平, 岩崎 駿, 田久保 耕, 和達 大樹, 工藤 一貴, 石井 博文, 野原 実, 宮本 幸治, 奥田 太一, Saini N. L., 溝川 貴司 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 1792-1792, 2016

    ...バルク由来のバンド構造においてスピン軌道相互作用の効果が観測されたことに加えて、ストライプ型の電荷軌道秩序を示す低温相において、特異なスピン分極を持つ表面状態が観測された。観測結果に基づいて、IrTe_2_のバルクおよび表面でのスピン軌道相互作用の効果を議論する。</p>...

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  • FeSe系における超伝導発現機構の理論研究

    山川 洋一, 大成 誠一郎, 紺谷 浩 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 1834-1834, 2016

    ...<p>近年、FeSe系における軌道秩序相近傍の超伝導が大きな注目を集めている。そこで本研究ではd-pハバード模型に基づき、電子相関の高次項に由来するバーテックス補正を考慮して、FeSe系の超伝導を議論した。その結果、FeSe系の強い軌道揺らぎがバーテックス補正によりさらに増強され、電子ドープFeSeにおいてフルギャップ高温超伝導が実現する事を見出した。...

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  • FeSeの電子状態に対する圧力依存性の理論解析

    石塚 淳, 山田 武見, 柳 有起, 大野 義章 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 1833-1833, 2016

    ...最近の実験によって詳細な圧力-温度相図が決定し、P&lt;1.0GPaまで単調に軌道秩序相(Ts=90K)が抑制する一方で、P&gt;1.0GPaでは反強磁性秩序相が存在することが明らかとなった(P=4.8GPaでTm=45K)。本研究では、FeSeの圧力効果を第一原理的に考慮し、電子状態と磁気・軌道揺らぎの圧力依存性について議論する。...

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  • 鉄系超伝導体における軌道秩序状態の理論解析

    大成 誠一郎, 山川 洋一, 紺谷 浩 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 1831-1831, 2016

    <p>鉄系超伝導体においては物質群に依らず一般的に斜方晶構造相転移が存在する。その際に特徴的な波数依存性を持つ軌道偏極が起こることもARPESで報告されており、構造相転移以下の物理を詳細に調べることが鉄系超伝導体を理解する上で重要であると考えられる。そこで、我々は構造相転移以下の軌道偏極の波数依存性等を自己無撞着計算やダイアグラム展開した軌道偏極の線形方程式を解くことで詳細に調べた。</p>

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  • 様々な鉄系超伝導体における局所構造のFe面内対称性の破れについて

    豊田 真幸, 小林 義明, 伊藤 正行, 佐藤 正俊 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 1840-1840, 2016

    ...<p>前回まで、鉄系超伝導体BaFe2As2やNaFeAs、LiFeAsにおいて、75As核NMRを用いた電場勾配の測定から、それぞれの系において、結晶構造が4回対称性を持つTetra相でも局所的には軌道秩序が生じ、電子構造が2回対称性を持つことを報告してきた。...

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  • 表面において誘起される軌道秩序の実空間観察

    吉田 靖雄, Kim Howon, Lee Chi-Cheng, Chang Tay-Rong, Jeng Horng-Tay, Lin Hsin, 芳賀 芳範, 立岩 尚之, Fisk Zachary, 長谷川 幸雄 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 2480-2480, 2016

    ...<p>電荷・スピンの自由度に加えて電子軌道の自由度に起因する、軌道秩序や軌道ゆらぎによる超伝導といった興味深い物理現象が近年注目を集めている。本講演では、電子相関の強い金属間化合物CeCoIn_5の劈開表面に対して、高精度に試料—探針間距離を制御したSTM測定を行い、表面のみで誘起される新しいタイプの軌道秩序の観察に成功したので、その詳細について報告する。</p>...

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  • VI-1 希土類金属系における電子自由度と磁気励起スペクトル

    岩佐 和晃 RADIOISOTOPES 65 (6), 287-295, 2016

    ...このとき磁気双極子さらには高次多極子の複数自由度を持ちながら,伝導電子との相互作用あるいは混成効果を通して,磁気秩序・電荷軌道秩序及び近藤効果などの多彩かつ特徴的な物性を示す。ここでは,中性子非弾性散乱によって<i>f</i>電子がとる量子準位を決定する例を取り上げ,多体電子間の相互作用に起因する複数自由度の秩序と素励起の研究例を紹介する。...

    DOI Web Site Web Site 参考文献22件

  • VI-1-2 Mn酸化物の磁気ダイナミクス—二重交換相互作用と軌道秩序

    梶本 亮一, 吉沢 英樹 RADIOISOTOPES 65 (9), 393-401, 2016

    ...AMnO<sub>3</sub>の基本物性やこの物質が示す代表的な磁気・軌道秩序について概説し,本物質に特徴的なスピン間相互作用である二重交換相互作用や軌道秩序によって生じるスピン相関の様子を,非弾性中性子散乱によるスピン波の解析から調べた研究例を紹介する。</p>...

