最近のグラム陽性球菌の薬剤耐性化 (第1報) 近畿地区におけるMRSAに関するアンケート調査成績

• 角田 卓也

  近畿感染症研究会 和歌山県立医科大学第2外科

• 谷村 弘

  近畿感染症研究会 和歌山県立医科大学第2外科

書誌事項

タイトル別名

• An Epidemiological Investigation for Gram-Positive Coccus, Especially MRSA, in Kinki Area
• サイキン ノ グラム ヨウセイ キュウキン ノ ヤクザイ タイセイカ ダイ 1

抄録

グラム陽性球菌, 特に黄色ブドウ球菌の薬剤耐性化における最近の動向を把握する目的で, 近畿感染症研究会は近畿地区21施設に対するアンケート調査を行い, 疫学調査を実施した.その結果, 1) メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) は外来患者では膿から25.3%, 入院患者では喀痰から34.4%検出された.2) 1992年と1993年に実施されたMRSAフォーラムによる全国調査と比較して, MRSAの検出率が20%も増加し, 黄色ブドウ菌中の57.8%を占め, 薬剤耐性化が進行していた.3) MRSAフォーラム時と比べて, 複数菌感染, 特に3菌種以上の他の細菌が検出される症例が増加し (p<0.01) compromised hostの増加が示唆された.4) 同時検出菌としては, Candida属, Pseudomonas aeruginosa, Enterococcus faecalisが高頻度に検出された.5) 薬剤感受性は, vancomysin (VCM) は99.9%, sulfamethoxazoletrimethoprim (ST) は99.4%, arbekacin sulfate (ABK) は99.3%であった.

収録刊行物

• 感染症学雑誌

  感染症学雑誌 71 (9), 885-889, 1997

  一般社団法人 日本感染症学会

キーワード

• MRSA
• epidemiology

詳細情報

• CRID: 1390282680021214720
• NII論文ID: 130004330594
• NII論文ID: 10005865888
• NII論文ID: 10008721473
• NII書誌ID: AN00047715
• DOI: 10.11150/kansenshogakuzasshi1970.71.885
• ISSN: 1884569X
• ISSN: 03875911
• NDL書誌ID: 4306176
• PubMed: 9339623
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I4306176
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1998067037
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可