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検索結果 1,368 件

  • 腹腔鏡下食道裂孔ヘルニア修復術後に心タンポナーデを発症した1例

    松波 光志朗, 柴崎 晋, 梅木 祐介, 芹澤 朗子, 中内 雅也, 秋元 信吾, 田中 毅, 稲葉 一樹, 宇山 一朗, 須田 康一 日本消化器外科学会雑誌 57 (1), 1-9, 2024-01-01

    ...<p>症例は70歳の女性で,2か月ほど前からの繰り返す嘔吐を主訴に来院した.精査の結果,III型食道裂孔ヘルニアの診断となり,待機的に腹腔鏡下食道裂孔ヘルニア修復術を施行した.ヘルニア門は縫縮後メッシュで補強し,ヘルニアステープラーを使用し横隔膜に全周性に固定した.術翌日より酸素化低下と急激な血圧低下,頻脈を認め,緊急の胸腹部CTで心囊液の貯留を認めた.心タンポナーデと診断し,直ちに経皮的心囊穿刺を...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献33件

  • 新型コロナウイルス感染症後外来の取り組みについて

    土田 知也, 藤井 啓世, 石塚 晃介, 井上 陽子, 片山 皓太, 廣瀬 雅宣, 大平 善之 聖マリアンナ医科大学雑誌 51 (Suppl), S169-S175, 2024

    ...罹患後症状は体位性頻脈症候群や片頭痛など新たな合併症が見つかることが多く,また既往疾患が再燃することも多い。罹患後症状としてまとめてしまうのではなく,症状からこれまでもよくあった疾患群を想定した問診,診察をして診断をつけ,治療を開始することが必要である。また身体的な症状のみならず心理的,社会的背景に目を向けて対応していくことも重要である。</p>...

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  • Fight or flightと視床下部

    黒岩 義之, 平井 利明, 横田 俊平, 藤野 公裕, 北條 祥子 自律神経 61 (1), 26-37, 2024

    ...<p>Fight or flightの場面ではストレス反応が連鎖的に起きる(発熱,頻脈,逃避行動).頻脈反応には心筋のミトコンドリアカルシウム単一輸送体が関与している.自律性の交感神経反応は危機的状況を切り抜ける上で有利に働く.心理ストレスに暴露されると内側前頭前野→視床下部背内側部→吻側延髄縫線核→褐色脂肪細胞を介して,発熱が惹起される.褐色脂肪はミトコンドリア蛋白質の活性化を経て,熱を産生する....

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  • 高カルシウム血症と嘔吐・下痢が 診断の契機となった2次性副腎不全の一例

    重松, 太樹, 新山, 優, 岡田, 貴典 松山赤十字病院医学雑誌 48 (1), 65-71, 2023-12-28

    ...グルココルチコイド含有薬剤の急激な断薬が原因と考えられる2次性副腎不全の一例を報告する.症例は70代男性,脳梗塞後の呼吸状態悪化と意識障害の原因精査目的に前医より転院となった.来院時呼吸状態悪化,JCS3桁の意識障害,低血圧,頻脈を認め,ショック状態であった.精査のためヒドロコルチゾンを投与し造影 CT を撮影したが,有意な所見はなかった.血液検査で血中ナトリウム濃度は正常範囲内であったが,高カルシウム...

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  • 術前診断が困難であった壊死型虚血性大腸炎の1例

    奥村 隆志, 久保 進祐, 豊田 秀一, 石川 奈美 日本腹部救急医学会雑誌 43 (6), 959-962, 2023-09-30

    ...入院後,腹痛の増悪はなかったが,血液検査でCRP 59.9mg/dLと異常高値となり,第4病日には発熱と頻脈を認めたため,同日手術を行った。開腹所見では左側横行結腸~脾弯曲部の腸管壁が菲薄化しており,不可逆的な壊死性変化と考えられた。結腸左半切除,人工肛門造設術を施行した。術後は長期入院となったが,約6ヵ月後に療養型病院へ転院した。...

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  • 心移植5週後に施行された心拍動下冠動脈バイパス術の麻酔経験

    宮西 真央, 日下部 良臣, 森 芳映, 平岩 卓真, 平井 絢子, 室屋 充明, 内田 寛治 Cardiovascular Anesthesia 27 (1), 43-47, 2023-09-01

    ...術中,心臓脱転に伴う低血圧に対してノルアドレナリンを増量すると最大126回/分の頻脈が出現した。フェニレフリン持続投与に変更すると,頻脈は改善し血行動態は安定した。移植後の心臓は除神経状態にあり,薬物に対して通常と異なる反応を示す。本症例はノルアドレナリンが原因と考えられる著明な頻脈を経験したが,薬剤調整を行うことで術式変更を行うことなく心拍動下手術を完遂することが可能であった。</p>...

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  • 正常血糖糖尿病ケトアシドーシスと甲状腺中毒症を同時に診断した2型糖尿病の1例

    張 舜愷, 渡辺 康子, 山本 詞子, 遠坂 直希, 栗原 宏, 鈴木 祥司 糖尿病 66 (7), 521-531, 2023-07-30

    ...<p>58歳女性.2週間前からの食思不振,その後の嘔吐,ふらつきで救急搬送された.血糖値281 mg/dLと著明高値でなかったが,HbA1c 10.4 %,尿ケトン3+,代謝性アシドーシスを認め正常血糖糖尿病ケトアシドーシス(euDKA)と診断した.FT4 6.72 ng/dL,FT3 14.01 pg/mLの甲状腺中毒症を認め,消化器症状と頻脈から甲状腺クリーゼの疑い例とした.インスリン投与と輸液...

    DOI 医中誌

  • 遷延性意識障害を合併した多発骨折による完全型脂肪塞栓症候群の1例

    松本 匡洋, 川村 祐介, 谷口 隼人, 高橋 耕平, 岩下 眞之, 稲葉 裕, 竹内 一郎 日本外傷学会雑誌 37 (3), 324-330, 2023-07-20

    ...大腿骨骨折に対しては待機的手術の方針として鋼線牽引を行ったが, 入院2日目に頻脈, 血圧低下・酸素化障害・意識障害・発熱を認め, 脂肪塞栓症候群と診断した. 骨折部の安定化が必要と考え緊急で髄内釘術を施行した. その後も意識障害は改善せず第31病日目に転院となった....

    DOI 医中誌

  • 中等症大動脈弁狭窄症を有する100歳の超高齢者に対する全身麻酔経験

    大野 由夏, 髙木 沙央理, 長谷川 彰彦, 小長谷 光 日本障害者歯科学会雑誌 44 (2), 143-150, 2023-06-30

    ...左室駆出率軽度低下(50%)を認めた.胸部エックス線写真で軽度心拡大,血液検査で脳性ナトリウム利尿ペプチド上昇(63.2pg/m<i>l</i>)を認めた.全身麻酔は静脈路よりミダゾラム1mg,レミフェンタニル塩酸塩0.25µg/kg/min,ドパミン塩酸塩5.9µg/kg/min持続投与,1%デスフルランでマスク導入し就眠した.血圧低下に対しドブタミン塩酸塩5.0µg/kg/minの持続投与を開始したところ頻脈...

    DOI 医中誌

  • ニコランジルが有効の微小血管狭心症で,心房細動発症との関連が示唆された1例

    渡邉 仁美, 池田 尚平, 佐藤 公一, 武田 守彦, 福田 浩二, 三木 景太, 相澤 健太郎, 篠崎 真莉子, 柴 信行 心臓 55 (2), 150-154, 2023-02-15

    ...安静時胸痛の頻度増加のため当科を受診した.時折,胸痛に加えて動悸を自覚することがあった.安静時狭心症疑いにて,カルシウム拮抗薬,ニトログリセリン(nitroglycerin;NTG)舌下錠を服薬したが効果は乏しかった.精査のため,心臓カテーテル検査を施行した.冠動脈造影で器質的狭窄病変を認めず,アセチルコリン(acetylcholine;Ach)負荷試験を実施した.左冠動脈へのAch負荷で,即座に頻脈性心房細動...

    DOI 医中誌

  • 魚骨穿孔から肝膿瘍・心タンポナーデへ至った1例

    尾﨑 裕介, 松本 旭生, 原田 岳, 林 忠毅, 落合 秀人 日本腹部救急医学会雑誌 43 (1), 43-46, 2023-01-31

    ...ドレナージ7日後に血圧低下,頻脈を認め,CTで魚骨先端が心囊腔へ達したことによる心タンポナーデと判断,緊急手術を施行した。術中所見では,胃壁から逸脱し肝外側区域および横隔膜を貫通する魚骨を認めた。魚骨を引き抜くと横隔膜貫通部から血性排液が約200mL排出された。肝外側区域切除,心囊ドレナージ術を施行し,術後15日目に退院した。...

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  • ペースメーカ症候群に対して他覚的評価を試みた1例

    松田 愛理, 高橋 有紗, 髙畑 翔太, 川田 泰正 心臓 55 (1), 95-100, 2023-01-15

    ...<p> 症例は80代女性.1年前に発作性心房細動に対し冷凍凝固アブレーションを施行した.2カ月後に徐脈頻脈症候群が顕在化し,心房細動停止時に前失神を伴う9秒の洞停止がみられた.発作頻度が少なく,ご本人も経静脈的従来型ペースメーカを植込むことへの抵抗感もあり,リードレスペースメーカ(VVI)を留置した.1年後に間欠的完全房室ブロックが出現し,徐々に頻度が増加するにつれ労作時倦怠感も増悪した.VVIペーシング...

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  • Ehlers-Danlos症候群と体位性頻脈症候群,脳脊髄液減少症の共存

    田村 直俊, 光藤 尚 自律神経 60 (1), 42-48, 2023

    ...<p>Ehlers-Danlos症候群(EDS)・体位性頻脈症候群(PoTS)・脳脊髄液(CSF)減少症が相互に共存するという成績が集積している.EDSとPoTSの共存については,EDSは静脈の伸展性過大があり,起立時に過剰の血液が下半身の静脈系に貯留する,EDSとCSF減少症の共存については,EDSの組織脆弱性がCSF漏出をもたらすとされているが,圧倒的多数のEDSは静脈の伸展性過大,組織の脆弱性...

