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検索結果 3,829 件

  • 技術が拓く湖沼微生物生態学の最前線

    岡崎 友輔 陸水学雑誌 85 (1), 1-24, 2024-02-25

    ...様々な視点から同じフィールドの研究に取り組む陸水学の枠組みがもたらす多様な切り口が,膨大なデータを最大限活用するための鍵となる。</p>...

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  • 手賀沼の流入河川河口部に広がるヨシ群落の形成過程

    小室 隆 陸水学雑誌 85 (1), 25-35, 2024-02-25

    <p> 湖岸に生育するヨシ群落は湖岸の侵食防止や,動植物プランクトンや底生無脊椎動物などによる生物生産の盛んな場である。しかし,ヨシ群落が増水に伴う水位上昇時に浸水する場所にある場合,定期的な刈り取りや枯死した草体を撤去していなければ,河川を流下してくるゴミを堰き止めたり,埋積したヨシの枯死体が下流に流出する。千葉県にある手賀沼では,ヨシ群落から流出したヨシが排水機場の動作を停止させたり,そのま…

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  • 中央アジア・キルギスの水環境に関する水文地理学的研究(1)

    小寺 浩二, 猪狩 彬寛, 小田 理人, 森本 洋一 日本地理学会発表要旨集 2024s (0), 301-, 2024

    ...(Romanovsky,2013 など)しかし、これらの問題を解決するには、陸水学的な研究として、湖の水温構造、密度構造に伴う物質循環機構を理解しなければならない。そこで、本研究ではイシククル湖を対象に塩湖と集水域の関係性について考察を行った。II 地域概要イシククル湖は、長さ182km、幅60km、面積6,236 km²、周囲688km、最大深度668m、標高1,606m の塩湖である。...

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  • ダム湖におけるChlorophyll-<i>a</i>量への温暖化影響:経験モデルによる解析

    占部 城太郎, 丸岡 奈津美, 榎本 めぐみ, 髙野 (竹中) 宏平, 一柳 英隆, 小黒 芳生, 石郷岡 康史, 中静 透 陸水学雑誌 84 (3), 187-201, 2023-09-25

    <p> 藻類現存量の指標であるクロロフィル<i>a</i>量は重要な水質要因である。そこで,1990年から2010年にかけて水辺の国勢調査で測定された日本各地に点在する91ダム湖のクロロフィル<i>a</i>量(以下chl-<i>a</i>量)を解析した。その結果,chl-<i>a</i>量は北から南のダム湖に向かって増加し,温量指数との間に有意な正の相関が見られた。この結果をもとに,MRI-C…

    DOI Web Site Web Site 参考文献31件

  • 陸域からの有機物負荷が諫早湾の赤潮と貧酸素水塊の発生に及ぼす影響

    高巣 裕之 陸水学雑誌 84 (3), 203-217, 2023-09-25

    <p> 有明海の奥西部に位置する諫早湾は,1997年の潮受け堤防の閉め切りにより,湾奥部の約3分の1の面積が海域から分断され,干潟があった湾奥には淡水の調整池が造成された。調整池の窒素・リンや有機物濃度は農業用水の基準値を常に超えており,富栄養化した池水が堤防に設けられた排水門から日常的に諫早湾へと排水されている。本総説では,調整池排水が諫早湾に排出されることで,湾内の物質循環過程にどのような影…

    DOI Web Site 参考文献52件

  • 2-2-1 バイカル湖天然ガスハイドレートの包接ガスの多様性について

    八久保 晶弘, 滝澤 楓, 小笠原 恭也, 笠松 圭, 坂上 寛敏, 南 尚嗣, 山下 聡, Batist Marc De, Khlystov Oleg 日本エネルギー学会大会講演要旨集 32 (0), 16-17, 2023-08-01

    <p>Lake Baikal (Russia) is the only fresh-water lake in the world containing natural gas hydrates in sub-bottom sediments. Molecular and stable isotope compositions of hydrate-bound gases retrieved …

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  • 霞ヶ浦の流入河川・湖水・湖水を原水とする水道水におけるネオニコチノイド系殺虫剤濃度

    杉野 史弥, 佐藤 登志子, 山室 真澄 陸水学雑誌 84 (2), 139-142, 2023-05-25

    <p> 霞ヶ浦湖水・流入河川・湖水を原水とする水道水中のネオニコチノイド系殺虫剤(以下,ネオニコチノイド)濃度を分析した。湖水は霞ヶ浦(西浦)右岸の木原取水場近くの湖岸,河川水は取水場に最も近い流入河川である清明川で2020年9月から2021年8月の間16回,10 mm以上のまとまった雨が降った翌日に採水した。水道水は2020年9月から2021年3月の間に湖水・河川水を採水した日の夕方に7回採水…

    DOI Web Site 参考文献8件

  • 2021年の十和田湖の水生植物相および生物多様性保全における評価

    山ノ内 崇志, 加藤 将, 石戸谷 芳子, 横川 寛太, 山岸 洋貴 陸水学雑誌 84 (2), 127-137, 2023-05-25

    <p> 東北地方北部に位置するカルデラ湖の十和田湖において,2021年に水生植物相の調査を行った。調査の結果,水生植物20分類群が確認され,このうち既報の種1種が再同定され,5種が新産種であった。更新された植物相データに基づき,山ノ内ら(2016)と同じ手法で65湖沼を対象に現存種数と現存種の希少性を指標とした保全上の重要性を評価した。その結果,十和田湖は現存種数の多さでは65湖沼中19位から同…

    DOI Web Site 参考文献19件

  • 使用済み核燃料再処理施設に隣接する汽水湖尾駮沼における流況特性と海水交換の推定

    植田 真司, 東 麗緒菜, 落合 伸也, 矢部 いつか 陸水学雑誌 84 (2), 143-161, 2023-05-25

    <p> 青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理施設に隣接する汽水湖尾駮沼において,物質挙動を支配する基礎情報である流動場及び海水交換率を明らかにすることを目的に,2020年8月1日~12月10日の期間,沼内の塩分及び流況,淡水流入量・流出量,及び沼-海を結ぶ水道部の海水流入量に関する調査を行った。尾駮沼の表層(水深0.5 m)及び底層(同3.5 …

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献12件

  • フミン物質濃度と透明度の関係の計算画像による推計

    佐藤 信也 陸水学雑誌 84 (1), 1-18, 2023-02-25

    <p> 湖沼の透明度に対する溶解性汚濁物質の影響を把握するため,清澄な自然水で代表的な溶解性物質であるフミン物質に着目し,計算画像を目視する方法で濃度と透明度の関係を推計した。フミン酸とフルボ酸の濃度0~20 mgC L<sup>-1</sup>で既知の光吸収係数を用い,光源の入射角40 度で,水の分子散乱を一次で近似して,Secchi円板と背景の放射輝度を計算し,この画像を目視した透明度(以下…

    DOI Web Site 参考文献5件

  • 北海道東部の森林流域河川の溶存無機リン(DIP)濃度を左右する地質特性 ―大雪山国立公園糠平ダム湖流域の事例―

    木塚 俊和, 鈴木 啓明, 長谷川 祥樹, 濱原 和広, 三上 英敏 陸水学雑誌 84 (1), 37-52, 2023-02-25

    <p> 国立公園に含まれ,土地利用のほとんどを森林が占める北海道東部の糠平ダム湖流域を対象に,平水時における河川水の溶存無機リン(DIP)濃度に対する地質の影響を明らかにすることを目的とした。流域河川14地点で成分別リン濃度を測定するとともに,DIP濃度と集水域の表層地質,土壌,植生及び地形を含む環境変量との関係を統計的に分析した。河川水のDIP濃度は火成岩に分類される第四紀の湖成堆積物の面積率…

    DOI Web Site 参考文献20件

  • 宍道湖における定置網による魚類と甲殻類漁獲量の長期変化

    石飛 裕 陸水学雑誌 84 (1), 53-64, 2023-02-25

    <p> 山陰地方の宍道湖には,暖候期に下流部の中海から遡上する海産魚と汽水魚と甲殻類がおり,多くの淡水魚,汽水魚,通し回遊魚,海産魚と甲殻類が生息する。これらの魚介類を対象とする定置網漁業などが盛んに行われていたが,1993年の冷夏多雨と1994年の猛暑渇水の異常気象を境に,ワカサギなど主要な対象魚の漁獲量が減少し漁業が衰退した。ところが,ネオニコチノイド系殺虫剤の使用が始まった1993年以降,…

    DOI Web Site 参考文献8件

  • ドローンと衛星観測による伊庭内湖における水草繁茂面積の簡易推定

    安井 一人, 松村 勇育, 浅見 正人, 蔡 吉, 酒井 陽一郎, 石川 可奈子 陸水学雑誌 84 (1), 65-74, 2023-02-25

    <p> 琵琶湖の東岸に位置する伊庭内湖の水草繁茂状況をよりよく理解するため,伊庭内湖の繁茂面積の季節変化をドローンと衛星データを用いて調査した。2021年の2月から12月の間に6回,ドローンで伊庭内湖を連続撮影し,合成画像(オルソモザイク画像)を作成した。作成した画像をもとにQGISにて水草を囲うようにポリゴンを作成し,水草繁茂面積および被覆率を算出した。調査範囲63 …

    DOI Web Site 参考文献8件

  • 石垣島の水環境に関する水文地理学的研究

    小寺 浩二, 三浦 エリカ, 花田 心吾, 王 操 日本地理学会発表要旨集 2023s (0), 148-, 2023

    ...</p><p><b>参考文献</b></p><p> 小寺浩二,米山亜里沙,飯泉佳子,寺園淳子(2009):石垣島諸河川の流域特性と物質流出特性,日本陸水学会講演要旨集.</p>...

