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検索結果 2,232 件

  • 脾臓摘出術後に脾静脈血栓を生じた巨大脾血管腫の1例

    丸田 祥平, 牟田 裕紀, 小高 明雄, 井上 成一朗, 竹内 優太, 駒込 昌彦, 小暮 亮太, 別宮 好文, 朴 英智, 秦 怜志 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 60 (2), 166-171, 2024-04-20

    <p>脾臓摘出術後の重篤な合併症として門脈・脾静脈血栓症が知られている.症例は10歳女児.転倒し腹部打撲後に前医へ救急搬送となった.腹部造影CTで巨大脾血管腫が疑われたが悪性疾患の可能性も考慮し,待機的に脾動脈塞栓術を施行し,腹部造影CTで腫瘍径,門脈径,脾静脈径の縮小を確認後,脾臓摘出術を施行した.術後6日目の腹部造影CTで脾静脈血栓を認めた.加えて血小板数の上昇を認めたため,アスピリン4 …

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  • Budd-Chiari症候群に対する上方到達法による直達手術の1例

    仲村 亮宏, 島田 晃治, 竹久保 賢 日本血管外科学会雑誌 33 (1), 21-25, 2024-01-31

    ...<p>Budd-Chiari症候群は肝静脈の流出障害をきたす疾患で,肝硬変や門脈圧亢進症といった進行性の肝障害へと進展しうる.その長期予後の改善には病態の本質である肝静脈の流出解除が重要となる.今回,胸骨正中切開+上腹部開腹による直達手術で閉塞した肝静脈の血流改善を得た症例を経験した.症例は64歳,女性.中肝静脈と左肝静脈の閉塞によるBudd-Chiari症候群に対して胸骨正中切開+上腹部開腹による...

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  • 門脈圧亢進症:Baveno VIIコンセンサスからみる診療の進歩

    吉治 仁志 肝臓 65 (2), 49-57, 2024-01-23

    ...<p>2021年10月にBaveno VII consensus meetingがWEBにて開催された.Baveno meetingは欧州肝臓学会(EASL)を中心とした門脈圧亢進症に関する様々な項目におけるコンセンサスを決定する会議であり,1990年から5年ごとに開催されている.世界中の多くの臨床研究はこのBaveno基準に基づいて行われていることが多く,事実上門脈圧亢進症におけるGlobal standard...

    DOI Web Site 参考文献21件

  • 肝移植後肝静脈狭窄による二次性膜性増殖性糸球体腎炎の1例

    渡邊 祥二郎, 矢野 真啓, 青木 利紗, 八木 悠一郎, 柏木 孝介, 前澤 身江子, 千坂 俊行, 高田 秀実, 檜垣 高史, 小川 晃平, 江口 真理子 日本小児腎臓病学会雑誌 37 (0), 1-7, 2024

    ...<p>症例は8歳男児.胆道閉鎖症のため生後3か月で葛西手術,1歳7か月時に生体肝移植を施行され,肝移植後肝静脈狭窄症による門脈圧亢進症および蛋白漏出性胃腸症のため長期入院加療されていた.8歳時に高度蛋白尿および血尿が判明し腎生検を施行したところ,光顕にてメサンギウム増殖および基底膜の二重化,蛍光抗体法にてfull house pattern, 電顕にて上皮,内皮下への沈着とメサンギウム間入を認めた....

    DOI Web Site 参考文献13件

  • 食道・胃静脈瘤の内視鏡治療

    高木 忠之, 引地 拓人, 小原 勝敏 日本消化器内視鏡学会雑誌 66 (1), 5-15, 2024

    <p>食道・胃静脈瘤からの出血は,肝硬変が背景の場合,肝機能の増悪をもたらすこともあり適切に治療を行う必要がある.内視鏡治療法として,食道静脈瘤では内視鏡的静脈瘤結紮術や内視鏡的硬化療法,胃静脈瘤では内視鏡的組織接着剤注入法が確立されたが,現在に至るまで様々な工夫がなされてきた.安全で効果的な治療を行うためには,患者の病態と門脈血行動態を十分に把握したうえで,患者のQOLを考慮したストラテジーを…

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  • 膵頭十二指腸切除術後の門脈狭窄による繰り返す消化管出血に対し門脈ステント留置が奏功した1例

    稲川 敦子, 佐藤 辰宣, 川口 真矢, 遠藤 伸也, 増井 雄一, 松田 昌範, 板井 良輔, 黒上 貴史, 白根 尚文, 大野 和也 日本消化器病学会雑誌 120 (12), 1012-1020, 2023-12-10

    ...<p>症例は73歳男性.門脈合併切除再建をともなう膵頭十二指腸切除術後,瘢痕狭窄による門脈狭窄を認めた.徐々に側副血行路が発達し,術後5年目に胆管空腸吻合部近傍の静脈瘤から消化管出血を繰り返した.門脈狭窄による門脈圧亢進症を背景にした病態と考え,門脈ステント留置術を選択した.門脈狭窄発症後長期の経過から狭窄突破に難渋したものの門脈ステント留置に成功し,留置後は消化管出血の再燃を認めず経過良好である....

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  • Oxaliplatinを含む胃癌化学療法中に胃静脈瘤を呈し予防的バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術が有効であった1例

    五十嵐 昌平, 棟方 正樹, 須藤 翔, 宮代 楓, 佐竹 美和, 島谷 孝司, 花畑 憲洋, 金澤 浩介, 沼尾 宏, 櫻庭 裕丈 日本消化器病学会雑誌 120 (5), 433-440, 2023-05-10

    ...<p>症例は78歳女性.胃癌,肝転移,腹膜播種に対してSOX療法8コース施行後,CTで新たに胃静脈瘤が指摘された.Oxaliplatinによる門脈圧亢進症が疑われ,上部消化管内視鏡検査ではLg-cf,F2,Cb,RC0の胃静脈瘤を認めた.バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)により静脈瘤は改善し,化学療法を継続している.胃癌に対するOxaliplatinを含む化学療法中は,門脈圧亢進症状に注意...

    DOI PubMed 医中誌

  • Advanced chronic liver diseaseにおけるMRエラストグラフィの役割について

    中村 篤志, 渡邉 勝一, 吉村 翼, 石田 典仁, 渕上 綾子, 佐藤 知己, 市川 武, 奥山 啓二, 井上 征雄, 朝倉 均 肝臓 64 (2), 44-58, 2023-01-31

    ...kPaから血小板数が減少し,静脈瘤の合併率も有意に増加した.そしてACLDにおけるLS ≧6 kPaは,肝予備能の悪化と同期して腹水発生の独立した関連因子となり,多変量解析では腹水(≥ Grade 1)がACLDの独立した予後因子だった.本研究は,MREがあらゆる成因における門脈圧亢進症リスクの評価に有用である可能性を示した....

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献49件

  • 食道・胃静脈瘤の診断と血行動態を考慮した内視鏡治療

    久保川 賢 日本消化器内視鏡学会雑誌 65 (8), 1354-1363, 2023

    ...<p>食道静脈瘤や胃静脈瘤は,肝硬変症や特発性門脈圧亢進症などの門脈圧亢進症を来す様々な背景疾患に付随して発症する.食道静脈瘤や胃静脈瘤の治療は,背景疾患の病態に影響を与えることがある.したがって,食道静脈瘤や胃静脈瘤の治療は,患者の背景疾患の病態と血行動態を十分に理解した上で,理論的に行うべきである.本稿では,食道静脈瘤や胃静脈瘤の血行動態を把握するための診断方法,ならびに,それら血行動態を考慮した...

    DOI 医中誌

  • 生体肝移植後の門脈吻合部狭窄に対してIVRによるバルーン拡張術を施行した2例

    千葉 斉一, 中川 雅, 小金澤 樹, 横塚 慧, 郡司 崇裕, 小林 敏倫, 佐野 達, 菊池 勇次, 富田 晃一, 新後閑 正敏, 田渕 悟, 日高 英二, 池永 翔一, 佐口 徹, 河地 茂行 移植 58 (Supplement), s322_3-s322_3, 2023

    ...特発性門脈圧亢進症にともなう非代償性肝硬変に対して右葉グラフトを用いた生体肝移植術を施行した。門脈再建ではレシピエントの浅大腿静脈を間置グラフトとして端々吻合を施行した。術後第51病日ごろより腹水増加を認め、術後70病日ごろより門脈吻合部狭窄を認めるようになった。...

    DOI 医中誌

  • 門脈および門脈圧亢進症領域でのNBCAの使用

    小泉 淳, 土屋 智史, 阿久津 陽, 武内 崇, 和田 武, 窪田 吉弦, 藤本 肇, 宇野 隆, 関口 達也, 橋本 毅, 原 拓也, 小野 隼, 小林 洋樹, 関口 由佳, 橋本 順 日本インターベンショナルラジオロジー学会雑誌 38 (1), 24-31, 2023

    Interventional procedures for portal hypertension include transjugular intrahepatic portosystemic shunt (TIPS) to reduce portal hypertension, percutaneous transhepatic obliteration/sclerotherapy …

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  • 術前に繰返し出血性ショックをきたした潰瘍性大腸炎を合併した原発性硬化性胆管炎に対する生体肝移植の1例

    大野 康成, 三田 篤義, 増田 雄一, 野竹 剛, 窪田 晃治, 清水 明, 副島 雄二 移植 58 (Supplement), s137_2-s137_2, 2023

    ...UCにはステロイド静注、注腸ステロイド、インフリキシマブ等の薬物治療を行ったが、出血は継続し、門脈圧亢進症に対しβブロッカーとピトレシンを併用し止血した。肝不全下でのUC根治手術は困難と判断し、生体肝移植を先行。術直前にCSで止血を確認後、生体肝移植術+脾摘、回腸人工肛門造設術を施行。術直後に門脈血栓で緊急血栓除去+膵体尾部切除術を必要としたが、術後99日目に軽快退院。...

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  • 肝・小腸異時移植を行うも救命できなかった進行性家族性肝内胆汁鬱滞症1型の1例

    柳 佑典, 出口 晴教, 中尾 俊雅, 兒玉 匡, 小峰 竜二, 清水 誠一, 内田 孟, 福田 晃也, 阪本 靖介, 山田 全毅, 新井 勝大, 笠原 群生 移植 58 (Supplement), s278_3-s278_3, 2023

    ...門脈圧亢進症のためSMV-IVC吻合となった。術後門脈血流は乏しく、腸穿孔を経て、肝・腎不全が進行し、術後1ヶ月で生体肝移植を実施。その後も体液管理、経腸栄養確立に苦慮し、早期より脂肪肝を認め、また、膵炎をくり返した。小腸移植1年2ヶ月後に小腸グラフト拒絶を認め、ステロイドパルス、ATGで改善したが、膵炎や浮腫増悪を認めた。その後膵仮性動脈瘤破裂を認め、コイル塞栓術を施行。...

    DOI 医中誌

  • 生体肝移植術中の脾臓摘出術が短期・長期予後に与える影響

    櫻井 悠人, 冨田 真裕, 蛭川 和也, 嶋田 圭太, 磯野 香織, 本田 正樹, 菅原 寧彦, 日比 泰造 移植 58 (Supplement), s208_2-s208_2, 2023

    ...全体では脾摘の有無は長期予後に影響しなかったが、移植前の門脈圧亢進症の程度やグラフト肝のサイズ・質を勘案した上で脾摘の適応を確立することが急務である。</p>...

