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検索結果 2,692 件

  • MSCとCAR-T細胞療法の現状と課題

    内田 直之 日本輸血細胞治療学会誌 70 (1), 1-6, 2024-02-26

    ...<p>同種造血幹細胞移植は,難治性造血器悪性疾患を根治できる強力な抗腫瘍効果を有する一方,移植片対宿主病を始めとする同種免疫反応に関連する重篤な合併症を伴う.近年,細胞自体を培養・遺伝子導入して「製品」化した再生医療等製品の開発が進み,2015年に造血器疾患領域で初めてヒト骨髄由来間葉系幹細胞(テムセル™)が承認され,2019年~2021年にCAR-T細胞療法製品が5つ承認された.テムセル™は免疫修飾能...

    DOI Web Site 参考文献46件

  • ボリコナゾール長期内服中の免疫抑制患者に生じ,予後不良であった有棘細胞癌の 2 例

    中山 優香, 石倉 侑, 竹内 聡, 阿南 健太郎, 舟橋 ひとみ, 松本 大輔, 玉江 昭裕, 中原 剛士 西日本皮膚科 86 (1), 55-61, 2024-02-01

    ...当科初診 5 年前に骨髄異形成症候群に対し同種造血幹細胞移植をし,ボリコナゾール(VRCZ)を内服していた。4 カ 月前から頭頂部に生じた有棘細胞癌(SCC)に腫瘍切除と分層植皮,術後放射線照射を行ったが,右頚部リンパ節転移及び局所再発した。5 カ 月後に頭蓋骨外板含めた拡大切除,右側頚部リンパ節郭清と耳下腺を摘出し,皮弁形成と全層植皮で再建した。...

    DOI Web Site Web Site 参考文献12件

  • GPIアンカーとその欠損症

    村上 良子, 木下 タロウ Trends in Glycoscience and Glycotechnology 36 (209), J1-J5, 2024-01-25

    ...一方後天性のGPI欠損症として造血幹細胞の<i>PIGA</i>遺伝子の突然変異を原因とし、補体の活性化による溶血発作を主症状とする発作性夜間ヘモグロビン尿症が知られている。最近まれではあるが、<i>PIGT、PIGB、PIGV</i>の変異を原因とするPNHが見つかっており、特徴的な症状を示す。GPIアンカーの生合成とこれら欠損症について最近の知見を述べる。</p>...

    DOI Web Site 参考文献15件

  • Regulation of lymphoid-myeloid lineage bias through Regnase-1/3-mediated control of Nfkbiz

    植畑, 拓也, 山田, 信之輔, 織, 大祐, Vandenbon, Alexis, Giladi, Amir, Jelinski, Adam, 村川, 泰裕, 渡邊, 仁美, 竹内, 一博, 虎谷, 和則, 三野, 享史, 木立, 尚孝, Standley, Daron M., 辻村, 亨, 伊川, 友活, 近藤, 玄, Landthaler, Markus, 河本, 宏, Rodewald, Hans-Reimer, Amit, Ido, 山本, 玲, 宮崎, 正輝, 竹内, 理 Blood 143 (3), 243-257, 2024-01-18

    Regulation of lineage biases in hematopoietic stem and progenitor cells (HSPCs) is pivotal for balanced hematopoietic output. However, little is known about the mechanism behind lineage choice in …

    HANDLE

  • 造血幹細胞移植における運動療法の意義と実際

    武清 孝弘, 市川 雄大, 木口 大輔, 中村 和司, 田仲 勝一, 青木 卓也, 名和 由一郎 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 13 (1), 21-32, 2024

    ...<p> 造血幹細胞移植(移植)患者は,移植治療に伴うさまざまな移植後合併症や活動性低下により,筋力や持久力などの身体機能低下,不安・抑うつなどの精神機能低下,倦怠感の出現,心理面への影響が生じる。これらが原因となり,日常生活活動能力や生活の質(QOL)は移植後大きく低下する。...

    DOI Web Site 参考文献42件

  • ミトコンドリア断片化による骨髄異形成症候群の発症機構

    林 嘉宏 臨床血液 65 (4), 249-254, 2024

    ...<p>骨髄異形成症候群(MDS)は,造血幹細胞に生じた遺伝子異常に起因して発症し,無効造血に伴う骨髄不全症を主病態とする難治性造血器腫瘍である。この10年ほどの間に,MDSクローンにおける自然免疫応答シグナル経路異常が同定され,それに伴う慢性炎症機構が,MDS病態形成において中心的役割を担うことがわかってきた。...

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  • 同種造血幹細胞移植により長期寛解を得た<i>CLEC16A::IL2</i>融合遺伝子を有するT細胞前リンパ球性白血病

    百瀬 春佳, 栗田 尚樹, 錦井 秀和, 遊佐 希, 横山 和明, 清水 英吾, 井元 清哉, 南木 融, 丸山 ゆみ子, 坂本 竜弘, 横山 泰久, 加藤 貴康, 松岡 亮太, 小原 直, 坂田(柳元) 麻実子, 千葉 滋 臨床血液 65 (1), 35-40, 2024

    <p>64歳女性。両上肢の巧緻運動障害を契機に受診,頭部MRIで延髄に造影効果を伴う病変を指摘された。末梢血および骨髄にblebを伴う異常リンパ球を認め,フローサイトメトリーでCD4<sup>+</sup>/CD8<sup>+</sup>二重陽性T細胞集団を検出した。同細胞由来DNAを用いた全エクソンシークエンスで<i>CLEC16A::IL2</i>融合遺伝子を同定し,さらに異常リンパ球にTC…

    DOI Web Site PubMed

  • 慢性GVHDの口腔症状の診断,評価およびマネジメント

    曽我 賢彦 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 13 (2), 69-73, 2024

    ...<p> 口腔は,同種造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(chrnonic graft versus host disease,cGVHD)における代表的な標的臓器の一つである。症状としては,口腔粘膜の扁平苔癬様変化,疼痛,口腔乾燥そして味覚障害等が特徴的であり,口腔の健康状態の悪化,口腔機能の低下,ひいては経口摂取に支障を来すことで,生活の質の低下をもたらす。...

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  • 3回の同種造血幹細胞移植後の末期腎不全に対し生体腎移植を施行したPhiladelphia染色体陽性急性リンパ芽球性白血病

    西島 暁彦, 新谷 直樹, 太田 哲人, 須田 潔子, 尾本 和也, 石田 信也, 吉岡 康介, 黒澤 修兵, 日野 裕太郎, 妹尾 寧, 五十嵐 愛子, 押川 学, 濵村 貴史, 遠矢 嵩, 清水 啓明, 名島 悠峰, 小林 武, 原口 京子, 奥山 美樹, 大橋 一輝, 土岐 典子 臨床血液 65 (1), 7-12, 2024

    <p>18歳男性。Ph染色体陽性急性リンパ性白血病の再発に対し,同種骨髄移植(BMT)を実施された。初回移植から3ヶ月後に再発し,2回目のBMTを施行された。2回目のBMTの4ヶ月後に再発し,20歳3ヶ月時に父からのHLA半合致(ハプロ)移植を実施された。ハプロ移植後day29には分子学的寛解を確認し,以後再発は認めていない。移植後3年2ヶ月に血栓性微小血管障害症に伴う末期腎不全で透析導入となっ…

    DOI PubMed

  • 同種造血幹細胞移植後に真菌性脳動脈瘤破裂を認めた成人T細胞白血病・リンパ腫

    厚井 聡志, 清水 啓明, 貞賀 泰孝, 近藤 花織, 加藤 千賀, 酒井 知史, 神原 康弘, 小沼 亮介, 熱田 雄也, 島袋 将志, 神宮寺 敦史, 細田 譲, 尾内 大志, 濱村 貴史, 新谷 直樹, 遠矢 嵩, 名島 悠峰, 小林 武, 松澤 祐一, 新井 秀雄, 関谷 紀貴, 原口 京子, 奥山 美樹, 土岐 典子 臨床血液 65 (2), 84-89, 2024

    ...侵襲性肺アスペルギルス症は同種造血幹細胞移植後に発症するが,本症例のように血行性播種による真菌性脳動脈瘤を合併し,致死的な経過を辿る可能性があるため注意が必要と考えられた。</p>...

    DOI PubMed

  • 関節リウマチに対する治療経過中に発症した肝類洞閉塞症候群の1例

    矢野 花佳, 堀 明日香, 三橋 威志, 樫原 孝典, 田中 宏典, 友成 哲, 河野 豊, 岡本 耕一, 佐藤 康史, 宮本 弘志, 常山 幸一, 坂東 良美, 高山 哲治 四国医学雑誌 79 (5.6), 263-268, 2024

    ...肝類洞閉塞症候群は造血幹細胞移植後やオキサリプラチンなどの抗悪性腫瘍薬の投与,放射線治療により発症するとされている。関節リウマチの治療経過中に発症したという例は無く,まれな病態であると考え報告する。</p>...

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  • P2X4受容体を介したATPによるマスト細胞の活性化の増強

    吉田 一貴, 伊藤 政明, 松岡 功 日本薬理学雑誌 159 (1), 39-43, 2024-01-01

    ...エネルギー通貨であるが,様々な刺激に応じて細胞外に放出され,多様な受容体を介して認識される細胞間情報伝達物質としても重要である.ATPはシナプス小胞や分泌顆粒に蓄えられており,神経細胞や血小板の活性化によって細胞外へ放出され,神経伝達や血小板凝集で重要な役割を担っている.さらに,皮膚を擦るような機械刺激や炎症による細胞傷害によっても放出され,炎症反応を促進することが明らかになってきた.マスト細胞(MC)は造血幹細胞由来...

    DOI Web Site 参考文献30件

  • 再発時に<i>PTPN11</i>変異によるクローン交代を認めた<i>FLT3</i>-ITD変異陽性急性骨髄性白血病

    栗原 一也, 貞任 大地, 名島 悠峰, 平間 千津子, 原口 京子, 加藤 可那, 近藤 花織, 貞賀 泰孝, 加藤 千賀, 酒井 知史, 神原 康弘, 奈邊 愛美, 手島 航, 浅野 雄哉, 神宮寺 敦史, 島袋 将志, 大内 史彦, 稲井 一貴, 厚井 聡志, 新谷 直樹, 遠矢 嵩, 清水 啓明, 小林 武, 大保木 啓介, 原田 浩徳, 奥山 美樹, 原田 結花, 土岐 典子 臨床血液 65 (2), 63-68, 2024

    ...寛解導入療法,地固め治療を行いながら同種造血幹細胞移植の準備を行ったが,移植前の骨髄検査で血液学的再発を来し,コンパニオン診断薬で<i>FLT3</i>-ITD変異陽性が確認された。Gilteritinib単剤療法を開始して再度寛解を得たため,非血縁者間骨髄移植を実施した。移植後1年で再発を来し,gilteritinib投与を再開したが増悪した。...