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  • 純水の透明度推計のための水分子による光の散乱のn次近似式の誘導及び三次近似による推計

    佐藤 信也 陸水学雑誌 83 (3), 171-195, 2022-09-25

    <p> 純水の透明度は,透明度の解析に必要な数値であるが,実測が困難であり,理論的に普遍的な数値も得られていない。筆者が先に報告した計算画像による推計値は,水分子による光の散乱を一次で近似したもので精度の改善が課題であった。そこで,水の分子による光の散乱を n次で近似する一般式を求め,現実的な時間内に計算できた二次と三次の近似を用いて推計精度を改善した。<br> …

    DOI Web Site 参考文献5件

  • 夏季の霞ヶ浦における湖岸と湖心の水温

    小室 隆, 杉野 史弥, 山室真澄 真澄 陸水学雑誌 83 (3), 197-205, 2022-09-25

    <p> 地球温暖化に伴い,陸水域でも水温が上昇する可能性が懸念されている。国内では霞ヶ浦のように水温が上昇している湖がある一方,児島湖のように水温が低下している湖もあり,気候変動による影響はそれぞれの湖で異なる。しかし,これらで扱われている水温データは沖合,特に湖心部で観測されている例がほとんどであり,主に湖岸付近を利用する魚類や二枚貝に与える温暖化の影響を湖心水温のみから推測できるかは確認され…

    DOI Web Site Web Site 被引用文献1件 参考文献12件

  • ドローンを用いた河川水温の測定による地下水湧出箇所の探査

    松本 浩茂, 伊藤 史晃, 程谷 浩成, 真鍋 尚司, 栗山 康弘, 土屋 郁夫, 十田 一秀, 宮本 健也, 舟橋 弥生, 澤田 みつ子, 宗林 留美, 永翁 一代, 加藤 憲二 陸水学雑誌 83 (2), 141-148, 2022-05-25

    <p> 本研究では伊豆半島を流れる狩野川を対象に,可視光カメラに加えてサーモカメラを搭載したドローンを用いて測定した河川表層水温に基づいて河川水内での湧水地点を推定し,湧水箇所と推定される地点と比較地点における水温や水質から湧水探査の可能性を検討した。水の比較にはさらに水中に含まれる微生物DNAの解析結果も援用した。河川水中に湧出する湧水は,限られた場の広がりの中であれ,河川水質に影響を与える可…

    DOI Web Site Web Site 参考文献6件

  • 炭素・窒素安定同位体比によるアメリカザリガニの餌資源と捕食者に関する検討

    今村 英二, 山室 真澄 陸水学雑誌 83 (2), 103-114, 2022-05-25

    <p> 茨城県の宍塚大池では2020年にハス群落が消失し,原因はオオクチバスが激減したことによりアメリカザリガニが増え,ハスを採食したためと考えられている。オオクチバス不在の生態系ではアメリカザリガニを捕食する動物がいるのか,またアメリカザリガニはハスなどの水草を食べているのかを検討するため,ハス群落消失以前に採取された生物試料の炭素・窒素安定同位体比を解析した。アメリカザリガニは水草類を餌とし…

    DOI Web Site Web Site 参考文献16件

  • ダム湖表水層におけるヒドロキシルアミンの生成起源

    引野 愛子, 加藤 季晋, 管原 庄吾, 林 昌平, 大谷 修司, 千賀 有希子, 神門 利之, 江川 美千子, 朴 紫暎, 田中 秀和, 清家 泰 陸水学雑誌 83 (2), 131-140, 2022-05-25

    <p> ダム湖(貯水池)の有光層において,植物プランクトン量の指標であるChl-<i>a</i>の増加と同時にヒドロキシルアミン(NH<sub>2</sub>OH)が高濃度に蓄積するという現象を発見した。そこで,植物プランクトンによるNH<sub>2</sub>OH産生の有無を調べるために,ダム湖から分離されたシアノバクテリアの単一無菌株を用い,培養による検討を行った。その結果,Chl-<i>a…

    DOI Web Site Web Site 参考文献30件

  • 北海道釧路湿原において堤防道路が湿原泥炭地の理化学性と微生物機能に及ぼす影響

    広木 幹也, 千賀 有希子, 野原 精一 陸水学雑誌 83 (2), 115-130, 2022-05-25

    <p> 人為的に建設された堤防が湿原生態系の物質循環に及ぼす影響について土壌理化学性及び微生物学性により評価することを目的として,北海道釧路湿原において野外調査及び実験を行い,以下の結果を得た。釧路湿原内に建設された堤防道路は湿原土壌および表面水の理化学性に影響していた。地表水中のCa, Mg, Si 濃度およびECが堤防から180 …

    DOI Web Site 参考文献36件

  • 湿地の沈下により生じた笹鼻池(福井県敦賀市・中池見湿地)の陸水学的性状

    村上 哲生, 久野 良治, 岡田 真衣, 筒井 宏行, 上野山 雅子 陸水学雑誌 83 (2), 149-159, 2022-05-25

    ...<p> 1990年頃に,中池見湿地(福井県敦賀市)の陥没により生じた笹鼻池の陸水学的な性状を報告し,この池が在来の湿地生物の生息場として適切であるかどうかについて議論する。笹鼻池は,今や面積1.9 ha,水深3.9 mまで成長している。池は,dyseutrophic型(生産の大きい腐植栄養型)の湖沼類型に分類されるが,水色や光の浸透,pH,藻類の現存量は季節的に大きく変動する。...

    DOI Web Site 参考文献20件

  • 霞ケ浦におけるブルーギル<i>Lepomis macrochirus</i>の食性

    橋本 慎治, 中島 和輝 陸水学雑誌 83 (1), 27-34, 2022-02-25

    <p> 霞ケ浦(西浦)の土浦旧港周辺から桜川河口にかけて2019年12月から2020年11月(2月から4月を除く)の間に130個体のブルーギルを捕獲し,胃内容物中における餌生物の出現頻度(%F)と重量割合(%W)を算出した。その結果,調査期間を通して最も高い%Fおよび%Wを示した餌生物はエビ類で,月別にみると9月から12月にかけて相対的に高い値を示した。続いて高い%Fおよび%Wを示したのは糸状藻…

    DOI Web Site 参考文献12件

  • 浮葉および抽水植生が流動と溶存酸素濃度に与える影響 ~ハス群落を例に

    宮澤 雅光, 山室 真澄 陸水学雑誌 83 (1), 1-13, 2022-02-25

    <p> 湖沼において浮葉植物と抽水植物が底層の流動と溶存酸素濃度に与える影響を比較するために,手賀沼のハス群落を対象に,浮葉状態・抽水状態・抽水葉の立ち枯れ状態にある時期に群落の密度,平均的な流れ,溶存酸素濃度,底質などを分析した。底質については還元状態の指標となる硫化物やメタンも分析した。群落内外での流れは,浮葉時には葉が水面を覆う事で吹送流などを抑制しており,群落内で底層・表層の両方で流れの…

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献20件

  • 中海における貧酸素水塊による栄養塩溶出と微生物群集構造の関係

    橋田 一輝, 加藤 季晋, 武邊 勝道, 山口 剛士 陸水学雑誌 83 (1), 15-25, 2022-02-25

    <p> 本研究では, 日本海から海水が流入し宍道湖から湖水が流入する汽水湖である中海に着目し,塩分成層による貧酸素水塊が生じる時期において分子生物学的手法による原核生物の群集構造解析を行った。その結果,貧酸素水塊が生じる時期において中海の底泥に生息する微生物は,全域において硫黄循環に関与する微生物群が優占することが明らかとなった。また,硫酸還元菌が優占しており,それらの微生物によって貧酸素水塊が…

    DOI Web Site 参考文献25件

  • 霞ケ浦におけるブルーギルLepomis macrochirusの食性

    橋本, 慎治, 中島, 和輝 陸水學雜誌 83 (1), 27-34, 2022-02

    霞ケ浦(西浦)の土浦旧港周辺から桜川河口にかけて2019年12月から2020年11月(2月から4月を除く)の間に130個体のブルーギルを捕獲し,胃内容物中における餌生物の出現頻度(%F)と重量割合(%W)を算出した。その結果,調査期間を通して最も高い%Fおよび%Wを示した餌生物はエビ類で,月別にみると9月から12月にかけて相対的に高い値を示した。続いて高い%Fおよび%Wを示したのは糸状藻類で,1…

    日本農学文献記事索引 Web Site

  • 浮葉および抽水植生が流動と溶存酸素濃度に与える影響 : ハス群落を例に

    宮澤, 雅光, 山室, 真澄 陸水學雜誌 83 (1), 1-13, 2022-02

    湖沼において浮葉植物と抽水植物が底層の流動と溶存酸素濃度に与える影響を比較するために,手賀沼のハス群落を対象に,浮葉状態・抽水状態・抽水葉の立ち枯れ状態にある時期に群落の密度,平均的な流れ,溶存酸素濃度,底質などを分析した。底質については還元状態の指標となる硫化物やメタンも分析した。群落内外での流れは,浮葉時には葉が水面を覆う事で吹送流などを抑制しており,群落内で底層・表層の両方で流れの低下が確…

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  • 中海における貧酸素水塊による栄養塩溶出と微生物群集構造の関係

    橋田, 一輝, 加藤, 季晋, 武邊, 勝道, 山口, 剛士 陸水學雜誌 83 (1), 15-25, 2022-02

    本研究では,日本海から海水が流入し宍道湖から湖水が流入する汽水湖である中海に着目し,塩分成層による貧酸素水塊が生じる時期において分子生物学的手法による原核生物の群集構造解析を行った。その結果,貧酸素水塊が生じる時期において中海の底泥に生息する微生物は,全域において硫黄循環に関与する微生物群が優占することが明らかとなった。また,硫酸還元菌が優占しており,それらの微生物によって貧酸素水塊が生じる時期…

    日本農学文献記事索引 Web Site

  • 石垣島の水環境に関する研究(2)

    三浦 エリカ, 小寺 浩二 日本地理学会発表要旨集 2022s (0), 37-, 2022

    ...参考文献 小寺浩二,米山亜里沙,飯泉佳子,寺園淳子(2009):石垣島諸河川の流域特性と物質流出特性,日本陸水学会講演要旨集.</p>...