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  • 肝移植後患者に発症したメトロニダゾール誘発性脳症の1例

    實金 悠, 安井 和也, 楳田 祐三, 八木 孝仁, 藤原 俊義 日本臨床外科学会雑誌 84 (8), 1301-1307, 2023

    ...<p>患者は57歳,男性.Budd-Chiari症候群による非代償性肝硬変に対して46歳時に生体肝移植術後.慢性期に門脈狭窄に起因する門脈圧亢進症に伴う腸炎や肝性脳症を繰り返していたが,肝不全兆候はなく外来フォロー中であった.今回,間質性肺炎急性増悪に対しステロイド加療中に<i>Clostridium difficile</i>腸炎を併発,メトロニダゾール内服にて軽快したが,腸炎症状は遷延していたため...

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  • 脾動静脈瘻の経過中に著明な腹水が出現しコイル塞栓にて治療しえた1例

    細川 貴範, 浦牛原 幸治, 川口 淳, 小島 茂, 櫻井 幸, 鈴木 祥子, 小林 正佳, 大野 一将, 菊地 翁輝, 武田 雄一 日本消化器病学会雑誌 119 (12), 1081-1087, 2022-12-10

    ...<p>症例は61歳女性.健診での肝障害を契機に脾動静脈瘻の診断となった.治療を検討していたが,本人都合で来院されず初診時より8カ月後より腹部膨満,下痢が出現して受診し,門脈圧亢進症による腹水,腸管浮腫を認めた.コイル塞栓を行い脾動静脈瘻は閉鎖され腹水は消失し,自覚症状も改善した.無症状の脾動静脈瘻が経過中に門脈圧亢進症を呈しコイル塞栓にて治療しえた貴重な症例と考え,ここに報告する.</p>...

    DOI 医中誌

  • 原因不明の門脈圧亢進症の経過中にde novo急性骨髄性白血病を発症した1例

    木原 琢也, 杉原 誉明, 池田 傑, 松木 由佳子, 永原 天和, 大山 賢治, 岡野 淳一, 磯本 一 肝臓 63 (9), 409-416, 2022-09-01

    ...<p>症例は40歳代男性.原因不明の門脈圧亢進症と汎血球減少症を認め,部分的脾動脈塞栓術を実施後に汎血球減少症が悪化し,末梢血および骨髄中に芽球が出現し,染色体検査によりt(8;21)転座を認めたことからde novo急性骨髄性白血病と診断された.骨髄増殖性腫瘍には門脈圧亢進症の合併が報告されているが,原因不明の門脈圧亢進症の経過中にde novo急性骨髄性白血病を合併した報告はなく,報告する....

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献27件

  • 肝硬変による難治性乳び腹水に対してプロプラノロールが奏功した1例

    盛田 真, 越智 裕紀, 矢野 怜, 天野 通子, 畔元 信明, 眞柴 寿枝, 横田 智行, 上甲 康二 肝臓 63 (9), 417-423, 2022-09-01

    <p>症例は73歳,女性.非アルコール性脂肪肝炎による肝硬変で当院通院中であった.X年5月に腹部膨満のため受診し,腹水増加を認めた.腹水中のトリグリセリドが高値で乳び腹水と診断した.外傷や手術の既往等はなく,肝硬変による乳び腹水と診断し,同年7月から絶食とし中心静脈栄養や脂肪制限食,オクトレオチドの持続皮下注療法を行ったが,腹水の減少はなく,頻回に腹腔穿刺による排液を行った.リンパ管損傷の可能性…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献19件

  • オキサリプラチンによる肝類洞閉塞症候群―臨床像と病理像の対比―

    長濱 俊介, 上野 真行, 寺田 和弘, 萱原 隆久, 髙畠 弘行, 守本 洋一, 水野 元夫 肝臓 63 (8), 372-380, 2022-08-01

    ...<p>オキサリプラチンは胃癌や大腸癌,膵癌に対して頻用される抗癌剤であるが,副作用として類洞閉塞症候群(SOS)がしばしば問題となる.SOSの確定診断には肝生検が必要とされているが,オキサリプラチンによるSOSについて,臨床像と病理所見の関連を検討した報告は少ない.今回,当院でオキサリプラチンを投与後に肝組織を評価し得た88例を対象に,臨床所見と病理所見を検討した.臨床的に門脈圧亢進症を認めたのは8...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献25件

  • 細菌性腹膜炎により急激な転機を辿った門脈圧亢進症合併多発肝囊胞の1例

    三浦 崚一, 今村 道雄, 網岡 慶, 児玉 健一郎, 内川 慎介, 藤野 初江, 大野 敦司, 中原 隆志, 村上 英介, 山内 理海, 河岡 友和, 城戸 綾, 仙谷 和弘, 大上 直秀, 有廣 光司, 相方 浩 肝臓 63 (6), 279-285, 2022-06-01

    ...囊胞圧排により下大静脈や肝静脈流出部,門脈の狭窄を来しており,長期的なうっ血により門脈圧亢進および肝線維化が惹起されたものと考えられた.多発肝囊胞患者は一般に予後良好とされるが,門脈圧亢進症の合併により予後不良となる症例も存在するものと考えられる....

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献16件

  • 先天性プロテインC欠乏症に起因する門脈血栓症の1例

    清木 祐介, 田中 聡司, 高橋 実佑, 東浦 玲意, 川端 将生, 田邊 元太郎, 西村 佑子, 三好 真央, 早田 菜保子, 宮崎 哲郎, 石原 朗雄, 福武 伸康, 長谷川 裕子, 山本 俊祐, 榊原 祐子, 中水流 正一, 石田 永, 三田 英治 肝臓 63 (2), 62-68, 2022-02-01

    ...<p>40歳男性.心窩部痛で受診.腹部単純CTで門脈内血栓が疑われ,肝ダイナミックCTを撮像すると,肝内門脈から門脈本幹,上腸間膜静脈にかけて血栓像を認めた.乾燥濃縮人アンチトロンビンIII製剤を投与し,血栓は縮小した.その後ワルファリンカリウム投与により,血栓は増大なく経過している.血栓の原因精査として,血液検査,画像検査上は肝硬変を示唆する所見を認めず,肝生検病理所見上は,線維化は軽度で特発性門脈圧亢進症...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献17件

  • IX.静脈瘤治療と血管内治療,門脈血栓治療

    日高 央, 魚嶋 晴紀, 中澤 貴秀 日本内科学会雑誌 111 (1), 66-73, 2022-01-10

    ...<p>門脈圧亢進症が原因の消化管静脈瘤出血は,最も重篤な合併症の一つであり,その治療法には内視鏡治療,手術療法,血管内治療及び薬物療法が存在する.balloon occluded retrograde transvenous obliteration(BRTO)は,孤立性胃静脈瘤に対して極めて有効であり,また肝性脳症に対する有効性も数多く報告されている.門脈血栓の形成には,肝硬変症における凝固・抗凝固...

    DOI Web Site 参考文献16件

  • IV.C型非代償性肝硬変の治療

    竹原 徹郎 日本内科学会雑誌 111 (1), 30-35, 2022-01-10

    <p>非代償性肝硬変の治療は,腹水,肝性脳症等の合併症予防やその対策が重要である.一方,C型肝炎では,非代償性肝硬変に対しても抗ウイルス薬の投与によりウイルスが排除できるようになり,原因に対する治療が可能になった.ウイルスの排除により,アルブミン合成等の肝予備能は大幅に改善する.今後,このような原因治療が患者の予後をどこまで改善するか,明らかにすることが必要である.</p>

    DOI Web Site 参考文献9件

  • 超音波内視鏡下胃静脈瘤治療

    永島 一憲, 入澤 篤志 日本消化器内視鏡学会雑誌 64 (4), 1018-1024, 2022

    ...は,EUSでiGV内腔を直接観察しながら穿刺すること,また,使用するコイルはiGV径の150%のコイルを用いること等から,安全かつ効果的な治療が可能である.われわれはコイル留置に引き続きEOの注入を行うEUS-guided coil deployment with sclerotherapy(EUS-CS)を施行し,iGVのみならず供血路の塞栓化も図っている.なお,治療に際しては各種画像診断による門脈圧亢進症...

    DOI 医中誌

  • 生体肝移植後門脈血栓症に対して、浅大腿静脈によるjumping graftで血行再建を行った1例

    三井 哲史, 高原 武志, 内田 雄一郎, 水本 拓也, 岩間 英明, 小島 正之, 加藤 悠太郎, 須田 康一 移植 57 (Supplement), s388_3-s388_3, 2022

    ...我々は、特発性門脈圧亢進症患者に対する生体肝移植後に発生した門脈血栓症に対して、右浅大腿静脈を用いたjumping graftで血行再建を行った1例を経験したので報告する。</p><p>症例:38歳男性。特発性門脈圧亢進症を背景とした非代償性肝硬変・肝細胞癌に対して、左葉グラフトによる生体肝移植を行った。術後1日目夕方の血液検査、エコー所見から門脈血流血栓症を疑った。...

    DOI 医中誌

  • 門脈圧亢進症性腸症患者の長期経過に影響を与える因子に関する検討

    松原 由佳, 壷井 章克, 平田 一成, 隅岡 昭彦, 岡 志郎, 田中 信治 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 6 (0), 43-43, 2022

    ...<p>【背景と目的】門脈圧亢進症性腸症(portal hypertensive enteropathy;PHE)は,肝硬変患者の小腸病変として知られる。我々はPHEの発生や増悪に門脈圧の上昇が関係していることを報告してきた(JGH 2018)が,長期にわたるPHEの経過は明らかになっておらず,今回PHEの長期経過と内視鏡像の変化に影響を与える因子について検討した。...

    DOI 医中誌

  • 当院における乳児症例に対する生体肝移植術

    内田 孟, 小峰 竜二, 中尾 俊雅, 児玉 匡, 岡田 憲樹, 清水 誠一, 福田 晃也, 阪本 靖介, 笠原 群生 移植 57 (Supplement), s195_1-s195_1, 2022

    ...繰り返す胆管炎や門脈圧亢進症のため、門脈血流が低下している症例が多く、十分な門脈血流確保のために無肝期門脈圧を25mmHg以上になるように側副血行路処理を行う。下大静脈は肝静脈の頭尾側でクランプし、十分なスペースを確保したうえで左中右肝静脈を1穴の吻合口として形成する。...

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  • 生体肝移植における予測脾臓容積と門脈圧との相関に関する検討

    栗原 健, 原田 昇, 利田 賢也, 森永 哲成, 冨山 貴大, 小斉 侑希子, 冨野 高広, 吉屋 匠平, 長尾 吉泰, 森田 和豊, 萱島 寛人, 伊藤 心二, 吉住 朋晴 移植 57 (Supplement), s316_1-s316_1, 2022

    ...<p>【はじめに】 門脈圧亢進症を伴う非代償性肝硬変は根治的治療として肝移植術の適応である。本邦では脳死ドナーが少なく肝移植のほとんどが生体ドナーを用いた生体肝移植である。生体肝移植術における過小グラフト症候群を予防するためには門脈圧のコントロールが必要であり、術中に脾臓摘出術や門脈大循環シャントの処理が行われる。...

    DOI 医中誌

  • 当院における生体肝移植後肝動脈合併症の検討

    片野 薫, 蒲田 亮介, 所 智和, 杉田 浩章, 高田 智司, 岡崎 充善, 中沼 伸一, 牧野 勇, 八木 真太郎 移植 57 (Supplement), s387_3-s387_3, 2022

    ...3例中1例では術後3ヶ月から門脈圧亢進症に伴う上腸間膜静脈瘤の形成、腸管の壁肥厚、胸腹水の貯留を認めた。右下横隔動脈からグラフト肝への側副血行路が確認できたため、門脈圧亢進症に対する治療として回結腸動静脈シャント閉鎖術を施行した。肝動脈狭窄症を認めた2例では、狭窄は軽度であったため経過観察とした。吻合部出血を認めた1例では緊急動脈再吻合術を施行した。...

