エンドトキシン散乱測光法におけるヒト血清アルブミンの影響

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タイトル別名
  • Effect of Human Serum Albumin on Endotoxin Scattering Photometry
  • エンドトキシン サンラン ソッコウホウ ニ オケル ヒト ケッセイ アルブミン ノ エイキョウ

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抄録

目的:エンドトキシン散乱測光法(Endotoxin scattering photometry;以下ESP 法)は,新規開発されたエンドトキシン測定法であるが,当施設ではこれまでにESP 法ではエンドトキシンフリーの注射用蒸留水においても偽陽性と考えられる凝集(以下偽凝集)が生じること.また検体の希釈により測定値に差異が生じることを報告してきた.今回これらの現象が検体の蛋白濃度に起因するかについてHuman serum albumin(以下HSA)を用いて検討した.結果:ESP 法における偽凝集はHSA の濃度が高くなるにつれ抑制された.またエンドトキシンによる凝集はHSA の濃度が高くなるにつれ遅延した.これらのことよりESP 法では検体の蛋白濃度により測定値に差異が生じる可能性が示唆された.なお比濁時間分析法では偽凝集は認めず,HSA の濃度による測定値への影響もほとんど見られなかった.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 89 (4), 452-457, 2015

    一般社団法人 日本感染症学会

参考文献 (4)*注記

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