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  • 尾瀬ヶ原における湿原地形と河川・池溏環境と洪水に伴う変遷

    野原 精一, 村田 智吉, 藤原 英史, 福原 晴夫, 千賀 有希子 陸水学雑誌 82 (3), 151-169, 2021-09-25

    <p> 尾瀬ヶ原は面積約8 km<sup>2</sup>の本州最大の泥炭地・高層湿原である。気候変動の湿原への影響を探るため河川水位などの洪水情報と地形情報から湿原における洪水の影響を明らかにすることを目的に研究を実施した。河川の水位(2016 ~ 2017年)は2016年秋の大雨による洪水で上ノ大堀川の河川水位7 m以上に達し上田代は冠水し,2017年融雪時に上昇して上ノ大堀川で約2 …

    DOI Web Site 被引用文献2件 参考文献1件

  • 尾瀬ヶ原の下ヨサク沢に生息するイワナ <i>Salvelinus leucomaenis</i> の遺伝的特性について

    山本 俊昭, 藤原 英史, 萩原 富司, 野原 精一 陸水学雑誌 82 (3), 219-226, 2021-09-25

    <p> 尾瀬ヶ原を流れる本流域と平水時に隔離されている下ヨサク沢に生息するイワナの遺伝的特性を明らかにするため,本流域の集団と隔離された集団(下ヨサク沢)からサンプリングした計35尾のミトコンドリアDNAのcytochrome b領域およびマイクロサテライト領域の解析を行った。ミトコンドリアDNAのcytochrome …

    DOI Web Site 参考文献15件

  • 北海道の含よう素泉の分布と陰イオン成分の特徴:含よう素泉ではない強塩泉との比較

    高野 敬志, 青柳 直樹, 内野 栄治 陸水学雑誌 82 (3), 129-137, 2021-09-25

    <p> 北海道における含よう素泉の地理的分布および陰イオン成分組成の特徴を,2009-2019年の温泉分析から明らかにすることを目的とした。ほとんどの含よう素泉は北海道北部の日本海側から石狩平野北部および中部,石狩平野東境界に渡る帯状の地域に湧出していた。これらの含よう素泉は多くが1000 mを超える深さの井戸で,動力揚湯により新第三紀の地層から汲み上げられていた。含よう素泉の半数はヨウ化物イオ…

    DOI Web Site 参考文献11件

  • 宍道湖における消波堤造成を伴うヨシ植栽事業が湖岸表層底質環境に与えた影響

    小室 隆, 安部 雄大, 山室 真澄 陸水学雑誌 82 (3), 139-148, 2021-09-25

    <p> 本研究では宍道湖における消波堤造成を伴うヨシ植栽事業の影響について,化学分析を用いて表層堆積物への影響を調べた。鹿園寺地区の消波堤が設置された地点の表層の底質は,消波堤が設置されていない場所に比べ,有機炭素・窒素濃度,全リンが高くなっていた。ヨシが植栽された西岸ヨシ群落においては,群落の沖側は群落の内側の水域に比べ,底質中の有機炭素・窒素,全リンが高くなっていた。さらに全硫化物濃度は,鹿…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献9件

  • 尾瀬ヶ原上田代池溏群の岸辺水生無脊椎動物に与える洪水の影響

    福原 晴夫, 木村 直哉, 永坂 正夫, 野原 精一 陸水学雑誌 82 (3), 171-188, 2021-09-25

    <p> 尾瀬ヶ原は標高約1400 mに位置し,長さ6 km,幅2 km,面積7.6 km<sup>2</sup>の本州最大の高層湿原である。尾瀬ヶ原では近年洪水の頻度が増し,池溏に氾濫水が流入する状況が起こっている。そこで,尾瀬ヶ原上田代の12池溏において,2019年10月に岸辺水生無脊椎動物のタモ網による時間単位採集を行い,洪水の影響を検討した。最近の洪水(2019年5月20 ~ …

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献27件

  • 尾瀬ヶ原の池溏における枝角類とその季節変化

    帆苅 信, 朴 虎東 陸水学雑誌 82 (3), 203-217, 2021-09-25

    <p> 尾瀬ヶ原上田代の4池溏において2018年と2019年に枝角類の調査を行った。その結果8属8種の枝角類が確認され,<i>Diaphanosoma brachyurum</i>がどの池溏でも個体群密度が高かった。池溏間における出現種は類似性が高く,融雪洪水による枝角類の休眠卵拡散の可能性が示唆された。一方,枝角類の出現時期や個体群密度は池溏による差や年変動が大きく,尾瀬ヶ原の池溏は多様な環境…

    DOI Web Site 参考文献30件

  • 尾瀬ヶ原における泥炭土壌系の物理化学的性状・窒素代謝特性と洪水影響

    重田 遙, 中山 絹子, 八島 未和, 犬伏 和之, 坂本 充 陸水学雑誌 82 (3), 239-256, 2021-09-25

    <p> 第4次尾瀬総合学術調査の一環として,尾瀬ヶ原泥炭土壌の物理・化学的性状と窒素代謝の調査が尾瀬湿原の39地点で行われた(2017年7月 ~ 2018年8月)。泥炭土壌はほぼ水飽和状態に近く,弱酸性で,NH<sub>4</sub><sup>+</sup>,NO<sub>3</sub><sup>-</sup>量の多い土壌は脱窒活性が高かった。河川流路に近いバンクホロー複合体の湿原凹地では,土壌…

    DOI Web Site 参考文献6件

  • 尾瀬ヶ原池溏の表層水における水系腐植物質動態

    千賀 有希子, 熊崎 悠一, 成岡 知佳, 福原 晴夫, 野原 精一 陸水学雑誌 82 (3), 227-238, 2021-09-25

    <p> 泥炭湿原に形成される池溏中の水系腐植物質(AHS)は,重要な炭素構成物質である。池溏のAHS動態を把握するために,尾瀬ヶ原における39カ所の池溏の表層水を2015年と2016年の8月に採水し,AHSの量と質の測定を行った。溶存有機物(DOM)とAHS濃度の平均値は,それぞれ6.9 mg-C L<sup>-1</sup>,5.0 mg-C …

    DOI Web Site 参考文献28件

  • 尾瀬ヶ原における泥炭土壌系の物理化学的性状・窒素代謝特性と洪水影響

    重田, 遙, 中山, 絹子, 八島, 未和, 犬伏, 和之, 坂本, 充 陸水學雜誌 82 (3), 239-256, 2021-09

    第4次尾瀬総合学術調査の一環として,尾瀬ヶ原泥炭土壌の物理・化学的性状と窒素代謝の調査が尾瀬湿原の39地点で行われた(2017年7月~2018年8月)。泥炭土壌はほぼ水飽和状態に近く,弱酸性で,NH4 +,NO3 - 量の多い土壌は脱窒活性が高かった。河川流路に近いバンクホロー複合体の湿原凹地では,土壌の可給態リン量が多い湿原にヤチヤナギが高密度に分布すると共に,NO3 - …

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  • 尾瀬ヶ原池溏の表層水における水系腐植物質動態

    千賀, 有希子, 熊崎, 悠一, 成岡, 知佳, 福原, 晴夫, 野原, 精一 陸水學雜誌 82 (3), 227-238, 2021-09

    泥炭湿原に形成される池溏中の水系腐植物質(AHS)は,重要な炭素構成物質である。池溏のAHS動態を把握するために,尾瀬ヶ原における39カ所の池溏の表層水を2015年と2016年の8月に採水し,AHSの量と質の測定を行った。溶存有機物(DOM)とAHS濃度の平均値は,それぞれ6.9 mg-C L-1,5.0 mg-C L-1であり,DOMに占めるAHSの割合は約70 …

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  • 尾瀬ヶ原上田代池溏群の岸辺水生無脊椎動物に与える洪水の影響

    福原, 晴夫, 木村, 直哉, 永坂, 正夫, 野原, 精一 陸水學雜誌 82 (3), 171-188, 2021-09

    尾瀬ヶ原は標高約1400 mに位置し,長さ6 km,幅2 km,面積7.6 km2の本州最大の高層湿原である。尾瀬ヶ原では近年洪水の頻度が増し,池溏に氾濫水が流入する状況が起こっている。そこで,尾瀬ヶ原上田代の12池溏において,2019年10月に岸辺水生無脊椎動物のタモ網による時間単位採集を行い,洪水の影響を検討した。最近の洪水(2019年5月20~21日,累加雨量84 …

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  • 尾瀬ヶ原における湿原地形と河川・池溏環境と洪水に伴う変遷

    野原, 精一, 村田, 智吉, 藤原, 英史, 福原, 晴夫, 千賀, 有希子 陸水學雜誌 82 (3), 151-169, 2021-09

    尾瀬ヶ原は面積約8 km2の本州最大の泥炭地・高層湿原である。気候変動の湿原への影響を探るため河川水位などの洪水情報と地形情報から湿原における洪水の影響を明らかにすることを目的に研究を実施した。河川の水位(2016~2017年)は2016年秋の大雨による洪水で上ノ大堀川の河川水位7 m以上に達し上田代は冠水し,2017年融雪時に上昇して上ノ大堀川で約2 …

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  • 尾瀬ヶ原の池溏における枝角類とその季節変化

    帆苅, 信, 朴, 虎東 陸水學雜誌 82 (3), 203-217, 2021-09

    尾瀬ヶ原上田代の4池溏において2018年と2019年に枝角類の調査を行った。その結果8属8種の枝角類が確認され,Diaphanosoma brachyurumがどの池溏でも個体群密度が高かった。池溏間における出現種は類似性が高く,融雪洪水による枝角類の休眠卵拡散の可能性が示唆された。一方,枝角類の出現時期や個体群密度は池溏による差や年変動が大きく,尾瀬ヶ原の池溏は多様な環境を保持しつつも安定しな…

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  • 琵琶湖北湖深底部における大型底生無脊椎動物群集の経年変化:1992年から2019年までの観測結果

    大高 明史, 西野 麻知子, 井上 栄壮 陸水学雑誌 82 (1), 17-37, 2021-02-25

    <p> 琵琶湖北湖の水深50~90 mの深底部に位置する3地点で1992年から2019年までに行った底生動物の定量調査の結果を示した。底生動物群集で優占した動物群は3地点とも貧毛類で,なかでも,個体数ではイトミミズが,現存量ではエラミミズが多くを占めた。同一地点での底生動物の総密度や総個体数には,期間中,増加あるいは減少の明瞭な変化はみられなかった。一方,底生動物や貧毛類の密度や現存量は,第1湖…