    DOI 医中誌

  • 特発性門脈圧亢進症を合併した肝外門脈閉塞症に対して生体肝移植術と二期的脾摘術を施行した一例

    梅邑 晃, 新田 浩幸, 高原 武志, 片桐 弘勝, 菅野 将史, 武田 大樹, 安藤 太郎, 天野 怜, 菊地 晃司, 木村 拓, 佐々木 章 移植 57 (Supplement), s389_1-s389_1, 2022

    ...<p>【はじめに】肝外門脈閉塞症(EHPVO)はその血行動態から、肝前性門脈圧亢進症となり側副血行路の発達による合併症を併発する。一方で、特発性門脈圧亢進症(IPH)は、機序や治療ともに不明な部分が多く、進行例では肝不全症例も報告されている。今回、IPH合併EHPVOに対して生体肝移植術(LDLT)と二期的脾摘術を施行した一例について報告する。【症例】12歳、男児。...

    DOI 医中誌

  • 巨大門脈体循環シャントに対するバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術後に肝不全を呈した1例

    矢澤 那奈, 清水 崇行, 櫻岡 佑樹, 礒 幸博, 青木 琢, 熊澤 真理子, 石原 克俊, 塩山 靖和, 入澤 篤志, 窪田 敬一 肝臓 62 (12), 800-805, 2021-12-01

    <p>67歳女性.B型肝硬変で当院通院中.巨大な門脈体循環シャントによる高アンモニア血症を認め,バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術を施行した.術前肝予備能はChild-Pugh分類A,閉塞肝静脈圧は19 mmHgと著明な高値では無かった.しかしながら,術後食道胃静脈瘤破裂出血による肝不全を認め,その治療に難渋した.肝硬変を伴う巨大シャント治療は慎重に検討すべきである.</p>

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献21件

  • 脾動脈瘤破裂を契機にC型肝炎治療に至った肝硬変の1例

    北條 雄暉, 上村 博輝, 大脇 崇史, 木村 莉菓, 岩澤 貴宏, 渡邊 雄介, 高綱 将史, 五十嵐 聡, 高村 昌昭, 薛 徹, 荒生 祥尚, 堀井 陽祐, 佐藤 辰彦, 寺井 崇二 肝臓 62 (11), 749-755, 2021-11-01

    <p>症例は50代の女性.30代でC型肝炎ウイルスへの感染を指摘されていたが治療に至らず,継続的な受診も行っていなかった.腹痛と意識消失を主訴に救急搬送され,脾動脈瘤破裂による出血性ショックと診断された.当院で脾動脈瘤塞栓術を施行し,術後経過は良好であった.外来にて直接作用型抗ウイルス薬を導入し,ウイルス学的著効を達成した.CT検査の普及により,脾動脈瘤の偶然の発見も増加していると報告されていて…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献17件

  • Focal biliary cirrhosisと門脈圧亢進症をともなう囊胞性線維症の1例

    山本 明子, 伊藤 孝一, 成瀬 達, 服部 日出雄, 中莖 みゆき, 藤木 理代, 石黒 洋 日本消化器病学会雑誌 118 (7), 686-697, 2021-07-10

    ...<p>9歳女児.生後5カ月頃より遷延する肝障害,気管支炎,副鼻腔炎,発育障害あり.胸部CTで気管支壁の肥厚,腹部CTで膵臓の萎縮,肝硬変を認めた.汗中Cl<sup>-</sup>濃度異常高値,<i>CFTR</i>遺伝子解析でY517H,1540del10の複合ヘテロ変異を認め,囊胞性線維症(cystic fibrosis;CF)と診断.本邦では極めてまれな,CFに門脈圧亢進症状をともなうfocal...

    DOI PubMed 医中誌

  • 中肝静脈閉塞を来した外傷性横隔膜ヘルニアの1例

    長井 一樹, 山下 竜也, 玉井 利克, 寺島 健志, 堀井 里和, 北原 征明, 飯田 宗穂, 島上 哲朗, 川口 和紀, 荒井 邦明, 山下 太郎, 酒井 佳夫, 水腰 英四郎, 本多 政夫, 金子 周一 肝臓 62 (7), 413-419, 2021-07-01

    <p>症例は68歳男性,2014年に交通外傷のため手術を含む集学的治療を受けた.2018年の健康診断において血清γ-GTP高値を指摘された.前医で施行された腹部CT検査で中肝静脈閉塞が疑われたため当科を紹介され2019年5月に入院した.腹部CT検査では右横隔膜ヘルニアを認め,ヘルニア門により中肝静脈が閉塞し還流領域の肝実質が高度に萎縮していた.右肝静脈にも軽度の圧排が疑われた.過去の画像を検討し…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献15件

  • 腹腔内臓器の重度癒着を伴った肝内性門脈体循環シャントの犬の外科的治験例

    二村 侑希, 小出 和欣, 小出 由紀子, 二村 美沙紀 動物臨床医学 30 (1), 15-19, 2021-03-25

    ...シャント血管の仮遮断で門脈圧亢進症所見を認めたため部分結紮とし,2カ月後にシャント血管の完全結紮術を実施した。再手術時には肝臓サイズは正常化し,肝内門脈枝も発達していたが,後天性門脈体循環シャントが認められたため閉鎖した。再手術後12カ月となる現在,経過は良好である。</p>...

    DOI Web Site 医中誌

  • Hybrid手術室にて開腹止血術を施行した孤立性十二指腸静脈瘤破裂の1救命例

    松尾 祐太, 湯浅 康弘, 福田 美月, 牧 秀則, 竹内 大平, 常城 宇生, 森 理, 江藤 祥平, 藤原 聡史, 富林 敦司 日本消化器外科学会雑誌 54 (2), 91-97, 2021-02-01

    ...十二指腸下行脚背側に出血性の静脈瘤を認め,内視鏡,およびballoon-occluded retrograde transvenous obliteration(B-RTO)では止血困難であったため,開腹止血術を施行した.静脈瘤を十二指腸壁ごと縫縮し,術中内視鏡,interventional radiology(以下,IVRと略記)にて静脈瘤への供血がないことを確認した.本症例では肝硬変などの基礎疾患や,門脈圧亢進症...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献8件

  • 肝硬変診療の進歩―ガイドライン2020発刊に向けて―

    名越 澄子 日本消化器病学会雑誌 118 (1), 5-13, 2021-01-10

    ...<p>「肝硬変診療ガイドライン」第1版では肝硬変に対する栄養療法のフローチャートが,第2版では腹水治療のフローチャートが示された.第3版の「肝硬変診療ガイドライン2020」では,acute-on-chronic liver failureやサルコペニア,肝肺症候群,門脈圧亢進症にともなう肺動脈性肺高血圧症など新たな疾患・概念が取り上げられ,肝腎症候群や肝性脳症,腹水の国際的な診断基準・分類が積極的に...

    DOI PubMed 医中誌

  • 肝硬変の合併症対策

    徳本 良雄, 日浅 陽一 日本消化器病学会雑誌 118 (1), 30-40, 2021-01-10

    ...<p>肝硬変の診療にあたっては門脈圧亢進症,腹水,肝性脳症など多彩な合併症の適切な管理が生命予後の改善に直結する.わが国では腹水や肝性脳症に対する新規薬剤が使用可能となり治療選択肢が広がることで,肝硬変の合併症に対する治療戦略に大きな変化がみられている.一方で,肝硬変の合併症は多岐にわたり,サルコペニアや門脈肺高血圧症などのさらなる病態解明や治療法の開発が望まれる.本稿では肝硬変の合併症対策についての...

    DOI PubMed 医中誌

  • 胆道閉鎖症術後妊娠の周産期管理:プレコンセプションケアの重要性

    落合 大吾 日本周産期・新生児医学会雑誌 56 (4), 616-619, 2021

    ...<p> <b>背景</b></p><p> 胆道閉鎖症(Biliary atresia:BA)は無治療の場合,胆管の炎症性破壊が進行し肝不全に至る疾患である<sup>1)</sup>.現在,BAの標準治療は肝門部空腸吻合術(葛西手術)であり,術後に病状が悪化した場合は肝移植の適応となる<sup>2)</sup>.近年,葛西手術の治療成績が向上し,長期生存例が増加したが,中には門脈圧亢進症,肝機能障害,...

    DOI 医中誌

  • 胆道閉鎖症に対する肝移植の適応と課題

    眞田 幸弘, 佐久間 康成, 大西 康晴, 岡田 憲樹, 山田 直也, 平田 雄大, 宮原 豪, 片野 匠, 堀内 俊男, 大豆生田 尚彦, 大柿 景子, 大友 慎也, 関谷 菜津美, 吉田 幸世, 佐田 尚宏 移植 56 (Supplement), s159-s159, 2021

    ...</p><p>結果:青年期BAと非青年期BAの移植適応は、非代償性肝硬変15例と123例、難治性胆管炎6例と32例、門脈圧亢進症5例と44例、肝肺症候群1例と0例、成長障害0例と1例。青年期BAは有意に高齢ドナーかつグラフトは小さく(p<0.001)、長時間手術であった(p<0.001)。青年期BAと非青年期BAの15年グラフト生存率は95.3%と86.0%(p=0.013)。...

    DOI 医中誌

  • 当科における小児肝移植例の長期治療成績とcarry-over期の諸問題

    梅村 謙太郎, 三田 篤義, 大野 康成, 増田 雄一, 吉澤 一貴, 窪田 晃治, 野竹 剛, 細田 清孝, 蒲池 厚志, 後藤 貴宗, 富田 英紀, 山崎 史織, 清水 明, 副島 雄二 移植 56 (Supplement), s158-s158, 2021

    ...</p><p>門脈圧亢進症は21例に認めた. 門脈狭窄(n=6)は完全閉塞(n=1)を除き, 再吻合(n=1), 血管内治療(n=4)で門脈開存している. 門脈血栓閉塞(n=2)は抗凝固療法, グラフト機能低下(n=12)は再移植(n=3), 脾摘(n=2)を施行した....