    DOI Web Site PubMed

  • 造血幹細胞移植後長期フォローアップ外来における婦人科検診の臨床的有用性

    鴨井 千尋, 藤井 伸治, 松岡 敬典, 高橋 郁名代, 山本 晃, 清家 圭介, 藤原 英晃, 淺田 騰, 遠西 大輔, 西森 久和, 藤井 敬子, 松岡 賢市, 前田 嘉信 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 13 (2), 74-80, 2024

    ...<p> 同種造血幹細胞移植後の婦人科系疾患に関する報告は少ない。当科は移植後女性患者の婦人科定期検診(内診,経膣超音波検査,子宮頸部細胞診)を実施している。本研究では当施設の移植後患者37例(年齢中央値50歳,18-73歳)を後方視的に解析した。細胞診異常を認めたのは8例で,全例にbusulfan投与歴があった。高度扁平上皮内病変は4例で,そのうち1例は膣がんを発症し,放射線治療を受けた。...

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  • 胸膜肺実質線維弾性症を伴う特発性間質性肺炎および二次性間質性肺炎の肺移植症例の臨床的・画像的・病理学的特徴

    池上 直弥, 中島 直樹, 吉澤 明彦, 半田 知宏, 芳川 豊史, 久保 武, 谷澤 公伸, 大角 明宏, 山田 義人, 濱路 正嗣, 中島 大輔, 豊 洋次郎, 田中 里奈, 渡邉 創, 中塚 賀也, 村瀬 裕子, 中西 智子, 庭本 崇史, 陳 和夫, 伊達 洋至, 平井 豊博 Tenri Medical Bulletin 26 (1), 56-57, 2023-12-25

    <p>【目的】本研究では,放射線画像での胸膜肺実質線維弾性症(pleuroparenchymal fibroelastosis; PPFE)様所見に対応する病理学的所見と,病理学的なPPFE 所見を認める症例の臨床的・形態的特徴を評価することを目的とした.</p><p>【方法】CT 画像でPPFE 様所見を有する肺移植レシピエント59 …

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  • 本邦における造血幹細胞採取等のアフェレーシスの実態調査

    藥師神 公和, 吉原 哲, 池本 純子, 池田 和彦, 石田 明, 大戸 斉, 小原 明, 梶原 道子, 菊田 敦, 原口 京子, 藤原 慎一郎, 藤原 実名美, 山崎 理絵, 長村 登紀子, 田野崎 隆二, 奥山 美樹, 藤盛 好啓, 上田 恭典 日本輸血細胞治療学会誌 69 (6), 641-647, 2023-12-20

    ...<p>同種および自家の末梢血幹細胞採取(PBSCH)はすでに一般診療として確立されたものであるが,近年の医学の進歩により,造血幹細胞移植,採取は多様化している.本邦の現状を把握し,問題点を抽出すべく,細胞治療に関する実態調査を行った.159施設(診療科)より回答を得た.自家PBSCH年間件数では48%の施設で11~25件,37%の施設で1~10件,血縁同種PBSCH年間件数では60%の施設で1~10...

    DOI Web Site 参考文献5件

  • 末梢血幹細胞採取における中間産物中CD34陽性細胞数測定の有用性に関する検討

    中林 咲織, 小島 稔, 竹岡 咲穂, 岩下 奈央, 坪倉 美里, 加瀬 由貴, 笠根 萌美, 髙橋 典子, 竹内 紗耶香, 林 智晶, 前澤 直樹, 福本 秀知, 武田 航, 伊豆津 宏二, 小川 千登世, 松下 弘道, 福田 隆浩 日本輸血細胞治療学会誌 69 (6), 634-640, 2023-12-20

    ...<p>末梢血幹細胞採取(PBSCH)では効率よく目標とする造血幹細胞を採取することが重要である.そこで我々はPBSCH中に産物中CD34陽性細胞濃度で処理量を調節することが最適な採取に繋がったかを後方視的に検討した.対象は同種PBSCH28件,自家PBSCH24件の計52件で,PBSCH中の産物中CD34陽性細胞濃度(中間値)と終了後の産物中CD34陽性細胞濃度(最終値)の相関は,全体(R=0.986...

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 幹細胞からみた炎症性腸疾患の病態と治療

    岡本 隆一, 水谷 知裕, 清水 寛路 日本消化器病学会雑誌 120 (7), 562-570, 2023-07-10

    ...<p>炎症性腸疾患は消化管に原因不明の慢性炎症をきたす一方,同時に粘膜組織などの破壊・機能欠損が生じる.このため,治療の過程では破壊・損傷した粘膜組織を再生・修復し,正常な機能を回復することが重要であり,「粘膜治癒」を目標に掲げるT2Tの考え方に通じている.組織の再生・治癒の過程では当該組織に内在する幹細胞の機能が極めて重要な役割を果たす.このような観点から,炎症性腸疾患においても造血幹細胞・間葉系幹細胞...

    DOI PubMed

  • 日本赤十字社北海道さい帯血バンクにおける臍帯血提供者の増加を目指した普及啓発活動

    内藤 友紀, 秋野 光明, 清水 香織, 増子 和尚, 関本 達也, 生田 克哉, 紀野 修一 日本輸血細胞治療学会誌 69 (3), 484-490, 2023-06-26

    ...<p>非血縁者間造血幹細胞移植における臍帯血移植数は年々増加し,2020年は全体の約58%であった.一方,移植用臍帯血の公開登録数は低迷しており,原因として臍帯血バンクの認知度の低さが考えられる.我々は,産科医療機関,妊婦や子育て世代,一般市民の各々を対象とした普及啓発活動に取り組んだ.既に採取協力を得ている医療機関には定期訪問数を増して情報提供を強化し,未協力の産科施設には医師らと面談し新たに3施設...

    DOI Web Site 医中誌

  • 末梢血幹細胞採取にアフェレーシスナースが果たしている役割と人的支援のニーズに関するアンケート調査

    難波 寛子, 柴田 玲子, 吉田 琴恵, 池田 洋子, 國井 典子, 牧野 茂義, 武田 航, 小島 稔, 福田 隆浩, 上田 恭典, 日野 雅之 日本輸血細胞治療学会誌 69 (3), 464-469, 2023-06-26

    <p>学会認定・アフェレーシスナース(ApheNs)の末梢血幹細胞採取(PBSCH)への関与と,院外からの人的支援の必要性についてアンケート調査を行った.非血縁者間末梢血幹細胞採取認定施設に在籍しているApheNsの大多数がPBSCHに貢献していたが,7割弱の施設でApheNsが不在で,人的支援を希望する職種としてはApheNsが最多だった.人的支援の必要性は施設間で状況が異なることがわかった.…

    DOI Web Site 医中誌

  • COVID-19感染拡大期における不安を有する 同種造血幹細胞移植患者の身体機能

    小菅 友里加, 中橋 玲那, 橋田 直, 石川 淳, 田宮 大也 Japanese Journal of Health Promotion and Physical Therapy 13 (1), 27-33, 2023-06-12

    ...<p>【目的】同種造血幹細胞移植(以下:移植)患者は身体機能低下が問題となる。新型コロナウィルス感染症(coronavirus disease 2019 : 以下,COVID-19)の感染拡大期において,感染に対する不安が大きいと活動時間が減少すると報告されているが,移植患者への関連は明らかになっていない。...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献4件

  • COVID-19パンデミック第一波での診療制限が輸血製剤使用量に与えた影響

    藤野 恵子, 山口 恭子, 榎本 麻里, 堀田 多恵子, 平安山 知子, 國﨑 祐哉, 赤司 浩一 日本輸血細胞治療学会誌 69 (1), 20-26, 2023-02-25

    ...</p><p>当院全体の手術実施件数は診療制限期間に著減したが,その多くは同種血使用量の少ない診療科であった.延期または中止となった手術には貯血式自己血採取後の症例も多く,期限切れによる廃棄量が増加した.一方で当院における同種血使用量の多くを占めている心臓外科手術の件数に変動はなく,同種血使用量の減少は限定的であった.制限解除後には特に造血幹細胞移植に関連した赤血球・血小板製剤の使用量が著増し,制限前...

    DOI Web Site 医中誌

  • リツキシマブ投与下の生体腎移植後にPassenger Lymphocyte Syndromeを発症した1例

    祖父江 晃基, 奥田 誠, 栗林 智子, 日高 陽子, 遊佐 貴司, 藤原 ゆり, 石橋 瑞樹, 齋藤 光平, 鈴木 大夢, 岸 まい子, 佐瀬 千佳, 大野 眞由子, 樋口 絵莉香, 村松 真樹, 高橋 浩之, 酒井 謙, 塩野 則次 日本輸血細胞治療学会誌 69 (1), 15-19, 2023-02-25

    ...<p>Passenger lymphocyte syndrome(PLS)は造血幹細胞移植や臓器移植のあとに溶血性貧血の症状を呈する状態のことである.その発症機序は,移植によってドナー由来抗体産生細胞が移入され,増殖し抗体を産生することで溶血が起こる....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献11件

  • 成人T細胞白血病・リンパ腫の診療

    石塚 賢治 日本内科学会雑誌 112 (1), 89-93, 2023-01-10

    ...p>成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)はヒトT細胞白血病ウイルスI型(HTLV-1)により起こされる末梢性T細胞腫瘍である.indolent ATLとaggressive ATLに分類され,標準治療はindolent ATLに対してはaggressive ATLになるまで無治療経過観察,aggressive ATLに対しては多剤併用化学療法,臓器機能が良好な65歳~70歳以下の症例ではさらに同種造血幹細胞移植...

    DOI Web Site 参考文献9件

  • 同種造血幹細胞移植後キメリズム解析の意義と解析法

    池田 和彦 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (1), 1-11, 2023

    ...<p> 同種造血幹細胞移植後のキメリズム解析は生着の確認,移植後再発や生着不全などの診断に必須である。レシピエントキメリズムの増加傾向を認める例では,移植片拒絶による生着不全や再発に備え,再移植やドナーリンパ球輸注を検討する。一方,完全ドナー型キメラにもかかわらず血球回復が不十分な場合には移植片機能低下が示唆される。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献64件

  • 栄養パスを用いた造血幹細胞移植の生着における栄養介入の実際

    青山 高 日本栄養士会雑誌 66 (3), 139-147, 2023

    ...<p>本研究では、栄養パスを用いた造血幹細胞移植(Hematopoietic Stem Cell Transplantation;HSCT)の生着における関連因子を調査し、栄養介入の意義を探索した。静岡県立静岡がんセンター血液・幹細胞移植科において2019年1月から9月までにHSCTを受け(移植日:Day0)栄養パスを適用した症例を対象とした。...