    DOI Web Site 参考文献20件

  • 森林河川の懸濁物質・ダム湖の底質における生物利用性放射性セシウム量の評価

    武地 誠一, 辻 英樹, 越川 昌美, 伊藤 祥子, 舟木 泰智, 林 誠二 陸水学雑誌 82 (1), 1-16, 2021-02-25

    <p> 本研究では,森林からダム湖へ流入・沈積する土砂に含まれる生物利用性放射性Cs量の経年変化の把握のために,福島県南相馬市の横川ダム湖を対象に,ダム湖流入河川における浮遊性懸濁物質ならびにダム湖心部における不撹乱底質を3~4年間採取し,試料中の交換態・酸化物態・有機態の放射性Cs濃度をBCR法(Community Bureau of …

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献35件

  • 中海・宍道湖で越冬する潜水性カモ類の羽数の長期変化

    江角 敏明, 加藤 季晋, 松尾 豊, 神谷 宏, 石飛 裕 陸水学雑誌 81 (3), 233-242, 2020-09-25

    <p> 山陰地方の中海と宍道湖には晩秋に多数の渡り鳥が飛来し早春まで滞在する。大多数を占める潜水性カモ類ホシハジロ,キンクロハジロ,スズガモの,中海本湖,干拓堤防で分離された中海本庄水域,宍道湖における1999~2015年16越冬季の観測羽数を集計した。10月から3月までの月毎の羽数変動より12月と1月の平均羽数を越冬数とし,それぞれの水域における3種の潜水性カモ類の16季の越冬数を求めた。この…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献16件

  • 森山堤防開削が夏季の中海本庄水域の水質に与えた影響

    江角 敏明, 神谷 宏, 加藤 季晋, 中島 結衣, 大城 等, 管原 庄吾, 田林 雄, 山室 真澄 陸水学雑誌 81 (3), 223-231, 2020-09-25

    <p> 森山堤防の開削が本庄水域の水質に与えた影響を調べるため,2004年から2014年にかけて月1回ずつの調査結果を用いて統計解析を行った。森山堤防開削前後の5年間ずつの塩分のMann-WhitneyのU検定から,森山堤防の開削によって本庄水域下層の塩分濃度が上昇したことが明らかとなった。DOについては開削後の夏季に本庄工区南西部の測点の下層で貧酸素化が進行した。その影響を受け全窒素・全リンが…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献9件

  • 森山堤防開削が中海本庄水域の水質及び水生動物相へ与えた影響

    桑原 正樹, 桑原 弘道, 桑原 崇, 江角 敏明, 田林 雄, 神谷 宏, 管原 庄吾, 石飛 裕 陸水学雑誌 81 (3), 205-221, 2020-09-25

    <p> 山陰地方の沿岸部に位置する汽水湖の中海において,干拓予定地だった本庄水域を取り囲む2つの堤防のうち,森山堤防の一部開削が2009年5月に行われた。この開削が本庄水域の水質と魚介類相に与えた影響を,2004年から2014年にかけての毎月1回の定期水質調査と小型定置網捕獲物調査結果を用いて統計解析を行った。水質に関しては,開削により海水が流入しやすくなり,塩分成層が発達した。同時に底層の貧酸…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献2件 参考文献16件

  • 2-10 バイカル湖天然ガスハイドレートのゲストガス安定同位体分別

    木村 宏海, 八久保 晶弘, KHLYSTOV Oleg, KALMYCHKOV Gennadiy, DE BATIST Marc, 坂上 寛敏, 南 尚嗣, 山下 聡 日本エネルギー学会大会講演要旨集 29 (0), 30-31, 2020-07-29

    <p>In the framework of MHP project between Russia, Belgium, and Japan, natural gas hydrates have been discovered and retrieved at Lake Baikal. In the present study, we focus the isotopic difference …

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  • 純水の透明度の計算画像による推計

    佐藤 信也 陸水学雑誌 81 (2), 119-136, 2020-05-20

    <p> 純水の透明度は,透明度を解析する際に上限値として把握しておきたい数値であるが,実験による直接的な確認が難しく,理論的にも普遍的な数値が得られていない。そこで,筆者は,水の分子散乱については一次で近似してSecchi円板の方向から来る光と背景光の三刺激値を計算し,輝度を校正して表示した液晶画面を見て,透明度を観測した。このカラー画像による透明度(CITs)は,水面における平行光線の入射角0…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献2件 参考文献6件

  • 釧路湿原シラルトロ湖の水草生育初期と繁茂期の水質分布特性について

    中川 惠, 岡本 実希, 赤坂 宗光, 高村 典子 陸水学雑誌 81 (2), 137-152, 2020-05-20

    <p> 水草の繁茂は湖沼水質に影響を及ぼすことが知られている。我々は富栄養化によりヒシが分布拡大しつつある2007~8年に,釧路湿原シラルトロ湖の40地点で水質を測定し,その分布特性を水草の生育初期(6月)と繁茂期(8月)で比較した。本湖では水草群落の繁茂は底層の低溶存酸素濃度と必ずしも対応しなかった。測定した20水質変数を用いて主成分分析を行った結果,いずれの時期も湖北から流出口に繋がる地点(…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献12件

  • 2005年から2019年の霞ヶ浦全域における植物プランクトン群集

    長濱 祐美, 福島 武彦, 大内 孝雄, 湯澤 美由紀 陸水学雑誌 81 (2), 167-178, 2020-05-20

    <p> 霞ヶ浦は,西浦・北浦・外浪逆浦の3水域が河川で連結した形の湖沼であり,広くて浅い特徴を持つ。生態系構造や水質の理解のためには植物プランクトン群集の量や組成の把握が大切だが,近年の霞ヶ浦全域における植物プランクトン群集を体積の視点から明らかにした報告はない。そこで,霞ヶ浦全域における2005年以降の植物プランクトン群集の変遷を明らかにした。<br> …

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献8件

  • 少量試料に適用可能な簡易分析法に基づく深部地下水中の溶存有機物の特性評価

    望月 陽人, 笹本 広, 馬場 大哉, 生垣 加代子 陸水学雑誌 81 (2), 153-166, 2020-05-20

    <p> 地下水中の腐植物質の特性評価は一般的に,大量の地下水から分離精製された腐植物質を利用して実施される。しかし,腐植物質の分離精製には多大な時間と労力を要するうえ,地下水量が少ない地域には適用困難である。そこで,少量の試料にも適用可能である簡易特性分析法として,三次元蛍光分析,ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)およびイオンクロマトグラフィー(IC)を北海道幌延地域の地下水と地表水に適用し,…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献32件

  • 大森奥山(岐阜県・可児市)の湧水湿地群―地形,水,及び水生生物相―

    村上 哲生, 久野 良治, 岡田 真衣, 堀田 祥貴, 南 基泰 陸水学雑誌 81 (1), 45-58, 2020-02-25

    ...<p> 岐阜県可児市大森地区に位置する湧水湿地群の陸水学的な性状を報告する。湧水湿地とは,基盤の砂礫層上にほとんど泥炭層が見られない湿地を指し,泥炭湿地と対比させて使われる。各湧水湿地は小規模であり,独立した生息場としては寿命が非常に短く,1990年代までは重視されてこなかった。そのため,今もほとんど報告例がない。...

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献14件

  • 浅い湖沼における富栄養化研究のこれまでと将来展開

    篠原 隆一郎 陸水学雑誌 81 (1), 19-31, 2020-02-25

    <p> 富栄養化及び,藍藻類のブルーミングは依然として世界中で重要な問題となっている。近年,Geo-engineeringな手法を用いることで,湖沼保全方法の知見が増え,また,新しい分析手法が開発されたことで,細かいプロセスが明らかになってきた。本総説では最初に富栄養化対策について俯瞰的に議論し細かいプロセス研究の重要性を示したい。その後,無機態・有機態リンの循環について議論する。最後に,筆者自…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献80件

  • 片品川支流塗川上流部の雪カワゲラ

    宮原 陸水生物学報 2020 (35), 65-73, 2020

    Field studies of the winter stoneflies (Plecoptera) of Nurigawa River in Gunma Prefecture, cental Japan, from November 2019 to April 2020, resulted in a total 17 species (16 named species and 1 …

    DOI

  • 岡山県のカゲロウ相 (昆虫綱)

    Fujitani 陸水生物学報 2020 (35), 41-63, 2020

    Mayflies (Insecta: Ephemeroptera) were investigated from 2010 to 2019 in Okayama Prefecture, western Honshu, Japan. I collected 80 mayfly species belonging to 12 families. Ten species were recorded …

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  • 外来シジミ類の分類と生態-Ⅰ 日本と世界における侵入・拡散

    横山 寿 陸水学雑誌 80 (3), 125-144, 2019-09-25

    <p> アジア原産のシジミ属二枚貝が1920年代に北アメリカに侵入し,その後,南アメリカ,ヨーロッパに拡散した。1980年代には日本国内にも侵入し,世界各地の生態系や経済に負の影響を及ぼしてきた。この問題への関心を喚起するため,どこを原産地とする何というシジミが,どのように,なぜ新地への侵入に成功し,分布を拡大させ,在来生態系や地域経済にいかなる影響を及ぼしてきたのか,いかなる対策が必要かを2報…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献85件

  • 水田地帯における赤とんぼの衰退と保全に関する課題―生息地利用の視点から―

    東川 航, 吉村 真由美, 八木 剛, 前藤 薫 陸水学雑誌 80 (3), 107-124, 2019-09-25

    <p> 里山の水田地帯において人々に親しまれたトンボ科アカネ属の数種(赤とんぼ)は,近年における農地条件や農法の変化に伴って激減している。いくつかの保全研究によれば,赤とんぼの衰退原因は,各種の生息地利用の違いに従って種特異的と考えられる。すなわち,アキアカネ等の止水性種の卵および幼虫は農薬の悪影響を受けて減少することが知られている一方で,緩流水を伴う水域に生息するミヤマアカネの幼虫は農薬の影響…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献43件

  • 外来シジミ類の分類と生態-Ⅱ 生物学的特徴と生態系への影響

    横山 寿 陸水学雑誌 80 (3), 145-163, 2019-09-25

    <p> アジア原産のシジミ属二枚貝が20世紀に南北アメリカ,ヨーロッパ,日本に侵入・拡散し,定着した高密度個体群が水界生態系と地域の経済に負の影響を及ぼしている。この問題への関心を喚起するため2編の総説を執筆し,第1報において外来シジミ類の分類,原産地,侵入・拡散経路に関する既往知見をまとめた。本総説(第2報)では,生殖様式,食性,環境要因に対する生理的耐性など外来シジミ類の生物学的特徴,定着し…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献130件

