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検索結果 472 件

  • 少年院入所男性における出院後の法務教官への援助要請意図

    永井 智, 廣井 いずみ 教育心理学研究 71 (4), 305-318, 2023-12-30

    <p> 本研究の目的は,少年院入所男性における出院後の法務教官への援助要請意図の関連要因を検討することであった。またその際,法務教官の態度・行動の認知を捉える尺度を作成した。少年院に入所する男性を対象に質問紙調査を行い,援助要請意図,利益の予期,援助要請のセルフスティグマ,法務教官の態度・行動の認知,過去の相談経験,男性役割,感情抑制,悩みの予期を尋ねた。有効回答数は215であった。分析の結果,…

    DOI Web Site 参考文献45件

  • 「現代世界の課題」学習の授業提案―モデル学習を活用して―

    青島 光太郎 日本地理学会発表要旨集 2023s (0), 52-, 2023

    ...踏み込んだ授業展開は,先入観や固定観念を覆し生徒の学習理解や思考力に変革をもたらしうる.本実習は,宮下公園の事例では,路上生活者の立場や持続的な都市計画のあり方を通じて生徒に多元的に捉える視点や客観的に整理する重要性を伝えることができた.貧困や排除へのフォーカスは日本での事例が少ないことや,道徳・倫理的観点が懸念されるためか,教育現場においては深入りを回避している印象を受けるが,歌舞伎町,釜ヶ崎,非行少年...

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  • 少年院在院者の表情認知特性に関する実験的検討 ―大学生との表情認知課題成績の比較から―

    西木 貴美子, 岡崎 慎治 特殊教育学研究 60 (1), 1-11, 2022-05-31

    <p>本研究では、少年院在院者の表情認知特性を検討することを目的とし、先行研究を参考に表情認知課題を作成、実施した。提示された表情の判断について、写真の性別ごとに、非行歴や発達障害などの診断のない大学生群と比較検討を行った。その結果、少年院群では大学生群よりも相対的に正答率が低く、特に悲しみ、恐怖、嫌悪の表情認知に困難があることが示された。加えて誤選択率の分析から、少年院群は悲しみと嫌悪の表情を…

    DOI Web Site Web Site ほか1件 被引用文献1件 参考文献17件

  • 少年院における役割取得能力の促進を目的とした道徳教育プログラムの効果検証

    本間 優子, 長尾 貴志, 相賀 啓太郎 教育心理学研究 70 (1), 100-111, 2022-03-30

    <p> 本研究は少年院において役割取得能力の促進を目的とした道徳教育プログラムを実施し,効果検証を行うことを第一の目的とした。全プログラム(16回,計4ヶ月間)に参加可能で介入前,中期,介入終了後の計3回評価が可能だった9名のうち,5名に役割取得能力の1段階上の発達段階の促進(段階1から段階2へ)と院内適応行動評価尺度(日課への参加の積極性,規則遵守行動,向社会的行動)の得点の上昇が示された。役…

    DOI Web Site 被引用文献4件 参考文献11件

  • 少年非行に関する学外授業の実施と学習機会について

    作田, 誠一郎 佛教大学総合研究所紀要 29 107-114, 2022-03-25

    ...そのなかで非行少年と臨床場面で関わっている警察官や法務教官,施設職員から学外授業を通じて話を聞くことで,間接的ではあるが教科書とは異なる非行少年の現状を学ぶ機会が得られた。また警察との連携協定を締結することによって,実際に少年たちとの交流を通じて緩やかな支援が実施できた。近年では,少年の犯罪抑止のために地元中学校における防犯教室を実施している。...

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  • 少年院における処遇と出院時の困難 --教科指導に着目して--

    大江, 將貴 京都大学大学院教育学研究科紀要 68 205-218, 2022-03-25

    本稿の目的は、法務教官による報告事例と法務教官へのインタビューをもとに、少年院における処遇と出院時の困難を明らかにすることである。本稿では、少年院内における処遇のうち教科指導に着目する。本稿で明らかになったことは以下の4点である。第1に、少年院に入院した少年たちは、学校生活への意欲が低いことが明らかになった。このような学校体験を持つ少年たちに、法務教官は少年たちの背景を理解したうえでの関わりを実…

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  • 非行の要因からみる少年非行の現状と規範意識

    作田, 誠一郎 社会学部論集 73 15-28, 2021-09-01

    ...本論は,少年院においてアンケート調査を実施し,非行少年の非行の要因および規範意識について考察した。近年の非行少年の検挙人員ならびに少年院の入院人員は減少傾向にあるが,特殊詐欺に関わる受け子や出し子など新たな非行事案は増加している。本調査の結果から,女子は男子とくらべて覚せい剤の使用に関する事件の割合が高い傾向があらわれた。...