    DOI 医中誌

  • 上腸間膜静脈血栓症で小腸壊死に至った1例

    小峰 楓子, 荒川 敬一, 青木 茂雄, 三島 英行, 松井 郁一, 酒向 晃弘 日本臨床外科学会雑誌 82 (12), 2225-2229, 2021

    <p>74歳の男性が腹痛を主訴に来院した.造影CTで上腸間膜静脈血栓症(SMVT)に伴う腸管壊死と診断し,緊急手術を行った.壊死部位の切除・吻合を行うも,術中に吻合部腸管の血流不良を認め追加切除・再吻合を施行,合計70cmの小腸を切除した.採血から凝固異常は疑われず,過去の上部消化管内視鏡検査で食道静脈瘤が認められていたことから,門脈圧亢進によりSMVTが形成されたと考えられた.術後から低分子ヘ…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献18件

  • リンパ管新生:その機序と肝臓病治療への可能性

    近藤 礼一郎, 岩切 泰子 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (1), 12-15, 2021

    <p>リンパ管は組織液の恒常性維持,免疫細胞の制御などの機能を有し,近年ではリンパ管新生が炎症性疾患における局所の炎症改善,組織の修復に関わることが報告されている.肝臓においても,多くの肝疾患で病態の背景に炎症による組織傷害があり,リンパ管新生が新たな治療戦略となるか注目されている.本稿では,肝疾患動物モデルを用いた最近の研究からリンパ管新生の肝臓病治療への可能性について概説する.</p>

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  • 肝性脳症に対するPARTO(plug-assisted retrograde transvenous obliteration)の初期経験

    矢田 晋作, 大内 泰文, 永原 天和, 星野 由樹 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (1), 64-70, 2021

    <p>PARTO(plug-assisted retrograde transvenous obliteration)は,AMPLATZER vascular plug II(AVP II)での排血路血流遮断下にゼラチンスポンジ(GS)を注入する逆行性静脈塞栓術であり,2013年Gwonらによって報告された.今回,我々は拡張した門脈大循環シャントによる猪瀬型肝性脳症に対してPARTOを行った3例…

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  • Budd-Chiari症候群に対する直達手術71例の検討

    稲福 斉, 國吉 幸男 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (1), 28-33, 2021

    ...<p>Budd-Chiari症候群は,肝静脈流出路の部分的または完全閉塞による血流障害により,肝うっ血から門脈圧亢進症に至る.我々はこれまで71例のBudd-Chiari症候群に対して独自に開発した手術術式を用いて治療を行った.手術は右第6肋間開胸・上腹部正中開腹にて横隔膜を外側1/3部分で弧状に切開し,後方より肝部下大静脈を露出する.大腿動静脈による部分体外循環下に肝部下大静脈を上下で遮断し縦切開...

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  • シャント型肝性脳症に対するバルーン閉塞下逆行性静脈塞栓術における効果予測の検討

    松井 哲平, 永井 英成, 天沼 誠, 吉峰 尚幸, 小林 康次郎, 荻野 悠, 向津 隆規, 松清 靖, 和久井 紀貴, 中野 茂, 五十嵐 良典 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (1), 41-49, 2021

    <p>近年,シャント脳症に対するバルーン閉塞下逆行性静脈塞栓術(BRTO)の有用性が多く報告されているが,一方でBRTOの不応例も存在している.本検討ではシャント脳症に対するBRTO有効/無効例の特徴を明らかにすることを目的とした.シャント脳症に対してBRTOを施行した19例を対象とし,BRTO術後12週未満にII度以上の顕性脳症を発症した群を無効群(<i>n</i>=6),術後12週以上でII…

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  • EVIS (endoscopic varicealography during injection sclerotherapy) にて肝内門脈左枝が描出された食道静脈瘤の1症例

    古山 準一, 檜森 亮吾 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (2), 178-183, 2021

    ...<p>症例は,58歳,女性.26歳時より,慢性関節リウマチにて前医でTocilizumab,Methotrexateを含む治療中.X-2年9~10月 腹水貯留にて当院に入院.腹水は漏出性であり門脈圧亢進症が考えられたが遠肝性側副血行路は認めなかった.MTXは中止した.X-1年10月 食道静脈瘤を認め,X年5月 食道静脈瘤に対して予防的EIS施行.EVISにて,5%EOIが食道静脈瘤を下行した後,肝内門脈左枝...

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  • Warshaw手術後の胃静脈瘤の血行動態の3例の検討

    河原 大和, 太田 正之, 藤永 淳郎, 多田 和裕, 河村 昌寛, 中沼 寛明, 川﨑 貴秀, 平下 禎二郎, 猪股 雅史 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (4), 292-295, 2021

    <p>Warshaw手術は良性や低悪性度の膵腫瘍を対象とし,脾門部で脾動静脈を切離し脾臓を温存する尾側膵切除術である.術後には高率に胃静脈瘤が発生するが,その血行動態について詳細な検討はなされていない.今回,当科で腹腔鏡下Warshaw手術を施行した3例の血行動態について検討した.平均年齢41歳,男性1例,女性2例で,対象疾患は膵粘液性嚢胞腫瘍2例,膵神経内分泌腫瘍1例であった.3例中2例(67…

    DOI Web Site 医中誌

  • 直接穿刺による硬化療法が有用であった結腸ストーマ静脈瘤の1例

    金谷 瑛美, 羽田 匡宏, 加藤 洋介, 小竹 優範, 尾山 佳永子, 原 拓央 日本臨床外科学会雑誌 82 (4), 773-777, 2021

    ...<p>症例は82歳の女性.進行S状結腸癌と早期直腸癌に対し腹腔鏡下Hartmann手術を施行し,人工肛門を造設した.C型肝硬変に伴う門脈圧亢進症のため,術後4カ月で人工肛門部にストーマ静脈瘤を生じた.たびたび出血を呈し,輸血を要する貧血を認める様になったため硬化療法を施行した.超音波ガイド下に静脈瘤を直接穿刺し,円筒状器具を用いた体壁圧迫とバルーンによる血流遮断を併用することで相応の止血効果が得られた...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献6件

  • 慢性肝疾患におけるサルコペニアとたんぱく質摂取量に関する検討

    菊池 奈穂子, 魚嶋 晴紀, 日高 央 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (1), 34-40, 2021

    <p>【目的】慢性肝疾患患者において,サルコペニアとたんぱく質摂取量の関連を分析し,栄養学的介入の課題を明らかにする.【方法】慢性肝疾患患者122例のサルコペニア群と非サルコペニア群において,推奨されるたんぱく質摂取量の達成割合を比較検討した.また,たんぱく質摂取量と握力及び筋肉量との相関関係について検討を行った.【結果】サルコペニア群37例,非サルコペニア群85例.たんぱく質摂取量は,サルコペ…

    DOI Web Site 医中誌

  • EIS術前評価における医療用潤滑ゼリー充填によるEUSの有用性

    木下 幾晴, 木下 真樹子 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (1), 58-63, 2021

    <p>食道静脈瘤に対する内視鏡的治療,特に血管内注入によるEIS(intra-EIS)においては良好なEVISを得ることが重要である.貫通静脈(Pv)の存在を術前に把握することで,治療難渋例の予測につながるが,その存在診断は従来より食道内の脱気水充満(注水法)による細径プローブEUS(UMP-EUS)によって行われてきた.我々は脱気水の代わりに医療用潤滑ゼリーを観察範囲に充填する方法(ゼリー法)…

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  • 食道・胃静脈瘤の内視鏡治療:38年間の軌跡

    小原 勝敏 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (1), 16-24, 2021

    <p>食道・胃静脈瘤に対する治療法は,内視鏡治療の導入以来,非侵襲的で有用な治療法として長足の進歩を遂げた.これまでに安全性と有用性,そして患者のQOLを求め,多くの手技の開発や工夫がなされてきた.本稿では,本邦における内視鏡治療の変遷と私が38年間取り組んできた食道・胃静脈瘤に関する基礎的・臨床的研究の成果について述べた.基礎的研究としては治療薬剤(EO, AS, ET, …

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  • 食道静脈瘤に対する内視鏡的硬化結紮法による単独治療施行症例の検討

    永島 一憲, 入澤 篤志, 高木 優花, 小島原 駿介, 久野木 康人, 福士 耕, 阿部 圭一朗, 金森 瑛, 井澤 直哉, 山部 茜子, 土田 幸平, 飯島 誠, 菅谷 仁 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (1), 50-57, 2021

    <p>食道静脈瘤に対しEISL単独治療が施行された103例を対象に,内視鏡的硬化結紮法(EISL)単独治療の予後に関する検討を行った.評価項目は,Red Color Sign(RC)再発率,F2以上の形態再発率,出血再発率,再発の関連因子,偶発症,入院期間,とした.65歳以上の高齢者と65歳未満の非高齢者に分けた検討も行った.RC再発率は62%,F2以上の形態再発率は26%,出血再発は19.2%…

    DOI Web Site 医中誌

  • 膵癌術後再発に伴う左側門脈圧亢進症による胃静脈瘤破裂予防に部分的脾動脈塞栓術を施行した1例

    田中 千賀, 前田 弘彰 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (2), 168-173, 2021

    ...<p>症例は60歳代男性,主膵管型膵管内乳頭粘液性腫瘍術後の再発に対し化学療法が施行されたが,病勢が進行しベスト・サポーティブ・ケア (best supportive care:BSC) 中であった.フォローCTで胃静脈瘤が指摘され経過観察されていたが,増大傾向および上部消化管内視鏡検査で発赤所見を認めたため治療の適応となった.再発腫瘍により脾静脈が閉塞しており左側門脈圧亢進症に伴う胃静脈瘤と診断し...

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  • PSE後の門脈圧低下は動脈径から予測できるか:血行動態モデルを用いたPSE前後の門脈圧変化予測

    荒木 拓次, 今泉 瑛, 岡田 大樹, 佐々木 優, 大西 洋 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (4), 271-278, 2021

    <p>【目的】PSE前後門脈圧変化を動脈径から推定し実測値との相関を検討した.【方法】PSE 13例でPSE前後の肝静脈圧と楔入圧の圧較差(HVPG)を算出,PSE後CTで梗塞率を算出,PSE前腹腔(CA),上腸間膜(SMA),脾(SA),総肝動脈(CHA)径を計測した.門脈血流モデルは(1)門脈圧は動脈血流で規定,(2)全血流はCAとSMAから供給,比は半径のx乗に比例,(3)CA血流はSAと…

    DOI Web Site 医中誌

  • 門脈圧亢進症合併肝硬変における,潜在性肺高血圧症合併の可能性に関する検討

    榎本 平之, 会澤 信弘, 西村 貴士, 飯島 尋子 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (2), 159-162, 2021

    <p>門脈肺高血圧症 (Portopulmonary hypertension:PoPH) は慢性肝疾患の呼吸器合併症のうちで比較的頻度が高いが,自覚症状に乏しく見過ごされる症例もあると推定される.今回門脈圧亢進を有する肝硬変92例を対象に,胸部X線での古典的評価に基づき肺高血圧合併の可能性を検討した.全症例の検討では右下行肺動脈 (RDPA) で53例 …

    DOI Web Site 医中誌

  • 肝硬変に合併した上腸間膜静脈瘤の1例

    西村 守 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (2), 174-177, 2021

    <p>症例は94歳,女性.腹部膨満と便秘,低酸素血症を主訴に当院へ紹介となった.来院後行った腹部CTで多量の腹水貯留を認め,精査加療目的で入院となった.入院後の腹部造影CT検査では肝辺縁は凹凸があり,肝硬変のパターンであり,腹水のほか両側胸水,無気肺も認めた.また,上腸間膜静脈に限局的に2.5 cm大の造影効果を持つ結節があり上腸間膜静脈瘤と考えられた.腹水に対しては細胞診も行うも腫瘍細胞は認め…

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  • 門脈圧亢進症治療における偶発症の実態調査

    瓦谷 英人, 山本 晃, 赤星 朋比古, 山上 卓士, 谷合 信彦, 松谷 正一, 松村 雅彦, 國分 茂博 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (4), 279-291, 2021

    ...<p>今回,日本門脈圧亢進症学会評議員に対して門脈圧亢進症治療における偶発症のアンケート調査を行った.調査対象は,内視鏡治療・interventional radiology(IVR)が2016年1月1日から2017年12月31日までの2年間,外科手術が2015年1月1日から2017年12月31日までの3年間に各施設で行ったすべての治療とした.本研究で各種治療法の総数ならびに偶発症の種類・頻度に関して...

