神奈川県南東部におけるタヌキの抗トキソプラズマ抗体保有状況

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タイトル別名
  • Anti-Toxoplasma Antibody Levels in the Main-land Raccoon Dog, <I>Nyctereutes procyonoides viverrinus</I>, in Southeastern Kanagawa Prefecture
  • カナガワケン ナントウブ ニ オケル タヌキ ノ コウ トキソプラズマ コウタ
  • Anti-Toxoplasma Antibody Levels in the Main-land Raccoon Dog, Nyctereutes procyonoides viverrinus, in Southeastern Kanagawa Prefecture

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抄録

トキソプラズマ感染症は, 以前から様々な野生動物においてもその自然感染が確認されていた.しかしながら, その感染状況の調査はほとんどなされておらず, 実態はよく解っていない.そこで今回, 1991年から1994年にかけて神奈川県横浜市金沢動物園に保護されたホンドタヌキ109頭 (雄67頭, 雌42頭) を対象にラテックス凝集反応を行い, トキソプラズマ抗体の保有状況を調査した.その結果, 総検体数109頭中, 陽性検体は20検体, 陽性率18.3%となった.これにより, 神奈川県におけるタヌキのトキソプラズマ感染が確認できたとともに, タヌキもトキソプラズマ感染源に成り得ることを認識し, 人畜共通疾患を考える上でも, 防疫対策の一環として, 今後とも感染状況の調査を続けていく必要があると考える.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 70 (10), 1068-1071, 1996

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (7)*注記

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