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  • 少年院における非行少年と法務教官の関係性と変容 : アンケート調査の分析から

    作田, 誠一郎 社会学部論集 72 1-19, 2021-03-01

    本調査は,少年院に在院している少年に対するアンケート調査を通じて,法務教官の関係を中心に対人意識および少年の自己変容に着目して考察した。結果として,対人意識においてグループおよび他者評価を重視する傾向が女子に認められ,男子ではプライベートおよび能力主義的な傾向が認められた。具体的な少年院に生活に関する設問では,集団生活の苦手意識は女子が男子にくらべて高く,進級するごとに高まる傾向が読み取れた。ま…

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  • 親の賞賛は,非行傾向のある青年にどう響くか―親の賞賛行動に対する認知の観点から―

    八木 昭弘 日本心理学会大会発表論文集 84 (0), PC-073-PC-073, 2020-09-08

    ...<p>非行少年は,抑うつの高さや自尊感情の低さなど精神的健康度の低さが示されている。近年,精神的健康度が低い子どもには,親による賞賛が必ずしも社会的報酬として機能しないことが指摘されている。そこで本研究は,中高生の非行傾向によって,親の賞賛行動に対する認知が異なるという仮説について検討を行った。...

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  • 1950-1970 年代台湾における犯罪予防と非行少年への支援

    山田, 美香 人間文化研究 = Studies in Humanities and Cultures 34 59-75, 2020-07-31

    本研究は、1950-70 年代台湾で少年司法制度が作られ、それにもとづき少年福祉に関する議論が高まり、徐々に少年犯罪予防・少年福祉が充実していくプロセスを述べたものである。現在ほど少年福祉制度は充実していないものの、当時どのような少年福祉が普及したのかを明らかにした。

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  • 年齢犯罪曲線から見た非行と犯罪

    小板 清文 徳島文理大学研究紀要 98 (0), 21-33, 2019-09-30

    ...<p>本稿は,公的な犯罪統計を用いながら,非行少年のうち,受刑者にまで至っている者の比率を調べることで,少年非行と成人犯罪との連続性について調べた。...

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  • 中学校における少年院の連携事業に関する一考察

    作田, 誠一郎 社会学部論集 69 57-75, 2019-09-01

    ...しかし,これまで少年院において非行少年の矯正教育に基づいた多様なアプローチや教育的技法を蓄積している法務教官が,中学校の教員や生徒と関わることで互いに多くの知見が得られ,指導面においても相乗効果をもたらすことが明らかとなった。...

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  • <b>非行少年の表情認知研究の現状と課題 </b>

    西木 貴美子, 塩川 宏郷 障害科学研究 42 (1), 237-245, 2018-03-31

    ...その結果、1) Darwin (1872) 以降、膨大な数の表情認知に関する研究が行われ、各研究が互いに関連しあいながら発展を続けている、2) 表情認知は乳児のころから行われているが、障害の有無や成育環境が表情認知の発達に影響を与えている、3) 表情認知研究全体に対し、非行少年や成人犯罪者を対象とした研究は数少ない、4) 非行少年や成人犯罪者は表情認知に何らかの困難を抱えている、5) 非行少年に対する...