  • 水凍結乾燥法を用いた淡水産微小生物のSEM試料作製と観察-2(原生生物)

    桑田 正彦, 名取 則明, 戸田 龍樹, 田中 和明, 鈴木 武雄 陸水学雑誌 80 (2), 73-82, 2019-05-20

    <p> 原生生物のSEM観察では試料をあらかじめ化学的に固定するのが一般的である。しかし,固定剤は有毒で,その溶液は有害廃棄物として処理しなければならない。また,種によって最適固定剤や固定条件が異なるので,最適条件探しに多くの時間を費やすことがあり,固定はSEM使用の大きな障害となっている。我々は,一切化学薬品を使用せずに,水凍結乾燥によって淡水産原生生物のSEM試料作製を行い,その形態損傷につ…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献3件

  • 飛騨山脈・太郎兵衛平湿原池溏群(富山県)の陸水学的性状

    村上 哲生, 久野 良治, 岡田 真衣, 上野 薫, 南 基泰 陸水学雑誌 80 (1), 1-11, 2019-02-15

    <p> 飛騨山脈の高山域に分布する池溏の形状,水質,生物について報告する。高山の池溏は特異な陸水環境であり,また近年は気温や降雪の経年変化の監視のための適地として注目されているものの,この地域の池溏群については半世紀来,調査活動が行われていない。このような山地の池溏群は,細かく畦で区分された田圃と形状が似ているため,「田」,「餓鬼田」と呼ばれてきた。池溏はその形態と位置により二つの型に区別できる…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献2件 参考文献10件

  • 琵琶湖南湖における2017年9月の沈水植物の現存量の平面分布

    芳賀 裕樹, 酒井 陽一郎, 石川 可奈子 陸水学雑誌 80 (1), 13-21, 2019-02-15

    <p> 琵琶湖南湖で2017年9月に沈水植物の現存量(乾燥重量)の平面分布をSCUBAサンプリングにより調査した。沈水植物は52地点中40地点に出現した。南湖における全沈水植物の単位面積あたり平均現存量は54 g dry wt. m<sup>-2</sup>だった。これらの結果から,沈水植物の分布範囲の面積と現存量はそれぞれ39.7 km<sup>2</sup>,2761 …

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献5件

  • 雪カワゲラ雌7種の1腹成熟卵数

    陸水生物学報 2019 (34), 21-28, 2019

    I counted the numbers of mature eggs in female abdomens of seven species of winter stoneflies, collected in Gunma Prefecture, central Japan. The females of Takagripopteryx nigra contained a large …

    DOI

  • 宍道湖水におけるネオニコチノイド濃度の予備的報告

    土井 慎一, 石原 正彦, 江角 敏明, 神谷 宏, 山室 真澄 陸水学雑誌 79 (3), 179-183, 2018-09-25

    <p> 宍道湖ではネオニコチノイドの使用開始直後からオオユスリカの減少や動物プランクトンの減少,エビ類漁獲量の減少が生じているが,宍道湖でのネオニコチノイド濃度の報告はこれまでになかった為,予備的に分析を行った。斐伊川の影響を受ける地点ではネオニコチノイドが検出されなかったが,水田排水を宍道湖に流す排水機場に近い地点でネオニコチノイドが検出された。その濃度は動物に慢性毒性を与える影響より小さかっ…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献6件

  • 平成28年熊本地震による地下水水質への影響

    川越 保徳, 古閑 仁美, 末永 雄一, 濱 武英, 伊藤 紘晃 陸水学雑誌 79 (3), 147-159, 2018-09-25

    <p> 平成28年熊本地震の震源に近い地域の12地点において,地震による地下水水質への影響を明らかにした。筆者らが行ってきた地震前後の約3年間における隔週~月毎の水質モニタリングの結果から,地震前後における各水質成分データの差を統計的に評価し,水質の特徴と変化をヘキサダイアグラムで視覚化するとともに非階層的クラスター分析にて評価した。その結果,ヘキサダイアグラムの形が大きく変わるほどの変化は認め…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献4件 参考文献8件

  • 宍道湖における過去30年間の表層堆積物中有機炭素濃度の増減

    小室 隆, 田林 雄, 神谷 宏, 嵯峨 友樹, 加藤 季晋, 山室 真澄 陸水学雑誌 79 (3), 161-168, 2018-09-25

    <p> 堆積物表層の有機炭素濃度は底層水の貧酸素化に影響する。その増減傾向を柱状堆積物試料の有機炭素濃度で検討できるかを検証するために,島根県の宍道湖で表層堆積物を採取し,過去に行われた方法で強熱減量を分析するとともに有機炭素濃度を同一試料で分析し,強熱減量から有機炭素濃度への換算式を作成した。換算された有機炭素濃度を1982年,1997年,2016年について同じ地点で比較した結果,1997年の…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献8件

  • 水凍結乾燥法を用いた淡水産微小生物のSEM試料作製と観察-1(藍藻類)

    桑田 正彦, 田中 和明, 鈴木 武雄, 戸田 龍樹, 名取 則明 陸水学雑誌 79 (2), 101-108, 2018-05-20

    <p> SEMを使用した微小生物の形態観察は,試料作製に使用する化学薬品によって微細構造が変形し,しばしば識別を困難にする。水凍結乾燥法は化学薬品を使用しないSEM試料作製が可能な唯一の方法である。藍藻類にこの方法を使用して,あらかじめグルタールアルデヒド固定を行った場合と固定しない場合の結果を比較した。また,割断した試料の内部構造を観察した。その結果,多くの種において化学固定を行わなくても表面…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献4件

  • 大学生アンケートによる水質指標生物の教育効果の検討

    浦部 美佐子, 石川 俊之, 片野 泉, 石田 裕子, 野崎 健太郎, 吉冨 友恭 陸水学雑誌 79 (1), 1-18, 2018-01-31

    <p> 水質指標生物の教育効果を調べるため,7つの大学で学生アンケートを実施した。高校までに指標生物による水質調査を行ったことのある学生は1~2割程度であった。指標生物は,現行課程では中学理科第二分野,旧課程(~2011)では高校基礎生物の教科書で扱われることが多かったが,調査を行ったことのある学生の7~8割は小学校で履修しており、テキストとしては自治体等が作成した副読本の役割が大きいと考えられ…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献3件

  • 「身近な水環境全国一斉調査」の結果から見た新河岸川流域の水環境特性

    小寺 浩二, 浅見 和希, 齋藤 圭, 乙幡 正喜 日本地理学会発表要旨集 2018s (0), 000267-, 2018

    ...<br><br>参 考 文 献<br>丹野忠弘(2007):新河岸川水系における水質一斉調査活動, 陸水學雜誌, 68(2), 330-334.<br>三井嘉都夫,松島誠司,森本亮,大杉芳明,石川裕芳,出口俊弘(1989):白子川流域における地下水・湧水の親水的役割,水利科学,32(6),1-15....

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  • 谷川岳東面の雪渓上の雪カワゲラ

    陸水生物学報 2018 (33), 9-14, 2018

    Qualitative and quantitative samplings of adult winter stoneflies were conducted in May and/or June 2014, 2015 and 2018 in three snowy valleys at the eastern face of Mt. Tanigawa, northern Gunma …

    DOI

  • 群馬県の無翅雪カワゲラ相とその分布

    陸水生物学報 2018 (33), 21-27, 2018

    I collected six species of wingless winter stoneflies in Gunma Prefecture during April 2011-June 2018. They be-longed to two genera of the family Capniidae, Plecoptera. Among them, Eocapnia nivalis …

    DOI

  • 琵琶湖北湖第一湖盆における底質環境と表層堆積物による溶存酸素消費

    後藤 直成, 福田 紀, 小村 沙織, 吉村 葵, 伴 修平 陸水学雑誌 78 (2), 169-178, 2017-03-12

    <p> 琵琶湖北湖第一湖盆北西部の深湖底域(水深80 m以深)における大規模低酸素水塊の形成機構の一端を明らかにするため,第一湖盆における底質と湖底堆積物による溶存酸素消費速度(SOD)を測定した。第一湖盆の計5地点(水深40~95 m)において季節毎に湖底堆積物の柱状試料を採取し,SODを測定した。また,底質については,第一湖盆の計65地点で湖底表層堆積物を採取し,有機物(炭素,窒素,リン)の…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献24件

  • 日本産ユスリカ科昆虫普通種における形態分類単位と分子系統単位との不一致

    上野, 隆平, 高村, 健二, 今藤, 夏子, 奥田, しおり, 大林, 夏湖 陸水學雜誌 78 (1), 27-34, 2017-01

    ユスリカは陸水環境において底生動物相の主要な構成員であり,現在までに形態に基づいて日本国内から少なくとも1206種が記録されている。しかし,形態の違いが種の違いを反映しているかどうか疑わしい例もあり,DNAバーコーディングの活用が望まれている。我々は74形態種のCOI DNA塩基配列を決定し,その内,分析した標本が1個体のみの13種を除く61形態種のユスリカについて分子系統関係との一致を調べた。…

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  • ユスリカ科昆虫の研究,今後の課題 : 形態分類学の立場から

    山本, 優 陸水學雜誌 78 (1), 51-58, 2017-01

    この30年間で日本のユスリカの分類学的な知見は飛躍的に増大し,現時点で1206種の分布が確認されている。しかし,日本列島の多様な環境から,おそらく2000を超える種が分布するものと推測される。形態分類学の立場からユスリカの系統関係を推定するとき,正確な形態理解は必須条件である。しかし,特に雄生殖器の付属器や幼虫頭部の頭楯・上唇域は亜科や属間で形質状態に大きな相違が見られ,同一の名称が付けられてい…

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  • 青森県六ヶ所村における湖沼の水質の長期変動(2004年~2015年)