    DOI 医中誌

  • 抗体医薬品によるサイトカイン放出症候群(CRS)に関する研究

    岩田 良香 日本毒性学会学術年会 50.1 (0), AWL4-, 2023

    ...CRSは、免疫細胞の過剰な活性化により血中にサイトカインが大量に放出され、発熱、頭痛、呼吸困難、頻脈、血圧変動などの症状が起こり、重篤な場合は死に至る。TGN1412のヒト初回投与量は、カニクイザル毒性試験から求めた無毒性量の500分の1に設定されており、動物を用いた毒性試験のヒトCRS予測における限界が明らかになった。...

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  • 食道癌術後両側気胸および気腹症に対しOK-432を用いた胸膜癒着術が奏功した1例

    酒徳 弥生 日本農村医学会雑誌 72 (4), 332-338, 2023

    ...食道癌術後1年6か月,無再発で経過していたが,全身倦怠感があり,頻脈性心房細動による心不全のため入院となった。入院6日目の胸部単純X線で両側気胸と両側横隔膜下の遊離ガスを認め,CTで多量の腹腔内遊離ガスを認めた。腹部所見に乏しく,炎症反応の上昇も認めなかったことから,消化管穿孔は否定的であった。...

    DOI Web Site 参考文献11件

  • 頭痛診療ガイドラインにおける脳脊髄液減少症の位置付け

    橋本 洋一郎 自律神経 60 (4), 155-160, 2023

    ...<p>国際頭痛分類では第1版(1988年)から低髄液圧,あるいは低髄圧性頭痛が示されている.第3版(2013年β版,2018年)では典型的起立性頭痛で明らかな原因のない患者において,体位性頻脈症候群を除外した後に,自家血腰椎硬膜外注入療法を施行することは臨床診療において理にかなっていると記載された.2007年に脳脊髄液減少症ガイドライン2007,2011年に脳脊髄液漏出症の画像診断判定基準・画像診断基準...

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  • サルにおける心拍変動の周波数解析:2つの異なる周波数帯域幅設定による解析結果の比較

    水野 洋, 松下 優作, 本間 大悟, 板東 正博, 吉永 貴志 日本毒性学会学術年会 50.1 (0), P3-254-, 2023

    ...ATRにより昇圧と著しい頻脈,CLOにより著しい徐脈と降圧,ATEにより徐脈のみが誘発され,それらの期待された変化は少なくとも投与後4時間以上持続した。いずれの設定においても,ATRはLFとHF値を有意に減少させ,LF/HF比を有意に増加させた。CLOはLFとLF/HF比を著しく減少させた。一方,ATEはいずれのパラメーターに対しても明白な影響を及ぼさなかった。...

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  • FAERSを用いた抗精神病薬による心室不整脈リスクの調査

    袴田 潤, 橋口 正行, 志賀 剛 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 44 (0), 1-C-P-A3-, 2023

    ...その3,335例の有害事象の内訳はQT延長:3,024例、TdP:293例、心室細動:198例、心室性頻脈:151例であった。患者特性としては、男性が51.8%、年齢は48.6±20.6歳であった。...

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  • 体位性頻脈症候群の温故知新

    田村 直俊 自律神経 60 (2), 63-70, 2023

    ...<p>体位性頻脈症候群(PoTS)の研究史を展望すると,その本態は理論的には解明済みである.現在のPoTSは英語圏のDa Costa症候群(1871),ドイツ語圏の迷走神経症(1892)・植物神経緊張異常(1934),スウェーデンの動脈性起立性貧血(1927)に相当する.英語圏・ドイツ語圏では,自律神経活動と情動の異常が共存する病態(心身症)と認識されていたが,心身症の解釈は両言語圏で異なり,前者では...

    DOI 医中誌

  • 低酸素性虚血性脳症に対する低体温療法後に診断された中腸軸捻転

    房川 眞太郎, 寺田 光次郎, 五十嵐 リサ, 坂井 拓朗 日本周産期・新生児医学会雑誌 59 (2), 251-255, 2023

    ...中腸軸捻転は胆汁性嘔吐を契機に診断されることが多いが,低酸素性虚血性脳症(HIE:hypoxic-ischemic encephalopathy)との合併は稀である.今回胆汁性嘔吐を示さず,HIEに対する低体温療法後に診断された中腸軸捻転を経験した.症例は在胎40週2日,3,202gで出生した日齢0の女児.アプガースコアは1分1点/5分3点であった.中等症HIEに対し低体温療法を行った.低体温中の頻脈...

    DOI 医中誌

  • 褥瘡に対して破傷風予防は必要か? 褥瘡・肺炎で入院加療中に発症した破傷風の1例

    小田 有哉, 高橋 弘樹 日本救急医学会関東地方会雑誌 43 (4), 140-142, 2022-12-28

    ...X+7日に動揺性の構音障害, 座位保持が困難になり, X+8日に開口障害, 痙笑, 頻脈, 全身発汗著明, 項部硬直が出現し, 破傷風と診断され, 高次医療機関に転院搬送された。褥瘡を診療した際は, 適切な創処置を行い, 早期に発生状況, 破傷風トキソイド接種歴を聴取し, リスク評価したうえで, 破傷風予防を検討したほうがよい。</p>...

    DOI 医中誌

  • 血液透析療法で救命し得た致死的急性カフェイン中毒の1例

    池谷 友里, 野口 航, 兼島 博嗣, 白水 翔, 迫田 直樹, 辻 友篤, 山本 理絵, 守田 誠司, 中川 儀英 日本救急医学会関東地方会雑誌 43 (4), 192-194, 2022-12-28

    ...嘔吐, 不穏状態, 頻脈性不整脈を認め, 摂取量が致死量を超えていたため, 緊急血液透析を行った。この症例では, 血液透析前後で血中カフェイン濃度に比例して乳酸値も低下した。その後, 合併症もなく, 8日目に退院した。これまでの研究で, 血中カフェイン濃度と乳酸値の正の相関が報告されており, 血液透析前後でも正の相関を示す可能性がある。乳酸値は血液透析の効果を判断する指標となる可能性がある。...

    DOI 医中誌

  • 右胸心に合併した重複上大静脈の解剖学的診断に経食道心エコーが有用であった症例

    岩﨑 司, 柴田 夏実, 金山 純二, 入江 忠信, 荒巻 和彦 心臓 54 (12), 1377-1387, 2022-12-15

    ...<p> 69歳女性が動悸と労作時の息切れを主訴に来院した.心電図は心房細動の頻脈,胸部X線では右胸心と肺うっ血の所見を認めていた.頻脈性心房細動による心不全の診断となり,外来フォローの上で投薬を開始した.1週間後の再診時には症状とうっ血の改善を認めていたが,心房細動は持続しており,待機的にカテーテルアブレーションを行う方針となった.血栓評価目的に行った術前の経食道心エコーでは,右胸心のため,角度を反転...

    DOI 医中誌

  • 本邦における胎児先天性心疾患への出生前治療介入について:より良い出生後治療につなげるために

    石井 陽一郎 Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 38 (4), 234-242, 2022-12-01

    ...するものや,先天性心疾患(congenital heart disease: CHD)重症度が妊娠経過中に進行し,生後治療では救命が困難となる重症CHDが存在することが明らかになっている.これらの疾患に対して様々な出生前治療介入が,欧米を中心として施行されており,治療方法や治療成績,予後改善効果について報告されている.本邦でも致死的な胎児CHDに対する胎児治療の臨床研究や臨床試験が行われており,胎児頻脈...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献27件

  • 全周性高度僧帽弁輪石灰化を伴う僧帽弁狭窄症に対して石灰化弁輪温存下弁置換術を施行した1例

    股部 紘也, 南 智行, 藪 直人, 山崎 一也, 鈴木 伸一 日本心臓血管外科学会雑誌 51 (5), 300-303, 2022-09-15

    ...<p>症例は70歳女性.8年前より糖尿病性腎症で維持透析を導入されていた.透析中の血圧低下,頻脈,胸背部痛を主訴に当院受診.経胸壁心臓エコーで重症の僧帽弁狭窄症を認めたため手術の方針となった.僧帽弁を観察すると全周性の僧帽弁輪石灰化(Mitral annular calcification: MAC)を認め,さらに後尖は石灰化で一塊となって可動性を認めなかった.石灰化切除による左室破裂を避けるため弁尖...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献8件

  • 医原性の左房壁内血腫に対し外科的治療とカテーテル治療を施行した症例

    林 正清, 隈元 泰輔, 平岡 知江子, 中村 真吾, 洲崎 祥子, 山本 達郎 Cardiovascular Anesthesia 26 (1), 33-37, 2022-09-01

    ...巨大な左房壁内血腫により僧帽弁における血液流入が障害され血行動態が不安定になることが懸念されたが,急激な前負荷低下と頻脈を回避することで安全に管理し得た。医原性の左房壁内血腫に対して,外科的治療とカテーテル治療を組み合わせた集学的治療が有用であった。</p>...

    DOI Web Site 医中誌

  • T3抑制試験後に甲状腺クリーゼ,糖尿病性ケトアシドーシスを発症した2型糖尿病の1例

    玉城 由子, 新居田 泰大, 小泉 実幸, 中島 拓紀, 紙谷 史夏, 錦織 麻衣子, 桒田 博仁, 岡田 定規, 毛利 貴子, 榑松 由佳子, 高橋 裕 糖尿病 65 (8), 451-457, 2022-08-30

    ...<p>症例は65歳女性.HbA1c 11.3 %の2型糖尿病と,TSH不適合分泌症候群を指摘された.下垂体ミクロアデノーマを認め,TSH産生腫瘍が疑われた.入院の上,メトホルミンとSGLT2阻害薬を併用,強化インスリン療法を施行していたが,SITSH鑑別のためのT3抑制試験終了翌日に突然の激しい嘔吐と発熱が出現,頻脈,高血糖,高ケトン体・高乳酸血症,代謝性アシドーシスを認めた.甲状腺クリーゼと糖尿病性...