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか2件

  • 少年法の適用年齢引下げの是非をめぐる議論 : 犯罪被害者等への配慮の視点を中心に

    奥村 正雄 同志社法學 69 (7), 2861-2895, 2018-02-28

    少年法は、1948年に成立し、施行後50年余りの間改正されなかったが、2000年、2007年、2008年、2014年と相次いで4回改正された。そして2017年には、少年法の適用年齢の引下げの是非が改正論議の俎上に載り、法制審議会での検討課題となっている。問題は、同法の適用年齢が18歳未満に引下げられると、18歳と19歳の未成年者が「成人」として刑事処分を受けることになるが、いまだ人格形成が未成熟…

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  • 男子非行少年と男子学生の共感喚起場面における感情や対処についての反応の比較

    藤野 京子, 井上 彩弥, 東山 哲也, 向井 智哉 犯罪心理学研究 55 (2), 1-13, 2018

    ...<p>非行少年や犯罪者について,共感性に焦点を当てた研究がなされてきた。しかし,共感を喚起させるさまざまに異なった状況における非行少年や犯罪者の感情や対処についての反応の特徴を明らかにすることも大切である。したがって,少年鑑別所在所中の男子非行少年(<i>n</i>=174)と男子学生(<i>n</i>=164)の反応を比較することにした。...

    DOI Web Site 医中誌 被引用文献1件

  • 戦後黎明期少年司法における「科学主義」の開拓とその実践

    秋本 光陽 社会学評論 69 (3), 373-389, 2018

    ...第1に, 家庭裁判所調査官は法と習俗・慣行の齟齬に注目し, 非行少年を農村の「若衆」などとカテゴリー化する実践を通して, 少年の行為がもつ合理性を描き出すことを試みた. 第2に, 調査官によるカテゴリー化の実践は, 少年に社会的な適応能力を見出すことを通して非行克服の可能性の予測を可能にさせるものであると同時に, 非行可能性の予測をも導くものであった.</p>...

    DOI Web Site Web Site 参考文献3件

  • 少年司法における保護の構造 ―少年の人権と健全育成―

    春日 美奈子 鎌倉女子大学紀要 = The journal of Kamakura Women's University 25 49-62, 2018-01

    少年法第 1条は、「少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行なうとともに、少年の刑事事件について特別の措置を講ずることを目的とする」と規定している。少年の健全育成は、少年法の目的と考えられている。こうした目的を定めている根底には、少年の可塑性の高さゆえ、犯罪を行なった少年も、適切な措置をすれば、健全な社会人として成熟する可能性が高いと考えられるこ…

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  • 関与しながらの観察者・参加的理論構成者としての心理臨床家

    須田 誠 東京未来大学研究紀要 10 (0), 79-85, 2017-03-31

    ...これを説明するために、本稿では、第一に、非行少年・犯罪少年の心理テスト実施の実情について述べ、第二に、統合失調症者の描画による表現療法の事例を挙げた。後者においては、クライエントと心理臨床家が平行してバウムを描くという方法論を試み、それにより治療方針を定めたところ、クライエントの心理状態の安定がもたらされた。</p>...

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  • シンポジウム : 基調講演 : 「高知家の子ども見守りプラン」について

    井奥, 和男 社会安全・警察学 3 27-52, 2017-03

    ...見守り、育む気運の醸成  (5) 養育上の課題がある家庭に対するアプローチの強化  (6) 発達の気になる子どもや保護者への支援の充実  (7) 子どもが自立した社会生活を営む基礎づくり 4 抜本強化策の推進に向けた体制 5 子ども見守りプランの成果目標 6 課題解決に向けた重点課題と位置付けている取組  (1) 学校や地域における少年非行の防止の仕組みづくりとその定着及び普及促進  (2) 無職の非行少年...

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  • 中国の工読学校 : 児童自立支援施設との比較

    山田, 美香 人間文化研究 = Studies in Humanities and Cultures 27 269-279, 2017-01-31

    日本の児童自立支援施設の指導のあり方を考えるため、中国の工読学校の教育について論じた。児童自立支援施設は「少年に必要な指導・自立支援を行う」1場所であるが、工読学校は教育を中心とした機関である。工読学校は、教科教育や職業教育等が行われ、他校の生徒にも教育を行い、家庭教育、政治思想教育、法制教育も行っている。

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  • 脳科学・神経科学の進歩と少年司法

    上野 正雄 犯罪社会学研究 42 (0), 65-71, 2017

    ...いがある.このような中で,近時の脳 科学・神経科学の進歩は,衝動的行動を抑制する前頭前皮質の成熟は20代後半まで緩徐に進行するが, 感情をつかさどる大脳辺縁系は10歳頃に始まる思春期に成熟が促進され,この両者の成熟速度の不均 衡のため,10代の若者は危険な行動に走りがちだが,一方で環境に素早く適応することができる,と いう知見をもたらした.これは「子ども」観が拠って立つ科学的根拠の一つとなる.反面,非行少年...