    DOI 医中誌

  • 難治性食道狭窄を来した同種造血幹細胞移植後の食道粘膜類天疱瘡

    藤田 菜々子, 山下 鷹也, 阿部 史人, 奈良 美保, 吉岡 智子, 古賀 浩嗣, 石井 文人, 高橋 直人 臨床血液 64 (2), 107-112, 2023

    <p>40代女性。AML再発に対し血縁者間HLA半合致移植を施行。移植後day59に食道狭窄症を発症した。GVHDと診断し免疫抑制療法中は定期的な食道拡張術で安定していたが,AML再々発に伴い免疫抑制剤を中止すると食道狭窄の増悪を認めた。食道粘膜は易出血性・易剥離性であり,生検組織で剥脱した重層扁平上皮と上皮下の肉芽組織との離開を認めた。蛍光抗体直接法で基底膜部へのIgGとIgAの線状沈着を認め…

    DOI Web Site 医中誌

  • 高齢者に対する造血幹細胞移植の適応の判断におけるG8 screening toolの有効性の検証

    松尾 弥生, 内海 紗江, 吉野 明久, 嶋川 卓史, 南 満理子, 林 正康, 栗山 拓郎, 衛藤 徹也 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (2), 110-116, 2023

    <p> 近年,骨髄非破壊的前処置の普及,支持療法の向上により高齢者に対する同種幹細胞移植が増えている。しかし,その適応を客観的に判断するのは難しく,多くは主治医の経験的判断に委ねられている。今回,高齢者に対する移植適応の判断材料として,高齢者機能評価スクリーニングツールのG8 screening …

    DOI Web Site 医中誌 参考文献14件

  • 造血細胞移植後二次がんへの対策

    稲本 賢弘 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (2), 103-109, 2023

    <p> 造血細胞移植後晩期障害の中でも二次がんは頻度が多く,生命予後に影響するため早期発見が重要である。移植後二次がんは,移植後リンパ増殖性疾患,移植後骨髄系腫瘍,固形がんに分類される。リンパ増殖性疾患は移植後1年以内の発症が多く,発症割合は自家移植後0.1%,同種移植後0.8%で,発症リスク因子はT細胞除去,再生不良性貧血,非血縁ドナー,HLA不一致,臍帯血である。骨髄系腫瘍は移植後数年以内の…

    DOI Web Site 医中誌 参考文献23件

  • 遺伝性血栓症の病態解析―Bedside to Bench―

    森下 英理子 日本血栓止血学会誌 34 (4), 468-479, 2023

    ...加え,組織因子(TF)ならびにPAI-1が著増すること,さらに欠損患者由来LCLにHO-1遺伝子を導入するとその増加が抑制されること,②ヘムの分解産物であるCOは細胞傷害性ストレス刺激に対して単球や血管内皮細胞上でTFやPAI-1発現を抑制,TM発現を増加させ,それはMAPキナーゼ系を介することなどを示し,HO-1の新たな機能として抗血栓性作用を提唱した.さらに,日本骨髄バンクの協力を得て非血縁者造血幹細胞移植...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献54件

  • 同種造血幹細胞移植の血縁ドナー選定における倫理的ジレンマ

    浅野 悠佳, 福島 伯泰, 枝廣 太郎, 土石川 佳世, 大澤 彰裕, 三島 華歩, 八木 恵子, 一戸 辰夫 臨床倫理 11 (0), 79-86, 2023

    ...<p> 同種造血幹細胞移植はドナーの存在が前提の治療行為であり,常に倫理的ジレンマを伴う。悪性リンパ腫のため造血幹細胞移植が必要となった患者の妹がドナー候補となったが,出産後1年未満のため,関連学術団体が定める血縁造血幹細胞ドナー傷害保険加入適格基準を満たさず,HLA検査は行わなかった。患者はさい帯血移植を行い,生着後に退院したが再発した。...

    DOI

  • 骨髄球系造血の制御機構と疾患

    平位 秀世 臨床血液 64 (9), 853-860, 2023

    ...<p>生体防御に関わる好中球に代表される顆粒球や,単球のような単核貪食細胞を産み出す骨髄球系造血では,造血幹細胞および前駆細胞における増殖や分化が高度に制御されており,定常状態のみならず,微生物感染や組織損傷による炎症惹起時にも,需要に応じた適正な細胞供給が行われる。...

    DOI Web Site PubMed ほか1件

  • 骨髄不全の免疫病態

    細川 晃平 臨床血液 64 (9), 908-915, 2023

    ...AAは,汎血球減少と骨髄低形成を特徴とするが,その多くが細胞傷害性T細胞を主体とした自己免疫的な機序によって造血幹細胞が傷害される結果発症する。AAにおけるゲノム異常はMDSや健常人における加齢に伴うクローン性造血とは明らかに異なっている。特に,PNH形質の血球や,HLAクラスIアレル欠失血球の存在は,自己免疫から免れた造血幹細胞が造血を支持していることを示している。...

    DOI PubMed

  • 同種造血幹細胞移植を実施しない地方病院における,移植後の長期フォローアップ

    相庭 昌之, 重松 明男, 鈴木 陶磨, 宮城島 拓人 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (4), 268-273, 2023

    ...<p> 当院が位置する北海道道東地域では同種造血幹細胞移植(以下,同種移植)を実施していないため,同種移植を他院へ依頼する。移植後フォローアップ(以下,LTFU)は当院で行う症例が多いが,非同種移植施設におけるLTFUのデータは存在しない。2015年から2022年の間に他院で同種移植を受け,当院のLTFU外来でフォローしている症例を後方視的に解析した。症例は48例で,年齢の中央値は48歳だった。...

    DOI Web Site 参考文献9件

  • 造血幹細胞移植における腸内細菌叢の重要性

    荒 隆英, 橋本 大吾 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (4), 228-238, 2023

    ...本稿では,造血幹細胞移植後の,腸内細菌叢の変化が移植成績に及ぼす影響に関する知見をまとめ,造血幹細胞移植における腸内細菌叢の役割と意義および今後の展望について考察する。</p>...

    DOI Web Site 参考文献75件

  • 同種造血幹細胞移植におけるHLA不適合の臨床的意義

    諫田 淳也 臨床血液 64 (9), 1158-1165, 2023

    <p>臍帯血移植に加えて,抗胸腺細胞グロブリンや移植後のcyclophosphamide投与によるGVHD予防法の開発・改良によりHLA不適合移植件数が急速に増加している。HLA適合度と移植成績の関連に関しては,移植ソース毎に異なるため,HLA不適合の意義に関して解釈に注意が必要である。さらに,評価する遺伝子座,適合レベル(抗原・アレル),不適合方向(移植片対宿主方向や宿主対移植片方向),不適合…

    DOI Web Site PubMed ほか1件

  • <i>EVI1</i>再構成を伴う骨髄性腫瘍における<i>SF3B1</i>変異合併の意義

    田中 淳 臨床血液 64 (10), 1258-1265, 2023

    ...このアイソフォームは野生型EVI1と比較してマウス造血幹細胞の自己複製能を有意に亢進させた。また,この異常スプライシングの誘導に必要な分枝部位およびシスエレメントも併せて同定した。これらの結果は予後不良な<i>EVI1</i>再構成を伴うAMLの分子機構をより詳細に解明し治療応用へ繋げる為の基盤を築くものであると考える。</p>...

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  • 成人B細胞性急性リンパ芽球性白血病に対するCAR-T療法

    後藤 秀樹 臨床血液 64 (11), 1432-1439, 2023

    ...新規薬剤(blinatumomab,inotuzumab ozogamicin等)による治療や同種造血幹細胞移植が行われるも,依然として再発・難治例の予後は不良である。近年,CD19を標的とするキメラ抗原受容体T細胞(chimeric antigen receptor T-cell, CAR-T)療法が,再発・難治性のB-ALLの治療法として有望視されている。...

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  • 先天性角化不全症に対して生体肺移植を施行した1例

    小林 萌, 大角 明宏, 小川 絵里, 岡本 竜弥, 小池 隆志, 高橋 守, 田中 里奈, 豊 洋次郎, 中島 大輔, 濱路 政嗣, 伊達 洋至 移植 58 (Supplement), s297_2-s297_2, 2023

    ...<p>先天性角化不全症(Dyskeratosis congentia: DKC)はテロメア長の維持機能の障害を背景とする稀な先天性造血不全症候群である.ほとんどの症例で造血不全を来し,造血幹細胞移植が必要となる.肺には時に肺線維症や肺動静脈瘻を伴う.症例は前医でDKCと診断され,6歳時に再生不良性貧血に対して非血縁者間骨髄移植を施行された.13歳時より労作時呼吸困難が出現し,肺の線維化,拘束性換気障害...

    DOI 医中誌

  • 同種造血幹細胞移植における低カリウム血症とカリウム補充療法

    川島 一郎, 日向 英人, 中楯 礼人, 細川 恵理子, 坂本 勇磨, 鈴木 潤, 熊谷 拓磨, 輿石 めぐみ, 鈴木 愛, 山本 健夫, 中嶌 圭, 桐戸 敬太 臨床血液 64 (2), 83-90, 2023

    ...<p>同種造血幹細胞移植(allogeneic hematopoietic stem cell transplantation, allo-HCT)時には低K血症を高頻度に認め,非再発死亡(non-relapse mortality, NRM)との関連も報告されている。しかし,日本のK注射製剤の添付文書を厳格に遵守すると,補正が困難な場合が多い。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 同種造血幹細胞移植後の維持療法

    吉本 五一, 宮本 敏浩 臨床血液 64 (6), 533-546, 2023

    ...<p>同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)は疾患再発のリスクの高い患者の生存率向上に寄与している。しかしながら,allo-HSCT後に疾患が再発した場合,従来の化学療法やドナーリンパ球療法を行っても十分な治療成績が得られず,治療不成功・死亡の主な要因となっている。...

    DOI

  • ATLの長期寛解を目指したTax標的樹状細胞ワクチン療法

    末廣 陽子 臨床血液 64 (7), 670-677, 2023

    ...唯一治癒が期待される造血幹細胞移植療法は,高率に発生する治療関連死亡が残された課題である。我々は,安全な治療法の開発を目指し,病因ウイルス抗原を標的とした樹状細胞ワクチン療法を開発中である。これまでにパイロット試験,第I相臨床試験で安全性を確認してきたが,有効性に関しても期待できる長期臨床効果が得られている。本治療法は,ATLの治療のみならず発症予防ワクチンとして発展する可能性を含んでいる。...