    DOI Web Site 医中誌

  • 部分的脾動脈塞栓術後に生じた高アンモニア血症に対してバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術を施行した1例

    佐々木 嶺, 石川 剛, 西村 達朗, 松田 崇史, 高見 太郎, 坂井田 功 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (4), 296-301, 2021

    <p>B型肝硬変症の70歳代女性患者が,脾機能亢進に伴う血小板減少症に対する精査加療目的で当科に紹介され入院した.腹部造影CT検査では脾腫および脾腎シャントが認められ,ドプラ超音波検査では脾静脈血流は遠肝性を呈していた.部分的脾動脈塞栓術(partial splenic embolization:PSE)によって血小板数は著増(4.5→10.1×10<sup>4</sup>/μl)し鼻出血などの…

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  • BAVENOコンセンサスワークショップの主要な論点と問題点,および我が国との相違点:参加にあたっての参考として

    村島 直哉 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (1), 25-27, 2021

    ...<p>BAVENOコンセンサスワークショップで議論されてきた主たるテーマは,門脈圧亢進症に対する薬物療法であり,その基準となる検査は肝静脈圧測定である.一方我が国は,治療は内視鏡が主体であり,主要な検査は高額な機器による画像検査である.この違いが生じた理由は,歴史的見地にたてば説明可能である.主要な業績を引用して門脈圧亢進症診療をレビューし,我が国からBAVENOワークショップに参加する際の,参考として...

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  • バルーン下逆行性経静脈的塞栓術で血栓化せず部分的脾動脈塞栓術追加にて胃腎短絡路の閉塞が得られた1例

    木村 修 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (1), 71-77, 2021

    <p>60歳台男性.C型肝硬変で当院を通院.胃静脈瘤の増悪を認めたため,治療目的に2017年4月に入院となった.バルーン下逆行性経静脈的塞栓術を行い,18時間後血栓化を確認し翌日カテーテルを抜去した.抜去後のCTで胃腎短絡路の再開通を認めたため,再治療前に部分的脾動脈塞栓術を追加した.部分的脾動脈塞栓術後のCTでは胃腎短絡路の血流を認めており退院とした.1か月後再治療目的のバルーン下逆行性経静脈…

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  • 当院における難治性腹水に対する腹水濾過濃縮再静注法の予後予測因子の検討

    芳賀 祐規, 齊藤 正明 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (2), 163-167, 2021

    <p>難治性腹水に対する治療として腹水濾過濃縮再静注法 (CART) を施行する場合がある.当院におけるCART施行症例の患者背景と予後の関連を検討した.当院では2012年1月から2019年3月までに利尿剤内服後も改善が得られず大量腹水穿刺を要し,主治医が適応と認めた119例にCARTを施行した.内訳は,慢性肝不全が腹水の原因となった肝性腹水症例は39例,癌性腹膜炎を含めた悪性疾患に腹水が起因す…

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  • 非代償性肝硬変に伴う肝性脳症の再入院率と予後

    近藤 真由子, 大木 隆正 日本門脈圧亢進症学会雑誌 27 (4), 266-270, 2021

    <p>非代償性肝硬変に伴う肝性脳症による再入院率や生存率に関して検討した.2009年1月から2017年6月までに初発の肝性脳症の入院加療を要した85例を対象にした.年齢(中央値)は73.7歳,男性42例,Child Pugh grade C 64例,肝細胞癌治療中29例,観察期間の中央値は178日間であった.初回入院中に14例が死亡した.退院した71例において,51例が肝性脳症再発により再入院を…

    DOI Web Site 医中誌

  • 門脈圧亢進症性胃症による難治性胃出血に対して幽門側胃切除術を施行した1例

    加藤 宏周, 石田 隆, 池田 佳史, 大山 隆史, 似鳥 修弘, 加藤 厚, 羽鳥 隆, 高橋 芳久, 宮崎 勝, 板野 理 日本消化器外科学会雑誌 53 (12), 952-959, 2020-12-01

    ...<p>症例は71歳の男性で,アルコール性肝硬変を背景とする肝細胞癌治療中に黒色便を認め,上部消化管内視鏡検査で幽門前庭部のびらんより出血を認めた.腹部造影CTと腹部血管造影検査で,肝内門脈まで及ぶ門脈本幹の腫瘍栓と小網内の求肝性側副血行路の発達を認め,門脈圧亢進症性胃症(portal hypertensive gastropathy;以下,PHGと略記)による胃出血の診断に至った.内視鏡では完全止血...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献19件

  • 経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術(TIPS)による難治性肝性胸水の治療

    張本 滉智, 金沢 秀典, 楢原 義之, 城所 秀子, 福田 健, 葉山 惟信, 川本 智章, 岩切 勝彦 肝臓 61 (8), 399-409, 2020-08-01

    <p>肝性胸水の中でも内科的治療に反応しない難治性肝性胸水は患者のQOLを著しく障害し,その生存期間は約6カ月と予後不良である.今回我々は,2001年から2015年までに当科において難治性肝性胸水を適応としてTIPSを行った肝硬変20例についてその長期成績を検討した.対象の平均年齢は61.1±10.8歳,Child-Pughスコア(CPS)は9.7±1.5であった.全例において手技は成功し術後胸…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献37件

  • オキサリプラチン誘発性肝障害:造影CTによる評価

    高尾 誠一朗, 西江 昭弘, 日高 啓, 下川 知美, 梅野 成大, 折田 博之, 甲斐 成一郎 肝臓 61 (7), 358-366, 2020-07-01

    ...<p>進行性大腸癌に対する抗癌剤のオキサリプラチン(OX)は肝類洞障害を生じ,時に門脈圧亢進症を伴う.本研究ではOXを使用した大腸癌患者86症例に対しOX使用前後の造影CT所見と採血データの後方的な比較を行った.使用前と比較し使用後のCTでは31症例に脾腫,20症例に側副血行路を認め,そのうち1例で静脈瘤に対し加療を要した.症例群を画像所見によって分類し肝類洞障害の指標であるaspartate aminotransferase...

    DOI Web Site Web Site 参考文献29件

  • 血行動態の著明な改善を認めた門脈肺高血圧症の1例

    小村 茉穂, 東 慶之介, 古賀 貴博, 栗田 康寿, 油尾 亨, 井上 勝, 三輪 健二, 安田 敏彦, 松原 隆夫 心臓 52 (1), 64-69, 2020-01-15

    <p> 症例は40歳代女性.16歳時にC型肝炎を指摘され,その後肝硬変として近医でフォローされ,30歳時に門脈血栓症を認めた.某日,肝性脳症による意識障害にて当院へ救急搬送となり,胸腹部CTで肺動脈の拡張と,心エコーで著明な右心負荷所見を認め当科へコンサルトとなった.右心カテ—テル検査で肺高血圧症の診断基準を満たし,著明な脾腫および脾動静脈の拡張を伴っており,その他の肺高血圧症も否定的であったこ…

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  • 抗線維化薬開発の最新情報

    松原 三佐子, 河田 則文 日本消化器病学会雑誌 117 (1), 52-63, 2020-01-10

    ...<p>肝線維化は,慢性的に繰り返し発生する細胞傷害に呼応して肝臓内に過剰な結合組織が蓄積することに由来する,組織の瘢痕化を反映する.その終末像である肝硬変では肝機能不全や門脈圧亢進症,さらには高頻度に肝細胞癌を合併する.しかし,肝線維症はいまだ有効な治療法が確立されておらず,重症化した場合の根本的治療法は肝移植に限られる.肝線維化の病態生理に関する研究は,その中心的な役割を担う肝星細胞の活性化機序や...

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  • 消化器疾患の現状と今後の展望

    猿田 雅之 人間ドック(Ningen Dock) 34 (5), 683-692, 2020

    ...<p> 1990年代の消化器疾患は,胃・十二指腸潰瘍や胃がんとウイルス性肝疾患が大部分であった.特にウイルス性肝炎は,後に肝硬変や肝細胞がんおよび門脈圧亢進症による合併症を起こし治療に難渋することが多かった.近年,抗ウイルス療法によりB型,C型肝炎ウイルスは駆逐もしくは制御可能となり,肝硬変と肝細胞がんも減少している.消化性潰瘍はヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の慢性感染が発症に大きく関わることが...

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  • 食道静脈瘤の貫通静脈閉鎖にN-butyl-2-cyanoacrylateを併用した内視鏡的硬化療法

    工藤 康一, 森田 宗新, 家城 宇希人, 小島 範大, 門野 義弘 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (1), 29-34, 2020

    <p>食道静脈瘤の内視鏡的硬化療法施行時,貫通静脈の存在は治療中の血流停滞を妨げ完遂困難の要因となりうる.術前の超音波内視鏡検査で同定した貫通静脈をN-butyl-2-cyanoacrylate(以下NBCA)で閉鎖し(保険適応外使用),引き続き通常の硬化療法を継続する方法を考案した.対象は治療前に貫通静脈を指摘された22例で,NBCA閉鎖した9例(A群)と他方法(EVLなど)で閉鎖した13例(…

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  • 食道静脈瘤内視鏡治療と治療成績:当施設での検討

    林 星舟 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (1), 22-28, 2020

    <p>食道静脈瘤は主として粘膜固有層浅部,粘膜固有層深部,粘膜下層の3層を走行する静脈の拡張により形成されている.またその血流は胃体上部粘膜血流と門脈系血流の両者から供給され,門脈系血流の流入量が増加することにより食道静脈瘤の形態も増大している.食道静脈瘤に対する内視鏡的治療は様々であるが,理論的には5%EOI=EISは太い供血路塞栓に適しており,1%AS-EIS,EVL,APCは柵状血管処理に…

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  • 血管・リンパ管の構造と機能

    平島 正則 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (1), 9-12, 2020

    ...吸収して血管に戻すことで,体液恒常性維持・免疫応答・脂質吸収・異物除去などに重要である.リンパ管の発生異常やリンパ節郭清を伴う手術などによって,リンパ管から静脈までの流路が途絶するとリンパ浮腫を生じる.リンパ浮腫に対しては,リンパ管細静脈吻合術によってうっ滞したリンパ液を静脈に流す治療法が開発されている.近年の研究で血中を流れる血小板が血管とリンパ管の吻合を抑制していることが分かってきた.最後に,門脈圧亢進症...

