種々の植物種組織におけるキチナーゼ活性の差異

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  • Differences in chitinase activity in the anatomies of plant species

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抄録

日常生食用として摂取される植物性食品(果実類、野菜類、豆類)のうち、24科46品目の組織外果皮および果肉内部の細胞内キチナーゼ活性分布を調べた。組織生重量あたりキチナーゼ活性が高い品目は、カキノキ科カキノキ果皮・果肉、ウリ科ハーデイスメロン果肉、マスクメロン果肉、ウルシ科マンゴー果皮・果肉、クスノキ科アボカド果皮、アケビ科ムベ果実およびマタタビ科キウイフルーツ果肉であった。最もキチナーゼ活性が高かったカキノキ科に絞り、そのうち品種を特定した5品目果皮について検討した結果、富士柿(愛媛県産)は、果皮生重量100gあたり1.080U及び果皮タンパク質含量あたり68.2U/mg proteinの酵素活性を示した。通常購入できる食用農作物として入手可能な植物組織に高いキチナーゼ活性が分布していることから、これらの作物を生物農薬の基材として活用する可能性を提示しているものと考えられる。

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