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  • 初期蘇生・循環作動薬

    垣花 泰之 日本外科感染症学会雑誌 18 (3-4), 350-359, 2022-08-15

    ...一方,心・血管エコー検査で心機能障害が認められた場合には,強心薬が必要であり,頻脈性不整脈に対してはβ1受容体遮断薬の投与が推奨され,重篤な心機能低下に対しては補助循環の適応も検討されている。本稿では,敗血症性ショック患者の初期蘇生・循環作動薬に関して,J-SSCG 2020が提示しているCQ/Answer,診療フローを解説する。</p>...

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  • 突然死リスクを有する右冠動脈左バルサルバ洞起始症に対し右冠動脈移設術を施行した2症例

    中川 博文, 南渕 明宏, 岡田 祥一, 川幡 大嗣, 中村 圭佑, 寺田 拡仁, 奥山 浩 心臓 54 (8), 973-981, 2022-08-15

    ...</p><p> 症例2は41歳,男性.安静時胸痛と一過性意識消失を伴う頻脈発作の精査を行ったところAORCAが指摘された.</p><p> これまでのエピソードや検査結果を元に,これら2症例が突然死のリスクが高い症例であると判断し心停止下にて右冠動脈のreimplantation法を行った.術後の経過は良好で,術後2年以上が経過するが2症例とも術前に認めた症状は完全に消失している.</p>...

    DOI 医中誌

  • 冠状動脈塞栓と心室中隔穿孔をもたらした感染性心内膜炎の1例

    枝光 泰聖, 石神 弘子, 丹羽 薫子, 玉腰 いづみ, 海老名 祐佳, 廣瀬 未来, 加藤 亙, 吉田 幸彦 超音波検査技術 47 (4), 388-397, 2022-08-01

    ...体温40.2°C,感染性心内膜炎(IE)を疑ったが,頻脈であったため心雑音の聴取は困難であり,経胸壁心エコー検査(TTE)の評価も困難であった.採血,髄液検査の結果,菌血症および髄膜炎疑いで入院となり,翌日の血液培養にてMSSAが検出された.入院後もIEを疑い,第2病日にTTEを施行.壁運動異常および大動脈弁逆流(AR)を認めた.左室の壁運動はびまん性に低下し,特に心室中隔から心尖部の壁運動は著明に...

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  • 発作性房室ブロックと判明した完全右脚ブロック単独の失神症例

    安武 れい, 宮永 哲, 奥山 虎章, 前原 智紀, 福島 啓介, 樺 敬人, 吉田 律, 大木 理次, 白崎 圭輔, 久保田 健之, 小武海 公明, 吉村 道博 心臓 54 (6), 693-696, 2022-06-15

    ...</p><p> 症例は82歳,男性.数年前に意識消失し転倒歴あり,今回自動車運転中に意識消失し自損事故を起こした.その4日後に座位で失神したため紹介来院となった.前医の冠動脈CTで左前下行枝に狭窄あり,当院で冠動脈造影を行ったところ#6-7 90%狭窄が認められたが,後日の負荷心筋シンチで虚血は指摘できなかった.心電図は完全右脚ブロックのみで軸偏位がなく,ホルターや入院中のモニター心電図では徐脈や頻脈...

    DOI 医中誌

  • GJA1遺伝子多型マイナーアレルは心房細動中の高心拍数に関与している

    岡村 祥央, 小野原 優子, 越智 秀典, 徳山 丈仁, 大久保 陽策, 池内 佳裕, 宮内 俊介, 宮本 翔伍, 魚谷 悠希未, 茶山 一彰, 木原 康樹, 中野 由紀子 心電図 42 (2), 63-72, 2022-06-14

    ...ホルター心電図で得られた24時間総心拍数を調査したところ,ギャップジャンクションの構成蛋白であるコネキシン43をコードするGJA1遺伝子多型(rs1015451)マイナーCアレルが独立した心房細動における心拍数上昇因子であることがわかった.また,GJA1遺伝子多型マイナーCアレルを有する症例は心房内伝導速度が速く,心房細動の周期長が短いこともわかった.GJA1遺伝子多型(rs1015451)は難治性頻脈性心房細動...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献14件

  • フォンタン循環における洞調律維持を基本とする不整脈管理の重要性

    梅井 正彦, 相馬 桂, 齊藤 暁人, 小島 敏弥, 常盤 洋之, 後藤 耕策, 小室 一成, 八尾 厚史 日本成人先天性心疾患学会雑誌 11 (2), 29-36, 2022-05-31

    ...フォンタン循環患者は,術後慢性期に上室頻脈性不整脈の発症リスクが高く,心不全増悪や突然死を引き起こす可能性がある.症例は,右室型単心室に対してextracardiac total cavo-pulmonary connection術後の29歳男性.持続性心房粗動に対しソタロール内服し,洞調律維持は難しいものの脈拍コントロールは良好であった.その後,低酸素血症・下腿浮腫の増悪を認めたため,心臓カテーテル...

    DOI 医中誌

  • 筋強直性ジストロフィーの心臓機能障害

    伊藤 英樹 The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 59 (2), 161-164, 2022-02-18

    ...>筋強直性ジストロフィーは多臓器障害をきたす進行性遺伝性筋疾患の中で,最も患者数が多い疾患である.突然死は本疾患の主な死因の1つとされ,心臓機能障害の適切な診断と治療方針の決定が必要である.不整脈疾患は最も特徴的な心臓障害であり,中でも心電図のPR間隔,QRS間隔が延長する伝導障害が特徴で,高度房室ブロックに至る症例もまれでなく,ペースメーカーなどのデバイス治療が必要になる.心房細動や心室頻拍など頻脈性...

    DOI Web Site 参考文献11件

  • 透析患者の脳卒中と心房細動

    常喜 信彦, 中田 憲司, 藤﨑 毅一郎 日本透析医学会雑誌 55 (5), 279-283, 2022

    ...<p>血液透析患者の合併症管理に難渋することは珍しいことではない.心房細動も難渋する合併症の一つである.心房細動の合併は2つの点でわれわれの診療を困難なものにしている.一つは血液透析後半の頻脈性心房細動である.血行動態が不安定となり予定よりも早く透析を打ち切らざるを得なくなり,除水不足や不十分透析を招く点である.もう一つは,血栓塞栓症を予防するための抗凝固療法を行うべきか,否かという点である.本稿では...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献22件

  • 超低出生体重児に対する標準的体外循環法を用いたエンドトキシン吸着の試み

    渡辺 弦輝, 渡邊 尚, 岩谷 理恵子, 平塚 明倫, 平野 大志, 山本 泉, 大城戸 一郎, 横尾 隆 日本透析医学会雑誌 55 (1), 25-28, 2022

    ...<p>症例は867 gで出生した男児,日齢50日に壊死性腸炎を発症,開腹手術を行った.術後から敗血症に陥り,循環動態の維持が困難となった.小児・新生児SIRS基準のうち,①心拍数180回/分を超える頻脈である,②白血球数5,000/<i>μ</i>Lを下回っている,の2つを満たし,さらに血中のエンドトキシン濃度は2,000 pg/mL以上であり,エンドトキシン吸着(polymyxin B immobilized...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献3件

  • 低用量ACTH療法に合併した感染症

    若松 宏昌, 代田 惇朗, 浜野 晋一郎, 堀口 明由美, 野々山 葉月, 平田 佑子, 松浦 隆樹, 小一原 玲子, 菊池 健二郎 脳と発達 54 (1), 34-38, 2022

    ...治療中止は2例で, このうち1例はACTH増量後に傾眠や一過性の頻脈を認めたが, 発熱や血液検査での炎症反応を認めず治療を継続し, 後に腸球菌尿路感染症に起因する敗血症が判明しACTH投与16日目に治療を中止した. 【結論】ACTH療法が低用量化しても依然, 感染症の合併は稀ではない. ACTH療法による感染徴候や炎症反応への修飾を考慮した管理が必要となる.</p>...

    DOI 医中誌

  • 薬物治療のupdate

    田辺 晶代, 内原 正樹, 成瀬 光栄 日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 39 (2), 105-109, 2022

    ...PPGLの診断が確定したら速やかに<i>α</i>受容体遮断薬を開始し,頻脈に対して<i>β</i>受容体遮断薬を併用する。交感神経受容体遮断薬で十分な治療効果が得られない症例にはメチロシンを併用する。PPGLの根治治療は未だ存在せず,治療目標はカテコールアミン過剰症状のコントロール,無増悪生存期間(progression-free survival:PFS)の延長である。...

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  • 悪性症候群を背景として心停止に至り, その後再発によって長期間の加療を要した1例

    柳澤 薫, 前田 敦雄, 柿 佑樹, 高安 弘美, 中島 靖浩, 佐々木 純, 土肥 謙二, 林 宗貴 日本救命医療学会雑誌 36 (0), 10-13, 2022

    ...第2病日に40℃の発熱, 脈拍130bpmの頻脈と血中CK 4012 IU/L, 血中ミオグロビン7671ng/mLと筋逸脱酵素上昇を認めた. 翌第3病日にも発熱, 頻脈の遷延に加えて筋強剛が出現した. 血液検査でも筋逸脱酵素上昇が遷延しており, 抗精神病薬内服歴もあることから悪性症候群と診断し, 補液とダントロレンナトリウム40mgの投与を開始した....

    DOI 医中誌

  • in silico学習による客観的な心臓焼灼箇所最適化の試み

    瀬野 宏, 富井 直輝, 山﨑 正俊, 柴田 仁太郎, 佐久間 一郎 生体医工学 Annual60 (Abstract), 100_2-100_2, 2022

    ...学習済モデルの比較対象として、ランダムな焼灼と従来手法として一般的なローター焼灼を用意し、340例のテストデータに対して頻脈性不整脈の停止確率に関する比較を行った。 その結果、学習済モデルの頻脈性不整脈停止確率は、比較対象の焼灼戦略と比較して高かった。...