    植田, 真司, 長谷川, 英尚, 久松, 俊一 陸水學雜誌 78 (1), 75-85, 2017-01

    青森県六ヶ所村に点在する淡水湖の田面木沼および市柳沼,汽水湖の鷹架沼および尾駮沼における水質の現状と変遷を明らかにすることを目的に,2004年4月~2015年3月の期間,月一回の水質調査を行った。田面木沼,市柳沼および鷹架沼において全窒素(TN),全リン(TP)および化学的酸素要求量(COD)濃度は高く,富栄養化レベルであった。田面木沼および市柳沼においては,毎年8~10月の期間,アオコの発生が…

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  • 諏訪湖沖帯におけるユスリカ類幼虫の水平分布とオオユスリカ個体群の遺伝的構造

    平林, 公男, 宮原, 裕一, 花里, 孝幸, 今藤, 夏子, 上野, 隆平, 高村, 健二 陸水學雜誌 78 (1), 3-11, 2017-01

    長野県の諏訪湖では,湖水の浄化に伴って1990年代の終わりから生物群集が大きく変化し,湖内におけるユスリカ類の幼虫の分布や密度にも大きな変化が予想された。本研究では,その実態を明らかにするために,湖の沖帯全域でユスリカ類の分布と密度を調べた。また,沖帯における優占種の一つであるオオユスリカについて,遺伝的構造の解明を試みた。2013年3月に,沖合の17地点で調査を行った結果,オオユスリカとアカム…

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  • 日本産エリユスリカ亜科33属の遺伝的関係について

    河合, 幸一郎, 斉藤, 英俊, 阿武, 択磨 陸水學雜誌 78 (1), 45-50, 2017-01

    エリユスリカ亜科昆虫は多くの属からなり,様々な環境に適応し,多様な生活様式を獲得しているが,これらがどのような過程で分化し,生息域を拡大してきたのかは未だ明らかになっていない。そこで,本研究では,日本各地で採集したエリユスリカ亜科33属の遺伝子系統樹を作成し,形態的・遺伝的関係を考察した。その結果,形態的に近縁な属が遺伝的にも近い傾向が窺える一方,形態的に同じグループに属する属でも遺伝的には遠い…

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  • DNAバーコーディングを目的としたユスリカDNA抽出方法の比較

    今藤, 夏子, 奥田, しおり, 大林, 夏湖, 上野, 隆平, 高村, 健二 陸水學雜誌 78 (1), 13-26, 2017-01

    ユスリカは広範な分布域とその種多様性から,陸水生態系における主要な環境指標種として用いられる。しかし,形態による分類・同定が難しく,塩基配列情報に基づくDNAバーコーディングの併用が有用であると考えられる。我々は様々な保存状態のユスリカ標本について,複数の方法でDNAバーコーディングを進め,塩基配列の取得率が標本の保存状態やDNA抽出方法によってどのように影響されたかについて比較を行った。シリカ…

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  • 公共用水域における有機物指標としてのTOCの重要性

    佐藤, 紗知子, 嵯峨, 友樹, 江角, 敏明, 野尻, 由香里, 崎, 幸子, 嘉藤, 健二, 管原, 庄吾, 神谷, 宏 陸水學雜誌 78 (1), 59-65, 2017-01

    公共用水域の有機物指標として日本ではCOD(Mn)が採用されている。COD(Mn)は,分析方法が比較的簡単であるが,酸化率が一定でないなど様々な問題点が指摘されており,水中の有機物の指標としての適性が疑問視されている。本研究では糖及びアミノ酸についてCODとTOCを分析し,水中の有機物をどの程度分解できるのかを比較,解析した。TOCの測定値はいずれの化合物においても理論値に近い値が得られ,各溶液…

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  • ため池ユスリカ幼虫標本をDNA配列から種に区分する

    高村, 健二, 上野, 隆平, 今藤, 夏子, 大林, 夏湖 陸水學雜誌 78 (1), 35-43, 2017-01

    兵庫県南部のため池20面から採集したユスリカ幼虫標本についてミトコンドリアDNA COI領域の塩基配列から標本の属する種を区分した。すなわち,陸水域ユスリカ群集に対するDNAバーコーディングの初めての試みとして,ため池毎のユスリカ種数を求めた。池により0~21種,底質からは0~15種,水草からは3~16種が確認された。標本数が多いほど種数が多い傾向が認められた。全確認種数は72種であり,学名が確…

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  • 湖沼における底質コア採取に係る評価方法 : 福島原発事故起源の放射性セシウムを指標として

    荒居, 博之, 福島, 武彦, 恩田, 裕一 陸水學雜誌 78 (1), 67-74, 2017-01

    湖沼に沈着した福島原発事故起源の放射性セシウムを指標として利用することで,底質採取における撹乱・採り逃しを評価できる可能性に注目し,2つの手法によって採取された底質コアの比較を試みた。対象湖沼は底質の性状が異なる2湖沼(霞ヶ浦,中沼)とし,離合社製不撹乱柱状採泥器(HR型)を用いて得られた底質コアを,スキューバダイバーにより採取された底質コアと比較した。両湖沼ともに,底質中の放射性セシウム濃度は…

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  • 毎日採水によって明らかとなった洪水による栄養塩負荷の定量化

    管原 庄吾, 田林 雄, 神谷 宏, 清家 泰 陸水學雜誌 78 (1), 97-103, 2017-01

    洪水によってもたらされる栄養塩の負荷が年間の総負荷量に対してどの程度の割合になるのかを調べるため,2010年7月1日から2011年6月30日までの1年間,斐伊川の神立橋において毎日採水を行った。降水量と流量の関係を調べたところ,貯留関数法による1降水と流出高の良い関係式(R2=0.87)が得られた。調査を行った1年間に200mmを超える降水が3回あり,これら3回によってもたらされた降水量は年間降…

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  • 汽水湖宍道湖における高頻度現場調査から観測された堆積物からの窒素・リンの溶出

    神谷, 宏, 管原, 庄吾, 嵯峨, 友樹, 野尻, 由香里, 江角, 敏明, 神門, 利之, 大城, 等 陸水學雜誌 77 (3), 305-313, 2016-10

    汽水湖である宍道湖において,高水温時の堆積物からの窒素・リンの溶出を調べるため,毎週一回の調査を行った。リンに関しては8から9月にかけての高水温時に激しい堆積物からの溶出が観測された。一方窒素に関しては7月に溶出が観測され,8から9月の高水温時に明確な溶出は観測されなかった。この時,水中には亜硝酸態窒素及び硝酸態窒素はわずかであったため,脱窒による影響は小さいものと考えられた。フィールド調査の結…

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  • 霞ヶ浦在来タナゴ類の激減:オオタナゴ<i>Acheilognathus macropterus</i>の侵入との関連性

    萩原 富司, 諸澤 崇裕, 熊谷 正裕, 野原 精一 陸水学雑誌 78 (2), 157-167, 2016-09-26

    <p> 霞ヶ浦には,在来種のヤリタナゴ,ゼニタナゴ,タナゴおよびアカヒレタビラの4種が同所的に生息する。近年,これら個体群の減少が著しく,地域絶滅が危惧されるものの,種ごとの個体数変動の要因はよく分かっていない。そこで,本湖におけるタナゴ亜科魚類群集の変遷とその要因を明らかにするため,1999年から2011年まで,タナゴ亜科魚類およびその産卵基質として利用されるイシガイ科二枚貝類の生息状況調査を…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献8件

  • 霞ヶ浦アサザ植栽地において消波施設が底質に与えた影響

    加茂川, 優紀, 山室, 真澄 陸水學雜誌 77 (1), 39-45, 2016-01

    枯死体の増加を通じた有機物供給の増加や消波施設による波あたりの低下などを通じて,アサザ植栽事業が底質に何らかの影響を与えた可能性を検討する一環として,消波施設内外で堆積物の性状を調査した。アサザの植栽を行ったが消滅した地区における消波施設陸側では,底質の細粒化と有機物濃度・全硫化物濃度の増加が認められた。アサザの自然群落が存続している地点では細粒化や有機物の蓄積は認められなかった。これらの地点は…

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  • 霞ヶ浦に入射した光の減衰に対する懸濁物質の影響 : 光減衰機構の長期的変遷

    中村, 剛也, 相崎, 守弘 陸水學雜誌 77 (1), 13-23, 2016-01

    霞ヶ浦は,1993年から透明度とChl-α濃度の変動が乖離し,1998年8月から2006年5月には,湖水が白濁する白濁現象が発生した。そのため,霞ヶ浦では光減衰機構が大きく遷移することが示唆されるが,定量的な評価は行われていない。本研究は,霞ヶ浦に入射した光がどの様な成分で減衰していたかを定量的に評価することを目的として,霞ヶ浦湖心における1978年から2010年の入射光減衰成分を,POM(有機…

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  • 流域特性(黒ボク・非黒ボク・土地利用)が支配するP,Nの河川流出プロセス

    三浦, 真吾, 高津, 文人, 今井, 章雄, 小松, 一弘, 篠原, 隆一郎, 川崎, 伸之, 佐藤, 貴之 陸水學雜誌 77 (1), 25-38, 2016-01

    農耕地河川の上流部において,2009年夏・冬に75地点でリン(P),窒素(N)の測定を行った。GISで整備した土地利用,地形,土壌等の流域の環境情報と水質情報を組合せた統計解析を行った。黒ボク土は他の土壌より高いリン酸吸着特性を持つ事から,対象流域を黒ボク地帯と非黒ボク地帯の二者に分類した。この結果,黒ボク地帯ではPと土地利用や地形との相関が全く見られなかった。一方,非黒ボク地帯ではPと流域の建…

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  • 長野県諏訪湖集水域における陸水のクロロフルオロカーボン類汚染

    宮原, 裕一, 浅井, 和由 陸水學雜誌 77 (1), 1-12, 2016-01

    大気との気-液平衡では説明しきれない濃度のCFCsが諏訪湖湖水から検出された。本研究では,その原因を探るため,諏訪湖の集水域において,河川水および地下水の調査を行った。諏訪湖流入河川のうち,2つの河川(河川Cと河川F)で極めて高い濃度のCFCsが検出され,これらは諏訪湖の主要なCFCs流入源と考えられた。河川Cでは,高濃度のCFCsによって汚染された地下水の流入が確認された。工業活動にともなう地…

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  • 汽水湖宍道湖における窒素収支と現存量の河川濃度依存性