    DOI PubMed

  • ハプロ移植におけるLOH,HLA発現低下

    西尾 信博 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (4), 222-227, 2023

    ...また近年,ハプロ移植を含む同種造血幹細胞移植後のエピジェネティックな移植後免疫回避メカニズムとして,HLA class Ⅱ分子の発現低下が同定されている。白血病に対するハプロ移植を成功させるには,移植後の免疫回避を予防する戦略が必要である。</p>...

    DOI Web Site 参考文献13件

  • 17;19転座陽性急性リンパ性白血病の化学療法耐性とTRAIL高感受性

    犬飼 岳史 日本小児血液・がん学会雑誌 60 (3), 207-213, 2023

    ...移植片対白血病効果では,ドナー由来の細胞傷害性T細胞がTRAILを含む細胞傷害因子を介して白血病細胞に細胞死を誘導する.17;19転座陽性ALLでは,TCF3::HLFが細胞傷害因子のTRAILに対するdeath受容体の発現を誘導し,TRAILの抗白血病効果に対して高い感受性を示す.この特性を標的にしてblinatumomabもしくはCAR-T細胞療法によって病勢のコントロールを図り,引き続き同種造血幹細胞移植...

    DOI

  • Busulfanを含む造血幹細胞移植前処置中に生じた重度精神障害

    井本 直人, 藤原 慎二, 渡邉 実紀, 鈴木 祐太朗, 川口 拓哉, 伊藤 理恵, 堺 寿保, 倉橋 信悟 臨床血液 64 (11), 1415-1420, 2023

    <p>症例1は66歳男性。骨髄異形成症候群に対しfludarabine/busulfan(BU)を前処置とした非血縁者間同種末梢血幹細胞移植を予定した。Day−3のBU 3日目の投与後より幻覚を訴え,day−2のBUは中止したが,同日幻覚悪化に続き昏睡・呼吸抑制を来した。Day−1以降症状は消失した。症例2は69歳男性。マントル細胞リンパ腫の中枢神経再発に対し,thiotepa(TT)/BUを前…

    DOI Web Site PubMed

  • ABO血液型不一致・生体腎移植後にPassenger Lymphocyte Syndromeを発症した1例

    近藤 晃, 中島 龍一朗, 春口 和樹, 蜂須賀 健, 川瀬 友則, 三宮 彰仁, 小山 一郎, 中島 一朗 移植 58 (Supplement), s244_1-s244_1, 2023

    ...【考察】PLSは固形臓器移植や造血幹細胞移植における合併症の1つであり、移植片対宿主病(Graft Versus Host Disease: GVHD)の亜型に分類される症候群である。稀ではあるが、移植後の貧血の原因としてPLSを考慮する必要があると思われ、若干の文献的考察を加えて報告する。</p>...

    DOI 医中誌

  • 造血幹細胞移植療法における患者報告アウトカム(PRO)

    黒澤 彩子 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (1), 18-28, 2023

    <p> Patient-reported outcome(PRO),患者報告アウトカムは「患者の回答について,臨床医や他の誰の解釈も介さず,患者から直接得られる患者の健康状態に関するすべての報告」と定義される。有害事象報告やQOL評価において患者評価と医療者評価の間には大きな乖離があることが示されており,近年,臨床試験や日常臨床においてPROを組み込むことの重要性が認識されつつある。本邦の血液領…

    DOI Web Site 参考文献29件

  • Azacitidineによる橋渡しで2回の同種造血幹細胞移植を行った再発若年性骨髄単球性白血病

    大城 登喜子, 百名 伸之, 阿部 仁美, 浜田 聡, 中西 浩一 臨床血液 64 (3), 187-192, 2023

    ...<p>若年性骨髄単球性白血病(JMML)は造血幹細胞移植が唯一の根治療法とされているが,移植成績の向上に寄与する前治療について未だ優位性を示す方法は示されていない。近年,移植までの橋渡しとしてメチル化阻害薬であるazacitidine(AZA)の有効性が報告されており,本邦でも2021年7月より前方視的臨床研究が開始されている。...

    DOI Web Site 医中誌

  • COVID-19発症後に4ヶ月以上SARS-CoV-2の持続排出を認めた同種造血幹細胞移植患者

    宮崎 幸大, 末盛 浩一郎, 桑原 希, 谷口 裕美, 村上 忍, 小西 達矢, 名部 彰悟, 丸田 雅樹, 越智 俊元, 谷本 一史, 宮本 仁志, 山之内 純, 岩城 洋己, 四宮 博人, 竹中 克斗 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (2), 129-132, 2023

    <p> The duration of infectivity associated with severe acute respiratory coronavirus-2 (SARS-CoV-2) is generally approximately 10 days from the onset of symptoms. However, some studies have reported …

    DOI Web Site 参考文献6件

  • Erratum︓栄養パスを⽤いた造⾎幹細胞移植の⽣着における栄養介⼊の実際

    青山 高 日本栄養士会雑誌 66 (3), 139_e1-139_e1, 2023

    「日本栄養士会雑誌」第66巻第3号「実践事例報告」におきまして、下記のとおり誤りがございました。<br> 読者の皆さまならびに関係者の皆さまに、ご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫び申し上げます。謹んでここに訂正いたします。<br> p.32図4<br> (誤)横軸上に不要なグラフ線が含まれていました。<br> (正)不要なグラフ線を削除しました。<br> PDFファイルの正誤をご参照ください。

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  • 同種造血幹細胞移植後の抗MDA5抗体陽性急速進行性間質性肺疾患に有効であった3剤併用免疫抑制療法

    中村 侑平, 川村 俊人, 松見 信平, 松本 和久, 田中 里奈, 石川 拓斗, 松岡 あかり, 米野 友啓, 河村 匡捷, 竹下 絢子, 吉野 望, 吉村 一樹, 三﨑 柚季子, 後明 晃由美, 岡田 陽介, 玉置 雅治, 楠田 待子, 赤星 佑, 亀田 和明, 和田 英則, 木村 俊一, 仲宗根 秀樹, 賀古 真一, 伊達 洋至, 神田 善伸 臨床血液 64 (4), 250-254, 2023

    <p>34歳男性。KMT2A-MLLT1陽性急性骨髄性白血病の第1寛解期で,busulfan/高用量cyclophosphamideを前処置としてHLA適合の妹より同種末梢血幹細胞移植を施行した。Day14に生着し以降は寛解を維持した。重篤な移植片対宿主病も認めなかったが,経口cyclosporin(CsA)10 …

    DOI PubMed 医中誌

  • 副腎白質ジストロフィー

    下澤 伸行 脳と発達 55 (3), 173-177, 2023

    ...<p> X連鎖遺伝形式にて男性で重篤な大脳型をきたす副腎白質ジストロフィー(adrenoleukodystrophy;ALD)は,無治療では発症後数年で寝たきりになることもあるが,発症早期の造血幹細胞移植により予後改善が期待される.そのため米国では男女,オランダでは男児のみを対象に極長鎖脂肪酸の増加を指標にした新生児スクリーニングが行われている.国内でも2021年4月より保護者の同意を得た新生児を対象...

    DOI

  • 造血幹細胞移植における心身相関

    吉内 一浩 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (3), 157-160, 2023

    ...つまり,造血幹細胞移植における心身相関とは,造血幹細胞移植(あるいは治療対象の身体疾患)が心理社会面に影響を与えるとともに,心理社会面も造血幹細胞移植(あるいは治療対象の身体疾患)に影響を与えるという双方向の関連を示す。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献7件

  • 骨髄異形成症候群と関連する免疫病態と治療

    中島 秀明 臨床血液 64 (8), 753-763, 2023

    ...<p>骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndromes, MDS)は造血幹細胞のゲノム変異を基盤に発症するクローン性造血不全であり,血球減少を主徴とする低リスクMDSと白血病への進展を特徴とする高リスクMDSに分類される。...

    DOI PubMed

  • PMFにおけるポリコーム複合体機能不全の意義

    篠田 大輔 臨床血液 64 (9), 998-1006, 2023

    ...<p>原発性骨髄線維症(primary myelofibrosis, PMF)は,造血幹細胞レベルで生じた遺伝子異常により骨髄中で巨核球と骨髄球系細胞が増殖し,巨核球や単球から種々のサイトカインが産生され,骨髄線維化,血管新生および骨硬化などの病態を呈する。次世代シーケンサーの網羅的解析が進み,PMFの病態にジェネティック・エピジェネティック両者の異常が重要な役割を担うことが解明されてきた。...

    DOI Web Site PubMed ほか1件

  • 溶血性貧血の新規治療薬

    西村 純一 臨床血液 64 (9), 884-891, 2023

    ...発作性夜間ヘモグロビン尿症(paroxysmal nocturnal hemoglobinuria, PNH)は,補体制御因子が欠損することによる,補体介在性の血管内溶血を主徴とする,造血幹細胞疾患であるので,抗補体薬のまさに好適疾患であると言える。2007年に初の抗補体薬として抗C5抗体eculizumabが,PNHに対して承認された。...

    DOI PubMed

  • 造血幹細胞移植における体重減少と推定必要エネルギー量充足度の関連性

    青山 高, 小野田 美保, 池田 萌里, 粂 哲雄, 伏屋 洋司, 米永 悠佑, 百合草 健圭志, 河島 美帆, 永井 有香, 野津 昭文, 枷場 美穂, 土屋 美佐子, 吉嗣 加奈子, 深谷 真史, 榎並 輝和, 池田 宇次 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (4), 245-258, 2023

    ...<p>目的:同種造血幹細胞移植(HSCT)における各推定式必要エネルギーの充足度と体重減少の関連を検討した。</p><p>対象および方法:2015年4月から2017年3月に静岡がんセンター血液・幹細胞移植科においてHSCT(移植日:day 0)を受けた標準的な体格指数(BMI)の症例を対象とし,前処置前日からday 42までの臨床指標を評価した。...