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  • ワルファリンコントロールが急激に悪化・変動し対応に苦慮した2例

    今井 靖, 高倉 祐希, 野田 達也, 荒川 昌史, 稲見 薫, 大塚 由紀子, 吉岡 崇幸, 釜井 聡子, 片野 昌宏, 中澤 寛仁, 桂田 健一, 苅尾 七臣 日本臨床薬理学会学術総会抄録集 43 (0), 4-C-S46-1-, 2022

    ...今年に入ってから動悸・倦怠感が出現、頻脈性心房細動が発作的に生じ心不全を来した。精査加療のために入院とし、心房細動のレートコントロール・薬理学的リズム・コントロールを図り、心不全治療薬の追加 ステロイド投与量の調整を行ったが、ワルファリンコントロールは入院中不安定であり投与量が減量され退院となっていた。...

    DOI 医中誌

  • 腫瘍内感染から皮膚穿破をきたしたpT1a乳癌の1例

    山村 和生, 大谷 聡, 初川 嘉経, 田中 健太, 佐賀 信介, 安藤 修久 日本臨床外科学会雑誌 83 (11), 1900-1905, 2022

    ...<p>症例は96歳,女性.左乳房に10cm大の嚢胞性腫瘤を認め,精査を行ったが確定診断が得られなかった.1年8カ月後,腫瘤が自壊したため救急搬送された.腫瘤直上の皮膚に1.5cmほどの欠損を認め,膿汁の排出がみられた.38度台の発熱と頻脈を認め,腫瘤直上および周囲の皮膚は蜂窩織炎になっていた.乳癌の皮膚浸潤による皮膚穿破と腫瘍内感染を疑い,後日左乳房切除術を行った.摘出標本の病理検査の結果,嚢胞壁の...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献5件

  • 環境過敏症―HANSの症候,自然史,自律神経機能検査等から全体像を考察する―

    平井 利明, 黒岩 義之 自律神経 59 (1), 60-71, 2022

    ...<p>HPVワクチン関連神経免疫異常症候群(HANS)では環境過敏が特徴である.初回接種から8.5年間という世界に類を見ない追跡調査を行った.HANSのADLは3.5~4年で最も悪化し,29%の例が光過敏でサングラスをかけた.ADL重症群では副交感神経機能と血管内皮機能の機能低下を認めた.重度の環境過敏を伴うHANSでは発作的異常運動・頻脈・散瞳,血糖調節障害が著明で,脳脊髄液漏出症に対する治療や免疫治療...

    DOI

  • 視床下部MCH神経によるエネルギー恒常性制御

    伊澤 俊太郎 次世代薬理学セミナー要旨集 2022.1 (0), AG-3-, 2022

    ...しかし、抗肥満を誘導する神経メカニズムは不明で、また、悪夢や頻脈といった副作用から現在まで実用化には至っていない。そこで、MCH神経がどのようなメカニズムでエネルギー恒常性制御に機能しているのか、MCH神経を後天的に脱落したマウスを用い検証を行った。...

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  • 概日リズム・睡眠と自律神経機能

    豊浦 麻記子, 木村 重美, 豊田 有子, 菊池 清 脳と発達 54 (5), 311-316, 2022

    <p> 自律神経系の最も重要なはたらきは恒常性の維持である.概日時計は時間的に予測可能な変化に対応するために自律神経を介して体温,血圧・心拍,摂食,内分泌系,睡眠―覚醒周期などに概日リズムをもたらす(“予測的恒常性維持”).また睡眠―覚醒系と自律神経系は解剖学的,生理学的に密接な関係にあり,臨床上では睡眠障害と夜間高血圧,起立性調節障害との関連が深い.</p>

    DOI 医中誌

  • ダイヤモンドNVセンタを用いた心磁図

    桑波田 晃弘, 荒井 慧悟, 西谷 大祐, 藤崎 伊久哉, 松木 亮磨, 西尾 有輝, 辛 宗浩, 曹 馨雨, 波多野 雄治, 小野田 忍, 眞榮 力, 宮川 仁, 谷口 尚, 山﨑 正俊, 寺地 徳之, 大島 武, 波多野 睦子, 関野 正樹, 岩崎 孝之 生体医工学 Annual60 (Abstract), 101_1-101_1, 2022

    ...本研究は、心房細動、心室頻脈など、心不全の発生と進行のメカニズムを解明など、基礎医学への大きな貢献が期待できる。</p>...

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  • WPW症候群における顕在化条件のコンピュータシミュレーションによる検討

    原口 亮, 芦原 貴司, 松山 高明, 芳本 潤 生体医工学 Annual60 (Abstract), 175_1-175_1, 2022

    ...<p>若年者の頻脈性不整脈および心臓突然死の原因の1つである Wolff-Parkinson-White (WPW) 症候群は,心臓内の正常な刺激伝導路とは別に先天的に心房と心室とをつなぐ副伝導路が存在する疾患である.これまでに我々は心房筋・心室筋・副伝導路からなる数理モデルを構築した上で,コンピュータシミュレーションにより,副伝導路の大きさ・心房・心室の導電率・副伝導路の導電率が副伝導路を介した伝導...

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  • 心房抗頻拍ペーシングが有効となる予測因子に関する検討

    泉 千尋, 藤森 一真, 金森 貴洋, 桑原 洋平, 西谷 彰紘, 鈴木 学, 菅原 誠一, 太田 真之, 佐藤 宏行, 林 健太郎 心電図 41 (4), 173-182, 2021-12-23

    ...<p>心房性頻脈性不整脈(AT/AF)のburdenを減少させる機能として,第2世代心房抗頻拍ペーシング(A-ATP)の有用性が報告されているが,導入後に治療が有効となる症例の特徴は明らかでない.そこでわれわれは,A-ATP(Reactive ATP, メドトロニック社製)作動症例22名の患者背景,心内心電図,12誘導心電図,エコー所見,BNPから治療が有効となる因子を検討した.AT/AF burden...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献11件

  • Nuss法術後に遅発性心タンポナーデを発症した漏斗胸の1例

    廣畑 吉昭, 小野 滋, 薄井 佳子, 馬場 勝尚, 辻 由貴, 廣谷 太一, 関根 沙知, 堀内 俊男 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 57 (7), 1089-1093, 2021-12-20

    ...<p>症例は14歳の男児.Haller index 4.1の漏斗胸に対してNuss法を施行した.術後経過は良好で術後12日目に退院した.術後35日目の夜間から胸痛,体熱感が出現し,翌日から嘔吐を認めた.近医を受診し,頻脈と単純X線検査で心拡大を指摘され,心膜炎の疑いで当院救急外来を受診した.超音波検査で心囊液の貯留と心房心室の拡張障害を認め,心タンポナーデと診断した.心囊ドレナージ術を施行したが,発熱...

    DOI Web Site 医中誌

  • 64列CTを用いた心房細動アブレーション用心臓CTによる冠動脈解析の有用性についての検討

    髙橋 寛敏, 竹本 真生, 奥之薗 斉美, 前田 康太, 小方 優典, 藤本 康介, 奥之薗 祐一, 長谷 幸宜, 上田 亮治 心臓 53 (12), 1299-1304, 2021-12-15

    ...</p><p><b> 結果</b>:92%の症例で冠動脈病変が解析可能であった.解析を妨げる要因として,頻脈性(心拍数90回/分以上)心房細動と冠動脈の石灰化が挙げられた.</p><p><b> 結論</b>:心房細動に対するRFCA術前に撮影する3次元マッピング用64列心臓CTで冠動脈解析は可能であることが示された.</p>...

    DOI 医中誌

  • 静脈内鎮静法の応用が有効であった歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症の一症例

    福田 謙一, 平山 明, 出川 博美, 谷村 久美子, 斉藤 浩司 日本障害者歯科学会雑誌 42 (3), 276-280, 2021-10-31

    ...</p><p>症例は22歳,女性.下顎右側第二大臼歯の歯痛を主訴に来院した.16歳時に若年型DRPLAと診断され,20歳時には,会話ができなくなり,食事や着替えなどすべて介護が必要になった.下顎右側第二大臼歯の抜髄処置を行うため,通常治療にて浸潤麻酔を開始したところ,収縮期血圧が192mmHgに上昇し,心拍数も150拍/分と頻脈となり,ミオクローヌスも著しくなった.そこでミダゾラム(6mg+2mg)...

    DOI 医中誌

  • チアノーゼを伴う成人先天性心疾患に発症したパラガングリオーマの1例

    森島 重弘, 依田 卓, 中澤 誠, 小野 隆志 心臓 53 (10), 1082-1090, 2021-10-15

    ...<p> 症例は29歳の女性.三尖弁閉鎖症の診断でFontan手術を目指して姑息手術を行ったが,hemi Fontan術を最後にチアノーゼを有したまま経過観察されていた.24歳頃からストレスを感じる時に動悸と発汗を発作的に認める様になった.29歳時に動悸と発汗,嘔吐のため救急搬送された.偶然行われた腹部エコー検査で左副腎部に腫瘍性病変を認めた.経過中,発作性の高血圧と頻脈を認め,血中のカテコラミン濃度...

    DOI 医中誌

  • 徐脈依存性の副伝導路順行性ブロックの1症例

    清水 祥子, 加藤 孝和, 辻村 吉紀, 佐々木 嘉彦 心電図 41 (3), 140-146, 2021-10-01

    ...<p>間欠性の伝導障害は通常頻脈依存性で,第3相ブロックと呼ばれる.これに対し,非常にまれではあるが,不応期とは関係なく長い間隔で次の刺激が到達した時にブロックを生じるものを第4相ブロックという.その機序はまだ十分に解明されてはいないが,不顕性拡張期脱分極により低脱分極の状態になると,次に到達した刺激に十分反応できずブロックを生じると考えられている.われわれは,60歳代男性,WPW症候群において,心房期外収縮...