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  • 食道静脈瘤破裂と難治性腹水を来した脾動静脈瘻に対し脾臓摘出術を施行した1例

    古川 聡一, 金子 順一, 赤松 延久, 市田 晃彦, 石沢 武彰, 有田 淳一, 長谷川 潔 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (1), 47-52, 2020

    <p>症例は69歳女性,弓部大動脈人工血管置換術の手術歴があった.当院初診の約1年3か月前に敗血症と脾梗塞で前医入院加療を要した.その後約9か月経過後に突然吐血し,食道静脈瘤破裂の診断で内視鏡的静脈瘤結紮術を施行された.同時に難治性腹水が出現し当院を紹介された.肝炎ウイルス感染の既往や飲酒歴等はなかった.造影CTと造影超音波検査では脾門部の脾動静脈瘻を指摘され,門脈圧亢進の原因と考えられた.治療…

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  • 多発性肝嚢胞症による胃静脈瘤出血に対する緊急ハイブリッドアプローチ

    近森 文夫 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (4), 255-262, 2020

    <p>症例は68歳女性.吐血し入院.内視鏡で噴門部にフィブリン栓で一時止血された胃静脈瘤(GV)を認めた.造影CTでは,脾臓体積372 ml,肝臓実質体積1873 ml(嚢胞を含めた肝臓全体積は4226 ml),脾臓/肝臓実質体積比(S/L ratio)0.2と脾腫・多発性肝腎嚢胞,GV,胃腎・胃横隔静脈シャントを認めた.血管造影室においてNBCAを用いた内視鏡的硬化療法(EIS)・部分的脾動脈…

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  • トルバプタン不応の難治性腹水に対する腹腔-静脈シャント(デンバーシャント)の有用性

    青木 智子, 南 康範, 鶴崎 正勝, 盛田 真弘, 南 知宏, 千品 寛和, 田北 雅弘, 萩原 智, 依田 広, 上嶋 一臣, 松井 繁長, 西田 直生志, 樫田 博史, 工藤 正俊 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (4), 244-248, 2020

    <p>デンバーシャント術は難治性腹水症に対して行われる腹腔-静脈シャント術である.2014~2018年にデンバーシャント術を施行した7例を対象とし,非代償性肝硬変に伴うトルバプタン不応腹水への有効性と安全性を検討した.</p><p>奏効の内訳は,(1)腹満感など自覚症状の改善:57%,(2)体重・画像など他覚的所見の改善:71%,(3)治療内容の改善:腹水穿刺の中止29%,利尿薬減量71%であっ…

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  • 肝性昏睡・痙攣重積状態となった門脈血栓・膀胱周囲静脈瘤合併アルコール性肝硬変の1救命例

    近森 文夫, 河島 孝彦 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (2), 152-158, 2020

    <p>症例は72歳男性.4年前食道胃静脈瘤出血をPSE, PTO, EISLにて加療後門脈血栓をきたし近医と併診していた.4か月前のCTで脾腫残存と膀胱周囲静脈瘤を確認していた.1か月前,膀胱癌に対し経尿道的膀胱腫瘍摘出術を受けたが,術後腹水増量し利尿剤を増量した.その後脱水・腎障害を来し利尿剤中止.近医入院し点滴加療を受けていたが,吐血し内視鏡にて潰瘍を認め止血.その翌日より昏睡・痙攣重積状態…

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  • 門脈合併切除併施膵頭十二指腸切除術において脾静脈再建を施行した1例

    東松 由羽子, 吉岡 伊作, 田中 伸孟, 渋谷 和人, 平野 勝久, 渡辺 徹, 澤田 成朗, 奥村 知之, 長田 拓哉, 藤井 努 日本外科系連合学会誌 45 (2), 146-153, 2020

    ...亜全胃温存膵頭十二指腸切除術(D2郭清),脾静脈合流部を含めた門脈合併切除術を施行した.脾静脈を再建する方針として,合流部から約50mmにわたり膵実質から剝離した.脾静脈を合流部で切断し,脾静脈中枢端を左腎静脈前壁に端側吻合した.血管吻合時間は24分であり,再建のために要した時間は両血管の遊離も含めて約1時間であった.術後経過は良好であり,血小板などの血球減少や血栓症は認めずに退院となった.退院後も脾腫や血球減少などの左側門脈圧亢進症...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献11件

  • 脾臓/肝臓体積比(S/L ratio)と門脈側副血行路:系統的マルチ3D-CTの有用性

    近森 文夫, 河島 孝彦 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (1), 13-21, 2020

    ...<p>脾臓肝臓相関,ならびに門脈圧亢進症における脾臓の位置づけ,3D-CTによる側副血行路評価の有用性について検討した.脾臓/肝臓体積比(S/L ratio)の正常値は0.1前後であり,年齢や体格の影響を受けることなく脾肝相関を反映する有効な定量的指標になりうると思われた.また,3D-CTによる側副血行路評価と組み合わせることで門脈圧亢進症の全容を把握しうるものと思われた.門脈圧亢進症性消化管病変に...

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  • 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の病態進行における自律神経を介した臓器間ネットワークの関与

    髙 昌良, 上村 顕也, 名古屋拓郎, 酒井 規裕, 坂牧 僚, 横尾 健, 寺井 崇二 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (2), 143-146, 2020

    <p>【目的】非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease, NAFLD)は肝不全の一病態として重要な治療対象である.これまでに我々は肝障害時の肝再生に自律神経を介した消化管ホルモンの活性化の重要性を明らかにした.本研究では,NAFLDモデルマウスを対象として,その病態への神経ネットワークの関与および治療対象としての可能性を検討することを目的とし…

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  • 膵腫瘍切除により難治性GAVEを伴う左側門脈圧亢進症が改善した1例

    三原 史規, 竹村 信行, 國土 典宏 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (4), 263-268, 2020

    ...<p>症例は69歳男性.2015年5月腹痛を主訴に来院し,左側門脈圧亢進症を伴った膵体部の神経内分泌腫瘍と診断した.切除を試みたが腫瘍進展に伴い脾動脈根部が確保できず非切除となった.以降TS1+放射線照射を皮切りに,Everolimusおよび5-FU+Streptozocinを2018年1月まで施行.経過中に難治性の胃前庭部毛細血管拡張症(gastric antral vascular ectasia...

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  • 肝動脈-門脈短絡路に伴う門脈圧亢進症により食道静脈瘤破裂および難治性腹水を来した1例

    加知 宏規, 瓦谷 英人, 石田 光志, 辻 裕樹, 佐藤 慎也, 高谷 広章, 相原 洋祐, 下里 直隆, 上嶋 昌和, 松村 雅彦, 吉治 仁志 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (1), 41-46, 2020

    ...が静脈瘤や腹水の原因と考え,エタノールによるシャント塞栓術を計4回施行した.シャント閉塞術により,食道静脈瘤および腹水は消失した.今回A-Pシャントに伴う門脈圧亢進症が原因で静脈瘤出血,難治性腹水を来し,治療により改善を認めた症例を経験した.非常に示唆に富む症例であり報告する....

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  • 門脈圧亢進症に関連する消化管病変における肝硬度・脾硬度の臨床的意義

    竹下 英次, 廣岡 昌史, 田中 孝明, 橋本 悠, 丹下 和洋, 花山 雅一, 八木 専, 山本 安則, 小泉 洋平, 渡辺 崇夫, 吉田 理, 徳本 良雄, 阿部 雅則, 池田 宜央, 日浅 陽一 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (4), 237-243, 2020

    ...<p>門亢症に伴う出血リスクとして門脈圧亢進症性胃症(PHG),胃前庭部毛細血管拡張症(GAVE)は食道胃静脈瘤(EV)と同様に重要である.近年,門脈圧と肝・脾硬度の相関について報告されているが,本研究ではPHG,GAVEも含めた消化管出血リスクを評価し,肝・脾硬度との関連を調べた.対象は上部消化管内視鏡検査と肝・脾硬度を測定した92名.EV,PHG,GAVE,および治療歴から定義した門亢症関連消化管病変...

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  • 肝臓・門脈・上腸間膜静脈・小腸絨毛毛細血管の加齢変化に関する検討

    近森 文夫 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (1), 53-56, 2020

    <p>消化吸収代謝経路となる肝臓・門脈・上腸間膜静脈(SMV)・小腸絨毛毛細血管に着目し年齢との関係を検討した.対象は,造影CT施行274例のうち肝疾患を除く247例.肝臓体積と門脈・上腸間膜静脈(SMV)径を測定し,年齢・体表面積(BSA)・Albとの関係を検討した.さらに,拡大内視鏡で回腸末端絨毛毛細血管/絨毛短軸径比(C/V ratio)を計測しえた61例において,年齢とC/V …

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  • 内視鏡的結紮術時にwhite ball appearanceを呈した結腸静脈瘤の1例

    北川 翔 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (2), 164-166, 2020

    <p>68歳女性.C型肝硬変,門脈血栓症を背景とした上行結腸静脈瘤からの出血に対し,内視鏡的静脈瘤結紮術を行い,出血点の結紮部にのみwhite ball appearanceを認め止血に成功した.食道以外の消化管静脈瘤についてはwhite ball appearanceの報告はないが,自験例からは結腸静脈瘤においてもwhite ball …

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  • 結腸静脈瘤の診断・治療アプローチ

    北川 翔 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (2), 147-151, 2020

    <p>当科で経験した結腸静脈瘤6例を対象とし,結腸静脈瘤の存在診断,結腸静脈瘤出血の内視鏡所見,結腸静脈瘤に対する治療に焦点をあて後方視的に検討した.造影CTでは門脈系の閉塞を全例で認めたが,明らかな結腸静脈瘤を指摘し得たのは2例のみで,残り4例はthin slice CTで推察した血行動態をもとに内視鏡検査にて微細な結腸静脈瘤の所見を確認し得た.内視鏡観察を行った5例中4例で静脈瘤の破綻部を示…

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  • エコー下経皮的直接穿刺塞栓術と経皮経肝静脈瘤塞栓術により治療しえた術後腹壁創部静脈瘤出血の1例

    重久 友理子, 近森 文夫 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (2), 167-172, 2020

    ...<p>症例は75歳男性.腹壁瘢痕ヘルニアに対するメッシュ修復術後門脈圧亢進症性胃症で吐血し腹壁哆開,感染を合併.その後創部出血を繰り返しメッシュ除去術を試みるも,癒着と出血で全摘出不可能であった.脾機能亢進に対し部分的脾動脈塞栓術(PSE)を施行.その後創部は瘻孔化したが出血を繰り返した.CTで創部静脈瘤と側副血行路発達を認め,浅腹壁静脈より逆行性経静脈的塞栓術を試みるも不可能で,α-cyanoacrylate...

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  • 肝内リンパ管新生とその機序

    田中 正剛, 岩切 泰子 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (1), 5-8, 2020

    <p>リンパ管は組織液の恒常性維持に重要な働きを持つ.20年程前にリンパ管内皮細胞に特異的なマーカー分子が発見され,リンパ管研究は急速な発展を遂げた.肝臓のリンパ管については解剖学的に詳細な研究がなされてきたが,肝硬変等の病的状態で起きるリンパ管新生の機序は未解明であった.また,新生された肝リンパ管の役割についてもよくわかっていない.ラットを使った最近の研究で我々は,交感神経のシュワン細胞から分…

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  • 食道静脈瘤の拾い上げへのShear wave elastography:SWEの有用性についての検討

    高木 慎太郎, 森 奈美 日本門脈圧亢進症学会雑誌 26 (4), 249-254, 2020

    <p>今回我々はAplio iシリーズで測定したShear Wave Elastgraphy(SWE)の食道静脈瘤(EV)の拾い上げへの有用性について検討した.対象は2018年10月から2019年10月までの肝硬変47例.EV合併21例,F<sub>2</sub>以上またはRCサイン陽性(治療適応EV)13例.各々の平均Vs(m/s)は,EV無し群1.715 m/s有り群1.950 …

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  • Hassab手術を行った小児門脈圧亢進症5例の長期経過

    西 明, 内田 康幸, 五嶋 翼, 谷 有希子, 高澤 慎也, 黒岩 実 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 55 (5), 927-932, 2019-08-20

    ...</p><p>【方法】当科でHassab手術を行った門脈圧亢進症5症例の長期経過について診療録をもとに後方視的に検討した....

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  • 門脈圧亢進症の診断

    直江 秀昭, 田中 基彦, 佐々木 裕 日本消化器病学会雑誌 116 (5), 374-385, 2019-05-10

    ...マーカーや画像診断が肝疾患進展の評価に適していることが示されている.それらの検査は門脈圧亢進症の診断法としてのエビデンスは弱いが,ある程度,適用することが可能である.それらの検査法には長所と短所があり,それぞれの特性を理解した上で門脈圧亢進症の診断法として活用することが重要である....