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  • 総合研究所所報 第25号

    奈良大学創造研究所所報 (25) 2016-10

    ...土平博9 <継続課題>基礎研究 (C) 斑鳩地域における古墳時代から古代への転換形態の研究 文学部 豊島直博10 <継続課題>基礎研究 (C) ジェンダーの視点からみた更年期不定愁訴の新しいニーズアセスメント指標の開発 社会学部 島本太香子10 <継続課題>基礎研究 (C) 日常的防災教育プログラムの開発に関する研究 社会学部 西道実11 <継続課題>基礎研究 (C) 「人とつながる力」に焦点をあてた非行少年...

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  • 非行少年の指導に対して教師が抱くイメージの特徴について―態度や共感性との関連から―

    久原 恵理子, 宮寺 貴之, 藤原 佑貴, 小林 寿一 犯罪心理学研究 53 (2), 43-57, 2016

    ...<p>本研究の目的は,非行少年に対する指導について教師が抱くイメージの特徴を,非行少年への個別的な指導に対する態度および共感性との関連のあり方から検討することである。中学校または高校の教師に対して,非行少年への指導に対するイメージ,個別的な指導に対する態度,共感性等を尋ねたウェブ調査を実施した。...

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  • 自閉症スペクトラム障害のある 非行少年の理解と対応

    村尾 泰弘 法と心理 16 (1), 12-18, 2016

    ...筆者の非行少年理解の基本は、非行少年を「加害者でありながら被害者意識が強い少年たち」と捉えることである。本稿では、自閉症スペクトラム障害(ASD) の非行について、この考え方を基本に、ASD の障害特性を加味して理解することを検討した。非行少年の理解と対応においては、被害者意識・被害感の理解・共感が不可欠となる。ASD の少年においても、このことが当てはまる。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 少年司法制度研究に対する漂流理論の意義

    秋本 光陽 現代社会学理論研究 10 (0), 76-88, 2016

    ...それに対してMatzaは、非行少年は合法と非合法のあいだを漂流しているものと考え、そのような非行少年像を提示するに際し、人間の自由な意思や選択をも考慮した「柔らかい決定論」の方針に依拠したのである。<br> 社会学では一般に、非行少年の実態的な心理や行動メカニズムに準拠して、漂流という現象が解釈されてきた。...

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  • 非行少年の風景構成法の描画特徴について

    菅藤 健一, 森丈 弓 犯罪心理学研究 52 (2), 11-19, 2015

    ...非行少年と高校生の違いは,「流動性」と「奥行き」であることが判明した。これによって非行少年は高校生に比し,与えられた課題を解決するに際して先行きの見通しが乏しく,刺激との距離を確保して行動を吟味することができないため,いきおい直截的・即行的な振る舞いが多い傾向があると指摘される。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 更生保護施設における少年の処遇と立ち直り (課題研究 少年非行と非行少年処遇の過去・現在・未来)

    百瀬 覚由 犯罪社会学研究 40 (0), 39-56, 2015

    ...平成24年に犯罪対策閣僚会議が決定した「再犯防止に向けた総合対策」において様々な政策が打ち出されるようになった.それによると,更生保護施設が,以前にも増して,犯罪者や非行少年に対して住居と就労先を確保する支援を担うことに期待が高まっている.そこで,少年専用の更生保護施設で,最も高い収容実績のある立正園に入園する少年の年齢,出身地,非行内容,出身矯正施設などのデータを提示し少年像をより明確にしながら紹介...