    DOI 機関リポジトリ Web Site ほか1件 参考文献5件

  • 劇症型心筋炎の臨床経過を呈した褐色細胞腫に伴うCatecholamine-induced cardiomyopathyの1例

    星野 直樹, 山田 晶, 鳥谷 卓央, 河田 祐佳, 星野 芽以子, 井澤 英夫 心臓 53 (9), 973-980, 2021-09-15

    ...<p> 症例は高血圧に対して通院加療中の65歳男性.5日前より咽頭痛と微熱,2日前より労作時呼吸困難と動悸を自覚するようになり,入院当日の朝に体動困難となったため救急搬送された.高度の頻脈と全身冷感を認め,胸部X線検査では両側butterfly shadow,経胸壁心エコー図検査では左室駆出率は10-15%程度の高度左室機能低下を呈していた.心原性ショックと判断し,緊急冠動脈造影検査を施行したところ...

    DOI 医中誌

  • 結腸癌穿通による脾腫瘤の術前診断で緊急手術を施行した膵尾部癌の1例

    吉田 諭, 西村 隆一, 平間 公昭, 水野 豊 日本腹部救急医学会雑誌 41 (4), 261-264, 2021-07-31

    ...抗生物質による保存的治療とし,内視鏡検査などの精査する予定であったが,入院翌日に腹痛増悪とともに頻脈性心房細動および急性呼吸窮迫症候群を発症した。非侵襲的陽圧換気療法と薬物治療で入院2日目に呼吸状態は改善したが,腹痛と高熱が持続するため診断と治療を兼ねる目的で緊急手術の方針とした。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 42年前に埋め込まれた傾斜 Disk 弁(Lillehei-Kaster 弁)不全に対して大動脈弁再置換術を施行した1例

    池田 諒, 日野 阿斗務, 森田 耕三, 浜崎 安純, 新浪 博士 日本心臓血管外科学会雑誌 50 (4), 261-264, 2021-07-15

    ...29歳時に大動脈弁閉鎖不全症,僧帽弁狭窄症に対してLillehei-Kaster弁(16A)を用いた大動脈弁置換術と僧帽弁直視下交連切開術を当科で施行した.術後より抗凝固療法の導入なく当院外来で経過観察されていたが,術後20年目に担当医の変更に伴い抗凝固療法が導入された.経過観察中に平均圧較差はおおむね40~60 mmHgで推移し,特にイベントなく経過していたが,2020年1月に肺炎を契機に生じた頻脈...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献5件

  • 起立不耐症・起立性調節障害の実態調査分析

    石井 智子, 石井 達哉, 佐藤 恭子, 佐倉 宏 心臓 53 (7), 683-690, 2021-07-15

    <p> 起立不耐症/起立性調節障害(以下OI/OD)の実態を把握し,診療および就学・就労支援を含む社会支援の向上を検討することを目的として,OI/OD患者を対象にインターネットアンケート調査を行った.OI/ODと診断されている患者369名の分析,ならびに重症難治群の傾向を評価・検討した.罹患期間3年以上歩行能1000 …

    DOI 医中誌

  • 急性カフェイン中毒に対する持続血液透析の施行経験

    三浦 航, 鶴岡 歩, 孫 麗香, 吉野 智美, 山下 智也, 宮市 功典, 林下 浩士 日本臨床救急医学会雑誌 24 (3), 429-433, 2021-06-30

    ...来院時所見として頻脈,高血圧,間代性痙攣,代謝性アシドーシスがみられた。持続血液透析(continuous hemodialysis;CHD)を開始したところ,開始10 時間で臨床症状の改善が得られ,CHDは15時間で終了した。精神科の診察を経て第8病日に退院となった。...

    DOI Web Site 医中誌

  • 急速に進行した心肥大および繰り返す心不全を契機に診断されたAL型心アミロイドーシスの症例

    井上 直也, 岩脇 友哉, 鈴木 智隆, 鶴見 尚樹, 大鐘 崇志, 城向 裕美子, 紅林 伸丈, 森川 修司 心臓 53 (6), 598-604, 2021-06-15

    ...<p> 70歳代の男性.頻脈性心房粗動を背景とした頻脈誘発性心筋症によるうっ血性心不全で当科紹介となり,体液管理後,頻脈性不整脈に対するカテーテルアブレーション治療を行った.治療は奏功し一時的に状態は安定していたが,徐々に労作時息切れが増悪した.心不全は短期間で軽快増悪を繰り返し,心不全管理が困難となり精査加療目的で入院となった.再検した心電図では左室伝導障害がみられ,心臓超音波検査では著明な左室肥大...

    DOI 医中誌

  • 腹部コンパートメント症候群を合併したため緊急手術を要した慢性機能性便秘症の1例

    山師 幸大, 古川 泰三, 竹内 雄毅, 坂井 宏平, 東 真弓, 文野 誠久, 青井 重善, 田尻 達郎 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 57 (3), 656-662, 2021-04-20

    ...<p>症例は14歳男児.幼少時より便秘を指摘されていた.腹痛出現し,近医にて浣腸,摘便をしていたが,腹満が増強し,嘔吐,頻脈,低血圧を認めるようになり,当院へ救急搬送となった.宿便によるコンパートメント症候群をきたしていると判断し全身麻酔下に摘便を試みたが困難であったため開腹手術に移行し,糞便除去および人工肛門造設術を施行した.術後,ヒルシュスプルング病を考慮し直腸生検および直腸肛門内圧検査を施行したが...

    DOI Web Site 医中誌

  • 脾損傷の血管内治療後, 膵尾部損傷に対する開腹手術を要した1例

    舩越 拓, 高祖 麻美, 西田 和広, 高橋 仁, 窪田 忠夫 日本救急医学会関東地方会雑誌 42 (2), 43-47, 2021-03-31

    ...術後も頻脈が続き, 血圧も再度低下したため開腹術に移行したところ, 膵尾部損傷が認められた。静脈性の出血が持続している状態で挫滅も高度であったため膵尾部切除を施行し併せて脾臓摘出術も行った。術後, 全身状態は安定し第3病日にパッキングを解除・閉腹し, 受傷67日目に独歩退院となった。...

    DOI 医中誌

  • 胆管炎及び胆囊・胆管結石症に対して胆囊摘出術を施行した高度体格変形を伴う重症心身障碍者の1例

    鶴野 雄大, 尾藤 祐子, 大片 祐一, 宮内 玄徳, 中谷 太一, 會田 洋輔, 冨岡 雄一郎, 中井 優美子, 塩見 英之 Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 57 (1), 18-21, 2021-02-20

    ...<p>症例は19歳男児.在胎31週0日,体重1,572 g,常位胎盤早期剥離で出生,重症新生児仮死による重症心身障碍大島分類1で身体障碍者施設入所中.発熱と頻脈を契機に当科紹介となり,胆管結石を伴わない胆管炎(Tokyo Guidelines 2018/2013(以下,TG18/13)重症度判定基準:grade 1)及び胆囊結石症と診断した.保存的治療にて一旦軽快退院したが,1か月後,胆管炎の再発を...

    DOI Web Site 医中誌

  • 診断に時間を要した高齢者の甲状腺クリーゼの1例

    桝田 志保, 吉田 守美子, 工藤 千晶, 辻本 賀美, 安井 沙耶, 遠藤 ふうり, 三井 由加里, 倉橋 清衛, 遠藤 逸朗, 轟 貴史, 安倍 正博 日本老年医学会雑誌 58 (1), 158-163, 2021-01-25

    ...の診断で循環器内科において利尿薬を中心とした治療が開始された.入院7日目にFT4 9.95 ng/dL,FT3 >30 pg/mL,TSH <0.01 μU/mLとTSH抑制を伴う甲状腺ホルモン過剰が判明し,内分泌代謝内科へ紹介された.TRAb 22.6 IU/Lと上昇がありバセドウ病と診断するとともに,不穏,39℃の発熱,140回/分以上の頻脈,肺水腫,頻回な下痢を認め,確実な甲状腺クリーゼの状態...

    DOI Web Site Web Site ほか2件 参考文献10件

  • 細胞外光増感反応による生体障害メカニズムとその応用性

    小川 恵美悠, 荒井 恒憲, 熊谷 寛 日本レーザー医学会誌 41 (4), 356-362, 2021-01-15

    ...<p>細胞外光増感反応は光感受性薬剤投与後からレーザー照射までの時間を短く設定することで,細胞の外側に光感受性薬剤が高濃度で分布する状態で細胞外に一重項酸素を産生させる.細胞外で発生した一重項酸素により細胞膜障害およびイオンチャネル障害による即時的な障害効果を得ることができる.本総説では,レザフィリンを用いた細胞外光増感反応の頻脈性不整脈アブレーション治療への応用を中心に,細胞外光増感反応による生体障害...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献18件

  • セントラルコマンド機能を生成する脳幹神経回路

    木場 智史, 奈良井 絵美 自律神経 58 (1), 101-104, 2021

    ...<p>運動時に見られる急性の自律性生体反応(頻脈・昇圧など)は恒常性維持に必須の生体適応である.運動時の循環調節における中枢の重要性は19世紀末には指摘されていたにも関わらず,そのメカニズムの解明研究は現在でも進んでいない.本稿では「運動時の中枢性循環調節メカニズムの解明」を念頭に,セントラルコマンド(運動を発現するために脳で生じる,骨格筋収縮と自律神経系の変化とをパラレルに引き起こすシグナル)の機能生成...

    DOI 医中誌

  • 最適な細動焼灼戦略の獲得に向けた深層強化学習の試み

    富井 直輝, 瀬野 宏, 山崎 正俊, 佐久間 一郎 生体医工学 Annual59 (Abstract), 147-147, 2021

    ...<p>心室細動や心房細動といった頻脈性不整脈では,心臓内に異常で複雑な電気的興奮波が発生する.心室細動は心臓突然死につながる致死性疾患であり,高齢者に有病率の高い心房細動も血栓による脳梗塞リスクを増大させる.これら細動に対して今日,血管を介して心臓内にカテーテルを挿入し,異常興奮箇所を焼灼するアブレーション治療が広く行われているが,特に慢性化した複雑な細動に対しては効果的な焼灼標的は未だ不明であり,...