    DOI Web Site Web Site 参考文献27件

  • レーザー角度分解光電子分光によるFeSeの軌道秩序状態における超伝導ギャップ異方性の観測 2

    橋本 嵩広, 大田 由一, 山本 遇哲, 鈴木 裕也, 下志万 貴博, 渡部 俊太郎, Chen C.-T., 綿重 達哉, 小林 遼, 笠原 成, 松田 祐司, 芝内 孝禎, 岡崎 浩三, 辛 埴 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 2028-2028, 2016

    ...<p>鉄系超伝導体FeSeは軌道秩序形成に伴い、フェルミ面形状が4回対称から2回対称へと変化する様子が過去の角度分解光電子分光から報告されている。前回の発表では、入射光の偏光依存性を利用したレーザー角度分解光電子分光により、このような楕円フェルミ面における超伝導ギャップ異方性について報告した。...

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  • 軌道秩序を示すスピネル型酸化物MnV<sub>2</sub>O<sub>4</sub>の価電子密度直接観測

    村越 洋介, 佐藤 直毅, 坂倉 輝俊, 木村 宏之, 佐賀山 基, 岸本 俊二, 松浦 慧介, 有馬 孝尚 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 1940-1940, 2016

    ...<p>スピネル型酸化物であるMnV_2_O_4_は53K付近においてV^3+^の3d^2^に由来の電子軌道が軌道秩序を示す事が知られる。このV^3+^サイトの軌道秩序モデルは実験及び理論の両面からいくつかの報告はあるが、いまだに議論が収束していない。特に、近年の研究では、VO_6_八面体の111方向への三方晶歪の影響が指摘されてきたが、今のところ直接的な根拠は明らかではない。...

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  • CeCoIn<sub>5</sub>劈開表面において誘起された軌道秩序の実空間観察

    吉田 靖雄, Kim Howon, Lee Chi-Cheng, Chang Tay-Rong, Jeng Horng-Tay, Lin Hsin, 芳賀 芳範, 立岩 尚之, Fisk Zachary, 長谷川 幸雄 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 2105-2105, 2016

    ...<p>電荷・スピンの自由度に加えて電子軌道の自由度に起因する、軌道秩序や軌道ゆらぎによる超伝導といった興味深い物理現象が近年注目を集めている。本講演では、電子相関の強い金属間化合物CeCoIn_5の劈開表面に対して、高精度に試料—探針間距離を制御したSTM測定を行い、表面のみで誘起される新しいタイプの軌道秩序の観察に成功したので、その詳細について報告する。</p>...

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  • KCuF<sub>3</sub>のKα-RIXSの理論

    本 学, 岡田 耕三 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 1397-1397, 2016

    ...今回の発表では、それらのスペクトル上の特徴と結晶のヤンテラー歪や軌道秩序との関係について、不純物アンダーソン模型を用いて議論する。[1]水牧 et al.日本放射光学会2009</p>...

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  • 梯子格子系BaFe<sub>2</sub>S<sub>3</sub>の角度分解光電子分光

    岩崎 駿, 山本 健登, 青山 拓也, 橋詰 和樹, 大串 研也, 有田 将司, 生天目 博文, 谷口 雅樹, Saini N. L., 溝川 貴司 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 2032-2032, 2016

    ...バンド分散の観測結果から、反強磁性秩序や軌道秩序の効果について考察する。</p>...

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  • NMRで見たチタン酸化ニクタイド物質BaTi<sub>2</sub>As<sub>2</sub>Oの低温電子状態

    稲冨 健太, 小林 義明, 伊藤 正行 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 1932-1932, 2016

    ...本研究では低温相で軌道秩序が実現している可能性が理論的に指摘されたので、微視的にその証拠を見つけようとしている。今回、NMRから186Kで磁気ゆらぎの増大を捉えた。これは磁気ゆらぎに起因する軌道ゆらぎの発生を支持する。スペクトルの変化とともに低温相について議論する。</p>...

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  • スピネルFeCr<sub>2</sub>S<sub>4</sub>の輸送特性

    伊藤 昌和, 園田 一貴, 平 敦志 日本物理学会講演概要集 71.2 (0), 754-754, 2016

    ...<p>スピネルFeCr_2_S_4_は10K以下で軌道秩序転移を起こす.以前我々は軌道秩序相において磁場誘起相転移を起こすことを報告した.今回我々はこの物質の熱伝導,ゼーベック係数の測定を行ったので報告する.</p>...

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  • 電子顕微鏡を用いた強相関電子系材料の微細構造解析

    森 茂生 顕微鏡 47 (2), 104-109, 2012-06-30

    ...<p>強相関電子系物質は,3d電子のもつ電荷,スピンや軌道の自由度および電子系と結晶格子系との強い相互作用により,電荷・軌道秩序構造の形成や巨大磁気抵抗効果などの量子物性を示す.本稿では高分解能電子顕微鏡法,電子回折法,ローレンツ顕微鏡法および電子線小角散乱法を用いて明らかとなった,マンガン酸化物での電荷・軌道秩序構造や電子相分離状態におけるナノスケールでの微細構造に関する研究成果を紹介する....

    DOI Web Site 参考文献35件

  • 巨大な正方晶歪みを持つPbTiO3型ペロブスカイトPbVO3とBiCoO3

    東 正樹 日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集 2008F (0), 427-427, 2008

    ...PbVO3の磁性研究から明らかになりつつあるdxy軌道秩序とこの大きな正方晶歪みの関係を考察する。また、鉛フリーのBiCoO3-BiFeO3系におけるMPBの可能性についても議論する。...

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