鹿児島県北部大隅地区におけるツツガムシ病の臨床的血清学的検討

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タイトル別名
  • Clinical and Serological Study of Tsutsugamushi Disease in Northern Osumi, Kagoshima Prefecture
  • カゴシマケン ホクブ オオスミ チク ニ オケル ツツガムシビョウ ノ リンシ

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抄録

鹿児島県北部大隅地区のツツガムシ病患者を対象に, ツツガムシ病リケッチア各株に対する血清抗体価の測定を行い, 浸淫するリケッチアの血清型の検討を行った.34名の患者のうち19名 (55.9%) がKawasaki株に, 13名 (38.2%) がKuroki株に最も高い血清抗体価を示した.また, 2名 (5.9%) の患者は最も高い抗体価を示す株を特定できず, このうち1名はGilliam株, Karp株, Kato株およびKuroki株の4株に, 他の1名はGilliam株とKawasaki株の2株に同程度の血清抗体価を示していた. この地区では, ツツガムシ病リケッチアはKawasaki型とKuroki型が分布し, Kawasaki型が優勢であることが示唆された.10病日以内の治療前の患者についてCRP, 白血球数, 血小板数, GOT, GPTおよびLDHを比較したが, Kawasaki型とKuroki型の両群の患者でいずれにも有意差は認められなかった.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 71 (12), 1193-1198, 1997

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (13)*注記

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