急性Q熱の2例

• 木村 京子

  東京都立墨東病院感染症科

• 大西 健児

  東京都立墨東病院感染症科

書誌事項

タイトル別名

• Two Patients with Acute Q Fever

抄録

Q熱はCoxiella burnefiiの感染症であり, 日本では極めて稀な疾患であると考えられていた. 今回, 23歳と30歳の日本人男性の急性Q熱を経験した. 前者はネパールあるいはチベットで, 後者は日本での感染と考えられた. いずれも発熱, 頭痛があり, 血清のASTおよびALTの軽度上昇を認めた. 両者ともにC. burnetiiに対する抗体が陽性で, 血清中にC. burnefiiのDNAを検出したことからQ熱と診断し, 症状は自然に改善し病悩期間が6カ月未満であることから急性と判断した. 発熱, 頭痛, 軽度の血清ASTおよびALTの上昇を呈した患者に遭遇した場合, 海外旅行の有無にかかわらず, 日本でも急性Q熱は考慮すべき疾患の一つである.

収録刊行物

• 感染症学雑誌

  感染症学雑誌 73 (12), 1236-1240, 1999

  一般社団法人 日本感染症学会

キーワード

• Coxiella burnetii
• Q fever

詳細情報

• CRID: 1390282680028267264
• NII論文ID: 10008717077
• NII書誌ID: AN00047715
• DOI: 10.11150/kansenshogakuzasshi1970.73.1236
• ISSN: 1884569X
• ISSN: 03875911
• PubMed: 10655687
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2000142350
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可