    DOI PubMed 医中誌

  • 門脈圧亢進症の合併症に対する薬物療法

    岩本 拓也, 坂井田 功 日本消化器病学会雑誌 116 (5), 386-394, 2019-05-10

    ...<p>門脈圧亢進症の原因として最も多いものは肝硬変であるが,その合併症は非常に多岐にわたる.代償性肝硬変患者においては軽度の全身倦怠・易疲労感・脱力感・食欲不振などの非特異的症状が認められるのみであるが,非代償期ではこれらの症状の増悪と腹水による腹部膨満,静脈瘤破裂による吐下血,門脈血栓症,脾機能亢進症,脳症による意識障害などが生じる.これに対してさまざまな薬物療法があるが,その中でも,1.食道・胃静脈瘤...

    DOI PubMed 医中誌 被引用文献1件

  • 門脈圧亢進症に対する手術療法とIVR

    吉田 寛 日本消化器病学会雑誌 116 (5), 404-411, 2019-05-10

    ...部分的脾動脈塞栓術(PSE),左胃動脈塞栓術(LGE),経皮的肝内門脈静脈シャント術(TIPS)がある.門脈圧亢進症では血行動態を把握し,1つの治療法に固執せず,その血行動態に即した治療法を選択することが重要である....

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  • 門脈圧亢進症に対する内視鏡的治療

    日高 央, 魚嶋 晴紀, 國分 茂博 日本消化器病学会雑誌 116 (5), 395-403, 2019-05-10

    ...<p>門脈圧亢進症における消化管出血は,最も重篤な合併症の1つであり,その治療法には,内視鏡治療,手術療法,IVR治療および薬物療法が存在するが,本邦においては内視鏡が中心的な治療法である.食道胃静脈瘤に対する内視鏡治療のうち,EISとEVLは,血行動態や治療時期(緊急・待期・予防)によって使い分ける必要がある.また異所性静脈瘤からの出血も食道胃静脈瘤のコントロールが良好になるのにともない注目されるようになっており...

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  • 特発性門脈圧亢進症の貧血に対して部分的脾動脈塞栓術を施行した1症例

    古山 準一, 檜森 亮吾, 水尾 仁志 日本門脈圧亢進症学会雑誌 25 (1), 26-33, 2019-03-29

    ...にて血液透析中.2008年9月Hgb 9.7 g/dl前後の貧血が持続し上部消化管内視鏡(EGD)目的で当科受診.食道静脈瘤,胃前庭部毛細血管拡張症(GAVE)を認め,2008年10月GAVEに対してアルゴンプラズマ凝固法(APC)(1回目)を施行しHgbは増加.2009年5月Hgb 10 g/dl前後に低下しGAVEの再発を認め,2009年6月APC(2回目)を施行しHgbは増加.肝生検にて特発性門脈圧亢進症...

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  • 腸肝軸と肝疾患

    大谷 直子 日本門脈圧亢進症学会雑誌 25 (1), 21-25, 2019-03-29

    <p>肥満は様々な種類のがんを促進することが指摘されている.私たちは全身性の化学発がんマウスモデルを用いた研究により,高脂肪食摂取により肥満したマウスにおいて肝がんの発症が著しく促進されることを見出した.そして,二次胆汁酸であるデオキシコール酸(DCA)を産生するグラム陽性腸内細菌が高脂肪食摂取により増加することで,腸肝循環により肝臓に運ばれたDCAとグラム陽性菌の細胞壁成分リポタイコ酸(LTA…

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  • Gun-sight techniqueとGoose Neck Snareを用いたEnhanced Snare-TIPS(ES-TIPS)を施行した1例

    杉原 英治 日本門脈圧亢進症学会雑誌 25 (4), 243-250, 2019

    <p>高度の食道・胃静脈瘤および多量の胸腹水を有する60歳代女性の肝硬変患者に対し,スネアを用いたEnhanced-Snare TIPSを施行した.手技は,肝内門脈P3を穿刺し,後区域枝にスネアカテーテルを留置.また内頚静脈より中肝静脈にグースネックスネアを留置.この2個のスネアを貫くようにGun-sight positionにて18 G …

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  • 内視鏡的総胆管結石除去術を契機に出血を来した胆管静脈瘤の1例

    宮﨑 昌典, 山本 修平, 嶋吉 章紀, 甲斐 優吾, 堀江 真以, 岩橋  潔, 村田真衣子, 柄川 悟志, 尾下 正秀 日本門脈圧亢進症学会雑誌 25 (2), 153-158, 2019

    <p>アルコール性肝硬変Child-Bのため当院通院中の65歳男性.肝内胆管拡張を伴う高度の黄疸を認めたため同日ERCPを行った.総胆管結石を認めESTを施行したが,出血が多く一期的結石除去は断念し,10Frのプラスチックステントを留置し減黄を図った.第7病日にERCPを再施行し結石除去を行いIDUSにて残石のないことを確認しENBDチューブを留置した.しかし留置直後から出血が続くため,チューブ…

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  • 生体肝移植後予後より考える肝硬変合併肺病変の病態理解

    高木 章乃夫, 安中 哲也, 大山 淳史, 足立 卓哉, 川野 誠司, 八木 孝仁, 岡田 裕之 日本門脈圧亢進症学会雑誌 25 (2), 123-127, 2019

    <p>肝硬変においては肺内血管拡張による肝肺症候群や肺毛細血管狭窄による門脈肺高血圧などの肺病変が合併し得る.肝肺症候群は,肝硬変に伴う臓器血管拡張の部分症で,頻度も比較的高く,理解しやすいが,肺毛細血管の線維化・狭窄を伴う肺高血圧は稀で,病態理解も不十分である.肝移植後の予後の検討で病態を説明されることが多く,肝肺症候群は肝移植により完治しうるが,肺高血圧は右室系から肝静脈への圧負荷がかかるた…

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  • 肝門の癒着が高度なVp4の門脈侵襲を伴う再々発肝細胞癌に対する腫瘍栓摘出の工夫

    三原 史規, 竹村 信行, 伊藤 橋司, 國土 典宏 日本門脈圧亢進症学会雑誌 25 (2), 142-147, 2019

    <p>Vp4の高度な門脈侵襲を伴う肝細胞癌は,予後不良で標準治療は存在せず,切除を含めた様々な治療が,症例に応じて試みられているのが現状である.一方再発肝細胞癌に対する再肝切除,再々肝切除の有効性が報告されているが,切除を繰り返すたびに癒着を来すため,その肝門操作は難しくなる.今回Vp4の門脈侵襲を伴う再々発肝細胞癌に対する腫瘍栓摘出術を経験した.強固な肝門の癒着により門脈の確保に難渋したが,総…

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  • 吐血を契機に発見された膵神経内分泌腫瘍の1例

    保母 貴宏, 出口 義雄, 大池 信之, 佃 玄紀, 松尾 海, 横山 登, 井上 晴洋 日本臨床外科学会雑誌 80 (2), 404-409, 2019

    ...で膵ホルモンの上昇を認めなかった.再度施行した上部消化管内視鏡では,胃体上部後壁に壁外圧迫性の隆起性病変と胃静脈瘤を認めた.超音波内視鏡下穿刺吸引法による細胞診はClass V,組織診は神経内分泌腫瘍の診断であった.左側門脈圧亢進症を伴った膵尾部神経内分泌腫瘍と術前診断し膵体尾部切除,脾摘,胆摘,胃全摘,結腸部分切除を施行した.吐血を契機に発見される膵神経内分泌腫瘍は稀であり,その病態の考察を加え報告...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献7件

  • 肝細胞癌に対するラジオ波焼灼療法後に生じた肝動脈門脈短絡による門脈圧亢進症増悪症例の検討

    山宮 大典, 荒井 邦明, 宮澤 正樹, 北原 征明, 鷹取 元, 北村 和哉, 山下 竜也, 金子 周一 日本門脈圧亢進症学会雑誌 25 (4), 230-237, 2019

    <p>肝細胞癌に対する経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)は本邦で幅広く施行されているが,合併症として術後に肝動脈門脈短絡(APF)が形成されることがある.短絡の血流が多い場合,静脈瘤,腹水,脳症,門脈血栓の出現増悪などの門脈圧亢進増悪症状(PH症状)を来す.今回我々はRFA後のAPFについて自験例の検討を行った.RFA後に生じたAPFによるPH症状の増悪を認め,かつ治療を要したのは,1638例中9…

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  • 腹水貯留を伴う非代償性肝硬変に対するサルコペニアの影響

    佐藤 慎哉, 辻 祐樹, 下里 直隆, 高谷 広章, 瓦谷 英人, 北出 光輝, 吉治 仁志 日本門脈圧亢進症学会雑誌 25 (2), 132-135, 2019

    <p>【目的】腹水貯留を伴う非代償性肝硬変患者においてサルコペニア合併がその生命予後や臨床経過に与える影響について明らかにする.【方法】2013年1月から2015年12月までに,腹水コントロール目的で当院に初回入院した肝硬変患者49例を,サルコペニア非合併(N)群(24例)とサルコペニア合併(S)群(25例)に分類し.生存期間中央値と肝疾患関連事象発現までの期間について検討した.【結果】S群の生…

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  • 肝硬変合併肝性脳症に対するリファキシミンの治療成績

    森 奈美, 髙木 慎太郎 日本門脈圧亢進症学会雑誌 25 (4), 238-242, 2019

    <p>肝性脳症は肝硬変における重篤な合併症のひとつである.難吸収性抗菌薬であるリファキシミンは,肝性脳症に対する有効性が示されており,推奨されている.本邦では2016年に保険認可されたが,日本人における実臨床のエビデンスは少ない.そこで,昏睡度II度以上の肝硬変合併肝性脳症患者に対して合成二糖類に3か月以上リファキシミンを併用投与した28例を対象に,リファキシミンの肝性脳症に対する治療成績を検討…

    DOI Web Site 医中誌

  • NAFLD患者のFibroScan<sup>®</sup>による経過観察からみた関連因子の検討

    平嶋 昇, 岩瀬 弘明, 島田 昌明 日本門脈圧亢進症学会雑誌 25 (4), 224-229, 2019

    <p>【目的】非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)患者にTransient elastography(FibroScan<sup>®</sup>)で前向きに経過観察して肝脂肪度と肝硬度の変化と関連する因子を検討した.</p><p>【対象と方法】FibroScan<sup>®</sup>を年1回施行し,計2回以上施行したNAFL…

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  • Oxaliplatinを含む大腸癌化学療法中に十二指腸静脈瘤を呈した2例

    白石 壮宏, 神藤 英二, 梶原 由規, 渡邊 智記, 山寺 勝人, 阿尾 理一, 米村 圭介, 永田 健, 山本 順司, 上野 秀樹 日本消化器外科学会雑誌 52 (1), 67-75, 2019-01-01

    ...肝類洞障害による門脈圧亢進によって食道・胃静脈瘤を生じた症例が本邦でも報告されているが,異所性静脈瘤の報告は非常にまれである.我々は,L-OHPを含む化学療法中に十二指腸静脈瘤を呈した2例を経験した.両症例ともに十二指腸静脈瘤に対するinterventional radiology治療が奏効し,静脈瘤からの出血を回避しえた.L-OHPは切除不能進行再発大腸癌治療におけるkey drugの一つであるが,門脈圧亢進症状...

    DOI Web Site 医中誌 被引用文献1件 参考文献16件

  • 内視鏡的静脈瘤硬化療法施行後に門脈圧亢進症性小腸症の増悪をカプセル内視鏡で診断しえた1例

    大谷 一郎, 岡 志郎, 田中 信治, 飯尾 澄夫, 壷井 章克, 相方 浩, 茶山 一彰 日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集 3 (0), 53_1-53_1, 2019

    ...<p>近年、肝硬変患者の門脈圧亢進に伴う消化管病変として、門脈圧亢進症性小腸症(PHE)が注目されている。今回、食道静脈瘤に対する内視鏡的静脈瘤硬化療法(EIS)後にPHE増悪を認めた1例を経験したので報告する。症例は67歳男性、1991年にC型慢性肝炎、肝硬変に対してインターフェロン治療を受け、SVRを達成した。...

