<I>Staphylococcus aureus</I>のToxic Shock Syndrome Toxin-1 (TSST-1) 産生能と臨床像との関連性

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  • Correlation in <I>Staphylococcus aureus</I> Infections between Toxic Shock Syndrome Toxin-1 Production and Clinical Feature
  • Staphylococcus aureusのToxic Shock Syndrome Toxin-1(TSST-1)産生能と臨床像との関連性
  • Staphylococcus aureus ノ Toxic Shock Syn
  • Correlation in Staphylococcus aureus Infections between Toxic Shock Syndrome Toxin-1 Production and Clinical Feature

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抄録

最近のStaphylococcus aurezasのtoxic shock syndrome toxin-1 (TSST-1) 産生状況とその感染症の病像との関連性を明らかにする目的で, 1995年に富士市立中央病院で分離されたS.aureus117株のTSST-1産生能の有無を逆受身ラテックス凝集反応により測定し, これらの菌株が分離された宿主の臨床像を調査した.対象とした菌株については, さらにpenicillinase (PCase) 産生能をrapid paper-disc法で, また, methicillin, vancomycin, arbekacinおよびspafloxacinの各菌株に対するMICを測定した.TSST-1産生能は, PCase産生MRSAで92%(55/60株), PCase非産生MRSAで78%(11/14株), PCase産生MSSAで21%(7/33株), そしてPCase非産生MSSAで0%(0/10株) であった.これらの感染症の致死率はTSST-1産生MRSAで20%(13/66例) であるのに対し, TSST-1非産生MRSA, TSST-1産生MSSA, TSST-1非産生MSSAでは各々0%(0/8例), 0%(0/7例), 3%(1/36例) であった.また, 22株 (19%) が無症候性感染で, その多く (13株) が尿路由来のものであった.トキシック・ショック症候群は1例 (水腎症術後症例) に発症したが, ABKにより治癒に至った.以上より, PCase産生MRSAではTSST-1産生株が多く, またTSST4産生MRSAによる感染症の致死率は他のS.aureusのそれより高いことから, S.aureus感染症ではPCaseあるいはTSST-1のスクリーニングがその予後を予測する上で参考になると考えられた.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 72 (6), 593-598, 1998

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (8)*注記

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参考文献 (18)*注記

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