    神谷, 宏, 管原, 庄吾, 嵯峨, 友樹, 中島, 結衣, 佐藤, 紗知子, 野尻, 由香里, 江角, 敏明, 岸, 真司, 藤原, 敦夫, 大城, 等 陸水學雜誌 77 (1), 47-54, 2016-01

    浅い汽水湖沼である宍道湖において,宍道湖の全窒素(TN)の月ごとの現存量の変化が堆積物からの溶出と仮定して計算を行ったところ,水温と関係が見られなかった。TNの現存量に関しては同じ月の斐伊川のTN濃度との相関関係が見られた(r=0.57,p<0.001)。TNに関しては全リン(TP)に見られるような夏季の顕著な堆積物からの溶出は確認できず,斐伊川のTN濃度の影響が大きかった。19年間の年間のTN…

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  • 斐伊川放水路による宍道湖へ流入する栄養塩負荷の削減

    管原 庄吾, 神谷 宏, 江角 敏明, 田林 雄, 清家 泰 陸水学雑誌 77 (3), 315-320, 2016

    <p> 我々は1984年から2013年までの30年間の斐伊川流量データとLQ式を用いて,放水路の存在を仮定して宍道湖へ流入する水量,全窒素(TN)負荷及び全リン(TP)負荷の削減量の計算を行った。30年間の全水量に対する削減水量は1.6%とわずかなものであった。一方で,TN及びTP負荷量の削減はそれぞれ2.8%及び8.9%と計算され,TPの削減量が大きかった。この原因はTP濃度の方が流量に対する…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献4件

  • ため池ユスリカ幼虫標本をDNA配列から種に区分する

    高村 健二, 上野 隆平, 今藤 夏子, 大林 夏湖 陸水学雑誌 78 (1), 35-43, 2016

    <p> 兵庫県南部のため池20面から採集したユスリカ幼虫標本についてミトコンドリアDNA COI領域の塩基配列から標本の属する種を区分した。すなわち,陸水域ユスリカ群集に対するDNAバーコーディングの初めての試みとして,ため池毎のユスリカ種数を求めた。池により0~21種,底質からは0~15種,水草からは3~16種が確認された。標本数が多いほど種数が多い傾向が認められた。全確認種数は72種であり,…

    DOI Web Site 参考文献28件

  • 諏訪湖沖帯におけるユスリカ類幼虫の水平分布とオオユスリカ個体群の遺伝的構造

    平林 公男, 宮原 裕一, 花里 孝幸, 今藤 夏子, 上野 隆平, 高村 健二 陸水学雑誌 78 (1), 3-11, 2016

    <p> 長野県の諏訪湖では,湖水の浄化に伴って1990年代の終わりから生物群集が大きく変化し,湖内におけるユスリカ類の幼虫の分布や密度にも大きな変化が予想された。本研究では,その実態を明らかにするために,湖の沖帯全域でユスリカ類の分布と密度を調べた。また,沖帯における優占種の一つであるオオユスリカについて,遺伝的構造の解明を試みた。2013年3月に,沖合の17地点で調査を行った結果,オオユスリカ…

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか1件 参考文献15件

  • 公共用水域における有機物指標としてのTOCの重要性

    佐藤 紗知子, 嵯峨 友樹, 江角 敏明, 野尻 由香里, 崎 幸子, 嘉藤 健二, 管原 庄吾, 神谷 宏 陸水学雑誌 78 (1), 59-65, 2016

    <p> 公共用水域の有機物指標として日本ではCOD(Mn)が採用されている。COD(Mn)は,分析方法が比較的簡単であるが,酸化率が一定でないなど様々な問題点が指摘されており,水中の有機物の指標としての適性が疑問視されている。本研究では糖及びアミノ酸についてCODとTOCを分析し,水中の有機物をどの程度分解できるのかを比較,解析した。TOCの測定値はいずれの化合物においても理論値に近い値が得られ…

    DOI Web Site 参考文献2件

  • DNAバーコーディングを目的としたユスリカDNA抽出方法の比較

    今藤 夏子, 奥田 しおり, 大林 夏湖, 上野 隆平, 高村 健二 陸水学雑誌 78 (1), 13-26, 2016

    <p> ユスリカは広範な分布域とその種多様性から,陸水生態系における主要な環境指標種として用いられる。しかし,形態による分類・同定が難しく,塩基配列情報に基づくDNAバーコーディングの併用が有用であると考えられる。我々は様々な保存状態のユスリカ標本について,複数の方法でDNAバーコーディングを進め,塩基配列の取得率が標本の保存状態やDNA抽出方法によってどのように影響されたかについて比較を行った…

    DOI Web Site 参考文献35件

  • 日本産エリユスリカ亜科33属の遺伝的関係について

    河合 幸一郎, 斉藤 英俊, 阿武 択磨 陸水学雑誌 78 (1), 45-50, 2016

    <p> エリユスリカ亜科昆虫は多くの属からなり,様々な環境に適応し,多様な生活様式を獲得しているが,これらがどのような過程で分化し,生息域を拡大してきたのかは未だ明らかになっていない。そこで,本研究では,日本各地で採集したエリユスリカ亜科33属の遺伝子系統樹を作成し,形態的・遺伝的関係を考察した。その結果,形態的に近縁な属が遺伝的にも近い傾向が窺える一方,形態的に同じグループに属する属でも遺伝的…

    DOI Web Site 参考文献7件

  • ユスリカ科昆虫の研究,今後の課題 -形態分類学の立場から-

    山本 優 陸水学雑誌 78 (1), 51-58, 2016

    <p> この30年間で日本のユスリカの分類学的な知見は飛躍的に増大し,現時点で1206種の分布が確認されている。しかし,日本列島の多様な環境から,おそらく2000を超える種が分布するものと推測される。<br> 形態分類学の立場からユスリカの系統関係を推定するとき,正確な形態理解は必須条件である。しかし,特に雄生殖器の付属器や幼虫頭部の頭楯・上唇域は亜科や属間で形質状態に大きな相違が見られ,同一の…

    DOI Web Site 参考文献2件

  • 日本産ユスリカ科昆虫普通種における形態分類単位と分子系統単位との不一致

    上野 隆平, 高村 健二, 今藤 夏子, 奥田 しおり, 大林 夏湖 陸水学雑誌 78 (1), 27-34, 2016

    <p> ユスリカは陸水環境において底生動物相の主要な構成員であり,現在までに形態に基づいて日本国内から少なくとも1206種が記録されている。しかし,形態の違いが種の違いを反映しているかどうか疑わしい例もあり,DNAバーコーディングの活用が望まれている。我々は74形態種のCOI DNA 塩基配列を決定し,その内,分析した標本が1個体のみの13種を除く61形態種のユスリカについて分子系統関係との一致…

    DOI Web Site 参考文献12件

  • 湖沼における底質コア採取に係る評価方法:福島原発事故起源の放射性セシウムを指標として

    荒居 博之, 福島 武彦, 恩田 裕一 陸水学雑誌 78 (1), 67-74, 2016

    <p> 湖沼に沈着した福島原発事故起源の放射性セシウムを指標として利用することで,底質採取における撹乱・採り逃しを評価できる可能性に注目し,2つの手法によって採取された底質コアの比較を試みた。対象湖沼は底質の性状が異なる2湖沼(霞ヶ浦,中沼)とし,離合社製不撹乱柱状採泥器(HR型)を用いて得られた底質コアを,スキューバダイバーにより採取された底質コアと比較した。両湖沼ともに,底質中の放射性セシウ…

    DOI Web Site 被引用文献3件 参考文献2件

  • 青森県六ヶ所村における湖沼の水質の長期変動(2004年~2015年)

    植田 真司, 長谷川 英尚, 久松 俊一 陸水学雑誌 78 (1), 75-85, 2016

    <p> 青森県六ヶ所村に点在する淡水湖の田面木沼および市柳沼,汽水湖の鷹架沼および尾駮沼における水質の現状と変遷を明らかにすることを目的に,2004年4月~2015年3月の期間,月一回の水質調査を行った。田面木沼,市柳沼および鷹架沼において全窒素(TN),全リン(TP)および化学的酸素要求量(COD)濃度は高く,富栄養化レベルであった。田面木沼および市柳沼においては,毎年8~10月の期間,アオコ…

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  • イシガイ科淡水二枚貝の成貝6種と幼生2種の塩分耐性

    伊藤 寿茂, 柿野 亘, 北野 忠, 河野 裕美 陸水学雑誌 78 (1), 87-96, 2016

    <p> イシガイ科の淡水二枚貝6種(ヨコハマシジラガイ<i>Inversiunio jokohamensis</i>,イケチョウガイ<i>Hyriopsis schlegeli</i>,マツカサガイ<i>Pronodularia japanensis</i>,カラスガイ<i>Cristaria plicata</i>,ドブガイモドキ<i>Cristaria …

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献7件

  • 汽水湖宍道湖における窒素収支と現存量の河川濃度依存性

    神谷 宏, 管原 庄吾, 嵯峨 友樹, 中島 結衣, 佐藤 紗知子, 野尻 由香里, 江角 敏明, 岸 真司, 藤原 敦夫, GODO Toshiyuki, 大城 等 陸水学雑誌 77 (1), 47-54, 2015

    <p> 浅い汽水湖沼である宍道湖において,宍道湖の全窒素(TN)の月ごとの現存量の変化が堆積物からの溶出と仮定して計算を行ったところ,水温と関係が見られなかった。TNの現存量に関しては同じ月の斐伊川のTN濃度との相関関係が見られた(<i>r</i>=0.57,<i>p</i><0.001)。TNに関しては全リン(TP)に見られるような夏季の顕著な堆積物からの溶出は確認できず,斐伊川のTN濃度の影…

    DOI Web Site 参考文献21件

  • 宍道湖におけるヤマトシジミ年間漁獲量と夏季の水温・塩分との関係

    山室 真澄, 神谷 宏 陸水学雑誌 77 (2), 175-181, 2015

    <p> 宍道湖のヤマトシジミ漁獲量が夏季の水温・塩分によってどのような影響を受けているかを推定するために,月毎の水温・塩分(=電気伝導度)データと年間漁獲量(翌年と2年後)との相関関係を検討した。検討した項目は6月の水温・塩分,7月の水温・塩分,8月の水温,6・7月の平均水温,6・7月の平均塩分,7・8月の平均水温,7・8月の平均塩分,6~9月の平均塩分,6~9月の最低塩分,6~9月の最高塩分で…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献4件