    DOI

  • O-7a-04 非閉塞性腸管虚血(NOMI)を発症した重症心身障害者の2例

    山下 久美子, 木内 正子, 小田 望, 永江 彰子, 藤田 泰之, 口分田 政夫 日本重症心身障害学会誌 46 (2), 253-253, 2021

    ...抗生剤治療を開始したが、翌日深夜帯より頻脈、頻呼吸、腹部膨満が出現。腹膜刺激症状は認めず、経鼻胃管と腸瘻の開放にて一時的に症状は軽減したが、朝より腹部膨満が増強しショックとなったため大学病院へ転院。造影CT検査にて小腸壁の造影不良、腸管気腫、門脈気腫像を認め、NOMIの診断にて広範囲小腸切除術を行われた。快方に向かっていたが、手術後47日目に急死した。...

    DOI

  • リトドリン塩酸塩投与を契機に発症した心房細動合併妊娠

    加藤 爽子, 上田 優輔, 千草 義継, 河原 俊介, 最上 晴太, 廣瀬 雅哉, 万代 昌紀, 近藤 英治 産婦人科の進歩 73 (3), 207-212, 2021

    ...や管理についてエビデンスを構築するには至っていない.今回,リトドリン塩酸塩(以下リトドリン)が契機と考えられる心房細動合併妊娠を2例経験したので報告する.さらに,既報の5例を加えた全症例の心房細動診断時の母体心拍数,およびβ2刺激薬中止から心房細動消失までの時間について解析した.症例1は,35歳の初産婦で妊娠26週5日から切迫早産のためリトドリンを点滴投与された.妊娠29週5日に140回/分の母体頻脈...

    DOI Web Site 医中誌

  • 心停止蘇生後,急性呼吸窮迫症候群合併例に対して心臓リハビリテーションを行い,社会復帰を遂げた一症例

    須山 竜二, 杉原 志伸, 須山 朋子, 馬庭 春樹, 木下 香織, 城田 欣也 理学療法学 48 (5), 530-536, 2021

    ...安静時頻脈や変時不全などもあり嫌気性代謝域値の心拍数(以下,AT-HR)と筋疲労に応じて有酸素運動と抵抗運動を行い,外来CR 終了時には運動耐容能や身体機能,自律神経調節機能は改善し,復職した。【結論】本症例は心停止後症候群,ARDS を合併したが,早期リハビリ介入とAT-HR に基づく運動療法を行うことで有害事象なく運動耐容能や身体機能の改善を認め,社会復帰を果たした。</p>...

    DOI 医中誌

  • 分娩直前の遷延一過性徐脈および胎児徐脈と児のアシデミアとの関連

    山本 瑠美子, 林 周作, 光田 信明, 石井 桂介 日本周産期・新生児医学会雑誌 57 (2), 257-262, 2021

    ...</p><p> 結果:解析対象2,480例中362例に直前徐脈を認め,直前徐脈の新生児アシデミアに対する陽性的中率は17.7%だった.直前徐脈前の頻脈とレベル≧4,直前徐脈の時間≧6分と細変動減少が新生児アシデミアと関連し,これらの付加により陽性的中率は上昇した.</p><p> 結語:直前徐脈の新生児アシデミアに対する陽性的中率は胎児心拍数陣痛図所見を加えることにより向上した.</p>...

    DOI 医中誌

  • 不整脈検知ための簡易型生体量計測システム

    毛 紫萱, 田中 幹也, 佐藤 泰史, 橋川 史崇, 吉田 浩幸, 中島 翔太 産業応用工学会全国大会講演論文集 2021 (0), 34-35, 2021

    ...不整脈(Arrhythmia)は一連の心拍が不規則、速すぎる (頻脈)、遅すぎる(徐脈)、あるいは心臓内で電気刺激 が異常な経路で伝わるなど、心拍リズムの異常のことで ある。特に不整脈の一種である心房細動は心房が 1 分間 に約 400 回で痙攣を起こすため、心房内に血の塊「血栓」 を形成する。...

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  • AT<sub>1</sub>アンジオテンシン受容体の生理的機能に基づいた新たな新生児・乳児心不全治療薬の開発

    川岸 裕幸, 山田 充彦 日本薬理学雑誌 156 (6), 351-354, 2021

    ...アレスチン2経路活性化が,新生児・乳児期の心臓において陽性変力作用を誘導することを示唆していた.そこで,AT<sub>1</sub>R/βアレスチン経路のバイアスアゴニスト(BBA)TRV027を用いて,新生児・乳児期の心臓におけるその作用を検証した.TRV027を新生児・乳児マウスに投与したところ,有意かつ持続的な強心作用を示した.一方で,TRV027は血中のアルドステロン濃度に影響を与えず,不整脈や頻脈...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献21件

  • O-7b-03 タンパク補助食品によりアナフィラキシーを呈した重症心身障害児の一例

    河野 修 日本重症心身障害学会誌 46 (2), 255-255, 2021

    ...頻脈や激しい体動もありアナフィラキシーを疑いアドレナリン筋肉内注射をおこなったが症状改善せず、アナフィラキシーと確信が得られないためアドレナリン再投与せずICUに入室した。ICU入室後に蕁麻疹も出現し、胃内容物吸引・ステロイド投与などにより徐々に症状は軽快した。その後、心機能低下や急性腎障害も呈したが治療により改善した。...

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  • 食道癌術後の自然気胸に続発した緊張性気腹症の1例

    海氣 勇気, 杉山 陽一, 平野 利典, 新宅谷 隆太, 田崎 達也, 香山 茂平, 佐々木 秀, 上村 健一郎, 高橋 信也, 中光 篤志 日本消化器外科学会雑誌 54 (1), 1-7, 2021-01-01

    ...<p>症例は76歳の男性で,3年前に胸部下部食道癌に対して胸腔鏡下食道亜全摘術を施行した.腸瘻抜去部の閉鎖不良のため入院し内視鏡下にクリップによる瘻孔閉鎖術を施行した.4日後,腹部膨満・呼吸苦が出現し,座位を契機に呼吸促迫および頻脈を認めた.CTで腹腔内に大量の遊離ガス像,および少量の両側気胸を認め,右胸腔ドレーンおよび腹腔ドレーンを留置し排気を行った.胃透視では明らかな造影剤の漏出は認めなかった....

    DOI Web Site 医中誌 参考文献14件

  • 塩酸プロカテロール内服により乳酸アシドーシスと低カリウム血症を起こした10歳女児例

    桐野 沙希子, 東 範彦, 小谷 碧, 國井 優子, 萩原 幸世, 大谷 智子 日本小児アレルギー学会誌 34 (5), 560-565, 2020-12-20

    ...</p><p>今回我々は,感冒症状に対し塩酸プロカテロールを処方され,嘔気,頻脈を主訴に当科を受診し,精査の結果,乳酸アシドーシスと低カリウム血症を認めた症例を経験した.症例は10歳女児,感冒症状のため入院2日前に近医を受診し塩酸プロカテロール50μg錠2錠/日を処方された.入院当日の朝に塩酸プロカテロール1錠を内服し,内服2時間半後に嘔気と頻脈,嘔吐を認め,内服4時間半後に当院を受診した.頻脈,腹痛...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献2件

  • 短期間に軽快した完全房室ブロックと恒久的左脚ブロックを呈した病因不明の若年症例

    栗本 透, 松岡 幸代 心臓 52 (12), 1404-1412, 2020-12-15

    ...<p> 症例は35歳男性.胸部違和感で近医受診,完全房室ブロックで,右脚ブロック型の補充調律を呈したが,発症3日目,本院来院時には左脚ブロックを伴う洞調律に変わっていた.しかし直後に洞頻脈傾向となり,Ⅱ度房室ブロックが起こったが,まもなく1:1伝導に回復した.頻脈傾向が改善するにつれ,房室解離が起こり,房室接合部調律が出現したが,そのレートは77と非発作性房室接合部頻拍であった.さらに洞調律数の低下...

    DOI 医中誌

  • 多源性心房頻拍により心原性ショックに陥った不整脈誘発性心筋症の4か月乳児例

    佐藤 啓, 藤田 修平, 臼田 和生, 廣野 恵一, 畑崎 喜芳 Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 36 (4), 321-327, 2020-12-01

    ...<p>多源性心房頻拍は乳児期に発症し,頻拍がインセサントとなることで,不整脈誘発性心筋症に陥ることがある.乳児では自覚症状を訴えることがなく,症状が進行してから発見されることが多い.症例は4か月の男児.4か月健診での脈の不整および頻脈を指摘され紹介となった.来院時,顔色不良,末梢冷感を認めた.胸部レントゲンでは心胸郭比65%,肺うっ血を伴っていた.心電図では多源性のP波を認め,HR 220~240 ...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献8件

  • 交感神経ベータ受容体遮断薬:周術期使用を巡る学術的根拠の変遷

    東 俊晴 日本臨床麻酔学会誌 40 (7), 622-629, 2020-11-15

    ...<p>交感神経ベータ受容体遮断薬(β遮断薬)は心不全や頻脈,狭心症,心筋梗塞後の患者には積極的適応のある主要降圧薬である.すなわちβ遮断薬は心保護を目的とした降圧薬であり,その心拍数抑制効果が生命予後を改善するという仮説検証がいくつか計画されてきた薬でもある.非心臓手術患者に対するβ遮断薬の周術期使用は一時期強く推奨されたが,その後周術期β遮断薬は慎重を期して使用するように学術的根拠に基づく推奨が後退...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献20件

  • 妊娠後期の急性心不全を契機に褐色細胞腫の診断に至った1例

    小林 亜樹, 甲斐 貴彦, 徳増 芳則, 中村 淳, 阿部 信, 内藤 昭貴, 渡邊 明規 心臓 52 (10), 1176-1182, 2020-10-15

    ...<p> 症例は32歳女性.初回妊娠のため近医産婦人科に通院中で,経過中に妊娠高血圧,尿糖陽性を指摘された.妊娠31週5日午後から動悸を自覚し,その後頭痛,嘔気も伴ったため同日夜間救急受診.12誘導心電図は,洞性頻脈およびⅡ Ⅲ aVFおよびV3-V6のST低下を呈した.経胸壁心エコーでは左心室のびまん性壁運動低下を認めたため,原因不明の周産期心機能低下の精査加療目的のため緊急入院となった.第2病日,...