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  • 少年矯正と女子非行 (課題研究 少年非行と非行少年処遇の過去・現在・未来)

    岩井 宜子 犯罪社会学研究 40 (0), 27-38, 2015

    ...我が国の少年矯正の中心を担う少年院は,大正11年の矯正院法に端を発するが,その位置づけは,明治初年以来社会における非行少年保護のために培われてきた感化院教育と刑事罰の中間に位するものとされてきた.昭和23年の新少年法とともに制定された少年院法は,大きな改正もなされずにきたが,少年院教育は,矯正院以来の伝統的な訓育論の科学化が図られていき,効果的な処遇技法の体系化がなされて,矯正の実を上げていると評価...

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  • 少年鑑別所の資質鑑別面接における間主観性

    里見 聡 犯罪心理学研究 52 (2), 21-33, 2015

    ...<p>本研究では,少年鑑別所におけるアセスメント面接のプロセスを間主観的に捉えることで,心理技官と非行少年との面接がいかに展開されるのかを明らかにすることを目的とした。質的研究法を用いた分析の結果,心理技官は少年との面接の中で様々な個人的体験が想起されたり,感情が喚起されたりしているが,そういった個人的な思い入れを自覚し,客観的にモニターしながら,アセスメントを実行していることが明らかになった。...

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  • 犯罪者・非行少年の処遇におけるメタ認知の重要性

    大江 由香, 亀田 公子 教育心理学研究 63 (4), 467-478, 2015

    ...メタ認知能力は, 知的障害や発達障害などがあってもトレーニングによって鍛えることができ, マインドフルネスを含む第三世代の認知行動療法などによっても涵養し得ることから, 今後犯罪者・非行少年の処遇にメタ認知の向上を目的とした指導法を積極的に取り入れていくことが重要と考えられた。...

    DOI Web Site Web Site 被引用文献1件 参考文献53件

  • 児童自立支援施設の今日的課題 (課題研究 少年非行と非行少年処遇の過去・現在・未来)

    野田 正人 犯罪社会学研究 40 (0), 57-67, 2015

    児童自立支援施設は,1900年に感化院として発足し,少年教護院,教護院を経て,1998年に児童自立支援施設と改称された.同時に支援の対象として,家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童が加わり,通所支援という方法も導入され,施設には学校を併設することとなった.2014年の施設数は58,定員3791人,現員1524人で,入所率は4割という状況で,入所率の低迷は四半世紀続いている.入…

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  • 少年非行をめぐる社会的状況 (課題研究 少年非行と非行少年処遇の過去・現在・未来)

    伊藤 茂樹 犯罪社会学研究 40 (0), 14-26, 2015

    ...の「強さ」が殊更に強調されるが,実際の非行の多くは伝統的な形で起こっており,非行少年の多くは「弱い」存在である.彼らの社会復帰や更生を可能にする支援として,就労支援など福祉的なそれが強調される傾向があるが,生活の基盤を整える福祉的支援はあくまで必要条件であり,自律的に更生の道を歩み続ける「力」をつけるための教育的支援が十分条件として不可欠である....

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  • 少年司法改革と非行理解・少年司法の社会性 (課題研究 少年非行と非行少年処遇の過去・現在・未来)

    武内 謙治 犯罪社会学研究 40 (0), 68-83, 2015

    近時の少年司法・矯正改革の特徴としてみられるのは,(1)非行を「社会病理」ととらえる視点の退行,(2)人間行動科学領域の専門知の退行・萎縮,そして(3)(立法の場における)(とりわけ裁判)実務家からポジティブな実務経験が語られることの乏しさ,という現象である.本稿は,非行を社会病理ととらえる視点が,保護処分の処遇上の有効性を正面から問題にする思考や,非行の問題を社会として引き受けることとつながっ…

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  • 仮釈放者と執行猶予者の保護観察処遇の相違について-刑罰の基本原理を踏まえた考察-

    勝田, 聡, 羽間, 京子 千葉大学教育学部研究紀要 = Bulletin of the Faculty of Education, Chiba University 61 345-352, 2013-03-01

    ...保護観察は,非行少年と犯罪者の改善更生を目的とした社会内処遇である。保護処分を受けた少年の保護観察処遇は,「健全な育成」(少年法)を期して行われている。しかし,刑事処分を受けた成人の保護観察のあり方に関しては,刑罰原理を踏まえた議論がほとんどない。本論文は,刑罰論を概観した上で,仮釈放者と保護観察付執行猶予者に対する保護観察処遇の相違を検討し,次の3点を論じる。...