  • 渓流釣り場のゾーニング管理に対する釣り方別遊漁者の志向の差異

    玉置 泰司, 桟敷 孝浩, 久保田 仁志 陸水学雑誌 77 (2), 145-153, 2015

    <p> 日本の渓流における遊漁は,主として,餌釣り,ルアー釣り,フライ釣り,テンカラ釣りの4つに大別される。釣り場における遊漁資源管理の方法に対する遊漁者の志向は釣り方によって異なることが想起されるものの,その差異を明らかにする研究は我が国ではほとんど行われていない。釣り場の管理方策及び遊漁者の集客方策を検討する際には,これらの志向を把握することが重要である。そこで,栃木県鹿沼市の大芦川において…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献3件

  • 白樺湖における生物操作に伴う移入種オオクチバスの食性変化

    河 鎭龍, 伊澤 智博, 北野 聡, 永田 貴丸, 坂本 正樹, 花里 孝幸 陸水学雑誌 76 (3), 193-201, 2015

    外来種であるオオクチバスの食性は,在来の魚類やエビ類,水生昆虫に対する捕食影響と関連づけて報告されることが多い。しかし,これらの餌生物が減少した後のオオクチバスの食性変化に関する知見は少ない。長野県白樺湖では,2000年から水質浄化を目的とした生物操作(Biomanipulation)が実施され,それまでオオクチバスの主要な餌となっていた小型魚類(主にワカサギ)が激減した。2009年にオオクチバ…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献9件

  • 中央アジア・イシククル湖における集水域河川水の影響

    齋藤 圭, 小寺 浩二, 前杢 英明, 濱 侃 日本地理学会発表要旨集 2015a (0), 100115-, 2015

    ...(Romanovsky,2013など)しかし、これらの問題を解決するには、陸水学的な研究として、湖の水温構造、密度構造に伴う物質循環機構を理解しなければならない。そこで、本研究ではイシククル湖を対象に塩湖と集水域の関係性について考察を行った。...

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  • 霞ヶ浦に入射した光の減衰に対する懸濁物質の影響 ―光減衰機構の長期的変遷―

    中村 剛也, 相﨑 守弘 陸水学雑誌 77 (1), 13-23, 2015

    <p> 霞ヶ浦は,1993年から透明度とChl-<i>a</i>濃度の変動が乖離し,1998年8月から2006年5月には,湖水が白濁する白濁現象が発生した。そのため,霞ヶ浦では光減衰機構が大きく遷移することが示唆されるが,定量的な評価は行われていない。本研究は,霞ヶ浦に入射した光がどの様な成分で減衰していたかを定量的に評価することを目的として,霞ヶ浦湖心における1978年から2010年の入射光減…

    DOI Web Site 被引用文献4件 参考文献17件

  • 流域特性(黒ボク・非黒ボク・土地利用)が支配するP, Nの河川流出プロセス

    三浦 真吾, 高津 文人, 今井 章雄, 小松 一弘, 篠原 隆一郎, 川崎 伸之, 佐藤 貴之 陸水学雑誌 77 (1), 25-38, 2015

    <p> 農耕地河川の上流部において,2009年夏・冬に75地点でリン(P),窒素(N)の測定を行った。GISで整備した土地利用,地形,土壌等の流域の環境情報と水質情報を組合せた統計解析を行った。黒ボク土は他の土壌より高いリン酸吸着特性を持つ事から,対象流域を黒ボク地帯と非黒ボク地帯の二者に分類した。この結果,黒ボク地帯ではPと土地利用や地形との相関が全く見られなかった。一方,非黒ボク地帯ではPと…

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献15件

  • 霞ヶ浦アサザ植栽地において消波施設が底質に与えた影響

    加茂川 優紀, 山室 真澄 陸水学雑誌 77 (1), 39-45, 2015

    <p> 枯死体の増加を通じた有機物供給の増加や消波施設による波あたりの低下などを通じて,アサザ植栽事業が底質に何らかの影響を与えた可能性を検討する一環として,消波施設内外で堆積物の性状を調査した。アサザの植栽を行ったが消滅した地区における消波施設陸側では,底質の細粒化と有機物濃度・全硫化物濃度の増加が認められた。アサザの自然群落が存続している地点では細粒化や有機物の蓄積は認められなかった。これら…

    DOI Web Site 被引用文献2件 参考文献2件

  • 長野県諏訪湖集水域における陸水のクロロフルオロカーボン類汚染

    宮原 裕一, 浅井 和由 陸水学雑誌 77 (1), 1-12, 2015

    <p> 大気との気-液平衡では説明しきれない濃度のCFCsが諏訪湖湖水から検出された。本研究では,その原因を探るため,諏訪湖の集水域において,河川水および地下水の調査を行った。諏訪湖流入河川のうち,2つの河川(河川Cと河川F)で極めて高い濃度のCFCsが検出され,これらは諏訪湖の主要なCFCs流入源と考えられた。河川Cでは,高濃度のCFCsによって汚染された地下水の流入が確認された。工業活動にと…

    DOI Web Site 参考文献9件

  • 琵琶湖南湖における2014年夏の沈水植物の現存量分布ならびに2002,2007,2012年との比較

    芳賀 裕樹, 石川 可奈子 陸水学雑誌 77 (1), 55-64, 2015

    <p> 琵琶湖南湖で2014年9月に沈水植物の現存量の平面分布をSCUBAサンプリングにより調査した。沈水植物は52地点中50地点に出現し,その分布範囲の面積は49.6 km<sup>2</sup>と推定された。地点あたりの沈水植物の現存量(乾燥重量)の平均値と95%信頼限界は352±85 g m<sup>-2</sup>で,南湖全体の現存量は18173±4387 tと推定された。<br> …

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  • 汽水湖宍道湖における高頻度現場調査から観測された堆積物からの窒素・リンの溶出

    神谷 宏, 管原 庄吾, 嵯峨 友樹, 野尻 由香里, 江角 敏明, 神門 利之, 大城 等 陸水学雑誌 77 (3), 305-313, 2015

    <p> 汽水湖である宍道湖において,高水温時の堆積物からの窒素・リンの溶出を調べるため,毎週一回の調査を行った。リンに関しては8から9月にかけての高水温時に激しい堆積物からの溶出が観測された。一方窒素に関しては7月に溶出が観測され,8から9月の高水温時に明確な溶出は観測されなかった。この時,水中には亜硝酸態窒素及び硝酸態窒素はわずかであったため,脱窒による影響は小さいものと考えられた。フィールド…

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  • 北海道中央部に湧出する温泉水中のフミン酸の分析と特性

    高野 敬志, 内野 栄治, 青柳 直樹 陸水学雑誌 77 (2), 167-174, 2015

    <p> 北海道中央部に湧出する温泉水のフミン酸濃度を鉱泉分析法指針による塩酸酸性沈殿-重量測定法により分析した。この分析過程のメンブランフィルター水洗時に,沈殿物がフィルターを通じて溶出したため,フミン酸を検出できなかった。メンブランフィルターを2 %塩酸溶液で洗浄した場合,フィルター上に沈殿が残り,フミン酸濃度を求めることができた。この値は塩酸酸性-沈殿形成前後の有機炭素濃度の差から推定したフ…

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  • 周辺部河川からの宍道湖への汚濁負荷流入特性

    菅井 隆吉, 溝山 勇, 管原 庄吾, 清家 泰 陸水学雑誌 77 (2), 117-136, 2015

    <p> 宍道湖周辺の24河川及び5小水路における,流量と水質負荷量の関係式として,最小二乗法によりべき乗形のL=aQ<sup>b</sup>による回帰式を求めたが,斐伊川のL= aQ<sup>b</sup>式において,bの値(傾き)が平水時に比べて出水時においてTIN以外は,明らかに大きくなることが分かった。<br> …

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  • 印旛沼において浮葉植物オニビシの繁茂が水質に与える影響

    赤堀 由佳, 高木 俊, 西廣 淳, 鏡味 麻衣子 陸水学雑誌 77 (2), 155-166, 2015

    <p> 近年国内の浅い富栄養湖のいくつかでヒシ属植物の増加が報告されている。本研究では,オニビシの繁茂が水質に与える影響を明らかにするために,印旛沼においてオニビシが繁茂する地点(オニビシ帯)としない地点(開放水面)の水質を比較した。繁茂期(7月から9月)のオニビシ帯は,開放水面に比べ溶存酸素濃度および濁度が有意に低かった。溶存酸素濃度の低下は夜間と底層で顕著であり,無酸素状態になることもあった…

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  • 宍道湖におけるアオコ発生の環境要因とその事前判別

    佐藤 紗知子, 大城 等, 馬庭 章, 管原 庄吾, 神谷 宏, 大谷 修司 陸水学雑誌 76 (3), 217-223, 2015

    島根県東部に位置し汽水湖である宍道湖では,夏季にアオコが発生することがある。1984年から2012年までのアオコの発生を判別分析することにより、どのような条件の時にアオコが発生するのかを検討した。結果,起点月(アオコ発生の年は発生月,アオコ未発生の年は8月)の1ヶ月前の水温,起点月の塩化物イオン濃度及び起点月の2ヶ月前の塩化物イオン濃度が判別変数に採用され,89.7%が正しく判別された。<br…

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献6件

  • 諏訪湖の水質改善に伴う糸状緑藻<i>Mougeotia</i>属の出現

    二木 功子, 斎藤 梨絵, 中村 剛也, 宮原 裕一, 東城 幸冶, 花里 孝幸, 朴 虎東 陸水学雑誌 76 (2), 99-109, 2014

    諏訪湖では各種の富栄養化防止対策が進展し,リン・窒素の外部負荷が減少している。その結果,湖内に発生する植物プランクトンの組成も変動し1999年からは藍藻類の減少が見られている。その後2011年には, <i>Mougeotia</i>属が8月から12月にかけて出現した。<br> 諏訪湖から分離した<i>Mougeotia</i>属を核 DNA 18S …

    DOI 日本農学文献記事索引 Web Site ほか1件 参考文献20件

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