    DOI 医中誌

  • 第一肋骨骨折に合併し, 遅発性に大量血胸を来した鎖骨下静脈損傷の一例

    横野 良典, 廣瀬 智也, 小川 新史, 大井 和哉, 戸上 由貴, 野間 貴之, 山田 知輝, 中江 晴彦, 水島 靖明 日本外傷学会雑誌 34 (3), 75-78, 2020-07-20

    ...来院時, 見当識障害, 頻脈と酸素化不良を認め, CT検査で右第一肋骨骨折を含む両側多発肋骨骨折, 右血気胸を認めた. 第2病日に急激な循環虚脱から心停止に陥ったが蘇生により自己心拍再開を得た. 造影CT検査で右大量血胸と胸郭出口部で右鎖骨下静脈の静脈瘤と同部位からの活動性出血を認め, 緊急止血術を行った....

    DOI 医中誌

  • 鎮静ガイドライン導入が消化管内視鏡時の偶発症発生率と患者モニター遵守率に及ぼした影響

    亀田 めぐみ, 片山 正夫, 宮坂 勝之 日本臨床麻酔学会誌 40 (4), 325-334, 2020-07-15

    ...<p>麻酔科主導の院内統一鎮静ガイドライン(以下GL)を作成,導入し,内視鏡室での患者モニター専従者配置や5分間隔のバイタルサイン測定,記録を開始し,その改訂を経験した.GL導入前,導入後,改訂後の3群で鎮静下消化管内視鏡診療中の偶発症発生率と患者モニター遵守率を後方視的に検討した.GL導入前後で酸素投与と用手換気適用は減少,GL改訂前後では血圧上昇と頻脈は増加し,低換気,低酸素,酸素投与,嘔気・気分不快...

    DOI Web Site 参考文献7件

  • 骨盤内に発生したchronic expanding hematomaにより生じた静脈血栓塞栓症の1例

    古河 裕紀子, 小嶋 浩士, 渡邉 亜矢, 池内 雅樹, 有村 賢一, 浦部 由利, 田宮 貞史 心臓 52 (6), 652-657, 2020-06-15

    ...<p> 症例は70代女性.右被殻出血に対し当院脳外科にて加療中であったが,治療8日目に呼吸促拍と頻脈を生じ,当科を受診した.造影CT検査にて両側肺動脈内と下肢静脈に血栓と骨盤内嚢胞性腫瘤を認め,静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism;VTE)の診断で当科へ転科した.また,MRI検査では骨盤内にφ=13 cm大の石灰化を伴う嚢胞性腫瘤を認めた.内部は脂肪抑制併用T1強調画像,T2...

    DOI 医中誌

  • 麻酔管理中の上室性頻脈性不整脈に対するピルシカイニドの有用性が認められた2症例

    佐野 裕樹, 古藤田 眞和, 谷川 嵩宗, 上田 健太, 森川 翔, 松川 隆 日本臨床麻酔学会誌 40 (3), 216-220, 2020-05-15

    ...<p>麻酔中は,麻酔薬による血管拡張作用や心筋抑制作用により低血圧が生じやすく,加えて不整脈が発生した際には慎重に抗不整脈薬の適応を考える必要がある.今回,麻酔管理中に出現した発作性心房粗細動および接合部期外収縮による頻拍に対して,選択的Naチャネル阻害薬であるピルシカイニドを用いた2症例を報告する.麻酔管理中に頻脈性不整脈をきたした際に,ピルシカイニドは心筋抑制作用が比較的軽微であり安全かつ効果的...

    DOI Web Site 参考文献4件

  • 心筋へのリンパ球浸潤を認めたバセドウ病合併のうっ血性心不全の1例

    石橋 峻, 中村 智弘, 矢那瀬 智信, 原口 裕美子, 伊藤 みゆき, 松本 充也, 石田 岳史 心臓 52 (4), 438-443, 2020-04-15

    ...のため入院した.心臓超音波検査では左室のびまん性壁運動低下を認め,左室駆出率は45%程度であった.血液検査よりバセドウ病の合併が示唆された.抗甲状腺薬,β遮断薬,利尿薬による治療を開始し,甲状腺機能,心不全症状は改善した.心臓MRIは心尖部を中心に心外膜側優位に遅延造影を認めた.心筋生検所見では心筋細胞への近接効果を伴うリンパ球浸潤を認めた.バセドウ病を合併した左室収縮能低下を伴う心不全症例の原因は,頻脈性心筋症...

    DOI 医中誌

  • 婦人科疾患術後の出血性ショックに対してIABOの有用性を示した1例

    毛利 晃大, 鈴木 茂利雄, 佐藤 裕一, 鈴木 大聡, 清水 敬樹 日本救急医学会関東地方会雑誌 41 (2), 299-301, 2020-03-31

    ...手術後に頻脈, 血圧低下を認め, ヘモグロビン4g/dLと貧血の進行もあり, 出血性ショックと判断した。再手術までの循環維持としてIABO留置を行った。導入後から脈拍と血圧の改善が得られ再手術へと移動でき, 卵巣固有靱帯結紮部の縫合不全を再度結紮し終了とした。その後合併症もなく, 全身状態は安定したため退院となった。...

    DOI 医中誌

  • 大量出血を伴う外傷患者における心拍数の検討

    宮崎 善史, 岩瀬 史明, 井上 潤一, 松本 学, 河野 陽介, 柳沢 政彦, 笹本 将継, 萩原 一樹, 川島 佑太, 河西 浩人, 原田 薫, 松本 隆, 森 紗耶香 日本救急医学会関東地方会雑誌 41 (2), 234-237, 2020-03-31

    ...当院へ救急搬送された外傷症例の内, 血圧低下を来し来院後24時間以内に赤血球輸血を6単位以上施行した81例について, 頻脈 (心拍数≧100回/分以上) がみられなかった症例は25例 (30.9%) であった。頻脈がみられた症例とみられなかった症例で平均ISSと死亡率に有意差は認められなかった。...

    DOI 医中誌

  • 積極的な気道クリアランスが奏功した過粘稠性Klebsiella pneumoniaeによる難治性肺炎の1例

    山本 太平, 室谷 直樹, 本間 佐和子, 小林 祐介, 藤沢 篤夫, 渡瀬 瑛, 太田 慧, 鈴木 亮, 尾本 健一郎, 菊野 隆明 日本救急医学会関東地方会雑誌 41 (2), 281-284, 2020-03-31

    ...同時に理学療法の介入も試みたが頻脈性発作性心房細動の合併などによるバイタルサインの変動が大きく, 積極的な介入は行うことができなかった。喀痰培養ではKlebsiella pneumoniaeを検出し, 使用抗菌薬に感受性も認められたが, 呼吸状態の改善は乏しく, 第6病日になっても39℃台の発熱と炎症反応の高値が遷延していた。...

    DOI 医中誌

  • 心腔内超音波装置を用いてリードレスペースメーカ植込み術を施行した3例の経験

    寺田 悠紀子, 大槻 修司, 太田 龍哉, 岡部 竜太, 宮川 睦喜, 初野 弥奈, 渡 雄至, 横山 直之, 上妻 謙 心臓 52 (3), 307-312, 2020-03-15

    ...</p><p> 症例2:79歳,女性.ふらつきを主訴に来院し,心房細動停止後に12秒の洞停止を認め,徐脈頻脈症候群と診断した.日常生活動作(ADL)が低く,かつペーシング率が低いと考えられリードレスペースメーカ植込み術の方針となった.慢性腎臓病があるため,造影剤を極力使用せずに心腔内超音波ガイドでリードレスペースメーカ留置術に成功した....

    DOI 医中誌

  • 甲状腺機能亢進によりMahaim線維の早期興奮が促進したために心不全を発症した1例

    財前 拓人, 篠原 徹二, 谷野 友美, 原田 泰輔, 児玉 望, 廣田 慧, 米津 圭祐, 安部 一太郎, 齋藤 聖多郎, 福井 暁, 秋岡 秀文, 手嶋 泰之, 油布 邦夫, 中川 幹子, 髙橋 尚彦 心臓 52 (2), 143-150, 2020-02-15

    ...<p> 43歳女性.高校生の頃に健診で顕性WPW症候群(type B)を指摘されたが,頻拍発作がないため経過観察されていた.33歳時,第一子出産後にバセドウ病を発症し抗甲状腺薬を開始されたが,治療を自己中断したため,甲状腺機能亢進症による洞性頻脈から急性心不全を発症した.加療再開後は心不全再発なく経過していたが,43歳時に抗甲状腺薬を再度自己中断し甲状腺機能亢進により心不全増悪したため当院紹介となった...

    DOI 医中誌

  • 運動神経軸索損傷型ギランバレー症候群の一例―回復期リハ病棟に転院されて5 ヵ月間の経過と考察―

    加藤 洋志 関東甲信越ブロック理学療法士学会 38 (0), F-009-, 2020

    ...また息切れ、発汗、頻脈等自律神経障害を認めた。転院3ヵ月後、ROM、筋力は概ね変化なし。 FIM:69点。歩行は両側SHB装着し、介助下で連続20m 可能。自律神経障害は全般消失。転院5 ヵ月後下肢筋力は概ねMMT2レベル、FIM:85点。立ち上がりは座面45cmから監視、立位保持2分以上、歩行は両側SHB装着し、歩行器監視で連続100m可能となった。介護保健施設に転院した。...