    DOI Web Site 参考文献14件

  • 造血細胞移植後アデノウイルス感染症

    稲本 賢弘 臨床血液 64 (9), 1166-1175, 2023

    <p>造血細胞移植後アデノウイルス感染症は播種性感染や致命的臓器障害を起こしうる。本邦ではB型ウイルスによる尿路感染の頻度が高く,発症割合は自家移植後で小児0.15%,成人0.49%,同種移植後で小児1.52%,成人2.99%で,年間100例以上の発症が持続している。発症例でウイルス血症や播種性感染症は自家移植後の6%,同種移植後の19%である。日本人における発症リスクとして,自家移植後は年齢5…

    DOI Web Site PubMed ほか1件

  • 骨髄線維症に対する新規薬剤の開発

    山口 博樹 臨床血液 64 (10), 1298-1305, 2023

    ...JAK阻害薬であるruxolitinibは,MFの全身症状を改善させ生存期間の延長をさせるが,骨髄の線維化や白血病へ進行を抑制する効果はなく根治をするには依然として同種造血幹細胞移植が必要となる。このことから現在MFに対しての多くの新規薬剤の開発が行われている。...

    DOI PubMed

  • 造血幹細胞移植後閉塞性細気管支炎に対し脳死両肺移植術後、リハビリテーション進行に難渋した小児患者の経験

    天尾 理恵, 末田 智紀, 三神 敬弘, 川島 光明, 佐藤 雅昭, 野沢 永貴, 緒方 徹 移植 58 (Supplement), s298_2-s298_2, 2023

    ...<p>【緒言】造血幹細胞移植後閉塞性細気管支炎に対し脳死両肺移植術を実施した小児患者のリハビリテーション(リハビリ)経験を報告する。【対象】11歳男児。X-7年B前駆細胞急性リンパ性白血病発症、多剤併用化学療法にて寛解を得るもX-6年に再発、骨髄移植実施し寛解。X-3年閉塞性気管支炎発症、X-2年肺移植登録、X年3月脳死下両側肺移植術、術後12日(POD12)気管切開術を実施した。...

    DOI 医中誌

  • 同種造血幹細胞移植後の脳・神経合併症―ウイルス性脳炎と白質脳症を中心として―

    緒方 正男 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (1), 35-42, 2023

    ...<p> 同種造血幹細胞移植後にはウイルス,真菌,原虫などによる多彩な感染症,脳血管障害,免疫介在性の病態,代謝異常,薬剤,腫瘍浸潤など様々な病態が中枢神経系合併症の原因となる。国内ではHHV-6Bは中枢神経系合併症の主要な原因である。特に臍帯血移植患者において移植後2~6週目に中枢神経系症状をきたした場合はHHV-6B脳炎を疑う。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献38件

  • 同種造血幹細胞移植後サイトメガロウイルス感染が再発・予後に与える影響

    横山 寿行 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (2), 65-73, 2023

    ...<p> 同種造血幹細胞移植後のサイトメガロウイルス(CMV)感染は主な移植後合併症の一つである。CMV予防投与や先制治療の開発により,致死的なCMV感染症の発症率は改善したものの,CMV再活性化は現在でも移植後非再発死亡を悪化させる大きな要因となっている。非再発死亡が増加する原因として,使用される薬剤やGVHDの影響,再活性化後の免疫状態変化による複合的なものが推測されている。...

    DOI Web Site 参考文献45件

  • 急性リンパ性白血病に対するtisagenlecleucel製造結果

    城 友泰, 平安山 知子, 富澤 大輔, 吉原 哲, 加畑 馨, 藤原 実名美, 奥山 美樹, 柴 徳生, 藤井 敬子, 梅澤 佳央, 山﨑 理絵, 武田 航, 葉名尻 良, 福島 健太郎, 三村 尚也, 池本 純子, 岩木 啓太, 米谷 昇, 藤原 慎一郎, 李 政樹, 長村 登紀子, 田野﨑 隆二, 新井 康之 臨床血液 64 (5), 331-337, 2023

    <p>実臨床におけるB細胞性急性リンパ芽球性白血病に対するキメラ抗原受容体T(CAR-T)細胞製造成否の状況を明らかにするため,tisagenlecleucel(tisa-cel)製造を実施された81症例を解析した。アフェレーシス時年齢中央値は13歳(1~25),男性47例(58.0%),前治療数の中央値4(1~9),同種移植歴とinotuzumab …

    DOI Web Site PubMed ほか1件

  • 同種造血幹細胞移植におけるCD36抗原・抗体の臨床的意義について

    津野 寛和, 香西 康司, 松井 茉里奈, 安藤 萌, 小林 洋紀, 宮城 徹, 大河内 直子, 室井 一男 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 12 (3), 161-166, 2023

    ...CD36抗原は赤芽球や骨髄芽球などにも発現することが確認されているが,同種造血幹細胞移植に及ぼす影響等については不明な点が多く,本稿でCD36抗原・抗体の臨床的意義及び同種造血幹細胞移植におけるこれまでの知見について概説する。</p>...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献23件

  • 節外性NK/Tリンパ腫発症の背景に慢性活動性EBウイルス感染症の存在が示唆された1例

    白波瀬 明子, 松川 幸弘, 池田 勇八, 坂本 謙一, 多賀 崇, 丸尾 良浩 日本小児血液・がん学会雑誌 60 (2), 156-160, 2023

    ...リンパ腫である.好発年齢は40〜50歳台であり小児の報告は非常に稀である.我々はCAEBVが基礎疾患にある事が示唆されたENKLを経験した.症例は12歳男児.ENKL診断時に,EBV抗体価の異常高値と末梢血単核球中のEBV-DNAコピー数の増加を認め,放射線化学療法でENKLは消失したが,EBV-DNAコピー数は減少しなかったことからENKLの背景にCAEBVを基礎疾患に持つ可能性があると考え,同種造血幹細胞移植...

    DOI 医中誌

  • ファンコニ貧血とアルデヒド代謝酵素欠損症候群

    高田 穣 臨床血液 64 (7), 639-645, 2023

    ...<p>遺伝性骨髄不全(BMF)症候群のひとつであるファンコニ貧血(FA)は,造血幹細胞の内因性DNA損傷を除去するDNA修復の欠陥によって引き起こされると示唆されている。この内因性DNA損傷がアルデヒドに起因する可能性が注目されてきた。...

    DOI PubMed

  • 骨髄異形成症候群治療の現状

    市川 幹 臨床血液 64 (9), 988-997, 2023

    ...<p>骨髄異形成症候群(MDS)は造血細胞のクローン性異常によって造血不全と急性骨髄性白血病への移行をきたす予後不良の造血幹細胞腫瘍である。近年の遺伝子解析技術の進歩に伴い,その発症に関与する遺伝子異常の大部分が同定可能となっており,造血器腫瘍に対するパネル検査も近日中に導入される見込みであることから,遺伝子異常の同定に基づくより正確な診断と予後予測が可能となりつつある。...

    DOI PubMed

  • 成人T細胞白血病・リンパ腫up-to-date

    吉満 誠 臨床血液 64 (9), 1032-1040, 2023

    ...同種造血幹細胞移植についても移植後cyclophosphamideを用いたGVHD予防法による移植法などが開発されている。本稿ではATLにおける最近のトピックを中心に解説する。</p>...

    DOI Web Site PubMed ほか1件

  • 造血幹細胞移植ソースの選び方in 2023

    寺倉 精太郎 臨床血液 64 (9), 1152-1157, 2023

    ...同種造血幹細胞移植では移植片対宿主病と移植片対白血病効果が表裏一体で出現し,移植片選択の指標として合併症の多い移植がすなわち悪い移植でもない。重症GVHDが多い移植では再発も減少することが知られ,その負の効果が相殺される。本稿では,それぞれのドナー・ソースによる移植アウトカムの比較から,移植片選択の道標となるデータを示す。...

    DOI Web Site PubMed ほか1件

  • 第一寛解期成人Ph陰性急性リンパ性白血病の移植適応

    長藤 宏司 臨床血液 64 (9), 1144-1151, 2023

    ...化学療法と同種造血幹細胞移植とよる長期生存者を比較すると,化学療法による長期生存者の方がPS良好かつ合併症が少ない。従って,ALL第一寛解期において,同種造血幹細胞移植の適応は,化学療法による成績が不良と予測される群となる。AYA世代ALLにおいては,地固め療法後(EOC)測定可能残存病変(MRD)陽性の場合,第一寛解期に同種造血幹細胞移植を行うことが推奨される。...

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  • 本邦における造血幹細胞移植 2022年度全国調査より

    日本造血細胞移植データセンター, 日本造血・免疫細胞療法学会 移植 58 (3), 247-257, 2023

    <p>Hematopoietic stem cell transplantation (HSCT) offers potentially curative treatment for a wide range of otherwise fatal hematologic disorders, and the number of HSCTs has continued to increase …

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  • 臍帯血移植後のデフェロキサミン投与により急性腎障害を発症した1例とliterature review

    中山 裕一, 鴨田 吉正, 田中 昌代, 臼杵 憲祐 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 44 (0), 1-C-P-D3-, 2023

    ...<p>【緒言】造血幹細胞移植では輸血療法は不可欠であり,急性腎障害(AKI)を発症する.今回,臍帯血移植後の輸血療法からの鉄過剰症によりデフェロキサミン(DFO)を投与され,同時期に多剤耐性緑膿菌(MDRP)の治療のためコリスチン(CMS)を併用された症例のAKIを経験した.DFOによるAKIのliterature reviewとともに報告する....

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  • 造血器腫瘍患者におけるポサコナゾール血中濃度に及ぼす影響因子の検討

    山田 孝明, Belabbas Tassadit, 末次 王卓, 廣田 豪, 森 康雄, 加藤 光次, 赤司 浩一, 江頭 伸昭, 家入 一郎 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 44 (0), 1-C-O03-5-, 2023

    ...造血器腫瘍患者では、化学療法による粘膜炎や造血幹細胞移植後の消化管移植片対宿主病により重度の下痢症状を呈することから、粘膜障害や腸管異常によるポサコナゾールの吸収不良が下痢によるCL/F上昇の要因となっている可能性が示唆された。</p><p>【結論】</p><p>実臨床データを用いた解析により、高体重、血清総タンパク低値、下痢によりポサコナゾール血中濃度が低下することが示された。...

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  • がん薬物療法による静脈血栓塞栓症(VTE)のマネジメント

    向井 幹夫 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 44 (0), 2-C-S33-4-, 2023

    ...造血幹細胞におけるクローン造血に関する遺伝子変異の検討から加齢に伴う血栓・動脈硬化性変化の検討、がんと動脈硬化における共通のプロモーターが明らかになっており、学際領域の検討から循環器疾患全体にわたる幅広い見地からの新たな議論が始まっている。</p>...