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  • 緊急内視鏡検査を実施した直腸静脈瘤破裂例の特徴

    巽 亮二, 小関 至, 推井 大雄, 山口 将功, 木村 睦海, 荒川 智弘, 中島 正明, 桑田 靖昭, 大村 卓味, 狩野 吉康 日本門脈圧亢進症学会雑誌 25 (4), 219-223, 2019

    <p>当院で緊急内視鏡検査を実施した直腸静脈瘤破裂症例の特徴を検討した.緊急内視鏡検査(来院から24時間以内)を実施した直腸静脈瘤破裂21例(延べ27例)を対象とした.出血時にショックを疑った症例(収縮期血圧≦90 mmHgまたは心拍数≧100回/分)は6例(22%)であった.直腸静脈瘤破裂前後のヘモグロビン値を比較したところ,ヘモグロビン低下量は0.4 …

    DOI Web Site 医中誌

  • 当科における門脈圧亢進症に対する脾臓摘出術の効果の検討

    三好 敬之, 高槻 光寿, 日高 匡章, 曽山 明彦, 濱田 隆志, 江口 晋 日本門脈圧亢進症学会雑誌 25 (2), 128-131, 2019

    ...<p>門脈圧亢進症による食道静脈瘤や胃静脈瘤に対する治療としてHassab手術や脾臓摘出術が提唱されているが,特に肝硬変(LC)症例の予後についての報告は少ない.2005年から2017年までに当科で門脈圧亢進症に対して脾臓摘出術を施行した17人の患者について後方視的に検討を行った.LC症例(<i>n</i>=14)と特発性門脈圧亢進症(IPH)症例(<i>n</i>=3)とで,それぞれ血液生化学的検査...

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  • 胃全摘術後の食道空腸吻合部静脈瘤出血の3例

    榮枝 弘司 日本門脈圧亢進症学会雑誌 25 (4), 251-257, 2019

    <p>胃全摘術後の食道空腸吻合部静脈瘤は,報告例も少なく,適切な治療法は確立されていない.症例1は,内視鏡にて吻合部食道側からの出血が疑われたが,活動性出血はなく,血管造影および経皮経肝門脈造影を施行して,第一空腸静脈が供血路で,奇静脈が排血路であることを確認した.症例2も内視鏡にて吻合部空腸側からの出血が疑われ,供血路は第一空腸静脈で,排血路は奇静脈,半奇静脈,肋間静脈など多数存在していた.い…

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  • 当院における胃静脈瘤出血に対する緊急内視鏡下静脈瘤硬化療法の治療成績

    北潟谷, 隆, 霜田, 佳彦, 伊藤, 淳, 大野, 正芳, 工藤, 大樹, 畑中, 一映, 山本, 義也, 成瀬, 宏仁 函館医学誌 = Hakodate medical journal 42 (1), 9-11, 2018-10-31

    ...門脈圧亢進症に見られる胃静脈瘤出血は,出血死や肝不全に陥る危険性が高く,重篤な疾患である1)。胃静脈瘤出血に対する緊急内視鏡治療には,安全,確実かつ侵襲の少ない止血法が望まれており,その中でヒストアクリル®(Histoacryl;HA,エースクラッ社,ドイツ)を用いた内視鏡的硬化療法(Endoscopic InjectionSclerotherapy;E I S)のコンセンサスが得られている2)。...

    機関リポジトリ 医中誌

  • 肝硬度が血管形成術治療効果判定に有用であったBudd-Chiari症候群の1例

    永原 蘭, 的野 智光, 孝田 雅彦, 松木 由佳子, 山根 昌史, 岡本 敏明, 三好 謙一, 永原 天和, 杉原 誉明, 大山 賢治, 岡野 淳一, 磯本 一, 小谷 美香, 矢田 晋作, 大内 泰文 肝臓 59 (10), 563-570, 2018-10-20

    <p>症例32歳女性.右肝静脈,中肝静脈の完全閉塞,左肝静脈に強い狭窄をきたしたBudd-Chiari症候群に対して経皮的血管形成術を行った.治療前後で静脈瘤,血小板数の改善を認め,これに平行してFibroScanを用いて測定した肝硬度値は前値66.4 kPaから治療直後16.8 kPa,4カ月後10.4 kPaと顕著な低下を認めた.また,血清ヒアルロン酸も治療前76 …

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献8件

  • C型肝炎ウイルス排除後の病態

    黒崎 雅之, 泉 並木 日本消化器病学会雑誌 115 (9), 768-776, 2018-09-10

    ...,個々の症例においては肝線維化の増悪,門脈圧亢進症の出現や増悪,非代償性肝硬変への移行がみられることも事実である.極めて発癌リスクが高い症例が治療対象となるため,ウイルス排除後の肝発癌や再発も高率である.ウイルス排除後においても肝疾患としての病態を念頭においた診療が必要になる....

    DOI PubMed 医中誌

  • 大腸癌術前に偶然発見された男性の骨盤内静脈瘤の1例

    内田 智夫 静脈学 29 (3), 341-344, 2018-07-18

    ...歳男性.下血の精査でS状結腸癌と診断された.術前CT検査で直腸近傍の仙骨前面に沿って蛇行した静脈瘤を認めた.静脈瘤は両側内腸骨静脈および下腸間膜静脈と交通して拡張していた.腹腔鏡下S状結腸切除術,器械吻合が行われた.下腸間膜静脈は門脈合流部近傍で切離し,腸管切除に際しては拡張した静脈の処理に特段の問題は生じなかった.術後6カ月後に施行したCT検査では一部遺残した仙骨周囲の静脈瘤は虚脱していた.明らかな門脈圧亢進症...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献3件

  • 小腸の血管性病変を見直す

    大宮 直木 日本消化器病学会雑誌 115 (7), 587-596, 2018-07-10

    ...閉塞性血管疾患,血管炎,腫瘍,血管奇形がある.腹部救急診療において閉塞性血管疾患は極めて重要であるが,小腸出血の原因としては血管奇形が多い.血管奇形には動脈性のDieulafoy病変,動静脈吻合性のangiodysplasiaなどがあるが,サイズが小さく短時間で自然止血するため診断に難渋し,また再出血のリスクも高い.小腸血管性病変に関連する基礎疾患として心疾患,慢性腎臓病(特に透析期),末梢血管疾患,門脈圧亢進症...

    DOI PubMed 医中誌

  • 内痔核に併存した直腸-肛門静脈瘤に対し経直腸超音波検査が有用であった1例

    栗原 奈津子, 船橋 公彦, 木村 和孝, 栗原 聰元, 小池 淳一, 塩川 洋之, 牛込 充則, 金子 奉暁, 鏡 哲, 甲田 貴丸, 後藤 麻佑, 長嶋 康雄 日本大腸肛門病学会雑誌 71 (3), 157-161, 2018

    ...直腸-肛門静脈瘤は,門脈圧亢進症患者ではしばしば経験されるが,外科医の認知度は低く,痔核と誤認されて治療され重篤な合併症をきたす.今回われわれは,内痔核に併存した直腸-肛門静脈瘤に対し,経直腸超音波検査(TRUS)を行うことで手術に伴う出血の合併症が回避できたと考えられる1例を経験した....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献14件

  • 術前肝機能不良の肝門部胆管癌に対する右三区域切除術において脾摘術にて門脈圧のコントロールを行った1例

    堀 佑太郎, 波多野 悦朗, 増井 俊彦, 穴澤 貴行, 瀬尾 智, 徳家 敦夫, 上本 伸二 日本消化器外科学会雑誌 51 (1), 57-64, 2018

    ...腹部造影CTやERCP,step biopsyで内側区域胆管から左右肝管合流部での胆管閉塞所見を認め,また前・後区域胆管の閉塞は見られなかったものの後区域胆管への浸潤所見が見られ肝右三区域切除術を予定した.予定残肝量が21.4%であったため,門脈塞栓術を計3回施行した結果,予想残肝indocyanine green消失率0.035へ増加したため手術可能と判断した.術中門脈圧が18mmHgで,切除後門脈圧亢進症...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献16件

  • 胃・十二指腸静脈瘤に対してB-RTOと脾摘の併施が有用であった1例

    多田 和裕, 太田 正之, 髙山 洋臣, 平下 禎二郎, 丸野 美由希, 清末 一路, 猪股 雅史 日本門脈圧亢進症学会雑誌 24 (2), 149-153, 2018

    <p>症例は50歳代男性.非B非Cアルコール性肝硬変の診断で前医外来加療を行われていたが,胃・十二指腸静脈瘤を認め加療目的に当科紹介となった.胃静脈瘤はLg-cf, F2, Cw, RC0であり後胃,短胃静脈を供血路とし胃腎静脈シャントを排血路としていた.十二指腸静脈瘤は球部に認めF2, Cw, …

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  • 胃静脈瘤内視鏡的治療後のNBCA(n-butyl-2-cianoacrylate)排出時期の検討

    野口 達矢, 白井 保之, 木下 善博, 中村 綾子, 青山 浩司, 吉田 智治 日本門脈圧亢進症学会雑誌 24 (1), 57-61, 2018

    <p>当院における胃静脈瘤内視鏡的治療後のNBCA排出時期について検討した.2010年3月より2016年2月までの間,当院で胃静脈瘤に対してNBCAを用いた内視鏡的硬化療法を行った25例26回のうち,当院で経過を追えた16例を対象とした.CT,上部消化管内視鏡検査,腹部X線写真でNBCA排出が確認できるまでの期間,合併症に関してretrospectiveに評価を行った.男女比10:6,年齢は36…

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  • 進行結腸癌手術18年後に結腸吻合部静脈瘤出血をきたした1例

    渡辺 和英, 竹原 朗, 芝原 一繁, 佐々木 正寿 日本大腸肛門病学会雑誌 71 (5), 211-215, 2018

    ...から下血を認め,いずれも吻合部静脈瘤からの出血が疑われたが,保存加療にて改善した.今回腰椎圧迫骨折にて整形外科入院時に下血があった.内視鏡にて観察を行ったが,あきらかな出血点は指摘できなかった.その7日後に再度下血を認めた.内視鏡的な止血は困難と判断し,手術目的に当科紹介となった.術中内視鏡にて静脈瘤を確認し前回手術時の吻合部を含めた結腸部分切除術と横行結腸単孔式人工肛門造設術を施行した.患者には門脈圧亢進症...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献3件

  • 胃腎シャントが自然退縮した肝細胞癌門脈浸潤合併胃静脈瘤の1例

    山内 涼, 横山 圭二, 福田 祥, 田中 崇, 入江 真, 向坂 彰太郎 日本門脈圧亢進症学会雑誌 24 (2), 154-160, 2018

    <p>症例は72歳女性.肝細胞癌(HCC)の治療を繰り返していた.2014年2月の腹部造影CTにて,HCCの門脈本幹への腫瘍塞栓(PVTT)と巨大な胃腎シャント(GRS),上部消化管内視鏡検査にてLg-cf, Cw, F3, RC0の胃静脈瘤(GV)を認めた.肝内門脈右一次分枝の血流は保たれており,同年5月,HCCに肝動脈化学塞栓術(TACE),同年6月,PVTTに放射線治療(60 …

    DOI Web Site 医中誌

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