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  • 脳脊髄液減少症の診断と治療

    橋本 洋一郎 自律神経 57 (1), 51-55, 2020

    ...の発症初期は安静だが,体位性頻脈症候群では可能な限り安静を避けるようにするといった対応が必要であり,2つの疾患の鑑別は重要である.脳脊髄液減少症の経過中に体位性頻脈症候群に変わってくる症例への対応も重要である....

    DOI

  • 体位性頻脈症候群と低髄液圧症の関係 ―交感神経機能亢進に注目して―

    光藤 尚 自律神経 57 (1), 56-57, 2020

    ...<p>起立性頭痛の鑑別診断として脳脊髄液減少症と体位性頻脈症候群が挙げられる.体位性頻脈症候群の起立性頭痛の機序は不明である.我々は体位性頻脈症候群患者6例に脳槽シンチグラフィーを施行し,6例全例に低髄液圧を確認した.体位性頻脈症候群は交感神経機能亢進のために低髄液圧を来すことが推定された.</p>...

    DOI

  • 心臓全体多電極マッピングの精度検証に向けた光学電極同時計測システムの構築

    浅野 圭佑, 富井 直輝, 瀬野 宏, 加藤 敦也, 白石 諒太, 中川 桂一, 赤木 友紀, 山崎 正俊, 佐久間 一郎 生体医工学 Annual58 (Abstract), 457-457, 2020

    ...心臓標本を用いた計測実験を行った.摘出後,ランゲンドルフ灌流を行ったウサギ心臓標本に対し,Structure from Motionによる心臓三次元形状の計測を行った.心臓サポートネットを用いて,銀塩化銀電極(円筒形,直径1 mm,高さ0.6 mm)を心臓表面に15極接触させた.また心臓全体の光学計測のため,3台の高速度カメラを心臓標本の周囲に120°間隔で設置した.右心室内膜からの通電刺激によって頻脈性不整脈...

    DOI

  • 噴門側胃切除・ダブルトラクト再建術後のY脚吻合部逆行性腸重積の1例

    田口 大輔, 松山 仁, 中島 慎介, 太田 勝也, 池永 雅一, 山田 晃正 日本臨床外科学会雑誌 81 (11), 2250-2254, 2020

    ...<p>症例は81歳の女性であり,腹痛,嘔吐の症状のため受診した.来院10カ月前に,他院で食道裂孔ヘルニアに対し開腹噴門側胃切除・ダブルトラクト再建術を施行されていた.来院時には腹部診察で心窩部から左側腹部にかけて強い圧痛を認めたが,腹膜刺激症状は認めなかった.血圧低下,頻脈などのショック症状に加え,血液検査で炎症反応値と血中乳酸値の上昇を認めた.腹部造影CTではダブルトラクト再建術のY脚吻合部に肛門側空腸...

    DOI Web Site Web Site ほか1件 参考文献12件

  • 精神的ストレス時の呼吸反応における視床下部と中脳の役割

    堀内 城司 自律神経 57 (1), 21-25, 2020

    ...<p>精神的ストレスは,自律反応を引き起こす.この自律反応は,防御反応に起因すると考えられており,その中枢として,視床下部背内側核(DMN)と中脳中心灰白質(PAG)の二つが古典的に知られている.これら2つの領域の刺激は,昇圧や頻脈を伴う呼吸機能の増強を引き起こす.DMN内には,異なった機能に関与するニューロン群が別々に分布するため,DMN内のニューロンは「コマンドニューロン」ではないことが示された...

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  • WPW症候群における順伝導・逆伝導成立条件のコンピュータシミュレーションによる検討

    原口 亮, 芦原 貴司, 松山 高明, 芳本 潤 生体医工学 Annual58 (Abstract), 382-382, 2020

    ...<p>若年者の頻脈性不整脈および心臓突然死の原因の1つである Wolff-Parkinson-White (WPW) 症候群とは,心臓内の正常な刺激伝導路とは別に先天的に心房と心室とをつなぐ副伝導路が存在する疾患である.最近我々は病理画像から副伝導路の3次元画像再構築を行い形態的特徴の検討を行った.しかしながら,副伝導路の形態的特徴や電気生理的特徴と,副伝導路を介する伝導の実際との関係は明らかではない...

    DOI

  • 心臓局所冷却による頻脈性不整脈制御の試み

    瀬野 宏, 富井 直輝, 山崎 正俊, 本荘 晴朗, 柴田 仁太郎, 佐久間 一郎 生体医工学 Annual58 (Abstract), 195-195, 2020

    ...<p>【背景・目的】頻脈性不整脈の駆動源として知られる旋回性興奮(Spiral Wave:SW)は,心臓内の局所冷却領域の周辺を移動することが報告されており,局所冷却によってSW の移動を制御することができれば,低侵襲除細動を実現できる可能性がある.そこで本研究では,SW を効果的に停止させる手法として線状の局所冷却を提案し,コンピュータシミュレーションモデルを用いた<i>in silico</i>...

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  • iPS心筋細胞のインシリコモデルを用いた心毒性リスク評価

    芦原 貴司 日本毒性学会学術年会 47.1 (0), S20-3-, 2020

    ...構築することで,その両者の違いを分子・細胞・組織レベルで把握するとともに,その溝を埋めるための方策を<i>in silico</i>のみで検討することを発案した.そうした検討を続けるなかで,hiPSC-CMは幼若化細胞の特徴を有するがブラックボックスな要素が多いこと,細胞内外のイオン濃度が異なる可能性のあること,hiPSC-CMシート(組織レベル)では興奮伝播速度も組織興奮性も落ちること,その結果,頻脈性不整脈...

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  • 重症心身障害児(者)施設における高齢者てんかんの2例

    徳光 亜矢, 浅井 洋子, 斉藤 剛, 岩佐 諭美, 鳥井 希恵子, 土井 敦, 竹田津 未生, 林 時仲, 楠 祐一, 岡 隆治, 平元 東 日本重症心身障害学会誌 45 (3), 241-246, 2020

    ...2例目は発症時73歳の大島分類1の女性で、舌を前に出すような動きと頻脈を伴った上肢と上眼瞼の律動的なぴくつきが断続的に出現した。クロバザムで治療を開始し、15 mg/日で発作は一度鎮静したが、2か月後から、時に頻脈や眼球固定を伴う、数分間の上肢・眼瞼のぴくつきが頻発するようになった。クロバザムを増量しても効果がなく、レベチラセタムへ置換した。...

    DOI

  • Flecainideによりコントロールし得た新生児早期発症の発作性上室頻拍の早産児例

    石井 宏樹, 奈良 昇乃助, 菅波 佑介, 春原 大介 日本周産期・新生児医学会雑誌 56 (2), 276-281, 2020

    ...<p> 新生児期に認める発作性上室頻拍(PSVT)の原因の大半はWolff-Parkinson-White(WPW)症候群による房室回帰頻拍(AVRT)で,持続する場合は心不全となる可能性がある.早産児におけるWPW症候群からのPSVT発症症例の報告は少なく,その治療経過と治療経験を報告する.症例は在胎32週0日,出生体重1,580gの女児,日齢6に突然260/分の頻脈を認め,顔面浸水による迷走神経刺激...

    DOI 医中誌

  • 小児期脳脊髄液漏出症診療の現況

    守山 英二, 石川 慎一, 藤原 倫昌 小児の脳神経 45 (4), 332-339, 2020

    ...<p>小児期の脳脊髄液漏出症はまれではない.典型的な特発性低髄液圧症候群のような明白な起立性頭痛,MRI所見を呈することは少なく,頭痛,立ちくらみ,起立性低血圧,起立性頻脈症候群,睡眠覚醒障害などのために就学,日常生活に支障がある場合,本症を疑う必要がある.脊髄MRI(脂肪抑制T<sub>2</sub>強調画像)が診断に有用であり,上部~中部胸椎レベルの硬膜外高信号が特徴的である.硬膜外ブラッドパッチ...

    DOI 医中誌

  • mTOR阻害剤にて著明な心囊水貯留を認めた再発乳癌の1例

    長内 孝之, 上平 大輔, 村形 綾乃, 田波 秀朗, 中川 剛士 日本外科系連合学会誌 45 (3), 209-213, 2020

    ...した.三次ホルモン治療開始後1年後,患側鎖骨上リンパ節の増大を認めた.四次ホルモン剤にて治療後1年で腋窩に再度の転移病巣を認めた.五次ホルモン治療としてmammalian target of rapamycin(以下mTOR)阻害剤であるエベロリムスおよびexemestene(以下EXE)による併用治療を開始した.内服開始後1年6カ月cPRを維持できた.mTOR阻害剤/EXE開始後10カ月で息切れと頻脈出現...

    DOI Web Site 医中誌 参考文献9件

  • バセドウ病合併妊娠における児の甲状腺機能異常の予測因子の探索

    城 道久 周産期学シンポジウム抄録集 38 (0), 48-52, 2020

    ...</p><p> バセドウ病合併妊婦から出生した児のなかには,甲状腺腫や頻脈を示す新生児甲状腺機能亢進症が1〜5%に発生する<sup>6)</sup>と報告されている。出生後の児の甲状腺機能異常は,無治療の場合は児の発育や発達に影響を与えうるため,バセドウ病合併妊婦から出生した児の甲状腺機能を適切に評価することは重要である。...

    DOI 医中誌

  • Jarisch-Herxheimer reactionを認めた妊娠後期梅毒感染の一例

    森 博士, 荒牧 聡, 柴田 英治, 桑鶴 知一郎, 内村 貴之, 吉野 潔 日本周産期・新生児医学会雑誌 56 (3), 512-516, 2020

    ...初回治療時にJarisch-Herxheimer反応(以下J-H反応)を呈する例があることが知られているがその機序は不明である.一般的には一過性であり24〜36時間以内に軽快する.妊娠中に発生した場合の確立した対応法はない.今回,妊娠37週に第1期または第2期の妊娠期梅毒と診断して初回治療開始から3.5時間後にJ-H反応を認めた症例を経験した.母体発熱と悪寒,全身発赤,子宮収縮の増加,CTGで胎児頻脈...

    DOI 医中誌

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