慢性中耳炎より検出された<I>Staphylococcus aureus</I>および<I>Pseudomonas aeruginosa</I>に対するFOMとNFLXの併用効果

書誌事項

タイトル別名
  • Combination Effect of Fosfomycin Otic Solution and Norfloxacin against Chronic Otitis Media
  • 慢性中耳炎より検出されたStaphylococcus aureusおよびPseudomonas aeruginosaに対するFOMとNFLXの併用効果
  • マンセイ チュウジエン ヨリ ケンシュツ サレタ Staphylococcus aureus オヨビ Pseudomonas aeruginosa ニ タイスル FOM ト NFLX ノ ヘイヨウ コウカ

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抄録

慢性中耳炎におけるNorfloxacinとFosfomycinについて細菌学的, 臨床的に検討した.<BR>1.慢性中耳炎由来のS. aureusでは66.7%, P. aeruginosa80%に相乗効果を認めた.<BR>2. MICは単独測定時にはいずれの検出菌もFOM, NFLXの耳漏への移行濃度を超えていたが, 併用時には, FOMではS. aureus, P. aeruginosaの各1株, NFLXでもS. aureus, P. aeruginosaの各1株のみが耳漏の移行濃度を超えていた.<BR>3.臨床成績は著効2例, 有効6例, 無効3例であり, 有効率は72.7%であった.<BR>4.細菌学的には併用療法により, S. aureusでは83.3%, S. aeruginosa80%, 全体で81.8%で菌の消失が認められた.<BR>5.副作用および臨床検査値の異常は認められなかった.<BR>以上のように, FOMの点耳投与, NFLXの経口投与の併用療法は, 難治性慢性中耳炎において有用であると考えられた.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 73 (4), 291-297, 1999

    一般社団法人 日本感染症学会

参考文献 (23)*注記

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