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  • 児童福祉法制定過程における行政統合と対象範囲拡大の議論 : 「児童福祉総合計画」構想の変遷を通して

    駒崎 道 社会福祉学 53 (4), 29-41, 2013-02-28

    ....本稿はこれらの矛盾が生成された理由を,3つの異なる「児童福祉総合計画」構想の変遷を通して検討した.厚生省は戦前・戦中の歴史的課題「司法行政との一元化」「児童福祉」構想を児童福祉法のなかで解決しようとし,児童福祉への理念転換に成功したが,対象範囲の拡大は,所管争い回避のため「すべての児童」と理念に明記しながらも,要保護児童中心にとどまった.他方,司法行政との一元的統合は,関係省庁の連携的統合による非行少年総合施策...

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  • 児童自立支援入所児童と一般中学生のソーシャルサポートと向社会的行動の関連性

    竹内, 瑠美, 小畠, 秀吾 国際医療福祉大学学会誌 18 (1), 60-72, 2013-01-31

    ...本研究では,非行少年の問題行動の低減に対して心理的アプローチを模索するために彼らのソーシャルサポートに着目し,向社会的行動との関連を明らかにすることを目的とした.方法は,対象を関東圏内にある児童自立支援施設入所児童38 名中有効回答数29 名(入所群)と東京都内の某公立一般中学生男子42 名中有効回答数40 名(対照群)とし,ソーシャルサポート尺度と社会的行動尺度の調査を実施し分析を行った.その結果...

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  • 少年院における非行少年の変容

    都島 梨紗 教育社会学研究 92 (0), 175-195, 2013

    ...そのために,非行少年が少年院をどのように経験していたのかという知見や,少年院の教育を経ても変容しなかった場合どのような帰結に至るのか,という知見が不在であった。そこで本稿では,非行少年の少年院生活に対する態度と非行仲間集団への意味づけに着目し,少年が少年院において実行した2つの調整の事例を取り上げた。...

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  • 非行少年にかかわる研究実践と臨床実践のインターフェース

    松嶋 秀明 発達心理学研究 24 (4), 449-459, 2013

    ...わが国の発達心理学研究と,発達にかかわる臨床実践の双方がよりよい結びつき方になることを模索するために,著者自身が非行少年の更生をテーマとしておこなってきた2つの研究(松嶋,2005, 2012)を素材として紹介しつつ,それらが臨床実践に対してどのように寄与すると考えられるのかについて論じた。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 非行少年における視点取得能力向上プログラムの介入効果

    安藤 有美, 新堂 研一 教育心理学研究 61 (2), 181-192, 2013

    ...本研究では, (1) 非行少年38名を対象に, 視点取得能力の発達段階と対人葛藤場面における自己表現スタイル(アサーティブ, 攻撃的, 非主張的, 間接的, 短絡的)の選好との関連を検討した。さらに, (2) 12名を対象に, 絵本を題材とした非行少年用VLF(Voices of Love and Freedom)プログラムを実施した。...

    DOI Web Site 被引用文献1件 参考文献7件

  • マンガに見られる暴走族 : なぜ青少年は暴走族マンガに惹かれるのか?

    久保田 真功 富山大学人間発達科学部紀要 6 (1), 49-61, 2011-10

    ...これらの結果を踏まえ,マンガに見られる暴走族が,ドリフト理論で知られる Matzaの主張する非行少年像に類似していることを指摘した。そして,青少年は,暴走族の姿に Matzaが言うところの「隠れた価値」(subterranean values)を見出すことによって,登場人物の姿に共感し,暴走族マンガを好んで読んでいるものと考察した。...

    DOI 機関リポジトリ HANDLE ほか1件

  • 思春期の衝動分析 : 特に中学生のSzondi Test反応を中心に

    奥野, 哲也 教育学部論集 22 19-34, 2011-03-01

    ...Szondi Testを活用しての非行少年を対象とした研究は多くあるが、非行のない思春期の人に対する調査研究は多くない。そこで今回は一般の中学生に対する研究を行った。その結果、中学生の心的衝動は、「依存的で甘えっ子な面を持っていて、対人接触は柔和で温かく、受動的で、積極性には欠ける傾向が見られる。...