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  • 当院で経験した腎移植における2例のNightmare cases

    北 悠希, 中村 健治, 河野 仁, 増井 仁彦, 後藤 崇之, 齊藤 亮一, 小林 恭 移植 58 (Supplement), s140_1-s140_1, 2023

    ...悪性リンパ腫に対する造血幹細胞移植後に発症した閉塞性細気管支炎に対して生体肺移植を施行。その後CNI腎症による末期腎不全となり、長期留置型カテーテルによる血液透析が開始された。夫をドナーとするABO不適合腎移植を予定し、リツキサンおよび血漿交換を用いた術前脱感作療法を施行中に、カテーテル感染を契機とした非閉塞性腸管虚血(NOMI)を発症。多臓器不全となり死亡に至った。</p>...

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  • アルカリホスファターゼ測定試薬におけるJSCC 法とIFCC 法の関係性および乖離症例の調査

    田村 早紀, 潮崎 裕也, 松村 充子, 倉村 英二, 木下 真紀, 嶋田 昌司, 松尾 収二, 上岡 樹生 Tenri Medical Bulletin 25 (1), 82-83, 2022-12-25

    ....+10% 以上乖離した3 例のうち,2 例は造血幹細胞移植後で移植前の血液型がB 型またはO 型であり, 1 例はIFCC 法の反応過程における副波長の経時的な増加がみられたIgM 高値症例で,原発性マクログロブリン血 症であった.一方,‒10% 以上乖離した4 例のうち,3 例は妊婦でALP 4 型(胎盤型)が優位であり,1 例はALP 2 型よりも陽極側に泳動される高分子型のALP を認めた....

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  • 骨髄異形成症候群(MDS)における異常スプライシング機構

    片岡 直行 生化学 94 (6), 797-805, 2022-12-25

    ...mRNAスプライシングは高等真核生物では遺伝子発現に必須な過程であり,高度な正確性が要求される.そのため,mRNA前駆体上の制御配列やスプライシング制御因子に変異を生じると,ヒトでは疾患として現れる場合が多い.骨髄異形成症候群(MDS)は,血液細胞のもととなる造血幹細胞に異常が起き,正常な血液細胞が産生されなくなる疾患である.単独の疾患ではなく,類似した症状を呈する複数の疾患からなる症候群と考えられている...

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  • ALK陽性未分化大細胞リンパ腫に対する新規治療法の開発

    深野 玲司 山口医学 71 (4), 103-110, 2022-12-01

    ...<p> 未分化大細胞型リンパ腫(ALCL)は末梢性T細胞リンパ腫に含まれ,anaplastic lymphoma kinase(ALK)発現の有無によりALK陽性とALK陰性に大別される.ALK陽性ALCLの約60~70%が標準化学療法により長期寛解を得るが,約30~40%は再発・難治例である.再発・難治例に対して同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)は有効な治療法であるが,強度の高い骨髄破壊的前処置...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献28件

  • 同種造血幹細胞移植を2度行った患者で、2回目の移植時にサルコペニアに至らなかった一症例

    中西 景子, 大林 梨花, 塚田 信弘 日本予防理学療法学会 学術大会プログラム・抄録集 1.Suppl.No.2 (0), 47-47, 2022-12-01

    ...<p>【はじめに、目的】</p><p>同種造血幹細胞移植(以下、同種移植)では、移植前の前処置療法や移植後の移植片対宿主病(以下、GVHD)により身体活動が著しく制限されるため廃用症候群を生じやすいと報告されている。今回再発により初回移植から9か月後に2回目の同種移植を行った患者に対し、移植前よりリハビリテーションを行い、2回目の移植時にサルコペニアに至らなかった一症例について報告する。...

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  • 骨髄濃縮により同種骨髄移植を施行し得た抗IgA抗体を有するIgA非欠損例

    新山 侑生, 澤山 靖, 藤岡 真知子, 加藤 丈晴, 糸永 英弘, 佐藤 信也, 安東 恒史, 今泉 芳孝, 新野 大介, 木下 克美, 渡辺 嘉久, 長井 一浩, 宮﨑 泰司 日本輸血細胞治療学会誌 68 (4), 491-495, 2022-08-25

    ...<p>IgA欠損患者に対する血液製剤の使用に際しては,IgAを含まない製剤の使用が推奨されているが,抗IgA抗体を有するIgA非欠損患者に対する輸血実施の対応は確立されていない.今回我々は,抗IgA抗体を有するIgA非欠損例において,洗浄血小板製剤の使用と骨髄濃縮により非血縁者間同種造血幹細胞移植を重篤な有害事象なく施行し得た1例を経験した.症例は48歳男性,基礎疾患は原発性骨髄線維症で,アレルギー・...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献12件

  • 造血幹細胞移植患者における生活行為の経時的変化

    淺井 康紀, 下村 良充, 岩田 健太郎, 藤原 瑞穂, 大庭 潤平 作業療法 41 (4), 436-443, 2022-08-15

    ...本研究の目的は,造血幹細胞移植患者における同種・自家移植のそれぞれの移植前から退院後の生活行為の経時的変化を明らかにすることである.方法は入院時,退院後4,12,24週のFIMとFAIを前向きに調査した.その結果,FIMは同種・自家移植ともに退院後,天井効果を認めた.FAIは同種移植では退院後4週に比べ24週でFAIが有意に高くなったが,自家移植では有意な差は認められなかった.そのため,入院中の作業療法...

    DOI Web Site 医中誌

  • VIII.造血幹細胞移植後の合併症と長期フォローアップ

    西田 徹也 日本内科学会雑誌 111 (7), 1392-1398, 2022-07-10

    ...<p>同種造血幹細胞移植は,骨髄非破壊的前治療や臍帯血移植,HLA半合致移植などの多様化により,高齢者にもその適応が拡がり,実施数は増加してきている.さらに移植片対宿主病や感染症などの合併症に対する治療薬の開発など医療の進歩により,移植後の予後は改善しており,移植後QOLの向上や就労・就学など社会復帰支援といった新たな課題への取り組みから移植後長期フォローアップの重要性が高まっている.</p>...

    DOI Web Site 参考文献4件

  • AおよびB両抗原の減弱がみられたAB型骨髄異形成症候群の1例

    石川 怜依奈, 丸橋 隆行, 須佐 梢, 西本 奈津美, 岩原 かなえ, 後藤 秀樹, 石川 治, 早川 輝, 高橋 遥一郎, 佐野 利恵, 小湊 慶彦, 横濱 章彦 日本輸血細胞治療学会誌 68 (3), 428-434, 2022-06-24

    ...<p>症例は20代男性.造血器疾患の既往歴や輸血歴,造血幹細胞移植歴はなし.当院で壊疽性膿皮症と診断し,デブリードマンのため緊急手術となった.血算では軽度の貧血と血小板減少が見られた.ABO血液型検査でA,B両抗原が減弱し部分凝集を示したことや,壊疽性膿皮症には造血器疾患を合併することから精査を行なった結果,トリソミー8を伴うMyelodysplastic syndrome with multilineage...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献14件

  • 造血幹細胞移植とリハビリテーション医療

    石川 愛子 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 59 (6), 597-602, 2022-06-18

    ...<p>造血幹細胞移植(hematopoietic stem cell transplantation:HSCT)は造血器腫瘍の治療の中でも強力な治療であり,治療効果が高い反面有害事象も多い.造血幹細胞移植においては,さまざまな要因により身体活動量が低下し,廃用症候群を伴って身体機能が低下するとともに精神機能の低下もみられ,患者の生活の質(quality of life:QOL)が低下する.これらの改善...

    DOI Web Site 参考文献8件

  • 精神的負担を考慮し,治療法を選択した統合失調症合併再発・難治性古典的ホジキンリンパ腫の 1 例

    長瀬 大輔, 恩田 直輝, 入田 博史, 廣田 愛, 江嶋 梢, 栃木 直文, 渋谷 和俊, 名取 一彦 日本病院総合診療医学会雑誌 18 (3), 163-170, 2022-05-31

    ...標準治療であるABVD療法を実施も治療抵抗性を示し,救援療法後に自家末梢血造血幹細胞移植併用大量化学療法(auto-SCT)を実施し,Brentuximab Vedotinによる地固め療法を実施中に再燃をきたした。auto-SCT抵抗性の場合の確立された治療はないが,同種造血幹細胞移植(allo-SCT)か抗PD-1抗体薬療法が考えられた。...

    DOI 医中誌

  • Establishment of a Predictive Model for GvHD-free, Relapse-free Survival after Allogeneic HSCT using Ensemble Learning

    岩﨑, 惇, 諫田, 淳也, 新井, 康之, 近藤, 忠一, 石川, 隆之, 上田, 恭典, 今田, 和典, 赤坂, 尚司, 米澤, 昭仁, 野吾, 和宏, 直川, 匡晴, 安齋, 尚之, 森口, 寿徳, 北野, 俊行, 伊藤, 満, 有馬, 靖佳, 竹岡, 友晴, 渡邊, 光正, 平田, 大二, 浅越, 康助, 宮塚, 功, An, Le My, 宮西, 正憲, 髙折, 晃史 Blood Advances 6 (8), 2618-2627, 2022-04-26

    Graft-versus-host-disease-free, relapse-free survival (GRFS) is a useful composite endpoint that measures survival without relapse or significant morbidity after allogeneic hematopoietic stem cell …

    HANDLE

  • 急性リンパ性白血病治療の進歩

    八田 善弘 日本内科学会雑誌 111 (4), 844-850, 2022-04-10

    ...Philadelphia:Ph)染色体の有無でPh+ALLとPh-ALLに大別される.Ph+ALLはチロシンキナーゼ阻害薬(tyrosine kinase inhibitor:TKI)の導入,Ph-ALLは小児型化学療法の導入で予後が改善している.しかし,寛解(complete remission:CR)率は約80~100%に達するようになったものの長期予後はまだ十分ではない.予後不良因子のある症例には同種造血幹細胞移植...

