再帰結合神経回路モデルへのスパース構造導入による学習能力の向上

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抄録

本稿では,再帰結合型神経回路モデルへのスパース結合導入による性能向上を示す.近年,多様な時系列パターンを学習可能な,スパース結合型神経回路が着目を集めている.しかし通常これらのモデルは内部の結合重みが固定されており,学習能力には限界がある.我々は,異なる時定数のニューロン群からなる再帰結合型神経回路モデル,MTRNNの一部結合をスパース化し,全結合を学習可能としたモデルの性能評価を行った.スパース化率の異なるMTRNNに,アルファベット列からなる文章を学習させ,未知文及びノイズ文の認識・生成能力の評価を行った.実験の結果,スパース結合とすることで,全結合の場合よりも性能を向上できることが確認された.

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