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  • 矯正領域における犯罪心理学研究の動向と今後への期待

    犬塚 石夫 犯罪心理学研究 50S (0), 20-34, 2011

    ...</p><p>研究課題としては,犯罪者・非行少年と認定され,施設に強制収容された対象者にかかわるアセスメントと処遇が中核をなしているが,矯正に固有の機能や条件に関連する実務的・現実的な課題,例えば施設適応,収容環境から生じる資料の歪曲,他機関に送付する公式文書の内容や表現等の問題も数多く存在しており,理論および実践の両面からの研究が積み重ねられてきている.こうした視点から矯正領域におけるこれまでの犯罪心理学研究...

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  • 暴走族集団の特徴による類型化

    小菅 律, 藤田 悟郎, 岡村 和子 犯罪心理学研究 48 (2), 13-27, 2011

    <p>本研究の目的は,暴走族集団の特徴に基づき類型化を行い,各群に分類された暴走族少年の特徴を分析し,類型別に効果的な対策を提言することである。都道府県警察で質問紙を配布し,共同危険型暴走族集団に現在加入している152人,かつて加入していた224人の男子少年を対象とした。多重対応分析の結果,集団の組織化程度,集団の人数の2次元が得られた。この2次元の成分スコアに基づきクラスター分析を行い,以下の…

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  • 岡崎喜一郎と小笠原姉島家庭塾

    石井, 良則 小笠原研究年報 (33) 27-49, 2010-05-20

    ...島根県仁多郡横田村(現奥出雲町)出身の岡崎喜一郎は、小笠原諸島の姉島という無人島に渡航して、小笠原姉島家庭塾という名称の感化教育施設を設立し、1937(昭和12)年1月より1939(昭和14)年8月まで、非行少年の更生のため生活を共にしながら教護したが、事情で施設の閉鎖を余儀なくされ、戦後間もなく郷里で死去した。...

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  • メディア言説における「非行少年」観の変化

    大庭, 絵里, Ohba, Eri 国際経営論集 39 155-164, 2010-03-31

    本稿は、犯罪事件を起こした少年が犯罪ニュースの言説においてどのように構築されてきたのかを考察し、少年事件への人々の「まなざし」の変化と厳罰主義について議論することを目的としている。ニュース・メディアとしては朝日新聞を対象とし、少年法が施行された1949年から2004年まで、5年ごとに少年事件の記事を収集した。本稿が依拠する理論的枠組は、メディア表象研究及び言説分析におけるリアリティ構築の観点であ…

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  • 破壊的行動障害のマーチと共感性及び虐待・放任との関連について

    渕上 康幸 犯罪心理学研究 48 (1), 21-34, 2010

    <p>ADHDから反抗挑戦性障害(ODD),さらに素行障害(CD)へ至るDBDマーチの経路の途中に,家族との関係性や共感性といった要因を媒介させた逐次的モデルが成り立つか否かを検討するため,DSMの診断基準項目やDavis (1983)の多次元共感測定尺度等を用いて,少年鑑別所入所者を対象とした横断的,回顧的な自己記入方式の質問紙調査を実施した。有効な回答を得られた1,842名(うち女子250名…

    DOI Web Site 医中誌 被引用文献1件

  • 少年非行における医療的な解釈と実践

    木村 祐子 教育社会学研究 86 (0), 159-178, 2010

    ...第一に,非行少年は新しい診断で解釈されていたが,実践家は以前から少年を経験に基づいて医療的に解釈・対処しており,矯正における医療化はゆるやかに進んだ。第二に,非医療的な要素は,医療が介入した後も,医療の不確実性として表出した。それは,医学上の不確実性と組織上の不確実性に類型化できた。...