    DOI Web Site 参考文献9件

  • 抗胸腺細胞グロブリンの慢性GVHD抑制効果と同種造血幹細胞移植予後に及ぼす影響

    白鳥 聡一 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 11 (1), 10-21, 2022

    ...<p> 抗胸腺細胞グロブリン(ATG)は同種造血幹細胞移植において慢性GVHDの抑制効果が示されてきたが,ATGの予後への影響は種々の移植条件により異なる。骨髄破壊的前処置では再発や生存に負の影響を及ぼさず慢性GVHDを抑制する効果が示されているのに対し,骨髄非破壊的前処置では再発や生存への影響について一定の結論は出ていない。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献67件

  • 再生不良性貧血患者に対する同種移植前処置

    賀古 真一 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 11 (1), 36-42, 2022

    ...関東造血幹細胞移植共同研究グループ(KSGCT)では日本人における再生不良性貧血の至適移植前処置を検討するため,Fluと減量CY,低用量サイモグロブリンを前処置に用いた前向き試験を行い,1年生存率96.3%という成績を報告している。ただしFlu使用は2次性生着不全のリスクとなる可能性がある。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献31件

  • WEBを用いた採取可能日情報の事前入力によるコーディネート期間短縮の試み

    日野 雅之, 梅本 由香里, 幕内 陽介, 岡村 浩史, 康 秀男, 萩山 恵子, 折原 勝己, 中尾 隆文, 岡田 昌也, 魚嶋 伸彦, 伊藤 満, 藥師神 公和, 西川 彰則, 石川 淳, 水野 石一, 石川 隆之, 福田 隆浩 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 11 (2), 114-121, 2022

    <p> 骨髄バンク近畿地区事務局と協力して,現在のコーディネートの問題点を検証し,2017年から各認定施設が事前に採取可能日の情報をWEB入力するシステムを構築し,運用を開始した。その結果,依頼時の断り件数がほとんどなくなり,コーディネート期間はドナー選定から採取までの中央値が,2013年~2016年の70~78日から,システム導入後,2017年~2020年は57~63日と短縮した。患者第一希望…

    DOI Web Site 医中誌 参考文献1件

  • 移植後cyclophosphamideを用いたHLA半合致移植を施行した骨髄性肉腫合併骨髄異形成症候群

    古本 嵩文, 牧山 純也, 鳥山 愛生, 新野 大介, 波多 智子, 森内 幸美, 宮﨑 泰司 臨床血液 63 (5), 341-346, 2022

    ...以上より,同種造血幹細胞移植の方針となったがHLA適合同胞ドナーがおらず,同年12月にPTCy-haploが行われた。Day 33の骨髄検査で完全寛解,完全ドナーキメリズムが確認され,day 54に回盲部潰瘍の瘢痕化が確認された。Grade Iの急性GVHDを認めたが,ステロイド外用薬のみで軽快した。MSに対するPTCy-haploは有用な治療選択肢の一つになり得ると考えられた。</p>...

    DOI Web Site 医中誌

  • 悪性リンパ腫に対する造血幹細胞移植

    伊豆津 宏二 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 11 (3), 140-147, 2022

    ...<p> 悪性リンパ腫に対する造血幹細胞移植は,主に再発・難治例や,予後不良な疾患の未治療例に対する予後改善を期待して行われる。しかし,その位置づけは新規治療薬の導入により変わりうるものである。化学療法感受性の再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対する自家造血幹細胞移植併用大量化学療法(自家移植)は,ランダム化第3相試験が根拠となって行われてきた。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献49件

  • 造血幹細胞移植後患者が体験する身体違和感

    永井 庸央 日本移植・再生医療看護学会誌 17 (0), 16-28, 2022

    ...<p>本研究では造血幹細胞移植後患者の身体違和感はどのようなものなのかを明らかにし、患者のライフコントロールへの影響を検討した。9名の対象者に半構成的面接を行い、Giorgiの記述的現象学的方法により分析を行った。...

    DOI

  • 悪性リンパ腫におけるエピゲノム異常

    山岸 誠 臨床血液 63 (9), 1157-1166, 2022

    ...また造血幹細胞からエピゲノム構造のダイナミックな変化によって分化誘導される成熟リンパ球が起源であり,エピゲノム変化に柔軟な細胞系譜である。これらの特徴はエピゲノム治療薬に親和性が高い点とリンクする。血液学は疾患エピジェネティクスの基礎,臨床,創薬分野を牽引してきたと言える。しかしエピゲノム制御は,一般的に非常に複雑なシステムと認識され,基礎研究と臨床研究のギャップも存在する。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 同種末梢血幹細胞移植後早期に発症した急性心膜炎に対してコルヒチンが有効であった1例

    中村 嵩, 横山 洋紀, 服部 大樹, 郡司 匡弘, 田上 晋, 仲野 彩, 石井 敬人, 細羽 梨花, 神谷 育, 桃木 真美子, 神山 祐太郎, 齋藤 健, 島田 貴, 矢野 真吾 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 11 (4), 211-215, 2022

    ...同種造血幹細胞移植後の心膜炎は,放射線照射や慢性GVHDなどを原因とする移植後晩期発症例が知られているが,本症例は造血機能が回復する前の移植後早期に発症した急性心膜炎と診断した。移植後早期に発症する急性心膜炎に対してもコルヒチンが有効である可能性が示唆された。</p>...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献14件

  • 同種造血幹細胞移植における味覚異常の前向き縦断調査

    松下 貴惠, 新井 絵理, 渡邊 裕, 山崎 裕 学会誌JSPEN 4 (2), 96-101, 2022

    ...<p>要旨:【目的】同種造血幹細胞移植患者の味覚異常の実態を把握するために,前向き縦断調査を施行した.【対象および方法】北海道大学病院血液内科で2015年7月から2018年8月までに同種造血幹細胞移植を予定した107名を対象とした.移植前から移植後12カ月までの期間に計5回,全口腔法による味覚機能検査とNRSによる味覚異常の自己評価を行った....

    DOI 医中誌

  • 運動療法を実施した急性白血病患者における寛解導入療法と地固め療法による身体機能、倦怠感変化の違い

    中島 徳久, 武清 孝弘, 浜田 香穂麗, 堂園 浩一朗 九州理学療法士学術大会誌 2022 (0), 23-23, 2022

    ...造血器腫瘍患者へのリハビリテーションに関する報告は、造血幹細胞移植の報告が多く、化学療法前後の効果を報告したものは少ない。今回、運動療法を実施した急性白血病患者を対象に、寛解導入療法目的入院(以下、寛解導入)中と地固め療法目的入院(以下、地固め)中の身体機能、倦怠感の変化の違いについて後方視的に検討した。...

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  • 造血幹細胞移植におけるGVHDの再生医療の研究

    長村 文孝 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 43 (0), 1-C-S08-4-, 2022

    ...<p>造血幹細胞移植後のGVHD(Graft-versus-host disease 移植片対宿主病)は、輸注あるいは生着したドナー由来細胞が患者組織を免疫学的に傷害する病態であり、古典的には移植後早期の皮膚・肝・腸管障害を来す急性GVHD(aGVHD)と、移植後100日以降にみられる自己免疫病に類似した慢性GVHDに大別される。...

    DOI

  • 同種造血幹細胞移植後の二次性生着不全に対してeltrombopagが奏効した再生不良性貧血

    髙野 昂佑, 和泉 拓野, 河村 俊邦, 堀内 俊克, 小林 真一, 佐藤 謙, 木村 文彦 臨床血液 63 (3), 177-181, 2022

    <p>再生不良性貧血に対する同種骨髄移植後に一旦生着したがその後poor graft function(PGF)と考えられる二次性生着不全をきたし,eltrombopagが奏効した症例を経験したため報告する。症例は25歳女性。再生不良性貧血(stage 3)に対してHLA一致の弟より同種骨髄移植を行った。Day 17に好中球生着を認めたが血小板輸血依存は継続した。Day …

    DOI Web Site 医中誌

  • ヘルペスウイルスの中枢神経病原性解明を目指して

    吉川 哲史 神経感染症 27 (1), 1-, 2022

    ...また、HHV-6B 脳症に関しては、初感染時だけでなく成人の造血幹細胞移植患者を中心にウイルス再活性化による急性辺縁系脳炎の原因となることも知られている。本稿では、第 25 回日本神経感染症学会のテーマである「pathogen と host の解析から見えてくるもの」の観点から、われわれがおもに取り組んできた HHV-6B の中枢神経病原性に関する研究を振り返ってみたい。</p>...

    DOI 医中誌

  • 慢性GVHD治療の新展開

    稲本 賢弘 臨床血液 63 (5), 433-439, 2022

    <p>慢性GVHD治療の進歩に最も貢献したのはNIH国際コンセンサス会議と考えられる。20年前は客観的な評価法や適切なエンドポイントが明確に定義されていないことが,分野の進歩と新薬開発の障壁であった。2005年にNIH国際コンセンサス基準が定義され,2014年の改定を経て研究の質が大幅に向上し,客観的な治療効果判定法や,薬剤承認を目標にした臨床試験のエンドポイントとデザインが明確になった。さらに…

    DOI Web Site

  • 同種造血幹細胞移植9年後に肩と精巣にmyeloid sarcomaで再発をした急性骨髄性白血病

    山本 陸雄, 周山 拓也, 吉澤 有紀, 清水 美咲代, 黒田 章博, 品川 篤司 臨床血液 63 (8), 860-864, 2022

    ...AMLに準じた再寛解導入療法,地固め療法に加え対側精巣と肩部腫瘤に放射線治療後にHLA一致非血縁間同種造血幹細胞移植を施行。移植後2年以上血液学的寛解を維持し腫瘤形成も認めていない。同種移植後に骨髄再発を伴わないMS再発は単発が多く,複数でも単一臓器,単一領域の報告が多い。...

    DOI Web Site PubMed ほか1件

  • 骨髄異形成症候群の最新治療

    市川 幹 臨床血液 63 (6), 660-666, 2022

    ...<p>骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndromes, MDS)は造血細胞のクローン性異常によって造血不全と急性骨髄性白血病への移行をきたす造血幹細胞腫瘍である。中高年層に多く発症し化学療法への反応が得られないことが多く,同種造血幹細胞移植以外の治療法では治癒が期待できない予後不良の疾患である。...

    DOI PubMed

  • 動物モデルによるAMLの病態および治療法の解明

    伊藤 亜里 臨床血液 63 (9), 1078-1082, 2022

    ...AMLは骨髄より発生し,その性質は造血幹細胞やミエロイド細胞に近い。そのため,骨髄は,抗がん剤治療後再発の原因となるAML initiating cellが生き残るために適した臓器である。したがって,AML細胞の性質の理解と治療法の開発には,<i>in vitro</i>の実験系の確立が必要である。...

    DOI

  • 異常タンパク質応答と造血制御

    三原田 賢一 臨床血液 63 (9), 1006-1013, 2022

    ...近年,造血細胞,特に造血幹細胞での異常タンパク質応答(小胞体ストレス)制御の重要性が次々と明らかになっている。造血幹細胞は成体の定常状態ではその大半が休眠状態に置かれており,タンパク質合成も低く維持されている。しかし,活性化され,活発に増殖する際にはタンパク質合成は促進され,ペプチドを効率的に折りたたんで異常タンパク質応答の誘導を回避する必要がある。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 同種造血細胞移植患者に対するCOVID-19ワクチン

    長藤 宏司 臨床血液 63 (9), 1067-1077, 2022

    ...<p>新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019, COVID-19)は,免疫抑制状態にある造血幹細胞移植(hematpoietic stem cell transplantation, HSCT)患者において,高い重症化率,致死率が報告されており,予防が重要である。...

