帝京大学医学部附属病院におけるcefotaxime耐性の<I>Escherichia coli</I>と<I>Klebsiella pneumoniae</I>の検出状況第1報

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タイトル別名
  • Extended-spectrum β-lactamase (ESBL) Produced by <I>Escherichia coli</I> and <I>Klebsiella pneumoniae</I> Isolated from Teikyou University Hospital The First Report
  • 帝京大学医学部附属病院におけるcefotaxime耐性のEscherichia coliとKlebsiella pneumoniaeの検出状況(第1報)
  • テイキョウ ダイガク イガクブ フゾク ビョウイン ニ オケル cefotaxime タイセイ ノ Escherichia coli ト Klebsiella pneumoniae ノ ケンシュツ ジョウキョウ ダイ1ポウ
  • Extended-spectrum ^|^beta;-lactamase (ESBL) Produced by Escherichia coli and Klebsiella pneumoniae Isolated from Teikyou University Hospital The First Report

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抄録

帝京大学医学部附属病院において, 1990年から1996年までの7年間にcefotaxime (CTX) に対するminimum inhibitory concentration (MIC) が>8μg/mlを示したEscherichia coliおよびKlebsiella pneumonfaeの検出率の年次推移を調査した.E. coliは1990年度の1, 282株中6株 (0.4%) から年々増加し, 1995年度には2, 910株中50株 (1.7%) から検出され (X2検定: p=0.0013), 翌年は1.4%の検出率で推移した.K.pneumoniaeは1990年度の1,044株中7株 (0.6%) から1995年度には1996株中144株 (7.2%) へと大幅に増加し (X2検定: p<0.0001), 翌年は7.3%の検出率であった. また, 1995年度にそれらが検出された臨床材料は, 便 (86件), 尿 (59件), 喀痰 (15件), 膿汁 (15件), 咽頭ぬぐい液 (10件), その他 (12件) の順であった. 1996年11月-1997年3月に検出されたCTX>8μg/mlのE. coli 11株, K. pneumoniae 22株に対するMIC分布は, ampicillin: >512μg/ml, piperacillin: >512μg/ml, ceftazidime (CAZ): 2-64μg/ml, CTX: ≧512μg/ml, ceftizoxime: ≦1-512μg/ml, cefpodoxime: ≧256μg/ml, cefepime: 32->512μg/ml, aztreonam (AZT): 8->512μg/ml, cefmetazole: ≦1-16μg/ml, latamoxcef: ≦0.125-2μg/ml, imipenem: ≦0.125-1μg/mlであった. 上記penicillin系薬にclavlanic acid (CVA) を併用すると抗菌力は8倍->512倍ほど回復した. すなわちこれらの株はESBL産生菌の可能性を有したが, 欧米で問題となっているESBL産生菌のMIC値がCAZ>CTXに比べて逆の結果という特徴がみられた. また, 上記以外にCVAによる併用効果がみられないβ-lactamase阻害剤耐性と思われる菌もE. colfK. pneumoniaeから各々1株分離された.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 73 (11), 1110-1115, 1999

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (11)*注記

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参考文献 (15)*注記

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