循環式浴槽における自由生活性アメーバと<I>Legionella</I>属菌の生息状況

• 黒木 俊郎

  神奈川県衛生研究所細菌病理部

• 佐多 辰

  神奈川県衛生研究所細菌病理部

• 山井 志朗

  神奈川県衛生研究所細菌病理部

• 八木田 健司

  国立感染症研究所寄生動物部

• 勝部 泰次

  日本大学生物資源科学部獣医公衆衛生学研究室

• 遠藤 卓郎

  国立感染症研究所寄生動物部

書誌事項

タイトル別名

• Occurrence of Free-Living Amoebae and Legionella in Whirlpool Bathes
• 循環式浴槽における自由生活性アメーバとLegionella属菌の生息状況
• ジュンカンシキ ヨクソウ ニ オケル ジユウ セイカツセイ アメーバ ト Le

抄録

各種循環式浴槽の浴槽水中の自由生活性アメーバとLegionella属菌の生息状況を調査した. 循環式浴槽を備えた一般家庭11施設, 公衆浴場8施設, 旅館13施設から浴槽水を採取し, アメーバとLegionella属菌の検出を試みた. 自由生活性アメーバは32施設のうち24施設 (75.0%) から, またLegionella属菌は21施設 (65.6%) から検出され, 菌数は10¹-10⁴CFU/100mlであった. 分離されたのはLegionella pneumophilaであり, 3群, 5群および6群株の検出頻度が高かった.<BR>また循環式浴槽のある4家庭の浴槽水中のアメーバの生息とLegionella属菌の菌数の動向を, 10週間にわたり追跡調査した. すべての浴槽からアメーバとLegionella属菌が検出され, 検出されるアメーバの頻度は浴槽により異なっていた.Legionella属菌はすべてL. pneumophilaであり, 1群, 3群, 4群, 5群および6群株が検出された.Legionella属菌の菌数の多い浴槽はHartmannella属とVannella属アメーバの検出頻度が他の浴槽よりも高く, 両者の関連性が示唆された. さらにろ過石の洗浄や水道水の浴槽への追加の頻度といった循環式浴槽の維持方法が微生物数を低く抑えることに関係しているようであった.

収録刊行物

• 感染症学雑誌

  感染症学雑誌 72 (10), 1056-1063, 1998

  一般社団法人 日本感染症学会

キーワード

• free-living amoebae
• Legionella
• whirlpool bathes

詳細情報

• CRID: 1390001205050902912
• NII論文ID: 130004112608
• NII論文ID: 10008719051
• NII論文ID: 10008719068
• NII書誌ID: AN00047715
• DOI: 10.11150/kansenshogakuzasshi1970.72.1056
• ISSN: 1884569X
• ISSN: 03875911
• NDL書誌ID: 4590068
• PubMed: 9847524
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I4590068
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1999065227
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可