    DOI

  • 造血幹細胞移植後患者に対する就労支援と就学支援体制(実態調査)

    鴨井 千尋, 西森 久和, 鷲尾 佳奈, 藤井 伸治, 前田 嘉信 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 11 (4), 199-205, 2022

    ...<p> 造血幹細胞移植患者に対する就労支援と就学支援の2021年現在の実践状況を明らかにするため,中国地方の血液内科と小児血液腫瘍科の25施設31名の医師にアンケートを送付し,18施設,23名(74%)から回答を得た。就労支援の窓口は12施設(67%)が開設していたが,相談件数は半数以上が年間0件であった。自施設の就労支援体制について十分であると評価したのはわずか3名(14%)であった。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献3件

  • 慢性GVHD関連舌癌の2例

    近藤(松村) 綾乃, 川北 大介, 的場 拓磨, 髙野 学, 小栗 恵介, 村嶋 明大, 蓑原 潔, 中井 一之, 岩城 翔, 柘植 博之, 塚本 康二, 北條 渉, 岩﨑 真一 頭頸部癌 48 (3), 286-290, 2022

    ...症例2は70代女性,骨髄造血幹細胞移植の1ヶ月後に口腔慢性GVHDを発症,移植の5年後に舌背に腫瘍性病変を認め,舌扁平上皮癌(cT4aN3bM1)と診断された。全身状態不良であり,緩和治療の方針となった。骨髄造血幹細胞移植後の二次発癌の発症率は経時的に増加すること,そして異時性多発性再発のリスクがあることを念頭に,今後も慎重な経過観察が重要と考える。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献9件

  • 造血幹細胞移植後に慢性GVHDを発症した患者を支える家族の体験

    細田 志衣 日本移植・再生医療看護学会誌 17 (0), 29-42, 2022

    ...<p><b>目的</b>:本研究は、造血幹細胞移植後に慢性GVHDを発症した患者を支える家族の体験を明らかにし、患者と家族への看護支援を検討することを目的とした。</p><p><b>方法</b>:慢性GVHDと診断を受け、外来通院中の患者の家族9名に半構成的面接を行い、その内容を質的記述的に分析した。...

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  • 急性リンパ性白血病の薬理遺伝学的検証におけるゲノム編集技術の応用

    赤羽 弘資 臨床血液 63 (11), 1566-1579, 2022

    ...<p>小児の急性リンパ性白血病(ALL)の治療成績は著しく向上したが,依然として10~15%の患者が再発し,救命できた症例でも集中的な化学療法や造血幹細胞移植による晩期障害が重要な臨床課題である。これらの問題を克服する個別化治療の発展のためには,白血病細胞の薬剤感受性や薬剤の有害事象に関連する薬理遺伝学的背景を明らかにすることが重要である。...

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  • 化学療法中の子どもが食べられない時どうしている? 多職種で行う協働ケア!

    坂田 友 看護薬理学カンファレンス 2022.3 (0), S1-3-, 2022

    ...<p>小児がんの治療には、化学療法や放射線療法、造血幹細胞移植などがある。</p><p>これらの治療に伴う嘔気・嘔吐、粘膜障害、味覚異常、食欲不振などの症状によ り、子どもは食べられない状況となる。小児がん治療による口腔粘膜障害の発生 は、40 ~80%にみられ、一度発生すると骨髄抑制などの影響により症状の悪化 が生じやすい。...

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  • 小児肺移植の適応疾患と長期予後:多施設共同後ろ向き研究

    森村 祐樹, 田中 里奈, 松原 慧, 田中 真, 狩野 孝, 山田 義人, 豊 洋次郎, 大角 明宏, 中島 大輔, 濱路 政嗣, 新谷 康, 杉本 誠一郎, 豊岡 伸一, 伊達 洋至 移植 57 (Supplement), s178_1-s178_1, 2022

    ...</p><p>結果:適応疾患は造血幹細胞移植(HSCT)後肺障害が22例、肺高血圧症が17例、間質性肺炎が8例、その他が9例であった。悪性腫瘍の既往は18例(固形腫瘍3例、血液腫瘍15例)で、全例HSCTをされていた。10年のOSは72.2%、CLAD-free survivalは65.1%。...

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  • 移植コーディネーターの後進育成

    成田 円 移植 57 (Supplement), s192_1-s192_1, 2022

    ...移植病棟での研究活動、移植Coの先駆者達との出会い、看護教員、院内移植Coの立ち上げのサポート、スペインへのDAP研修の参加、JATCOでの教育活動、造血幹細胞移植医療での移植Coの立ち上げ等々である。現在は、造血幹細胞移植医療の中で、レシピエント移植Coとして勤務している。...

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  • 骨髄抑制による合併症を伴わないBcl-2阻害による選択的な造血幹細胞キメリズムとアロ腎移植寛容

    広瀬 貴行, 佐々木 元, 大浦 哲, Ma David, Lassiter Grace, 河合 達郎 移植 57 (Supplement), s349_2-s349_2, 2022

    <p>【緒言】骨髄移植は腎移植の免疫寛容誘導に必要だが、骨髄破壊的治療による重篤な骨髄抑制が問題である。Bcl-2阻害剤(Vtx)を併用することで放射線全身照射(TBI)を減量して混合キメリズム(MC)と免疫寛容を獲得したマウスモデルに基づいて、カニクイザルに応用した。【方法】TBI、胸腺照射(TI)と抗胸腺グロブリン(ATG)を投与したのちに腎・骨髄移植を行い、周術期にVtxを投与し、共刺激分…

    DOI 医中誌

  • 菌状息肉症に合併した進行性多巣性白質脳症

    澤山 靖, 加藤 丈晴, 渡辺 春香, 山田 悠一, 藤岡 真知子, 佐藤 信也, 馬場 真紀, 安東 恒史, 宮崎 禎一郎, 神尾 芳幸, 中道 一生, 雪竹 基弘, 今泉 芳孝, 宮﨑 泰司 臨床血液 63 (3), 206-210, 2022

    ...同種造血幹細胞移植準備中に動作緩慢と返答遅延,認知機能低下が出現。頭部MRI FLAIR画像で両側前頭葉皮質下から深部白質に高信号域を認めた。脳脊髄液一般検査は異常なく,JCウイルス(JCV)PCR定量感度以下だったが,進行性多巣性白質脳症(PML)を強く疑い超高感度JCV検査で陽性となったことからPMLと診断した。化学療法を中止したが,中枢神経症状は悪化し第135病日死亡した。...

    DOI Web Site 医中誌

  • GVHDによる生体恒常性維持機構の破綻

    荒 隆英, 橋本 大吾 日本造血・免疫細胞療法学会雑誌 11 (2), 90-100, 2022

    ...<p> 同種造血幹細胞移植の成功のためには免疫抑制剤を用いた移植片対宿主病(GVHD)の予防・治療が必須であるが,過度な免疫抑制は感染症や腫瘍の再発を招く可能性がある。同種造血幹細胞移植後には,GVHD標的臓器に本来備わっている,組織障害を軽減し恒常性を保つためのメカニズムが,GVHDや前処置によって障害され,GVHDの増悪・難治性に繋がっている。...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献70件

  • 移植片対宿主病における腸内細菌叢,腸内細菌由来代謝物と組織代謝の関連

    藤原 英晃 臨床血液 63 (4), 286-293, 2022

    ...<p>同種造血幹細胞移植後のGVHD発症・重篤化には,従来のT細胞と抗原提示細胞に加えて腸内細菌叢の乱れ(dysbiosis)が大きく関わっている。腸管は生理的に低酸素状態である特殊な臓器であり,この低酸素が正常腸内細菌叢を維持し,正常腸内細菌由来代謝物は腸上皮細胞のエネルギー代謝を促進し酸素利用による生理的低酸素状態の維持に寄与する。...

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  • ランゲルハンス細胞組織球症における病態解明と治療の展望

    森本 哲, 塩田 曜子, 坂本 謙一, 工藤 耕, 今村 俊彦, 工藤 寿子 臨床血液 63 (5), 373-382, 2022

    ...初期治療に反応しない高リスク患者は,MAPK阻害薬によって病勢を低下させた後,同種造血幹細胞移植で救済される可能性がある。骨再発を減らすためのzoledronate静注と,続発障害である神経変性症を防ぐためのcytarabine髄注が日本で試みられている。</p>...

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  • HepG2細胞におけるエリスロポエチン投与がエリスロポエチン産生に及ぼす影響

    榊 拓哉, 西村 和彦, 中川 博史 日本毒性学会学術年会 49.1 (0), P-197-, 2022

    ...骨髄の造血幹細胞だけでなく種々の細胞でEPOレセプター(EPOR)が発現しており、EPORからJAK2 / STAT5、MAPK、およびPI3K / AKTの3つを介したシグナル経路が知られている。ヒト肝がん由来HepG2細胞は、EPO産生細胞であると共にEPORを保有しており、EPORを介したEPOの作用がEPO産生に影響する可能性があるが、詳細は明らかではない。...

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  • 造血幹細胞とリンパ球系前駆細胞を制御する分子の探索

    横田 貴史 臨床血液 63 (8), 906-917, 2022

    ...造血幹細胞と早期リンパ球前駆細胞を高純度で分離する方法を開発し,造血幹細胞分画に優位に発現する分子として血管内皮関連分子ESAMを,早期リンパ球前駆細胞に優位に発現する分子として核クロマチン構造調節分子SATB1を同定した。ESAMは種を超えて造血幹細胞に発現しており,造血幹細胞に備わる根源的な性質の解析に有用であると考えられた。...

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  • 二重特異性抗体療法の進歩

    越智 俊元 臨床血液 63 (9), 1298-1309, 2022

    ...今後は,二重特異性抗体療法を化学療法や同種造血幹細胞移植治療と組み合わせた新たな治療法の開発が重要であり,近年開発が進んでいる分子標的薬と併用することで,次世代型標的療法への展開も大いに期待できるものと思われる。</p>...

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  • 造血幹細胞の低コスト大量培養技術の開発

    木村 隆治, 山崎 聡 臨床血液 63 (10), 1422-1429, 2022

    ...<p>造血幹細胞は自己複製能および多分化能を持ち,様々な血液疾患に対して移植治療が行われている。その成否においてHLAの適合性が重要であるが,十分量の造血幹細胞が移植されることもまた重要な因子である。特に臍帯血においては,含有する造血幹細胞数が移植に必要な量に届かないことは多く,この問題を克服するため造血幹細胞の体外増幅が古くから研究されてきた。...

    DOI Web Site PubMed

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