    DOI NDLデジタルコレクション Web Site ほか1件 参考文献1件

  • 少年鑑別所退所者の再入に関する研究―非行少年用リスクアセスメント構築に向けて―

    近藤 日出夫, 高橋 久尚 犯罪心理学研究 47 (1), 1-19, 2009

    ...<p>わが国では,非行少年に対する司法的な意思決定を助けるため,構造化されたリスクアセスメントの作成が重要な課題となっている。本研究では,少年鑑別所を退所した1,080人の非行少年の再入状況を分析した。再入リスク要因を反社会的な態度,薬物乱用など7領域に分け,それぞれの領域ごとにCox比例ハザードモデルによる生存時間分析を行い,どのような要因が再入に影響を与えているかを探った。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 非行少年の学級環境認知における現実と選好の乖離について

    平田 乃美, 大浦 宏 犯罪心理学研究 47 (1), 47-57, 2009

    <p>本研究は,一般および少年鑑別所収容少年の学級環境に対する評価を扱うものである。一般中学生121名,少年鑑別所収容生徒87人を対象として,独自に構成した現実・選好フォームによる学級環境評価尺度を実施した。学級環境(現実/選好)と個人属性(一般群/非行群)を要因とした2要因分散分析の結果,「教師の支援」「学級での疎外感」「授業からの逸脱」「規律の乱れ」の因子において,一般中学生・少年鑑別所収容…

    DOI Web Site 医中誌

  • Resilience Processとしての非行からの離脱 (課題研究 犯罪者の立ち直りと犯罪者処遇のパラダイムシフト)

    河野 荘子 犯罪社会学研究 34 (0), 32-46, 2009

    従来の離脱モデルは,物理的な時間の流れの中で,どのような要因が離脱に影響を与えるのかを示したものである.そこに,環境との相互作用によって,アイデンティティの変革が起きる心理的プロセスを組み入れることで,より力動的な離脱モデルができあがる.本論文は,レジリエンスプロセスの概念を紹介し,その最小単位である心理面接過程の分析をもとに,少年が非行行動をしなくなるまでのプロセスモデルを提示する.モデルは,…

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  • 少年非行の「一般化傾向」の再検討

    金, 英淑 現代社会文化研究 42 31-48, 2008-07

    ...但是从昭和30年代末开始,非行少年之中“亲生父母俱全的”和“生活水准中等以上的”占50%以上,“非行的一般化”——这一现代社会的非行的特征表现得很突出。“非行的一般化”词源于昭和28年,对该词的批驳与立论相当混乱。本文对怎样正确理解“非行的一般化”, 发表一己之见,以求同仁指正。...

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  • 非行少年における表情認識の問題(顔・コミュニケーション関連)

    佐藤 弥, 魚野 翔太, 松浦 直己, 十一 元三 映像情報メディア学会技術報告 32.43 (0), 1-6, 2008

    ...非行少年の表情認識能力に障害があることが報告されているが,その詳細は不明である.本研究では,少年院に入所している非行群(男子)24名および年齢・性別統制群24名を対象として,この問題を検討した.基本6情動(怒り・嫌悪・恐怖・幸福・悲しみ・驚き)の表情写真に対する言語ラベルの選択課題を実施した.正答率の分析の結果,非行群において,統制群よりも嫌悪と悲しみの表情の認識成績が低いことが示された.エラー率の...

    DOI Web Site 参考文献29件

  • ライフコース研究の20年と計量社会学の課題

    岩井 八郎 理論と方法 21 (1), 13-32, 2006

    ...前者の例として、「大恐慌の子どもたち」、「フリーダム・サマー」、「非行少年のライフコース」を取り上げる。後者としては、ドイツのライフヒストリー研究があり、最近では1964年と71年出生コーホートの研究がある。標準化されたデータを用いた研究の課題として、ポスト近代産業社会の段階において生じている、各国のライフコースの変化を比較研究によって明らかにすることが求められている。...

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  • 若者と社会 : 加害と被害のクロスオーバー(法と心理学会第3回大会シンポジウム)

    清水 寛之, 吉野 絹子, 藤原 正範, 前田 忠弘, 藤田 裕司 法と心理 3 (1), 1-21, 2004

    ...このシンポジウムでは、3名のパネリストがそれぞれ(1)「非行少年における対人ストレスとその対処行動」、(2)「非行少年の『被害者性』を克服する試み」、(3)「少年法の理念と少年の刑事裁判」、に関する話題提供を行った。指定討論者および一般参加者からさまざまな重要な質問・コメントが寄せられ、パネリストとの間で有意義な議論が交わされた。...

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