福岡における百日咳の流行: 分離状況およびMIC分布 (1990-1993)

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タイトル別名
  • Prevalence of Pertussis in Fukuoka: Incidence and MICs of Antibiotics for <I>Bordetella pertussis</I> Isolate
  • フクオカ ニ オケル ヒャクニチゼキ ノ リュウコウ ブンリ ジョウキョウ オ
  • Prevalence of Pertussis in Fukuoka: Incidence and MICs of Antibiotics for Bordetella pertussis Isolate

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抄録

1990年8月から1993年3月までの30カ月間に福岡県内6病院小児科を受診した百日咳様患者を対象として, 百日咳菌分離を行った. この期間に菌検索を行った179検体から43株 (24%) の1, 3, 6型のK抗原因子を保有する百日咳菌と1株のパラ百日咳菌を分離した. 百日咳菌を分離した患者の年齢は1歳未満が22名 (51%), 1歳から10歳が18名 (42%), 成人が3名であった. これら43名中39名がDPTワクチン未接種であったが, 3名はDPTワクチン接種済みであった. 分離菌株の23薬剤に対する最小発育阻止濃度 (MIC) を求めた. MIC測定は微量液体希釈法で行った. PIPC, EM及びCPZのMIC50 (使用菌株50%に対するMIC値) は0.005, 0.02及び0.01μg/mlであった. また, CER及びCCLのMIC50は各々10及び20μg/mlであり, 分離菌株はこれら薬剤に対して耐性であった. 更に従来から用いられている寒天平板希釈法も併せて実施し, 微量液体希釈法と比較検討した. 両法による使用菌株のMICは何れの薬剤も同じかやや寒天平板希釈法の方が高かった.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 69 (8), 878-883, 1995

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (16)*注記

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